JP2007025633A - 非磁性トナーとその製造方法、現像剤、オイルレス定着方法及び画像形成方法 - Google Patents

非磁性トナーとその製造方法、現像剤、オイルレス定着方法及び画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】オイルレス定着装置において、定着分離性、及び耐オフセット性、耐フィルミング性、耐熱保存性、光沢性が優れた非磁性トナーまたは非磁性1成分トナーとその製造方法を提供すると共に、オイルレス定着方法、並びに画像形成方法を提供する。
【解決手段】バインダー樹脂、ワックス及び着色剤をシリンダー内にスクリューが組み込まれた連続押し出し混練機で溶融混練し、ワックスを粒子状態で分散し、その粒子径分布における1.0μm未満のワックス粒子の含有量(個数比率)を35個数%以上55個数%未満とし、ワックス粒子径の最頻値を0.75μm以上1.00μm未満に制御調整する。【選択図】図1

Description

本発明は、非磁性トナー、特に定着装置にオイルを必要としないオイルレス定着装置に好適な非磁性トナーとその製造方法、非磁性トナーを含有する現像剤、オイルレス定着方法及び画像形成方法に関する。
従来、トナーの定着方式として、加熱ロール方式が広く採用されている。加熱ロール方式において、トナー像は、加熱溶融状態で加熱ロールの表面と圧接触する。このため、トナー像の一部が加熱ロール表面に付着して転移し、次の被定着シート上に汚れを生じさせる現象(オフセット現象)を引き起こすためその防止が課題となっている。また、この加熱ロール方式では、ロール部に分離爪や分離板等の分離機構を設けて、紙等の被定着シートがロール部を通過した後でロールに巻き付く、いわゆる定着分離不良を防止している。
しかしながら近年、複写機/プリンターの小型化により、定着分離用のオイルタンクを除去したオイルレス機構の定着装置が多くなってきており、この定着方式を適用した場合には分離不良や分離爪傷が発生するという問題がある。
上記問題に対処する手法として、例えば、トナー中にポリプロピレンやポリエチレン等のワックスを高充填させて加熱溶融時におけるトナーの定着分離性や離型性を向上させる方法が提案されている。
しかし、ポリプロピレンやポリエチレン等のワックスを高充填化する方法の場合、ワックスが通常トナー製造において使用される比較的極性の強いポリエステル樹脂と相溶性が悪く問題となっている。
このような問題を解決するため、分子末端に極性基を有する酸化型ポリオレフィンワックス等の変性ワックスを使用して、ポリエステル樹脂とワックスとの相溶性を改善し、ワックスの分散性を向上させる技術が提案されている。
しかしながら、この技術ではワックスの分散性は向上するものの、変性ワックスは未変性のワックスと比較して溶融粘度が高くなるため、ワックス本来の機能である離型性が低下し、定着分離性能や耐オフセット性が低下する問題がある。なお、加熱ロール表面をフッ素系樹脂等の分離性の優れた樹脂で被覆する方法等も提案されているが、再現性や耐久性等の問題がある。
耐オフセット性及び定着分離性についての問題は、特に、フルカラートナーにおいて顕著である。すなわち、フルカラートナーは、黒トナーと比較して定着加熱時の熱溶融性を高め、低粘度化し、光沢や透明性、色再現性を得る必要がある。しかしながら、このような要求特性を達成する樹脂を用いたフルカラートナーは、熱溶融時の分子間凝集力が低下しやすくなるため、定着ローラ通過時に加熱ローラヘのトナー付着性が増して、定着分離不良や高温オフセットが発生する。
この問題に対しては、樹脂の弾性機能を高めることにより、分離不良や高温オフセットを防止することは可能であるが、フルカラートナーの場合、光沢色のない画像になってしまい、色味と定着性の両立が問題となっている。
そこで、トナー中に分散するワックス粒子の粒子径分布において、粒径が1μm未満であるワックス粒子の含有量を55〜95個数%に規定した非磁性一成分用トナー(例えば、特許文献1参照。)が知られている。
しかし、1μm未満のワックス粒子が多いと、オイルレス定着におけるトナー表面の瞬時のワックス染み出しが遅くなるため、定着分離性に支障をきたす。
また、トナー中に分散するワックス粒子の粒子径分布における粒径の最頻値(トップピーク)が1.0〜1.5μmの間にあり、1.0以上1.5μm未満のワックス粒子の個数比率が20%以上40%未満であるトナー組成物(例えば、特許文献2参照。)が知られている。
しかしながら、1.0以上1.5μm未満のワックス粒子の個数比率が20%以上40%未満でワックス分散径のトップピークが1μmを超えると、例えば、1成分トナーの場合における現像ブレードの固着や感光体フィルミングの問題回避と定着分離性とを両立させることが困難となる。従って、上記技術では、オイルレス定着システムを採用しながら、現像システム、感光体クリーニング性をバランス良く両立することができない。
特許第3458629号明細書 特開2004−126268号公報
本発明は、上記の従来技術が有する問題に鑑みてなされたものであり、オイルを必要としないオイルレス定着装置において好適に用いられる、定着分離性、耐オフセット性、耐フィルミング性、耐熱保存性及び光沢性が優れた非磁性トナーまたは非磁性1成分トナーとその製造方法を提供することを目的とする。なお、定着分離性とは、記録シートと定着部材である加熱ロールとの分離性を指す。
さらに、非磁性トナーまたは非磁性1成分トナーを含有する現像剤、非磁性トナーまたは非磁性1成分トナー、あるいは現像剤を用いて形成されたトナー像をオイルレス定着装置により定着するオイルレス定着方法及び画像形成方法を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、バインダー樹脂、ワックス及び着色剤を含有する非磁性トナー中のワックス粒子径分布における1.0μm未満の粒子含有量(個数比率)と粒子径の最頻値を規定することにより上記課題が解決されることを見出し本発明に至った。以下、本発明について具体的に説明する。
すなわち本発明は、バインダー樹脂、ワックス及び着色剤を含有する非磁性トナーにおいて、
前記ワックスは粒子状態で分散し、該粒子径分布における1.0μm未満のワックス粒子の含有量(個数比率)が35個数%以上55個数%未満であり、ワックス粒子径の最頻値が0.75μm以上1.00μm未満であることを特徴とする非磁性トナーである。
また本発明は、上記記載の非磁性トナーにおいて、前記トナーが、非磁性一成分用トナーであることを特徴とする。
さらに本発明は、上記何れかに記載の非磁性トナーにおいて、前記粒子径分布における1.0μm以上2.00μm未満のワックス粒子の含有量(個数比率)が42.5個数%以上55個数%未満であることを特徴とする。
また本発明は、上記何れかに記載の非磁性トナーにおいて、前記粒子径分布における0.75μm以上1.00μm未満のワックス粒子の含有量(個数比率)が20個数%以上35個数%未満であることを特徴とする。
