JP6740709B2 - 給電制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体スイッチを介した給電を制御する給電制御装置に関する。
車両には、バッテリから負荷への給電を制御する給電制御装置が搭載されている。特許文献1には、バッテリに代表される直流電源から負荷への給電を制御する給電制御装置が開示されている。
特許文献1に記載の給電制御装置では、直流電源が負荷を給電する給電経路の中途に半導体スイッチが配置されている。半導体スイッチがオンである場合、給電経路に電流が流れ、半導体スイッチがオフである場合、給電経路に電流が流れることはない。半導体スイッチをオン又はオフに切替えることによって、直流電源から負荷への給電を制御する。
特許文献1に記載の給電制御装置では、直流電源は、スイッチを介して半導体スイッチの制御端に接続されている。半導体スイッチをオフからオンに切替える場合、スイッチをオフからオンに切替える。直流電源から、制御端に一端が接続されている寄生容量に電力が供給される。
寄生容量に蓄えられる電力の上昇と共に制御端の電圧が上昇する。制御端の電圧がオン閾値以上となった場合、半導体スイッチはオフからオンに切替わる。バッテリは、長期間、大きな電力を寄生容量に供給し続けることが可能である。このため、特許文献1に記載の給電制御装置では、半導体スイッチを素早くオフからオンに切替えることができる。
特許第4252091号公報
半導体スイッチのオフからオンへの切替え速度に応じて、スイッチング損失の大きさと、切替えによって発生する電磁波の周波数帯域とが異なる。バッテリから負荷への給電を制御する給電制御装置では、スイッチング損失の大きさ、及び、電磁波の周波数帯域夫々が所定の範囲内に収まるように、切替え速度を調整する。切替え速度は、装置内に用いられる抵抗又はキャパシタ等の素子を、定数が適当な素子に変更することによって調整される。
また、給電を制御するために用いる半導体スイッチのサイズは、負荷に供給すべき電流の大きさに応じて異なる。例えば、負荷に供給すべき電流が大きい程、サイズが大きい半導体スイッチが用いられる。半導体スイッチのサイズに応じて、寄生容量の容量は異なる。
特許文献1に記載の給電制御装置では、寄生容量の容量に応じて半導体スイッチがオフからオンへの切替え速度が異なる。このため、半導体スイッチのサイズを変更する都度、スイッチング損失の大きさ、及び、電磁波の周波数帯域夫々が所定範囲内に収まるように、抵抗又はキャパシタ等の素子を変更し、切替え速度を調整しなければならない。
車両には、複数の負荷が搭載されている。通常、これらの負荷夫々に供給すべき電流の大きさは同じではない。このため、複数の負荷夫々への給電を制御する給電制御装置として、特許文献1に記載の給電制御装置を用いた場合、負荷に応じて、抵抗及びキャパシタ等の素子を選定しなければならず、開発コストが高い。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、寄生容量の容量に無関係にオフからオンへの切替え速度を略一定にすることが可能な給電制御装置を提供することにある。
本発明に係る給電制御装置は、給電経路の中途に配置され、制御端の電圧が閾値以上である場合にオンである半導体スイッチを備える給電制御装置において、前記給電経路の中途における前記半導体スイッチの上流側に配置され、制御端の電圧が第2の閾値以上である場合にオンである第2の半導体スイッチと、前記給電経路の電流入力側の一端と該第2の半導体スイッチの制御端との間に接続される抵抗と、アノードが前記半導体スイッチの制御端に接続され、カソードが前記第2の半導体スイッチの制御端に接続されるダイオードと、電圧を出力する電圧出力部と、前記給電経路の前記一端と前記半導体スイッチの制御端との間に接続されるスイッチと、前記電圧出力部が電圧を出力する出力端、及び、前記半導体スイッチの前記制御端間に接続される第2の抵抗とを備え、前記スイッチは、前記電圧出力部が出力している出力電圧から前記半導体スイッチの制御端の電圧を減算した差分電圧が所定電圧以上である場合にオンであり、該差分電圧が前記所定電圧未満である場合にオフであり、前記半導体スイッチ及び第2の半導体スイッチそれぞれの制御端に寄生容量が接続されており、前記半導体スイッチ及び第2の半導体スイッチをオンに切替える場合、前記電圧出力部は出力端の電圧を上昇させ、前記電圧出力部が前記第2の抵抗を介して前記半導体スイッチの寄生容量を充電する期間は、前記スイッチを介して前記半導体スイッチの寄生容量が充電される期間よりも短いことを特徴とする。
本発明にあっては、例えば、バッテリが負荷に給電する給電経路の中途に半導体スイッチが配置されている。給電経路における電流入力側の一端、即ち、バッテリの正極と半導体スイッチの制御端との間に接続されるスイッチを介して、バッテリから、半導体スイッチの制御端に接続されている寄生容量に電力を供給し、制御端の電圧を上昇させる。半導体スイッチをオンに切替える場合、電圧出力部が出力している出力電圧を上昇させる。電圧出力部の出力電圧から制御端の電圧を減算した差分電圧が所定電圧以上となるまで、電圧出力部が第2の抵抗を介して半導体スイッチの寄生容量を充電する。スイッチは、電圧出力部の出力電圧から制御端の電圧を減算した差分電圧が所定電圧以上である場合にオンであり、差分電圧が所定電圧未満である場合にオフである。このため、差分電圧が所定電圧以上となった場合、制御端の電圧は、電圧出力部の出力電圧から所定電圧を減算した電圧以下に制限される。このため、バッテリが半導体スイッチの制御端の電圧を、電圧出力部の出力電圧の上昇速度よりも速い速度で上昇させることが可能に構成されている限り、半導体スイッチの制御端の電圧の上昇速度は、寄生容量の容量と無関係に電圧出力部の出力電圧の上昇速度と略同一となる。電圧出力部が第2の抵抗を介して半導体スイッチの寄生容量を充電する期間は、スイッチを介して半導体スイッチの寄生容量が充電される期間よりも短い。従って、バッテリが前述したように構成されている場合、半導体スイッチのオフからオンへの切替え速度は、寄生容量の容量に無関係に略一定である。
また、給電経路の中途において、半導体の上流側に第2の半導体スイッチが配置されている。第2の半導体スイッチは、制御端の電圧が第2の閾値以上である場合にオンである。更に、給電経路の電流入力側の一端と第2の半導体スイッチの制御端の間に抵抗が接続される。半導体スイッチ及び第2の半導体スイッチの制御端間にダイオードが接続される。ここで、ダイオードについて、アノードは半導体スイッチの制御端に接続され、カソードは第2の半導体スイッチの制御端に接続される。第2の半導体スイッチの制御端にも寄生容量が接続されている。電力出力部が出力端の電圧を上昇させることによって、半導体スイッチだけではなく、第2の半導体スイッチもオンに切替える。
導体スイッチがオンに切替えられた後、電圧出力部は、第2の抵抗を介して、電圧を出力し続け、半導体スイッチをオンに維持する。
