JP5147571B2 - トナー - Google Patents

トナー Download PDF

Info

Publication number
JP5147571B2
JP5147571B2 JP2008174546A JP2008174546A JP5147571B2 JP 5147571 B2 JP5147571 B2 JP 5147571B2 JP 2008174546 A JP2008174546 A JP 2008174546A JP 2008174546 A JP2008174546 A JP 2008174546A JP 5147571 B2 JP5147571 B2 JP 5147571B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
release agent
acid
temperature
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008174546A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010014949A5 (ja
JP2010014949A (ja
Inventor
庸好 菅原
育 飯田
真明 田谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2008174546A priority Critical patent/JP5147571B2/ja
Publication of JP2010014949A publication Critical patent/JP2010014949A/ja
Publication of JP2010014949A5 publication Critical patent/JP2010014949A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5147571B2 publication Critical patent/JP5147571B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Description

本発明は電子写真法に用いられるトナーに関する。
電子写真式画像形成装置の用途も多種多様に広がり、その画像品質への要求も厳しくなっている。現在では電子写真方式においても、写真、カタログ等の画像を、印刷の品質と同等以上に高精細で出力される事が要求されている。
写真、カタログ等のような高画質を実現するためには、高光沢、および均一光沢による画像形成が必要となる。そのための定着方法として、トナー中に離型剤としてワックスを含有させることで加熱加圧定着部材との離型性を向上させることは一般的に知られている。
上記に関して、均一光沢を達成させた例(特許文献1又は2)が開示されているが、均一光沢は達成できても、高光沢画像としては満足できるものでは無かった。
更に、省エネルギーの観点から、より低温で定着することが可能な技術が望まれている。当該技術に関して、低融点ワックスを使用する例(特許文献3又は4)が開示されているが、感光体へのフィルミングや光沢ムラ等が発生し、高画質を出力するには満足できるものではなかった。
一方、離型剤にその離型剤に吸油可能な微粒子を含有させる例(特許文献5)では、耐久性、転写性に優れたトナーを提供できるが、微粒子が離型剤の染み出しを阻害する影響で、低温定着出来ずに定着領域が減少し、感光体へのフィルミングが発生し易くなった。
以上のように高光沢、および均一光沢を満足し、感光体へのフィルミングや光沢ムラが無く、さらに定着特性にも優れたトナーの開発が求められることとなった。
特開2006−235028号公報 特開2000−275910号公報 特開平4−107567号公報 特開平8−114942号公報 特開平11−072950号公報
本発明は、上記の従来技術の問題点を解決し得るトナーを提供することを課題とする。
即ち、本発明は、高い光沢度を要求される複写機又はプリンターに於いて、画像上の光沢ムラや連続出力に於いても光沢度が変化し難いトナーを提供することを目的とする。
また、本発明は、低温定着性に優れ、定着温度領域が広く、低融点ワックスを使用しても保存性に優れたトナーを提供することを目的とする。
本発明の目的は、以下により達成される。すなわち、
[1]結着樹脂、着色剤、及び離型剤を少なくとも含有するトナーであって、
前記トナーは、示差走査熱量計(DSC)によって測定される吸熱曲線において、温度30℃乃至200℃の範囲に1個又は複数の吸熱ピークを有し、前記吸熱ピーク中の最大吸熱ピークのピーク温度が50℃乃至90℃であり、
前記離型剤は、Ti、Ca、Al、及びSiからなる群より選ばれる一種又は二種以上の元素を有する無機化合物を含有し、
前記無機化合物を含有した前記離型剤は、E型粘度計を用い、温度110℃、シェアレート6,000s−1の条件で測定される溶融粘度をV6000とし、E型粘度計を用い、温度110℃、シェアレート1,500s−1の条件で測定される溶融粘度をV1500としたときに、前記V6000とV1500が、下記式(1)を満たすことを特徴とするトナー。
式(1) 5.0 ≦ V1500/V6000 ≦ 9.5
[2]前記無機化合物の個数平均粒子径が、8.0nm以上、500.0nm以下であることを特徴とする[1]に記載のトナー。
[3]前記無機化合物が、TiO、SiO、Al、及びCaOからなる群より選ばれる一種又は二種以上の化合物を含有する酸化物、複合酸化物、またはそれらの混合物であることを特徴とする[1]又は[2]に記載のトナー。
[4]前記離型剤は、離型剤成分と前記無機化合物とが混合されたものであり、前記無機化合物が、前記離型剤中に2.0質量%以上9.0質量%未満含有されていることを特徴とする[1]乃至[3]のいずれか一に記載のトナー。
本発明のトナーは、複写機又はプリンターに於いて写真のような均一光沢の高画質画像を出力することができる。
また本発明のトナーは、感光体のフィルミングによる画像欠陥のない高画質画像を出力することができる。
さらに本発明のトナーは、保存性に優れながら低温定着性が可能で、広い定着温度領域を有するトナーである。
本発明のトナーは、結着樹脂、着色剤、及び離型剤を少なくとも含有するトナーであって、該トナーは、示差走査熱量計(DSC)によって測定される吸熱曲線において、温度30℃乃至200℃の範囲に1個又は複数の吸熱ピークを有し、該吸熱ピーク中の最大吸熱ピークのピーク温度が50℃乃至90℃であり、該離型剤は、Ti、Ca、Al、及びSiからなる群より選ばれる一種又は二種以上の元素を有する無機化合物を含有し、該無機化合物を含有した離型剤は、E型粘度計を用い、温度110℃、シェアレート6,000s−1の条件で測定される溶融粘度をV6000とし、E型粘度計を用い、温度110℃、シェアレート1,500s−1の条件で測定される溶融粘度をV1500としたときに、該V6000とV1500が、下記式(1)を満たすことを特徴とする。
式(1) 5.0 ≦ V1500/V6000 ≦ 9.5
本発明のトナーは、特定の無機微粒子を含有する離型剤をその構成要素とすることで、離型剤に特定のレオロジー特性が付与されていることを特徴とするものである。
上記離型剤は本来定着画像と定着ローラとの離型性を良くする為に用いられる。
一方、本発明の目的は高光沢、及び均一光沢を両立させる事であるため、当初、離型剤として、トナーが溶融定着し易い低融点ワックスの使用を試みた。しかし、高光沢画像は出力できたが、画像中に光沢のムラが生じた。
この原因を解析した結果以下の事が分かった。未定着画像が定着器を通過する時、定着ローラの熱と圧力で画像のトナー層からワックスが染み出す。この時低融点ワックスは低粘度であるため、定着ローラにワックスが付着したり、定着ローラによる急激な圧力の増減で画像表面のワックス成分が波打ったりする等の影響を受け、光沢ムラが発生する。
次に、本発明者らは、低融点ワックスの粘度を高くすることで上記問題を解決させることを試みた。しかし単純に粘度の高いワックスを使用するだけでは、トナーからワックスが染み出し難くなり、定着性を悪化させるだけであった。そこで鋭意検討の結果、ワックスに増粘効果のある微粒子を添加することで上記問題を解決するに至った。
上述の如く、本発明に用いられる離型剤は、E型粘度計を用い、温度110℃、シェアレート6,000s−1の条件で測定される溶融粘度をV6000とし、E型粘度計を用い、温度110℃、シェアレート1,500s−1の条件で測定される溶融粘度をV1500としたとき、当該V6000とV1500が、5.0≦V1500/V6000≦9.5、の関係を満たす。
上記V1500/V6000が5.0未満である場合、含有する無機化合物による増粘効果が得られず、光沢ムラが発生する。
一方、上記V1500/V6000が9.5よりも大きいと、トナー層からの離型剤の染み出しが阻害され、定着領域が狭くなる。
また、無機化合物の添加量が多過ぎる事で上記V1500/V6000が9.5よりも大きくなる場合は、フィルミング性の悪化や連続通紙前後の画像で光沢差が生じ易くなる。これは、無機化合物を多量に含む離型剤が感光体や定着ローラに付着して剥がれにくくなり、画像に影響を及ぼしているからである。
また、上記V1500/V6000は、5.2≦V1500/V6000≦9.0、の関係を満たすことが好ましく、5.5≦V1500/V6000≦8.6、の関係を満たすことがより好ましい。
上記溶融粘度の測定条件に用いた温度110℃とは、トナー定着時における省エネを意識した温度設定であって、定着ローラを通過するトナーが加熱され、到達する温度を想定している。
また、本発明では、離型剤の溶融粘度が上記範囲を満たすために無機化合物を添加し、離型剤に擬塑性流動を付与している。擬塑性流動はズリ速度が大きくなるにつれて粘度が低下する。
上記V6000の値はトナー層から染み出す離型剤の速度と相関があり、シェアレート6,000s−1における溶融粘度の測定は、離型剤に非常に速いズリ速度を付与した条件下での測定である。未定着画像のトナー粒子同士は定着ローラの圧力でミクロの領域で非常に速いズリ速度で摩擦している。つまり定着ローラの熱によって溶け出した離型剤が、定着ローラの圧力で画像の表面に染み出す状態を示しているのである。
当該V6000の値が小さいほどトナー層から染み出す離型剤の速度が速くなり、定着に有利である。しかし、V6000の値が小さい離型剤とは、融点の低い低粘度ワックスを意味し、当該融点の低い低粘度ワックスを使用した場合、トナーの保存性が悪くなる。本発明に於いて、離型剤のV6000の値は、60mPa・s以上、180mPa・s以下であることが好ましい、より好ましくは70mPa・s以上、150mPa・s以下である。
上記V1500の値は定着ローラの加圧によって発生するワックス層の表面の荒れ方と相関があり、シェアレート1,500s−1における溶融粘度の測定は、離型剤に遅いズリ速度(低いせん断力)を付与した条件下での測定である。通常、光沢紙を用いて光沢画像を出力する時、熱と圧力を加えて未定着トナーを充分に溶融させるために、普通紙の出力に比べて1/2乃至1/4の定着速度になる。このような遅いズリ速度の時に離型剤の粘度が低いと、定着ローラに離型剤の一部が付着したり、画像表面の離型剤成分が波打ったり等の影響を受け、光沢ムラが発生する。
例えば、普通紙の出力と同様の定着速度で光沢紙を用いて画像を出力した場合、定着ローラと未定着画像上のトナーとのズリ速度も速くなるため、光沢ムラは軽微になる。しかしトナーが充分に溶融されないため画像全体が低い光沢度になり、高品位な画像を出力することは出来ない。
上記V1500の値が大きいほど
ワックス層の表面の荒れが小さくなり、画像のグロスが均一になる。しかし光沢度が低くなったり、定着領域が狭くなる可能性がある。本発明に於いて、離型剤のV1500の値は、300mPa・s以上、900mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは450mPa・s以上、750mPa・s以下である。
