WO2014199961A1 - 加工食品素材又は加工食品の製造方法 - Google Patents

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瑞樹 蔦
かおり 富田
真理朗 柴田
美踏 粉川
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Abstract

 本発明の目的は、米を原料とした加工食品素材又は加工食品の効率的な製造方法を提供することにある。本発明は、米に0.5倍量を超える水を添加して一次加熱処理し、得られる糊化物を機械的撹拌処理し、得られる米ゲルを加熱、冷却、冷凍、加圧、減圧、加水、乾燥、撹拌及び副材料添加からなる群より選ばれる1つの加工操作又は2つ以上の加工操作の組み合わせである加工プロセスを行う、加工食品素材又は加工食品の製造方法を提供する。該製造方法により得られる加工食品素材又は加工食品は、代替食品素材又は代替食品、若しくは、ダイエット用、メタボリックシンドローム改善又は予防用、咀嚼・嚥下困難者用、又はアレルゲン除去用食品として有用である。

Description

加工食品素材又は加工食品の製造方法
 本発明は、加工食品素材又は加工食品の製造方法に関する。
 近年の食への要望としては、低価格、低カロリー、高クオリティー、高安全性が挙げられており、食品業界では更に高保存性が求められている。高齢者食、病院食への近年の要望としては、食味の良さ、バラエティー、味、物性制御性が挙げられる。
 近年、米の需要拡大、用途拡大、米の潜在的能力発掘が要望されている。特許文献1には、高アミロース米に1.5倍量を超える水を添加して加熱処理し、得られる糊化物を機械的撹拌処理して得られるゲル状物が記載されている。特許文献1のゲル状物は、それ自体が良好な硬さ及び質感を示し、保存後にも良好な硬さ及び質感が維持されるため、高齢者用食品、介護食、低GI食品、ダイエット食品等の用途にアピールした加工食品として、対象者を絞った加工食品(例えば、高齢者用食品、介護食、離乳食など)の原料として、利用することができる。
特開2013-70663号公報
 しかし、特許文献1にはゲル状物の物性及び加工食品としての用途が記載されているが、その製造条件は記載されていなかった。また、従来、米は、米粉としての利用用途でしか活用されておらず、ましてや既存食品の代替食品素材又は代替食品としての活用はこれまではなされておらず、わずかに小麦パンの一部を、米粉で代替する程度の試みがなされている程度であった。
 本発明の目的は、米を原料とした様々な種類及び用途の加工食品素材又は加工食品の効率的な製造方法を提供することにある。
 本発明は以下の発明を提供する。
〔1〕高アミロース米及び/又は中アミロース米を含む米に、0.5倍量を超える水を添加して一次加熱処理し、得られる糊化物を機械的撹拌処理し、得られる米ゲルを加熱、冷却、冷凍、加圧、減圧、加水、乾燥、撹拌及び副材料添加からなる加工プロセス群より選ばれる1つの加工操作又は2つ以上の加工操作の組み合わせである加工プロセスを行う、加工食品素材又は加工食品の製造方法。
〔2〕加工食品素材又は加工食品が代替食品素材又は代替食品である、上記〔1〕に記載の製造方法。
〔3〕加工食品が、チョコレートペースト、シュークリーム又はパンである、上記〔1〕又は〔2〕に記載の製造方法。
〔4〕加工食品素材又は加工食品が、ダイエット(低カロリー)用、メタボリックシンドローム改善又は予防用、咀嚼・嚥下困難者用、又はアレルゲン除去用である上記〔1〕~〔3〕のいずれか一項に記載の製造方法。
〔5〕上記〔1〕~〔4〕のいずれか1項に記載の製造方法で得られる加工食品素材又は加工食品。
 本発明の製造方法により得られる加工食品素材又は加工食品は、形状維持性、難離水性、膨張性、成形性、高粘弾性、増粘性、難吸油性、難吸水性等に優れ、特に目的とする素材の物性を本発明が提供する加工方法により自在に変化させられることから、その食品に応じた性質を付与することが容易である(物性制御性)。本発明の製造方法は、米、例えば多収かつ低コストの高アミロース米を材料として、米粉にする必要もなく、既存の機器を用いて容易に低コストで実施できる。従って、幅広い食品又は食品素材の代替に利用することができる代替食品素材又は代替食品を、効率よく製造することができる。
 本発明の製造方法によれば、既存の食品素材又は食品に近い食感、風味、外観(色、光沢、艶など)を有する加工食品を容易に得ることができる。しかも、食感、風味、外観(色、光沢、艶など)は、対象者、用途に応じて改変することが容易である。従って、本発明の加工食品素材又は加工食品は代替食品素材又は代替食品として利用することができ、かつ、高齢者用食品、介護食、離乳食、病院食などとしても利用することができる。
 本発明の製造方法により、食品素材又は食品が本来含むタンパク質、油脂、米以外の穀類の一部又は全量が米ゲルと置き換えられた加工食品が得られるので、ダイエット又はカロリー低減用、メタボリックシンドローム改善又は予防用、咀嚼・嚥下困難者用、アレルゲン除去用の、代替食品素材又は代替食品としての利用が可能である。特に、レシピの活用方法により、既存食品における小麦粉・卵・牛乳などの動物性の乳・ゼラチンなどを100%代替すること(例えば、実施例3、実施例6、実施例20~22、実施例24~26)も可能である。
図1は、実施例3のカスタードクリーム様の加工食品を示す図である。 図2は、生クリーム様の加工食品を示す図である。 図3は、実施例5のレアチーズムース様の加工食品を示す図である。 図4は、実施例3のクリーム様の加工食品を実施例6のシュー生地の代替食品素材と組み合わせて作製されたシュークリームを示す図である。 図5は、実施例6のシュー生地様の加工食品を示す図である。 図6は、実施例6のシュー生地様の加工食品を示す図である。 図7は、実施例7のパイを示す図である。 図8は、実施例7のパイを示す図である。 図9は、実施例8の麺様の加工食品を示す図である。 図10は、実施例10で得られる餅様の加工食品を示す図である。 図11は、実施例10のスナック菓子様の加工食品を示す図である。 図12は、実施例11のおかき・スナック菓子様の加工食品を示す図である。 図13は、実施例12の焼成菓子様の加工食品を示す図である。 図14は、実施例13のアイスクリーム様の加工食品を示す図である。 図15は、実施例14のイチゴムース様の加工食品を示す図である。 図16は、実施例15のチョコレートムース様の加工食品を示す図である。 図17は、実施例17のシュークリーム様の加工食品を示す図である。 図18は、実施例19のチョコゲル様の加工食品を示す図である。 図19は、実施例20のガトーショコラ様の加工食品を示す図である。 図20は、実施例23のチョコレートクリーム様の加工食品を示す図である。 図21は、実施例24のスポンジケーキ様の加工食品を示す図である。 図22は、実施例21のチョコペースト及び実施例24のスポンジケーキを用いたチョコレートケーキ様の加工食品を示す図である。 図23は、実施例25のシュー生地様の加工食品、及び、これと実施例24のチョコレートクリーム様の加工食品を用いたシュークリーム様の加工食品を示す図である。 図24は、実施例26の食パンの加工食品を示す図である。 図25は、実施例27の20%米ゲル食パンの膨れ具合を示す図である。 図26は、高加水(80%加水)の小麦粉パンの膨れ具合を示す図である。
 本発明で用いる米ゲルは、米(例えば米粒、米粉)を0.5倍量を超える水分とともに一次加熱処理して得られる糊化物を機械的撹拌処理して得られる。米は、米粒のような粒状のままでもよく、米粉、破砕米等の製粉処理物でもよく、両者の混合物でもよい。米ゲルは、ペーストからゲル状に相転移をした固形あるいは半固形物の性状を示す。
 米は特に限定されず、各種のうるち米を1種又は2種以上組み合わせて使用できる。うるち米としてはジャポニカ種、インディカ種及びジャバニカ(ジャパニカ)種のいずれも用いることができ、高アミロース米、中アミロース米及び低アミロース米のいずれでもよいが、高アミロース米及び/又は中アミロース米を含むことが好ましく、高アミロース米及び/又は中アミロース米であることが好ましく、高アミロース米であるか又は高アミロース米の混合物であることが好ましい。高アミロース米とはアミロース含量が高い米を指す。アミロース含量とは、デンプンに占めるアミロースの含量を意味する。アミロース含量は、栽培条件、気候変動等によって変化し得るが、通常の高アミロース米では20%以上である。アミロース含量の上限は特に限定されず、28%を超える場合もある。高アミロース米の品種は、ジャポニカ種、インディカ種及びジャバニカ(ジャパニカ)種のいずれでもよく、例えばモミロマン、夢十色、ホシユタカ、ホシニシキ、ミレニシキ、中国134号、越のかおり、ミズホチカラなどが挙げられ、モミロマン、夢十色が好ましい。
 中アミロース米とはアミロース含量が通常12~20%の米を指す。中アミロース米の品種は、ジャポニカ種、インディカ種及びジャバニカ(ジャパニカ)種のいずれでもよく、例えばコシヒカリ、あきたこまち、日本晴、きらら397、ひとめぼれ、ササニシキなどが挙げられ、コシヒカリが好ましい。低アミロース米とはアミロース含量が通常12%未満の米を指す。低アミロース米のアミロース含量の下限は、通常は0%を超える数値である。低アミロース米の品種は、例えばミルキークイーン、ミルキーサマー、ミルキーパール、ゆめぴりか、スノーパール、ねばり勝ちなどがあげられる。
