JP5446121B2 - フラン構造を含むポリエステル - Google Patents

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本発明は、フラン構造を有する熱可塑性樹脂に関する。詳しくは、フラン構造を主鎖に有し、バイオマス由来の原料からの製造が可能で、しかも十分な分子量を有することから、機械物性に優れた熱可塑性樹脂と、この熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂組成物と、これを成形してなる成形体に関する。
近年、環境配慮型または環境持続型材料として、生分解性を有する樹脂やバイオマス由来の原料を用いた樹脂が開発され、実用化されている。しかしながら、これらの樹脂は、製造コスト、機械物性、熱的性質が従来の汎用樹脂、エンジニアリングプラスチックスに比較して劣っているのが現状である。また、耐加水分解性、耐光性などが悪く、長期間の使用に耐えないなどの欠点もある。
一方、現在、耐熱性や機械物性に優れた熱可塑性樹脂であるポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートなどの芳香族ポリエステル樹脂は、フィルム、食品容器、電気・電子部品、家電筐体、自動車材料等、汎用からエンジニアリング部品関連材料として広範に利用されている。しかし、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートは、その原料が石油から製造されており、バイオマスからの製造が困難であるか、或いはバイオマスからの製造は、非常に高コストとなり、実用化の見込みがない。
バイオマスからの製造が可能とされるフランジカルボン酸を原料に用いたポリエステルは、耐熱性に優れた熱可塑性樹脂としての報告がある(非特許文献1)が、従来提供されているものは、その分子量が低いため、機械物性が不十分であり、実用に耐え得るものではなかった。
Y. Hachihama et al, Osaka Daigaku Kogaku Hokoku, 8, 475-480(1958)"Synthesis of Polyesters containing Fran Ring"
本発明の目的は、バイオマスを原料に用いて耐熱性、機械物性、耐候性に優れた、十分な分子量を有する熱可塑性樹脂を提供すること、詳しくは農業廃棄物として廃棄されているキシロース、セルロース、グルコース等の植物由来原料から製造可能な2,5−フランジカルボン酸を用いたポリエステルを高分子量化することにより、耐熱性、機械物性に優れた熱可塑性樹脂を製造し、環境問題、地球温暖化問題、食糧問題に貢献する工業的に有用な材料を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、2,5−フランジカルボン酸単位を主鎖に有し、特定の粘度かつ特定の末端酸価を有する、ポリエステル樹脂が、優れた機械物性を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下を要旨とする。
[1] ジオール単位とカルボン酸単位とを有するポリエステルであって、ジカルボン酸単位として下記構造式(2)で表されるフラン構造を有し、ジオール単位が1,3−プロパンジオール及び/又はエチレングリコールよりなり、還元粘度(ηsp/C)が0.5dL/g以上、末端酸価が200μeq/g未満であることを特徴とするポリエステル。
Figure 0005446121
[2] [1]に記載のポリエステルと、結晶核剤とを含むことを特徴とするポリエステル組成物。
[3] 前記結晶核剤の平均粒径が5μm以下、0.1μm以上であることを特徴とする[2]に記載のポリエステル組成物。
[4] 前記結晶核剤が、タルク、窒化ホウ素、シリカ、層状ケイ酸塩、ポリエチレンワックス及びポリプロピレンワックスからなる群から選ばれることを特徴とする[2]又は[3]に記載のポリエステル組成物。
] [1]に記載のポリエステル又は[]ないし[]のいずれかに記載のポリエステル組成物を成形してなる成形体。
本発明によれば、バイオマス原料から製造可能な、フラン構造を主鎖に有する高分子量の熱可塑性樹脂によって、耐熱性、機械物性に優れた工業的に有用な材料を提供することが可能である。
以下に、本発明を実施するための代表的な態様を具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の態様に限定されるものではない。
<熱可塑性樹脂>
本発明でいう熱可塑性樹脂とは、通常、加熱すると塑性変形しやすくなり冷却すると可逆的に硬化する性質を持つ合成樹脂と定義され、本発明においては、より具体的には、次の(a)から(d)のうちの1つ以上の性質を示すものである。
(a)熱分析において融点を表す吸熱ピークを示す
(b)結晶化を示す発熱ピークを示す
(c)融点或いはガラス転移点以上で流動性を示す
(d)樹脂を完全に溶解する溶媒が存在する
また、化学構造的には、分子構造として実質的に直鎖状または分岐構造であり、分子間で化学結合を殆ど有さないことを特徴とする。
本発明の熱可塑性樹脂は、上記特性を有し、且つ樹脂中に下記構造式(1)で表されるフラン構造を有する。
Figure 0005446121
