JPH07503124A - 微生物によって生産される抗体断片とそれらの複合体 - Google Patents

微生物によって生産される抗体断片とそれらの複合体

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JPH07503124A JP5501038A JP50103893A JPH07503124A JP H07503124 A JPH07503124 A JP H07503124A JP 5501038 A JP5501038 A JP 5501038A JP 50103893 A JP50103893 A JP 50103893A JP H07503124 A JPH07503124 A JP H07503124A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 微生物によって生産される抗体断片とそれらの複合体本発明は、組換えDNA操 作と微生物発酵によって抗体F(ab’)=およびFab゛断片を生産する方法 と、免疫複合体を含むタンパク質複合体の調製にそれらを使用する方法に関する 。
背景技術の簡単な説明 モノクローナル抗体技術の開発は研究、診断および治療的応用で使用される抗体 の増大をもたらしている。これらの抗体の多くはマウスハイブリドーマに由来す る。このような非ヒト抗体は、その免疫原性ゆえにヒトにおけるインビボ診断薬 や治療剤としての使用には問題が多いものであり得る。このことは、これらの産 物を長期間にわたる反復処置に使用する場合にはとりわけ重要な要件である。
マウス抗体免疫原性の問題に対する1つの回答は、組換えDNA技術を用いて、 マウスV領域をコード化する遺伝子配列がヒト定常領域をコード化する遺伝子配 列に融合しているマウス−ヒトキメラ抗体を作成することである(Morris onら、^dv。
I+oi+no1.44:65−92(1989)に概略が記されている)。マ ウスに由来する抗体の部分的な「擬人化」に加えて、容易なりラス転換を可能に すべく、キメラ抗体を生産するために使用される技術と同じ遺伝子工学技術を用 いることもできる(Shamら、J。
Natl、Cancer In5titute 80:1553(1988)) 。
そのままの抗体として、あるいは放射性核種、薬物および毒素などの治療的に有 効な物質と結合したものとして、腫瘍転移のインビボ診断(即ち腫瘍の画像化) と治療にこれらの抗体を使用する技術の開発が、様々な腫瘍抗原に対するモノク ローナル抗体の作成と加工に伴ってきた。しかし、そのすべてがマウスに由来す るか、それともマウス−ヒトキメラであるかにかかわらず、全抗体は、より大き な腫瘍浸透性、より少ない肝臓相互作用またはより迅速な排除時間が望まれるい くつかの診断的応用および/または治療的応用にとって不都合であり得る。その かわりに、抗原結合サブユニットから構成されるが、エフェクター機能を含有す る領域(Fc)を欠<Fab、Fab’およびF(ab’)zなどの抗体断片は 、動物モデル(Colapintoら、 Cancer Res、48:570 1(1988) HWahlら、 J、 Nucl、 Med、2S二316( 19 83))とヒトの臨床研究(Delaloyeら、 J、 C11n、 Inv est、 77:301(1986))において有効であることが立証されてい る。全抗体のタンパク質加水分解消化によって生成するこれらの断片は、画像化 により高い腫瘍/血液比を与え、治療的応用においては全抗体より深い腫瘍への 浸透を促進することが示されている。
ヒンジ領域内の鏡開ジスルフィド結合によって連結された2つのFabユニット からなるF(ab’)2分子は全抗体によって達成される結合親和性を保持して いる。複合体化していないF(ab’)2分子は有用な治療剤であり得、免疫抑 制モデルにおいて全抗体に等しいか、それ以上の効能を持つことが示されている (Carteranら、 C11n、 Immuno、 Immunopath 、 56 :373−383(1990)およびHirschら、 Tr≠獅唐 垂撃≠獅狽≠■ ion Proceedings 23:270−271(1991))。さら に、F(ab’:hの免疫複合体は、画像化への応用にとって、あるいは腫瘍へ の治療剤の送達にとって、全抗体を含有するものより優れていることもある(C olapinto、上記; Delaloye、上記; Wahl、上記)。
また、温和な還元条件を用いることによって個々の抗原結合ユニット(F a  b’)を分離することができるのでF(ab’)2分子は有用である(John stoneら、I關un。
chemistry in Practice(Blackwell、 0xf ord)、 52頁(1982))。得られるFab’断片は活性なスルフヒド リル基を含有し、標識や他の臨床的または実験的に有用な分子の共有結合にこれ を用いることができる。これらは、異なる特異性を有する個々のFab’ユニッ トからなるヘテロニ官能性F(ab’)2分子の構築にとっての出発点としても 機能し得る。このようなヘテロニ官能性F(a b“)2分子の例には腫瘍抗原 に対する特異性を放射性核種にとってのキレート剤と組み合わせたものや、抗原 とFc受容体に対する特異性を組み合わせたものが含まれる。
いくつかの臨床的に重要な抗体と、それらのF(ab’)zおよびFab断片は 細胞毒性有機化合物、タンパク質毒素および放射性核種との免疫複合体として使 用されている(Yangら、 Proc、 Natl、 Acad、 Sci、  LISA 85: 1189(1988) ; Blake凾轣A Frog 、^l lergy 115:50(1988) ; Delaloyeら、上記)。典 型的1:ハ、分子中ノリシン残基ヲ修飾するN−スクシンイミジル−3(2−ピ リジルジチオ)プロピオネート(SPDP)などの二官能性架橋試薬で最初に誘 導体化されている抗体分子のりジン残基に架橋試薬を結合させる。
我々は最近、サツカロミセス・セレビシx (Horwitzら、 Proc、  Natl、Acad、 Sci、 USA 85:8678−8682(19 88))と大腸菌(Betterら、5cience 240:1041−10 43(1988))か■ の分泌によって遺伝子的に加工されたFab断片を生産する2つの系について記 述した。微生物が生産するFab分子はある種の試薬を開発する際の出発点とし て有用であるが、それらは全抗体またはF(ab’)zと同程度の結合親和性を 保持しない。さらにFab断片はFab’の特異的チオール複合化特性を欠いて いる。
F(a b’)2を生産する現在の方法には全抗体のペプシン消化が含まれる( Johnstone、上記、 53−55)。この方法にはいくつかの理由で問 題があり得る。第1に、ペプシン切断に対する感受性はすべての抗体において等 価であるわけではない。第2に、ペプシンによる消化は非還元ゲルで分析した場 合には明らかになり得ない断片の部分的分解をもたらし得る。最後に、全抗体の 精製に加えて追加の精製段階が必要である。
F(ab’)2分子の直接的生産へのアプローチは加工された動物細胞を用いて 行われてきた。Neubergerら(Nature 312:604(198 4))は、免疫グロブリン分泌エクソンからの21アミノ酸尾部を含有するよう にFd’遺伝子を修飾することによって、F(ab’)2様断片の生産に成功し た。Bodmerら(W08901783(1989))はCO5細胞からFa b’のみを得て、次いでそれを会合させてF(a b’)2を形成させ得ること を報告した。また、G11liesら(HuIll、 Altibod、取りr id 1:47(1990))は動物細胞からF(ab’)、断片を直接生産す る試みに失敗した。動物細胞中でそれらを生産する際に伴う困難を考慮すれば、 細菌または酵母などの微生物によって、正しい折り量りおよび会合状態で機能的 なF(ab’)x分子を直接生産し得るかどうかは予期できないことである。
Fab’断片はチオール指向性の複合化にとって有用であり、F(ab’)2断 片の選択的還元によって作成し得る(Johnstone、上記、 53−55 )。しかし、F(ab’)zの選択的チオール還元によって作成されるFab’ は、古典的な酵素法によって作成されるF(ab’)zについて上述した課題と 同じ課題を有し得る。
したがって機能的なF(ab’)zとFab’分子を微生物から直接的に生産す る方法を確立する必要性は高い。また、効果的な免疫複合体の作成にそれらを使 用するための条件を確立する必要もある。本発明は驚くべきことに、微生物がそ のような抗体断片を分泌し得ることを立証する。活性なF(ab’)2またはF ab’免疫複合体とへテロニ官能性F(ab’)z分子の生産にそれらを使用す る方法を配本発明は全抗体の完全な結合親和性を保持するF(ab’:hなどの 免疫グロブリン断片を提供する。また本発明は、ポリペプチド部分および化学的 部分に対する便利で選択的なチオール複合化という有用な特性を持つFab’な どの免疫グロブリン断片を提供する。これらの断片は、無傷の組換えF(a b ’Mr F(a b’)2)と組換えFab”(rFab’)断片を分泌するよ うに加工された細菌や酵母などの微生物から直接的に生産される。この生産系は 、追加の段階を有し、しばしば切れ目の入った抗体断片や部分的に分解した抗体 断片を与える従来のタンパク質加水分解法より有利である。軽鎖−Fd鎖ジスル フィド結合のカルボキシル側に1または2システイン残基をコード化するキメラ ・マウス可変−ヒト定常免疫グロブリンIgG1重鎮遺伝子(Fd)の先端欠失 型を示す様々な遺伝子構築物を詳述する。これらの修飾された遺伝子をベクター 中で組み立て、相同なキメラ軽鎖遺伝子をも発現する細菌または酵母に導入した 。発酵ブロスからの精製によって無傷のF(ab’)2分子とFab’分子を回 収した。
微生物が生産したF(ab’)z分子をリシン重鎮などのタンパク質毒素と複合 化して免疫毒素を形成させる方法を提供する。これらの免疫毒素は、rF(a’ b’)2作成の標準的な技術によって導入されるタンパク質加水分解的な切れ目 がもたらす不均質性のレベルが減少している点で有利である。これらの免疫毒素 は、それらが高親和性結合を与え、rF(ab’)2分子がマクロファージや免 疫系の他の細胞による非特異的な取り込みを引き起こし得るFc受容体を欠いて いる点でも有利である。
微生物発酵に由来する精製されたr F(a b’)2断片とrFab’断片は 遮断されたシスティンチオール基を有し、それゆえにFab’のチオール複合化 のためにはシスティンを脱遮断する方法の発見が必要であった。本発明は、Fd に対する軽鎖の鏡開ジスルフィド結合を還元することなく、Fdのカルボキシ末 端に最も近いシスティン残基(単数または複数)の選択的な還元を達成する還元 試薬と条件を提供する。これらの還元されたFab’断片を、遊離のチオール基 と反応する他のタンパク質、ポリペプチドまたは化学部分に複合化する。
本発明は、ジスルフィド結合を形成させるに足る酸化条件下で遊離のチオールを 含有する第2のポリペプチドと混合することによる、還元したFab’断片の複 合化法を提供する。還元されたFab’断片が同様に還元されたFab’断片に 成功裏に複合化して、ホモニ量体または二官能性へテロ二量体F(ab’)z分 子を形成し得ることを実施例に示す。遊離のチオール基を含有する他の有用なタ ンパク質をFab’断片に同様に複合化して混成機能分子を形成させることがで きる。
また本発明は、活性化された免疫グロブリン断片の管理された複合化を達成する ために、還元された微生物的に生産されるFab’断片の化学修飾法をも提供す る。還元されたFab’断片の遊離のチオールをジチオビス(ピリジン−N−オ キシド)などの活性化部分と反応させ、活性化されたFab’を遊離のチオール を含むポリペプチドと混合する。これはFab−リシン毒素A分子や二官能性へ テロ二量体F(ab’)2分子などの混成機能分子を形成する効率のよい複合化 をもたらす。
図面の簡単な説明 図1(a)はIgGの構造の物理的な表記である。それぞれF(ab’)zとF ab断片を生成させる時に使用するパパインとペプシンのエンドペプチダーゼ切 断の位置を示しである。鎖内ジスルフィド結合と鏡開ジスルフィド結合の両方の 位置を示し、さらに重鎮上のタンパク質ドメインVH,CHI、CH2およびC H3並びに軽鎖上のVLとCLをも示す。
図1(b)はF(a b’)z、!:F a b’の生産に使用されるFd’モ ジュールヒンジ領域のDNA配列とそれに対応するペプチド配列を表す。
図2は重鎮間システィンの1または両方を伴うFd’をコード化する遺伝子配列 を含有するモジュールの構築法を表している。正確な縮尺で描かれたものではな い。
図3は2つの重鎮間システィンと29アミノ酸を伴うFd’をコード化する遺伝 子モジュールの構築法を表す。この構築法によれば、カルボキン末端アミノ酸は Aspである(この位置は通常はGluである)。正確な縮尺で描かれたもので はない。
図4は、PGKプロモーター(P)、インベルターゼシグナル配列(S)および PGKポリアデニル化信号(T)に融合した様々なFd’とING−4キメラ軽 鎖を含有する最適化された酵母発現プラスミドの構築法を表す。正確な縮尺で描 かれたものではない。