 米は、米粒又は米粉の形態のいずれでもよく、精米の程度、品種などの異なる2種以上の混合物であってもよい。米は高アミロース米を少なくとも一部に含むことが好ましく、高アミロース米であることがより好ましい。
 本発明においてはまず、米の加熱処理を行う。米の精米の程度には特に制限はなく、玄米、分搗き米、白米の何れであってもよい。なお、米粉や破砕米であってもよいが、製粉処理のコストや手間を省くためには米粉以外の形態であることが好ましく、白米、玄米、又はこれらの混合物であることがより好ましい。
 加熱処理の際には、通常、水分を用いる。水分の量は、通常、米のアミロース含量に依存するが、0.5倍量を超える量である。一例として高アミロース米(例:モミロマン(アミロース含量約28%))の場合では、高アミロース米の重量に対し0.8倍量を超える量であることが好ましく、1.0倍量以上であることがより好ましく、1.5倍量以上であることが更に好ましく、2倍量以上であることが更により好ましい。中アミロース米の場合では、中アミロース米の重量に対し0.5倍量を超える量であることが好ましく、0.8倍量以上であることがより好ましく、1.0倍量以上であることが更に好ましい。水分の量は、目的とする加工食品素材又は加工食品によって適宜調整することができる。1.0倍量以上であることにより、得られる糊化物の過剰な粘度上昇を防ぎ、その後の機械的撹拌処理における撹拌を円滑に行うことができる。
 水分の量の上限は、通常は10倍量以下であり、好ましくは5倍量以下であるが、飲料、ゼリー、半固形物等の場合にはこの限りでなく、10倍量以上であってもよい。
 米を水分と共に加熱する前に、米を水分に浸漬してもよい。浸漬時間は、通常10~120分程度であるが、より滑らかな食感を出すためには、浸漬時間を2時間以上とすることが望ましく、時期が冬季である場合、又は米の吸水性又は含水率が比較的低い場合、10時間以上の浸漬が望ましいこともある。
 加熱処理には、炊飯器、鍋、圧力鍋、電磁調理器(例:IH)、電子レンジ、スチームオーブン等の加熱手段を用いることができる。加熱温度、加熱時間は、目的とする加工食品素材又は加工食品、及びいずれの加熱手段を用いるかにより異なり一義的に特定することは困難であり、米が焦げ付かず糊化が十分に進む時間を適宜調整する。温度、圧力、時間等の加熱条件は、糊化が妨げられない範囲で、加工食品の種類に応じて自由に選択することができる。例えば、加熱手段内に内蔵された条件モード(例えば、お粥モード)に従って調整してもよい。加熱温度は、通常は25℃以上、好ましくは60℃以上であり、80℃以上であることがより好ましい。上限は好ましくは加圧を伴って130℃以下又は120℃以下であり、100℃以下であることがより好ましい。加熱処理は、加熱だけでなく加圧とともに行ってもよく、この場合の温度条件は、上記の範囲を外れる条件が好ましい場合もある。
 加熱処理の際用いる水分は、液状であればよく、水、水以外の成分(例:牛乳、豆乳(無調整豆乳、調整豆乳)、ココナツミルク、アーモンドミルク等の植物乳、植物性タンパク)及びそれらの混合液が例示される。加工食品素材又は加工食品が代替食品素材又は代替食品の場合、既存食品が牛乳を多く使っている場合には牛乳が好ましく、逆にどちらかというとさっぱりした味を指向する場合には水が好ましい。水分は、酵素(例えば、αアミラーゼ、βアミラーゼ、グルコアミラーゼ)の製剤、該酵素を含有する物質(例えば、モルト、米麹)、糖類、酸、スキムミルク等の水分以外の成分を含んでいてもよい。
 水分が水と水以外の成分を含む場合、水以外の成分は、水分の重量に対し50重量%以上であることが好ましく、70重量%以上であることがより好ましく、80重量%以上であることが更に好ましい。上限は特に限定されず、100重量%以下であればよい。但し、上記量に限定されず、食品の種類、水以外の成分、加工プロセスの種類等により適宜設定すればよい。
 加熱処理工程の後かつ機械的撹拌処理工程の前に、冷却処理を行ってもよい。これにより、冷却処理を行わない場合よりも粘度の低い米ゲルを得ることができる。冷却処理の際の冷却後の温度は、通常は60℃以下である。
 本発明においては、加熱処理により得られる糊化物を機械的撹拌処理に供して、米ゲルを得る。機械的撹拌処理とは、物理運動により組織を破壊し得る撹拌を意味し、単なる混合処理とは異なる。機械的撹拌処理は、例えばフードプロセッサ、ホモジナイザー、ミキサー、ニーダー、混練機、押出機等の撹拌機器を用いて行えばよい。撹拌機器はトルクが大きいことが、機械的撹拌処理中に糊化物の粘度が上昇しても撹拌が妨げられることがないため、好ましい。トルクの大きい撹拌機器としては例えば、カッターミキサー(例:ロボクープ、BLIXER-5Plus、(株)エフ・エム・アイ)が挙げられる。
 機械的撹拌処理の条件は、糊化物の状態、撹拌機器の種類、米ゲルの用途等によって適宜定めることができる。例えば、無負荷時の回転数で1500rpm以上であれば均一な性状の素材ができるが、対象とする物性によっては、回転数を落として、その分、長時間かけたり、60rpm程度の低速スクリューで撹拌しながら圧力成形をしたり、目的とする加工食品素材又は加工食品により適宜、最適な条件を選択することができる。回転数の上限は特に制限がないが、通常5000rpm以下であり、好ましくは3000rpm以下である。これにより、均一な組成の米ゲルを得ることができる。撹拌は減圧下で行ってもよく、麺(例えばうどん)の場合には、好ましくは0.4気圧以下、より好ましくは0.1気圧以下に減圧することが好ましい。撹拌機器としてカッターミキサー(ロボクープ、BLIXER-5Plus)を用いる場合、消費電力は1800W程度であることが好ましい。撹拌時間は、撹拌速度、米ゲルの用途によって適宜定めることができ,撹拌時間の下限は特にないが、通常は10秒以上であり、好ましくは30秒以上である。上限も特に制限はないが、通常は5分以下であり、好ましくは4分以下であり、より好ましくは3分以下である。
 機械的撹拌処理により、糊化物(ゾル状)からゲル状への相転移が生じるため、機械的撹拌処理の条件を調整することにより、食品に合う硬さ及び質感を調製することができる。例えば、撹拌時の糊化物の温度を通常は60℃以下、好ましくは45℃以下にしてから撹拌することにより、米ゲルの粘りを低減することができる。
 米ゲルは、ペーストからゲル状に相転移をした半固形物の性状を示し得る。また、米ゲルは、保存後にも良好な硬さ及び質感が保持されている。例えば、4~25℃で3日~2週間程度経過しても良好な硬さ及び質感が保持される。
 本発明においては、糊化して機械的撹拌処理により得られる米ゲルを加工プロセスに供する。加工プロセスは、温度制御、圧力制御、水分量制御、撹拌制御及び副材料添加からなる加工プロセス群より選ばれる1つの加工操作又は2つ以上の加工操作の組み合わせを行う。
 温度制御とは、米ゲルの調整前の温度とは別の温度にする操作であり、加熱、冷却が例示される。
 加熱(加温、焼成)は、米ゲルの温度を上昇させる操作である。25℃以上100℃未満での加熱を加温、100℃以上250℃以下での加熱を焼成とそれぞれいう場合がある。加温の下限は、通常は25℃以上、好ましくは40℃以上、より好ましくは50℃以上である焼成の下限は、150℃以上であることが好ましく、200℃以上であることがより好ましく、220℃以上であることが更に好ましい。焼成時間は5分以上であることが好ましく、10分以上であることがより好ましい。上限は60分以内であることが好ましく、50分以内であることがより好ましく、40分以内であることが更に好ましい。加熱後、所定の温度で一定時間保持してもよいし、いったん所定の温度に達したら加熱をやめてもよい。加熱における温度上昇速度は、適宜調整すればよい。加熱により、物性制御、糊化度制御、成形性制御(例えば伸展性、膨張性の制御)が可能である。加熱は、焼成、煮沸、蒸煮、揚げる等の調理加工操作を達成することができる。加熱の使用機材としては、直火、オーブン、電子レンジ、炊飯器、ポット等が例示される。加熱により焼成菓子(シュー生地、パイ生地、タルト生地、ワッフル生地、クッキー、パイ、スナック菓子)、ナッツ様の加工食品素材又は加工食品を製造することができる。加温の場合、湯を添加することでもよい。
 冷却(冷蔵、冷凍)は、米ゲルの温度を低下させる操作であり、通常は処理前の温度以下であればよく、通常は60℃以下であり、加工食品によっては15℃以下まで低下させてもよく、5℃以下まで低下させてもよい。冷却後、所定の温度で一定時間保持してもよいし、いったん所定の温度に達したら冷却をやめてもよい。冷却における温度低下速度は、適宜調整すればよい。冷却により、物性制御、成形性制御、可塑性制御、保存性向上が可能である。冷却の使用機材としては、冷蔵庫、冷凍庫、ドライアイス、液体窒素、冷却材料等が例示される。冷却によりクリーム、ムース様の加工食品を製造することができる。冷凍によりアイスクリーム様の加工食品を製造することができる。
 圧力制御とは、米ゲルを、常圧より高い又は低い圧力条件に供する操作であり、加圧、減圧が例示される。
 加圧は、米ゲルを常圧より高い圧力条件に供する操作であり、通常は常圧(1気圧)を超えて1.2気圧以上に上昇させる。加圧後、所定の圧力で一定時間保持してもよいし、いったん所定の圧力に達したら加圧をやめてもよい。加圧における圧力上昇速度は、適宜調整すればよい。加圧には、成形も含まれる。
 減圧は、米ゲルを常圧未満の圧力条件に供する操作であり、通常は常圧(1気圧)未満に低下させればよく、0.2気圧以下に低下させることが好ましい。減圧後、所定の圧力で一定時間保持してもよいし、いったん所定の圧力に達したら減圧をやめてもよい。減圧における圧力低下速度は、適宜調整すればよい。
 加圧又は減圧により、米ゲル中の気泡及び/又は水分量等を変化させ、結果的に物性制御(加圧の場合、副材料の浸透、減圧の場合、水分・気泡の減少による硬化)、可塑性制御、増粘性制御、保存性向上(殺菌及び/又は抗酸化)が可能である。加圧及び減圧の使用機材としては、圧力なべ、オートクレーブ、エクストルーダ、真空パック、真空装置、真空保存、油圧製麺機等の製麺機が例示される。加圧の使用機材としては、圧力なべ、オートクレーブ、油圧製麺機が例示される。減圧の使用機材としては、真空パック、真空装置、真空保存が例示される。加圧により、麺(うどんなど)、餅菓子、団子様の加工食品を製造することができる。
 水分調整とは、米ゲルに含まれる水分量を変化させる操作であり、加水、乾燥が例示される。
 加水は、米ゲルに水分を添加する操作であり、目的とする加工食品素材又は加工食品の物性に合わせるために必要に応じて行うもので、目的とする水分が達成されていれば不要である。加水速度は、適宜調製すればよい。加水により、増粘性低下、成形性制御、離水性制御等が可能であり、これらにより粘りの抑制、伸展性拡張が可能である。添加する水分は、水であってもよいし、果汁、酒等の副材料が添加された水であってもよい。
 乾燥は、米ゲルに含まれる水分を減らす操作であり、先の減圧、あるいは加熱制御により目的とする加工食品素材又は加工食品の含水率に近づけることができる。乾燥により、物性制御、成形性制御、保存性向上が可能であり、これらにより粉末化が可能である。乾燥の使用機材としては、直火、オーブン、電子レンジ、乾燥機等が例示される。乾燥により、粉末チョコ、クリーム、カスタードの素様の加工食品の製造が可能である。
 撹拌の際の回転速度は適宜調整でき、通常は人力以上3000rpm以内である。撹拌時間は適宜調整でき、通常0秒~12時間である。撹拌の前には、副材料の添加を行ってもよい。撹拌により、物性制御、成形性制御、離水性制御、光沢性向上が可能である。撹拌の使用機材としては、泡だて器、ハンドミキサー、ミキサー、フードプロセッサ、カッターミキサー等が例示される。
 副材料の添加は、米ゲル以外の材料(副材料)を添加する操作である。副材料の添加は、主に、風味の操作、あるいは、物性の操作を目的として添加される。副材料の種類は適宜調整できるが、牛乳、動物性クリーム(生クリーム、ホイップなど)、スキムミルク、植物性(例:豆乳、ココナツ、アーモンドなどの豆)クリーム、植物性タンパク(豆類など)、植物性デンプン(コーンスターチ、タピオカスターチなど)、穀物・野菜・果実類、卵、ココア、果汁(レモン果汁など)、酒、香料、香辛料、甘味料(砂糖、グラニュー糖、ハチミツなど)、塩、胡椒、油脂、豆乳、添加剤(酸味料、着色料、保存料、膨化剤(発泡剤)など)等が例示される。副材料は1種でもよいし2種以上の組み合わせでもよい。ペースト様、ムース様又はクリーム様の加工食品の副材料としては、ココアパウダー、インスタントコーヒーの粉、砂糖、グラニュー糖、ハチミツ、牛乳、植物乳、油脂、ジャム、カラメルを例示することができる。クリームチーズ様の加工食品の副材料としては、レモン果汁、生クリーム、牛乳が例示される。卵(膨化剤(発泡剤))を原料とする食品様の加工食品の副材料としては、牛乳と油脂が例示される。アイスクリーム又は冷菓子様の加工食品の副材料としては、砂糖、水あめ、ココアパウダー、ココナツパウダー、果汁、野菜ピューレ、フルーツピューレ、香料、クラッシュアイス(氷片)、ナッツ、チョコレートチップ、フルーツ、野菜、フローズンフルーツ、ドライフルーツ、ドライ野菜、粉末野菜、フローズン野菜、紅茶、抹茶、コーヒー、アイスクリーム用コーン等が例示される。パン様の加工食品の副材料としては、スキムミルク、ショートニング、ドライイースト、砂糖が例示される。
 副材料の添加量は、食品の種類、添加する副材料の種類によりそれぞれ定めることができる。副材料の添加時期は、他の加工プロセスの開始時、途中、終了後、又は、機械的撹拌処理の開始時、途中、終了後のいずれでもよく、副材料ごとに適宜定めることができる。
 カスタードクリーム様の加工食品の副材料としては、卵(省略可)、砂糖、牛乳を例示することができ、副材料全部の添加量は、通常、20~50重量%である。生クリーム様の加工食品の副材料としては、牛乳を例示することができる。クリームチーズ様の加工食品の副材料としては、生クリーム(省略可)又は油脂(省略可)、牛乳を例示することができる。マヨネーズ、ディップ様の加工食品の副材料としては、牛乳、レモン果汁、塩、香辛料(胡椒など)を例示することができる。焼成菓子(ワッフル生地、パイ生地、タルト生地、シュー生地、クッキー、パイ、バームクーヘン等)様の加工食品の副材料としては、卵、油脂、ベーキングパウダーを例示することができる。どの食品素材にも、レモン果汁等の香料、洋酒、砂糖等の味付け成分を添加することができる。なお、牛乳はスキムミルクで代用してもよい。
 加工プロセス工程は、温度制御、圧力制御、水分量制御、撹拌及び副材料添加からなる加工プロセス群より選ばれる1つの加工操作であってもよいし、2以上の加工操作の組み合わせであってもよい。2以上の操作としては、温度制御(加熱又は冷却)と撹拌を含む組み合わせ、温度制御と撹拌と水分量制御を含む組み合わせ及び、温度制御(撹拌又は冷却)と圧力制御(好ましくは減圧)と撹拌を含む組み合わせが好ましい。
 冷却と撹拌を含む組み合わせ、冷却と撹拌と加水を含む組み合わせを行うことにより、通常は物性制御、風味制御等が可能であり、例えば粘性を低減できる。加熱と撹拌を含む組み合わせ、及び加熱と撹拌と乾燥を含む組み合わせにより、粘弾性増大を図ることができる。
 加熱と撹拌と減圧の組み合わせにより、風味向上及び物性制御を図ることができる。
 本発明の製造方法により得られる加工食品素材又は加工食品が得られる。本発明において食品素材とは、食品を構成する1つの素材、材料を意味する。食品とは、それ自体が食される食品を意味する。食品が食品素材でもある場合もあり、両者を明確に区別することは困難なことが多い。この場合、本明細書中では単に「加工食品」及び「加工食品素材」のいずれか一方を表示している場合もある。
 本発明における加工食品素材又は加工食品は、代替食品素材又は代替食品として有用である。代替食品素材が代替し得る食品素材としては、それ自体が又は水分を添加した際にペースト状又はクリーム状を呈する食品素材が例示される。このような食品素材としては、穀類食品(小麦粉等)、乳製品(チーズ、マヨネーズ等)、油脂(バター、マーガリン、植物油等)、寒天、ゼラチン等が例示される。代替食品が代替し得る食品としては、上記の食品素材から得られる食品が例示される。このような食品としては、チョコレートペースト(チョコレートクリーム、チョコレートゲル、チョコレートペースト)、クリームチーズ、卵、カスタードクリーム、生クリーム、焼成菓子(ワッフル生地、パイ生地、タルト生地、シュー生地、パイ、クッキー、スポンジケーキ、ガトーショコラなど)、ナッツ、餅、レアチーズムース、上記カスタードクリーム及びシュー生地を用いたシュークリーム、食パン等のパン、上記餅を用いた洋菓子又は和菓子(餅菓子、団子など)、上記スポンジケーキ及びチョコレートクリームを用いたチョコレートケーキ等が例示される。
 本発明の製造方法により、既存の食品には分類できない新しい加工食品を製造することができる。例えば新規な食感及び/又は風味を有する焼成菓子等である(例えば、実施例7)。
 本発明における製造条件は、それぞれに適した条件を適宜設定することができる。
 クリームチーズ様の加工食品の場合の加工プロセス工程は、副材料の添加及び冷却である。副材料としては、牛乳、スキムミルク、動物性クリーム(生クリーム、ホイップなど)、植物性(例:豆乳、ココナツ、アーモンドなどの豆)クリーム、植物性タンパク(豆類など)、植物性デンプン(コーンスターチ、タピオカスターチなど)、穀物・野菜・果実類、が挙げられ、その他求められる食感、風味、用途等に応じた材料(例えば、レモン汁、洋酒(例:ラム、リキュール)、生クリーム、油脂など)を添加してもよい。糊化物は、牛乳及び/又は植物乳で炊飯された糊化物であることが好ましいが、嗜好に応じて水を使うことでさっぱりした味に仕上げることもできる。加工食品の物性は、糊化物のせん断攪拌時間、攪拌時の温度、水分量、牛乳添加のタイミング等で制御することができる。加工食品の全重量に対する米の重量の割合は、特に限定されず加工食品の種類によって異なるが、少量でもゲル化は可能である。上限も特に限定されないが、通常は100重量%以下である。加工食品の全重量に対する水分の重量の割合は、特に限定されず、多量でもゲル化は可能であるが、通常は90重量%以下である。冷却温度は、通常、0~60℃である。冷却時間は、通常5分以上である。クリームチーズ様の加工食品は、形状維持力(常温、低温下)、物性制御性、増粘性、難離水性、薄味、外観(色など)に優れている。
 ペースト様、ムース様又はクリーム様の加工食品の場合の加工プロセス工程は、副材料の添加及び冷却を含むことが好ましい。副材料としては、牛乳、スキムミルク、動物性クリーム(生クリーム、ホイップなど)、植物性(例:豆乳、ココナツ、アーモンドなどの豆)クリーム、植物性タンパク(豆類など)、植物性デンプン(コーンスターチ、タピオカスターチなど)、穀物・野菜・果実類、が挙げられ、その他求められる食感、風味、用途等に応じた材料(例えば、レモン汁、洋酒(例:ラム、リキュール)、砂糖、グラニュー糖、ハチミツ、油脂、ジャム、ココアパウダー、インスタントコーヒーの粉、カラメルなど)を添加してもよい。糊化物は、牛乳及び/又は植物乳で炊飯された糊化物であることが好ましい。加工食品の物性は、糊化物のせん断攪拌時間、攪拌時の温度、水分量、牛乳添加のタイミング等で制御することができる。加工食品の全重量に対する米の重量の割合は、特に限定されず、少量でもゲル化は可能であるが、通常は10重量%以上である。加工食品の全重量に対する水分の重量の割合は、特に限定されず、多量でもゲル化は可能であるが、通常は90重量%以下である。チョコレートペースト様の加工食品は、形状維持力(常温、低温下)、物性制御性、増粘性、難離水性、薄味性が良好である。
 カスタードクリーム様の加工食品の場合の加工プロセス工程は、副材料の添加及び冷却を含むことが好ましく、副材料が卵を含む場合は通常、加熱も行う。副材料としては、牛乳、スキムミルク、動物性クリーム(生クリーム、ホイップなど)、植物性(例:豆乳、ココナツ、アーモンドなどの豆)クリーム、植物性タンパク(豆類など)、植物性デンプン(コーンスターチ、タピオカスターチなど)、穀物・野菜・果実類、が挙げられ、その他求められる食感、風味、用途等に応じた材料(例えば、レモン汁、洋酒(例:ラム、リキュール)、砂糖、グラニュー糖、ハチミツ、油脂など)を添加してもよい。糊化物は、牛乳及び/又は植物乳で炊飯された糊化物であることが好ましい。カスタードクリームの場合には、糊化物を冷ましてから撹拌することにより、粘りを適度に軽減することができる。得られた米ゲルは形状維持性を有するため、カスタードクリームの食感が発揮されるものと推定される。また、米ゲルの形状維持性により、卵の添加を省略することができる。加工食品の食感(ベタツキ)は、気泡性の高い材料(例えば、ホイップクリーム)と組み合わせることにより、改良することができる。加工食品の全重量に対する米の重量の割合は、特に限定されず、少量でもゲル化は可能であるが、通常は10重量%以上である。上限も特に限定されないが、通常は100重量%以下である。加工食品の全重量に対する牛乳及び水分の重量の割合は、特に限定されず、多量でもゲル化は可能であるが、通常は90重量%以下である。カスタードの温度は用途に合わせて100℃以下での使用が可能であり、冷却せずに物性を制御できる。そのため用途にあわせた温度帯での任意の物性を得ることができる。カスタードクリーム様の加工食品は、形状維持力(常温、低温下)、物性制御性、増粘性、耐老化性、難離水性に優れている。
 シュー生地様の加工食品の場合の加工プロセス工程は、副材料の添加、撹拌及び加熱である。副材料としては、牛乳、スキムミルク、動物性クリーム(生クリーム、ホイップなど)、植物性(例:豆乳、ココナツ、アーモンドなどの豆)クリーム、植物性タンパク(豆類など)、植物性デンプン(コーンスターチ、タピオカスターチなど)、穀物・野菜・果実類、が挙げられ、その他求められる食感、風味、用途等に応じた材料(例えば、卵、レモン汁、洋酒(例:ラム、リキュール)、砂糖、グラニュー糖、ハチミツ、油脂、ベーキングパウダーなど)を添加してもよい。従来のシュー生地において用いる卵及び油脂量を低減できるため、カロリーカットが可能である。米ゲルは粘りを有するので置換率が向上し、従来のシュー生地の作成では必要であった加熱温度管理、小麦粉のゲル化作業などの負担を低減あるいは省力化することができる。加工食品の全重量に対する米の重量の割合は、特に限定されないが、通常は10重量%以上である。上限も特に限定されないが、通常は70重量%以下である。機械的撹拌処理の際の回転数は、通常、手動撹拌~3000rpmである。撹拌時間は、通常、2~20分である。米ゲルを使用した場合、加熱を要さず生地の作成が可能であるが、加温(30~90℃)することで硬めの生地でも攪拌を容易にすることもできる。これにより、一般的な小麦粉を使用するシュー生地よりも硬い生地の作成も可能となる。シュー生地様の加工食品は、物性制御性、膨張性、離水性制御に優れている。
 焼成菓子の場合の加工プロセス工程は、副材料の添加及び撹拌、又は、副材料の添加、撹拌及び焼成を含むことが好ましい。製造の際の副材料としては、牛乳、スキムミルク、動物性クリーム(生クリーム、ホイップなど)、植物性(例:豆乳、ココナツ、アーモンドなどの豆)クリーム、植物性タンパク(豆類など)、植物性デンプン(コーンスターチ、タピオカスターチなど)、穀物・野菜・果実類、が挙げられ、その他求められる食感、風味、用途等に応じた材料(例えば、レモン汁、洋酒(例:ラム、リキュール)、砂糖、グラニュー糖、ハチミツ、油脂、ベーキングパウダーなど)を添加してもよい。従来のシュー生地において用いる卵及び油脂量を低減できるため、カロリーカットが可能である。米ゲルは焼成により膨張するため、軽い食感を発揮することができる。ゲル化の際米粒片を残すことにより、ナッツ、砂糖を使用しなくとも十分な甘味を発揮することができる。炊飯米は易離水性であるが、米ゲルは難離水性であるので、焼成時にカリカリになる。焼成菓子の全重量に対する米の重量の割合は、特に限定されないが、通常は10重量%以上である。上限も特に限定されないが、通常は70重量%以下である。機械的撹拌処理の際の回転数は、通常、手動攪拌~3000rpmである。撹拌時間は、通常2分~20分程度であるが、原料として中アミロース米を用いる場合には、30秒~20分程度でもよい。米ゲルを使用した場合、加熱を要さず生地の作成が可能であるが、加温(30~90℃)することで硬めの生地でも攪拌を容易にすることもできる。この後、オーブン等で焼成を行う。焼成温度は通常、150~250℃である。これにより、一般的な小麦粉を使用するパイ生地よりも硬い生地の作成も可能となる。更に、従来の小麦粉のパイ生地は多くの油脂(特にバター)を使用するため、低温下での作業工程、又は頻繁な冷蔵庫で生地を冷やす工程(冷却工程)を要するが、ゲルを使用する場合は低温下での作業及び生地冷却を要しない。焼成菓子は、物性制御性、膨張性に優れている。
 レアチーズムースは、米ゲルから先述の通り製造されたクリームチーズ様の加工食品に、通常のレアチーズ製造に用いられる副材料を添加すればよい。副材料としては、例えば、レモン汁、砂糖、グラニュー糖、ハチミツ、動物性クリーム(生クリーム、ホイップなど)、植物性(例:豆乳、ココナツ、アーモンドなどの豆)クリーム、植物性タンパク(豆類など)、植物性デンプン(コーンスターチ、タピオカスターチなど)、穀物・野菜・果実類、油脂などが挙げられる。糊化物は、牛乳及び/又は植物乳で炊飯された糊化物であることが好ましい。従来のレアチーズムースにおいて用いるクリームチーズの代わりに先述のクリームチーズ様の加工食品を用いることにより、カロリーカットが可能である。米ゲルは形状維持性を有するため、カスタードクリームの食感が発揮されるものと推定される。加工食品の全重量に対する米の重量の割合は、特に限定されないが、通常は10重量%以上である。上限も特に限定されないが、通常は70重量%以下である。加工食品の食感(ベタツキ)は、気泡性の高い材料(例えば、植物性又は動物性クリーム、メレンゲ)と組み合わせること、及び/又は、固形物(スキムミルク)などを添加することにより、改良することができる。レアチーズムースは、形状維持力(常温、低温下)、増粘性、耐老化性、難離水性、薄味性に優れている。
 焼成菓子様の加工食品は、物性制御性、膨張性に優れている。卵、膨化剤様の加工食品は、形状維持力、増粘性、膨張性に優れている。生クリーム様の加工食品は、形状維持力、物性制御性、増粘性に優れている。マヨネーズ、ディップ様の加工食品は、形状維持力、物性制御性、増粘性、光沢性に優れている。ゼラチン及び寒天様の加工食品は、形状維持力、難離水性に優れている。ナッツ様の加工食品は、食感に優れている。
 麺様、餅様及び団子様の加工食品の加工プロセス工程は、加圧である。加圧の際の圧力は常圧を超える圧力であればよく、通常は手で握る程度以上である。
 アイスクリーム様の加工食品の場合の加工プロセス工程は、撹拌、殺菌、冷却及び副材料の添加を含むことが好ましい。冷却温度は、通常、0℃以下、好ましくは-2~-9℃である。冷却後には冷却温度を維持又は更に下げて(好ましくは-18℃以下)硬化させることが好ましい。冷却時間は、用いる装置の冷却能力にもよるが、通常15分以上である。糊化物は、牛乳及び/又は植物乳で炊飯された糊化物であることが好ましい。製造の際の副材料としては、砂糖、グラニュー糖、ハチミツ、香料、ココアパウダー、果汁、ナッツ、添加剤、いわゆるトッピング用材料(チョコレートチップ、フローズンフルーツ、ドライフルーツなど)、アイスクリーム用コーン等が挙げられ、その他求められる食感、風味、用途等に応じた材料を添加してもよい。加工食品の全重量に対する米ゲルの重量の割合は、特に限定されないが、通常は10重量%以上である。アイスクリーム様の加工食品の全重量に対する米の重量の割合は、特に限定されないが、通常は2重量%以上である。上限も特に限定されないが、通常は70重量%以下である。上限も特に限定されないが、砂糖等の重量を無視すれば100重量%も可能である。アイスクリーム様の加工食品は、常温においても形状維持力、難離水性に優れている。
 パン様の加工食品の場合の加工プロセス工程は、撹拌、副材料の添加及び焼成である。撹拌は、通常のパンのミキシングと同様の条件とすればよい。副材料は、通常のパンに用いられる副材料が挙げられるが、グルテン、発泡剤などは省略してもよく、省略することが好ましい。グルテンは自己免疫疾患の原因物質であるので、グルテンを省略することでこのような疾患の発生を予防することができる。
実施例1〔クリームチーズ様の加工食品〕
 高アミロース米50g及び牛乳150gと共に炊飯器(NP-NA10、象印マホービン株式会社)に入れてお粥モードで炊飯を行った。得られたお粥を常温まで冷却し、カッターミキサー(ロボクープ、BLIXER-5Plus)を用いて機械的撹拌処理した(無負荷回転数1,500rpm、2分間、消費電力1800W)。得られる米ゲルを60℃に調整し、これにレモン汁30g及び洋酒適量を添加し、撹拌速度3000rpmで2分間撹拌後に冷蔵庫で2時間4℃まで冷却した。パネラー10人により、得られる加工食品の外観、食感及び風味を市販のクリームチーズと比較したところ、差はなく、薄味でちょうどよい風味であった。
 原料重量の合計と同じ重量(230g)のクリームチーズのカロリーは、795kcalである。実施例1で得られる加工食品素材のカロリーは286kcalであったことから、カロリーが64%カットされていることが分かる。通常のクリームチーズは牛乳由来のタンパク質を含んでいるため、アレルゲンとなり得るが、実施例1では該タンパク質を添加せずに製造することができた。この結果は、本発明により、低カロリー、低脂肪、アレルゲンフリーの加工食品を低コストで製造することができることを示している。
実施例2〔チョコレートペースト様の加工食品〕
 高アミロース米50g及び牛乳150gを、実施例1と同様に炊飯及び機械的撹拌処理した。得られる米ゲルを80℃に調整し、これにココア30g、砂糖30g及び洋酒適量を添加し、撹拌速度3000rpmで3分間撹拌後に26℃まで冷却した。パネラー10人により、得られた加工食品の外観、食感及び風味を市販のチョコレートペーストと比較したところ、差はなく、薄味でちょうどよい風味であった。
 原料重量の合計と同じ重量(260g)のチョコレートのカロリーは、1450kcalである。実施例2で得られる加工食品代替食品素材のカロリーは497kcalであったことから、カロリーが66%カットされていることが分かる。この結果は、本発明により、従来のチョコレートペーストと同等の風味を有するが薄味で、低カロリー、低脂肪の代替食品素材を低コストで製造することができることを示している。また、従来のチョコレートペーストは温度管理が必要であるが、実施例2のチョコレートペーストは温度管理が不要であるため、簡易に製造及び保管ができることが分かる。
実施例3〔カスタードクリーム様の加工食品〕
 高アミロース米50g及び牛乳150gを、実施例1と同様に炊飯及び機械的撹拌処理した。得られる米ゲルを80℃に調整し、これにレモン汁20g、洋酒適量及び砂糖60gを添加し、撹拌速度3000rpmで2分間撹拌後に生クリームを加え、レモンクリームとし、冷蔵庫で2時間4℃まで冷却した。パネラー10人により、得られた加工食品の外観、食感及び風味を市販のカスタードクリームと比較したところ、差はなく、さっぱりとして口解けのよい美味しいクリームができた。
 通常のカスタードクリームは、原料として卵及び薄力粉(小麦)を使用するが、いずれもアレルゲンとなり得る物質である。実施例3ではいずれも全く添加せずに製造することができた。また、通常のカスタードクリームの製造の際には、加熱する、濾す、撹拌する等の工程が必須であり、しかも確認しながらこれらの作業を行う必要があるため、手間と時間がかかっていた。一方、実施例3では加熱も炊飯器で自動的に行うのみで、簡易に作成することができた。この結果は、本発明により、低カロリー、低脂肪、アレルゲンフリーの加工食品を低コストで簡易に製造することができることを示している。
実施例4〔レモンクリーム様の加工食品〕
 実施例3において得られるカスタードクリームに、レモン汁65gと生クリーム100gを添加して混合した他は、実施例3と同様にしてレモンクリームを作成した。米50g及び牛乳150gを、実施例1と同様に炊飯器で炊飯した。パネラー10人により、得られる加工食品の外観、食感及び風味を市販のレモンクリームと比較したところ、差はなく、さっぱりとして口解けのよい美味しいクリームができた。
実施例5〔レアチーズムース様の加工食品〕
 高アミロース米50g及び牛乳150gを炊飯器で炊飯した。得られる糊化物を40℃以上に調整し、これにレモン汁40gを添加し、手動以上の撹拌速度で1分間撹拌し、クリームチーズ様の加工食品を得た。得られる加工食品に、更に泡立てた生クリーム160g、砂糖50g及びレモン汁35gを添加し、混合して4℃まで冷却した。パネラー10人により、得られた加工食品の外観、食感及び風味を市販のレアチーズケーキと比較したところ、差はなく、薄味でさっぱりとして美味しい風味であった。
 通常のレアチーズムースを、原料としてクリームチーズ200g、生クリーム200g、砂糖50g、レモン汁15g、粉ゼラチン5g、卵白60gを用いて作成したとすると、そのカロリーは335kcal/100gである。得られる代替食品素材は、カロリーは253kcalであったことから、カロリーが24%カットされていることが分かる。また、実施例5において得られるレアチーズムースは、通常のレアチーズムースで用いるクリームチーズ及び卵白の代わりに、クリームチーズ様の加工食品を用いるので、アレルゲン(特に卵白)をカットすることができる。この結果は、本発明により、低カロリー、低脂肪、アレルゲンフリーの加工食品を低コストで製造することができることを示している。
実施例6〔シュークリーム生地様の加工食品〕
 高アミロース米85g及び水170gを炊飯器で炊飯した。得られる糊化物を80℃に調整し、これにレモン汁15g及び洋酒適量を添加し、撹拌速度3000rpmで2分程度撹拌した。ゲル化したところで卵2個、サラダ油72g及びベーキングパウダー5gを添加し撹拌した。これを10~30個に分割し、それぞれをオーブン天板に並べて、190~200℃に加熱しておいたオーブンで15~30分間焼成した。
比較例1〔通常のシュークリーム生地〕
 薄力粉120gをふるいにかけた。卵5個をむらのないように溶いた。鍋に水187g、バター105g、サラダ油12gを入れ、細かな白い泡がでてくるまで強火で一気に沸騰させた。完全に沸騰したら火から下ろし、薄力粉を一度に加えて粉っぽさ(玉)が無くなるまで木ヘラで手早くよく練り混ぜた。練り混ぜながら再度20秒程弱火にかけ生地を温め、溶いた卵を約1個分加えて練り混ぜた。その後少しずつ卵を加えながら様子を見た。得られる生地を冷却し、10~30個に分割して、それぞれをオーブン天板に並べて、190~200℃に加熱しておいたオーブンで15~30分間焼成した。
 実施例6で得られたシュー生地様の加工食品の外観、食感及び風味を比較例1のシュー生地と比較したところ、実施例6では、シューの物性にカリカリ・サクサク感のある米の特徴が活かされた食感を有し、大きく膨らんで、口どけがよく美味しい風味であった。
 実施例6においては薄力粉を使わず、卵及び油脂の使用量もかなり少ない(オイル38%カット)。よって、得られる加工食品カロリーが大幅にカットされており、加えてアレルゲン(特に小麦)をカットすることができる。更に、比較例1においては生地作成の加熱の際にかなりの熟練を要するが、実施例6ではこの加熱工程を省略でき、工程の数も大幅に少ない。これらの結果は、本発明により、低カロリー、低脂肪、アレルゲンフリーの加工食品を低コストで簡単に製造することができることを示している。
実施例7〔新規な食感の焼成菓子〕
 高アミロース米90g及び牛乳180gを炊飯器で炊飯した。得られる糊化物を60℃に調整し、これにレモン汁及び洋酒各適量を添加し、撹拌速度3000rpmで2分程度撹拌した。ゲル化したところで卵2個、サラダ油60g及びベーキングパウダー5gを添加し撹拌した。得られる生地を30~50個に分割して成形し、それぞれをオーブン天板に並べて、190~200℃に加熱しておいたオーブンで15~30分間加熱した。得られるパイの外観、食感及び風味をパネラー10人で評価したところ、サクサク、カリカリして軽い食感であった。また、表面のコーティングをしていないにもかかわらず、光沢感(艶感)を有していた。
 糊化物を機械撹拌して得られる米ゲルは膨張性を有し、かつゲルの粘性は卵と相性がよいので、加熱により膨張させ中空部分を形成させることにより軽い食感が形成される。表面の艶感は米ゲル特有の光沢感が卵で強化されたものと推測される。通常のパイは原料として卵及び薄力粉を使用するが、実施例7ではいずれも全く添加せずに製造することができた。この結果は、本発明により、低カロリー、低脂肪、アレルゲンフリーの加工食品を低コストで製造することができることを示している。
実施例8〔麺様の加工食品(うどん1)〕
 高アミロース米300g及び水300gを炊飯器で炊飯し、カッターミキサーを用いて1500rpmで3分間撹拌した。得られた米ゲルを油圧製麺機(一刻、AT-100、株式会社アベ技研)で麺状に製麺した。破断試験をしたところ、破断応力は3×105Paであり、市販冷凍うどん(1.6×105Pa)よりもコシがある硬さであった。
 破断試験の測定には、クリープメータ(RE2-33005 株式会社山電)を用いて、プランジャー:くさび型(No.49,W20mm×D30mm×H25mm、先端角45°)、ロードセル容量20N、試料台移動速度0.5mm/s、変形率100%、接触面積6mm2で破断試験を行った。
実施例9〔麺様の加工食品(うどん2)〕
 実施例8の撹拌前に、真空ポンプで容器内を0.1気圧に減圧し、その状態で撹拌を行った。得られた米ゲルを同様に油圧製麺機で押し出して麺状に製麺した。この米麺は、実施例8の米麺と比較して、気泡及び水分が少なく、更にコシのある麺であった。実施例8及び9の各米麺の動的粘弾性を測ったところ、常圧撹拌(実施例8)より、減圧撹拌(実施例9)した方が貯蔵弾性率G’の値が大きく(実施例8:7.56kPa→実施例9:8.54kPa)、より弾力のある麺が得られることが示された(図9)。パネラー10人により、実施例9で得られたうどん加工食品の外観、食感及び風味を市販冷凍うどんと比較したところ、艶とともに、もちっとした食感とコシがあり、市販冷凍うどんより好ましい食感及び風味であった。
 動的粘弾性及び貯蔵粘弾性は、動的粘弾性測定装置(AR-G2、TA Instruments)を用い、温度25℃、周波数1Hz、応力10Paで測定した。
 実施例8及び9の結果は、本発明の製造方法により米を原料として麺様の加工食品を製造することができることを示している。
実施例10〔餅様の加工食品及び煎餅様の加工食品(米菓1)〕
 中アミロース米(コシヒカリ)300g及び水390gを炊飯器で炊飯し、カッターミキサーを用いて1500rpmで40秒間撹拌した。得られた米ゲルは、餅様の物性を示し、両手で押し拡げるとパン生地のように薄皮になるまで伸びた(図10)。食してみると食感は餅と同様であるが、口どけが餅よりも良かった。できた餅様の米ゲルは、成形性が良く、伸ばしてのし餅として加工すること、丸餅として加工すること、餅菓子として利用することなども可能である。
 また、この餅様の生地を、円形及び球状に成形し、オーブンで220℃にて焼成した。その結果、図11に示すように、円形状の生地では煎餅状に焼きあがり(図11の右側)、球形上の生地では、大きく球状に膨らみ、内部に空洞ができた焼き菓子(図11の左側)が得られた。食してみると、薄皮であるが硬くもあり、軽い食感の煎餅あるいはスナック菓子のようであった。
実施例11〔餅様の加工食品及び煎餅様の加工食品(米菓2)〕
 高アミロース米300g及び水450gを炊飯器で炊飯し、カッターミキサーを用いて1500rpmで1分間撹拌した。得られた米ゲルは、実施例10と同じような餅様の物性を示し、両手で押し拡げるとパン生地のように薄皮になるまで伸びた。食してみると食感は餅と同様であるが、口どけが餅よりも良かった。できた餅様の米ゲルは、成形性が良く、伸ばしてのし餅として加工すること、丸餅として加工すること、餅菓子として利用することなども可能である。
 また、この餅様の生地を、円形に成形し、オーブンで220℃にて焼成した。その結果、図12に示すように、球形上の生地でも大きく球状に膨らみ、内部に空洞ができた焼き菓子が得られた。食してみると、薄皮であるが硬くもあり、軽い食感の煎餅、あるいはスナック菓子のようであった。
 実施例10及び11の結果は、アミロースが含まれるうるち米から餅様の加工食品及びスナック菓子様の加工食品を製造することができることを示している。
実施例12〔焼成菓子〕
 中アミロース米(コシヒカリ)の米粉225g及び牛乳293gを炊飯器で炊飯し、得られる糊化物を、70℃に調整し、カッターミキサーを用いて1500rpmで30秒間程度撹拌した。ゲル化したところで油脂47gと卵2個を添加し、撹拌した。これを10~30個に分割し、それぞれをオーブン天板に並べて、200℃に加熱したオーブンで30分間焼成した。できた焼き菓子は大きく膨らみ、外側も中もふんわり感のある食感であった(図13)。
実施例13〔アイスクリーム、冷菓子〕
 高アミロース米(モミロマン)250g及び牛乳1250gを炊飯器で炊飯し、カッターミキサーを用いて3000rpmで60秒間撹拌した。得られた米ゲルは、一旦10℃以下になるように冷却した。冷却したゲルは再度カッターミキサーを用いて3000rpmで30秒攪拌することで滑らかにした。ゲル225gに対し砂糖50gを軽く混ぜ、予め冷凍庫内で冷やしたアイスクリーム製造機(アイスクリームメーカー、DL-0272、貝印株式会社)に入れ攪拌しながらアイスクリームに加工した。
 出来上がったアイスクリームは、非常に滑らかであり、見た目は非常にきめの細かいミルクアイスのようである(図14)。食してみると食味は非常に口どけも良い濃厚なアイスクリームそのものであるが、さっぱりした後味が特徴であった。また口どけが良いのに、常温で完全な液体にならないことも特徴であった。そのためコーンに乗せると、解け始めの状態でも滴り落ちることがなかった。また、生クリーム、チョコレートチップ、フローズンフルーツなどのトッピング、及び、ミルク味以外(バニラ、チョコレート、ストロベリー、抹茶など)の味付けと非常に合うが、無くてもそのままで十分美味しさがあった。
実施例14〔イチゴムース様のアレルギー対応加工食品〕
(ココナツクリーム粥及び米ゲル)
 高アミロース米160gを水50g及びココナツクリーム510gと共に炊飯し、ココナツクリーム粥を調製した。ココナツクリーム粥をカッターミキサーを用いて3000rpm-2分の条件で撹拌し、米ゲルを作成した。
(イチゴムース)
 上記の米ゲルを30℃まで冷却した後、これを含む以下の原料を混合して、イチゴムース様の加工食品を作成した。得られたイチゴムースは、牛乳、卵及びゼラチンを使わないアレルギー対応食品として有用であるが、それらを使った従来のイチゴムースと変わりない風味であった(図15)。
 米ゲル 100g
 オレンジジャム 25g
 豆乳クリーム 50g
 グラニュー糖 10g
 湯 15g
 レモン果汁 3g
実施例15〔チョコレートムース様のアレルギー対応加工食品〕
(アーモンドクリーム粥及び米ゲル)
 高アミロース米160gを水50g及びアーモンド乳510gとともに炊飯し、アーモンドクリーム粥を調製した。アーモンドクリーム粥をカッターミキサーを用いて3000rpm-2分の条件で撹拌し、米ゲルを作成した。
(チョコムース)
 上記の米ゲルを30℃まで冷却した後、これを含む以下の原料を混合して、チョコムース様の加工食品を作成した。得られたイチゴムースは、牛乳、卵及びゼラチンを使わないアレルギー対応食品として有用であるが、それらを使った従来のチョコムースと変わりない風味であった(図16)。
 米ゲル 120g
 ココア 30g
 グラニュー糖 40g
 湯 65g
 豆乳クリーム 37g
 カラメル 少量
実施例16〔モカクリーム様のアレルギー対応加工食品〕
(豆乳粥及び米ゲル)
 高アミロース米160gを水50g及び豆乳510gとともに炊飯し、豆乳粥を調製した。豆乳粥をカッターミキサーを用いて3000rpm-2分の条件で撹拌し、米ゲルを得た。
(モカクリーム)
 上記の米ゲルを60℃まで加熱した後、これを含む以下の原料を混合して、モカクリームを作成した。得られたモカクリームは、牛乳、卵及びゼラチンを使わないアレルギー対応食品として有用であるが、それらを使った従来のモカクリームと変わりない風味であった。
 米ゲル 120g
 豆乳クリーム 60g
 グラニュー糖 32.4g
 インスタントコーヒーの粉 2.7g
 湯 65g
 オレンジリキュール 9g
実施例17〔玄米を用いたシュー生地様の加工食品〕
(粥及び米ゲル)
 高アミロース米の玄米230gを水560gとともに炊飯し、粥を調製した。粥600gをカッターミキサーを用いて3000rpm-1分の条件で撹拌した。レモン汁11g、洋酒(ラム)5gを更に加え、カッターミキサーを用いて3000rpm-1分の条件で撹拌し、米ゲルを作成した。
(シュー生地)
 続いて、上記米ゲルを含む以下の原料を混合し、約20~22個に等分して成形後、実施例6と同様の条件で焼成しシュー生地を作成した。得られたシュー生地は、小麦粉を原料に含む従来のシュー生地や実施例6のシュー生地より香ばしい風味であった。実施例16のモカクリームを挟んだところ、従来のシュークリームより更においしい風味であった(図17)。
 米ゲル 110g
 卵(Mサイズ) 1個
 油 大さじ2
 発泡剤 適量
 玄米は精米の手間がない等の理由でコストが安く栄養価も高いが、その反面特有のクセのある味を呈するという問題があった。本発明においては玄米にゲル転換を生じさせることにより、クセのある味が減少又は消滅させることができるものと推測される。本実施例の結果は、本発明においては玄米を用いることにより、玄米のくせのある味を低減又は消滅させることができるので、玄米の豊富な栄養分を有する加工食品を安価に得ることができることを示している。なお、本明細書中の実施例において「玄米」と特記しない場合には白米を用いている。
実施例18〔中アミロース米を用いたシュー生地様の加工食品〕
(牛乳粥及び米ゲル)
 中アミロース米(コシヒカリ)230gを水85g及び牛乳375gとともに炊飯し、牛乳粥を調製した。牛乳粥600gをカッターミキサーを用いて3000rpm-1分の条件で撹拌した。レモン11g、洋酒(ラム)5gを更に加え、カッターミキサーを用いて3000rpm-1分の条件で撹拌し、米ゲルを作成した。
(シュー生地)
 続いて、上記米ゲルを含む以下の原料を混合し、約20~22個に等分して成形後、実施例12と同様の条件で焼成し、シュー生地を作成した。得られたシュー生地は、小麦粉を原料に含む従来のシュー生地と変わりない風味であった。実施例16のモカクリームを挟んだところ、従来のシュークリームと変わらない風味であった。
 米ゲル 110g
 卵(Mサイズ)1個
 油 大さじ2
 発泡剤 適量
 中アミロース米は、全体的に軟らかいので扱いが容易であり、多量に流通しているので入手が容易である。高アミロース米と比較して粘性及び弾性が低いため、ペースト系の加工食品(ムース、ペースト等)に適している。本実施例の結果は、本発明において一般に炊飯米として流通している中アミロース米を用いても、風味の良好な加工食品を容易に製造することができることを示している。
実施例19〔チョコゲル様のアレルギー対応加工食品〕
(アーモンド乳粥及び米ゲル)
 高アミロース米160gを水50g及びアーモンド乳350gとともに炊飯し、アーモンド乳粥を調製した。アーモンド乳粥560gをカッターミキサーを用いて3000rpm-2分の条件で撹拌し、米ゲルを作成した。
(チョコゲル)
 上記の米ゲルを含む以下の原料を手で混合して、チョコゲルを作成した(図18)。
 米ゲル    120g
 ココアパウダー 30g
 グラニュー糖  30g程度
 湯       40~60g
 リキュール   5~10g
 塩        0.1~0.3g
実施例20〔ガトーショコラ様のアレルギー対応加工食品〕
 実施例19で得られたチョコゲルに以下の原料を混合して手で撹拌し、オーブンで180℃、40分の条件で焼成し、ガトーショコラを作成した。得られたガトーショコラは、牛乳、卵及び小麦粉を使わないアレルギー対応食品として有用であるが、それらを使った従来のガトーショコラと変わりない風味であった(図19)。
 チョコゲル   200g
 コーンスターチ  50g
 タピオカスターチ 20g
 膨化剤       2.5g
実施例21〔チョコペースト様のアレルギー対応加工食品〕
 実施例19で得られたチョコゲルに、以下の材料を混合し、滑らかになるまで(例えば、3分程度)手で撹拌した。得られたチョコレートペーストは、牛乳及び卵を使わないアレルギー対応食品として有用であるが、それらを使った従来のチョコレートペーストと変わりない風味であった。
 チョコゲル        225g
 湯             20g
 グラニュー糖        20g
 ココア           20g
 豆乳ホイップクリーム又は湯 適宜
実施例22〔チョコゲル及びチョコペースト様の加工食品〕
(牛乳粥及び米ゲル)
 高アミロース米160gを水50g及び牛乳350gとともに炊飯し、牛乳粥を調製した。牛乳粥560gをカッターミキサーを用いて3000rpm-2分の条件で撹拌し、米ゲルを作成した。
(チョコゲル)
 上記の米ゲルを含む以下の原料を混合し手で撹拌して、チョコゲルを作成した。なお、以下の原料を米ゲル作製時(カッターミキサーを用いての撹拌時)に混合しても、同様のチョコゲルを作成することができた。
 米ゲル    120g
 ココアパウダー 30g
 グラニュー糖  50g
 湯       60g
 リキュール   10g
 塩        0.2g
(チョコペースト)
 前記チョコゲルに以下の材料を混合し、滑らかになるまで(例えば、3分程度)手で撹拌した。得られたチョコレートペーストは、従来のチョコレートペーストと変わりない風味であった。
 チョコゲル        225g
 湯             20g
 グラニュー糖        20g
 ココア           20g
 豆乳ホイップクリーム又は湯 適宜
実施例23〔中アミロース米を用いたチョコゲル及びチョコクリーム様のアレルギー対応加工食品〕
(アーモンド乳粥及び米ゲル)
 中アミロース米(ひとめぼれ)200gを水75g及びアーモンド乳325gとともに炊飯し、アーモンド乳粥を調製した。アーモンド乳粥600gをカッターミキサーを用いて3000rpm-2分の条件で撹拌し、米ゲルを作成した。
(チョコゲル)
 上記の米ゲルを含む以下の原料を混合し手動で撹拌して、チョコゲルを作成した。
 米ゲル     60g
 ココアパウダー 15g
 グラニュー糖  15g
 湯       15g
 リキュール    5g
 塩        0.1g
(チョコレートクリーム)
 チョコゲルを60℃程度に加温し手で撹拌後、豆乳ホイップクリームと混合し手で撹拌した。得られたチョコレートクリームは、牛乳及び卵を使わないアレルギー対応食品として有用であるが、それらを使った従来のチョコレートクリームと変わりない風味であった(図20)。
 チョコゲル      70g
 豆乳ホイップクリーム 適量
実施例24〔スポンジケーキ様のアレルギー対応加工食品〕
(アーモンド乳粥及び米ゲル)
 高アミロース米180gを水55g及びアーモンド乳305gとともに炊飯し、アーモンド乳粥を調製した。アーモンド乳粥540gをカッターミキサーを用いて3000rpm-2分の条件で撹拌し、米ゲルを作成した。
(スポンジケーキ)
 上記の米ゲルを含む以下の原料を混合し手動で撹拌し、180℃にて40分程度焼成し、スポンジケーキを作成した。得られたスポンジケーキは、牛乳、卵及び小麦粉を使わないアレルギー対応食品として有用であるが、それらを使った従来のスポンジケーキと変わりない風味であった(図21)。実施例22、23のそれぞれで得られたチョコペーストを塗布したところ、良好な風味のチョコレートケーキを得ることができた(図22)。また、焼成の際小さな型を使えばビスケット様の加工食品も得られるものと思われた。
 米ゲル     100g
 砂糖       30g
 水        50g
 コーンスターチ  40g
 タピオカスターチ 20g
 膨化剤       3g
 レモン果汁    適宜
実施例25〔シュークリーム様のアレルギー対応加工食品〕
(アーモンド乳粥及び米ゲル)
 高アミロース米180gを水55g及びアーモンド乳305gとともに炊飯し、アーモンド乳粥を調製した。アーモンド乳粥540gをカッターミキサーを用いて3000rpm-2分の条件で撹拌し、米ゲルを作成した。
(シュー生地)
 続いて、上記の米ゲルを含む以下の原料を混合し、約20~22個に等分して成形後、実施例6と同様の条件で焼成しシュー生地を作成した。得られたシュー生地は、牛乳、卵及び小麦粉を使わないアレルギー対応食品として有用であるが、それらを使った従来のシュー生地と変わりない風味であった。実施例24で得られたチョコクリームを挟んで得られたシュークリームは、良好な風味であった(図23)。
 米ゲル      80g
 オイル       9g
 米粉(コシヒカリ) 5g
 タピオカ      1g
 膨化剤       3g
実施例26〔米30%置換の食パン様の加工食品〕
(米ゲル)
 米300gを水600gとともに炊飯し、粥を調製した。粥900gを用いて3000rpm-2分の条件で撹拌し、米ゲルを作成した。
(70%加水パン(小麦の30%を米重量で置換))
 続いて上記の米ゲルを含む以下のショートニング以外の原料をミキシングした。その際、上記米ゲルに水100gを加えて1000gとした。ミキシング条件は、低速(150rpm)3分、中速(250rpm)1分で行った。次いでショートニングを添加した後、最終的にパン生地温度が27℃になる条件でミキシングした(例えば低速4分、中速1分)。
 強力粉    700g
 米ゲル+加水     1000g(米の量 300g)
 砂糖      60g
 塩       20g
 スキムミルク  20g
 ショートニング 50g
 ドライイースト 10g
 計     1860g
 次に一次発酵を行った。一次発酵は、27℃、75%RHに設定したドウコンディショナー内で行った。
 パン生地を420gずつ分割して丸めを行った。その後、27℃、75%RHに設定したドウコンディショナー内で20分間ベンチタイム(生地の寝かせ)をとった。加えて、圧延幅4.5mmに設定したモルダ(WR-01、株式会社オシキリ)でパン生地の圧延を行った。その後、台形型の食パン一斤型(内寸法:上底9cm、下底7cm、高さ8cm、奥行き19cm)にパン生地を詰め、38℃、85RH%に設定したホイロ槽(トークホイロ、戸倉商事株式会社)内で50分間発酵を行った。その後オーブン(739 Shop Oven、Revent International AB)を用いて200℃で20分間焼成を行った(図24)。米粉パン(小麦粉の30重量%を米粉で置換)及び小麦粉100%パン(加水70%)のそれぞれの比容積は、4.3cm3/g、5.1cm3/gであったのに対し、実施例26で得られた食パンの比容積は5.5cm3/gであった。また、実施例26の食パンは、同じ30%置換の米粉パン及び小麦粉100%パンと比較して、甘みがあり、光沢が出てきれいな焼き色であった。このことは、本発明において、白米、玄米等から得た米ゲルを利用して得られるパンは、グルテン、発泡剤等の副材料が添加されていないにもかかわらずよく膨らむことを示している。
実施例27〔米20%置換の食パン様の加工食品〕
(80%加水パン(小麦粉の20重量%を米で置換))
 強力粉800g、米ゲルに水を加えて、1000g(米の量200g)になるようにしたほかは、実施例27と同様に食パン(80%加水パン(小麦の20%を米重量で置換))を作成した(図25)。
 得られた食パンは、非常に軟らかく、甘味が向上し、焼き色もよく老化が遅かった。また、実施例27のパンは、グルテン、発泡剤等の副材料を添加していないにもかかわらず、小麦粉のみで製造した小麦粉100%パン(80%加水、図26)の比容積が3.9cm3/gであったのと比較して比容積が5.0cm3/g(実施例27、図25)であった。このことは、加水量の多い小麦粉パンは通常膨らみにくくなるが、本発明において米ゲルを添加することで、パンの比容積を大幅に向上させることができ、風味を向上させられることを示している。
 なお、米ゲルを添加する場合、加水量90%であってもパンを得ることができたが、従来の小麦粉のパンでは加水量が90%であると成形が不可能となりパンを得ることができなかった。このことは、本発明により、加水量を問わず良好な風味のパンを得ることができることが分かる。
実施例28〔マヨネーズ様の加工食品〕
(豆乳粥及び米ゲル)
 高アミロース米200gを豆乳(又はアーモンド乳など)600gとともに炊飯し、豆乳粥を調製した。豆乳粥800gをカッターミキサーを用いて3000rpm-2分の条件で撹拌し、米ゲルを作成した。
(マヨネーズ)
 続いて以下の原料を混合して、マヨネーズ(又はディップ)を作成した。得られるマヨネーズは、牛乳及び卵を使わないアレルギー対応食品として有用であるが、それらを使った従来のマヨネーズと変わりない風味であった。
 米ゲル 100g
 酢    30g
 ハチミツ  1g
 胡椒   少々
 湯    10g
 実施例の結果により、本発明の製造方法により得られる加工食品は以下の性質を発揮することができることがわかる。
〔成形性〕
 本発明においては、米ゲルの物性(高加水条件下での形状維持力)が発揮され成形(型抜き、丸め、搾り出し)の容易な加工食品を得ることができる。一例として図1に、実施例3のカスタードクリーム様の加工食品を搾り袋に入れ搾り出し成形した状態を示す。このほか、成形性を生かして、シュー生地、パイ生地、クッキー生地、クロワッサンなど高加水条件での焼成菓子の代替食品素材を得ることができる。また、実施例10及び11のとおり、餅様の加工食品も容易に作成することができる。
〔形状維持性〕
 本発明における加工食品は、常温、低温下での形状維持が可能であるため、型で簡単に成形でき、硬化剤(卵、ゼラチン)の添加を省略することができる。例えば、通常の生クリームは常温下で形状維持が困難であるが、本発明では生クリームの材料の一部を米ゲルに代替し、加工プロセス工程として事前に米ゲルの撹拌を行い物性をコントロールすることで、常温でも形を保つことが可能な生クリームの加工食品を得ることができる(図2)。また、実施例8及び9のとおり、いわゆる繋ぎを添加しなくとも麺様の加工食品を得ることができる。生クリーム様の加工食品は常温でゼラチン様のゲル化作用を発揮するため、大量の生菓子作成時に低温庫の確保が不要である。また、ゼラチンなどの保形性を要する食品への活用幅は広い。一方、実施例13のように、本発明においてアイスクリームの材料の一部又は全部を任意の食感に合わせて米ゲルに代替すれば、溶けにくい(離水しにくい)アイスが可能である。
〔増粘性〕
 本発明においては、米ゲルが本来有する増粘性が加工プロセス工程により制御されるので、各食品素材に応じて適度な増粘性を発揮することができる。
〔耐老化性〕
 本発明における加工食品は、優れた耐老化性を有する。実施例5のレアチーズムース様の加工食品を冷蔵庫で1週間保存したところ、保存後も硬くならず、ソフトな食感を保持していた(図3)。
〔難離水性〕
 本発明における加工食品は難離水性を有するため、冷凍、解凍を繰り返しても作成時の食感を維持することができ、シュークリームのクリーム又はコーンと組み合わせるアイスクリームとして有用である。例えば実施例3のクリーム様の加工食品を実施例6のシュー生地様の加工食品と組み合わせて作製されたシュークリームは、冷凍と解凍を繰り返しても水が染み出すことがなく、通常のシュークリームの風味、食感を損なわせることがなかった(図4)。実施例13のアイスクリーム様の加工食品は、常温でも完全な液体とならなかった(図14)。
〔膨張性〕
 本発明における加工食品は膨張性を有する。実施例6のシュー生地様の加工食品は大きく膨らみ、中に空洞を形成していた(図5及び6)。また、実施例7及び12の焼成菓子は、中に空洞ができるほど大きく膨らんでいた(図7、8、11及び12)。実施例26及び27の食パンもよく膨らんでいた。
〔離吸水性及び難吸油性〕
 ゲル化しない状態の米は水及び油の吸収が良好であるが、米ゲルは水及び油と混合しにくく、中でも低温の米ゲルに水及び油を混ぜることは困難である。従って、米ゲルを用いることにより余剰な水及び油の吸収を抑制し、サクサクした食感を有する加工食品を得ることが可能である。また、米ゲル表面に水又は油を塗布することで成形や焼成方法を制御することもできる。
〔アレルゲンの除去又は低減化〕
 従来牛乳、卵、小麦、ソバ、落花生、エビ、カニ、ゼラチン等の、アレルゲンとなり得るタンパク質を原料に含む食品において米ゲルを原料に用いることにより、アレルゲンを除去又はアレルゲンの量を低減化することができる。例えば実施例3~6で得られた加工食品は、卵を用いていないにも関わらず従来の食品と同等又はそれ以上に好ましい風味を呈していた。実施例14~16で得られた加工食品は、牛乳の代わりに植物由来のミルクを用いているにもかかわらず、従来の対応する食品と同等の好ましい風味を呈していた。実施例1、2、7、12、13、18、19~21、23~25及び28では、牛乳及び/又は卵を使用しているが、その量は従来の対応する食品よりも低減されており、それでも従来の対応する食品と同等の又は好ましい風味を呈していた。これらの結果は、本発明においては、米ゲルを原料として目標とする加工食品に最適な物性を付与する加工プロセスを行うことにより副材料としてアレルゲンを添加せずに、本来アレルゲンが添加されているような風味の加工食品を得ることができることを示している。アレルゲンが添加されていない本発明の加工食品は、アレルギー者用の代替食品、アレルゲンの量が低減化された本発明の加工食品は、減感作治療用の食品として利用することができる。
〔各種の米の用途拡大〕
 本発明においては、高アミロース米及び/又は中アミロース米を含む米であれば制限なく用いることができる。例えば、実施例1~11、13~17では高アミロース米を用いて、実施例12、18及び23では中アミロース米を用いて、それぞれ高品質の加工食品を得ている。また、本発明においては、白米と玄米のいずれを用いてもよい。例えば、実施例1~16及び18は白米を、実施例17では玄米を用いて、それぞれ高品質の加工食品を得ている。このように、本発明によれば、各種類、形態のコメを利用できるので、それぞれの用途を拡大することができる。また、地域により生産されているコメの種類は異なる場合が多いが、本発明では高アミロース米及び/又は中アミロース米を含む米であれば制限なく利用できるので、低コストでの実施が可能である。

Claims (5)

  1.  高アミロース米及び/又は中アミロース米を含む米に、0.5倍量を超える水を添加して一次加熱処理し、
     得られる糊化物を機械的撹拌処理し、
     得られる米ゲルを加熱、冷却、冷凍、加圧、減圧、加水、乾燥、撹拌及び副材料添加からなる加工プロセス群より選ばれる1つの加工操作又は2つ以上の加工操作の組み合わせである加工プロセスを行う、加工食品素材又は加工食品の製造方法。
  2.  加工食品素材又は加工食品が代替食品素材又は代替食品である、請求項1に記載の製造方法。
  3.  加工食品が、チョコレートペースト、シュークリーム又はパンである、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4.  加工食品素材又は加工食品が、ダイエット用、メタボリックシンドローム改善又は予防用、咀嚼・嚥下困難者用、又はアレルゲン除去用である請求項1~3のいずれか一項に記載の製造方法。
  5.  請求項1~4のいずれか1項に記載の製造方法で得られる加工食品素材又は加工食品。
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