JP5901316B2 - ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等に使用されて好適なブレーキ装置に関するものである。
従来から、ブレーキペダルにより操作されて液圧を発生するマスタシリンダとは別に液圧源を設け、正常時にはこの液圧原によるブレーキ液圧により制動力を発生させ、電源失陥等の異常時にはマスタシリンダによるブレーキ液圧により制動力を発生させるブレーキ装置が種々提案されている。
例えば、特許文献1には、リザーバと連通されブレーキペダルによって直接変位されるピストンが格納されるマスタシリンダとストロークシミュレータ用のシリンダとが連通され、また、マスタシリンダとは別に液圧源としてモータシリンダが設けられている。マスタシリンダはモータシリンダを介して車輪側のホイールシリンダに連通可能であり、マスタシリンダとモータシリンダとの2系統の液路にはそれぞれ制御弁が設けられている。正常時には制御弁を閉弁してモータシリンダによるブレーキ液圧により制動力を発生させ、モータシリンダの電源失陥等の異常時には制御弁を開弁してマスタシリンダによるブレーキ液圧により制動力を発生させるブレーキ装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1に係るブレーキ装置では、正常時の液圧源によるブレーキ液圧と異常時のマスタシリンダによるブレーキ液圧の供給とを切り替えるために、2系統の液路に対応して、制御弁を2つ備える必要がある。
特開2007−326395号公報
上述したように、特許文献1に係る発明では、2つの制御弁を備える必要があるため、コストアップの要因となる。
本発明は、正常時の液圧源によるブレーキ液圧と異常時のマスタシリンダによるブレーキ液圧の供給とを切り替えるための制御弁を1つにし得るブレーキ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段として、本発明は、ホイールシリンダに液圧を供給するブレーキ装置であって、ブレーキペダルの操作により進退移動する入力部材と、該入力部材が一端側から挿入されたシミュレータシリンダと、該シミュレータシリンダ内の他端側に設けられ、該シミュレータシリンダを2室に画成するシミュレータピストンと、前記シミュレータシリンダの前記シミュレータピストンにより画成された他端側の液室とリザーバとの連通を制御する第1シミュレータ制御弁と、前記シミュレータピストンと前記入力部材とを離間させる方向に付勢する付勢手段と、前記シミュレータシリンダの他端側に設けられ、内部の液圧室を加圧するピストンを備えたマスタシリンダと、一端が前記シミュレータピストンと接続され、他端が前記マスタシリンダのピストンを作動して前記液圧室を加圧するロッド部材と、前記マスタシリンダの液圧室に接続され供給路と、前記マスタシリンダとは別体で前記供給路に設けられ、アクチュエータの作動によって前記ホイールシリンダへ液圧を供給する液圧源と、を備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、制御弁を1つにしてコストを抑えたブレーキ装置を提供することができる。
第1実施形態に係るブレーキ装置を示す模式図である。 第1実施形態に係るブレーキ装置において正常時の作用を説明するための模式図である。 第1実施形態に係るブレーキ装置において電源失陥などの異常時の作用を説明するための模式図である。 第1実施形態に係るブレーキ装置において電源失陥などの異常時の作用を説明するための模式図である。 第2実施形態に係るブレーキ装置を示す模式図である。 第3実施形態に係るブレーキ装置を示す模式図である。
以下、本発明を実施するための形態を図1〜図6に基づいて詳細に説明する。
まず、本発明の第1実施形態に係るブレーキ装置1aを図1〜図4に基づいて説明する。
第1実施形態に係るブレーキ装置1aは、図1に示すように、各車輪に備えられたホイールシリンダ10に液圧を供給するものであって、図1に示すように、アクチュエータとしての電動倍力装置43と、制御マスタシリンダ44と、シミュレータシリンダ40と、マスタシリンダ41と、ホイールシリンダ圧制御機構5とから概略構成される。
