JP2001504678A - ロータの軸方向の冷却 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 巻線を備えた固定子（２）と、界磁巻線を備え、極（１０）の極シュー（１２）間に極間ギャップ（９）を形成する突極（１０）を備える回転子（４）とを備える回転電気機械（１）であって、回転子（４）が回転子（４）の極間ギャップ（９）を通って軸方向に流れる空気によって冷却されるように配置され、極シュー（１２）間のそれぞれの極間ギャップ（９）が少なくとも１つの保護材（１４）で覆われ、エア・ギャップ（１５）が軸方向の空気の流れを制限するシーリング・リング（１６）を備える回転電気機械。

Description

【発明の詳細な説明】 ロータの軸方向の冷却 技術分野 本発明は工業用同期モータおよび水力発電所で用いる同期発電機などの突極付 回転子を備えた大型回転電気機械に関する。本発明は特にエア・ギャップ内の空 気の流れをチョーキングし、隣接する極間のギャップを縮小することで回転子内 の空気の流れの冷却を制御する設計に関する。 背景技術 突極付回転子を備えた同期機械は通常は空冷される。このような大型機械は固 定子に径方向の冷却ダクトを備える。空気はまず回転子の極間ギャップを軸方向 に通過することで固定子ダクトに送られる。極間ギャップで空気は界磁巻線に沿 って軸方向に通過し、界磁巻線を冷却する。回転子の比較的速い周辺速度は一部 はエア・ギャップ摩擦損失からなり、一部は空気の質量流量に比例する成分から なる換気損失を発生する。 換気損失を最小化するために、来国特許第３１５７８０６号では界磁巻線を水 冷して極間ギャップを非磁気充填化合物で完全に満たすか、シール材によって囲 むことを提案している。これには回転子表面を平滑かつ円筒形にしてエア・ギャ ップ摩擦を低減するという利点がある。いくつかの水力発電機がこの概念に基づ いて製造され、「Fully water-cooled 190 MVA generators in the Tonstad hyd roelectric power station」，Brown Boveri Review（1969）8，p.380-385に記 載されている。この概念では固定子と回転子の両方が水冷されるが、これはエア ・ギャップを通過する空気の質量流量が最小限になり、さらに換気損失を低減す ることを意味する。しかしながら、水冷方式は高価で特に回転子においては技術 的に複雑である。このために、回転子表面を円筒形に保ちながら回転子を空冷で きれば有利である。米国特許第４２７４０２７号では、隣接する極間のギャップ をシーリングする一方、明らかに界磁巻線の軸方向の空冷のために極間ギャッ プの向かい合わせの両端の開口部を残しておくことが提案されている。しかし機 械をどう冷却するかについてはこれ以上詳しくは述べない。固定子を水冷すると 仮定すると、この構造の欠点は固定子と回転子の間のエア・ギャップを通過する 空気の流れが何の役にも立たず、換気損失に寄与しているだけであるということ である。 発明の目的 本発明の目的は固定子と回転子の間のエア・ギャップに置かれたエア・シール によって空気の流れの制御を行うことである。本装置はエア・ギャップに軸方向 に流れ込む空気の質量流量を低減する。この方法は極間ギャップ・シールと併用 して換気損失を低減する。本発明のさらなる有利な発展形態について以下に説明 する。 発明の概要 本発明は径方向の換気ダクトがない固定子を備えた機械、例えば回転子の極間 ギャップが覆われ、これによってファン側のエア・ギャップへの進入が阻止され 、回転子のエア・ギャップを供給する回転子ファンからより多量の空気が極間ギ ャップに吹き出される、水冷式および空冷式回転子に適用される。これは空気を エア・ギャップを通る１つの空気の流れと極間ギャップを通る１つの空気の流れ に分割した場合と比べて必要な流量が少ないということを意味する。 図面の簡単な説明 以下に添付の図面に関連しで本発明を詳述する。 図１は本発明による片方向空冷式回転子を備えた回転電気機械の軸方向の断面 図である。 図２は本発明による装置を備えた回転子の径方向の断面図の一部である。 図３は図２による回転子極の線分Ａ−Ａに沿った軸方向の断面図の一部である 。 発明の説明 図１に高電圧ケーブルからなる固定子巻線３を備えた固定子２を含む回転電気 機械１を示す。機械１は機械筐体５内にジャーナル軸受けされた機械シャフト６ 上に配置された回転子４を備える。回転子４はまたブレード７を設けたファン８ を備える。軸方向の回転子の冷却のための制御された空気の流れが図に矢印で示 されている。これはまた機械のコイルの末端部品を空気の流れで冷却できる方法 を示す。しかしながら、本発明は図面に示す実施形態に限定されず、異なる実施 形態によればコイルの末端部品を別に冷却して１つのコイル末端を過熱した空気 で冷却することを回避できる。これは回転子の中央に向かって空気を吹き込み、 次に空気を固定子の中央にある径方向のエア・ダクトから逃がすファンを回転子 のそれぞれの端部に備えた双方向の軸方向冷却によっても達成できる。 図２にそれぞれの回転子極１０の間に突極間ギャップ９を備えた回転子４の径 方向の断面図の一部を示す。