具体的な熱可塑性樹脂としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、ポリイミド等の縮合系ポリマーなどが挙げられ、中でもポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネートが好適な熱可塑性樹脂である。これらは単一の成分よりなるポリマーでも良いが、ポリエステルカーボネートのような2種類以上の成分から得られるポリマーや、末端に主鎖を構成する成分とは異なる構造の化合物が結合したポリマーでもよい。
本発明に係るフラン構造は、上述のような熱可塑性樹脂の製造工程において、共重合成分としてこれを導入することにより、熱可塑性樹脂中に存在させることができる。
本発明の熱可塑性樹脂は、前記熱可塑性樹脂を、樹脂中のどのような箇所に有しても良いが、樹脂を構成する単位として、前記熱可塑性樹脂を含む単位を有し、かつ、好ましくは樹脂の主鎖に前記フラン構造を有することが好ましい。
以下に、フラン構造を有する成分(単量体)と、必要に応じて用いられる他の共重合成分(単量体)とから、本発明の熱可塑性樹脂を製造する場合を例示して、本発明の熱可塑性樹脂を説明する。
本発明の熱可塑性樹脂を構成する全単量体成分のうち、前記フラン構造を有する単量体の割合(以下、この割合を「フラン構造割合」と称す。)は、1〜100モル%である。フラン構造割合の下限は、好ましくは5モル%、より好ましくは10モル%、更に好ましくは20モル%である。フラン構造割合の上限は、好ましくは80モル%、より好ましくは60モル%、さらに好ましくは40モル%である。フラン構造割合が1モル%未満では本発明の特徴であるフラン構造に起因する優れた物性を発現させることができない。フラン構造割合が多過ぎると剛直すぎてもろくなる。
本発明の熱可塑性樹脂を構成するフラン構造を有する単量体成分は、石油由来原料であってもバイオマス由来の原料であっても良いが、バイオマス由来の原料を用いる方が好ましい。
なお、本発明でいう成分とは、本発明の熱可塑性樹脂を製造するための成分を示し、原料と同義である。
<フラン構造を有する成分>
フラン構造とは下記構造(3)に示す5員環構造である。なお、以下の構造式において<2>〜<5>は置換位置を示す。
Figure 0005446121
上記のようなフラン構造を有する化合物としては、具体的にはフラン及びフラン置換体(即ち、フランの水素原子の1〜4個が任意の置換基で置換されたもの)が挙げられる。
フラン置換体に導入される置換基の例としては、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜18の芳香族基、ハロゲン、炭素数1〜10のアルコキシ基等が挙げられる。
本発明で用いるフラン構造を有する成分としては、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基で置換されたフラン置換体又は無置換のフラン、特に好ましくはフランが挙げられる。
フラン構造は、その2位と3位、2位と4位、2位と5位、或いは3位と4位で共有結合してポリマー主鎖を構成するが、中でも2位と5位で共有結合された構造が耐熱性の点で好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂の製造に用いられるフラン構造を有する成分としては、フラン構造が化合物の構造中に含まれている成分であればよく、特に制限はないが、具体的には、2,5−フランジカルボン酸、2,5−ジヒドロキシフラン、2−ヒドロキシフラン−5−カルボン酸及びこれらの誘導体が挙げられる。また、誘導体としては炭素数1〜4のアルキルエステルが挙げられ、中でもメチルエステル、エチルエステル、n−プロピルエステル、イソプロピルエステルなどが好ましく、更に好ましくはメチルエステルである。
本発明の熱可塑性樹脂を製造する際、これらのフラン構造を有する成分は、1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して使用しても良い。
<共重合成分>
上述のフラン構造を有する成分と共重合可能な原料としては、脂肪族及び/又は脂環式ジオール、芳香族ジヒドロキシ化合物、ビスフェノール、脂肪族(脂環式も含む)ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、ジアミン、およびこれらの誘導体などが挙げられ、特に脂肪族ジオール、脂肪族(脂環式も含む)ジカルボン酸及びそのエステル、芳香族ジカルボン酸及びそのエステルが好ましく、さらに好ましくは脂肪族ジオールである。
共重合可能な脂肪族(脂環式も含む)ジカルボン酸の具体例としては、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、ドデカン二酸、1,6−シクロヘキサンジカルボン酸等が挙げられる。これらは酸無水物であっても良い。また、脂肪族(脂環式も含む)ジカルボン酸の誘導体としては、これらの脂肪族(脂環式も含む)ジカルボン酸の低級アルキルエステル等が挙げられる。これらの中で、コハク酸、グルタル酸、セバシン酸、ダイマー酸及びドデカン二酸、またそれらの低級アルキル(例えば炭素数1〜4のアルキル)エステル誘導体が好ましく、特にはコハク酸及びコハク酸の低級アルキルエステル誘導体、又はその混合物が好ましい。
これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して使用しても良い。
