JP2003255587A - トナー - Google Patents

トナー

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JP2003255587A
JP2003255587A JP2002058693A JP2002058693A JP2003255587A JP 2003255587 A JP2003255587 A JP 2003255587A JP 2002058693 A JP2002058693 A JP 2002058693A JP 2002058693 A JP2002058693 A JP 2002058693A JP 2003255587 A JP2003255587 A JP 2003255587A
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正 道上
Yasuko Shibayama
寧子 柴山
Yuichi Mizoo
祐一 溝尾
Yusuke Hasegawa
雄介 長谷川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温定着性および耐高温オフセット性に優れ
たトナーを提供することを課題とする。 【解決手段】 トナーを、結着樹脂と着色剤と離型剤と
を少なくとも含有し、結着樹脂は軟化点の異なる2種の
樹脂を少なくとも含有し且つ離型剤が内添され、前記2
種の樹脂において、軟化点の高い樹脂中での離型剤の平
均分散径(DH)が軟化点の低い樹脂中での前記離型剤
の平均分散径(DL)よりも小さいことを特徴とする構
成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法、静電印刷法又はトナージェット方式記録法を利
用した記録方法に用いられるトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては光導電性物質
を利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜像を形
成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像し、必要に応
じて紙等の転写材にトナー画像を転写した後、加熱、圧
力、加熱加圧あるいは溶剤蒸気によりトナー画像を転写
材に定着してトナー画像を得るものである。
【0003】上述の最終工程であるトナー像を紙のごと
きシートに定着する方法として、現在最も一般的な定着
方法は、加熱ローラによる圧着加熱方式である。この方
式は、トナーに対して離型性を有する材料で表面を形成
した加熱ローラの表面に被定着シートのトナー像面を加
圧下で接触しながら、被定着シートを加熱ローラに通過
させることにより定着を行うものである。
【0004】この方法によれば加熱ローラ表面と被定着
シートのトナー像とが加圧下で接触するため、トナー像
を被定着シート上に融着する際の熱効率が極めて良好で
あり、迅速に定着を行うことができる。
【0005】しかしながらこの方法においては、加熱ロ
ーラ表面とトナー像とが溶融状態、加圧下で接触するた
めにトナー像の一部が定着ローラ表面に付着・転移し、
これが次の被定着シートに再転移するいわゆるオフセッ
ト現象が生じ、被定着シートを汚すという問題がある。
従って、トナーは、優れた低温定着性と耐高温オフセッ
ト性を両立させることが必要である。
【0006】これまでに、低温時の定着性と高温時の耐
オフセット性を両立すべく、種々のトナーが提案されて
いる。例えば、特開昭63−225244号公報〜63
−225246号公報では、低温定着性、高温耐オフセ
ット性、耐ブロッキング性を向上させる目的で2種の非
線状ポリエステルを含有してなるトナーが開示されてい
る。
【0007】またトナー中に離型剤を添加することによ
り、上記のオフセット現象を回避する方法も提案されて
いる。特開平5−88405号公報では離型剤を内添し
ている樹脂と内添していない樹脂とを混合して使用する
方法が開示されている。特開平10−274859号公
報では2種の離型剤を内添する粘度の異なる2種の樹脂
を使用したトナーが開示されている。特開平11−17
4730号公報では分散径が0.3μm以下で離型剤を
内添する樹脂を使用したトナーが開示されている。
【0008】しかしながら、プロセススピードが低速か
ら高速まで適用できる定着温度領域の広い、耐オフセッ
ト性に優れたトナーとしては、後述の画像特性と併せて
未だ改良すべき課題を残している。
【0009】近年においては、複写機のデジタル化、ト
ナーの微粒子化によりコピー画像の高画質化が望まれて
いる。しかし、トナーの微粒子化により画像の解像力や
鮮映度を上げることはできても、また種々の問題が生じ
てくる。トナー表面積が増えることにより、トナーの帯
電特性がより環境の影響を受けやすくなる。さらにトナ
ー粒子径を小さくすると、磁性体や着色剤、離型剤の分
散状態がトナーの帯電性に大さく影響を及ぼすことは明
白である。
【0010】また、最近のデジタル複写機に至っては、
文字入りの写真画像のコピー画像において、文字は鮮明
で、写真画像は原稿に忠実な濃度階調性が得られるとい
うことが要求されている。一般に、文字入り画像のコピ
ーにおいて文字を鮮明にするためにライン濃度を高くす
ると、写真画像の濃度階調性が損なわれるばかりでな
く、ハーフトーン部分では非常にガサついた画像にな
る。さらに、ライン濃度を高くするとトナーののり量が
多くなるために、転写時にトナーが感光体に押しつけら
れ感光体に付着して、かえってライン上のトナーが抜け
たいわゆる中抜け現象を起こし、低画質のコピー画像と
なる。また逆に写真画像の濃度階調性を良くしようとす
ると、文字ラインの濃度が低下し鮮明さが悪くなる。近
年においては、画像濃度を読み取り、デジタル変換する
ことによって濃度階調性はある程度改良されてきてはい
る。しかし未だ十分とはいえないのが現状である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
鑑みなされたものであり、低温定着性および耐高温オフ
セット性に優れたトナーを提供することを課題とする。
【0012】また、本発明は定着部材へのトナー汚染を
軽減できるトナーを提供することを課題とする。
【0013】さらに、本発明は耐久現像性に優れたトナ
ーを提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討の
結果、トナーを構成する結着樹脂およびこの結着樹脂中
における離型剤の分散性に着目し、特定の構成を有する
結着樹脂を用いると共に離型剤の結着樹脂中における分
散性を制御することにより、幅広い定着温度領域におい
てトナー低温定着性と高温耐オフセット性とを同時に満
足できることを見出し、本発明を完成させた。
【0015】すなわち、本発明は以下の通りである。
【0016】(1)結着樹脂と着色剤と離型剤とを少な
くとも含有するトナーであって、前記結着樹脂は軟化点
の異なる2種の樹脂を少なくとも含有し且つ離型剤が内
添され、前記2種の樹脂において、軟化点の高い樹脂中
での前記離型剤の平均分散径(DH)が軟化点の低い樹
脂中での前記離型剤の平均分散径(DL)よりも小さい
ことを特徴とするトナー。
【0017】(2)前記離型剤の平均分散径DLおよび
DHが下記式(1)を満足することを特徴とする(1)
のトナー。
【0018】
【数2】 DL−DH ≧ 1(μm) ・・・(1) (3)前記2種の樹脂の軟化点の差が20〜60℃であ
ることを特徴とする(1)または(2)のトナー。
【0019】(4)前記2種の樹脂において、軟化点の
低い樹脂の軟化点が80〜120℃であり、軟化点の高
い樹脂の軟化点が100〜160℃であることを特徴と
する(1)〜(3)のいずれかのトナー。
【0020】(5)前記離型剤の平均分散径DLが0.
