JP3914004B2 - 半導体素子の過電流検出・保護装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、負荷に電源電圧を供給する際に、該負荷と電源との間に介置される半導体スイッチ及び配線に流れる過電流の発生を検出する過電流検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、車両に搭載される各種ランプ、モータ等の負荷は、バッテリより供給される直流電圧が印加されて動作する。このような各負荷は、回路の故障や動作不良等に起因して過電流が流れる場合がある。過電流が流れた場合には、半導体スイッチが過熱され、且つ、負荷と電源とを連結するハーネスが加熱され、焼損するというトラブルが発生する。
【0003】
そこで、過電流が発生した際に、いち早くこれを検知し、回路を遮断する過電流検出回路が種々提案されている。過電流検出回路の従来例として、例えば、負荷と電源との間を連結する電線にシャント抵抗を介置し、該シャント抵抗の両端に発生する電圧を検出し、検出された電圧値が所定値を越えたときに回路を遮断する方法が知られている。
【0004】
即ち、負荷に過電流が流れた場合には、シャント抵抗の両端に発生する電圧値が上昇するので、該電圧値を検出し、所定レベルを超えた際に、例えば負荷と電源とを接続するリレーの自己保持回路を遮断することにより、負荷に流れる過電流を防止することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来における過電流検出回路では、シャント抵抗の両端に発生する電圧値を検出する回路が必要であり、回路規模が大きくなる。従って、広い設置スペースが必要となり、且つ、コストアップにつながるという欠点がある。また、シャント抵抗に電流が流れると、シャント抵抗の発熱によるエネルギー損失が発生するという問題があった。
【0006】
この発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、回路規模が小さく、且つ、低コストで構成することが可能な過電流検出装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願請求項1に記載の発明は、第1の主電極と第2の主電極を有する半導体素子(T11)を、電源と負荷との間に設置し、前記第1の主電極を前記電源側に接続し、前記第2の主電極を負荷側に接続し、更に、前記負荷の前記半導体素子とは反対側となる端子を接地電位側に接続した回路の、前記半導体素子に流れる過電流を防止する過電流検出・保護装置において、前記半導体素子(T11)の第1の主電極と接地電位レベル間に設けられ、前記負荷に流れる電流と比例した大きさとなる第1の電圧(V15)を生成する第1の電圧生成手段と、前記半導体素子(T11)の第2の主電極と接地電位レベル間の電圧を分圧して第2の電圧(V14)を生成する第2の電圧生成手段と、前記第1の電圧と前記第2の電圧を比較する比較手段(CMP12)と、前記比較手段にて、前記第1の電圧(V15)が前記第2の電圧(V14)以上となったと判定された際に、前記半導体素子(T11)を遮断する制御手段と、を備えたことが特徴である。
【0008】
請求項2に記載の発明は、第1の主電極と第2の主電極を有する半導体素子(T11)を、電源と負荷との間に設置し、前記第1の主電極を前記電源側に接続し、前記第2の主電極を負荷側に接続し、更に、前記負荷の前記半導体素子とは反対側となる端子を接地電位側に接続した回路の、前記半導体素子に流れる過電流を防止する過電流検出・保護装置において、抵抗成分(Rw),及びインダクタンス成分(L)を有し、前記半導体素子(T11)の第1主電極と前記電源とを接続する電源接続用電線と、前記半導体素子(T11)の第1の主電極と接地電位レベル間に設けられ、前記負荷に流れる電流と比例した大きさとなる第1の電圧(V15)を生成する第1の電圧生成手段と、前記電源接続用電線が有する抵抗成分、及びインダクタンス成分に前記半導体素子(T11)を流れる電流が通電すること、或いは前記半導体素子(T11)に流れる電流が変化することにより生じる第3の電圧が発生した際には、電源電圧から前記第3の電圧を差し引いた電圧を分圧して、第2の電圧(V14)を生成する第2の電圧生成手段と、前記第1の電圧と前記第2の電圧を比較する比較手段(CMP12)と、前記比較手段にて、前記第1の電圧(V15)が前記第2の電圧(V14)以上となったと判定された際に、該半導体素子(T11)を遮断する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、前記第1の電圧生成手段は、第1の抵抗(R23)と、第1のスイッチング手段(T12)と、前記第1の抵抗(R23)の抵抗値に対して1よりも大きい所定倍率(n倍)の抵抗値を備えた第2の抵抗(R25)と、の直列接続回路を有し、更に、前記第1の抵抗(R23)と前記第1のスイッチング手段(T12)との接続点の電圧と、前記半導体素子(T11)の第2の主電極の電圧とが等しくなるように、前記第1のスイッチング手段(T12)を制御する第1のスイッチング手段制御回路(CMP11)とを備え、前記第2の抵抗(R25)に生じる電圧を、前記第1の電圧(V15)とすることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、前記第1の電圧生成手段は、前記第2の抵抗(R25)に対して並列的に接続される、第3の抵抗(R26)と第2のスイッチング手段(T13)との直列接続回路を有し、前記制御手段は、前記第2のスイッチング手段(T13)のオン、オフを切り換える機能を備え、該制御手段は、前記第2のスイッチング手段(T13)をオフとすることにより、前記第1の電圧(V15)を前記第1の抵抗(R23)に生じる電圧の前記所定倍率(n倍)である第2の増幅率とし、前記第2のスイッチング手段(T13)をオンとすることにより、前記第1の電圧(V15)を前記第1の抵抗(R23)に生じる電圧に対して前記第2の増幅率よりも小さい第1の増幅率とすることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、前記比較手段は、第2の比較器(CMP12)で構成され、前記第2の比較器のプラス側入力端子に前記第2の電圧(V14)が供給され、マイナス側入力端子に前記第1の電圧(V15)が供給され、且つ、前記制御手段は、前記第2の電圧(V14)が前記第1の電圧(V15)未満であるときに前記半導体素子(T11)を遮断すると共に、前記第2の電圧(V14)が前記