JPWO2009084620A1 - トナー及び二成分系現像剤 - Google Patents
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Abstract
Description
二成分系現像方式は磁性キャリアを使用するため、トナーに対する磁性キャリアの摩擦帯電面積を広くすることができるため、一成分系現像方式に比較して、帯電特性が安定しており、長期にわたって高画質を維持するのに有利である。また、磁性キャリアによる現像領域へのトナー供給量能力が高いことから、特に高速機に使用されることが多い。
しかしながら、機械的な表面処理では未だ平滑性を上げるのには限界があり、その他の方法として、熱風による処理が知られている(特許文献3、4、5、6)。
熱風による処理では非常に高い表面平滑性が得られトナー性能も向上するものの、トナーの消費量の低減、飛び散りに関しては、未だ改善の余地がある。
これらのトナーは、帯電性、現像性、転写性が両立されたトナーではあるが、高速機に適用した場合、飛び散り、ドット再現性に関して、未だ性能が不十分である。
これらの提案では、現像剤担持体上における磁性キャリアの穂立ちを密にし、像担持体上の静電潜像のドット再現性を向上させると共に、常温常湿(温度25℃/湿度50%RH)環境で、耐久時における現像性が優れていることが開示されている。しかしながら、飛び散り及び高温高湿(温度32.5℃、湿度80%RH)環境での耐久時における現像性、ドット再現性に関しては、未だ改善に余地がある。
I=Pα/(A×B×106) 式(1)
I :トナーの表面張力指数(N/m)
Pα :45体積%メタノール水溶液に対するトナーの毛管圧力(N/m2)
A :トナーの比表面積(m2/g)
B :トナーの真密度(g/cm3)
101:熱風供給口
102:気流噴射部材
103:冷風供給口
104:第二の冷風供給口
106:冷却ジャケット
110:拡散エア
111:結露防止を目的とした気流供給口
112:複数の穴を持つ拡散部材
114:トナー
115:高圧エア供給ノズル
116:移送配管
I=Pα/(A×B×106) 式(1)
I :トナーの表面張力指数(N/m)
Pα :45体積%メタノール水溶液に対するトナーの毛管圧力(N/m2)
A :トナーの比表面積(m2/g)
B :トナーの真密度(g/cm3)
例えば、帯電分布がシャープであると、現像工程、転写工程において、個々のトナーの移動が容易になるため、トナーの消費量を低減することが可能である。
また、トナー粒子表面の平均面粗さ(Ra)が上記範囲の場合、トナーの帯電の立ち上がりが非常に早くなり、高温高湿下において、耐久初期から良好な現像性を維持することが可能となる。
一方、トナー粒子表面の平均面粗さ(Ra)が30.0nmより大きい場合、トナー粒子表面の外添剤の分布がばらつくため、帯電分布にばらつきが生じ、トナーの消費量が増加する。また、高温高湿下においては、帯電の立ち上がりが遅くなるため、さらに帯電分布のばらつきが大きくなり、画像濃度の低下やかぶりが悪化し、ドット再現性も悪化する。
上記トナー粒子表面の平均面粗さ(Ra)は、トナー製造時に熱または機械的衝撃力で表面処理することで、上記範囲に調整することが可能である。
上記トナー粒子表面の十点平均粗さ(Rz)が上記範囲の場合、トナーの凹部に入る外添剤の量が低減されるため、トナー粒子表面における有効な外添剤の量が多くなり、帯電分布がシャープになるため好ましい。
上記トナー粒子表面の十点平均粗さ(Rz)は、トナー製造時に機械的あるいは熱的に表面処理することで、上記範囲に調整することが可能である。
I=Pα/(A×B×106) 式(1)
I :トナーの表面張力指数(N/m)
Pα :45体積%メタノール水溶液に対するトナーの毛管圧力(N/m2)
A :トナーの比表面積(m2/g)
B :トナーの真密度(g/cm3)
つまり、外添剤が均一に、且つ安定にトナー表面に存在することにより、疎水化率の低いトナーが減少するため、トナー間の付着力が均一になる。これにより、高い面圧の転写工程を行う場合においても、飛び散りが軽減される傾向にあると考えている。
一方、上記トナーの表面張力指数が5.0×10−3N/m未満の場合は、トナー粒子への外添剤の付着力が低いため、トナー表面から外添剤が脱離しやすくなる。そのため、高い面圧で転写工程を行う場合に、トナーの飛び散りが悪化したり、また、トナーの帯電性が低下したりし、その結果、高温高湿環境下で画像濃度低下やかぶりの悪化を引き起こす。
上記疎水化処理の方法としては、例えば公知の疎水性の物質(処理剤)によりトナー表面を処理する方法が挙げられる。処理剤としては、カップリング剤、カップリング剤で処理された微粒子、ワックス、オイル、ワニス、有機化合物等が使用できる。
具体的には、熱風によりトナーの表面処理を行う際に、ワックスによってトナー粒子の表面を疎水化する方法が挙げられる。但し、該方法に限定されない。
具体的には、ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体をワックスと共にトナー粒子中に更に含有することが好ましい。
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンの如きスチレン及びその誘導体などのスチレン系モノマー。
メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きアミノ基含有α−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体などの窒素原子を含むビニル系モノマー。
マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸の如き不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物の如き不飽和二塩基酸無水物;マレイン酸メチルハーフエステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン酸ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエステル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコン酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエステル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フマル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフエステルの如き不飽和二塩基酸のハーフエステル;ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩基酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸の如きα,β−不飽和酸;クロトン酸無水物、ケイヒ酸無水物の如きα,β−不飽和酸無水物、前記α,β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物、及びこれらのモノエステルなどのカルボキシル基を含むビニル系モノマー。
2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸エステル類、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルヘキシル)スチレンなどの水酸基を含むビニル系モノマー。
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸−2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類などのアクリル酸エステルからなるエステル単位。
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類などのメタクリル酸エステルからなるエステル単位。
例えば、トナーに用いている結着樹脂の樹脂組成より求めた元素濃度が、炭素[C]が80atom%、酸素[O]が20atom%であり、用いているワックス(例えば炭化水素ワックス)の組成より求めた元素濃度が、炭素[C]100atom%、酸素[O]0atom%であり、X線光電子分光分析(ESCA)での測定元素濃度が、炭素[C]97atom%、酸素[O]3atom%であった場合について考える。この場合には、下記計算により、トナーの表面に対するワックスの存在率は85%と算出される。
(計算式):{(20−3)/20}×100=85(%)
また、トナーに用いている結着樹脂の樹脂組成より求めた元素濃度が、炭素[C]80atom%、酸素[O]20atom%であり、用いているワックス(例えばエステルワックス)の組成より求めた元素濃度が、炭素[C]95atom%、酸素[O]5atom%であり、X線光電子分光分析(ESCA)での測定元素濃度が、炭素[C]93atom%、酸素[O]7atom%であった場合について考える。この場合には、下記計算により、トナーの表面に対するワックスの存在率は87%と算出される。
(計算式):{(20−7)/(20−5)}×100=87(%)
トナー粒子は、例えば、熱または機械的衝撃力により表面処理を行うことができるが、熱風による表面処理を行うことがより好ましい。これらの表面処理方法においては、熱や機械的衝撃力でトナー粒子の角を取りつつ、トナー粒子に内添されているワックスによって粒子表面がコーティングされる。また、トナー粒子を空気中に拡散させた状態で、瞬間的にトナー粒子を高温の熱風中に存在させ、直後に瞬間的に冷風によって冷却する方法が好ましい。上記冷風は、除湿された冷風であることが好ましく、具体的には、絶対水分量が5g/m3以下の冷風であることが好ましい。
