JP4717721B2 - ブレーキ装置 - Google Patents

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本発明は、運転者の制動操作によりブレーキ液圧を発生するマスタシリンダと、電気的に制御可能なアクチュエータによりブレーキ液圧を発生する電気的液圧発生手段とを備えたブレーキ装置に関する。
運転者の制動操作を電気信号に変換して電気的液圧発生手段を作動させ、この電気的液圧発生手段が発生するブレーキ液圧でホイールシリンダを作動させる、いわゆるBBW(ブレーキ・バイ・ワイヤ)式ブレーキ装置が、下記特許文献1により公知である。
このBBW式ブレーキ装置は、ブレーキペダル1により作動してブレーキ液圧を発生するフェイルセーフシリンダ2と、モータ5により作動してブレーキ液圧を発生するマスタシリンダ4と、各車輪毎にブレーキ液圧を減圧、保持、増圧する機能を有するABS(アンチロック・ブレーキ・システム)アクチュエータ7と、4個のホイールシリンダ8a〜8dとを直列に接続して構成されており、モータ5が作動可能な正常時にはマスタシリンダ4が発生するブレーキ液圧でホイールシリンダ8a〜8dを作動させ、モータ5が作動不能な異常時にはフェイルセーフシリンダ2が発生するブレーキ液圧でスタシリンダ4を作動させてブレーキ液圧を発生するようになっている。
前記マスタシリンダ4は、第1、第2ピストン4a,4bと、第1、第2ピストン4a,4bの前部に区画された第1、第2室4c,4dと、後側の第1ピストン4aに結合されて後方に延びるピストンロッド4eと、ピストンロッド4eに設けたフランジ部4hの後部に摺動自在に嵌合するフェイルセーフピストン4gと、フェイルセーフピストン4gの後方に区画されたフェイル時加圧室4jとを備えており、フェイルセーフシリンダ2の第2室2gがフェイルセーフ弁9を介して前記フェイル時加圧室4jに連通する。
従って、電源の失陥等によりマスタシリンダ4のモータ5が作動不能になったときにフェイルセーフ弁9を開弁すると、フェイルセーフシリンダ2の第2室2gに発生した液圧がフェイルセーフ弁9を介してマスタシリンダ4のフェイル時加圧室4jに供給されてフェイルセーフピストン4gが前進し、そのフェイルセーフピストン4gにフランジ部4hを係合させたピストンロッド4eと共に第1、第2ピストン4a,4bが前進することで、第1、第2室4c,4dにブレーキ液圧を発生させてフェイルセーフ機能を発揮することができる。
特開2003−137084号公報
ところで、上記特許文献1に記載されたものは、フェイルセーフシリンダ2とマスタシリンダ4とが実質的に1系統の液路(フェイルセーフ弁9が設けられた液路)だけを介して連通しているため、その液路がドレンしたり閉塞したりすると、フェイルセーフ機能が全く発揮されなくなる虞があり、バックアップ電源を用意する等の対策が必要となる問題があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、BBW式ブレーキ装置において、異常時のフェイルセーフ機能を高めることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、運転者の制動操作によりブレーキ液圧を発生する二つの第1液圧室を有するマスタシリンダと、前記二つの第1液圧室にそれぞれ連通しており、電気的に制御可能なアクチュエータによりブレーキ液圧を発生する二つの第2液圧室を有する電気的液圧発生手段と、前記二つの第2液圧室にそれぞれ連通して車輪を制動する制動力を発生する複数のホイールシリンダと、前記電気的液圧発生手段および前記複数のホイールシリンダ間に配置されて該複数のホイールシリンダが発生する制動力を個別に制御可能なABS装置とを備えてなり、前記車輪がロック傾向になったときには、前記電気的液圧発生手段の作動状態を維持しつつ前記ABS装置を作動させることを特徴とするブレーキ装置が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記マスタシリンダおよび前記電気的液圧発生手段間に設けられ、前記ABS装置の作動時に閉弁する開閉弁を備えたことを特徴とするブレーキ装置が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記マスタシリンダおよび前記電気的液圧発生手段間に設けられ、回生制動時に閉弁する開閉弁を備えたことを特徴とするブレーキ装置が提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記二つの第1液圧室の一方に連通可能なストロークシミュレータと、前記ストロークシミュレータおよび前記一方の第1液圧室間に設けられ、電源の失陥時に閉弁する開閉弁とを備えたことを特徴とするブレーキ装置が提案される。