図5は、酵母由来のI NG−4F(a b’)2と、ING−4IgGのペプ シン消化によって生成したI NG−4’ F(a b’)2の結合阻害を表す 。抗原陽性HT29結腸癌腫細胞の表面に対するビオチニル化したING−4I gGの結合を阻害するために、酵母によって生成したr NG−4F(a b’ )2と、ペプシンによって生成したI NG−4F(a b’)2を、ING− 4FabおよびIgGと共に使用した。
ビオチニル化したIgGを競合する抗体の存在下で4℃でHT29腫瘍細胞と共 にインキュベートした。細胞を洗浄し、さらにアビジン−ペルオキシダーゼと共 に室温でインキュベートした。細胞に結合したペルオキシダーゼをOPD試薬で 可視化し、その0D490を用いて阻害の程度を決定した。
図6は、1または2つの重鎮間システィンを伴うFd’鎖とH65キメラ軽鎖を コード化する遺伝子配列を含有する細菌発現プラスミドの構築法を表す。各遺伝 子をE、 carotovora pelBリポソーム結合部位とシグナル配列 に融合した。これらを互いに融合し、大腸菌中で選択するためのtetR遺伝子 を含有するプラスミド中のtrp転写終結配列とSalmonella typ himurium araBADプロモーターの制御下においた。正確な縮尺で 描かれたものではない。
図7は細菌から分泌される様々なキメラH65FabおよびFab’分子のSD Sポリアクリルアミドゲル分析を表す。密度測定法で走査したゲルの領域を記す 。
図8はpXOMl(H65VH)のDNA配列を表す。ATG開始コドンからJ K/CK連結部までを含むヌクレオチド配列が示されている。この領域の予想ア ミノ酸配列も示されている。太字で記載されている部分は、V−J領域を増幅す るためにPCRプライマーが結合した領域である。
図9はpXOM2(H65VL)のDNA配列を表す。ATG開始コドンからJ K/CK連結部までを含むヌクレオチド配列が示されている。この領域の予想ア ミノ酸配列も示されている。太字で記載されている部分は、V−J領域を増幅す るためにPCRプライマーが結合した領域である。
図10は4A2カツパV領域のDNA配列を表す。ATG開始コドンからJK/ CK連結部までのヌクレオチド配列が示されている。この領域の予想アミノ酸配 列も示されている。太字で記載されている部分は、V−J領域を増幅するために PCRプライマーが結合した領域である。
図11は4A2ガンマV領域のDNA配列を表す。ATG開始コドンからJH/ CH連結部までのヌクレオチド配列が示されている。この領域の予想アミノ酸配 列も示されている。太字で記載されている部分は、■−J領域を増幅するために PCRプライマーが結合した領域である。
図12は4A2キメラ軽鎖とFd’鎖をコード化する遺伝子配列を含有する細菌 発現プラスミドの構築法を表す。各遺伝子をE、 carotovora pe lBリポソーム結合部位とシグナル配列に融合した。これらを互いに融合し、大 腸菌中で選択するためのtetR遺伝子を含有するプラスミド中のtrp転写終 結配列とSal+oonella typhimuriui araBADプロ モーターの制御下においた。正確な縮尺で描かれたものではない。
図13はH2S抗体と断片から調製したりシンA鎖免疫複合体によって媒介され る細胞毒性を表す。ヒトのT細胞系H8B2を、リシン毒素A(RTA)鎖に複 合化したH65マウス抗体(−0−)か、リシン毒素30kd A(RTA30 )鎖に複合化していない(−△−)か、もしくはこれに複合化した(−−)キメ ラH65Fab’にさらした。酸で沈殿し得る放射能中に取り込まれるロイシン の百分率によって細胞の生存能を決定した。
図14は、様々なH2S抗体および断片免疫複合体によって媒介される休止(パ ネルa)およびフィトヘマグルチニン活性化(パネルb)ヒト末梢血液単核細胞 の細胞毒性を表す。試験した試料は、5−メチル−2−イミノチオランによって RTA30に連結したH65マウス抗体(−〇−)と、RTA30に連結したキ メラH65Fab’(−口−)である。さらなる対照として、RTA30に連結 したIND2抗体(−△−)とRTA30単独(−◇−)を含めた。
鵠 本発明の説明を明解にするために以下の定義を行う。
用語「Vドメイン」は、Kabatら、 rSequences of Pro teins of ImmunologicalInterestJ (第4版 、米国保健社会福祉省、 N I H)(19g?)によって示されているよう に、免疫グロブリン軽鎖の可変領域ポリペプチド配列を表す。
用語rCLドメイン」は、Kabatら(上記)によって示されているように、 免疫グロブリン軽鎖の定常領域ポリペプチド配列を表す。
用語rcH1ドメイン」は、Kabatら(上記)によって示されているように 、■ドメインのカルボキシ側にある免疫グロブリン重鎮の第1定常領域ポリペプ チド配列を表す。
用語「ヒンジドメイン」は、Kabatら(上記)によって示されているように 、CH1ドメインのカルボキシル側にある免疫グロブリン重鎮の定常領域ポリペ プチド配列を表す。
用語rrFab’Jは、鏡開ジスルフィド結合によって連結された無傷の軽鎖と 先端が欠失した重鎮を含有する抗原結合性免疫グロブリン断片またはその等価物 であって、軽鎖−Fd鎖鏡開スルフィド結合のカルボキシル側にあるヒンジドメ イン内に少なくとも1つのシスティン残基を含む。
用語rFab’Jは組換え法によって生産されるFab’を表す。
用語rF(ab’)zJは、軽鎖−Fd鎖鏡開スルフィドのカルボキシル側にあ るヒンジドメイン内のシスティン残基が関与する少なくとも1つのジスルフィド 結合によって連結されたFab’分子の二量体を表す。
用語r r F(a b’)xJは組換え法によって生産されるF(ab’)z を表す。
用語rFvJは、軽鎖および重鎮のVドメインのみを含有する抗原結合性免疫グ ロブリン断片またはその等価物を表す。
用語rFd’JはFab’分子の重鎮を表す。
用語rRTAJはりシン毒素A鎖を表す。
用語rRTA30J は!Jレシン素AのMr3oooo型を表す。
従来のアミノ酸番号付与が左から右に向かってなされ、従来からアミノ末端が左 に示され、カルボキシル末端が右側であるとの認識により、「最も高い残基番号 を伴うシスティン残基」という用語は最も高いアミノ酸番号を伴うシスティン残 基であり、換言すれば、カルボキシ末端に最も近いシスティンである。
用語「チオール含有活性部分」は、活性なスルフヒドリル基を含有する免疫グロ ブリンFab’分子、酵素、ポリペプチド、放射性核種および有機または無機化 合物を表す。
用語「培養培地」は、細胞を培養または成長させるための栄養溶液を表す。この ような培地を構成する成分は培養すべき細胞の種類に応じて変化し得る。栄養組 成に加えて、重量オスモル濃度とpHも培養培地の重要な変数と見なされる。
用語「腫瘍関連抗原」は本発明のFab’またはF(ab’)2によって認識さ れる抗原を保持する腫瘍を表す。腫瘍関連抗原の具体例は欧州特許出願第873 0600号に開示されている。
好ましい態様の説明 免疫グロブリン断片をコード化する様々な遺伝子が本発明によって提供される。
好ましい遺伝子は軽鎖と重鎮の両方をコード化し、少なくとも活性な免疫グロブ リンFv結合ドメインを与えるべく、軽鎖と重鎮について完全な可変領域を保持 する。さらに、重鎮および軽鎖遺伝子は、免疫グロブリンFv結合ドメイン内に 位置しない少なくとも1つのシスティン残基を有する追加のペプチド配列をコー ド化する。これらのペプチド配列は、軽鎖についてはCL(カッパまたはラムダ )領域であり、Fd鎖についてはCHIおよびヒンジ領域であることが好ましい 。
上記の遺伝子を宿主に適した分泌シグナル(細菌宿主についてはペクチン酸リア ーゼ・シグナルペプチドなどであり、酵母宿主については酵母インベルターゼ・ シグナルペプチドなどである)に連結することが好ましい。
本発明の好ましい態様は、Fab’断片分子をコード化する完全な軽鎖遺伝子と 先端が欠失した重鎮遺伝子(Fd)によって形質転換された宿主である。これら の分子は自発的に組み立てられてF(ab’)i断片になることができる。軽鎖 のCLとFd鎖のCHIおよびヒンジドメインをコード化する遺伝子配列は、あ らゆるイソタイプのヒトまたは非ヒト免疫グロブリンから誘導することができる 。ヒトのインビボ使用にはヒトのCL、CHIおよびヒンジドメインが好ましく 、これらは非ヒトドメインよりもヒトの身体への適合性が高い。本発明は、ヒト IgG1イソタイプ配列をCHIとヒンジドメインの供給源として使用すること を例示する。ヒトIgG1イソタイプについては、軽鎖Fdジスルフィド結合の カルボキシル側のFd上ヒンジ域内に1(好ましくは2)以上のシスティン残基 を含めることによって、微生物発酵からの均質なF(ab’)2またはFab’ 分子の精製が増進される。2つのシスティン残基のカルボキシル側にポリペプチ ド尾が続いてもよい。
本発明の実施範囲内で他の免疫グロブリン断片を作成することができる。例えば 、軽鎖のカルボキシ末端側にポリペプチド配列を付加することによって、Fab 様分子の軽鎖上に選択的に還元し得るシスティン残基を置くことができる。本発 明のもう1つの態様は、部分的欠失を用いて、少なくとも1つのFab領域を含 有し、ヒンジドメイン内に選択的に還元し得るシスティン残基を有する修飾され た免疫グロブリンを作成するべく、重鎮遺伝子を修飾することである。本発明の もう1つの態様は、追加のポリペプチド領域(単数または複数)(ここに追加さ れる該ポリペプチドは選択的に還元し得るシスティン残基(単数または複数)を コード化する)をコード化する配列を軽鎖または重鎮(もしくはその両方)に含 ませることによって、Fv断片遺伝子を修飾することである。
本発明のF(ab’)zおよびFab’断片は様々な宿主細胞から生産すること ができる。好ましい宿主は細菌と酵母である。細菌である大腸菌と酵母であるS 、 cerevisiaeについてベクターを例示する。様々なPseudom onas種やSalmonella typhimuriua+または5err atia marcescensなどのグラム陰性菌、グラム陽性菌、他の酵母 およびカビ、植物、昆虫および動物細胞を含む他の宿主を本発明の実施において 使用することができる。宿主に関する好ましい特性には、工業的な発酵およびバ イオリアクターで実質的に成長させ得ることと、無傷の免疫グロブリン断片の分 泌が可能であることが含まれる。F(ab’)zおよびFab’断片を製造する 方法は、培養培地で宿主細胞を培養し、次いで、好ましくは発酵ブロスから細胞 を除去した後に、そのブロスから活性な断片を単離することである。
複合化に用いられるシスティン残基の選択的な還元に有用な還元剤にはジチオス レイトール、システィン、ベーターメルカプトエタノールなどが含まれる。実施 例に示すように、所望の選択的還元を達成するためには異なる濃度の還元剤が必 要であろう。Fab’分子が1つのジスルフィド結合で結合している細菌または 酵母から分泌されるF(ab’)2分子については、2.0mMのシスティンが 1つの重鎮−重鎮ジスルフィド結合を還元し、これが好ましい。しかし2.0m Mのシスティンは2つのヒンジ領域重鎮−重鎮ジスルフィド結合を還元するには 不十分であり、これらの結合は選択的な還元に約5.0〜15.0mMのシステ ィンを必要とする。
細菌または酵母から分泌されるFab’分子については、所望のヒンジ領域シス ティン残基(単数または複数)が小分子量付加物で遮断される。約11〜2.0 mM濃度のジチオスレイトールか、約5.0〜15.0mM濃度のシスティンで の還元によってこれらの残基を脱遮断することができる。
選択的に還元されたFab’断片を、酵素および非酵素ポリペプチド、Fab’ 断片、放射性核種および他の化合物などの有用なチオール含有部分に複合化する ことができる。ある方法では、選択的に還元されたFab’分子を酸化条件下に おいて、ジスルフィドで連結したF(ab’)z断片を形成させる。第2の方法 では、ジチオビスにトロベンゾエート)、ジチオビス(ピリジン−N−オキシド )などの活性化化合物とのジスルフィド交換でジスルフィド形成を指向する優れ た脱離基を生成させることによって、Fab’分子を反応させる。ヘテロニ官能 性F(a b’)2またはFab’−酵素などのへテロ複合体を形成させるため に、次いで、活性化したFab’をチオール含有部分と反応させる。
ヘテロ複合体形成の代替法は、Fab’チオールとの反応性がある官能基を有す るリンカ−化合物(例えばマレイミドなど)と還元したFab“分子の反応によ ってFab−リンカ−複合体を形成させることである。次にFab’−リンカ− 複合体を有用な活性部分と反応させてヘテロ複合体を形成させる。一般にあらゆ るスルフヒドリル連結化合物を用いることができる。例えばリンカ−化合物がS −アセチル官能基を伴ってもよい。Fab−リンカ−(S−アセチル)を、適当 な化合物(例えばジチオビスにトロベンゾエート)またはジチオビス(ピリジン −N−オキシド))で既に活性化されているチオール含有酵素または他のポリペ プチドと反応させる。このようなヘテロ複合体は活性部分に対するジスルフィド 結合を有する。
リンンA鎖などの細胞毒性酵素とのFab’−酵素へテロ複合体については、最 大細胞毒性活性のためにジスルフィド結合が好ましい。他の使用については、活 性部分に対してジスフィト以外の結合を形成するリンカ−化合物を使用すること ができる。このような使用には例えばFab’−複合体の安定性を増大させるた めのチオエーテル結合が含まれる。
