JPH07181732A - トナー及び電子写真装置 - Google Patents

トナー及び電子写真装置

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JPH07181732A
JPH07181732A JP5328503A JP32850393A JPH07181732A JP H07181732 A JPH07181732 A JP H07181732A JP 5328503 A JP5328503 A JP 5328503A JP 32850393 A JP32850393 A JP 32850393A JP H07181732 A JPH07181732 A JP H07181732A
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JP
Japan
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toner
image
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photoconductor
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Application number
JP5328503A
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English (en)
Inventor
Yasuhito Yuasa
安仁 湯浅
Noriaki Hirota
典昭 廣田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 中間転写媒体を有する電子写真装置で、高転
写率が得られるトナー及び電子写真装置を提供すること
を目的とする。 【構成】 感光体に当接する中間転写媒体を有する電子
写真装置において、トナーを機械的衝撃力で球形化処理
を行う構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光体に形成したトナ
ー像を一旦中間転写媒体に転写し、その後転写紙に転写
する方式の電子写真装置、例えばカラー電子写真装置に
用いるトナー及び電子写真装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】静電潜像を現像する方式は、カスケード
法、磁気ブラシ法、パウダークラウド法等の天然または
合成の樹脂に着色剤を分散含有させたトナーと呼ばれる
微粉末現像剤を用いる乾式現像法が主流となっている。
【0003】乾式現像法においては、静電潜像保持体で
ある感光体上に静電潜像を形成した後、これをトナーで
顕像化し、得られたトナー像を転写紙に転写し、続いて
定着することにより、複写物が得られる。また転写紙の
搬送性が直線となるので、葉書、名刺のようなものにも
容易にトナー像の転写が出来るため、顕像化によって得
られたトナー像を一旦中間転写ベルト部材に転写し、そ
の後中間転写ベルト上のトナー像を転写紙に転写し、そ
の後定着する方式も採用されている。
【0004】またカラー複写機では、感光体を、帯電チ
ャージャーによるコロナ放電で帯電させ、その後各色の
潜像を光信号として感光体に照射し、静電潜像を形成
し、第1色、例えばイエロートナーで現像し、潜像を顕
像化する。
【0005】その後感光体に、イエロートナーの帯電と
逆極性に帯電され、転写材を当接し、感光体上に形成さ
れたイエロートナー像を転写する。感光体は転写時に残
留したトナーをクリーニングしたのち除電され、第1の
カラートナーの現像、転写を終える。
【0006】その後マゼンタ、シアン等のトナーに対し
てもイエロートナーと同様な操作を繰り返し、各色のト
ナー像を転写材上で重ね合わせてカラー像を形成する方
法が取られている。そしてこれらの重畳したトナー像は
トナーと逆極性に帯電した転写紙に転写された後、定着
され複写が終了する。
【0007】このカラー像形成方法としては、単一の感
光体上に順次各色のトナー像を形成し、転写ドラムに巻
き付けた転写材を回転させて繰り返しこの感光体に対向
させ、そこで順次形成される各色のトナー像を重ねて転
写していく転写ドラム方式と、複数の像形成部を並べて
配置し、ベルトで搬送される転写材にそれぞれの像形成
部を通過させて順次各色のトナー像を転写し、カラー像
を重ね合わす連続重ね方式が一般的である。
【0008】前記の転写ドラム方式を用いたものに、特
開平1−252982号公報に示されるカラー画像形成
装置がある。図6はこの従来例の全体構成の概要を示す
もので、以下その構成と動作を簡単に説明する。図6に
おいて、101は感光体で、これに対向して帯電器10
2と、現像部103と、転写ドラム104、クリーナ1
05が設けられている。現像部103は、イエロ色のト
ナー像をつくるためのY現像器106、マゼンタ色のM
現像器107、シアン色のC現像器108、黒色のBk
現像器109とで構成され、現像器群全体が回転して各
々の現像器が順次感光体101に対向し現像可能の状態
になる。転写ドラム112と感光体は動作中は対向しな
がらそれぞれ矢印方向に一定速度で回転している。
【0009】像形成動作が開始すると感光体101が矢
印方向に回転するとともに、その表面が帯電器102に
よって一様に帯電される。その後感光体表面には、1色
目のイエロの像を形成するための信号で変調されたレー
ザビーム110を照射されて、潜像が形成される。次に
この潜像は最初に感光体に対向しているY現像器106
により現像され、イエロのトナー像が形成される。感光
体上に形成されたイエロのトナー像が転写ドラム104
に対向する位置に移動するまでに、すでに転写ドラム1
04の外周には給紙部111から送られた転写材として