本発明に係る給電制御装置は、前記給電経路の前記一端と前記半導体スイッチの電流出力端との間に接続されるキャパシタを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、例えば、給電経路における電流入力側の一端にバッテリの正極が接続され、半導体スイッチの電流出力端に負荷の一端が接続される。半導体スイッチがオフである場合、バッテリはキャパシタを充電する。このとき、キャパシタの両端間の電圧はバッテリの出力電圧と略一致している。
半導体スイッチをオンに切替えるために、電圧出力部の出力電圧を上昇させた場合、半導体スイッチの制御端に接続されている寄生容量が充電され、制御端の電圧が上昇し、半導体スイッチの電流入力端及び電流出力端の抵抗値が低下する。これにより、負荷に電流が流れ、電流出力端の電圧が上昇する。キャパシタの両端間の電圧はバッテリの出力電圧に略一致しているため、電流出力端の電圧の上昇と共に、給電経路における電流入力側の一端の電圧が上昇し、バッテリの出力電圧を超える。これにより、半導体スイッチの制御端の電圧を、電圧出力部の出力電圧の上昇速度よりも確実に速い速度で上昇させることが可能である。
本発明に係る給電制御装置は、前記第2の半導体スイッチは、前記給電経路の他端の電位を基準として該給電経路の前記一端に負の電圧が印加された場合にオフに切替わることを特徴とする。
本発明にあっては、例えば、誤ってバッテリを、正極及び負極夫々が給電経路の他端及び一端に接続した場合、第2の半導体スイッチはオフに切替わるので、給電経路を電流が逆流することが確実に防止される。
本発明によれば、寄生容量の容量に無関係にオフからオンへの切替え速度を略一定にすることが可能である。
実施の形態1における電源システムの回路図である。 半導体スイッチのオフからオンへの切替えの説明図である。 実施の形態2における電源システムの回路図である。 実施の形態3における電源システムの回路図である。 半導体スイッチのオフからオンへの切替えの説明図である。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1における電源システム1の回路図である。電源システム1は、車両に好適に搭載されており、給電制御装置10、負荷11、導体12及びバッテリ13を備える。給電制御装置10は、負荷11の一端、及び、正極端子T1に各別に接続されている。負荷11の他端、及び、負極端子T2は導体12に接続されている。導体12は、例えば車両のボディである。バッテリ13の正極及び負極夫々は、正極端子T1及び負極端子T2に接続される。
バッテリ13は、給電制御装置10を介して、負荷11に給電する。電源システム1では、電流が正極端子T1から給電制御装置10、負荷11及び導体12の順に流れて負極端子T2に戻る給電経路が形成されている。給電経路における電流入力側の一端には正極端子T1が設けられており、給電経路の他端には負極端子T2が設けられている。
負荷11は、車両に搭載された電気機器である。バッテリ13から負荷11に給電されている場合、負荷11は作動する。バッテリ13から負荷11への給電が停止した場合、負荷11は動作を停止する。給電制御装置10は、バッテリ13から負荷11への給電を制御する。
給電制御装置10は、半導体スイッチ20、第1スイッチ21、第2スイッチ22、充電回路23、放電回路24、キャパシタC1、ダイオードD1,D2,D3及び抵抗R1,R2を有する。半導体スイッチ20はNチャネル型のFET(Field Effect Transistor)である。第1スイッチ21はNPN型のバイポーラトランジスタである。第2スイッチ22はPNP型のバイポーラトランジスタである。
半導体スイッチ20の製造時に、寄生容量Cd1,Cs1及び寄生ダイオードDp1が形成される。従って、給電制御装置10は寄生容量Cd1,Cs1及び寄生ダイオードDp1を更に有する。寄生容量Cd1は半導体スイッチ20のドレイン及びゲート間に接続される。寄生容量Cs1は半導体スイッチ20のソース及びゲート間に接続される。寄生ダイオードDp1のカソード及びアノード夫々は半導体スイッチ20のドレイン及びソースに接続される。
半導体スイッチ20のドレインは正極端子T1に接続されている。半導体スイッチ20のソースは負荷11の一端に接続されている。正極端子T1には、更に、ダイオードD1のアノードが接続されている。ダイオードD1のカソードは、キャパシタC1の一端と、ダイオードD2のアノードとに接続されている。キャパシタC1の他端は半導体スイッチ20のソースに接続されている。ダイオードD2のカソードは、第1スイッチ21のコレクタに接続されている。
半導体スイッチ20のゲートは、第1スイッチ21及び第2スイッチ22夫々のエミッタと、抵抗R1の一端とに接続されている。第2スイッチ22のコレクタは、ダイオードD3のアノードに接続されている。ダイオードD3のカソードは抵抗R2の一端に接続されている。抵抗R2の他端は半導体スイッチ20のソースに接続されている。第1スイッチ21及び第2スイッチ22夫々のベースと、抵抗R1の他端とは、充電回路23の出力端と、放電回路24の入力端とに接続されている。
以上のように、第1スイッチ21において、コレクタはダイオードD1,D2を介して正極端子T1に接続され、エミッタは半導体スイッチ20のゲートに接続されている。従って、第1スイッチは、給電経路の電流入力側の一端と、半導体スイッチ20のゲートとの間に接続されている。また、キャパシタC1の一端は、ダイオードD1を介して正極端子T1に接続され、キャパシタC1の他端は、半導体スイッチ20のソースに接続されている。従って、キャパシタC1は、給電経路の電流入力側の一端と、半導体スイッチ20のソースとの間に接続されている。
半導体スイッチ20に関して、導体12の電位を基準としたゲートの電圧(以下、ゲート電圧という)Vgから、導体12の電位を基準としたソースの電圧(以下、ソース電圧という)Vsを減算した差分電圧がオン閾値以上である場合、ドレイン及びソース間の抵抗値が略ゼロΩである。このとき、半導体スイッチ20はオンである。
半導体スイッチ20がオンである場合、ソース電圧はバッテリ13の出力電圧Vtと略一致する。従って、半導体スイッチ20は、ゲート電圧Vgが、バッテリ13の出力電圧にオン閾値を加算した閾値以上である場合にオンである。
また、半導体スイッチ20に関して、ゲート電圧Vgからソース電圧Vsを減算した差分電圧がオフ閾値未満である場合、ドレイン及びソース間の抵抗値が十分に大きく、電流がドレイン及びソース間を流れることはない。このとき、半導体スイッチ20はオフである。オフ閾値は、正であり、オン閾値未満である。
半導体スイッチ20のゲートは制御端として機能する。