本発明はホモ二量体F(ab’)z分子とへテロニ量体F(ab’)z分子の両 方を提供する。ホモ二量体F(ab’)aは二官能性結合を伴う単一の特異性が 望まれる場合に好ましい。二特異的なヘテロニ量体F(ab’)z断片はへテロ ニ官能性抗体の別個の結合機能が望まれる場合に好ましい。ヘテロニ量体F(a b’)、は、より良い組織浸透性とFc−受容体細胞相互作用の最少化が望まれ る場合に有利であり得るその小さい分子量とFc領域の欠如の点で、既知の二特 異的抗体よりも好ましい。本発明はへテロニ量体F(ab’)z分子の異なる形 成法をも提供する。ある方法では異なる特異性を伴うF(ab’)xまたはFa b’をまず還元して一価のFab’型にする。次にそれらを混合して酸化するこ とによりヘテロニ量体F(a b“)2を形成させるか、当該技術分野で知られ ているリンカ−化合物と反応させ、次いで混合し、反応させてF(ab’)zを 形成させる。もう1つの方法は、本発明のベクターと宿主を用いて2つの異なる Fab’分子をコード化する遺伝子を同じ宿主細胞内で別個に発現させることで ある。次いでヘテロニ量体F(ab’)xを発酵培養から精製することができる 。
微生物が生産したF(ab’)zおよびFab’分子に酵素を複合化して、治療 的用途や診断的用途を持つ免疫複合体を形成させることができる。治療的に有用 な酵素の例には、治療的に標的化した細胞の殺傷を達成するためのリポソーム阻 害剤リシンA鎖などのタンパク質毒素と、前駆薬剤の活性薬剤(シュードモナス 毒素、ジフテリア毒素および腫瘍壊死因子(TNF))への変換によって治療的 効果を達成するためのアルキル性ホスファターゼなどの他の酵素が含まれる。こ のようなF(ab’)2またはFab’−酵素複合体をインビトロ診断検定法に 用いて、当該技術分野で知られている免疫検定法と同様の方法で基質を検出可能 な形態に変換することもできる。
本発明の活性化したFab’断片またはF(ab’)z断片を、インターロイキ ン−2、表皮成長因子、免疫グロブリンFc領域などの細胞受容体と相互作用す る酵素でないポリペプチドに複合化することができる。このような分子は、細胞 を活性化して所望のエフェクター機能(例えば標的にした細胞の選択的な活性化 または殺傷)を達成し、それによって治療効果を得るうえで有用であろう。
リンカ−化合物(例えばN−スクシンイミジル3−(2−ピリジルジチオ)プロ ピオネート(SPDP))や、好ましくは立体的に嵩高いリンカ−(例えば置換 2−イミノチオラン(Goffら、 Bioconjugate Chew、  1:381−386(1990))によるアミノ酸残基の誘導体化に依存してい る現存の方法によって、酵素または他のポリペプチドにF(ab’)z断片を複 合化することができる。リンカ−化合物の他の例は米国特許第4970303号 に認めることができる。次に誘導体化したF(a b’)zをチオール含有ポリ ペプチドと反応させて安定な複合体を形成させる。
Fab’分子のシスティンチオール(単数または複数)に複合化することができ るポリペプチドまたは酵素の数と配置は、選択的に還元し得るシスティン残基の 数と配置によって制限される。システィンの好ましい位置は、Fab’の結合活 性を規定し、それを遂行する可変領域から離れている。選択的に還元し得るシス ティンの数は、目標とする複合化を達成し、結合活性による酵素活性の妨害を避 けるために、1から約10個までであり、好ましくは2個である。
機能的に誘導体化されたF(ab’)zまたは選択的に還元されたFab’を、 Fab’に所望の第2機能を付与する化学的な部分(放射性核種および有機化合 物)に複合化することもできる。そのような化合物には、トリコテセンなどの細 胞毒性化合物や、ジエチルレントリアミンベンタ酢酸(D T P A)などの 金属キレート剤、ダウノルビシン、ドクソルビシン、メトトレキセート、ミドマ イシンCおよび当該技術分野で知られている他の化合物が含まれる。Goodm anら、 rGoodman and Gi1man’ s T)(E PHA RMACOLOGICAL BASIS OF THERAPEUTICSJ  (第7版、 M≠モ高奄撃撃奄■ n Publishing Co、 (1983))を参照のこと。放射性核種 の例にはH213i、il)、+1+6Reおよび90Yが含まれるが、この列 挙は総括的なものではない。また、選択的に還元されたFab’を、当該技術分 野で知られている方法によっていくかの診断用または治療用放射性核種(例えば 99Tcや186Reなど)に直接結合させることができることも認識されると ころである。
さらに、FdまたはFd’遺伝子の3゛末端と他の有用な配列の間の枠内融合物 を構築することができる。
ここに本発明を概説し終えたが、い(つかの特定の実施例を参照することによっ てさらなる理解を得ることができる。ただしこれらの実施例は単に例示を目的と するものであって、特に指定しない限り限定を意図するものではない。
F(ab’)2またはFab’分子の細胞生産には、Fd’と呼ばれる重鎮断片 と軽鎖をコード化する遺伝子の同時発現が必要である。ヒトIgGIFd’断片 は、重鎖鏡開ジスルフィド結合の形成に関与する2つのシスティンのうちの少な くとも1つを含有する(図1a)。
6つの異なるFd’遺伝子モジュールを構築した。これらのモジュールのカルボ キシ末端のDNA配列と対応するペプチド配列を図1bに示す。図2に概略を示 すように、1つの重鎖間システィンを伴うFd’をコード化するこれらのうちの 最初のもの(図1b−A)を構築し、プラスミドpING1624を作成した。
この構築は、過去にFab生産のために加工された(plNG1412上の)F d遺伝子が、2つの鏡開システィンのうちの最初のものをコード化するDNA配 列内に既に導入されている停止コドンに唯一のBclI部位を含有するという事 実を利用している。したがってBcllによるpING1412の消化と、それ に続くヤエナIルヌクレアーゼによる処理は、TA塩基対からなる平滑末端を残 す。
この平滑末端にリンカー: 5’−GTCCACCATGATCACTCGA−3゜3°−CAGGTGGT ACTAGTGAGCT−5’を融合することによって、ヒンジ内の2つのシス ティンのうちの最初のものに関するコドン(TGT)と、それに続く2つのプロ リンに関するコドン(CCA)が再生される。このFd’と軽鎖の会合は、軽鎖 −Fdジスルフィドのカルボキシ側に1つのCysを伴うFab’分子か、もし くは2つのFab’部分の間に1つのジスルフィド結合を伴うF(ab’)2を もたらすであろう。Fab生産のためのFd遺伝子モジュールの構築と同様に、 以降の遺伝子融合を容易にするべく、停止コドンにBc11部位を組み込んだ。
plNG1624を出発点とし、pING1624の構築に用いた方法と同じ方 法で、2つのFd’モジュール(図1b−BおよびC)を構築した。これらのモ ジュールは重鎖鏡開ジスルフィド結合形成のためのシスティンコドン(複数)と 、そのシスティンコドン(複数)の3°側にある2個または9個の追加のアミノ 酸に関するコドンの両方を含有しく図1)、これらをそれぞれpING1673 およびpTNG1684と命名した(図2c)。
図3に要約するように、第4のFd’モジュール(図1b−D)を構築した。こ のモジュール(plNG1695.図3c)は重鎮間システィン(複数)とその システィン(複数)の3゛側にある追加の29アミノ酸の両方をコード化してい る。
さらに2つのFd’モジュール(図1b−EおよびF)を構築した。これらのモ ジュールでは2つの重鎮間システィンのうちの最初のものが部位特異的突然変異 導入によってセリンに変えられている。これらの新規モジュールは、実施例3に 記述するように、1つの鏡開尾を含有し、微生物から分泌されるFab’分子の 不均質性を減少させるという試みの一部として構築された。上述のFd’遺伝子 モジュールはすべて停止コドンに唯一のBc11部位を含有する。
FdまたはFd’遺伝子モジュールの3°末端と他の有用な遺伝子配列の間の枠 内融合物の構築を達成するために上述の方法を一般的に適用することができる。
そのような構築の例には、様々な他の種類の先端欠失重鎖モジュール、ならびに FdまたはFd’と診断、治療または実験上重要な様々な分子(例えば免疫グロ ブリン重鎮ドメイン、受容体結合タンパク質または細胞毒性ポリペプチド)の間 の融合が含まれる。
実施例2:酵母による機能的なF(ab’)2とFab’の分泌酵母細胞は、例 えばマウス−ヒトキメラIgGおよびFab分子などの機能的なFabおよびI gG分子を分泌することができる(Horvitzら、上記)。IgGの分泌は 、それぞれ酵母インベルターゼシグナル配列とPGKプロモーターおよびポリア デニル化信号に融合した重鎮および軽鎖の成熟型をコード化する遺伝子の同時発 現によって達成される。Fabの分泌は、IgG1重鎖鎮重鎖入間ジスルフィド 結合する2つのンステインのうちの最初のものをコード化する遺伝子配列に導入 された停止コドンを含有する遺伝子的に加工されたFd鎖と軽鎖の同時発現によ って達成される。軽鎖遺伝子の場合と同様に、Fd鎖遺伝子を酵母インベルター ゼングナル配列−PGKプロモーターおよびポリアデニル化信号に融合する。
本実施例では、酵母がマウス−ヒトキメラF(ab’)zおよびFab’分子を 生産するための宿主として機能する。この実施例におけるキメラ抗体断片は、多 くの黒色腫と癌腫に由来する細胞の表面に発現される抗原に結合するMe4と命 名されたモノクローナル抗体の軽鎖および重鎮可変領域を含有する。Me4のキ メラ型をING−4と命名する。マウスS p/20細胞によるING−41g G1の生産と、酵母および細菌細胞によるFabの生産については既に記述され ている(Betterら、PCT US8903852)。
a、酵母株と生育条件 S、 cerevisiae株P26(ura3 1eu2 MATa)を開発 し、次いでItoら。
J、 Bacteriol、 153: 163−168(1983)に記述さ れているように行われる酵母形質転換のための宿主として使用した。SD+]e u寒天(2%グルコース、0.67%酵母窒素塩基、2%寒天)で酵母形質転換 体を選択し、50mMコハク酸ナトリウム(pH5,5)で緩衝化したSD+]  euブロスで生育させた。
b、抗体遺伝子を含有する酵母発現プラスミドの構築酵母によるF(ab’)2 またはFab’分子の生産には、軽鎖タンパク質とFd’鎖タンパク質の両方の 同時生産が必要である。これは、それぞれIeu2およびura3遺伝子と共に 軽鎖遺伝子とFd’鎮遺伝子を含有するプラスミドで1eu2株とura3株を 同時形質転換することによって達成することができる。最適な生産は軽鎖遺伝子 とFd鎖遺伝子の両方を同じプラスミド上に置くことによって達成される。した がって、実施例1に記述したpING1624に由来するFd’遺伝子モジュー ル(モジュールA0図1)をura3発現ベクターに連結してプラスミドplN G1636(図4b)を形成させた。次に酵母発現プラスミドplNG1697 を図40に示すように構築した。pIN01697は、インベルターゼシグナル 配列とPGKプロモーターとポリアデニル化信号をコード化するDNA配列に融 合したキメラFd’鎖モジュールA遺伝子と、ING−4キメラ軽鎖の成熟型を コード化する遺伝子配列を含有する。この方法を用いて、発現ベクターplNG 1698(モジュールB)、plNG1800(モジュールC)およびplNG 1699(モジュールD)を構築するためにプラスミドpING1673、pl NG1684およびplNG1695を使用した。
C,キメラING−4F(ab’)2とFab’の酵母分泌SD”leu寒天中 のUra+コロニーに関する選択によって、プラスミドpING1697、pl NG1698、plNG1699およびplNG1800をS、 cerevi siae P S 6に導入した。ウラシルを欠<SDジブロス中形質転換体を 生育させ、分泌されるF(a b’)zまたはFab’のレベルをELI SA で評価した。最も高いレベルのFab’を分泌する培養(pING1697,0 .6μg/ml : p lNG1698.1.9μg/μI ; pING1 699.1.9μg/ml ;plNG1800.2.5μg/ml)を10リ ツトルのSDジブロス中60時間生育し、F(ab’)zおよびFab’タンパ ク質を培養上清から精製した。