第1の電圧(V15)以上であるときに、前記半導体素子(T11)を駆動可能に設定する機能を有し、前記半導体素子(T11)がオフのときに、前記第2の比較器(CMP12)のプラス側入力端子を一定電圧以上に保持するクランプ回路を更に備え、前記半導体素子(T11)がオフとされているときに、前記半導体素子(T11)を駆動可能とすることを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載の発明は、前記クランプ回路は、前記半導体素子(T11)の第2の主電極と、前記第2の比較器(CMP12)のプラス側入力端子との間に設けられる第4の抵抗(R24)と、第1のダイオード(D11)との直列接続回路、及び、前記第2の比較器(CMP12)のプラス側入力端子と前記半導体素子(T11)の第1の主電源との間に設けられる第6の抵抗(R21)、及び、前記第2の比較器(CMP12)のプラス側入力端子とグランドとの間に設けられる第5の抵抗(R22)と、を有し、前記第2の主電極と前記第4の抵抗(R24)の一端が接続され、該第4の抵抗(R24)の他端と前記第1のダイオード(D11)のアノードが接続され、該第1のダイオード(D11)のカソードが前記第2の比較器のプラス側入力端子に接続されることを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、前記制御手段は、前記半導体素子(T11)を起動したとき、起動後の所定時間(τ1)だけ、前記第2のスイッチング手段(T13)をオンとすることを特徴とする。
【0015】
請求項8に記載の発明は、前記制御手段は、前記第2のスイッチング手段(T13)がオンとされて前記第1の電圧(V15)が第1の増幅率に設定されているときに、前記半導体素子(T11)に過電流が流れて前記第1の電圧が前記第2の電圧を超えた場合には、即時に前記半導体素子(T11)を遮断し、そのまま遮断状態を保持する制御を行うことを特徴とする。
【0016】
請求項9に記載の発明は、前記制御手段は、前記第2のスイッチング手段(T13)がオンとされて前記第1の電圧(V15)が第1の増幅率に設定された後、前記所定の時間(τ1)経過したときに前記第2のスイッチング手段(T13)をオフとして前記第1の電圧(V15)を前記第2の増幅率に変化させ、該第1の電圧(V15)が前記第2の増幅率に設定されている状態で前記第1の電圧(V15)が前記第2の電圧(V14)以上となった場合には、再度前記第2のスイッチング手段(T13)をオンとして前記所定の時間(τ1)だけ前記第1の電圧(V15)を前記第1の増幅率に戻し、上記第1の増幅率と第2の増幅率を変更する操作を所定の回数(N1回)繰り返した後に、前記第2の増幅率に設定された第1の電圧(V15)が未だ前記第2の電圧(V14)以上である場合には、前記半導体素子(T11)を遮断状態に保持する制御を行うことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体素子の過電流検出・保護装置の構成を示す回路図、図2、図3は、第1の実施形態の動作原理を示す説明図である。まず、本実施形態の動作原理を、図2、図3を参照して説明する。
【0018】
図2は、負荷に過電流が流れた際に、スイッチング用の半導体素子を遮断する原理を示す回路図である。図示のように、電源VBと負荷L1との間には、スイッチング用のパワートランジスタ(半導体素子)T11が介置されており、該パワートランジスタT11をオン、オフ動作させることにより、負荷L1への電源電圧の供給、停止を切り換えることができる。なお、パワートランジスタT11は、MOS−FET、IGBT等、各種の半導体素子を用いることができる。
【0019】
また、電源VBのプラス側出力端と、パワートランジスタT11との間には、配線抵抗Rw、及び配線インダクタンスLが存在しており、配線抵抗RwとパワートランジスタT11との接続点p11(半導体素子の第1の主電極)は、抵抗R23(第1の抵抗)、トランジスタT12(第1のスイッチング手段;N型MOS−FET)、及び抵抗R25(第2の抵抗)を介して接地されている。即ち、接地電位レベルに接続されている。ここで、トランジスタT12の、抵抗R23側の接続点が第1の主電極、抵抗R25側の接続点が第2の主電極である。また、抵抗R23、トランジスタT12、抵抗R25、及び後述する抵抗R26(図3参照)で電圧増幅手段が構成される。
【0020】
トランジスタT12と抵抗R25との接続点p15は、コンパレータCMP12(第2の比較器)のマイナス側(反転側)入力端子に接続されている。更に、抵抗R23とトランジスタT12との接続点は、コンパレータCMP11(第1の比較器)のプラス側(非反転側)入力端子(点p13)に接続され、該コンパレータCMP11の出力端は、抵抗R29を介してトランジスタT12のゲート(制御端子)に接続されている。
【0021】
パワートランジスタT11と負荷L1との接続点p12は、コンパレータCMP11のマイナス側入力端子に接続され、更に、該接続点p12は、抵抗R24(第4の抵抗)、R22(第5の抵抗)を介して接地されている。また、抵抗R22とR24との接続点p14は、コンパレータCMP12のプラス側入力端子に接続されている。該コンパレータCMP12の出力端は、抵抗R31を介して電圧5ボルトの電源に接続されている。また、パワートランジスタT11のゲートは、抵抗R30を介してドライバ12に接続されている。
【0022】
次に、図2に示す回路の動作について説明する。まず、同図に示す各符号を下記のように設定する。
【0023】
VB:電源電圧
I :回路電流(過電流状態を含む)
Rw:配線抵抗であり、回路電流が流れる回路抵抗(電源内部抵抗も含む)からパワートランジスタT11の電源側端子と接地電位レベル間の抵抗(Ron+負荷抵抗+配線抵抗)を差し引いたもの。
【0024】
L:配線抵抗Rwに付随するインダクタンス(配線インダクタンス)
Ron:パワートランジスタT11のオン抵抗
V11:点p11の電圧値
V12:点p12の電圧値
V13:点p13の電圧値
V14:点p14の電圧値(第2の電圧)
V15:点p15の電圧値(第1の電圧)
(aI)回路電流の電圧変換と増幅
パワートランジスタT11がオンとなり、パワートランジスタT11に回路電流Iが流れると、V11−V12(=Ron*I)の電圧降下(第1の主電極と第2の主電極との間に電流が流れることにより発生する電圧降下)が発生する。また、点p12の電圧V12がコンパレータCMP11のマイナス側入力端子に供給され、且つ、プラス入力端子には点p13の電圧V13が供給されるので、電圧V13が電圧V12よりも大きい場合には、コンパレータCMP11の出力はHレベルとなる。