の1枚の用紙が先端を爪部112でつかまれて巻き付け
られており、その用紙の所定の位置に感光体上のイエロ
のトナー像が対向して出会うようにタイミングがとられ
ている。
【0010】感光体上のイエロのトナー像が転写帯電器
113の作用により用紙に転写された後、感光体表面は
クリーナ105により清掃されて、次色の像形成が準備
される。続いてマゼンタ、シアン、黒のトナー像も同様
に形成されるが、そのとき現像部103は色に応じて用
いる各現像器を感光体に対向させて現像可能の状態にす
る。転写ドラムの径は最長の用紙が巻き付けられかつ各
色の像間で現像器の交換が間に合うように充分の大きさ
を持っている。
【0011】各色の像形成のためのレーザビーム110
の照射は、回転につれて感光体上の各色のトナー像と転
写ドラム上の用紙に既に転写されたトナー像とが位置的
に合致されて対向するようにタイミングがとられて実行
される。この様にして4色のトナー像が転写ドラム10
4上で用紙に重ねて転写されて、用紙上にカラー像が形
成される。全ての色のトナー像が転写された後、用紙は
剥離爪114により転写ドラム104から剥されて、搬
送部115を経て定着器116によりトナー像が定着さ
れ、装置外へ排出される。
【0012】一方、連続転写方式を用いたカラー画像形
成装置の例として、特開平1−250970号公報があ
る。この従来例では4色の像形成のためにそれぞれが感
光体、光走査手段などを含んだ4つの像形成ステーショ
ンが並び、ベルトに搬送された用紙がそれぞれの感光体
の下部を通過してカラートナー像が重ね合わされる。
【0013】さらにまた、転写材上に異なる色のトナー
像を重ねてカラー像を形成する他の方法として、感光体
上に順次形成される各色トナー像を中間転写材上に一旦
重ねて、最後にこの中間転写材上のトナー像を一括して
転写紙に移す方法が特開平2−212867号公報で開
示されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、転写ドラム方式では、異なる色のトナー
像の位置を合わせて重ねるために転写ドラムを用いる。
この転写ドラムを感光体に対して同速度で回転させ、さ
らに像の先端のタイミングを合わせることによって、カ
ラー像を形成する場合の各色トナー像の相互位置を合致
させる。しかしながら上記のような構成では、転写ドラ
ムに用紙を巻き付ける必要があるため、転写ドラムの径
が一定の大きさ以上必要であり、またその構造が非常に
複雑で高精度が要求されるため、装置が大がかりで高価
なものとなっていた。また葉書や厚紙など腰の強い用紙
は、転写ドラムに巻き付けることができないため使用で
きなかった。
【0015】一方、連続転写方式は、色数に対応した像
形成位置を有しており、そこに用紙を次々と通過させれ
ばよいため、このような転写ドラムは不要であるが、こ
の方式では感光体上に潜像を形成するためのレーザ光学
系などの潜像形成手段が色の数に対応して複数個必要で
あり、構造が非常に複雑で高価であった。さらにまた、
像形成位置が複数箇所あるため、各色の像形成部の相対
的な位置ずれ、回転軸の偏心、各部の平行度のずれなど
が直接色ずれに影響し高画質を安定に得ることが困難で
あった。特に潜像形成手段による潜像の各色間の位置合
わせを正確に行う必要があり、特開平1−250970
号公報にも示されているように、潜像形成手段である像
露光系に相当の工夫と複雑な構成が必要であるという問
題点があった。
【0016】さらに、中間転写材を用いる特開平2−2
12867号公報の例では、各色のトナー像を同一の感
光体上に形成するために、複数の現像器を単一の感光体
の周辺に配置しなければならず、必然的に感光体の形状
が大きくなり、また感光体が取り扱いにくいベルト形状
になった。また、各現像器をメンテナンス時に交換する
と感光体の特性とのマッチング調整が必要であったり、
感光体の交換時には各現像器との間での位置調整が必要
であったため、各色現像器や感光体のメンテナンスも困
難であった。
【0017】しかし中間転写方式は、複雑な光学系を必
要としなく、また葉書や厚紙などの腰の強い用紙にも使
用でき、また中間転写ベルトを使用するとフレキシブル
なため、転写ドラム方式、連続転写方式に比べて、装置
自体の小型化を可能に出来るメリットがある。
【0018】しかし、トナー像は転写時に全て転写され
るのが理想であるが、一部転写残りが生じる。いわゆる
転写効率は100%でなく、一般的には75〜85%程
度である。この転写残りのトナーは感光体クリーニング
の工程でクリーニングブレード等で掻き落とされて廃ト
ナーとなる。
【0019】中間転写媒体を使用する構成では、トナー
は感光体から中間転写媒体へ、さらに中間転写媒体から
転写紙へと、少なくとも2回以上の転写工程を経ること
になり、通常の1回転写の複写機では、例えば85%の
転写効率があっても、2回の転写により、転写効率は7
2%にまで低下する。さらに1回転写で75%の転写効
率であるものは56%と約半分のトナーが廃トナーとし
てなってしまい、トナーのコストアップや、廃トナーボ
ックスの容積をより大きなものとせねばならず、これで
は装置の小型化が出来ない。
【0020】また近年地球環境保護が大きな問題となっ
ている。この廃棄される廃トナーが多くなればなるほ
ど、資源の有効活用ができず、地球環境を汚染すること
にもなりかねない。
【0021】転写効率が低下する要因としては、トナー
形状や顔料、離型剤等の内添剤の影響による逆極性トナ
ーの増加、トナーの低流動性による中抜け、トナーの低
帯電量による転写性の低下等が考えられる。
【0022】当接した中間転写媒体(例えば転写バイア
スローラを介した中間転写ベルト)を用いた転写方法で
は、文字、ライン等で中抜けするという課題が生じる。
【0023】これは感光体上のトナーを転写バイアスロ
