JPH041716B2 - - Google Patents

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JPH041716B2
JPH041716B2 JP58038988A JP3898883A JPH041716B2 JP H041716 B2 JPH041716 B2 JP H041716B2 JP 58038988 A JP58038988 A JP 58038988A JP 3898883 A JP3898883 A JP 3898883A JP H041716 B2 JPH041716 B2 JP H041716B2
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transfer
paper
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cellulose
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Makoto Samejima
Akio Kaneko
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Nippon Soda Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、熱転写記録材料に関するものであ
る。さらに詳しくは昇華性あるいは気化性染料を
担持する転写紙と、その転写紙に外部より熱を付
与することにより昇華あるいは気化する染料が染
着する被転写紙とからなる熱転写記録材料に関す
るものである。即ち本発明は昇華性染料または気
化性染料を担持している転写紙と、熱によつて昇
華または気化する該染料を受納する被転写紙とか
らなる熱転写記録材料において、被転写紙がセル
ロース紙であつて使用の際その転写紙に相対して
該染料を受納する面、即ち被転写面が熱可塑性高
分子材料で被覆され、被転写紙の熱可塑性高分子
材料で被覆された面がさらにシリコーン樹脂、弗
素樹脂或いはエポキシ樹脂から成る剥離性物質で
被覆されていることからなる熱転写記録材料であ
る。 従来、感熱記録方法としてはロイコ染料のよう
な発色性染料と酸性物質を同時に含む記録紙をサ
ーマルヘツド等で発色させる方法、および熱溶融
性のワツクスあるいはパラフイン等と染料あるい
は顔料を担持する転写紙から染料等を熱溶融によ
つて普通紙に転写記録させる方法が知られてい
る。前者は一あるいは二色の発色記録には安価で
適しているが、それ以上の多色発色には適してい
ない。後者は数色の発色は可能であり鮮明な発色
が得られるが中間色及び階調ある記録には適して
いない。溶融型熱転写においてはインキの融点が
70℃近辺でありその温度範囲が狭いため階調出現
にはデツサ法等を用いた単位面積当たりのドツト
数を増加せしめ擬似的な階調表現が可能であるこ
とは予測されるがサーマルヘツド等の発熱体にか
なりの高分解性能が必要である。これに対して本
発明においては、染料の転写紙から被転写紙への
移項は実質的に昇華又は気化によつて行なわれ、
上記の様な熱溶融による移項に比べて時間的にゆ
つくり起こるので加熱温度あるいは加熱時間を制
御することにより色の濃度階調を容易に得ること
ができる。 染色工業において昇華あるいは気化現象を利用
した熱転写捺染はすでに広く実用化されている。
この場合はあらかじめ適当な選ばれた染料で作成
された転写用インキで紙あるいは耐熱性フイルム
上に所望の図柄に印刷して転写紙をつくり、捺染
しようとする布の面と転写紙のインク面とを重ね
合せ、外部より熱を与え転写紙に印刷された図柄
を布に転写し捺染が完了する。この基本的原理
は、加熱により染料は転写紙から昇華あるいは気
化し繊維表面に付着し、この際この繊維を構成す
る高分子鎖は同じ加熱により軟化状態になつてい
るので染料は凝縮することなく繊維内部に拡散し
冷却により染料は固着する。このことから分るよ
うにガラス転移点が低い合成高分子繊維、例えば
ポリエステル、ポリアクリル、ポリ酢酸ビニル等
は昇華性または気化性熱転写捺染によつて良く捺
染されるが、綿など天然繊維にはこのような捺染
は困難である。このため綿などをこのような方法
で捺染するためにはそれをアシル化などの化学処
理、あるいは繊維表面をブロツク重合等の樹脂処
理などによつて改質すること、あるいは逆に染料
としてセルロースの水酸基等と反応する反応性染
料を用いる方法が考えられている。本発明はこの
ような捺染技術の知見を基に昇華性あるいは気化
性染料をセルロース紙に転写しフルカラーの画像