電動倍力装置43は、図1に示すように、コントローラ6により制御される電動モータ11と、該モータ11からの回転駆動が伝達されるボールねじ機構12と、モータ11からの回転駆動をボールねじ機構12に伝達する回転伝達機構13とから構成される。モータ11、ボールねじ機構12及び回転伝達機構13はハウジング15内に収容されている。
モータ11は、コントローラ6からの電流によりその回転駆動が制御される。モータ11の回転軸16はハウジング15内に回転可能に各軸受30a、30aにより支持される。回転伝達機構13は、モータ11の回転軸16の各軸受30a、30a間に固定された小プーリ17と、ボールねじ機構12の回転部材20に固定された大プーリ18と、小プーリ17と大プーリ18とを接続するベルト部材19とからなる。そして、モータ11の回転軸16からの回転駆動は、小プーリ17、ベルト部材19及び大プーリ18により減速して伝達されて、ボールねじ機構12の回転部材20が回転駆動する。
ボールねじ機構12は、ハウジング15内に各軸受30b、30bを介して回転可能に支持される円筒状の回転部材20と、該回転部材20の内部に複数のボール23を介して相対回転不能に支持され、回転部材20の回転駆動に伴って各ボール23を介して軸方向に直動する棒状の直動部材21とから構成される。直動部材21の先端には小径軸部22が連設されている。小径軸部22の基部に円板状の受け部材25が接続される。該受け部材25の外径は後述する制御マスタシリンダ44の外径と略同じである。この受け部材25と制御マスタシリンダ44の開口側端面との間に、モータ11への非通電時にボールねじ機構12の直動部材21をハウジング15内の初期位置に戻るように付勢する複数のフェイルオープンスプリング26が配置される。
制御マスタシリンダ44は、図1に示すように、ボールねじ機構12を構成する直動部材21の小径軸部22先端に開口が臨むようにハウジング15の外方に取り付けられる。制御マスタシリンダ44内には、開口側から順に第1制御ピストン31と第2制御ピストン32とが互いに間隔をおいて軸方向に摺動自在に配置される。この第1制御ピストン31にボールねじ機構12を構成する直動部材21の小径軸部22の先端が当接される。制御マスタシリンダ44内には、第1制御ピストン31と第2制御ピストン32との間に第1液圧室33が設けられ、第2制御ピストン32と制御マスタシリンダ44の底部との間に第2液圧室34が設けられる。また、制御マスタシリンダ44内において第1制御ピストン31と第2制御ピストン32との間には互いに離間する方向に付勢する第1スプリング35が配置され、第2制御ピストン32と制御マスタシリンダ44の底部との間にも互いに離間する方向に付勢する第2スプリング36が配置される。
また、図1に示すように、シミュレータシリンダ40と、該シミュレータシリンダ40より小径のマスタシリンダ41とが互いに連通するように軸方向に直列に配置され、ハウジング15の外方に一体的に取り付けられている。シミュレータシリンダ40の底部に開口部42が形成されて、その開口部42にマスタシリンダ41の開口側が接続される。シミュレータシリンダ40の開口側がブレーキペダル50側に位置する。第1実施形態では、シミュレータシリンダ40はマスタシリンダ41よりも外径及び内径共に大径となる。シミュレータシリンダ40内には、開口側から順に第1シミュレータピストン45と第2シミュレータピストン46とが互いに間隔をおいて軸方向に摺動自在に配置される。
第1シミュレータピストン45には、入力部材としてのインプットロッド47の先端に設けた球状係合部48が係合されている。該インプットロッド47の基端はブレーキペダル50の途中部位に回動自在に連結される。これにより、ブレーキペダル50を操作することにより、インプットロッド47が軸方向に進退移動するようになる。ブレーキペダル50の基端にはその操作量を検出する操作量検出センサー51が備えられている。該操作量検出センサー51はコントローラ6と電気的に接続されている。また、シミュレータシリンダ40内には、第1シミュレータピストン45と第2シミュレータピストン46との間に第1液室54が設けられ、第2シミュレータピストン46とシミュレータシリンダ40の底部との間に第2液室55が設けられる。シミュレータシリンダ40内において、第1シミュレータピストン45と第2シミュレータピストン46との間には互いに離間する方向に付勢する複数のストロークシミュレータ用スプリング56が並列に設けられている。
