JP4987816B2 - 溶接継手の疲労特性を改善する自動打撃処理方法及び自動打撃処理装置 - Google Patents

溶接継手の疲労特性を改善する自動打撃処理方法及び自動打撃処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、溶接継手の疲労特性を改善する自動打撃処理方法及び自動打撃処理装置に関し、特に、建築、造船、橋梁、建設機械、産業機械、海洋構造物、自動車などに用いられる繰り返し荷重を受ける構造物用の金属製部材であって、疲労き裂の発生が問題となる溶接継手を対象にして、その疲労特性を効率よく改善することのできる、溶接継手の疲労特性を改善する自動打撃処理方法及び自動打撃処理装置に関するものである。
例えば、船舶や橋梁、建設機械、産業機械、海洋構造物、自動車などの金属製構造物は、多くの金属製部材を溶接して構成されており、これらの溶接部分には、各種の溶接方法を用いた溶接継手が形成されている。
しかしながら、このような溶接継手では、溶接ビードを形成する溶接金属の表面が金属製部材(母材)の表面と交わる境界(溶接ビードの止端という。)を含むその止端近傍(以下、溶接ビードの止端部という。)において、溶接時に高温状態の溶接金属が周辺の母材に拘束された状態で冷却されることに起因して引張残留応力が存在し易い部位となっている。さらに、構造物として用いられるときには部材に加わる外力により応力が集中し易い部位となっている。
このため、金属製構造物に用いられる溶接継手は、繰り返し荷重が作用することによって、溶接ビードの止端部から疲労き裂が発生して、致命的なき裂や割れに進展する可能性を有している。また、溶接ビードの止端部における残留応力及び応力集中の問題は、金属製構造物の疲労特性を向上させる上での妨げとなっている。
したがって、このような溶接継手に発生する疲労き裂は、構造物全体の信頼性に重大な影響を及ぼすため、従来から溶接継手の疲労特性を向上させる種々の手法が試みられている(例えば、非特許文献1,2を参照。)。
具体的に、下記非特許文献1、2では、(a)機械的な方法(グラインディング)により溶接部を平滑にする方法、(b)TIG溶接により溶接部に化粧溶接(ドレッシング)を施す方法などによって、溶接部における応力集中を低減する手法が提案されている。
また、溶接部にピーニング(打撃)処理を施して、疲労き裂が発生する部位に圧縮応力を導入し、あわせて応力集中を低減する方法も提案されており、具体的な打撃処理としては、(c)ショットピーニング、(d)ハンマーピーニングなどのほか、近年では(e)超音波衝撃処理(例えば、特許文献1〜3参照。)などが挙げられる。
また、溶接止端部近傍にピーニング(打撃)処理を行い、フュージョンライン付近の溶接熱影響部の金属組織を改質し、熱影響部の靱性を改善する方法が特許文献4で開示されているが、これは、脆性破壊が一般に溶接部のフュージョンライン上に残留する欠陥から発生することに基づき、脆性破壊の起点部の材質を改善するためのものであり、疲労特性を改善するものではない。
また、溶接によって取り付けたリブ板の端部の溶接止端部の疲労特性を向上させる方法として圧縮ポンチ等を用いて溶接止端部に圧縮残留応力を付与する方法(特許文献5,6)が開示されているが、これら方法はいずれも、回し溶接等を行ったリブ板の端部の疲労特性を向上させるための方法であり、本発明で主に対象とする溶接方向に長く連続した溶接止端部へは適用できない。
特開2006−167724号公報 特開2006−175512号公報 米国特許第6,171,415号公報 特開2004−149843号公報 特開2006−320960号公報 特開2006−312201号公報 社団法人日本道路協会、「鋼橋の疲労」、丸善株式会社、1997年5月 P. J. Haagensen and S J. Maddox、IIW Recommendations on Post Weld Improvement of Steel and Aluminum Structures、XIII-1815-00、Revised 16 February 2004