d、キメラF(ab’)2とFab’の酵母からの単離とF(ab’)2のキメ ラIgGからの生産 F(ab’)2とFab’の混合物を10リツトルの培養上清から精製した。ま ず510Y30カートリツジ(アミコン)を用いるDCIO濃縮器(アミコン) によって培養上清を濃縮し、蒸留水20リツトルで洗浄し、再濃縮し、次いで1 0mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH8,0)で洗浄し、再度濃縮した。次にそ の濃縮物を、10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH8,0)で予め平衡化した I)E52(ワットマン)カラムに充填した。DEAEカラムからの溶出物を集 め、6.8のpHとl、Qms/cmの伝導率に調節した。次に、lQmMリン 酸ナトリウム(pH6,8)で平衡化したCM52カラムに試料を充填した。こ のCM52カラムを10mM NaPO4(pH6,8)中の25mMNaCl で溶出させた。溶出液を集め、伝導率が1.0ms/cmになるように水で希釈 し、10mMリン酸ナトリウム(pH6,8)で平衡化した第2のCM52カラ ムに充填し、10mMリン酸ナトリウム(pH6,8)中の0から25mMNa C1への直線的な塩勾配で、結合した抗体を溶出させた。分画をELI SAと 5DS−PAGEによって分析し、F(ab’)zとFab’の混合物を含有す る分画を貯蔵し、濃縮した。TSK−125ゲル濾過HPLCカラムを用いてF (ab’)2とFab’を互いに分離精製した。精製したFab’とF(ab’ )zは非還元SDSポリアクリルアミドゲル内をそれぞれ〜48Kdと〜100 kdに移動した。F(ab’)2画分とFab’画分の両方から得た試料は、還 元SDSポリアクリルアミドゲル上で軽鎖バンドとFd鎖バンドに分離した。精 製の間に、軽鎖−Fdジスルフィド結合のカルボキシ側に2つのヒンジ・システ ィンを含有する構築物(pING1698.prNG1699およびpING1 800)が、非還元SDSポリアクリルアミドゲルにおける〜48kdと〜10 0kd以外のタンパク質バンドによって立証されるように、1つのシスティンを 伴う構築物(plNG1697)よりも低レベルの不均質型を有することが観測 された。
F(ab”)2を以下のようにしてING−4IgGのペプシン消化によって作 成した。50%スラリーの固定化ペプシン(ピアス)25μmを消化緩衝液(2 0mM酢酸ナトリウム(pH4,5))400μlで平衡化し、1100Oxで 5分間遠心分離した。その固定化ペプシンを消化緩衝液50μmに再懸濁した。
50μlのING−4(1mg)をペプシン懸濁液に加え、振盪機上で30℃で 4時間インキュベートした。10mMトリス(pH7,5)150μlを加えた 後、1000×gで5分間遠心分離することによって、消化されたIgGを抽出 した。F(ab゛)2を含有するその上清を、プロティンA−セファロースカラ ム1mlに通すことによって、未消化のIgGおよびFc断片から分離した。5 DS−PAGE分析によってF(a b’)2と2つのより低分子量のバンドの 存在が明らかになった。
TSK−125HPLCカラムでF(ab’)tをさらに精製した。
e、酵母によって分泌されるF(a b“)、とFab’の結合特性)’(ab ’)zとFab’の予期されるサイズのタンパク質が酵母培養上清から精製され ることは、酵母が正しく会合した分子を分泌することを示唆している。これらの 分子が抗原への結合に関して機能的であることを確認するために、直接結合検定 法と競争結合検定法を用いた。直接結合検定法では、様々なキメラING−4F (ab’)z分子とFab’分子がキメラING−4IgGおよびFabと同じ 標的細胞に結合した(データの記載なし)。HT29細胞とビオチニル化したI NG−4IgGを用いる競争結合検定法において、2つの鏡開システィンを含有 する酵母が生産するp ING 1800 F(a b’)2タンパク質は、キ メラING−41gGと等価であった(図5)。pING1698とpING1 699から得られるF(ab’)zタンパク質も試験した。ビオチニ化したIN G−4結合のこれらの競争もING−4IgGと等価であった(データの記載な し)。対照的に、ING−4のペプシン消化によって調製したF(ab’)tの 競争はIgGではなく、むしろING−4Fabと等価であり(図5)、ペプシ ン消化がF(ab’:hの結合特性に悪影響を与えることを示唆した。1個(p lNG1697)または2個(pING1698、pING1699、plNG 1800)のFd’鎖間鏡開ティンを含有する一価のFab’タンパク質は一価 のING−4Fabと類似する様式で競争した(データの記載なし)。
実施例3:大腸菌による機能的なH65F(ab’)2とFab’の分泌大腸菌 などの細菌は機能的なマウス−ヒトキメラFabを分泌することができる(Be tterら、上記)。本実施例では大腸菌が、軽鎖−重鎖ジスルフィド結合を正 常に形成するシスティンのカルボキシ側のヒンジドメイン内に1または2個の重 鎮間Fd’システィンを伴うFd’モジュールを含有するマウス−ヒトキメラF (a bo)2とFab’分子を生産する宿主として機能する(図1bを参照の こと)。これらの実験に使用される遺伝子モジュールには、2つの重鎮間システ ィンと最後のシスティンのカルボキシル側に9個の追加のアミノ酸をコード化す るFd’モジュールC(図1b)と、1つの重鎮間システィンを伴う数種の異な るFd’モジュールA、EおよびF(図1b)が含まれる。本実施例におけるキ メラ抗体断片は、ヒトT細胞のCD5抗原に結合するH65と命名されたモノク ローナル抗体の軽鎖および重鎮可変領域を含有する(Kernanaら、 J、  IIIlmunology 133:137−146(1984))。
a、軽鎖およびFd’遺伝子のためのジシストロン性発現系細菌によるF(ab ’)zまたはFab“の分泌には、それぞれ細菌のリポソーム結合部位とシグナ ル配列に融合した軽鎖とFd’鎖の両方をコード化する遺伝子の同時発現が必要 である。これは、両遺伝子を互いに融合し、そのジシストロン性オペロンを強力 で誘導可能なプロモーターの制御下に置くことによって最適に達成される。この 実施例では、大腸菌中でキメラH65F(ab’)2とFab’を生産するため にErvinia carotovoraに由来するpelBシグナル配列(L etら、J、Bacteriol、 169:4379−4383(1987) )とSalmonella typhimuriumに由来するaraBADプ ロモーター(Horwitzら、Gene 14:309−319(1981) )を用いる系について記述する。
Fd’モジュールA、C,EおよびF(図1を参照のこと)を含有するH65F (ab゛)zおよびFab’を生産するために、pING3217について図6 に示すように、発現ベクターplNG3217、pING3219、pING3 518およびplNG3519を構築した。
可変領域配列を提供するべ(、RNAの単離とcDNAの調製のためにマウスの IgG1カッパを分泌するH65ハイブリドーマ細胞(Kernanら、上記) を用いた。重鎮配列と軽鎖配列を決定した後、オリゴヌクレオチドを設計し、合 成し、これを用いて、標準的な方法(rPCRProtocolsJ (Inn is編、 Academic Press(1990))を用いるポリメラーゼ 連鎖反応(PCR)によってVH−JHIおよびVL−Jk1コード配列の増幅 をプライムした。PCRによって増幅されたV遺伝子モジュールをSac Iで 消化したプラスミドpUc18に連結してpXOMl(VH)とpXOM2(V L)を作成シタ。図8と図9はpXoMlとpXOM2のDNA配列を示してい る。次いで、新しいプライマーを設計し、合成し、これを用いて完全にプロセシ ングされたVHおよびVLドメインをコード化する■領域配列を増幅した。3“ 末端に平滑末端を生成させる5stI制限エンドヌクレアーゼとT4ポリメラー ゼでの処理によって調製したpelBリーダーペプチドコード化配列に連結する べく、5′末端に平滑末端が存在するように、PCRプライマーを設計した。ま た、■領域の3゛末端にBstEII部位(JHI)またはHindIII(J  k 1)部位を含んで、Betterら(上記)とRobinsonら(PC T US8802514)のplT106発現ベクターのそれらと合致するよう にPCRプライマーを設計した。VHのPCR増幅に用いるプライマーはH65 G1(5’−AACATCCAGTTGC;TGCAGTCTG−3’)とH6 5G2(5’−GAGGAGACGGTGACCGTGGT−3’)であり、V Lの増幅についてはH65に1(5’−GACATCAAGATGACCCAG T−3°)とJKI−HindIII(5°−GTTTG八TTTへAAGCT TGGTGC−3°)である。
実施例1で得たFd’遺伝子モジュールを用いてまずpX15Fを、次いでpI NG3217を組み立てた(図6)。Fd’遺伝子モジュールCを同じ方法で用 いてplNG3219を構築した。plNG3518とplNG3519につい ては、Fd’遺伝子モジュールAおよびCを鋳型として用いるPCR遺伝子増幅 によってFd’モジュールEおよびFを作成した。所望の配列変化を導入するた めの合成オリゴヌクレオチドを合成し、それをPCR反応で用いることによって 、キメラFd’ベクターpX15Fから得られるDNA断片に連結するためのS a1工ないしXhoI Fd’遺伝子断片を作成した。この組み立ての残りの部 分はpING3217の場合と同じである(図6)。
図6中の他の出発プラスミドの説明は次の通りである。
1、pING1500は、唯一の5alI部位中にXhoIリンカ−オリゴヌク レオチドが挿入されている点を除いて、Robinsonら、PCT US88 02514の図38に記述されているpRR187と同一である。
2、pTNG3215はFd’遺伝子モジュールA(実施例1)を保持している 点を除いてplNG1500と同一である。
3、pING3104はBetterら、PCT US8903852の図13 に記述されている。
4、pS2DはRobinsonら、PCT US8802514の図27に記 述されているplNG1431中に存在するヒトCkHindIIIないしXh oI配列を含有している。
5、pLEloはBetterら(上記)によって記述されているplT106 のヒトCHI BstEIIないしBstEII断片を含有している。
b、細菌内におけるキメラH65F(ab’)2およびFab’の生産プラスミ ドpING3217、pING3219、pING3518およびpING35 19を大腸菌株E104内に導入した。これらの株をチェマツプ(Chemap ) 14リツトル発酵器で、炭素源として領7%グリセロールを補足した最少培 地10リツトル中で培養し、16時間にわたって最終濃度0.2%まで徐々にア ラビノースを添加することによって誘導し、この時点でA600=100に達し た。これらの細胞を誘導の開始後、32時間インキュベートした。
酵母Fab’について記述した方法と類似の方法を用いて、10リツトルの培養 上清からF(ab’)zとFab’を精製した。発酵ブロスを0.2μMフィル ターに通し、限外濾過(アミコンYMIO膜)によって5倍に濃縮した。ダイア フィルトレージョンによって培地を10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6, 8)で置換した。第2の0.1μM膜に通した後、その濃縮物をCMセルロース カラムに結合させ、pH6,8のリン酸ナトリウム緩衝液中の領10M塩化ナト リウムで溶出させた。その溶出物を限外濾過によって濃縮し、F(ab’)z断 片とFab’断片をサイズ排除クロマトグラフィーによって分離する。500m g以上の総タンパク質を含有しない濃縮した溶出液を、pH7,4のリン酸ナト リウム緩衝液で予め平衡化した直径3.2cmx高さ120cmのセファクリル −8200’カラムに充填する。試料体積は総力ラム体積の2.5%未満である 。得られたタンパク質画分を、クーマシー・ブルーで染色した非還元SDSポリ アクリルアミドゲルで分析した。2つの選択的に還元し得るノステイン/F d ’モジュールC(pING3219)を含有するFab’画分は予期されるFa b’バンドと、軽鎖およびFd鎖の小分子量のタンパク質加水分解消化産物に分 離した(図7.レーン5および6)。クーマン−・ブルーで染色したゲルの密度 測定走査によって測定したところ、Fab’バンドはこれらのレーン内の相対的 面積の50%以上を構成しく下記表1を参照のこと)、標準的なりロフトグラフ ィー法によって小分子量の軽鎖およびFd’鎖断片から容易に分離することがで きた。
1つの選択的に還元し得るシスティンFd’モジュールA、EおよびF(p I  NG3217、plNG3518およびplNG3519)を含有する様々な Fab゛タンパク質も予期されるFab’バンドと、会合していない軽鎖および Fd鎖バンドのタンパク質加水分解消化産物に分離した(図7)。単離物に応じ てFab°バンドは、クーマン−・ブルーで染色したゲルの密度測定走査によっ て決定した場合に、各レーン内の相対的面積の30〜40%を構成した(表1) 。
表1 驚(べきことに、これらの調製物は2つのシスティンを含有するFab’では観 測されなかった3つの追加のバンドを含有する(図7.レーン2.3および4) 。
上記ゲルのこれらのレーンの密度測定走査によって、追加のバンドが相対的面積 の約20%を構成することが明らかになった(表1)。N−末端アミノ酸分析は 、これらのバンドの最大のものが軽鎖がらなり、他の2つは2つの異なる形態の 加工されたFd鎖からなることを明らかにした。無傷のFab’は、イオン交換 クロマトグラフィーによる分離に先立ってグアニジン塩酸塩による処理とそれに 続く尿素交換を行うことによって、これらの追加の非ジスルフィド結合型から分 離されるのみであったので、Fab’タンパク質の精製は普通でなく問題が多か った。さらなる実験によって、これらのバンドの軽鎖成分のみがRTA30との 複合化に利用できる選択的に還元し得るチオールを含有することが明らかになり 、Fd’バンドが選択的に還元し得るチオール基を含有しないことが示唆された 。