また請求項5に記載された発明によれば、請求項2の構成に加えて、前記開閉弁が、前記ABS装置を利用して車両のヨーモーメントの制御を行う場合には、運転者によりブレーキペダルが踏まれているときに閉弁することを特徴とするブレーキ装置が提案される。
尚、実施の形態の遮断弁22A,22Bおよび反力許可弁25は本発明の開閉弁に対応し、実施の形態のモータシリンダ23は本発明の電気的液圧発生手段に対応する。
請求項1の構成によれば、マスタシリンダの二つの第1液圧室を電気的液圧発生手段の二つの第2液圧室にそれぞれ連通させ、前記二つの第2液圧室を複数のホイールシリンダに連通させたので、電気的液圧発生手段が作動可能な正常時には該電気的液圧発生手段が発生するブレーキ液圧で複数のホイールシリンダを作動させ、また電気的液圧発生手段が作動不能になる異常時にはマスタシリンダが発生するブレーキ液圧で複数のホイールシリンダを作動させることができる。しかも一つの電気的液圧発生手段で複数のホイールシリンダを作動させながら、ABS装置で個々のホイールシリンダが発生する制動力を制御してABS機能を発揮させることができる。更に、マスタシリンダの一方の第1液圧室から電気的液圧発生手段の一方の第2液圧室を経てホイールシリンダに至る液圧系統と、マスタシリンダの他方の第1液圧室から電気的液圧発生手段の他方の第2液圧室を経てホイールシリンダに至る液圧系統とが分離独立しているので、それら二つの液圧系統の一方に異常が発生しても必要最小限の制動力を確保することができる。
また請求項2の構成によれば、マスタシリンダおよび電気的液圧発生手段間に、ABS装置の作動時に閉弁する開閉弁を設けたので、ABS装置の作動に伴う液圧変動がキックバックとなってマスタシリンダからブレーキペダルに伝達されるのを防止することができる。
また請求項3の構成によれば、マスタシリンダおよび電気的液圧発生手段間に、回生制動時に閉弁する開閉弁を設けたので、回生制動時にマスタシリンダが発生したブレーキ液圧がホイールシリンダに伝達されないようにして液圧による制動力が発生するのを防止することができる。
また請求項4の構成によれば、マスタシリンダの二つの第1液圧室の一方に連通可能なストロークシミュレータを設けるとともに、ストロークシミュレータおよび前記一方の第1液圧室間に電源の失陥時に閉弁する開閉弁を設けたので、電源が正常であって電気的液圧発生手段が発生したブレーキ液圧でホイールシリンダを作動させるときは、マスタシリンダが発生したブレーキ液圧をストロークシミュレータで吸収して擬似的なペダル反力を発生させることができ、電源が失陥して電気的液圧発生手段が作動不能になったときは、開閉弁の閉弁によりストロークシミュレータを作動不能にしてマスタシリンダが発生したブレーキ液圧でホイールシリンダを支障なく作動させることができる。
また請求項5の構成によれば、ABS装置を利用して車両のヨーモーメントの制御を行うことで、車両の旋回性能や直進安定性能を高めることができる。またこのようなヨーモーメントの制御を行うとき、ブレーキペダルが踏まれている場合には、請求項2の開閉弁が閉弁されるので、ABS装置の作動によるキックバックを抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて説明する。
図1〜図2は本発明の実施の形態を示すもので、図1は車両用ブレーキ装置の正常時の液圧回路図、図2は図1に対応する異常時の液圧回路図である。
図1に示すように、タンデム型のマスタシリンダ11は、運転者がブレーキペダル12を踏む踏力に応じたブレーキ液圧を出力する二つの第1液圧室13A,13Bを備えており、一方の第1液圧室13Aは液路Pa,Pb,Pc,Pd,Peを介して例えば左前輪および右後輪のディスクブレーキ装置14,15のホイールシリンダ16,17に接続されるとともに、他方の第1液圧室13Bは液路Qa,Qb,Qc,Qd,Qeを介して例えば右前輪および左後輪のディスクブレーキ装置18,19のホイールシリンダ20,21に接続される。
