JP2001036393A - 電源供給制御装置および電源供給制御方法 - Google Patents

電源供給制御装置および電源供給制御方法

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JP2001036393A
JP2001036393A JP11361483A JP36148399A JP2001036393A JP 2001036393 A JP2001036393 A JP 2001036393A JP 11361483 A JP11361483 A JP 11361483A JP 36148399 A JP36148399 A JP 36148399A JP 2001036393 A JP2001036393 A JP 2001036393A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置の熱損失を抑え、不完全短絡(レアショ
ート)発生時の異常電流に対しても高速応答を可能とし
た電源供給制御装置および電源供給制御方法を提供す
る。 【解決手段】 電源101から負荷102への電力供給
を半導体スイッチQAによってスイッチング制御する際
に、基準電圧生成手段(QB,Rr)により半導体スイ
ッチQAに所定の負荷を接続した状態における該半導体
スイッチQAの端子間電圧の電圧特性とほぼ等価な電圧
特性を持つ基準電圧(VDSB )を生成し、半導体スイッ
チQAの端子間電圧(VDSA )と基準電圧との差を検出
手段CMP1によって検出し、制御手段111により該
検出された端子間電圧(VDSA )と基準電圧(VDSB )
との差に応じて半導体スイッチQAをオン/オフ制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電源供給制御装置お
よび電源供給制御方法に関し、より詳しくは、制御信号
に応じてスイッチング制御により、電源から負荷への電
力供給を制御する半導体スイッチを備えた電源供給制御
装置および電源供給制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体スイッチを備えた電源供給
制御装置としては、例えば図19に示すようなものがあ
る。本従来例の電源供給制御装置は、自動車においてバ
ッテリからの電源を選択的に各負荷に供給して、負荷へ
の電力供給を制御する装置である。
【0003】同図において、本従来例の電源供給制御装
置は、電源101の出力電圧VBをヘッドライトやパワ
ーウィンドウの駆動モータ等々の負荷102に供給する
経路にシャント抵抗RSおよびサーマルFETQFのド
レインD−ソースSを直列接続した構成である。また、
シャント抵抗RSを流れる電流を検出してハードウェア
回路によりサーマルFETQFの駆動を制御するドライ
バ901と、ドライバ901でモニタした電流値に基づ
いてサーマルFETQFの駆動信号をオン/オフ制御す
るA/D変換器902およびマイコン(CPU)903
とを備えている。
【0004】半導体スイッチとしてのサーマルFETQ
Fは、図示しない温度センサを内蔵してサーマルFET
QFが規定以上の温度まで上昇した場合には、内蔵する
ゲート遮断回路によってサーマルFETQFを強制的に
オフ制御する過熱遮断機能を備えている。また、図中の
RGは抵抗であり、ZD1はゲートG−ソースS間を1
2[V]に保ってゲートGに過電圧が印加されようとし
た場合にこれをバイパスさせるツェナーダイオードであ
る。
【0005】また、本従来例の電源供給制御装置では、
負荷102またはサーマルFETQFのドレインD−ソ
ースS間における過電流に対する保護機能をも備えてい
る。即ち、ドライバ901は、電流モニタ回路としての
差動増幅器911,913と、電流制限回路としての差
動増幅器912と、チャージポンプ回路915と、マイ
コン903からのオン/オフ制御信号および電流制限回
路からの過電流判定結果に基づき、抵抗RGを介してサ
ーマルFETQFのゲートGを駆動する駆動回路914
を備えて構成されている。
【0006】シャント抵抗RSの電圧降下に基づき差動
増幅器912を介して、電流が判定値(上限)を超えた
として過電流が検出された場合には、駆動回路914に
よってサーマルFETQFをオフ動作とし、その後電流
が低下して判定値(下限)を下回ったらサーマルFET
QFをオン動作させる。
【0007】一方、マイコン903は、電流モニタ回路
(差動増幅器911,913)を介して電流を常時モニ
タしており、正常値を上回る異常電流が流れていれば、
サーマルFETQFの駆動信号をオフすることによりサ
ーマルFETQFをオフ動作させる。なお、マイコン9
03からオフ制御の駆動信号が出力される前に、サーマ
ルFETQFの温度が規定値を超えていれば、過熱遮断
機能によってサーマルFETQFはオフ動作となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の電源供給制御装置にあっては、電流検出を行うため
に電力の供給経路に直列接続されるシャント抵抗RSを
必要とした構成であり、近年のサーマルFETQFのオ
ン抵抗の低減に伴う負荷の大電流化により、シャント抵
抗の熱損失が無視できないという問題点がある。
【0009】また、上述の過熱遮断機能や過電流制限回
路は、負荷102や配線にほぼ完全な短絡状態が発生し
て大電流が流れる場合には機能するが、ある程度の短絡
抵抗を持つ不完全短絡などのレアショートが発生して小
さい短絡電流が流れた場合には機能せず、電流のモニタ
回路を介してマイコン903により異常電流を検出して
サーマルFETQFをオフ制御するしかなく、このよう
な異常電流に対するマイコン制御による応答性が悪いと
いう事情もあった。
【0010】また、シャント抵抗RS、マイコン903
等が必要であるため、大きな実装スペースが必要であ
り、またこれらの比較的高価な部品により装置コストが
高くなってしまうという問題点もある。
【0011】本発明の目的は、上記従来の問題点や事情
を解決することにあり、電流検出を行うために電力の供
給経路に直列接続されるシャント抵抗を不要として装置
の熱損失を抑え、ある程度の短絡抵抗を持つ不完全短絡
などのレアショートが発生した場合の異常電流に対して
も高速応答を可能とし、集積化が容易で安価な電源供給
制御装置および電源供給制御方法を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
に、本発明の請求項1に係る電源供給制御装置は、制御
信号入力端子へ供給される制御信号に応じてスイッチン
グ制御され電源から負荷への電力供給を制御する半導体
スイッチと、前記半導体スイッチの端子間電圧の電圧特
性とほぼ等価な電圧特性を持つ基準電圧を生成する基準
電圧生成手段と、前記半導体スイッチの端子間電圧と前
記基準電圧との差を検出する検出手段と、検出された端
子間電圧と基準電圧との差に応じて前記半導体スイッチ
をオン/オフ制御する制御手段とを具備するものであ
る。
【0013】また、請求項2に係る電源供給制御装置
は、請求項1に記載の電源供給制御装置において、前記
基準電圧生成手段は、前記半導体スイッチおよび前記負
荷に並列接続され、前記制御信号に応じてスイッチング
制御される第2半導体スイッチと第2負荷とを直列接続
した回路を備え、前記第2半導体スイッチの端子間電圧
を前記基準電圧として生成するものである。
【0014】また、請求項3に係る電源供給制御装置
は、請求項1または2に記載の電源供給制御装置におい
て、前記基準電圧生成手段の基準電圧が持つ電圧特性
を、前記半導体スイッチおよび前記負荷に正常動作範囲
での最大電流を超える目標電流が流れる状態における電
圧特性とほぼ等価としたものである。
【0015】また、請求項4に係る電源供給制御装置
は、請求項2または3に記載の電源供給制御装置におい
て、前記半導体スイッチと前記第2半導体スイッチは、
オフ状態からオン状態へ遷移する際の端子間電圧の過渡
的な電圧特性について等価な特性を持つものである。
【0016】また、請求項5に係る電源供給制御装置
は、請求項2、3または4に記載の電源供給制御装置に
おいて、前記第2半導体スイッチの電流容量は前記半導
体スイッチの電流容量よりも小さく、前記負荷および前
記第2負荷の抵抗値比は前記半導体スイッチおよび第2
半導体スイッチの電流容量比と極力反比例するように設
定したものである。
【0017】また、請求項6に係る電源供給制御装置
は、請求項1、2、3、4または5に記載の電源供給制
御装置において、前記半導体スイッチおよび前記負荷に
並列接続され、前記制御信号に応じてスイッチング制御
される第3半導体スイッチと第3負荷とを直列接続した
回路を備え、前記第3半導体スイッチの端子間電圧を、
前記半導体スイッチの端子間電圧の電圧特性とほぼ等価
な電圧特性を持つ第2基準電圧として生成する第2基準
電圧生成手段と、前記半導体スイッチの端子間電圧と前
記第2基準電圧との差を検出する第2検出手段とを具備
するものである。
【0018】また、請求項7に係る電源供給制御装置
は、請求項6に記載の電源供給制御装置において、前記
第2基準電圧生成手段の基準電圧が持つ電圧特性を、前
記半導体スイッチおよび前記負荷に正常動作範囲での最
小電流を下回る目標電流が流れる状態における電圧特性
とほぼ等価としたものである。
【0019】また、請求項8に係る電源供給制御装置
は、請求項6または7に記載の電源供給制御装置におい
て、前記半導体スイッチと前記第3半導体スイッチは、
オフ状態からオン状態へ遷移する際の端子間電圧の過渡
的な電圧特性について等価な特性を持つものである。
【0020】また、請求項9に係る電源供給制御装置
は、請求項6、7または8に記載の電源供給制御装置に
おいて、前記第3半導体スイッチの電流容量は前記半導
体スイッチの電流容量よりも小さく、前記負荷および前
記第3負荷の抵抗値比は前記半導体スイッチおよび第3
半導体スイッチの電流容量比と極力反比例するように設
定したものである。
【0021】また、請求項10に係る電源供給制御装置
は、請求項2、3、4、5、6、7、8または9に記載
の電源供給制御装置において、前記第2負荷または前記
第3負荷は、複数個の抵抗を備え、前記第2負荷または
前記第3負荷の抵抗値は、前記複数個の抵抗の選択接続
により可変設定されるものである。
【0022】また、請求項11に係る電源供給制御装置
は、請求項2、3、4、5、6、7、8、9または10
に記載の電源供給制御装置において、前記第2負荷また
は前記第3負荷に並列接続された可変抵抗を具備し、前
記第2負荷または前記第3負荷の抵抗値は、前記可変抵
抗により可変設定されるものである。
【0023】また、請求項12に係る電源供給制御装置
は、請求項2、3、4、5、6、7、8、9、10また
は11に記載の電源供給制御装置において、前記半導体
スイッチの端子間電圧を抵抗値の比に基づく分圧比で分
圧して前記検出手段に供給する分圧手段を具備し、前記
分圧手段の分圧比は、抵抗値の可変設定により調整され
るものである。
【0024】また、請求項13に係る電源供給制御装置
は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、1
0、11または12に記載の電源供給制御装置におい
て、前記制御手段は、検出された端子間電圧と基準電圧
との差が第1しきい値を超えたときに前記半導体スイッ
チをオフ制御し、検出された端子間電圧と基準電圧との
差が第2しきい値を下回ったときに前記半導体スイッチ
をオン制御するものである。
【0025】また、請求項14に係る電源供給制御装置
は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、1
0、11、12または13に記載の電源供給制御装置に
おいて、前記半導体スイッチが過熱した場合に該半導体
スイッチをオフ制御して保護する過熱保護手段を具備す
るものである。
【0026】また、請求項15に係る電源供給制御装置
は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、1
0、11、12、13または14に記載の電源供給制御
装置において、前記半導体スイッチ、前記基準電圧生成
手段、前記検出手段、前記制御手段、前記第2基準電圧
生成手段、前記第2検出手段または前記過熱保護手段
を、同一チップ上に形成したものである。
【0027】また、請求項16に係る電源供給制御装置
は、請求項15に記載の電源供給制御装置において、前
記基準電圧生成手段内の前記第2負荷または前記第2基
準電圧生成手段内の前記第3負荷を、前記チップ外部に
設置したものである。
【0028】また、請求項17に係る電源供給制御装置
は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、1
0、11、12、13、14、15または16に記載の
電源供給制御装置において、前記制御手段による前記半
導体スイッチのオン/オフ制御の周期を制御用クロック
として使用するものである。
【0029】また、請求項18に係る電源供給制御装置
は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、1
0、11、12、13、14、15、16または17に
記載の電源供給制御装置において、前記半導体スイッチ
がオン状態となった後の一定期間、前記制御手段による
前記半導体スイッチのオン/オフ制御を禁止する禁止手
段を具備するものである。
【0030】また、請求項19に係る電源供給制御装置
は、請求項14、15、16、17または18に記載の
電源供給制御装置において、前記制御手段による前記半
導体スイッチのオン/オフ制御時に、前記過熱保護手段
によるオフ制御を速める過熱遮断促進手段を具備するも
のである。
【0031】また、請求項20に係る電源供給制御装置
は、請求項請求項1、2、3、4、5、6、7、8、
9、10、11、12、13、14、15、16、1
7、18または19に記載の電源供給制御装置におい
て、前記制御手段による前記半導体スイッチのオン/オ
フ制御回数を積算し、該制御回数が所定回数に達したと
きに前記半導体スイッチをオフ制御する回数制御手段を
具備するものである。
【0032】また、請求項21に係る電源供給制御方法