ーラを介した中間転写ベルトを用いて転写紙に転写する
場合、転写ベルトは感光体に所定の圧力で接している。
このため、文字やライン等ではエッジ現像となってお
り、トナーが多くのり、トナーが集中しているところ
は、トナーのない部分に比べて圧力が高まり、加圧によ
るトナー同士の凝集を起こし、受像紙に転写されない、
いわゆる”中抜け”を起こす。低流動性のトナーに顕著
に現れる。特に高湿高温の環境下でより顕著に現れる。
【0024】従来、トナーの流動性を高めるために、流
動性付与剤であるシリカ等の外添剤の添加量を増加させ
る手段が取られてきた。しかしシリカ等の外添剤を増量
すると流動性は添加量とともにある程度までは向上する
が、限界がある。またシリカの浮遊物が増加し、例えば
ウレタンを基材としたベルトの中間転写媒体を使用する
とき、このトナー母体から遊離したシリカがベルトに打
ち込まれて傷が発生したり、シリカがベルトに固着する
シリカフィルミングが発生する。
【0025】またシリカが核となりクリーニングブレー
ドの押圧力で感光体に打ち込まれて傷が発生する。そし
て感光体上にシリカやトナーが固着するフィルミングが
発生する。またシリカの浮遊物がベタ黒画像部に付着し
白点が発生する。
【0026】このようにシリカ増量によりトナーの流動
性を上げることは弊害が多く発生し、問題の解決にはな
らない。
【0027】またトナーは気流式粉砕法で製造されると
き、形状が不定型で表面形状が凹凸になっており、摩擦
帯電するとき逆極性トナーが生じ易く、均一な帯電性が
得にくい。
【0028】感光体上のトナーの転写紙への転写はトナ
ーの帯電電荷と外部から加えられた反対極性の電荷との
引き合いによって行われる。トナーに逆極性トナーが多
いと、転写時には転写されずに残留し、クリーニングで
掻き落とされ、廃トナーとなってしまう。この逆極性ト
ナーは文字周辺部に付着し易い傾向にある。
【0029】本発明は上記問題点に鑑み、中間転写部の
構成が小型シンプルでメンテナンス性が良く、しかも転
写が安定な中間転写媒体を有する電子写真装置におい
て、高効率の転写率が得られるトナー及び電子写真装置
を提供することにある。
【0030】また中間転写媒体を有する電子写真装置に
おいて、転写時の中抜けや飛び散りを防止できるトナー
及び電子写真装置を提供することにある。
【0031】また中間転写媒体を有する電子写真装置に
おいて、中間転写媒体や感光体へのシリカフィルミング
を防止できるトナー及び電子写真装置を提供することに
ある。
【0032】また高温高湿の環境下でも、高効率の転写
率が得られ、転写時の中抜けや飛び散りを防止でき、逆
極性トナーの発生を抑えるトナー及び電子写真装置を提
供することにある。
【0033】さらに高流動性と均一な帯電性が得られ、
高画像濃度、低地かぶりの高画質を実現し、安定した画
像が得られるトナー及び電子写真装置を提供することを
目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、本発明のトナー及び電子写真装置は、感光体上に形
成した静電潜像を顕像化したトナー像を、感光体に当接
した中間転写媒体に一旦中間転写した後、この中間転写
された前記中間転写媒体上の前記トナー像を、給紙側か
ら搬送される転写紙に最終転写し、その後前記トナー像
を定着する構成の電子写真装置に用いるトナーであっ
て、前記トナーが少なくとも結着樹脂、着色剤、外添剤
から構成され、少なくとも混練処理、粉砕処理されたト
ナー母体粒子に、球形化処理を施すトナーである。
【0035】さらに本発明は、トナー母体粒子の球形化
処理が、機械的衝撃力により行われるこ改質処理により
行われるトナーである。
【0036】さらに本発明は、機械的衝撃力による球形
化が、表面に凹凸を有し高速に回転する円柱上の回転体
と、前記回転体と狭間隙で表面に凹凸を有する固定体と
から構成される球形化装置により行われるトナーであ
る。
【0037】さらに本発明は、回転体の凸部と、固定体
の凸部との間隙は0.5〜6mmである球形化装置により球形
化が行われるトナーである。
【0038】また本発明は、感光体上に形成した静電潜
像を顕像化したトナーを、感光体に当接した中間転写媒
体に一旦中間転写した後、この中間転写された前記中間
転写媒体上の前記トナーを、給紙側から搬送される転写
紙に最終転写し、その後前記トナーを定着する構成の電
子写真装置であって、前記トナーが少なくとも結着樹
脂、着色剤、外添剤から構成され、少なくとも混練処
理、粉砕処理されたトナー母体粒子に、球形化処理を施
すトナーを用いる電子写真装置である。
【0039】さらに本発明は、トナー母体粒子の球形化
処理が、機械的衝撃力により行われるトナーを用いる電
子写真装置である。
【0040】さらに本発明は、機械的衝撃力による球形
化が、表面に凹凸を有し高速に回転する円柱上の回転体
と、前記回転体と狭間隙で表面に凹凸を有する固定体と
から構成される球形化装置により行われるトナーを用い
る電子写真装置である。
【0041】さらに本発明は、回転体の凸部と、固定体
の凸部との間隙は0.5〜6mmである球形化装置により球形
化が行われるトナーを用いる電子写真装置である。
【0042】
【作用】本発明に係る電子写真装置をカラー電子写真装
置を例にとり、図3に従って複写プロセスとの関連に於
いて詳細に説明する。
【0043】1はカラー電子写真プリンタの外装筐であ
り、図面右端面側が前面である。1Aはプリンタ前面板
であり、該前面板はプリンタ外装筐1に対して下辺側の
ヒンジ軸1Bを中心に点線表示のように倒し開き操作、
実線表示のように起こし閉じ操作自由である。プリンタ
内に対する中間転写ベルトユニット2の着脱操作や紙詰
まり時などのプリンタ内部点検保守等は前面板1Aを倒
し開いてプリンタ内部を大きく解放することにより行わ
れる。この中間転写ベルトユニット2の着脱動作は、感