共重合可能な芳香族ジカルボン酸の具体例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸及びジフェニルジカルボン酸等が挙げられる。これらは酸無水物であっても良い。また、芳香族ジカルボン酸の誘導体としては、これらの芳香族ジカルボン酸の低級アルキルエステル等が挙げられる。これらの中で、テレフタル酸及びイソフタル酸、またそれらの低級アルキル(例えば炭素数1〜4のアルキル)エステル誘導体が好ましく、特にテレフタル酸及びテレフタル酸のメチルエステル誘導体、又はその混合物が好ましい。
これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して使用しても良い。
共重合可能な脂肪族及び/又は脂環式ジオールとしては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール及びイソソルバイド等が挙げられる。これらの中で、得られる熱可塑性樹脂の物性の面から、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール及び1,3−プロパンジオールが好ましく、特に1,4−ブタンジオール及び/又はエチレングリコールが好ましい。
これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して使用しても良い。
共重合可能なヒドロキシカルボン酸及びヒドロキシカルボン酸誘導体としては、分子中に1個の水酸基とカルボキシル基を有する化合物又はその誘導体であれば特に限定されるものではない。ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の具体例としては、乳酸、グリコール酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシカプロン酸、6−ヒドロキシカプロン酸、2−ヒドロキシ3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−ヒドロキシイソカプロン酸、マンデル酸、サリチル酸、及びこれらのエステル、酸塩化物、酸無水物等が挙げられる。
これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して使用しても良い。
また、これらに光学異性体が存在する場合には、D体、L体、又はラセミ体のいずれでも良く、形態としては固体、液体、又は水溶液であっても良い。
これらの中で、特に好ましいのは、使用時の重合速度の増大が顕著で、かつ入手の容易な乳酸及び/又はグリコール酸及びカプロラクトンであり、最も好ましくは乳酸である。これらの形態としては、30〜95重量%の水溶液が、容易に入手することができるため好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂は、特に、ジオール単位とジカルボン酸単位とを有するポリエステルであることが好ましく、フラン構造を有する単位が下記一般式(2)で表されること、とりわけ、ジオール単位が脂肪族及び/又は脂環式ジオール、好ましくは1,4−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール及びエチレングリコールよりなる群から選ばれる1種類以上よりなり、ジカルボン酸単位が下記一般式(2)で表されることが好ましい。
Figure 0005446121
従って、本発明の熱可塑性樹脂は、前述のフラン構造を有する成分としての2,5−フランジカルボン酸、2,5−ジヒドロキシフラン、2−ヒドロキシフラン−5−カルボン酸及びこれらの誘導体等のジカルボン酸成分と、共重合成分としての上述の脂肪族及び/又は脂環式ジオールとを反応させて得られるポリエステルであることが好ましい。
なお、フラン構造を含むジカルボン酸成分と芳香族、脂肪族、脂環式ジオール等のジオール成分とを反応させてポリエステルを製造する場合、ジカルボン酸成分とジオール成分のモル数は実質的にほぼ等モルであるが、一般的には、エステル化反応中の留出があることから、ジオール成分はジカルボン酸成分よりも1〜100モル%、好ましくは5〜80モル%、更に好ましくは10〜60モル%過剰に用いられる。
<その他の共重合成分>
本発明の熱可塑性樹脂には、上述の共重合成分以外のその他の共重合成分として、3官能以上の官能基を含有する単位を導入しても良い。
3官能以上の官能基を有する構成単位を構成する化合物としては、3官能以上の多価アルコール;3官能以上の多価カルボン酸或いはその無水物、酸塩化物、又はエステル;及び3官能以上のヒドロキシカルボン酸或いはその無水物、酸塩化物、又はエステル;3官能以上のアミン類;からなる群から選ばれた少なくとも1種の3官能以上の多官能化合物が挙げられる。
3官能以上の多価アルコールとしては、具体的には、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して使用しても良い。
3官能以上の多価カルボン酸又はその無水物としては、具体的には、トリメシン酸、プロパントリカルボン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、シクロペンタテトラカルボン酸無水物等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して使用しても良い。