【0025】
これにより、トランジスタT12のゲート電圧が上昇し、抵抗R23、トランジスタT12、抵抗R15で構成された直列回路を流れる電流が増加する。よって、抵抗R23の電圧降下が増大し、電圧V13が減少するので、電圧V13は電圧V12に等しくなる。
【0026】
また、電圧V13がV12より小さい場合には、コンパレータCMP11の出力はLレベルになり、トランジスタT12のゲート電圧が低下して、抵抗R23を流れる電流が減少し、電圧V13は増加して電圧V12に等しくなる。即ち、常に、V13=V12となるように動作することがわかる。
【0027】
ここで、抵抗R23、およびR25を流れる電流は同一であるから、n=R25/R23とすると、点p15に発生する電圧V15は、以下の(1)式で示すことができる。
【0028】
即ち、回路電流Iは、パワートランジスタT11のオン抵抗Ronにより電圧RRon*Iに変換され、更にこの電圧がn倍に増幅されて、抵抗R25の両端に発生する。この電圧V15を第1の電圧とする。いま、抵抗R23を200Ω、抵抗R25を6.2KΩとすると、増幅率nは、n=31となる。
【0029】
(aII)過電流の判定
パワートランジスタT11に過電流が流れたかどうかの判定は、コンパレータCMP12により行われる。図2に示すように、コンパレータCMP12のマイナス側入力端子には回路電流Iに比例した大きさの電圧V15が入力され、プラス側端子には、電圧V12を抵抗R22とR24で分圧した電圧V14(第2の電圧)が入力される。そして、第2の電圧V14が基準電圧であり、電流値Iに伴って変化する第1の電圧V15が、第2の電圧V14を上回ったかどうかにより、過電流であるかどうかを判定する。ここで、m=R22/(R24+R22)とすると、V14=m*V12となる。
【0030】
電圧V12は、電源電圧VB、配線抵抗Rw、配線インダクタンスL、パワートランジスタT11のオン抵抗Ron、および回路電流Iを用いて、以下の(2)式で示すことができる。
【0031】
(2)式から理解されるように、過電流発生の判定基準となる電圧V14は一定値ではなく、回路電流Iが大きくなるほど小さくなり、回路電流の増加速度が速くなるほど小さくなる。以下これを、過電流判定基準電圧の圧縮効果と称する。
【0032】
そして、電圧V15(第1の電圧)が電圧V14(第2の電圧)を上回るとコンパレータCMP12の出力はLレベルに反転し、ドライバ12の出力は接地レベルになり、パワートランジスタT11はオフとなる。
【0033】
図2に示す回路で、パワートランジスタT11がオフとなると、電圧V12が接地電位レベル(GND)となり(半導体素子の第2の主電極の電圧が所定値以下となり)、コンパレータCMP12のプラス側端子(点p14)の電圧が略ゼロとなる。よって、コンパレータCMP12の出力はLレベルとなる。この状態ではドライバ12が動作しないので(ドライバ12が動作しないことについては後述する)、このままではパワートランジスタT11を起動させることができない。従って、これを再起動させる必要があり、以下、この点について説明する。
【0034】
(aIII)パワートランジスタT11を起動するための回路
図3は、図2に示した回路に、更に、オフ状態にあるパワートランジスタT11を起動させるための素子を付加した回路図であり、トランジスタT13、ダイオードD11〜D13、抵抗R21,R26〜R28が加えられている。
【0035】
即ち、抵抗R25に対して並列となるように、抵抗R26(第3の抵抗)とトランジスタT13(第2のスイッチング手段)とが設けられ、点p13と点p12との間にダイオードD13(第2のダイオード)が設けられている。更に、点p14と抵抗R24との間にダイオードD11(第1のダイオード)が設けられ、点p14とコンパレータCMP11のマイナス側端子との間にダイオードD12(第3のダイオード)が設けられている。
【0036】
また、抵抗R22と点p11との間に、抵抗R21(第6の抵抗)が設けられ、コンパレータCMP11の2つの入力端子には、抵抗R27(第7の抵抗)、R28(第8の抵抗)が設けられている。
【0037】
そして、図3に示す回路の動作について説明すると、パワートランジスタT11がオフのときには、ダイオードD13によりコンパレータCMP11のプラス側端子の電圧V13は、負荷L1を経由して接地電位レベルにクランプされる。
【0038】
ここで、抵抗R27に対して負荷抵抗は小さいから(後述するように、抵抗R27の抵抗値は15KΩに設定される)、電圧V13はダイオードD13の順方向電圧降下分(約0.7ボルト)まで引き下げられる。一方、コンパレータCMP11のマイナス側端子の電圧は、ダイオードD11、D12、および抵抗R21、R28が存在することにより、電圧V12が接地電圧レベルになっても、以下の(3)式で示す電圧以下にはならない。
【0039】
ここで、Vdは各ダイオードの順方向電圧を表わす。また、(3)式において、R21=R22=R28=10KΩ、R24=2KΩ、Vd=0.7V、VB=12.5Vとすると、(3)式の値は3.7ボルトとなる。
【0040】
従って、パワートランジスタT11がオフ状態で、負荷側端子電圧V12が接地電位レベルにあるときは、コンパレータCMP11のマイナス側端子の電圧はプラス側端子の電圧より高くなり、コンパレータCMP11の出力はLレベルとなる。このため、コンパレータCMP12のマイナス側端子の電圧V15は、接地電位レベル近くまで低下する。
【0041】
一方、コンパレータCMP12のプラス側端子の電圧V14は上述の(3)式で示される電圧よりも、ダイオードD12の順方向電圧降下分だけ高い電圧となり、この回路例では約4.4ボルトとなる。このため、コンパレータCMP12の出力はHレベルとなり、起動可能な状態になる(後述するようにコンパレータCMP12の出力がHレベルのときに、パワートランジスタT11は起動可能となる)。
【0042】
これは、パワートランジスタT11がオン状態からオフ状態に遷移して、電圧V12が低下し、コンパレータCMP11のプラス側端子(点p13)の電圧V13(=V12+0.7V)が上記の(3)式で示される電圧以下になると、パワートランジスタT11の駆動信号が出力されているとき(後述する図1の、スイッチSW11がオンのとき)は必ずパワートランジスタT11はオン状態に復帰することを意味する。
【0043】
(aIV)増幅率の変更