液路Pa,Pb間に常開型電磁弁である遮断弁22Aが配置され、液路Qa,Qb間に常開型電磁弁である遮断弁22Bが配置され、液路Pb,Qbと液路Pc,Qcとの間にモータシリンダ23が配置され、液路Pc,Qcと液路Pd,Pe;Qd,Qeとの間にABS装置24が配置される。
液路Qaから分岐する液路Ra,Rbには、常閉型電磁弁である反力許可弁25を介してストロークシミュレータ26が接続される。ストロークシミュレータ26は、シリンダ27にスプリング28で付勢されたピストン29を摺動自在に嵌合させたもので、ピストン29の反スプリング28側に形成された液室30が液路Rbに連通する。
モータシリンダ23のアクチュエータ31は、電動モータ32の出力軸に設けた駆動ベベルギヤ33と、駆動ベベルギヤ33に噛合する従動ベベルギヤ34と、従動ベベルギヤ34により作動するボールねじ機構35とを備える。モータシリンダ23のシリンダ本体36の内部に一対のリターンスプリング37A,37Bで後退方向に付勢された一対のピストン38A,38Bが摺動自在に配置されており、ピストン38A,38Bの前面に一対の第2液圧室39A,39Bが区画される。一方の第2液圧室39Aはポート40A,41Aを介して液路Pb,Pcに連通し、他方の第2液圧室39Bはポート40B,41Bを介して液路Qb,Qcに連通する。
しかして、電動モータ32を一方向に駆動すると、駆動ベベルギヤ33、従動ベベルギヤ34およびボールねじ機構35を介して一対のピストン38A,38Bが前進し、液路Pb,Qbに連なるポート40A,40Bが閉塞された瞬間に第2液圧室39A,39Bにブレーキ液圧を発生させ、そのブレーキ液圧をポート41A,41Bを介して液路Pc,Qcに出力することができる。
ABS装置24の構造は周知のもので、左前輪および右後輪のディスクブレーキ装置14,15の系統と、右前輪および左後輪のディスクブレーキ装置18,19の系統とに同じ構造のものが設けられる。その代表として左前輪および右後輪のディスクブレーキ装置14,15の系統について説明すると、液路Pcと液路Pd,Peとの間に一対の常開型電磁弁よりなるインバルブ42,42が配置され、インバルブ42,42の下流側の液路Pd,Peとリザーバ43との間に常閉型電磁弁よりなるアウトバルブ44,44が配置される。リザーバ43と液路Pcとの間に、一対のチェックバルブ45,46に挟まれた液圧ポンプ47が配置されており、この液圧ポンプ47は電動モータ48により駆動される。
遮断弁22A,22B、反力許可弁25、モータシリンダ23およびABS装置24の作動を制御する不図示の電子制御ユニットには、マスタシリンダ11が発生するブレーキ液圧を検出する液圧センサSaと、ディスクブレーキ装置18,19に伝達されるブレーキ液圧を検出する液圧センサSbと、各車輪の車輪速を検出する車輪速センサSc…とが接続される。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用について説明する。
システムが正常に機能する正常時には、常開型電磁弁よりなる遮断弁22A,22Bが消磁されて開弁し、常閉型電磁弁よりなる反力許可弁25が励磁されて開弁する。この状態で液路Qaに設けた液圧センサSaが運転者によるブレーキペダル12の踏み込みを検出すると、モータシリンダ23のアクチュエータ31が作動して一対のピストン38A,38Bが前進することで、一対の第2液圧室39A,39Bにブレーキ液圧が発生する。このブレーキ液圧はABS装置24の開弁したインバルブ42…を介してディスクブレーキ装置14,15,18,19のホイールシリンダ16,17,20,21に伝達され、各車輪を制動する。
モータシリンダ23のピストン38A,38Bが僅かに前進すると、ポート40A,40Bが閉塞されて液路Pb,Qbと第2液圧室39A,39Bとの連通が遮断されるため、マスタシリンダ11が発生したブレーキ液圧はディスクブレーキ装置14,15,18,19に伝達されることはない。このとき、マスタシリンダ11の他方の第1液圧室13Bが発生したブレーキ液圧は開弁した反力許可弁25を介してストロークシミュレータ26の液室30に伝達され、そのピストン29をスプリング28に抗して移動させることで、ブレーキペダル12のストロークを許容するとともに擬似的なペダル反力を発生させて運転者の違和感を解消することができる。