は、制御信号入力端子へ供給される制御信号に応じてス
イッチング制御され電源から負荷への電力供給を制御す
る半導体スイッチを備えた電源供給制御装置の電源供給
制御方法において、前記半導体スイッチの端子間電圧の
電圧特性とほぼ等価な電圧特性を持つ基準電圧を生成す
る基準電圧生成ステップと、前記半導体スイッチの端子
間電圧と前記基準電圧との差を検出する電圧検出ステッ
プと、検出された端子間電圧と基準電圧との差に応じて
前記半導体スイッチをオン/オフ制御する制御ステップ
とを具備するものである。
【0033】また、請求項22に係る電源供給制御方法
は、請求項21に記載の電源供給制御方法において、前
記基準電圧生成ステップにおいて前記基準電圧が持つ電
圧特性を、前記半導体スイッチおよび前記負荷に正常動
作範囲での最大電流を超える目標電流が流れる状態にお
ける電圧特性とほぼ等価としたものである。
【0034】また、請求項23に係る電源供給制御方法
は、請求項21または22に記載の電源供給制御方法に
おいて、前記制御ステップは、検出された端子間電圧と
基準電圧との差が第1しきい値を超えたときに前記半導
体スイッチをオフ制御するオフ制御ステップと、検出さ
れた端子間電圧と基準電圧との差が第2しきい値を下回
ったときに前記半導体スイッチをオン制御するオン制御
ステップとを具備するものである。
【0035】また、請求項24に係る電源供給制御方法
は、請求項21、22または23に記載の電源供給制御
方法において、前記半導体スイッチが過熱した場合に該
半導体スイッチをオフ制御して保護する過熱保護ステッ
プを具備するものである。
【0036】また、請求項25に係る電源供給制御方法
は、請求項21、22、23または24に記載の電源供
給制御方法において、前記半導体スイッチがオン状態と
なった後の一定期間、前記制御ステップによる前記半導
体スイッチのオン/オフ制御を禁止する禁止ステップを
具備するものである。
【0037】また、請求項26に係る電源供給制御方法
は、請求項24または25に記載の電源供給制御方法に
おいて、前記制御ステップによる前記半導体スイッチの
オン/オフ制御時に、前記過熱保護ステップによるオフ
制御を速めるものである。
【0038】さらに、請求項27に係る電源供給制御方
法は、請求項21、22、23、24、25または26
に記載の電源供給制御方法において、前記制御ステップ
による前記半導体スイッチのオン/オフ制御回数を積算
し、該制御回数が所定回数に達したときに前記半導体ス
イッチをオフ制御する回数制御ステップを具備するもの
である。
【0039】本発明の請求項1、2、3、4、5、6、
7、8、9、10、11、12、13、14に係る電源
供給制御装置および請求項21、22、23、24に係
る電源供給制御方法では、電源から負荷への電力供給を
半導体スイッチによってスイッチング制御する際に、基
準電圧生成手段(基準電圧生成ステップ)により半導体
スイッチの端子間電圧の電圧特性とほぼ等価な電圧特性
を持つ基準電圧を生成し、半導体スイッチの端子間電圧
と基準電圧との差を検出手段(検出ステップ)によって
検出し、制御手段(制御ステップ)により該検出された
端子間電圧と基準電圧との差に応じて半導体スイッチを
オン/オフ制御する。
【0040】ここで、半導体スイッチ(並びに、後述の
第2半導体スイッチおよび第3半導体スイッチ)には、
電界効果型トランジスタ(FET:Field-Effect Trans
istor)や静電誘導型トランジスタ(SIT:Static In
ducted Transistor)、或いは、エミッタスイッチド・
サイリスタ(EST)、MOS制御サイリスタ(MC
T)等のMOS複合型デバイスやIGBT(Insulated
Gate Bipolar Transistor)等の他の絶縁ゲート型パワ
ーデバイス等のスイッチング素子が該当する。なお、こ
れらのスイッチング素子はnチャネル型、pチャネル型
の何れであってもかまわない。
【0041】特に、請求項2に係る電源供給制御装置で
は、基準電圧生成手段を、第2半導体スイッチと第2負
荷とを直列接続した回路を半導体スイッチおよび負荷に
並列に接続して構成し、第2半導体スイッチの端子間電
圧を基準電圧として生成するのが望ましく、また、請求
項6に係る電源供給制御装置では、第2基準電圧生成手
段を、第3半導体スイッチと第3負荷とを直列接続した
回路を半導体スイッチおよび負荷に並列に接続して構成
し、第3半導体スイッチの端子間電圧を第2基準電圧と
して生成し、第2検出手段によって半導体スイッチの端
子間電圧と第2基準電圧との差を検出するのが望まし
い。
【0042】また、請求項3に係る電源供給制御装置お
よび請求項21に係る電源供給制御方法では、基準電圧
生成手段(基準電圧生成ステップ)における基準電圧が
持つ電圧特性を、半導体スイッチおよび負荷に正常動作
範囲での最大電流を超える目標電流が流れる状態におけ
る電圧特性とほぼ等価とするのが望ましく、また、請求
項7に係る電源供給制御装置では、第2基準電圧生成手
段の基準電圧が持つ電圧特性を、半導体スイッチおよび
負荷に正常動作範囲での最小電流を下回る目標電流が流
れる状態における電圧特性とほぼ等価とするのが望まし
く、さらに、請求項4、8に係る電源供給制御装置で
は、半導体スイッチと第2半導体スイッチまたは第3半
導体スイッチは、オフ状態からオン状態へ遷移する際の
端子間電圧の過渡的な電圧特性について等価な特性を持
つのが望ましい。
【0043】半導体スイッチとして例えばFETを使用
した場合、電力供給経路の一部を成すFETの端子間電
圧(ドレイン−ソース間電圧)は、オフ状態からオン状
態へ遷移する際の(例えば、nチャネル型FETの場合
の立ち下がり)電圧特性において、電力供給経路および
負荷の状態、即ち、経路が持つ配線インダクタンス並び
に配線抵抗および短絡抵抗に基づく時定数に応じて変化
する。例えば、短絡が発生していない通常動作では所定
電圧以下に速やかに収れんするが、完全短絡が発生して
いる場合には該所定電圧以下にならない。また、ある程
度の短絡抵抗を持つ不完全短絡が発生している場合に
は、該所定電圧に収れんするものの収れんするまでに長
い時間を要する。
【0044】本発明は、このような半導体スイッチにお
けるオフ状態からオン状態に遷移する際の過渡的な半導
体スイッチの電圧特性を利用している。つまり、半導体
スイッチの端子間電圧と基準電圧生成手段(基準電圧生
成ステップ)または第2基準電圧生成手段によって生成
された基準電圧または第2基準電圧(正常状態)との差
を検出することによって、電力供給経路の一部を成す半
導体スイッチの端子間電圧(即ち、電力供給経路の電
流)が正常状態から逸脱している程度を判定するもので
ある。すなわち、基準電圧が持つ電圧特性を負荷に正常
動作範囲での最大電流を超える目標電流が流れる状態に
おける電圧特性と極力等価となるように設定すれば、検
出手段(検出ステップ)によって過大電流を検出するこ
とができ、また、第2基準電圧が持つ電圧特性を負荷に
正常動作範囲での最小電流を下回る目標電流が流れる状
態における電圧特性と極力等価となるように設定すれ
ば、第2検出手段によって過小電流を検出することがで
きる。
【0045】したがって、電流検出を行うために電力の
供給経路に直列接続される従来のようなシャント抵抗を
不要として装置の熱損失を抑えることができ、また、完
全短絡による過電流のみならず、ある程度の短絡抵抗を
持つ不完全短絡などのレアショートが発生した場合の異
常電流をもハードウェア回路またはマイコン等のプログ
ラム処理によって連続的に検出可能である。さらに、シ
ャント抵抗を用いずに過電流の検出が可能であり、特に
半導体スイッチのオン/オフ制御をハードウェア回路で
構成した場合はマイコンも不要であるため、実装スペー
スを縮小できるとともに、装置コストを大幅に削減可能
である。
【0046】また特に、請求項5に係る電源供給制御装
置では、第2半導体スイッチの電流容量が半導体スイッ
チの電流容量よりも小さくなるように設定し、負荷およ
び第2負荷の抵抗値比が半導体スイッチおよび第2半導
体スイッチの電流容量比と極力反比例するように設定す
る。ここで、半導体スイッチおよび第2半導体スイッチ
の電流容量比の取り方は、例えば、半導体スイッチおよ
び第2半導体スイッチがFETで形成される場合には該
スイッチを並列接続して形成するトランジスタ数の比に
よって実現すればよい。またこの時、第2負荷の抵抗値
は、負荷の抵抗値×(半導体スイッチの電流容量/第2
半導体スイッチの電流容量)として決定される。なお、
第2負荷に例えば固定抵抗を用いるとき、ランプ負荷の
ようにフィラメントが冷えている時と熱せられている時
とで負荷の抵抗値が異なる場合には、負荷および第2負
荷の抵抗値比を半導体スイッチおよび第2半導体スイッ
チの電流容量比にぴったりと合わせることができないこ
とから、このような場合には、ランプ負荷が連続点灯し
ている時の負荷抵抗値に合わせて第2負荷の抵抗値を設
定するなどして極力合わせるようにするのが望ましい。
このような回路規定を設定することにより、第2半導体
スイッチおよび第2負荷を持つ基準電圧生成手段の回路
構成を小型化でき、実装スペースを縮小できるととも
に、装置コストを削減できる。
【0047】また特に、請求項9に係る電源供給制御装
置では、第3半導体スイッチの電流容量が半導体スイッ
チの電流容量よりも小さくなるように設定し、負荷およ
び第3負荷の抵抗値比が半導体スイッチおよび第3半導
体スイッチの電流容量比と極力反比例するように設定す
る。請求項5に係る電源供給制御装置と同様に、回路規
定を設定することにより、第3半導体スイッチおよび第
3負荷を持つ第2基準電圧生成手段の回路構成を小型化
でき、実装スペースを縮小できるとともに、装置コスト
を削減できる。
【0048】また特に、請求項10に係る電源供給制御
装置では、第2負荷または第3負荷に複数個の抵抗を具
備して、該複数個の抵抗を選択的に接続することにより
第2負荷または第3負荷の抵抗値を可変設定する。半導
体スイッチの端子間電圧(即ち、電力供給経路の電流)
が正常状態から逸脱している程度を判定する際の基準電
圧生成手段または第2基準電圧生成手段の設定値、換言
すれば、短絡故障等による過電流判定を行うための基準
は第2負荷の抵抗値を変えることによって、また微小電
流判定を行うための基準は第3負荷の抵抗値を変えるこ
とによって、それぞれ行うことができる。例えば、第2
負荷または第3負荷をチップ上に形成する場合には、チ
ップ内部に複数個の抵抗を設置し、チップをパッケージ
するとき、またはベアチップ実装するときに選択接続す
ることにより上記基準電圧生成手段または第2基準電圧
生成手段の設定値(基準)を目標の仕様に設定すること
が可能となる。これにより、電源供給制御装置を集積化
する場合でも1種類のチップで複数の仕様をカバーする
ことが可能となる。また抵抗の可変設定により、負荷の
種別(ヘッドランプ、駆動モータ等)に応じた完全短
絡、不完全短絡の切り分けを確実に検出することが可能
となり、短絡故障に対する保護を精度良く行うことがで
きる。
【0049】また特に、請求項11に係る電源供給制御
装置では、第2負荷または第3負荷に並列接続された可
変抵抗を具備し、該可変抵抗の抵抗値を変えることによ
り第2負荷または第3負荷の抵抗値を等価的に可変設定
する。例えば、第2負荷または第3負荷をチップ上に形
成する場合には、チップ外部に並列接続の可変抵抗を設
置し、該可変抵抗を調整することにより上記基準電圧生
成手段または第2基準電圧生成手段の設定値(基準)を
目標の仕様に設定することが可能となる。これにより、
電源供給制御装置を集積化する場合でも1種類のチップ
で複数の仕様をカバーすることが可能となる。また抵抗
の可変設定により、負荷の種別(ヘッドランプ、駆動モ
ータ等)に応じた完全短絡、不完全短絡の切り分けを確
実に検出することが可能となり、短絡故障に対する保護
を精度良く行うことができる。第2負荷抵抗をチップ上
に形成すると、チップの温度上昇に伴う抵抗値の温度ド
リフトが発生し、負荷抵抗に対して電流容量比で決めた
抵抗値からずれてくる。これを防止するために、第2負
荷抵抗をチップの外部に設置して、チップの温度変化の
影響を受け難くする構成とすることも可能である。この
場合、仕様に合わせて抵抗値を選択設定することによ
り、1種類のチップで複数の仕様をカバーすることがで
きる。
【0050】また特に、請求項12に係る電源供給制御
装置では、半導体スイッチの端子間電圧を分圧手段によ
り抵抗値の比に基づく分圧比で分圧して検出手段に供給
するようにし、該分圧手段の分圧比を抵抗値の可変設定
により調整する。例えば、第2負荷をチップ上に形成す
る場合には、チップ外部に分圧比調整用の可変抵抗を設
置し、該可変抵抗を調整することにより上記基準電圧生
成手段の設定値(基準)を目標の仕様に設定することが
可能となる。これにより、電源供給制御装置を集積化す
る場合でも1種類のチップで複数の仕様をカバーするこ
とが可能となる。また抵抗の可変設定により、負荷の種
別(ヘッドランプ、駆動モータ等)に応じた完全短絡、
不完全短絡の切り分けを確実に検出することが可能とな
り、短絡故障に対する保護を精度良く行うことができ
る。
【0051】また特に、請求項13に係る電源供給制御
装置および請求項23に係る電源供給制御方法では、制
御手段(制御ステップ)において、(オフ制御ステップ
により、)検出された端子間電圧と基準電圧との差が第
1しきい値を超えたときに半導体スイッチをオフ制御
し、(オン制御ステップにより、)検出された端子間電
圧と基準電圧との差が第2しきい値を下回ったときに半
導体スイッチをオン制御することにより、簡単な制御回
路で周期の安定したオン/オフ動作を実現できる。
【0052】特に、請求項14に係る電源供給制御装置
および請求項24に係る電源供給制御方法のように、半
導体スイッチが過熱した場合に該半導体スイッチをオフ
制御して保護する過熱保護手段(過熱保護ステップ)を
備える場合には、ある程度の短絡抵抗を持つ不完全短絡
が発生したとき、制御手段(制御ステップ、即ちオフ制
御ステップおよびオン制御ステップ)により、半導体ス
イッチのオン/オフ制御を繰り返し行って電流を大きく
変動させ、半導体スイッチの周期的な発熱作用によって
過熱保護手段(過熱保護ステップ)による半導体スイッ