光体の回転軸母線方向に対し垂直方向になるように設計
されている。
【0044】中間転写ベルトユニット2の構成を図4に
示す。中間転写ベルトユニット2はユニットハウジング
2aに、転写ベルト3、導電性弾性体よりなる第1転写
ローラ4、アルミニウムローラよりなる第2転写ローラ
5、転写ベルトの張力を調整するテンションローラ6、
転写ベルト上に残ったトナー像をクリーニングするベル
トクリーナローラ7、クリーナローラ7上に回収したト
ナーをかきおとすスクレーパ8、回収したトナーを溜お
く廃トナー溜め9aおよび9b、転写ベルトの位置を検
出する位置検出器10を内包している。この中間転写ベ
ルトユニット2は、図1においてプリンタ前面板1Aを
点線のように倒し開いてプリンタ外装筐1内の所定の収
納部に対して着脱自在である。
【0045】中間転写ベルト3は、厚さ100μmのエ
ンドレスベルト状の半導電性のウレタンを基材としたフ
ィルムよりなり、周囲に107Ωcmの抵抗を有するよう
に低抵抗処理をしたウレタンフォームを成形した第1転
写ローラ4、第2転写ローラ5およびテンションローラ
6に巻回し、矢印方向に移動可能に構成される。ここ
で、転写ベルトの周長は、最大用紙サイズであるA4用
紙の長手方向の長さ(298mm)に、後述する感光体
ドラム(直径30mm)の周長の半分より若干長い長さ
(62mm)を足した360mmに設定している。
【0046】中間転写ベルトユニット2がプリンタ本体
に装着されたときには、第1転写ローラ4は、中間転写
ベルト3を介して感光体11(図3に図示)に約1.0
kgの力で圧接され、また、第2転写ローラ5は、中間
転写ベルト3を介して上記の第1転写ローラ4と同様の
構成の第3転写ローラ12(図3に図示)に圧接され
る。この第3転写ローラは中間転写ベルト3に従動回転
可能に構成している。
【0047】クリーナローラ7は、中間転写ベルト3を
清掃するベルトクリーナ部のローラである。これは、金
属性のローラにトナーを静電的に吸引する交流電圧を印
加する構成である。なお、このクリーナローラ7はゴム
ブレードや電圧を印加した導電性ファーブラシであって
もよい。
【0048】再び、図3に戻る。プリンタ中央には黒、
シアン、マゼンタ、イエロの各色用の4組の扇型をした
像形成ユニット17Bk、17Y、17M、17Cが像
形成ユニット群18を構成し、図のように円環状に配置
されている。各像形成ユニットは、図1のプリンタ上面
板1Cをヒンジ軸1Dを中心に開いて像形成ユニット群
18の所定の位置に着脱自在である。像形成ユニット1
7はプリンタ内に正規に装着されることにより、像形成
ユニット側とプリンタ側の両者側の機械的駆動系統・電
気回路系統が相互カップリング部材(不図示)を介して
結合して機械的・電気的に一体化する。
【0049】円環状に配置されている像形成ユニット1
7Bk、17C、17M、17Yは支持体(図示せず)
に支持されており、全体として移動手段である移動モー
タ19に駆動され、固定されて回転しない円筒状の軸2
0の周りに回転移動可能に構成されている。各像形成ユ
ニットは、回転移動によって順次前述の中間転写ベルト
3を支持する第2転写ローラ4に対向した像形成位置2
1に位置することができる。像形成位置21は信号光2
2による露光位置でもある。
【0050】各像形成ユニットは、中に入れた現像剤を
除きそれぞれ同じ構成部材よりなるので、説明を簡略化
するため黒用の像形成ユニット17Bkについて説明
し、他色については省略する。なお、各色用について、
同じ部分には同じ符号を付し、各色の構成の区別をつけ
る必要がある場合は、符号に各色を示す文字を付す。図
5に黒用像形成ユニット17Bkを詳細に示す。
【0051】この説明では、通常の電子写真法に用いる
現像法であればいかなるものでもよいことは言うまでも
ない。
【0052】図5において、11はフタロシアニンをポ
リカーボネート系バインダ樹脂に分散した有機感光体、
23は感光体11と同軸で固定された回転しない磁石、
24は感光体をマイナスに帯電する帯電ローラ、22は
レーザビーム信号光、25はレーザビームが像形成ユニ
ットに進入する露光窓、26は現像剤ホッパである。現
像剤ホッパ26内には、表面をシリコーン樹脂でコート
した粒径50μmのフェライトキャリヤ27Bkと本発
明の結着樹脂に黒顔料を分散した黒トナー28Bkを混
合した2成分現像剤29Bkをいれ、磁石23の磁力に
より感光体11表面に付着させる。30はアルミニウム
製の回転可能な回収電極ローラ、31はその内部に同軸
で固定された回転しない磁石、32は回収電極ローラ上
のトナーをかきおとすポリフェニレンサルファイド製の
スクレーパ、33は回収電極ローラに電圧を印加する交
流高圧電源である。34は転写後の感光体表面に残った
トナーを清掃するクリーナである。感光体11の直径は
30mmで、周速60mm/sで矢印方向に回転させ、回収
電極ローラ30は直径16mmで、同じく周速60mm/
sで矢印方向に回転させた。
【0053】再び図3に戻り説明する。35はプリンタ
外装筐1内の下側に配設したレーザビームスキャナ部で
あり、半導体レーザ、スキャナモータ35a、ポリゴン
ミラー35b、レンズ系35c等から構成されている。
該スキャナ部35からの画像情報の時系列電気画素信号
に対応した画素レーザ信号光22は図2の像形成ユニッ
ト17Bkと17Yの間に構成された光路窓口36を通
って、軸20の一部に開けられた窓37を通して軸20
内の固定されたミラー38に入射し、反射されて像形成
位置21にある像形成ユニット17Bkの露光窓25か
ら像形成ユニット17Bk内にほぼ水平に進入し、像形
成ユニット内に上下に配設されている現像剤溜め26と
クリーナ34との間の通路を通って感光体ドラム11の
左側面の露光部に入射し母線方向に走査露光される。