5〜10μmであり且つ平均分散径DHが0.1〜6μ
mであることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかの
トナー。
【0021】(6)前記結着樹脂が縮重合系重合体を含
有することを特徴とする(1)〜(5)のいずれかのト
ナー。
【0022】(7)前記結着樹脂が付加重合系重合体を
含有することを特徴とする(1)〜(5)のいずれかの
トナー。
【0023】(8)前記結着樹脂が縮重合系重合体と付
加重合系重合体とを含有することを特徴とする(1)〜
(5)のいずれかのトナー。
【0024】(9)前記結着樹脂に含有される軟化点の
高い樹脂と軟化点の低い樹脂の質量比が80/20〜2
0/80であることを特徴とする(1)〜(8)のいず
れかのトナー。
【0025】(10)前記離型剤が脂肪族炭化水素系ワ
ックスであることを特徴とする(1)〜(9)のいずれ
かのトナー。
【0026】(11)前記離型剤が長鎖アルキルアルコ
ールまたは長鎖アルキルカルボン酸であることを特徴と
する(1)〜(9)のいずれかのトナー。
【0027】(12)前記離型剤が植物系ワックスであ
ることを特徴とする(1)〜(9)のいずれかのトナ
ー。
【0028】(13)前記離型剤の示差走査型熱量計
(DSC)で測定される昇温時の吸熱ピーク温度で規定
される融点が70〜140℃であることを特徴とする
(1)〜(12)のいずれかのトナー。
【0029】(14)前記結着樹脂100質量部に対し
て前記離型剤を2〜15質量部含有することを特徴とす
る(1)〜(13)のいずれかのトナー。
【0030】(15)結着樹脂100質量部に対して、
着色剤として磁性酸化鉄を20〜150質量部含有する
ことを特徴とする(1)〜(14)のいずれかのトナ
ー。
【0031】(16)疎水化処理されたシリカ微粉体が
外添されていることを特徴とする(1)〜(15)のい
ずれかのトナー。
【0032】(17)前記シリカ微粉体がシリコーンオ
イルで処理されていることを特徴とする(16)のトナ
ー。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明のトナーは結着樹脂と着色
剤と離型剤とを少なくとも含有し、結着樹脂は軟化点の
異なる2種の樹脂を少なくとも含有し且つ離型剤が内添
されていることを特徴とする。また、本発明のトナーは
結着樹脂に含有される2種の樹脂において、軟化点の高
い樹脂中(以下「高軟化点樹脂」と表記することがあ
る)での前記離型剤の平均分散径(DH)が軟化点の低
い樹脂(以下「低軟化点樹脂」と表記することがある)
中での前記離型剤の平均分散径(DL)よりも小さいこ
とを特徴とする。
【0034】本発明は、少なくとも軟化点の異なる2種
類の樹脂からなる結着樹脂を用い、且つそれぞれの樹脂
中に含有される離型剤の分散径を制御することにより、
トナー中での離型剤の分散状態を最適化するものであ
る。これにより、定着領域が広く、離型性、耐久現像性
に優れたトナーを提供することができる。
【0035】トナー中における離型剤には2つの効果が
期待される。1つは定着ローラへのオフセットを抑制す
る離型効果であり、もう1つは結着樹脂中に取り込まれ
ることによってトナー全体の粘度を下げる可塑効果であ
る。離型効果はトナーに温度がかかった時のトナーから
の離型剤が染み出す早さが早いほど発現しやすく、この
ためトナー中での分散粒径は比較的大きいほうが好まし
い。一方、離型効果は離型剤が結着樹脂中に均一に取り
込まれている方が発現しやすいため、離型剤は結着樹脂
中である程度小さな粒径で存在していたほうが好まし
い。
【0036】本発明では、トナー中で低軟化点成分を形
成する低分子量の結着樹脂中に比較的大きな粒径で離型
剤を存在させることにより、離型剤の持つ離型性を最大
限に発現させることで耐高温オフセットの発生を効果的
に抑制することができる。また定着ローラとの離型性に
も優れるため、定着ローラへのトナー汚染を有効に防ぐ
ことが可能となる。またトナー中で高軟化点成分を形成
する高分子量の結着樹脂中に離型剤が比較的小さな粒径
で存在することとなり、離型剤の持つ可塑効果を有効に
及ぼすことで良好な低温定着性を示すものとなる。
【0037】本発明のトナーに含有される離型剤におい
て、離型剤の持つ離型効果と可塑効果の発現を更に効果
的にするために上記DHとDLが下記式(1)を満たす
ことが好ましい。
【0038】
【数3】 DL−DH ≧ 1(μm) ・・・(1)
【0039】さらに、本発明で用いられる離型剤におい
て、軟化点の異なる樹脂中における各平均分散径DH、
DLそれぞれの好ましい値は以下の通りである。各平均
分散型の本発明で用いられる離型剤の、軟化点の高い樹
脂中における平均分散径DHは0.1〜6μmであり、
軟化点の低い樹脂中における平均分散径DLは0.5〜
10μmであることが好ましい。より好ましくはそれぞ
れ、DHが0.5〜4μm、DLが1〜8μmである。
上記DHが0.1μm以下になると、トナーの離型性が
低下し、定着ローラ汚染などが起こりやすくなる。一
方、DHが6μm以上になると可塑効果が発現しづらく
なり、低温定着性を阻害するようになる。また、上記D
Lが0.5μm以下になると離型剤がトナーへ及ぼす離
型効果が低くなり高温オフセットが発生しやすくなる。
DLが10μm以上になるとトナー中での離型剤の分散
性が不充分になりやすくなり、トナー中に遊離した離型
剤成分や、分散性の悪い成分を多く含み、帯電特性の低
下を招きやすくなる。
【0040】本発明において、樹脂中の離型剤の平均分
散径は、透過型電子顕微鏡(TEM)の写真画像につい
て公知の方法で画像解析を行うことにより算出すること
ができる。
【0041】本発明のトナーに使用される結着樹脂とし
ては、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、
ポリエステル樹脂成分とスチレン−アクリル系樹脂成分
を含むハイブリッド樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブ
タジエン樹脂、ポリウレタン樹脂などが挙げられるが、
特に限定されず従来公知の樹脂を用いることができる。
このうち特に、ポリエステル樹脂及びハイブリッド樹脂
などが定着性などの点で好ましい。
【0042】本発明のトナーに使用される結着樹脂は少
なくとも軟化点の異なる2種の樹脂からなる。この時2
種の樹脂の組み合わせとしては特に制限されないが、分
散性の点から主成分が同じ2種類の樹脂であることが好
ましい。また2種類の樹脂において、軟化点の差は20
〜60℃以下であることが好ましい。上記2種の樹脂の
軟化点の差は25〜55℃であることがより好ましい。
軟化点の差が20℃以下であると低温定着性と高温オフ
セット性のバランスがとりづらくなる。また60℃以上
になると2種類の樹脂の相溶性が低下するため分散不良
を発生しやすくなり、帯電特性などに悪影響を及ぼすよ
うになる。
【0043】上記結着樹脂において、定着性の点から軟
化点の低い樹脂の軟化点は好ましくは80〜120℃、
より好ましくは85〜115℃である。また、軟化点の
高い樹脂の軟化点は好ましくは100〜160℃、より
好ましくは110〜150℃以下である。
【0044】また、本発明で用いられる結着樹脂中に含
有される、軟化点の高い樹脂と軟化点の低い樹脂の質量
比は80/20〜20/80であることが低温定着性及
び耐高温オフセット性の点で好ましく、75/25〜2
5/75であることがより好ましい。
【0045】本発明で用いられる結着樹脂において、縮
重合系重合体の代表的なものとして挙げられるポリエス
テル樹脂またはポリエステル樹脂成分の原料モノマーと
しては、アルコール成分とカルボン酸、もしくはカルボ
ン酸無水物、カルボン酸エステル等の酸成分とが使用で
きる。
【0046】具体的にアルコール成分としては、2価以
上のアルコールであれば特に限定はないが、エチレング
リコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオ
ール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘ
キサンジオール、水素化ビスフェノールA、また(ア)
式で表されるビスフェノール誘導体及び下記(イ)式で
示されるジオール類が挙げられる。
【0047】
【化1】
【0048】
【化2】
【0049】また、酸成分である2価のカルボン酸とし
てはフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタ
ル酸等のベンゼンジカルボン酸類又はその無水物;コハ
ク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸等のアル
キルジカルボン酸類又はその無水物、またさらに炭素数
6〜18のアルキル基で置換されたコハク酸またはその
無水物;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコ
ン酸等の不飽和ジカルボン酸またはその無水物などが挙
げられる。
【0050】またグリセリン、ペンタエリスリトール、
ソルビット、ソルビタン、さらには、例えばノボラック
型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテル等の多価
アルコール類;トリメリット酸、ピロメリット酸、ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物などの多価カ
ルボン酸類等が挙げられる。
【0051】付加重合系重合体の結着樹脂の代表的なも
のとして挙げられるスチレン−アクリル系樹脂またはス
チレン−アクリル系樹脂成分を生成するためのビニル系
モノマーとしては次のようなものが挙げられる。
【0052】スチレン:o−メチルスチレン、m−メチ
ルスチレン、p−メチルスチレン、p−フェニルスチレ
ン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、
p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレ
ン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチ
レン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレ
ン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレ
ン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、
m−ニトロスチレン、o−ニトロスチレン、p−ニトロ
スチレン等のスチレン及びその誘導体;エチレン、プロ
ピレン、ブチレン、イソブチレン等のエチレン不飽和モ
ノオレフィン類;ブタジエン、イソプレン等の不飽和ポ
リエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、
フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエステ
ル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリ
ル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリ
ル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタ
クリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリ
ル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミ
ノエチル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステ
ル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブ
チル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、
アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリ
ル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル
等のアクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビ
ニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビ
ニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシル
ケトン、メチルイソプロペニルケトン等のビニルケトン
類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N
−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビ
ニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、
メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸も
しくはメタクリル酸誘導体等が挙げられる。
【0053】さらに、マレイン酸、シトラコン酸、イタ
コン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸等
の不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸無
水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物等
の不飽和二塩基酸無水物;マレイン酸メチルハーフエス
テル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン酸ブ
チルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエステ
ル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコン酸
ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエステ
ル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フマル
酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフエス
テル等の不飽和塩基酸のハーフエステル;ジメチルマレ
イン酸、ジメチルフマル酸等の不飽和塩基酸エステル;
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸等の
α、β−不飽和酸無水物;該α、β−不飽和酸と低級脂
肪酸との無水物;アルケニルマロン酸、アルケニルグル
タル酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物及び
これらのモノエステル等のカルボキシル基を有するモノ
マーが挙げられる。
【0054】さらに、2−ヒドロキシルエチルアクリレ
ート、2−ヒドロキシルエチルメタクリレート、2−ヒ
ドロキシルプロピルメタクリレートなどのアクリル酸ま
たはメタクリル酸エステル類、4−(1−ヒドロキシ−
1−メチルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−
1−メチルヘキシル)スチレン等のヒドロキシル基を有
するモノマーが挙げられる。
【0055】また、本発明で用いられるスチレン−アク
リル系樹脂は、必要に応じて以下に例示するような架橋
性モノマーで架橋された重合体であってもよい。
【0056】芳香族ジビニル化合物として例えば、ジビ
ニルベンゼン、ジビニルナフタレンが挙げられ;アルキ
ル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類として例えば、
エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレン
グリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジ
アクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペ
ンチルグリコールジアクリレート、及び以上の化合物の
アクリレートをメタクリレートに代えたものが挙げら
れ;エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリ
レート化合物類としては、例えばジエチレングリコール
ジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエ
チレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレ
ングリコール#600ジアクリレート、ジプロピレング
リコールジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレ
ートをメタアクリレートに代えたものが挙げられ;芳香
族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレー
ト化合物類として例えば、ポリオキシエチレン(2)−
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジア
クリレート、ポリオキシエチレン(4)−2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、
及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代
えたものが挙げられ;ポリエステル型ジアクリレー卜類
として例えば、商品名MANDA(日本化薬)が挙げら
れる。
【0057】多官能の架橋剤としては、ペンタエリスリ
トールトリアクリレート、トリメチロールエタントリア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリ
ゴエステルアクリレート、及び以上の化合物のアクリレ
ートをメタクリレートに代えたもの;トリアリルシアヌ
レート、トリアリルトリメリテート;が挙げられる。
【0058】これらの架橋剤は、他のモノマー成分10
0質量%に対して、0.01〜10質量%(より好まし
くは0.03〜5質量%)用いることができる。
【0059】これらの架橋性モノマーのうち、トナー用
結着樹脂に定着性、耐オフセット性の点から好適に用い
られるものとして、芳香族ジビニル化合物(特にジビニ
ルベンゼン)、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結
ばれたジアクリレート化合物類が挙げられる。
【0060】本発明で用いられるスチレン−アクリル系
樹脂を製造する場合に用いられる重合開始剤としては、
例えば、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,
2'−アゾビス(4−メトキシ−2,4ジメチルバレロ
ニトリル)、2,2'−アゾビス(−2,4−ジメチル
バレロニトリル)、2,2'−アゾビス(−2−メチル
ブチロニトリル)、ジメチル−2,2'−アゾビスイソ
ブチレート、1,1'−アゾビス(1−シクロヘキサン
カルボニトリル)、2−カーバモイルアゾ−イソブチロ
ニトリル、2,2'−アゾビス(2,4,4−トリメチ
ルペンタン)、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−
4−メトキシバレロニトリル、2,2'−アゾビス(2
−メチル−プロパン)、メチルエチルケトンパーオキサ
イド、アセチルアセトンパーオキサイド、シクロヘキサ
ノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類、2,
2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチル
ハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイ
ド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパー
オキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチ
ルクミルパーオキサイド、ジ−クミルパーオキサイド、
α,α'−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)
ベンゼン、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパ
ーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイル
パーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイル
パーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、m−トリ
オイルパーオキサイド、ジ−イソプロピルパーオキシジ
カーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカ
ーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネー
ト、ジ−2−エトキシエチルパーオキシカーボネート、
ジ−メトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、
ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシカー
ボネート、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキ
サイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチル
パーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシネオ
デカノエイト、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキ
サノエイト、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブ
チルパーオキシベンゾエイト、t−ブチルパーオキシイ
ソプロピルカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシイ
ソフタレート、t−ブチルパーオキシアリルカーボネー
ト、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイ
ト、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタ
レート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレートが挙げら
れる。
【0061】ポリエステル樹脂成分及びスチレン−アク
リル系樹脂成分を含むハイブリッド樹脂を合成する場
合、上述のポリエステル樹脂成分とスチレン−アクリル
系樹脂成分の両方と反応し得るモノマー成分を含むこと
が必要である。ポリエステル樹脂成分を構成するモノマ
ーのうちスチレン−アクリル系樹脂成分と反応し得るも
のとしては、例えばフマル酸、マレイン酸、シトラコン
酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸又はその無水
物などが挙げられる。スチレン−アクリル系樹脂成分を
構成するモノマーのうちポリエステル樹脂成分と反応し
得るものとしては、カルボキシル基又はヒドロキシル基
を有するものや、アクリル酸もしくはメタクリル酸エス
テル類が挙げられる。
【0062】ハイブリッド樹脂を得る方法としては、先
に挙げたビニル系樹脂成分及びポリエステル樹脂成分の
それぞれと反応しうるモノマー成分を含むポリマーが存
在しているところで、どちらか一方もしくは両方の樹脂
の重合反応をさせることにより得る方法が好ましい。
【0063】本発明において樹脂に内添される離型剤と
しては次のものが挙げられる。低分子量ポリエチレン、
低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワック
ス、パラフィンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワック
ス、また酸化ポリエチレンワックスなどの脂肪族炭化水
素系ワックスの酸化物、またはそれらのブロック共重合
物;サゾールワックス、モンタン酸エステルワックスな
どの脂肪酸エステルを主成分とするワックス類、及び脱
酸カルナバワックスなどの脂肪酸エステル類を一部また
は全部を脱酸化したものなどが挙げられる。さらに、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸などの飽和直鎖
脂肪酸類;ブランジン酸、エレオステアリン酸、バリナ
リン酸などの不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、
アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウ
ビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコー
ルなどの飽和アルコール類;ソルビトールなどの多価ア
ルコール類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラ
ウリン酸アミドなどの脂肪酸アミド類;メチレンビスス
テアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エ
チレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステ
アリン酸アミドなどの飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレ
ンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン
酸アミド、N,N'ジオレイルアジピン酸アミド、N,
N'ジオレイルセバシン酸アミドなどの不飽和脂肪酸ア
ミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,
N'ジステアリルイソフタル酸アミドなどの芳香族系ビ
スアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カル
シウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム
などの脂肪族金属塩(一般に金属石けんといわれている
もの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリ
ル酸などのビニル系モノマーを用いてグラフト化させた
ワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドなどの脂肪酸と
多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素
添加などによって得られるヒドロキシル基を有するメチ
ルエステル化合物;炭素数12以上の長鎖アルキルアル
コールまたは長鎖アルキルカルボン酸;木蝋、ライスワ
ックス、カルナウバワックス、キャンデリラワックス等
の植物系ワックスなどが挙げられる。
【0064】本発明において特に好ましく用いられるワ
ックスとしては、脂肪族炭化水素系ワックスが挙げられ
る。例えば、アルキレンを高圧化でラジカル重合あるい
は低圧化でチーグラー触媒で重合した低分子量のアルキ
レンポリマー:高分子量のアルキレンポリマーを熱分解
して得られるアルキレンポリマー;一酸化炭素及び水素
を含む合成ガスからアーゲ法により得られる炭化水素の
蒸留残分から、あるいはこれらを水素添加して得られる
合成炭化水素ワックスがよい。さらにプレス発汗法、溶
剤法、真空蒸留の利用や分別結晶方式により炭化水素ワ
ックスの分別を行ったものがより好ましく用いられる。
母体としての炭化水素は、金属酸化物系触媒(多くは2
種以上の多元系)を使用した一酸化炭素と水素の反応に
よって合成されるもの[例えばジントール法、ヒドロコ
ール法(流動触媒床を使用)によって合成された炭化水
素化合物];ワックス状炭化水素が多く得られるアーゲ
法(同定触媒床を使用)により得られる炭素数が数百ぐ
らいまでの炭化水素;エチレンなどのアルキレンをチー
グラー触媒により重合した炭化水素が、分岐が少なくて
小さく、飽和の長い直鎖状炭化水素であるので好まし
い。特にアルキレンの重合によらない方法により合成さ
れたワックスがその分子量分布からも好ましいものであ
る。
【0065】本発明において使用されるワックスは、ワ
ックスを含有するトナーの示差走査熱量計で測定される
DSC曲線において、70〜140℃の領域に吸熱メイ
ンピークを有することが、トナーの低温定着性及び耐高
温オフセット性の点で好ましい。上記DSC曲線におけ
る吸熱メインピークのより好ましい位置は75〜130
℃の領域である。
【0066】離型剤は結着樹脂100質量部あたり2〜
15質量部内添するのが定着性、帯電特性の点で好まし
い。より好ましくは3〜12質量部である。
【0067】本発明では離型剤は結着樹脂中に混合、す
なわち内添される。離型剤は通常、樹脂を溶剤に溶解し
樹脂溶液温度を上げ、攪拌しながら添加混合する方法
や、樹脂合成前にモノマーと同時に添加する方法で結着
樹脂に内添される。このような場合、結着樹脂中の離型
剤の平均分散径を制御する方法としては、樹脂製造時に
おける攪拌条件や、樹脂取り出し時の冷却条件などを制
御することがあげられる。また水素引き抜き反応を起こ
す重合開始剤を添加することで、離型剤を樹脂と一部反
応させる方法も挙げられる。また樹脂と離型剤とを混練
機などで混合して、所望の分散径に制御することも可能
である。
【0068】なお、本発明のトナーに用いられる結着樹
脂において、軟化点の高い樹脂中での離型剤の平均分散
径は、軟化点の低い樹脂中での平均分散径よりも小さ
い。このように軟化点の異なる2種の樹脂中での離型剤
の平均分散径をそれぞれ異なる大きさとするには、例え
ば以下の方法が挙げられる。まず上記したように軟化点
の異なる2種の樹脂に離型剤をそれぞれ添加混合して各
樹脂中における平均分散径を所望の値となるように調整
する。そして、それぞれ離型剤が内添された2種の樹脂
を混合することにより、本発明で用いられる少なくとも
軟化点の異なる2種の樹脂からなる結着樹脂を得ること
ができる。
【0069】本発明では、必要に応じて一種または二種
以上の離型剤をさらにトナー粒子中に含有させてもかま
わない。
【0070】本発明のトナーを磁性トナーとして用いる
場合、磁性材料がトナーに含有される。磁性トナーに含
まれる磁性材料としては、マグネタイト、マグヘマイ
ト、フェライト等の酸化鉄、及び他の金属酸化物を含む
酸化鉄;Fe、Co、Niのような金属、あるいはこれ
らの金属とAl、Co、Cu、Pb、Mg、Ni、S
n、Zn、Sb、Be、Bi、Cd、Ca、Mn、S
e、Ti、W、Vのような金属との合金、及びこれらの
混合物等が挙げられる。
【0071】磁性材料としては、従来四三酸化鉄(Fe
34)、三二酸化鉄(γ−Fe23)、酸化鉄亜鉛(Z
nFe24)、酸化鉄イットリウム(Y3Fe512)、
酸化鉄カドミウム(CdFe24)、酸化鉄ガドリニウ
ム(Gd3Fe512)、酸化鉄銅(CuFe24)、酸
化鉄鉛(PbFe1219)、酸化鉄ニッケル(NiFe
24)、酸化鉄ネオジム(NdFe23)、酸化鉄バリ
ウム(BaFe1219)、酸化鉄マグネシウム(MgF
24)、酸化鉄マンガン(MnFe24)、酸化鉄ラ
ンタン(LaFeO3)、鉄粉(Fe)、コバルト粉
(Co)、ニッケル粉(Ni)等が知られているが、本
発明では上述した磁性材料を単独であるいは2種以上の
組み合わせで選択使用する。磁性トナーに特に好適に用
いられる磁性材料は四三酸化鉄またはγ−三二酸化鉄の
微粉末である。
【0072】これらの磁性材料は平均粒径が0.1〜2
μm程度で、795.8kA/m(10kエルステッ
ド)印加での磁気特性が抗磁力1.5kA/m〜12k
A/m、飽和磁化50〜200Am2/kg(好ましく
は50〜100Am2/kg)、残留磁化2〜20Am2
/kgのものが望ましい。
【0073】上記磁性材料は磁性トナーの着色剤として
の機能をも有する。使用量としては結着樹脂100質量
部に対して磁性材料20〜150質量部使用するのが良
い。
【0074】また、一成分、二成分を問わず着色剤とし
ては、カーボンブラック、チタンホワイトやその他あら
ゆる顔料及び/又は染料を用いることができる。例えば
本発明のトナーを磁性カラートナーとして使用する場合
には、染料としては、C.I.ダイレクトレッド1、
C.I.ダイレクトレッド4、C.I.アシッドレッド
1、C.I.ベーシックレッド1、C.I.モーダント
レッド30、C.I.ダイレクトブルー1、C.I.ダ
イレクトブルー2、C.I.アシッドブルー9、C.