これらの結果は、意外なことに、通常は軽鎖に結合しているシスティンのカルボ キシ側にある1つのヒンジシスティンを伴うヒトIgGI Fab’構築物が正 しいジスルフィド結合を伴うFab’と共に、非共有結合的に会合したFab’ の混合物の生産をもたらすことを立証した。
F(ab’)2両分は予期される高分子量のバンドを与え、正しく形成された二 価F(ab’)zの存在を示した。実施例1で認められたように、2つのシステ ィンpING3219構築物から得られるF(a b’)2については、1つの システィン構築物のいずれかから得られるものより高い収率と低い不均質性が認 められた。
C9大腸菌によって生産されたH65 Fab”とF(ab’)zの結合特性1 つの選択的に還元し得るヒンジシスティンを含有する(pING3217)細菌 が生産したFab’を、FITCで標識されたH65 IgGとMo l t− 4細胞を用いる競争結合検定法での機能について評価した。この検定法では、C D5十Mo1t4細胞(10’ml)を、固定した濃度(0,2μg/ml)の H65−FITCと共に様々な濃度(1〜4 u g/m l )のH65Ig GまたはFab’と混合した。暗所で4℃で1時間インキュベートした後、細胞 に結合したH65−FITCをフロー細胞測定法で測定した。次に、各試料に関 する競争結合曲線の傾斜を比較することによって、H551gGに対するFab ’断片の結合を定量した。したがって無傷のH65IgGはこの検定における1 00%の値を与えるであろう。重量ベースで、H65Fab’は親のネズミH6 5IgGと等価な結合親和性を発揮した。モルベースでは、この値は親1gGの ほぼ30%である。
2つの選択的に還元し得るヒンジシスティンを含有するFab’でも同一の結果 が得られた。別の実験で、大腸菌が生産した865 F(ab’)zが、モルベ ースの測定で親のネズミi(651gGの結合親和性の約80%を保持している こと4A2 Fab’のための細菌発現ベクターをH65Fab’(実施例3) と同様の方法で構築した。この実施例では4A2抗体を生産するマウスハイブリ ドーマ細胞系が抗体遺伝子単離の出発点として機能する。
a0発現ベクターの構築 抗体4A2を生産するハイブリドーマ細胞1リツトルを集め、ポリA RNAを 調製した。このRNAからcDNAライブラリーを作成し、完全な長さの軽鎖( p4A2に−13)と重鎮(p4A2g−12)を含有する個々のc D N  Aクローンをマウス定常領域プローブへのハイブリッド形成によって同定した。
各可変領域のDNA配列を決定し、それを図10および11に示す。4A2軽鎮 (カッパ)の連結領域はJKIであり、重鎮のそれはJH3であった。発現ベク ター中にクローニングするために、特異的なプライマーを用いてp4A2に−1 3とp4A2g−12の遺伝子のそれぞれから可変セグメントと連結(V−J  )セグメントをPcR増幅した。正しい遺伝子が同定され、それが以降のクロー ニング段階で用いられることを確かめるために、軽鎖タンパク質と重鎮タンパク 質の両方のN−末端アミノ酸配列をも決定した。細菌発現ベクター中にクローニ ングするために、5’−GACATTGTGCTCACCCAATC−3°と5 ’−GTTTGATTTCAAGCTTGGTGC−3’というプライマーチ軽 鎖V−J領域のPcR増幅を行い、5°−GAAGTGCAGCTGGTGGA GTC−3°と5′−GAGACGGTGACCAGAGTCCCT−3’で重 鎖V−J領域を増幅した。
軽鎖V−J領域を含有するDNA断片をHindIIIで消化し、HindlI 工断片へのプラントとしてヒトカッパ定常領域と共にpING1500中にクロ ーン化することによってpZIGを作成した。さらに、重鎖V−J領域を含有す るDNA断片をBstEIIで消化し、CHIに由来するBstEII断片と共 にBstEII断片へのプラントとしてpING3215中にクローン化するこ とにょつてpD28Hを作成した。プラスミドpZIGとpD28Hを用いて4 A2 Fab’発現ヘクターpING3218を組み立てた。このクローニング 法の概略ヲ図12に示す。
プラスミドplNG3218はカッパとFd’を含有し、Fd’のC−末端を図 1に遺伝子モジュール八として示す。図1に示すFd’ C−末端、遺伝子モジ ュールCを保持するこのプラスミドの誘導体plNG3197を構築した。プラ スミドpING3197をpZIGとpD28Hから誘導した。ここではカッパ の次にFdという順番(pING3218とは反対の順番)で遺伝子を組み立て 、図1の遺伝子モジュールCに記載のFd’配列をpING3219がらの5a ulないしXhol断片として導入した(実施例3)。
b、細菌内におけるキメラ4A2 F(ab’)zおよびFab’の生産プラス ミドpING3218とplNG3197を大腸菌株E104中に導入した。こ れらの株をチェマップ14リツトル発酵器で、炭素源として0.7%グリセロー ルを補足した10リツトルの最少培地中で培養し、A6゜。=50に達した時に アラビノースを0.05%まで添加することによって誘導した。誘導後、24時 間細胞をインキュベートした。
pING3218かpING3197のいずれかに由来するF(ab’)zとF aboを、酵母または大腸菌に由来するH65 F(ab’)tとFab’につ いて記述した方法と類似の方法を用いて10リツトルの培養上清から精製した。
発酵ブロスを0.1μMフィルターに通し、限外濾過(アミコン510Y10膜 )によって濃縮し、pH6,5に調節した。この濃縮物を10mMリン酸緩衝液 中pH6,5のCM52カラムに充填した。このCM52カラムを0.02NN aCIで溶出させ、50m1に濃縮した。plNG3218(2つのヒンジシス ティン)発酵からの濃縮物の5DS−PAGEとウェスタンプロット分析は軽鎖 を含有する3つの主要なバンド、F(ab’)z、Fab’および遊離の軽鎖を 示した。しかしpING3197(1つのヒンジシスティン)は約7つの主要な バンドを与え、pING3218から得られるものより不均質性の程度が高いこ とを示した。この物質をバッチでCBX Prep15 HPLCカラムに充填 し、10mMリン酸塩(pH6,5)中の0から0.15NへのNaC1勾配で 溶出させた。5DS−PAGEによる評価で適当な画分を貯蔵することによって 精製されたF(ab’:hとFaboを調製する。
実施例5 : F(a b’)2の還元に関する条件の確立実施例2.3および 4に記述したFab’分子はインビトロで様々な分子に結合するために用いるこ とができるシスティンチオール基を含有するはずである。
2つのFab’分子の結合によってF(ab’)2を形成させようとする最初の 試みは不成功に終わり、これらの分子上のシスティンチオール基がおそらくは付 加物形成のために遮断されていることが示唆された。この仮説はエルマン試薬を 用いる試験によって確認された。
我々は本実施例において、Fd−軽鎖ジスルフィド結合のカルボキシル側にある Fdシスティン残基(単数または複数)を選択的に還元するための条件を確立す る。2つの重鎮間システィンと9個の追加のアミノ酸を含有する酵母由来のキメ ラING−4F(a b’)zCCl2OCを参照のこと)と、Fd−軽鎖ジス ルフィド結合システィンのカルボキシ側に1つのヒンジ鎖システィンを含有する 大腸菌由来のH65Fab’を用いて還元条件を確立した。
酵母によって生産され、実施例2に記載の如く精製されたING−4F(ab’ )2を、0.05ないし1mM濃度のジチオスレイトール(DTT)を含有する 20mMトリス−HCI(pH8,0)中で4℃で4時間インキュベートした。
次に、5DS−PAGEとそれに続くクーマシー・ブルー染色によってタンパク 質を分析した。Fd−軽鎖ジスルフィド結合に影響を与えることなく F(a  b″)!分子をFab’に還元するには0.5mMのDTT濃度で十分であった 。5DS−PAGEで評価したところ、1mMかそれ以上のDTT濃度はF(a  b’)x分子を個々のFd鎖と軽鎖に還元した。
大腸菌によって生産されたH65 Fab’を上述のように試験したところ、や はりFd−軽鎖ジスルフィド結合に影響を与えることなくFdのカルボキシ末端 に最も近い1つのヒンジシスティンを選択的に還元するのに、20mMトリス− HCl(pH8,0)中の0.5mM DTTが必要であった。0.IN酢酸中 のゲル濾過によって過剰のDTTを除去した後、エルマン試薬を用いてFab’ 1分子につき約1.4個のチオール基が存在することを立証した。
実施例6 : F(a b’)zのFab’からの形成選択的に還元し得るチオ ール基を伴うFab’分子を用いてホモニ量体または二官能性へテロニ量体F( ab’)2分子を形成させることができる。ホモニ量体Fab’分子はIgG分 子の親和性を保持すべきである。ヘテロニ官能性F(a b’)2分子は2つの 異なる細胞型または細胞と配位子に対する特異性を含むことができよう。
本実施例では、Fd−軽鎖ジスルフィド結合のC末端側に1または2個のシステ ィンを伴うFd鎖を含有するキメラING−2およびING−4Fab’分子を 、ホモニ量体および二官能性へテロニ量体F(ab’)z分子の生産に用いる。
■、ホモニ量体F(ab’)z分子の生産a、F(ab’)zのFab’からの 形成Fd−軽鎖ジスルフィド結合のカルボキシル側に1個または2個のシスティ ンを伴うFd鎖を含有するING−4Fab’分子(実施例1を参照のこと)を 用いてF(ab’)2を形成させた。0.5mMDTTのジチオスレイトールを 含有する20mMトリス−HCl(pH8,0)中の様々なFab’タンパク質 50μgを50μmの体積で4℃で4時間インキュベートすることによって、こ れら追加のFdシスティンに結合している付加物を除去した。次に、還元された Fab’タンパク質を50mMt−リス−HC1(pH7,8)中の2ないし5 mMシスティンからなる冷たい(4℃)水溶液中に20μg/m1に希釈し、4 ℃で終夜インキュベートすることによって再会合を起こらせた。次に、この溶液 をセントリコン1110で約50μlの体積に濃縮し、F(ab’)2の形成を 5DS−PAGE後にクーマン−・ブルー染色したバンドの密度測定走査によっ て定量した。さらなる特徴づけのために、F(ab’)zをゲル濾過によってF ab’から分離することができる。
鏡開ジスルフィドシスティンのカルボキシ側に2つの選択的に還元し得るヒンジ システィンを含有するFab’分子のみが上述の条件を用いて)”(ab’)2 分子を形成した。2つのシスティン残基を伴う3つのFab’構築物のうち(実 施例1を参照のこと)、9個のアミノ酸尾を伴うものが最も良好なF(ab’) zへの変換を与えるようであった。1つの選択的に還元し得るシスティンを含有 するFaboでは確立された条件を用いてF(ab’)2を生産し得なかったと いうことは、大腸菌によって直接生産される1つのシスティンを伴うH65F( ab’)2が再会合緩衝液で用いた濃度と同じシスティン濃度(2mM)による 処理でFab’に還元され得たという観察によって説明される。したがって2m Mのシスティンは1つの選択的に還元し得るシスティンを含有するFab’につ いては還元状態に維持するが、2つの選択的に還元し得るシスティンを伴うFa b’については還元状態に維持しない。
b、インビトロで形成したF(ab’)zの結合特性F(ab’)2について予 期されるサイズのタンパク質のインビトロ生産は、上記の再会合方法が正しく会 合した分子の形成をもたらしたことを示唆している。競争結合検定法を用いてこ れらの分子が機能的であることを確認した。HT29細胞とビオチニル化したI NG−4TgGを用いる競争結合検定法では、2つの重鎮間システィンを含有す るインビトロで生産した様々なF(a、b’)2タンパク質が、酵母からの直接 的分泌によって生産されたF(ab’)zおよびキメラING−41gGと等価 に競争した(データの表示なし)。
Il、ヘテロニ官能性F(ab’)2分子の生産a、F(ab’)2分子のFa b’からの形成2つの異なる特異性のFab’を単独で、もしくは等モル混合物 として還元し、次いで還元したFab’分子を上述の再会合緩衝液に同時に添加 することによってヘテロニ官能性F(ab’)z分子を作成することができる。
この手法を用いて、キメラING−2Fab’分子とING−4Fab’分子で ヘテロニ官能性F(ab゛)2を構築した。キメラING−2FabはBett erら、PCT US8903852に記述されており、キメラING−2Fa b’はING−4Fab’について上述した方法と同じ方法で作成した。再会合 したタンパク質を非還元クーマシー・ブルー染色SDSゲルで分析することによ って、予期される分子量のF(ab’)zタンパク質の存在が立証された。
b、ヘテロニ官能性F(ab’)z分子の特性ING−2抗体がラムダ軽鎖を含 有し、ING−4抗体がカッパ軽鎖を含有するという事実を利用する試験によっ て、この構築物のへテロニ官能性を確認した。
コートとしてヒトのラムダに対する抗血清を用い、第2抗体としてヒトのカッパ に対する抗血清を用いるサンドイッチELI SAによって、カッパ軽鎖とラム ダ軽鎖の両方を伴うF(ab’)2の存在が明らかになった。それぞれING− 4(カッパ軽鎖)とING−2(ラムダ軽鎖)によって特異的に認識されるHT 29細胞とBT20細胞もしくはこれらの細胞から誘導される膜調製物を用い、 F(ab’)zで直接結合検定法を行うことができる。