上記(a)〜(e)などの疲労特性改善処理によれば、溶接ビードの止端部において耐疲労き裂発生特性を向上させ得ることが知られている。特に、上記(e)の超音波衝撃処理は、比較的短時間の処理で大きな改善効果が得られることから、産業界の期待は大きい。
しかしながら、この超音波衝撃処理は、人手で処理することを前提に開発されてきたため、鋼橋やクレーンなど長い距離を連続して処理する必要のある構造物や組み立て作業の自動化が進んでいる工場などでは、その採用が困難な場合があった。
また、ロボットに超音波衝撃処理装置を組み込んで自動処理を行う場合には、溶接ビードの止端のラインは通常不規則に歪んでいるため、正確に溶接ビードの止端部に処理を行うためには、止端の検出機能や、歪みに合わせた走行機構など、高度な自動制御が必要となっており、費用の面からも実用化が困難な場合があった。
また、溶接ビードの止端部に直接衝撃処理を施す場合には、溶接ビードの止端形状にマッチした打撃ピンを用いる必要があり、溶接ビードの止端形状によっては打撃ピンが止端部の溶接金属に引っ掛かり、処理が停止したり、止端部に折れ込み疵や鋭いノッチ状の疵を残す場合があった。
そこで、本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、溶接ビードの複雑な止端形状による影響をあまり受けずに安定的にハンマーピーニング処理又は超音波打撃処理することができ、溶接ビードの止端付近のより広い部分に圧縮残留応力を付加することを可能とした、溶接継手の疲労特性を改善する自動打撃処理方法及び自動打撃処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決することを目的とした本発明の要旨は、以下のとおりである。
(1) 一方の部材に他方の部材を溶接した溶接継手に対して、溶接ビードの止端付近の母材金属材料表面に打撃ピンを押し付けながら溶接線方向に相対的に移動操作させて、ハンマーピーニング処理又は超音波衝撃処理を連続的に施すことによって、該溶接継手の疲労特性を改善する自動打撃処理方法であって、
前記打撃ピンとして、先端曲率半径が金属材料の厚さの1/2以下かつ2〜10mmの打撃ピンを用い、
予め設定した溶接ビードの止端位置又は検知した溶接ビードの止端位置に基づいて、前記打撃ピンの前記母材金属材料表面に対する打撃処理位置が、前記溶接ビードの長さの少なくとも90%以上の長さ範囲で、前記溶接ビードの止端から該打撃処理位置の中心までの距離が前記打撃ピンの先端曲率半径の2.5倍以内で、かつ前記打撃ピンが自動打撃処理中に溶接金属に触れない範囲で変動可能となるように、該打撃ピンを溶接線方向と交差する方向に移動制御し、
前記打撃ピンによって前記母材金属材料表面に、打撃痕の溝深さが、0.1〜2mm、該打撃ピンの先端曲率半径以下、かつ前記金属材料の厚さの1/10以下であり、打撃痕の幅が、1.5〜15mm、かつ前記溝深さの5倍以上である塑性変形が生じるように、
前記ハンマーピーニング又は超音波衝撃処理を溶接線方向に連続的に施すことを特徴とする、溶接継手の疲労特性を改善する自動打撃処理方法。
(2) 一方の部材に他方の部材を溶接した溶接継手に対して、溶接ビードの止端付近の母材金属材料表面に打撃ピンを押し付けながら溶接線方向に相対的に移動操作させて、ハンマーピーニング処理又は超音波衝撃処理を連続的に施すことによって、該溶接継手の疲労特性を改善する自動打撃処理装置であって、
前記溶接継手を有する被処理材の溶接ビードの止端位置を検知する止端位置検知部と、
前記打撃ピンによるハンマーピーニング処理又は超音波衝撃処理を施す処理機構部と、
前記処理機構部を支持するとともに、前記打撃ピンを前記被処理材の溶接ビードの止端から所定の距離離れた母材金属材料表面に押し付ける支持押圧機構部と、