上記手法によるトナー粒子の表面処理は、トナー粒子に過剰の熱を与えることがなく、均一に処理を行うことができる。また、原材料成分の変質を防ぐと共にトナー粒子の表面のみの処理が可能である。そのため、トナー粒子表面への過剰量のワックスの移行や不均一なワックスの移行を防ぐことができる。上記熱風による表面処理の詳細については後述する。
トナーの重量平均粒径(D4)は、トナー製造段階においてトナー粒子を分級することによって調整することが可能である。
スチレン系共重合体に用いる重合性モノマーとしては、次のようなものが挙げられる。スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、m−ニトロスチレン、o−ニトロスチレン、p−ニトロスチレンの如きスチレン誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンの如きモノオレフィン類;ブタジエン、イソプレンの如きポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニルの如きビニルエステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンの如きビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンの如きN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体。
2価のアルコールモノマー成分としては、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
また、その他のモノマーとしては、ノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテル等の多価アルコール類等が挙げられる。
低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキレン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックス、また酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、またはそれらのブロック共重合物;カルナバワックス、ベヘン酸ベヘニルワックス、モンタン酸エステルワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス類、及び脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステル類を一部または全部を脱酸化したもの。
さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸の如き飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールの如き飽和アルコール類;ソルビトールの如き多価アルコール類;パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸等の脂肪酸類とステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールの如きアルコール類のエステル類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’ジステアリルイソフタル酸アミドなどの芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムの如き脂肪族金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸などのビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加などによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物。
上記ワックスの最大吸熱ピークのピーク温度が45℃以上、140℃以下の範囲に存在する場合は、良好な定着性を達成するために好ましい。
上記メインピーク及びMw/Mnが上記範囲を満たす場合、トナーの低温定着性及び耐高温オフセット性を良好に両立させることが出来好ましい、また、熱風により表面処理を行う場合、効率よく処理することが可能で、かつ、トナー同士の合一を良好に防ぐことができ、好ましい。
上記磁性体は個数平均粒子径が2.00μm以下、好ましくは0.05μm以上、0.50μm以下のものが好ましい。トナー中に含有させる量としては結着樹脂100質量部に対し、20質量部以上、200質量部以下が好ましく、特に好ましくは40質量部以上、150質量部以下である。
縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が挙げられる。
具体的には、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、144、146、150、163、166、169、177、184、185、202、206、207、209、220、221、238、254、269;C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35が挙げられる。また、下記染料を用いることも可能である。
マゼンタトナー用染料としては、以下のものが挙げられる。C.Iソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27、C.I.ディスパーバイオレット1の如き油溶染料、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40、C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28などの如き塩基性染料。
C.I.ピグメントブルー1、2、3、7、15:2、15:3、15:4、16、17、60、62、66;C.I.バットブルー6、C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチルを1乃至5個置換した銅フタロシアニン顔料。
縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属化合物、メチン化合物、アリルアミド化合物。具体的には、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74、83、93、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、155、168、174、180、181、185、191;C.I.バットイエロー1、3、20が挙げられる。また、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6、ソルベントイエロー162などの染料も使用することができる。
上記磁性体以外の着色用顔料等の使用量は、結着樹脂100質量部に対して好ましくは0.1質量部以上、30.0質量部以下であり、より好ましくは0.5質量部以上、25.0質量部以下であり、最も好ましくは3.0質量部以上、20.0質量部以下である。
また、下記一般式(1)で表わされるアゾ系金属化合物も好ましく用いられる。
ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサンおよび1分子当り2から12個のシロキサン単位を有し末端に位置する単位のSiに水酸基を1つずつ有するジメチルポリシロキサン。これらは1種あるいは2種以上を混合物として用いられる。
外添剤の添加量は、トナー粒子100質量部に対して、0.1質量部以上、8.0質量部以下が好ましく、更に好ましくは0.1質量部以上、4.0質量部以下である。
また、外添剤の個数平均1次粒径(D1)は、0.01μm以上、0.30μm以下であることが流動性付与の観点で好ましい。
磁性キャリアの水に対する接触角が上記範囲の場合、トナー離れとトナー飛散のバランスが特に良好になり、高温高湿(温度32.5℃/湿度80%RH)環境での耐久時においても、優れた現像性を良好に維持できる二成分系現像剤を得ることが出来るようになる。
熱可塑性の樹脂としては、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、スチレン−アクリル酸共重合体等のアクリル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル、酢酸ビニル、ポリフッ化ビニリデン樹脂、フルオロカーボン樹脂、パーフロロカーボン樹脂、溶剤可溶性パーフロロカーボン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、石油樹脂、セルロース、酢酸セルロース、硝酸セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース誘導体、ノボラック樹脂、低分子量ポリエチレン、飽和アルキルポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアクリレートといった芳香族ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂を挙げることができる。