充電回路23は、寄生容量Cd1,Cs1を充電するために用いられる。充電回路23は、寄生容量Cd1,Cs1を充電する場合、出力端から、導体12を基準とした電圧を出力し、出力している出力電圧、即ち、導体12の電位を基準とした第1スイッチ21及び第2スイッチ22夫々のベースの電圧(以下ではベース電圧という)Vbを目標電圧Vm(図2参照)まで上昇させる。充電回路23は電圧出力部として機能する。
寄生容量Cd1,Cs1が充電された場合、ゲート電圧Vgが上昇し、半導体スイッチ20がオフからオンに切替わる。半導体スイッチ20がオンである場合、ソース電圧Vsはバッテリ13の出力電圧Vtと略一致している。このため、目標電圧Vm(図2参照)は、バッテリ13の出力電圧Vtよりも高い電圧である。
半導体スイッチ20がオンである場合、半導体スイッチ20を介して、バッテリ13から負荷11に給電され、負荷11が作動する。このように、半導体スイッチ20は、バッテリ13が負荷11を給電する給電経路の中途に配置されている。充電回路23は、内部で出力端を開放することによって、電圧の出力を停止する。これにより、寄生容量Cd1,Cs1の充電が停止される。
半導体スイッチ20がオンである場合、電流は半導体スイッチ20のドレイン及びソースの順に流れる。従って、半導体スイッチ20のドレイン及びソース夫々は電流入力端及び電流出力端として機能する。
放電回路24は、寄生容量Cd1,Cs1に放電を行わせるために用いられる。放電回路24は、寄生容量Cd1,Cs1に放電を行わせる場合、入力端を、図示しない内部抵抗を介して、導体12に接続させる。寄生容量Cd1,Cs1が放電した場合、ゲート電圧Vgが低下し、半導体スイッチ20がオンからオフに切替わる。半導体スイッチ20がオフである場合、バッテリ13から負荷11への給電が停止し、負荷11は動作を停止する。放電回路24は、内部で入力端を開放することによって、寄生容量Cd1,Cs1の放電を停止する。
第1スイッチ21に関して、ベース電圧Vbからゲート電圧Vgを減算した差分電圧が第1基準電圧以上である場合、電流がコレクタ及びエミッタ間を流れることが可能である。このとき、第1スイッチ21はオンである。また、第1スイッチ21に関して、ベース電圧Vbからゲート電圧Vgを減算した差分電圧が第1基準電圧未満である場合、電流がコレクタ及びエミッタ間を流れることはない。このとき、第1スイッチ21はオフである。第1基準電圧は、正の一定電圧である。
第2スイッチ22に関して、ゲート電圧Vgからベース電圧Vbを減算した差分電圧が第2基準電圧以上である場合、電流がエミッタ及びコレクタ間を流れることが可能である。このとき、第2スイッチ22はオンである。また、第2スイッチ22に関して、ゲート電圧Vgからベース電圧Vbを減算した差分電圧が第2基準電圧未満である場合、電流がエミッタ及びコレクタ間を流れることはない。このとき、第2スイッチ22はオフである。第2基準電圧は、正の一定電圧である。
充電回路23が充電を停止している状態で放電回路24が寄生容量Cd1,Cs1の放電を完了している場合、ゲート電圧Vg及びベース電圧Vbは略ゼロVである。このとき、ベース電圧Vbからゲート電圧Vgを減算した差分電圧は第1基準電圧未満であり、ゲート電圧Vgがベース電圧Vbを減算した差分電圧は第2基準電圧未満である。従って、第1スイッチ21及び第2スイッチ22はオフである。また、寄生容量Cs1の放電が完了しているため、ゲート電圧Vgからソース電圧Vsを減算した差分電圧は、略ゼロVであり、オフ閾値未満である。従って、半導体スイッチ20もオフである。
半導体スイッチ20、第1スイッチ21及び第2スイッチ22がオフである場合、バッテリ13の正極から、ダイオードD1を介してキャパシタC1に流れ、キャパシタC1が充電されている。キャパシタC1は、キャパシタC1の両端間の電圧がバッテリ13の出力電圧Vtと略一致するまで充電されている。
図2は、半導体スイッチ20のオフからオンへの切替えの説明図である。図2では、ベース電圧Vb、ゲート電圧Vg及びソース電圧Vs夫々の推移が太い実線、細い実線及び一点鎖線によって示されている。横軸は時間軸である。ベース電圧Vb、ゲート電圧Vg及びソース電圧Vsが重なっている部分と、ベース電圧Vb及びゲート電圧Vgが重なる部分とには太い実線が描かれている。
以下では、第1スイッチ21及び第2スイッチ22がオフである状態で開始される半導体スイッチ20のオンへの切替えを説明する。まず、放電回路24は入力端を開放し、充電回路23はベース電圧Vbを上昇させる。
充電回路23が電圧を出力している場合、ベース電圧Vbはゲート電圧Vg以上であるため、ゲート電圧Vgからベース電圧Vbを減算した差分電圧が第2基準電圧未満であり、第2スイッチ22はオフである。
充電回路23がベース電圧Vbを上昇させた場合、最初、充電回路23の出力端から、抵抗R1を介して電流が寄生容量Cd1,Cs1夫々に流れ、寄生容量Cd1,Cs1が充電され、ゲート電圧Vgが上昇する。ベース電圧Vbからゲート電圧Vgを減算した差分電圧が第1基準電圧未満である間、第1スイッチ21はオフであるので、寄生容量Cd1,Cs1は、充電回路23によって充電される。
ベース電圧Vbからゲート電圧Vgを減算した差分電圧が第1基準電圧以上となった場合、第1スイッチ21はオンに切替わる。バッテリ13の出力電圧は、充電回路23の出力電圧、即ち、ベース電圧Vbよりも十分に高い。従って、第1スイッチ21がオンに切替わった場合、寄生容量Cd1,Cs1はバッテリ13によって急速に充電される。
前述したように、第1スイッチ21は、ベース電圧Vbからゲート電圧Vgを減算した差分電圧が第1基準電圧以上である場合にオンであり、ベース電圧Vbからゲート電圧Vgを減算した差分電圧が第1基準電圧未満である場合にオフである。このため、ゲート電圧Vgは、ベース電圧Vbから第1基準電圧を減算した電圧以下に制限される。
バッテリ13は、ゲート電圧Vgをベース電圧Vbの上昇速度よりも速い速度で上昇させることが可能に構成されている。このため、ゲート電圧Vgは、ベース電圧Vbの上昇速度と略同じ速度で上昇する。
ゲート電圧Vgからソース電圧Vsを減算した差分電圧が半導体スイッチ20のオフ閾値以上となった場合、電流が、バッテリ13の正極から半導体スイッチ20のドレイン及びソースを介して負荷11に流れ、負荷11の両端間に電圧が発生する。ゲート電圧Vgが上昇した場合、半導体スイッチ20のドレイン及びソース間の抵抗値が減少し、負荷11に流れる電流が上昇し、負荷11の両端間の電圧が上昇する。これにより、ソース電圧Vsが上昇する。ソース電圧Vsは、バッテリ13の出力電圧Vtに到達するまで、ゲート電圧Vg及びソース電圧Vsの差がオフ閾値に維持された状態で上昇する。
キャパシタC1のダイオードD2側の一端における電圧は、導体12の電位を基準として、ソース電圧VsにキャパシタC1の両端間の電圧を加算した電圧である。キャパシタC1の両端間の電圧は、前述したように、バッテリ13の出力電圧Vtと略一致している。このため、ソース電圧Vsが上昇した場合、キャパシタC1のダイオードD2側の一端における電圧も上昇し、この電圧はバッテリ13の出力電圧Vtを超える。