さらにまた本発明は、上記何れかに記載の非磁性トナーにおいて、前記粒子径分布における0.75μm以上1.25μm未満のワックス粒子の含有量(個数比率)が45個数%以上55個数%未満であることを特徴とする。
そして本発明は、上記何れかに記載の非磁性トナーにおいて、前記ワックスが、炭化水素系ワックスであることを特徴とする。
また本発明は、上記何れかに記載の非磁性トナーにおいて、前記ワックスの軟化点が、65℃以上75℃以下であることを特徴とする。
さらに本発明は、上記何れかに記載の非磁性トナーにおいて、前記バインダー樹脂は、軟化点が100℃以上120℃未満の第1バインダー樹脂と、軟化点が120℃以上140℃以下の第2バインダー樹脂とを含有し、該第1バインダー樹脂に対する該第2バインダー樹脂の含有比(重量比)は、50%以上75%以下であることを特徴とする。
さらに本発明は、上記記載の非磁性トナーにおいて、前記第2バインダー樹脂が、少なくとも縮重合系樹脂骨格及びビニル系樹脂骨格からなるハイブリッド樹脂であることを特徴とする。
また、上記記載の非磁性トナーにおいて、前記縮重合系樹脂骨格が、ポリエステル樹脂骨格であることを特徴とする。
そして本発明は、上記何れかに記載の非磁性トナーにおいて、前記バインダー樹脂とワックスの合計量に対するワックスの含有比(重量比)が、3.5%以上5.0%以下であることを特徴とする。
また本発明は、上記何れかに記載の非磁性トナーにおいて、前記トナーの軟化点が、115℃以上130℃以下であることを特徴とする。
さらに本発明は、上記何れかに記載の非磁性トナーを含有することを特徴とする現像剤に係るものである。
また本発明は、非磁性トナーを用いて形成されたトナー像をオイルレス定着装置により定着するオイルレス定着方法において、
前記トナーが、上記何れかに記載の非磁性トナーであることを特徴とするオイルレス定着方法に係るものである。
さらに本発明は、現像剤を用いて形成されたトナー像をオイルレス定着装置により定着するオイルレス定着方法において、
前記現像剤が、上記記載の現像剤であることを特徴とするオイルレス定着方法に係るものである。
そして本発明は、上記何れかに記載の非磁性トナーを用いて画像を形成することを特徴とする画像形成方法に係るものである。
さらに本発明は、上記記載の現像剤を用いて画像を形成することを特徴とする画像形成方法に係るものである。
また本発明は、バインダー樹脂、ワックス及び着色剤を含有し、該ワックスが粒子状態で分散し、粒子径分布における1.0μm未満のワックス粒子の含有量(個数比率)が35個数%以上55個数%未満であり、ワックス粒子径の0.05μm幅での頻度分布における最頻値が0.75μm以上1.00μm未満である非磁性トナーの製造方法であって、
前記バインダー樹脂として、軟化点が100℃以上120℃未満の第1バインダー樹脂と、ワックスの存在下に合成された軟化点が120℃以上140℃以下の第2バインダー樹脂とを用いることを特徴とする非磁性トナーの製造方法に係るものである。
本発明によれば、記録シートと加熱ロールとの定着分離性が優れ、かつ耐オフセット性、耐フィルミング性、耐熱保存性及び光沢性が優れたオイルレス定着装置に好適な非磁性トナーが提供される。特にフルカラー用トナーとした場合に優れた特性が発揮される。また、非磁性一成分用トナーとすることにより1成分現像システムに好適で、オイルレス定着システムにおいても優れた定着分離性や耐熱保存性等の前記各特性が発揮される。
そして、1.0μm以上2.00μm未満のワックス粒子の含有量を規定することにより、オイルレス定着において定着分離性をさらに向上させることができる。また、0.75μm以上1.00μm未満のワックス粒子の含有量を規定することにより、さらに現像ブレードの固着及びフィルミングを抑制することができる。また、0.75μm以上1.25μm未満のワックス粒子の含有量を規定することにより、定着分離性と現像ブレードの固着及びフィルミングのバランスをさらに良好に取ることができる。
また、バインダー樹脂(例えば、ポリエステル樹脂)と適度に非相溶な炭化水素系ワックスを用いれば、定着分離性をさらに向上させることができる。ワックスの軟化点を65℃以上75℃以下とすれば、耐熱性、光沢及び低温定着性を向上させることができる。
さらに、前記軟化点の異なる第1バインダー樹脂と第2バインダー樹脂を好適な混合比で含有するバインダー樹脂を用いれば、定着分離性及び耐オフセット性をさらに向上させることができる。また、第2バインダー樹脂が縮重合系樹脂及びビニル系樹脂(特に、ポリエステル樹脂)からなるハイブリッド樹脂であれば、ワックスの分散性、トナーの強靭性、定着性及び耐オフセット性を向上させることができる。また、ワックスの含有比を規定(3.5%以上5.0%以下)すれば、定着分離性や現像ブレードの固着及びフィルミングの抑制、さらには耐熱保存性をより良好に両立させることができる。
さらに、トナーの軟化点を115℃以上130℃以下とすれば、定着分離性と画像光沢度をより良好に両立させることができる。
また、現像剤に上記非磁性トナーを含有すれば、オイルレス定着装置においても優れた定着分離性、耐オフセット性、耐フィルミング性、耐熱保存性及び光沢性等が発現する。
本発明の定着方法及び画像形成方法によれば、オイルレス定着システムでも高画質で光沢性なども良好な再現性の良い画像形成が実現できる。
また、本発明の非磁性トナーの製造方法によれば、分散性を一層向上させることができ、ワックス粒子の粒径分布が規定されて、優れた定着分離性及び耐オフセット性、耐フィルミング性、耐熱保存性及び光沢性を有する非磁性トナーを容易に製造することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に説明する。
本発明の非磁性トナーは、バインダー樹脂、ワックス及び着色剤を含有し、ワックスは粒子状態で分散し、該粒子径分布における1.0μm未満のワックス粒子の含有量(個数比率)が35個数%以上55個数%未満であり、ワックス粒子径の最頻値が0.75μm以上1.00μm未満であることを特徴とする。すなわち、バインダー樹脂中のワックスは規定された特定の粒子径分布で分散されている。
ここで、本発明における「非磁性トナー」の定義として、バインダー樹脂、ワックス、着色剤等のトナー原料を用いて溶融混練した混練物を冷却後、粉砕及び分級して得られるトナーが含まれるほか、粉砕、分級前段階の冷却後の混練物も含むものとする。
すなわち、非磁性トナー中のワックスの規定された粒子径分布は、粉砕及び分級して得られるトナーにおいてだけでなく、分級前段階の冷却後の混練物においても達成されている。
また、本発明の非磁性トナーが特に1成分現像システムのトナーとして用いられる場合、1成分用トナーと表現する。1成分用トナーは、1成分現像システムの要求特性を満たすため、必要により帯電制御剤等の各種添加剤が加えられたり、表面処理が施されたりする。
上記のように本発明の非磁性トナーにおいては、粒子径分布における1.0μm未満のワックス粒子の含有量(個数比率)は35個数%以上55個数%未満であるのが好ましい。また、ワックス粒子径の最頻値は0.75μm以上1.00μm未満であるのが好ましく、さらに好ましくは0.80μm以上1.00μm未満である。