該微粒子としては、有機、無機いずれも微粒子を用いることができるが、キャリアコア粒子表面に被覆する際に粒子の形状を保つことが必要である。好ましくは、架橋樹脂粒子あるいは、無機の微粒子を好ましく用いることができる。具体的には、架橋ポリメチルメタクリレート樹脂、架橋ポリスチレン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ナイロン樹脂、無機微粒子としては、シリカ、酸化チタン、及びアルミナ等から単独あるいは混合して用いることができる。これらの中でも、架橋ポリメチルメタクリレート樹脂、架橋ポリスチレン樹脂、メラミン樹脂が帯電安定性の観点で好ましい。
これらの微粒子は、コート樹脂100質量部に対して、1質量部乃至40質量部含有させて用いることが好ましい。前記範囲で用いることにより、帯電安定性やトナー離れを良好にし、白抜け等の画像欠陥を防止することができる。1質量部未満の場合は、微粒子添加の効果を得ることができず、40質量部を超える場合、耐久中にコート層からの欠落が発生し、耐久性に劣る傾向にある。
導電性粒子は、具体的には、カーボンブラック、マグネタイト、グラファイト、酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛及び酸化錫から選ばれる少なくとも一種以上の粒子を含有する粒子が好ましい。特に導電性を有する粒子としては、カーボンブラックが、粒径が小さくキャリア表面の微粒子による凹凸を阻害することなく好ましく用いることができる。
本発明のトナーは、公知の方法において適当な材料や好適な製造条件を選択することによっても製造が可能である。例えば、結着樹脂及びワックス、並びに任意の材料を混合する原料混合工程;得られた混合物を溶融混練する溶融混練工程;溶融混錬物を冷却して粉砕する粉砕工程;得られた粉砕物を球形化及び/又は表面処理する処理工程;及び分級処理を行う分級工程を経てトナー粒子を得ることができる。そして、得られたトナー粒子に外添剤を混ぜることによって製造することが可能である。なお、本発明に係るトナー粒子は、熱風により表面処理を行うことにより得られることがより好ましい。
まず、溶融混練工程に供給する原料を混合する原料混合工程では、少なくとも結着樹脂及びワックスを所定量秤量後、配合し、混合装置を用いて混合する。
混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー等がある。
その後、必要に応じて慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業社製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン社製)等の分級機等の篩分機を用いて分級し、トナー粒子を得る。
図1は本発明による表面処理装置の一例を示した断面図であり、図2は気流噴射部材の一例を示した断面図を示す。
また、拡散エアにより拡散したトナーは、熱風供給口101から供給された熱風により、表面が処理される。この時、熱風供給口内温度C(℃)は100℃以上、450℃以下であることが好ましい。更に好ましくは、100℃以上、400℃以下である。上記の温度範囲内であれば、トナー粒子同士の合一を抑制しつつ、トナー粒子表面を均一に処理することができる。
上記の温度範囲とすることにより、適度な処理と壁面への融着の防止とがバランスよく達成される。
その後、冷却されたトナーは、ブロワーで吸引され、移送配管116を通じて、サイクロン等で回収される。
図2に示すとおり、トナー供給口100上部から定量供給機により供給されたトナーは、同管内でインジェクションエアにより加速され出口部へ向かい、装置内に設置された気流噴射部材102からの拡散エアにより外側へ拡散する。尚、気流噴射部材102の下端はトナー供給口100の下端から5mm以上、150mm以下の範囲で下方に配設されていることが好ましい。気流噴射部材の下端が出口から5mm未満の位置に接続された場合、装置内に導入するトナーの処理量を多く設定すると、詰まりや処理不良となる場合がある。また、150mmを超える場合には、拡散エアにより拡散したトナーを処理する熱風の効果が均一に得られない場合があり、トナーの処理にばらつきが生じ、トナーの転写性が低下する可能性がある。
<トナー粒子表面の平均面粗さ(Ra)及び十点平均粗さ(Rz)の測定方法>
トナー粒子表面の平均面粗さ(Ra)及び十点平均粗さ(Rz)は、以下の測定装置及び測定条件により測定した。
走査型プローブ顕微鏡:プローブステーションSPI3800N(セイコーインスツルメンツ(株)製)
測定ユニット :SPA400
測定モード :DFM(共振モード)形状像
カンチレバー :SI−DF40P
解像度 :Xデータ数 256、Yデータ数 128
測定エリア :1μm四方
(1)トナー45mgをサンプル瓶に入れ、メタノールを10ml加える。
(2)超音波洗浄機で1分間試料を分散させて外添剤を分離させる。
(3)吸引ろ過(10μmメンブランフィルター)してトナー粒子と外添剤を分離する。磁性体を含むトナーの場合は、磁石をサンプル瓶の底にあててトナー粒子を固定して上澄み液だけ分離させても構わない。
(4)上記(2)及び(3)を計3回行い、得られたトナー粒子は真空乾燥機を用い室温で十分に乾燥させる。
上記(2)及び(3)に代わる外添剤を取り除く他の方法としては、アルカリで外添剤を溶解させる方法が挙げられる。アルカリとしては水酸化ナトリウム水溶液が好ましい。
F(X,Y):全測定データの示す面
S0 :指定面が理想的にフラットであると仮定したときの面積
Z0 :指定面内のZデータ(粗さデータ)の平均値
指定面とは、本発明においては1μm四方の測定エリアを意味する。
トナーの重量平均粒径(D4)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出した。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行った。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定した。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定した。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れた。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定した。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行った。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておいた。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加えた。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加した。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させた。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整した。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させた。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続した。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節した。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整した。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行った。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒子径(D4)を算出した。尚、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒子径(D4)である。
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス社製)によって、校正作業時の測定及び解析条件で測定した。
具体的な測定方法としては、イオン交換水20mlに、分散剤として界面活性剤、好ましくはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩を適量加えた後、測定試料0.02gを加え、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散機(例えば「VS−150」(ヴェルヴォクリーア社製))を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とした。その際、分散液の温度が10℃以上40℃以下となる様に適宜冷却した。
測定には、標準対物レンズ(10倍)を搭載した前記フロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE−900A」(シスメックス社製)を使用した。前記手順に従い調整した分散液を前記フロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モードで、トータルカウントモードにて3000個のトナーを計測して、粒子解析時の2値化閾値を85%とし、解析粒子径を円相当径2.00μm以上、200.00μm以下に限定し、トナーの平均円形度を求めた。
測定にあたっては、測定開始前に標準ラテックス粒子(例えばDuke Scientific社製の「5100A」をイオン交換水で希釈)を用いて自動焦点調整を行った。その後、測定開始から2時間毎に焦点調整を実施することが好ましい。
