WO2007040101A1 - 硬化性と貯蔵安定性の改善された硬化性組成物 - Google Patents

硬化性と貯蔵安定性の改善された硬化性組成物 Download PDF

Info

Publication number
WO2007040101A1
WO2007040101A1 PCT/JP2006/319074 JP2006319074W WO2007040101A1 WO 2007040101 A1 WO2007040101 A1 WO 2007040101A1 JP 2006319074 W JP2006319074 W JP 2006319074W WO 2007040101 A1 WO2007040101 A1 WO 2007040101A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
group
component
curable composition
acid
carboxylic acid
Prior art date
Application number
PCT/JP2006/319074
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
Toshihiko Okamoto
Katsuyu Wakabayashi
Original Assignee
Kaneka Corporation
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kaneka Corporation filed Critical Kaneka Corporation
Priority to JP2007538713A priority Critical patent/JP5420840B2/ja
Priority to DE602006018346T priority patent/DE602006018346D1/de
Priority to EP06798340A priority patent/EP1942153B1/en
Priority to US12/088,814 priority patent/US20090281253A1/en
Publication of WO2007040101A1 publication Critical patent/WO2007040101A1/ja

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/36Sulfur-, selenium-, or tellurium-containing compounds
    • C08K5/41Compounds containing sulfur bound to oxygen
    • C08K5/42Sulfonic acids; Derivatives thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/04Oxygen-containing compounds
    • C08K5/09Carboxylic acids; Metal salts thereof; Anhydrides thereof
    • C08K5/098Metal salts of carboxylic acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L101/00Compositions of unspecified macromolecular compounds
    • C08L101/02Compositions of unspecified macromolecular compounds characterised by the presence of specified groups, e.g. terminal or pendant functional groups
    • C08L101/10Compositions of unspecified macromolecular compounds characterised by the presence of specified groups, e.g. terminal or pendant functional groups containing hydrolysable silane groups

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Sealing Material Composition (AREA)

Abstract

本発明は、良好な硬化性と貯蔵安定性を有する硬化性組成物を提供することを目的とする。本発明は (A)シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケイ素含有基を有する有機重合体、 (B)カルボン酸金属塩(b1)、および/または、カルボン酸(b2)、並びに、 (C)一般式(1): R1SO3R2  (1) (式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、置換あるいは非置換の炭化水素基を表す)で表される有機スルホン酸エステル、等 を含有することを特徴とする硬化性組成物に関する。

Description

明 細 書
硬化性と貯蔵安定性の改善された硬化性組成物
技術分野
[0001] 本発明は、硬化性組成物に関する。
背景技術
[0002] 分子中に少なくとも 1個の反応性ケィ素基を含有する有機重合体は、室温において も湿分等による反応性ケィ素基の加水分解反応等を伴うシロキサン結合の形成によ つて架橋し、ゴム状硬化物が得られると!、う性質を有することが知られて 、る。
[0003] これらの反応性ケィ素基を有する重合体の中でも、主鎖骨格がポリオキシアルキレン 系重合体やポリイソブチレン系重合体である有機重合体は、特許文献 1、特許文献 2 などに開示されており、既に工業的に生産され、シーリング材、接着剤、塗料などの 用途に広く使用されている。
[0004] これらの反応性ケィ素基を有する有機重合体を含有する硬化性組成物は、シラノー ル縮合触媒を用いて硬化させており、一液型の硬化性組成物の場合、ジブチルスズ ビス (ァセチルァセトナート)などの、炭素—スズ結合を有する有機スズ系触媒が広く 使用されている。しカゝしながら、近年、有機スズ系化合物はその毒性が指摘されてい る。
[0005] 有機スズ系触媒以外の硬化触媒として、特許文献 3、特許文献 4、特許文献 5、特許 文献 6に記載されているように 2価のカルボン酸スズ塩が使用されている。この 2価力 ルボン酸スズ塩を用いれば、復元率および耐クリープ性の改良された硬化物が得ら れる。また、特許文献 7、特許文献 8、特許文献 9、特許文献 10、特許文献 11、特許 文献 12、特許文献 13、特許文献 14、特許文献 15、特許文献 16には、各種のカル ボン酸金属塩またはカルボン酸をシラノール縮合触媒として用いた技術が開示され ている。
[0006] これら反応性ケィ素基を有する有機重合体の可塑剤として、ポリプロピレングリコール などの非フタル酸エステル系可塑剤を使用して貯蔵安定性を改善する技術が特許 文献 17、特許文献 18及び特許文献 19に記載されている。 特許文献 1:特開昭 52— 73998号公報
特許文献 2:特開昭 63 - 6041号公報
特許文献 3:特開昭 55— 9669号公報
特許文献 4:特許第 3062626号公報
特許文献 5:特開平 6— 322251号公報
特許文献 6:特開 2002— 285018号公報
特許文献 7:特開平 5— 117519号公報
特許文献 8:特開平 8— 41358号公報
特許文献 9:特開平 5— 39428号公報
特許文献 10:特開 2001— 342363号公報
特許文献 11:特開 2000— 313814号公報
特許文献 12 :特開 2003— 147220号公報
特許文献 13:特開 2003— 206410号公報
特許文献 14:国際公開第 04Z031299号パンフレット
特許文献 15:国際公開第 04Z031300号パンフレット
特許文献 16 :国際公開第 04Z099318号パンフレット
特許文献 17:特開 2000 - 345054号公報
特許文献 18:米国特許第 6410640号明細書
特許文献 19 :国際公開第 00Z056817号パンフレット
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0007] しかしながら、カルボン酸金属塩またはカルボン酸をシラノール縮合触媒として用い
、かつ可塑剤としてポリプロピレングリコールを用いると、触媒活性が低ぐ貯蔵前の 硬化速度が遅いという課題が存在することが判明した。
[0008] 一方、カルボン酸金属塩またはカルボン酸を含有する硬化性組成物の可塑剤として カルボン酸エステルを用いると、貯蔵前の硬化速度は早いが、貯蔵中に硬化速度が 遅くなるという課題があった。
[0009] 本発明は、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する有 機重合体を主成分とする硬化性組成物であって、非有機スズ触媒を用いて、良好な 硬化性と貯蔵安定性を両立する硬化性組成物を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0010] 本発明者等は、このような問題を解決するために鋭意検討した結果、この重合体の シラノール縮合触媒としてカルボン酸金属塩および Zまたはカルボン酸 (B)を用い、 さらに、可塑剤として有機スルホン酸エステル (C)を用いることで、良好な硬化性を有 しながら、貯蔵後も硬化遅延の無い硬化性組成物が得られることを見出し、本発明を 完成させた。 またシラノール縮合触媒としてカルボン酸金属塩および Zまたはカル ボン酸 (B)を用いる非有機スズ系一液型の硬化性組成物において、組成物中の水 分量を 2000ppm以下とし、さらに、可塑剤としてカルボン酸エステル(D)と、シラノー ル縮合助触媒として、イミノ基を有し、かつ、 -NH基およびシロキサン結合を形成
2
することにより架橋し得るケィ素含有基を有しない化合物(以下、「第二ァミン」ともいう
。)(E)を組み合わせることで、良好な硬化性'接着性を有しながら、貯蔵後も硬化遅 延が無く貯蔵安定性の良好な一液型の硬化性組成物が得られることを見出し、本発 明を完成させた。さらに可塑剤としてカルボン酸エステル (D)を用い、シラノール縮合 触媒としてカルボン酸金属塩および Zまたはカルボン酸 (B)を含有する非有機スズ 系一液型の硬化性組成物において、組成物中の水分量を 2000ppm以下とし、さら に、組成物中の(B)成分の酸基を構成するカルボニル基の総モル数 (b)と(D)成分 のカルボニル基の総モル数(d)の比(bZd)を特定の値にすることによって、良好な 硬化性を有しながら、貯蔵後も硬化遅延が無く貯蔵安定性の良好な一液型の硬化 性組成物が得られることを見出し、本発明を完成させた。
[0011] すなわち、本発明は、
(A)シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する有機重合 体、
(B)カルボン酸金属塩 (bl)、および Zまたは、カルボン酸 (b2)
を含有する硬化性組成物であって、
(1)さらに (C)一般式 (1) :
R'SO R2 (1) (式中、 R1および R2は、それぞれ独立に、置換あるいは非置換の炭化水素基を表す
)で表される有機スルホン酸エステル、
を含有することを特徴とする硬化性組成物;
(2)さらに(D)カルボン酸エステル、および、
(E)イミノ基を有し、かつ、— NH基およびシロキサン結合を形成することにより架橋
2
し得るケィ素含有基を有しな 、化合物
を含有し、組成物中の水分量が 2000ppm以下であることを特徴とする非有機スズ系 一液型の硬化性組成物;又は、
(3)さらに(D)カルボン酸エステルを含有し、
組成物中の水分量が 2000ppm以下であり、かつ、
組成物中の(B)成分の酸基を構成するカルボニル基の総モル数(b)と(D)成分の力 ルポニル基の総モル数 (d)の比(bZd)が 0. 07以上であることを特徴とする非有機 スズ系一液型の硬化性組成物に関する。
[0012] (B)成分は、カルボン酸金属塩(bl)、および、カルボン酸(b2)のいずれか一方のみ を含むであることが好ま U、。
[0013] (B)成分が、カルボン酸金属塩 (bl)、および、カルボン酸 (b2)の両方を含むことが 好ましい。
[0014] 好ま 、カルボン酸金属塩 (bl)は、酸基を構成するカルボ-ル基に隣接する炭素 原子が 3級炭素または 4級炭素であるカルボン酸金属塩である。
[0015] 好ま 、カルボン酸 (b2)は、酸基を構成するカルボ-ル基に隣接する炭素原子が 3 級炭素または 4級炭素であるカルボン酸である。
[0016] 有機重合体 (A)の主鎖骨格は、ポリオキシアルキレン系重合体であることが好ま ヽ
[0017] 一般式(1)の R1は、炭素原子数 1から 40の置換あるいは非置換のアルキル基である ことが好ましい。
[0018] 一般式(1)の R2は、炭素原子数 6から 40の置換あるいは非置換のァリール基である ことが好ましい。
[0019] また、(F)成分として、アミンィ匕合物をさらに含有することが好ましい。 [0020] 上記 (A)、 (B)及び (C)からなる硬化性組成物( 1)は、一液型の硬化性組成物であ るのが好ましい。
[0021] (G)成分として、アミノ基含有シランカップリング剤をさらに含有することが好ましい。
[0022] 好まし!/、カルボン酸エステル(D)は、フタル酸エステルである。
[0023] 好ま ヽ (E)成分は、一般式(2):
R3NHR4 (2)
(式中、 R3および R4は、それぞれ独立に、炭素原子数 1から 40の置換若しくは非置 換の炭化水素基である力、又は、 R3および R4が連結して環を形成している)で表され る化合物である。
[0024] 好ましいアミンィ匕合物は、置換基として、少なくとも 1つのへテロ原子を有する炭化水 素基、を含有するァミン化合物である。
[0025] 更に好ましいアミンィ匕合物は、 2位ないし 4位の炭素原子上にヘテロ原子を有する炭 化水素基を含有するァミン化合物である。
[0026] さらに本発明は
(A)シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する有機重合 体、
(B)カルボン酸金属塩 (bl)、および Zまたは、カルボン酸 (b2)、並びに、
(D)力ノレボン酸エステノレ
を含有する硬化性組成物の貯蔵安定性改善方法であって、
組成物中の水分量を 2000ppm以下とする工程、及び、
組成物中の(B)成分の酸基を構成するカルボニル基の総モル数(b)と(D)成分の力 ルポニル基の総モル数 (d)の比(bZd)を 0. 07以上でとする工程、を含むことを特 徴とする非有機スズ系一液型の硬化性組成物の貯蔵安定性改善方法に関する。
[0027] 以下、本発明について詳しく説明する。
[0028] (第一の態様)
まず本発明の第一の態様について説明する。第一の態様は、
(A)シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する有機重合 体、 (B)カルボン酸金属塩 (bl)、および Zまたは、カルボン酸 (b2)
を含有する硬化性組成物であって、
(1)さらに (C)一般式 (1) :
R'SO R2 (1)
3
(式中、 R1および R2は、それぞれ独立に、置換あるいは非置換の炭化水素基を表す )で表される有機スルホン酸エステル、
を含有することを特徴とする硬化性組成物に関する。
[0029] <A成分:シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する有 機重合体について >
第一の態様に用いるシロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を 有する有機重合体の主鎖骨格は特に制限はなぐ各種の主鎖骨格を持つものを使 用することができる。
[0030] 具体的には、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン、ポリオ キシテトラメチレン、ポリオキシエチレン ポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシ プロピレン ポリオキシブチレン共重合体等のポリオキシアルキレン系重合体;ェチ レン プロピレン系共重合体、ポリイソブチレン、イソブチレンとイソプレン等との共重 合体、ポリクロ口プレン、ポリイソプレン、イソプレンあるいはブタジエンとアタリ口-トリ ルおよび Zまたはスチレン等との共重合体、ポリブタジエン、イソプレンあるいはブタ ジェンとアクリロニトリル及びスチレン等との共重合体、これらのポリオレフイン系重合 体に水素添加して得られる水添ポリオレフイン系重合体等の炭化水素系重合体;ァ ジピン酸等の 2塩基酸とダリコールとの縮合、または、ラタトン類の開環重合で得られ るポリエステル系重合体;ェチル (メタ)アタリレート、ブチル (メタ)アタリレート等のモノ マーをラジカル重合して得られる (メタ)アクリル酸エステル系重合体;(メタ)アクリル 酸エステル系モノマー、酢酸ビュル、アクリロニトリル、スチレン等のモノマーをラジカ ル重合して得られるビニル系重合体;上記有機重合体中でのビニルモノマーを重合 して得られるグラフト重合体;ポリサルファイド系重合体; ε一力プロラタタムの開環重 合による 6—ナイロン、へキサメチレンジァミンとアジピン酸の縮重合による 6, 6—ナ ィロン、へキサメチレンジァミンとセバシン酸の縮重合による 6, 10 ナイロン、 ε—ァ ミノウンデカン酸の縮重合による 11—ナイロン、 ε —ァミノラウ口ラタタムの開環重合 によるナイロン 12、上記のナイロンのうち 2成分以上の成分を有する共重合ナイロン 等のポリアミド系重合体;たとえばビスフエノール Αと塩ィ匕カルボニルより縮重合して 製造されるポリカーボネート系重合体、ジァリルフタレート系重合体等が例示される。
[0031] ポリイソブチレン、水添ポリイソプレン、水添ポリブタジエン等の飽和炭化水素系重合 体や、ポリオキシアルキレン系重合体、(メタ)アクリル酸エステル系重合体は比較的 ガラス転移温度が低ぐ得られる硬化物が耐寒性に優れることからより好ましい。
[0032] (A)成分である有機重合体のガラス転移温度は、特に限定は無!、が、 20°C以下で あることが好ましぐ 0°C以下であることがより好ましぐ 20°C以下であることが特に 好ましい。ガラス転移温度が 20°Cを上回ると、冬季または寒冷地での粘度が高くなり 作業性が悪くなる場合があり、また、硬化物の柔軟性が低下し、伸びが低下する場合 がある。上記ガラス転移温度は DSC測定による値を示す。
[0033] また、ポリオキシアルキレン系重合体および (メタ)アクリル酸エステル系重合体は、透 湿性が高く 1液型組成物にした場合に深部硬化性に優れ、更に接着性にも優れるこ とから特に好ましぐポリオキシアルキレン系重合体は最も好ま 、。
[0034] シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する有機重合体中 に含有されるシロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基は、ケィ素 原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有し、シラノール縮合触媒によって加速 される反応によりシロキサン結合を形成することにより架橋しうる基である。シロキサン 結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基としては、一般式 (3):
- SiR5 X (3)
3-a a
(式中、 R5は、炭素原子数 1から 20のアルキル基、炭素原子数 6から 20のァリール基 、炭素原子数 7から 20のァラルキル基または (R' ) SiO - (R'は、それぞれ独立に、
3
炭素原子数 1から 20の置換あるいは非置換の炭化水素基である)で示されるトリオル ガノシロキシ基である。また、 Xは、それぞれ独立に、水酸基または加水分解性基で あって、 Xが複数存在する場合には、それらは同一でもよぐまた異なっていてもよい 。さらに、 aは 1、 2、 3のいずれかである)で表される基があげられる。
[0035] 上記加水分解性基としては、特に限定されず、従来公知の加水分解性基であればよ い。具体的には、例えば水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、ァシルォキシ基、 ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノォキシ基、メルカプト基、ァルケ -ルォキシ基等が挙げられる。これらの内では、水素原子、アルコキシ基、ァシルォ キシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノォキシ基、メルカプト基およびアル ケニルォキシ基が好ましぐ加水分解性が穏やかで取扱 、やす 、と 、う観点からアル コキシ基が特に好ましい。
[0036] 上記加水分解性基や水酸基は、 1個のケィ素原子に 1〜3個の範囲で結合すること ができ、硬化性の点から 2個または 3個が好ましい。加水分解性基や水酸基がケィ素 原子に 2個以上結合する場合には、それらは同じであってもよいし、異なってもよい。 ケィ素原子上に 3つの水酸基又は加水分解性基を有する、シロキサン結合を形成す ることにより架橋し得るケィ素含有基は、活性が高く良好な硬化性が得られること、ま た、得られる硬化物の復元性、耐久性、耐クリープ性に優れることから好ましい。一方 、ケィ素原子上に 2つの水酸基又は加水分解性基を有するシロキサン結合を形成す ることにより架橋し得るケィ素含有基は、貯蔵安定性に優れ、また、得られる硬化物 が高伸び、高強度であることから好ましい。
[0037] また上記一般式(3)における R5の具体例としては、たとえばメチル基、ェチル基等の アルキル基、シクロへキシル基等のシクロアルキル基、フエ-ル基等のァリール基、 ベンジル基等のァラルキル基や、 R,がメチル基、フエ-ル基等である (R,) SiO—で
3 示されるトリオルガノシロキシ基等があげられる。これらの中ではメチル基が特に好ま しい。
[0038] シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基のより具体的な例示とし ては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリイソプロボキシシリル基、ジメトキシ メチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基、ジイソプロボキシメチルシリル基が挙げら れる。活性が高く良好な硬化性が得られることから、トリメトキシシリル基、トリエトキシ シリル基、ジメトキシメチルシリル基がより好ましぐトリメトキシシリル基が特に好ましい 。また、貯蔵安定性の点からはジメトキシメチルシリル基が特に好ましい。また、トリエ トキシシリル基およびジエトキシメチルシリル基は、シロキサン結合を形成することによ り架橋し得るケィ素含有基の加水分解反応に伴って生成するアルコールが、ェタノ ールであり、より高 、安全性を有することから特に好まし 、。
[0039] シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基の導入は公知の方法で 行えばよい。すなわち、例えば以下の方法が挙げられる。
[0040] (ィ)分子中に水酸基等の官能基を有する有機重合体に、この官能基に対して反応 性を示す活性基および不飽和基を有する有機化合物を反応させ、不飽和基を含有 する有機重合体を得る。もしくは、不飽和基含有エポキシィ匕合物との共重合により不 飽和基含有有機重合体を得る。っ ヽで得られた反応生成物にシロキサン結合を形 成することにより架橋し得るケィ素含有基を有するヒドロシランを作用させてヒドロシリ ル化する。
[0041] (口)(ィ)法と同様にして得られた不飽和基を含有する有機重合体にメルカプト基お よびシロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する化合物を 反応させる。
[0042] (ハ)分子中に水酸基、エポキシ基やイソシァネート基等の官能基を有する有機重合 体に、この官能基に対して反応性を示す官能基およびシロキサン結合を形成するこ とにより架橋し得るケィ素含有基を有する化合物を反応させる。
[0043] 以上の方法のなかで、(ィ)の方法、または (ハ)のうち末端に水酸基を有する重合体 とイソシァネート基およびシロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有 基を有する化合物を反応させる方法は、比較的短!、反応時間で高!、転化率が得ら れる為に好ましい。更に、(ィ)の方法で得られたシロキサン結合を形成することにより 架橋し得るケィ素含有基を有する有機重合体は、(ハ)の方法で得られる有機重合体 よりも低粘度で作業性の良い硬化性組成物となること、また、(口)の方法で得られる 有機重合体は、メルカプトシランに基づく臭気が強いことから、(ィ)の方法が特に好 ましい。
[0044] (ィ)の方法において用いるヒドロシランィ匕合物の具体例としては、たとえば、トリクロ口 シラン、メチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン、フエニルジクロロシランのようなハ ロゲン化シラン類;トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルジェトキシシラン、メチ ルジメトキシシラン、フエ-ルジメトキシシラン、 1— [2— (トリメトキシシリル)ェチル]― 1, 1, 3, 3—テトラメチルジシロキサンのようなアルコキシシラン類;メチルジァセトキ シシラン、フエ-ルジァセトキシシランのようなァシロキシシラン類;ビス(ジメチルケトキ シメート)メチルシラン、ビス(シクロへキシルケトキシメート)メチルシランのようなケトキ シメートシラン類などがあげられる力 これらに限定されるものではない。これらのうち ではとくにハロゲンィ匕シラン類、アルコキシシラン類が好ましぐ特にアルコキシシラン 類は、得られる硬化性組成物の加水分解性が穏やかで取り扱 、やす 、ために最も 好ましい。アルコキシシラン類の中で、メチルジメトキシシランは、入手し易ぐ得られ る有機重合体を含有する硬化性組成物の硬化性、貯蔵安定性、伸び特性、引張強 度が高い為に特に好ましい。また、トリメトキシシランは、得られる硬化性組成物の硬 化性および復元性の点力も特に好ま 、。
[0045] (口)の合成法としては、たとえば、メルカプト基およびシロキサン結合を形成すること により架橋し得るケィ素含有基を有する化合物を、ラジカル開始剤および Zまたはラ ジカル発生源存在下でのラジカル付加反応によって、有機重合体の不飽和結合部 位に導入する方法等が挙げられる力 特に限定されるものではない。上記メルカプト 基およびシロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する化合 物の具体例としては、たとえば、 γ—メルカプトプロピルトリメトキシシラン、 γ—メルカ プトプロピルメチルジメトキシシラン、 γ —メルカプトプロピルトリエトキシシラン、 γ—メ ルカプトプロピルメチルジェトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、メルカプ トメチルトリエトキシシランなどがあげられる力 これらに限定されるものではない。
[0046] (ハ)の合成法のうち末端に水酸基を有する重合体とイソシァネート基およびシロキサ ン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する化合物を反応させる方 法としては、たとえば、特開平 3— 47825号公報に示される方法等が挙げられるが、 特に限定されるものではな 、。上記イソシァネート基およびシロキサン結合を形成す ることにより架橋し得るケィ素含有基を有する化合物の具体例としては、たとえば、 γ
—イソシァネートプロピルトリメトキシシラン、 γ—イソシァネートプロピルメチルジメトキ シシラン、 γ —イソシァネートプロピルトリエトキシシラン、 γ —イソシァネートプロピノレ メチルジェトキシシラン、イソシァネートメチルトリメトキシシラン、イソシァネートメチル トリエトキシシラン、イソシァネートメチルジメトキシメチルシラン、イソシァネートメチル ジエトキシメチルシランなどがあげられる力 これらに限定されるものではな 、。 [0047] トリメトキシシラン等の一つのケィ素原子に 3個の加水分解性基が結合して 、るシラン 化合物は不均化反応が進行する場合がある。不均化反応が進むと、ジメトキシシラン ゃテトラヒドロシランのようなかなり危険な化合物が生じる。しかし、 γ—メルカプトプロ ピルトリメトキシシランや γ—イソシァネートプロピルトリメトキシシランでは、このような 不均化反応は進行しない。このため、ケィ素含有基としてトリメトキシシリル基など 3個 の加水分解性基が一つのケィ素原子に結合している基を用いる場合には、(口)また は (ハ)の合成法を用いることが好まし 、。
[0048] 一方、一般式 (4) :
H- (SiR6 O) SiR6— R7— SiX (4)
2 m 2 3
( (式中、 Xは上記に同じ。(2 111+ 2)個の は、それぞれ独立に、炭化水素基また は— OSi (R' ' ) (R' 'は、それぞれ独立に、炭素原子数 1から 20の置換あるいは非
3
置換の炭化水素基である)で示されるトリオルガノシロキシ基であり、入手性およびコ ストの点から、炭素原子数 1から 20の炭化水素基が好ましぐ炭素原子数 1から 8の 炭化水素基がより好ましぐ炭素原子数 1から 4の炭化水素基が特に好ましい。 R7は 2価の有機基であり、入手性およびコストの点から、炭素原子数 1から 12の 2価の炭 化水素基が好ましぐ炭素原子数 2から 8の 2価の炭化水素基がより好ましぐ炭素原 子数 2の 2価の炭化水素基が特に好ましい。また、 mは、 0から 19の整数であり、入手 性およびコストの点から、 1が好ましい)で表されるシラン化合物は、不均化反応が進 まない。このため、(ィ)の合成法で、 3個の加水分解性基が 1つのケィ素原子に結合 して 、る基を導入する場合には、一般式 (4)で表されるシラン化合物を用いることが 好ましい。一般式 (4)で示されるシラン化合物の具体例としては、 1— [2— (トリメトキ シシリル)ェチル ]— 1, 1, 3, 3—テトラメチルジシロキサン、 1— [2— (トリメトキシシリ ル)プロピル]— 1, 1, 3, 3—テトラメチルジシロキサン、 1— [2— (トリメトキシシリル) へキシル ]ー1, 1, 3, 3—テトラメチルジシロキサンが挙げられる。
[0049] シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する有機重合体は 直鎖状、または分岐を有してもよぐその数平均分子量は GPCにおけるポリスチレン 換算 ίこお ヽて、好まし <ίま 500〜100, 000程度、より好まし <ίま 1, 000〜50, 000 であり、特に好ましくは 3, 000-30, 000である。数平均分子量が 500未満では、硬 化物の伸び特性の点で不都合な傾向があり、 100, 000を越えると、高粘度となる為 に作業性の点で不都合な傾向がある。
[0050] 高強度、高伸びで、低弾性率を示すゴム状硬化物を得るためには、有機重合体に含 有されるシロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基は重合体 1分 子中に平均して少なくとも 1個存在するのが好ましぐより好ましくは 1. 1〜5個存在 するのがよい。分子中に含まれるシロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ 素含有基の数が平均して 1個未満になると、硬化性が不充分になり、良好なゴム弾性 挙動を発現しに《なる。シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有 基は、有機重合体分子鎖の主鎖の末端あるいは側鎖の末端にあってもよいし、また 、両方にあってもよい。特に、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素 含有基が分子鎖の主鎖の末端にあるときは、最終的に形成される硬化物に含まれる 有機重合体成分の有効網目鎖長が長くなるため、高強度、高伸びで、低弾性率を示 すゴム状硬化物が得られやすくなる。
[0051] 上記ポリオキシアルキレン系重合体は、本質的に一般式(5):
R8 - O - (5)
(式中、 R8は、炭素原子数 1から 14の直鎖状もしくは分岐アルキレン基である。)で示 される繰り返し単位を有する重合体であり、一般式 (5)における R8は、炭素原子数 1 力も 14の、さらには 2力ら 4の、直鎖状もしくは分岐状アルキレン基が好ましい。一般 式(5)で示される繰り返し単位の具体例としては、
-CH O—、 -CH CH O—、 -CH CH (CH ) 0 CH CH (C H ) 0
2 2 2 2 3 2 2 5
CH C (CH ) O—、 -CH CH CH CH O—
2 3 2 2 2 2 2
等が挙げられる。ポリオキシアルキレン系重合体の主鎖骨格は、 1種類だけの繰り返 し単位力 なってもよいし、 2種類以上の繰り返し単位力 なってもよい。特にシーラ ント等に使用される場合には、プロピレンォキシド重合体を主成分とする重合体から 成るものが非晶質であることや比較的低粘度である点から好ましい。
[0052] ポリオキシアルキレン系重合体の合成法としては、例えば、 KOHのようなアルカリ触 媒による重合法、特開昭 61— 215623号公報に示される有機アルミニウム化合物と ポルフィリンとを反応させて得られる錯体のような遷移金属化合物—ボルフイリン錯体 触媒による重合法、特公昭 46— 27250号公報、特公昭 59— 15336号公報、米国 特許第 3278457号明細書、米国特許第 3278458号明細書、米国特許第 327845 9号明細書、米国特許第 3427256号明細書、米国特許第 3427334号明細書、米 国特許第 3427335号明細書等に示される複合金属シアン化物錯体触媒による重 合法、特開平 10— 273512号公報に例示されるポリホスファゼン塩カもなる触媒を 用いる重合法、特開平 11— 060722号公報に例示されるホスファゼンィ匕合物力もな る触媒を用いる重合法等、があげられるが、特に限定されるものではない。
[0053] シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有するポリオキシアル キレン系重合体の製造方法は、特公昭 45— 36319号公報、同 46— 12154号公報 、特開昭 50— 156599号公報、同 54— 6096号公報、同 55— 13767号公報、同 55 13468号公報、同 57— 164123号公報、特公平 3— 2450号公報、米国特許第 3 632557号明細書、米国特許第 4345053号明細書、米国特許第 4366307号明細 書、米国特許第 4960844号明細書等の各公報に提案されているもの、また特開昭 61— 197631号公報、同 61— 215622号公報、同 61— 215623号公報、同 61— 2 18632号公報、特開平 3— 72527号公報、特開平 3— 47825号公報、特開平 8— 2 31707号公報の各公報に提案されている数平均分子量 6, 000以上、 MwZMnが 1. 6以下の高分子量で分子量分布が狭いポリオキシアルキレン系重合体が例示で きるが、特にこれらに限定されるものではない。
[0054] 上記のシロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有するポリオ キシアルキレン系重合体は、単独で使用してもょ 、し 2種以上併用してもょ 、。
[0055] 上記飽和炭化水素系重合体は芳香環以外の炭素 炭素不飽和結合を実質的に含 有しない重合体であり、その骨格をなす重合体は、(1)エチレン、プロピレン、 1ーブ テン、イソブチレンなどのような炭素原子数 2から 6のォレフイン系化合物を主モノマ 一として重合させる力、(2)ブタジエン、イソプレンなどのようなジェン系化合物を単 独重合させ、あるいは、上記ォレフィン系化合物とを共重合させた後、水素添加する などの方法により得ることができる力 イソブチレン系重合体や水添ポリブタジエン系 重合体は、末端に官能基を導入しやすぐ分子量を制御しやすぐまた、末端官能基 の数を多くすることができるので好ましぐイソブチレン系重合体が特に好ましい。 [0056] 主鎖骨格が飽和炭化水素系重合体であるものは、耐熱性、耐候性、耐久性、及び、 湿気遮断性に優れる特徴を有する。
[0057] イソブチレン系重合体は、単量体単位のすべてがイソブチレン単位力 形成されて いてもよいし、他単量体との共重合体でもよいが、ゴム特性の面力 イソブチレンに由 来する繰り返し単位を 50重量%以上含有するものが好ましぐ 80重量%以上含有す るものがより好ましぐ 90〜99重量%含有するものが特に好ましい。
[0058] 飽和炭化水素系重合体の合成法としては、従来、各種重合方法が報告されているが 、特に近年多くのいわゆるリビング重合が開発されている。飽和炭化水素系重合体、 特にイソブチレン系重合体の場合、 Kennedyらによって見出されたィ-ファー重合( J. P. Kennedyら、 J. Polymer Sci. , Polymer Chem. Ed. 1997年、 15卷 、 2843頁)を用いることにより容易に製造することが可能であり、分子量 500〜: L00, 000程度を、分子量分布 1. 5以下で重合でき、分子末端に各種官能基を導入できる ことが知られている。
[0059] シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する飽和炭化水素 系重合体の製法としては、たとえば、特公平 4— 69659号公報、特公平 7— 108928 号公報、特開昭 63— 254149号公報、特開昭 64— 22904号公報、特開平 1— 197 509号公報、特許第 2539445号公報、特許第 2873395号公報、特開平 7— 5388 2号公報の各明細書などに記載されている力 特にこれらに限定されるものではない
[0060] 上記のシロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する飽和炭 化水素系重合体は、単独で使用してもよいし 2種以上併用してもよい。
[0061] 上記 (メタ)アクリル酸エステル系重合体の主鎖を構成する (メタ)アクリル酸エステル 系モノマーとしては特に限定されず、各種のものを用いることができる。例示するなら ば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ェチル、(メタ)アクリル 酸 n—プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸 n—ブチル、(メタ)ァ クリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸 tert—ブチル、(メタ)アクリル酸 n—ペンチル、( メタ)アクリル酸 n—へキシル、(メタ)アクリル酸シクロへキシル、(メタ)アクリル酸 n— ヘプチル、(メタ)アクリル酸 n—ォクチル、(メタ)アクリル酸 2—ェチルへキシル、(メタ )アクリル酸ノエル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル 酸フヱ-ル、(メタ)アクリル酸トルィル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸 2 —メトキシェチル、(メタ)アクリル酸 3—メトキシブチル、(メタ)アクリル酸 2—ヒドロキシ ェチル、(メタ)アクリル酸 2—ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)ァ クリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸 2—アミノエチル、 Ύ— (メタクリロイルォキシプロ タクリロイルォキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロイルォキシメチルトリエトキシシラ ン、メタクリロイルォキシメチルジメトキシメチルシラン、メタクリロイルォキシメチルジェ トキシメチルシラン、(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、(メタ)アクリル酸ト リフルォロメチルメチル、(メタ)アクリル酸 2—トリフルォロメチルェチル、(メタ)アタリ ル酸 2—パーフルォロェチルェチル、(メタ)アクリル酸 2—パーフルォロェチルー 2— パーフルォロブチルェチル、(メタ)アクリル酸パーフルォロェチル、(メタ)アクリル酸 トリフルォロメチル、(メタ)アクリル酸ビス(トリフルォロメチル)メチル、(メタ)アクリル酸 2—トリフルォロメチルー 2—パーフルォロェチルェチル、(メタ)アクリル酸 2—パーフ ルォ口へキシルェチル、(メタ)アクリル酸 2—パーフルォロデシルェチル、(メタ)ァク リル酸 2—パーフルォ口へキサデシルェチル等の(メタ)アクリル酸系モノマーが挙げ られる。上記 (メタ)アクリル酸エステル系重合体では、(メタ)アクリル酸エステル系モ ノマーとともに、以下のビニル系モノマーを共重合することもできる。該ビュル系モノ マーを例示すると、スチレン、ビュルトルエン、 α—メチルスチレン、クロルスチレン、 スチレンスルホン酸及びその塩等のスチレン系モノマー;パーフルォロエチレン、パ 一フルォロプロピレン、フッ化ビ-リデン等のフッ素含有ビュルモノマー;ビュルトリメト キシシラン、ビュルトリエトキシシラン等のケィ素含有ビュル系モノマー;無水マレイン 酸、マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル;フマル 酸、フマル酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル;マレイミド、メチルマ レイミド、ェチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、へキシルマレイミド、 ォクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フエ-ルマレイミド、シク 口へキシルマレイミド等のマレイミド系モノマー;アクリロニトリル、メタタリ口-トリル等の 二トリル基含有ビュル系モノマー;アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド基含有ビ- ル系モノマー;酢酸ビュル、プロピオン酸ビュル、ピバリン酸ビュル、安息香酸ビュル 、桂皮酸ビュル等のビュルエステル類;エチレン、プロピレン等のアルケン類;ブタジ ェン、イソプレン等の共役ジェン類;塩化ビュル、塩化ビ-リデン、塩化ァリル、ァリル アルコール等が挙げられる。これらは、単独で用いても良いし、複数を共重合させて も構わない。なかでも、生成物の物性等から、スチレン系モノマー及び (メタ)アクリル 酸系モノマーからなる重合体が好ましい。より好ましくは、アクリル酸エステルモノマー 及びメタクリル酸エステルモノマー力 なる (メタ)アクリル系重合体であり、特に好まし くはアクリル酸エステルモノマー力もなるアクリル系重合体である。一般建築用等の用 途においては配合物の低粘度、硬化物の低モジュラス、高伸び、耐候、耐熱性等の 物性が要求される点から、アクリル酸ブチル系モノマーが更に好ましい。
[0062] 一方、 自動車用途等の耐油性等が要求される用途においては、アクリル酸ェチルを 主とした共重合体が更に好ま 、。このアクリル酸ェチルを主とした重合体は耐油性 に優れるが低温特性 (耐寒性)にやや劣る傾向があるため、その低温特性を向上さ せるために、アクリル酸ェチルの一部をアクリル酸ブチルに置き換えることも可能であ る。ただし、アクリル酸ブチルの比率を増やすに伴いその良好な耐油性が損なわれ ていくので、耐油性を要求される用途にはその比率は 40%以下にするのが好ましく 、更には 30%以下にするのがより好ましい。
[0063] また、耐油性を損なわずに低温特性等を改善するために側鎖のアルキル基に酸素 が導入されたアクリル酸 2—メトキシェチルゃアクリル酸 2—エトキシェチル等を用 いるのも好ましい。ただし、側鎖にエーテル結合を持つアルコキシ基の導入により耐 熱性が劣る傾向にあるので、耐熱性が要求されるときには、その比率は 40%以下に するのが好ましい。各種用途や要求される目的に応じて、必要とされる耐油性や耐 熱性、低温特性等の物性を考慮し、その比率を変化させ、適した重合体を得ることが 可能である。例えば、限定はされないが耐油性や耐熱性、低温特性等の物性バラン スに優れている例としては、アクリル酸ェチル /アクリル酸ブチル /アクリル酸 2—メト キシェチル(重量比で 40〜50Z20〜30Z30〜20)の共重合体が挙げられる。第 一の態様においては、これらの好ましいモノマーを他のモノマーと共重合、更にはブ ロック共重合させても構わなぐその際は、これらの好ましいモノマーが重量比で 40 %以上含まれて 、ることが好ま 、。なお上記表現形式で例えば (メタ)アクリル酸と は、アクリル酸および Zあるいはメタクリル酸を表す。
[0064] (メタ)アクリル酸エステル系重合体の合成法としては、特に限定されず、公知の方法 で行えばよい。但し、重合開始剤としてァゾ系化合物、過酸ィ匕物などを用いる通常の フリーラジカル重合法で得られる重合体は、分子量分布の値が一般に 2以上と大きく 、粘度が高くなるという問題を有している。従って、分子量分布が狭ぐ粘度の低い (メ タ)アクリル酸エステル系重合体であって、高 、割合で分子鎖末端に架橋性官能基 を有する (メタ)アクリル酸エステル系重合体を得るためには、リビングラジカル重合法 を用いることが好ましい。
[0065] 「リビングラジカル重合法」の中でも、有機ハロゲン化物ある 、はハロゲン化スルホ- ル化合物等を開始剤、遷移金属錯体を触媒として (メタ)アクリル酸エステル系モノマ 一を重合する「原子移動ラジカル重合法」は、上記の「リビングラジカル重合法」の特 徴に加えて、官能基変換反応に比較的有利なハロゲン等を末端に有し、開始剤や 触媒の設計の自由度が大きいことから、特定の官能基を有する (メタ)アクリル酸エス テル系重合体の製造方法としてはさらに好まし 、。この原子移動ラジカル重合法とし ては例えば、 Matyjaszewskiら、ジャーナル'ォブ'アメリカン'ケミカルソサエティ一( J. Am. Chem. Soc. ) 1995年、 117卷、 5614頁など力挙げられる。
[0066] シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する (メタ)アクリル 酸エステル系重合体の製法としては、たとえば、特公平 3— 14068号公報、特公平 4 — 55444号公報、特開平 6— 211922号公報等に、連鎖移動剤を用いたフリーラジ カル重合法を用いた製法が開示されている。また、特開平 9— 272714号公報等に、 原子移動ラジカル重合法を用いた製法が開示されているが、特にこれらに限定され るものではない。
[0067] 上記のシロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する (メタ) アクリル酸エステル系重合体は、単独で使用してもよ ヽし 2種以上併用してもよ 、。
[0068] これらのシロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する有機 重合体は、単独で使用してもよいし 2種以上併用してもよい。具体的には、シロキサン 結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有するポリオキシアルキレン系 重合体、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する飽和 炭化水素系重合体、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を 有する (メタ)アクリル酸エステル系重合体、力 なる群力 選択される 2種以上をブレ ンドしてなる有機重合体も使用できる。
[0069] シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有するポリオキシアル キレン系重合体とシロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有 する (メタ)アクリル酸エステル系重合体をブレンドしてなる有機重合体の製造方法は 、特開昭 59— 122541号公報、特開昭 63— 112642号公報、特開平 6— 172631 号公報、特開平 11— 116763号公報等に提案されているが、特にこれらに限定され るものではない。好ましい具体例は、シロキサン結合を形成することにより架橋し得る ケィ素含有基を有し分子鎖が実質的に、下記一般式 (6):
-CH -C (R9) (COOR10) (6)
2
(式中、 R9は水素原子またはメチル基、 R1C>は炭素原子数 1から 8のアルキル基を示 す)で表される炭素原子数 1から 8のアルキル基を有する (メタ)アクリル酸エステル単 量体単位と、下記一般式 (7) :
-CH -C (R9) (COOR11) (7)
2
(式中、 R9は上記に同じ、 R11は炭素原子数 10以上のアルキル基を示す)で表される 炭素原子数 10以上のアルキル基を有する (メタ)アクリル酸エステル単量体単位から なる共重合体に、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有 するポリオキシアルキレン系重合体をブレンドして製造する方法である。
[0070] 上記一般式(6)の R1Gとしては、たとえばメチル基、ェチル基、プロピル基、 n—ブチ ル基、 t—ブチル基、 2 ェチルへキシル基等の炭素原子数 1から 8、好ましくは 1か ら 4、さらに好ましくは 1から 2のアルキル基があげられる。なお、有機重合体中に含ま れる R1Gのアルキル基は単一の基力 構成されていてもよぐまた 2種以上のアルキル 基から構成されて 、てもよ 、。
[0071] 上記一般式 (6)の R11としては、たとえばラウリル基、トリデシル基、セチル基、ステアリ ル基、ベへニル基等の炭素原子数 10以上、通常は 10から 30、好ましくは 10から 20 の長鎖のアルキル基があげられる。なお、有機重合体中に含まれる R11のアルキル基 は R1Gの場合と同様、単一の基カゝら構成されていてもよぐまた 2種以上のアルキル基 力 構成されて 、てもよ 、。
[0072] 該 (メタ)アクリル酸エステル系重合体の分子鎖は実質的に式 (6)及び式(7)の単量 体単位力もなるのが好ましいが、ここでいう「実質的に」とは該共重合体中に存在する 式 (6)及び式(7)の単量体単位の合計が 50重量%をこえることを意味する。式 (6) 及び式(7)の単量体単位の合計は好ましくは 70重量%以上である。
[0073] また式(6)の単量体単位と式(7)の単量体単位の存在比は、重量比で 95: 5〜40: 6 0力好ましく、 90 : 10〜60 : 40力さらに好ましい。
[0074] 該共重合体に含有されて!ヽてもよ!/ヽ式 (6)及び式(7)以外の単量体単位としては、 たとえばアクリル酸、メタクリル酸等のアクリル酸;アクリルアミド、メタクリルアミド、 N- メチロールアクリルアミド、 N—メチロールメタクリルアミド等のアミド基、グリシジルァク リレート、グリシジルメタタリレート等のエポキシ基、ジェチルアミノエチルアタリレート、 ジェチルアミノエチルメタタリレート、アミノエチルビ-ルエーテル等のアミノ基を含む 単量体;その他アクリロニトリル、スチレン、 α—メチルスチレン、アルキルビュルエー テル、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビュル、エチレン等に起因する単量体 単位があげられる。
[0075] シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する飽和炭化水素 系重合体とシロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する (メ タ)アクリル酸エステル系重合体をブレンドしてなる有機重合体は、特開平 1― 1687 64号公報、特開 2000— 186176号公報等に提案されている力 特にこれらに限定 されるものではない。
[0076] さら〖こ、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する (メタ) アクリル酸エステル系重合体をブレンドしてなる有機重合体の製造方法としては、他 にも、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する有機重 合体の存在下で (メタ)アクリル酸エステル系単量体の重合を行う方法が利用できる。 この製造方法は、特開昭 59— 78223号公報、特開昭 59— 168014号公報、特開 昭 60— 228516号公報、特開昭 60— 228517号公報等の各公報に具体的に開示 されている力 これらに限定されるものではない。 [0077] 一方、有機重合体の主鎖骨格中には本発明の効果を大きく損なわない範囲でウレタ ン結合成分等の他の成分を含んで 、てもよ 、。
[0078] 上記ウレタン結合成分としては特に限定されないが、イソシァネート基と活性水素基 との反応により生成する基 (以下、アミドセグメントともいう)を挙げることができる。
[0079] 上記アミドセグメントは一般式 (8) :
NR12 - C ( = 0) - (8)
R12は水素原子または 1価の有機基であり、好ましくは炭素原子数 1から 20の置換あ るいは非置換の 1価の炭化水素基であり、より好ましくは炭素原子数 1から 8の置換あ るいは非置換の 1価の炭化水素基である)で表される基である。
[0080] 上記アミドセグメントとしては、具体的には、イソシァネート基と水酸基との反応により 生成するウレタン基;イソシァネート基とアミノ基との反応により生成する尿素基;イソ シァネート基とメルカプト基との反応により生成するチォウレタン基などを挙げることが できる。また、第一の態様では、上記ウレタン基、尿素基、及び、チォウレタン基中の 活性水素が、更にイソシァネート基と反応して生成する基も、一般式 (8)の基に含ま れる。
[0081] アミドセグメントとシロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有す る有機重合体の工業的に容易な製造方法を例示すると、末端に活性水素含有基を 有する有機重合体に、過剰のポリイソシァネートイ匕合物を反応させて、ポリウレタン系 主鎖の末端にイソシァネート基を有する重合体とした後、あるいは同時に、該イソシァ ネート基の全部または一部に一般式(9):
W-R13-SiR5 X (9)
3-a a
(ただし、式中、 R5、 X、 aは上記と同じ。 R13は、 2価の有機基であり、より好ましくは炭 素原子数 1から 20の置換もしくは非置換の 2価の炭化水素基である。 Wは水酸基、力 ルポキシル基、メルカプト基およびアミノ基(1級または 2級)力 選ばれた活性水素含 有基である。 )で表されるケィ素化合物の W基を反応させる方法により製造されるもの を挙げることができる。この製造方法に関連した、有機重合体の公知の製造法を例 示すると、特公昭 46— 12154号公報 (米国特許第 3632557号明細書)、特開昭 58 109529号公報 (米国特許第 4374237号明細書)、特開昭 62— 13430号公報 ( 米国特許第 4645816号明細書)、特開平 8— 53528号公報 (欧州特許出願公開第 0676403号明細書)、特開平 10— 204144号公報(欧州特許出願公開第 083110 8号明細書)、特表 2003— 508561号公報 (米国特許第 6197912号明細書)、特 開平 6— 211879号公報(米国特許第 5364955号明細書)、特開平 10— 53637号 公報 (米国特許第 5756751号明細書)、特開平 11— 100427号公報、特開 2000 — 169544号公報、特開 2000— 169545号公報、特開 2002— 212415号公報、 特許第 3313360号公報、米国特許第 4067844号明細書、米国特許第 3711445 号明細書、特開 2001— 323040号公報、などが挙げられる。
[0082] また、末端に活性水素含有基を有する有機重合体に一般式 (10):
0 = C=N-R13-SiR5 X (10)
3-a a
(ただし、式中 R5、 R13、 X、 aは上記に同じ。)で示されるシロキサン結合を形成するこ とにより架橋し得るケィ素含有基含有イソシァネート化合物とを反応させることにより 製造されるものを挙げることができる。この製造方法に関連した、有機重合体の公知 の製造法を例示すると、特開平 11― 279249号公報 (米国特許第 5990257号明細 書)、特開 2000— 119365号公報 (米国特許第 6046270号明細書)、特開昭 58— 29818号公報 (米国特許第 4345053号明細書)、特開平 3— 47825号公報 (米国 特許第 5068304号明細書)、特開平 11— 60724号公報、特開 2002— 155145号 公報、特開 2002— 249538号公報、国際公開第 03/018658号パンフレット、国 際公開第 03Z059981号パンフレット、などが挙げられる。
[0083] 末端に活性水素含有基を有する有機重合体としては、末端に水酸基を有するォキシ アルキレン重合体(ポリエーテルポリオール)、ポリアクリルポリオール、ポリエステルポ リオール、末端に水酸基を有する飽和炭化水素系重合体 (ポリオレフインポリオール) 、ポリチオール化合物、ポリアミンィ匕合物などが挙げられる。これらの中でも、ポリエー テルポリオール、ポリアクリルポリオール、および、ポリオレフインポリオールは、得られ る有機重合体のガラス転移温度が比較的低ぐ得られる硬化物が耐寒性に優れるこ とから好ましい。特に、ポリエーテルポリオールは、得られる有機重合体の粘度が低く 作業性が良好であり、深部硬化性および接着性が良好である為に特に好ましい。ま た、ポリアクリルポリオールおよび飽和炭化水素系重合体は、得られる有機重合体の 硬化物の耐候性 ·耐熱性が良好である為により好ま 、。
[0084] ポリエーテルポリオールとしては、いかなる製造方法において製造されたものでも使 用することが出来るが、全分子平均で分子末端当り少なくとも 0. 7個の水酸基を末端 に有するものが好ましい。具体的には、従来のアルカリ金属触媒を使用して製造した ォキシアルキレン重合体や、複合金属シアン化物錯体ゃセシウムの存在下、少なくと も 2つの水酸基を有するポリヒドロキシィ匕合物などの開始剤に、アルキレンォキシドを 反応させて製造されるォキシアルキレン重合体などが挙げられる。
[0085] 上記の各重合法の中でも、複合金属シアン化物錯体を使用する重合法は、より低不 飽和度で、 MwZMnが狭ぐより低粘度でかつ、高耐酸性、高耐候性のォキシアル キレン重合体を得ることが可能であるため好ましい。
[0086] 上記ポリアクリルポリオールとしては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(共)重合体 を骨格とし、かつ、分子内にヒドロキシル基を有するポリオールを挙げることができる。 この重合体の合成法は、分子量分布が狭ぐ低粘度化が可能なことからリビングラジ カル重合法が好ましぐ原子移動ラジカル重合法がさらに好ましい。また、特開 2001 - 207157号公報に記載されて 、るアクリル酸アルキルエステル系単量体を高温、 高圧で連続塊状重合によって得た、いわゆる SGOプロセスによる重合体を用いるの が好ましい。具体的には、東亞合成 (株)製の UH— 2000等が挙げられる。
[0087] 上記ポリイソシァネートイ匕合物の具体例としては、トルエン(トリレン)ジイソシァネート 、ジフエ-ルメタンジイソシァネート、キシリレンジイソシァネート等の芳香族系ポリイソ シァネート;イソフォロンジイソシァネート、へキサメチレンジイソシァネート等の脂肪族 系ポリイソシァネートなどを挙げることができる。
[0088] 一般式(9)のケィ素化合物としては特に限定はないが、具体的に例示すると、 γ - ァミノプロピルトリメトキシシラン、 Ν—( β—アミノエチル) Ί—ァミノプロピルトリメト キシシラン、 γ - (Ν フエ-ル)ァミノプロピルトリメトキシシラン、 Ν ェチルアミノィ ソブチルトリメトキシシラン、 Ν シクロへキシルァミノメチルトリエトキシシラン、 Ν シ クロへキシルアミノメチルジェトキシメチルシラン、 Ν フエニルアミノメチルトリメトキシ シラン、等のアミノ基含有シラン類; y—ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン等のヒドロ キシ基含有シラン類; Ύ—メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト基含有 シラン類;等が挙げられる。また、特開平 6— 21 1879号公報 (米国特許第 5364955 号明細書)、特開平 10— 53637号公報 (米国特許第 5756751号明細書)、特開平 10— 204144号公報(欧州特許出願公開第 0831 108号明細書)、特開 2000— 16 9544号公報、特開 2000— 169545号公報に記載されている様に、各種の o , β— 不飽和カルボ二ルイ匕合物と一級アミノ基含有シランとの Michael付加反応物、または 、各種の (メタ)アタリロイル基含有シランと一級アミノ基含有ィ匕合物との Michael付カロ 反応物もまた、一般式 (9)のケィ素化合物として用いることができる。
[0089] 一般式(10)のシロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基含有イソ シァネートイ匕合物としては特に限定はないが、具体的に例示すると、 y—トリメトキシ シリルプロピルイソシァネート、 γ —トリエキシシリルプロピルイソシァネート、 γ—メチ
イソシァネート等が挙げられる。また、特開 2000— 1 19365号公報 (米国特許第 604 6270号明細書)に記載されている様に、一般式(9)のケィ素化合物と、過剰の上記 ポリイソシァネートイ匕合物を反応させて得られる化合物もまた、一般式(10)のシロキ サン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基含有イソシァネート化合物とし て用いることができる。
[0090] 第一の態様の (Α)成分である有機重合体の主鎖骨格中にアミドセグメントが多 、と、 有機重合体の粘度が高くなり、作業性の悪い組成物となる場合がある。一方、(Α)成 分の主鎖骨格中のアミドセグメントによって、本発明の組成物の硬化性が向上する傾 向がある。従って、(Α)成分の主鎖骨格中にアミドセグメントを含む場合、アミドセグメ ントは 1分子あたり平均で、 1〜10個が好ましぐ 1 . 5〜7個がより好ましぐ 2〜5個が 特に好ましい。 1個よりも少ない場合には、硬化性が十分ではない場合があり、 10個 よりも大きい場合には、有機重合体が高粘度となり作業性の悪い組成物となる場合が ある。
[0091] < (Β)成分:カルボン酸金属塩 (bl)および Ζまたはカルボン酸 (b2)について > 第一の態様では (B)成分として、カルボン酸金属塩 (bl)および Zまたはカルボン酸 (b2)を用いる。(B)成分は、(A)成分である有機重合体に含有されるケィ素原子に 結合した水酸基または加水分解性基からシロキサン結合を形成させ得る、 Vヽゎゆる シラノール縮合触媒として作用するものである。
[0092] 第一の態様の硬化性組成物には、(B)成分として、カルボン酸金属塩 (bl)および力 ルボン酸(b2)のうち!/、ずれか一方を含んでもよ!、し、カルボン酸金属塩(bl)および カルボン酸 (b2)の両方を含んでもよい。いずれも非有機スズ触媒として、環境への 負荷が小さいことから好ましい。特に、カルボン酸 (b2)は金属を実質的に含有しない 触媒であることから、より好ましい。また、カルボン酸金属塩 (bl)は、得られる硬化性 組成物の貯蔵中の硬化遅延の程度がカルボン酸 (b2)よりも小さいことから、より好ま しい。
[0093] 第一の態様に使用されるカルボン酸金属塩および Zまたはカルボン酸は、特に限定 はなぐ各種の化合物を使用することができる。
[0094] カルボン酸金属塩(bl)としては、カルボン酸スズ、カルボン酸鉛、カルボン酸ビスマ ス、カルボン酸カリウム、カルボン酸カルシウム、カルボン酸バリウム、カルボン酸チタ ン、カルボン酸ジルコニウム、カルボン酸ハフニウム、カルボン酸バナジウム、カルボ ン酸マンガン、カルボン酸鉄、カルボン酸コバルト、カルボン酸ニッケル、カルボン酸 セリウムが触媒活性が高いことから好ましぐ更にはカルボン酸スズ、カルボン酸鉛、 カルボン酸ビスマス、カルボン酸チタン、カルボン酸鉄、カルボン酸ジルコニウムがよ り好ましぐ特にカルボン酸スズが好ましぐ 2価のカルボン酸スズが最も好ましい。
[0095] ここでカルボン酸金属塩を構成するカルボン酸イオンとしては、カルボ-ル炭素を含 めた炭素原子数が 2から 40の炭化水素系のカルボン酸基含有ィ匕合物由来のイオン が好適であり、入手性の点力も炭素原子数 2から 20の炭化水素系のカルボン酸のィ オンが特に好適に使用され得る。
[0096] 上記カルボン酸金属塩を構成するカルボン酸イオンとしては下記酸のイオン体を挙 げることができる。即ち、そのような酸を具体的に例示すると、酢酸、プロピオン酸、酪 酸、吉草酸、カプロン酸、ェナント酸、力プリル酸、 2—ェチルへキサン酸、ペラルゴン 酸、力プリン酸、ゥンデカン酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル 酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、ァラキン酸、ベヘン 酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラタセル酸などの直鎖飽和 脂肪酸類;ゥンデシレン酸、リンデル酸、ッズ酸、フィゼテリン酸、ミリストレイン酸、 2— へキサデセン酸、 6—へキサデセン酸、 7—へキサデセン酸、パルミトレイン酸、ペトロ セリン酸、ォレイン酸、エライジン酸、アスクレピン酸、バタセン酸、ガドレイン酸、ゴン ドイン酸、セトレイン酸、エル力酸、ブラシジン酸、セラコレイン酸、キシメン酸、ルメク ェン酸、アクリル酸、メタクリル酸、アンゲリカ酸、クロトン酸、イソクロトン酸、 10—ゥン デセン酸などのモノエン不飽和脂肪酸類;リノエライジン酸、リノール酸、 10, 12—ォ クタデカジエン酸、ヒラゴ酸、 エレォステアリン酸、 13 エレォステアリン酸、プニ 力酸、リノレン酸、 8, 11, 14 エイコサトリェン酸、 7, 10, 13 ドコサトリェン酸、 4, 8, 11, 14一へキサデカテトラェン酸、モロクチ酸、ステアリドン酸、ァラキドン酸、 8, 12, 16, 19 ドコサテトラェン酸、 4, 8, 12, 15, 18 エイコサペンタエン酸、イワシ 酸、二シン酸、ドコサへキサェン酸などのポリェン不飽和脂肪酸類; 1 メチル酪酸、 イソ酪酸、 2—ェチル酪酸、イソ吉草酸、ッベルクロステアリン酸、ピバル酸、ネオデカ ン酸などの枝分れ脂肪酸類;プロピオール酸、タリリン酸、ステアロール酸、タレべ- ン酸、キシメニン酸、 7—へキサデシン酸などの三重結合をもつ脂肪酸類;ナフテン 酸、マルバリン酸、ステルクリン酸、ヒドノカルプス酸、ショールムーグリン酸、ゴルリン 酸などの脂環式カルボン酸類;ァセト酢酸、エトキシ酢酸、ダリオキシル酸、グリコー ル酸、ダルコン酸、サビニン酸、 2—ヒドロキシテトラデカン酸、ィプロール酸、 2—ヒド ロキシへキサデカン酸、ャラピノール酸、ュ-ペリン酸、アンブレットール酸、ァリュー リット酸、 2 ヒドロキシォクタデカン酸、 12 ヒドロキシォクタデカン酸、 18 ヒドロキ シォクタデカン酸、 9, 10 ジヒドロキシォクタデカン酸、リシノール酸、カムロレン酸、 リカン酸、フエロン酸、セレブロン酸などの含酸素脂肪酸類;クロ口酢酸、 2—クロロア クリル酸、クロ口安息香酸などのモノカルボン酸のハロゲン置換体等が挙げられる。脂 肪族ジカルボン酸としては、アジピン酸、ァゼライン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバ シン酸、ェチルマロン酸、グルタル酸、シユウ酸、マロン酸、コハク酸、ォキシ二酢酸 などの飽和ジカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、アセチレンジカルボン酸、ィタコン 酸などの不飽和ジカルボン酸、等が挙げられる。脂肪族ポリカルボン酸としては、アコ ニット酸、クェン酸、イソクェン酸などのトリカルボン酸等が挙げられる。芳香族カルボ ン酸としては、安息香酸、 9 アントラセンカルボン酸、アトロラクチン酸、ァニス酸、ィ ソプロピル安息香酸、サリチル酸、トルィル酸などの芳香族モノカルボン酸;フタル酸 、イソフタル酸、テレフタル酸、カルボキシフヱ-ル酢酸、ピロメリット酸などの芳香族 ポリカルボン酸、等が挙げられる。その他、ァラニン、ロイシン、トレオニン、ァスパラギ ン酸、グルタミン酸、アルギニン、システィン、メチォニン、フエ-ルァラニン、トリプトフ アン、ヒスチジンなどのアミノ酸が挙げられる。
[0097] 特に入手が容易で安価であり、(A)成分との相溶性が良好である点から、上記カル ボン酸イオンは、 2—ェチルへキサン酸、ォクチル酸、ネオデカン酸、ォレイン酸、ま たはナフテン酸などのイオンであるのが好まし!/、。
[0098] 上記カルボン酸の融点が高い (結晶性が高い)場合には、その酸基を有するカルボ ン酸金属塩もまた同様に融点が高くなり、取り扱 、難 ヽ (作業性の悪 、;)ものとなる。 従って、上記カルボン酸の融点は、 65°C以下であることが好ましぐ 50〜50°Cで あることがより好ましく、 40〜35°Cであることが特に好ましい。
[0099] また、上記カルボン酸の炭素原子数が大きい (分子量が大きい)場合には、そのカル ボン酸由来のカルボン酸金属塩は、固状または粘度の高い液状となり、取り扱い難 い (作業性の悪い)ものとなる。逆に、上記カルボン酸の炭素原子数が小さい (分子 量が小さい)場合には、そのカルボン酸由来のカルボン酸イオン力も構成されるカル ボン酸金属塩は、加熱によって揮発しやすい成分を多く含み、カルボン酸金属塩の 触媒能が低下する場合がある。特に、組成物を薄く引き延ばした (薄層)条件ではカロ 熱による揮発が大きぐカルボン酸金属塩の触媒能が大きく低下する場合がある。従 つて、上記カルボン酸は、カルボ-ル基の炭素を含めた炭素原子数力 2から 20で あることが好ましぐ 6から 17であることがより好ましぐ 8から 12であることが特に好ま しい。
[0100] カルボン酸金属塩の取り扱 、易さ(作業性、粘度)の点から、ジカルボン酸またはモノ カルボン酸の金属塩であることが好ましく、モノカルボン酸の金属塩であることがより 好ましい。
[0101] また、上記カルボン酸金属塩は、カルボ-ル基に隣接する炭素原子が 3級炭素であ るカルボン酸金属塩(2 ェチルへキサン酸スズなど)や 4級炭素であるカルボン酸 金属塩 (ネオデカン酸スズ、ピバル酸スズなど)が、硬化速度が速いことからより好ま しぐカルボニル基に隣接する炭素原子が 4級炭素であるカルボン酸金属塩が特に 好ましい。また、カルボ-ル基に隣接する炭素原子力 級炭素であるカルボン酸金属 塩は、その他のカルボン酸金属塩に比べ、接着性にも優れる。ここで、 3級炭素とは、 3つの炭素原子と結合している炭素原子を示し、 4級炭素とは、 4つの炭素原子と結 合している炭素原子を示す。
[0102] カルボニル基に隣接する炭素原子が 4級炭素であるカルボン酸金属塩の構成要素 であるカルボン酸イオンとしては一般式(11):
[0103] [化 1]
Figure imgf000028_0001
[0104] (式中、 R14、 R15および R16はそれぞれ独立した置換あるいは非置換の炭素数 1〜20 の 1価炭化水素基であり、カルボキシル基を含んでいてもよい。)で表される鎖状脂 肪酸、または一般式(12) :
[0105] [化 2]
( 1 2 )
Figure imgf000028_0002
[0106] (式中、 R17は置換あるいは非置換の炭素数 1〜20の 1価炭化水素基、 R18は置換あ るいは非置換の炭素数 2〜20の 2価炭化水素基であり、それぞれカルボキシル基を 含んでいてもよい。)および一般式(13):
[0107] [化 3]
Figure imgf000028_0003
[0108] (式中、 R19は置換あるいは非置換の炭素数 3〜20の 3価炭化水素基であり、カルボ キシル基を含んで ヽてもよ ヽ。 )で表される構造を含有する環状脂肪酸のイオン体が 挙げられる。具体的に例示すると、ピバル酸、 2, 2—ジメチル酪酸、 2—ェチルー 2 メチル酪酸、 2, 2—ジェチル酪酸、 2, 2—ジメチル吉草酸、 2—ェチルー 2—メチ ル吉草酸、 2, 2—ジェチル吉草酸、 2, 2—ジメチルへキサン酸、 2, 2—ジェチルへ キサン酸、 2, 2 ジメチルオクタン酸、 2 ェチルー 2, 5 ジメチルへキサン酸、ネオ デカン酸、バーサチック酸、 2, 2 ジメチルー 3 ヒドロキシプロピオン酸などの鎖状 モノカルボン酸、ジメチルマロン酸、ェチルメチルマロン酸、ジェチルマロン酸、 2, 2 ージメチルこはく酸、 2, 2—ジェチルこはく酸、 2, 2—ジメチルダルタル酸などの鎖 状ジカルボン酸、 3—メチルイソクェン酸、 4, 4—ジメチルアコニット酸などの鎖状トリ カルボン酸、 1—メチルシクロペンタンカルボン酸、 1, 2, 2 トリメチルー 1, 3 シク 口ペンタンジカルボン酸、 1—メチルシクロへキサンカルボン酸、 2—メチルビシクロ [2 . 2. 1]— 5 ヘプテン— 2—カルボン酸、 2—メチル—7—ォキサビシクロ [2. 2. 1] —5 ヘプテン一 2—力ノレボン酸、 1—ァダマンタン力ノレボン酸、ビシクロ [2. 2. 1]へ プタン一 1一力ルボン酸、ビシクロ [2. 2. 2]オクタン 1一力ルボン酸などの環状力 ルボン酸のイオン体などが挙げられる。カルボ-ル基に隣接する炭素原子が 3級炭 素であるカルボン酸や 4級炭素であるカルボン酸を含有する化合物は天然物に多く 存在するが、もちろんこれらのイオン体も好適である。
[0109] 特に (A)成分との相溶性が良好で取り扱い易い点から、モノカルボン酸の金属塩が より好ましぐ更には鎖状モノカルボン酸の金属塩がより好ましい。更に入手が容易で あることからピバル酸、ネオデカン酸、バーサチック酸、 2, 2—ジメチルオクタン酸、 2 ーェチルー 2, 5 ジメチルへキサン酸などの金属塩が特に好まし!/、。
[0110] また、このようなカルボニル基に隣接する炭素原子が 4級炭素であるカルボン酸金属 塩を構成するカルボン酸イオン中の炭素原子数は 5から 20であることが好ましぐ 6か ら 17であることがより好ましぐ 8から 12であることが特に好ましい。炭素原子数がこの 範囲より多くなると固状になりやすく (A)成分との相溶が困難となり活性が得られなく なる傾向がある。一方、炭素原子数が少ないと揮発しやすくなり、臭気が強くなる傾 向がある。これらの点から、ネオデカン酸、バーサチック酸、 2, 2—ジメチルオクタン 酸、 2 ェチルー 2, 5 ジメチルへキサン酸の金属塩が最も好ましい。 [0111] また、(bl)成分である上記の各カルボン酸金属塩は、単独で使用する以外に、 2種 以上を組み合わせて使用することができる。
[0112] (b2)成分のカルボン酸としては、(bl)成分であるカルボン酸金属塩を構成するカル ボン酸イオンの由来となるカルボン酸として例示した、前述の各種カルボン酸を例示 することができる。
[0113] (b2)成分のカルボン酸は、(bl)成分であるカルボン酸金属塩を構成するカルボン 酸イオンと同様に、カルボ-ル基の炭素を含めた炭素原子数力 2から 20であること が好ましぐ 6から 17であることがより好ましぐ 8から 12であることが特に好ましい。ま た、カルボン酸の取り扱い易さ(作業性、粘度)の点から、ジカルボン酸またはモノ力 ルボン酸が好ましぐモノカルボン酸がより好ましい。更に、上記カルボン酸は、カル ボニル基に隣接する炭素原子が 3級炭素であるカルボン酸(2—ェチルへキサン酸 など)や 4級炭素であるカルボン酸 (ネオデカン酸、ピバル酸など)が、硬化速度が速 いことからより好ましぐカルボ-ル基に隣接する炭素原子力 級炭素であるカルボン 酸が特に好ましい。また、接着性の観点からも、カルボ-ル基に隣接する炭素原子が 4級炭素であるカルボン酸が好ま 、。
[0114] 入手性、硬化性、作業性の点から、カルボン酸としては、 2—ェチルへキサン酸、ネ ォデカン酸、バーサチック酸、 2, 2—ジメチルオクタン酸、 2—ェチルー 2, 5—ジメチ ルへキサン酸が特に好まし 、。
[0115] また (b2)成分は、単独で使用する以外に、 2種以上を組み合わせて使用することが できる。
[0116] (bl)成分および (b2)成分は単独で使用できるが、併用してもよい。
[0117] なお、カルボン酸金属塩 (bl)とカルボン酸 (b2)を併用する場合には、カルボン酸金 属塩 (bl)を構成するカルボン酸イオンの由来となるカルボン酸とカルボン酸 (b2)が 同じであることが特に好まし!/、。
[0118] (B)成分のカルボン酸金属塩および Zまたはカルボン酸を用いると、良好な復元性
、耐久性、および、耐クリープ性を持つ硬化物を与える。
[0119] (B)成分の使用量は、(A)成分 100重量部に対し、 0. 01〜20重量部程度が好まし く、更には 0. 5〜: LO重量部程度が好ましい。 (B)成分の配合量力この範囲を下回る と硬化速度が遅くなることがあり、また貯蔵中に触媒活性が低下することがある。一方 、(B)成分の配合量力 Sこの範囲を上回るとポットライフが短くなり過ぎて作業性が悪く なることがある。また、カルボン酸金属塩 (bl)とカルボン酸 (b2)を併用する場合は、 カルボン酸 (b2)の配合量が多すぎると接着性が低下する場合がある。
[0120] < (F)成分:アミンィ匕合物について >
一方、(B)成分のみでは活性が低ぐ適度な硬化性が得られない場合は、助触媒と して (F)成分であるアミンィ匕合物を添加することができる。
[0121] (F)成分のァミン化合物の具体例としては、メチルァミン、ェチルァミン、プロピルアミ ン、イソプロピルァミン、ブチルァミン、アミルァミン、へキシルァミン、ォクチルァミン、 2—ェチルへキシルァミン、ノ-ルァミン、デシルァミン、ラウリルァミン、ペンタデシル ァミン、セチルァミン、ステアリルァミン、シクロへキシルァミン等の脂肪族第一級アミ ン類;ジメチルァミン、ジェチルァミン、ジプロピルァミン、ジイソプロピルァミン、ジブ チルァミン、ジアミルァミン、ジへキシルァミン、ジォクチルァミン、ビス(2—ェチルへ キシル)ァミン、ジデシルァミン、ジラウリルァミン、ジセチルァミン、ジステアリルァミン 、 N—メチルー N—ステアリルァミン、 N ェチルー N—ステアリルァミン、 N ブチル —N—ステアリルァミン等の脂肪族第二級ァミン類;トリアミルァミン、トリへキシルアミ ン、トリオクチルァミン等の脂肪族第三級ァミン類;トリアリルァミン、ォレイルァミン、な どの脂肪族不飽和アミン類;ラウリルァ-リン、ステアリルァ-リン、トリフエ-ルァミン 等の芳香族ァミン類;および、その他のアミン類として、モノエタノールァミン、ジェタノ ールァミン、トリエタノールァミン、 3—ヒドロキシプロピルァミン、ジエチレントリァミン、 トリエチレンテトラミン、ベンジルァミン、 3—メトキシプロピルァミン、 3—ラウリルォキシ プロピルァミン、 3—ジメチルァミノプロピルァミン、 3—ジェチルァミノプロピルァミン、 キシリレンジァミン、エチレンジァミン、へキサメチレンジァミン、トリエチレンジァミン、 グァ-ジン、ジフエ-ルグァ-ジン、 2, 4, 6 トリス(ジメチルアミノメチル)フエノール 、モルホリン、 N—メチルモルホリン、 2 ェチルー 4ーメチルイミダゾール、 1, 8 ジ ァザビシクロ(5, 4, 0)ゥンデセン 7 (DBU)、 1, 5 ジァザビシクロ(4, 3, 0)ノネ ン一 5 (DBN)等が挙げられる力 これらに限定されるものではない。
[0122] これら (F)成分としては、(F)成分自体の構造や (A)成分との相溶性などにより助触 媒能が大きく異なるため、本発明では、助触媒能の高さから、ォクチルァミン、ラウリ ルァミン等の第 1級ァミンが好ましぐまた、少なくとも 1つのへテロ原子を有する炭化 水素基、を有するアミンィ匕合物が好ましい。ここで言うヘテロ原子としては N、 0、 S等 が挙げられるが、これらに限定されるものではない。このようなアミンィ匕合物としては、 上記のその他のァミン類に例示されたものなどが挙げられる。その中でも、 2位から 4 位のいずれかの炭素原子上にヘテロ原子を有する炭化水素基、を有するァミン化合 物がより好ましい。このようなァミン化合物としては、エチレンジァミン、エタノールアミ ン、ジメチルアミノエチルァミン、ジェチルアミノエチルァミン、 3—ヒドロキシプロピル ァミン、ジエチレントリァミン、 3—メトキシプロピルァミン、 3—ラウリルォキシプロピルァ ミン、 N—メチルー 1, 3—プロパンジァミン、 3—ジメチルァミノプロピルァミン、 3—ジ ェチルァミノプロピルァミン、 3— (1—ピぺラジュル)プロピルァミン、 3—モルホリノプ 口ピルアミン等が挙げられる。中でも 3—ジェチルァミノプロピルァミン、 3—モルホリノ プロピルァミンが助触媒能の高さから、より好ましい。 3—ジェチルァミノプロピルアミ ンは接着性、作業性、貯蔵安定性も良好な硬化性組成物を与えることから、特に好 ましい。
[0123] 上記 (F)成分であるアミンィ匕合物の配合量は、(A)成分 100重量部に対して 0. 01 〜20重量部程度が好ましぐ更に 0. 1〜5重量部がより好ましい。アミンィ匕合物の配 合量が 0. 01重量部未満であると硬化速度が遅くなる場合があり、また硬化反応が充 分に進行し難くなる場合がある。一方、ァミン化合物の配合量が 20重量部を越えると 、ポットライフが短くなり過ぎて、作業性が悪くなる傾向がある。また、逆に硬化速度が 遅くなる場合がある。
[0124] 第一の態様の硬化触媒として、カルボン酸金属塩および Zまたはカルボン酸を使用 するが、本発明の効果を低下させない程度に他の硬化触媒を併用することもできる。 具体例としては、テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート、チタンテトラキス( ァセチルァセトナート)、ビス(ァセチルァセトナート)ジイソプロポキシチタン、ジィソプ 口ポキシチタンビス(ェチルァセトセテート)などのチタン化合物;ジブチルスズジラウ レート、ジブチルスズマレエート、ジブチノレスズフタレート、ジブチルスズジォクタノエ ート、ジブチルスズビス(2—ェチルへキサノエート)、ジブチルスズビス(メチルマレエ ブチノレスズビス(ベンジノレマレエート)、ジブチノレスズジアセテート、ジォクチノレスズビ ス(ェチノレマレエート)、ジォクチノレスズビス(ォクチノレマレエート)、ジブチルスズジメト キサイド、ジブチルスズビス(ノユルフェノキサイド)、ジブテュルスズオキサイド、ジブ チルスズォキサイド、ジブチルスズビス(ァセチルァセトナート)、ジブチルスズビス(ェ チルァセトァセトナート)、ジブチルスズオキサイドとシリケ一トイ匕合物との反応物、ジ ブチルスズオキサイドとフタル酸エステルとの反応物等の 4価の有機スズィ匕合物;ァ ルミ-ゥムトリス(ァセチルァセトナート)、アルミニウムトリス(ェチルァセトアセテート)、 ジイソプロポキシアルミニウムェチルァセトアセテートなどの有機アルミニウム化合物 類;ジルコニウムテトラキス(ァセチルァセトナート)などのジルコニウム化合物類が挙 げられる。しカゝしながら、有機スズィ匕合物を添加する場合にはその添加量に応じて、 毒性または環境への負荷が大きくなる場合がある為、有機スズィ匕合物の使用量は、 ( A)成分 100重量部に対して 0. 5重量部以下が好ましぐ 0. 1重量部以下がより好ま しぐ 0. 01重量部以下がさらに好ましぐ実質的に含有していないことが最も好まし い。
[0125] < (C)成分:有機スルホン酸エステルにつ!/、て >
第一の態様において (C)成分として、一般式(1):
R'SO R2 (1)
3
(式中、 R1および R2は、それぞれ独立に、置換あるいは非置換の炭化水素基を表す )で表される有機スルホン酸エステルを用いる。一般に硬化性組成物に可塑剤を添 加することで、硬化性組成物の粘度やスランプ性、および、組成物を硬化して得られ る硬化物の引張り強度、伸びなどの機械特性を調整できる。(C)成分は、安価で、可 塑化効率が高ぐ揮発性が低ぐ柔軟性に優れ、低温流動性に優れることから可塑 剤としての性能バランスに優れている。
[0126] 通常よく用いられる可塑剤は、カルボン酸エステル系可塑剤である力 本発明のシロ キサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基含有有機重合体 (A)と上記 カルボン酸エステル系可塑剤を含有する硬化性組成物の硬化触媒として、前述の力 ルボン酸金属塩および Zまたはカルボン酸 (B)を用いた場合、硬化性組成物を高温 条件もしくは長期間保存しておくと硬化遅延が生じる傾向がある。
[0127] この硬化遅延現象は、カルボン酸エステル系可塑剤とカルボン酸金属塩および Zま たはカルボン酸 (B)とのエステル交換反応が長期保管中に進行し、その結果、組成 物中の高活性な (B)成分量が低下することが原因であると考えられる。
[0128] 一方、特開 2000— 345054号公報 (米国特許第 6410640号明細書)に具体的に 記載されているように、ポリプロピレングリコールを可塑剤として用いると硬化遅延を 改善する事は可能である。しかし、ポリプロピレングリコールを可塑剤として用いた場 合には (B)成分の触媒活性が低下し、カルボン酸エステル系可塑剤を用いた場合と 比較して貯蔵前の硬化速度が遅いという課題が存在することが判明した。
[0129] 第一の態様の有機スルホン酸エステル (C)を可塑剤として使用することで、カルボン 酸エステル系可塑剤を用いた場合に見られる貯蔵中の硬化性の低下を改善し、更 に、ポリプロピレングリコール系可塑剤を用いた場合に見られる遅い硬化速度を改善 することができる。
[0130] 上記一般式(1)における R1は、入手性および可塑化効率の点から、炭素原子数 1か ら 40の置換あるいは非置換の炭化水素基が好ましぐ炭素原子数 1から 40の置換あ るいは非置換のアルキル基またはァリール基がより好ましぐ炭素原子数 1から 40の 置換あるいは非置換のアルキル基が更に好ましぐ炭素原子数 5から 30の非置換の アルキル基が特に好ましく、炭素原子数 10から 20の非置換のアルキル基が最も好ま しい。 R1の具体例としては、たとえばメチル基、ェチル基、プロピル基、ブチル基、ぺ ンチル基、へキシル基、ヘプチル基、ォクチル基、ノニル基、デシル基、ゥンデシル 基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、へキサデシル基、 ヘプタデシル基、ォクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等のアルキル基;シク 口へキシル基等のシクロアルキル基;フエ-ル基、トリル基、キシリル基、ビフエ-ル基 、ナフチル基、アントリル基、フエナントリル基等のァリール基;ベンジル基等のァラル キル基等があげられる。
[0131] 上記一般式(1)における R2は、耐熱性、入手性および可塑化効率の点から、炭素原 子数 1から 40の置換あるいは非置換の炭化水素基が好ましぐ炭素原子数 1から 40 の置換あるいは非置換のアルキル基またはァリール基がより好ましぐ炭素原子数 6 力も 40の置換あるいは非置換のァリール基が更に好ましぐ炭素原子数 6から 20の 非置換のァリール基が特に好ましい。 R2の具体例としては、上記 R1の具体例と同じ 基をあげることができる。
[0132] 有機スルホン酸エステル(C)としては、へキサンスルホン酸ェチル、デカンスルホン 酸メチル、へキサデカンスルホン酸ブチル等の脂肪族スルホン酸アルキルエステル; へキサンスルホン酸フエ-ル、デカンスルホン酸トリル、へキサデカンスルホン酸フエ -ル等の脂肪族スルホン酸フヱ-ルエステル;芳香族スルホン酸アルキルエステル; 芳香族スルホン酸フエ-ルエステルなどをあげることができる。これらの中でも、脂肪 族スルホン酸アルキルエステルおよび脂肪族スルホン酸フヱ-ルエステルは、融点 が低ぐ低粘度で可塑ィ匕効率が高いために好ましぐ脂肪族スルホン酸フエ-ルエス テルは耐熱性、入手性およびコストの点力もより好ま 、。
[0133] 上記脂肪族スルホン酸フエ-ルエステルの具体例としては、 Mesamoll、 Mesamolll I (いずれも、バイエル製)等が挙げられる。
[0134] 有機スルホン酸エステル (C)は、単独で使用してもよぐ 2種以上を併用してもよい。
[0135] (C)成分の分子量は、好ましくは 100〜3000である力 より好ましくは 200〜2000 であり、さらに好ましくは 250〜1000であり、特に好ましくは 300〜500である。分子 量が低すぎると熱や降雨により可塑剤が経時的に流出し、初期の物性を長期にわた り維持できない。また、分子量が高すぎると粘度が高くなり、作業性が悪くなる。
[0136] 数平均分子量は GPC法 (ポリスチレン換算)で測定される。
[0137] (C)成分の使用量は、(A)成分 100重量部に対して好ましくは 5〜150重量部、より 好ましくは 10〜120重量部、さらに好ましくは 20〜: L00重量部である。 5重量部未満 では可塑ィ匕効果力 、さい場合があり、 150重量部を越えると硬化物の機械強度が不 足する場合がある。
[0138] <他の添加成分について >
第一の態様では、(C)成分の有機スルホン酸エステルを可塑剤として使用するが、 本発明の効果を低下させない程度に他の可塑剤を併用することもできる。具体例とし ては、ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ビス(2—ェチルへキシル)フタレー ト、ブチルベンジルフタレート等のフタル酸エステル類;ジォクチルアジペート、ジォク チルセバケート、ジブチルセバケート、コハク酸イソデシル等の非芳香族二塩基酸ェ ステル類;ォレイン酸ブチル、ァセチルリシノール酸メチル等の脂肪族エステル類;ト リクレジルホスフェート、トリブチルホスフェート等のリン酸エステル類;トリメリット酸エス テル類;ポリプロピレングリコール等のシロキサン結合を形成することにより架橋し得る ケィ素含有基を有しな 、ポリエーテル類;塩素化パラフィン類;アルキルジフエニル、 部分水添ターフェ-ル、等の炭化水素系油;プロセスオイル類;エポキシィ匕大豆油、 エポキシステアリン酸ベンジル等のエポキシ可塑剤類をあげることができる。
[0139] しかしながら、フタル酸エステル類や非芳香族二塩基酸エステル類や脂肪族エステ ル類などのカルボン酸エステル系化合物を添加する場合には、その添加量に応じて 貯蔵中の硬化速度低下が大きくなる傾向がある為、カルボン酸エステル系化合物の 使用量は、(A)成分 100重量部に対して 30重量部以下が好ましぐ 10重量部以下 力 り好ましぐ 3重量部以下がさらに好ましぐ実質的に含有していないことが最も好 ましい。
[0140] また、ポリプロピレングリコール等のシロキサン結合を形成することにより架橋し得るケ ィ素含有基を有しな 、ポリエーテル類を添加する場合には、その添加量に応じて (B )成分の活性が低下し、硬化速度が遅くなる傾向がある為、該ポリエーテル類の使用 量は、(A)成分 100重量部に対して 30重量部以下が好ましぐ 10重量部以下がより 好ましぐ 3重量部以下がさらに好ましぐ実質的に含有していないことが最も好まし い。
[0141] 第一の態様の硬化性組成物に含まれる全可塑剤の内の(C)成分の割合は、 50重量 %以上が好ましぐ 80重量%以上がより好ましぐ 95重量%以上がさらに好ましぐ 9 9重量%以上が特に好ましい。 50重量%未満では、本発明の効果である硬化性と貯 蔵安定性改善効果が発現し難!、場合がある。
[0142] また、第一の態様の組成物には、シリケートを用いることができる。このシリケートは、 架橋剤として作用し、本発明の有機重合体 (A)の復元性、耐久性、および、耐クリー プ性を改善する機能を有する。また更に、接着性および耐水接着性、高温高湿条件 での接着耐久性を改善する効果も有する。シリケートとしてはテトラアルコキシシラン またはその部分加水分解縮合物が使用できる。シリケートを使用する場合、その使用 量は (A)成分 100重量部に対して好ましくは 0. 1〜20重量部、より好ましくは 0. 5〜 10重量部である。
[0143] シリケートの具体例としては、たとえばテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、エト キシトリメトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン、メトキシトリエトキシシラン、テトラー n—プロボキシシラン、テトラー i プロボキシシラン、テトラー n—ブトキシシラン、テト ラ一 i-ブトキシシラン、テトラ一 t—ブトキシシランなどのテトラアルコキシシラン (テトラ アルキルシリケート)、および、それらの部分加水分解縮合物があげられる。
[0144] テトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物は、本発明の復元性、耐久性、および
、耐クリープ性の改善効果がテトラアルコキシシランよりも大きい為により好ましい。
[0145] 上記テトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物としては、たとえば通常の方法で テトラアルコキシシランに水を添加し、部分加水分解させて縮合させたものがあげら れる。また、オルガノシリケートイ匕合物の部分加水分解縮合物は、市販のものを用い ることができる。このような縮合物としては、例えば、メチルシリケート 51、ェチノレシリケ ート 40 (V、ずれもコルコート (株)製)等が挙げられる。
[0146] 第一の態様の組成物には充填剤を添加することができる。充填剤としては、フューム シリカ、沈降性シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、ドロマイト、無水ケィ酸、含水ケィ酸 、およびカーボンブラックの如き補強性充填剤;重質炭酸カルシウム、膠質炭酸カル シゥム、炭酸マグネシウム、ケイソゥ土、焼成クレー、クレー、タルク、酸化チタン、ベン トナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、アルミニウム微粉末、フリント粉末、酸ィ匕亜 鉛、活性亜鉛華、シラスバルーン、ガラスミクロバルーン、フエノール榭脂ゃ塩ィ匕ビ- リデン榭脂の有機ミクロバルーン、 PVC粉末、 PMMA粉末など榭脂粉末の如き充填 剤;石綿、ガラス繊維およびフィラメントの如き繊維状充填剤等が挙げられる。充填剤 を使用する場合、その使用量は (A)成分 100重量部に対して好ましくは 1〜250重 量部、より好ましくは 10〜200重量部である。
[0147] 上記充填剤は、特開 2001— 181532号公報に記載されているように、酸化カルシゥ ムなどの脱水剤と均一に混合した後、気密性素材で構成された袋に封入し、適当な 時間放置することにより予め脱水乾燥することも可能である。この低水分量充填剤を 使用することにより、特に一液型組成物とする場合、貯蔵安定性を改良することがで きる。
[0148] また、透明性の高い組成物を得る場合には、特開平 11— 302527号公報に記載さ れているように、メタクリル酸メチルなどの重合体を原料とした高分子粉体や、非晶質 シリカなどを充填剤として使用することができる。また、特開 2000— 38560号公報に 記載されて 、るように、その表面に疎水基が結合した二酸ィ匕ケィ素微粉末である疎 水性シリカなどを充填剤として使用することにより透明性の高い組成物を得ることがで きる。二酸ィ匕珪素微粉末の表面は、一般的にシラノール基(一 SiOH)となっているが 、このシラノール基に有機珪素ハロゲン化物やアルコール類等を反応させることによ つて、(一 SiO—疎水基)を生成させたものが疎水性シリカである。具体的には、二酸 化珪素微粉末の表面に存在するシラノール基に、ジメチルシロキサン、へキサメチル ジシラザン、ジメチルジクロルシラン、トリメトキシォクチルシラン、トリメチルシラン等を 反応結合させたものである。なお、表面がシラノール基(一 SiOH)で形成されている 二酸化珪素微粉末は、親水性シリカ微粉末と呼ばれる。
[0149] これら充填剤の使用により強度の高い硬化物を得たい場合には、主にヒュームシリカ 、沈降性シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、ドロマイト、無水ケィ酸、含水ケィ酸およ びカーボンブラック、表面処理微細炭酸カルシウム、焼成クレー、クレー、および活性 亜鉛華など力も選ばれる充填剤が好ましぐ(A)成分 100重量部に対し、 1〜200重 量部の範囲で使用すれば好ましい結果が得られる。また、低強度で破断伸びが大で ある硬化物を得たい場合には、主に酸化チタン、重質炭酸カルシウムなどの炭酸力 ルシゥム、炭酸マグネシウム、タルク、酸化第二鉄、酸化亜鉛、およびシラスバルーン などから選ばれる充填剤を、(A)成分 100重量部に対して 5〜200重量部の範囲で 使用すれば好ましい結果が得られる。なお、一般的に炭酸カルシウムは、比表面積 の値が大きいほど硬化物の破断強度、破断伸び、接着性の改善効果は大きくなる。 もちろんこれら充填剤は 1種類のみで使用してもよいし、 2種類以上混合使用してもよ い。炭酸カルシウムを使用する場合、表面処理微細炭酸カルシウムと重質炭酸カル シゥムなどの粒径が大き!/、炭酸カルシウムを併用することが望ま U、。表面処理微細 炭酸カルシウムの粒径は 0. 5 m以下が好ましぐ表面処理は脂肪酸や脂肪酸塩で 処理されていることが好ましい。また、粒径が大きい炭酸カルシウムの粒径は 1 μ m以 上が好ましく表面処理されて!ヽな 、ものを用いることができる。
[0150] 組成物の作業性 (キレなど)向上や硬化物表面を艷消し状にするために、有機バル ーン、無機バルーンの添カ卩が好ましい。これらの充填剤は表面処理することもでき、 1 種類のみで使用しても良いし、 2種類以上混合使用することもできる。作業性 (キレな ど)向上には、バルーンの粒径は 0. 1mm以下が好ましい。硬化物表面を艷消し状 にするためには、 5〜300 mが好ましい。
[0151] 第一の態様の組成物は硬化物の耐薬品性が良好であるなどの理由により、サイジン グボード、特に窯業系サイジングボード、など住宅の外壁の目地や外壁タイルの接着 剤、外壁タイルの接着剤であって目地に接着剤がそのまま残るものなどに好適に用 いられるが、外壁の意匠とシーリング材の意匠が調和することが望ましい。特に、外壁 としてスパッタ塗装、着色骨材などの混入により高級感のある外壁が用いられるように なっている。第一の態様の組成物に直径が好ましくは 0. 1mm以上、より好ましくは 0 . 1〜5. Omm程度の鱗片状または粒状の物質が配合されていると、硬化物はこのよ うな高級感のある外壁と調和し、耐薬品性がすぐれるためこの硬化物の外観は長期 にわたつて持続する優れた組成物となる。粒状の物質を用いると砂まき調あるいは砂 岩調のざらつき感がある表面となり、鱗片状物質を用いると鱗片状に起因する凹凸 状の表面となる。
[0152] 鱗片状または粒状の物質の好ましい直径、配合量、材料などは特開平 9— 53063号 公報に記載されて 、るように次の通りである。
[0153] 直径は好ましくは 0. 1mm以上、より好ましくは 0. 1〜5. Omm程度であり、外壁の材 質、模様等に合わせて適当な大きさのものが使用される。 0. 2mn!〜 5. Omm程度 や 0. 5mn!〜 5. Omm程度のものも使用可能である。鱗片状の物質の場合には、厚 さが直径の 1Z10〜1Z5程度の薄さ(0. 01〜: L 00mm程度)とされる。鱗片状また は粒状の物質は、シーリング主材内に予め混合されてシーリング材として施工現場に 運搬されるか、使用に際して、施工現場にてシーリング主材内に混合される。
[0154] 鱗片状または粒状の物質は、シーリング材組成物や接着剤組成物等の組成物 100 重量部に対して、 1〜200重量部程度が配合されるのが好ましい。配合量は、個々の 鱗片状または粒状の物質の大きさ、外壁の材質、模様等によって、適当に選定され る。
[0155] 鱗片状または粒状の物質としては、ケィ砂、マイ力等の天然物、合成ゴム、合成樹脂 、アルミナ等の無機物が使用される。 目地部に充填した際の意匠性を高めるために、 外壁の材質、模様等に合わせて、適当な色に着色される。
[0156] 好ましい仕上げ方法などは特開平 9— 53063号公報に記載されている。
[0157] また、同様の目的でバルーン (好ましくは平均粒径が 0. 1mm以上のもの)を用いれ ば砂まき調あるいは砂岩調のざらつき感がある表面になり、かつ軽量ィ匕を図ることが できる。バルーンの好ましい直径、配合量、材料などは特開平 10— 251618号公報 に記載されて 、るように次の通りである。
[0158] バルーンは、球状体充填剤で内部が中空のものである。このバルーンの材料として は、ガラス、シラス、シリカなどの無機系の材料、および、フエノール榭脂、尿素樹脂、 ポリスチレン、サランなどの有機系の材料があげられる力 これらのみに限定されるも のではなぐ無機系の材料と有機系の材料とを複合させたり、また、積層して複数層 を形成させたりすることもできる。無機系の、あるいは有機系の、またはこれらを複合 させるなどしたバルーンを使用することができる。また、使用するバルーンは、同一の バルーンを使用しても、あるいは異種の材料のバルーンを複数種類混合して使用し ても差し支えがない。さらに、バルーンは、その表面を加工ないしコーティングしたも のを使用することもできるし、またその表面を各種の表面処理剤で処理したものを使 用することもできる。たとえば、有機系のバルーンを炭酸カルシウム、タルク、酸ィ匕チ タンなどでコーティングしたり、無機系のノ レーンをシランカップリング剤で表面処理 することなどがあげられる。
[0159] 砂まき調あるいは砂岩調のざらつき感がある表面を得るには、バルーンは粒径が 0. lmm以上であることが好ましい。 0. 2mm〜5. Omm程度や 0. 5mm〜5. Omm程 度のものも使用可能である。 0. lmm未満のものでは、多量に配合しても組成物の粘 度を上昇させるだけで、ざらつき感が発揮されない場合がある。ノ レーンの配合量は 目的とする砂まき調あるいは砂岩調のざらつき感の程度によって容易に定めることが できる。通常、粒径が 0. lmm以上のものを組成物中の容積濃度で 5〜25vol%の 範囲となる割合で配合することが望ま U、。バルーンの容積濃度が 5vol%未満であ るとざらつき感がなぐまた 25vol%を超えると、シーリング材ゃ接着剤の粘度が高く なり作業性が悪ぐ硬化物のモジュラスも高くなり、シーリング材ゃ接着剤の基本性能 が損なわれる傾向にある。シーリング材の基本性能とのバランスが特に好ま 、容積 濃度は 8〜22vol%である。
[0160] バルーンを用いる際には特開 2000— 154368号公報に記載されているようなスリツ プ防止剤、特開 2001— 164237号公報に記載されているような硬化物の表面を凹 凸状態に加えて艷消し状態にするためのァミン化合物、特に融点 35°C以上の第 1級 および Zまたは第 2級ァミンを添加することができる。
[0161] バルーンの具体例は特開平 2— 129262号公報、特開平 4— 8788号公報、特開平 4 173867号公報、特開平 5— 1225号公報、特開平 7— 113073号公報、特開平 9— 53063号公報、特開平 10— 251618号公報、特開 2000— 154368号公報、特 開 2001— 164237号公報、国際公開第 97/05201号パンフレットなどの各公報に 記載されている。
[0162] また、特開 2004— 51701号公報または特開 2004— 66749号公報などに記載の熱 膨張性微粒中空体を使用することができる。熱膨張性微粒中空体とは、炭素原子数 1から 5の炭化水素などの低沸点化合物を高分子外殻材 (塩ィ匕ビ二リデン系共重合 体、アクリロニトリル系共重合体、または塩ィ匕ビ-リンデン アクリロニトリル共重合体) で球状に包み込んだプラスチック球体である。本組成物を用いた接着部分を加熱す ること〖こよって、熱膨張性微粒中空体の殻内のガス圧が増し、高分子外殻材が軟ィ匕 することで体積が劇的に膨張し、接着界面を剥離させる役割を果たす。熱膨張性微 粒中空体の添カ卩により、不要時には加熱するだけで簡単に材料の破壊を伴わずに 剥離でき、且つ有機溶剤を一切用いな ヽで加熱剥離可能な接着性組成物が得られ る。
[0163] 第一の態様の組成物がシーリング材硬化物粒子を含む場合も硬化物は表面に凹凸 を形成し意匠性を向上させることができる。シーリング材硬化物粒子の好まし 、直径 、配合量、材料などは特開 2001— 115142号公報に記載されているように次の通り である。直径は好ましくは 0. 1 mm- lmm,さらには 0. 2〜0. 5mm程度がより好ま しい。配合量は硬化性組成物中に 5〜: LOO重量%が好ましぐさらには 20〜50重量 %がより好ましい。材料は、ウレタン榭脂、シリコーン、変成シリコーン、多硫ィ匕ゴム等 を挙げることができシーリング材に用いられるものであれば限定されないが、変成シリ コーン系のシーリング材が好ましい。
第一の態様の組成物には、シランカップリング剤、シランカップリング剤の反応物、ま たはシランカップリング剤以外の化合物を接着性付与剤として添加することができる。 シランカップリング剤の具体例としては、 γ—イソシァネートプロピルトリメトキシシラン 、 γ—イソシァネートプロピルトリエトキシシラン、 γ—イソシァネートプロピルメチルジ エトキシシラン、 γ イソシァネートプロピルメチルジメトキシシラン、イソシァネートメ チルトリメトキシシラン、イソシァネートメチルトリエトキシシラン、イソシァネートメチルジ メトキシメチルシラン、イソシァネートメチルジェトキシメチルシラン等のイソシァネート 基含有シラン類; Ύ—ァミノプロピルトリメトキシシラン、 γ—ァミノプロピルトリエトキシ シラン、 γ—ァミノプロピルトリイソプロポキシシラン、 γ—ァミノプロピルメチルジメトキ シシラン、 γ—ァミノプロピルメチルジェトキシシラン、 γ—(2—アミノエチル)アミノプ 口ピルトリメトキシシラン、 γ— (2—アミノエチル)ァミノプロピルメチルジメトキシシラン 、 y - (2—アミノエチル)ァミノプロピルトリエトキシシラン、 γ - (2—アミノエチル)ァ ミノプロピルメチルジェトキシシラン、 γ— (2—アミノエチル)ァミノプロピルトリイソプロ ポキシシラン、 γ - (2- (2—アミノエチル)アミノエチル)ァミノプロピルトリメトキシシ ラン、 γ - (6—ァミノへキシル)ァミノプロピルトリメトキシシラン、 3— (Ν ェチルアミ ノ) 2—メチルプロピルトリメトキシシラン、 2—アミノエチルアミノメチルトリメトキシシラ ン、 Ν シクロへキシルァミノメチルトリエトキシシラン、 Ν シクロへキシルァミノメチル ジエトキシメチノレシラン、 Ί ウレイドプロピルトリメトキシシラン、 Ί ウレイドプロピノレ トリエトキシシラン、 Ν—フエ二ルー yーァミノプロピルトリメトキシシラン、 N—フエニル アミノメチルトリメトキシシラン、 N ベンジル一 γ—ァミノプロピルトリメトキシシラン、 Ν —ビュルベンジル一 y—ァミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ基含有シラン類; γ—メルカプトプロピルトリメトキシシラン、 γ—メルカプトプロピルトリエトキシシラン、 γ メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、 γ メルカプトプロピルメチルジェトキ シシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、メルカプトメチルトリエトキシシラン等のメ ルカプト基含有シラン類; γ—グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、 γ—グリシドキ シプロピルトリエトキシシラン、 γ グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、 13—( 3, 4 エポキシシクロへキシノレ)ェチノレトリメトキシシラン、 j8 (3, 4—エポキシシク 口へキシル)ェチルトリエトキシシラン等のエポキシ基含有シラン類; β—カルボキシ ェチルトリエトキシシラン、 /3—カルボキシェチルフエ-ルビス(2—メトキシエトキシ) シラン、 N— j8— (カルボキシメチル)アミノエチル一 γ—ァミノプロピルトリメトキシシ ラン等のカルボキシシラン類;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、 Ί - トリエトキシシラン、メタクリロイルォキシメチルトリメトキシシラン等のビュル型不飽和基 含有シラン類; y—クロ口プロピルトリメトキシシラン等のハロゲン含有シラン類;トリス( 3—トリメトキシシリルプロピル)イソシァヌレート等のイソシァヌレートシラン類等を挙げ ることができる。また、これらを変性した誘導体である、ァミノ変性シリルポリマー、シリ ルイ匕ァミノポリマー、不飽和アミノシラン錯体、フエニルァミノ長鎖アルキルシラン、アミ ノシリルイ匕シリコーン、シリルイ匕ポリエステル等もシランカップリング剤として用いること ができる。シランカップリング剤の反応物としては、上記アミノシランとエポキシシラン の反応物、アミノシランとイソシァネートシランの反応物、各種シランカップリング剤の 部分縮合体等を挙げる事ができる。第一の態様に用いるシランカップリング剤は、通 常、(A)成分 100重量部に対して、 0. 1〜20重量部の範囲で使用されるのが好まし い。特に、 0. 5〜10重量部の範囲で使用するのが好ましい。
[0165] 第一の態様の硬化性組成物に添加されるシランカップリング剤の効果は、各種被着 体、すなわち、ガラス、アルミニウム、ステンレス、亜鉛、銅、モルタルなどの無機基材 や、塩ビ、アクリル、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネートなど の有機基材に用いた場合、ノンプライマー条件またはプライマー処理条件下で、著し い接着性改善効果を示す。ノンプライマー条件下で使用した場合には、各種被着体 に対する接着性を改善する効果が特に顕著である。
[0166] シランカップリング剤以外の接着性付与剤の具体例としては、特に限定されな ヽが、 例えば、エポキシ榭脂、フエノール榭脂、硫黄、アルキルチタネート類、芳香族ポリイ ソシァネート等が挙げられる。上記接着性付与剤は 1種類のみで使用しても良 ヽし、 2種類以上混合使用しても良い。これら接着性付与剤は添加することにより被着体に 対する接着性を改善することができる。
[0167] 第一の態様の組成物には粘着性付与剤を添加することができる。粘着性付与剤とし ては、特に限定されないが、常温で固体、液体を問わず通常使用されるものを使用 することができる。具体例としては、スチレン系ブロック共重合体、その水素添加物、 フエノール榭脂、変性フエノール榭脂(例えば、カシュ一オイル変性フエノール榭脂、 トール油変性フエノール榭脂等)、テルペンフエノール榭脂、キシレン フエノール榭 脂、シクロペンタジェン一フエノール榭脂、クマロンインデン榭脂、ロジン系榭脂、ロジ ンエステル榭脂、水添ロジンエステル榭脂、キシレン榭脂、低分子量ポリスチレン系 榭脂、スチレン共重合体榭脂、石油榭脂 (例えば、 C5炭化水素榭脂、 C9炭化水素 榭脂、 C5C9炭化水素共重合榭脂等)、水添石油榭脂、テルペン系榭脂、 DCPD榭 脂石油榭脂等が挙げられる。これらは単独で用いても良ぐ 2種以上を併用しても良 い。スチレン系ブロック共重合体及びその水素添カ卩物としては、スチレンーブタジェ ン一スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン一イソプレン一スチレンブロック共重 合体(SIS)、スチレン エチレンブチレン スチレンブロック共重合体(SEBS)、ス チレン エチレンプロピレースチレンブロック共重合体(SEPS)、スチレン イソブチ レン スチレンブロック共重合体 (SIBS)等が挙げられる。上記粘着性付与榭脂は単 独で用いてもよぐ 2種以上併用してもよい。
[0168] 粘着性付与剤は (A)成分 100重量部に対して、好ましくは 5〜1, 000質量部、より 好ましくは 10〜: L00質量部の範囲で使用される。
[0169] 第一の態様の組成物には溶剤または希釈剤を添加することができる。溶剤及び希釈 剤としては、特に限定されないが、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、脂環族炭化 水素、ハロゲン化炭化水素、アルコール、エステル、ケトン、エーテルなどを使用する ことができる。溶剤または希釈剤を使用する場合、組成物を屋内で使用した時の空 気への汚染の問題から、溶剤の沸点は、 150°C以上が好ましぐ 200°C以上がより好 ましぐ 250°C以上が特に好ましい。上記溶剤または希釈剤は単独で用いてもよぐ 2 種以上併用してもよい。
[0170] 第一の態様の硬化性組成物には、必要に応じて生成する硬化物の引張特性を調整 する物性調整剤を添加しても良い。物性調整剤としては特に限定されないが、例え ば、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、 n— プロピルトリメトキシシラン等のアルキルアルコキシシラン類;ジメチルジイソプロぺノキ
ロぺノキシシラン等のアルキルイソプロぺノキシシラン、 γ—グリシドキシプロピルメチ ルジメトキシシラン、 γ—グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラ ン、ビュルジメチルメトキシシラン、 γ—ァミノプロピルトリメトキシシラン、 Ν— ( j8—ァ ミノェチル)ァミノプロピルメチルジメトキシシラン、 Ί—メルカプトプロピルトリメトキシ シラン、 γ—メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等の官能基を有するアルコキ シシラン類;シリコーンワニス類;ポリシロキサン類等が挙げられる。上記物性調整剤 を用いることにより、第一の態様の組成物を硬化させた時の硬度を上げたり、逆に硬 度を下げ、破断伸びを出したりし得る。上記物性調整剤は単独で用いてもよぐ 2種 以上併用してもよい。
[0171] 特に、加水分解により分子内に 1価のシラノール基を有する化合物を生成する化合 物は硬化物の表面のベたつきを悪ィ匕させずに硬化物のモジュラスを低下させる作用 を有する。特にトリメチルシラノールを生成する化合物が好ましい。加水分解により分 子内に 1価のシラノール基を有する化合物を生成する化合物としては、特開平 5— 1 17521号公報に記載されている化合物をあげることができる。また、へキサノール、 ォクタノール、デカノールなどのアルキルアルコールの誘導体であって加水分解によ りトリメチルシラノールなどの R SiOHを生成するケィ素含有化合物を生成する化合
3
物、特開平 11— 241029号公報に記載されているトリメチロールプロパン、グリセリン 、ペンタエリスリトールあるいはソルビトールなどの水酸基数が 3以上の多価アルコー ルの誘導体であって加水分解によりトリメチルシラノールなどの R SiOHを生成する
3
シリコンィ匕合物を生成する化合物をあげることができる。
[0172] また、特開平 7— 258534号公報に記載されているようなォキシプロピレン重合体の 誘導体であって加水分解によりトリメチルシラノールなどの R SiOHを生成するケィ素
3
含有ィ匕合物を生成する化合物もあげることができる。さらに特開平 6— 279693号公 報に記載されている架橋可能な加水分解性ケィ素含有基と加水分解によりモノシラ ノール含有化合物となりうるケィ素含有基を有する重合体を使用することもできる。
[0173] 物性調整剤は (A)成分 100重量部に対して、好ましくは 0. 1〜20重量部、より好ま しくは 0. 5〜: LO重量部の範囲で使用される。
[0174] 第一の態様の硬化性組成物には、必要に応じて垂れを防止し、作業性を良くするた めにチクソ性付与剤 (垂れ防止剤)を添加しても良 、。垂れ防止剤としては特に限定 されないが、例えば、ポリアミドワックス類;水添ヒマシ油誘導体類;ステアリン酸カルシ ゥム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸バリウム等の金属石酸類等が挙げられる 。また、特開平 11— 349916号公報に記載されているような粒子径 10〜500 mの ゴム粉末や、特開 2003— 155389号公報に記載されているような有機質繊維を用 いると、チクソ性が高く作業性の良好な組成物が得られる。これらチクソ性付与剤 (垂 れ防止剤)は単独で用いてもよぐ 2種以上併用してもよい。チクソ性付与剤は (A)成 分 100重量部に対して、 0. 1〜20重量部の範囲で使用されるのが好ましい。
[0175] 第一の態様の組成物においては 1分子中にエポキシ基を含有する化合物を使用で きる。エポキシ基を有する化合物を使用すると硬化物の復元性を高めることができる 。エポキシ基を有する化合物としてはエポキシィ匕不飽和油脂類、エポキシ化不飽和 脂肪酸エステル類、脂環族エポキシィ匕合物類、ェピクロルヒドリン誘導体に示すィ匕合 物及びそれらの混合物等が例示できる。具体的には、エポキシィ匕大豆油、エポキシ 化アマ-油、ビス(2—ェチルへキシル)—4, 5—エポキシシクロへキサン— 1, 2—ジ カーボキシレート(E— PS)、エポキシオタチノレステアレート、エポキシブチノレステアレ —ト等があげられる。これらのなかでは E— PSが特に好ましい。エポキシィ匕合物は (A )成分 100重量部に対して 0. 5〜50重量部の範囲で使用するのが好ましい。
[0176] 第一の態様の組成物には光硬化性物質を使用できる。光硬化性物資を使用すると 硬化物表面に光硬化性物質の皮膜が形成され、硬化物のベたつきや耐候性を改善 できる。光硬化性物質とは、光の作用によって力なり短時間に分子構造が化学変化 をおこし、硬化などの物性的変化を生ずるものである。この種の化合物には有機単量 体、オリゴマー、榭脂或いはそれらを含む組成物等多くのものが知られており、市販 の任意のものを採用し得る。代表的なものとしては、不飽和アクリル系化合物、ポリケ ィ皮酸ビニル類あるいはアジドィ匕榭脂等が使用できる。不飽和アクリル系化合物とし ては、アクリル系又はメタクリル系不飽和基を 1ないし数個有するモノマー、オリゴマ 一或いはそれ等の混合物であって、プロピレン(又はブチレン、エチレン)グリコール ジ (メタ)アタリレート、ネオペンチルダリコールジ (メタ)アタリレート等の単量体又は分 子量 10, 000以下のオリゴエステルが例示される。具体的には、例えば特殊アタリレ ート(2官能)のァロニックス M— 210,ァロニックス M— 215,ァロニックス M— 220, ァロニックス M— 233,ァロニックス M— 240,ァロニックス M— 245 ; (3官能)のァロ ニックス M— 305,ァ口-ックス M— 309,ァ口-ックス M— 310,ァ口-ックス M— 31 5,ァロニックス M— 320,ァロニックス M— 325,及び(多官能)のァロニックス M— 4 00などが例示できるが、特にアクリル官能基を含有する化合物が好ましぐまた 1分 子中に平均して 3個以上の同官能基を含有する化合物が好ましい。(以上ァロニック スはいずれも東亜合成化学工業株式会社の製品である。 )
[0177] ポリケィ皮酸ビニル類としては、シンナモイル基を感光基とする感光性榭脂でありポリ ビュルアルコールをケィ皮酸でエステル化したものの他、多くのポリケィ皮酸ビニル 誘導体が例示される。アジド化榭脂は、アジド基を感光基とする感光性榭脂として知 られており、通常はジアジド化合物を感光剤として加えたゴム感光液の他、「感光性 榭脂」(昭和 47年 3月 17日出版、印刷学会出版部発行、第 93頁〜、第 106頁〜、第 117頁〜)に詳細な例示があり、これらを単独又は混合し、必要に応じて増感剤を加 えて使用することができる。なお、ケトン類、ニトロ化合物などの増感剤ゃァミン類など の促進剤を添加すると、効果が高められる場合がある。光硬化性物質は (A)成分 10 0重量部に対して好ましくは 0. 1〜20重量部、より好ましくは 0. 5〜: L0重量部の範 囲で使用するのがよい。 0. 1重量部以下では耐候性を高める効果が不十分な場合 があり、 20重量部以上では硬化物が硬くなりすぎて、ヒビ割れを生じる傾向がある。
[0178] 第一の態様の組成物には酸素硬化性物質を使用することができる。酸素硬化性物 質には空気中の酸素と反応し得る不飽和化合物を例示でき、空気中の酸素と反応し て硬化物の表面付近に硬化皮膜を形成し表面のベたつきや硬化物表面へのゴミゃ ホコリの付着を防止するなどの作用をする。酸素硬化性物質の具体例には、キリ油、 アマ二油などで代表される乾性油や、該化合物を変性してえられる各種アルキッド榭 脂;乾性油により変性されたアクリル系重合体、エポキシ系榭脂、シリコン榭脂;ブタ ジェン、クロ口プレン、イソプレン、 1, 3 ペンタジェンなどのジェン系化合物を重合 または共重合させてえられる 1, 2 ポリブタジエン、 1, 4 ポリブタジエン、 C5〜C8 ジェンの重合体などの液状重合体や、これらジェン系化合物と共重合性を有するァ クリロ-トリル、スチレンなどの単量体とをジェン系化合物が主体となるように共重合さ せてえられる NBR、 SBRなどの液状共重合体や、さらにはそれらの各種変性物(マ レインィ匕変性物、ボイル油変性物など)などが挙げられる。これらは単独で用いてもよ ぐ 2種以上併用してもよい。これらのうちではキリ油や液状ジェン系重合体がとくに 好ましい。又、酸化硬化反応を促進する触媒や金属ドライヤーを併用すると効果が 高められる場合がある。これらの触媒や金属ドライヤーとしては、ナフテン酸コバルト 、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ジルコニウム、ォクチル酸コバルト、ォクチル酸ジルコ- ゥム等の金属塩や、ァミン化合物等が例示される。酸素硬化性物質の使用量は、 (A )成分 100重量部に対して 0. 1〜20重量部の範囲で使用するのが好ましぐさらに 好ましくは 0. 5〜10重量部である。上記使用量が 0. 1重量部未満になると汚染性の 改善が充分でなくなる場合があり、 20重量部をこえると硬化物の引張り特性などが損 なわれる傾向が生ずる。特開平 3— 160053号公報に記載されているように酸素硬 化性物質は光硬化性物質と併用して使用するのがよい。
第一の態様の組成物には酸ィ匕防止剤 (老化防止剤)を使用することができる。酸ィ匕 防止剤を使用すると硬化物の耐熱性を高めることができる。酸ィ匕防止剤としてはヒン ダードフエノール系、モノフエノール系、ビスフエノール系、ポリフエノール系が例示で きるが、特にヒンダードフエノール系が好ましい。同様に、チヌビン 622LD,チヌビン 144; CHIMASSORB944LD, CHIMASSORB119FL (以上いずれも日本チバ ガイギー株式会社製); MARK LA- 57, MARK LA— 62, MARK LA— 67, MARK LA— 63, MARK LA— 68 (以上いずれもアデカァーガス化学株式会社 製);サノーノレ 770,サノーノレ 765,サノーノレ 292,サノーノレ 26 26,サノール LS— 1114,サノール LS— 744 (以上いずれも三共株式会社製)に示 されたヒンダードアミン系光安定剤を使用することもできる。酸化防止剤の具体例は 特開平 4— 283259号公報ゃ特開平 9— 194731号公報にも記載されている。酸ィ匕 防止剤の使用量は、(A)成分 100重量部に対して 0. 1〜10重量部の範囲で使用す るのがよぐさらに好ましくは 0. 2〜5重量部である。
[0180] 第一の態様の組成物には光安定剤を使用することができる。光安定剤を使用すると 硬化物の光酸ィ匕劣化を防止できる。光安定剤としてべンゾトリアゾール系、ヒンダード アミン系、ベンゾエート系化合物等が例示できる力 特にヒンダードァミン系が好まし い。光安定剤の使用量は、(A)成分 100重量部に対して 0. 1〜: LO重量部の範囲で 使用するのが好ましぐさらに好ましくは 0. 2〜5重量部である。光安定剤の具体例 は特開平 9— 194731号公報にも記載されている。
[0181] 第一の態様の組成物に光硬化性物質を併用する場合、特に不飽和アクリル系化合 物を用いる場合、特開平 5 - 70531号公報に記載されて 、るようにヒンダードァミン 系光安定剤として 3級ァミン含有ヒンダードアミン系光安定剤を用いるのが組成物の 保存安定性改良のために好ま U、。 3級ァミン含有ヒンダードアミン系光安定剤として はチヌビン 622LD,チヌビン 144, CHIMASSORB119FL (以上いずれも日本チ バガイギー株式会社製); MARK LA- 57, LA— 62, LA— 67, LA—63 (以上い ずれもアデカァーガス化学株式会社製);サノール LS— 765, LS- 292, LS— 262 6, LS - 1114, LS— 744 (以上いずれも三共株式会社製)などの光安定剤が例示 できる。
[0182] 第一の態様の組成物には紫外線吸収剤を使用することができる。紫外線吸収剤を使 用すると硬化物の表面耐候性を高めることができる。紫外線吸収剤としてはべンゾフ エノン系、ベンゾトリアゾール系、サリシレート系、置換トリル系及び金属キレート系化 合物等が例示できる力 特にべンゾトリアゾール系が好ましい。紫外線吸収剤の使用 量は、(A)成分 100重量部に対して 0. 1〜: L0重量部の範囲で使用するのが好ましく 、さらに好ましくは 0. 2〜5重量部である。フ ノール系ゃヒンダードフ ノール系酸化 防止剤とヒンダードアミン系光安定剤とベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を併用し て使用するのが好ましい。
[0183] 第一の態様の組成物にはエポキシ榭脂を添加することができる。エポキシ榭脂を添 加した組成物は特に接着剤、殊に外壁タイル用接着剤として好ましい。エポキシ榭 脂としてはェピクロルヒドリン一ビスフエノール A型エポキシ榭脂、ェピクロルヒドリン一 ビスフエノール F型エポキシ榭脂、テトラブロモビスフエノール Aのグリシジルエーテル などの難燃型エポキシ榭脂、ノボラック型エポキシ榭脂、水添ビスフエノール A型ェポ キシ榭脂、ビスフエノール Aプロピレンォキシド付カ卩物のグリシジルエーテル型ェポキ シ榭脂、 P—ォキシ安息香酸グリシジルエーテルエステル型エポキシ榭脂、 m—アミ ノフエノール系エポキシ榭脂、ジアミノジフエ-ルメタン系エポキシ榭脂、ウレタン変性 エポキシ榭脂、各種脂環式エポキシ榭脂、 N, N—ジグリシジルァ二リン、 N, N—ジ グリシジルー o—トルイジン、トリグリシジルイソシァヌレート、ポリアルキレングリコール ジグリシジルエーテル、グリセリンなどのごとき多価アルコールのグリシジルエーテル 、ヒダントイン型エポキシ榭脂、石油榭脂などのごとき不飽和重合体のエポキシィ匕物 などが例示されるが、これらに限定されるものではなぐ一般に使用されているェポキ シ榭脂が使用されうる。エポキシ基を少なくとも分子中に 2個含有するものが、硬化に 際し反応性が高ぐまた硬化物が 3次元的網目をつくりやすいなどの点力も好ましい 。さらに好まし 、ものとしてはビスフエノール A型エポキシ榭脂類またはノボラック型ェ ポキシ榭脂などがあげられる。これらのエポキシ榭脂と本発明の (A)成分の使用割 合は、重量比で (A) Zエポキシ榭脂 = 100Zl〜lZlOOの範囲であるのが好まし い。(Α)Ζエポキシ榭脂の割合が 1Ζ100未満になると、エポキシ榭脂硬化物の衝 撃強度ゃ強靱性の改良効果が得られがたくなり、 (A) Zエポキシ榭脂の割合が 100 Z1をこえると、硬化物の強度が不十分となる。好ましい使用割合は、硬化性榭脂組 成物の用途などにより異なるため一概には決められないが、たとえばエポキシ榭脂硬 化物の耐衝撃性、可撓性、強靱性、剥離強度などを改善する場合には、エポキシ榭 脂 100重量部に対して (A)成分を好ましくは 1〜: L00重量部、さらに好ましくは 5〜 1 00重量部使用するのがよい。一方、第一の態様の硬化物の強度を改善する場合に は、(A)成分 100重量部に対してエポキシ榭脂を 1〜200重量部、さらに好ましくは 5 〜100重量部使用するのがよい。
エポキシ榭脂を添加する場合、第一の態様の組成物には、エポキシ榭脂を硬化させ る硬化剤を併用できることは当然である。使用し得るエポキシ榭脂硬化剤としては、 特に制限はなぐ一般に使用されているエポキシ榭脂硬化剤を使用できる。具体的 には、例えば、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジェチルァミノプロピ ルァミン、 N—アミノエチルピペリジン、 m—キシリレンジァミン、 m—フエ-レンジアミ ン、ジアミノジフエ二ルメタン、ジアミノジフエニルスルホン、イソホロンジァミン、ァミン 末端ポリエーテル等の一級、二級アミン類; 2, 4, 6 トリス (ジメチルアミノメチル)フ ェノール、トリプロピルァミンのような三級アミン類、及び、これら三級アミン類の塩類; ポリアミド榭脂類;イミダゾール類;ジシアンジアミド類;三弗化硼素錯ィ匕合物類;無水 フタル酸、へキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ドデシニル無水琥珀 酸、無水ピロメリット酸、無水クロレン酸等のような無水カルボン酸類;アルコール類; フエノール類;カルボン酸類;アルミニウム又はジルコニウムのジケトン錯ィ匕合物等の 化合物を例示することができるが、これらに限定されるものではない。また、硬化剤も 単独でも 2種以上併用してもよ ヽ。
[0185] エポキシ榭脂の硬化剤を使用する場合、その使用量はエポキシ榭脂 100重量部に 対し、 0. 1〜300重量部の範囲であるのが好ましい。
[0186] エポキシ榭脂の硬化剤としてケチミンを用いることができる。ケチミンは、水分のない 状態では安定に存在し、水分によって一級ァミンとケトンに分解され、生じた一級アミ ンがエポキシ榭脂の室温硬化性の硬化剤となる。ケチミンを用いると 1液型の組成物 を得ることができる。このようなケチミンとしては、ァミン化合物とカルボニル化合物と の縮合反応により得ることができる。
[0187] ケチミンの合成には公知のアミンィ匕合物、カルボ二ルイ匕合物を用いればよいが、たと えばアミン化合物としてはエチレンジァミン、プロピレンジァミン、トリメチレンジァミン、 テトラメチレンジァミン、 1, 3 ジアミノブタン、 2, 3 ジアミノブタン、ペンタメチレンジ ァミン、 2, 4 ジァミノペンタン、へキサメチレンジァミン、 p—フエ二レンジァミン、 p, p ,ービフエ-レンジァミンなどのジァミン; 1, 2, 3 トリァミノプロパン、トリァミノべンゼ ン、トリス(2—アミノエチル)ァミン、テトラキス (アミノメチル)メタンなどの多価ァミン;ジ エチレントリァミン、トリエチレントリァミン、テトラエチレンペンタミンなどのポリアルキレ ンポリアミン;ポリ才キシァノレキレン系ポリアミン; γーァミノプロピルトリエトキシシラン、 Ν - ( β—アミノエチル) Ί—ァミノプロピルトリメトキシシラン、 Ν- ( β—アミノエチ ル) γ—ァミノプロピルメチルジメトキシシランなどのアミノシラン;などが使用されう る。また、カルボ-ル化合物としてはァセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、 η—ブ チルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ジェチルァセトアルデヒド、グリオキサール、 ベンズアルデヒド等のアルデヒド類;シクロペンタノン、トリメチルシクロペンタノン、シク 口へキサノン、トリメチルシクロへキサノン等の環状ケトン類;アセトン、メチルェチルケ トン、メチルプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、ジェチ ルケトン、ジプロピルケトン、ジイソプロピルケトン、ジブチルケトン、ジイソプチルケトン 等の脂肪族ケトン類;ァセチルアセトン、ァセト酢酸メチル、ァセト酢酸ェチル、マロン 酸ジメチル、マロン酸ジェチル、マロン酸メチルェチル、ジベンゾィルメタン等の 13 ジカルボニル化合物;などが使用できる。
[0188] ケチミン中にイミノ基が存在する場合には、イミノ基をスチレンオキサイド;ブチルダリ シジルエーテル、ァリルグリシジルエーテルなどのグリシジルエーテル;グリシジルェ ステルなどと反応させてもよい。これらのケチミンは、単独で用いてもよぐ二種類以 上を併用して用いてもよぐエポキシ榭脂 100重量部に対し、 1〜: LOO重量部使用さ れるのが好ましぐその使用量はエポキシ榭脂およびケチミンの種類によって異なる
[0189] 第一の態様の硬化性組成物には、ポリリン酸アンモ-ゥム、トリクレジルホスフェートな どのリン系化合物、水酸ィ匕アルミニウム、水酸化マグネシウム、および、熱膨張性黒 鉛などの難燃剤を添加することができる。上記難燃剤は単独で用いてもよぐ 2種以 上併用してもよい。
[0190] 難燃剤は (A)成分 100重量部に対して、好ましくは 5〜200質量部、より好ましくは 1 0〜 100質量部の範囲で使用される。
[0191] 第一の態様の硬化性組成物には、硬化性組成物又は硬化物の諸物性の調整を目 的として、必要に応じて各種添加剤を添加してもよい。このような添加物の例としては 、たとえば、硬化性調整剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、 リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、発泡剤、防蟻剤、防かび剤などがあげられる。 これらの各種添加剤は単独で用いてもよぐ 2種類以上を併用してもよい。本明細書 にあげた添加物の具体例以外の具体例は、たとえば、特公平 4— 69659号公報、特 公平 7— 108928号公報、特開昭 63— 254149号公報、特開昭 64— 22904号公 報、特開 2001— 72854号公報の各公報などに記載されている。
[0192] 第一の態様の硬化性組成物は、すべての配合成分を予め配合密封保存し、施工後 空気中の湿気により硬化する 1液型として調製することも可能であり、硬化剤として別 途硬化触媒、充填材、可塑剤、水等の成分を配合しておき、該配合材と重合体組成 物を使用前に混合する 2液型として調製することもできる。作業性の点からは、 1液型 が好ましい。
[0193] 上記硬化性組成物が 1液型の場合、すべての配合成分が予め配合されるため、水 分を含有する配合成分は予め脱水乾燥してから使用するか、また配合混練中に減 圧などにより脱水するのが好ましい。上記硬化性組成物が 2液型の場合、シロキサン 結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する重合体を含有する主剤に 硬化触媒を配合する必要がなヽので配合剤中には若干の水分が含有されて ヽても ゲルイ匕の心配は少ないが、長期間の貯蔵安定性を必要とする場合には脱水乾燥す るのが好ましい。脱水、乾燥方法としては粉状などの固状物の場合は加熱乾燥法、 液状物の場合は減圧脱水法または合成ゼォライト、活性アルミナ、シリカゲル、生石 灰、酸ィ匕マグネシウムなどを使用した脱水法が好適である。また、イソシァネートイ匕合 物を少量配合してイソシァネート基と水とを反応させて脱水してもよい。また、 3—ェ チルー 2—メチルー 2—(3 メチルブチル)—1, 3 ォキサゾリジンなどのォキサゾリ ジンィ匕合物を配合して水と反応させて脱水してもよ 、。力かる脱水乾燥法にカ卩えてメ タノール、エタノールなどの低級アルコール; n—プロピルトリメトキシシラン、ビュルトリ メトキシシラン、ビュルメチルジメトキシシラン、メチルシリケート、ェチルシリケート、 γ メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、 γ メルカプトプロピルメチルジェトキシ シラン、 y—グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのアルコキシシランィ匕合物を添 加することにより、さらに貯蔵安定性は向上する。
[0194] 脱水剤、特にビニルトリメトキシシランなどの水と反応し得るケィ素化合物の使用量は
(A)成分 100重量部に対して、好ましくは 0. 1〜20重量部、より好ましくは 0. 5〜10 重量部の範囲である。
[0195] 第一の態様の硬化性組成物の調製法には特に限定はなぐ例えば上記した成分を 配合し、ミキサーやロールや-一ダーなどを用いて常温または加熱下で混練したり、 適した溶剤を少量使用して成分を溶解させ、混合したりするなどの通常の方法が採 用されうる。 [0196] 第一の態様の硬化性組成物は、大気中に暴露されると水分の作用により、三次元的 に網状組織を形成し、ゴム状弾性を有する固体へと硬化する。
[0197] (第二の態様)
本発明第二の態様は、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基 を有する有機重合体と特定のシラノール縮合触媒を含有する非有機スズ系硬化性 組成物である。本発明でいう非有機スズ系硬化性組成物とは、有機スズ系化合物を 実質的に含有して 、な 、硬化性組成物のことである。
[0198] < (A)成分:シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する 有機重合体について >
第二の態様に用いる (A)成分としては、第一の態様において説明したものと同じもの を使用することができる。シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有 基にっ 、ても第一の態様にぉ 、て説明した基と同じものを用いることができる。
[0199] < (D)成分:カルボン酸エステルについて >
本発明にお 、ては可塑剤として、カルボン酸エステル (D)を用いる。一般に硬化性 組成物に可塑剤を添加することで、硬化性組成物の粘度やスランプ性および組成物 を硬化して得られる硬化物の引張り強度、伸びなどの機械特性を調整できる。(D)成 分は、安価で、可塑化効率が高ぐ揮発性が低ぐ柔軟性に優れ、低温流動性に優 れることから可塑剤としての性能バランスに優れている。し力しながら、本発明のシロ キサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する有機重合体 (A)と カルボン酸エステル (D)を含有する一液型の硬化性組成物の硬化触媒として、後述 のカルボン酸金属塩 (bl)および Zまたはカルボン酸 (b2)を用いた場合、一液型の 硬化性組成物を高温条件もしくは長期間保存しておくと硬化遅延が生じるという課題 が存在することが判明した。更に、この硬化遅延の課題は、シラノール縮合硬化助触 媒として後述の第一アミンを用いた場合に特に顕著であることが判明した。
[0200] この硬化遅延現象は、カルボン酸エステル(D)と、 (B)成分のカルボン酸金属塩 (bl )および Zまたはカルボン酸 (b2)とのエステル交換反応が長期保管中に進行し、そ の結果、組成物中の高活性なカルボン酸量が低下することが原因であると考えられ る。 [0201] 一方、ポリプロピレングリコールなどのポリエーテル系可塑剤を、本発明の(A)成分と (B)成分を含有する一液型の硬化性組成物に使用すると、 (B)成分の触媒活性が 低くなり硬化速度が遅いという課題が存在することが判明した。
[0202] そこで、本態様のように、シラノール縮合硬化助触媒として後述のイミノ基を有し、か つ、 -NH基およびシロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を
2
有しない化合物 (E)を用いる事で、貯蔵によるエステル交換反応が抑制され、高活 性なカルボン酸が貯蔵後も残存させる事ができ、硬化遅延を改善する効果が得られ る。その結果、速硬化性と貯蔵安定性を両立することができる。
[0203] カルボン酸エステル(D)の分子量は、 170〜1500カ 子ましく、 250〜1000カょり好 ましぐ 350〜700がさらに好ましぐ 380〜500が特に好ましい。 170よりも小さい場 合には、耐揮発性が悪くなる傾向があり、 1500よりも大きい場合には、(A)成分との 相溶性や可塑化効率が悪くなる傾向がある。
[0204] カルボン酸エステル(D)は、 JIS K— 2269に準拠して測定した流動点力 20°C以 下であることが好ましぐ 0°C以下であることがより好ましぐ 20°C以下であることがさ らに好ましぐ—40°C以下であることが特に好ましい。流動点が 20°Cよりも大きいと、 冬季に凍結し易ぐ作業性の悪い組成物となる傾向が有る。
[0205] カルボン酸エステル(D)としては、ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ(2 ーェチルへキシル)フタレート、ジ n—ォクチルフタレート、ジイソノ-ルフタレート、ジ イソデシルフタレート、ジイソゥンデシルフタレート、ジ n—ゥンデシルフタレート、ブチ ルベンジルフタレート等のフタル酸エステル;ジ(2—ェチルへキシル)テレフタレート 等のテレフタル酸エステル;ジ(2—ェチルへキシル)アジペート、ジ n—ォクチルアジ ペート、ジイソノ-ルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジ(2—ェチルへキシル)セ バケート、ジブチルセバケート、ァゼライン酸ジ(2—ェチルへキシル)、コハク酸ジィ ソデシル、等の非芳香族二塩基酸エステル;ォレイン酸ブチル、ァセチルリシノール 酸メチル等の脂肪族エステル;トリメリット酸トリ(2—ェチルへキシル)、トリメリット酸トリ イソデシル等のトリメリット酸エステル;テトラヒドロフタル酸ジ(2—ェチルへキシル)、 エポキシ化大豆油、エポキシ化アマ-油、 4, 5 エポキシへキサヒドロフタル酸ジ(2 ーェチルへキシル)、エポキシステアリン酸ベンジル等のその他エステルをあげること ができる。これらの中でも、フタル酸エステル、非芳香族二塩基酸エステル、および、 トリメリット酸エステルは、可塑化効率、入手性、コスト、および、耐揮発性の点から好 ましぐフタル酸エステルおよびトリメリット酸エステルは、貯蔵安定性および耐揮発性 の点力もより好ましぐフタル酸エステルは特に好まし 、。
[0206] カルボン酸エステル (D)は、単独で使用してもよく、 2種以上を併用してもょ 、。
[0207] (D)成分の使用量としては、(A)成分の重合体 100重量部に対して 5〜 150重量部 であるのが好ましぐより好ましくは 10〜120重量部、さらに好ましくは 20〜: LOO重量 部である。 5重量部未満では可塑ィ匕効果が小さぐ 150重量部を越えると硬化物の機 械強度が不足する。
[0208] < (B)成分:カルボン酸金属塩(bl)および Zまたはカルボン酸(b2)について > 第二の態様においても(B)成分として、カルボン酸金属塩 (bl)および Zまたはカル ボン酸 (b2)を用いる。
[0209] 上記カルボン酸金属塩及びカルボン酸としては、特に限定はなぐ各種の化合物を 使用することができる。カルボン酸金属塩 (bl)、カルボン酸 (b2)の具体例は上述の 通りである。
[0210] < (E)成分:イミノ基を有し、かつ、— NH基およびシロキサン結合を形成することに
2
より架橋し得るケィ素含有基を有しな!/、化合物について >
本態様にぉ 、て (E)成分として、イミノ基 (2個の異なる炭素原子と結合した 2価の置 換基:— NH—)を有し、かつ、— NH基およびシロキサン結合を形成することにより
2
架橋し得るケィ素含有基を有しない化合物(以下、「第二ァミン」ともいう。)を用いる。
(E)成分は、 (B)成分の触媒活性を高める助触媒として機能する。
[0211] (E)成分の代わりに、トリェチルァミンやトリへキシルァミンなどの、アミノ基、イミノ基、 および、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有しないアミ ン化合物 (以下、「第三ァミン」ともいう。)を使用すると、触媒活性向上効果が低く実 用的な硬化性が得られない。
[0212] (E)成分の代わりに、ラウリルアミンゃ 3—ジェチルァミノプロピルァミンなどのアミノ基 を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有しない化合 物 (以下、「第一ァミン」ともいう。)を使用すると、触媒活性向上効果は高いが、本発 明のカルボン酸エステル (D)との組合せで貯蔵中に硬化性が低下する傾向が大き い。
[0213] (E)成分を (B)成分の助触媒として用い、カルボン酸エステル (D)と組み合わせると 、硬化性が良好で、かつ、貯蔵後も硬化性の低下の少ない一液型の硬化性組成物 が得られる。
[0214] 更に、(E)成分は、第一アミンを使用した場合と比較して良好な接着性を示す傾向が ある。ポリカーボネート、アクリル榭脂、塩ィ匕ビュルなどの有機榭脂系被着体への接 着性改善効果が大きぐ特にポリカーボネート被着体への接着性改善効果が顕著で ある。
[0215] (E)成分としては、一般式 (2) :
R3NHR4 (2)
(式中、 R3および R4は、それぞれ独立に、炭素原子数 1から 40の置換若しくは非置 換の炭化水素基である力、又は、 R3および R4が連結して環を形成している)で表され る化合物が挙げられる。
[0216] 上記一般式(2)における R3および R4は、(A)成分との相溶性、入手性または硬化性 の点から、置換あるいは非置換のアルキル基、シクロアルキル基、ァラルキル基が好 ましぐ非置換のアルキル基、シクロアルキル基、ァラルキル基がより好ましぐ非置換 のアルキル基が更に好ましぐ非置換の直鎖状アルキル基が特に好ましい。 R3およ び R4の炭素原子数は、(A)成分との相溶性、入手性または硬化性の点から、 4力 3 0力好ましく、 6から 20がより好ましぐ 8から 18が特に好ましい。 R3および R4の具体例 としては、たとえばメチル基、ェチル基、 n—プロピル基、イソプロピル基、 n—ブチル 基、 n キシル基、 n—ォクチル基、 2—ェチルへキシル基、デシル基、ドデシル基
、テトラデシル基、へキサデシル基、ォクタデシル基等のアルキル基;シクロへキシル 基等のシクロアルキル基;フヱ -ル基、トリル基、キシリル基、ビフヱ-ル基、ナフチル 基、アントリル基、フエナントリル基等のァリール基;ベンジル基等のァラルキル基等 があげられる。
[0217] (E)成分の具体例としては、ジメチルァミン、ジェチルァミン、ジ n—プロピルァミン、 ジイソプロピルァミン、ジ n—ブチルァミン、ジアミルァミン、ジ n キシルァミン、ジ n ーォクチルァミン、ビス(2—ェチルへキシル)ァミン、ジデシルァミン、ジラウリルァミン 、ジセチルァミン、ジステアリルァミン、 N—メチルー N—ステアリルァミン、 N ェチル —N—ステアリルァミン、 N ブチルー N—ステアリルァミン、ジエタノールァミン、ピロ リジン、ピぺリジン、ピぺラジン、 1—メチルピペラジン、モルフォリン、 2 ピペコリン、 4 —ピペコリン、 4 ベンジルピペリジン、 2, 6 ジメチルピペリジン、 3, 5 ジメチルピ ペリジン等が挙げられる力 これらに限定されるものではない。これらの中でも、接着 性の点から、ジ n—へキシルァミン、ジ n—ォクチルァミン、ジデシルァミン、ジラウリル ァミン、ジセチルァミン、ジステアリルァミン、 N—メチルー N—ステアリルァミン、 N— ェチルー N—ステアリルァミン、 N ブチルー N—ステアリルァミンが好ましぐジ n— ォクチルァミン、ジデシルァミン、ジラウリルァミン、ジセチルァミン、ジステアリルァミン 、 N—メチルー N—ステアリルァミンがより好ましぐジステアリルァミンが特に好ましい 。また、硬化性の点から、 N—メチル—N—ステアリルァミン、 N ェチル N—ステ ァリルァミン、ピロリジン、ピぺリジン、 1ーメチルビペラジン、モルフォリン、 2—ピペコリ ン、 4—ピペコリン、 4—ベンジルピペリジン、 3, 5—ジメチルビペリジンが好ましぐ N ーメチルー N—ステアリルァミン、ピロリジン、ピぺリジン、モルフォリン、 2—ピペコリン 、 4—ピペコリン、 4—ベンジルピペリジンがより好ましぐメチルステアリルァミン、ピぺ リジン、 4—ピペコリン、 4—ベンジルピペリジンが特に好ましい。
[0218] (E)成分の使用量としては、(A)成分 100重量部に対して 0. 01〜20重量部が好ま しぐ 0. 1〜: L0重量部がより好ましぐ 0. 4〜3重量部が特に好ましい。イミノ基を有し 、かつ、 NH基およびシロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有
2
基を有しない化合物の配合量が 0. 01重量部未満であると硬化速度が遅くなる場合 があり、また硬化反応が充分に進行し難くなる場合がある。一方、イミノ基を有し、 つ、 -NH基およびシロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を
2
有しない化合物の配合量が 20重量部を越えると、ポットライフが短くなり過ぎて、作業 性が悪くなる傾向がある。また、逆に硬化速度が遅くなる場合がある。
[0219] < (G)成分:アミノ基含有シランカップリング剤について〉
本態様では、(G)成分として、アミノ基含有シランカップリング剤を使用するのが好ま しい。なおここでいう「ァミノ基」には一 NHで表される狭義のアミノ基(「第 1級ァミノ基 」)のみならず、第 1級ァミノ基の水素が炭化水素基によって置換されたィミノ基(一 N H )も含まれる。(B)成分および (E)成分と組み合わせることにより、本態様の一液 型の硬化性組成物の接着性を改善する効果を有する。
[0220] 本態様の硬化性組成物に添加されるァミノ基含有シランカップリング剤の効果は、各 種被着体、すなわち、ガラス、アルミニウム、ステンレス、亜鉛、銅、モルタルなどの無 機基材や、塩ビ、アクリル、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネ ートなどの有機基材に用いた場合、ノンプライマー条件またはプライマー処理条件下 で、著しい接着性改善効果を示す。ノンプライマー条件下で使用した場合には、各 種被着体に対する接着性を改善する効果が特に顕著である。
[0221] (G)成分の反応性ケィ素基の例としては、一般式 (2)で表される基の内 Xが加水分 解性基である物を挙げることができる。具体的には、加水分解性基として既に例示し た基を挙げることができるが、メトキシ基、エトキシ基等が加水分解速度の点から好ま しい。加水分解性基の個数は、 2個以上、特に 3個以上が好ましい。 1級ァミノ基(― NH )は接着性改善効果が高い為により好ましい。
2
[0222] アミノ基含有シランカップリング剤の具体例としては、 γ—ァミノプロピルトリメトキシシ ラン、 γ—ァミノプロピルトリエトキシシラン、 γ—ァミノプロピルトリイソプロポキシシラ ン、 γ—ァミノプロピルメチルジメトキシシラン、 γ—ァミノプロピルメチルジェトキシシ ラン、 y - (2—アミノエチル)ァミノプロピルトリメトキシシラン、 y - (2—アミノエチル) ァミノプロピルメチルジメトキシシラン、 Ύ— (2—アミノエチル)ァミノプロピルトリェトキ シシラン、 γ - (2—アミノエチル)ァミノプロピルメチルジェトキシシラン、 γ - (2—ァ ミノェチル)ァミノプロピルトリイソプロポキシシラン、 γ— (6—ァミノへキシル)アミノプ 口ピルトリメトキシシラン、 3— (Ν ェチルァミノ) 2—メチルプロピルトリメトキシシラ ン、 2—アミノエチルアミノメチルトリメトキシシラン、 Ν シクロへキシルァミノメチルトリ エトキシシラン、 Ν シクロへキシルアミノメチルジェトキシメチルシラン、 γ ウレイド プロピルトリメトキシシラン、 γ—ウレイドプロピルトリエトキシシラン、 Ν フエ-ノレ一 γ —ァミノプロピルトリメトキシシラン、 Ν フエニルアミノメチルトリメトキシシラン、 Ν ベ ンジノレ yーァミノプロピルトリメトキシシラン、 N ビニノレペンジノレー yーァミノプロ ピルトリエトキシシラン、 N, N,一ビス [3— (トリメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミ ン、 N シクロへキシルァミノメチルトリエトキシシラン、 N シクロへキシルァミノメチル ジエトキシメチルシラン、 N フエニルアミノメチルトリメトキシシラン; N— (1, 3 ジメ チルブチリデン) - 3- (トリエトキシシリル) 1 プロパンァミン等のケチミン型シラン 類; N— β - (カルボキシメチル)アミノエチル一 γ—ァミノプロピルトリメトキシシラン 等を挙げることができる。
[0223] (G)成分を使用する場合には、(G)成分の使用量は (Α)成分の重合体 100重量部 に対して 0. 1〜20重量部であるのが好ましぐより好ましくは 0. 5〜10重量部である 。 (G)成分の配合量がこの範囲を下回ると、接着性改善効果が十分でない場合があ る。(G)成分の配合量力この範囲を上回ると、硬化物が低伸びになる傾向があり、ま た、深部硬化性が悪くなる傾向がある。
[0224] <その他の添加成分について >
本発明では、カルボン酸エステル (D)を可塑剤として使用するが、本発明の効果を 低下させない程度に他の可塑剤を併用することもできる。具体例としては、トリクレジ ルホスフェート、トリブチルホスフェート等のリン酸エステル類;有機スルホン酸エステ ル類;ポリプロピレングリコール等の反応性ケィ素基を有しな 、ポリエーテル類;塩素 化パラフィン類;アルキルジフヱニル、部分水添ターフェ-ル、等の炭化水素系油;プ ロセスオイル類をあげることができる。
[0225] しかしながら、カルボン酸エステル以外の上記可塑剤を添加する場合には、その添 加量に応じて硬化速度が遅くなる傾向がある為、カルボン酸エステル以外の上記可 塑剤の使用量は、(Α)成分 100重量部に対して 30重量部以下が好ましぐ 10重量 部以下がより好ましぐ 3重量部以下がさらに好ましぐ実質的に含有していないこと が最も好ましい。
[0226] 本発明の硬化触媒として、カルボン酸金属塩 (bl)および Zまたはカルボン酸 (b2) を使用するが、本発明の効果を低下させない程度に他の硬化触媒を併用することも できる。具体例としては、カルボン酸スズ、カルボン酸鉛、カルボン酸ビスマス、カル ボン酸カリウム、カルボン酸カルシウム、カルボン酸バリウム、カルボン酸チタン、カル ボン酸ジルコニウム、カルボン酸ハフニウム、カルボン酸バナジウム、カルボン酸マン ガン、カルボン酸鉄、カルボン酸コバルト、カルボン酸ニッケル、カルボン酸セリウムな どの各種カルボン酸金属塩;テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート、チタ ンテトラキス(ァセチルァセトナート)、ビス(ァセチルァセトナト)ジイソプロポキシチタ ン、ジイソプロポキシチタンビス(ェチルァセトセテート)などのチタン化合物;ジブチ ノレスズジラウレート、ジブチノレスズマレエート、ジブチノレスズフタレート、ジブチノレスズ ジォクタノエート、ジブチノレスズビス(2—ェチノレへキサノエート)、ジブチノレスズビス( メチルマレエート)、ジブチルスズビス(ェチルマレエート)、ジブチルスズビス(ブチル レエート)、ジブチルスズビス(ベンジルマレエート)、ジブチルスズジアセテート、ジォ チルスズジメトキサイド、ジブチルスズビス(ノユルフェノキサイド)、ジブテュルスズォ キサイド、ジブチルスズオキサイド、ジブチルスズビス(ァセチルァセトナート)、ジブチ ルスズビス (ェチルァセトァセトナート)、ジブチルスズォキサイドとシリケ一トイ匕合物と の反応物、ジブチルスズオキサイドとフタル酸エステルとの反応物等の 4価の有機ス ズ化合物;アルミニウムトリス(ァセチルァセトナート)、アルミニウムトリス(ェチルァセト アセテート)、ジイソプロポキシアルミニウムェチルァセトアセテートなどの有機アルミ -ゥム化合物;ジルコニウムテトラキス(ァセチルァセトナート)などのジルコニウム化合 物が挙げられる。
[0227] しかしながら、有機スズィ匕合物を添加する場合にはその添加量に応じて、毒性または 環境への負荷が大きくなる場合がある為、有機スズィ匕合物の使用量は、(A)成分 10 0重量部に対して 0. 5重量部以下が好ましぐ 0. 1重量部以下がより好ましぐ 0. 01 重量部以下がさらに好ましく、含有して 、な 、ことが特に好ま 、。
[0228] ここで、本発明における「有機スズィ匕合物」とは、炭素とスズの直接結合をもつ化合物 をいい、一般式 R SnX (n= 1〜4、 Rはアルキル基、ァリール基などの炭化水素 基を表す。また Xは例えばハロゲン、 OH、 OR'、 OCOR'など(R'はアルキル基、ァ リール基などの炭化水素基)の官能基である)で表されるものである。
[0229] 本態様の一液型の硬化性組成物は、有機スズ系化合物を実質的に含有していない 非有機スズ系一液型の硬化性組成物である力 毒性または環境への負荷の点から、 有機スズィ匕合物やカルボン酸スズなどのスズィ匕合物を実質的に含有して 、な 、非ス ズ系ー液型の硬化性組成物であるのが好ましぐ有機スズ化合物や各種カルボン酸 金属塩を実質的に含有して ヽな 、非有機スズかつ非力ルボン酸金属塩系一液型の 硬化性組成物であるのがより好ましぐカルボン酸金属塩、チタン化合物、有機スズ 化合物、有機アルミニウム化合物、および、ジルコニウム化合物などの前記金属元素 含有硬化触媒を実質的に含有して!/、な!、非金属触媒系一液型の硬化性組成物で あるのが特に好ましい。
[0230] 本発明では、シラノール縮合助触媒として、(E)成分を使用するが、本発明の効果を 低下させない程度に第一アミンまたは第三アミンを併用することもできる。具体例とし ては、メチノレアミン、ェチノレアミン、プロピルァミン、イソプロピルァミン、ブチノレアミン、 アミルァミン、へキシルァミン、ォクチルァミン、 2—ェチルへキシルァミン、ノニルアミ ン、デシルァミン、ラウリルァミン、ペンタデシルァミン、セチルァミン、ステアリルァミン 、ォレイルァミン、ベンジルァミン、 3—メトキシプロピルァミン、 3—ラウリルォキシプロ ピルァミン、 3—ジメチルァミノプロピルァミン、 3—ジェチルァミノプロピルァミン、 N— メチル 1, 3 プロパンジァミン、 3— (1—ピぺラジュル)プロピルァミン、 3 モルホ リノプロピルァミン、モノエタノールァミン、 3—ヒドロキシプロピルァミン、ラウリルァ-リ ン、ステアリノレア二リン、キシリレンジァミン、エチレンジァミン、へキサメチレンジァミン 、ジエチレントリァミン、トリエチレンテトラミン、シクロへキシルァミン等の第一アミン;ト リアミルァミン、トリアリルアミン、トリへキシルァミン、トリオクチルァミン、トリフエニルアミ ン、トリエタノールァミン、 2, 4, 6 トリス(ジメチルアミノメチル)フエノール、 N—メチ ルモルホリン等の第三アミン;等が挙げられる。
[0231] しかしながら、第一アミンを添加する場合にはその添加量に応じて、貯蔵後の硬化遅 延が大きくなる場合がある為、第一ァミンの使用量は、(A)成分 100重量部に対して 0. 3重量部以下であり、 0. 1重量部以下が好ましぐ 0. 01重量部以下がより好ましく 、実質的に含有して 、な 、ことが特に好ま U、。
[0232] また、第三アミンを添加する場合にはその添加量に応じて、接着性が低下する場合 がある為、第三ァミンの使用量は、(A)成分 100重量部に対して 0. 3重量部以下で あり、 0. 1重量部以下が好ましぐ 0. 01重量部以下がより好ましぐ実質的に含有し て!ヽな 、ことが特に好まし!/、。 [0233] また、本発明の組成物には、アミノ基含有シランカップリング剤以外のシランカツプリ ング剤を添加することができる。アミノ基含有シランカップリング剤以外のシランカップ リング剤の具体例としては、 γ—イソシァネートプロピルトリメトキシシラン、 γ—イソシ ァネートプロピルトリエトキシシラン、 γ イソシァネートプロピルメチルジェトキシシラ ァネート、ジメトキシメチルシリルメチルイソシァネート等のイソシァネート基含有シラン 類; γ—メルカプトプロピルトリメトキシシラン、 γ—メルカプトプロピルトリエトキシシラ ン、 メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、 γ メルカプトプロピルメチルジ エトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、メルカプトメチルトリエトキシシラン 等のメルカプト基含有シラン類; γ—グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、 γ—ダリ シドキシプロピノレトリエトキシシラン、 γ—グリシドキシプロピノレメチノレジメトキシシラン、 β - (3, 4—エポキシシクロへキシル)ェチルトリメトキシシラン、 13 - (3, 4—ェポキ シシクロへキシノレ)ェチノレトリエトキシシラン等のエポキシ基含有シラン類; β一力ノレボ キシェチルトリエトキシシラン、 /3 カルボキシェチルフエ-ルビス(2—メトキシェトキ シ)シラン等のカルボキシシラン類;ビュルトリメトキシシラン、ビュルトリエトキシシラン 口ピルトリエトキシシラン、メタクリロイルォキシメチルトリメトキシシラン等のビニル型不 飽和基含有シラン類; Ύ—クロ口プロピルトリメトキシシラン等のハロゲン含有シラン類 ;トリス(3—トリメトキシシリルプロピル)イソシァヌレート等のイソシァヌレートシラン類 等を挙げることができる。また、これらを変性した誘導体もシランカップリング剤として 用!/、ることができる。
[0234] また、シランカップリング剤以外の接着性付与剤の具体例としては、例えば、エポキシ 榭脂、フエノール榭脂、硫黄、アルキルチタネート類、芳香族ポリイソシァネート等が 挙げられる。上記接着性付与剤は 1種類のみで使用しても良いし、 2種類以上混合 使用しても良い。
[0235] 第二の態様の組成物には、シリケート、充填剤、有機バルーン、無機バルーン、鱗片 状または粒状の物質、熱膨張性微粒中空体、シーリング材硬化物粒子、粘着性付与 剤、溶剤または希釈剤、物性調整剤、チクソ性付与剤 (垂れ防止剤)、 1分子中にェ ポキシ基を含有する化合物、光硬化性物質、酸素硬化性物質、酸化防止剤 (老化防 止剤)、光安定剤、紫外線吸収剤、エポキシ榭脂、ケチミン、リン系可塑剤、難燃剤、 硬化性調整剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、リン系過酸 化物分解剤、滑剤、顔料、発泡剤、防蟻剤、防かび剤等の各種添加剤を添加するこ とができる。具体的には、第一の態様の説明において例示したものを使用することが できる。また各添加剤の (A)成分 100重量部に対する使用量は、第一の態様におけ る (A)成分 100重量部に対する使用量と同じである。
[0236] 第二の態様の硬化性組成物は、すべての配合成分を予め配合密封保存し、施工後 空気中の湿気により硬化する 1成分型の組成物である。該組成物中の水分量は、 20 OOppm以下であることが必須であり、 1500ppm以下であることが好ましぐ ΙΟΟΟρρ m以下であることがより好ましぐ 500ppm以下であることが特に好ましい。水分量が 2 OOOppmより大きい場合には、貯蔵安定性や接着性が悪くなる傾向がある。
[0237] ここで、硬化性組成物中の水分量はカールフィッシャー試薬を用いた水分定量方法 で測定される。
[0238] 上記方法の水分の定量は、例えば、以下の方法によって測定できる。カールフイツシ ヤー水分計 (京都電子工業製: MK-AII)の滴定フラスコに、クロ口ホルムとメタノー ルとの混合脱水溶媒 (三菱化学製:脱水溶剤 CM)約 50mlを入れ、カールフイツシャ 一試薬 (三菱ィ匕学製:カールフィッシャー試薬 SS)を滴下して終点とし、滴定フラスコ 中の水分をゼロにする。次に、本発明の硬化性組成物を約 0. 5gカ卩えて上記の脱水 溶媒に溶解させ、よくかき混ぜながら、予め力価 (0. 5〜4. OmgH OZml)測定済
2
みの上記のカールフィッシャー試薬で滴定する。滴定値: B (ml)、試薬の力価: F (m gH OZml)、本発明の硬化性組成物の採取量: A(mg)から、硬化性組成物中の水
2
分量: W(ppm)は下記式により計算できる。
W(ppm) =B X F÷AX 106
[0239] 上記一液型の硬化性組成物は、すべての配合成分が予め配合されるため、水分を 含有する配合成分は予め脱水乾燥してから使用するか、また配合混練中に減圧など により脱水するのが好ましい。脱水、乾燥方法としては粉状などの固状物の場合はカロ 熱乾燥法または減圧脱水法、液状物の場合は減圧脱水法または合成ゼォライト、活 性アルミナ、シリカゲル、生石灰、酸ィ匕マグネシウムなどを使用した脱水法が好適で ある。力かる脱水乾燥法にカ卩えて、 n—プロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシ ラン、ビュルメチルジメトキシシラン、メチルシリケート、ェチルシリケート、 γ メルカ プトプロピルメチルジメトキシシラン、 γ メルカプトプロピルメチルジェトキシシラン、 y—グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのアルコキシシランィ匕合物を添カロし、 水と反応させて脱水してもよい。また、 3 ェチルー 2—メチルー 2—(3—メチルブチ ル) 1, 3 ォキサゾリジンなどのォキサゾリジンィ匕合物を配合して水と反応させて 脱水してもよい。また、イソシァネートイ匕合物を少量配合してイソシァネート基と水とを 反応させて脱水してもよい。アルコキシシランィ匕合物やォキサゾリジンィ匕合物、および 、イソシァネートイ匕合物の添カ卩により、貯蔵安定性が向上する。
[0240] 脱水剤、特にビニルトリメトキシシランなどの水と反応し得るケィ素化合物の使用量は シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する有機重合体( A) 100重量部に対して、好ましくは 0. 1〜20重量部、より好ましくは 0. 5〜10重量 部の範囲で使用することができる。
[0241] 第二の態様の硬化性組成物の調製法には特に限定はなぐ例えば上記した成分を 配合し、ミキサーやロールや-一ダーなどを用いて常温または加熱下で混練したり、 適した溶剤を少量使用して成分を溶解させ、混合したりするなどの通常の方法が採 用されうる。
[0242] 第二の態様の硬化性組成物は、大気中に暴露されると水分の作用により、三次元的 に網状組織を形成し、ゴム状弾性を有する固体へと硬化する。
[0243] (第三の態様)
第三の態様は、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有す る有機重合体と特定のシラノール縮合触媒を含有する非有機スズ系硬化性組成物 である。第三の態様でいう非有機スズ系硬化性組成物とは、有機スズ系化合物を実 質的に含有して 、な 、硬化性組成物のことである。
[0244] < (A)成分:シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する 有機重合体について >
第三の態様に用いる (A)成分としては、第一の態様において説明したものと同じもの を使用することができる。シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有 基についても第一の態様において説明したものと同じものを用いることができる。なか でもポリオキシアルキレン系重合体および (メタ)アクリル酸エステル系重合体は、透 湿性が高く 1液型組成物にした場合に深部硬化性に優れ、更に接着性にも優れるこ とから特に好ましぐポリオキシアルキレン系重合体は最も好ま 、。
[0245] < (D)成分:カルボン酸エステルについて >
第三の態様では可塑剤として、カルボン酸エステル (D)を用いる。一般に硬化性組 成物に可塑剤を添加することで、硬化性組成物の粘度やスランプ性および組成物を 硬化して得られる硬化物の引張り強度、伸びなどの機械特性を調整できる。(D)成 分は、安価で、可塑化効率が高ぐ揮発性が低ぐ柔軟性に優れ、低温流動性に優 れることから可塑剤としての性能バランスに優れている。し力しながら、第三の態様の シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基含有有機重合体 (A)と カルボン酸エステル (D)を含有する一液型の硬化性組成物の硬化触媒として、後述 のカルボン酸金属塩 (bl)および Zまたはカルボン酸 (b2)を用いた場合、一液型の 硬化性組成物を高温条件もしくは長期間保存しておくと硬化遅延が生じるという課題 が存在することが判明した。
[0246] この硬化遅延現象は、カルボン酸エステル(D)と、カルボン酸金属塩 (bl)および Z またはカルボン酸 (b2)とのエステル交換反応が長期保管中に進行し、その結果、組 成物中の高活性なカルボン酸量が低下することが原因であると考えられる。
[0247] 一方、ポリプロピレングリコールなどのポリエーテル系可塑剤を、本発明の(A)成分と
(B)成分を含有する一液型の硬化性組成物に使用すると、 (B)成分の触媒活性が 低くなり硬化速度が遅いという課題が存在することが判明した。
[0248] そこで、第三の態様のように、カルボン酸金属塩 (bl)および Zまたはカルボン酸 (b2 )の酸基を構成するカルボニル基の総モル数(b)と、カルボン酸エステル(D)のカル ボニル基の総モル数 (d)との比 (bZd)を比較的高!、値 (0. 07以上)にする事で、貯 蔵によるエステル交換反応がある程度進行しても、高活性なカルボン酸が貯蔵後も 比較的多量に残存させる事ができ、硬化遅延を改善する効果が得られる。その結果 、速硬化性と貯蔵安定性を両立することができる。 [0249] カルボン酸エステル (D)の具体例は第二の態様の説明にお 、て既に述べた通りで ある。またカルボン酸エステル (D)は、単独で使用してもよぐ 2種以上を併用しても よい。
[0250] < (B)成分:カルボン酸金属塩(bl)および Zまたはカルボン酸(b2)について > 第三の態様においても(B)成分として、カルボン酸金属塩 (bl)および Zまたはカル ボン酸 (b2)を用いる。
[0251] 上記カルボン酸金属塩及びカルボン酸としては、特に限定はなぐ各種の化合物を 使用することができる。カルボン酸金属塩 (bl)、カルボン酸 (b2)の具体例は上述の 通りである。
[0252] 第三の態様では、組成物中の(B)成分の酸基を構成するカルボニル基の総モル数 ( b)と、カルボン酸エステル(D)のカルボニル基の総モル数(d)との比(bZd) 1S 0. 0 7以上であることが必須である。(bZd)の値が 0. 07未満になると、貯蔵中に硬化速 度が著しく低下し、シーリング材ゃ接着剤などに用いた場合に、実用的な貯蔵安定 性が得られなくなる。(bZd)値が大きいほど、貯蔵前後の硬化性の変化が小さくなる 傾向が有る。貯蔵前の硬化性、および、貯蔵安定性 (貯蔵後の硬化性)の点から、 (b Zd)の値は、 0. 08以上が好ましぐ 0. 09以上がより好ましぐ 0. 1以上が特に好ま しい。(bZd)値の上限については特に限定されないが、現実的な数値範囲として 10 以下が挙げられる。
[0253] (D)成分の使用量としては、上記の(bZd)の値が 0. 07以上であることを満たす範 囲内で、(A)成分の重合体 100重量部に対して 5〜 150重量部であるのが好ましく、 より好ましくは 10〜120重量部、さらに好ましくは 20〜: L00重量部である。 5重量部 未満では可塑ィ匕効果力 、さい傾向があり、 150重量部を越えると硬化物の機械強度 が不足する場合がある。
[0254] (B)成分の使用量としては、上記の(bZd)の値が 0. 07以上であることを満たす範 囲内で、(A)成分 100重量部に対し、 0. 01〜20重量部程度が好ましぐ更には 0. 5〜10重量部程度が好ましい。(B)成分の配合量がこの範囲を下回ると硬化速度が 遅くなることがあり、また硬化反応が充分に進行し難くなる場合がある。一方、(B)成 分の配合量力 Sこの範囲を上回るとポットライフが短くなり過ぎて作業性が悪くなること があり、また貯蔵安定性が悪くなる傾向がある。
[0255] 一方、(B)成分のみでは活性が低ぐ適度な硬化性が得られない場合は、助触媒と して (F)成分であるアミンィ匕合物を添加することができる。(F)成分の具体例、及び好 ま 、例にっ 、ては第二の態様の説明にお 、て述べた通りである。
[0256] 上記 (F)成分であるアミンィ匕合物の配合量は、(A)成分 100重量部に対して 0. 01 〜20重量部程度が好ましぐ更に 0. 1〜5重量部がより好ましい。アミンィ匕合物の配 合量が 0. 01重量部未満であると硬化速度が遅くなる場合があり、また硬化反応が充 分に進行し難くなる場合がある。一方、ァミン化合物の配合量が 20重量部を越えると 、ポットライフが短くなり過ぎて、作業性が悪くなる傾向がある。また、逆に硬化速度が 遅くなる場合がある。
[0257] 第三の態様では、カルボン酸エステル (D)を可塑剤として使用するが、本発明の効 果を低下させない程度に他の可塑剤を併用することもできる。具体例としては、リン酸 エステル類等の、既に第二の態様の説明において例示したものと同じィ匕合物を挙げ ることがでさる。
[0258] しかしながら、カルボン酸エステル以外の上記可塑剤を添加する場合には、その添 加量に応じて硬化速度が遅くなる傾向がある為、カルボン酸エステル以外の上記可 塑剤の使用量は、(A)成分 100重量部に対して 30重量部以下が好ましぐ 10重量 部以下がより好ましぐ 3重量部以下がさらに好ましぐ実質的に含有していないこと が最も好ましい。
[0259] 第三の態様の硬化触媒として、カルボン酸金属塩 (bl)および Zまたはカルボン酸( b2)を使用するが、本発明の効果を低下させない程度に他の硬化触媒を併用するこ ともできる。具体例としては、各種カルボン酸金属塩等、第二の態様において例示し た化合物と同じものが挙げられる。
[0260] しかしながら、有機スズィ匕合物を添加する場合にはその添加量に応じて、毒性または 環境への負荷が大きくなる場合がある為、有機スズィ匕合物の使用量は、(A)成分 10 0重量部に対して 0. 5重量部以下が好ましぐ 0. 1重量部以下がより好ましぐ 0. 01 重量部以下がさらに好ましく、含有して 、な 、ことが特に好ま 、。
[0261] 第三の態様における「有機スズィ匕合物」とは、第二の態様の説明にお 、て上述した 通りである。
[0262] 第三の態様の一液型の硬化性組成物は、有機スズ系化合物を実質的に含有してい な 、非有機スズ系一液型の硬化性組成物であるが、毒性または環境への負荷の点 から、有機スズィ匕合物やカルボン酸スズなどのスズィ匕合物を実質的に含有して ヽな Vヽ非スズ系ー液型の硬化性組成物であるのが好ましぐ有機スズィ匕合物や各種カル ボン酸金属塩を実質的に含有して ヽな 、非有機スズかつ非力ルボン酸金属塩系一 液型の硬化性組成物であるのがより好ましぐカルボン酸金属塩、チタン化合物、有 機スズ化合物、有機アルミニウム化合物、および、ジルコニウム化合物などの前記金 属元素含有硬化触媒を実質的に含有して!/、な!、非金属触媒系一液型の硬化性組 成物であるのが特に好ましい。
[0263] 第三の態様の組成物には、シリケート、充填剤、有機バルーン、無機バルーン、鱗片 状または粒状の物質、熱膨張性微粒中空体、シーリング材硬化物粒子、粘着性付与 剤、溶剤または希釈剤、物性調整剤、チクソ性付与剤 (垂れ防止剤)、 1分子中にェ ポキシ基を含有する化合物、光硬化性物質、酸素硬化性物質、酸化防止剤 (老化防 止剤)、光安定剤、紫外線吸収剤、エポキシ榭脂、ケチミン、リン系可塑剤、難燃剤、 硬化性調整剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、リン系過酸 化物分解剤、滑剤、顔料、発泡剤、防蟻剤、防かび剤等の各種添加剤を添加するこ とができる。具体的には、第一の態様の説明において例示したものを使用することが できる。また各添加剤の (A)成分 100重量部に対する好ましい使用量は、第一の態 様における (A)成分 100重量部に対する使用量と同じである。
[0264] 第三の態様の硬化性組成物は、すべての配合成分を予め配合密封保存し、施工後 空気中の湿気により硬化する 1成分型の組成物である。該組成物中の水分量は、 20 OOppm以下であることが必須であり、 1500ppm以下であることが好ましぐ ΙΟΟΟρρ m以下であることがより好ましぐ 500ppm以下であることが特に好ましい。水分量が 2 OOOppmより大きい場合には、貯蔵安定性や接着性が悪くなる傾向がある。硬化性 組成物中の水分量は、上述した通り、カールフィッシャー試薬を用いた水分定量方 法で測定される。
[0265] 上記一液型の硬化性組成物は、すべての配合成分が予め配合されるため、水分を 含有する配合成分は予め脱水乾燥してから使用するか、また配合混練中に減圧など により脱水するのが好ましい。脱水、乾燥方法としては、上述の方法が挙げられる。
[0266] 第三の態様の一液型の硬化性組成物の調製法には特に限定はなぐ例えば上記し た成分を配合し、ミキサーやロールや-一ダーなどを用いて常温または加熱下で混 練したり、適した溶剤を少量使用して成分を溶解させ、混合したりするなどの通常の 方法が採用されうる。
[0267] 第三の態様の硬化性組成物は、大気中に暴露されると水分の作用により、三次元的 に網状組織を形成し、ゴム状弾性を有する固体へと硬化する。
[0268] <第四の態様の貯蔵安定性改善方法につ!、て >
第四の態様である一液型の硬化性組成物の貯蔵安定性改善方法は、 (A)シロキサ ン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する有機重合体、
(B)カルボン酸金属塩 (bl)、および Zまたは、カルボン酸 (b2)、並びに、
(D)力ノレボン酸エステノレ
を含有する硬化性組成物について、上記組成物中の水分量を 2000ppm以下とする 工程、及び、組成物中の(B)成分の酸基を構成するカルボ-ル基の総モル数 (b)と( D)成分のカルボニル基の総モル数 (d)の比(bZd)を 0. 07以上とする工程、を含む ことを特徴とする方法である。組成物中の水分量を 2000ppm以下とし、かつ、(B)成 分であるカルボン酸金属塩 (bl)および Zまたはカルボン酸 (b2)の酸基を構成する カルボ-ル基の総モル数(b)と、カルボン酸エステル(D)のカルボ-ル基の総モル 数 (b)との比 (bZd)を比較的高い値 (0. 07以上)にする事で、貯蔵によるエステル 交換反応がある程度進行しても、高活性なカルボン酸が貯蔵後も比較的多量に残存 させる事ができ、硬化遅延を改善する効果が得られる。その結果、速硬化性と貯蔵安 定性を両立することができる。
[0269] 水分量を 2000ppm以下とする方法としては特に限定されないが、一液型の硬化性 組成物の場合、すべての配合成分が予め配合されるため、水分を含有する配合成 分は予め脱水乾燥する工程、あるいは配合混練中に減圧などにより脱水する工程に より行うのが好ましい。脱水、乾燥方法としては粉状などの固状物の場合は加熱乾燥 法、液状物の場合は減圧脱水法または合成ゼォライト、活性アルミナ、シリカゲル、 生石灰、酸ィ匕マグネシウムなどを使用した脱水法が好適である。また、イソシァネート 化合物を少量配合してイソシァネート基と水とを反応させて脱水してもよい。また、 3 ーェチルー 2—メチルー 2—(3 メチルブチル)—1, 3 ォキサゾリジンなどのォキ サゾリジン化合物を配合して水と反応させて脱水してもよ 、。力かる脱水乾燥法にカロ えてメタノール、エタノールなどの低級アルコール; n—プロピルトリメトキシシラン、ビ -ルトリメトキシシラン、ビュルメチルジメトキシシラン、メチルシリケート、ェチルシリケ ート、 y メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、 γ メルカプトプロピルメチルジ エトキシシラン、 γ—グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのアルコキシシラン化 合物を添加することにより、さらに貯蔵安定性は向上する。
[0270] 組成物中の水分量は、 2000ppm以下とすることが必須であり、 1500ppm以下とす ることが好ましぐ lOOOppm以下とすることがより好ましぐ 500ppm以下とすることが 特に好ましい。水分量が 2000ppmより大きい場合には、貯蔵安定性や接着性が悪 くなる傾向がある。水分量は、上述の通り、カールフィッシャー試薬を用いた水分定 量方法で測定される。
[0271] また組成物中の(B)成分のカルボン酸金属塩 (bl)および Zまたはカルボン酸 (b2) の酸基を構成するカルボニル基の総モル数(b)と、カルボン酸エステル(D)のカルボ -ル基の総モル数 (d)との比(bZd)力 0. 07以上とすることが必須である。 (b/d) の値が 0. 07未満になると、貯蔵中に硬化速度が著しく低下し、シーリング材ゃ接着 剤などに用いた場合に、実用的な貯蔵安定性が得られなくなる。(bZd)値が大きい ほど、貯蔵前後の硬化性の変化が小さくなる傾向が有る。貯蔵前の硬化性、および、 貯蔵安定性 (貯蔵後の硬化性)の点から、(bZd)の値は、 0. 08以上とすることが好 ましく、 0. 09以上とすることがより好ましぐ 0. 1以上とすることが特に好ましい。(bZ d)値の上限については特に限定されないが、現実的な数値範囲として 10以下が挙 げられる。
発明の効果
[0272] 本発明の一液型の硬化性組成物は、非有機スズ触媒を使用しながら、硬化性、接着 性、および、貯蔵安定性に優れる。また、本発明の貯蔵安定性改善方法を実施する ことにより、貯蔵安定性に優れる一液型の硬化性組成物を得ることができる。 発明を実施するための最良の形態
[0273] つぎに実施例および比較例によって本発明を具体的に説明する力 本発明はこれ に限定されるものではない。
[0274] (第一の態様)
(合成例 1)
分子量約 2, 000のポリオキシプロピレンジオールと分子量約 3, 000のポリオキシプ ロピレントリオールの 1/1 (重量比)混合物を開始剤とし、亜鉛へキサシァノコノ レテ ートグライム錯体触媒にてプロピレンォキシドの重合を行い、数平均分子量約 19, 0 00 (送液システムとして東ソー製 HLC -8120GPCを用 、、カラムは東ソー製 TSK GEL Hタイプを用い、溶媒は THFを用いて測定したポリスチレン換算分子量)の ポリプロピレンォキシドを得た。続いて、この水酸基末端ポリプロピレンォキシドの水 酸基に対して 1. 2倍当量の NaOMeのメタノール溶液を添カ卩してメタノールを留去し 、更に塩ィ匕ァリルを添加して末端の水酸基をァリル基に変換した。以上により、末端 がァリル基である数平均分子量約 19, 000のポリプロピレンォキシドを得た。
[0275] 得られた未精製のァリル基末端ポリプロピレンォキシド 100重量部に対し、 n—へキ サン 300重量部と、水 300重量部を混合攪拌した後、遠心分離により水を除去し、得 られたへキサン溶液に更に水 300重量部を混合攪拌し、再度遠心分離により水を除 去した後、へキサンを減圧脱揮により除去し、精製されたァリル基末端ポリプロピレン ォキシド (以下、ァリルポリマー)を得た。得られたァリルポリマー 100重量部に対し、 白金ビュルシロキサン錯体の白金含量 3wt%のイソプロパノール溶液 150ppmを触 媒として、メチルジメトキシシラン 1. 35重量部と 90°Cで 5時間反応させ、メチルジメト キシシリル基末端ポリプロピレンォキシド (A— 1)を得た。 — NMR (日本電子 i^N M—LA400を用いて、 CDC1溶媒中で測定)による測定により、末端のメチルジメト
3
キシシリル基は 1分子あたり平均して約 1. 7個であった。
[0276] (合成例 2)
分子量約 2, 000のポリオキシプロピレンジオールを開始剤とし、亜鉛へキサシァノコ バルテートグライム錯体触媒にてプロピレンォキシドの重合を行 ヽ、末端が水酸基で ある数平均分子量約 25, 500 (送液システムとして東ソー製 HLC -8120GPCを用 い、カラムは東ソー製 TSK— GEL Hタイプを用い、溶媒は THFを用いて測定した ポリスチレン換算分子量)の 2官能ポリプロピレンォキシドを得た (これを重合体 Qとす る)。重合体 Q 100重量部に対し、 γ イソシァネートプロピルトリメトキシシラン 1. 8 重量部をカ卩え、 90°Cで 5時間反応させ、トリメトキシシリル基末端ポリオキシプロピレン 系重合体 (A— 2)を得た。また、 H— NMR (日本電子 ¾[NM— LA400を用いて、 CDC1溶媒中で測定)を用い、重合体 Qのポリプロピレンォキシド主鎖のメチル基(1
3
. 2ppm付近)のピーク積分値に対する末端水酸基 OH (3. 8ppm付近)の反応前 のピーク積分値の相対値 とする)と、反応後のピーク積分値の相対値 (T,とする) を求め、シリル基導入率 [ (Τ— Τ' ) ΖΤ]を調べると、末端のトリメトキシシリル基は 1分 子あたり平均して 1. 4個であった。
[0277] (合成例 3)
分子量約 2, 000のポリオキシプロピレングリコールを開始剤とし、亜鉛へキサシァノ コバルテートグライム錯体触媒にてプロピレンォキシドを重合させて得られた数平均 分子量約 25, 500の水酸基末端ポリプロピレンォキシドを用い、合成例 1と同様の手 順でァリル末端ポリプロピレンォキシドを得た。このァリル末端ポリプロピレンォキシド に対し、合成例 1と同様の手順で、メチルジメトキシシラン 0. 93重量部と反応させ、 末端に平均 1. 3個のメチルジメトキシシリル基を有するポリオキシプロピレン系重合 体 (Α- 3)を得た。
[0278] (実施例 1〜3、比較例 1〜6)
(Α)成分として、合成例 1〜3で得られた重合体 (A— 1〜Α— 3) 100重量部、可塑 剤として、(C)成分のアルキルスルホン酸フ -ルエステル(バイエル製、 Mesamoll ) 55重量部、ジイソデシルフタレート(新日本理化製、サンソサイザ一 DIDP) 55重量 部、または、分子量 3000のポリプロピレングリコール (武田薬品工業製、ァクトコール P23) 55重量部、表面処理膠質炭酸カルシウム(白石工業製、白艷華 CCR) 120重 量部、酸化チタン (石原産業製、タイペータ R— 820) 20重量部、チクソ性付与剤 (楠 本化成製、ディスパロン 6500) 2重量部、紫外線吸収剤(チバ 'スペシャルティ'ケミカ ルズ製、チヌビン 327) 1重量部、光安定剤(三共製、サノール LS770) 1重量部、ビ -ルトリメトキシシラン (東レ 'ダウコーユング製、 A— 171) 2重量部、および、 N— ( —アミノエチル) Ί—ァミノプロピルトリメトキシシラン (東レ 'ダウコーユング製、 Α- 1120) 3重量部を120でで、 0. 2mmHg (27Pa)の減圧条件下で 2時間混練した。 最後に (b2)成分のネオデカン酸 (ジャパンエポキシレジン製、バーサチック 10)また は (bl)成分のネオデカン酸スズ (II) (日東化成製、ネオスタン U— 50)と (F)成分の 3 ジェチルァミノプロピルアミン (和光純薬工業製)を表 1〜3に示す処方にしたが つて添加した後混合し、防湿性の容器に密閉して、 1液型硬化性組成物を得た。作 成した 1液型硬化性組成物の貯蔵前の硬化性と、 50°Cで 28日間貯蔵した後の硬化 性を測定した。硬化性 (皮張り時間)は以下の要領で評価した。
[0279] (硬化性試験)
カートリッジ力 各硬化性組成物を押し出し、厚さ約 5mmの型枠にスパチュラを用い て充填し、表面を平面状に整えた。この時間を硬化開始時間とし、表面をスパチュラ で触り、スパチュラに配合物が付着しなくなった時間を皮張り時間として測定を行った 。皮張り時間は、 23°C50%RHの条件下で測定した。結果を表 1〜3に示す。
[0280] 実施例 1〜3および比較例 1〜6の配合組成、および、硬化性 (皮張り時間)の評価結 果を表 1〜3に示す。
[0281] [表 1]
組成 (重量部) 実施例 比較例
1 1 2
(A) 成分 A- 1 100 100 100
(C) 成分 e s a m o 1 1 55
可塑剤 木。リ ロピレンク"リコ-ル ァク トコー レ P 23 55
フタル酸エステル サンソサィサ" - D I D P 55 充填剤 白艷華 CCR 120 120 120 タイぺーク R— 820 20 20 20 チクソ性付与剤 ディスパロン 6500 2 2 2 紫外線吸収剤 チヌビン 327 1 1 1 光安定剤 サノール L S 770 1 1 1 脱水剤 A- 1 7 1 2 2 2 接着性付与剤 A- 1 1 20 3 3 3
(B) (b 2) バーサチック 1 0 2.5 2.5 2.5 成分 (b 1 ) ネオスタン U_ 50
ァミン化合物 3 -';/ェチルアミノフ'ロヒ'ルァミン 1 1 1 貯蔵前の硬化性 皮張り時間 (m i n) 100 150 90
50°Cx28日貯蔵後の硬化性 皮張り時間 (m i n) 110 160 140
[¾2] 組成 (重量部) 実施例 比較例
2 3 4
(A) 成分 A- 2 100 100 100
(C) 成分 M e s a m o I I 55
可塑剤 ホ'リフ' Pt°レンゲリコ-ル ァク トコール P 23 55
フタル酸エステル サンソサイサ' - D I D P 55 充填剤 白艷華 CCR 120 120 120 タイぺーク R— 820 20 20 20 チクソ性付与剤 ディスパロン 6500 2 2 2 紫外線吸収剤 チヌビン 327 1 1 1 光安定剤 サノ一ル L S 770 1 1 1 脱水剤 A- 1 7 1 2 2 2 接着性付与剤 A- 1 1 20 3 3 3
(B) (b 2) バーサチック 1 0 2.5 2.5 2.5 成分 (b 1 ) ネオスタン U— 50
ァミン化合物 3 -';/ェチルアミノアロヒ。ルァミン 1 1 1 貯蔵前の硬化性 皮張り時間 (m i n) 70 120 60
50°Cx28日貯蔵後の硬化性 皮張り時間 (m ί n) 80 130 120 表 3] 組成 (重量部) 実施例 比較例
3 5 6
(A) 成分 A- 3 100 100 100
(C) 成分 M e s a m o 1 1 55
可塑剤 '卞。リフ。ロヒ。レンク"リコ-ル ァク トコー レ P 23 55
フタル酸エステル サンソサイサ -D I D P 55 充填剤 白艷華 CCR 120 120 120 タイぺーク R— 820 20 20 20 チクソ性付与剤 ディスパロン 6500 2 2 2 紫外線吸収剤 チヌビン 327 1 1 1 光安定剤 サノール L S 770 1 1 1 脱水剤 A- 1 7 1 2 2 2 接着性付与剤 A- 1 1 20 3 3 3
(B) (b 2) バーサチック 1 0
成分 (b 1 ) ネオスタン U— 50 3.4 3.4 3.4 ァミン化合物 3 -シ"ェチルアミ/プロヒ。ルァミン 1 1 1 貯蔵前の硬化性 皮張り時間 (m i n) 150 250 150
50°cx28日貯蔵後の硬化性 皮張り時間 (m i n) 160 280 250
[0284] 表 1〜3に示す通り、可塑剤として本発明の(C)成分である有機スルホン酸エステル を用いた場合 (実施例 1〜3)と比較して、ポリプロピレングリコールを可塑剤として用 いた場合には貯蔵前の初期硬化性が低い。一方、フタル酸エステルを可塑剤として 用いた場合には、貯蔵前の初期における硬化時間は、(C)成分である有機スルホン 酸エステルを用いた場合と同等かあるいはそれより短いものの、貯蔵中の硬化性低 下が著しぐ貯蔵後の硬化性は低力つた。このように、本発明によれば、初期段階で の高 、硬化性と、高 、貯蔵安定性を兼ね備えた硬化性組成物を得ることができる。
[0285] (第二の態様)
(合成例 4)
分子量約 2, 000のポリオキシプロピレンジオールを開始剤とし、亜鉛へキサシァノコ バルテートグライム錯体触媒にてプロピレンォキシドの重合を行レ、、数平均分子量約 16, 500(送液システムとして東ソー製 HLC— 8120GPCを用い、カラムは東ソー製 TSK-GEL Hタイプを用い、溶媒は THFを用いて測定したポリスチレン換算分子 量)のポリプロピレンォキシドを得た。続いて、この水酸基末端ポリプロピレンォキシド の水酸基に対して 1.2倍当量の NaOMeのメタノール溶液を添カ卩した後メタノールを 留去し、更に塩ィ匕ァリルを添加して末端の水酸基をァリル基に変換した。未反応の塩 化ァリルを減圧脱揮により除去した。得られた未精製のァリル基末端ポリプロピレンォ キシド 100重量部に対し、 n—へキサン 300重量部と、水 300重量部を混合攪拌した 後、遠心分離により水を除去し、得られたへキサン溶液に更に水 300重量部を混合 攪拌し、再度遠心分離により水を除去した後、へキサンを減圧脱揮により除去した。 以上により、末端がァリル基である数平均分子量約 16, 500の 2官能ポリプロピレン 才キシドを得た。
[0286] 得られたァリル末端ポリプロピレンォキシド 100重量部に対し、白金ビュルシロキサン 錯体の白金含量 3wt%のイソプロパノール溶液 150ppmを触媒として、メチルジメト キシシラン 1. 30重量部と 90°Cで 5時間反応させ、メチルジメトキシシリル基末端ポリ プロピレンォキシド(A— 4)を得た。 H— NMR (日本電子 |^NM— LA400を用い て、 CDC1溶媒中で測定)による測定により、末端のメチルジメトキシシリル基は 1分
3
子あたり平均して 1. 2個であった。
[0287] (合成例 5)
分子量約 2, 000のポリオキシプロピレンジオールと分子量約 3, 000のポリオキシプ ロピレントリオールの 1/1 (重量比)混合物を開始剤とし、亜鉛へキサシァノコノ レテ ートグライム錯体触媒にてプロピレンォキシドを重合させて得られた数平均分子量約 19, 000の水酸基末端ポリプロピレンォキシドを用い、合成例 4と同様の手順でァリ ル末端ポリプロピレンォキシドを得た。このァリル末端ポリプロピレンォキシドに対し、 合成例 4と同様の手順で、メチルジメトキシシラン 1. 35重量部と反応させ、末端に平 均 1. 7個のメチルジメトキシシリル基を有するポリオキシプロピレン系重合体 (A— 5) を得た。
[0288] (合成例 6)
分子量約 2, 000のポリオキシプロピレンジオールを開始剤とし、亜鉛へキサシァノコ バルテートグライム錯体触媒にてプロピレンォキシドの重合を行 ヽ、末端が水酸基で ある数平均分子量約 25, 500 (送液システムとして東ソー製 HLC -8120GPCを用 い、カラムは東ソー製 TSK— GEL Hタイプを用い、溶媒は THFを用いて測定した ポリスチレン換算分子量)の 2官能ポリプロピレンォキシドを得た (これを重合体 Qとす る)。
[0289] 重合体 Q 100重量部に対し、 γ—イソシァネートプロピルトリメトキシシラン 1. 8重量 部をカ卩え、 90°Cで 5時間反応させ、トリメトキシシリル基末端ポリオキシプロピレン系重 合体 (A— 6)を得た。また、 H— NMR (日本電子 ¾[NM— LA400を用いて、 CDC 1溶媒中で測定)を用い、重合体 Qのポリプロピレンォキシド主鎖のメチル基(1. 2pp
3
m付近)のピーク積分値に対する末端水酸基 OH (3. 8ppm付近)の反応前のピ ーク積分値の相対値 とする)と、反応後のピーク積分値の相対値 (Τ'とする)を求 め、シリル基導入率 [ (Τ— Τ' ) ΖΤ]を調べると、末端のトリメトキシシリル基は 1分子あ たり平均して 1. 4個であった。
[0290] (実施例 4〜: L 1、比較例 7〜9)
(Α)成分として、合成例 4〜6で得られた重合体 (Α— 4〜Α— 6) 100重量部、可塑 剤として (D)成分のジイソデシルフタレート (新日本理化製、サンソサイザ一 DIDP) 5 5重量部または分子量 3000のポリプロピレングリコール (武田薬品工業製、ァクトコ ール Ρ23) 55重量部、充填剤として表面処理重質炭酸カルシウム (IMERYS製、 Ca rbital 110S) 200重量部と酸化チタン(KERR— McGEE製、 RFK—2) 10重量部 、チクソ性付与剤(CRAY VALLEY製、 Crayvallac Super) 20重量部、紫外線 吸収剤(チバ 'スペシャルティ'ケミカルズ製、チヌビン 327) 1重量部、光安定剤(三 共製、サノール LS770) 1重量部、脱水剤としてビニルトリメトキシシラン (東レ 'ダウコ 一ユング製、 A— 171) 2重量部またはテトラメトキシシランの縮合体 (扶桑ィ匕学製、メ チルシリケート 51) 2重量部、および、 N—( j8—アミノエチル) Ίーァミノプロビルト リメトキシシラン(東レ 'ダウコーユング製、 Α— 1120) 3重量部を、 120°Cで 0. 2mm Hg (27Pa)の減圧条件下で 2時間混練した。最後に (b2)成分のネオデカン酸 (ジャ パンエポキシレジン製、バーサチック 10)または 2—ェチルへキサン酸(和光純薬ェ 業製)、(E)成分のジステアリルアミン (花王製、ファーミン D86)またはジ n—ォクチル ァミン (和光純薬工業製)、あるいは、 3—ジェチルァミノプロピルアミン (和光純薬ェ 業製)を表 4に示す処方にしたがって添加した後混合し、防湿性の容器に密閉して、 一液型の硬化性組成物を得た。作成した一液型の硬化性組成物を用いて、以下の 要領で、組成物中の水分量、貯蔵前の硬化性と 50°Cで 28日間貯蔵した後の硬化性 を評価した。
[0291] (水分量測定)
カートリッジ力も押し出した組成物を、カールフィッシャー水分計 (京都電子工業製:
MK— ΑΠ)を用いて測定した。その結果、水分量はすべて 500ppm以下であった。
[0292] (硬化性試験)
上述の方法にて皮張り時間の測定を行った。皮張り時間は、 23°C50%RHの条件下 で測定した。結果を表 4に示す。
[0293] 実施例 4〜: L 1および比較例 7〜9の配合組成、および、貯蔵前および 50°Cで 28日 間貯蔵した後の硬化性 (皮張り時間)の評価結果を表 4に示す。
[0294] [表 4]
Figure imgf000080_0001
表 4に示す通り、 (D)成分と (b2)成分を組み合わせた一液型の硬化性組成物(実施 例 4 11)は、硬化性良好で、貯蔵前後で硬化性の変化は小さぐ貯蔵安定性も良 好であった。一方、(D)成分と第一アミン(3—ジェチルァミノプロピルァミン)を組み 合わせた一液型の硬化性組成物(比較例 7 9)は、貯蔵前の硬化性は良好であるが 、貯蔵中に顕著な硬化性低下が見られる。また、ポリプロピレングリコールと (E)成分 を組み合わせた一液型の硬化性組成物(比較例 8)は、硬化性が低い。
[0296] 次に、実施例 4〜6と比較例 7の一液型の硬化性組成物を用いて、以下の要領で、 接着性を評価した。
[0297] (接着性試験)
カートリッジから各硬化性組成物を被着体 (ポリカーボネート板)〖こ密着するように押 し出し、サンプルを作製した。作製したサンプルを 23°C X 7日養生した後、 90度ハン ドピール試験により、接着性の評価を行った。破壊モードで判定し、凝集破壊率が 5 0%以上〜 100%を〇、 0%〜50%未満を Xとした。結果を表 5に示す。
[0298] [表 5]
Figure imgf000081_0001
[0299] 表 5に示す通り、 (E)成分を用いた一液型の硬化性組成物(実施例 4〜6)の接着性 は良好で、第一アミンを用いた一液型の硬化性組成物(比較例 7)の接着性は悪かつ た。
[0300] (比較例 10)
実施例 4と同一処方の組成物を、脱水せずに全ての配合剤を混練し、一液型の硬化 性組成物を得た。前述の方法で組成物中の水分量を測定したところ、 3000ppmで あった。 50°Cで 28日間貯蔵した後、組成物はゲル状となり、貯蔵安定性は悪力つた
[0301] (第三及び第四の態様)
(実施例 12〜16、比較例 11〜13)
(A)成分として、合成例 4〜6で得られた重合体 (A— 4〜A— 6) 100重量部、可塑 剤として (D)成分のジイソデシルフタレート (新日本理化製、サンソサイザ一 DIDP) 5 5重量部または分子量 3000のポリプロピレングリコール (武田薬品工業製、ァクトコ ール P23) 55重量部、充填剤として表面処理重質炭酸カルシウム (IMERYS製、 Ca rbital 110S) 200重量部と酸化チタン(KERR— McGEE製、 RFK—2) 10重量部 、チクソ性付与剤(CRAY VALLEY製、 Crayvallac Super) 20重量部、紫外線 吸収剤(チバ 'スペシャルティ'ケミカルズ製、チヌビン 327) 1重量部、光安定剤(三 共製、サノール LS770) 1重量部、脱水剤としてビニルトリメトキシシラン (東レ 'ダウコ 一ユング製、 A— 171) 2重量部またはテトラメトキシシランの縮合体 (扶桑ィ匕学製、メ チルシリケート 51) 2重量部、および、 N—( j8—アミノエチル) Ίーァミノプロビルト リメトキシシラン(東レ 'ダウコーユング製、 Α— 1120) 3重量部を120。〇で0. 2mmH g (27Pa)の減圧条件下で 2時間混練することにより脱水した。最後に (b2)成分のネ ォデカン酸(ジャパンエポキシレジン製、バーサチック 10)または 2—ェチルへキサン 酸 (和光純薬工業製)、および、 3—ジェチルァミノプロピルアミン (和光純薬工業製) を表 6に示す処方にしたがって添加した後混合し、防湿性の容器に密閉して、一液 型の硬化性組成物を得た。作成した一液型の硬化性組成物を用いて、以下の要領 で、組成物中の水分量、貯蔵前の硬化性と 50°Cで 28日間貯蔵した後の硬化性を評 価し 7こ。
[0302] (水分量測定)
カートリッジ力も押し出した組成物を、カールフィッシャー水分計 (京都電子工業製: MK— ΑΠ)を用いて測定した。その結果、水分量はすべて 500ppm以下であった。
[0303] (硬化性試験)
上述の方法にて皮張り時間の測定を行った。皮張り時間は、 23°C50%RHの条件下 で測定した。結果を表 6に示す。
[0304] 実施例 12〜16および比較例 11〜13の配合組成、組成物中の(b2)成分の酸基を 構成するカルボニル基の総モル数 (b)と(D)成分のカルボニル基の総モル数 (d)と の比 (bZd)、および、貯蔵前および 50°Cで 28日間貯蔵した後の硬化性 (皮張り時 間)の評価結果を表 6に示す。
[0305] [表 6]
Figure imgf000083_0001
表 6に示す通り、(b2)成分の酸基を構成するカルボエル基の総モル数 (b)と (D)成 分のカルボ-ル基の総モル数(d)との比(bZd)の値が 0. 07以上の一液型の硬化 性組成物(実施例 12〜16)は、貯蔵前後で硬化性の変化は小さぐ貯蔵安定性は 良好であった。一方、(bZd)の値が 0. 07未満の一液型の硬化性組成物(比較例 1 1、 13)は、貯蔵前の硬化性は良好であるが、貯蔵中に顕著な硬化性低下が見られ る。また、ポリプロピレングリコールを用いた一液型の硬化性組成物(比較例 12)は、 初期の硬化性が低い。
[0307] (比較例 14)
実施例 12と同一の組成物を、脱水せずに全ての配合剤を混練し、一液型の硬化性 組成物を得た。前述の方法で組成物中の水分量を測定したところ、 3000ppmであ つた。 50°Cで 28日間貯蔵した後、組成物はゲル状となり、貯蔵安定性は悪かった。 産業上の利用可能性
[0308] 本発明の硬化性組成物は、粘着剤、建造物'船舶'自動車'道路などのシーリング材 、接着剤、型取剤、防振材、制振材、防音材、発泡材料、塗料、吹付材などに使用で きる。本発明の硬化性組成物を硬化して得られる硬化物は、柔軟性および接着性に 優れることから、これらの中でも、シーリング材または接着剤として用いることがより好 ましい。
[0309] また、太陽電池裏面封止材などの電気 ·電子部品材料、電線'ケーブル用絶縁被覆 材などの電気絶縁材料、弾性接着剤、コンタ外型接着剤、スプレー型シール材、ク ラック補修材、タイル張り用接着剤、粉体塗料、注型材料、医療用ゴム材料、医療用 粘着剤、医療機器シール材、食品包装材、サイジングボード等の外装材の目地用シ 一リング材、コーティング材、プライマー、電磁波遮蔽用導電性材料、熱伝導性材料 、ホットメルト材料、電気電子用ポッティング剤、フィルム、ガスケット、各種成形材料、 および、網入りガラスや合わせガラス端面 (切断部)の防鲭'防水用封止材、自動車 部品、電機部品、各種機械部品などにおいて使用される液状シール剤等の様々な 用途に利用可能である。更に、単独あるいはプライマーの助けをかりてガラス、磁器、 木材、金属、榭脂成形物などの如き広範囲の基質に密着しうるので、種々のタイプの 密封組成物および接着組成物としても使用可能である。また、本発明の硬化性組成 物は、復元性、耐久性および耐クリープ性にも優れることから、内装パネル用接着剤 、外装パネル用接着剤、タイル張り用接着剤、石材張り用接着剤、天井仕上げ用接 着剤、床仕上げ用接着剤、壁仕上げ用接着剤、車両パネル用接着剤、電気 ·電子- 精密機器組立用接着剤、ダイレクトグレージング用シーリング材、複層ガラス用シーリ ング材、 SSG工法用シーリング材、または、建築物のワーキングジョイント用シーリン グ材、として用いた場合に特に好ましい。

Claims

請求の範囲 [1] (A)シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する有機重合 体、 (B)カルボン酸金属塩 (bl)、および Zまたは、カルボン酸 (b2) を含有する硬化性組成物であって、
(1)さらに (C)一般式 (1) :
R'SO R2 (1)
3
(式中、 R1および R2は、それぞれ独立に、置換あるいは非置換の炭化水素基を表す
)で表される有機スルホン酸エステル、
を含有することを特徴とする硬化性組成物;
(2)さらに(D)カルボン酸エステル、および、
(E)イミノ基を有し、かつ、— NH基およびシロキサン結合を形成することにより架橋
2
し得るケィ素含有基を有しな 、化合物
を含有し、組成物中の水分量が 2000ppm以下であることを特徴とする非有機スズ系 一液型の硬化性組成物;又は、
(3)さらに(D)カルボン酸エステルを含有し、
組成物中の水分量が 2000ppm以下であり、かつ、
組成物中の(B)成分の酸基を構成するカルボニル基の総モル数(b)と(D)成分の力 ルポニル基の総モル数 (d)の比(bZd)が 0. 07以上であることを特徴とする非有機 スズ系一液型の硬化性組成物。
[2] (B)成分が、カルボン酸金属塩 (bl)、および、カルボン酸 (b2)のいずれか一方のみ を含むことを特徴とする請求項 1記載の硬化性組成物。
[3] (B)成分が、カルボン酸金属塩 (bl)、および、カルボン酸 (b2)の両方を含むことこと を特徴とする請求項 1記載の硬化性組成物。
[4] カルボン酸金属塩 (bl)力 カルボン酸イオンを構成するカルボニル基に隣接する炭 素原子が 3級炭素または 4級炭素であるカルボン酸金属塩であることを特徴とする請 求項 1〜3のいずれか 1項に記載の硬化性組成物。
[5] カルボン酸 (b2)が、酸基を構成するカルボニル基に隣接する炭素原子が 3級炭素ま たは 4級炭素であるカルボン酸であることを特徴とする請求項 1〜4のいずれか 1項に 記載の硬化性組成物。
[6] 有機重合体 (A)の主鎖骨格が、ポリオキシアルキレン系重合体である請求項 1〜5の
V、ずれか 1項に記載の硬化性組成物。
[7] 一般式(1)の R1が、炭素原子数 1から 40の置換あるいは非置換のアルキル基である ことを特徴とする請求項 1〜6のいずれか 1項に記載の硬化性組成物。
[8] 一般式(1)の R2が、炭素原子数 6から 40の置換あるいは非置換のァリール基である ことを特徴とする請求項 1〜7のいずれか 1項に記載の硬化性組成物。
[9] (F)成分として、アミンィ匕合物をさらに含有することを特徴とする請求項 1〜8の 、ず れか 1項に記載の硬化性組成物。
[10] 前記 (A)、 (B)及び (C)力 なる硬化性組成物(1)力 一液型硬化性組成物であるこ とを特徴とする請求項 1〜9のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
[11] (G)成分として、アミノ基含有シランカップリング剤をさらに含有することを特徴とする 請求項 1〜10のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
[12] カルボン酸エステル(D)力 フタル酸エステルである請求項 1〜: L 1の!、ずれか一項 に記載の硬化性組成物。
[13] (E)成分が、一般式 (2) :
R3NHR4 (2)
(式中、 R3および R4は、それぞれ独立に、炭素原子数 1から 40の置換若しくは非置 換の炭化水素基である力、又は、 R3および R4が連結して環を形成している)で表され る化合物であることを特徴とする請求項 1〜12のいずれか 1項に記載の非有機スズ 系一液型の硬化性組成物。
[14] (F)成分のァミン化合物が、置換基として、少なくとも 1つのへテロ原子を有する炭化 水素基を含有するアミンィ匕合物である請求項 9〜 13のいずれか一項に記載の非有 機スズ系一液型硬化性組成物。
[15] (F)成分のァミン化合物が、 2位ないし 4位の炭素原子上にヘテロ原子を有する炭化 水素基を含有するアミンィ匕合物である請求項 9〜 14のいずれか一項に記載の非有 機スズ系一液型硬化性組成物。 (A)シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケィ素含有基を有する有機重合 体、
(B)カルボン酸金属塩 (bl)、および Zまたは、カルボン酸 (b2)、並びに、
(D)力ノレボン酸エステノレ
を含有する硬化性組成物の貯蔵安定性改善方法であって、
組成物中の水分量を 2000ppm以下とする工程、及び、
組成物中の(B)成分の酸基を構成するカルボニル基の総モル数(b)と(D)成分の力 ルポニル基の総モル数 (d)の比(bZd)を 0. 07以上でとする工程、を含むことを特 徴とする非有機スズ系一液型の硬化性組成物の貯蔵安定性改善方法。
PCT/JP2006/319074 2005-09-30 2006-09-26 硬化性と貯蔵安定性の改善された硬化性組成物 WO2007040101A1 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007538713A JP5420840B2 (ja) 2005-09-30 2006-09-26 硬化性と貯蔵安定性の改善された硬化性組成物
DE602006018346T DE602006018346D1 (de) 2005-09-30 2006-09-26 Härtbare zusammensetzung mit verbesserter härtung und lagerstabilität
EP06798340A EP1942153B1 (en) 2005-09-30 2006-09-26 Curable composition improved in curability and storage stability
US12/088,814 US20090281253A1 (en) 2005-09-30 2006-09-26 Curable composition improved in curability and storage stability

Applications Claiming Priority (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005-289014 2005-09-30
JP2005289018 2005-09-30
JP2005-289018 2005-09-30
JP2005289014 2005-09-30
JP2005289017 2005-09-30
JP2005-289017 2005-09-30

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2007040101A1 true WO2007040101A1 (ja) 2007-04-12

Family

ID=37906144

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2006/319074 WO2007040101A1 (ja) 2005-09-30 2006-09-26 硬化性と貯蔵安定性の改善された硬化性組成物

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20090281253A1 (ja)
EP (2) EP2366733B1 (ja)
JP (1) JP5420840B2 (ja)
DE (1) DE602006018346D1 (ja)
WO (1) WO2007040101A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009057563A (ja) * 2007-09-03 2009-03-19 Wacker Chemie Ag 有機ケイ素化合物を基礎とする架橋可能なコンパウンド
KR20180003589A (ko) * 2015-06-19 2018-01-09 피알시-데소토 인터내쇼날, 인코포레이티드 가요성 비-크로메이트 부식 억제성 프라이머
WO2021059972A1 (ja) * 2019-09-25 2021-04-01 株式会社カネカ 硬化性組成物

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB0806821D0 (en) * 2008-04-16 2008-05-14 Dow Corning Polymeric compositions
DE102008064197A1 (de) * 2008-12-22 2010-07-01 Henkel Ag & Co. Kgaa Adsorptionsmittel zur Abtrennung gefärbter Verbindungen aus wässrigen Zubereitungen
US8288454B2 (en) * 2009-08-11 2012-10-16 The United States Of America, As Represented By The Secretary Of The Navy Polymeric compositions containing microspheres
CN102918129A (zh) * 2010-06-03 2013-02-06 株式会社钟化 湿气固化型反应性热熔粘合剂组合物
EP2924063A1 (de) * 2014-03-28 2015-09-30 LANXESS Deutschland GmbH Weichmacherzusammensetzung
BR112016024670A2 (pt) * 2014-04-30 2017-08-15 Akzo Nobel Coatings Int Bv processo de preparação de um sistema de resina de revestimento em pó acrílico, processo de preparação de composição de revestimento em pó, e revestimento sobre um substrato metálico
KR101748009B1 (ko) * 2014-10-20 2017-06-16 삼성에스디아이 주식회사 디스플레이 필름 및 이를 포함하는 디스플레이 장치
FI20155933A (fi) 2015-12-09 2017-06-10 Paint & Aerosol Consultancy Kaksikomponenttinen aerosoliformulaatio
CA3065896A1 (en) 2017-06-09 2018-12-13 Maston Oy A method for preventing hardener compounds to be formed from hardener precursors and extending shelf life of the dispersion
KR20230157946A (ko) * 2021-03-15 2023-11-17 헨켈 아게 운트 코. 카게아아 1-구성요소 열 전도성 주위 온도 경화성 재료

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02311565A (ja) * 1989-05-26 1990-12-27 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 形状記憶性物品、その製造方法及び使用方法
JPH05117518A (ja) * 1991-10-24 1993-05-14 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 硬化性組成物
JP2003206410A (ja) * 2001-07-27 2003-07-22 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 硬化性組成物
JP2004323843A (ja) * 2003-04-23 2004-11-18 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 硬化性組成物
JP2005514504A (ja) * 2002-01-17 2005-05-19 コンゾルテイウム フユール エレクトロケミツシエ インヅストリー ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング アルコキシシランを末端基とするポリマーを含有している架橋性ポリマーブレンド
JP2006188632A (ja) * 2005-01-07 2006-07-20 Cemedine Co Ltd 高耐熱性ゲル組成物、コーティング剤及び封止方法

Family Cites Families (171)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2474350A (en) * 1944-06-24 1949-06-28 Pittsburgh Plate Glass Co Polysulfone resin plasticized with ester of organic sulfonic acid
US2928859A (en) * 1958-06-23 1960-03-15 Chemstrand Corp Alkylation of acids with alkyl orthocarboxylates
US3427256A (en) 1963-02-14 1969-02-11 Gen Tire & Rubber Co Double metal cyanide complex compounds
US3427335A (en) 1963-02-14 1969-02-11 Gen Tire & Rubber Co Double metal cyanides complexed with an acyclic aliphatic saturated monoether,an ester and a cyclic ether and methods for making the same
US3278458A (en) 1963-02-14 1966-10-11 Gen Tire & Rubber Co Method of making a polyether using a double metal cyanide complex compound
US3427334A (en) 1963-02-14 1969-02-11 Gen Tire & Rubber Co Double metal cyanides complexed with an alcohol aldehyde or ketone to increase catalytic activity
US3278459A (en) 1963-02-14 1966-10-11 Gen Tire & Rubber Co Method of making a polyether using a double metal cyanide complex compound
US3278457A (en) 1963-02-14 1966-10-11 Gen Tire & Rubber Co Method of making a polyether using a double metal cyanide complex compound
ES332250A1 (es) 1965-10-15 1967-07-16 The General Tire & Rubber Company Procedimiento para preparar dioles de eter polioxialcohilenico.
DE1745526B2 (de) * 1967-03-16 1980-04-10 Union Carbide Corp., New York, N.Y. (V.St.A.) Verfahren zur Herstellung vulkanisierbarer, unter wasserfreien Bedingungen beständiger Polymerisate
GB1197314A (en) * 1967-05-01 1970-07-01 Nuodex Ltd Improvements relating to the production of Polyurethanes
US3711445A (en) 1970-10-08 1973-01-16 Du Pont Self-priming polyurethane compositions
DE2157405C3 (de) * 1971-11-19 1975-10-16 Chemische Werke Huels Ag, 4370 Marl Verfahren zur Herstellung von polymeren Kohlenwasserstoffen mit reaktiven SiIyIe ndgruppen
US3888815A (en) * 1973-08-20 1975-06-10 Gen Electric Self-bonding two-package room temperature vulcanizable silicone rubber compositions
JPS5841291B2 (ja) 1974-06-07 1983-09-10 鐘淵化学工業株式会社 一成分型室温硬化性珪素末端重合体の製造法
US3971751A (en) * 1975-06-09 1976-07-27 Kanegafuchi Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha Vulcanizable silylether terminated polymer
JPS5273998A (en) 1975-12-16 1977-06-21 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd Room temperature curing compositions
US4067844A (en) 1976-12-22 1978-01-10 Tremco Incorporated Urethane polymers and sealant compositions containing the same
JPS546096A (en) 1977-06-15 1979-01-17 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd Preparation of silyl-terminated polymer
JPS559669A (en) * 1978-07-07 1980-01-23 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd Curable composition
JPS5513468A (en) 1978-07-17 1980-01-30 Toshiba Corp Display unit
JPS5925808B2 (ja) 1978-07-18 1984-06-21 鐘淵化学工業株式会社 シリル末端重合体の製造法
JPS5763351A (en) * 1980-10-03 1982-04-16 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd Composition having improved pot life
CA1155871A (en) 1980-10-16 1983-10-25 Gencorp Inc. Method for treating polypropylene ether and poly-1,2- butylene ether polyols
US4366307A (en) 1980-12-04 1982-12-28 Products Research & Chemical Corp. Liquid polythioethers
JPS57164123A (en) 1981-04-02 1982-10-08 Toshiba Silicone Co Ltd Production of silicon-containing polyoxyalkylene
US4345053A (en) 1981-07-17 1982-08-17 Essex Chemical Corp. Silicon-terminated polyurethane polymer
US4374237A (en) 1981-12-21 1983-02-15 Union Carbide Corporation Silane-containing isocyanate-terminated polyurethane polymers
US4449938A (en) * 1982-02-19 1984-05-22 Lee Pharmaceuticals, Inc. Endodontic filling and sealing composition
JPS5924771A (ja) * 1982-08-02 1984-02-08 Semedain Kk 一液型室温硬化性シ−ラント組成物
JPS59122541A (ja) 1982-12-28 1984-07-16 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 硬化性組成物
JPS5974149A (ja) * 1982-10-20 1984-04-26 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 硬化性組成物
JPS5978223A (ja) * 1982-10-27 1984-05-07 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 重合体の製造方法
AU559667B2 (en) * 1982-12-03 1987-03-19 Kanegafuchi Kagaku Kogyo K.K. Curable polyoxyalkylene polymer composition
JPS59168014A (ja) 1983-03-15 1984-09-21 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 硬化性弾性組成物
US4472551A (en) * 1983-04-01 1984-09-18 General Electric Company One package, stable, moisture curable, alkoxy-terminated organopolysiloxane compositions
JPS6084375A (ja) * 1983-10-14 1985-05-13 Toshiba Silicone Co Ltd プライマ−組成物
JPS60228517A (ja) 1984-04-26 1985-11-13 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 新規重合体の製造法
JPS60228516A (ja) 1984-04-26 1985-11-13 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 新規重合体の製造法
DE3580427D1 (de) * 1984-08-31 1990-12-13 Dainippon Ink & Chemicals Bei zimmertemperatur haertbare harzzusammensetzung.
CA1235245A (en) * 1984-12-26 1988-04-12 Toshifumi Hirose Curable resinous composition comprising epoxy resin and silicon-containing elastomeric polymer
JPS61197631A (ja) 1985-02-28 1986-09-01 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 分子量分布の狭いポリアルキレンオキシドの製造方法
JPH072838B2 (ja) 1985-03-22 1995-01-18 鐘淵化学工業株式会社 分子末端に不飽和基を含有するポリアルキレンオキシドの製造方法
JPH0613605B2 (ja) 1985-03-25 1994-02-23 鐘淵化学工業株式会社 分子末端に不飽和基を含有する分子量分布の狭いポリアルキレンオキシド
JPH0613604B2 (ja) 1985-03-22 1994-02-23 鐘淵化学工業株式会社 分子末端に不飽和基を含有するポリアルキレンオキシドの製造法
US4645816A (en) 1985-06-28 1987-02-24 Union Carbide Corporation Novel vulcanizable silane-terminated polyurethane polymers
DE3524452A1 (de) * 1985-07-09 1987-01-15 Bayer Ag Rtv-siliconpasten mit verkuerzter aushaertungszeit
DE3531257A1 (de) * 1985-08-31 1987-03-12 Desowag Bayer Holzschutz Gmbh Mittel oder konzentrat zum konservieren von holz und holzwerkstoffen
JPS62153341A (ja) * 1985-12-27 1987-07-08 Toray Silicone Co Ltd 室温硬化性組成物
JPS62283123A (ja) 1986-05-30 1987-12-09 Toshiba Silicone Co Ltd 加水分解性シリル基で分子鎖末端が閉塞されたポリエ−テルおよびその製造方法
JPS636041A (ja) 1986-06-25 1988-01-12 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 硬化性組成物
JPH07108928B2 (ja) 1986-06-26 1995-11-22 鐘淵化学工業株式会社 硬化性組成物
JPH0742376B2 (ja) 1986-10-29 1995-05-10 鐘淵化学工業株式会社 硬化性組成物
JP2512468B2 (ja) 1987-04-13 1996-07-03 鐘淵化学工業株式会社 硬化性樹脂組成物
FR2617168B1 (fr) * 1987-06-25 1989-09-15 Rhone Poulenc Chimie Catalyseur a l'etain obtenu a partir d'oxyde d'etain et de compose b-dicarbonyle pour composition elastomere silicone
JPS6422904A (en) 1987-07-17 1989-01-25 Kanegafuchi Chemical Ind Isobutylene polymer
JP2609256B2 (ja) * 1987-07-21 1997-05-14 鐘淵化学工業株式会社 硬化性組成物
JP2539445B2 (ja) 1987-08-04 1996-10-02 鐘淵化学工業株式会社 イソブチレン系重合体
US4808664A (en) 1987-12-11 1989-02-28 Dow Corning Corporation Moisture curable polyisobutylenes
JPH01168764A (ja) 1987-12-24 1989-07-04 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 硬化性組成物
JP2541614B2 (ja) * 1988-03-17 1996-10-09 鐘淵化学工業株式会社 硬化性組成物
US4960844A (en) * 1988-08-03 1990-10-02 Products Research & Chemical Corporation Silane terminated liquid polymers
JP2723269B2 (ja) 1988-11-10 1998-03-09 鐘淵化学工業株式会社 硬化性組成物
US5068304A (en) 1988-12-09 1991-11-26 Asahi Glass Company, Ltd. Moisture-curable resin composition
JP2906497B2 (ja) 1988-12-09 1999-06-21 旭硝子株式会社 湿気硬化性樹脂組成物
US5399607A (en) * 1989-02-10 1995-03-21 Kanegafuchi Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha One component composition containing a catalyst and having increased storability
WO1990009412A1 (en) * 1989-02-10 1990-08-23 Kanegafuchi Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha Thermosetting composition
JP2995568B2 (ja) 1989-05-09 1999-12-27 旭硝子株式会社 ポリアルキレンオキシド誘導体の製造法
US4954565A (en) * 1989-09-25 1990-09-04 Dow Corning Corporation Precured silicone emulsion
JP2583134B2 (ja) 1989-11-16 1997-02-19 鐘淵化学工業株式会社 室温硬化性組成物
CA2050899C (en) 1990-03-09 2001-01-16 Masayuki Fujita Curable composition
US6369187B1 (en) * 1990-04-09 2002-04-09 Kanegafuchi Chemical Industry Co., Ltd. Reactive silicon group-containing oxypropylene polymer and method of producing same
JPH0791530B2 (ja) 1990-04-26 1995-10-04 信越化学工業株式会社 ハードディスク装置用カバー・スポンジパッキン組立体
JP2873395B2 (ja) 1990-08-22 1999-03-24 鐘淵化学工業株式会社 反応性ケイ素基を有するイソブチレン系重合体、その製造方法及びその硬化性組成物
DE4029505A1 (de) * 1990-09-18 1992-03-19 Henkel Kgaa Feuchtigkeitshaertende, alkoxysilanterminierte polyurethane
JP2990534B2 (ja) 1990-11-07 1999-12-13 宇宙開発事業団 軽量断熱性ゴム組成物
JPH04283259A (ja) 1991-03-11 1992-10-08 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 硬化性組成物
JPH051225A (ja) * 1991-06-25 1993-01-08 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 硬化性組成物
JP2993778B2 (ja) 1991-08-06 1999-12-27 旭硝子株式会社 室温硬化性組成物
JP3074406B2 (ja) 1991-09-12 2000-08-07 鐘淵化学工業株式会社 硬化性組成物
JP3122775B2 (ja) 1991-10-24 2001-01-09 鐘淵化学工業株式会社 硬化性組成物
JP3087138B2 (ja) 1991-10-31 2000-09-11 鐘淵化学工業株式会社 硬化性組成物
JP3094044B2 (ja) * 1991-11-15 2000-10-03 鐘淵化学工業株式会社 硬化性組成物
JPH05155809A (ja) 1991-12-05 1993-06-22 Satoru Matsumoto エ−テルエステル末端構造を有するジエステル複合エステル並びにポリエステル
JP3014068B2 (ja) 1992-02-20 2000-02-28 三井金属鉱業株式会社 金属溶湯加熱冷却方法と装置
DE4237468A1 (de) 1992-11-06 1994-05-11 Bayer Ag Alkoxysilan- und Aminogruppen aufweisende Verbindungen
JPH06172631A (ja) 1992-12-04 1994-06-21 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 硬化性組成物
JPH06211922A (ja) 1993-01-20 1994-08-02 Nippon Shokubai Co Ltd 硬化性組成物
JPH06279693A (ja) 1993-03-26 1994-10-04 Asahi Glass Co Ltd 新規なポリマーおよびその組成物
JPH06322251A (ja) 1993-05-11 1994-11-22 Asahi Glass Co Ltd 室温硬化性組成物
JP3315210B2 (ja) 1993-08-18 2002-08-19 鐘淵化学工業株式会社 硬化性組成物
JPH07113073A (ja) 1993-10-18 1995-05-02 Toray Chiokoole Kk 艶消しシーリング組成物
JP3506269B2 (ja) 1994-03-25 2004-03-15 鐘淵化学工業株式会社 硬化性組成物
JP2594024B2 (ja) 1994-04-08 1997-03-26 オーエスアイ・スペシヤルテイーズ・インコーポレーテツド アリールアミノシラン末端キヤツプドウレタンのシーラント
JP3981162B2 (ja) 1994-07-18 2007-09-26 旭硝子株式会社 ポリエーテルの製造方法
JP3368057B2 (ja) 1994-08-01 2003-01-20 鐘淵化学工業株式会社 硬化性組成物
DE19613204A1 (de) * 1995-04-15 1996-10-17 Henkel Kgaa Feuchtigkeitshärtende Masse
EP0842986B1 (en) 1995-08-01 2006-05-24 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Adhesive composition and process for the production thereof
JP3598152B2 (ja) 1995-08-11 2004-12-08 積水ハウス株式会社 シーリング材およびその表面仕上げ方法
JP3151145B2 (ja) 1996-01-23 2001-04-03 旭硝子株式会社 硬化性組成物
JP3806475B2 (ja) 1996-02-08 2006-08-09 株式会社カネカ 末端に官能基を有する(メタ)アクリル系重合体の 製造方法
DE19619538A1 (de) 1996-05-15 1997-11-20 Bayer Ag Alkoxysilan- und Hydantoingruppen aufweisende Polyurethanprepolymere, ein Verfahren zu ihrer Herstellung sowie ihre Verwendung zur Herstellung von Dichtstoffen
AU730944B2 (en) * 1996-08-22 2001-03-22 Katsuto Nakatsuka Colorant composition
US6001946A (en) 1996-09-23 1999-12-14 Witco Corporation Curable silane-encapped compositions having improved performances
JP3745058B2 (ja) * 1996-11-29 2006-02-15 大日本印刷株式会社 熱転写受像シート
WO1998040439A1 (en) * 1997-03-14 1998-09-17 Minnesota Mining And Manufacturing Company Cure-on-demand, moisture-curable compositions having reactive silane functionality
JP3504457B2 (ja) 1997-03-17 2004-03-08 オート化学工業株式会社 ざらつき感が付与されたシーリング材組成物
JP3504103B2 (ja) 1997-03-31 2004-03-08 三井化学株式会社 ポリアルキレンオキシドの製造方法
EP0918062B1 (en) * 1997-04-21 2004-02-18 Asahi Glass Company Ltd. Room temperature setting compositions
JPH1116763A (ja) 1997-06-19 1999-01-22 Mitsubishi Materials Corp 磁器コンデンサ
EP1000979B1 (en) * 1997-07-28 2009-05-13 Kaneka Corporation Curable adhesive composition
JP4213259B2 (ja) 1997-07-30 2009-01-21 コニシ株式会社 ウレタン系樹脂組成物
JP3703263B2 (ja) 1997-08-19 2005-10-05 三井化学株式会社 ポリオキシアルキレンポリオールの製造方法
JP3703261B2 (ja) 1997-08-19 2005-10-05 三井化学株式会社 ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の製造方法及び湿気硬化性組成物
US5990257A (en) 1998-01-22 1999-11-23 Witco Corporation Process for producing prepolymers which cure to improved sealants, and products formed thereby
JP3175925B2 (ja) 1998-02-26 2001-06-11 旭硝子株式会社 硬化性組成物
DE19908562A1 (de) * 1998-03-25 1999-10-07 Henkel Kgaa Polyurethan und polyurethanhaltige Zubereitung
US6602964B2 (en) * 1998-04-17 2003-08-05 Crompton Corporation Reactive diluent in moisture curable system
JP3638430B2 (ja) 1998-04-27 2005-04-13 セメダイン株式会社 湿気硬化型接着剤組成物
US6287701B1 (en) * 1998-05-25 2001-09-11 Chuo Rika Kogyo Corporation Resin compositions, processes for their production and their uses
JPH11349916A (ja) 1998-06-05 1999-12-21 Sunstar Eng Inc 高揺変性変成シリコーン系接着剤
JP3435351B2 (ja) 1998-07-22 2003-08-11 コニシ株式会社 透明性に優れた湿気硬化型接着剤組成物
US6046270A (en) 1998-10-14 2000-04-04 Bayer Corporation Silane-modified polyurethane resins, a process for their preparation and their use as moisture-curable resins
JP2000154368A (ja) 1998-11-18 2000-06-06 Hitachi Kasei Polymer Co Ltd 建築用変成シリコーン系シーリング材
JP3350011B2 (ja) 1998-12-10 2002-11-25 コニシ株式会社 ウレタン系樹脂の製造方法
JP3030020B1 (ja) 1998-12-10 2000-04-10 コニシ株式会社 ウレタン系樹脂及びその製造方法
JP2000186176A (ja) 1998-12-24 2000-07-04 Sunstar Eng Inc アルコキシシリル基含有硬化性組成物
DE60043697D1 (de) * 1999-03-23 2010-03-04 Kaneka Corp Härtbare harzzusammensetzungen
CA2333399A1 (en) * 1999-03-24 2000-09-28 Kaneka Corporation Two-pack type curable composition and curing agent for use therein
CA2302869A1 (en) 1999-03-29 2000-09-29 Kaneka Corporation One-pack type curable resin composition
JP2000345054A (ja) 1999-03-29 2000-12-12 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 1液型硬化性樹脂組成物
JP2000313814A (ja) 1999-04-30 2000-11-14 Yokohama Rubber Co Ltd:The 硬化型組成物
JP4414045B2 (ja) * 1999-06-01 2010-02-10 株式会社カネカ 硬化性樹脂組成物
US6271309B1 (en) * 1999-07-30 2001-08-07 3M Innovative Properties Company Curable compositions comprising the hydrosilation product of olefin-containing polymers and organosiloxane hydrides, cured compositions made therefrom, and methods of making same
US6197912B1 (en) 1999-08-20 2001-03-06 Ck Witco Corporation Silane endcapped moisture curable compositions
JP2001072854A (ja) 1999-09-01 2001-03-21 Asahi Glass Co Ltd 室温硬化性組成物
JP2001115142A (ja) 1999-10-19 2001-04-24 Yokohama Rubber Co Ltd:The シーリング材組成物
JP2001164237A (ja) 1999-12-09 2001-06-19 Auto Kagaku Kogyo Kk シーリング材組成物
JP3593627B2 (ja) 1999-12-28 2004-11-24 コニシ株式会社 表面処理炭酸カルシウム製品及びその製造方法
JP4277120B2 (ja) 2000-01-28 2009-06-10 東亞合成株式会社 シーリング材組成物
JP3672015B2 (ja) * 2000-02-08 2005-07-13 信越化学工業株式会社 ゴム硬化物及びゴム硬化物の処理法
JP4520003B2 (ja) * 2000-04-14 2010-08-04 株式会社カネカ 硬化性組成物
JP2001311056A (ja) * 2000-04-28 2001-11-09 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 被着体の接着方法
JP4824153B2 (ja) 2000-05-15 2011-11-30 オート化学工業株式会社 架橋性シリル基含有ウレタン系樹脂混合物
US6773758B2 (en) * 2000-05-17 2004-08-10 Kaneka Corporation Primer composition and bonding method
EP1591488B1 (en) * 2000-05-24 2011-08-31 Kaneka Corporation Curable compositions and compatibilizing agent
JP3768072B2 (ja) 2000-06-02 2006-04-19 日東化成株式会社 湿気硬化型組成物
US7176269B2 (en) * 2000-07-25 2007-02-13 Mitsui Chemicals, Inc. Curable composition and its use
JP3662839B2 (ja) 2000-11-21 2005-06-22 オート化学工業株式会社 硬化性組成物
JP3499828B2 (ja) 2001-01-18 2004-02-23 コニシ株式会社 ウレタン樹脂系硬化性樹脂組成物及びその製造方法
JP3449991B2 (ja) 2001-02-22 2003-09-22 オート化学工業株式会社 硬化性組成物
JP3892245B2 (ja) 2001-03-26 2007-03-14 日東化成株式会社 湿気硬化型樹脂組成物
JP4055444B2 (ja) 2001-04-23 2008-03-05 東レ株式会社 伸縮性に優れた人工皮革の製造方法
US6720373B2 (en) * 2001-07-13 2004-04-13 Dow Corning Corporation High solids emulsions of curable elastomeric polymers
CA2453535A1 (en) * 2001-07-27 2003-02-13 Kaneka Corporation Curable composition
DE10139132A1 (de) * 2001-08-09 2003-02-27 Consortium Elektrochem Ind Alkoxyvernetzende einkomponentige feuchtigkeitshärtende Massen
US6642309B2 (en) * 2001-08-14 2003-11-04 Kaneka Corporation Curable resin composition
CN1280326C (zh) 2001-08-28 2006-10-18 电化学工业有限公司(国际) 快速固化的含烷氧基硅烷封端聚合物的单组分混合物
JP3793074B2 (ja) 2001-11-15 2006-07-05 日東化成株式会社 湿気硬化型組成物
JP2003155389A (ja) 2001-11-22 2003-05-27 Sunstar Eng Inc 加水分解性シリル基含有硬化性組成物
JPWO2003046079A1 (ja) * 2001-11-29 2005-04-07 株式会社カネカ 硬化性組成物
JP3313360B1 (ja) 2002-02-14 2002-08-12 コニシ株式会社 硬化性樹脂組成物とその製造方法並びにそれを用いた接着方法
JP2004051701A (ja) 2002-07-17 2004-02-19 Konishi Co Ltd 加熱剥離型1液湿気硬化型弾性接着剤組成物
JP4076392B2 (ja) 2002-08-09 2008-04-16 松下電工株式会社 加熱剥離可能な積層体
WO2004031299A1 (ja) 2002-10-02 2004-04-15 Kaneka Corporation 1液型硬化性組成物
DE60335815D1 (de) 2002-10-02 2011-03-03 Kaneka Corp Härtbare zusammensetzung
WO2004074381A1 (ja) * 2003-02-24 2004-09-02 Kaneka Corporation 硬化性組成物
WO2004099318A1 (ja) 2003-05-12 2004-11-18 Kaneka Corporation 硬化性組成物
EP1652891B1 (en) * 2003-07-18 2012-06-13 Konishi Co., Ltd. Curable resin composition and cold-setting adhesive
CA2537553A1 (en) * 2003-09-02 2005-03-17 Kaneka Corporation Curable composition
US7452930B2 (en) * 2004-10-25 2008-11-18 Kaneka Corporation Curable composition

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02311565A (ja) * 1989-05-26 1990-12-27 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 形状記憶性物品、その製造方法及び使用方法
JPH05117518A (ja) * 1991-10-24 1993-05-14 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 硬化性組成物
JP2003206410A (ja) * 2001-07-27 2003-07-22 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 硬化性組成物
JP2005514504A (ja) * 2002-01-17 2005-05-19 コンゾルテイウム フユール エレクトロケミツシエ インヅストリー ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング アルコキシシランを末端基とするポリマーを含有している架橋性ポリマーブレンド
JP2004323843A (ja) * 2003-04-23 2004-11-18 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 硬化性組成物
JP2006188632A (ja) * 2005-01-07 2006-07-20 Cemedine Co Ltd 高耐熱性ゲル組成物、コーティング剤及び封止方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009057563A (ja) * 2007-09-03 2009-03-19 Wacker Chemie Ag 有機ケイ素化合物を基礎とする架橋可能なコンパウンド
US8399575B2 (en) 2007-09-03 2013-03-19 Wacker Chemie Ag Crosslinkable materials based on organosilicon compounds
KR20180003589A (ko) * 2015-06-19 2018-01-09 피알시-데소토 인터내쇼날, 인코포레이티드 가요성 비-크로메이트 부식 억제성 프라이머
KR102077382B1 (ko) * 2015-06-19 2020-02-13 피알시-데소토 인터내쇼날, 인코포레이티드 가요성 비-크로메이트 부식 억제성 프라이머
WO2021059972A1 (ja) * 2019-09-25 2021-04-01 株式会社カネカ 硬化性組成物

Also Published As

Publication number Publication date
EP2366733A2 (en) 2011-09-21
DE602006018346D1 (de) 2010-12-30
EP2366733A3 (en) 2012-02-01
EP1942153A4 (en) 2009-11-11
EP1942153B1 (en) 2010-11-17
US20090281253A1 (en) 2009-11-12
EP2366733B1 (en) 2014-10-22
EP1942153A1 (en) 2008-07-09
JP5420840B2 (ja) 2014-02-19
JPWO2007040101A1 (ja) 2009-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5226217B2 (ja) 硬化性組成物
JP5179060B2 (ja) 硬化性組成物
JP5068997B2 (ja) 一液型硬化性組成物
JP5226218B2 (ja) 硬化性組成物
JP5080006B2 (ja) 硬化性組成物
JP5495567B2 (ja) 硬化性有機重合体とその製造方法、および、これを含有する硬化性組成物
JP5081448B2 (ja) 硬化性組成物
WO2007040101A1 (ja) 硬化性と貯蔵安定性の改善された硬化性組成物
JP5112688B2 (ja) 硬化性組成物
WO2004031300A1 (ja) 硬化性組成物
WO2007037485A1 (ja) 硬化性組成物
WO2005097898A1 (ja) 硬化性組成物
WO2004031299A1 (ja) 1液型硬化性組成物
WO2007037484A1 (ja) 硬化性組成物
WO2007123167A1 (ja) 硬化性組成物
WO2005019345A1 (ja) 耐熱性の改善された硬化性組成物
WO2006112340A1 (ja) 透明性に優れた硬化性組成物及び硬化物
WO2007037483A1 (ja) 硬化性組成物
JP5112689B2 (ja) 1液型硬化性組成物
JP2008156482A (ja) 硬化性組成物
JP5244413B2 (ja) 反応性ケイ素基を有する有機重合体を含む組成物
JP2007131799A (ja) 硬化性組成物
JP5564312B2 (ja) 硬化性組成物
JP5243798B2 (ja) 硬化性と接着性の改善された硬化性組成物
JP2009120720A (ja) 反応性ケイ素基を有する有機重合体を含む組成物

Legal Events

Date Code Title Description
121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application
ENP Entry into the national phase

Ref document number: 2007538713

Country of ref document: JP

Kind code of ref document: A

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 12088814

Country of ref document: US

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: DE

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 2006798340

Country of ref document: EP