I.アシッドブルー15、C.I.ベーシックブルー
3、C.I.ベーシックブルー5、C.I.モーダント
ブルー7、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベ
ーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6等
がある。顔料としては、黄鉛、カドミウムイエロー、ミ
ネラルファストイエロー、ネーブルイエロ−、ナフトー
ルイエローS、ハンザイエローG、パーマネントイエロ
ーNCG、タートラジンレーキ、赤口黄鉛、モリブデン
オレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオ
レンジ、ベンジジンオレンジG、カドミウムレッド、パ
ーマネントレッド4R、ウォッチングレッドカルシウム
塩、エオシンレーキ、ブリリアントカーミン3B、マン
ガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレット
レーキ、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレー
キ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、
ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC、
クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、
マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリー
ンG等がある。
【0075】また、本発明のトナーを二成分フルカラー
用トナーとして使用する場合には、次の様なものが挙げ
られる。マゼンタ用着色顔科としては、C.I.ピグメ
ントレッド1,2,3,4,5,6,7,8,9,1
0,11,12,13,14,15,16,17,1
8,19,21,22,23,30,31,32,3
7,38,39,40,41,48,49,50,5
1,52,53,54,55,57,58,60,6
3,64,68,81,83,87,88,89,9
0,112,114,122,123,163,20
2,206,207,209、C.I.ピグメントバイ
オレット19、C.I.バットレッド1,2,10,1
3,15,23,29,35等が挙げられる。
【0076】上記顔料を単独で使用しても構わないが、
染料と顔料とを併用してその鮮明度を向上させた方がフ
ルカラー画像の画質の点からより好ましい。マゼンタ用
染料としては、C.I.ソルベントレッド1,3,8,
23,24,25,27,30,49,81,82,8
3,84,100,109,121、C.I.ディスバ
ースレッド9、C.I.ソルベントバイオレット8,1
3,14,21,27、C.I.ディスパースバイオレ
ット1等の油溶染料、C.I.ベーシックレッド1,
2,9,12,13,14,15,17,18,22,
23,24,27,29,32,34,35,36,3
7,38,39,40、C.I.ベーシックバイオレッ
ト1,3,7,10,14,15,21,25,26,
27,28等の塩基性染料が挙げられる。
【0077】その他の着色顔料として、シアン用着色顔
料としては、C.I.ピグメントブルー2,3,15,
16,17、C.I.バットブルー6、C.I.アシッ
ドブルー45または下記式で示される構造を有するフタ
ロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換
した銅フタロシアニン顔料等である。
【0078】
【化3】
【0079】イエロー用着色顔科としては、C.I.ピ
グメントイエロー1,2,3,4,5,6,7,10,
11,12,13,14,15,16,17,23,6
5,73,83、C.I.バットイエロー1,3,20
等が挙げられる。尚、着色剤の使用量は結着樹脂100
質量部に対して0.1〜60質量部、好ましくは0.5
〜50質量部である。
【0080】本発明のトナーは、その帯電性を安定化さ
せる為に必要に応じて荷電制御剤を用いることができ
る。荷電制御剤は、樹脂成分100質量部当たり0.1
〜10質量部、好ましくは0.1〜5質量部使用するの
が好ましい。荷電制御剤としては、以下のものが挙げら
れる。
【0081】トナーを負帯電性に制御するものとして例
えば有機金属錯体、キレート化合物が有効で、その例と
してはモノアゾ金属錯体;アセチルアセトン金属錯体:
芳香族ヒドロキシカルボン酸又は芳香族ジカルボン酸の
金属錯体又は金属塩が挙げられる。他には、芳香族モノ
及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル
類やビスフェノールなどのフェノール誘導体が挙げられ
る。
【0082】トナーを正荷電性に制御するものとして、
ニグロシン及び脂肪酸金属塩などによる変性物;トリブ
チルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフ
トスルホン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフル
オロボレートなどの四級アンモニウム塩、及びこれらの
類似体であるホスホニウム塩などのオニウム塩及びこれ
らのレーキ顔料;トリフェニルメタン染料及びこれらの
レーキ顔料(レーキ化剤としては、りんタングステン
酸、りんモリブデン酸、りんタングステンモリブデン
酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン
酸、フェロシアン化合物など);高級脂肪酸の金属塩;
ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、
ジシクロヘキシルスズオキサイドなどのジオルガノスズ
オキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボ
レート、ジシクロヘキシルスズボレートなどのジオルガ
ノスズボレートが挙げられる。これらを単独であるいは
2種類以上を組み合わせて用いることができる。これら
の中でもニグロシン系化合物、四級アンモニウム塩など
の荷電制御剤が特に好ましく用いられる。
【0083】本発明のトナーに用いられる流動性向上剤
としては、トナー粒子に外添することにより、トナーの
流動性を向上し得るものが挙げられる。例えばフッ化ビ
ニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末等
のフッ素系樹脂粉末;湿式製法シリカ、乾式製法シリカ
等の微粉末シリカ、微粉末酸化チタン、微粉末アルミ
ナ、それらをシランカップリング剤、チタンカップリン
グ剤、シリコーンオイル等により表面処理を施した処理
シリカ、処理酸化チタン、処理アルミナ等が挙げられ
る。
【0084】好ましい流動性向上剤としては、ケイ素ハ
ロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された微粉体であ
り、乾式法シリカ又はヒュームドシリカと称されるもの
である。例えば、四塩化ケイ素ガスの酸素、水素中にお
ける熱分解酸化反応を利用するもので、基礎となる反応
式は次の様なものである。
【0085】
【化4】 SiCl4+2H2+O2 → SiO2+4HCl この製造工程において、例えば塩化アルミニウム又は塩
化チタン等の他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン
化合物と共に用いることによってシリカと他の金属酸化
物の複合微粉体を得ることも可能であり、それらも包含
する。その粒径は、平均の一次粒径として0.001〜
2μmの範囲内であることが好ましく、特に好ましく
は、0.002〜0.2μmの範囲内のシリカ微粉体を
使用するのが良い。
【0086】ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により
生成された市販のシリカ微粉体としては、例えば以下の