本発明のトナーは、示差走査熱量計(DSC)によって測定される吸熱曲線において、
温度30℃乃至200℃の範囲に1個又は複数の吸熱ピークを有し、該吸熱ピーク中の最大吸熱ピークのピーク温度が50℃乃至90℃である。また、当該吸熱ピーク中の最大吸熱ピークのピーク温度は、55℃乃至85℃であることが好ましく、60℃乃至80℃であることがより好ましい。
上記最大吸熱ピークのピーク温度が50℃未満であると、トナーの保存性が悪くなり、フィルミングが発生しやすくなる。
一方、上記最大吸熱ピークのピーク温度が90℃を超えると省エネの観点から望まれる低温定着を行うことが困難となる。また、光沢度が低くなり、本発明のように高光沢な画質を出力するトナーとしてはふさわしくない。
本発明で用いられる離型剤を構成する離型剤成分は、DSCによって測定される吸熱曲線において、最大吸熱ピークのピーク温度が50℃乃至90℃であれば、特に限定されないが、例えば次のものが挙げられる。
低分子量ポリエチレン、低分子量オレフィン共重合体ワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックス、また酸化ポリエチレンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、またはそれらのブロック共重合物;カルナバワックス、モンタン酸エステルワックスなどの脂肪酸エステルを主成分とするワックス類、ベヘン酸ベヘニルやステアリン酸ベヘニルなどの高級脂肪酸と高級アルコールとの合成反応物であるエステルワックス、および脱酸カルナバワックスなどの脂肪酸エステル類を一部または全部を脱酸化したものなどが挙げられる。
さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸などの飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸などの不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールなどの飽和アルコール類;ソルビトールなどの多価アルコール類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドなどの脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドなどの飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’ジオレイルセバシン酸アミドなどの不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’ジステアリルイソフタル酸アミドなどの芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどの脂肪族金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸などのビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加などによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物などが挙げられる。
その中でも好ましいのは脂肪族炭化水素系ワックスであり、特に好ましいのはパラフィンワックスである。
これら離型剤成分に無機化合物を添加すると、トナーから離型剤が染み出し難くなり、定着温度領域が狭くなるが、炭化水素系ワックス、特にパラフィンワックスは定着温度領域の狭化を軽微で抑えることができる。
上記離型剤成分は、結着樹脂100質量部に対して、2質量部乃至20質量部、好ましくは3質量部乃至15質量部使用するのが良い。2質量部よりも少ないと離型剤としての効果が低下する傾向にあり、20質量部を超えるとフィルミング性に問題が生じやすくなる傾向にある。
次に、本発明に用いられる離型剤に含まれる無機化合物について説明する。
本発明に使用される無機化合物は、Ti、Ca、Al、及びSiからなる群より選ばれる一種又は二種以上の元素を有する無機化合物である。具体的な例としては、酸化チタン(TiO)、酸化カルシウム(CaO)、アルミナ(Al)、シリカ(SiO)、ウォラストナイト(CaSiO)、カオリンクレー(AlSi10(OH))、タルク(MgSi10(OH))等が好ましく使用できる。
また、本発明に使用される無機化合物は、微粒子(無機微粒子)であることが好ましい。
一般に増粘性等のレオロジー特性を付与する添加剤は知られており、無機系、有機系の微粒子や液体のものが存在する。しかし、本発明のように、離型剤に対して上記溶融粘度特性を保持させるためには無機微粒子が適している。
本発明においては、鋭意検討の結果、上記無機化合物は、TiO、SiO、Al、及びCaOからなる群より選ばれる一種又は二種以上の化合物を含有する酸化物、複合酸化物、またはそれらの混合物であることがより好ましい。
詳細は不明であるが、有機系微粒子を添加した場合、添加量に対して大きな効果が得られず、添加量を多くすればフィルミング性や定着性が悪化した。またTi、Ca、Al、及びSiからなる群より選ばれる一種又は二種以上の元素を有する無機化合物以外の無機化合物を用いた場合は、V6000が大きくなり、定着性が悪化する。
本発明に使用される無機化合物は、個数平均粒子径が、8.0nm以上、500.0nm以下であることが好ましく、12.0nm以上、400.0nm以下であることがより好ましい。
個数平均粒子径が500.0nmを越えると無機化合物の効果が低くなり、光沢ムラが発生しやすくなる傾向にある。さらに、粒径の大きい無機微粒子が核となるためか、フィルミングも発生しやすくなる傾向にある。一方、個数平均粒子径が8.0nm未満では、離型剤の染み出しが阻害され易く、定着温度領域が狭くなる可能性がある。
上記無機化合物の個数平均粒子径は、ビーズミル等の粉砕機で粉砕することで上記範囲に調整が可能である。
本発明に使用される離型剤における無機化合物の含有量は、全離型剤(上記離型剤成分に当該無機化合物を添加したもの)に対して、2.0質量%以上9.0質量%未満であることが好ましい。無機化合物の含有量が2.0質量%未満では無機化合物の効果が得られにくい傾向にあり、光沢ムラが発生しやすくなる。一方、無機化合物の含有量が9.0質量%以上の場合は、フィルミング性や定着性の低下、及び連続通紙前後の画像で光沢差が生じ易くなる傾向にある。
本発明に於いて無機化合物は、離型剤成分内に微分散していることが好ましい。よって無機微粒子と離型剤成分の混合は、離型剤成分の融点(DSCによる最大吸熱ピークのピーク温度)未満の温度でシェアを掛けて混練する事が好ましく、特に好ましいのは離型剤成分の融点よりも10℃以上低い温度で混練する事が好ましい。離型剤成分の融点以上の温度で混練すると、5.0≦V1500/V6000≦9.5の達成が困難な場合があり、無機化合物の分散不良によってフィルミングや光沢ムラが発生する可能性が生じる。
また、本発明に使用される、無機化合物を含有した離型剤が本発明で規定する溶融粘度係る範囲、5.0≦V1500/V6000≦9.5、を満足するためには、離型剤成分は比較的低融点のものを使用し、無機化合物の含有量が、上述のように全離型剤に対して、2.0質量%以上9.0質量%未満であり、離型剤成分の融点未満の温度でシェアを掛けて混練することが挙げられる。
次に本発明に用いられるトナーの構成成分について述べる。
本発明のトナーは、上記離型剤以外に、結着樹脂、及び着色剤を少なくとも含有する。
本発明のトナーは均一光沢を得るために、トナーの重量平均分子量(Mw)が100万以上、トナーのMwと数平均分子量(Mn)の比、Mw/Mnが100以上にすることが好ましい。Mwが100万未満では高温側のオフセット性が低下する傾向にあり、定着温度によって光沢度の変化が大きくなる可能性がある。また、Mw/Mnが100未満である場合は定着温度領域が狭くなる可能性がある。
例えば、Mwが70000以上、Mnが3500乃至4500の結着樹脂を使用し、芳香族カルボン酸誘導体、もしくは芳香族カルボン酸誘導体の金属化合物を使用してトナー製造工程の一部である混練時に、結着樹脂中に存在するカルボキシル基と前記した芳香族カルボン酸の金属化合物の中心金属との金属架橋反応を適度に起こさせることでトナーの分子量分布を上記のように調整できるが、これに限定されるものではない。
本発明のトナーを構成する結着樹脂は、特に限定されず、公知のものを用いることができる。例えば、スチレン−(メタ)アクリル共重合体に代表されるビニル系共重合体、ポリエステル樹脂、ビニル系共重合体ユニットとポリエステルユニットが化学的に結合されたハイブリッド樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体等様々な樹脂が使用できる。
上記結着樹脂として、ポリエステル樹脂やポリエステルユニットを有するハイブリッド樹脂を用いる場合、ポリエステル樹脂やハイブリッド樹脂のポリエステルユニットを形成するためのポリエステル系モノマーとしては、多価アルコールと多価カルボン酸、多価カルボン酸無水物、または多価カルボン酸エステル等が原料モノマーとして使用できる。
具体的には、例えば、2価アルコール成分としては、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物や、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
3価以上のアルコール成分としては、例えば、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。
2価のカルボン酸成分としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸およびテレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸類またはその無水物;コハク酸、ドデセニルコハク酸、アジピン酸、セバシン酸およびアゼライン酸などのアルキルジカルボン酸類またはその無水物;炭素数6乃至12のアルキル基で置換されたコハク酸もしくはその無水物;フマル酸、マレイン酸およびシトラコン酸などの不飽和ジカルボン酸類またはその無水物;が挙げられる。
3価以上のカルボン酸成分としては、例えば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(別名トリメリット酸)、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸および、これらの無水物やエステル化合物が挙げられる。
なお、上記の中でも、特に、下記一般式(I)で代表されるビスフェノール誘導体をジ
オール成分とし、2価以上のカルボン酸またはその酸無水物、またはその低級アルキルエステルとからなるカルボン酸成分(例えば、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等)を酸成分として、これらを縮重合したポリエステル樹脂が特に好ましい。この組成としたポリエステル樹脂は、良好な帯電特性を有する。
Figure 0005147571
上記結着樹脂として、ビニル系共重合体やビニル系共重合体ユニットを有するハイブリッド樹脂を用いる場合、ビニル系共重合体やハイブリッド樹脂のビニル系共重合体ユニットを形成するためのビニル系モノマーとして、次のようなものを用いることができる。
スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、m−ニトロスチレン、o−ニトロスチレン、p−ニトロスチレンなどのスチレン誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどの不飽和モノオレフィン類;ブタジエン、イソプレンなどの不飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニルなどのハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニルなどのビニルエステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどのα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルなどのアクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体等が挙げられる。
さらに、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸などの不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無
水物、アルケニルコハク酸無水物などの不飽和二塩基酸無水物;マレイン酸メチルハーフエステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン酸ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエステル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコン酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエステル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フマル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフエステルなどの不飽和二塩基酸のハーフエステル;ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸などの不飽和二塩基酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸などのα,β−不飽和酸;クロトン酸無水物、ケイヒ酸無水物などのα,β−不飽和酸無水物、該α,β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物およびこれらのモノエステルなどのカルボキシル基を有するモノマーが挙げられる。さらに、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートなどのアクリル酸またはメタクリル酸エステル類;4−(1−ヒドロキシ−1−メチルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルヘキシル)スチレンの如きヒドロキシ基を有するモノマーが挙げられる。
上記結着樹脂として、ビニル系共重合体やビニル系共重合体ユニットを有するハイブリッド樹脂を用いる場合には、これらの樹脂はビニル基を2個以上有する架橋剤で架橋されたものであってもよい。この場合に用いられる架橋剤としては、以下のものが挙げられる。
芳香族ジビニル化合物として、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンが挙げられ;アルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類として例えば、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレートおよび以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものが挙げられ;エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類としては、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレートおよび以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものが挙げられ;芳香族基およびエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物類として、例えば、ポリオキシエチレン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、ポリオキシエチレン(4)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレートおよび以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものが挙げられる。
その他、多官能の架橋剤としては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレートおよび以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの;トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテートが挙げられる。
ビニル系共重合体やビニル系共重合体ユニットを有するハイブリッド樹脂を製造する場合に用いられるラジカル重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(−2メチルブチロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2−(カーバモイルアゾ)−イソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチル−プロ
パン)、メチルエチルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイドの如きケトンパーオキサイド類、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−クミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、m−トリオイルパーオキサイド、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシカーボネート、ジ−メトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシカーボネート、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエイト、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエイト、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエイト、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレートが挙げられる。
本発明のトナーに用いられる着色剤としては以下のものが挙げられる。なお、着色剤には、顔料を単独で使用してもかまわないが、染料と顔料とを併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。
(マゼンタトナー用着色剤)
マゼンタトナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48、49、50、51、52、53、54、55、57、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、163、202、206、207.209、238;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35。
また、マゼンタトナー用染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121;C.I.ディスパースレッド9;C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27;C.I.ディスパーバイオレット1の如き油溶染料、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40;C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28の如き塩基性染料。
(シアントナー用着色剤)
シアントナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー2、3、15:3、15:4、16、17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料。
(イエロートナー用着色剤)
イエロー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、6
2、65、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、185;C.I.バットイエロー1、3、20。
また、イエロー用染料としては、C.I.ソルベントイエロー162が挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック;磁性体;イエロー着色剤、マゼンタ着色剤及びシアン着色剤を用いて黒色に調色したものが挙げられる。
上記着色剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、30質量部以下であり、より好ましくは0.5質量部以上、20質量部以下であり、最も好ましくは3質量部以上、15質量部以下である。
本発明のトナーには、荷電制御剤を含有させることができる。使用できる荷電制御剤としては、公知のものが利用でき、特に帯電スピードが速く、かつ、一定の帯電量を安定して維持できる荷電制御剤が好ましい。
具体的な化合物としては、ネガ系荷電制御剤としてサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸の如き芳香族カルボン酸の金属化合物、スルホン酸基又はカルボン酸基を側鎖に持つ高分子化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーン等が挙げられる。ポジ系荷電制御剤として四級アンモニウム塩、該四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物、グアニジン化合物、イミダゾール化合物等が挙げられる。
上記のうち、特に好ましく用いられる荷電制御剤は、芳香族オキシカルボン酸及び芳香族アルコキシカルボン酸から選択される芳香族カルボン酸誘導体、該芳香族カルボン酸誘導体の金属化合物(当該金属は2価以上のもの)である。
上記芳香族カルボン酸誘導体の金属化合物は、例えば、2価以上の金属イオンが溶解している水溶液を、芳香族カルボン酸誘導体を溶解した水酸化ナトリウム水溶液に滴下し、加熱撹拌し、次に水溶液のpHを調整し、常温まで冷却した後、ろ過水洗することにより合成することができるが、上記の合成方法だけに限定されるものではない。2価の金属としては、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Pb2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Zn2+、Cu2+が挙げられる。これらのうち、Zn2+、Ca2+、Mg2+、Sr2+が好ましい。3価以上の金属としては、Al3+、Cr3+、Fe3+、Ni3+、Zr4+が挙げられる。これら3価以上の金属の中で好ましいのはAl3+、Cr3+、Zr4+であり、特に好ましいのは、Al3+、Zr4+である。また、芳香族カルボン酸誘導体としては、サリチル酸誘導体が好ましい。