また、本発明では、上述した(1)式で用いた増幅率nを2段階に変更することができるように構成している。増幅率nを変更する目的は、回路電流Iの過電流を2段階に設定するためである。詳しくは後述する。以下、この動作について説明する。
【0044】
図3に示す回路では、増幅率nを変化させるために、抵抗R26とトランジスタT13との直列接続回路を、抵抗R25に対して並列に配置している。この構成でトランジスタT13をオンさせると、点p15とグランドとの間の抵抗値は、該トランジスタT13がオフのときの抵抗値R25から合成抵抗値R25*R26/(R25+R26)に変化して、抵抗値が小さくなる。
【0045】
そのため、増幅率nはR25/R23から、R25*R26/(R25+R26)/R23に変化し、結果として増幅率nは小さくなる。
【0046】
ここで、トランジスタT13がオンのときの増幅率を第1の増幅率(小さい値)、オフのときの増幅率を第2の増幅率(大きい値)とする。また、抵抗R26の値を調整することにより、第1の増幅率を任意の値に設定することができる。
【0047】
(aV)過電流判定基準電圧について
次に、過電流判定基準電圧について説明する。図3に示す回路において、パワートランジスタT11がオンしているときの過電流判定基準電圧V14は、次の(4)式で示すことができる。
【0048】
V11=12.5V、V2=12Vとすると、(4)式の値は9.9Vとなる。
【0049】
(4)式におけるV11、V12は、次の(5)、(6)式ように示される。
【0050】
V11=VB−Rw*I−L*dI/dt ・・・(5)
V12=VB−(Rw+Ron)*I−L*dI/dt ・・・(6)
(4)式より、電圧V14は電圧V11、及び電圧V12の増加に伴って増加することが理解できる。そして、本実施形態では、電圧V12の係数R21*R22が電圧V11の係数R22*R24より大きくなるように設定する。図3に示す回路例では、R21=10KΩ、R24=2KΩであるから、電圧V12の係数は電圧V11の係数の5倍である。このため、過電流判定電圧V14は電圧V11より電圧V12の影響を強く受けることが分かる。
【0051】
トランジスタT13がオフの状態、即ち、第2の増幅率で第1の電圧(V15)を生成しているときは、電圧V15が(4)式に示した値を超えたときに、過電流と判定される。上記回路例では第1の電圧が9.9Vを超えた場合に過電流と判定される。第1の電圧が9.9Vとなる回路電流値I11は、Ron=40mΩとすると、以下の(7)式で示される。
【0052】
即ち、上記回路例で、第1の電圧V15が第2の増幅率に設定されているときには、8Aを超える回路電流が流れたときに過電流と判定される。
【0053】
ここで、Rw=50mΩと仮定すると、(Rw+Ron)*I=(50mΩ+40mΩ)*8A=0.7Vとなる。また、過電流と判定されているとき回路電流は変化しないので、L*dI/dt=0である。即ち、第1の電圧(V15)が第2の増幅率(トランジスタT13がオフの状態)で生成されているときの過電流判定においては、判定基準電圧に圧縮効果(配線インダクタンスLによる基準電圧V14の低下)はほとんど発生しない。このときの過電流判定精度はパワートランジスタT11のオン抵抗Ronの精度で決定される。
【0054】
(aVI)過電流判定基準電圧の圧縮効果
第1の増幅率(即ち、トランジスタT13がオンとされているときの増幅率)で第1の電圧(V15)が生成されているときに、過電流と判定された場合には、判定基準電圧に圧縮効果が発生する。
【0055】
上記回路例において、仮に判定基準電圧が圧縮されず、V4=9.9Vのままであったとすると、このとき過電流と判定される回路電流I12は、以下の(8)式で示される。
【0056】
ここで、第1の増幅率で第1の電圧(V15)が生成されているときに、過電流と判定されるときは、回路電流が急激に立ち上がる。上記回路例においては、L≒2.5μH、dI/dt≒1.25A/μsとしており、L*dI/dt=3.1Vとなる。電圧V11、V12共に、この逆起電力により押し下げられるので、m=9.9V/12V=0.83とすると回路インダクタンスLによる判定基準電圧の圧縮量(回路電流の増加速度に応じた第2の電圧V14の減少分)は、以下の(9)式で示される。
【0057】
m*L*dI/dt=0.83*3.1V=2.57V ・・・(9)
ここで、2.57Vは回路電流15Aに相当する電圧値である。
【0058】
配線抵抗Rwに回路電流が流れることにより電圧V11、V12の双方を低下する。また、パワートランジスタT11のオン抵抗Ronに回路電流が流れることにより、電圧V12のみが低下する。
【0059】
また、上述したように、判定基準電圧V14(第2の電圧)は、電圧V12の影響がV11よりも約5倍大きくなるように設定されているので、過電流と判定される回路電流I1は、おおよそ次の(10)式で示される。
【0060】
上述の回路定数を用いて(10)式よりI1を計算すると、I1=29.7Aとなる。即ち、過電流判定基準電圧(第2の電圧V14)に圧縮効果がなかった場合に比べて、過電流判定値が57.5A−29.7A=27.8A引き下げられ、約48%判定基準電圧を圧縮している。この引き下げ分に対応する電圧が、第3の電圧である。
【0061】
これにより、デッドショートのように大過電流が流れる可能性のある配線異常が発生した場合でも、早めにパワートランジスタT11(半導体素子)を遮断することができ、大きな過電流が流れて配線、及びパワートランジスタT11が破壊されることを防止できることが理解される。
【0062】
次に、上記した内容に基づき、本実施形態に係る過電流検出装置の基本的な考え方を(bI)〜(bVI)に示す。
【0063】
(bI)パワートランジスタT11(半導体素子)の両端に発生する電圧(電圧降下分)を増幅した第1の電圧(V15)と、パワートランジスタT11の負荷側端子と接地レベル(GND)間の電圧(V12)を一定割合で分圧した第2の電圧(V14)とを比較し、第1の電圧V15が第2の電圧V14を上回った場合には、過電流と判定してパワートランジスタT11を遮断する。
【0064】
(bII)パワートランジスタT11の起動直後は負荷L1に正常な過渡電流(突入電流)が流れることがあるので、起動後一定期間(τ1)だけ、第1の電圧V15の増幅率を低い値に設定して、正常な過渡電流を過電流と判定しないようする。このときの増幅率が第1の増幅率である。
【0065】
(bIII)起動後、時間τ1が経過すると、第1の電圧V15の増幅率が第2の増幅率に変更される。第2の増幅率は、第1の増幅率より大きい。
【0066】