チの遮断を速めることができる。とりわけ電源供給制御
装置によれば、従来マイコン等のプログラム処理によっ
てしか行えなかった不完全短絡(レアショート)発生時
の異常電流に対して、マイコン等の外部からの制御無し
に電源供給制御装置自身のハードウェア回路のみによる
対処が可能であり、回路のシンプル化、並びにそれによ
るコスト低減を実現できる。
【0053】また、請求項15に係る電源供給制御装置
では、半導体スイッチ、第2半導体スイッチおよび第2
負荷を含む基準電圧生成手段、検出手段、制御手段、第
2基準電圧生成手段、第2検出手段または過熱保護手段
を、同一チップ上に形成するのが望ましく、請求項16
に係る電源供給制御装置では、基準電圧生成手段内の第
2負荷または第2基準電圧生成手段内の第3負荷を該チ
ップ外部に設置するのが望ましい。このように同一チッ
プ上で集積化することにより、装置の回路構成を小型化
でき、実装スペースを縮小できるとともに、装置コスト
を削減できる。また、本発明の電流検出手法は、検出手
段または第2検出手段による半導体スイッチの端子間電
圧と基準電圧または第2基準電圧との差の検出によって
行われることから、同一チップ上に半導体スイッチおよ
び第2半導体スイッチまたは第3半導体スイッチを形成
することにより、電流検出における同相的誤差要因、即
ち電源電圧、温度ドリフトやロット間のバラツキによる
影響を除去(削減)することができる。さらに、第2負
荷または第3負荷をチップ外部に設置することにより、
基準電圧または第2基準電圧へのチップの温度変化の影
響を受け難くすることができ、高精度の電流検出を実現
することが可能となる。
【0054】なお、半導体スイッチの電源側端子および
制御信号入力端子と、基準電圧生成手段の第2半導体ス
イッチまたは第2基準電圧生成手段の第3半導体スイッ
チの電源側端子および制御信号入力端子とをそれぞれ互
いに接続し、第2半導体スイッチまたは第3半導体スイ
ッチの負荷側端子を負荷とは独立した第2負荷または第
3負荷に接続した構成とすれば、半導体スイッチの負荷
側端子電位と第2半導体スイッチまたは第3半導体スイ
ッチの負荷側端子電位を比較することにより、電力供給
経路に流れる電流が正常範囲か異常範囲かの判定を行う
ことができる。このように、半導体スイッチおよび第2
半導体スイッチまたは第3半導体スイッチの端子を共通
化することにより、同一チップへの集積化を容易に実現
することが可能となる。
【0055】また、請求項17に係る電源供給制御装置
では、制御手段による半導体スイッチのオン/オフ制御
の周期を制御用クロックとして使用する。これにより、
制御用クロックに専用の発振回路が不要となる。また、
半導体スイッチをFETで実現した場合、負荷電流の変
化に対するドレイン−ソース間電圧の変化はピンチオフ
領域の方がオーミック領域より大きいので、FETがオ
ン/オフ制御の間はピンチオフ領域でオフ状態に遷移す
る(ピンチオフ領域をパスしてオーミック領域でオフ状
態に遷移することはない)こととなり、したがって、F
ETのオン/オフ制御の周期が安定したものとなり、制
御クロックとして安定したクロックが得られることにな
る。なお、本明細書中では、FETの素子特性における
「ピンチオフ領域」および「オーミック領域」という語
を用いるが、これら語の正確な定義については、“Anal
ysis and Design of ANALOG INTEGRATED CIRCUITS"(Th
ird Edition),PAUL R. GRAY,ROBERT G MEYER著の6
6頁を参照されたい。
【0056】また、請求項18に係る電源供給制御装置
および請求項25に係る電源供給制御方法では、半導体
スイッチがオン状態となった後の一定期間、制御手段
(制御ステップ)による半導体スイッチのオン/オフ制
御を禁止手段(禁止ステップ)によって禁止する。通
常、負荷立ち上げ時には、定常状態の何倍もの突入電流
が電力供給経路に流れることとなるが、この突入電流に
対して制御手段(制御ステップ)による過電流制御が行
われると、負荷が定常状態に至るまでに時間を要してし
まい、負荷自身の応答が遅れてしまう場合がある。本発
明では、禁止手段(禁止ステップ)の禁止制御によって
このような問題を解消することができる。
【0057】また、請求項19に係る電源供給制御装置
および請求項26に係る電源供給制御方法では、制御手
段(制御ステップ)による半導体スイッチのオン/オフ
制御時に、過熱保護手段(過熱保護ステップ)によるオ
フ制御を過熱遮断促進手段によって速める。完全短絡に
よる過電流が検出された場合には、すぐに過熱保護手段
が機能して半導体スイッチを過熱遮断(オフ制御)する
ことが可能であるが、不完全短絡の場合には、半導体ス
イッチのオン/オフ制御を繰り返し行って、半導体スイ
ッチの周期的な発熱作用によって過熱保護手段を機能さ
せるので、過熱遮断までの時間が相対的に長くなること
が考えられる。本発明では、過熱遮断促進手段によって
不完全短絡の場合でも半導体スイッチの遮断を速めるこ
とができる。
【0058】さらに、請求項20に係る電源供給制御装
置および請求項27に係る電源供給制御方法では、回数
制御手段(回数制御ステップ)により、制御手段(制御
ステップ)による半導体スイッチのオン/オフ制御回数
を積算し、該制御回数が所定回数に達したときに半導体
スイッチをオフ制御する。完全短絡による過電流が検出
された場合には、すぐに過熱保護手段が機能して半導体
スイッチを過熱遮断(オフ制御)することが可能である
が、不完全短絡の場合には、半導体スイッチのオン/オ
フ制御を繰り返し行って、半導体スイッチの周期的な発
熱作用によって過熱保護手段を機能させるので、過熱遮
断までの時間が相対的に長くなることが考えられる。本
発明では、半導体スイッチのオン/オフ制御回数が所定
回数に達したときにオフ制御させるので、不完全短絡の
場合でも半導体スイッチの遮断を任意に設定した時間ま
で速めることができる。
【0059】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電源供給制御
装置および電源供給制御方法の実施の形態例について、
〔第1の実施形態〕、〔第2の実施形態〕、〔第3の実
施形態〕、〔第4の実施形態〕、〔第5の実施形態〕、
〔第6の実施形態〕、〔変形例〕、〔第7の実施形
態〕、〔第8の実施形態〕を、順に図1乃至図18を参
照して詳細に説明する。以下の説明では、電源供給制御
装置および電源供給制御方法は、例えば自動車において
バッテリからの電源を選択的にランプ等の各負荷に供給
して、負荷への電力供給を制御する装置に適用した実施
の形態例について説明するが、本発明はこのような形態
に限定されるものではなく、電源から負荷への電力供給
をスイッチング制御する電源供給制御装置および電源供
給制御方法であればどのような形態であっても適用可能
である。
【0060】ここで、図1は本発明の第1の実施形態の
電源供給制御装置の回路構成図、図2は実施形態で使用
する半導体スイッチ(主制御FET)の詳細な回路構成
図、図3、図4および図5は実施形態の電源供給制御装
置および電源供給制御方法が利用する原理を説明する説
明図、図6は短絡故障時および通常動作時の実施形態の
電源供給制御装置における半導体スイッチの電流と電圧
を例示する波形図、図7は本発明の第2の実施形態の電
源供給制御装置の回路構成図、図8は本発明の第3の実
施形態の電源供給制御装置の回路構成図、図9および図
10は本発明の第4の実施形態の電源供給制御装置の回
路構成図、図11および図12は本発明の第5の実施形
態の電源供給制御装置の回路構成図、図13および図1
4は本発明の第6の実施形態の電源供給制御装置の回路
構成図、図15は変形例の電源供給制御装置における第
2負荷(抵抗)の構成を説明する回路図、図16および
図17は本発明の第7の実施形態の電源供給制御装置の
回路構成図、図18は本発明の第8の実施形態の電源供
給制御装置の回路構成図である。
【0061】〔第1の実施形態〕本発明の第1の実施形
態の電源供給制御装置について、図1を参照して説明す
ると、本実施形態の電源供給制御装置は、電源101の
出力電圧VBを負荷102に供給する経路に、半導体ス
イッチとしての主制御FETQAのドレインD−ソース
SAを直列接続した構成である。ここで、主制御FET
QAにはDMOS構造のNMOS型を使用しているがP
MOS型でも実現可能である。
【0062】また同図において、主制御FETQAを駆
動制御する部分については、リファレンスFETQB、
抵抗R1,R2,R5,R8,R10,RG,Rr,R
V、ツェナーダイオードZD1、ダイオードD1、コン
パレータCMP1、駆動回路111およびスイッチSW
1を備えた構成である。なお、参照符号として抵抗には
“R"とそれに続く数字および文字を使用しているが、
以下の説明では参照符号として使用すると共に、それぞ
れ該抵抗の抵抗値をも表すものとする。また、図1中の
点線で囲った部分110aはアナログ集積化されるチッ
プ部分を示す。
【0063】負荷102は例えばヘッドライトやパワー
ウィンドウの駆動モータ等々であり、ユーザ等がスイッ
チSW1をオンさせることにより機能する。駆動回路1
11には、コレクタ側が電位VPに接続されたソースト
ランジスタQ5と、エミッタ側が接地電位(GND)に
接続されたシンクトランジスタQ6とを直列接続して備
え、スイッチSW1のオン/オフ切換えによる切換え信
号に基づき、ソーストランジスタQ5およびシンクトラ
ンジスタQ6をオン/オフ制御して、主制御FETQA
を駆動制御する信号を出力する。なお図中、VBは電源
101の出力電圧であり、例えば12[V]である。ま
た、VPはチャージポンプの出力電圧であり、例えばV
B+10[V]である。
【0064】半導体スイッチとしての主制御FETQA
は、より詳しくは図2に示すような構成を備えている。
図2において、主制御FETQAは、内蔵抵抗RG、温
度センサ121、ラッチ回路122および過熱遮断用F
ETQSを備えている。なお、ZD1はゲートG−ソー
スSA間を12[V]に保ってゲートGに過電圧が印加
されようとした場合にこれをバイパスさせるツェナーダ
イオードである。
【0065】つまり、本実施形態で使用する主制御FE
TQAは、主制御FETQAが規定以上の温度まで上昇
したことが温度センサ121によって検出された場合に
は、その旨の検出情報がラッチ回路122に保持され、
ゲート遮断回路としての過熱遮断用FETQSがオン動
作となることによって、主制御FETQAを強制的にオ
フ制御する過熱遮断機能を備えている。
【0066】温度センサ121は4個のダイオードが縦
続接続されてなり、実装上、温度センサ121は主制御
FETQAの近傍に配置形成されている。主制御FET
QAの温度が上昇するにつれて温度センサ121の各ダ
イオードの抵抗値が減少するので、FETQ51のゲー
ト電位が“L"レベルとされる電位まで下がると、FE
TQ51がオン状態からオフ状態に遷移する。これによ
り、FETQ54のゲート電位が主制御FETQAのゲ
ート制御端子(G)の電位にプルアップされ、FETQ
54がオフ状態からオン状態に遷移して、ラッチ回路1
22に“1"がラッチされることとなる。このとき、ラ
ッチ回路122の出力が“H"レベルとなって過熱遮断
用FETQSがオフ状態からオン状態に遷移するので、
主制御FETQAの真のゲート(TG)と主制御FET
QAのソース(SA)が同電位になって、主制御FET
QAがオン状態からオフ状態に遷移して、過熱遮断され
ることとなる。
【0067】また、本実施形態の電源供給制御装置で
は、負荷102または主制御FETQAのソース(S
A)と負荷102間において発生する短絡故障による過
電流、或いは不完全短絡故障による異常電流に対する保
護機能をも備えている。以下、図1を参照して、この保
護機能を実現する構成について説明する。
【0068】先ず、特許請求の範囲にいう基準電圧発生
手段は、リファレンスFET(第2半導体スイッチ)Q
Bおよび抵抗(第2負荷)Rrで構成されている。リフ
ァレンスFETQBのドレインおよびゲートはそれぞれ
主制御FETQAのドレイン(D)および真のゲート
(TG)に接続され、リファレンスFETQBのソース
(SB)は抵抗Rrの一方の端子に接続され、抵抗Rr
の他の端子は接地電位(GND)に接続されている。こ
のように、リファレンスFETQBおよび主制御FET
QAのドレイン(D)およびゲート(TG)を共通化す
ることにより同一チップ(110a)への集積化を容易
にすることができる。
【0069】また、リファレンスFETQBおよび主制
御FETQAは同一プロセスで同一チップ(110a)
上に形成されたものを使用している。本実施形態におけ
る電流検出手法は、コンパレータCMP1による主制御
FETQAのドレイン−ソース間電圧VDSA と基準電圧
との差の検出によって行われることから、同一チップ上
にリファレンスFETQBおよび主制御FETQAを形
成することにより、電流検出における同相的誤差要因、
即ち電源電圧、温度ドリフトやロット間のバラツキによ
る影響を除去(削減)することができる。さらに、抵抗
Rr(第2負荷)をチップ110aの外部に設置してい
るので、基準電圧へのチップ110aの温度変化の影響
を受け難くすることができ、高精度の電流検出を実現す
ることが可能となる。
【0070】また、リファレンスFETQBの電流容量
が主制御FETQAの電流容量よりも小さくなるよう
に、それぞれのFETを構成する並列接続のトランジス
タ数の比を(リファレンスFETQBのトランジスタ
数:1個)<(主制御FETQAのトランジスタ数:1
000個)となるように構成している。
【0071】さらに、抵抗Rrの抵抗値は、後述のよう
に負荷102の抵抗値×(主制御FETQAのトランジ
スタ数:1000個/リファレンスFETQBのトラン
ジスタ数:1個)の値となるように設定される。この抵
抗Rrの設定により、主制御FETQAに負荷電流(5
[A])が流れたときに抵抗Rrに5[mA]の電流が
流れると、主制御FETQAと同じドレイン−ソース間
電圧VDSをリファレンスFETQBに発生させることが
できる。また、以上のような回路規定により、リファレ
ンスFETQBおよび抵抗Rrで構成される基準電圧発
生手段の構成を極力小型化することができ、実装スペー