前記支持押圧機構部または被処理材の一方が載置される装置基部と、
前記支持押圧機構部または被処理材の他方が搭載されるとともに、自らが前記装置基部に載置されて、前記溶接止端位置検知部により検知された溶接ビードの止端位置に基づいて、前記被処理材に対して前記処理機構部を溶接線方向に相対移動させる移動機構部と、
前記止端位置検知部により検知された溶接ビードの止端位置に基づいて、前記打撃ピンを溶接線方向と交差する方向に移動制御する打撃ピン位置制御部とが配設され、
前記打撃ピンとして、先端曲率半径が金属材料の厚さの1/2以下かつ2〜10mmの打撃ピンを用い、
予め設定した溶接ビードの止端位置又は前記止端位置検知部が検知した溶接ビードの止端位置に基づいて、前記打撃ピンの前記母材金属材料表面に対する打撃処理位置が、前記溶接ビードの長さの少なくとも90%以上の長さ範囲で、前記溶接ビードの止端から該打撃処理位置の中心までの距離が前記打撃ピンの先端曲率半径の2.5倍以内で、かつ前記打撃ピンが自動打撃処理中に溶接金属に触れない範囲で変動可能となるように、前記打撃ピン位置制御部が該打撃ピンを溶接線方向と交差する方向に移動制御し、
前記打撃ピンによって前記母材金属材料表面に、打撃痕の溝深さが、0.1〜2mm、該打撃ピンの先端曲率半径以下、かつ前記金属材料の厚さの1/10以下であり、打撃痕の幅が、1.5〜15mm、かつ前記溝深さの5倍以上である塑性変形が生じるように、
前記ハンマーピーニング又は超音波衝撃処理を溶接線方向に連続的に施すことを特徴とする、溶接継手の疲労特性を改善する自動打撃処理装置。
本発明によれば、止端位置検知部と、処理機構部と、支持押圧機構部と、装置基部と、移動機構部とを有利に組み合わせ用いることにより、速やかにかつ合理的に溶接継手の疲労特性を向上させることができることから、上述のような技術課題や経済的課題の問題点を有利に解決することができる。
例えば、ロボット等による自動移動装置を用いる場合には、単純に溶接ビードの大まかな方向を指示するのみであり、溶接ビードの止端の歪みを検出し正確に追従する機能が不要となるなど、極めて簡易なシステムで処理システムを構築することが可能となり、経済的にも極めて有効である。
また、人間が、溶接継手の打撃処理を行う場合は、頻繁に休憩を取る必要のある作業であるが、本発明を用いれば、処理中は監視業務のみとなるため、処理効率が高まることが期待できる。
さらに、溶接ビードの止端部を直接打撃処理する従来の方法では処理が十分であったかどうか直接目視検査する必要があり、溶接ビードの止端に残存した欠陥を発見するのが困難であったが、本発明では平滑な母材金属の処理部を検査するのみでよく、検査の負担が著しく軽減される上に、溶接ビードの止端の欠陥検査と分離できるため、処理後の溶接部における品質管理をより合理的に行うことができる。
このように、本発明によれば、疲労き裂発生防止効果と溶接部作製工期の短縮、さらには検査合理化による経済効果等、多くの効果が期待できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を模式的に示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
本発明は、一方の部材に他方の部材を溶接した溶接継手に対して、溶接ビードの止端付近の母材金属材料表面に、打撃ピンを押し付けながら溶接線方向に相対的に移動操作させてハンマーピーニング処理又は超音波衝撃処理を連続的に施すことによって、溶接継手の疲労特性を改善する自動打撃処理方法及び自動打撃処理装置を提供するものである。
(溶接継手)
先ず、本発明が適用される溶接継手について説明する。