なお、本願実施例では、シスメックス社による校正作業が行われた、シスメックス社が発行する校正証明書の発行を受けたフロー式粒子像分析装置を使用し、解析粒子径を円相当径2.00μm以上、200.00μm以下に限定した以外は、校正証明を受けた時の測定及び解析条件で測定を行った。
フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス社製)の測定原理は、流れている粒子を静止画像として撮像し、画像解析を行うというものである。試料チャンバーへ加えられた試料は、試料吸引シリンジによって、フラットシースフローセルに送り込まれる。フラットシースフローに送り込まれた試料は、シース液に挟まれて扁平な流れを形成する。フラットシースフローセル内を通過する試料に対しては、1/60秒間隔でストロボ光が照射されており、流れている粒子を静止画像として撮影することが可能である。また、扁平な流れであるため、焦点の合った状態で撮像される。粒子像はCCDカメラで撮像され、撮像された画像は512×512の画像処理解像度(一画素あたり0.37×0.37μm)で画像処理され、各粒子像の輪郭抽出を行い、粒子像の投影面積Sや周囲長L等が計測される。
次に、上記面積Sと周囲長Lを用いて円相当径と円形度を求める。円相当径とは、粒子像の投影面積と同じ面積を持つ円の直径のことであり、円形度Cは、円相当径から求めた円の周囲長を粒子投影像の周囲長で割った値として定義され、次式で算出される。
円形度C=2×(π×S)1/2/L
粒子像が円形の時に円形度は1.000になり、粒子像の外周の凹凸の程度が大きくなればなるほど円形度は小さい値になる。各粒子の円形度を算出後、円形度0.200以上、1.000以下の範囲を800分割し、得られた円形度の相加平均値を算出し、その値を平均円形度とした。
トナーの表面張力指数は以下の方法を用いて測定した。
トナー 約5.5gを測定セルに静かに投入し、タッピングマシンPTM−1型(三協パイオテク社製)を用いて、タッピングスピード30回/minにて1分間タッピング操作を行った。これを測定装置(三協パイオテク社製:WTMY−232A型ウェットテスタ、毛細管吸引時間法により粉体の濡れ特性を測定する装置)内にセットし測定を行った。各測定の条件は下記の通りである。
溶媒 :45体積%メタノール水溶液
測定モード :定流量法 (A2モード)
液体流量 :2.4ml/min
セル :Y型測定セル
トナーの表面張力指数I(N/m)は、トナーの毛管圧力をPα(N/m2)、トナーの比表面積をA(m2/g)、トナーの真密度をB(g/cm3)とした時に、下記式(1)より算出した。尚、トナーの比表面積、真密度は後述の方法により測定した。尚、下式中の毛管圧力Pα(N/m2)は、上記測定装置によって求められる値であり、メタノール水溶液がトナー粉体層に浸透し始める際の圧力である。
I=Pα/(A×B×106) 式(1)
トナー及び外添剤の比表面積(BET法)は、比表面積測定装置Tristar3000(島津製作所社製)を用いて行った。
トナー及び外添剤の比表面積は、BET法にしたがって、試料表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を用いて、比表面積を算出した。比表面積の測定前には、試料管に試料を約2g精秤し、室温で、24時間真空引きを行う。真空引き後、サンプルセル全体の質量を測定し、空サンプルセルとの差から試料の正確な質量を算出した。
次に、上記測定装置のバランスポート及び分析ポートに空のサンプルセルをセットした。次に、所定の位置に液体窒素の入ったデュワー瓶をセットし、飽和蒸気圧(P0)測定コマンドにより、P0を測定した。P0測定終了後、分析ポートに調製されたサンプルセルをセットし、サンプル質量及びP0を入力後、BET測定コマンドにより測定を開始した。後は自動でBET比表面積を算出した。
外添剤の粒径については、走査型電子顕微鏡(白金蒸着、印加電圧2.0kV、50,000倍)により、粒径1nm以上の粒子をランダムに500個以上抽出し、それぞれの粒子の長軸と短軸をデジタイザにより測定した。長軸と短軸の平均値を各粒子の粒径とし、500個以上の粒子の個数平均粒径(D1)を算出した。
トナーの真密度は、乾式自動密度計オートピクノメーター(ユアサアイオニクス社製)により測定した。条件は下記の通りである。
セル SMセル(10ml)
サンプル量 約2.0g
この測定装置は、気相置換法に基づいて、固体・液体の真密度を測定するものである。液相置換法と同様、アルキメデスの原理に基づいているが、置換媒体としてガス(アルゴンガス)を用いるため、精度が高い。
トナー又は樹脂のテトラヒドロフラン(THF)可溶分の分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定された。
まず、室温で24時間かけて、試料をTHFに溶解した。そして、得られた溶液を、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マエショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得た。尚、サンプル溶液は、THFに可溶な成分の濃度が約0.8質量%となるように調製した。このサンプル溶液を用いて、以下の条件で分子量分布を測定した。
装置 :HLC8120 GPC(検出器:RI)(東ソー社製)
カラム :Shodex KF−801、802、803、804、805、806、807の7連(昭和電工社製)
溶離液 :テトラヒドロフラン(THF)
流速 :1.0ml/min
オーブン温度:40.0℃
試料注入量 :0.10ml
試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」、東ソ−社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用した。
磁性キャリアの水に対する接触角の測定は、三協パイオテク社製WTMY−232A型ウェットテスタを用いて行った。
磁性キャリア13.2gを測定セルに静かに投入し、三協パイオテク社製:タッピングマシンPTM−1型を用いて、タッピングスピード30回/min、振幅10mmにて1分間タッピング操作を行った。これを測定装置内にセットし測定を行った。
まず空気透過法により粉体層の比表面積を求め、次に定流量法により圧力変曲点を求めた。この両者より磁性キャリアの水に対する接触角を算出した。
最大吸熱ピークのピーク温度は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定した。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いた。
具体的には、試料約10mgを精秤し、これをアルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定温度範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/minで測定を行った。尚、測定においては、一度200℃まで昇温させ、続いて30℃まで降温し、その後に再度昇温を行った。この2度目の昇温過程での温度30〜200℃の範囲におけるDSC曲線を用い、最大吸熱ピークのピーク温度を求めた。
ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定した。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いた。
具体的には、試料約10mgを精秤し、アルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/minで測定を行った。この昇温過程で、温度40℃〜100℃の範囲において比熱変化が得られた。このときの比熱変化が出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を、ガラス転移温度Tgとした。
トナー表面におけるワックスの存在率は、トナー材料の組成比とX線光電子分光分析(ESCA)より測定されるトナー表面の元素濃度に基づき、計算で求めた。
トナー表面の元素濃度の測定には、X線光電子分光分析(ESCA)装置(アルバック−ファイ社製 Quantum 2000)を用い、以下の条件で測定を行った。
サンプル測定範囲 : Φ100μm
光電子取り込み角度 : 45°
X線 : 50μ、12.5W、15kV
PassEnergy : 46.95eV
Step Size : 0.200eV
No of Sweeps : 1〜20
設定測定時間 : 30min
トナー粒子中のワックスの一次平均分散粒径を測定する具体的方法は以下の通りである。即ち、常温硬化性のエポキシ樹脂中にトナー粒子を十分分散させた後、温度40℃の雰囲気中で2日間硬化させ得られた硬化物を四三酸化ルテニウム、四三酸化オスミウムを用い染色を施した。該硬化物を、ダイヤモンド歯を備えたミクロトームを用い薄片状のサンプルを切り出し、透過電子顕微鏡(TEM)を用いトナー粒子の断層形態を測定した。ワックス一次平均分散粒径は、ランダムに20個のワックスドメインを選択して、画像解析装置を用いてドメインの面積を測定し、そのドメインと等しい面積を持つ円の直径を円相当径として求めたものである。
上記磁性キャリアの磁化の強さは、振動磁場型磁気特性装置VSM(Vibrating sample magnetometer)(理研電子(株)製の振動磁場型磁気特性自動記録装置BHV−30)を用い、下記手順で測定した。
円筒状のプラスチック容器に磁性キャリアを十分に密に充填し、一方で1000/4π(kA/m)(1000エルステッド)の外部磁場を作り、この状態で容器に充填された磁性キャリアの磁化モーメントを測定した。さらに、該容器に充填した磁性キャリアの実際の質量を測定して、キャリアの磁化の強さ(Am2/kg)を求めた。