また、シミュレータシリンダ40内の第1液室54とリザーバ57とは第1連通路61にて連通される。該第1連通路61には第2シミュレータ制御弁71が配置される。該第2シミュレータ制御弁71は開閉弁であり、コントローラ6と電気的に接続されている。該第2シミュレータ制御弁71は、通電時には開弁状態となり、非通電時には閉弁状態となる。なお、第1連通路61は、シミュレータシリンダ40の、初期位置の第2シミュレータピストン46に近接した位置に開口される。また、シミュレータシリンダ40内の第2液室55とリザーバ57とは第2連通路62にて連通される。該第2連通路62には第1シミュレータ制御弁72が配置される。該第1シミュレータ制御弁72は開閉弁であり、コントローラ6と電気的に接続されている。該第1シミュレータ制御弁72は、通電時には閉弁状態となり、非通電時には開弁状態となる。なお、第2連通路62は、シミュレータシリンダ40の底部に近接した位置に開口される。
シミュレータシリンダ40内の第2シミュレータピストン46には、各ストロークシミュレータ用スプリング56とは反対方向にロッド部材73が突設される。該ロッド部材73は、マスタシリンダ41内を軸方向に液密に摺動自在に配置され、この液密に摺動自在な部分がマスタシリンダ41のピストンとしての機能を有し、このピストンとロッド部材73とが一体となった構成となっている。そして、ロッド部材73は、マスタシリンダ41の軸方向長さと略同じに形成される。また、マスタシリンダ41内において、ロッド部材73の先端のピストンと間隔をおいてピストン74が軸方向に摺動自在に配置される。マスタシリンダ41内には、ロッド部材73の先端のピストンとピストン74との間に第1液圧室75が設けられ、ピストン74とマスタシリンダ41の底部との間に第2液圧室76が設けられる。マスタシリンダ41内において、ロッド部材73とピストン74との間には互いに離間する方向に付勢する第1スプリング81が配置され、ピストン74とマスタシリンダ41の底部との間に互いに離間する方向に付勢する第2スプリング82が配置される。また、マスタシリンダ41内の第1液圧室75とリザーバ57とは第3連通路63にて連通される。なお、第3連通路63は、マスタシリンダ41の、初期位置のロッド部材73の先端に近接した位置に開口される。また、マスタシリンダ41内の第2液圧室76とリザーバ57とは第4連通路64にて連通される。なお、第4連通路64は、マスタシリンダ41の、初期位置のピストン74に近接した位置に開口される。
図1に示すように、マスタシリンダ41内の第1液圧室75と、制御マスタシリンダ44内の第1液圧室33とは供給路としての第5連通路65にて連通される。なお、第5連通路65は、マスタシリンダ41の、初期位置のピストン74に近接した位置に開口されると共に、制御マスタシリンダ44の、初期位置の第1制御ピストン31に近接した位置に開口される。また、マスタシリンダ41内の第2液圧室76と、制御マスタシリンダ44内の第2液圧室34とは供給路としての第6連通路66にて連通される。なお、第6連通路66は、マスタシリンダ41の底部に近接した位置に開口されると共に、制御マスタシリンダ44の、初期位置の第2制御ピストン32に近接した位置に開口される。さらに、制御マスタシリンダ44内の第1液圧室33は、供給路としての第7連通路67によってホイールシリンダ圧制御機構5に連通される。なお、第7連通路67は、制御マスタシリンダ44の、初期位置の第2制御ピストン32に近接した位置に開口される。制御マスタシリンダ44内の第2液圧室34は、供給路としての第8連通路68によってホイールシリンダ圧制御機構5に連通される。なお、第8連通路68は、制御マスタシリンダ44の底部に近接した位置に開口される。