様な商品名で市販されているものがある。
【0087】 AEROSIL(日本アエロジル社) 130 200 300 380 TT600 MOX170 MOX80 COK84 Ca−O−SiL(CABOT Co.社) M−5 MS−7 MS−75 HS−5 EH−5 Wacker HDK N 20 V15 (WACKER−CHEMIE GMBH社) N20E T30 T40 D−C Fine SiliCa(ダウコーニングCO.社) Franso1(Fransil社) さらには、該ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化により生
成されたシリカ微粉体に疎水化処理した処理シリカ微粉
体を用いることがより好ましい。該処理シリカ微粉体に
おいて、メタノール滴定試験によって測定された疎水化
度が30〜80の範囲の値を示すようにシリカ微粉体を
処理したものが特に好ましい。
【0088】疎水化方法としては、シリカ微粉体と反応
あるいは物理吸着する有機珪素化合物及び/又はシリコ
ーンオイルで化学的に処理することによって付与され
る。好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸
気相酸化により生成されたシリカ微粉体を有機ケイ素化
合物で処理する。
【0089】有機ケイ素化合物としては、ヘキサメチル
ジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラ
ン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラ
ン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシ
ラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチ
ルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、
α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチル
トリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラ
ン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリ
ルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビ
ニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラ
ン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシ
シラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビルテ
トラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメ
チルジシロキサンおよび1分子当たり2〜12個のシロ
キサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞれ1個宛
のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポリシロキ
サン等が挙げられる。これらは1種あるいは2種以上の
混合物で用いられる。
【0090】窒素原子を有するアミノプロピルトリメト
キシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ジメ
チルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジエチルアミ
ノプロピルトリメトキシシラン、ジプロピルアミノプロ
ピルトリメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルトリ
メトキシシラン、モノブチルアミノプロピルトリメトキ
シシラン、ジオクチルアミノプロピルジメトキシシラ
ン、ジブチルアミノプロピルジメトキシシラン、ジブチ
ルアミノプロピルモノメトキシシラン、ジメチルアミノ
フェニルトリエトキシシラン、トリメトキシシリル−γ
−プロピルフェニルアミン、トリメトキシシリル−γ−
プロピルベンジルアミン等のシランカップリング剤も有
機ケイ素化合物として単独あるいは併用して使用され
る。好ましいシランカップリング剤としては、へキサメ
チルジシラザン(HMDS)が挙げられる。
【0091】本発明で用いる好ましいシリコーンオイル
としては、25℃における粘度が0.5〜10000セ
ンチストークス、好ましくは1〜1000センチストー
クス、さらに好ましくは10〜200センチストークス
のものが用いられ、例えばジメチルシリコーンオイル、
メチルフェニルシリコーンオイル、α−メチルスチレン
変性シリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイ
ル、フッ素変性シリコーンオイルが特に好ましい。シリ
コーンオイル処理の方法としては、例えばシランカップ
リング剤で処理されたシリカ微粉体とシリコーンオイル
とをヘンシェルミキサー等の混合機を用いて直接混合す
る方法;ベースとなるシリカ微粉体にシリコーンオイル
を噴霧する方法;あるいは適当な溶剤にシリコーンオイ
ルを溶解あるいは分散させた後、シリカ微粉体を加え混
合し溶剤を除去する方法;を用いることが可能である。
【0092】シリコーンオイル処理シリカは、シリコー
ンオイルの処理後にシリカを不活性ガス中で200℃以
上(より好ましくは250℃以上)に加熱し表面のコー
トを安定化させることがより好ましい。
【0093】本発明においては、シリカをあらかじめカ
ップリング剤で処理した後にシリコーンオイルで処理す
る方法、またはシリカをカップリング剤とシリコーンオ
イルで同時に処理する方法によって処理されたものが好
ましい。
【0094】流動性向上剤は、BET法で測定した窒素
吸着による比表面積が30m2/g以上、好ましくは5
0m2/g以上のものが良好な結果を与える。トナー1
00質量部に対して流動性向上剤0.01〜8質量部、
好ましくは0.1〜4質量部使用するのが良い。
【0095】また、本発明のトナーはキャリアと混合し
て二成分トナーとして用いることができる。キャリアの
電流値はキャリア表面の凹凸度合い、被覆する樹脂の量
を調整して20〜200μAにするのが良い。
【0096】キャリア表面を被覆する樹脂としては、ス
チレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタ
クリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル共重合
体、メタクリル酸エステル共重合体、シリコン樹脂、フ
ッ素含有樹脂、ポリアミド樹脂、アイオノマー樹脂、ポ
リフェニレンサルファイド樹脂など、或いはこれらの混
合物を用いることができる。
【0097】キャリアコアの磁性材料としては、フェラ
イト、鉄過剰型フェライト、マグネタイト、γ−酸化鉄
等の酸化物や、鉄、コバルト、ニッケルのような金属或
いはこれらの合金を用いることができる。また、これら
の磁性材料に含まれる元素としては、鉄、コバルト、ニ
ッケル、アルミニウム、銅、鉛、マグネシウム、スズ、
亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウ
ム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングス
テン、バナジウム等が挙げられる。
【0098】本発明のトナーを作製するには結着樹脂、
着色剤及び/又は磁性体、荷電制御剤またはその他の添
加剤をヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機によ
り充分混合し、ニーダー、エクストルーダー等の熱混練
機を用いて溶融、捏和及び練肉して樹脂類を互いに相溶
させ、溶融混練物を冷却固化後に固化物を粉砕し、粉砕
物を分級して本発明のトナーを得ることができる。