【0054】ここで光路窓口36からミラー38までの
光路は両隣の像形成ユニット17Bkと17Yとのユニ
ット間の隙間を利用しているため、像形成ユニット群1
8には無駄になる空間がほとんど無い。また、ミラー3
8は像形成ユニット群18の中央部に設けられているた
め、固定された単一のミラーで構成することができ、シ
ンプルでかつ位置合わせ等が容易な構成である。
【0055】12はプリンタ前面板1Aの内側で給送ロ
ーラ39の上方に配設した第3転写ローラであり、中間
転写ベルト3と第3転写ローラ12との圧接されたニッ
プ部には、プリンタ前面板1Aの下部に設けた紙給送ロ
ーラ39により用紙が送られてくるように用紙搬送路が
形成されている。
【0056】40はプリンタ前面板1Aの下辺側に外方
に突出させて設けた給紙カセットであり、複数の紙Sを
同時にセットできる。41aと41bとは紙搬送タイミ
ングローラ、42a・42bはプリンタの内側上部に設
けた定着ローラ対、43は第3転写ローラ12と定着ロ
ーラ対42a・42b間に設けた紙ガイド板、44a・
44bは定着ローラ対42a・42bの紙出口側に配設
した紙排出ローラ対、45は定着ローラ42aに供給す
るシリコーンオイル46を溜める定着オイル溜め、47
はシリコンオイル46を定着ローラ42aに塗布するオ
イル供給ローラである。以上が本発明の電子写真装置の
主要構成の説明である。
【0057】本発明の電子写真装置では、各像形成ユニ
ット、中間転写ベルトユニットには、廃トナー溜めを設
けている。本発明のトナーを用いれば高効率の転写率の
ため、ほとんど廃トナーは生じないため、その容積は非
常に小さくできる。
【0058】次に本発明に係るトナーについて説明す
る。トナーは以下の方法で製造される。
【0059】トナーは混合、混練、粉砕、外添処理、必
要に応じて分級処理される。混合処理は結着樹脂、着色
剤、その他必要に応じて添加される電荷制御剤、離型剤
等の内添剤を撹拌羽根を具備したミキサー等により均一
混合する処理で、公知の処理方法が用いられる。
【0060】混練処理では混合処理された材料を加熱し
て、せん断力により結着樹脂に内添剤を分散させる。こ
のときの混練としては公知の加熱混練機を用いて行なう
ことが出来る。加熱混練機としては、三本ロール型、一
軸スクリュウー型、二軸スクリュウー型、ハ゛ンハ゛リーミキサー
型等の混練物を加熱してせん断力をかけて練る装置を使
用することが出来る。混練処理によって得られた塊をカ
ッターミル等で粗粉砕する。
【0061】粉砕処理ではジェットミル粉砕機等により
細かく砕く。更に必要に応じて分級処理では気流式分級
機で微粉粒子をカットして、所望の粒度分布が得られ
る。
【0062】本発明に係るトナーは粉砕処理、または必
要に応じて分級処理されたトナー母体粒子に球形化処理
を施す。
【0063】本発明に係るトナーを機械的衝撃力により
球形化する装置としては、奈良機械製作所製のハイブリ
タイゼーションシステム、ホソカワミクロン社製のメカ
ノフージョンシステム、川崎重工業社製のクリプトロン
システム等がある。
【0064】特にクリプトロンシステムによる球形化が
好ましい。これは機械的衝撃力による球形化が、表面に
凹凸を有し高速に回転する円柱上の回転体と、前記回転
体と狭間隙で表面に凹凸を有する固定体とから構成され
る装置で、回転体の凸部と、固定体の凸部との間隙を0.
5〜6mmにする事により粉砕効率と球形化作用をより高め
ることができる。0.5mm以下であると粒子と回転体、固
定体との接触が著しく増大するので、摩擦熱の発生が著
しくなり、上記の先端部との焼着き現象を起こし、安全
運転が損なわれる頻度が増大する。6mm以上だと、高速
気流の激しい流動を発生させることができず、充分な球
形化が得られない。
【0065】この方式で行うと粉砕と同時に球形化処理
を施すことが可能であるため、製造工程が短縮できるメ
リットが大きい。
【0066】この方式により、トナーは粒子の角がきれ
いに取られ球形化されるため、流動性は飛躍的に向上す
る。
【0067】本発明に係るトナーは表面改質処理によっ
て得られたトナー微粉末に外添剤が外添処理される。外
添処理はミキサー等の公知の撹拌方法が用いられる。
【0068】トナーの流動性が低いとベタ画像部にムラ
が発生したり、摩擦帯電性が低下し、逆極性トナーが増
加し、感光体の非画像部にトナーが強く付着し除去でき
ず、地カブリとなって画像を劣化させるし、また転写効
率が低下する。外添剤シリカを増量してトナーの流動性
を上げると、摩擦帯電が均一化し、地カブリの減少と、
画像濃度の増加、ベタ黒画像部のムラが解消される傾向
にある。しかし感光体へのシリカやトナーのフィルミン
グや、シリカ凝集物のベタ黒画像部への白点付着等の課
題が発生する。
【0069】従来のジェットミル等で微粉砕されたトナ
ーは、高速のエアーに粗粉砕されたトナー魂を衝突板に
ぶつけて粉砕されているため、形状は不定型である。
【0070】しかし本発明に係るトナーでは、トナー表
面上の凹凸が球形化により除去されるため、粉体流動性
が飛躍的に向上する。そのため、摩擦帯電により均一な
高帯電性が得られ、逆極性トナーの発生を防ぐことが可
能になる。
【0071】そのため、少量のシリカの添加量で高流動
性が得られ、浮遊シリカの発生が抑えられ、ベタ黒画像
部へのシリカの白点や、中間転写ベルトや感光体へのシ
リカ、トナーフィルミングの発生が抑えられる。また低
流動性のトナーで見られるベタ黒画像部のムラの発生が
抑えられ、均一な転写性が得られ、さらに逆極性トナー
の発生を低く抑えられるため、転写効率が向上する要因
となる。
【0072】さらに転写時において、特に高温高湿時、
文字やライン等のトナーが集中しているところで、所定
の押圧力で転写しても、トナーの高流動性のため、トナ
ー同士の凝集が起きにくく、中抜けのない鮮明な画像が