また、正常な過渡電流が継続する時間は負荷によって異なるので、時間τ1を数回だけ延長する操作を加える。時間τ1が経過して第2の増幅率になったとき、未だ過渡電流状態が残っていて過電流と判定されると、パワートランジスタT11を一旦オフし、即時にオンとする。その後時間τ1だけ、第1の電圧V15を第1の増幅率に戻す(1回目の延長)。第1の増幅率に戻す操作を所定の回数(N1回)行い、その後(N1回目の延長後)第2の増幅率としたとき、なお過電流と判定された場合には、その時点でパワートランジスタT11を遮断し、遮断状態を保持する。即ち、過渡電流がτ1*N1時間内に治まれば、過電流と判定しない。これにより、電源起動時に発生する突入電流により、回路が遮断することを防止することができる。
【0067】
(bIV)負荷に正常な電流が流れているときに、パワートランジスタT11と負荷L1との間で配線異常が発生し、過電流が流れたとする。このときの回路電流が、第2の増幅率で判定すると過電流となり、第1の増幅率で判定すると正常電流となる場合(即ち、レアショートの場合)には、(τ1*N1)時間後にパワートランジスタT11が遮断され、遮断状態が保持される。この場合には、過電流判定時に回路電流がほとんど変化しないので、配線インダクタンスLによる逆起電力は発生せず、また、回路電流の値も比較的小さいので、第2の電圧(V14)は電源電圧VBに依存し、過電流に対してはほぼ固定した値となる(つまり、過電流判定基準電圧の圧縮効果は発生しない)。
【0068】
従って、第1の電圧V15の大小関係により過電流が判定される。第1の電圧V15は、パワートランジスタT11のオン抵抗Ronの増加に伴って増加するので、過電流の判定精度はオン抵抗Ronの変動による影響を受ける。一般に、パワートランジスタ等の半導体素子のオン抵抗は素子毎にばらつき、また温度により変化するので、オン抵抗Ronを用いる方法では正常電流の3〜4倍以上の回路電流でないと確実に過電流と判定するのは難しい。
【0069】
(bV)回路電流が第1の増幅率に設定されているときに、過電流と判定された場合はパワートランジスタT11を連続的に(τ1時間待つことなく)オフ、オン動作させる。そして、所定の回数(N1回)過電流と判定された場合には、パワートランジスタT11を遮断し、遮断状態に保持する。このケースでは1回の過電流判定で即時にパワートランジスタT11を遮断状態に保持する方法も採用可能である(第2の実施形態で説明する)。第1の増幅率で過電流となった場合は正常状態からの隔たりが大きいので、1回の判定で過電流と判定しても誤判定の可能性は少ない。
【0070】
(bVI)過電流が流れる回路には配線等によるインダクタンスLがあるため、電流値が急増すると判定基準となる第2の電圧(V14)は、配線インダクタンスLに発生する逆起電力により圧縮される。配線短絡抵抗が小さくなればなるほど過電流の立ち上がりは速くなり、第2の電圧V14の圧縮度合いは増すことになる。また、大きな回路電流が流れると配線抵抗Rw及びパワートランジスタT11のオン抵抗Ronによっても第2の電圧V14は圧縮される。これらの圧縮効果により回路電流の大きい領域では過電流と判定する電流値が収斂してくる。
【0071】
即ち、短絡抵抗が比較的大きい場合(レアショートの場合)にて確実に過電流判定を行うと同時に、デッドショートのように短絡抵抗が小さい場合でも大きな過電流が流れることを防止することが可能となる。これは過電流保護としては理想的な特性である。圧縮効果によりパワートランジスタT11(半導体素子)のオン抵抗Ronの変動があっても確実に過電流の検出および保護が可能となる。
【0072】
以上の述べたように、正常電流の3〜4倍の過電流(レアショート時の過電流)から、デッドショートに至るまで、過電流の確実な検出と配線および半導体素子の保護が可能となる。
【0073】
以下、具体的な装置例について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る過電流検出装置11、及びその周辺機器の構成を示す回路図である。過電流検出装置11は、図2,図3に示した動作原理により動作するものである。まず、構成を説明する。
【0074】
該過電流検出装置11は、パワートランジスタT11をオン、オフ操作することにより、負荷L1へ電源電圧VBの供給、停止を切り換える構成を有する回路の、回路電流が過電流となったときに、即時のこれを検出し、更には、過電流の大きさに応じて回路を遮断することにより、パワートランジスタT11及び該パワートランジスタT11と電源VBとを接続する電線を保護する。
【0075】
図1に示す過電流検出装置11は、負荷L1への電源投入用のスイッチSW11がオンとされたときに発生する電圧のチャタリングを防止するチャタリング防止回路16と、該チャタリング防止回路16の出力側に接続されるアンド回路AND11,AND12と、ラッチDF11と、チャージポンプ13と、タイマ14と、パルスカウンタ15と、を具備している。また、スイッチSW11とグランドとの間には、抵抗R32が設置されている。
【0076】
タイマ14は、20ms(τ1)タイマ部と、200msタイマ部とを有している。パルスカウンタ15は、カウント値を所定回数(N1回)に設定することができ、カウント値が該所定回数に達したときに、ラッチDF11をオフとする信号を出力する。本実施形態では、カウント値を4回に設定している。また、その他の構成要素は、図3に示した回路と同様であるので、その構成説明を省略する。
【0077】
次に、第1の実施形態に係る過電流検出装置11の作用について説明する。まず、電源投入時の動作について説明する。図1に示すスイッチSW11がオフとされているときには、ラッチDF11の出力はHレベルとなっており、また、上述したようにコンパレータCMP12の出力はHレベルとなっている。
【0078】
この状態で、スイッチSW11をオンとすると、2つのアンド回路AND1、AND2の出力がHレベルとなり、ドライバ12よりHレベルの信号が出力される。これにより、パワートランジスタT11がオンとなる。
【0079】
また、アンド回路AND12の出力がHレベルとなるので、タイマ14の20msタイマ部が作動し、20ms(時間τ1)間だけトランジスタT13に駆動信号が出力される。
【0080】
パワートランジスタT11がオンとなると、該パワートランジスタT11を介して電源電圧VBが負荷L1に供給される。この際、負荷L1には、電源投入時の突入電流が流れる。また、トランジスタT13は駆動信号によりオン状態となっているので、点p15における第2の電圧V15は、第1の増幅率(小さい値)に設定される。よって、たとえ突入電流が流れた場合でも、増幅率が小さいことにより、該第2の電圧V15は、低い値に抑えられ、基準電圧(第2の電圧)V14を上回らない。その結果、コンパレータCMP12の出力はHレベルとなり、アンド回路AND12の出力がHレベルに保持され、パワートランジスタT11のオン状態を継続する。