上記のようにワックス粒子の粒子径分布を制御調整して規定することにより、定着装置にオイルを必要としない、いわゆる定着時にオイル塗布をしないオイルレス定着システムにおいても優れた定着分離性を達成することができる。
また、ワックス粒子がトナー表面へ露出または突出することを抑制でき、さらには、ワックス粒子がトナー撹拌時等において、トナーから離脱することを抑制することができる。すなわち、優れた定着分離性と共に、耐オフセット性、耐フィルミング性、耐熱保存性及び光沢性を両立した非磁性トナーとすることができる。
このため、ワックスを比較的高充填する場合にも、感光体、中間転写体、現像スリーブ等の部材の表面へのワックスの汚染を抑制して、部材の耐久寿命をより長くすることができ、画質の優れる画像を長期に亘って提供することができる。特にフルカラー用トナーとした場合でも、定着分離不良や高温オフセットを発生することなく、優れた光沢性や色再現性などが実現できる。
ワックス粒子の粒子径分布が上記の範囲より大粒子径側ヘシフトした場合、例えば、粒子径1.00μm未満のワックス粒子の含有量(個数比率)が35%未満であると、画像形成装置の現像器内におけるトナーの撹拌時に、比較的粒子径の大きいワックス粒子がトナーから離脱しやすく、これによってトナー中のワックスの粒子径が小さくなったり、ワックス含有量が減少したり変動する。このような変動が起ると、一般的なオイルレス定着システムにいて、定着分離性を確保することが困難になる。
一方、1.00μm未満のワックス粒子の含有量(個数比率)が55%以上になると、ワックスの粒子径が小さすぎるために、トナー溶融時にワックスがトナーの表面に十分に染み出すことができず、定着分離性を確保することが困難になる。この傾向は、粒子径が0.75μm以上1.00μm未満のワックス粒子についてもほぼ同様である。
また、本発明においては、粒子径分布における1.0μm以上2.00μm未満のワックス粒子の含有量(個数比率)が42.5個数%以上55個数%未満であることが好ましい。このようにワックス粒子の含有量を規定することにより、上記特性と相俟ってオイルレス定着における定着分離性をさらに向上させることができる
さらに、粒子径分布における0.75μm以上1.25μm未満のワックス粒子の含有量(個数比率)が45個数%以上55個数%未満であることが好ましい。これにより、定着分離性及び耐熱保存性が向上し、しかも定着分離性と現像ブレードの固着及びフィルミングのバランスをさらに良好に取ることができる
また、前記粒子径分布における0.75μm以上1.00μm未満のワックス粒子の含有量(個数比率)が20個数%以上35個数%未満であることが好ましい。これにより、さらに現像ブレードの固着及びフィルミングを抑制することができる。
本発明においては、ワックスの分散径として、ワックスの平均分散粒子径の個数分布を用いた。具体的には、トナーをエポキシ樹脂に包埋して約100nmに超薄切片化し、四酸化ルテニウムで染色したものを、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて倍率1万倍で観察し、写真撮影により得られる画像から個々のワックスの平均粒子径を100個ランダムに観察し、それらの平均粒径の個数分布比率をヒストグラムの0.05μm幅を単位としてワックスの分散粒子径の分布とした。但し、分散粒子径の形状が球形ではなく、紡錘状等の非球形の場合は長軸と短軸との和を2で割ったものを平均粒子径とした。
次に、本発明のトナー組成分として用いられるワックスは、バインダー樹脂と非相溶であることを特徴とする。このようなワックスとしては、静電潜像現像用トナーの分野において使用されているワックス、すなわち定着装置のローラに対する離型性及び分離性を付与するためにトナーの添加材料として用いられているワックスを使用することができる。
具体的には、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のポリオレフィン系ワックス、酸化型ポリエチレンワックス、酸化型ポリプロピレンワックス等の酸変性ワックス、カルナバワックス、ライスワックス等の天然ワックス、モンタンワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィン系ワックス、高分子アルコールワックス等が挙げられる。定着分離性の観点から、パラフィン系ワックスなどの炭化水素系ワックスが好適であり、例えば、ポリエステル樹脂と適度に非相溶な炭化水素系ワックスを用いれば、定着分離性をさらに向上させることができる。
本発明においては、バインダー樹脂中へのワックスの分散を促進させるために、酸変性ワックスを用いてもよい。酸変性ワックスは、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンに、カルボキシル基を有し、重合性二重結合を有するモノマーを付加反応させることにより得ることができる。このようなモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸からなる群より選択される1種以上のモノマーが挙げられる。
酸変性ワックスの酸価は、通常、0.5KOHmg/g以上20KOHmg/g以下であり、1KOHmg/g以上5KOHmg/g以下が好適である。
本発明において、トナー中へ添加するワックスは、バインダー樹脂中へのワックスの分散性の観点から1種類であることが好ましい。1種類とすることで、トナー中に分散するワックスの粒子径を制御しやすくすることができる。
本発明におけるワックスの融点は、65℃以上75℃以下であることが好ましい。
融点が65℃より低くなると、耐熱性が低下し、75℃より高くなると、低温定着性が低下する。
なお、ワックスの融点は、DSC曲線におけるピーク温度から求められる。本発明では、示差走査熱量計DSC−200(セイコー電子社製)を用いて融点を測定しているが、DSC曲線が得られる装置であれば特に限定されない。
本発明において、バインダー樹脂とワックスの合計量に対するワックスの含有比(重量比)は、3.5%以上5.0%以下であることが好ましい。
ワックスの含有比が3.5%より小さくなると、オイルレス定着における定着分離性が低下し、5.0%より大きくなると、耐熱保存性が悪化し、ワックスに起因する画像ノイズ等の原因となる。すなわち、3.5%以上5.0%以下の範囲とすることにより、定着分離性や耐熱保存性をより良好にし、また現像ブレードの固着及びフィルミングを抑制、画像ノイズ等の発生を回避することができる。
ワックスは、前述のように分散性の観点からは1種類であることが好ましいが、必要により2種類以上のワックスを用いてもよい。その場合、ワックスの重量の合計が上記範囲内であればよい。また、粒子径分布及び軟化点に関しては、使用するワックスの混合物によって達成されていればよい。
本発明で用いられるワックスは、バインダー樹脂、着色剤等を混合するときに添加してもよいが、バインダー樹脂の合成時に添加することが好ましい。これにより、ワックスが樹脂中に予め均一分散されるため、トナー原料混練時におけるワックスの局在化が回避され、ワックス分散の均一化と安定化が可能となる。