上記磁性キャリアの体積分布基準の50%粒子径(D50)は、マルチイメージアナライザー(ベックマン・コールター社製)を用い、以下のようにして測定した。
1質量%NaCl水溶液とグリセリンとを、50質量%:50質量%で混合した溶液を電解液として用いた。ここでNaCl水溶液は、一級塩化ナトリウムを用いて調製されればよく、例えばISOTON(登録商標)−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)であってもよい。グリセリンは、特級あるいは一級の試薬であればよい。
上記電解液(約30ml)に、分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を、0.5mlを加え、さらに測定試料を10mg加えた。試料が懸濁された電解液を、超音波分散器で約1分間分散処理して、分散液を得た。
アパーチャーとして200μmアパーチャー、20倍のレンズを用いて、以下の測定条件で磁性キャリアの体積分布基準の50%粒子径(D50)を算出した。
測定フレーム内平均輝度 :220以上230以下
測定フレーム設定 :300
SH(スレシュホールド) :50
2値化レベル :180
ガラス測定容器に電解液、および上記分散液を入れて、測定容器中の磁性キャリア粒子の濃度を10体積%とした。ガラス測定容器内容物を最大撹拌スピードで撹拌した。サンプルの吸引圧を10kPaにした。磁性キャリアの比重が大きく沈降しやすい場合は、測定時間を20分とした。また、5分ごとに測定を中断して、サンプル液の補充および電解溶液−グリセリン混合溶液の補充を行った。
測定個数は2000個とした。測定終了後、本体ソフトにより、粒子画像画面でピンぼけ画像、凝集粒子(複数同時測定)などの除去を行った。磁性キャリアの円形度は下記式で算出した。
円相当径=(4・Area/π)1/2
ここで、「Area」とは二値化された磁性キャリア粒子像の投影面積であり、円相当径は、「Area」を真円の面積としたときの真円の直径で表される。円相当径は、4μm以上、100μm以下を256分割し、体積基準で対数表示して用いた。これを用い、体積分布基準の50%粒子径(D50)を求めた。
ポリエステルユニット成分として、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン71.0質量部、テレフタル酸28.0質量部、無水トリメリット酸1.0質量部及びチタンテトラブトキシド0.5質量部をガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計、撹拌棒、コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においた。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、4時間反応せしめてポリエステルユニットを有する樹脂1−1を得た。このポリエステルユニットを有する樹脂1−1は、重量平均分子量(Mw)80000、数平均分子量(Mn)3500、ピーク分子量(Mp)5700であった。
また、ポリエステルユニット成分として、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン70.0質量部、テレフタル酸20.0質量部、イソフタル酸3.0質量部、無水トリメリット酸7.0質量部及びチタンテトラブトキシド0.5質量部をガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計、撹拌棒、コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においた。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、220℃の温度で撹拌しつつ、6時間反応せしめてポリエステルユニットを有する樹脂1−2を得た。このポリエステルユニットを有する樹脂1−2は、重量平均分子量(Mw)120000、数平均分子量(Mn)4000、ピーク分子量(Mp)7800であった。
上記ポリエステル樹脂1−1:50質量部、ポリエステル樹脂1−2:50質量部をヘンシェルミキサー(三井三池化工機社製)で予備混合し、溶融混練機 PCM30(池貝鉄工所社製)にて回転数3.3s−1、混練樹脂温度100℃の条件で溶融ブレンドし、結着樹脂1を得た。
ポリエステルユニット成分として、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン60.1質量部、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン14.3質量部、テレフタル酸12.0質量部、無水トリメリット酸3.2質量部、フマル酸10.4質量部及びチタンテトラブトキシド0.3質量部をガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計、撹拌棒、コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においた。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、3時間反応せしめてポリエステル樹脂からなる結着樹脂2を得た。この結着樹脂2は、重量平均分子量(Mw)70000、数平均分子量(Mn)3100、ピーク分子量(Mp)5000であった。
プロピレングリコール42.1質量部、テレフタル酸56.8質量部、無水トリメリット酸1.1質量部及びチタンテトラブトキシド0.6質量部をガラス製4リットルの四つ口フラスコに入れた。この四つ口フラスコに温度計、撹拌棒、コンデンサー及び窒素導入管を取り付け、前記四つ口フラスコをマントルヒーター内においた。次に四つ口フラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に210℃に昇温し、3時間反応せしめてポリエステル樹脂3−1を得た。このポリエステル樹脂3−1は、重量平均分子量(Mw)5500、数平均分子量(Mn)2000、ピーク分子量(Mp)3600であった。
また、プロピレングリコール31.4質量部、テレフタル酸48.0質量部、無水トリメリット酸4.2質量部及びチタンテトラブトキシド0.4質量部をガラス製4リットルの四つ口フラスコに入れた。この四つ口フラスコに温度計、撹拌棒、コンデンサー及び窒素導入管を取り付け、前記四つ口フラスコをマントルヒーター内においた。次に四つ口フラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に180℃に昇温し、3時間反応せしめて、その後、無水トリメリット酸16.4質量部を添加し、220℃に昇温し、12時間反応を行い、ポリエステルユニットを有する樹脂3−2を得た。このポリエステルユニットを有する樹脂3−2は、重量平均分子量(Mw)100000、数平均分子量(Mn)5000、ピーク分子量(Mp)9200であった。
上記ポリエステル樹脂3−1:60質量部、ポリエステル樹脂3−2:40質量部をヘンシェルミキサー(三井三池化工機社製)で予備混合し、溶融混練機 PCM30(池貝鉄工所社製)にて回転数3.3s−1、混練樹脂温度100℃の条件で溶融ブレンドし、結着樹脂3を得た。
スチレン78.0質量部、アクリル酸n−ブチル18.5質量部、メタクリル酸3.5質量部、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロへキシル)プロパン0.8質量部を、4つ口フラスコ内でキシレン200質量部を撹拌しながら容器内を十分に窒素で置換し120℃に昇温させた後、上記各成分を、4時間かけて滴下した。更にキシレン還流下で重合を完了し、減圧下で溶媒を蒸留除去した。このようにして得られた樹脂をビニル樹脂4−1とする。ビニル樹脂4−1のGPCによる分子量は、重量平均分子量(Mw)600000、数平均分子量(Mn)200000、ピーク分子量(Mp)200000であった。
ビニル樹脂4−1:30質量部、スチレン55.0質量部、アクリル酸n−ブチル12.0質量部、メタクリル酸3.0質量部、ジ−t−ブチルパーオキサイド1.4質量部を、キシレン200質量部中に4時間かけて滴下した。更に、キシレン還流下で重合を完了し、減圧下で溶媒を蒸留除去し、結着樹脂4を得た。結着樹脂4は、重量平均分子量(Mw)100000、数平均分子量(Mn)5000、ピーク分子量(Mp)10000であった。
・低密度ポリエチレン 20質量部
(Mw1400、Mn850、DSCによる最大吸熱ピークが100℃)
・スチレン 64質量部
・n−ブチルアクリレート 13.5質量部
・アクリロニトリル 2.5質量部
をオートクレーブに仕込み、系内をN2置換後、昇温攪拌しながら180℃に保持した。系内に、2質量%のt−ブチルハイドロパーオキシドのキシレン溶液50質量部を5時間連続的に滴下し、冷却後、溶媒を分離除去し、上記低密度ポリエチレンにビニル樹脂成分が反応した重合体Aを得た。重合体Aの分子量を測定したところ、重量平均分子量(Mw)7000、数平均分子量(Mn)3000であった。
・結着樹脂1 100質量部
・重合体A 2質量部
・フィッシャートロプシュワックス(最大吸熱ピークのピーク温度105℃) 4質量部
・磁性酸化鉄(個数平均粒径0.20μm、1000/4π(kA/m)の磁界下における磁化の強さ70Am2/kg) 95質量部
・モノアゾ鉄化合物(1)(カウンターイオンは、NH4 +) 2質量部