【0099】本発明において、トナーを粉砕する方法と
しては機械的衝撃力を加える方法が好ましい。機械的衝
撃力を与える処理としては、例えば川崎重工業(株)製
粉砕機KTM、ターボ工業(株)製ターボミル等の機械
式粉砕機を用いる方法、あるいはホソカワミクロン社製
のメカノフュージョンシステムや、奈良機械製作所製の
ハイブリダイゼーションシステムなどの装置により処理
する方法が挙げられる。これらの装置をそのまま、ある
いは適宜改良して使用することが好ましい。
【0100】さらに、流動性向上剤とトナーとをヘンシ
ェルミキサー等の混合機により充分混合し、トナー粒子
表面に流動性向上剤を有するトナーを得ることができ
る。
【0101】以下にトナー製造用装置として一般的に使
用されるものを示すが、これらに限定されるものではな
い。
【0102】
【表1】
【0103】
【表2】
【0104】
【表3】
【0105】
【表4】
【0106】
【表5】
【0107】本発明のトナーに係る物性の測定方法は以
下に示す通りである。後述の実施例もこの方法に基づい
ている。
【0108】(i)樹脂の軟化点の測定方法 樹脂の軟化点はJIS K 7210に示される測定方
法に則り、降下式フローテスタにより測定される。具体
的な測定方法を以下に示す。
【0109】降下式フローテスタ(島津製作社製)を用
いて1cm3の試料を昇温速度6℃/minで加熱しな
がら、プランジャーにより1960N/m2(20kg
/cm2)の荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノ
ズルを押し出すようにし、これによりプランジャー降下
量(流れ値)−温度曲線を描き、そのS字曲線の高さを
hとするとき、h/2に対する温度(樹脂の半分が流出
した温度)を軟化点とする。
【0110】(ii)離型剤の融点の測定方法 示差走査熱量計(DSC測定装置)、DSC−7(パー
キンエルマー社製)を用いて、ASTM D3418−
82に準じて測定する。
【0111】測定試料は2〜10mg、好ましくは5m
gを精密に秤量する。これをアルミパン中に入れ、リフ
ァレンスとして空のアルミパンを用い、測定温度範囲3
0〜200℃の間で、昇温速度10℃/minで、常温
常湿下で測定を行う。この昇温過程で30〜200℃の
範囲におけるDSC曲線のメインピークの吸熱ピークが
得られる。この吸熱メインピークの温度をもってワック
スの融点とする。
【0112】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるも
のではない。
【0113】〈結着樹脂の製造例〉 (高軟化点樹脂の製造例1)表6に示すポリエステルモ
ノマー及びワックスをエステル化触媒とともに4口フラ
スコに仕込み、減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装
置、温度測定装置及び攪拌装置を装着し、窒素雰囲気下
にて230℃に昇温して反応を行った。このとき攪拌条
件を比較的強めにして反応を行った。反応終了後、生成
物を容器から取り出す際に急冷条件で取り出すことによ
り樹脂中の離型剤の分散径を制御した。その後粉砕し、
軟化点145℃の樹脂(H−1)を得た。この樹脂中の
TEM写真により画像解析を行った結果、平均分散径は
2.1μmであった。
【0114】(高軟化点樹脂の製造例2〜5)高軟化点
樹脂の製造例1において、モノマー及び離型剤の種類及
び量を表6に示すように変更し、反応条件(攪拌条件、
冷却条件)を変更した以外は上記製造例1と同様の方法
を用いて、表6に示す樹脂(H−2)〜(H−5)を得
た。各樹脂の軟化点および樹脂中での離型剤の平均分散
径を表6に示す。
【0115】(高軟化点樹脂の製造例6)表6に示すポ
リエステルモノマー及びワックスをエステル化触媒とと
もに4口フラスコに仕込み、減圧装置、水分離装置、窒
素ガス導入装置、温度測定装置及び攪拌装置を装着し、
窒素雰囲気下にて130℃の温度で攪拌しつつ、ビニル
系共重合体モノマーを混合したものを滴下ロートから4
時間かけて滴下した。これを130℃に保持したまま3
時間熟成し、230℃に昇温して反応を行った。このと
き攪拌条件を比較的強めにして反応を行った。反応終了
後、生成物を容器から取り出す際に急冷条件で取り出す
ことにより樹脂中の離型剤の分散径を制御した。その後
粉砕し、ポリエステル樹脂成分、ビニル系重合体成分及
びポリエステルユニットとビニル系重合体ユニットを有
するハイブリッド樹脂成分からなり、軟化点138℃の
樹脂(H−6)を得た。この樹脂中のTEM写真により
画像解析を行った結果、平均分散径は0.3μmであっ
た。
【0116】(高軟化点樹脂の製造例7〜9)高軟化点
樹脂の製造例1において、モノマー及び離型剤の種類及
び量を表6に示すように変更し、反応条件(攪拌条件、
冷却条件)を変更した以外は上記製造例6と同様の方法
を用いて、表6に示す樹脂(H−7)〜(H−9)を得
た。各樹脂の軟化点および樹脂中での離型剤の平均分散
径を表6に示す。
【0117】
【表6】
【0118】(低軟化点樹脂の製造例1)表7に示すポ
リエステルモノマー及びワックスをエステル化触媒とと
もに4口フラスコに仕込み、減圧装置、水分離装置、窒
素ガス導入装置、温度測定装置及び攪拌装置を装着し、
窒素雰囲気下にて230℃に昇温して反応を行った。こ
のとき攪拌条件を比較的弱めにして反応を行った。その
後、生成物を冷却、粉砕し、軟化点95℃の樹脂(L−
1)を得た。この樹脂中のTEM写真により画像解析を
行った結果、平均分散径は3.0μmであった。
【0119】(低軟化点樹脂の製造例2〜5)低軟化点
樹脂の製造例1において、モノマー及び離型剤の種類及
び量を表7に示すように変更し、反応条件(攪拌条件、
冷却条件)を変更した以外は上記製造例1と同様の方法
を用いて、表7に示す樹脂(L−2)〜(L−5)を得
た。各樹脂の軟化点および樹脂中での離型剤の平均分散
径を表7に示す。
【0120】(低軟化点樹脂の製造例6)表7に示すポ
リエステルモノマー及びワックスをエステル化触媒とと
もに4口フラスコに仕込み、減圧装置、水分離装置、窒
素ガス導入装置、温度測定装置及び攪拌装置を装着し、
窒素雰囲気下にて130℃の温度で攪拌しつつ、ビニル
系共重合体モノマーを混合したものを滴下ロートから4
時間かけて滴下した。これを130℃に保持したまま3
時間熟成し、230℃に昇温して反応を行った。反応終
了後、生成物を容器から取り出し、冷却、粉砕して、ポ
リエステル樹脂、ビニル系重合体及びポリエステルユニ
ットとビニル系重合体ユニットを有するハイブリッド樹
脂成分からなり、軟化点92℃の樹脂(L−6)を得
た。軟化点の測定はASTM E28−67に準拠して
行った。この樹脂中でのワックスの分散粒径は1.5μ
mであった。
【0121】(低軟化点樹脂の製造例7〜9)低軟化点
樹脂の製造例1において、モノマー及び離型剤の種類及
び量を表7に示すように変更し、反応条件(攪拌条件、
冷却条件)を変更した以外は上記製造例1と同様の方法
を用いて、表7に示す結着樹脂(L−7)〜(L−9)
を得た。各樹脂の軟化点および樹脂中での離型剤の平均
分散径を表7に示す。
【0122】
【表7】
【0123】 〈実施例1〉 (トナーの製造例) ・高軟化点樹脂(H−1) 73.5質量部 ・低軟化点樹脂(L−1) 31.5質量部 ・磁性酸化鉄 90質量部 (平均粒径:0.18μm、Hc(保磁力):9.6kA/m、σs(飽和磁 化):81Am2/kg、σr(残留磁化):13Am2/kg) ・サリチル酸アルミ錯体 2質量部 上記混合物を、120℃に加熱された二軸エクストルー
ダーで溶融混練し、冷却した混合物をハンマーミルで粗
粉砕した。この粗粉砕物をターボミル(ターボ工業社
製)で微粉砕し、得られた微粉砕物を風力分級機で分級
して質量平均径7.2μmの磁性トナーを得た。
【0124】この磁性トナー100質量部に、疎水性乾
式シリカ(BET150m2/g)1.0質量部をヘン
シェルミキサーにて外部添加しトナー1を得た。
【0125】(トナーの評価)市販のキヤノン製デジタ
ル複写機IR6000を使用し、本発明のトナー1を用