そして液路Qcに設けた液圧センサSbで検出したモータシリンダ23によるブレーキ液圧が、液路Qaに設けた液圧センサSaで検出したマスタシリンダ11によるブレーキ液圧に応じた大きさになるように、モータシリンダ23のアクチュエータ31の作動を制御することで、運転者がブレーキペダル12に入力する踏力に応じた制動力をディスクブレーキ装置14,15,18,19に発生させることができる。
上述した制動中に、車輪速センサSc…の出力に基づいて何れかの車輪のスリップ率が増加してロック傾向になったことが検出されると、常開型電磁弁よりなる遮断弁22A,22Bを励磁して閉弁するとともにモータシリンダ23を作動状態に維持し、この状態でABS装置24を作動させて車輪のロックを防止する。
即ち、所定の車輪がロック傾向になると、その車輪のディスクブレーキ装置のホイールシリンダに連なるインバルブ42を閉弁してモータシリンダ23からのブレーキ液圧の伝達を遮断した状態で、アウトバルブ44を開弁してホイールシリンダのブレーキ液圧をリザーバ43に逃がす減圧作用と、それに続いてアウトバルブ44を閉弁してホイールシリンダのブレーキ液圧を保持する保持作用とを行うことで、車輪がロックしないように制動力を低下させる。
その結果、車輪速度が回復してスリップ率が低下すると、インバルブ42を開弁してホイールシリンダのブレーキ液圧が増加させる増圧作用を行うことで、車輪の制動力を増加させる。この増圧作用により車輪が再びロック傾向になると、前記減圧、保持、増圧を再び実行し、その繰り返しにより車輪のロックを抑制しながら最大限の制動力を発生させることができる。その間にリザーバ43に流入したブレーキ液は、液圧ポンプ47により上流側の液路Pc,Qcに戻される。
上述したABS制御を実行している間、遮断弁22A,22Bが閉弁状態に維持されることで、ABS装置24の作動による液圧変化がキックバックとなってマスタシリンダ11からブレーキペダル12に伝達されるのを防止することができる。
ABS装置24は4個の車輪の制動力を個別に制御する機能を有するため、このABS装置24を利用して制動力の左右配分によるヨーモーメントの制御を行うことで、車両の旋回性能や直進安定性能を高めることができる。即ち、旋回内輪の制動力を旋回外輪の制動力よりも大きくして旋回性能を高めたり、旋回外輪の制動力を旋回内輪の制動力よりも大きくして直進安定性能を高めたりすることができる。このような制動力の左右配分によるヨーモーメントの制御を行うとき、ブレーキペダル12が踏まれている場合には、ABS装置24の作動によるキックバックを抑制するために遮断弁22A,22Bは閉弁される。ブレーキペダル12が踏まれていない場合には、キックバックの問題は発生しないために遮断弁22A,22Bは開弁状態に維持される。
また走行用の電動モータを備えたハイブリッド車両や電動車両では、液圧制動と回生制動とを協調させるために以下のような制御が行われる。即ち、ブレーキペダル12が踏まれた状態で回生制動が可能であると判断されると、モータシリンダ23の作動を停止し、ブレーキ液圧による制動に代えて回生制動を優先することでエネルギーの回収効率を高めることができる。回生制動の実行中はモータシリンダ23のポート40A,40Bが開放しているため、マスタシリンダ11が発生したブレーキ液圧がホイールシリンダ16,17,20,21に伝達されないように、遮断弁22A,22Bは閉弁状態に切り換えられる。
尚、回生制動の実行中に何れかの車輪がロック傾向になった場合には、回生制御が中止されてABS制御に移行する。
以上のように、4個のホイールシリンダ16,17,20,21に単一のモータシリンダ23からブレーキ液圧を供給することで、ホイールシリンダ16,17,20,21毎にモータシリンダを設ける場合に比べて部品点数を削減しながら、モータシリンダ23とは別個にABS装置24を設けることで4個のホイールシリンダ16,17,20,21の制動力を個別に制御してABS機能を発揮させることができる。
さて、電源の失陥等によりモータシリンダ23が作動不能になると、モータシリンダ23が発生するブレーキ液圧に代えて、マスタシリンダ11が発生するブレーキ液圧による制動が行われる。