上記処方をヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合した後、温度130℃に設定した二軸混練機(PCM−30型、池貝鉄工(株)製)にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られた粗砕物を、機械式粉砕機(T−250、ターボ工業(株)製)にて粉砕した。さらにコアンダ効果を利用した多分割分級機により分級を行い、磁性体含有樹脂粒子を得た。得られた磁性体含有樹脂粒子は、重量平均粒径(D4)が、6.3μmであり、粒径4.0μm以下のトナー粒子が25.6個数%であり、粒径10.1μm以上の粒子の割合が2.6体積%であった。
気流噴射部材102の下端がトナー供給口100の下端から100mm下方にくるように配設した。
運転条件はフィード量=5kg/hr、熱風温度C=250℃、熱風流量=6m3/min、冷風温度E=5℃、冷風流量=4m3/min、冷風絶対水分量=3g/m3、ブロワー風量=20m3/min、インジェクションエア流量=1m3/min、拡散エア=0.3m3/minとした。
上記条件の表面処理によって、重量平均粒径(D4)6.7μm、粒径4.0μm以下の粒子が18.6個数%であり、粒径10.1μm以上の粒子が3.1体積%であるトナー粒子1を得た。トナー粒子1の粒子中のワックスの一次平均分散粒径は0.25μmであった。
得られたトナー粒子1表面の走査型プローブ顕微鏡で測定される平均面粗さ(Ra)は15nmであり、十点平均粗さ(Rz)は500nmであった。
得られたトナー粒子1:100質量部に、ヘキサメチルジシラザン20質量%で表面処理された一次平均粒子径16nmの疎水性シリカ微粒子1.2質量部を添加し、ヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合して、トナー1を得た。
得られたトナーの平均円形度は0.970であり、トナーの表面張力指数は、6.3×10−3N/mであり、トナー表面におけるワックスの存在率は85%であった。得られたトナー1の物性を表1に示す。
トナーの製造例1において、熱風温度280℃で表面処理を行うことに変更した以外は同様に製造して、トナー2を得た。得られたトナー2の物性を表1に示す。
トナーの製造例1において、熱風温度220℃で表面処理を行うことに変更した以外は同様に製造して、トナー3を得た。得られたトナー3の物性を表1に示す。
トナーの製造例1において、フィッシャートロプシュワックス(最大吸熱ピークのピーク温度が105℃)の使用量を10質量部に変更し、熱風温度300℃で表面処理を行うことに変更した以外は同様に製造して、トナー粒子を得た。得られたトナー粒子100質量部に、ジメチルシリコーンオイル10質量%で表面処理した一次平均粒子径16nmの疎水性シリカ微粒子1.2質量部を添加し、ヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合して、トナー4を得た。トナー4を得た。得られたトナー4の物性を表1に示す。
・結着樹脂1 100質量部
・重合体A 2.5質量部
・パラフィンワックス(最大吸熱ピークのピーク温度78℃) 5質量部
・3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 1.0質量部
・C.I.ピグメンブルー15:3 5質量部
上記処方をヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合した後、温度100℃に設定した二軸混練機(PCM−30型、池貝鉄工(株)製)にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られた粗砕物を、機械式粉砕機(T−250、ターボ工業(株)製)にて微粉砕した。さらにコアンダ効果を利用した多分割分級機により分級を行い、トナー粒子を得た。得られたトナー粒子は、重量平均粒径(D4)が、5.8μmであり、粒径4.0μm以下のトナー粒子が25.6個数%であり、粒径10.1μm以上のトナー粒子が0.2体積%であった。
このトナー粒子に対し図1で示す表面処理装置を用いて表面処理を実施した。
気流噴射部材102の下端がトナー供給口100の下端から100mm下方にくるように配設した。
運転条件はフィード量=5kg/hr、熱風温度C=200℃、熱風流量=6m3/min、冷風温度E=5℃、冷風流量=4m3/min、冷風絶対水分量=3g/m3、ブロワー風量=20m3/min、インジェクションエア流量=1m3/min、拡散エア=0.3m3/minとした。
上記条件の表面処理によって、重量平均粒径(D4)6.2μm、粒径4.0μm以下の粒子が20.3個数%であり、粒径10.1μm以上の粒子が2.3体積%のトナー粒子を得た。トナー粒子中のワックスの一次平均分散粒径は0.10μmであった。
得られたトナー粒子の表面の走査型プローブ顕微鏡で測定される平均面粗さ(Ra)は8nmであり、十点平均粗さ(Rz)は120nmであった。
得られたトナー粒子100質量部に、イソブチルトリメトキシシラン15質量%で表面処理した一次平均粒子径50nmの酸化チタン微粒子1.0質量部、及びヘキサメチルジシラザン20質量%で表面処理した一次平均粒子径16nmの疎水性シリカ微粒子0.8質量部を添加し、ヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合して、トナー5を得た。
得られたトナー5の平均円形度は、0.970であり、トナーの表面張力指数が、1.3×10−2N/m、トナー表面におけるワックスの存在率は90%であった。得られたトナー5の物性を表1に示す。
トナーの製造例5において、熱風温度180℃で表面処理を行うことに変更した以外は同様に製造して、トナー6を得た。得られたトナー6の物性を表1に示す。
トナーの製造例5において、結着樹脂1を結着樹脂2に変更し、重合体Aを使用せず、熱風温度220℃で表面処理を行うことに変更した以外は同様に製造して、トナー7を得た。得られたトナー7の物性を表1に示す。
トナーの製造例5において、結着樹脂1を結着樹脂3に変更した以外は同様に製造して、トナー8を得た。得られたトナー8の物性を表1に示す。
トナーの製造例1において、フィッシャートロプシュワックス(最大吸熱ピークのピーク温度が105℃)の使用量を15質量部に変更し、熱風温度250℃で表面処理を行うことに変更した以外は同様に製造して、トナー9を得た。得られたトナー9の物性を表1に示す。
トナーの製造例1において、図1に示す表面処理装置を用いず、ハイブリタイザー(奈良機械社製)を用い、機械的衝撃により表面処理を行った以外は同様に製造して、トナー10を得た。得られたトナー10の物性を表1に示す。
トナーの製造例1において、結着樹脂1を結着樹脂4に変更した以外は同様に製造して、トナー11を得た。得られたトナー11の物性を表1に示す。
トナーの製造例5において、図1で示す表面処理装置を用いた表面処理を実施しなかったこと以外は同様に製造して、トナー12を得た。得られたトナー12の物性を表1に示す。
トナーの製造例5において、パラフィンワックス(最大吸熱ピークのピーク温度78℃)の使用量を15質量部に変更し、重合体Aを使用しない以外は同様に製造して、トナー13を得た。得られたトナー13の物性を表1に示す。
イオン交換水710質量部に、0.12mol/l−Na3PO4水溶液450質量部を投入し、60℃に加温して得られた水溶液を、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて250s−1にて撹拌した。これに1.2mol/l−CaCl2水溶液68質量部を徐々に添加し、Ca3(PO4)2を含む水系媒体を得た。
次いで、下記材料
・C.I.ピグメントブルー15:3 10質量部
・スチレン 160質量部
・n−ブチルアクリレート 30質量部
・パラフィンワックス(最大吸熱ピークのピーク温度78℃) 20質量部
・3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 0.5質量部
・飽和ポリエステル(テレフタル酸−プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA;酸価15mgKOH/g、ピーク分子量6000) 10質量部
を60℃に加温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて166.7s−1にて均一に溶解或いは分散させた。これに、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10質量部を溶解させ、重合性単量体組成物を調製した。
得られた重合性単量体組成物を、前述の水系媒体中に投入した。得られた混合物を60℃、窒素雰囲気下で、TK式ホモミキサーを用いて200s−1で10分間撹拌して、重合性単量体組成物を造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ80℃に昇温し、10時間反応させた。重合反応終了後、減圧下で残存モノマーを留去して除去した。冷却後、塩酸を加えてCa3(PO4)2を溶解させた。得られた分散液をろ過し、濾取物を水洗、乾燥してトナー粒子を得た。このトナー粒子の重量平均粒子径(D4)は6.7μm、平均円形度は0.970であった。
得られたトナー粒子100質量部に、イソブチルトリメトキシシラン12質量%で表面処理した一次平均粒子径40nmの酸化チタン微粒子1.0質量部、ヘキサメチルジシラザン15質量%で表面処理した一次平均粒子径20nmの疎水性シリカ微粒子0.5質量部を添加し、ヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合して、トナー14を得た。得られたトナー14の物性を表1に示す。