3官能以上のヒドロキシカルボン酸としては、具体的には、リンゴ酸、ヒドロキシグルタル酸、ヒドロキシメチルグルタル酸、酒石酸、クエン酸、ヒドロキシイソフタル酸、ヒドロキシテレフタル酸等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して使用しても良い。
これらのうち、特に、入手のし易さから、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸が好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂が、3官能以上の官能基を有する構成単位を含む場合、その含有割合は、本発明の熱可塑性樹脂を構成する全構成単位の合計に対して、合計で下限が0.0001モル%、好ましくは0.001モル%、更に好ましくは0.005モル%、最も好ましくは0.01モル%である。また、上限は4モル%であり、好ましくは3モル%、最も好ましくは1モル%である。
本発明の熱可塑性樹脂中の3官能以上の官能基を有する構成単位の含有割合が上記上限よりも多いと、ポリマーの架橋が過度に進行し、安定にストランドを抜き出せなくなる、成形性が悪化する、各種物性を損なう等の問題が生じ、好ましくない。また、熱可塑性樹脂中の3官能以上の官能基を有する構成単位の含有割合が上記下限より少ないと原料の精製に負荷がかかりすぎ、コストが高くなり、また重合反応の反応性が低下し、好ましくない。
<鎖延長剤、末端封止剤>
本発明の熱可塑性樹脂の製造に際し、ジイソシアネート、ジフェニルカーボネート、ジオキサゾリン、珪酸エステルなどの鎖延長剤を使用しても良く、特に、ジフェニルカーボネート等のカーボネート化合物を使用する場合は、これらのカーボネート化合物を熱可塑性樹脂の全構成成分に対して20モル%以下、好ましくは10モル%以下添加して、ポリエステルカーボネートを得ることも好ましい。
この場合、カーボネート化合物としては、具体的には、ジフェニルカーボネート、ジトリールカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネート、m−クレジルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、エチレンカーボネート、ジアミルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボネートなどが例示される。その他、フェノール類、アルコール類のようなヒドロキシ化合物から誘導される、同種、又は異種のヒドロキシ化合物からなるカーボネート化合物も使用可能である。
また、ジイソシアネート化合物としては、具体的には、2,4−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネートと2,6−トリレンジイソシアネートとの混合体、ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の公知のジイソシアネートなどが例示できる。
珪酸エステルとしては、具体的には、テトラメトキシシラン、ジメトキシジフェニルシラン、ジメトキシジメチルシラン、ジフェニルジヒドロキシラン等が例示できる。
また、溶融テンションを高めるために、少量のパーオキサイドを添加しても良い。
これらはいずれも1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して使用しても良い。
また、本発明においては、熱可塑性樹脂のポリエステル末端基をカルボジイミド、エポキシ化合物、単官能性のアルコール又はカルボン酸で封止しても良い。
この場合、末端封止剤のカルボジイミド化合物としては、分子中に1個以上のカルボジイミド基を有する化合物(ポリカルボジイミド化合物を含む)が挙げられ、具体的には、モノカルボジイミド化合物として、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジメチルカルボジイミド、ジイソブチルカルボジイミド、ジオクチルカルボジイミド、t−ブチルイソプロピルカルボジイミド、ジフェニルカルボジイミド、ジ−t−ブチルカルボジイミド、ジ−β−ナフチルカルボジイミド、N,N’−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミドなどが例示される。
これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して使用しても良い。
<熱可塑性樹脂の製造方法>
本発明の熱可塑性樹脂の製造方法は、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド等の熱可塑性樹脂の製造に関する公知の方法が採用できる。
また、この際の重合反応は、従来から採用されている適切な条件を設定することができ、特に制限されない。
好ましくは、本発明の熱可塑性樹脂は、前述のフラン構造を有する成分及び共重合成分、その他、鎖延長剤や末端封止剤を用いて触媒の存在下で製造される。