スを縮小して装置コストを低減することができる。
【0072】可変抵抗RVはチップ外部に設置され、抵
抗R2に並列に接続される。可変抵抗RVの抵抗値を変
えることにより抵抗R2の抵抗値を等価的に可変設定す
る。すなわち、抵抗R1,R2,RVは、主制御FET
QAのドレイン−ソース間電圧VDSA を抵抗値の比に基
づく分圧比で分圧してコンパレータCMP1に供給する
分圧手段に該当しており、該分圧比を抵抗RVの可変設
定により調整する。これにより、基準電圧生成手段の固
定された設定値(基準)に対してコンパレータCMP1
の出力を“H"レベルから“L"レベルに切替えるドレイ
ン−ソース間電圧VDSのしきい値を変えることが可能と
なる。これにより、アナログ集積化する場合でも1種類
のチップ110aで複数の仕様をカバーすることが可能
となる。
【0073】コンパレータCMP1は、特許請求の範囲
にいう検出手段の一部を成す。コンパレータCMP1の
“+"入力端子には、主制御FETQAのドレインD−
ソースSA間電圧VDSAを抵抗R1と抵抗R2および可
変抵抗RVの並列抵抗(R2‖RV)とで分圧した電圧
が抵抗R5を介して供給されている。また、コンパレー
タCMP1の“−"入力端子には、リファレンスFET
QBのドレイン−ソース間電圧VDSBが供給されてい
る。つまり、“−"入力端子に供給される電位より“+"
入力端子に供給される電位が大きいときに出力は有効
(“H"レベル)となり、“−"入力端子に供給される電
位より“+"入力端子に供給される電位が小さいときに
無効(“L"レベル)となる。なお、後述のように、コ
ンパレータCMP1は一定のヒステリシスを持ってい
る。
【0074】次に、以上説明した本実施形態の電源供給
制御装置の回路構成を踏まえて、電源供給制御方法を説
明する。具体的な動作説明を行う前に、図3、図4およ
び図5を参照して、本実施形態の電源供給制御装置およ
び電源供給制御方法が利用する原理について説明する。
ここで、図3はオフ状態からオン状態への遷移時のドレ
イン−ソース間電圧の立ち下がり特性の説明図、図4は
概念的回路図、図5は主制御FETのドレイン電流とゲ
ート−ソース間電圧との特性を説明する説明図である。
【0075】半導体スイッチとして主制御FETQAを
使用した場合、電源101から負荷102への電力供給
経路は、概念的に図4に示すような回路として表され
る。負荷102には電力供給経路の配線インダクタンス
L0と配線抵抗R0とを含む。なお、経路または負荷1
02において短絡故障が発生した場合にはR0には短絡
抵抗も含まれることとなる。ここで短絡抵抗は、本実施
形態が適用対象としている自動車において負荷102を
ヘッドライトと仮定した場合には、上述の完全短絡(デ
ッドショート)の場合に約40[mΩ]以下であり、不
完全短絡の場合は約40〜500[mΩ]である。
【0076】このような電力供給経路の一部を成す主制
御FETQAのドレイン−ソース間電圧VDSは、主制御
FETQAがオフ状態からオン状態へ遷移する際の立ち
下がり電圧特性として、図3に示す如くなる。即ち、短
絡の場合、基準負荷(通常動作)の場合、負荷102が
抵抗1[KΩ]の場合についての立ち下がり電圧特性で
ある。このように、立ち下がり特性は、電力供給経路お
よび負荷の状態、即ち、経路が持つ配線インダクタンス
並びに配線抵抗および短絡抵抗に基づく時定数に応じて
変化する。
【0077】このようなドレイン−ソース間電圧VDSの
特性の変化を利用して過電流検出を行う手法として、以
下で説明する手法の他に、所定タイミングで所定しきい
値との比較を行って過電流検出を行う手法が考えられる
が、所定タイミングを規定する手段および所定しきい値
との比較手段を構成するために、コンデンサや複数の抵
抗といった部品を必要とし、これらの部品がばらつくと
検出誤差となってしまうという問題がある。また、コン
デンサが必要であり、該コンデンサはチップ内に搭載で
きないことから、外付け部品が必要となり、装置コスト
のアップ要因となってしまうという問題もあった。
【0078】図3において、主制御FETQAがオン状
態に遷移してドレイン−ソース間電圧VDSが飽和するま
での期間は、主制御FETQAはピンチオフ領域で動作
する。
【0079】また、負荷102の抵抗が1[KΩ]のと
きのドレイン−ソース間電圧VDSの変化について、次の
ように考察できる。つまり、第1に、例えば主制御FE
TQAに日立製の「HAF2001」を使用した場合、
電源電圧12[V]のとき、ドレイン電流ID=12
[mA]だから、ゲート−ソース間電圧VTGS は、ほぼ
しきい値電圧1.6[V]に維持される。第2に、駆動
回路111によるゲート(G)への充電は継続されるか
ら、このまま行くとゲート−ソース間電圧VTGSは上昇
して行ってしまうが、ドレイン−ソース間電圧VDSが低
下して、ゲートードレイン間の容量CGDの電荷を放電さ
せるので、ゲート−ソース間電圧VTGS に達する電荷を
吸収してしまうことになる。即ち、ドレイン−ソース間
電圧VDSはゲート−ソース間電圧VTGS に達した電荷が
電位上昇を生じさせないだけの電荷をゲート−ドレイン
間の容量CGDから放電させるような速度で降下すること
になる。これにより、ゲート−ソース間電圧VTGS は約
1.6[V]に維持される。そして、ゲート−ドレイン
間電圧VTGD の低下につられてドレイン−ソース間電圧
VDSも低下する。なお、この時、電荷を吸収する要因は
2つあり、第1はゲート−ドレイン間電圧VTGD の低下
によるゲートードレイン間容量CGDの放電(ミラー容
量)であり、第2はn領域の空乏層減少によるゲートー
ドレイン間容量CGDの容量増大である。
【0080】また、負荷抵抗=1[KΩ]時のドレイン
−ソース間電圧VDSの変化について、次のような解釈も
可能である。つまり、主制御FETQAがオン状態に遷
移した後の各経過時点で、駆動回路111によってゲー
ト(G)に送られる充電電荷を吸収し、真のゲート(T
G)の電圧VTGS を一定に保つようなドレイン−ソース
間電圧VDSの値を表している。したがって、ある経過時
間の後にドレイン−ソース間電圧VDSが図3の負荷抵抗
=1[KΩ]時の曲線より上側にあれば、ゲート−ソー
ス間電圧VTGS は1.6[V]よりも高くなっているこ
とを意味する。
【0081】さらに、同一経過時間における図3の負荷
抵抗=1[KΩ]時の曲線からの距離をΔVDSGAP とす
ると、ΔVDSGAP ×CGD分の電荷をゲート−ソース間電
圧VTGS から引き去れば、ゲート−ソース間電圧VTGS
は1.6[V]になることを意味する。換言すれば、ゲ
ート−ソース間電圧VTGS は1.6[V]からこの電荷
分だけ電位が上昇していることを意味する。このことを
式で示せば次式となる。 VTGS −1.6=ΔVDSGAP ×2CGD/(CGS+2CG
D) 即ち、ΔVDSGAP は(ゲート−ソース間電圧VTGS −
1.6[V])に比例する。
【0082】また、ゲート−ソース間電圧VTGS とドレ
イン電流IDとの間には、図5の特性に示すように、比
例に近い1対1の関係がある。ここで、図5の特性は日
立製の「HAF2001」のものであり、図中のVGSは
ここではゲート−ソース間電圧VTGS に相当する。した
がって、ΔVDSGAP は図5の特性に示されるような対応
関係に基づいてドレイン電流IDを表すということがで
きる。図5において、ドレイン電流ID=10[A]近
辺の分解能は約60[mV/A]である。即ち、1
[A]のドレイン電流IDの変化が60[mV]のゲー
ト−ソース間電圧VTGS の変化に対応し、±5[A]の
ドレイン電流IDの変化に対して±0.3[V]のゲー
ト−ソース間電圧VTGS の変化が対応する。なお、この
分解能は従来例においてシャント抵抗RS=60[m
Ω]相当の分解能に相当する。
【0083】なお、ドレイン電流IDがゼロの時はゲー
トを充電する回路およびミラー容量だけでドレイン−ソ
ース間電圧VDSの曲線は決まるが、ドレイン電流IDが
流れると、回路のインダクタンスLC および回路全体の
抵抗RC の影響を受けることになる。ドレイン電流ID
が増大するに連れてドレイン−ソース間電圧VDSの曲線
は浮き上がって行くが、完全短絡(デッドショート)の
ようにドレイン電流IDが大きくなると、ドレイン電流
IDの立ち上り勾配はゲートを充電する回路による充電
速度で決まる一定値に収れんし、したがってゲート−ソ
ース間電圧VTGS の曲線も収れんすることとなる。な
お、ゲート−ドレイン間電圧VTGD が変化ゼロであると
きのゲート−ソース間電圧VTGS の曲線の立ち上りで決
まるドレイン電流IDの立ち上り勾配が極限勾配であ
る。
【0084】次に、再び図4に示す概念的回路図を参照
しながら、駆動回路111がオフ制御を行う時の主制御
FETQAにおける動作(ドレイン−ソース間電圧VDS
およびドレイン電流IDの力関係)について詳細に説明
する。
【0085】駆動回路111のソーストランジスタQ5
がオフ状態に遷移してシンクトランジスタQ6がオン状
態に遷移すると、真のゲート(TG)に蓄積された電荷
は抵抗RGおよびR8並びにシンクトランジスタQ6を
介して放電する。この時、主制御FETQAがオーミッ
ク領域にある間は、ゲート電荷が放電し、ゲート−ソー
ス間電圧VTGS が低下してもドレイン電流IDには殆ど
影響を受けない。またドレイン−ソース間電圧VDSも殆
ど変化しない。
【0086】主制御FETQAがピンチオフ領域に入る
と、ゲート電荷の放電はゲート−ソース間電圧VTGS を
低下させてドレイン電流IDを減少させようとするが、
ドレイン電流IDは外部回路で決まる条件で動作を続け
ようとするので、ドレイン−ソース間電圧VDSが増加し
てゲートードレイン間容量CGDを充電することにより、
ゲートの放電電荷量をキャンセルしてドレイン電流ID
への影響を無くす働きをする。なお、ドレイン−ソース
間電圧VDSが変化できる範囲でこのようなカバー動作が
続くことになる。また、この現象は、ドレイン電流ID
を変化させる力とドレイン−ソース間電圧VDSを変化さ
せる力の大小関係から生じるものであり、ドレイン電流
IDを変化させる力に比べてドレイン−ソース間電圧V
DSを変化させる力が圧倒的に弱いことによるものであ
る。
【0087】ドレイン電流IDの増加過程で駆動回路1
11がオフ制御を行うようになっても、ドレイン電流I
Dはドレイン−ソース間電圧VDSが変化(増加)できる
間は、該ドレイン−ソース間電圧VDSの変化によってカ
バーされ、ドレイン電流IDは増加し続ける。ドレイン
−ソース間電圧VDSが増加できなくなった時点で、ドレ
イン電流IDはゲート電荷の放電のみで決まる電位(ゲ
ート−ソース間電圧VTGS )に従って減少する。すなわ
ち、駆動回路111がオフ制御を行うようになっても、
ドレイン電流IDはドレイン−ソース間電圧VDSの変化
が終わるまではあまり影響を受けないこととなる。以上
のメカニズムが主制御FETQAのオン/オフ動作の根
源になっている。
【0088】最後に、ゲートを充電する回路が異なる
と、同じ負荷電流に対してドレイン−ソース間電圧VDS
の曲線は変わってくる。したがって、ゲート充電電流は
常に同じ条件に保つ必要がある。なお、ゲート充電電流
を減らせばドレイン−ソース間電圧VDSの曲線は上方に
シフトすることになる。この性質を利用して、同じドレ
イン電流IDに対してドレイン−ソース間電圧VDSを増
大させるようにすれば、過熱遮断保護機能による過熱遮
断を促進させることができる。後述の過熱遮断促進回路
(過熱遮断促進手段)はこれを利用したものである。
【0089】次に、以上の考察を踏まえて、本実施形態
の電源供給制御装置の動作を説明する。先ず、主制御F
ETQAおよび基準電圧生成手段(リファレンスFET
QB,抵抗Rr)について説明する。主制御FETQA
とリファレンスFETQBは1000:1のカレントミ
ラー(Current mirror)回路を構成し、両者のソース電
位が等しいときはドレイン電流IDQA=1000×ドレ
イン電流IDQBとなる。
【0090】したがって、主制御FETQAのドレイン
電流としてIDQA=5[A]、リファレンスFETQB
のドレイン電流としてIDQB=5[mA]がそれぞれ流
れているときは、主制御FETQAおよびリファレンス
FETQBのそれぞれのドレイン−ソース間電圧VDSと
ゲート−ソース間電圧VTGS は一致する。即ち、VDSA
=VDSB 、VTGSA=VTGSBとなる。ここで、VDSA ,V
DSB はそれぞれ主制御FETQA,リファレンスFET
QBのドレイン−ソース間電圧であり、VTGSA,VTGSB
はそれぞれ主制御FETQA,リファレンスFETQB
のゲート−ソース間電圧である。
【0091】したがって、リファレンスFETQBが完
全にオン状態に遷移しているときは、抵抗Rrの両端に
ほぼ電源電圧VBが印加されるから、主制御FETQA
に接続する5[A]負荷に等価なリファレンスFETQ
Bの負荷として、抵抗Rrの抵抗値は、Rr=12
[V]/5[mA]=1.4[KΩ]として決定され
る。
【0092】このように、ここでは、主制御FETQA
に5[A]の負荷電流が流れたときのドレイン−ソース
間電圧VDSの値(曲線)を基準とするが、主制御FET
QAに対してトランジスタ数比(=電流容量比)の小さ
いリファレンスFETQBを用いて基準電圧生成手段を
構成することにより、基準電圧生成手段をより小型化し
て、小さなチップ占有面積で要求機能を実現できるわけ
である。さらに、上述のように、リファレンスFETQ
Bと主制御FETQAとを同一プロセスで、同一チップ
上に構成することにより、ロット間ばらつき、温度ドリ
フトの影響を除去することができて、検出精度を大幅に
改善できる。
【0093】次に、ピンチオフ領域における動作につい
て説明する。主制御FETQAがオフ状態からオン状態
になると、ドレイン電流IDQAは回路抵抗で決まる最終
負荷電流値を目指して立ち上がって行く。また、主制御
FETQAのゲート−ソース間電圧VTGSAは、ドレイン
電流IDQAで決まる値を取り、ドレイン−ソース間電圧
VDSA の低下によるコンデンサ容量CGDのミラー効果で
ブレーキをかけられながら、これも立ち上がっていく。
さらに、リファレンスFETQBのゲート−ソース間電
圧VTGSBは、リファレンスFETQBが抵抗Rr=1.