従って、ソース電圧Vsが上昇した場合、キャパシタC1から、バッテリ13よりも高い電圧がダイオードD2を介して出力され、寄生容量Cd1,Cs1が充電される。ダイオードD1は、キャパシタC1からバッテリ13に電流が流れることを防止する。
キャパシタC1も、ゲート電圧Vgをベース電圧Vbの上昇速度よりも速い速度で上昇させることが可能に構成されている。このため、キャパシタC1が寄生容量Cd1,Cs1を充電している間も、ゲート電圧Vgは、ベース電圧Vbの上昇速度と略同じ速度で上昇する。
ソース電圧Vsは、バッテリ13の出力電圧Vtに到達した後、バッテリ13の出力電圧Vtに維持される。
前述したように、充電回路23の目標電圧Vmはバッテリ13の出力電圧Vtよりも高く、キャパシタC1のダイオードD2側の一端における電圧はバッテリ13の出力電圧Vtよりも高い。このため、ソース電圧Vsがバッテリ13の出力電圧Vtに到達した後においても、ベース電圧Vb及びゲート電圧Vgは、ベース電圧Vb及びゲート電圧Vgの差が第1基準電圧に維持された状態で上昇する。
ゲート電圧Vgからソース電圧Vsを減算した差分電圧がオン閾値以上となった場合、半導体スイッチ20はオンに切替わる。目標電圧Vmは、バッテリ13の出力電圧Vtに、半導体スイッチ20のオン閾値と、第1スイッチ21の第1基準電圧とを加算した電圧よりも高い。このため、半導体スイッチ20は、バッテリ13又はキャパシタC1が寄生容量Cd1,Cs1を充電している間にオンに切替わる。
充電回路23の出力電圧、即ち、ベース電圧Vbが目標電圧Vmに到達した場合、充電回路23は目標電圧Vmを出力し続ける。ベース電圧Vbが目標電圧Vmに到達した後、ベース電圧Vbからゲート電圧Vgを減算した差分電圧が第1基準電圧未満となるため、第1スイッチ21はオフに切替わり、寄生容量Cd1,Cs1は充電回路23によって充電される。これにより、ゲート電圧Vgは、目標電圧Vmに維持されているベース電圧Vbまで徐々に上昇する。ゲート電圧Vgがベース電圧Vbに到達した後においては、充電回路23が目標電圧Vmを出力している限り、ベース電圧Vb及びゲート電圧Vgは目標電圧Vmに維持される。充電回路23は、目標電圧Vmを出力し続けることによって、半導体スイッチ20をオンに維持する。
以上のように、給電制御装置10では、半導体スイッチ20がオフからオンに切替わる期間の中で充電回路23が寄生容量Cd1,Cs1を充電する期間を除く他の期間では、ゲート電圧Vgは、ベース電圧Vbの上昇速度と略同じ速度で上昇する。半導体スイッチ20がオフからオンに切替わる期間の中で、充電回路23が寄生容量Cd1,Cs1を充電する期間が占める割合は非常に小さい。このため、バッテリ13及びキャパシタC1夫々がゲート電圧Vgをベース電圧Vbの上昇速度よりも速い速度で上昇させることが可能に構成されている限り、半導体スイッチ20のオフからオンへの切替え速度は、寄生容量Cd1,Cs1の容量に無関係に略一定である。
また、半導体スイッチ20がオンに切替えられた後においては、充電回路23は、抵抗R1を介して、目標電圧Vmを出力し続け、半導体スイッチ20をオンに維持する。
更に、前述したように、ソース電圧Vsが上昇した場合にキャパシタC1のダイオードD2側の一端における電圧も上昇するので、ゲート電圧Vgをベース電圧Vbの上昇速度よりも確実に速い速度で上昇させることができる。
次に、半導体スイッチ20のオンからオフへの切替えを説明する。充電回路23が目標電圧Vmを出力し、かつ、ベース電圧Vb及びゲート電圧Vgが目標電圧Vmに維持されている場合における半導体スイッチ20のオフへの切替えを説明する。
ベース電圧Vb及びゲート電圧Vgが目標電圧Vmである場合、ベース電圧Vbからゲート電圧Vgを減算した差分電圧が第1基準電圧未満であり、ゲート電圧Vgがベース電圧Vbを減算した差分電圧が第2基準電圧未満であるので、第1スイッチ21及び第2スイッチ22はオフである。
充電回路23が電圧の出力を停止し、かつ、放電回路24が入力端を、内部抵抗を介して導体12に接続することによって、半導体スイッチ20のオフへの切替えを開始する。充電回路23が電圧の出力を停止し、かつ、放電回路24が入力端を、内部抵抗を介して導体12に接続した場合、寄生容量Cd1,Cs1のゲート側の一端から、電流が抵抗R1、及び、放電回路24の内部抵抗の順に流れ、抵抗R1と、放電回路24の内部抵抗とはゲート電圧Vgを分圧する。ベース電圧Vbは、抵抗R1と、放電回路24の内部抵抗とが分圧した電圧である。
抵抗R1、及び、放電回路24の内部抵抗夫々の抵抗値は一定である。このため、ベース電圧Vbは、ゲート電圧Vgの所定数分の1である。例えば、抵抗R1、及び、放電回路24の内部抵抗夫々の抵抗値が同一である場合、ベース電圧Vbは、ゲート電圧Vgの2分の1である。
放電回路24が、入力端を、内部抵抗を介して導体12に接続している場合、ゲート電圧Vgはベース電圧Vb以上であるため、ベース電圧Vbからゲート電圧Vgを減算した差分電圧は第1基準電圧未満であり、第1スイッチ21はオフである。
当然のことながら、ゲート電圧Vgからベース電圧Vbを減算した差分電圧は、ゲート電圧Vgが高い程、大きい。所定数が3である場合において、ゲート電圧Vgが30Vであるとき、ゲート電圧Vgからベース電圧Vbを減算した差分電圧は20V(=30−(30/3))である。同様の場合において、ゲート電圧Vgが15Vであるとき、ゲート電圧Vgからベース電圧Vbを減算した差分電圧は、10V(=15−(15/3))である。
放電回路24が、入力端を、内部抵抗を介して導体12に接続した時点においては、ゲート電圧Vgは、目標電圧Vmであり、最も高い。このため、ゲート電圧Vgからベース電圧Vbを減算した差分電圧は、第2基準電圧以上であり、第2スイッチ22はオンに切替わる。
第2スイッチ22がオンである場合、電流が、寄生容量Cs1のゲート側の一端から、ダイオードD3及び抵抗R2の順に流れ、寄生容量Cs1のソース側の一端に戻り、寄生容量Cs1は放電する。第2スイッチ22がオンである場合、更に、電流が、寄生容量Cd1のゲート側の一端から、ダイオードD3、抵抗R2及び寄生ダイオードDp1の順に流れ、寄生容量Cd1も放電する。抵抗R2の抵抗値は、抵抗R1、及び、放電回路24の内部抵抗夫々の抵抗値の和よりも十分に小さい。このため、第2スイッチ22がオンである場合、寄生容量Cs1,Cd1夫々が放出する電力が大きく、ゲート電圧Vgは急速に低下する。
ゲート電圧Vgが低下した場合、前述したように、ゲート電圧Vgからベース電圧Vbを減算した差分電圧も低下する。ゲート電圧Vgからベース電圧Vbを減算した差分電圧が第2基準電圧未満となった場合、第2スイッチ22はオフに切替わる。第2スイッチ22がオフに切替わった後において、寄生容量Cd1,Cs1は、ゲート電圧Vg及びベース電圧Vbが略ゼロVとなるまで、抵抗R1、及び、放電回路24の内部抵抗を介して放電する。