電源が失陥すると、図2に示すように、常開型電磁弁よりなる遮断弁22A,22Bは自動的に閉弁し、常閉型電磁弁よりなる反力許可弁25は自動的に閉弁し、常開型電磁弁よりなるインバルブ42…は自動的に開弁し、常閉型電磁弁よりなるアウトバルブ44…は自動的に閉弁する。この状態では、マスタシリンダ11の第1液圧室13A,13Bにおいて発生したブレーキ液圧は、ストロークシミュレータ26に吸収されることなく、遮断弁22A,22B、モータシリンダ23の第2液圧室39A,39Bおよびインバルブ42…を通過して各車輪のディスクブレーキ装置14,15,18,19のホイールシリンダ16,17,20,21を作動させ、支障なく制動力を発生させることができる。
上述した異常時において、マスタシリンダ11の一方の第1液圧室13Aから液路Pa、遮断弁22A、液路Pb、モータシリンダ23の一方の第2液圧室39A、液路Pcおよび液路Pd,Peを介して左前輪および右後輪のディスクブレーキ装置14,15のホイールシリンダ16,17に連なる第1の液圧系統と、マスタシリンダ11の他方の第1液圧室13Bから液路Qa、遮断弁22B、液路Qb、モータシリンダ23の他方の第2液圧室39B、液路Qcおよび液路Qd,Qeを介して右前輪および左後輪のディスクブレーキ装置18,19のホイールシリンダ20,21に連なる第2の液圧系統とは完全に分離独立しているため、それら第1、第2の液圧系統の一方にブレーキ液圧の漏洩や液路の閉塞のようなトラブルが発生しても、四輪のうちの少なくとも二輪に制動力を発生させてフェールセーフを可能にすることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態の液圧回路は遮断弁22A,22Bを備えているが、ABS制御や制動力の左右配分によるヨーコントロール制御時のキックバックを許容するのであれば、遮断弁22A,22Bを廃止して部品点数およびコストを削減することができる。
車両用ブレーキ装置の正常時の液圧回路図 図1に対応する異常時の液圧回路図
11 マスタシリンダ
13A 第1液圧室
13B 第1液圧室
16 ホイールシリンダ
17 ホイールシリンダ
20 ホイールシリンダ
21 ホイールシリンダ
22A 遮断弁(開閉弁)
22B 遮断弁(開閉弁)
23 モータシリンダ(電気的液圧発生手段)
24 ABS装置
25 反力許可弁(開閉弁)
26 ストロークシミュレータ
31 アクチュエータ
39A 第2液圧室
39B 第2液圧室

Claims (5)

  1. 運転者の制動操作によりブレーキ液圧を発生する二つの第1液圧室(13A,13B)を有するマスタシリンダ(11)と、
    前記二つの第1液圧室(13A,13B)にそれぞれ連通しており、電気的に制御可能なアクチュエータ(31)によりブレーキ液圧を発生する二つの第2液圧室(39A,39B)を有する電気的液圧発生手段(23)と、
    前記二つの第2液圧室(39A,39B)にそれぞれ連通して車輪を制動する制動力を発生する複数のホイールシリンダ(16,17,20,21)と、
    前記電気的液圧発生手段(23)および前記複数のホイールシリンダ(16,17,20,21)間に配置されて該複数のホイールシリンダ(16,17,20,21)が発生する制動力を個別に制御可能なABS装置(24)とを備えてなり、
    前記車輪がロック傾向になったときには、前記電気的液圧発生手段(23)の作動状態を維持しつつ前記ABS装置(24)を作動させることを特徴とするブレーキ装置。
  2. 前記マスタシリンダ(11)および前記電気的液圧発生手段(23)間に設けられ、前記ABS装置(24)の作動時に閉弁する開閉弁(22A,22B)を備えたことを特徴とする、請求項1に記載のブレーキ装置。
  3. 前記マスタシリンダ(11)および前記電気的液圧発生手段(23)間に設けられ、回生制動時に閉弁する開閉弁(22A,22B)を備えたことを特徴とする、請求項1に記載のブレーキ装置。
  4. 前記二つの第1液圧室(13A,13B)の一方に連通可能なストロークシミュレータ(26)と、前記ストロークシミュレータ(26)および前記一方の第1液圧室(13B)間に設けられ、電源の失陥時に閉弁する開閉弁(25)とを備えたことを特徴とする、請求項1に記載のブレーキ装置。
  5. 前記開閉弁(22A,22B)は、前記ABS装置(24)を利用して車両のヨーモーメントの制御を行う場合には、運転者によりブレーキペダル(12)が踏まれているときに閉弁することを特徴とする、請求項2に記載のブレーキ装置。
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