【0081】
その後、20msの時間が経過すると、タイマ14の動作により、トランジスタT13のゲートに供給されている駆動信号が停止されるので、点p15の電圧V15は、第2の増幅率(第1の増幅率よりも大きい値)に切り換えられる。これにより、電圧V15は上昇する。このとき、電圧V15が第2の電圧V14を超えなければ、CMP12の出力はHレベルに保持され、パワートランジスタT11はオンを続ける。もし、電圧V15が第2の電圧V14を上回れば、コンパレータCMP12の出力はLレベルに切り換えられ、アンド回路AND12の出力がLレベルとなり、ドライバ12からの駆動信号が停止され、パワートランジスタT11はオフとなる。
【0082】
パワートランジスタT11がオフとなると、前述したように、ダイオードD13により点p13の電圧V13が約0.7Vにクランプされる。また、点p12における電圧V12は接地レベルとなるが、前述した(3)式に示したように、コンパレータCMP11のマイナス側入力端子に発生する電圧は、3.7V以下にはならない。よって、パワートランジスタT11がオフとなると、コンパレータCMP11の出力はLレベルとなる。
【0083】
これにより、点p15における第1の電圧V15は、接地レベル近くまで低下する。よって、第1の電圧V15は、第2の電圧V14よりも小さくなり、コンパレータCMP12の出力は再びHレベルに切り換えられる。その結果、ドライバ12が作動して、パワートランジスタT11がオンとされ、更に、タイマ14の20msタイマ部が作動する。これにより、再度20ms間だけ、トランジスタT13がオンとなる。
【0084】
そして、上記の動作(20msオンとなった後オフする動作)が4回(N1回)繰り返されると、パルスカウンタ15の動作により、ラッチDF11をオフとする。従って、電源投入時には、20msが4回繰り返されるまでは、回路に突入電流が流れた場合でも、パワートランジスタT11のオン状態を維持することができる。なお、時間20ms、及び繰り返しの回数4回は、適宜変更することができるので、通常時に流れる突入電流の発生時間に応じて好適な数値に設定することが望ましい。
【0085】
次に、回路にレアショート(通常電流の数倍程度の軽微な短絡事故等)が発生した場合について説明すると、レアショートが発生した場合には、上記の突入電流程度の電流が長時間に亘って流れ続ける。従って、20msが4回繰り返された場合でも、なお、過電流が流れ続ける。この場合には、上記したようにラッチDF11がオフとなるので、パワートランジスタT11は再起動しない。つまり、レアショートが発生したときには、80ms(20ms*4回)の時間が経過してもなお継続された場合に、パワートランジスタT11が遮断され、回路を保護する。
【0086】
なお、タイマ14の、200msタイマ部の動作により、パルスカウンタ15が200ms間アンド回路AND12の立ち上がり(Hレベルへの切り替わり)を検出しなかった場合には、該パルスカウンタ15のカウント値をリセットする。
【0087】
図5は、スイッチSW11をオンとしたときの、電圧V12(曲線s1)、V14(曲線s2)、V15(曲線s3)、及びパワートランジスタT11に流れる電流I(曲線s4)の変化の様子を示す特性図である。
【0088】
同図に示す時刻t0にてスイッチSW11をオンとすると、パワートランジスタT11、及び負荷L1に過渡電流(突入電流)が流れる。このとき、トランジスタT13がオンとされ、電圧V15は、第1の増幅率とされているので、電圧V15(曲線s3)は、電圧V14(曲線s2)を上回らない。また、スイッチSW11を投入してから20msが経過すると、電圧V15が第2の増幅率とされるので、図5に示す時刻t1にて一旦電圧V15が電圧V14を上回るが、即時に戻される。なお、図5において、時刻t0から20ms経過後の時刻t1、及び更に20ms経過後のt2にて、一旦曲線s3(電圧V15)が曲線s2(電圧V14)を上回るが、瞬時に戻されるので、この変化は図示されていない。
【0089】
その後、時刻t3にて、第2の増幅率とされた電圧V15が、電圧V14よりも下回ると、コンパレータCMP12はLレベルに切り換えられないので、そのままパワートランジスタT11のオン状態が継続される。即ち、電源投入時に発生する突入電流により、パワートランジスタT11が遮断されることはなく、通常動作を継続することができる。
【0090】
次に、回路にデッドショートが発生した場合について説明する。電源VBとグランドが直接短絡した場合のように、極めて大きい過電流が発生した場合には、回路に流れる電流値が急激に変化するので、配線インダクタンスLの影響を受ける。即ち、前述したように、判定基準電圧の圧縮効果が生じ、第2の電圧V14の値が低下する。
【0091】
また、過電流の発生により、点p15における電圧V15が上昇するので、コンパレータCMP12の出力がLレベルとなり、パワートランジスタT11をオフとする。これと同時に、コンパレータCMP11の出力が反転してLレベルとなり、その後、再度パワートランジスタT11がオンとなるので、トランジスタT13がオンとなり、電圧V15は低い値(第1の増幅率で増幅された電圧)となる。
【0092】
しかし、前述の圧縮効果により、電圧V14が低下しており、また、回路電流が過大であるので、電圧V15の方が電圧V14よりも大きくなる。つまり、トランジスタT13をオンとして電圧増幅率を低下させたにも関わらず、電圧V15は電圧V14よりも小さくならない。よって、パルスカウンタ15は、瞬時に(20ms待つことなく)4回のカウント値を計測して、ラッチDF11をオフとし、パワートランジスタT11をオフとする。こうして、デッドショート発生時には、パワートランジスタT11を瞬時的にオフとし、回路を保護することができるのである。
【0093】
このようにして、本実施形態に係る過電流検出装置11では、レアショート発生時には、暫く過電流が継続された後に回路を遮断し、デッドショート発生時には、回路電流Iの増加、及び回路電流Iの増加速度の増大に起因して生じる基準電圧の圧縮効果を利用して、回路を瞬時に遮断している。従って、回路を確実に保護することができる。
【0094】
また、基準電圧が圧縮されるので、パワートランジスタT11のオン抵抗Ronにバラツキがある場合でも、これに影響されることなく、確実且つ即時に回路を遮断することができる。