いて、常温低湿環境(温度23℃、湿度5%)及び高温
高湿環境(30℃、80%)においてそれぞれ100万
枚の通紙耐久試験を行った。原稿は画像比率5%のチャ
ートを使用した。このとき定着器に具備されている定着
ローラのクリーニング用ウェッブを取り外して通紙耐久
試験を行った。画像評価及び加圧ローラ汚れ評価は以下
のようにして行った。
【0126】1.画像濃度 画像濃度はマクベス濃度計(マクベス社製)でSPIフ
ィルターを使用して、チャートの1.1濃度の5mm丸
の反射濃度を耐久試験前後で測定した。
【0127】2.デジタル画像の鮮鋭さ ライン及び文字を含む原稿を使用し、耐久試験初期及び
耐久試験後の画像を、目視または拡大顕微鏡を使用し
て、以下の基準で評価した。
【0128】 ◎:文字画像及びライン画像ともに、細部まで忠実に再
現している ○:細部に多少の乱れまたは飛び散りが生じているが、
目視では問題ないレベルである △:目視でも乱れや飛び散りがわかるレベルである ×:乱れ、飛び散りが多数発生し、原稿を再現していな
い 3.定着ローラ汚れ評価 耐久試験後、定着ローラ及び加圧ローラを取り外し、以
下の基準で評価した。
【0129】 ◎:トナー付着などの汚れが全く見られない ○:定着ローラまたは加圧ローラの一部に汚れが見られ
るが問題ないレベル △:定着ローラ及び加圧ローラに汚れが見られ、通紙画
像の一部でこの汚れによる画像欠陥が見られる ×:定着ローラ及び加圧ローラの全体に汚れが見られ、
通紙中にこの汚れによる紙詰まりが発生する 4.定着温度領域の測定 キヤノン製デジタル複写機IR6000の定着器を取り
外し、外部駆動装置及び定着器の温度制御装置を取り付
けた定着試験装置を設置し、定着器の温度を変えてハー
フトーン画像(画像濃度:0.6)を通紙して、定着試
験を行った。定着画像に4900N/m2(50g/c
2)の荷重をかけ、柔和な薄紙により定着画像を往復
5回摺擦し、摺擦前後の画像濃度をマクベス濃度計(マ
クベス社製)で測定した。摺擦前後の画像濃度の低下率
(%)が20%以下であり且つ、定着ローラへのオフセ
ットが発生しない温度領域を以てトナーの定着温度領域
とした。各評価の結果を表8に示す。表8に示すように
良好な結果が得られた。
【0130】〈実施例2〜9〉実施例1において樹脂
(H−1)および(L−1)の代わりに表8に示す樹脂
を用いた以外は、上記実施例1と同様の方法を用いてト
ナー2〜9を得た。
【0131】得られた各トナー2〜9について、上記実
施例1と同様に評価を行った。評価結果を表8に示す。
【0132】〈比較例1〜4〉実施例1において樹脂
(H−1)および(L−1)の代わりに表8に示す樹脂
を用いた以外は、上記実施例1と同様の方法を用いてト
ナー10〜13を得た。
【0133】得られた各トナー10〜13について、上
記実施例1と同様に評価を行った。評価結果を表8に示
す。
【0134】
【表8】
【0135】
【発明の効果】本発明によれば、低温定着性および耐高
温オフセット性に優れたトナーを提供することができ
る。
【0136】また、本発明によれば定着部材へのトナー
汚染を軽減でき、長期にわたって良好な画像を形成する
ことができるトナーを提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 9/08 101 (72)発明者 溝尾 祐一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 長谷川 雄介 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA01 AA02 AA06 AA08 AA15 CA02 CA08 CA12 CA14 CB13 EA03 EA05 EA07

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂と着色剤と離型剤とを少なくと
    も含有するトナーであって、 前記結着樹脂は軟化点の異なる2種の樹脂を少なくとも
    含有し且つ離型剤が内添され、 前記2種の樹脂において、軟化点の高い樹脂中での前記
    離型剤の平均分散径(DH)が軟化点の低い樹脂中での
    前記離型剤の平均分散径(DL)よりも小さいことを特
    徴とするトナー。
  2. 【請求項2】 前記離型剤の平均分散径DLおよびDH
    が下記式(1)を満足することを特徴とする請求項1記
    載のトナー。 【数1】 DL−DH ≧ 1(μm) ・・・(1)
  3. 【請求項3】 前記2種の樹脂の軟化点の差が20〜6
    0℃であることを特徴とする請求項1または2記載のト
    ナー。
  4. 【請求項4】 前記2種の樹脂において、軟化点の低い
    樹脂の軟化点が80〜120℃であり、軟化点の高い樹
    脂の軟化点が100〜160℃であることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナー。
  5. 【請求項5】 前記離型剤の平均分散径DLが0.5〜
    10μmであり且つ平均分散径DHが0.1〜6μmで
    あることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記
    載のトナー。
  6. 【請求項6】 前記結着樹脂が縮重合系重合体を含有す
    ることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載
    のトナー。
  7. 【請求項7】 前記結着樹脂が付加重合系重合体を含有
    することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記
    載のトナー。
  8. 【請求項8】 前記結着樹脂が縮重合系重合体と付加重
    合系重合体とを含有することを特徴とする請求項1〜5
    のいずれか一項に記載のトナー。
  9. 【請求項9】 前記結着樹脂に含有される軟化点の高い
    樹脂と軟化点の低い樹脂の質量比が80/20〜20/
    80であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一
    項に記載のトナー。
  10. 【請求項10】 前記離型剤が脂肪族炭化水素系ワック
    スであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項
    に記載のトナー。
  11. 【請求項11】 前記離型剤が長鎖アルキルアルコール
    または長鎖アルキルカルボン酸であることを特徴とする
    請求項1〜9のいずれか一項に記載のトナー。
  12. 【請求項12】 前記離型剤が植物系ワックスであるこ
    とを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のト
    ナー。
  13. 【請求項13】 前記離型剤の示差走査型熱量計(DS
    C)で測定される昇温時の吸熱ピーク温度で規定される
    融点が70〜140℃であることを特徴とする請求項1
    〜12のいずれか一項に記載のトナー。
  14. 【請求項14】 前記結着樹脂100質量部に対して前
    記離型剤を2〜15質量部含有することを特徴とする請
    求項1〜13のいずれか一項に記載のトナー。
  15. 【請求項15】 結着樹脂100質量部に対して、着色
    剤として磁性酸化鉄を20〜150質量部含有すること
    を特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載のト
    ナー。
  16. 【請求項16】 疎水化処理されたシリカ微粉体が外添
    されていることを特徴とする請求項1〜15のいずれか
    一項に記載のトナー。
  17. 【請求項17】 前記シリカ微粉体がシリコーンオイル
    で処理されていることを特徴とする請求項16記載のト
    ナー。
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