実施例7 : Fab’−RTA30複合体の構築と活性免疫毒素(抗体−毒素 複合体)はしばしば、ヘテロ三官能性架橋剤5PDPで抗体を無作為に誘導体化 し、次いでリジン毒素A鎖(RTA)の遊離のチオールとジスルフィド交換する ことによって調製される。このようにして生成するジスルフィド結合は最大複合 体細胞毒性活性にとって極めて重要である(Blakeyら、 Prog、^1 1ergy 115:50(1988))。本発明が記述する微生物によって生 産されるFab’断片はFd鎖上に選択的に還元し得るチオールを含有するので 、ジスルフィド複合化の工程は大きく簡略化され、高度に特異的である。
同様に、以下に概略を記す手法を用いてFab’と任意の他のチオール含有毒素 (即ちアブリンA鎖)の間の複合体を作成したり、あるいはジスルフィド橋によ って連結したー特異的または二特異性F(ab’)2断片を作成することができ る。
5PDPや2−イミノチオランなどの適当なリンカ−と共に、選択的に還元し得 るチオールを含有しない化合物、例えばI型すポソーム不活化タンパク質(ゲロ ニン、サポリン、ポルクライード(polkweed)抗ウイルスタンパク質、 大麦RIPなど)、酵素(アルカリ性ホスファターゼ)または薬物(ダウノマイ シンなど)とFab“断片の間の複合体を調製することもできよう。
Fab’に複合化されるRTA30分子の数は反応条件とFab’上の選択的に 還元し得るチオールの数に依存する。例えば構築物pING3219に由来する Fab’は2つの選択的に還元し得るチオールをFd鎖上に持ち、これを下記の 方法で複合化することによってIFabにつき2RTA分子を伴う活性なFab o−免疫複合体を作成した。
a、H65Fab’−RTA30の調製この実施例では、実施例3に記述した1 つの選択的に還元し得るヒンジシスティンを含有するH65 Fab’と芳香族 ジスルフィド、ジチオビス(ピリジン−N−オキシド)を用いて、RTAの30 kD型(RTA30)とのジスルフィド架橋複合体を作成した。迅速に撹拌しな がら最終濃度が2mMになるようにジチオスレイトールを添加することによって H65Fab’(86mg、’ PBS(pH7,0)中2.4mg/ml)を 還元した。25℃で1時間インキュベートした後、ジチオビス(ピリジン−N− オキシド)を加えて7mMにし、さらに1時間インキュベーションを続けた。こ の工程は共にFab’チオールを脱遮断し、複合化のためにこのチオールを活性 化する。次に、PBS(pH7,0)中で平衡化した5X30cmのトリスアク リル(TrisacrylR)CF−05L Sカラムで脱塩することにより、 チオールが活性化されたH65 Fab’を回収した。エルマン試薬の添加後に 分光光度測定法で測定したところ、IFab’あたりの活性化されたチオール基 の数が1.05であることがわかった。
複合化に先立って、DTTを加えて25℃で30分間50mMにすることによっ てRTA30(300mg、PBS中6mg/m+)を還元し、2つの分割し、 各半分をPBS中で平衡化したトリスアクリルGF−05LSの5X30cmカ ラムで脱塩した。このRTA30−3Hは0.91SH/mo Iを含有し、こ れをアミコンYM10R膜での限外濾過によって6mg/mlに濃縮した。次に チオールが活性化されたH65 Fab’(82mg)を5倍モル過剰(246 mg)の新たに還元したRTA30と混合し、25℃で3時間インキュベートし た。活性化されたFab’とRTA30の最終濃度はそれぞれ1.0および3. 0mg/mlであった。
さらに4℃で15時間インキュベートした後、プロティンGとチバクロン・ブル ー(Cibachron BlueR) F 3 G A樹脂での逐次的なアフ ィニティークロマトグラフィーによって、反応混合物からF a b’−RTA 30複合体を精製した。まず混合物を、PBS中で予め平衡化したガンマバイン ド・プラス(GammaBind P1usRXジェ不ツクス(Genex)) の10m1カラムに適用することによって、残基遊離のRTA30を除去した。
このカラムを280nmの吸光度がゼロに近づくまでPBSで洗浄し、F a  b’−RTA 30と残りの複合化していないFab’を0.5M酢酸アンモニ ウム(pH3,0)で溶出させた。飽和したトリズマ(TrizmaR)塩基で この物質を直ちに中和し、10mMトリス−HCl、150mM NaCI(p H8゜0)に対して透析した。次に、透析したプロティンG溶出液を10mMh リスーHC1(pH8,0)で11に希釈し、その混合物を10mMhリスーH Cl、72mM NaCI(pH8,0)中で平衡化したブルー・トヨパール( Blue ToyoPearlR)(トーソーハース(TosoHaas))の 10m1カラムに適用することによって、混入した少量の遊離Fab’を除去し た。平衡化緩衝液でカラムを洗浄した後、精製されたH65 Fab’−RTA 30を平衡化緩衝液中のIMNaCIでバッチ溶出させた。サイズ排除HP L  Cで分析したところ、最終的な複合体(65,4mg)は単一の対照ピークの みを示し、IRTA30/Fab’を含有した。
b、H65Fab’−RTA30の評価H65Fab’−RTA30複合体の抗 原結合性と細胞毒性をいくつかの系で評価した。実施例3(c)に記述した競争 的結合検定法を用いることによって抗原反応性を評価した。複合化していないH 65Fab’と比較して、Fab−RTA30複合体の結合は実質上100%で あった(モルベースでそれぞれ対照の30%と2796)。これらの値は親の二 反応性H65抗体で得られるものより低いが(モルベースでほぼ1 、/ 3  )、これらの結果は複合化の工程が抗原との反応性にほとんど影響を与えないこ とを示している。
H65Fab’−RTA30複合体の細胞毒性を数種の異なる細胞型で調べた。
図13は、CD5 T細胞系HS B 2から得た細胞(5X10°5/ml) を増大する濃度の複合体と共に24時間までインキュベートし、その時点でタン パク質を合成するという細胞の能力を3H−ロインンの取り込みを測定すること によって定量した代表的プ;実験の結果を示す。重量ベースでF a b’−R TA30複合体はこれらの細胞におけるタンパク質合成を43%g/mlの濃度 で50%(IC50)阻害した。5ooooダルトンの分子量に基づいて、これ は0.5HMのIC50に相当する。比較のために無傷のI gc; H65− RTA30複合体について得られる曲線と、遊離のH65Fab’について得ら れる曲線をも示す。
また、細胞の細胞毒性の指標としてDNA合成の阻害を測定する検定法によって 、ヒト末梢血液単核細胞(PBMC)に対してH65Fab’−RTA30複合 体を試験した。正常で健康な供給者から得たPBMCをフィコール−ハイバーク (Ficoll−Hypaque)で単離し、十分に洗浄した。バルク培養中で 至適濃度のフィトヘマグルチニンと共に3日間活性化することによって、フィト ヘマグルチニン(PHA)ブラストを得た。両細胞集団を試料と共に合計90時 間インキュベートし、細胞収集の16時間前に3H−チミジンを加えた。
休止PBMCとPHA活性化PBMCに関するH65 Fab’−RTA30の 細胞毒性を図14に示す。この検定法では、H65Fab’−RTA30と対照 H65IgG−RTA30の両方が類似のIC50値を示し、それは2つの細胞 集団について約1100n/mlの平均値であった。対照IgG(INDl−R TA30)またはFab”(ING−2RTA30)複合体は試験した濃度では 非毒性であった。したがって、H65Fab’−RTA30複合体はモルベース でIgG複合体のほぼ1/3活性であった。興味深いことに、両方の実験条件群 (休止PBMCおよび活性化PBMC)で、H65Fab’−RTA30複合体 は対応するH65 IgG−RTA30複合体よりも高程度の細胞殺傷性を発揮 した。程度は少ないが、Fab−RTA30複合体でより完全に殺傷されるとい うこの傾向は試験した細胞系のそれぞれについても注目された(データの記載な し)。
これらの結果は微生物が生産したFab’分子から誘導体した免疫毒素複合体が 動物細胞が生産した全抗体から誘導される免疫毒素と効力の点で類似し得ること を立証している。図8の865−RTA対照全抗体免疫毒素はステロイド耐性移 植対宿主疾患の療法に有用であることが示されている(Kernanら、 J、  Amer、 Med、 As5oc、 259:3154−3156(198 8))。したがってこの実施例のH65Fab−RTAと本発明の類似のT−細 胞反応性分子は、Tリンパ球の疾患と障害の処置に治療的に有用であり得る。
実施例8 活性なF (a b’ )2−RTΔ旦9複合体の構築と活性上記実 施例に記述の如く、免疫毒素は典型的には還元し得るジスルフィド結合を介して リポソーム不活化タンパク質(RTAなど)に連結した抗体からなる。この形式 では無傷の抗体分子の固有の二価性を利用することによって、−価抗体断片の典 型例よりも一般に高い標的細胞への親和性を伴う標的化部分を提供する。
本発明が記述するF(ab’)2断片は免疫毒素を調製する際に無傷の抗体に代 わるものを提供する。高親和性結合を与えることに加えて、F(ab”)2断片 はマクロファージや他の免疫系の細胞による非特異的な取り込みを引き起こし得 るFc受容体を欠く。本実施例では同一の抗原特異性を伴うFab’断片からな るF(a bo)2分子を使用するが、類似の方法論を用いて、異種のFab’ 断片を伴う二価免疫毒素を作成することができよう。このような複合体は異なる 細胞表面抗原か、同じ抗原の異なるエピトープを標的にすることができよう。さ らにF(ab’)2断片に非ジスルフィド結合した複合体も適当なリンカ−の選 択によって調製することができよう。
a、H65F(ab’)rRTA30の調製所望の複合体を調製するためにはF (ab’)2断片をまず架橋剤で誘導体化して、複合化に必要な反応性チオール 基を導入しなければならない。この実施例では、実施例3に記述したH65 F (a b’)z分子をまずヘテロ三官能性架橋試薬5−メチル−2−イミノチオ ラン(M 21 T HGoffら、 Bioconjugate Chew、  1 :381−386(1990)および米国特許第4970303号を参照 のこと)および芳香族ジスルフィド、ンチオニトロ安息香酸(DTNB)と反応 させた。この反応は共にM21Tリンカ−を介して遊離のSH基を導入し、次い で、RTA30−3Hとのジスルフィド交換反応のためにこのチオールをチオニ トロ安息香酸(TNB)脱離基で活性化する。
865 F(ab’)2(65mg : 25mMトリエタノールアミン、15 0mMNaC+、2.5mM DTNB、pH8,0中2.9mg/ml)を1 2倍モル過剰のM21Tと25℃で反応させた。これらの条件下ではF(ab’ )2断片がまずM21Tで誘導体化され、次いで新たにさらされたチオールがT NBで活性型になる。一定の撹拌下で70分の後、0.IMNaP○4、O,I M NaCL pH7,5中4℃で平衡化したトリスアクリルRGFO5LSの 2.5cmX40cmカラムで脱塩することによって、チオールが活性化された H65 F(ab’)*−(M2IT)−TNBを回収した。DTT処理した試 料の分光光度測定分析はH65F(ab’)2断片に1.9個の活性化されたチ オールが導入されていることを示した。
複合化のためにチオールが活性化されたH65 F(ab’)r(M2IT)− TNB(62mg)を3倍モル過剰(58mg)のRTA30−3H(実施例7 に記述の如く調製したもの)と混合し、その混合物を25℃で2時間インキュベ ートした。
F(ab’)2とRTA30の最終濃度はそれぞれ1.4および1.3mg/m lであった。さらに4℃で16時間の後、先の実施例に記述したように、プロテ ィンG8とチバクロン・ブルーRF3GA樹脂による逐次的なアフィニティーク ロマトグラフィーによって、H65F(ab’)2−(M21T)−RTA30 複合体を残りの未反応のF(ab’)2断片とRTA30から精製した。最終的 な複合体(15mg)はは1または2個のRTA30分子を含有するF(ab’ )2断片の混合物を含有し、その平均RTA F(ab’)2比は1.3であっ た。
b、865 F(ab’)2−RTA30の評価H65F(ab’)2−(M2 1T)−RTA30複合体の抗原反応性を実施例3(c)に記述した競争結合検 定法で調べた。無傷のH65抗体と比較して、F(ab’)2−RTA複合体の 結合はモルベースで実際に高かった(147%)。この結果は無傷のH65抗体 複合体について認められる結果(抗体に対して153%)と類似している。した がってF(ab’)2−RTA複合体結合は対応する無傷の抗体複合体の97% であった。
さらにF(ab’)z複合体の細胞毒性活性を実施例7(b)に記載の如く、い くつかの細胞型に対して調べた。H3B2細胞に対してIC50は1.8 n  g/m l (13pM)であり、これに対して無傷の抗体H65−RTA複合 体は23 n g/m1(112pM)である。さらに、実施例7のF a b ’−RTA30複合体について注記したように、F(a b’)複合体はH65 −RTA(78%)よりも高程度(92%)に標的細胞を殺傷する。CEM細胞 に対してH65F(a b’)z−(M21 T)−RTA30のIC50は2 2ng/ml(158pM)であり、H65−RTi、::ついては43ng/ ml(214pM)であった。PBMCについては、I C50が9.51g/ ml(68pM)であり、殺傷の程度は89%であった。これ(二対してH65 −RTAの場合は26ng/ml(124pM)と66%である。したがって微 生物が生産したF(ab’)2のRTA30免疫複合体は親のマウス抗体の免疫 複合体よりも強力かつ完全な様々な標的CD5 T細胞の殺傷を示す。