得られる。
【0073】本発明に係るトナーの結着樹脂はビニル系
単量体を重合または共重合したビニル系重合体である。
この結着樹脂を構成する単量体のスチレンとしては例え
ばスチレン、α−メチルスチレン、P−クロルスチレン
等のスチレン及びその置換体、アクリル酸アルキルエス
テルとしては、例えばアクリル酸、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデ
シル、アクリル酸オクチル、アクリル酸イソブチル、ア
クリル酸ヘキシル、メタクリル酸アルキルエステルとし
ては、例えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、メタ
クリル酸イソブチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリ
ル酸ヘキシル、などの二重結合を有するモノカルボン酸
及びその置換体等がある。
【0074】またこれらの共重合体の製造方法として塊
状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などの公知の重
合法が採用される。
【0075】本発明に係るトナーに使用する共重合体
は、スチレン系成分を好ましくは50−95重量%成分
として含むものである。スチレンの割合が50重量%未
満であると、トナーの溶融特性が劣り、定着性が不十分
になるし、粉砕性が悪化する。
【0076】本発明に係るトナーは前記のごとき結着樹
脂を主要成分としているが、このような樹脂以外に必要
に応じて他の公知の重合体あるいは共重合体を使用する
こともできる。例えばポリエステル系樹脂、エポキシ系
樹脂、ポリウレタン系樹脂等がある。
【0077】本発明に係るトナーには外添剤として疎水
性シリカを添加する。シリカの添加量はトナー100重
量部に対して0.1〜2.0重量部が好ましい。トナー
同士の凝集を防ぐために0.1重量部以上の添加量が必
要で、2.0重量部以上だと浮遊シリカが増加する。
【0078】疎水性シリカは四塩化ケイ素を処理して得
られる親水性シリカをさらに表面処理して疎水性シリカ
が得られるわけであるが、処理剤としてマイナス帯電
性、疎水性を考慮したジメチルジクロロシラン、ヘキサ
メチレンジシラザン、ジメチルポリシロキサン等の公知
の処理剤が疎水性、マイナス帯電性に有効な材料であ
る。
【0079】本発明では外添剤に疎水性シリカを用いた
が、必要に応じて他の公知の無機微粉末、有機微粉末の
外添剤を用いてもよい。外添剤の好ましい材料としては
チタニア、アルミナ、ジルコニア等公知の無機微粉末材
料が使用される。
【0080】また本発明に係るトナーには必要に応じて
着色・電荷制御の目的で適当な顔料または染料が配合さ
れる。そのような顔料または染料としてはカーボンブラ
ック、鉄黒、グラファイト、ニグロシン、アゾ染料の金
属錯体、フタロシアニンブルー、セルコオイルブルー、
デュポンオイルレッド、アニリンブルー、ベンジジンイ
エロー、ローズベンガルやこれら等の混合物があり、電
荷量、着色に必要な量が配合される。
【0081】さらに本発明に係るトナーは必要に応じて
WAX等の離型剤が更に配合される。更に必要に応じて
他の種類の添加剤を配合せしめることができる。例えば
酸化スズ、チタン酸ストロンチウム、タングステンカー
バイド等の研磨剤である。有機材料の微粉末も流動性補
助剤、帯電補助剤、クリーニング補助剤等の目的で必要
に応じて添加される。
【0082】さらに本発明に係るトナーはブラックトナ
ーの場合、必要に応じて磁性体が配合される。磁性粉と
しては鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、等の金属粉
末や鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、亜鉛等のフェ
ライト等がある。
【0083】上記した構成により、中間転写媒体を有す
る電子写真装置で、転写時のトナーの中抜けや飛び散り
を防止でき、さらに高効率の転写率を得ることが可能に
なる。
【0084】さらに高流動性と均一な帯電性のトナーが
得られ、高画像濃度、低地かぶりの高画質が実現でき、
またトナーの長寿命化が図られ、安定した画像を得るこ
とが可能となる。
【0085】
【実施例】
(実施例1)以下本発明の一実施例のトナー及び電子写
真装置について図3を参照しながら説明する。本発明は
これに限定されるものではない。
【0086】まず図5を用いて像形成ユニットの動作を
説明する。感光体11を帯電ローラ24で、−500V
に帯電させた。この感光体11にレーザビーム走査光2
2を照射し静電潜像を形成した。このとき感光体の露光
電位は−100Vであった。この感光体11表面上に、
2成分現像剤29Bkを現像剤ホッパ26内で磁力によ
り付着させた。次に感光体11表面を回収電極ローラ3
0の前を通過させた。感光体11の未帯電域の通過時に
は、電極ローラ30には交流高圧電源33により、+1
00Vの直流電圧を重畳した750V0-p(ピーク・ツ
ー・ピーク1.5kV)の交流電圧(周波数3kHzの
矩型波)を印加した。その後、−500Vに帯電し静電
潜像が書き込まれた感光体11表面の通過時には、電極
ローラ30には交流高圧電源33により、−300Vの
直流電圧を重畳した750V0-p(ピーク・ツー・ピー
ク1.5kV)の交流電圧(周波数3kHzの矩型波)
を印加した。すると、感光体11上の現像剤と非画像部
分に付着したトナーは電極ローラ30に回収され、感光
体11上には画像部にのみネガポジ反転したトナー像が
残った。矢印方向に回転する電極ローラ30に付着した
現像剤とトナーは、スクレーパ32によってかきとり、
再び現像剤ホッパ26内に戻し次の像形成に用いた。こ
うして感光体11上には黒色のトナー像が得られた。黒