ホイールシリンダ圧制御機構5は、図1に示すように、各車輪に備えられたホイールシリンダ10に各液圧配管80を介して連通される。該ホイールシリンダ圧制御機構5は、回生協調ブレーキやアンチロックブレーキの動作時に、制御マスタシリンダ44内のブレーキ液を各ホイールシリンダ10内に供給し、または、各ホイールシリンダ10内のブレーキ液を制御マスタシリンダ44内に戻すことにより、各ホイールシリンダ10内のブレーキ液圧を増減するように制御するものである。各ホイールシリンダ10は、ブレーキ液の供給により制動力を発生して各車輪を制動するブレーキ機構として機能する。
次に、本発明の第1実施形態に係るブレーキ装置1aの作用を説明する。まず、正常時の作用を図1及び図2に基づいて説明する。
[正常時] 正常時には、図1に示すように、コントローラ6により第2シミュレータ制御弁71へ通電されるため第2シミュレータ制御弁71は開弁状態となり第1連通路61が開放され、一方、第1シミュレータ制御弁72への通電により第1シミュレータ制御弁72は閉弁状態となり第2連通路62は遮断される。この結果、シミュレータシリンダ40内の第1液室54は、開弁状態の第2シミュレータ制御弁71によりリザーバ57と第1連通路61を介して連通されるために流体非ロック状態となり、第1シミュレータピストン45はシミュレータシリンダ40内を摺動可能となる。一方、シミュレータシリンダ40内の第2液室55は、閉弁状態の第1シミュレータ制御弁72によりリザーバ57との連通が遮断されるために流体ロック状態となるために、第2シミュレータピストン46はシミュレータシリンダ40内を摺動不可能となる。
この状態において、図2に示すように、運転者によってブレーキペダル50が踏み込まれると、インプットロッド47が前進する。すると、シミュレータシリンダ40内の第2液室55は流体ロック状態となっているために第2シミュレータピストン46は摺動できずに、第1シミュレータピストン45だけがシミュレータシリンダ40内を第2シミュレータピストン46に向かって摺動する。この結果、シミュレータシリンダ40内の第1液室54の体積縮小に伴う液圧上昇分は第1連通路61を経由してリザーバ57に戻される。そして、シミュレータシリンダ40内の第1液室54の体積縮小に伴って第1液室54に設けられた各ストロークシミュレータ用スプリング56が圧縮し、その反力がペダル踏力として運転者に伝達される。
また、運転者によるブレーキペダル50の操作量(ペダルストロークまたはペダル踏力)が操作量検出センサー51により検出される。コントローラ6により操作量検出センサー51からのブレーキペダル50の操作量に応じた制動力を発生させるためのモータ動作指令が算出される。コントローラ6により算出されたモータ動作指令に基づいてモータ11の出力値が制御される。そして、モータ11の回転軸16の回転駆動は回転伝達機構13を経由してボールねじ機構12に伝達される。続いて、ボールねじ機構12の直動部材21が軸方向に前進することでフェイルオープンスプリング26が圧縮されながら、制御マスタシリンダ44内の第1及び第2ピストン31、32が第1及び第2スプリング35、36の付勢力に抗してそれぞれ前進する。その結果、第1及び第2ピストン31、32により第5及び第6連通路65、66が遮断されると共に制御マスタシリンダ44内の第1及び第2液圧室33、34内が加圧され、その液圧が上昇する。そして、制御マスタシリンダ44内の第1及び第2液圧室33、34からの液圧は第7及び第8連通路67、68を経由してホイールシリンダ圧制御機構5に供給され、最終的にホイールシリンダ圧制御機構5から各液圧配管80を経由して各車輪に備えられたホイールシリンダ10に供給されて所定の制動力が発生される。
なお、第1実施形態のブレーキ装置1aにおいては、ブレーキペダル50の操作及び制御マスタシリンダ44内の液圧発生に力の伝達などは存在しないために、ブレーキペダル50の操作量に応じた制動力は自由に設定可能となる。
また、第1実施形態においては、運転者に伝達されるペダル踏力は、各ストロークシミュレータ用スプリング56の反力、シミュレータシリンダ40内の第1液室54とリザーバ57とを連通する第1連通路61を通るブレーキ液の粘性及びシミュレータシリンダ40と第1シミュレータピストン45との間の摺動抵抗によって決定される。また、本実施形態のように、第2シミュレータ制御弁71を開閉弁のようなON/OFF制御とした場合には、ペダル踏力が一定となるが、第2シミュレータ制御弁71を比例制御弁に変更し、操作量検出センサー51からの操作量に基づいてその開弁面積を可変できるように構成すれば、操作量検出センサー51からの操作量に基づいてペダル踏力を可変させることが可能となる。