ここに本発明を完全に記述し終えたので、本明細書に記載の本発明の目的と範囲 から逸脱することなく、本発明に多くの改変や修飾をなし得ること(ま当業者( こは明白であろう。
配列表 (1)一般的情報。
(i)特許出願人:ホーウィッツ、アーノルド(ii)発明の名称:微生物によ って生産される抗体断片とそれらの複合体(iii)配列の数=25 (iv)連絡先: (A)名宛人ニスターン、ケスラー、ゴールドスタイン・アンド・フォックス (B)通り:エヌダブリュ・スィート300.コネチカット・アベニュー122 5番 (E)国・アメリカ合衆国 (F) ZIP・20036 (V)コンピューター解読書式: (^)媒体型:フロッピーディスク (B)コンピューター・IBM PC適合(C)オペレーティング・システム・ PC−DO3/MS−DO3(D)ソフトウェア: PatentIn Re1 ease #1. O,Version #1.25(vi)本出願のデータ・ (A)出願番号:アメリカ合衆国 (B)出願臼: 1991年6月14日(C)分類: (viii)弁理士/代理人情報: (^)氏名・ゴールドスタイン、ジョージ・エイ(B)登録番号+ 29.02 1 (C)参照/整理番号: 0610.0830000(ix)電話連絡先情報: (A)電話番号: 202833−7533CB)ファックス番号: 2028 33−8716(2)配列番号1の情報: (i)配列の特徴; (^)配列の長さ:14アミノ酸 (B)配列の型二アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類二ペプチド (xi)配列:配列番号1: Thr Cys Pro Pro Cys Pro 八la I’ro Glu  Leu Leu Gly Gly Pr。
(2)配列番号2の情報: (i)配列の特徴; (八)配列の長さ一12塩基対 (B)配列の型;核酸 (C)鎖の数−両形態 (D)トポロジー、直鎖状 (ii)配列の種類;DNA (xl)配列:配列番号2: ACATGCCCACCA 12 (2)配列番号3の情報: (i)配列の特徴。
(A)配列の長さ:21塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数二両形態 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類: DNA (xi)配列:配列番号3: ACATGCCCACCATGCCCAGCτ 21(2)配列番号4の情報・ (i)配列の特徴; (^)配列の長さ;42塩基対 (B)配列の型;核酸 (C)鎖の数二両形態 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類: [1NA (xi)配列;配列番号4− ACATGCCCACCATGCCCAGCTCCTGAATTG TTGGC TGGTCCA 42(2)配列番号5の情報: (1)配列の特徴: (A)配列の長さ一42塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数二両形態 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA (xi)配列:配列番号5: ACATGCCCACCGTGCCCAGCACCTGAACTCCTGGGG GGACCG 42(2)配列番号6の情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:20アミノ酸 (B)配列の型二アミノ酸 (D)トポロジー、直鎖状 (j i)配列の種類:ペプチド (xi)配列:配列番号6: Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys Pro  Lys Asp Thr Leu Met Ile 5erArg Thr P ro Asp (2)配列番号7の情報= (i)配列の特徴= (^)配列の長さ:14アミノ酸 (B)配列の型二アミノ酸 (D)トポロジー、直鎖状 (ii)配列の種類:ペプチド (xi)配列・配列番号7: Thr Ser Pro Pro Cys Pro Ala Pro Glu  Leu Leu Gly Gly Pr。
(2)配列番号8の情報。
(1)配列の特徴: (A)配列の長さ・15塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数二両形態 (D)トポロジー:直鎖状 (11)配列の種類=DNA (xi)配列:配列番号8: ^CATCTCCACCATGC15 (2)配列番号9の情報: (i)配列の特徴: (^)配列の長さ:42塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:両形態 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類: DNA (xi)配列:配列番号9: ^CATCTCCACCATGCCCAGCTCCTGAATTG TTGGC TGGTCCA 42(2)配列番号10の情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:15塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数二両形態 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA (xi)配列:配列番号10: GTCCACCATG ATCAC15(2)配列番号11の情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:19塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数;両形態 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類: DNA (xi)配列:配列番号11: TCGAGTGATCATGGTGGAC19(2)配列番号12の情報: (i)配列の特徴: (^)配列の長さ:21塩基対 (B)配列の型 核酸 (C)鎖の数:両形態 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA (xi)配列、配列番号12: GTCCAGCTTG ATCACTCGAG G(2)配列番号13の情報: (i)配列の特徴: (^)配列の長さ 25塩基対 (B)配列の型、核酸 (C)鎖の数:両形態 (D)トポロジー・直鎖状 (ii)配列の種類: DNA (xi)配列・配列番号13゜ AATTCCTCGA G丁GATCAAGCTGGAC(2)配列番号14の 情報: (i)配列の特徴: (^)配列の長さ、10アミノ酸 (B)配列の型、アミノ酸 (D)トポロジー・直鎖状 (11)配列の種類:ペプチド (xl)配列:配列番号14・ Cys Pro Ala Pro Glu Leu Leu Gly Gly  Pr。
(2)配列番号15の情報; (1)配列の特徴: (^)配列の長さ:42塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数0両形態 (D)トポロジー・直鎖状 (ii)配列の種類: DNA (xi)配列:配列番号15: 21 GTCCAGCTCCTGAATTGTTG GGTGGTCCAT G ATCACTCGA GG 42(2)配列番号16の情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:46塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:両形態 (D)トポロンー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA (xi)配列:配列番号16: 25 AATTCCTCGA GTGATCATGG ACCACCCAACA ATTCAGGAG CTGGAC46(2)配列番号17の情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:15塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数二両形態 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類: DNA (xi)配列:配列番号17: ACCCCTGACT GATCA 15(2)配列番号18の情報: (i)配列の特徴: (^)配列の長さ:414塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数8両形態 (D)トポロン−直鎖状 (ii)配列の種類: DNA (xi)配列:配列番号18: ATGGCTTGGG TGGGGACCTT GCTATTCCTG ATG GCAGCTG CCCAAAGTGCCCAAGCACAf 60 ^TCCAGTTGG TGCAG丁CTGG ACCTGAGCTG ^^G AAGCCTG GAGAGACAGT CA^^ATCTbC120 TGCAAGGCTT C丁GGGTATACCTTCACAAACT^丁GG AATGA ACTGGGTGAA GCAGGCTCCA@180 GGAAAGGGTT TAAGGTGGAT GGGCTGGATA^^CA CCCACA CTGGAGAGCCAACATATGCT@240 GATGACTTCA AGGGACGGTT TGCCTTCTCT TTG GAAACG丁 CTGCCAGCACTGCCTATTTO 300 CAGATCAACA ACCTCAAA^^TGAGGACACG GCTA CATATT TCTGTACAAG ACGGGGTTAb360 GACTGGTACT TCGATGTCTG GGGCGCAGGG ACC ACGGTCA CCGTCTCCTCAGCC414(2)配列番号19の情 報。
(i)配列の特徴: (^)配列の長さ:138アミノ酸 (B)配列の型二アミノ酸 (D)トポロジー、直鎖状 (11)配列の種類、蛋白質 (xi)配列:配列番号19゜ Met Ala Trp Val Trp Thr Leu Leu Phe  Leu Met Ala Ala^la Gin 5er1 5 10 1i ^1a Gin Ala Gln Ile Gin Leu Val Gln  Ser Gly Pro Glu Leu L:Pro Gly Glu Th r Val Lys Ile Ser Cys Lys Ala Ser Gl y Tyr TtThr Asn Tyr Gly Met Asn Trp  Val Lys Gln Ala Pro Gly Lys Gly LeuA rg Trp Met Gly Trp Ile Asn Thr His T hr Gly Glu Pro Thr Tyr^1aAsp Asp Phe  Lys Gly Arg Phe Ala Phe Ser Leu Glu  Thr Ser Ala 5erThr Ala Tyr Leu Gin  Ile Asn Asn Leu Lys Asn Glu Asp Thr  Ala Thrloo ’ 105 110 Tyr Phe Cys Thr Arg Arg Gly Tyr Asp  Trp Tyr Phe Asp Val Trp GlyAla Gly T hr Thr Val Thr Val Ser Ser Ala130 、  135 (2)配列番号20の情報 (i)配列の特徴: (A)配列の長さ=388塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数二両形態 (D)トポロジー、直鎖状 (ii)配列の種類=DNA (xi)配列:配列番号20: ATGGACATGA GGACCCCTGCTCAGTTTCTT GGAA TCTTGT TGCTCTGGTT TCCAGGTATb60 AAATGTGACA TCAAGATGACCCAGTCTCCA TCTT CCATGT ATGCATCTCT GGGAGAGAG` 120 GGTGGAGGCA CCAAGCTGGA^^TCA^^C388(2)配 列番号21の情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:129アミノ酸 (B)配列の型二アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:蛋白質 (xi )配列:配列番号21: Met Asp Met Arg Thr Pro Ala Gin Phe  Leu Gly Ile Leu Leu Leu Trpl 5 10 15 Phe Pro Gly Ile Lys Cys Asp Ile Lys  Met Thr Gin Ser Pro Ser 5er11et Tyr  Ala Ser Leu Gly Glu Arg Val Thr Ile  Thr Cys Lys Ala 5e■ Gin Asp Ile Asn Ser Tyr Leu Ser Trp  Phe Gin Gin Lys Pro Gly LysSer Pro L ys Thr Leu Ile Tyr Arg Ala Asn Arg L eu Val^sp Gly Va1Pro Ser Arg Phe Ser  Gly Ser Gly Ser Gly Gin Asp Tyr Ser  Leu Thr11e Ser Ser Leu Asp Tyr Glu  Asp Met Gly Ile Tyr Tyr Cys Gin G1nT yr Asp Glu Ser Pro Trp Thr Phe Gly G ly Gly Thr Lys Leu Glu l1eys (2)配列番号22の情報。
(i)配列の特徴・ (A)配列の長さ:393塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:両形態 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類=DNA (xi)配列:配列番号22: (2)配列番号23の情報: (i)配列の特徴: (^)配列の長さ:131アミノ酸 (B)配列の型二アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:蛋白質 (xi)配列:配列番号23: Met Glu Ser Asp Thr Leu Leu Leu Trp  Val Leu Leu Leu Trp Val Pr。
Gly Ser Thr Gly Asp Ile Val Leu Thr  Gin Ser Pro Ala Ser Leu AlaVal Ser L eu Gly Gin Arg^la Thr Ile Ser Cys Ar g Ala Ser Glu 5erVal Glu Tyr Tyr Gly  Thr Ser Leu Met Gin Trp Tyr Gin Gin  Lys Pr。
Gly Gin Pro Pro Lys Leu Leu Ile Tyr^ la Ala Ser Asn Val Glu 5erGly Val Pr o Ala Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gl y Thr Asp Phe 5erLeu Asn Ile His Pro  Val Gly Glu Glu Asp Ile Ala Met Tyr  Phe Cysloo 105 110 Gin Gin Ser Arg Lys val Pro Trp Thr  Phe Gly Gly Gly Thr Lys LeuGlu Ile L ys (2)配列番号24の情報・ (i)配列の特徴: (^)配列の長さ:426塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数二両形態 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類・DNA (xi)配列:配列番号24: (2)配列番号25の情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ、142アミノ酸 CB)配列の型二アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:蛋白質 (xi)配列:配列番号25: Met Asn Phe Gly Leu Ser Leu Ile Phe  Leu Val Leu Val Leu Lys Glyl 5 10 15 Val Gin Cys Glu Val Gin Leu Val Glu  Ser Gly Gly Gly Leu Val LysPro Gly G ly Ser Leu Lys Leu Ser Cys^la Ala Se r Gly Phe Thr PheSer Asp Phe Tyr Met  Tyr Trp Val^rg Gin Thr Pro Glu Lys  Arg LeuGlu Trp Val Ala Thr Ile Ser A sp Gly Gly Ile Tyr Thr Tyr Tyr 5er^s p Ser Val Met Gly Arg Phe Thr Ile Se r Arg Asp Asn Ala Lys AsnAsn Leu Tyr  Leu Gin Ile Ser Ser Leu Lys Ser Glu  Asp Thr Ala Metloo 105 110 Tyr Tyr Cys Ala Arg Asp Pro Tyr Ser  Tyr Asp Ser Ser Pro Ala TrpPhe^la Ty r Trp Gly Gin Gly Thr Leu Val Thr Va l Ser^1aL <c < <<: (try L L < <占冒冒冒電 罐ト謂占宴罐 り 八 牟 CD 口 Cト ペ 0 べ 飄 矩只 トω <D、+ (J−じ− L)Cり CJ! (り(!l (Jllk GCりurc+ C!lar t −+I−Ihm E−11−1υ−<A CJaJCJ−(J垣 r、5< C!l(り )l 明 じく ベト<ca <> otn (り リ  O鈎OHυ 淵 、:)< g= 短片 矩ぶ よ。
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Claims (44)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.免疫グロブリンFab′またはF(ab′)2断片分子のFdポリペプチド をコード化する配列に機能可能に連結した細菌プロモーター配列からなるポリヌ クレオチド分子。
  2. 2.Fd配列が軽鎖とFd鎖の間に形成したジスルフィド結合のカルボキシル側 のFdヒンジ領域内に2またはそれ以上のシステイン残基をコード化する請求項 1に記載の分子。
  3. 3.最も高いアミノ酸番号を有するシステイン残基とカルボキシル末端の間に3 0アミノ酸残基未満が存在する請求項2に記載の分子。
  4. 4.FdポリペプチドがFab′またはF(ab′)2分子の一部である時にT 細胞と反応性である可変領域をコード化している請求項1に記載の分子。
  5. 5.Fdポリペプチドがキメラである請求項1、2、3または4のいずれかに記 載の分子。
  6. 6.請求項1に記載の分子を含むベクター。
  7. 7.免疫グロブリンFab′またはF(ab′)2断片分子の軽鎖ポリペプチド をもコード化する請求項6に記載のベクター。
  8. 8.請求項6または請求項7のいずれかに記載のベクターで形質転換された細菌 。
  9. 9.Fab′またはF(ab′)2免疫グロブリン断片のFdポリペプチドをコ ード化する配列に機能可能に連結した酵母プロモーター配列からなるポリヌクレ オチド分子。
  10. 10.Fd配列が軽鎖とFd鎖の間に形成したジスルフィド結合のカルボキシル 側のFdヒンジ領域内に2またはそれ以上のシステイン残基をコード化する請求 項9に記載の分子。
  11. 11.最も高いアミノ酸番号を有するシステイン残基またはカルボキシル末端に 最も近いシステイン残基とカルボキシル末端の間に30アミノ酸残基未満が存在 する請求項9に記載の分子。
  12. 12.Fab′またはF(ab′)2分子がT細胞と反応性である請求項9に記 載の分子。
  13. 13.Fab′またはF(ab′)2分子がキメラである請求項9、10、11 または12のいずれかに記載の分子。
  14. 14.請求項9に記載の分子を含むベクター。
  15. 15.免疫グロブリンFab′またはF(ab′)2断片分子の軽鎖ポリペプチ ドをもコード化する請求項14に記載のベクター。
  16. 16.請求項14または請求項15のいずれかに記載のベクターで形質転換され た酵母。
  17. 17.免疫グロブリンFab′分子を製造する方法であって、a)請求項7に記 載のベクターで形質転換された細菌を培養し、b)その培養培地からFab′を 単離することからなる方法。
  18. 18.免疫グロブリンF(ab′)2分子を製造する方法であって、a)請求項 7に記載のベクターで形質転換された細菌を培養し、b)その培養培地から(F ab′)2を単離することからなる方法。
  19. 19.免疫グロブリンFab′分子を製造する方法であって、a)請求項15に 記載のベクターで形質転換された酵母を培養し、b)その培養培地からFab′ を単離することからなる方法。
  20. 20.免疫グロブリンF(ab′)2分子を製造する方法であって、a)請求項 15に記載のベクターで形質転換された酵母を培養し、b)その培養培地からF (ab′)2を単離することからなる方法。
  21. 21.免疫グロブリンF(ab′)2分子を製造する方法であって、a)請求項 17または請求項19に記載の方法によって第1のFab′を製造し、b)請求 項17または請求項19に記載の方法によって第2のFab′を製造し、c)第 1のFab′と第2のFab′を組み合わせてF(ab′)2を形成させること からなる方法。
  22. 22.免疫複合体を製造する方法であって、a)請求項17または請求項19に 記載の方法によってFab′を製造し、b)そのFab′の選択的に還元し得る ヒンジシステインを還元し、c)還元したFab′をチオール含有活性部分に連 結することからなる方法。
  23. 23.免疫複合体を製造する方法であって、a)請求項17または請求項19に 記載の方法によってFab′を製造し、b)そのFab′の選択的に還元し得る ヒンジシステインを還元し、c)還元したFab′をチオール含有活性化化合物 に達結し、d)還元したFab′に先に連結したチオール含有活性化化合物をさ らにチオールー反応性活性部分に連結することからなる方法。
  24. 24.活性化化合物がジチオビス(ピリジン−N−オキシド)またはジチオビス (ニトロベンゾエート)である請求項23に記載の方法。
  25. 25.免疫複合体を製造する方法であって、a)請求項18または請求項20に 記載の方法によってF(ab′)2を製造し、b)そのF(ab′)2を活性部 分に連結することからなる方法。
  26. 26.免疫複合体を製造する方法であって、a)請求項21に記載の方法によっ てF(ab′)2を製造し、b)そのF(ab′)2を活性部分に連結すること からなる方法。
  27. 27.Fab′−酵素複合体を製造する方法であって、a)請求項17または請 求項19に記載の方法によってFab′を製造し、b)そのFab′を酵素に連 結することからなる方法。
  28. 28.酵素がリボソーム不活化タンパク質である請求項27に記載のFab′− 酵素複合体を製造する方法。
  29. 29.酵素がリシン毒素A鎖である請求項27に記載のFab′−酵素複合体を 製造する方法。
  30. 30.Fab′がヒトT細胞に特異的である請求項27に記載のFab′−酵素 複合体を製造する方法。
  31. 31.Fab′がCD5またはCD7に特異的である請求項27に記載のFab ′−酵素複合体を製造する方法。
  32. 32.F(ab′)2−酵素複合体を製造する方法であって、a)請求項18ま たは請求項20に記載の方法によってF(ab′)2を製造し、b)そのF(a b′)2を酵素に連結することからなる方法。
  33. 33.酵素がリボソーム不活化タンパク質である請求項32に記載のF(ab′ )2−酵素複合体を製造する方法。
  34. 34.酵素がリシン毒素A鎖である請求項32に記載のF(ab′)2−酵素複 合体を製造する方法。
  35. 35.F(ab′)2がヒトT細胞に特異的である請求項32に記載のF(ab ′)2−酵素複合体を製造する方法。
  36. 36.F(ab′)2がCD5またはCD7に特異的である請求項32に記載の F(ab′)2−酵素複合体を製造する方法。
  37. 37.F(ab′)2−酵素複合体を製造する方法であって、a)請求項21に 記載の方法によってF(ab′)2を製造し、b)そのF(ab′)2を酵素に 連結することからなる方法。
  38. 38.酵素がリボソーム不活化タンパク質である請求項37に記載のF(ab′ )2−酵素複合体を製造する方法。
  39. 39.酵素がリシン毒素A鎖である請求項37に記載のF(ab′)2−酵素複 合体を製造する方法。
  40. 40.F(ab′)2がヒトT細胞に特異的である請求項37に記載のF(ab ′)2−酵素複合体を製造する方法。
  41. 41.F(ab′)2がCD5またはCD7に特異的である請求項37に記載の F(ab′)2−酵素複合体を製造する方法。
  42. 42.2つの異なる抗原に対する特異性を有するF(ab′)2。
  43. 43.該抗原が腫瘍関連抗原である請求項42に記載のF(ab′)2。
  44. 44.2つの異なる抗原に対する特異性を有するF(ab′)2を製造する方法 であって、a)請求項17または請求項19に記載の方法によって第1の腫瘍関 連抗原に対する特異性を有する第1のFab′を製造し、b)請求項17または 請求項19に記載の方法によって第2の腫瘍関連抗原に対する特異性を有する第 2のFab′を製造し、c)2つの異なる腫瘍関連抗原に対する特異性を有する F(ab′)2が形成するように、第1のFab′と第2のFab′を組み合わ せることからなる方法。
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