を得ることも目的にしたものである。 上記の原理から考案すれば、被転写紙としてポ
リエステル、ポリアクリル、あるいはポリ酢酸ビ
ニルなどの合成高分子のフイラメントでつくられ
た合成紙を使用すれば染料の昇華型あるいは気化
を利用した熱転写記録材料は容易につくられるの
であるが、これら合成紙はセルロースにくらべて
高価であり、また感触もセルロース紙と異なるの
で、セルロース紙を基体とする被転写紙が要望さ
れているのであるが、セルロース紙そのままでは
綿布への転写捺染の場合と同じく染料の昇華また
は気化を利用した熱転写は困難である。発明者等
は鋭意研究の結果、セルロース紙の表面を熱可塑
性高分子材料で被覆すればセルロース紙の感触を
損なうことなく被転写性の良好な被転写紙を安価
に製造すること、またその被覆面を例えばシリコ
ーン樹脂のような剥離性物質でさらに被覆するこ
とによつて転写紙と被転写紙の接着を防ぎ得るこ
とを見い出して本発明を行つたのである。 本発明に使用する熱可塑性高分子物質としては
例えばポリアクリルエステル、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリイミド、ポリ酢酸ビニル、ポリ
オレフイン、ポリアクリルアミド、ポリビニルア
ルコール、スチレン−ブタジエン共重合、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合、ポリビニルブチラール、
ポリウレタン樹脂等、天然ゴムラテツクスおよび
その変性体、セルローストリアセテート等の合成
多糖類糖をあげることができ、それらはガラス転
移点として250℃以下のものが好ましい。これら
の高分子物質は水系コロイド、水溶液あるいは有
機溶媒溶液など適宜な形態で使用され、例えばロ
ール、噴霧その他任意の方によつてセルロース紙
に塗布されて乾燥される。このようにしてつくら
れた被転写紙はこのままでは往々にして転写紙と
接着して剥離困難になることがある。発明者はこ
の困難を被転写紙の熱可塑性高分子材料塗布面に
さらにシリコーン樹脂、弗素樹脂或いはエポキシ
樹脂からなる剥離性物質を薄く塗布することによ
つて解決したのである。 染色工業における昇華型熱転写捺染においては
被転写布である合成樹脂布を例えばシリコーン樹
脂のような物質によつて加工した場合には転写捺
染が不可能になると言われているが、発明者は意
外にもセルロース紙に熱可塑性高分子物質を塗布
した面にさらにシリコーン樹脂のような剥離性物
質を塗布してもその面への染料の熱転写は全く妨
げられないことを見い出した。ここに使用する剥
離性物質としては染料の透過性が良く耐熱性に富
み、且つ剥離性の強い樹脂が好ましく例えばシリ
コーン樹脂、弗素樹脂、エポキシ樹脂をあげるこ
とができる。これらの樹脂は水性コロイド、グリ
ース状、有機溶媒溶液あるいは主剤と硬化剤を混
合した飴状など適宜な形態で使用され、例えばロ
ール、噴霧その他任意の方法で塗布される。 本発明に用いられる転写紙は、基材に染料バイ
ンダーおよび溶媒からなるインキを塗布乾燥して
得られる。また必要に応じてその染料塗膜のうえ
に剥離層を有してもよい。基材としては耐熱性お
よび熱伝導性が良くインキ吸収性の少ないシート
あるいはフイルムが好ましく、例えばコンデンサ
ー紙、パーチメン紙、トレーシングペーパー、パ
ラフイン紙、耐熱性合成樹脂フイルム等が使用さ
れる。その厚みは基材の熱に伝導性および希望す
る転写スピード等により左右される。この転写紙
は熱転写捺染用の転写紙と異なつて図柄を有せず
転写紙の片側に一種類のインキが一様に塗布され
る。インキは微粉末化された昇華性染料または気
化性染料とバインダー及び溶媒からなり、さらに
インキの安定及び転写紙表面のひつかき傷或いは
こすりによる染料の脱離防止のために分散剤を併
用することが好ましい。分散剤は染料の昇華ある
いは気化を妨害すると言われているが本発明にお
いてはそのような現象は全く見られない。 昇華性染料あるいは気化性染料とは50℃ないし
以上であつて、好ましくは80℃から220℃で昇華
あるいは気化する染料であり主として分散染料、
カチオン染料、油溶性染料など熱転写捺染で使用
されるものが使用可能である。このような染料と
しては例えばC.I.デイスパース・イエローの1、
3、7、8、9、13、16、23、41、42、49、54、
59、60、61、64、116など、C.I.デスパース・オ
レンジの3、7、15、21、25など、C.I.デスパー
ス・レツドの1、4、9、11、13、15、17、41、
55、59、60、65、73、83など、C.I.デスパース・
バイオレツトの1、4、12、18、23、27など、C.