フラン構造を有するポリエステル樹脂である本発明の熱可塑性樹脂を製造する場合、触媒としては、ポリエステルの製造に用いることのできる任意の触媒を選択することができるが、ゲルマニウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、アンチモン、スズ、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウム、コバルト、鉛、セシウム、マンガン、リチウム、カリウム、ナトリウム、銅、バリウム、カドミウムなどの金属化合物が好適である。中でもゲルマニウム化合物、チタン化合物、マグネシウム化合物、亜鉛化合物、鉛化合物が好適であり、特に好適にはチタン化合物、マグネシウム化合物が挙げられる。
触媒として使用されるチタン化合物としては、特に制限されるものではなく、好ましい例としてテトラプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、テトラエチルチタネート、テトラヒドロキシエチルチタネート、テトラフェニルチタネート等のテトラアルコキシチタンなどの有機チタン化合物が挙げられる。これらの中では価格や入手の容易さなどからテトラプロピルチタネート、テトラブチルチタネートなどが好ましく、最も好ましい触媒はテトラブチルチタネートである。
また、マグネシウム化合物としては、ギ酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、プロピオン酸マグネシウム、n−酪酸マグネシウム、n−吉草酸マグネシウム、n−カプロン酸マグネシウム、n−カプリン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、酸化マグネシウムなどが好適であるが、より好適にはギ酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、プロピオン酸マグネシウム、更に好適には酢酸マグネシウムが用いられる。
これらの触媒は1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して使用しても良い。また、本発明の目的を損なわない限り、他の触媒の併用を妨げない。
触媒として、テトラアルコシキチタンとマグネシウム化合物の組み合わせは、高活性のため特に好ましく、テトラブチルチタネートと酢酸マグネシウムの組み合わせが最も好ましい。
触媒の使用量は、反応に供する単量体量に対する触媒中の金属換算量で下限値は好ましくは0.0001重量%、より好ましくは0.001重量%、更に好ましくは0.003重量%である。また、上限値は好ましくは3重量%、より好ましくは1重量%、更に好ましくは0.1重量%、最も好ましくは0.05重量%である。触媒の使用量が上記下限値より少ないと重合反応の反応速度が遅すぎて製造上好ましくなく、また上記上限値より多いと製造コストが高くなりすぎ、また触媒残渣が得られるポリエステルの安定性に悪影響を及ぼし、好ましくない。
触媒の添加時期は、減圧反応開始以前であれば特に限定されず、原料仕込み時に添加しておいても良く、減圧開始時に添加しても良い。
本発明の熱可塑性樹脂を製造する際の重合温度、重合時間及び圧力などの条件については、温度が150〜270℃、好ましくは180〜250℃の範囲で選ぶのが良く、重合時間は1時間以上、好ましくは4〜15時間の範囲で選ぶのが良い。また、圧力としては、最終的な減圧度が1.33×10Pa以下、より好ましくは0.27×10Pa以下の条件で選ぶのが良い。
これらの反応条件のうち、特に重合温度が270℃を超えると熱分解、着色、副反応が起こる為、重合温度については、270℃以下とすることが重要である。
<熱可塑性樹脂の物性>
本発明の熱可塑性樹脂の還元粘度(ηsp/C)は、0.48dL/g以上であるが、好ましくは0.5dL/g以上、より好ましくは0.6dL/g以上、さらに好ましくは0.7dL/g以上、最も好ましくは0.8dL/g以上である。還元粘度の上限は3.0dL/g以下、好ましくは2.5dL/g以下、最も好ましくは2.0dL/g以下である。還元粘度が0.48dL/g未満であると、フィルムや射出成形品を成形することができず、成形できたとしても強度が不足し、使用に耐えない。また、還元粘度が3.0dL/gよりも大きいと成形が困難になり好ましくない。
なお、本発明において、熱可塑性樹脂の還元粘度(ηsp/C)は、フェノール/テトラクロロエタン(1:1重量比)中、熱可塑性樹脂濃度0.5g/dLで、30℃にて測定した溶液粘度から求めたものである。
本発明の熱可塑性樹脂の末端酸価は200μeq/g未満であるが、好ましくは150μeq/g未満、より好ましくは100μeq/g未満、最も好ましくは50μeq/g未満である。末端酸価が200μeq/gより大きいと物性低下が大きく好ましくない。なお、末端酸価の下限については0が好ましい。
また、本発明の熱可塑性樹脂の引張弾性率は400MPa以上が好ましく、より好ましくは700MPa以上、更に好ましくは1000MPa以上、最も好ましくは3000MPa以上である。引張弾性率が400MPaより小さいと十分な剛性、硬度を得ることができず、好ましくない。
なお、熱可塑性樹脂の引張弾性率は、熱可塑性樹脂を成形して得られたサンプルフィルムの引張試験における初期弾性率であり、詳しくは、後述の実施例の項に記載される方法で測定される。
本発明の熱可塑性樹脂の引張破断強度は20MPa以上が好ましく、より好ましくは30MPa以上、更に好ましくは40MPa以上、最も好ましくは50MPa以上である。引張強度が20MPaより小さいと、実用的材料として十分な強度を得ることができず、実使用に耐えない。
なお、熱可塑性樹脂の引張破断強度は、熱可塑性樹脂を成形して得られたサンプルフィルムの引張試験における破断時の応力であり、詳しくは、後述の実施例の項に記載される方法で測定される。
<熱可塑性樹脂組成物>
本発明の熱可塑性樹脂には、その特性が損なわれない範囲において、各種の添加剤、例えば熱安定剤、酸化防止剤、加水分解防止剤、結晶核剤、難燃剤、帯電防止剤、離型剤、紫外線吸収剤等を添加しても良い。
これらの添加剤は、重合反応前に反応装置に添加しても良いし、重合反応開始から重合反応終了の前に搬送装置等に添加しても良いし、重合反応終了後、生成物の抜出前に添加しても良い。また、抜出後の生成物に添加しても良い。
また、本発明の熱可塑性樹脂の成形時には、上に示した各種の添加剤の他に、ガラス繊維、炭素繊維、チタンウィスカー、マイカ、タルク、窒化ホウ素、CaCO、TiO、シリカ、層状ケイ酸塩、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等の結晶核剤、強化剤、増量剤等を添加して成形しても良い。
本発明の熱可塑性樹脂には、また、各種無機系又は有機系フィラーを添加しても良い。
無機系フィラーとしては、無水シリカ、雲母、タルク、酸化チタン、炭酸カルシウム、ケイ藻土、アロフェン、ベントナイト、チタン酸カリウム、ゼオライト、セピオライト、スメクタイト、カオリン、カオリナイト、ガラス、石灰石、カーボン、ワラステナイト、焼成パーライト、珪酸カルシウム、珪酸ナトリウム等の珪酸塩、酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム等の水酸化物、炭酸第二鉄、酸化亜鉛、酸化鉄、リン酸アルミニウム、硫酸バリウム等の塩類等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して使用しても良い。
無機系フィラーを含む熱可塑性樹脂組成物の場合、熱可塑性樹脂組成物中のこれらの無機系フィラーの含有量は、通常1〜80重量%であり、好ましくは3〜70重量%、より好ましくは5〜60重量%である。
有機系フィラーとしては、生澱粉、加工澱粉、パルプ、キチン・キトサン質、椰子殻粉末、竹粉末、樹皮粉末、ケナフや藁等の粉末などが挙げられる。これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して使用しても良い。
有機系フィラーを含む熱可塑性樹脂組成物の場合、熱可塑性樹脂組成物中のこれらの有機系フィラーの含有量は、通常0.1〜70重量%であり、好ましくは1〜50重量%である。
無機系フィラー、有機系フィラーの重量%が上記範囲より少ないと、フィラー添加量が少ない為、その添加効果を十分に得ることができず、上記範囲より多いと引張り伸び率、耐衝撃性が低下するなど機械物性が悪化する。
<結晶核剤>
本発明の熱可塑性樹脂組成物に含まれる結晶核剤としては、タルク、窒化ホウ素、シリカ、層状ケイ酸塩、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスが好ましく、さらには、タルク、ポリエチレンワックスが好ましい。これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して使用しても良い。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、特に添加剤として結晶核剤を、熱可塑性樹脂に対して0.001重量%以上含むことが好ましい。
結晶核剤が無機材料の場合、核剤効果としてはその粒径が小さいほど好ましい。好ましい結晶核剤の平均粒径は5μm以下、より好ましくは3μm以下、さらに好ましくは1μm以下、最も好ましくは0.5μm以下である。なお、結晶核剤の平均粒径の下限については0.1μmである。
結晶核剤の好ましい添加量は、熱可塑性樹脂に対して0.001重量%以上、より好ましくは0.01重量%以上、さらに好ましくは0.1重量%以上である。また、結晶核剤の添加量の上限は30重量%、より好ましくは10重量%、さらに好ましくは5重量%、最も好ましくは1重量%である。結晶核剤の添加量が上記下限より少ないと、結晶核剤を添加したことによる結晶化促進の効果を十分に得ることができず、上記上限よりも多いと機械物性が低下し、しなやかさが損なわれる。
なお、核剤としての機能を目的として添加しない場合でも、他の効果の目的、例えば剛性改良のため添加する無機フィラー、熱安定剤として添加する有機安定剤なども核剤として作用したり、樹脂の製造過程或いは成形加工過程で混入した無機物或いは有機物の異物等も結晶核剤となり得る。従って、本発明でいう結晶核剤とは常温で固体であるすべての無機物、有機物が該当する。
<熱可塑性樹脂の用途>
本発明の熱可塑性樹脂及び樹脂組成物は、汎用プラスチックに適用される各種成形法により成形に供することが出来る。
その成形法としては例えば、圧縮成形(圧縮成形、積層成形、スタンパブル成形)、射出成形、押し出し成形や共押し出し成形(インフレ法やTダイ法によるフィルム成形、ラミネート成形、パイプ成形、電線/ケーブル成形、異形材の成形)、中空成形(各種ブロー成形)、カレンダー成形、発泡成形(溶融発泡成形、固相発泡成形)、固体成形(一軸延伸成形、二軸延伸成形、ロール圧延成形、延伸配向不織布成形、熱成形(真空成形、圧空成形)、塑性加工)、粉末成形(回転成形)、各種不織布成形(乾式法、接着法、絡合法、スパンボンド法等)等が挙げられる。