上記荷電制御剤は、結着樹脂100質量部に対して、0.1質量部乃至10質量部使用することが好ましい。この範囲の含有量とすると、トナーの帯電レベルを適度に調整できるため現像時に必要な帯電量が得られやすくなる。
また、トナー製造工程の一部である混練時に、結着樹脂中に存在するカルボキシル基と上記芳香族カルボン酸誘導体の金属化合物の中心金属との金属架橋反応を適度に起こさせ、トナーの粘弾性を調整することも可能であり、トナーの熱溶融特性を改良することができる。
本発明のトナーには、流動性向上剤が外部添加(以下、外添という)されていることが好ましい。ここで、流動性向上剤とは、トナーに外添することにより、流動性が増加し得る機能を有するものであり、画質向上の観点から添加される。例えば、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末などのフッ素系樹脂粉末;湿式製法によるシリカ微粉末、乾式製法によるシリカ微粉末などのシリカ微粉末、それらシリカ微粉末をシラン化合物、チタンカップリング剤、シリコーンオイルなどの処理剤により表面処理を施した処理シリカ微粉末;酸化チタン微粉末;アルミナ微粉末、処理酸化チタン微粉末、処理酸化アルミナ微粉末が用いられる。このような流動性向上剤は、BET法で測定した窒
素吸着による比表面積が30m2/g以上であることが好ましく、50m2/g以上であることがより好ましい。
流動性向上剤の添加量は、トナー100質量部に対して、0.01質量部乃至10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.05質量部乃至5質量部である。
本発明のトナーは、重量平均粒径が4μm乃至10μmであることが好ましい。このようにトナーの重量平均粒径を小粒径化することにより、画像の輪郭部分、特に文字画像やラインパターンの現像での再現性が良好なものとなる。
重量平均粒径が4μm未満であると、例えば、感光ドラムの表面への付着力が高くなり、転写不良に基づく画像の不均一ムラの原因となりやすい。また、トナーの単位質量あたりの帯電量が高くなり、例えば、低温低湿環境下において画像濃度が低下する場合がある。さらに、流動性の低下や部材への付着性の増加により、例えば、キャリアとの摩擦帯電がスムーズに行われにくく、充分に帯電し得ないトナーが増大し、非画像部のカブリが目立つ様になる。
一方、重量平均粒径が10μmを超えている場合、高画質化に寄与し得る微粒子が少ないため、トナーの流動性に優れるというメリットがあるものの、感光ドラム上の微細な静電荷像上に忠実に付着しづらく、ハーフトーン部の再現性が低下し、さらに階調性も低下する場合がある。また、感光体ドラム表面等の部材への融着が起きやすい。さらに、4μm以下の粒径を有するトナーの含有率が3個数%乃至40個数%であり、10μm以上の粒径を有するトナーの含有率が10体積%以下であると、現像性、転写性のバランスの取れたトナーが得られやすく、特に好ましい。
本発明のトナーを二成分系現像方法で使用する場合の補給用現像剤及び二成分現像剤に用いられる磁性キャリアについて説明する。
磁性キャリアとしては、例えば、表面酸化又は未酸化の鉄、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、希土類の如き金属粒子、それらの合金粒子、それらの酸化物粒子、及びフェライト等が使用できる。
上記磁性キャリアの表面を樹脂で被覆した被覆キャリアは、現像スリーブに交流バイアスを印加する現像法において特に好ましい。被覆方法としては、樹脂の如き被覆材を溶剤中に溶解又は懸濁させて調製した塗布液を磁性キャリアコア粒子表面に付着させる方法、磁性キャリアコア粒子と被覆材とを粉体で混合する方法等、従来公知の方法が適用できる。
磁性キャリアコア粒子表面への被覆材料としては、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリビニルブチラール、アミノアクリレート樹脂が挙げられる。これらは、単独或いは複数で用いることができる。
上記被覆材料の処理量は、磁性キャリアコア粒子に対し、0.1質量%乃至30質量%(より好ましくは0.5質量%乃至20質量%)が好ましい。当該磁性キャリアの個数平均粒径は、好ましくは10μm乃至100μm、より好ましくは20μm乃至70μmである。
本発明のトナーと上記磁性キャリアとを混合して二成分系現像剤を調製する場合、その混合比率は現像剤中のトナー濃度として、2質量%乃至15質量%であることが好ましく、4質量%乃至13質量%であることがより好ましい。トナー濃度が2質量%未満では画像濃度が低下しやすく、15質量%を超えるとカブリや機内飛散が発生しやすい。
本発明のトナーの製造方法としては、公知の方法を用いることができる。
例えば、粉砕法により製造する場合には、トナーを構成する結着樹脂、着色剤及び離型剤、並びに、必要に応じてその他の材料を所定量配合し、混合する(これを「原料混合工程」という)。原料を混合する際に用いられる混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウ
ターミキサー等がある。
次に、上記混合されたトナー原料を溶融混練して樹脂類を溶融し、その中に着色剤等を分散させることにより、着色樹脂組成物を得る(これを「溶融混練工程」という)。この溶融混練工程では、例えば、加圧ニーダー、バンバリィミキサー等のバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができる。近年では、連続生産できる等の優位性から、1軸又は2軸押出機が主流となっており、例えば、神戸製鋼所社製KTK型2軸押出機、東芝機械社製TEM型2軸押出機、ケイ・シー・ケイ社製2軸押出機、ブス社製コ・ニーダー等が一般的に使用される。
更に、上記溶融混練工程よって得られた着色樹脂組成物は、溶融混練後、2本ロール等で圧延され、水冷等で冷却する冷却工程を経て冷却される。
ついで、樹脂組成物の冷却物は、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。粉砕工程では、例えば、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミルの如き粉砕機で粗粉砕した後、更に、例えば、川崎重工業社製のクリプトロンシステム、日清エンジニアリング社製のスーパーローター、ターボ工業製のターボ・ミル(RSSローター/SNNBライナー)やエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕する。
その後、必要に応じて慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業社製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン社製)等の分級機等の篩分機を用いて分級し、重量平均粒子径が4μm乃至10μmのトナーを得る。
必要に応じて、表面改質工程で表面改質(即ち球形化処理)を行い、トナーとしてもよい。このような表面改質を行う装置としては、例えば奈良機械製作所製のハイブリタイゼーションシステム、ホソカワミクロン社製のメカノフージョンシステム、日本ニューマチック社製のサーフュージングシステム等が挙げられる。さらに必要に応じて風力式篩のハイボルター(新東京機械社製)等の篩分機を用いても良い。
図1は、上記表面改質を行うことのできる装置の模式的断面図である。図1に示す表面改質を行うことのできる装置は、以下の部材で構成されている。本体ケーシング30、冷却水或いは不凍液を通水できる冷却ジャケット31、ケーシング30内において中心回転軸に取り付けられた、上面に角型ディスク33を複数個有し、高速で回転する円盤状の回転体である表面改質手段としての分散ローター32、分散ローター32の外周に一定間隔を保持して配置された、表面に多数の溝が設けられているライナー34(尚、ライナー表面上の溝はなくても構わない)、表面改質された原料を所定粒径に分級するための手段である分級ローター35、冷風を導入するための冷風導入口46、被処理原料を導入するための原料供給口39、表面改質時間を自在に調整可能となるように、開閉可能なように設置された製品排出弁41、処理後の粉体を排出するための製品排出口40、分級ローター35と分散ローター32−ライナー34との間の空間を、分級ローター35へ導入される前の第一の空間47と、分級手段により微粉を分級除去された粒子を表面処理手段へ導入するための第二の空間48に仕切る案内手段である円筒形のガイドリング36。分散ローター32とライナー34との間隙部分が表面改質ゾーンであり、分級ローター35及びその周辺部分が分級ゾーンである。
上記表面改質装置では、製品排出弁41を閉じた状態で原料供給口39から微粉砕品を投入すると、投入された微粉砕品は、まずブロワー(図示しない)により吸引され、分級ローター35で分級される。その際、分級された所定粒径以下の微粉は装置外へ連続的に排出除去され、所定粒径以上の粗粉は遠心力によりガイドリング36の内周(第二の空間48)に沿いながら分散ローター32により発生する循環流にのり表面改質ゾーンへ導かれる。
表面改質ゾーンに導かれた原料は分散ローター32とライナー34間で機械式衝撃力を受け、表面改質処理される。表面改質された表面改質粒子は、機内を通過する冷風にのって、ガイドリング36の外周(第一の空間47)に沿いながら分級ゾーンに導かれる。この時発生した微粉は、分級ローター35により再度機外へ排出され、粗粉は循環流にのって再度表面改質ゾーンに戻され、繰り返し表面改質作用を受ける。一定時間経過後、製品
排出弁41を開き、製品抜取口42より表面改質粒子を回収する。
上記表面改質装置を用いた表面改質工程において、原料供給口39からの微粉砕品の投入から製品排出弁開放までの時間(サイクルタイム)と分散ローターの回転数が、トナーの球形度等をコントロールする上で重要である。
球形度を上げるには、サイクルタイムを長くするか、分散ローターの周速を上げるのが効果的である。本発明において、トナーの円形度を適切な範囲とするためには、分散ローターの周速を1.2×10mm/secとし、サイクルタイムを15〜60秒とすることが有効である。
また、重合性単量体組成物を水中に懸濁し、これを重合することにより直接トナー粒子を製造する方法、単量体には可溶で得られる重合体が不溶な水系有機溶剤を用い直接トナー粒子を製造する分散重合方法、乳化重合により製造したエマルションと着色剤等を凝集・会合させることによりトナー粒子を製造する方法等、従来公知の製造方法も採用可能である。
更に、外添剤を外添処理する方法としては、分級されたトナーと公知の各種外添剤を所定量配合し、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の粉体にせん断力を与える高速撹拌機を外添機として用いて、撹拌・混合することによりトナーを得ることができる。
以下、本発明における各種物性の測定方法について説明する。
<無機化合物の個数平均粒子径の測定方法>
無機化合物を走査型電子顕微鏡FE−SEM(日立製作所製S−4700)により50000倍に拡大し、画像視野中300個の無機化合物の粒径を、それぞれの無機化合物粒子の[長径+短径]/2として求め、当該300個の粒径の算術平均を求める。
<離型剤の溶融粘度の測定方法>
離型剤の溶融粘度は、E型回転粘度計を用いて測定する。粘度計としては、E型回転粘度計VT−500(HAAKE社製)を使用し、温度レギュレータ付きオイルバスにより測定温度を110℃に温度調整する。また、センサーには、PK1、0.5°を使用し、シェアレート6,000s−1及び1,500s−1で測定する。
<トナーの粒度分布の測定方法>
本発明において、トナーの平均粒径及び粒度分布は、コールターカウンターTA−II型(コールター社製)を用いて測定する。測定においては、電解液が使用されるが、この電解液には1%NaCl水溶液を使用する。1%NaCl水溶液は、1級塩化ナトリウムを使用して調製しても良いが、ISOTON R−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)等の市販品を使用しても良い。