I.デスパース・ブルーの1、3、5、14、19、
24、26、56、58、60、62、63、64、72、331など、
C.I.ソルベント・レツドの23、24、25、27など、
C.I.ベーシツク・イエローの11、13、29など、C.
I.ベーシツク・オレンジの21など、C.I.ベーシツ
ク・レツドの13など、C.I.ベーシツク・グリーン
の1、4など、C.I.ベーシツク・ブルーの5な
ど、あるいはスミカロン・ブラツクE−B、同じ
くB−2GL、アイゼン、カチロンブラツクGH、
レジレン ブラツクTR−WN11q.などがあげら
れるがこれらのみに限られるものではない。 これらの染料は単品で使用可能であるが数種を
混合して所望の色調あるいは階調表現に適したイ
ンキをつくることもできる。また例えばシアン、
マゼンタ、イエローの3色の染料を別々に使用し
て3種のインキをつくり、それらを塗布して製造
した3種の転写紙を順次使用して被転写紙上に任
意の色調および階調の画像あるいは字面を印する
ことができる。インキを構成するバインダーとし
ては、天然および合成多糖類およびその塩、例え
ば澱粉、デキストリン、エチルセルロース、2−
ヒドロキシエチルセルロース等のヒドロキシアル
キルセルロース類、CMCなど、また合成高分子
物質としてポリビニルアルコール、スチレン−ブ
タジエン共重合体、ポリビニルアルキルエテル−
無水マレイン酸共重合体、アクリル系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、酢酸ビニル樹脂、ナイロン等ポ
リアミド樹脂、ポリオレフイン樹脂等が使用可能
であるが、熱可塑性の低いバインダーが望まし
い。 溶媒としては染料あるいはバインダーを溶解あ
るいは分散し固着能力を発揮するものであれば水
及び非水溶媒の区別は問わない。インキ中にはこ
れらの他昇華促進剤例えばニトロトルエン、アダ
マンタン等を加えることもでき、さらに消泡剤を
加えることもできる。 参考例 1 白い上質紙〔紀州製紙(株)製「金砂」、65g/m2
に0.3号のワイヤーロツドを用い「セピアンA−
4635」〔ダイセル化学工業(株)製、アクリル酸エス
テルエマルジヨン〕を塗布し80℃で1分間乾燥し
て(乾燥後の塗布量10g/m2)被転写紙を製造し
た。 一方ポリビニルアルコール〔ユニチカ(株)製、
UP240G〕5.0部を水45.0部に溶かした溶液に下記
の3種の分散染料各2.5部を別々に加えホモジナ
イザーを用いてよく分散させて3種のインキをつ
くつた。 1 赤、C.I.デイスパースレツド60(スミカロン
レツドE−FBL) 2 青、C.I.デイスパースブルー26(スミカロン
ブルーE−BR) 3 黄、C.I.デイスパースエロー60(スミカロン
エローE−GRL) これら3種のインキをコンデンサーペーパー
(Kimberly−Clark社製、Kraft Capacitor
Tissue、厚さ18μ)に別々に塗布して乾燥し3種
の転写紙を製造した。 これら3種の転写紙の塗布面に上記の被転写紙
の塗布面を重ね合せ、乾熱試験機〔ガス試験機(株)
DH−I型〕を用いて転写紙の側から100℃〜210
℃の間を10℃間隔で各5秒間加熱して材料を被転
写紙に転写した。その被転写紙にはそれぞれ赤
色、青色、黄色の低温から高温になるに従つて淡
色から濃色に推移する鮮明な色像が転写された。
それらの色像の色濃度をマクベス反射濃度計
(RD−514)で測定した測定値を第1表に示す。 この昇華転写工程において数回に1度の割合で
転写紙と被転写紙が接着し剥離が困難になること
があつた。
【表】 参考例 2 転写紙は参考例1と同じ3種のものを用い、被
転写紙として参考例1と同じ上質紙を「セピアン
A−4635」塗布せず用い、200℃において参考例
1と同様の転写処理を行つた。その結果、3種の
いずれの色においても転写紙上の色像は参考例1
の200℃における色像にくらべてはるかに淡色で