本発明の熱可塑性樹脂及び樹脂組成物は、特に射出成形体、発泡成形体、中空成形体への適用が好ましく、具体的な形状としては、フィルム、容器及び繊維への適用が好ましい。
また、これらの成形品には、化学的機能、電気的機能、磁気的機能、力学的機能、摩擦/磨耗/潤滑機能、光学的機能、熱的機能等の表面機能等の付与を目的として、各種合目的的二次加工を施すことも可能である。二次加工の例としては、エンボス加工、塗装、接着、印刷、メタライジング(めっき等)、機械加工、表面処理(帯電防止処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、フォトクロミズム処理、物理蒸着、化学蒸着、コーティング、等)等が挙げられる。
本発明の熱可塑性樹脂及び樹脂組成物は、特に、各種のフィルム用途や射出成形品の用途に使用するのに適している。
その用途としては、射出成形品(例えば、生鮮食品のトレーやファーストフードの容器、野外レジャー製品など)、押出成形品(フィルム、例えば釣り糸、漁網、植生ネット、保水シートなど)、中空成形品(ボトル等)等が挙げられ、更にその他農業用のフィルム、コーティング資材、肥料用コーティング材、ラミネートフィルム、板、延伸シート、モノフィラメント、不織布、フラットヤーン、ステープル、捲縮繊維、筋付きテープ、スプリットヤーン、複合繊維、ブローボトル、発泡体、ショッピングバッグ、ゴミ袋、コンポスト袋、化粧品容器、洗剤容器、漂白剤容器、ロープ、結束材、衛生用カバーストック材、保冷箱、クッション材フィルム、マルチフィラメント、合成紙、医療用として手術糸、縫合糸、人工骨、人工皮膚、マイクロカプセルなどのDDS、創傷被覆材、光学用途、レンズ、液晶材料、導光板などが挙げられる。さらに、トナーバインダー、熱転写用インキバインダー等の情報電子材料、電気製品筐体、インパネ、シート、ピラー等の自動車内装部品、バンパー、フロントグリル、ホイールカバー等の自動車外装構造材料などの自動車部品等に使用できる。より好ましくは包装用資材、例えば、包装用フィルム、袋、トレイ、ボトル、緩衝用発泡体、魚箱等、及び、農業用資材、例えば、マルチングフィルム、トンネルフィルム、ハウスフィルム、日覆い、畦シート、発芽シート、植生マット、育苗床、植木鉢等が挙げられる。
本発明の熱可塑性樹脂又は樹脂組成物をフィルムとする場合、その製造方法としては、熱可塑性樹脂の通常の溶融成形法、例えば、インフレーション成形、Tダイ成形、押出成形、圧縮成形、真空成形、射出成形、中空成形、回転成形等、並びに、更にそれらに熱成形、延伸成形、発泡成形等の二次成形法を適用する方法を適用することができ、特にフィルム成形においては特にインフレーション成形、Tダイ成形、射出成形が好ましい。
以下に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これらの実施例によって限定されるものではない。
なお、以下における各種物性等の測定方法や成形方法は次の通りである。
還元粘度(ηsp/C):実施例、参考例及び比較例で得られた熱可塑性樹脂を、フェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン(1:1重量比)中、濃度0.5g/dlとした溶液について30℃で測定した溶液粘度から求めた。
末端酸価(μeq/g):実施例、参考例及び比較例で得られた熱可塑性樹脂0.4〜0.5gを精秤し、ベンジルアルコール25mLを加え、195℃で9分間攪拌し、完全に溶解させた。溶解後、氷浴中で45秒間冷却した。冷却後、熱可塑性樹脂が溶解したベンジルアルコール溶液にエタノール2mLを加えた。三菱化学(株)製自動滴定装置「GT100」で0.01NのNaOHベンジルアルコール溶液を用いて滴定を行った(滴定量をA(ml)とする。)。次に、ベンジルアルコールのみで同様の測定を行いブランク値(B(ml))とし、末端酸価を下記の式から算出した。
末端酸価(μeq/g)=(A−B)×F×10/W
A(ml):測定滴定量
B(ml):ブランク滴定量
F:0.01N NaOHベンジルアルコール溶液のファクター
W(g):サンプル重量
引張試験:実施例、参考例及び比較例で得られた熱可塑性樹脂を用いて、38トンプレス(ラム径150mmφ、250mm角、上島製試験用プレス機)を用い、200℃で熱プレスを行い、厚み200μmのプレスフィルムを作成した。得られたプレスフィルムからサンプルをダンベル形状に打ち抜き、JIS K7127に従って引張試験を行い、引張弾性率、破断伸び、降伏応力、破断強度を測定した。
参考例
攪拌装置、窒素導入口、加熱装置、温度計及び減圧口を備えた反応容器に、原料として、ジメチル−2,5−フランジカルボン酸20.00重量部、1,4−ブタンジオール22.71重量部、チタンテトラブチレートを予め3.54重量%溶解させた1,4−ブタンジオール溶液0.54重量部、及び酢酸マグネシウム4水和物を予め1.37重量%溶解させた1,4−ブタンジオール溶液0.87重量部を仕込んだ。
容器内容物を攪拌下、容器内に窒素ガスを導入し、減圧置換によって系内を窒素雰囲気にした。次に、系内を攪拌しながら1時間で220℃に昇温し、この温度で1時間反応させた。次に、30分かけて240℃まで昇温すると同時に、1時間30分かけて0.05×10Pa以下になるように減圧し、240℃で加熱減圧状態を保持したまま重合を2時間30分継続した後、重合を終了し、熱可塑性樹脂(フランジカルボン酸/ブタンジオールポリエステル)を得た。