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン560質量部、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン250質量部、テレフタル酸300質量部、およびチタンテトラブトキシド2質量部を、ガラス製4リットルの四つ口フラスコに入れた。この四つ口フラスコに温度計、撹拌棒、コンデンサー及び窒素導入管を取り付け、マントルヒーター内においた。窒素雰囲気下で、230℃で7時間反応させた。その後、160℃まで冷却し、無水フタル酸30質量部を加えて2時間反応させた。
次いで80℃にまで冷却した。酢酸エチル1000質量部にイソフォロンジイソシアネート180質量部を溶解した溶液(予め80℃に加温した)を、上記溶液に入れて2時間反応を行った。
さらに、50℃まで冷却し、イソフォロンジアミン70質量部を加えて2時間反応させてウレア変性ポリエステル樹脂を得た。このウレア変性ポリエステル樹脂の重量平均分子量は60,000、数平均分子量は5,500、ピーク分子量は7,000であった。
・上記ウレア変性ポリエステル樹脂 100質量部
・エステルワックス(最大吸熱ピークのピーク温度72℃) 10質量部
・3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 1質量部
・C.I.ピグメントブルー15:3 6質量部
上記材料を酢酸エチル100質量部に加え、60℃に加温してTK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて200s−1にて均一に溶解及び分散した。
一方、イオン交換水710質量部に、0.12mol/l−Na3PO4水溶液450質量部を投入し、60℃に加温した後、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて15,000rpmにて撹拌した。得られた水溶液に、1.2mol/l−CaCl2水溶液68質量部を徐々に添加し、Ca3(PO4)2を含む水系媒体を調製した。
得られた水系媒体に前述の分散液を入れて、得られた混合液を、60℃においてTK式ホモミキサーを用いて250s−1で10分間撹拌して造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しながら98℃に昇温して溶剤を除去し、冷却後、塩酸を加えてCa3(PO4)2を溶解した。得られた混合液をろ過し、濾取物を水洗、乾燥して粒子を得た。得られた粒子を風力分級してトナー粒子を得た。トナー粒子の重量平均粒子径(D4)は6.2μm、平均円形度は0.975であった。
得られたトナー粒子100質量部に、イソブチルトリメトキシシラン15質量%で表面処理した一次平均粒子径50nmの酸化チタン微粒子1.0質量部、及びヘキサメチルジシラザン20質量%で表面処理した一次平均粒子径16nmの疎水性シリカ微粒子0.7質量部を添加し、ヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合してトナー15を得た。得られたトナー15の物性を表1に示す。
トナーの製造例5において、パラフィンワックス(最大吸熱ピークのピーク温度78℃) を用いないことに変更した以外は同様に製造して、トナー16を得た。得られたトナー16の物性を表1に示す。
トナーの製造例5において、パラフィンワックス(最大吸熱ピークのピーク温度78℃) をポリエチレンワックス(最大吸熱ピークのピーク温度140℃)1質量部に変更した以外は同様に製造して、トナー17を得た。得られたトナー17の物性を表1に示す。
<分散液A>
・スチレン 350質量部
・n−ブチルアクリレート 100質量部
・アクリル酸 25質量部
・t−ドデシルメルカプタン 10質量部
以上の組成を混合及び溶解し、モノマー混合物として準備した。
・パラフィンワックス(最大吸熱ピークのピーク温度78℃)の分散液 100質量部
(固形分濃度30%、分散粒径0.14μm)
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC) 1.2質量部
・非イオン性界面活性剤(三洋化成(株)製:ノニポール400) 0.5質量部
・イオン交換水 1530質量部
上記処方をフラスコ中で分散し、窒素置換を行いながら加熱を開始した。液温が70℃となったところで、これに6.56質量部の過硫酸カリウムを350質量部のイオン交換水で溶解した溶液を投入した。液温を70℃に保ちつつ、前記モノマー混合物を投入攪拌し、液温を80℃にあげて6時間そのまま乳化重合を継続し、その後に液温を40℃とした後にフィルターで濾過して分散液Aを得た。こうして、得られた分散液中の粒子は、個数平均粒径が0.16μm、固形分のガラス転移点が60℃、重量平均分子量(Mw)が15,000であり、ピーク分子量は12,000であった。パラフィンワックスは、重合体中6質量%含有されていた。
<分散液B>
・C.I.ピグメントブルー15:3 12質量部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC) 2質量部
・イオン交換水 86質量部
以上の処方を混合し、ビーズミル(寿工業株式会社製、ウルトラアペックスミル)を用いて分散し着色剤分散液Bを得た。
前記分散液A:300質量部及び分散液B:25質量部を、撹拌装置、冷却管及び温度計を装着した1リットルのセパラブルフラスコに投入し撹拌した。この混合液に凝集剤として、10質量%塩化ナトリウム水溶液 180質量部を滴下し、加熱用オイルバス中でフラスコ内を撹拌しながら54℃まで加熱した。48℃で1時間保持した後、光学顕微鏡にて観察すると粒径が約5μmである凝集粒子が形成されていることが確認された。
その後の融着工程において、ここにアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)3質量部を追加した後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて撹拌を継続しながら100℃まで加熱し、3時間保持した。そして、冷却後、反応生成物をろ過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、乾燥させることにより、トナー粒子を得た。該トナー粒子中のワックスの一次平均分散粒径は透過電子顕微鏡(TEM)で観察したところ、ワックスドメインを確認できなかった。このトナー粒子の重量平均粒子径(D4)は5.5μm、平均円形度は0.960であった。
得られたトナー粒子100質量部に、イソブチルトリメトキシシラン10質量%で表面処理した一次平均粒子径40nmの酸化チタン微粒子1.0質量部、ヘキサメチルジシラザン10質量%で表面処理した一次平均粒子径20nmの疎水性シリカ微粒子0.5質量部及びヘキサメチルジシラザン10質量%で表面処理した一次平均粒子径110nmの疎水性シリカ微粒子1.5質量部を添加し、ヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合して、トナー18を得た。得られたトナー18の物性を表1に示す。
個数平均粒径0.28μm、(10000/4π(kA/m)の磁界下における磁化の強さ75Am2/kg)のマグネタイト粉に対して、4.0質量%のシラン系カップリング剤(3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン)を加え、容器内にて100℃以上で、高速混合撹拌し、それぞれの微粒子を処理した。
・フェノール 10質量部
・ホルムアルデヒド溶液 6質量部
(ホルムアルデヒド40質量%、メタノール10質量%、水50質量%)
・上記処理したマグネタイト 84質量部
上記材料と、28%アンモニア水5質量部、水20質量部をフラスコに入れ、攪拌、混合しながら30分間で85℃まで昇温・保持し、3時間重合反応させて、生成するフェノール樹脂を硬化させた。その後、硬化したフェノール樹脂を30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗した後、風乾した。次いで、これを減圧下(6.7×102Pa以下)、60℃の温度で乾燥して、磁性体がフェノール樹脂中に分散された状態の球状の磁性体含有樹脂キャリアコアを得た。
コート材として、メチルメタクリレートとスチレンとの共重合体(共重合比(質量%比)80:20、重量平均分子量45,000)を用い、メチルエチルケトン及びトルエンの混合溶媒を溶媒として、10質量%の前記メチルメタクリレートとスチレンとの共重合体を含有するキャリアコート溶液を作製した。また、このキャリアコート溶液に、共重合体100質量部に対して、メラミン樹脂(個数平均粒径0.2μm)0.5質量部、カーボンブラック(個数平均粒径30nm、DBP吸油量50ml/100g)1.0質量部を加えてホモジナイザーを用いて、よく混合した。ついで、この混合溶液に前記磁性体含有樹脂キャリアコアを投入し、これに剪断応力を連続して加えながら溶媒を70℃で揮発させて、前記磁性体含有樹脂キャリアコア100質量部に対して1質量部となるように、磁性体含有樹脂キャリアコア表面へ前記メチルメタクリレートとスチレンとの共重合体をコートした。
前記メチルメタクリレートとスチレンとの共重合体でコートされた樹脂コート磁性体含有樹脂コアを100℃で2時間撹拌することによって熱処理後、冷却、解砕し、200メッシュ(目開き75μm)の篩で分級して、個数平均粒子径35μm、真密度3.73g/cm3、磁化の強さ55Am2/kg、水に対する接触角が88度の磁性キャリア1を得た。
コート材として、下記化合物例1をユニットとするモノマーとメチルメタクリレートとの共重合体(共重合比(質量基準)40:60、重量平均分子量45,000)を用い、磁性キャリアの製造例1と同様にして、磁性キャリア2を得た。水に対する接触角120度であった。