測定法としては、前記電解水溶液100乃至150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1乃至5ml加え、更に測定試料を2乃至20mg加える。試料を懸濁した電解液を超音波分散器で約1乃至3分間分散処理し、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、2.00μm以上のトナーの体積、個数を測定して体積分布と個数分布とを算出し、重量平均粒径(D4)(各チャンネルの中央値をチャンネル毎の代表値とする)を求める。
チャンネルとしては、2.00乃至2.52μm;2.52乃至3.17μm;3.17乃至4.00μm;4.00乃至5.04μm;5.04乃至6.35μm;6.35乃至8.00μm;8.00乃至10.08μm;10.08乃至12.70μm;12.70乃至16.00μm;16.00乃至20.20μm;20.20乃至25.40μm;25.40乃至32.00μm;32.00乃至40.30μmの13チャンネルを用いる。
<トナー又は離型剤成分の最大吸熱ピークのピーク温度の測定方法>
トナー又は離型剤成分の最大吸熱ピークのピーク温度は、示差走査熱量計(DSC測定装置)DSC2920(TAインスツルメンツジャパン社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。
測定試料は3乃至7mg、好ましくは4乃至5mgを精密に秤量する。それをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを用い、測定温度範囲30乃至200℃の間、常温常湿下、下記プログラムにて測定を行う。次いで、下記昇温IIの過程において、温度30℃乃至200℃の範囲における吸熱ピークを確認する。そして、当該吸熱ピーク中の最大吸熱ピークのピークトップとなる温度を測定する。
温度曲線:昇温I (30℃乃至200℃、昇温速度10℃/min)
降温I (200℃乃至30℃、降温速度10℃/min)
昇温II(30℃乃至200℃、昇温速度10℃/min)
<ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用いた樹脂の分子量分布の測定方法>
ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用いた樹脂の分子量分布は以下の方法で測定する。
40℃のヒートチャンバー中で下記カラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を毎分1mlの流速で流す。そして、当該カラムに、樹脂をTHFに溶解し、濃度を0.5質量%に調整した測定試料を100μl注入して測定する。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。カラムとしては、1×10以上、2×10以下の分子量領域を的確に測定するために、市販のポリスチレンゲルカラムを複数組み合わせるのが良く、Waters社製のμ−styragel 500、103、104、105の組み合わせ、又は、昭和電工社製のshodex KA−801、802、803、804、805、806、807の組み合わせを用いる。
試料の分子量分布測定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、Pressure Chemical Co.製あるいは、東洋ソーダ工業社製の、分子量が6×10、2.1×10、4×10、1.75×10、5.1×10、1.1×10、3.9×10、8.6×10、2×10、4.48×10のものを用いる。なお、検量線作成にあたっては、少なくとも10点程度の上記標準ポリスチレン試料を用いる。
以下、本発明の具体的実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、以下の配合における部数は特に説明が無い場合は質量部である。
<結着樹脂(ハイブリッド樹脂)の製造例>
ビニル系共重合体の材料として、スチレン14質量部、2−エチルヘキシルアクリレート3質量部、フマル酸2質量部、α−メチルスチレンの2量体3質量部、及びジクミルパーオキサイドを滴下ロートに入れた。また、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン25質量部、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン15質量部、コハク酸9質量部、無水トリメリット酸5質量部、フマル酸24質量部及び酸化ジブチル錫をガラス製4リットルの四つ口フラスコに入れた。温度計、撹拌棒、コンデンサー、及び窒素導入管を四つ口フラスコに取りつけ、この四つ口フラスコをマントルヒーター内に設置した。次に四つ口フラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、130℃の温度で攪拌しつつ、先の滴下ロートより、ビニル系共重合体の単量体、架橋剤及び重合開始剤を約4時間かけて滴下した。次いで200℃に昇温を行い、約4時間反応させてハイブリッド樹脂を得た。ハイブリッド樹脂のガラス転移温度(Tg)は61℃、重量平均分子量(Mw)
は105000、数平均分子量(Mn)は4300であった。
<離型剤1乃至26の製造例>
表1に示す離型剤成分と表2に示す無機化合物の微粒子を、表3に示す混合割合でヘンシェルミキサーにより混合した後、それぞれの離型剤成分の融点に対して20℃低い温度に設定した加圧型ニーダーで15分間溶融混合し、離型剤1乃至22、24、25を得た。
また離型剤23、26は、110℃に設定した加圧型ニーダーで15分間溶融混合したものを使用した。
なお、離型剤1乃至25の、温度110℃、シェアレート6,000s−1における溶融粘度V6000、シェアレート1,500s−1における溶融粘度V1500、及びV1500/V6000を表3に示す。
Figure 0005147571
Figure 0005147571
Figure 0005147571
<磁性キャリアの製造例>
個数平均粒径0.30μmのマグネタイト粉と、個数平均粒径0.30μmのヘマタイト粉に対して、夫々4.0質量%のシラン系カップリング剤(3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン)を加え、容器内にて100℃以上で高速混合撹拌し、それぞれの微粒子を処理した。
・フェノール 10質量部
・ホルムアルデヒド溶液 6質量部
(ホルムアルデヒド40質量%、メタノール10質量%、水50質量%)
・処理したマグネタイト 77質量部
・処理したヘマタイト 7質量部
上記材料と、28%アンモニア水5質量部、水20質量部をフラスコに入れ、攪拌、混合しながら30分間で85℃まで昇温・保持し、3時間重合反応させて、生成するフェノール樹脂を硬化させた。その後、硬化したフェノール樹脂を30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗した後、風乾した。次いで、これを減圧
下(5mmHg以下)、60℃の温度で乾燥して、磁性体が分散された状態の球状の磁性体分散樹脂キャリアコアを得た。
コート材として、メチルメタクリレートとパーフルオロオクチルアクリレートとの共重合体(共重合比(質量%比)8:2、重量平均分子量45,000)を用い、これがコート時に上記磁性体分散樹脂キャリアコア100質量部に対して1質量部となるように、メチルエチルケトン及びトルエンの混合溶媒を溶媒として10質量%の上記メチルメタクリレートとパーフルオロオクチルアクリレートとの共重合体を含有するキャリアコート溶液を作製した。また、このキャリアコート溶液に、メラミン樹脂(個数平均粒径0.2μm)0.4質量部、カーボンブラック(個数平均粒径30nm、DBP吸油量50ml/100g)0.5質量部をホモジナイザーによりよく混合した。ついで、この混合溶液に上記磁性体分散樹脂キャリアコアを投入し、これに剪断応力を連続して加えながら溶媒を70℃で揮発させて、磁性体分散樹脂キャリアコア表面へ上記メチルメタクリレートとパーフルオロオクチルアクリレートとの共重合体をコートした。
上記メチルメタクリレートとパーフルオロオクチルアクリレートとの共重合体でコートされた樹脂コート磁性体分散樹脂キャリアコアを100℃で2時間撹拌することによって熱処理後、冷却、解砕し、200メッシュの篩で分級して、個数平均粒子径35μm、真比重3.7g/cm3、磁化の強さ58.0(Am/kg)の磁性キャリアAを得た。
<実施例1>
上記結着樹脂100質量部に対して、表4に示す離型剤を表4に示す部数(質量部)、着色剤としてC.I.ピグメントブルー 15:3を4質量部、荷電制御剤として3,5−
ジ−tert−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物を0.5質量部、をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行った。得られた混合物を二軸式押出機で溶融混練、冷却し、冷却物を、ハンマーミルを用いて粒径約1乃至2mm程度に粗粉砕した。次いで、粗粉砕物をエアージェット方式による微粉砕機で20μm以下の粒径に微粉砕した。
次に、得られた微粉砕物を図1に示した表面改質装置を用い、この表面改質装置に一回当たり1.3kgずつ投入した。分級ローター35の回転数を7300rpmとして微粒子を除去しながら、分散ローター32の回転数を5800rpmとして(回転周速を130m/sec)で70秒間表面処理を行った(原料供給口39より微粉砕物を投入終了後、70秒間処理後、製品排出弁41を開けて処理品として取り出した)。
その際、本実施例においては、分散ローター32上部に角型ディスク33を10個設置し、ガイドリング36と分散ローター32上の角型ディスク33の間隔を30mmとし、分散ローター32とライナー34との間隔を5mmとした。またブロワー風量を14m/min、ジャケットに通す冷媒の温度及び冷風温度(T1により測定)を−20℃とした。
この状態で繰り返し20分間運転した結果、分級ローター35の後方の温度(T2により測定)は27℃で安定した。
得られたシアントナー粒子の重量平均粒径(D4)は6.2μmであった。
次に得られたシアントナー粒子100質量部に、個数平均粒径が40nmであり疎水化処理した1.0質量部の酸化チタン微粉体及び個数平均粒径が110nmであり疎水化処理した1.5質量部の球状アモルファスシリカ微粉体を外添混合し、シアントナー1を得た。
さらに上記磁性キャリアとシアントナー1で二成分系現像剤・補給用現像剤を作製した。二成分系現像剤は、磁性キャリア92質量%、トナー8質量%で混合した。補給用現像剤は、磁性キャリア7質量%、トナー93質量%で混合した。
次に市販のフルカラー複写機 imagePRESS C1(キヤノン株式会社)を下記条件で出力できるように改造した。また、耐久試験は下記条件で実施し、耐久試験の前後で各種評価を行った。
条件:
印刷環境 温度23℃/湿度60RH%(以下「N/N」)
紙[1] カラーレーザーコピアペーパー(81.4g/m
紙[2] カラーレーザーコピア光沢厚紙NS-1000(209g/m
(いずれもキヤノンマーケティングジャパン株式会社)
画像形成速度 60枚(A4)/分(シアン単色で出力できるように改造した)
定着条件 120℃から210℃まで5℃刻みで定着温度の設定が変更できるように改造した。
画像 画像面積50%のベタ画像
(1)保存性の評価
保存性の評価方法としては、評価対象サンプル5gを容器(ポリエチレン製50mL容量のポリカップ)内に入れる。その後50℃で1週間放置したものを評価用のサンプルとする。