ゲート電圧Vgが低下した場合、半導体スイッチ20のドレイン及びソース間の抵抗値が上昇し、負荷11に流れる電流が低下する。これにより、ソース電圧Vsも低下する。ゲート電圧Vgからソース電圧Vsを減算した差分電圧がオフ閾値未満となった場合、負荷11に電流が流れず、半導体スイッチ20はオフに切替わり、ソース電圧VsはゼロVとなる。
キャパシタC1のダイオードD2側の一端における電圧は、ソース電圧Vsの低下と共に低下する。この電圧がバッテリ13の出力電圧Vtよりも低くなった場合、バッテリ13はキャパシタC1を再び充電する。ソース電圧Vsは前述したようにゼロVとなるので、バッテリ13は、キャパシタC1の両端間の電圧がバッテリ13の出力電圧Vtとなるまで、キャパシタC1を充電する。
給電制御装置10では、ゲート電圧Vgからベース電圧Vbを減算した差分電圧が第2基準電圧以上である場合、寄生容量Cd1,Cs1は、ダイオードD3及び抵抗R2を介して放電するので、急速にゲート電圧Vgが低下する。このため、半導体スイッチ20がオンからオフに切替わる速度が速い。
(実施の形態2)
図3は、実施の形態2における電源システム1の回路図である。
以下では、実施の形態2について、実施の形態1と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成については、実施の形態1と共通しているため、実施の形態1と共通する構成部には実施の形態1と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
実施の形態2における電源システム1については、実施の形態1における電源システム1と比較して、給電制御装置10の構成が異なる。実施の形態2における給電制御装置10は、実施の形態1における給電制御装置10の構成部の全てを有し、これらは、半導体スイッチ20のドレインの接続先を除いて、実施の形態1と同様に接続されている。
実施の形態2における給電制御装置10は、更に、半導体スイッチ30、第3スイッチ31、ダイオードD4及び抵抗R3,R4,R5を有する。半導体スイッチ30はNチャネル型のFETである。第3スイッチ31はNPN型のバイポーラトランジスタである。
半導体スイッチ30の製造時に、寄生容量Cd2,Cs2及び寄生ダイオードDp2が形成される。従って、実施の形態2における給電制御装置10は、更に、寄生容量Cd2,Cs2及び寄生ダイオードDp2を有する。寄生容量Cd2は半導体スイッチ30のドレイン及びゲート間に接続される。寄生容量Cs2は半導体スイッチ30のソース及びゲート間に接続される。寄生ダイオードDp2のカソード及びアノード夫々は半導体スイッチ30のドレイン及びソースに接続される。
半導体スイッチ30のソースは正極端子T1に接続されている。半導体スイッチ30のドレインは、半導体スイッチ20のドレインに接続されている。半導体スイッチ30のソースには、更に、第3スイッチ31のエミッタと、抵抗R3,R4夫々の一端とが接続されている。半導体スイッチ30のゲートには、第3スイッチ31のコレクタと、ダイオードD5のカソードと、抵抗R3の他端とが接続されている。ダイオードD5のアノードは半導体スイッチ20のゲートに接続されている。従って、半導体スイッチ30のゲートは、ダイオードD5を介して、半導体スイッチ20のゲートと接続されている。
第3スイッチ31のベースは、抵抗R4の他端と、抵抗R5の一端とに接続されている。抵抗R5の他端はダイオードD4のカソードに接続されている。ダイオードD4のアノードは導体12に接続されている。
半導体スイッチ30に関して、導体12の電位を基準としたゲートの電圧から、導体12の電位を基準としたソースの電圧を減算した差分電圧が第2のオン閾値以上である場合、ドレイン及びソース間の抵抗値が略ゼロΩである。このとき、半導体スイッチ30はオンである。
また、半導体スイッチ30に関して、導体12の電位を基準としたゲートの電圧から、導体12の電位を基準としたソースの電圧を減算した差分電圧が第2のオフ閾値未満である場合、ドレイン及びソース間の抵抗値が十分に大きく、電流がソース及びドレイン間を流れることはない。このとき、半導体スイッチ30はオフである。第2のオフ閾値は、正であり、第2のオン閾値未満である。
第3スイッチ31に関して、エミッタの電位を基準としたベースの電圧が第3基準電圧以上である場合、電流がコレクタ及びエミッタ間を流れることが可能である。このとき、第3スイッチ31はオンである。また、第3スイッチ31に関して、エミッタの電位を基準としたベースの電圧が第3基準電圧未満である場合、電流がコレクタ及びエミッタ間を流れることはない。このとき、第3スイッチ31はオフである。第3基準電圧は、正の一定電圧である。
導体12の電位を基準とした半導体スイッチ30のソースの電圧は、バッテリ13の出力電圧Vtに固定されている。このため、第3スイッチ31がオフである場合において、導体12の電位を基準とした半導体スイッチ30のゲートの電圧が、バッテリ13の出力電圧Vtに第2のオン閾値を加算した閾値以上であるとき、半導体スイッチ30はオンである。この閾値は第2の閾値に相当する。更に、第3スイッチ31がオフである場合において、導体12の電位を基準とした半導体スイッチ30のゲートの電圧が、バッテリ13の出力電圧Vtに第2のオフ閾値を加算した閾値未満である場合、半導体スイッチ30はオフである。
以上のように、第3スイッチ31がオフである場合においては、導体12の電位を基準とした半導体スイッチ30のゲートの電圧を調整することによって、半導体スイッチ30をオン又はオフに切替えることができる。半導体スイッチ30のゲートも制御端として機能する。
第3スイッチ31がオンである場合、半導体スイッチ30において、ソースの電位を基準としたゲートの電圧は略ゼロVであり、第2のオフ閾値未満である。従って、第3スイッチ31がオンである場合、半導体スイッチ30はオフである。
バッテリ13は、正極端子T1及び負極端子T2間に着脱可能に接続される。バッテリ13の正常な接続状態は、バッテリ13の正極及び負極夫々が正極端子T1及び負極端子T2に接続されている状態である。バッテリ13の誤った接続状態は、バッテリ13の正極及び負極夫々が負極端子T2及び正極端子T1に接続されている状態である。
バッテリ13の接続が正常である場合、ダイオードD4の作用により、抵抗R4,R5に電流が流れることない。このとき、第3スイッチ31において、エミッタの電位を基準としたベースの電圧は、略ゼロVであり、第3基準電圧未満であり、第3スイッチ31はオフである。第3スイッチ31がオフである場合、前述したように、半導体スイッチ30は、導体12の電位を基準としたゲートの電圧に応じてオン又はオフに切替わる。