本発明が適用される溶接継手としては、例えば図1に示すような溶接継手10を挙げることができる。この溶接継手10は、同一面内で一方の鋼板11の端面と他方の鋼板12の端面とを対向させて互いを溶接してなる、いわゆる突合せ溶接継手10である。この溶接に際し、被溶接材である一方の鋼板11と他方の鋼板12の溶接端面には予め開先が加工される場合が多く、これら鋼板11,12の開先部を突き合わせて溶接施工され、これら鋼板の表面よりも外側に隆起してなる溶接ビード20が形成される。
そして、本発明では、このような溶接ビード20の溶接金属20aの表面が母材金属材料(鋼板11、12)の表面と交わる境界(溶接ビード20の止端20bという。)の近傍に、後述する打撃ピン50を押し付けて溶接線方向に相対移動させながら、ハンマーピーニング処理又は超音波衝撃処理を施す。これにより、溶接ビード20の止端20b付近の母材金属材料(鋼板11、12)表面には、後述する打撃痕80が形成される。
また、本発明が適用される溶接継手としては、例えば図2に示すような溶接継手30を挙げることができる。この溶接継手30は、一方の鋼板31の両主面の相対向する位置に、それぞれ他方の鋼板32の端面を対向させてすみ肉溶接してなる、いわゆる十字溶接継手である。また、一方の鋼板31の両主面に対して他方の鋼板32の両主面が直角に交わる部分(隅(すみ)という。)には、三角形状の断面をもつ溶接金属40aからなる溶接ビード40が形成されている。
そして、本発明では、このような溶接ビード40の溶接金属40aの表面が母材金属材料(鋼板31,32)の表面と交わる境界(溶接ビード40の止端40bという。)の母材金属材料(鋼板31,32)側近傍に、後述する打撃ピン50を押し付けて溶接線方向に相対移動させながら、ハンマーピーニング処理又は超音波衝撃処理を施す。これにより、溶接ビード40の止端40b付近の母材金属材料(鋼板31,32)表面には、後述する打撃痕90が形成される。
なお、本発明が適用される溶接継手としては、上記図1に示す突合せ溶接継手10や、上記図2に示す十字溶接継手30に限定されるものではなく、溶接ビードが曲がっている場合も含め、一方の部材に他方の部材を溶接した溶接継手に対して本発明を幅広く適用することが可能である。また、このような溶接継手10,30の溶接方法としては、各種溶接法を用いることができ、さらには、1パス溶接から多層盛り溶接にも適用できる。
(溶接継手の疲労特性改善する自動打撃処理方法)
次に、本発明を適用した溶接継手の疲労特性改善する自動打撃処理方法について説明する。
なお、本実施形態では、上記溶接継手10の鋼板11(母材金属材料)の主面と接する溶接ビード20の止端20b付近の母材金属材料表面に処理を施す場合を例に挙げて説明する。
本発明を適用した溶接継手の疲労特性を改善する自動打撃処理方法は、図3に拡大して示すように、打撃ピンとして、先端曲率半径Rが鋼板11の厚さの1/2以下かつ2〜10mmの打撃ピン50を用い、予め設定した溶接ビード20の止端位置20b又は検知した溶接ビード20の止端位置20bに基づいて、溶接ビード20の止端20bから打撃処理位置の中心Oまでの距離xが、溶接ビード20の長さの少なくとも90%以上の長さ範囲で、打撃ピン50の先端曲率半径Rの2.5倍以内で、かつ打撃ピン50が自動打撃処理中に溶接金属20aに触れない範囲で変動可能となるように、該打撃ピン50を溶接線方向と交差する方向に移動制御し、打撃50ピンによって母材金属材料(鋼板11)の表面に、打撃痕80の溝深さyが、0.1〜2mm、打撃ピン50の先端曲率半径R以下、かつ鋼板11の厚さtの1/10以下であり、打撃痕80の幅zが、1.5〜15mm、かつ溝深さyの5倍以上である塑性変形が生じるように、ハンマーピーニング又は超音波衝撃処理を溶接線方向に連続的に施すことを特徴とする。
具体的に、本発明において「先端曲率半径Rが鋼板11の厚さの1/2以下かつ2〜10mmの打撃ピン50を用いる」のは、処理後に残留する圧縮応力が疲労特性の向上に効果があるためと、圧縮残留応力領域の大きさが打撃ピン50による圧痕の大きさと関係しているからである。