次に、本発明の第1実施形態に係るブレーキ装置1aの異常時の作用を図3及び図4に基づいて説明する。
[異常時] 電源失陥などの異常によりコントローラ6による制御が不可能となった場合には、電動倍力装置43を作動させることが不可能になる。この時、図3に示すように、コントローラ6による第2シミュレータ制御弁71への通電が遮断されるために第2シミュレータ制御弁71は閉弁状態となり、第1連通路61は遮断される。また、コントローラ6による第1シミュレータ制御弁72への通電も遮断されるために第1シミュレータ制御弁72は開弁状態となり第2連通路62は開放される。この結果、シミュレータシリンダ40内の第1液室54は、閉弁状態の第1シミュレータ制御弁72によりリザーバ57との連通が遮断され流体ロック状態となるために、第1シミュレータピストン45の第2シミュレータピストン46に対する相対変位が不可能となる。一方、シミュレータシリンダ40内の第2液室55は、開弁状態の第1シミュレータ制御弁72によりリザーバ57と第2連通路62を介して連通されるために流体非ロック状態となり、第2シミュレータピストン46はシミュレータシリンダ40内を摺動可能となる。
また、モータ11への通電も遮断されるため、ボールねじ機構12の直動部材21はフェイルオープンスプリング26の付勢力によりハウジング15内の初期位置に戻り、制御マスタシリンダ44内の第1及び第2液圧室33、34の液圧は解除される。しかも、マスタシリンダ41内の第1液圧室75と制御マスタシリンダ44内の第1液圧室33とが第5連通路65を介して連通され、また、マスタシリンダ41内の第2液圧室76と制御マスタシリンダ44内の第2液圧室34とが第6連通路66を介して連通される。
この状態において、図4に示すように、運転者によってブレーキペダル50が踏み込まれインプットロッド47が前進すると、シミュレータシリンダ40内の第1シミュレータピストン45と第2シミュレータピストン46とは相対変位せず、インプットロッド47の推進量と同等分第2シミュレータピストン46が前進する。この結果、シミュレータシリンダ40内の第2液室55の液圧上昇分は第2連通路62を介してリザーバ57に戻され、第2シミュレータピストン46から突設されたロッド部材73(ピストン)及びピストン74が、マスタシリンダ41内を第1及び第2スプリング81、82の付勢力に抗してそれぞれ前進する。その結果、マスタシリンダ41内のロッド部材73(ピストン)及びピストン74により第3及び第4連通路63、64が遮断されると共にマスタシリンダ41内の第1及び第2液圧室75、76が加圧され、その液圧が上昇する。そして、マスタシリンダ41内の第1及び第2液圧室75、76からの液圧が第5及び第6連通路65、66を経由して制御マスタシリンダ44内の第1及び第2液圧室33、34に供給される。その後、制御マスタシリンダ44内の第1及び第2液圧室33、34からの液圧は第7及び第8連通路67、68を経由してホイールシリンダ圧制御機構5に供給され、最終的にホイールシリンダ圧制御機構5から各液圧配管80を経由して各車輪に備えられたホイールシリンダ10に供給されて所定の制動力が発生される。
なお、通常、制御マスタシリンダ44の断面積は、負圧ブースタなどでペダル踏力が倍力されることを前提として設計されているため、倍力が失陥した場合は、運転者の踏力のみで発生できる液圧は倍力時に比べ小さくなってしまう。しかしながら、第1実施形態に係るブレーキ装置1aによれば、マスタシリンダ41により、倍力されない踏力であっても十分な液圧を発生できるように設計することは可能となる。
次に、本発明の第2実施形態に係るブレーキ装置1bを図5に基づいて説明する。第2実施形態に係るブレーキ装置1bを説明する際には、第1実施形態に係るブレーキ装置1aとの相違点のみを説明する。
第2実施形態に係るブレーキ装置1bでは、第1実施形態に係るブレーキ装置1aから第2シミュレータ制御弁71を省いた構成である。そのため、第2実施形態に係るブレーキ装置1bでは、正常時、異常時に関わらず、シミュレータシリンダ40内の第1液室54とリザーバ57とが第1連通路61を介して連通した状態となる。