界磁巻線１１は回転子極の周囲に配置されている。 極シュー１２はそれぞれの回転子極１０の最も外側に配置されている。極シュー １２は面取りしたエッジ表面１３を両側に備えている。保護材１４は極間ギャッ プ９の外側部分に当てられ、２つの極シューの隣接するエッジ表面の間をシーリ ングする。片方向冷却を行う実施形態では、金属材料またはプラスチック製の保 護材１４が回転子の軸方向の全長にわたってエッジ表面に貼り付けられるかネジ 止めされる。これに対して、双方向冷却を行う実施形態では、空気が軸方向から 固定子のエア・ダクトを通って径方向に進路を変えることができるように、保護 材は回転子の軸方向の中心で分割されるか穿孔される。図１にも示すように、エ ア・ギャップ１５が回転子４と固定子２の間に存在する。 空冷専用の小型機械では、このエア・ギャップは回転子と固定子の両方を冷却 するために空気を吹き付けるために用いる。本発明では水冷式固定子を備えた大 型機械の場合、これは不経済な冷却方法であるため、エア・ギャップを通る空気 の流れを最小限にする必要があり、本発明では極間ギャップを通過し、おそらく は同時にコイルの末端部品を冷却するためにこの方法がより必要である場合にこ の方法を用いることができる。 図３を参照すると、ギャップ１５の空気の流れを最小化または阻止するために 、 少なくとも１つのシーリング・リング１６が回転子４の周辺に固定的に配置され ている。図３から明らかなように、シーリング・リング１６は回転子４の片側、 本発明では機械の吸気口側に配置されている。これによって空気が回転子４と固 定子２の間のエア・ギャップ１５に流入することが防止される。 本発明の別の有利な実施形態は、対応する方式で、固定子に固定子と回転子の 間のエア・ギャップ内に固定的に配置されたシーリング・リングを設けることで ある。 本発明は図示の実施形態に限定されない。本発明の範囲内でいくつかの変更が 可能である。例えば、シーリング・リングは回転子または固定子のいかなる軸方 向の位置にも取り付けることができる。さらに、一部のシーリング・リングは回 転子または固定子のいずれにも取り付けることができる。また、回転子にいくつ かのシーリング・リングを取り付け、固定子にもいくつかのシーリング・リング を取り付けて、回転子と固定子の間の空気の流れを最小化するためにラビリンス ・シールとして共働させることができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，Ｓ Ｄ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＥ，ＤＫ，Ｄ Ｋ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＨＵ ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ， ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，Ｍ Ｄ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ， ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，Ｕ Ｚ，ＶＮ，ＹＵ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．巻線を備えた固定子（２）と、界磁巻線を備え、極（１０）の極シュー（ １２）間に極間ギャップ（９）を形成する突極（１０）を備えた回転子（４ ）とを備える回転電気機械（１）であって、回転子（４）が回転子（４）の 極間ギャップ（９）を通って軸方向に流れる空気によって冷却されるように 配置され、極シュー（１２）間のそれぞれの極間ギャップ（９）が少なくと も１つの保護材（１４）で覆われ、エア・ギャップ（１５）に軸方向の空気 の流れを制限するエア・チョーク（１６）を備えることを特徴とする回転電 気機械。 ２．回転子（４）が、固定子（２）と回転子（４）の間のエア・ギャップ（１ ５）内の回転子（４）の周囲に配置された少なくとも１つの固定シーリング ・リング（１６）を備えることを特徴とする請求項１に記載の機械。 ３．固定子（２）が、固定子（２）と回転子（４）の間のエア・ギャップ（１ ５）内の固定子（２）の周囲に配置された少なくとも１つの内部的に固定さ れたシーリング・リング（１６）を備えることを特徴とする請求項１に記載 の機械。 ４．シーリング・リング（１６）が機械（１）の吸気口側に配置されているこ とを特徴とする請求項２がら３のいずれか一項に記載の機械。 ５．冷却空気の流れが回転子（４）に接続されたファン（８）を用いて達成さ れるように配置されることを特徴とする前記請求項のいずれか一項に記載の 機械。 ６．空気が軸方向から固定子（２）のエア・ダクトを通って径方向に進路を変 えることができるように、保護材（１４）が回転子（４）の軸方向の中心で 分割または穿孔されることを特徴とする前記請求項のいずれか一項に記載の 機械。 ７．固定子巻線（３）が高圧ケーブルからなることを特徴とする前記請求項の いずれか一項に記載の機械。