本発明で用いられるバインダー樹脂は、特に制限されず、静電潜像現像用トナーの分野で公知のバインダー樹脂を用いることができる。具体的には、ポリエステル系樹脂等の縮重合系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル系共重合体等のビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、TOPAS−COC(Ticona社製)等の環状オレフィン樹脂(COC)等が挙げられる。
本発明における縮重合系樹脂としては、多価アルコールと多価カルボン酸を重縮合させることにより得られるポリエステル樹脂を使用することができる。
上記重縮合に用いられる多価アルコールのうち、2価アルコールとしては、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3,3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAアルキレンオキシド付加物、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
3価以上のアルコールとしては、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。
また、重縮合に用いられる多価カルボン酸のうち、2価のカルボン酸としては、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、イソドデシルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、イソオクテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、イソオクチルコハク酸、これらの酸の無水物、低級アルキルエステル等が挙げられる。
3価以上のカルボン酸としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸、これらの酸の無水物、低級アルキルエステル等が挙げられる。
本発明の目的とするオイルレス定着システムでは、縮重合系樹脂骨格及びビニル系樹脂骨格からなるハイブリッド樹脂も好適に用いることができる。
このようなハイブリッド樹脂は、縮重合系樹脂骨格の原料モノマーと、ビニル系樹脂骨格の原料モノマーと、両方の樹脂の原料モノマーと反応するモノマーとを同一容器中で混合し、縮重合系樹脂骨格を得る縮重合反応及びビニル系樹脂骨格を得るラジカル重合反応を並行して行わせて得られる。なお、両方の樹脂の原料モノマーと反応するモノマーとは、縮重合反応及びラジカル重合反応し得るモノマーである。例えば、縮重合反応し得るカルボキシル基とラジカル重合反応し得るビニル基を有するモノマーとして、フマル酸、マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。
ハイブリッド樹脂を形成する縮重合系樹脂骨格の原料モノマーとしては、上述した多価アルコール、多価カルボン酸等が挙げられる。
一方のビニル系樹脂骨格の原料モノマーとしては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−クロロスチレン等のスチレン誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のエチレン系不飽和モノオレフィン類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−ペンチル、メタクリル酸イソペンチル、メタクリル酸ネオペンチル、メタクリル酸3−メチルブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリル酸ドデシル等のメタクリル酸アルキルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸n−ペンチル、アクリル酸イソペンチル、アクリル酸ネオペンチル、アクリル酸3−メチルブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸ドデシル等のアクリル酸アルキルエステル類;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸;アクリロニトリル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、塩化ビニル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル、メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、ヘキシルビニルケトン、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル等が挙げられる。
ビニル系樹脂骨格を合成する際に用いるラジカル重合開始剤としては、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ系又はジアゾ系重合開始剤、過酸化ベンゾイル、メチルエチルケトン過酸化物、イソプロピルパーオキシカーボネート、過酸化ラウロイル等の過酸化物系重合開始剤等が挙げられる。
バインダー樹脂の酸価は、通常、1KOHmg/g以上50KOHmg/g以下であり、1KOHmg/g以上40KOHmg/g以下が望ましい。特に、ポリエステル系樹脂を用いる場合、このような酸価を有する樹脂を用いることにより、カーボンブラック等の着色剤等の分散性を向上させると共に、十分な帯電量を有するトナーとすることができる。
本発明においては、特に、オイルレス定着システムにおける定着分離性及び耐オフセット性をさらに向上させるため、バインダー樹脂としては、軟化点が100℃以上120℃未満の第1バインダー樹脂と、軟化点が120℃以上140℃以下の第2バインダー樹脂とを含有し、第1バインダー樹脂に対する第2バインダー樹脂の含有比(重量比)を50%以上75%以下とするのが好ましい。第1バインダー樹脂の軟化点が105℃以上115℃以下で、第2バインダー樹脂の軟化点が125℃以上135℃以下であるとさらに好ましい。また、定着分離性と耐オフセット性の観点から、第1バインダー樹脂に対する第2バインダー樹脂の含有比(重量比)は、50%以上75%以下であることが好ましい。
また、トナーの耐熱性の観点から、第1及び第2の樹脂のガラス転移点は、通常、50℃以上75℃以下であり、55℃以上70℃以下であることが好ましい。バインダー樹脂として、2種類以上の樹脂を使用する場合においては、混合した樹脂の酸価が上記の範囲内であればよい。