4[KΩ]を負荷とするソースフォロアとして動作する
ことにより決まる。
【0094】また、主制御FETQAのゲート−ソース
間電圧VTGSAは、ドレイン電流IDQAの増加に応じて大
きくなって行くので、ゲート−ソース間電圧はVTGSB<
VTGSAとなる。また、VDSA =VTGSA+VTGD 、VDSB
=VTGSB+VTGD の関係があるから、VDSA −VDSB =
VTGSA−VTGSBとなる。ここで、ゲート−ソース間電圧
の差VTGSA−VTGSBは、ドレイン電流IDQA−IDQBを
表すから、VTGSA−VTGSBを検出することにより、ID
QAと基準電圧発生手段を流れる電流IDQBとの差を得る
ことができる。基準電圧発生手段を流れる電流IDQB
は、VDSB が小さくなるにつれて(このときはVDSA も
小さくなっている)IDQA=5[A]に相当する5[m
A]に近づく。
【0095】リファレンスFETQBのドレイン−ソー
ス間電圧VDSB はコンパレータCMP1に直接入力さ
れ、主制御FETQAのドレイン−ソース間電圧VDSA
はR1と抵抗R2で分圧した値(ここでは可変抵抗RV
について考慮に入れないものとする)がコンパレータC
MP1に入力される。即ち、 VDSA ×R1/(R1+R2) ……(1) がコンパレータCMP1に入力されることになる。主制
御FETQAがオン状態に遷移した直後は、リファレン
スFETQBのドレイン−ソース間電圧VDSB >(1)
であるが、主制御FETQAのドレイン電流IDQAが増
加するに連れて(1)は増加し、ついにはリファレンス
FETQBのドレイン−ソース間電圧VDSB より大きく
なり、この時、コンパレータCMP1の出力は“H"レ
ベルから“L"レベルに変化して、駆動回路111のオ
フ制御により、主制御FETQAをオフ状態に遷移させ
る。
【0096】なお、コンパレータCMP1では、ダイオ
ードD1と抵抗R5でヒステリシスが形成されている。
主制御FETQAがオフ状態に遷移したとき、駆動回路
111のシンクトランジスタQ6によりゲート電位は接
地され、ダイオードD1のカソード側と主制御FETQ
AのドレインD間の電位差は、VDSA +0.7[V]
(ツェナーダイオードZD1の順方向電圧)になるの
で、抵抗R1→抵抗R5→ダイオードD1の経路で電流
が流れ、コンパレータCMP1の“+"入力端子の電位
は、駆動回路111がオン制御しているときより低下す
る。したがって、オフ状態に遷移したときより小さいド
レイン−ソース間電圧の差VDSA −VDSB まで主制御F
ETQAはオフ状態を維持し、その後オン状態に遷移す
ることとなる。なお、ヒステリシス特性の付け方にはい
ろいろな方法があるが、これはその一例である。
【0097】主制御FETQAがオフ状態に遷移すると
きのドレイン−ソース間電圧VDSAをしきい値VDSAth
とすると、次式が成立する。 VDSAth −VDSB =R2/R1×VDSB ( at 5[mA]) ……(2) 過電流判定値は(2)式で決まることになる。なお、過
電流判定値を変更するには、チップ110a外部に接地
されている抵抗R2に並列接続の可変抵抗RVを調整す
る。可変抵抗RVの抵抗値を小さくすることにより過電
流判定値を下方にシフトさせることができる。
【0098】次に、オーミック領域における動作につい
て説明する。配線が正常な状態で、主制御FETQAが
オン状態に遷移すると、主制御FETQAは連続的にオ
ン状態を維持することとなるので、ゲート−ソース間電
圧VTGSA、VTGSBは10[V]近くまで達し、主制御F
ETQA,リファレンスFETQBともオーミック領域
で動作する。
【0099】この領域ではゲート−ソース間電圧VGSと
ドレイン電流IDの間には1対1の関係は無くなる。日
立製の「HAF2001」の場合、オン抵抗はゲート−
ソース間電圧VGS=10[V]のとき、RDS(ON)=3
0[mΩ]であるので、次式となる。 VDSB=5[A]×30[mΩ]=0.15[V] VDSA=IDQA×30[mΩ] VDSA−VDSB=30[mΩ]×(IDQA−5[A]) ……(3)
【0100】また、配線の短絡等でドレイン電流IDQA
が増加すると式(3)の値が大きくなり、過電流判定値
を超えると主制御FETQAをオフ状態に遷移させる。
この後は上記ピンチオフ領域の状態に移り、主制御FE
TQAはオン状態およびオフ状態への遷移を繰り返し
て、最終的に過熱遮断に至る。なお、過熱遮断に至る前
に、配線が正常に復帰すれば(間欠的短絡故障の例)、
主制御FETQAは連続的にオン状態を維持するように
なり、オーミック領域の動作に戻る。
【0101】図6には、本実施形態の電源供給制御装置
における主制御FETQAの電流と電圧の波形図を例示
している。
【0102】ここで、図6(a)はドレイン電流ID
(A)を、図6(b)はドレイン−ソース間電圧VDSを
それぞれ示し、図中、は正常動作の場合、は過負荷
(ソース〜負荷間の配線短絡抵抗を含む)の場合であ
る。
【0103】過負荷状態の場合(図中)は、上述のよ
うに主制御FETQAのオン/オフ制御を繰り返し行っ
て、主制御FETQAの周期的な発熱作用によって、過
熱遮断保護機能を働かせている。
【0104】以上説明したように、本実施形態の電源供
給制御装置および電源供給制御方法では、電流検出を行
うために電力の供給経路に直列接続される従来のような
シャント抵抗を不要とし、シャント抵抗を用いずに高精
度の過電流検出が可能であり、装置全体としての熱損失
を抑えることができ、また、完全短絡による過電流検出
のみならず、ある程度の短絡抵抗を持つ不完全短絡など
のレアショートが発生した場合の異常電流をもハードウ
ェア回路によって連続的に検出可能である。
【0105】また、マイコンを用いないハードウェア回
路のみで構成して半導体スイッチのオン/オフ制御を行
えるため、電源供給制御装置の実装スペースを縮小で
き、装置コストを大幅に削減することができる。
【0106】また、本実施形態と同様に、ドレイン−ソ
ース間電圧VDSの特性の変化を利用するものの所定タイ
ミングで所定しきい値との比較を行って過電流検出を行
う他の手法と比較して、コンデンサや複数の抵抗といっ
た部品が不要になるので、該部品のバラツキによる検出
誤差がより低減できるとともに、チップ110aに対す
る外付けコンデンサも不要であることから、実装スペー
スおよび装置コストをより削減することができる。
【0107】さらに、可変抵抗RVの調整により、負荷
102の種別(ヘッドランプ、駆動モータ等)に応じた
完全短絡、不完全短絡の切り分けを確実に検出すること
が可能となり、短絡故障に対する保護を精度良く行うこ
とができる。
【0108】〔第2の実施形態〕次に、第2の実施形態
の電源供給制御装置および電源供給制御方法について、
図7を参照して説明する。本実施形態の電源供給制御装
置の構成は、図1の第1の実施形態の構成に対して、抵
抗R3,R4,R6,R9、FETQ1,Q2およびツ
ェナーダイオードZD2を付加した構成である。なお、
図7中の点線で囲った部分110bはアナログ集積化さ
れるチップ部分を示す。
【0109】即ち、ゲート−ソース間を抵抗R9で接続
したFETQ1のゲートに、ツェナーダイオードZD2
および抵抗R6を介して主制御FETQAの真のゲート
TGを接続し、FETQ1のドレインを抵抗R4を介し
てVB+5[V]に接続し、FETQ1のソースを主制
御FETQAのソースSAに接続している。また、抵抗
R1に対して並列に、抵抗R3とFETQ2のドレイン
とを接続した回路を接続し、FETQ2のオン/オフ制
御によって主制御FETQAのドレイン−ソース間電圧
VDSAの分圧を変えるように構成している。
【0110】次に、本実施形態の電源供給制御装置の動
作を説明する。先ず、ピンチオフ領域における動作につ
いて説明する。第1の実施形態と同様に、リファレンス
FETQBのドレイン−ソース間電圧VDSB はコンパレ
ータCMP1に直接入力され、主制御FETQAのドレ
イン−ソース間電圧VDSA は抵抗R1,R3の並列抵抗
(R1‖R3)と抵抗R2で分圧した値(ここでは可変
抵抗RVについて考慮に入れないものとする)がコンパ
レータCMP1に入力される。
【0111】即ち、次式の値がコンパレータCMP1に
入力されることになる。 VDSA ×(R1‖R3)/((R1‖R3)+R2) ……(1′) 主制御FETQAがオン状態に遷移した直後は、リファ
レンスFETQBのドレイン−ソース間電圧VDSB >
(1′)であるが、過負荷状態では、主制御FETQA
のドレイン電流IDQAが増加するに連れて(1′)は増
加し、ついにはリファレンスFETQBのドレイン−ソ
ース間電圧VDSB より大きくなり、この時、コンパレー
タCMP1の出力は“H"レベルから“L"レベルに変化
して、主制御FETQAをオフ状態に遷移させる。
【0112】主制御FETQAがオフ状態に遷移すると
きのドレイン−ソース間電圧VDSAをしきい値VDSAth
とすると、次式が成立する。 VDSAth −VDSB =R2/(R1‖R3)×VDSB ……(2′) 過電流判定値は(2′)式で決まることになる。なお、
過電流判定値を変更するには、第1の実施形態と同様
に、チップ110a外部に接地されている抵抗R2に並
列接続の可変抵抗RVを調整する。可変抵抗RVの抵抗
値を小さくすることにより過電流判定値を下方にシフト
させることができる。
【0113】オーミック領域における動作や図6を参照
して説明した動作等については第1の実施形態と同様で
あるので省略する。
【0114】次に、過電流判定値について考察する。こ
こでは、過電流判定値はピンチオフ領域、オーミック領
域とも同一の値を用いるとする。
【0115】先ず、ピンチオフ領域におけるΔ(VDSA
−VDSB )/ΔIDを求める。HAF2001の特性曲
線より、次式が得られる。 ΔVTGSA/ΔIDQA=60[mV/A] ……(4) ΔVTGSA=Δ(VDSA −VDSB )×2CGD /(CGS +2CGD ) =Δ(VDSA −VDSB ) ×2×1200pF/(1800pF+2×1200pF) =Δ(VDSA −VDSB )×0.57 ……(5) 式(4),(5)より、 Δ(VDSA −VDSB )/ΔID=105[mV/A] ……(6) となる。
【0116】また、オーミック領域におけるΔ(VDSA
−VDSB )/ΔIDは、式(3)より、 Δ(VDSA −VDSB )/ΔID=30[mV/A] ……(7) となる。
【0117】式(6),(7)を比較すると、ピンチオ
フ領域ではオーミック領域より電流感度が敏感になり、
オーミック領域で適切な過電流判定値でも、ピンチオフ
領域では低すぎて引っ掛かり過ぎる恐れがある。この対
策としては、ピンチオフ領域とオーミック領域で過電流
判定値を変える方法がある。第1の実施形態の構成に対
して本実施形態で付加された回路がこの対策回路であ
る。
【0118】ピンチオフ領域かオーミック領域かの判定
は、ゲート−ソース間電圧VTGSAの大きさで行う。ドレ
イン電流IDが増えるに連れてピンチオフ領域のゲート
−ソース間電圧VTGSAは大きくなるが、完全短絡(デッ
ドショート)の場合でも5[V]を超えることはない。
したがって、ゲート−ソース間電圧VTGSA>5[V]で
あればオーミック領域にあると判定できる。
【0119】主制御FETQAがオン状態に遷移した直
後は、FETQ1はオフ状態で、FETQ2はオン状態
にある。FETQ2をオン状態に遷移させるためには、
電源電圧VB以上の電圧、例えばVB+5[V]が必要
となる。
【0120】ツェナーダイオードZD2のツェナー降伏
電圧を5[V]−1.6[V](FETQ1のしきい値
電圧)に設定すれば、ゲート−ソース間電圧VTGSA>5
[V]になるとFETQ1がオン状態に遷移し、FET
Q2がオフ状態に遷移するので、抵抗R1に並列に入っ
ていた抵抗R3が回路的に除去されることとなる。
【0121】ドレイン−ソース間電圧VDSA の圧縮率が
小さくなるので、過電流と判定されるドレイン−ソース
間電圧の差VDSA −VDSB がより小さくなる。これによ
りオーミック領域では対策前より少ない電流値で過電流
判定されるようになる。
【0122】しかし、本実施形態における付加回路によ
る対策を行わなくても、実用的には問題ない可能性があ
る。つまり、ピンチオフ領域では最終負荷電流値が小さ
いときは、ピンチオフ領域内で完全に立ち上がってしま
う。即ち、ピンチオフ領域内で最終負荷電流値に達する
が、最終負荷電流値が大きい場合には、ピンチオフ領域
内ではまだ立ち上がり途上にあり、ピンチオフ領域の電
流値は、完全短絡(デッドショート)の場合でも最大4
0[A]位に制限される。
【0123】つまり、最終負荷電流値が大きくなるに連
れて、ある一定の勾配を持った電流立ち上がり特性に収
れんし、最終負荷電流値の差ほどドレイン−ソース間電
圧VDSA の差がつかなくなる。この現象があるため、ピ
ンチオフ領域の電流感度が大きくても、ドレイン−ソー
ス間電圧の差VDSA −VDSB が大きくならず、基準電圧
生成回路における電流値の選択しだいで本実施形態のよ
うな付加回路による対策を用いなくても、第1の実施形
態の構成によって、実用的な過電流検出保護を行う電源
供給制御装置を実現できる。
【0124】本実施形態の電源供給制御装置および電源
供給制御方法では、第1の実施形態で詳述したものと同
等の効果を奏することができる。
【0125】ここで最後に、過電流制御の考え方につい
て整理しておく。基本構想としては次の通りである。先
ず、配線が正常なときは主制御FETQAがオン状態に
遷移するとオーミック領域に入り、配線が正常である限
り、オーミック領域に留まり、主制御FETQAはオン
状態を維持し続ける。次に、配線に異常が発生して、電
流が増えドレイン−ソース間電圧の差VDSA −VDSB が
過電流判定値を超えると、主制御FETQAはオフ状態
に遷移し、ピンチオフ領域に入る。配線異常が続く限
り、主制御FETQAはオン状態/オフ状態の遷移を繰
り返し続けて、ピンチオフ領域に留まり、最終的に過熱
遮断に至る。
【0126】上記基本構想を実現し、かつ制御を最適化
するために、過電流判定値は次の2つの条件を満足しな
ければならない。第1に、正常電流範囲では主制御FE
TQAを絶対にオフさせないことである。第2に、オー
ミック領域で過電流と判定した後は、配線異常が改善さ
れない限り、ピンチオフ領域で主制御FETQAはオン
状態/オフ状態への遷移を繰り返し行い続けることであ
る。これはオン/オフ制御の周期を安定させるために必
要である。オン/オフ制御の周期を安定させることは制
御の安定性につながるし、オン/オフ制御の周期を用い
てタイマを設定する(後述の第6の実施形態を参照)の
で、そのためにも周期の安定化は必要である。
【0127】上記第1および第2の条件を満足させるた
めには、オーミック領域の過電流判定値を「正常電流最
大値+α」の電流値(相当するVDSA −VDSB )に設定
し、ピンチオフ領域の過電流判定値を「正常電流最大値
+β」に設定する必要がある。このときα>βとする。
つまり、α−βがピンチオフ領域に留まらせるために必
要なオフセット量である。
【0128】〔第3の実施形態〕次に、第3の実施形態
の電源供給制御装置および電源供給制御方法について、
図8を参照して説明する。第2の実施形態の電源供給制
御装置における回路構成(図7)との違いは、リファレ
ンスFETQBのゲートを主制御FETQAの真のゲー
トTGに接続せず、リファレンスFETQBのゲート抵
抗としてR41を追加し、該抵抗R41の他端を主制御
FETQAのゲートGに接続している。それ以外は第2
の実施形態の回路構成と同じである。なお、図8中の点
線で囲った部分110cはアナログ集積化されるチップ
部分を示す。
【0129】また、抵抗R41の抵抗値は、R41=1
000×RGに設定する必要がある。例えば、RG=1
0[KΩ]とした場合にはR41=10[MΩ]とな
る。非常に高い抵抗値になるので、コスト、生産性を考
慮するトランジスタ数比を1:100位にして、R41
=1[MΩ]位になるようにすることが望ましい。
【0130】なお、本実施形態の電源供給制御装置の動
作は第2の実施形態と同等であり、第1の実施形態と同
等の効果を奏する。
【0131】〔第4の実施形態〕次に、第4の実施形態
の電源供給制御装置および電源供給制御方法について、
図9および図10を参照して説明する。本実施形態の電
源供給制御装置は、第1の実施形態の電源供給制御装置
における回路構成(図1)において、主制御FETQA
のドレイン−ソース間電圧VDSA を抵抗値の比に基づく
分圧比で分圧してコンパレータCMP1に供給する分圧
手段(抵抗R1,R2,RV)を改良したものである。
なお、図9中の点線で囲った部分110a'および図1
0中の点線で囲った部分110a"は、それぞれアナロ
グ集積化されるチップ部分を示す。
【0132】すなわち、図9において、本実施形態の電
源供給制御装置は、電源101の出力電圧VBを負荷1
02に供給する経路に、半導体スイッチとしての主制御
FETQAのドレインD−ソースSAを直列接続した構
成であり、主制御FETQAを駆動制御する部分につい
て、リファレンスFETQB、トランジスタQ7、抵抗
R1〜R6,R8〜R10,RG,Rr、ツェナーダイ
オードZD1、ダイオードD1〜D3、コンパレータC
MP1、駆動回路111およびスイッチSW1を備えた
構成である。なお、半導体スイッチとしての主制御FE
TQAは、より詳しくは第1の実施形態と同様に図2に
示すような構成を備えたものであり、コンパレータCM
P1、駆動回路111およびスイッチSW1等の機能や
作用、並びにリファレンスFETQBおよび抵抗Rrに
よる基準電圧の生成等々についても第1の実施形態と同
様である。
【0133】ここでは、第1の実施形態の電源供給制御
装置(図1)と異なる回路構成部分(トランジスタQ
7、抵抗R1〜R6、ダイオードD2,D3)につい
て、該回路の機能や作用について説明する。
【0134】先ず、電源101と抵抗R1との間に接続
されているPNPトランジスタQ7は、暗電流に対処す
るためのものである。第1の実施形態の電源供給制御装
置(図1)では、負荷102への電源供給指示がなされ
ていない時、即ち主制御FETQAの駆動制御がなされ
ていない時であっても、分圧手段の抵抗R1,R2を経
由して電源101から負荷102に至る暗電流の径路が
存在しており、スイッチSW1がオフであっても僅かな
がら電源101の電力が消費されている。
【0135】このような暗電流による電源101の電力
消費を低減するために、トランジスタQ7を構成し、ス
イッチSW1がオンされた(負荷102への電源供給指
示がなされた)時にのみトランジスタQ7をオン状態に
遷移させ、そうでない時はオフ状態として、暗電流の経
路を削減している。つまり、トランジスタQ7がオフ状
態にある時は、抵抗R1→抵抗R3→抵抗R2→GND
(接地電位)、抵抗R1→ダイオードD3→抵抗R5→
負荷102→GND、並びに、抵抗R1→抵抗R3→ダ
イオードD2→抵抗R6→抵抗Rr→GND(接地電
位)の経路を流れる電流がカットされ、暗電流を低減で
きることとなる。
【0136】次に、抵抗R1〜R6、ダイオードD2,
D3はダイオードクランプ回路を構成している。抵抗R
1と抵抗R3の接続点の電位をVC、抵抗R3と抵抗R
2の接続点の電位をVEとすると、トランジスタQ7が
オン状態にある時はVC>VEである。主制御FETQ
Aのソース電圧VSA≧VC−0.7[V]であれば、ソ
ース電圧VSAがコンパレータCMP1の“+"入力端子
に入力されるが、VSA<VC−0.7[V]であれば、
コンパレータCMP1の“+"入力端子にはソース電圧
VSAに関係なくVC−0.7[V]の電位が入力され
る。すなわち、ソース電圧VSAが低下してもコンパレー
タCMP1の“+"入力端子はVC−0.7[V]の電
位にクランプされ、該電位以下にはならない。また、コ
ンパレータCMP1の“−"入力端子についても同様
に、リファレンスFETQBのソース電圧VSBがVE−
0.7[V]未満に低下してもVE−0.7[V]の電
位にクランプされる。
【0137】このようなダイオードクランプ回路によ
り、主制御FETQAおよびリファレンスFETQBが
オフ状態に遷移して、ソース電圧VSAおよびソース電圧
VSBが低下した時でも、コンパレータCMP1の“+"
入力端子および“−"入力端子は、それぞれVC−0.