すなわち、打撃ピン50の先端曲率半径Rが鋼板11の厚さの1/2よりも大きい場合には、ほぼ鋼板11の全厚に塑性変形が及ぶようなひずみを与える打撃痕80が必要となるが、この場合、打撃痕による塑性域が鋼板11の反対面に抜けてしまうため、溶接ビード20の止端部に生じる圧縮残留応力が小さくなる。
また、打撃ピン50の先端曲率半径Rが2mmより小さい場合には、圧縮残留応力域が狭く、疲労き裂の発生を防止するためには溶接ビード20の止端20bの直近を打撃する必要がある。このため、溶接ビード20の波打ちなどから正確に処理位置を制御するのが難しい。さらに、打撃ピン50の先端部の摩耗が激しくなり、打撃ピン50の交換頻度が増大するため処理効率が低下する。
一方、打撃ピン50の先端曲率半径Rが10mmを超える場合には、有効な圧縮残留応力を発生させるほどの溝を形成させるのに極めて大きな打撃力が必要となり、処理装置が大規模なものとなる。さらに、打撃処理によって溶接構造物10の形状が歪んでしまう懸念がある。
また、打撃ピン50は、ハンマーピーニング処理又は超音波衝撃処理により処理対象物を局所的に打撃して塑性変形させるものであるため、打撃ピン50には、通常、処理対象物である金属材料(例えば、溶接構造用鋼)より強度や硬度の高い金属材料を用いる。
本発明において「溶接ビード20の止端20bから打撃処理位置の中心Oまでの距離xが、打撃ピン50の先端曲率半径Rの2.5倍以内」としたのは、上述した圧縮残留応力領域の大きさが打撃ピン50による打撃痕80の大きさと関係しているためである。すなわち、打撃ピン50の先端曲率半径Rが大きい方が圧縮残留応力の生じる領域が広く、また、打撃痕80から近い方が大きな圧縮残留応力が生じることを、FEM解析と実験により確認し、疲労特性向上に十分な圧縮残留応力を得ることができることを確認した。
本発明において「打撃ピン50が打撃処理中に溶接金属20aに触れない範囲」としたのは、溶接金属20aに打撃ピン50が触れた場合に、打撃ピン50による連続的な打撃処理が阻害されることがあるためである。なお、本発明においては、連続的な打撃処理を著しく阻害しなければ溶接金属20aに打撃ピン50が多少接触してもかまわない。
本発明において「打撃痕80の溝深さyが、0.1〜2mm、打撃ピン50の先端曲率半径R以下、かつ金属材料(鋼板11)の厚さtの1/10以下であり、打撃痕80の幅zが、1.5〜15mm、かつ溝深さyの5倍以上である」としたのは、あまりに深い打撃痕80はそれ自体が応力集中源となることや溶接継手10に大きな角変形が生じてしまい、その形状が歪んでしまうためである。また、打撃痕80の幅zについては、処理効率の面から広すぎる場合に処理効率が低下することがあり、打撃痕80が浅く、狭い場合には疲労特性に有効な圧縮残留応力が発生するものの、不十分となる。また、打撃痕80の幅zは、打撃ピン50の先端曲率半径Rと処理深さにより定まるが、ここでの幅zの規定は処理時の装置や狙い位置のぶれを考慮して設定したものである。すなわち、打撃痕80の幅zは、十分な深さの打撃を与えれば上記範囲に収まるが、先端曲率半径Rの大きい打撃ピン50では上記範囲を超えても疲労特性には大きな害はないものの、処理効率が低下する。
(溶接継手の疲労特性改善する自動打撃処理装置)
次に、本発明を適用した溶接継手の疲労特性改善する自動打撃処理装置について説明する。
本発明を適用した溶接継手の疲労特性改善する自動打撃処理装置としては、大きく分けて2つのタイプがあり、一つは、図4に示す自動打撃処理装置60(第1の実施形態)のように、処理機構部側を固定し、被処理材側を移動させるタイプであり、もう一つは、図5に示す自動打撃処理装置70(第2の実施形態)のように、被処理材側を固定し、処理機構部側を移動させるタイプとである。何れのタイプを選択するかは、処理対象や処理環境(屋外構造物の処理、工場内での処理等)によって、適宜選択することが望ましい。
なお、以下に示す第1及び第2の実施形態では、被処理材として、上記溶接継手10の疲労特性を改善する場合を例に挙げて説明するが、その処理対象としては、上記溶接継手30であってもよく、また、一の部材に他の部材を溶接して取り付けた溶接継手を有する溶接構造物に対して幅広く処理を行うことが可能である。
(第1の実施形態)
第1の実施形態として図4に示す自動打撃処理装置60では、処理機構部側が装置基部65に固定されるとともに、被処理材(溶接継手)を載置してスライド駆動する移動機構部(図示せず。)が装置基部65に備えられており、この移動機構部は、そのスライド方向と溶接ビード20の長手方向とを一致させた状態で、溶接継手10を移動させることができる。
また、自動打撃処理装置60は、この移動機構部の上方に位置して上記打撃ピン50が取り付けられた処理機構部61と、この処理機構部61が取り付けられた支持押圧機構部62とを備えている。この支持押圧機構部62は、支持アーム63と押圧装置64とからなり、装置基部65に固定されている。
処理機構部61は、溶接ビード20の止端20bから所定の距離離れた母材金属材料(鋼板11、12)の表面に、打撃ピン50を押し付けながらハンマーピーニング処理又は超音波衝撃処理を施すためのものであり、例えば上記特許文献1〜3等に開示されているものなどを採用することができる。なお、ハンマーピーニング処理及び超音波衝撃処理については、従来から公知であることから、ここではその詳細な説明を省略するものとする。なお、本発明では、ハンマーピーニング処理又は超音波衝撃処理の何れの打撃処理をも採用することができるが、処理時の反動が比較的少ないことや、処理の出力が高いことなどから、ハンマーピーニング処理よりも超音波衝撃処理の方が有利である。また、エアツール等の振動工具を用いて打撃処理をすることも可能であるが、出力が小さく超音波衝撃処理に比べ一般に処理効率が低い。
支持押圧機構部62は、打撃ピン50の先端部を母材金属材料(鋼板11、12)の表面に適正な荷重で押し当てながら、打撃振動により狙った処理位置から打撃ピン50がずれないように処理機構部61を支持するものである。また、支持押圧機構部62は、処理機構部61によるハンマーピーニング処理又は超音波衝撃処理の一般的な処理条件から、処理機構部61の自重程度(数百グラムから数十キログラム程度)の押付け荷重を生じさせるものであればよい。なお、支持押圧機構部62には、装置の保護などの面から打撃ピン50からの反動を吸収する機構を付加することも可能である。
ところで、打撃ピン50を溶接ビード20の止端20bから所定の距離離れた母材金属材料(鋼板11、12)の表面に位置させるには、処理進行方向の未処理部の止端20bの位置を確認する必要がある。このため、自動打撃処理装置60には、溶接ビード20の止端位置を検出する止端位置検知部66が設けられている。
この止端位置検知部66には、レーザによる高度情報を取り込む形状センサや、画像から母材金属材料(鋼板11、12)と溶接金属20aを識別するエッジセンサによる止端センサなど、母材金属材料(鋼板11、12)と溶接金属20aとの境界を認識するセンサを用いることが好ましい。また、予め止端20bの形状や位置が既知である場合には、止端センサを省略して、既知の溶接ビード20の止端20bに対応して打撃ピン50を移動させることも有効である。
そして、この自動打撃処理装置60には、溶接止端位置検知部66により検知された溶接ビード20の止端位置に基づいて、打撃ピン50を溶接線方向と交差する方向に移動制御する打撃ピン位置制御部67が設けられている。この打撃ピン位置制御部67は、処理機構部61と支持押圧機構部62との間に位置して、支持押圧機構部62にスライド可能に取り付けた処理機構部61を溶接線方向と交差する方向に移動制御する。