第1バインダー樹脂としては、前述の多価アルコールと多価カルボン酸を重縮合させて得られるポリエステル樹脂等の縮重合系樹脂が挙げられ、多価アルコールとして、ビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物、多価カルボン酸として、テレフタル酸及びフマル酸の少なくとも一方を主成分として用いて得られるポリエステル樹脂が好ましい。
第2バインダー樹脂としては、少なくとも前述した3価以上のアルコール及び3価以上のカルボン酸の少なくとも一方を含むモノマー成分を重縮合させて得られるポリエステル樹脂等の縮重合系樹脂が挙げられ、2価アルコールとして、ビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物、3価以上のカルボン酸として、トリメリット酸、2価カルボン酸として、テレフタル酸、フマル酸及びドデセニルコハク酸からなる群より選択される1種以上を主成分として用いて得られるポリエステル樹脂が好ましい。
また、第2バインダー樹脂としては、ポリエステル樹脂の原料モノマーと、ビニル系樹脂の原料モノマーと、両方の樹脂の原料モノマーと反応するモノマーとを同一容器中で混合し、ポリエステル樹脂を得る縮重合反応及びビニル系樹脂を得るラジカル重合反応を並行して行わせて得られる、ポリエステル樹脂及びビニル系樹脂からなるハイブリッド樹脂を用いることが好ましい。このような樹脂は、ワックスの分散性、トナーの強靭性、定着性、耐オフセット性等を向上させる観点から好ましい。
この場合、第2バインダー樹脂が合成される際の、全原料モノマー重量に対するビニル系樹脂原料モノマーの重量比は、通常5%以上30%以下であり、10%以上25%以下が好ましい。
このような第2の樹脂は、耐高温オフセット性の観点から、テトラヒドロフラン(THF)に不溶な成分を含有することが好ましい。なお、バインダー樹脂は、通常、THFに不溶な成分を0.1重量%以上30重量%以下含有し、0.1重量%以上10重量%以下含有することが好ましい。
本発明で用いられるワックスは、バインダー樹脂を合成する際に添加されていることが好ましい。このためには、バインダー樹脂を合成するためのモノマー中にワックスを添加した状態でモノマーの重合を行えばよい。
上記のような第1バインダー樹脂(低分子量成分)と第2バインダー樹脂(高分子量成分)を併用する場合においては、ワックスは、第1バインダー樹脂に比べて第2バインダー樹脂に分散しにくいため、第2バインダー樹脂を合成する際にワックスを添加し、ワックスの存在下に合成されたものであることが好ましい。
ワックス内添樹脂中における、ワックス分散粒子の粒径は2.0〜4.0μmが好ましい。2.0μmより小さいと、分散粒径が小さくなり過ぎ、定着分離性能が低下する。一方、4.0μmより大きいと、混練機によるワックス分散不良が発生しやすくなり、ワックスの分散粒径分布がブロードになる。
具体的には、ポリエステル樹脂を構成する酸モノマー及びアルコールモノマー(並びに所望により用いられるビニル系樹脂の原料モノマー)にワックスを添加した状態で縮重合反応(及び所望によりラジカル重合反応)を行えばよい。ワックスの存在下に合成されたバインダー樹脂を用いれば、トナー製造においてワックスの分散性を一層向上させることができる。これにより、優れた定着分離性、耐オフセット性、耐フィルミング性、耐熱保存性等が得られる。
本発明における非磁性トナーの組成分として用いる着色剤としては、従来から静電潜像現像用トナーの着色剤として使用されている公知の顔料及び染料を用いることができる。
具体的には、カーボンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、銅フタロシアニン、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・レッド184、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ソルベント・イエロー162、C.I.ピグメント・イエロー180、C.I.ピグメント・イエロー185、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等が挙げられる。バインダー樹脂の重量(バインダー樹脂にワックスが添加されている場合にはワックスの重量を含む)に対する着色剤の重量の比は、2%以上15%以下であることが好ましい。
トナー中に均一に分散させるため、着色剤は、予めバインダー樹脂と溶融混練し、冷却及び粉砕して得られるマスターバッチの形態で使用されることが好ましい。着色剤をマスターバッチの形態で使用する場合、マスターバッチの添加量は、着色剤の重量が上記の範囲内となるようにすればよい。
さらに、本発明の非磁性トナーは、帯電制御剤等の添加剤を含有してもよい。
帯電制御剤としては、従来から静電潜像現像用トナーの分野で帯電性を制御するために添加されている公知の帯電制御剤を用いることができる。
具体的には、フッ素系界面活性剤、サリチル酸金属錯体、アゾ系金属化合物等の含金属染料、マレイン酸を単量体成分として含む共重合体のような高分子酸、カリックスアレーン化合物、有機ホウ素化合物等が挙げられる。
本発明の非磁性トナーは前記バインダー樹脂、ワックス、着色剤及び必要により帯電制御剤等の添加剤を含有することができるものであり、これら各原料を溶融混練して得られた混練物を冷却後、粉砕及び分級して得られる。
ワックスの粒子径は、混練機及び混練機の諸条件を適宜選択することにより制御して調整することができる。
混練機としては、限定するものではないがバッチ式の2本ロール、バンバリーミキサー、KTK型2軸押出し機(神戸製鋼所社製)、TEM型2軸押出し機(東芝機械社製)、2軸押出し機(KCK社製)、PCM型2軸押出し機(池貝鉄工社製)、KEX型2軸押出し機(栗本鉄工所社製)等の連続式の2軸押出し機、コ・ニーダ(ブッス社製)等の連続式の1軸混練機等が挙げられる。
図1に示す連続押し出し混練機を用いて混練を行う場合を例として非磁性トナーの製造方法を説明する。
図1の連続押し出し混練機は、シリンダ15内にスクリュー16が組み込まれ、シリンダー内部が、原料投入側から順次、送り部12a、練り部13、送り部12bとして構成されている。すなわち、トナー組成分である上記各原料は、原料投入側である供給フィーダ11から投入され、送り部12aを経て、練り部13で混練され、再び送り部12bを経て、排出口14から排出される。なお、符号17は、バレルである。
混練条件としては、練り部比、シリンダ15の内部温度、スクリュー16の回転数を適宜選択すればよい。なお、練り部比とは、送り部の長さをそれぞれSa、Sbとし、練り部の長さをNとしたとき、スクリュー16の全長L〔(練り部の長さ及び送り部の長さの総和)=Sa+Sb+N〕に対する練り部の長さの比[N/(Sa+Sb+N)]を意味する。なお、練り部と送り部の配置は、図1の構成に限定されない。
上記のような条件で製造すれば、生産性良くワックス粒子の粒径分布が制御され、本発明の目的とする定着分離性、耐オフセット性、耐フィルミング性、耐熱保存性等の優れた非磁性トナーが製造される。
上記において、練り部比を小さくしたり、シリンダ15の内部温度を高くしたりすると一般的には、ワックスの粒子径は大きくなる。逆に、練り部比を大きくしたり、シリンダ15の内部温度を低くしたりするとワックスの粒子径は小さくなる。