7[V]の電位およびVE−0.7[V]の電位にクラ
ンプされ、VC>VEであるのでコンパレータCMP1
の出力を“H"レベルとすることができ、ソース電圧VS
Aおよびソース電圧VSBの大小関係に関らず、主制御F
ETQAを確実にオン制御することができる。また、コ
ンパレータCMP1の“+"入力端子および“−"入力端
子を一定値以下の電位に低下させることが無いので、
“+"入力端子および“−"入力端子の耐圧性を改善する
ことができる。
【0138】また、図10の電源供給制御装置は、図9
において、リファレンスFETQBのゲートを主制御F
ETQAの真のゲートTGに接続せず、リファレンスF
ETQBのゲート抵抗としてR41を追加し、該抵抗R
41の他端を主制御FETQAのゲートGに接続して構
成したものである。抵抗R41の設定等については第3
の実施形態と同様である。
【0139】〔第5の実施形態〕次に、第5の実施形態
の電源供給制御装置および電源供給制御方法について、
図11および図12を参照して説明する。本実施形態の
電源供給制御装置は、第1の実施形態の電源供給制御装
置における回路構成(図1)に対して、突入電流マスク
回路105および過熱遮断促進回路106を付加した構
成である。なお、図11中の点線で囲った部分110d
および図12中の点線で囲った部分110d'は、それ
ぞれアナログ集積化されるチップ部分を示す。
【0140】負荷102(例えばヘッドライト)をオン
させると、安定状態の数倍から数十倍の突入電流が流れ
る。その突入電流が流れる期間は負荷102の種類や容
量(大きさ)によって異なり、だいたい3[msec]から
20[msec]である。この突入電流が流れる期間に、上
記第1、第2または第3の実施形態で説明したような過
電流制御が行われると、負荷102が定常状態に至るま
でに時間を要してしまい、ライトの点灯が遅れるなどの
負荷自身の応答が悪くなる場合がある。本実施形態で
は、突入電流マスク回路105(特許請求の範囲にいう
禁止手段に該当する)を図1の構成に付加することによ
ってこのような問題を解消する。
【0141】また、上記第1,第2,第3または第4の
実施形態では、完全短絡による過電流が検出された場合
には、すぐに過熱遮断による保護が機能して主制御FE
TQAを過熱遮断(オフ制御)することが可能である
が、不完全短絡の場合には、主制御FETQAのオン/
オフ制御を繰り返し行って、主制御FETQAの周期的
な発熱作用によって過熱遮断を機能させるので、過熱遮
断までの時間が相対的に長くなることが考えられる。本
実施形態では、過熱遮断促進回路(過熱遮断促進手段)
106によって不完全短絡の場合でも主制御FETQA
の遮断を速めるようにしている。
【0142】図11において、突入電流マスク回路10
5は、FETQ11,Q12、ダイオードD11、抵抗
R11〜R13およびコンデンサC11を備えて構成さ
れている。
【0143】次に、突入電流マスク回路105の動作に
ついて説明する。主制御FETQAがオン状態に遷移す
ると、ゲート−ソース間電圧VGSA がダイオードD11
および抵抗R12を介してFETQ12のゲートに供給
され、また同じくゲート−ソース間電圧VGSA がダイオ
ードD11および抵抗R11を介してFETQ11のゲ
ートに供給される。
【0144】FETQ12のゲートはコンデンサC11
を介して主制御FETQAのソースSAに接続されてお
り、主制御FETQAがオン状態に遷移した直後はコン
デンサC11が未充電であるため、FETQ12のゲー
ト電位が十分に上がらずFETQ12はオン状態に遷移
できない。また、FETQ11はFETQ12がオフ状
態にある間はオン状態にあり、コンパレータCMP1の
“−"入力端子を主制御FETQAのソースSAに結合
させる。そのため、コンパレータCMP1の出力は
“H"レベルに保たれて、大きな突入電流が流れても主
制御FETQAはオフ状態に遷移しないことになる。
【0145】時間の経過により、コンデンサC11は抵
抗R12を介して充電されていき、ついにはFETQ1
2がオン状態に遷移する。これに伴ってFETQ11が
オフ状態に遷移し上記マスク状態が終了して、過電流検
出制御が機能することとなる。
【0146】なお、抵抗R13は主制御FETQAがオ
フ状態に遷移した後、コンデンサC11をリセットする
ための放電抵抗である。R12≪R13となるように設
定してマスク時間に影響しないようにするのが望まし
い。また、マスク時間はR12×C11の時定数で決定
されるので、1チップ化する場合には外付けのコンデン
サC11の容量値を任意に変更することにより、マスク
時間の調整が可能となる。
【0147】次に、過熱遮断促進回路106は、FET
Q21〜Q24、ダイオードD21,D22、ツェナー
ダイオードZD21、抵抗R21〜R27およびコンデ
ンサC21を備えて構成されている。
【0148】次に、過熱遮断促進回路106の動作につ
いて説明する。過電流制御に入り、ゲート駆動回路が周
期的にオフ制御して主制御FETQAのゲート電位が
“L"レベルになるが、その間、ソース電位VSAが“L"
レベルになっている間にコンデンサC21はトランジス
タQ22,Q24および抵抗R21を介して充電され
る。FETQ21のゲート電位は最初はしきい値以下な
のでオフ状態にあるが、コンデンサC21の充電に伴っ
てゲート電位が上昇するとFETQ21はオン状態に遷
移する。
【0149】抵抗R21を介して端子TG(主制御FE
TQAの真のゲート)から接地電位(GND)に電流が
流れ、端子TGに蓄積される電荷量が減少する。このた
め、同じ負荷抵抗に対してもドレイン−ソース間電圧V
DSA が大きくなり、主制御FETQAの電力消費が増大
して過熱遮断が早まることとなる。なお、抵抗R21が
小さいほど過熱遮断は早まる。また、抵抗R23はコン
デンサC21の放電抵抗であり、R22≪R23となる
ように設定するのが望ましい。
【0150】さらに、図12は、第4の実施形態の電源
供給制御装置における回路構成(図9)に対して、突入
電流マスク回路105'および過熱遮断促進回路106'
を付加した構成である。突入電流マスク回路105'お
よび過熱遮断促進回路106'の回路構成および作用に
ついては、図11のものと同等である。
【0151】〔第6の実施形態〕次に、第6の実施形態
の電源供給制御装置および電源供給制御方法について、
図13および図14を参照して説明する。本実施形態の
電源供給制御装置は、第1の実施形態の電源供給制御装
置における回路構成(図1)に対して、オン/オフ回数
積算回路107を付加した構成である。なお、図13中
の点線で囲った部分110eおよび図14中の点線で囲
った部分110e'はそれぞれアナログ集積化されるチ
ップ部分を示す。
【0152】上記第1、第2、第3または第4の実施形
態において、不完全短絡の場合に、主制御FETQAの
オン/オフ制御を繰り返し行って、主制御FETQAの
周期的な発熱作用によって過熱遮断を機能させることか
ら、過熱遮断までの時間が相対的に長くなるという問題
点を、本実施形態では次のようにして解消する。即ち、
主制御FETQAのオン/オフ制御回数が所定回数に達
したときにオフ制御させるオン/オフ回数積算回路(回
数制御手段)107を付加することにより、主制御FE
TQAの遮断を速める。
【0153】図12において、オン/オフ回数積算回路
107は、トランジスタQ31〜Q34、ダイオードD
31〜D33、ツェナーダイオードZD31、抵抗R3
1〜R37およびコンデンサC31を備えて構成されて
いる。
【0154】次に、オン/オフ回数積算回路107の動
作について説明する。過電流制御に入り、主制御FET
QAのオン/オフ動作中にオフ制御される(ゲート電位
が“L"レベルになる)度に、コンデンサC31はトラ
ンジスタQ32,Q34および抵抗R31を介して充電
される。なお、コンデンサC31が充電されるのは、オ
フ制御(ゲート電位が“L"レベル)の間にドレイン−
ソース間電圧VDSA が“H"レベルになる時のみであ
り、連続的にオン制御またはオフ制御される時には充電
されない。FETQ31のゲート電位は最初はしきい値
以下なのでオフ状態にあるが、コンデンサC31の充電
に伴ってゲート電位が上昇するとFETQ31はオン状
態に遷移する。この時、温度センサ121(4個のダイ
オード)のアノード側が引き下げられるので、高温状態
と同じ条件となって過熱遮断用FETQSがオン状態に
遷移して、主制御FETQAを遮断(オフ制御)する。
【0155】なお、回数積算による遮断時間は約1[se
c ]程度が望ましい。また、オン/オフ回数積算回路1
07を安定に動作させるためには、さらに、主制御FE
TQAのオン/オフ制御の周期を安定させることが必要
である。本実施形態においては、負荷電流の変化に対す
る主制御FETQAのドレイン−ソース間電圧VDSAの
変化はピンチオフ領域の方がオーミック領域より大きい
ので、主制御FETQAがオン/オフ制御の間はピンチ
オフ領域でオフ状態に遷移する(ピンチオフ領域をパス
してオーミック領域でオフ状態に遷移することはない)
こととなり、したがって、主制御FETQAのオン/オ
フ制御の周期が安定したものとなる。
【0156】また、本実施形態の電源供給制御装置で
は、オン/オフ回数積算回路107において、主制御F
ETQAのオン/オフ制御回数をコンデンサC31に蓄
えられる電荷量で判断したが、駆動回路111の出力を
そのまま計数するカウンタによってオン/オフ回数積算
回路を構成してもよい。この場合、駆動回路111の出
力を計数するカウンタの計数値が所定値に達した時に、
過熱遮断用FETQSをオン状態に遷移させて、主制御
FETQAを遮断(オフ制御)することとなる。
【0157】さらに、図14は、第4の実施形態の電源
供給制御装置における回路構成(図9)に対して、オン
/オフ回数積算回路107'を付加した構成である。オ
ン/オフ回数積算回路107'の回路構成および作用に
ついては、図13のものと同等である。なお、以上説明
した第6の実施形態の電源供給制御装置(図13および
図14)においては、オン/オフ回数積算回路107に
よる回数積算の後、過熱遮断機能即ち、温度センサ12
1、ラッチ回路122および過熱遮断用FETQS(図
2参照)を用いて主制御FETQAを遮断(オフ制御)
する構成としたが、以下のように変形した構成を用いる
ことも可能である。すなわち、第1の変形は、FETQ
31のドレインを主制御FETQAの真のゲート(T
G)に接続した構成であり、また第2の変形は、コンパ
レータCMP1の出力に禁止ゲート(2入力ANDゲー
ト)を設け、その禁止制御信号にFETQ31のドレイ
ン電位を用いる(FETQ31のドレイン電位を2入力
ANDゲートの他方の入力に供給する)構成であり、さ
らに第3の変形は、FETQ31のドレインを抵抗を介
してコンパレータCMP1の“+"入力端子に接続した
構成である。但し、これらの変形構成においては、抵抗
R31は不要となり、また、オン/オフ回数積算回路1
07により主制御FETQAの遮断を行ったことを情報
として保持するためには、ゲートをFETQ31のドレ
インに、ソースを電源電圧VBまたはトランジスタQ7
のコレクタに、ドレインを抵抗を介してFETQ31の
ゲートにそれぞれ接続し、さらにソース−ゲート間に抵
抗を接続したFETを設けて、ラッチを構成する必要が
ある。ここで、追加するFETはFETQ31とは逆の
導電型、即ちNMOS型FETQ31に対してPMOS
型FETを使用する。
【0158】〔変形例〕次に、上記第1,第2,第3,
第4,第5および第6の実施形態の電源供給制御装置お
よび電源供給制御方法の変形例について、図15を参照
して説明する。以上の各実施形態の説明では、基準電圧
生成手段を固定(上述の説明では、5[A]負荷相当に
固定)しておき、第2負荷(抵抗Rr)の変更には過電
流判定値を変化させて対応していた。即ち、使用最大負
荷に合わせて抵抗R1,R2,R3を設定してチップを
作成し、負荷102が小さい場合はチップ外部に抵抗R
2に並列に可変抵抗RVを追加して、過電流判定値を下
げていた。
【0159】この方法では次のような問題点がある。第
1に、過電流判定値が大きくなるほど制御精度は低下す
る。第2に、ピンチオフ領域とオーミック領域では過電
流判定値を変える必要がある。この場合ピンチオフ領域
の過電流判定値は、厳密にはドレイン電流IDの立ち上
がり勾配に合わせて設定する必要があるが、ドレイン電
流ID立ち上がり勾配は、配線インダクタンスおよび配
線抵抗が変わると変化するので、ぴったりに設定するこ
とは難しい。
【0160】この対策として、基準電圧生成手段を負荷
102に合わせて設定することが有効である。即ち、先
ず、負荷102の最大電流値を超える電流値に相当する
基準電圧生成手段を設定する。次に、基準電圧生成手段
におけるドレイン−ソース間電圧VDS(即ち、リファレ
ンスFETQBのドレイン−ソース間電圧VDSB )を、
負荷駆動トランジスタ(即ち、主制御FETQAのドレ
イン−ソース間電圧VDSA )が少しでも越えれば過電流
値と判定する。
【0161】この手法では、過電流判定値をピンチオフ
領域とオーミック領域で変える必要はない。基準電圧生
成手段のドレイン−ソース間電圧VDSを越えたか否かで
判定すれば良いから、検出精度はコンパレータCMP1
の分解能だけで決まることになる。
【0162】また、温度ドリフト、ICロット間ばらつ
き、配線インダクタンスおよび配線抵抗の影響を除去で
き、電源電圧の変動に対してもコンパレータCMP1が
正常に作動する限り影響を受けない。したがって、誤差
要素の少ない(ほとんど無い)電源供給制御装置および
電源供給制御方法を実現することができる。
【0163】なお、基準電圧生成手段の設定変更方法を
まとめて列挙すれば、次のようなものが考えられる。 (a)抵抗Rrに並列に外部可変抵抗RVを追加接続す
る。 (b)抵抗Rrをチップ外部に設置して、仕様に合わせ
て選択・設定する。 (c)チップ内部の抵抗Rrの抵抗値を変える。
【0164】例えば図15に示すように、チップ内部に
数種類の抵抗Rr1〜Rr4を並列に配置しておき、チ