バッテリ13が正常に接続されている場合において、半導体スイッチ20,30がオンであるとき、バッテリ13は負荷11に給電し、負荷11は作動する。同様の場合において、半導体スイッチ20,30がオフであるとき、バッテリ13から負荷11への給電は停止し、負荷11は動作を停止する。
実施の形態2においても、バッテリ13から負荷11への給電経路における電流入力側の一端には正極端子T1が設けられており、給電経路の他端には負極端子T2が設けられている。また、半導体スイッチ20,30がオンである場合、電流が半導体スイッチ30,20の順に流れるので、半導体スイッチ30は、給電経路の中途において、半導体スイッチ20の上流側に配置されている。半導体スイッチ30は第2の半導体スイッチとして機能する。
バッテリ13の接続を誤った場合、即ち、給電経路の他端の電位を基準として給電経路の一端に負の電圧が印加された場合、電流が、負極端子T2から、導体12、ダイオードD4及び抵抗R5,R4の順に流れ、正極端子T1に戻る。このとき、抵抗R4で電圧降下が生じ、第3スイッチ31において、エミッタの電位を基準としたベースの電圧が第3閾値以上となる。結果、第3スイッチ31はオンに切替わり、半導体スイッチ30はオフに切替わる。前述したように、寄生ダイオードDp2のアノードは正極端子T1に接続されている。従って、バッテリ13の接続を誤っている場合において、半導体スイッチ30がオフである限り、半導体スイッチ20がオンであるか否かに無関係に、電流が負極端子T2から負荷11を介して正極端子T1に流れることはない。また、半導体スイッチ20,30がオンである状態でバッテリ13の接続を誤った場合であっても、強制的に半導体スイッチ30がオフに切替わるので、電流が負極端子T2から負荷11を介して正極端子T1に流れることは確実に防止される。
以下では、バッテリ13が正常に接続されている場合における給電制御装置10を説明する。給電制御装置10において、充電回路23が内部で出力端を開放し、放電回路24が、入力端を、内部抵抗を介して、導体12に接続している場合、寄生容量Cd1,Cs1は実施の形態1と同様に放電する。同様の場合において、寄生容量Cd2,Cs2夫々は抵抗R3を介して放電する。寄生容量Cd2,Cs2が放電を完了した場合、半導体スイッチ30のソース、ドレイン及びゲート夫々の電圧はバッテリ13の出力電圧Vtと略一致している。説明を簡単にするため、寄生ダイオードDp2の順方向の電圧降下を略ゼロVとみなしている。
放電回路24が入力端を開放し、かつ、充電回路23がベース電圧Vbを上昇させることによって、半導体スイッチ20,30夫々はオンに切替わる。充電回路23がベース電圧Vbの上昇を開始した時点では、導体12の電位を基準とした半導体スイッチ30のゲートの電圧はバッテリ13の出力電圧Vtに略一致している。このため、半導体スイッチ20のゲート電圧Vgがバッテリ13の出力電圧Vtを超えるまで、導体12の電位を基準とした半導体スイッチ30のゲートの電圧はバッテリ13の出力電圧Vtに維持される。
充電回路23がベース電圧Vbを上昇させた場合、最初、充電回路23の出力端から、抵抗R1を介して電流が寄生容量Cs1に流れ、寄生容量Cs1が充電され、半導体スイッチ20のゲート電圧Vgが上昇する。ベース電圧Vbからゲート電圧Vgを減算した差分電圧が第1基準電圧未満である間、第1スイッチ21はオフであるので、寄生容量Cs1は、充電回路23によって充電される。
充電回路23が電圧を出力している場合、実施の形態1と同様に、第2スイッチ22はオフである。
ベース電圧Vbからゲート電圧Vgを減算した差分電圧が第1基準電圧以上となった場合、第1スイッチ21はオンに切替わり、実施の形態1と同様に、寄生容量Cs1はバッテリ13によって急速に充電される。実施の形態2においても、バッテリ13は、ゲート電圧Vgをベース電圧Vbの上昇速度よりも速い速度で上昇させることが可能に構成されている。このため、ゲート電圧Vgは、ベース電圧Vbの上昇速度と略同じ速度で上昇する。
ゲート電圧Vgからソース電圧Vsを減算した差分電圧が半導体スイッチ20のオフ閾値以上となった場合、実施の形態1と同様に、負荷11に電流が始め、ゲート電圧Vgの上昇と共にソース電圧Vsも上昇する。ソース電圧Vsは、バッテリ13の出力電圧Vtに到達するまで、ゲート電圧Vg及びソース電圧Vsの差がオフ閾値に維持された状態で上昇する。ソース電圧Vsが上昇した場合、実施の形態1と同様に、キャパシタC1のダイオードD2側の一端における電圧も上昇し、バッテリ13の出力電圧Vtよりも高くなる。
ソース電圧Vsが上昇した場合において、ゲート電圧Vgがバッテリ13の出力電圧Vt未満であるとき、キャパシタC1のダイオードD2側の一端から、バッテリ13の出力電圧Vtよりも高い電圧がダイオードD2を介して出力され、寄生容量Cd1,Cs1が充電される。同様の場合において、ゲート電圧Vgがバッテリ13の出力電圧Vt以上であるとき、キャパシタC1のダイオードD2側の一端から、バッテリ13の出力電圧Vtよりも高い電圧がダイオードD2を介して出力され、寄生容量Cd1,Cs1,Cd2,Cs2が充電される。ダイオードD1は、キャパシタC1からバッテリ13に電流が流れることを防止する。
キャパシタC1も、ゲート電圧Vgをベース電圧Vbの上昇速度よりも速い速度で上昇させることが可能に構成されている。このため、キャパシタC1が寄生容量Cd1,Cs1、又は、寄生容量Cd1,Cs1,Cd2,Cs2を充電している間も、ゲート電圧Vgは、ベース電圧Vbの上昇速度と略同じ速度で上昇する。ベース電圧Vbからゲート電圧Vgを減算した差分電圧が第1基準電圧以上となった後、ベース電圧Vb及びゲート電圧Vgは、ベース電圧Vb及びゲート電圧Vgの差が第1基準電圧に維持された状態で上昇する。
ソース電圧Vsは、バッテリ13の出力電圧Vtに到達した後、バッテリ13の出力電圧Vtに維持される。ソース電圧Vsがバッテリ13の出力電圧Vtに到達した後においても、ベース電圧Vb及びゲート電圧Vgは、ベース電圧Vb及びゲート電圧Vgの差が第1基準電圧に維持された状態で上昇する。
実施の形態1と同様に、ゲート電圧Vgからソース電圧Vsを減算した差分電圧がオン閾値以上となった場合、半導体スイッチ20はオンに切替わる。目標電圧Vmは、バッテリ13の出力電圧Vtに、半導体スイッチ20のオン閾値と、第1スイッチ21の第1基準電圧とを加算した電圧よりも高い。このため、半導体スイッチ20は、バッテリ13又はキャパシタC1が寄生容量Cd1,Cs1,Cd2,Cs2を充電している間にオンに切替わる。
また、半導体スイッチ30において、ゲートの電圧からソースの電圧を減算した差分電圧が第2のオン閾値以上となった場合、半導体スイッチ30はオンに切替わる。目標電圧Vmは、バッテリ13の出力電圧Vtに、半導体スイッチ30の第2のオン閾値と、第1スイッチ21の第1基準電圧とを加算した電圧よりも高い。このため、半導体スイッチ30も、バッテリ13又はキャパシタC1が寄生容量Cd1,Cs1,Cd2,Cs2を充電している間にオンに切替わる。
充電回路23の出力電圧、即ち、ベース電圧Vbが目標電圧Vmに到達した場合、実施の形態1と同様に、充電回路23は目標電圧Vmを出力し続ける。ベース電圧Vbが目標電圧Vmに到達した後、ベース電圧Vbからゲート電圧Vgを減算した差分電圧が第1基準電圧未満となるため、第1スイッチ21はオフに切替わり、寄生容量Cd1,Cs1,Cd2,Cs2は充電回路23によって充電される。これにより、半導体スイッチ20のゲート電圧Vg、及び、半導体スイッチ30のゲートの電圧夫々は、目標電圧Vmに維持されているベース電圧Vbまで徐々に上昇する。説明を簡単にするため、ダイオードD5の順方向の電圧降下を略ゼロVとみなしている。
半導体スイッチ20のゲート電圧Vg、及び、半導体スイッチ30のゲートの電圧夫々がベース電圧Vbに到達した後においては、充電回路23が目標電圧Vmを出力している限り、ベース電圧Vb、半導体スイッチ20のゲート電圧Vg及び半導体スイッチ30のゲートの電圧夫々は目標電圧Vmに維持される。充電回路23は、目標電圧Vmを出力し続けることによって、半導体スイッチ20,30をオンに維持する。
以上のように、給電制御装置10では、半導体スイッチ20,30がオフからオンに切替わる期間の中で充電回路23が寄生容量Cs1を充電する期間を除く他の期間では、半導体スイッチ20のゲート電圧Vg、及び、半導体スイッチ30のゲートの電圧夫々は、ベース電圧Vbの上昇速度と略同じ速度で上昇する。
半導体スイッチ20がオフからオンに切替わる期間の中で、充電回路23が寄生容量Cs1を充電する期間が占める割合は非常に小さい。このため、バッテリ13及びキャパシタC1夫々が、半導体スイッチ20のゲート電圧Vg、及び、半導体スイッチ30のゲートの電圧をベース電圧Vbの上昇速度よりも速い速度で上昇させることが可能に構成されている限り、半導体スイッチ20,30のオフからオンへの切替え速度は、寄生容量Cd1,Cs1,Cd2,Cs2の容量に無関係に略一定である。
また、半導体スイッチ20,30がオンに切替えられた後においては、充電回路23は、抵抗R1を介して、目標電圧Vmを出力し続け、半導体スイッチ20,30をオンに維持する。
更に、ソース電圧Vsが上昇した場合にキャパシタC1のダイオードD2側の一端における電圧も上昇するので、実施の形態1と同様に、ゲート電圧Vgをベース電圧Vbの上昇速度よりも確実に速い速度で上昇させることができる。
次に、充電回路23が目標電圧Vmを出力し、かつ、ベース電圧Vb、半導体スイッチ20のゲート電圧Vg、及び、半導体スイッチ30のゲートの電圧が目標電圧Vmに維持されている場合における半導体スイッチ20,30のオフへの切替えを説明する。
ベース電圧Vb及びゲート電圧Vgが目標電圧Vmである場合、実施の形態1で述べたように、第1スイッチ21及び第2スイッチ22はオフである。
実施の形態2においても、充電回路23が電圧の出力を停止し、かつ、放電回路24が入力端を、内部抵抗を介して導体12に接続することによって、半導体スイッチ20,30のオフへの切替えを開始する。
寄生容量Cd1,Cs1は実施の形態1と同様に放電し、半導体スイッチ20は、急速にオフに切替わる。寄生容量Cd2は抵抗R3及び寄生ダイオードDp2を介して放電し、寄生容量Cs2は抵抗R3を介して放電する。これにより、半導体スイッチ30のソース及びゲート夫々の電圧がバッテリ13の出力電圧Vtとなり、半導体スイッチ30はオフに切替わる。
なお、実施の形態2において、第3スイッチ31は、バッテリ13が正常に接続されている場合にオンであり、バッテリ13の接続を誤った場合にオフであるスイッチであればよい。このため、第3スイッチ31は、NPN型のバイポーラトランジスタに限定されず、例えば、Nチャネル型のFETであってもよい。
(実施の形態3)
図4は、実施の形態3における電源システム1の回路図である。
以下では、実施の形態3について、実施の形態1と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成については、実施の形態1と共通しているため、実施の形態1と共通する構成部には実施の形態1と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
実施の形態3における電源システム1では、正極端子T1は負荷11の一端に接続されている。負極端子T2は、実施の形態1と同様に、導体12に接続されている。給電制御装置10は、正極端子T1と、負荷11の他端と、導体12とに各別に接続されている。実施の形態3においても、バッテリ13は負荷11を給電する。実施の形態3における電源システム1では、電流が正極端子T1から負荷11、給電制御装置10及び導体12の順に流れて負極端子T2に戻る給電経路が形成されている。給電経路における電流入力側の一端には正極端子T1が設けられており、給電経路の他端には負極端子T2が設けられている。給電制御装置10はバッテリ13から負荷11への給電を制御する。
実施の形態3における給電制御装置10は、実施の形態1における給電制御装置10と同様に、半導体スイッチ20、第1スイッチ21、第2スイッチ22、充電回路23、放電回路24、寄生容量Cs1,Cd1、ダイオードD2,D3、寄生ダイオードDp1及び抵抗R1,R2を有する。これらは、半導体スイッチ20のドレイン及びソース、並びに、ダイオードD2のアノードの接続先を除いて実施の形態1と同様に接続されている。半導体スイッチ20のドレインは負荷11の他端に接続されている。半導体スイッチ20のソースは導体12に接続されている。ダイオードD2のアノードは正極端子T1に接続されている。
実施の形態3における給電制御装置10では、ソース電圧Vsは、略ゼロVに固定されており、上昇することはない。このため、ゲート電圧Vgがバッテリ13の出力電圧Vt未満であっても、半導体スイッチ20をオンに維持することができる。
図5は、半導体スイッチ20のオフからオンへの切替えの説明図である。図5では、ベース電圧Vb、ゲート電圧Vg及びソース電圧Vs夫々の推移が太い実線、細い実線及び一点鎖線によって示されている。横軸は時間軸である。ベース電圧Vb、ゲート電圧Vg及びソース電圧Vsが重なっている部分と、ベース電圧Vb及びゲート電圧Vgが重なる部分とには太い実線が描かれている。ソース電圧Vsは前述したように常に略ゼロVである。
放電回路24が、入力端を、内部抵抗を介して導体12に接続させており、かつ、充電回路23が出力端を内部で開放している場合において、寄生容量Cd1,Cs1が放電を完了しているとき、実施の形態1と同様に、ベース電圧Vb及びゲート電圧Vgは略ゼロVであり、第1スイッチ21及び第2スイッチ22はオフである。