連続押し出し混練機を用いる場合、通常、練り部比は10%以上30%程度(例えば、特開2004−126268号公報では15%から35%)であると推測されるが、このような長さでは、ワックスの分散粒径分布がブロードになる。
本発明におけるワックスの粒子径分布を規定するためには、練り部比は60%以上80%以下が好適である。すなわち、練り部比が60%未満であると、ワックス分散粒径がシャープになりにくく、ワックス分散径が大きくなり、一成分現像や転写においてノイズが発生しやすい。また、80%を超えるとワックス分散粒径が小径側にシフトして定着分離性能に悪影響を及ぼす。
シリンダ15の内部温度は、バインダー樹脂の軟化点以上であることが好ましいが、ワックスや顔料の分散を考慮すると、バインダー樹脂の軟化点とほぼ同等の温度程度が特に好ましい。
シリンダ15の内部温度は、通常、60℃以上150℃以下であり、70℃以上140℃以下が好適である。軟化点としては、2種類以上の樹脂が混合されているバインダー樹脂を使用する場合には、混合樹脂の軟化点を用い、ワックスが添加されているバインダー樹脂を使用する場合には、ワックスを含むバインダー樹脂の軟化点を用いる。
スクリュー16の回転数は、通常、50rpm以上200rpm以下であり、70rpm以上150rpm以下が好適である。
単軸型の連続混練機を用いる場合は、2軸型の連続混練機に比べて、練り部(ニーディングゾーン)内の滞留時間が長くなるため、ワックスの分散には、さらに適している。このため、単軸型の連続混練機を用いて、ニーディングゾーンをさらに本発明の如く最適化することにより、本発明におけるワックスの粒子径分布を効率良く達成することができる。
本発明の非磁性トナーは、前述のように、バインダー樹脂、ワックス及び着色剤並びに所望の添加剤を溶融混練して冷却した後、粉砕及び分級することによって得ることができ、その際、混練機及び混練条件を適宜選択することによって、非磁性トナーのワックスの粒子径分布を調整することができる。ワックスは、バインダー樹脂、着色剤等のトナー材料と同時に混合されても、バインダー樹脂の合成時に添加されてもよいが、後者がより好ましい。
すなわち、製造方法としては、軟化点が100℃以上120℃未満の第1バインダー樹脂と、軟化点が120℃以上140℃以下の第2バインダー樹脂からなるバインダー樹脂を含有し、第2バインダー樹脂としてワックスの存在下に合成されたものを用いることが好ましい。
このような製造方法を用いれば、本発明に規定する粒子径分布における1.0μm未満のワックス粒子の含有量(個数比率)を35個数%以上55個数%未満とし、ワックス粒子径の最頻値を0.75μm以上1.00μm未満とすることが容易となる。
本発明の非磁性トナーは、軟化点が115℃以上130℃以下であることが好ましい。
軟化点が115℃より低いと、定着分離性が低下し、130℃より高いと、画像光沢度が低下する。
また、非磁性トナーの体積平均粒子径は、通常、5μm以上10μm以下であり、6μm以上10μm以下が好適である。
本発明における現像剤は、いわゆるオイルレス定着装置を配備した現像システムに用いられるものであり、それぞれのシステム要求に合せてトナー粒子に内添剤や外添剤が付与されて調製される。例えば、非磁性トナー粒子に内添剤として帯電制御剤等が添加されたり、外添剤として疎水性シリカが付与されてシステム要求に合った現像剤とされる。
本発明の非磁性トナー粒子を含有する現像剤は、オイルレス定着装置においても定着分離性、耐熱保存性に優れるばかりでなく、耐オフセット性、耐フィルミング性、及び光沢性等も良好である。
本発明の非磁性トナーあるいは現像剤から得られるトナー像を定着させる際には、加熱ローラ等の加熱部材と、加熱部材に圧接して配置された加圧部材との圧接部、または加圧加熱部材との圧接部に、トナー像を担持した用紙等の記録シートを通過させる、定着用オイルを必要としないオイルレス定着方法を採用することが好適である。
なお、加熱部材の表面は、四フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリ四フッ化エチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂から形成されるのが好ましい。
上記のような定着方法を採用したオイルレス定着装置として、図2の要部概略構成図に示す定着装置を好ましく用いることができる。
図2の定着装置は、加熱部材として、加熱ローラ21、加圧部材として、加圧ローラ22を用いている。詳しくは、加熱ローラ21、加熱ローラ21に圧接される加圧ローラ22、定着後のシートを加熱ローラ21から分離するための分離板23を備えている。加熱ローラ21は、通常、アルミ芯金24上に弾性体層25及び表層26を有しており、アルミ芯金24内部にヒーター27を備えている。加圧ローラ22は、通常、アルミ芯金28上に弾性体層29及び表層30を有している。弾性体層25及び29の材質は、特に制限されないが、シリコーンゴムであることが好ましい。表層26及び30の材質は、特に制限されないが、フッ素系樹脂が好ましく、PFAが特に好ましい。
図2において、加熱ローラ21と加圧ローラ22の圧接部には、ニップ31が形成され、圧接部のニップ構成が、図中、上に凸となっていることが定着分離性を有利にする観点から好ましい。これにより、フルカラー画像を定着する場合に、加熱ローラ22の側に記録シート32が巻き付く現象を抑制することができる。なお、トナー像33を担持した記録シート32を、圧接部に、図中、右から左に通過させることにより、定着が行われる。
本発明の非磁性トナーあるいは現像剤を用いて形成されたトナー像をオイルレス定着装置により定着するオイルレス定着方法及び画像形成方法によれば、定着分離性が良好で高画質、かつ再現性の良い画像形成が行える。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
<ワックスを内添する複合ポリエステル樹脂の合成>
先ず、下記表1に示す樹脂A〜Dの組成に応じて、それぞれビニル系樹脂骨格の組成分である単量体と重合開始剤(触媒)を滴下ロートに入れた。なお、(St)はスチレン、(EHA)はアクリル酸2−エチルヘキシル、(BA)はアクリル酸ブチル、(DCP)はジクミルパーオキシドを示す。
次に、温度計、ステンレス製撹拌棒、流下式コンデンサー及び窒素導入管を取り付けたガラス製4つ口フラスコに、下記表1に示す樹脂A〜Dの組成に応じて、それぞれポリエステル樹脂骨格の成分である単量体のアルコール成分、酸成分及びエステル化触媒を仕込み、さらに、下記表2に示すワックス組成及び添加量と対応するようにそれぞれワックスを仕込んだ後、窒素雰囲気下、マントルヒーター中で加熱撹拌しながら、上記滴下ロートからビニル系樹脂骨格の成分である単量体及び重合開始剤を滴下した。滴下後、一定の温度に保持しながら付加重合反応を熟成させた後、再び昇温して縮重合反応を行った。なお、反応の進行は、軟化点を測定することにより追跡した。所定の軟化点に達した時点で反応を停止させて室温まで冷却し、下記表2に示す複合ポリエステル樹脂AWI〜AWIII、BWI、CWI、DWIをそれぞれ得た。