ップをパッケージするとき、またはベアチップ実装する
ときに、抵抗Rr1〜Rr4の中からスイッチSW2に
より選択接続することにより、基準電圧生成手段の設定
値(基準)を目標の仕様に設定することが可能となる。
これにより、電源供給制御装置を集積化する場合でも1
種類のチップで複数の仕様をカバーすることが可能とな
る。また抵抗の可変設定により、負荷の種別(ヘッドラ
ンプ、駆動モータ等)に応じた完全短絡、不完全短絡の
切り分けを確実に検出することが可能となり、短絡故障
に対する保護を精度良く行うことができる。
【0165】〔第7の実施形態〕次に、第7の実施形態
の電源供給制御装置について、図16および図17を参
照して説明する。
【0166】図16の電源供給制御装置は、第4の実施
形態の電源供給制御装置における回路構成(図9)にお
いて、主制御FETQA,リファレンスFETQBにp
チャネル型素子を用いて構成したものであり、また、図
17の電源供給制御装置は、第4の実施形態の電源供給
制御装置における回路構成(図9)において、主制御F
ETQA,リファレンスFETQBにIGBT(Insula
ted Gate Bipolar Transistor)を用いて構成したもの
である。なお、図16中の点線で囲った部分110ap
および図17中の点線で囲った部分110aiはそれぞ
れアナログ集積化されるチップ部分を示す。
【0167】〔第8の実施形態〕次に、第8の実施形態
の電源供給制御装置および電源供給制御方法について、
図18を参照して説明する。本実施形態の電源供給制御
装置は、第1、第5および第6の実施形態の電源供給制
御装置を合成した回路構成(図1、図11および図1
3)に対して、過小電流検出の機能を付加したものであ
る。
【0168】すなわち、電源101の出力電圧VBを負
荷102に供給する経路に、半導体スイッチとしての主
制御FETQAのドレインD−ソースSAを直列接続し
た構成の電源供給制御装置であり、図18において、主
制御FETQAを駆動制御する部分には、リファレンス
FETQB,第2リファレンスQC、抵抗R1,R2,
R5,R10,RG,Rr1,Rr2、ツェナーダイオ
ードZD1、ダイオードD1、コンパレータCMP1,
CMP2、駆動回路111およびスイッチSW1を備え
ている。なお、図18中の点線で囲った部分110fは
アナログ集積化されるチップ部分を示す。
【0169】なお、半導体スイッチとしての主制御FE
TQAは、より詳しくは第1の実施形態と同様に図2に
示すような構成を備えたものであり、チャージポンプ3
05、遮断ラッチ回路306、コンパレータCMP1、
駆動回路111およびスイッチSW1等の機能や作用、
並びにリファレンスFETQBおよび抵抗Rrによる基
準電圧の生成等々についても第1の実施形態と同様であ
る。また、突入電流の過電流判定を回避するマスキング
303は第5の実施形態の突入電流マスク回路105と
同等であり、オン/オフ回数の積算による遮断制御を行
なうON/OFF計数積算回路304は第6の実施形態
のON/OFF計数積算回路107と同等である。
【0170】ここでは、付加された過小電流検出機能を
実現する回路構成部分(第2リファレンスFETQC、
抵抗Rr2、コンパレータCMP2)について、該回路
の機能や作用について説明する。
【0171】先ず、第2リファレンスFET(第3半導
体スイッチ)QCおよび抵抗(第3負荷)Rr2は、特
許請求の範囲にいう第2基準電圧発生手段に該当する。
第2リファレンスFETQCのドレインおよびゲートは
それぞれ主制御FETQAのドレイン(D)および真の
ゲート(TG)に接続され、第2リファレンスFETQ
Cのソース(SC)は抵抗Rr2の一方の端子に接続さ
れ、抵抗Rr2の他の端子は接地電位(GND)に接続
されている。このように、第2リファレンスFETQC
および主制御FETQAのドレイン(D)およびゲート
(TG)を共通化することにより同一チップ110fへ
の集積化を容易にしている。
【0172】また、第2リファレンスFETQCは、第
1実施形態(リファレンスFETQB)と同様に、主制
御FETQAと同一プロセスで同一チップ110f上に
形成されたものを使用している。本実施形態における電
流検出手法は、第1の実施形態と同様に、コンパレータ
CMP1およびCMP2による主制御FETQAのドレ
イン−ソース間電圧VDSA と基準電圧および第2基準電
圧との差の検出によって行われることから、同一チップ
上にリファレンスFETQB,第2リファレンスQCお
よび主制御FETQAを形成することにより、電流検出
における同相的誤差要因、即ち電源電圧、温度ドリフト
やロット間のバラツキによる影響を除去(削減)するこ
とができる。さらに、抵抗Rr1(第2負荷)およびR
r2(第3負荷)をチップ110fの外部に設置してい
るので、基準電圧および第2基準電圧へのチップ110
fの温度変化の影響を受け難くすることができ、高精度
の電流検出を実現することが可能となる。
【0173】また、第2リファレンスFETQCの電流
容量が主制御FETQAの電流容量よりも小さくなるよ
うに、それぞれのFETを構成する並列接続のトランジ
スタ数の比を(第2リファレンスFETQCのトランジ
スタ数:1個)<(主制御FETQAのトランジスタ
数:1000個)となるように構成している。さらに、
抵抗Rr2の抵抗値は、負荷102に過小電流が流れる
ときの抵抗値×(主制御FETQAのトランジスタ数:
1000個/第2リファレンスFETQCのトランジス
タ数:1個)の値となるように設定される。
【0174】コンパレータCMP2は、特許請求の範囲
にいう第2検出手段の一部を成す。コンパレータCMP
2の“+"入力端子には、主制御FETQAのソース電
圧VSAが供給され、“−"入力端子には、第2リファレ
ンスFETQCのソース電圧VSCが供給されている。つ
まり、“−"入力端子に供給される電位より“+"入力端
子に供給される電位が大きいときに出力は有効(“H"
レベル)となり、“−"入力端子に供給される電位より
“+"入力端子に供給される電位が小さいときに無効
(“L"レベル)となる。
【0175】最後に、第8の実施形態の電源供給制御装
置および電源供給制御方法における特徴および効果をま
とめれば、第1に、電流検出用のシャント抵抗を不要と
して電源供給経路の電力消費を抑制できることから大電
流回路に有利である点、第2に、半導体スイッチ(主制
御FETQA)のピンチオフ領域におけるダイナミック
検出方式であることから、電流感度が高く(約105
[mV/A])、電流検出精度が高い点、第3に、シン
プルな駆動制御で半導体スイッチ(主制御FETQA)
をオン/オフ制御することができ、過熱遮断機能やON
/OFF計数積算回路304によりマイコン等のプログ
ラム処理に比して高速処理が可能である点、第4に、ワ
ンチップ化が容易で、該チップ化により装置の回路構成
を小型化でき、実装スペースを縮小できるとともに、装
置コストを削減できる点、第5に、電流検出が主制御F
ETQAのドレイン−ソース間電圧VDSA と基準電圧お
よび第2基準電圧との差の検出によって行われることか
ら、同一チップ上にリファレンスFETQB,第2リフ
ァレンスQCおよび主制御FETQAを形成することに
より、電流検出における同相的誤差要因、即ち電源電
圧、温度ドリフトやロット間のバラツキによる影響を排
除することができる点、等々を挙げることができる。
【0176】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電源供給
制御装置および電源供給制御方法によれば、電源から負
荷への電力供給を半導体スイッチによってスイッチング
制御する際に、基準電圧生成手段(基準電圧生成ステッ
プ)により半導体スイッチに所定の負荷を接続した状態
における該半導体スイッチの端子間電圧の電圧特性とほ
ぼ等価な電圧特性を持つ基準電圧を生成し、半導体スイ
ッチの端子間電圧と基準電圧との差を検出手段(検出ス
テップ)によって検出し、制御手段(制御ステップ)に
より該検出された端子間電圧と基準電圧との差に応じて
半導体スイッチをオン/オフ制御することとし、また基
準電圧生成手段を、第2半導体スイッチと第2負荷とを
直列接続した回路を半導体スイッチおよび負荷に並列に
接続して構成し、第2半導体スイッチの端子間電圧を基
準電圧として生成して、半導体スイッチの端子間電圧と
基準電圧生成手段(基準電圧生成ステップ)によって生
成された基準電圧(正常状態)との差を検出することに
よって、電力供給経路の一部を成す半導体スイッチの端
子間電圧(即ち、電力供給経路の電流)が正常状態から
逸脱している程度を判定することとしたので、従来のシ
ャント抵抗を不要として装置の熱損失を抑え、また、完
全短絡による過電流のみならず、ある程度の短絡抵抗を
持つ不完全短絡などのレアショートが発生した場合の異
常電流をもハードウェア回路またはマイコン等のプログ
ラム処理によって連続的に検出でき、特に半導体スイッ
チのオン/オフ制御をハードウェア回路で構成した場合
はマイコンも不要であるため、実装スペースを縮小でき
るとともに、装置コストを大幅に削減することができ
る。
【0177】また、本発明によれば、第2基準電圧生成
手段を、第3半導体スイッチと第3負荷とを直列接続し
た回路を半導体スイッチおよび負荷に並列に接続して構
成し、第3半導体スイッチの端子間電圧を第2基準電圧
として生成し、第2検出手段によって半導体スイッチの
端子間電圧と第2基準電圧との差を検出することとした
ので、第2基準電圧が持つ電圧特性を負荷に正常動作範
囲での最小電流を下回る目標電流が流れる状態における
電圧特性と極力等価となるように設定すれば、第2検出
手段によって過小電流を検出することができる。
【0178】また、本発明によれば、第2半導体スイッ
チまたは第3半導体スイッチの電流容量が半導体スイッ
チの電流容量よりも小さくなるように設定し、負荷およ
び第2負荷または第3負荷の抵抗値比が半導体スイッチ
および第2半導体スイッチまたは第3半導体スイッチの
電流容量比と極力反比例するように設定することとした
ので、第2半導体スイッチおよび第2負荷を持つ基準電
圧生成手段、或いは第3半導体スイッチおよび第3負荷
を持つ第2基準電圧生成手段の回路構成を小型化でき、
実装スペースを縮小できるとともに、装置コストを削減
できる。
【0179】また、本発明によれば、第2負荷または第
3負荷に複数個の抵抗を具備して該複数個の抵抗を選択
的に接続するか、或いは、第2負荷または第3負荷に並
列接続された可変抵抗を具備し、該可変抵抗の抵抗値を
変えて第2負荷または第3負荷の抵抗値を等価的に可変
設定することにより、また、半導体スイッチの端子間電
圧を分圧手段により抵抗値の比に基づく分圧比で分圧し
て検出手段に供給するようにし、該分圧手段の分圧比を
抵抗値の可変設定により調整することにより、基準電圧
生成手段または第2基準電圧生成手段の設定値(基準)
を目標の仕様に設定することとしたので、1種類のチッ
プで複数の仕様をカバーすることができ、負荷の種別に
応じた完全短絡、不完全短絡の切り分けを確実に検出す
ることが可能となり、短絡故障に対する保護を精度良く
行うことができる。
【0180】また、本発明によれば、半導体スイッチが
過熱した場合に該半導体スイッチをオフ制御して保護す
る過熱保護手段(過熱保護ステップ)を備え、ある程度
の短絡抵抗を持つ不完全短絡が発生したとき、制御手段
(制御ステップ、即ちオフ制御ステップおよびオン制御
ステップ)により、半導体スイッチのオン/オフ制御を
繰り返し行って電流を大きく変動させ、半導体スイッチ
の周期的な発熱作用によって過熱保護手段(過熱保護ス
テップ)による半導体スイッチの遮断を速めることがで
きるので、不完全短絡発生時の異常電流に対して高速な
応答を実現できる。
【0181】また、本発明によれば、半導体スイッチ、
第2半導体スイッチおよび第2負荷を含む基準電圧生成
手段、検出手段、制御手段、第2基準電圧生成手段、第
2検出手段または過熱保護手段を同一チップ上で集積化
することにより、装置の回路構成を小型化でき、実装ス
ペースを縮小できるとともに、装置コストを削減でき
る。また、本発明の電流検出手法は、検出手段または第
2検出手段による半導体スイッチの端子間電圧と基準電
圧または第2基準電圧との差の検出によって行われるこ
とから、同一チップ上に半導体スイッチおよび第2半導
体スイッチまたは第3半導体スイッチを形成することに
より、電流検出における同相的誤差要因、即ち電源電
圧、温度ドリフトやロット間のバラツキによる影響を除
去(削減)することができる。さらに、第2負荷または
第3負荷をチップ外部に設置することにより、基準電圧
または第2基準電圧へのチップの温度変化の影響を受け
難くすることができ、高精度の電流検出を実現すること
が可能となる。
【0182】また、本発明によれば、制御手段による半
導体スイッチのオン/オフ制御の周期を制御用クロック
として使用するので、制御用クロック専用の発振回路を
不要とすることができ、また、半導体スイッチ(FE
T)のオン/オフ制御の周期が安定していることから、
制御クロックとして安定したクロックを得ることができ
る。
【0183】また、本発明によれば、半導体スイッチが
オン状態となった後の一定期間、制御手段(制御ステッ
プ)による半導体スイッチのオン/オフ制御を禁止手段
(禁止ステップ)によって禁止することとしたので、負
荷立ち上げ時に突入電流が流れる際の過電流制御を禁止
して、負荷応答の遅れを抑制することができる。
【0184】また、本発明によれば、制御手段(制御ス
テップ)による半導体スイッチのオン/オフ制御時に、
過熱保護手段(過熱保護ステップ)によるオフ制御を過
熱遮断促進手段によって速めることとしたので、不完全
短絡時における半導体スイッチの遮断を速めて高速応答
を実現できる。
【0185】さらに、本発明によれば、回数制御手段
(回数制御ステップ)により、制御手段(制御ステッ
プ)による半導体スイッチのオン/オフ制御回数を積算
し、該制御回数が所定回数に達したときに半導体スイッ
チをオフ制御することとしたので、不完全短絡時でも半
導体スイッチの遮断を任意に設定した時間まで速めるこ