色以外の他の現像器17C、17M、17Yについても
同様の動作を行った。
【0087】次に図3の装置のカラー像形成時の動作を
説明する。最初、像形成ユニット群18は図3に示す位
置にあり、黒の像形成ユニット17Bkが図示のように
像形成位置21にある。このとき感光体11は中間転写
ベルト3を介して第1転写ローラ4に対向接触してい
る。
【0088】先に説明した像形成ユニットの像形成工程
により、レーザ露光装置35により黒の信号光が像形成
ユニット17Bkに入力され、黒トナーによる像形成が
行われる。この時像形成ユニット17Bkの像形成の速
度(感光体の周速に等しい60mm/s)と中間転写ベ
ルト3の移動速度は同一になるように設定されており、
像形成と同時に第1転写ローラ4の作用で、黒トナー像
が中間転写ベルト3に転写される。このとき第1転写ロ
ーラには+1kVの直流電圧を印加した。黒のトナー像
がすべて転写し終わった直後に、像形成ユニット17B
k、17C、17M、17Yは像形成ユニット群18と
して全体が移動モータ19に駆動されて図3の矢印方向
に回転移動し、ちょうど90度回転して像形成ユニット
17Cが像形成位置21に達した位置で止まる。この
間、像形成ユニットの感光体以外のトナーホッパ26や
クリーナ34の部分は感光体11先端の回転円弧より内
側に位置しているので、中間転写ベルト3が像形成ユニ
ットに接触することはない。
【0089】像形成ユニット17Cが像形成位置21に
到着後、前と同様に今度はシアンの信号でレーザ露光装
置35が像形成ユニット17Cに信号光を入力しシアン
のトナー像の形成と転写が行われる。このときまでに中
間転写ベルト3は一回転し、前に転写された黒のトナー
像に次のシアンのトナー像が位置的に合致するように、
シアンの信号光の書き込みタイミングが制御される。こ
の間、第3転写ローラ12とクリーナローラ7とは中間
転写ベルト3から少し離れており、転写ベルト上のトナ
ー像を乱さないように構成されている。
【0090】以上と同様の動作を、マゼンタ、イエロに
ついても行い、中間転写ベルト3上には4色のトナー像
が位置的に合致して重ね合わされカラー像が形成され
た。最後のイエロトナー像の転写後、4色のトナー像は
タイミングを合わせて給紙カセット40から送られる用
紙に、第3転写ローラ12の作用で一括転写された。こ
のとき第2転写ローラ5は接地し、第3転写ローラ12
には+1.5kVの直流電圧を印加した。用紙に転写さ
れたトナー像は定着ローラ対42a・42bにより定着
された。用紙はその後排出ローラ対44a・44bを経
て装置外に排出された。中間転写ベルト3上に残った転
写残りのトナーは、クリーナローラ7の作用で清掃され
次の像形成に備えた。
【0091】次に単色モード時の動作を説明する。単色
モード時は、まず所定の色の像形成ユニットが像形成位
置に移動する。次に前と同様に所定の色の像形成と中間
転写ベルト3への転写を行い、今度は転写後そのまま続
けて、次の第3転写ローラ12により給紙カセット40
から送られてくる用紙に転写をし、そのまま定着した。
【0092】以上が実施例の構成と動作の説明である。
なお以上の実施例では、像形成ユニットの構造として特
定のものを用いたが、他にコンベンショナルな現像法を
用いた構造の像形成ユニットの場合でも、本発明の本質
と作用効果は変わることがない。
【0093】次に(表1)に本発明のトナーAの材料組
成の一実施例を黒トナーを例にとり示す。
【0094】
【表1】
【0095】本発明のトナーの製造について説明する。
(表1)に示した混合物をヘンシェルミキサーFM20
B(三井三池社製)にて混合する。その混合物を二軸混
練押出機PCM30(池貝鉄工社製)にて加熱混練す
る。混練物を図2に示した球形化装置により、体積平均
粒径7.3μm位の粒子に粉砕し、球形化を行った。そ
の後気流分級機DS2型(日本ニューマティック工業社
製)にて微粉をカットする。以上の処理により 平均粒
径8μmの粒子が得られた。その後無機微粉末の疎水性
シリカをヘンシェルミキサーFM20B(三井三池社
製)にて混合し外添処理した。
【0096】図1に本発明のトナーの断面図を示す。2
01は結着樹脂、202は着色剤、203は電荷制御
剤、204は離型剤、205は外添剤シリカである。
【0097】図2に示した本発明のトナーの球形化装置
の一実施例について説明する。混練物を粗粉砕した原料
222は定量供給機221から投入され、冷却エアー2
23により、球形化処理部224に送られる。原料22
2は入口225から投入され、高速に回転する回転体2
26と、この回転体226と狭ギャップの間隙で位置し
ている固定体227との空間に運ばれ、高速に回転する
回転体と固定体の間に発生する高速気流の流動に伴っ
て、原料粒子相互が強力な衝突により粉砕されながら球
形化される。球形化された粒子228は排出口229か
ら出て、粗粉分級機230に送られ、粗い粒子は再度エ
アー223により、入口225に送られる。製品はサイ
クロン231に送られ、補集容器232に回収される。
このとき回転体の周速は130m/sec、回転体と固
定体の間隙は2mm、原料供給量は5kg/hで行っ
た。本発明のトナーAの物性値を(表2)に示す。
【0098】
【表2】
【0099】比較例として従来の球形化処理を施さない
トナーBの物性値も記載した。流動性は静嵩密度で定義
した。測定はホソカワミクロン社製パウダーテスタを使
用した。帯電量はブローオフ法で測定した。測定条件は
ノンコートフェライトキャリアとトナー濃度10%で混
合し、100mlのポリエチレンボトルに入れ、回転数
60rpmで10min間撹拌した。
【0100】トナーAが明らかに高流動性、高帯電性を
示していることがわかる。そして、図3に示した電子写
真装置を用いて、本発明の表面改質処理を施したトナー