【0095】
更に、電源投入時には、80ms(20ms*4回(τ1*N1回))だけ、第1の電圧V15の増幅率が低い値に設定されるので、通常の突入電流が発生した場合においても、該突入電流によりパワートランジスタT11がオフするというトラブルの発生を回避することができる。
【0096】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図4は、第2の実施形態に係る過電流検出器21及びその周辺機器の構成を示す回路図である。そして、本実施形態では、図1に示した第1の実施形態の回路と比較し、インバータ回路NOT11、アンド回路AND13、及びオア回路11が追加して配設されている。その他の構成は、図1に示した回路と同様である。
【0097】
本実施形態では、コンパレータCMP12の出力がLレベルであり、且つタイマ14の20msタイマ部が動作しているときには、ラッチDF11をオフとし、強制的にパワートランジスタT11をオフするように動作する。即ち、コンパレータCMP12の出力がLレベルで、且つ、20msタイマ部が作動しているということは、回路にデッドショート時の電流が流れたということであるから、パルスカウンタ15により、4回カウントせずに、即時にパワートランジスタT11をオフとして回路を保護する。これにより、第1の実施形態と比較し、デッドショート発生時には、より早く回路を遮断し、回路を保護することができる。
【0098】
図6は、図4に示す過電流検出・保護装置21を用いた場合で、21Wのランプバルブを2個並列点灯しているとき、時刻t10にてデッドショート(負荷と電源が直接短絡するような大規模な短絡事故)が発生した際の、電圧V12(曲線s11)、V14(曲線s12)、V15(曲線s13)、及びパワートランジスタT11に流れる電流I(曲線s14)の変化の様子を示す特性図である。なお、図5に示した特性図と比較して、横軸に示す時間の単位が[μs]である点で相違している。
【0099】
時刻t10にてデッドショートが発生すると、電圧V15が急激に増大する。また、同図に示す符号「A」は、配線インダクタンスLの逆起電力により発生する電圧分(請求項2に記載した第3の電圧)であり、該逆起電力により前述した電圧の圧縮効果が発生し、電圧V14が低下する。そして、時刻t11にて電圧V15が電圧V14を上回ると、コンパレータCMP12の出力がLレベルとなり、時刻t12でHレベルに復帰する。
【0100】
その後、時刻t13で再度Lレベルとなり、ラッチDF11の出力がLレベルとなって、回路が遮断される。即ち、デッドショート発生時には、瞬時的に回路を遮断し、パワートランジスタT11を保護することができる。
【0101】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る半導体素子の過電流検出・保護装置では、半導体素子に電流が流れることにより発生する電圧降下を増幅して第1の電圧を生成し、これを基準電圧となる第2の電圧と比較し、第1の電圧が第2の電圧を上回ったときに、過電流と判定して半導体素子を遮断するので、半導体素子を損傷することなく、確実に回路を遮断することができる。
【0102】
また、半導体素子に流れる電流が、急激に変化した場合には、半導体素子と電源とを接続する配線が有するインダクタンスにより、逆起電力が発生し、該逆起電力により第2の電圧が減少し、更に、半導体素子に流れる電流が増大すると、これに起因してやはり第2の電圧が減少する。よって、デッドショートのような過度の短絡事故が発生した場合には、第1の電圧が上昇し、且つ第2の電圧が減少する方向に変化するので、第1の電圧が即時に第2の電圧を上回るように動作させることができ、デッドショート時において迅速に半導体素子を遮断することができる。
【0103】
更に、第1の電圧は、第1の増幅率、及び第2の増幅率(第1の増幅率よりも大きい値)の2段階の増幅率で設定可能であり、第2の増幅率では過電流と判定され、且つ、第1の増幅率では過電流と判定されない場合のような軽度な過電流(レアショート)発生時には、時間τ1をN1回繰り返してもなお過電流が治まらない場合に、半導体素子を遮断させる。従って、レアショート時においても確実に、回路を遮断することができる。
【0104】
また、電源投入時に突入電流が発生した場合には、時間τ1をN1回繰り返すまでの時間内に、該突入電流が治まるので、突入電流により半導体素子が遮断されるというトラブルを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体素子の過電流検出・保護回路の構成を示す回路図である。
【図2】本発明の動作原理に係り、過電流発生時にパワートランジスタに流れる電流を遮断する回路図を示す。
【図3】本発明の動作原理に係り、電流遮断後、再度パワートランジスタを駆動させる回路図を示す。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る半導体素子の過電流検出・保護回路の構成を示す回路図である。
【図5】電源投入時の突入電流発生時における、各部位の電圧、及び電流の変化を示す特性図である。
【図6】デッドショート発生時における、各部位の電圧、及び電流の変化を示す特性図である。
【符号の説明】
11、21 過電流検出・保護装置
12 ドライバ
13 チャージポンプ
14 タイマ
15 パルスカウンタ
16 チャタリング防止回路
T11 パワートランジスタ(半導体素子)
T12 トランジスタ(第1のスイッチング手段)
T13 トランジスタ(第2のスイッチング手段)
CMP11,CMP12 コンパレータ
L1 負荷
L 配線インダクタンス
Rw 配線抵抗
Claims (9)
- 第1の主電極と第2の主電極を有する半導体素子(T11)を、電源と負荷との間に設置し、前記第1の主電極を前記電源側に接続し、前記第2の主電極を負荷側に接続し、更に、前記負荷の前記半導体素子とは反対側となる端子を接地電位側に接続した回路の、前記半導体素子に流れる過電流を防止する過電流検出・保護装置において、
前記半導体素子(T11)の第1の主電極と接地電位レベル間に設けられ、前記負荷に流れる電流と比例した大きさとなる第1の電圧(V15)を生成する第1の電圧生成手段と、
前記半導体素子(T11)の第2の主電極と接地電位レベル間の電圧を分圧して第2の電圧(V14)を生成する第2の電圧生成手段と、
前記第1の電圧と前記第2の電圧を比較する比較手段(CMP12)と、
前記比較手段にて、前記第1の電圧(V15)が前記第2の電圧(V14)以上となったと判定された際に、前記半導体素子(T11)を遮断する制御手段と、