続いて、質量既知の100メッシュ上に該評価サンプルを乗せ、パウダーテスター(ホソカワミクロン社製)にて振幅1.2mm(ピーク間)の振動を30秒加える。振動完了後にメッシュ上に残留するトナー質量を求め、使用したサンプル量に対する残留量の比率で凝集性のレベルを以下の基準で判定した。結果を表5に示す。
A:10%未満 非常に良い。
B:10%以上20%未満 画像欠陥は殆ど発生しない。使用上問題ない。
C:20%以上30%未満 画像上に凝集物起因と思われるスジが極まれに発生する場合があるが、使用可能レベル。
D:30%以上40%未満 凝集物起因と思われるスジが多く発生する。問題あり。
E:40%以上 現像できない。使用不可能。
(2)フィルミング性の評価
フィルミング性の評価は、カラーレーザーコピアペーパーを使用し、画像面積50%のベタ画像5万枚耐久後、電子写真感光体の、表面層の膜厚を反射分光式干渉計(大塚電子(株)製 MCDP2000)を用いて測定した。次に、濡れた柔らかい布に100μmのアルミナ粉をつけ、電子写真感光体の表面を軽く10回擦った。このときの力加減は、予め確認しておいた、未使用の電子写真感光体を擦った際に表面層が削れない程度の力で行った。
その後、再度反射分光式干渉計を用いて表面層の膜厚を測定し、その差分をフィルミング量と規定した。得られた結果は次の基準で評価した。結果を表5に示す。
A:フィルミングは全く発生しておらず、非常に良好。
B:40オングストローム未満の発生量で、良好。
C:40オングストローム以上70オングストローム未満の発生量で、実用上問題なし。
D:70オングストローム以上100オングストローム未満の発生量で、クリーニング不良などの発生の可能性がある(使用上問題有り)。
E:フィルミング量が100オングストローム以上で、クリーニング不良やドラム上へのフィルミングにより画像欠陥が頻発する(使用不可能レベル)。
(3)定着開始温度及び定着温度領域の評価
出力画像を画像面積比率50%のベタ画像とし、単位面積当たりのトナー載り量を0.6mg/cm2に設定した。定着開始温度とオフセット開始温度の測定は、定着器の設定
温度を120℃から210℃迄の温度範囲で5℃おきに温度調節して、各々の温度で定着画像を出力し、得られた定着画像を4.9kPa(50g/cm2)の圧力をかけたシル
ボン紙で摺擦し、摺擦前後の濃度低下率が10%以下となる定着温度を定着開始温度とした。また定着開始温度から更に設定温度を上げて行き、目視で高温オフセットの発生しない温度の間を定着温度幅とした。評価の基準はそれぞれ以下のとおりである。
[定着開始温度(低温定着性)]
A:非常に優れた低温定着性である (130℃以下)
B:優れた低温定着性である (135℃以上、140℃以下)
C:低温定着が可能 (145℃以上、150℃以下)
D:定着開始温度がやや高い (155℃以上、160℃以下)
E:定着開始温度が高すぎる (165℃以上)
なお、省エネの観点から望まれる低温定着性として問題ないレベルは、A乃至Cである。
[定着温度領域]
A:非常に優れた定着温度幅を有する (60℃以上)
B:優れた定着温度幅を有する (50℃以上、55℃以下)
C:使用上問題ない (40℃以上、45℃以下)
D:定着温度幅が狭い (25℃以上、35℃以下)
E:定着温度幅が殆どない (20℃以下)
なお、製品として問題ないレベルは、A乃至Cである。それぞれ結果を表5に示す。
(4)光沢ムラ、及び連続通紙前後の光沢差の評価
光沢ムラ、及び連続通紙前後の光沢差はいずれも画像の光沢度(グロス)を測定し、その差によって評価を行った。
光沢度(グロス)の測定に関しては、ハンディ型グロスメーターPG−1M(日本電色工業株式会社製)を用い、A4全面ベタ、175℃で定着させた画像を測定した。測定としては、投光角度、受光角度をそれぞれ60°に合わせた。
光沢ムラは、カラーレーザーコピア光沢厚紙NS-1000で出力した画像上12点の
光沢度(グロス)を測定し、最大値と最小値との差で評価した。
<評価基準>
A:3.0未満 非常に良い。
B:3.0以上5.0未満 ほとんど気にならない。
C:5.0以上7.0%未満 光沢ムラが確認できるが使用上問題ない。
D:7.0以上9.0未満 かなり目立つ。問題あり。
E:9.0以上 高品位画像としてふさわしくない。
なお、写真画像の高画質複写物として使用上問題ないレベルは、A乃至Cまでである。
連続通紙前後の光沢差の評価は、カラーレーザーコピア光沢厚紙NS-1000で連続
100枚出力した画像(画像面積50%のベタ画像)の1枚目と100枚目の画像上12点の光沢度(グロス)の平均の差を測定した。
<評価基準>
A:1.0未満 非常に良い。
B:1.0以上1.5未満 ほとんど気にならない。
C:1.5以上2.0未満 使用上問題ない。
D:2.0以上3.0未満 差が目立つ。問題あり。
E:3.0以上 差がはっきりと分かる。
なお、写真画像の高画質複写物として使用上問題ないレベルは、A乃至Cまでである。結果をそれぞれ表6に示す。
実施例1では保存性に優れ、非常に良好な画像を出力することが出来た。
<実施例2乃至11>
実施例1において、離型剤を表4に示す離型剤に変更する以外は実施例1と同様にトナー、二成分系現像剤、補給用現像剤を調製し、実施例1と同様の方法で評価を行った。実施例1とほぼ同等に良好な画像を得ることができた。結果を表5及び6に示す。
<実施例12>
実施例1において、離型剤を表4に示す離型剤に変更する以外は実施例1と同様にトナー、二成分系現像剤、補給用現像剤を調製し、実施例1と同様の方法で評価を行った。実施例12ではワックスの融点が若干高いので、低温定着性は低下したが問題ないレベルであった。結果を表5及び6に示す。
<実施例13>
実施例1において、離型剤を表4に示す離型剤に変更する以外は実施例1と同様にトナー、二成分系現像剤、補給用現像剤を調製し、実施例1と同様の方法で評価を行った。実施例13では実施例1とほぼ同等に良好な画像を得ることができた。結果を表5及び6に示す。
<実施例14>
実施例1において、離型剤を表4に示す離型剤に変更する以外は実施例1と同様にトナー、二成分系現像剤、補給用現像剤を調製し、実施例1と同様の方法で評価を行った。実施例14ではワックスの融点が若干低いので、保存性やフィルミング性か低下したが問題ないレベルであった。結果を表5及び6に示す。
<実施例15>
実施例1において、離型剤を表4に示す離型剤に変更する以外は実施例1と同様にトナー、二成分系現像剤、補給用現像剤を調製し、実施例1と同様の方法で評価を行った。実施例15ではV1500/V6000がやや高く、V1500も若干高くなるため、フィルミング性、低温定着性、定着温度領域が若干低下した。また連続通紙前後の光沢差も認識できるが使用可能レベルであった。結果を表5及び6に示す。
<実施例16>
実施例1において、離型剤を表4に示す離型剤に変更する以外は実施例1と同様にトナー、二成分系現像剤、補給用現像剤を調製し、実施例1と同様の方法で評価を行った。実施例16ではV1500/V6000がやや低いため、光沢ムラが少し発生するが問題ないレベルであった。結果を表5及び6に示す。
<実施例17>
実施例1において、離型剤を表4に示す離型剤に変更する以外は実施例1と同様にトナー、二成分系現像剤、補給用現像剤を調製し、実施例1と同様の方法で評価を行った。実施例17では無機化合物の粒度が大きいため、フィルミング性、低温定着性が若干低下した。また光沢ムラも認識できるが使用可能レベルであった。結果を表5及び6に示す。
<実施例18>
実施例1において、離型剤を表4に示す離型剤に変更する以外は実施例1と同様にトナー、二成分系現像剤、補給用現像剤を調製し、実施例1と同様の方法で評価を行った。実施例18では無機化合物の粒度が小さいため、定着温度領域が若干低下した。また連続通紙前後の光沢差も認識できるが使用可能レベルであった。結果を表5及び6に示す。
<比較例1>
実施例1において、離型剤を表4に示す離型剤に変更する以外は実施例1と同様にトナー、二成分系現像剤、補給用現像剤を調製し、実施例1と同様の方法で評価を行った。比較例1では、添加微粒子の効果が得られないばかりか、定着温度領域が狭くなった。光沢ムラや連続通紙前後の光沢差も問題となるレベルであった。結果を表5及び6に示す。
<比較例2>
実施例1において、離型剤を表4に示す離型剤に変更する以外は実施例1と同様にトナー、二成分系現像剤、補給用現像剤を調製し、実施例1と同様の方法で評価を行った。比較例2では、ワックスの融点が高いため、無機化合物を添加することで低温定着性が悪化した。また、光沢ムラや連続通紙前後の光沢差は目立たないが、画像の光沢性が低いため、高画質複写物としては使用に値しなかった。結果を表5及び6に示す。
<比較例3>
実施例1において、離型剤を表4に示す離型剤に変更する以外は実施例1と同様にトナー、二成分系現像剤、補給用現像剤を調製し、実施例1と同様の方法で評価を行った。比較例3ではワックスの融点が低いため、保存性やフィルミング性が著しく悪化した。また、光沢ムラや連続通紙前後の光沢差も問題となるレベルであった。結果を表5及び6に示す。
<比較例4>
実施例1において、離型剤を表4に示す離型剤に変更する以外は実施例1と同様にトナー、二成分系現像剤、補給用現像剤を調製し、実施例1と同様の方法で評価を行った。比較例4では無機化合物の多量添加でV1500/V6000が高くなり、フィルミング性や低温定着性が悪化した。また、連続通紙前後の光沢差が非常に大きくなった。さらに画像の光沢性が低いため、高画質複写物としては使用に値しなかった。結果を表5及び6に示す。
<比較例5>
実施例1において、離型剤を表4に示す離型剤に変更する以外は実施例1と同様にトナー、二成分系現像剤、補給用現像剤を調製し、実施例1と同様の方法で評価を行った。比較例5ではV1500/V6000が小さくなり、無機化合物の十分な効果が得られなかった。そのため光沢ムラや連続通紙前後の光沢差も問題となるレベルであった。結果を表5及び6に示す。
<比較例6>
実施例1において、離型剤を表4に示す離型剤に変更する以外は実施例1と同様にトナー、二成分系現像剤、補給用現像剤を調製し、光沢ムラ及び連続通紙前後の光沢差の評価を定着温度135℃で行った以外は実施例1と同様の方法で評価を行った。比較例6では添加微粒子の効果が全く得られず、逆にフィルミング性や定着性を悪化させた。光沢ムラも悪化した。連続通紙前後の光沢差では、連続出力後の画像は定着不良で光沢性が大きく低下していた。結果を表5及び6に示す。
<比較例7>
実施例1において、離型剤を表4に示す離型剤に変更する以外は実施例1と同様にトナー、二成分系現像剤、補給用現像剤を調製し、光沢ムラ及び連続通紙前後の光沢差の評価を定着温度135℃で行った以外は実施例1と同様の方法で評価を行った。比較例7では添加微粒子の効果が全く得られず、逆にフィルミング性や定着性を悪化させた。光沢ムラ及び連続通紙前後の光沢差も悪化した。結果を表5及び6に示す。
<比較例8>
実施例1において、離型剤を表4に示す離型剤に変更する以外は実施例1と同様にトナー、二成分系現像剤、補給用現像剤を調製し、実施例1と同様の方法で評価を行った。比較例4では無機化合物の多量添加でV1500/V6000が高くなり、フィルミング性や低温定着性が悪化した。また、無機化合物の分散不良が発生している為か、光沢ムラも著しく悪化し、連続通紙前後の光沢差が非常に大きくなった。結果を表5及び6に示す。
Figure 0005147571
Figure 0005147571
Figure 0005147571
表面改質を行うことのできる装置の模式的断面図。
符号の説明
30 本体ケーシング
31 冷却ジャケット
32 分散ローター
33 角型ディスク
34 ライナー
35 分級ローター
36 ガイドリング
37 原料投入口
38 原料供給弁
39 原料供給口
40 製品排出口
41 製品排出弁
42 製品抜取口
43 天板
44 微粉排出部
45 微粉排出口
46 冷風導入口
47 第一の空間
48 第二の空間
49 表面改質ゾーン
50 分級ゾーン
T1 温度計
T2 温度計