且つくすんでいて鮮明でなかつた。それらの色調
を色素計で測定した測定値を第2表に示す。
【表】
【表】 実施例 1 参考例1において製造した被転写紙の「セピア
ンA−4635」の塗布面上にシリコーングリース
〔信越化学工業(株)、HIVAC−G〕を約1g/m2
の塗布量で塗布して被転写紙を製造した。この被
転写紙と参考例1における転写紙を用いて参考例
1と同様の昇華転写を行つた。被転写紙上に得ら
れた色像の色調および色の濃度は参考例1におけ
るものと殆ど全く同じであつた。 この昇華転写に際しては転写紙と被転写紙の接
着は全く起らず、きわめてスムーズに剥離が行わ
れた。 実施例 2 参考例1と同じ上質紙に「バイロナールMD−
1200」〔東洋紡(株)製、糊状の水性ポリエステル樹
脂〕を0.3号のワイヤーロツドを用いて塗布し、
150℃〜160℃で1分間乾燥した。次いでその塗布
面にエポキシ樹脂〔大日本色材工業(株)製、「ハイ
レジンM−4040R」1部とその硬化剤「ハイレジ
ンM−4040H」0.3部との混合物〕を0.1号ワイヤ
ーロツドを用いて塗布し、室温で24時間放置して
硬化させて被転写紙を製造した。 他方油溶性染料のC.I.ソルベントエロー16およ
びC.I.ソルベントレツド24のそれぞれ2.5部をヒド
ロキシプロピルセルロース〔日本曹達(株)、HPC
−H〕1.5部と共にジメチルホルムアミド48.5部
に溶解して2種のインキをつくり、これらを参考
例1と同様にコンデンサーペーパーに塗布して乾
燥し、2種の転写紙を製造した。 これらの転写紙の塗布面に被転写紙の塗布面を
重ね合せ参考例1で使用した感熱試験機を用い転
写紙の側から200℃で1分間加熱した。転写紙に
はそれぞれ鮮明濃色と黄及び赤の色像が転写され
た。また被転写紙と転写紙の接着は起らず、両者
は容易に剥離した。 実施例 3 カチオン染料のC.I.ベーシツルエロー112.5部及
びカルボキシメチルセルロース〔製一工業製薬(株)
製、セロゲンEP〕1.2部を水48.8部に溶解し、こ
れを参考例1と同様にコンデンサーペーパーに塗
布して転写紙を作成した。 この転写紙を実施例1と被転写紙と組み合せて
200℃で1分間参考例1と同様の転写処理を行つ
た。転写紙に鮮明な黄色の色像が観察された。ま
た転写紙と被転写紙は接着せず剥離は容易であつ
た。 実施例 4 実施例1で用いたのと同じ転写紙と被転写紙を
用い赤色、青色、黄色以外の色調の転写色像を次
のようにして得た。 即ち黄色用の転写紙を用いて転写して得られた
被転写紙上の黄色色像の上に赤色用の転写紙を重
ねて転写を行い橙色の色像を得た。また同じく黄
色色像の上に青色用の転写紙を重ねて転写を行い
緑色の色像を得た。これらの実験において転写は
参考例1と同じ加熱装置を用い200℃で5秒間の
加熱で行つた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 昇華性染料または気化性染料を担持している
    転写紙と該染料を受納する被転写紙とからなる熱
    転写性記録材料において、被転写紙がセルロース
    紙であつてその被転写面を熱可塑性高分子材料で
    被覆し、さらにその上からシリコーン樹脂、弗素
    樹脂或いはエポキシ樹脂からなる剥離性物質で被
    覆して成ることを特徴とする熱転写性材料。
JP58038988A 1983-03-11 1983-03-11 熱転写記録材料 Granted JPS59165688A (ja)

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JPS59165688A JPS59165688A (ja) 1984-09-18
JPH041716B2 true JPH041716B2 (ja) 1992-01-14

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