とができ、高速応答を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の電源供給制御装置の
回路構成図である。
【図2】実施形態で使用する半導体スイッチ(主制御F
ET)の詳細な回路構成図である。
【図3】実施形態の電源供給制御装置および電源供給制
御方法が利用する原理を説明する説明図(その1)であ
り、オフ状態からオン状態への遷移時のドレイン−ソー
ス間電圧の立ち下がり特性の説明図である。
【図4】実施形態の電源供給制御装置および電源供給制
御方法が利用する原理を説明する説明図(その2)であ
り、概念的回路図である。
【図5】実施形態の電源供給制御装置および電源供給制
御方法が利用する原理を説明する説明図(その3)であ
り、主制御FETのドレイン電流とゲート−ソース間電
圧との特性を説明する説明図である。
【図6】短絡故障時および通常動作時の実施形態の電源
供給制御装置における半導体スイッチの電流(a)と電
圧(b)を例示する波形図である。
【図7】本発明の第2の実施形態の電源供給制御装置の
回路構成図である。
【図8】本発明の第3の実施形態の電源供給制御装置の
回路構成図である。
【図9】本発明の第4の実施形態の電源供給制御装置の
回路構成図(その1)である。
【図10】本発明の第4の実施形態の電源供給制御装置
の回路構成図(その2)である。
【図11】本発明の第5の実施形態の電源供給制御装置
の回路構成図(その1)である。
【図12】本発明の第5の実施形態の電源供給制御装置
の回路構成図(その2)である。
【図13】本発明の第6の実施形態の電源供給制御装置
の回路構成図(その1)である。
【図14】本発明の第6の実施形態の電源供給制御装置
の回路構成図(その2)である。
【図15】変形例の電源供給制御装置における第2負荷
(抵抗)の構成を説明する回路図である。
【図16】本発明の第7の実施形態の電源供給制御装置
の回路構成図(その1)である。
【図17】本発明の第7の実施形態の電源供給制御装置
の回路構成図(その2)である。
【図18】本発明の第8の実施形態の電源供給制御装置
の回路構成図である。
【図19】従来の半導体スイッチを備えた電源供給制御
装置の回路構成図である。
【符号の説明】
101 電源 102 負荷 105,303 突入電流マスク回路(禁止手段) 106 過熱遮断促進回路(過熱遮断促進手段) 107,304 オン/オフ回数積算回路(回数制御
手段) 110a〜110f チップ構成部分 111 駆動回路(制御手段) QA,QF 主制御FET(半導体スイッチ) RG 内部抵抗 QB リファレンスFET(第2半導体スイッチ) QC 第2リファレンスFET(第3半導体スイッ
チ) Rr,Rr1〜Rr4 抵抗(第2負荷,第3負荷) Q5,Q6,Q7 トランジスタ Q11〜Q54 FET CMP1 コンパレータ(検出手段) CMP2 コンパレータ(第2検出手段) R1〜R55 抵抗 RV 可変抵抗 ZD1,ZD2 ツェナーダイオード D1〜D51 ダイオード C11〜C31 コンデンサ 121 温度センサ 122 ラッチ回路 QS 過熱遮断用FET SW1,SW2 スイッチ VB 電源電圧 305 チャージポンプ VP チャージポンプ出力電圧

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御信号入力端子へ供給される制御信号
    に応じてスイッチング制御され電源から負荷への電力供
    給を制御する半導体スイッチと、 前記半導体スイッチの端子間電圧の電圧特性とほぼ等価
    な電圧特性を持つ基準電圧を生成する基準電圧生成手段
    と、 前記半導体スイッチの端子間電圧と前記基準電圧との差
    を検出する検出手段と、 検出された端子間電圧と基準電圧との差に応じて前記半
    導体スイッチをオン/オフ制御する制御手段と、 を有することを特徴とする電源供給制御装置。
  2. 【請求項2】 前記基準電圧生成手段は、前記半導体ス
    イッチおよび前記負荷に並列接続され、前記制御信号に
    応じてスイッチング制御される第2半導体スイッチと第
    2負荷とを直列接続した回路を備え、 前記第2半導体スイッチの端子間電圧を前記基準電圧と
    して生成することを特徴とする請求項1に記載の電源供
    給制御装置。
  3. 【請求項3】 前記基準電圧生成手段の基準電圧が持つ
    電圧特性は、前記半導体スイッチおよび前記負荷に正常
    動作範囲での最大電流を超える目標電流が流れる状態に
    おける電圧特性とほぼ等価であることを特徴とする請求
    項1または2に記載の電源供給制御装置。
  4. 【請求項4】 前記半導体スイッチと前記第2半導体ス
    イッチは、オフ状態からオン状態へ遷移する際の端子間
    電圧の過渡的な電圧特性について等価な特性を持つこと
    を特徴とする請求項2または3に記載の電源供給制御装
    置。
  5. 【請求項5】 前記第2半導体スイッチの電流容量は前
    記半導体スイッチの電流容量よりも小さく、前記負荷お
    よび前記第2負荷の抵抗値比は前記半導体スイッチおよ
    び第2半導体スイッチの電流容量比と極力反比例するよ
    うに設定したことを特徴とする請求項2、3または4に
    記載の電源供給制御装置。
  6. 【請求項6】 前記半導体スイッチおよび前記負荷に並
    列接続され、前記制御信号に応じてスイッチング制御さ
    れる第3半導体スイッチと第3負荷とを直列接続した回
    路を備え、前記第3半導体スイッチの端子間電圧を、前
    記半導体スイッチの端子間電圧の電圧特性とほぼ等価な
    電圧特性を持つ第2基準電圧として生成する第2基準電
    圧生成手段と、 前記半導体スイッチの端子間電圧と前記第2基準電圧と
    の差を検出する第2検出手段と、を有することを特徴と
    する請求項1、2、3、4または5に記載の電源供給制
    御装置。
  7. 【請求項7】 前記第2基準電圧生成手段の基準電圧が
    持つ電圧特性は、前記半導体スイッチおよび前記負荷に
    正常動作範囲での最小電流を下回る目標電流が流れる状
    態における電圧特性とほぼ等価であることを特徴とする
    請求項6に記載の電源供給制御装置。
  8. 【請求項8】 前記半導体スイッチと前記第3半導体ス
    イッチは、オフ状態からオン状態へ遷移する際の端子間
    電圧の過渡的な電圧特性について等価な特性を持つこと
    を特徴とする請求項6または7に記載の電源供給制御装
    置。
  9. 【請求項9】 前記第3半導体スイッチの電流容量は前
    記半導体スイッチの電流容量よりも小さく、前記負荷お
    よび前記第3負荷の抵抗値比は前記半導体スイッチおよ
    び第3半導体スイッチの電流容量比と極力反比例するよ
    うに設定したことを特徴とする請求項6、7または8に
    記載の電源供給制御装置。
  10. 【請求項10】 前記第2負荷または前記第3負荷は、
    複数個の抵抗を備え、 前記第2負荷または前記第3負荷の抵抗値は、前記複数
    個の抵抗の選択接続により可変設定されることを特徴と
    する請求項2、3、4、5、6、7、8または9に記載
    の電源供給制御装置。
  11. 【請求項11】 前記第2負荷または前記第3負荷に並
    列接続された可変抵抗を有し、 前記第2負荷または前記第3負荷の抵抗値は、前記可変
    抵抗により可変設定されることを特徴とする請求項2、
    3、4、5、6、7、8、9または10に記載の電源供
    給制御装置。
  12. 【請求項12】 前記半導体スイッチの端子間電圧を抵
    抗値の比に基づく分圧比で分圧して前記検出手段に供給
    する分圧手段、を有し、 前記分圧手段の分圧比は、抵抗値の可変設定により調整
    されることを特徴とする請求項2、3、4、5、6、
    7、8、9、10または11に記載の電源供給制御装
    置。
  13. 【請求項13】 前記制御手段は、検出された端子間電
    圧と基準電圧との差が第1しきい値を超えたときに前記
    半導体スイッチをオフ制御し、検出された端子間電圧と
    基準電圧との差が第2しきい値を下回ったときに前記半
    導体スイッチをオン制御することを特徴とする請求項
    1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11また
    は12に記載の電源供給制御装置。
  14. 【請求項14】 前記半導体スイッチが過熱した場合に
    該半導体スイッチをオフ制御して保護する過熱保護手段
    を有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、
    6、7、8、9、10、11、12または13に記載の
    電源供給制御装置。
  15. 【請求項15】 前記半導体スイッチ、前記基準電圧生
    成手段、前記検出手段、前記制御手段、前記第2基準電
    圧生成手段、前記第2検出手段または前記過熱保護手段
    は、同一チップ上に形成されることを特徴とする請求項
    1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、1
    2、13または14に記載の電源供給制御装置。
  16. 【請求項16】 前記基準電圧生成手段内の前記第2負
    荷または前記第2基準電圧生成手段内の前記第3負荷
    は、前記チップ外部に設置されることを特徴とする請求
    項15に記載の電源供給制御装置。
  17. 【請求項17】 前記制御手段による前記半導体スイッ
    チのオン/オフ制御の周期を制御用クロックとして使用
    することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、
    7、8、9、10、11、12、13、14、15また
    は16に記載の電源供給制御装置。
  18. 【請求項18】 前記半導体スイッチがオン状態となっ
    た後の一定期間、前記制御手段による前記半導体スイッ
    チのオン/オフ制御を禁止する禁止手段を有することを
    特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、
    9、10、11、12、13、14、15、16または
    17に記載の電源供給制御装置。
  19. 【請求項19】 前記制御手段による前記半導体スイッ
    チのオン/オフ制御時に、前記過熱保護手段によるオフ
    制御を速める過熱遮断促進手段を有することを特徴とす
    る請求項14、15、16、17または18に記載の電
    源供給制御装置。
  20. 【請求項20】 前記制御手段による前記半導体スイッ
    チのオン/オフ制御回数を積算し、該制御回数が所定回
    数に達したときに前記半導体スイッチをオフ制御する回
    数制御手段を有することを特徴とする請求項1、2、
    3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、1
    3、14、15、16、17、18または19に記載の
    電源供給制御装置。
  21. 【請求項21】 制御信号入力端子へ供給される制御信
    号に応じてスイッチング制御され電源から負荷への電力
    供給を制御する半導体スイッチを備えた電源供給制御装
    置の電源供給制御方法において、 前記半導体スイッチの端子間電圧の電圧特性とほぼ等価
    な電圧特性を持つ基準電圧を生成する基準電圧生成ステ
    ップと、 前記半導体スイッチの端子間電圧と前記基準電圧との差
    を検出する電圧検出ステップと、 検出された端子間電圧と基準電圧との差に応じて前記半
    導体スイッチをオン/オフ制御する制御ステップと、 を有することを特徴とする電源供給制御方法。
  22. 【請求項22】 前記基準電圧生成ステップにおいて前
    記基準電圧が持つ電圧特性は、前記半導体スイッチおよ
    び前記負荷に正常動作範囲での最大電流を超える目標電
    流が流れる状態における電圧特性とほぼ等価であること
    を特徴とする請求項21に記載の電源供給制御方法。
  23. 【請求項23】 前記制御ステップは、 検出された端子間電圧と基準電圧との差が第1しきい値
    を超えたときに前記半導体スイッチをオフ制御するオフ
    制御ステップと、 検出された端子間電圧と基準電圧との差が第2しきい値
    を下回ったときに前記半導体スイッチをオン制御するオ
    ン制御ステップと、 を有することを特徴とする請求項21または22に記載
    の電源供給制御方法。
  24. 【請求項24】 前記半導体スイッチが過熱した場合に
    該半導体スイッチをオフ制御して保護する過熱保護ステ
    ップを有することを特徴とする請求項21、22または
    23に記載の電源供給制御方法。
  25. 【請求項25】 前記半導体スイッチがオン状態となっ
    た後の一定期間、前記制御ステップによる前記半導体ス
    イッチのオン/オフ制御を禁止する禁止ステップを有す
    ることを特徴とする請求項21、22、23または24
    に記載の電源供給制御方法。
  26. 【請求項26】 前記制御ステップによる前記半導体ス
    イッチのオン/オフ制御時に、前記過熱保護ステップに
    よるオフ制御を速めることを特徴とする請求項24また
    は25に記載の電源供給制御方法。
  27. 【請求項27】 前記制御ステップによる前記半導体ス
    イッチのオン/オフ制御回数を積算し、該制御回数が所
    定回数に達したときに前記半導体スイッチをオフ制御す
    る回数制御ステップを有することを特徴とする請求項2
    1、22、23、24、25または26に記載の電源供
    給制御方法。
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