半導体スイッチ20をオフからオンに切替える場合、実施の形態1と同様に、放電回路24は入力端を開放し、充電回路23はベース電圧Vbを上昇させる。実施の形態1と同様に、ベース電圧Vbからゲート電圧Vgを減算した差分電圧が第1スイッチ21の第1基準電圧未満である間、第1スイッチ21はオフであり、寄生容量Cd1,Cs1は充電回路23によって充電される。充電回路23が電圧を出力している場合、実施の形態1と同様に、第2スイッチ22はオフである。
ベース電圧Vbからゲート電圧Vgを減算した差分電圧が第1基準電圧以上となった場合、第1スイッチ21はオンに切替わり、バッテリ13はダイオードD2及び第1スイッチ21を介して寄生容量Cd1,Cs1を充電する。実施の形態1と同様に、バッテリ13は、ゲート電圧Vgをベース電圧Vbの上昇速度よりも速い速度で上昇させることが可能に構成されているので、ゲート電圧Vgは、ゲート電圧Vg及びベース電圧Vbの差が第1基準電圧に維持された状態で、ベース電圧Vbの上昇速度と略同じ速度で上昇する。
ゲート電圧Vgがオン閾値以上となった場合、半導体スイッチ20はオンに切替わる。目標電圧Vmは、半導体スイッチ20のオン閾値に第1スイッチ21の第1基準電圧を加算した電圧よりも高い。このため、半導体スイッチ20は、バッテリ13が寄生容量Cd1,Cs1を充電している間にオンに切替わる。
充電回路23の出力電圧、即ち、ベース電圧Vbが目標電圧Vmに到達した場合、充電回路23は目標電圧Vmを出力し続ける。ベース電圧Vbが目標電圧Vmに到達した後、ベース電圧Vbからゲート電圧Vgを減算した差分電圧が第1基準電圧未満となるため、第1スイッチ21はオフに切替わり、寄生容量Cd1,Cs1は充電回路23によって充電される。これにより、ゲート電圧Vgは、目標電圧Vmに維持されているベース電圧Vbまで徐々に上昇する。ゲート電圧Vgがベース電圧Vbに到達した後においては、充電回路23が目標電圧Vmを出力している限り、ベース電圧Vb及びゲート電圧Vgは目標電圧Vmに維持される。充電回路23は、目標電圧Vmを出力し続けることによって、半導体スイッチ20をオンに維持する。
以上のように、給電制御装置10では、半導体スイッチ20がオフからオンに切替わる期間の中で充電回路23が寄生容量Cd1,Cs1を充電する期間を除く他の期間では、ゲート電圧Vgは、ベース電圧Vbの上昇速度と略同じ速度で上昇する。半導体スイッチ20がオフからオンに切替わる期間の中で、充電回路23が寄生容量Cd1,Cs1を充電する期間が占める割合は非常に小さい。このため、バッテリ13及びキャパシタC1夫々がゲート電圧Vgをベース電圧Vbの上昇速度よりも速い速度で上昇させることが可能に構成されている限り、半導体スイッチ20のオフからオンへの切替え速度は、寄生容量Cd1,Cs1の容量に無関係に略一定である。
また、半導体スイッチ20がオンに切替えられた後においては、充電回路23は、抵抗R1を介して、目標電圧Vmを出力し続け、半導体スイッチ20をオンに維持する。
更に、ソース電圧Vsが上昇した場合にキャパシタC1のダイオードD2側の一端における電圧も上昇するので、ゲート電圧Vgをベース電圧Vbの上昇速度よりも確実に速い速度で上昇させることができる。
実施の形態3における給電制御装置10では、充電回路23が電圧の出力を停止し、かつ、放電回路24が入力端を、内部抵抗を介して導体12に接続することによって、実施の形態1と同様に、半導体スイッチ20をオンからオフに切替える。このとき、ベース電圧Vb、ゲート電圧Vg、並びに、第1スイッチ21及び第2スイッチ22夫々のオンオフ状態夫々は実施の形態1と同様に推移する。
なお、実施の形態1〜3において、第1スイッチ21は、充電回路23の出力端の電圧からゲート電圧Vgを減算した差分電圧が第1基準電圧以上である場合にオンであり、充電回路23の出力端の電圧からゲート電圧Vgを減算した差分電圧が第1基準電圧未満である場合にオフであるスイッチであればよい。このため、第1スイッチ21は、NPN型のバイポーラトランジスタに限定されず、例えば、Nチャネル型のFETであってもよい。
また、第2スイッチ22は、ゲート電圧Vgから、放電回路24の入力端の電圧を減算した差分電圧が第2基準電圧以上である場合にオンであり、ゲート電圧Vgから、放電回路24の入力端の電圧を減算した差分電圧が第2基準電圧未満である場合にオフであるスイッチであればよい。このため、第2スイッチ22は、PNP型のバイポーラトランジスタに限定されず、Pチャネル型のFETであってもよい。
開示された実施の形態1〜3は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
10 給電制御装置
20 半導体スイッチ
21 第1スイッチ
23 充電回路(電圧出力部)
30 半導体スイッチ(第2の半導体スイッチ)
C1 キャパシタ
R1 抵抗

Claims (3)

  1. 給電経路の中途に配置され、制御端の電圧が閾値以上である場合にオンである半導体スイッチを備える給電制御装置において、
    前記給電経路の中途における前記半導体スイッチの上流側に配置され、制御端の電圧が第2の閾値以上である場合にオンである第2の半導体スイッチと、
    前記給電経路の電流入力側の一端と該第2の半導体スイッチの制御端との間に接続される抵抗と、
    アノードが前記半導体スイッチの制御端に接続され、カソードが前記第2の半導体スイッチの制御端に接続されるダイオードと、
    電圧を出力する電圧出力部と、
    前記給電経路の前記一端と前記半導体スイッチの制御端との間に接続されるスイッチと
    前記電圧出力部が電圧を出力する出力端、及び、前記半導体スイッチの前記制御端間に接続される第2の抵抗と
    を備え、
    前記スイッチは、前記電圧出力部が出力している出力電圧から前記半導体スイッチの制御端の電圧を減算した差分電圧が所定電圧以上である場合にオンであり、該差分電圧が前記所定電圧未満である場合にオフであり、
    前記半導体スイッチ及び第2の半導体スイッチそれぞれの制御端に寄生容量が接続されており、
    前記半導体スイッチ及び第2の半導体スイッチをオンに切替える場合、前記電圧出力部は出力端の電圧を上昇させ、
    前記電圧出力部が前記第2の抵抗を介して前記半導体スイッチの寄生容量を充電する期間は、前記スイッチを介して前記半導体スイッチの寄生容量が充電される期間よりも短いこと
    を特徴とする給電制御装置。
  2. 前記給電経路の前記一端と前記半導体スイッチの電流出力端との間に接続されるキャパシタを備えること
    を特徴とする請求項1に記載の給電制御装置。
  3. 前記第2の半導体スイッチは、前記給電経路の他端の電位を基準として該給電経路の前記一端に負の電圧が印加された場合にオフに切替わること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の給電制御装置。
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