Claims (4)

  1. 結着樹脂、着色剤、及び離型剤を少なくとも含有するトナーであって、
    前記トナーは、示差走査熱量計(DSC)によって測定される吸熱曲線において、温度30℃乃至200℃の範囲に1個又は複数の吸熱ピークを有し、前記吸熱ピーク中の最大吸熱ピークのピーク温度が50℃乃至90℃であり、
    前記離型剤は、Ti、Ca、Al、及びSiからなる群より選ばれる一種又は二種以上の元素を有する無機化合物を含有し、
    前記無機化合物を含有した前記離型剤は、E型粘度計を用い、温度110℃、シェアレート6,000s−1の条件で測定される溶融粘度をV6000とし、E型粘度計を用い、温度110℃、シェアレート1,500s−1の条件で測定される溶融粘度をV1500としたときに、前記V6000とV1500が、下記式(1)を満たすことを特徴とするトナー。
    式(1) 5.0 ≦ V1500/V6000 ≦ 9.5
  2. 前記無機化合物の個数平均粒子径が、8.0nm以上、500.0nm以下であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  3. 前記無機化合物が、TiO、SiO、Al、及びCaOからなる群より選ばれる一種又は二種以上の化合物を含有する酸化物、複合酸化物、またはそれらの混合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 前記離型剤は、離型剤成分と前記無機化合物とが混合されたものであり、
    前記無機化合物が、前記離型剤中に2.0質量%以上9.0質量%未満含有されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のトナー。
JP2008174546A 2008-07-03 2008-07-03 トナー Expired - Fee Related JP5147571B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008174546A JP5147571B2 (ja) 2008-07-03 2008-07-03 トナー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008174546A JP5147571B2 (ja) 2008-07-03 2008-07-03 トナー