表1のポリエステル系樹脂組成において、(BPA−EO)はビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、(BPA−PO)はビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物、(AA)はアクリル酸、(DSA)はコハク酸誘導体、(FA)はフマル酸、(TMA)はトリメリット酸、(TPA)はテレフタル酸、(DBO)はジブチルパーオキシドを示す。
また、下記表2中のワックスの73パラ及び78パラはそれぞれ融点が73℃及び78℃のパラフィンワックスを、79PEは融点が79℃のポリエチレンワックスを、82天然は融点が82℃のカルナウバワックスを表し、ワックス添加率(Wax内添量)は、樹脂の製造に使用するモノマー及びワックスの合計重量に対するワックスの添加重量の割合を示す。
<樹脂Fの合成>
上記複合ポリエステル樹脂の合成において用いたビニル系樹脂骨格の成分である単量体、重合開始剤及びワックスを使用せず、下記表3に示す組成でポリエステル樹脂骨格の単量体成分であるアルコール成分及び酸成分を使用して縮重合反応を行ったこと以外は、上記と同様にして樹脂Fを製造した。
得られた複合ポリエステル樹脂AWI〜AWIII、BWI、CWI、DWI及び樹脂Fの軟化点Tmとガラス転移温度Tgを下記表2及び下記表3に併せて示した。
また、ワックスを内添しない樹脂A〜Dそのものを合成し、TmとTgを測定した結果を下記表1に併記する。TmとTgは下記条件により測定した。
〔Tmの測定条件〕
試料1.0gを秤量し、フローテスターCFT−500(島津製作所社製)及び直径0.5mm、高さ1.0mmのダイを使用し、昇温速度3.0℃/分、予熱時間3分、荷重30kgの条件で、40℃から140℃の範囲で測定を行い、試料が1/2流出したときの温度をTmとした。
〔Tgの測定条件〕
示差走査熱量計DSC−200(セイコー電子社製)を用い、試料10mgを精密に秤量して、アルミニウムパンに入れ、昇温速度30℃/分で常温から200℃まで昇温した後、冷却し、次に、昇温速度10℃/分で20℃から120℃の間で測定を行い、この昇温過程で30℃から90℃の範囲におけるメイン吸熱ピークのショルダー値をTgとした。なお、リファレンスとして、アルミナをアルミニウムパンに入れたものを使用した。
Figure 2007025633
Figure 2007025633
Figure 2007025633
(実施例1〜13及び比較例1〜11)
以下、「部」は全て「重量部」を表す。
上記で得られた各樹脂を粒径1mm以下に粗砕したものを以下のトナーの製造で用いた。
下記表4に示す混合比でワックス内添樹脂と樹脂Fを混合したバインダー樹脂100部(ワックスの重量を含む)及びC.I.Pigment Red 57−1を4.0部含有するマスターバッチをヘンシェルミキサーで混合した後、前記図1に示す構成の連続押し出し混練機を使用して溶融混練した。表4において、例えば実施例1の混合組成(H/L)60AWI/40Fは、樹脂AWIと樹脂Fを重量比60:40で混合したバインダー樹脂を示す。
また、上記マスターバッチは、C.I.Pigment Red 57−1(富士色素社製)50部と、下記表4に示す実施例及び比較例で使用するそれぞれのバインダー樹脂50部、水30部をヘンシェルミキサーで混合したものを、ロールの表面温度を130℃に設定した2本ロールで1時間混練し、冷却後、パルベライザーで直径1mmの粒子に粉砕したものである。
連続押し出し混練機によるそれぞれの混練条件、冷却条件(練り部比、シリンダの内部温度、スクリュー回転数、ローラ厚さ)は、下記表4に示す通りである。
得られた混練物を冷却プレスローラで所定の厚さに延伸し、冷却ベルトで冷却した後、フェザーミルで粗粉砕した。その後、ジェット粉砕機IDS(日本ニューマチック工業社製)で体積平均粒子径が6.8μmになるまで粉砕した後、DSX分級機(日本ニューマチック工業社製)を使用して微粉分級を行い、体積平均粒子径が7.5μmのトナー粒子を得た。
Figure 2007025633
得られたそれぞれのトナー粒子100部に対して、疎水性シリカR974(日本アエロジル社製)1.0部と、疎水性シリカAEROSIL 90G(日本アエロジル社製)のヘキサメチレンジシラザン処理品(BET比表面積65m2/g、pH6.0、疎水化度65%以上)1.0部を添加し、ヘンシェルミキサーを用いて周速30m/秒で90秒間混合処理し、目開き75μmの篩で篩ってトナー(一成分現像剤)を得た。
(評価及び評価結果)
上記実施例1〜13及び比較例1〜11で得られたトナーの定着分離性、耐熱保存性、画像光沢度、フィルミング及び固着についてそれぞれ以下の条件で評価した。結果を下記表4に示す。
[定着分離性]
非磁性一成分現像方式のフルカラープリンタLP−3000C(エプソン社製)を用いて、テストパターンA4縦通紙で先端余白3mmに幅36mmのべた帯画像(付着量1.1±0.1 mg/cm2)が現像されるように未定着画像を作成し、以下の定着装置を用いてH/H環境下(27℃、80%RH)で様々な定着温度で定着させ、分離可能/非オフセット温度域(加熱ローラからの紙の分離が良好に行われ、オフセット現象が発生しない定着温度範囲)を求めた。リコー製 タイプ6200Y目紙を転写紙として用いて評価した。
定着装置周速は、125mm/秒であった。定着装置は、フッ素系表層剤構成のソフトローラタイプのものである。詳しくは、前記図2における加熱ローラ21は、外径40mmで、アルミ芯金24上にシリコーンゴムからなる厚さ1.5mmの弾性体層25及びPFA表層26を有しており、アルミ芯金24の内部にヒーター27を備えている。また、加圧ローラ22は、外径35mmで、アルミ芯金28上にシリコーンゴムからなる厚さ3mmの弾性体層29及びPFA表層30を有している。さらに、加熱ローラ21と加圧ローラ22の圧接部には、幅7mmのニップ31が形成されている。この装置は、さらに定着後のシートを加熱ローラ21から分離するための分離板23を備えており、定着オイルは使用せずに実験を行った。なお、分離可能/非オフセット温度域が50℃以上であるものを○、30℃以上50℃未満であるものを△、30℃未満であるものを×として判定した。
[耐熱保存性]
耐熱保存性は、トナーを50℃で8時間保管した後、42メッシュの篩で2分間篩うことにより評価し、金網上の残存率が10%未満のものを◎、10%以上20%未満のものを○、20%以上30%未満のものを△、30%以上のものを×として判定した。
[画像光沢度]
画像光沢度は、フルカラープリンタLP−3000C(エプソン社製)を用いて、1.5cm×1.5cmのベタ画像(付着量1.1±0.1 mg/cm2)を印字した未定着画像を、前記図2の定着装置を用いて定着温度160℃で定着した画像の光沢度を光沢度計GM−060(ミノルタ社製)で評価した。光沢度が、5以上のものを○、3以上5未満のものを△(実用上問題ない)、3未満のものを×(実用上問題あり)として判定した。