そして、正常時には、図1及び図2の状態と同様になり、第1実施形態に係るブレーキ装置1aの作用と同じとなる。
一方、異常時には、シミュレータシリンダ40内の第1液室54は、第1連通路61を介してリザーバ57と連通しており流体非ロック状態となり、また、シミュレータシリンダ40内の第2液室55も第2連通路62を介してリザーバ57と連通されるために流体非ロック状態となる。
この状態から、運転者によってブレーキペダル50が踏み込まれると、インプットロッド47が前進されてシミュレータシリンダ40内の第1液室54の液圧上昇分は第1連通路61を経由してリザーバ57に戻されると共に各ストロークシミュレータ用スプリング56の付勢力により第2シミュレータピストン46が前進して第2シミュレータピストン46から突設されたロッド部材73(ピストン)がマスタシリンダ41内を前進する。その後の作用は第1実施形態に係るブレーキ装置1aと同様であるためここでの説明を省略する。
このように、第2実施形態に係るブレーキ装置1bでは、異常時に、シミュレータシリンダ40内の第1液室54が流体ロック状態にならないために、各ストロークシミュレータ用スプリング56を所定長さに圧縮させる相当分ペダルストロークが長くなるが、第1実施形態に係るブレーキ装置1aと同等の制動力を発生させることが可能であり、第1実施形態に係るブレーキ装置1aから第2シミュレータ制御弁71を省いた分コスト低減に繋がる。
次に、本発明の第3実施形態に係るブレーキ装置1cを図6に基づいて説明する。第3実施形態に係るブレーキ装置1cを説明する際には、第1実施形態に係るブレーキ装置1aとの相違点のみを説明する。
第3実施形態に係るブレーキ装置1cでは、第1実施形態に係るブレーキ装置1aから第2シミュレータ制御弁71を含む第1連通路61と、シミュレータシリンダ40内の第1液室54とを省き、シミュレータシリンダ40の内部において、第2シミュレータピストン46に各ストロークシミュレータ用スプリング56の一端がそれぞれ連結され、各ストロークシミュレータ用スプリング56の他端のそれぞれが連結コマ85に連結される。該連結コマ85にインプットロッド47の先端が連結される。該連結コマ85はシミュレータシリンダ40の内径よりも小径に形成される。
そして、正常時には、図1及び図2の状態と同様になり、第1実施形態に係るブレーキ装置1aの作用と同じとなる。
一方、異常時には、シミュレータシリンダ40内の第2液室55は、第2連通路62を介してリザーバ57と連通されるために流体非ロック状態となる。
この状態から、運転者によってブレーキペダル50が踏み込まれると、インプットロッド47が前進されて連結コマ85を介して各ストロークシミュレータ用スプリング56の付勢力により第2シミュレータピストン46が前進して第2シミュレータピストン46から突設されたロッド部材73(ピストン)がマスタシリンダ41内を前進する。その後の作用は第1実施形態に係るブレーキ装置1aと同様であるためここでの説明を省略する。
このように、第3実施形態に係るブレーキ装置1cにおいても、異常時に、第2実施形態に係るブレーキ装置1bと同様に、各ストロークシミュレータ用スプリング56を所定長さに圧縮させる相当分ペダルストロークが長くなるが、第1実施形態に係るブレーキ装置1aと同等の制動力を発生させることが可能であり、第2シミュレータ制御弁71を含む第1連通路61を省いた分コスト低減に繋がる。
以上説明したように、第1〜第3実施形態に係るブレーキ装置1a〜1cでは、正常時は第1シミュレータ制御弁72が閉弁され、シミュレータシリンダ40内の第2液室55は流体ロック状態となるので、運転者が、ブレーキペダル50を踏み込んでも、シミュレータシリンダ40内の第2シミュレータピストン46及びマスタシリンダ41内のロッド部材73は前進することができず、マスタシリンダ41内の第1及び第2液圧室75、76とリザーバ57との連通が保持できる。これにより、マスタシリンダ41とホイールシリンダ10との間に配置される制御マスタシリンダ44内を、第1制御ピストン31を摺動させるアクチュエータとしての電動倍力装置43は、通常のマスタシリンダ等を使用して倍力を行う電動倍力装置をそのまま使用することが可能になるのでコストを抑え、異常時のフェイルセーフ性能を向上させることができる。
しかも、第2及び第3実施形態に係るブレーキ装置1b、1cでは、第1シミュレータ制御弁72が一つだけ採用されており、必要な制御弁の数量を液圧配管系統数に関わらず一つだけで済むため、コスト低減に繋がる。
以上、第1〜第3実施形態に係るブレーキ装置1a〜1cについて説明したが、本発明は、上記第1〜第3実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で種々変更することができるものである。
例えば、上記第1〜第3実施形態に係るブレーキ装置1a〜1cでは、ロッド部材73とマスタシリンダ41のピストンとを一体に構成したが、これに限らず、両者を別体に構成するようにしても良い。この場合、シミュレータシリンダ40のロッド部材73が突出する箇所をシールすることで液室55を形成することができる。このようにロッド部材73とマスタシリンダ41のピストンとを別体とした場合、シミュレータシリンダ40とマスタシリンダ41とのそれぞれの内径を同径としても良く、または、マスタシリンダ41の内径をシミュレータシリンダ40の内径よりも大きくすることもできる。
また、マスタシリンダ41とは別体の液圧源となるアクチュエータとして、電動倍力装置43を使用したが、油圧倍力装置を使用するようにしても良い。さらに、電動倍力装置43の構成を特許文献1に示される構造とし、ハウジング15とは別体に配置するように変更することもできる。
1a〜1c ブレーキ装置,10 ホイールシリンダ,31 第1制御ピストン(制御ピストン),40 シミュレータシリンダ,41 マスタシリンダ,43 電動倍力装置(アクチュエータ),44 制御マスタシリンダ,46 第2シミュレータピストン(シミュレータピストン),47 インプットロッド(入力部材),50 ブレーキペダル,54 第1液圧室(シミュレータシリンダの一端側の室),55 第2液圧室(シミュレータシリンダの他端側の室),56 ストロークシミュレータ用スプリング(付勢手段),57 リザーバ,65 第5連通路(供給路),66 第6連通路(供給路),67 第7連通路(供給路),68 第8連通路(供給路),71 第2シミュレータ制御弁,72 第1シミュレータ制御弁,73 ロッド部材

Claims (3)

  1. ホイールシリンダに液圧を供給するブレーキ装置であって、
    ブレーキペダルの操作により進退移動する入力部材と、
    該入力部材が一端側から挿入されたシミュレータシリンダと、
    該シミュレータシリンダ内の他端側に設けられ、該シミュレータシリンダを2室に画成するシミュレータピストンと、
    前記シミュレータシリンダの前記シミュレータピストンにより画成された他端側の液室とリザーバとの連通を制御する第1シミュレータ制御弁と、
    前記シミュレータピストンと前記入力部材とを離間させる方向に付勢する付勢手段と、
    前記シミュレータシリンダの他端側に設けられ、内部の液圧室を加圧するピストンを備えたマスタシリンダと、
    一端が前記シミュレータピストンと接続され、他端が前記マスタシリンダのピストンを作動して前記液圧室を加圧するロッド部材と、
    前記マスタシリンダの液圧室に接続され供給路と、
    前記マスタシリンダとは別体で前記供給路に設けられ、アクチュエータの作動によって前記ホイールシリンダへ液圧を供給する液圧源と、
    を備えることを特徴とするブレーキ装置。
  2. 前記シミュレータシリンダの前記シミュレータピストンにより画成された一端側液室が設けられ、該一端側の液室と前記リザーバとの連通を制御する第2シミュレータ制御弁を備えることを特徴とする請求項1に記載のブレーキ装置。
  3. 前記液圧源は、
    前記供給路に液圧室が接続される制御マスタシリンダと、
    前記アクチュエータにより制御され、前記制御マスタシリンダ内を摺動して前記液圧室を加圧する制御ピストンと、
    を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のブレーキ装置。
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