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2010014949A JP2010014949A (ja) 2010-01-21
JP2010014949A5 JP2010014949A5 (ja) 2011-08-18
JP5147571B2 true JP5147571B2 (ja) 2013-02-20

Family

ID=41701119

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008174546A Expired - Fee Related JP5147571B2 (ja) 2008-07-03 2008-07-03 トナー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5147571B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9323166B2 (en) 2012-03-28 2016-04-26 Mitsui Chemicals, Inc. Electrophotographic toner
JP7470287B2 (ja) * 2020-04-07 2024-04-18 株式会社リコー 微粒子分散ワックス及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010014949A (ja) 2010-01-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4817152B2 (ja) トナー
JP5404742B2 (ja) 定着方法及び定着装置
US7288348B2 (en) Color toner
JP4290015B2 (ja) カラートナー及び画像形成装置
JP4596887B2 (ja) カラートナー及び二成分系現像剤
JP4963413B2 (ja) 非磁性一成分現像用トナーとその製造方法、現像剤、及び画像形成方法
JP4343672B2 (ja) フルカラー画像形成用カラートナー
EP1455236A2 (en) Color toner
JP2007025633A (ja) 非磁性トナーとその製造方法、現像剤、オイルレス定着方法及び画像形成方法
JP2005338807A (ja) 定着方法及び定着装置
JP2005338810A (ja) 現像方法、及びそれを用いた現像装置
JP2007065446A (ja) トナー及び電子写真装置
JP2005156824A (ja) カラートナー
JP4498078B2 (ja) カラートナー、及び、該カラートナーを用いたフルカラー画像形成方法
JP5147571B2 (ja) トナー
JP4582796B2 (ja) 非磁性トナー、現像剤、及び画像形成方法
JP5455477B2 (ja) トナー
JP4934415B2 (ja) トナー
JP4378210B2 (ja) 磁性微粒子分散型樹脂キャリア及び二成分系現像剤
JP4745823B2 (ja) 画像形成方法
JP4065527B2 (ja) 二成分系現像剤
JP4136780B2 (ja) カラー二成分系現像剤
JP4227538B2 (ja) カラートナー
JP2003280265A (ja) 画像形成方法
JP2006106414A (ja) 黒色トナー

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110701

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110701

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121024

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121030

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121127

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5147571

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151207

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees