JP2004078206A - 黒トナー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 結着樹脂、カーボンブラック、及び離型剤を少なくとも含有するトナー粒子を有するトナーにおいて、
該トナー粒子の重量平均粒径が3.5乃至8.0μmであり、
該トナーの酸価とOH価との和が30乃至75mgKOH/gであることを特徴とし、
円相当径が2μm以上のトナーに含まれる粒子の平均円形度が0.915以上0.960以下であり、
トナーの損失正接tanδが、
tanδ(103〜104Hz)≦0.0060
1.05≦tanδ(105Hz)/tanδ(5×104Hz)≦1.40
であることを特徴とする黒トナー。
【選択図】 なし
Description
該トナー粒子の重量平均粒径が3.5乃至8.0μmであり、
該トナーの酸価とOH価との和が30乃至75mgKOH/gであることを特徴とし、
円相当径が2μm以上のトナーに含まれる粒子の平均円形度が0.915以上0.960以下であり、
誘電損率ε”/誘電率ε’で示されるトナーの損失正接tanδが周波数103乃至104Hzの範囲において、
tanδ(103〜104Hz)≦0.0060
であり、周波数5×104Hzと周波数105Hzとの損失正接tanδとの比が
1.05≦tanδ(105Hz)/tanδ(5×104Hz)≦1.40
であることを特徴とする黒トナーである。
1.05≦tanδ(105Hz)/tanδ(5×104Hz)≦1.40
であることが、苛酷な環境変化に対しても安定した画像形成を可能とするということを見出した。この詳細については定かではないが、本発明者らは、損失正接の測定における周波数の差は、低温低湿環境と高温高湿環境といった環境の差と考えることができ、異なる周波数における損失正接が各環境でのトナー自身の帯電保持性と帯電緩和性のバランスを指標として表せるのではないかと考えた。そして本発明者等は、鋭意検討の結果、tanδ(105Hz)とtanδ(5×104Hz)との比が、最も環境変動に対して顕著に変化することを見出した。そして上記の比の値が1.05より小さい場合には、低温低湿から高温高湿へと環境が変動した際に、帯電が大きく低下し、現像性の低下を引き起こすようになり、上記の比の値が1.40より大きいと高温高湿から低温低湿へ環境が変動した際に、帯電が高くなり、やはり現像性が低下してしまう。
本発明のトナーに含有される結着樹脂は、上記ポリエステル樹脂とビニル系重合体との混合物を使用しても良い。
本発明のトナーに含有される結着樹脂は、上記ハイブリッド樹脂成分とビニル系重合体との混合物を使用しても良い。
本発明のトナーに含有される結着樹脂は、上記ハイブリッド樹脂成分とポリエステル樹脂との混合物を使用しても良い。
本発明のトナーに含有される結着樹脂は、上記ポリエステル樹脂と上記ハイブリッド樹脂成分に加えてビニル系重合体の混合物を使用しても良い。
トナーの重量平均粒径はコールターマルチサイザーII(コールター社製)を用い、個数分布、体積分布を出力するインターフェース(日科機製)及びPC9801パーソナルコンピューター(NEC製)を接続して測定を行った。電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。例えば、ISOTON R−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用できる。測定法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記コールターマルチサイザーによりアパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、2μm以上のトナーの体積、個数を測定して体積分布と個数分布を算出した。これらの値を用いて、重量基準(各チャンネルの代表値をチャンネル毎の代表値とする)の重量平均粒径を求めた。
4284AプレシジョンLCRメーター(ヒューレット・パッカード社製)を用いて、1kHz及び1MHzの周波数で校正する。
〔酸価の測定〕
トナー2〜10gを200〜300mlの三角フラスコに秤量し、メタノール:トルエン=30:70の混合溶媒約50ml加えて樹脂を溶解する。溶解性が悪いようであれば少量のアセトンを加えても良い。0.1%のブロムチモールブルーとフェノールレッドの混合指示薬を用い、あらかじめ標定された0.1モル/lの水酸化カリウム〜アルコール溶液で滴定し、アルコールカリウム液の消費量から次の計算式で酸価を求める(JIS K 0070−1966に準ずる)。
(ただしNは0.1モル/lのKOHのファクター)。
トナー2〜5gを100mlのナスフラスコに精秤し、これにアセチル化試薬5mlを正しく加える。その後100℃±5℃の浴中に浸して加熱する。1〜2時間後フラスコを浴から取り出し放冷後、水を加えて振り動かして無水酢酸を分解する。更に分解を完全にするため再びフラスコを浴中で10分間以上加熱し放冷後、有機溶剤でフラスコの壁を良く洗う。この液をガラス電極を用いて0.5モル/lの水酸化カリウムエチルアルコール溶液で電位差滴定を行いOH価を求める(JIS K 0070−1966に準ずる)。
示差走査熱量計(DSC測定装置)、DSC−7(パーキンエルマー社製)を用いて以下のようにして測定する。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるクロマトグラムの分子量は次の条件で測定される。
本発明における円形度はトナー粒子の凹凸の度合いを示す指標であり、トナー粒子が完全な球形の場合に1.000を示し、表面形状が複雑になる程、円形度は小さな値となる。本発明では、フロー式粒子像測定装置「FPIA−2100型」(シスメックス社製)を用いて測定を行い、下式を用いて算出した。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
ビニル系樹脂ユニット用のモノマーとして、スチレン2.0mol、2−エチルヘキシルアクリレート0.21mol、フマル酸0.16mol、α−メチルスチレンの2量体0.03molと、重合開始剤として、ジクミルパーオキサイド0.05molとを滴下ロートに入れる。また、ポリエステル樹脂ユニット用のモノマーとして、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン7.0mol、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン3.0mol、テレフタル酸3.0mol、無水トリメリット酸2.0mol、フマル酸5.0molと、触媒として、酸化ジブチル錫0.2gとをガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計、撹拌棒、コンデンサー、及び窒素導入管を取りつけ、マントルヒーター内においた。
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン3.5mol、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.5mol、テレフタル酸1.5mol、無水トリメリット酸1.0mol、フマル酸2.5mol及び酸化ジブチル錫0.1gをガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計、撹拌棒、コンデンサー、及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においた。窒素雰囲気下で、220℃で5時間反応させ、ポリエステル樹脂を得た。GPCによる分子量測定の結果を表1に示す。
4つ口フラスコ内でキシレン200質量部を撹拌しながら容器内を十分に窒素で置換し120℃に昇温させた後、スチレン73質量部、アクリル酸n−ブチル24質量部、メタクリル酸3質量部、ジ−t−ブチルパーオキサイド4質量部を3.5時間かけて該フラスコに滴下した。更に、キシレン還流下で重合を完了し、減圧下で溶媒を蒸留除去した。こうしてビニル系樹脂を得た。GPCによる分子量測定の結果を表1に示す。
テレフタル酸:34モル%、フマル酸:4モル%、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:38モル%、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:7モル%、無水トリメリット酸:2モル%からなるポリエステル(1)に安息香酸:15モル%を添加し、水酸基をエンドキャップしたエンドキャップポリエステル(A−1)100質量部を、還流管,撹拌機,温度計,窒素導入管,滴下装置及び減圧装置を備えた反応容器にキシレン200質量部とともに投入した。窒素を導入しながら反応容器の内温を115〜120℃まで加熱して上記ポリエステルをキシレンに溶解した。
テレフタル酸:40モル%、フマル酸:4モル%、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:23モル%及びポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:23モル%からなるポリエステル100質量部を還流管,撹拌機,温度計,窒素導入管,滴下装置及び減圧装置を備えた反応容器にキシレン200質量部とともに投入した。窒素を導入しながら反応容器の内温を115〜120℃まで加熱して上記ポリエステルをキシレンに溶解した。
(第1の混練工程)
・スチレングラフトパラフィンワックス(スチレンの変性割合:30質量%、DSCピーク温度:77℃、Mw:1500、Mn:1300、メインピーク分子量:1400) 6質量部
・カーボンブラック(平均一次粒径:25nm、DBP吸油量:95ml/100g、pH:9) 5質量部
上記の原材料をまずニーダー型ミキサーに仕込み、混合しながら非加圧下で昇温させる。材料自体の温度を110℃で30分間加熱溶融混練し、その後、冷却し、更に簡便に粉砕して、混練粉砕物を得た。
・上記第1工程の混練粉砕物 11質量部
・前記ハイブリッド樹脂1 20質量部
上記の原材料をまずニーダー型ミキサーに仕込み、混合しながら非加圧下で昇温させる。材料自体の温度を110℃で15分間加熱溶融混練させ、第2の工程を終了した後、冷却し、更に粉砕して混練粉砕物を得た。
・上記第2工程の混練粉砕物 31質量部
・ジーターシャリブチルサリチル酸のアルミニウム化合物(荷電制御剤)
2.5質量部
上記の原材料をまずニーダー型ミキサーに仕込み、混合しながら非加圧下で昇温させる。材料自体の温度を110℃で30分間加熱溶融混練させ、第3の工程を終了した後、冷却し、更に粉砕して混練粉砕物を得た。
・上記第3工程の混練粉砕物 33.5質量部
・前記ハイブリッド樹脂1 80質量部
上記の処方で十分にヘンシェルミキサーにより予備混合を行い、二軸押出し混練機で材料自体の温度を110℃で溶融混練し、冷却後ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、次いでエアージェット方式による微粉砕機で15μm以下の粒径に微粉砕した。さらに得られた微粉砕物を図2及び図3に示したような処理装置を用い、分級ローターの回転数を7300rpmとして微粒子を除去しながら、分散ローターの回転数を5800rpm(ローター端部での回転周速を130m/sec)として一回当たり45秒間の表面処理を20分間行った(原料供給口3より微粉砕物を投入し、45秒間処理し、出弁8を開けて処理品として取り出す操作を一回と数えた)。分散ローター上部には角型のディスクを10個設置し、ガイドリングと分散ローター角型ディスクとの間隔を30mmとし、分散ローターとライナーとの間隔を5mmとした。またブロワー風量を14m3/minとし、ジャケットに通す冷媒の温度及び冷風温度T1を−20℃とした。この状態で20分間運転した結果、分級ローター後方の温度T2は27℃で安定しており、重量平均粒径6.2μm、平均円形度0.939のトナー粒子1を得た。
(第1の混練工程)
・エステルワックス(ベヘニン酸ベヘニル、DSCピーク温度:72℃、Mw:600、Mn:520、メインピーク分子量:570) 6質量部
・カーボンブラック(平均一次粒径:25nm、DBP吸油量:90ml/100g、pH:9) 5質量部
・ジ−ターシャリブチルサリチル酸のアルミニウム化合物(荷電制御剤)
2.5質量部
・前記ハイブリッド樹脂1 40質量部
上記の原材料をまずニーダー型ミキサーに仕込み、混合しながら非加圧下で昇温させる。材料自体の温度を100℃で30分間加熱溶融混練させ、第1の工程を終了した後、冷却、簡便に粉砕して混練粉砕物を得た。
・上記第1工程の混練物 53.5質量部
・前記ハイブリッド樹脂1 60質量部
上記の処方で十分にヘンシェルミキサーにより予備混合を行い、二軸押出し混練機で材料温度を130℃で溶融混練し、冷却後ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、次いでエアージェット方式による微粉砕機で15μm以下の粒径に微粉砕した。さらにトナー製造例1と同様の処理装置を用いてトナー粒子2を得た。
(第2の混練工程)
・トナー製造例1の第1工程で得られた混練粉砕物 11質量部
・前記ポリエステル樹脂 50質量部
上記の原材料をまずニーダー型ミキサーに仕込み、混合しながら非加圧下で昇温させる。材料自体の温度を110℃で15分間加熱溶融混練させ、第2の工程を終了した後、冷却し、更に粉砕して混練粉砕物を得た。
・上記第2工程の混練粉砕物 61質量部
・ジ−ターシャリブチルサリチル酸のアルミニウム化合物(荷電制御剤)
2.5質量部
上記の原材料をまずニーダー型ミキサーに仕込み、混合しながら非加圧下で昇温させる。材料自体の温度を110℃で30分間加熱溶融混練させ、第3の工程を終了した後、冷却し、更に粉砕して混練粉砕物を得た。
・上記第3工程の混練粉砕物 63.5質量部
・前記ビニル系樹脂 50質量部
上記の処方で十分にヘンシェルミキサーにより予備混合を行い、二軸押出し混練機で材料温度を130℃で溶融混練し、冷却後ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、次いでエアージェット方式による微粉砕機で15μm以下の粒径に微粉砕した。さらに得られた微粉砕物を、トナー製造例1と同様の処理装置を用いて分級して、トナー粒子3を得た。
(第1の混練工程)
・ノルマルパラフィンワックス(DSCピーク温度:79℃、Mw:620、Mn:550、メインピーク分子量:590) 6質量部
・カーボンブラック(平均一次粒径:25nm、DBP吸油量:90ml/100g、pH:9) 5質量部
・前記ポリエステル樹脂 20質量部
上記の原材料をまずニーダー型ミキサーに仕込み、混合しながら非加圧下で昇温させる。材料自体の温度を100℃で30分間加熱溶融混練し、その後、冷却し、更に簡便に粉砕して、混練粉砕物を得た。
・上記第1工程の混練粉砕物 31質量部
・前記ハイブリッド樹脂1 20質量部
・ジ−ターシャリブチルサリチル酸のアルミニウム化合物(荷電制御剤)
2.5質量部
上記の原材料をまずニーダー型ミキサーに仕込み、混合しながら非加圧下で昇温させる。材料自体の温度を110℃で30分間加熱溶融混練させ、第3の工程を終了した後、冷却し、更に粉砕して混練粉砕物を得た。
・上記第2工程の混練粉砕物 53.5質量部
・前記ハイブリッド樹脂1 60質量部
上記の処方で十分にヘンシェルミキサーにより予備混合を行い、二軸押出し混練機で材料温度を130℃で溶融混練し、冷却後ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、次いでエアージェット方式による微粉砕機で15μm以下の粒径に微粉砕した。さらに得られた微粉砕物を、トナー製造例1と同様の処理装置を用いて分級して、トナー粒子4を得た。
・カーボンブラック(平均一次粒径:25nm、DBP吸油量:90ml/100g、pH:9) 5質量部
・前記ハイブリッド樹脂1 40質量部
上記の原材料をまずニーダー型ミキサーに仕込み、混合しながら非加圧下で昇温させる。材料自体の温度を100℃で30分間加熱溶融混練し、その後、冷却し、簡便に粉砕して混練粉砕物を得た。
・上記第1工程の混練粉砕物 45質量部
・前記ビニル系樹脂 60質量部
・エステルワックス(ベヘニン酸ベヘニル、DSCピーク温度:72℃、Mw:600、Mn:520、メインピーク分子量:570) 6質量部
・ジ−ターシャリブチルサリチル酸のアルミニウム化合物(荷電制御剤)
2.5質量部
上記の処方で十分にヘンシェルミキサーにより予備混合を行い、二軸押出し混練機で材料温度を130℃で溶融混練し、冷却後ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、次いでエアージェット方式による微粉砕機で15μm以下の粒径に微粉砕した。さらに得られた微粉砕物を、トナー製造例1と同様の処理装置を用いて分級して、トナー粒子5を得た。
・前記ハイブリッド樹脂1 100質量部
・ノルマルパラフィンワックス(DSCピーク温度:79℃、Mw:620、Mn:550、メインピーク分子量:590) 6質量部
・カーボンブラック(平均一次粒径:25nm、DBP吸油量:90ml/100g、pH:9) 5質量部
・ジ−ターシャリブチルサリチル酸のアルミニウム化合物(荷電制御剤)
2.5質量部
上記の処方で十分にヘンシェルミキサーにより予備混合を行い、二軸押出し混練機で材料温度を130℃で溶融混練し、冷却後ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、次いでエアージェット方式による微粉砕機で10μm以下の粒径に微粉砕した。さらに得られた微粉砕物を、トナー製造例1と同様の処理装置を用いて分級して、トナー粒子6を得た。
トナー製造例6において、エアージェットの粉砕圧を高め、微粉砕物の処理装置の分散ローターの回転数を上げてトナー粒子7を得た。
・前記ハイブリッド樹脂1 10質量部
・前記ビニル系樹脂 90質量部
・カーボンブラック(平均一次粒径:25nm、DBP吸油量:90ml/100g、pH:9) 5質量部
・ポリエチレンワックス(DSCピーク温度:122℃、Mw:2000、Mn:1500、メインピーク分子量:1800) 6質量部
上記の処方で十分にヘンシェルミキサーにより予備混合を行い、二軸押出し混練機で材料温度を130℃で溶融混練し、冷却後ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、次いでエアージェット方式による微粉砕機で25μm以下の粒径に微粉砕した。さらに得られた微粉砕物を、風力分級して、トナー粒子8を得た。
・前記ポリエステル樹脂 100質量部
・ポリエチレンワックス(DSCピーク温度:122℃、Mw:2000、Mn:1500、メインピーク分子量:1800) 6質量部
・カーボンブラック(平均一次粒径:25nm、DBP吸油量:90ml/100g、pH:9) 11質量部
・ベンジル酸ホウ素化合物(荷電制御剤) 8質量部
上記の処方で十分にヘンシェルミキサーにより予備混合を行い、二軸押出し混練機で材料温度を130℃で溶融混練し、冷却後ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、次いでエアージェット方式による微粉砕機で10μm以下の粒径に微粉砕した。さらに得られた微粉砕物を、風力分級して、トナー粒子9を得た。
トナー製造例1において、ハイブリッド樹脂1に代えて、ハイブリッド樹脂2を用いること以外は同様にして、トナー粒子10を得た。
トナー製造例1において、ハイブリッド樹脂1に代えて、ハイブリッド樹脂3を用いること以外は同様にして、トナー粒子11を得た。
以下のようにしてトナー1及び現像剤1の評価を行った。
耐久前と耐久後の現像剤をサンプリングし、図1の装置を用いて摩擦帯電量を測定した。図1の装置を用いた摩擦帯電量の測定方法を以下に示す。
転写性は、耐久前後の画像を現像,転写し、感光体上の転写前のトナー量(単位面積あたり)と、転写材上のトナー量(単位面積あたり)をそれぞれ測定し、下式により求めた。
転写率(%)={(転写材上のトナー量)/(感光体上の転写前のトナー量)}×100
〔画像濃度〕
耐久後の画像濃度は耐久初期と耐久後の濃度の変化を評価の基準とした。画像濃度は、マクベス社製のマクベス濃度計にてオリジナル画像のベタ部(初期画像濃度=1.50)を5回平均し、画像濃度の変化値を見た。
カブリは白地部分の白色度をリフレクトメーター(東京電色社製)により測定し、その白色度と転写紙の白色度の差からカブリ濃度(%)を算出し、評価した。評価基準は次の通りである。
A:非常に良好(1.0%未満)
B:良好(1.0%〜2.0%未満)
C:普通(2.0%〜3.0%未満)
D:悪い(3.0%以上)
二成分系現像剤1を用いて上記の評価試験を行った結果、いずれの環境下においても2万枚の耐久後に到るまで、トリボは安定しており、転写性に優れ、画像濃度の低下も小さく、カブリの発生も抑制されているという極めて良好な結果が得られた。また、環境変化に対する安定性に関しても非常に優れており、1,000枚の耐久でも耐久トリボや画像濃度は安定していた。また転写性やカブリも良好であった。結果を表5〜9に示す。
実施例1と同様にしてトナー2〜5及び二成分系現像剤2〜5の評価を行った。
いずれの環境下においても2万枚の耐久後に到るまで、トリボは安定しており、転写性に優れ、画像濃度の低下も小さく、カブリの発生も抑制されているという良好な結果が得られた。また、環境変化に対する安定性にも優れており、1,000枚の耐久でも耐久トリボや画像濃度は安定していた。また転写性やカブリも良好であった。結果を表5〜9に示す。
実施例1と同様にして、トナー6及び二成分系現像剤6の評価を行った。
比較例1では、環境安定性が悪くなり、1,000枚の耐久試験でも画像濃度が大きく変動し、安定した画像を得られなかった。結果を表5〜9に示す。
実施例1と同様にして、トナー7及び二成分系現像剤7の評価を行った。
比較例2では、転写性が悪くなった。また、カブリも発生した。
更に、環境安定性も悪くなり、1,000枚の耐久試験でも画像濃度が大きく変動し、安定した画像を得られなかった。結果を表5〜9に示す。
実施例1と同様にしてトナー8及び二成分系現像剤8の評価を行った。
比較例3では、特に低温低湿環境下での帯電と転写率の低下が目立ち、カブリも若干悪くなった。
また、環境の変化によって画像濃度が大きく変動し、特に低温低湿環境から高温高湿環境に変化した時の帯電の低下による転写性の低下が目立った。結果を表5〜9に示す。
実施例1と同様にしてトナー9及び二成分系現像剤9の評価を行った。
比較例4ではトナー中のカーボンの粒径が大きく、分散が不十分であるため、各環境下での帯電安定性や転写性が悪くなった。また、特に高温高湿環境でのカブリが顕著であった。
また、環境の変化に対しては非常に安定性が悪く、帯電の変化が大きくなった。そのために画像の濃度が大きく変化し、安定した画像を得られなかった。カブリも非常に悪くなった。結果を表5〜9に示す。
実施例1と同様にしてトナー10及び二成分系現像剤10の評価を行った。比較例5では低温低湿側での帯電性が不安定であり、現像性が若干低下した。結果を表5〜9に示す。
実施例1と同様にしてトナー11及び二成分系現像剤11の評価を行った。比較例6では転写性が若干悪くなり、現像性が低下した。特に高温高湿から低温低湿への現像性が悪化した。結果を表5〜9に示す。
2 微粉回収用排出口
3 原料供給口
4 ライナー
5 冷風導入口
6 分散ローター
7 粉体排出口
8 排出弁
9 ガイドリング
10 角型ディスク
11 第一の空間
12 第二の空間
15 ケーシング
71 吸引機
72 測定容器
73 500メッシュスクリーン
74 ふた
75 真空計
76 風量調節弁
77 吸引口
78 コンデンサー
79 電位計
Claims (12)
- 結着樹脂、カーボンブラック、及び離型剤を少なくとも含有するトナー粒子を有するトナーにおいて、
該トナー粒子の重量平均粒径が3.5乃至8.0μmであり、
該トナーの酸価とOH価との和が30乃至75mgKOH/gであることを特徴とし、
円相当径が2μm以上のトナーに含まれる粒子の平均円形度が0.915以上0.960以下であり、
誘電損率ε”/誘電率ε’で示されるトナーの損失正接tanδが周波数103乃至104Hzの範囲において、
tanδ(103〜104Hz)≦0.0060
であり、周波数5×104Hzと周波数105Hzとの損失正接tanδとの比が
1.05≦tanδ(105Hz)/tanδ(5×104Hz)≦1.40
であることを特徴とする黒トナー。 - 該トナーの示差走査熱量計(DSC)測定における吸熱曲線において、温度30〜200℃の範囲における最大吸熱ピークのピーク温度が60〜95℃の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
- 該トナーのTHF可溶分のGPCによる分子量分布が、分子量3,000〜40,000の領域にメインピークが存在し、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が70以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー。
- 該トナー粒子中のカーボンブラックの粒径が0.5μm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトナー。
- 該トナーの結着樹脂は、ポリエステルユニットとビニル系共重合体ユニットとを有しているハイブリッド樹脂であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のトナー。
- 該トナーの結着樹脂は、ポリエステルユニットとビニル系重合体ユニットとを有しているハイブリッド樹脂成分、又はハイブリッド樹脂成分とポリエステル樹脂との混合物であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のトナー。
- 該結着樹脂は、ポリエステル樹脂とビニル系重合体の混合物、あるいは、ハイブリッド樹脂成分とビニル系重合体の混合物であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のトナー。
- 該結着樹脂は、ポリエステル樹脂、ハイブリッド樹脂成分、及びビニル系重合体の混合物であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のトナー。
- 該離型剤は、トナー100質量部に対して1乃至20質量部含有されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のトナー。
- 該離型剤は、スチレンユニットを有する炭化水素系ワックスを含有していることを特徴とする請求項1乃至9に記載のトナー。
- 該トナーは有機金属化合物を含有していることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の黒トナー。
- 該トナー粒子中の結着樹脂100質量部に対してカーボンブラックが2乃至10質量部含有されていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の黒トナー。
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