を備えたことを特徴とする半導体素子の過電流検出・保護装置。 - 第1の主電極と第2の主電極を有する半導体素子(T11)を、電源と負荷との間に設置し、前記第1の主電極を前記電源側に接続し、前記第2の主電極を負荷側に接続し、更に、前記負荷の前記半導体素子とは反対側となる端子を接地電位側に接続した回路の、前記半導体素子に流れる過電流を防止する過電流検出・保護装置において、
抵抗成分(Rw),及びインダクタンス成分(L)を有し、前記半導体素子(T11)の第1主電極と前記電源とを接続する電源接続用電線と、
前記半導体素子(T11)の第1の主電極と接地電位レベル間に設けられ、前記負荷に流れる電流と比例した大きさとなる第1の電圧(V15)を生成する第1の電圧生成手段と、
前記電源接続用電線が有する抵抗成分、及びインダクタンス成分に前記半導体素子(T11)を流れる電流が通電すること、或いは前記半導体素子(T11)に流れる電流が変化することにより生じる第3の電圧が発生した際には、電源電圧から前記第3の電圧を差し引いた電圧を分圧して、第2の電圧(V14)を生成する第2の電圧生成手段と、
前記第1の電圧と前記第2の電圧を比較する比較手段(CMP12)と、
前記比較手段にて、前記第1の電圧(V15)が前記第2の電圧(V14)以上となったと判定された際に、該半導体素子(T11)を遮断する制御手段と、
を備えたことを特徴とする半導体素子の過電流検出・保護装置。 - 前記第1の電圧生成手段は、第1の抵抗(R23)と、第1のスイッチング手段(T12)と、前記第1の抵抗(R23)の抵抗値に対して1よりも大きい所定倍率(n倍)の抵抗値を備えた第2の抵抗(R25)と、の直列接続回路を有し、
更に、前記第1の抵抗(R23)と前記第1のスイッチング手段(T12)との接続点の電圧と、前記半導体素子(T11)の第2の主電極の電圧とが等しくなるように、前記第1のスイッチング手段(T12)を制御する第1のスイッチング手段制御回路(CMP11)とを備え、
前記第2の抵抗(R25)に生じる電圧を、前記第1の電圧(V15)とすることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の半導体素子の過電流検出・保護装置。 - 前記第1の電圧生成手段は、前記第2の抵抗(R25)に対して並列的に接続される、第3の抵抗(R26)と第2のスイッチング手段(T13)との直列接続回路を有し、
前記制御手段は、前記第2のスイッチング手段(T13)のオン、オフを切り換える機能を備え、該制御手段は、前記第2のスイッチング手段(T13)をオフとすることにより、前記第1の電圧(V15)を前記第1の抵抗(R23)に生じる電圧の前記所定倍率(n倍)である第2の増幅率とし、前記第2のスイッチング手段(T13)をオンとすることにより、前記第1の電圧(V15)を前記第1の抵抗(R23)に生じる電圧に対して前記第2の増幅率よりも小さい第1の増幅率とすることを特徴とする請求項3に記載の半導体素子の過電流検出・保護装置。 - 前記比較手段は、第2の比較器(CMP12)で構成され、前記第2の比較器のプラス側入力端子に前記第2の電圧(V14)が供給され、マイナス側入力端子に前記第1の電圧(V15)が供給され、且つ、前記制御手段は、前記第2の電圧(V14)が前記第1の電圧(V15)未満であるときに前記半導体素子(T11)を遮断すると共に、前記第2の電圧(V14)が前記第1の電圧(V15)以上であるときに、前記半導体素子(T11)を駆動可能に設定する機能を有し、
前記半導体素子(T11)がオフのときに、前記第2の比較器(CMP12)のプラス側入力端子を一定電圧以上に保持するクランプ回路を更に備え、前記半導体素子(T11)がオフとされているときに、前記半導体素子(T11)を駆動可能とすることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の過電流検出・保護装置。 - 前記クランプ回路は、前記半導体素子(T11)の第2の主電極と、前記第2の比較器(CMP12)のプラス側入力端子との間に設けられる第4の抵抗(R24)と、第1のダイオード(D11)との直列接続回路、及び、前記第2の比較器(CMP12)のプラス側入力端子と前記半導体素子(T11)の第1の主電源との間に設けられる第6の抵抗(R21)、及び、前記第2の比較器(CMP12)のプラス側入力端子とグランドとの間に設けられる第5の抵抗(R22)と、を有し、
前記第2の主電極と前記第4の抵抗(R24)の一端が接続され、該第4の抵抗(R24)の他端と前記第1のダイオード(D11)のアノードが接続され、該第1のダイオード(D11)のカソードが前記第2の比較器のプラス側入力端子に接続されることを特徴とする請求項5に記載の半導体素子の過電流検出・保護装置。 - 前記制御手段は、前記半導体素子(T11)を起動したとき、起動後の所定時間(τ1)だけ、前記第2のスイッチング手段(T13)をオンとすることを特徴とする請求項4に記載の半導体素子の過電流検出・保護装置。
- 前記制御手段は、前記第2のスイッチング手段(T13)がオンとされて前記第1の電圧(V15)が第1の増幅率に設定されているときに、前記半導体素子(T11)に過電流が流れて前記第1の電圧が前記第2の電圧を超えた場合には、即時に前記半導体素子(T11)を遮断し、そのまま遮断状態を保持する制御を行うことを特徴とする請求項4または請求項7のいずれかに記載の半導体素子の過電流検出・保護装置。
- 前記制御手段は、前記第2のスイッチング手段(T13)がオンとされて前記第1の電圧(V15)が第1の増幅率に設定された後、前記所定の時間(τ1)経過したときに前記第2のスイッチング手段(T13)をオフとして前記第1の電圧(V15)を前記第2の増幅率に変化させ、該第1の電圧(V15)が前記第2の増幅率に設定されている状態で前記第1の電圧(V15)が前記第2の電圧(V14)以上となった場合には、再度前記第2のスイッチング手段(T13)をオンとして前記所定の時間(τ1)だけ前記第1の電圧(V15)を前記第1の増幅率に戻し、
上記第1の増幅率と第2の増幅率を変更する操作を所定の回数(N1回)繰り返した後に、前記第2の増幅率に設定された第1の電圧(V15)が未だ前記第2の電圧(V14)以上である場合には、前記半導体素子(T11)を遮断状態に保持する制御を行うことを特徴とする請求項7または請求項8のいずれかに記載の半導体素子の過電流検出・保護装置。
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