得られた熱可塑性樹脂の還元粘度は0.690dL/g、末端酸価は133μeq/gであった。また、この熱可塑性樹脂の熱プレスフィルムの引張弾性率は1139MPa、引張り破断伸びは346%、降伏応力は17MPa、引張り破断強度は39MPaであった。
参考例2〜4
参考例1と同様に原料及び触媒を仕込んで、重縮合反応を行い、目標の粘度に到達したところで重縮合反応を停止した以外は参考例1と同様に行った。得られた熱可塑性樹脂の還元粘度、末端酸価及び引張試験結果を表1に示す。なお、参考例4において、他の原料と共にタルク(平均粒径3μm)を理論収量の1重量%仕込んで重合反応を行った。
比較例1
参考例1において重合温度を240℃から250℃に変更にした以外は参考例1と同様に重縮合反応を行った。
得られた熱可塑性樹脂の還元粘度は0.310dL/gで、末端酸価は242μeq/gであった。
このものは、フィルムがもろく、ダンベルを打抜く際にクラックが入り、引張試験のサンプルを作成することができなかった。
実施例5
攪拌装置、窒素導入口、加熱装置、温度計及び減圧口を備えた反応容器に、原料として、ジメチル−2,5−フランジカルボン酸59.32重量部、エチレングリコール46.39重量部、チタンテトラブチレートを予め3.54重量%溶解させた1,4−ブタンジオール溶液1.17重量部、及び酢酸マグネシウム4水和物を予め1.37重量%溶解させた1,4−ブタンジオール溶液1.88重量部を仕込んだ。
容器内容物を攪拌下、容器内に窒素ガスを導入し、減圧置換によって系内を窒素雰囲気にした。次に、系内を攪拌しながら1時間で190℃に昇温し、この温度で2時間反応させた。次に、1時間30分かけて260℃まで昇温すると同時に、1時間30分かけて0.05×10Pa以下になるように減圧し、260℃で加熱減圧状態を保持したまま重合を1時間30分継続した後、重合を終了し、熱可塑性樹脂(フランジカルボン酸/エチレングリコールポリエステル)を得た。
得られた熱可塑性樹脂の還元粘度は0.750dL/g、末端酸価は79μeq/gであった。この熱可塑性樹脂の引張試験結果を表1に示す。
実施例6、7
実施例5と同様に原料及び触媒を仕込んで重縮合反応を行い、目標の粘度に到達したところで重縮合反応を停止したこと以外は実施例5と同様に行った。得られた熱可塑性樹脂の還元粘度、末端酸価及び引張試験結果を表1に示す。
比較例2
実施例5において重合温度を260℃から280℃に変更にした以外は実施例5と同様に重縮合反応を行った。
実施例8
実施例5において、エチレングリコール46.39重量部に変えて、1,3−プロパンジオールを96.82重量部仕込んだこと以外は実施例5と同様に重縮合反応を行った。得られた熱可塑性樹脂の還元粘度、末端酸価及び引張試験結果を表1に示す。
参考例
攪拌装置、窒素導入口、加熱装置、温度計及び減圧口を備えた反応容器に、原料としてジメチル−2,5−フランジカルボン酸7.24重量部、コハク酸6.97重量部、L−乳酸2.02重量部、1,4−ブタンジオール13.29重量部、及びチタンテトラブチレートを予め3.48重量%溶解させた1,4−ブタンジオール溶液0.06重量部を仕込んだ。
容器内容物を攪拌下、容器内に窒素ガスを導入し、減圧置換によって系内を窒素雰囲気にし、185℃で1時間攪拌した。次に、系内を攪拌しながら1時間で220℃に昇温し、引き続き1時間掛けて230℃に昇温すると同時に、1時間30分かけて0.05×10Pa以下になるように減圧し、230℃で加熱減圧状態を保持したまま重合を1時間30分継続した後、重合を終了し、熱可塑性樹脂(フランジカルボン酸/コハク酸/ブタンジオール/乳酸ポリエステル)を得た。
得られた熱可塑性樹脂の還元粘度は1.965dL/g、末端酸価は19μeq/gであった。この熱可塑性樹脂の引張試験結果を表1に示す。
Figure 0005446121
表1に示すように、本発明によれば、非常に良好な機械的強度を示す、フラン構造を主鎖にもつ熱可塑性樹脂を提供することができる。

Claims (5)

  1. ジオール単位とカルボン酸単位とを有するポリエステルであって、ジカルボン酸単位として下記構造式(2)で表されるフラン構造を有し、ジオール単位が1,3−プロパンジオール及び/又はエチレングリコールよりなり、還元粘度(ηsp/C)が0.5dL/g以上、末端酸価が200μeq/g未満であることを特徴とするポリエステル。
    Figure 0005446121
  2. 請求項1に記載のポリエステルと、結晶核剤とを含むことを特徴とするポリエステル組成物。
  3. 前記結晶核剤の平均粒径が5μm以下、0.1μm以上であることを特徴とする請求項2に記載のポリエステル組成物。
  4. 前記結晶核剤が、タルク、窒化ホウ素、シリカ、層状ケイ酸塩、ポリエチレンワックス及びポリプロピレンワックスからなる群から選ばれることを特徴とする請求項2又は3に記載のポリエステル組成物。
  5. 請求項1に記載のポリエステル又は請求項2ないし4のいずれか1項に記載のポリエステル組成物を成形してなる成形体。
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