[フィルミング]
フィルミングは、フルカラープリンタLP−3000C(エプソン社製)を用いて、B/W比6%の所定のプリントパターンをH/H環境下(27℃、80%RH)で1000枚連続印字した後に、感光体及び中間転写体ベルトを目視で観察評価した。感光体及び中間転写体にフィルミング及びブラックスポット(BS)の発生がなく、全く問題ないものを○、感光体及び中間転写体の一方でフィルミング及びBSの発生が見られたが、複写画像上には見えず、実用上問題ないものを△、感光体及び/または中間転写体にフィルミング及びBSの発生があり、画像上でも確認でき、実用上問題があるものを×として判定した。
[固着]
固着は、フィルミングの評価方法と同様に、H/H環境下で1000枚連続複写後に現像器のスリーブの状態および複写画像を目視により観察し、評価した。スリーブにスジまたはムラの発生がないものを○、スリーブにスジまたはムラが若干発生しているものの、複写画像上に縦スジがなく、実用上問題ないものを△、スリーブにスジまたはムラが多数発生しており、異音、トナー固着、トナーこぼれ等、実用上問題があるものを×として判定した。
Figure 2007025633
評価結果から、トナー中に分散する1μm未満のワックス粒子含有量と最頻値を前記のように規定した実施例1〜13で得た本発明のトナーは、いずれも定着分離性、耐熱保存性、画像光沢度、フィルミング及び固着が良好であり、オイルレス定着システムに要求される特性に関して実用上問題となる項目はなくバランスがとれていることがわかった。
一方、1μm未満のワックス粒子含有量と最頻値の少なくとも一方が前記規定外である比較例1〜10の場合には、評価特性のいずれかの項目が実用上において問題のあることがわかった。
本発明の非磁性トナーを製造するのに適した連続押し出し混練機の概略構成図である。 本発明において好ましく用いることができるオイルレス定着装置の要部概略構成図である。
符号の説明
11 供給フィーダ
12a 送り部
12b 送り部
13 練り部
14 排出口
15 シリンダ
16 スクリュー
17 バレル
21 加熱ローラ
22 加圧ローラ
23 分離板
24 アルミ芯金
25 弾性体層
26 表層
27 ヒーター
28 アルミ芯金
29 弾性体層
30 表層
31 ニップ
32 記録シート
33 トナー像

Claims (18)

  1. バインダー樹脂、ワックス及び着色剤を含有する非磁性トナーにおいて、
    前記ワックスは粒子状態で分散し、該粒子径分布における1.0μm未満のワックス粒子の含有量(個数比率)が35個数%以上55個数%未満であり、ワックス粒子径の0.05μm幅での頻度分布における最頻値が0.75μm以上1.00μm未満であることを特徴とする非磁性トナー。
  2. 前記トナーが、非磁性一成分用トナーであることを特徴とする請求項1に記載の非磁性トナー。
  3. 前記粒子径分布における1.0μm以上2.00μm未満のワックス粒子の含有量(個数比率)が42.5個数%以上55個数%未満であることを特徴とする請求項1または2に記載の非磁性トナー。
  4. 前記粒子径分布における0.75μm以上1.00μm未満のワックス粒子の含有量(個数比率)が20個数%以上35個数%未満であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の非磁性トナー。
  5. 前記粒子径分布における0.75μm以上1.25μm未満のワックス粒子の含有量(個数比率)が45個数%以上55個数%未満であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の非磁性トナー。
  6. 前記ワックスが、炭化水素系ワックスであることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の非磁性トナー。
  7. 前記ワックスの軟化点が、65℃以上75℃以下であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の非磁性トナー。
  8. 前記バインダー樹脂は、軟化点が100℃以上120℃未満の第1バインダー樹脂と、軟化点が120℃以上140℃以下の第2バインダー樹脂とを含有し、該第1バインダー樹脂に対する該第2バインダー樹脂の含有比(重量比)は、50%以上75%以下であることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の非磁性トナー。
  9. 前記第2バインダー樹脂が、少なくとも縮重合系樹脂骨格及びビニル系樹脂骨格からなるハイブリッド樹脂であることを特徴とする請求項8に記載の非磁性トナー。
  10. 前記縮重合系樹脂骨格が、ポリエステル樹脂骨格であることを特徴とする請求項9に記載の非磁性トナー。
  11. 前記バインダー樹脂とワックスの合計量に対するワックスの含有比(重量比)が、3.5%以上5.0%以下であることを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載の非磁性トナー。
  12. 前記トナーの軟化点が、115℃以上130℃以下であることを特徴とする請求項1〜11の何れかに記載の非磁性トナー。
  13. 請求項1〜12の何れかに記載の非磁性トナーを含有することを特徴とする現像剤。
  14. 非磁性トナーを用いて形成されたトナー像をオイルレス定着装置により定着するオイルレス定着方法において、
    前記トナーが、請求項1〜12の何れかに記載の非磁性トナーであることを特徴とするオイルレス定着方法。
  15. 現像剤を用いて形成されたトナー像をオイルレス定着装置により定着するオイルレス定着方法において、
    前記現像剤が、請求項13に記載の現像剤であることを特徴とするオイルレス定着方法。
  16. 請求項1〜12の何れかに記載の非磁性トナーを用いて画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
  17. 請求項13に記載の現像剤を用いて画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
  18. バインダー樹脂、ワックス及び着色剤を含有し、該ワックスが粒子状態で分散し、粒子径分布における1.0μm未満のワックス粒子の含有量(個数比率)が35個数%以上55個数%未満であり、ワックス粒子径の0.05μm幅での頻度分布における最頻値が0.75μm以上1.00μm未満である非磁性トナーの製造方法であって、
    前記バインダー樹脂として、軟化点が100℃以上120℃未満の第1バインダー樹脂と、ワックスの存在下に合成された軟化点が120℃以上140℃以下の第2バインダー樹脂とを用いることを特徴とする非磁性トナーの製造方法。
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