コート材として、上記化合物例1をユニットとするモノマーとメチルメタクリレートとの共重合体(共重合比(質量基準)20:80、重量平均分子量45,000)を用い、磁性キャリアの製造例1と同様に製造し、磁性キャリア3を得た。水に対する接触角110度であった。
コート材として、上記化合物例1をユニットとするモノマーとメチルメタクリレートとの共重合体(共重合比(質量基準)60:40、重量平均分子量45,000)を用い、磁性キャリアの製造例1と同様に製造し、磁性キャリア4を得た。水に対する接触角128度であった。
コート材を用いない以外は磁性キャリアの製造例1と同様に製造し、磁性キャリア5を得た。水に対する接触角75度であった。
プロセススピード392mm/sec(A4横62枚/分)となるように改造したHewlett−Packard社製レーザービームプリンターLaser Jet4350n(磁性一成分現像を行う装置)を用いて、トナー1の評価を行った。評価項目、評価基準を以下に示す。また、評価結果を表2−1、表2−2に示す。
常温常湿環境下(23℃、60%RH)、高温高湿環境下(32.5℃、80%RH)で、複写機用普通紙(A4サイズ:75g/m2)を用いて、10秒おきに2枚印字(印字比率5%)し、9000枚/1日で画出し試験を行い、2日で計18000枚の画出し試験を実施した。初期(1枚目)及び18000枚での画像濃度及びカブリを測定した。画像濃度は「マクベス反射濃度計」(マクベス社製)を用いて、原稿濃度が0.00の白地部分のプリントアウト画像に対する相対濃度を測定した。初期(1枚目)の画像濃度と18000枚の画像濃度との差を求め、下記基準により評価した。
A:0.05未満
B:0.05以上0.10未満
C:0.10以上0.20未満
D:0.20以上
カブリ(%)=未使用紙反射率(%)−画像白地部の反射率(%)
A:0.5%未満
B:0.5%以上、1.0%未満
C:1.0%以上、2.0%未満
D:2.0%以上
常温常湿環境下(23℃、60%RH)、高温高湿環境下(32.5℃、80%RH)において、複写機用普通紙(A4サイズ:75g/m2)を用いて、印字比率4%の画像を5000枚の画出し試験を行った。初期(1枚目)及び5000枚時に100μm(潜像)ラインでの格子パターン(1cm間隔)をプリントし、そのプリントアウト画像における飛び散りを、光学顕微鏡を用いて目視で評価した。
A:ラインが非常にシャープで飛び散りはほとんどない。
B:わずかに飛び散っている程度でラインは比較的シャープ。
C:飛び散りがやや多くラインがぼんやりした感じになる。
D:Cのレベルに満たない。
常温常湿環境下(23℃、60%RH)、複写機用普通紙(A4サイズ:75g/m2)を用いて印字比率4%の画像を5000枚画出しした際の、トナー容器内のトナー減少量を測定し、1枚あたりのトナー消費量を算出した。
用いるトナーをトナー2〜4(それぞれ実施例2〜4)、及び9〜11(それぞれ比較例1〜3)に変更した以外、実施例1と同様にして画出し試験を行い、評価を行った。表2−1、表2−2に評価結果を示す。
上記、トナー5:10質量部と磁性キャリア1:90質量部をV型混合機により混合し、二成分現像剤1を調製した。
上記二成分現像剤1を、プロセス条件を変更可能なように改造を施したキヤノン製フルカラー複写機iRC6870改造機(二成分現像を行う装置)を用いて常温常湿環境下(23℃、60%RH)下、高温高湿環境下(32.5℃、80%RH)で耐久画出し評価(A4横、10%印字比率、5万枚)を行った。耐久初期(1枚目)と5万枚通紙後の画出し評価の項目と評価基準を以下に示す。また、評価結果を表3−1、表3−2に示す。
画像のトナーの載り量を0.6mg/cm2となるように現像電圧を初期調整した。X−Riteカラー反射濃度計(500シリーズ:X−Rite社製)を使用し、画像濃度、カブリを測定した。耐久初期(1枚目)の画像濃度と5万枚後の画像濃度との差を求め、以下の基準で評価した。
A:0.05未満
B:0.05以上0.10未満
C:0.10以上0.20未満
D:0.20以上
耐久初期、5万枚後に、普通紙上にベタ白画像(Vback:150V)を画出しした。画出しされたベタ白画像の反射率Ds(%)を測定した。得られたDr及びDs(耐久初期(1枚目)および5万枚後)より、下記式を用いてカブリ(%)を算出した。得られたカブリを下記の評価基準に従って評価した。
カブリ(%) = Dr(%)−Ds(%)
(評価基準)
A:0.5%未満
B:0.5%以上、1.0%未満
C:1.0%以上、2.0%未満
D:2.0%以上
初期(1枚目)と5万枚後に100μm(潜像)ラインでの格子パターン(1cm間隔)をプリントし、その飛び散りを、光学顕微鏡を用いて目視で評価した。
A:ラインが非常にシャープで飛び散りはほとんどない。
B:わずかに飛び散っている程度でラインは比較的シャープ。
C:飛び散りがやや多くラインがぼんやりした感じになる。
D:Cのレベルに満たない。
画像のトナーの載り量を0.6mg/cm2となるように現像電圧を初期調整した。耐久初期(1枚目)及び5万枚後にベタ画像を出力し、ベタ画像形成時の感光体ドラム上の転写残トナーを、透明なポリエステル製の粘着テープによりテーピングしてはぎ取り、はぎ取った粘着テープを紙上に貼ったものの濃度から、粘着テープのみを紙上に貼ったものの濃度を差し引いた濃度差をそれぞれ算出した。そして、その濃度差の値から、以下の基準に基づいて転写性を評価した。尚、濃度は前記したX−Riteカラー反射濃度計(500シリーズ:X−Rite社製)で測定した。
A:0.05未満
B:0.05以上、0.10未満
C:0.10以上、0.20未満
D:0.20以上
1画素を1ドットで形成するドット画像を作成した。即ち、紙状の1ドットあたりの面積が、20000μm2以上25000μm2以下となるように、上記改造器のレーザービームのスポット径を調整した。デジタルマイクロスコープVHX−500(レンズワイドレンジズームレンズVH−Z100・キーエンス社製)を用い、ドット1000個の面積を測定した。
ドット面積の個数平均(S)とドット面積の標準偏差(σ)を算出し、ドット再現性指数を下記式により算出した。
ドット再現性指数=(σ/S)×100
A:ドット再現性指数が4.0未満。
B:ドット再現性指数が4.0以上6.0未満。
C:ドット再現性指数が6.0以上8.0未満。
D:ドット再現性指数が8.0以上。
実施例5において、トナーの製造例6〜8、12〜18で得られたトナー6〜8(それぞれ実施例6〜8)、トナー12〜18(それぞれ比較例4〜10)に変更した以外、実施例5と同様に評価を行った。表3−1、表3−2に評価結果を示す。
磁性キャリア2、3(それぞれ実施例9、10)に変更した以外は、実施例5と同様にして画像形成し、評価を行った。表3−1、表3−2に評価結果を示す。
磁性キャリア4、5(それぞれ実施例11、12)に変更した以外は、実施例5と同様にして画像形成し、評価を行った。表3−1、表3−2に評価結果を示す。
Claims (10)
- 結着樹脂及びワックスを少なくとも含有するトナー粒子と外添剤を有するトナーであって、
走査型プローブ顕微鏡で測定される前記トナー粒子表面の平均面粗さ(Ra)が1.0nm以上、30.0nm以下であり、
毛細管吸引時間法により計測され、下記式(1)により算出される、45体積%メタノール水溶液に対する前記トナーの表面張力指数Iが、5.0×10−3N/m以上、1.0×10−1N/m以下であることを特徴とするトナー。
I=Pα/(A×B×106) 式(1)
I :トナーの表面張力指数(N/m)
Pα :45体積%メタノール水溶液に対するトナーの毛管圧力(N/m2)
A :トナーの比表面積(m2/g)
B :トナーの真密度(g/cm3) - 前記トナーの、画像処理解像度512×512画素(1画素あたり0.37μm×0.37μm)のフロー式粒子像測定装置によって計測される円相当径2.00μm以上、200.00μm以下の粒子を対象とした円形度分布に関し、平均円形度が、0.950以上、1.000以下であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
- 走査型プローブ顕微鏡で測定される前記トナー粒子表面の十点平均粗さ(Rz)が、10nm以上、1000nm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー。
- 前記結着樹脂がポリエステルユニットを有する樹脂を含有していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のトナー。
- 前記トナー表面におけるワックスの存在率が、60%以上、100%以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のトナー。
- 前記トナー粒子は、ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物とが反応した構造を有する重合体を含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のトナー。
- 前記トナー粒子は、熱風により表面処理を行うことにより得られることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のトナー。
- 前記トナー粒子が、着色剤を含有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のトナー。
- 磁性キャリアとトナーを含有する二成分系現像剤であって、
前記トナーは、請求項1乃至8のいずれか1項に記載されたトナーであることを特徴とする二成分系現像剤。 - 前記磁性キャリアの水に対する接触角が80度以上、125度以下であることを特徴とする請求項9に記載の二成分系現像剤。
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