Aで複写テストを行った。画像濃度を反射濃度計(マク
ベス社)で測定し、評価を行なった。その結果、横線の
乱れやトナーの飛び散り、文字の中抜けなどがなく、画
像濃度1.3以上の高濃度の画像が得られた。またベタ
画像が均一で濃度が1.3の16本/mmの画線をも再
現した極めて高解像度高画質の画像が得られた。非画像
部の地かぶりは発生していない。また像形成ユニットか
ら中間転写ベルトへの転写効率は98%、中間転写ベル
トから転写紙への転写効率は97%に達し、高効率の転
写性が得られた。
【0101】(比較例1)粉砕をジェットミル粉砕機I
DS2型(日本ニューマティック工業社製)にて行い、
球形化を施さない以外は、実施例1と同様の組成、処方
でトナーBを試作した。
【0102】トナーBが(表2)から低流動性、低帯電
量を示していることがわかる。実施例1に示した図3の
電子写真装置を用いて、トナーBで複写テストを行っ
た。画像濃度を反射濃度計(マクベス社)で測定し、評
価を行なった。その結果、トナーの飛び散りが多く、文
字の中抜けが発生しており、ベタ黒画像にムラが発生
し、低画像濃度で、地かぶりが多く実用的な画像は得ら
れなかった。また像形成ユニットから中間転写ベルトへ
の転写効率は78%、中間転写ベルトから転写紙への転
写効率は75%と、廃トナーの多い結果となった。
【0103】
【発明の効果】以上のように本発明は、中間転写部の構
成が小型シンプルでメンテナンス性が良く、しかも転写
が安定な中間転写媒体を有する電子写真装置において、
トナーに球形化処理を施すことにより、高流動性と均一
な帯電性を有するトナーが得られ、高濃度、低地かぶり
の高画質を実現し、転写時の中抜けや飛び散りがなく、
高効率の転写率が得られるトナー及び電子写真装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナーの概略図
【図2】本発明の実施例のトナーの球形化装置の主要部
を示す概略図
【図3】本発明の実施例に示す中間転写ベルトユニット
を用いたカラー電子写真装置の構成図
【図4】本発明の実施例に示す中間転写ベルトユニット
の構成図
【図5】本発明の実施例に示すカラー電子写真装置に用
いられる像形成ユニットの構成を示す構成図
【図6】従来のカラー電子写真装置の構成図
【符号の説明】
2 中間転写ベルトユニット 3 中間転写ベルト 4 第1転写ローラ 5 第2転写ローラ 6 テンションローラ 11 感光体 12 第3転写ローラ 15 バネ 16 コロ 17Bk・17C・17M・17Y 像形成ユニット 18 像形成ユニット群 21 像形成位置 22 レーザ信号光 35 レーザ露光装置 38 ミラー 201 結着樹脂 202 着色剤 204 離型剤 205 疎水性シリカ 221 定量供給機 223 冷却エアー 226 回転体 227 固定体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/01 114 A 15/16 G03G 9/08 361 371

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光体上に形成した静電潜像を顕像化した
    トナー像を、感光体に当接した中間転写媒体に一旦中間
    転写した後、この中間転写された前記中間転写媒体上の
    前記トナー像を、給紙側から搬送される転写紙に最終転
    写し、その後前記トナー像を定着する構成の電子写真装
    置に用いるトナーであって、 前記トナーが少なくとも結着樹脂、着色剤、外添剤から
    構成され、少なくとも混練処理、粉砕処理されたトナー
    母体粒子に、球形化処理を施すことを特徴とするトナ
    ー。
  2. 【請求項2】トナー母体粒子の球形化処理が、機械的衝
    撃力により行われることを特徴とする請求項1記載のト
    ナー。
  3. 【請求項3】機械的衝撃力による球形化が、表面に凹凸
    を有し高速に回転する円柱上の回転体と、前記回転体と
    狭間隙で表面に凹凸を有する固定体とから構成される球
    形化装置により行われることを特徴とする請求項1また
    は2記載のトナー。
  4. 【請求項4】回転体の凸部と、固定体の凸部との間隙は
    0.5〜6mmである球形化装置により球形化が行われること
    を特徴とする請求項1、2または3記載のトナー。
  5. 【請求項5】感光体上に形成した静電潜像を顕像化した
    トナーを、感光体に当接した中間転写媒体に一旦中間転
    写した後、この中間転写された前記中間転写媒体上の前
    記トナーを、給紙側から搬送される転写紙に最終転写
    し、その後前記トナーを定着する構成の電子写真装置で
    あって、 前記トナーが少なくとも結着樹脂、着色剤、外添剤から
    構成され、少なくとも混練処理、粉砕処理されたトナー
    母体粒子に、球形化処理を施すトナーを用いることを特
    徴とする電子写真装置。
  6. 【請求項6】トナー母体粒子の球形化処理が、機械的衝
    撃力により行われるトナーを用いることを特徴とする請
    求項5記載の電子写真装置。
  7. 【請求項7】機械的衝撃力による球形化が、表面に凹凸
    を有し高速に回転する円柱上の回転体と、前記回転体と
    狭間隙で表面に凹凸を有する固定体とから構成される球
    形化装置により行われるトナーを用いることを特徴とす
    る請求項5または6記載の電子写真装置。
  8. 【請求項8】回転体の凸部と、固定体の凸部との間隙は
    0.5〜6mmである球形化装置により球形化が行われるトナ
    ーを用いることを特徴とする請求項5、6または7記載
    の電子写真装置。
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