以上のような構造を有する自動打撃処理装置60では、溶接止端位置検知部66により検知された溶接ビード20の止端位置に基づいて、溶接ビード20の止端20bから所定の距離離れた母材金属材料(鋼板11、12)の表面に打撃ピン50を押し付けながら、移動機構部が溶接継手10をスライド駆動することによって、溶接継手10に対して打撃ピン50を溶接線方向に相対移動させることが可能となっている。これにより、打撃ピン50による連続的なハンマーピーニング処理又は超音波衝撃処理を施すことが可能である。
すなわち、この自動打撃処理装置60では、疲労き裂の発生部位となる溶接ビード20の止端20bから所定の距離離れた母材金属材料(鋼材11、12)の表面に、打撃ピン50による打撃処理を連続的に行うことで、疲労特性向上に十分な圧縮残留応力を付加することが可能であり、これによって溶接継手10の疲労特性を改善して、疲労き裂発生阻止性能の高い溶接構造物を得ることが可能である。
(第2の実施形態)
第2の実施形態として図5に示す自動打撃処理装置70は、図示を省略する装置基部を備え、この装置基部上に、溶接継手10を載置することが可能となっている。
また、自動打撃処理装置70では、この装置基部の上方に位置して上記打撃ピン50が取り付けられた処理機構部71と、この処理機構部71が取り付けられた支持押圧機構部72と、この支持押圧機構部72を一の方向にスライド駆動する移動機構部73とを備えている。
処理機構部71は、溶接ビード20の止端20bから所定の距離離れた母材金属材料(鋼板11、12)の表面に、打撃ピン50を押し付けながらハンマーピーニング処理又は超音波衝撃処理を施すためのものであり、例えば上記特許文献1〜3等に開示されているものなどを採用することができる。なお、ハンマーピーニング処理及び超音波衝撃処理については、従来から公知であることから、ここではその詳細な説明を省略するものとする。なお、本発明では、ハンマーピーニング処理又は超音波衝撃処理の何れの打撃処理をも採用することができるが、処理時の反動が比較的少ないことや、処理の出力が高いことなどから、ハンマーピーニング処理よりも超音波衝撃処理の方が有利である。また、エアツール等の振動工具を用いて打撃処理をすることも可能であるが、出力が小さく超音波衝撃処理に比べ一般に処理効率が低い。
支持押圧機構部72は、打撃ピン50の先端部を母材金属材料(鋼板11、12)の表面に適正な荷重で押し当てながら、打撃振動により狙った処理位置から打撃ピン50がずれないように処理機構部71を支持するものである。また、支持押圧機構部72は、処理機構部71によるハンマーピーニング処理又は超音波衝撃処理の一般的な処理条件から、処理機構部71の自重程度(数百グラムから数十キログラム程度)の押付け荷重を生じさせるものであればよい。なお、支持押圧機構部72には、装置の保護などの面から打撃ピン50からの反動を吸収する機構を付加することも可能である。
移動機構部73は、一の方向に延長して設けられたレール部74と、このレール部74を挿通するガイド部75とを有し、このガイド部75内に設けられた電動台車(図示せず。)がレール部74上を走行することで、ガイド部75の下面に取り付けられた支持押圧機構部72を一の方向にスライド駆動することが可能となっている。
ところで、打撃ピン50を溶接ビード20の止端20bから所定の距離離れた母材金属材料(鋼板11、12)の表面に位置させるには、処理進行方向の未処理部の止端20bの位置を確認する必要がある。このため、自動打撃処理装置70には、溶接ビード20の止端位置を検出する止端位置検知部76が設けられている。
この止端位置検知部76には、レーザによる高度情報を取り込む形状センサや、画像から母材金属材料(鋼板11、12)と溶接金属20aを識別するエッジセンサによる止端センサなど、母材金属材料(鋼板11、12)と溶接金属20aとの境界を認識するセンサを用いることが好ましい。また、予め止端20bの形状や位置が既知である場合には、止端センサを省略して、既知の溶接ビード20の止端20bに対応して打撃ピン50を移動させることも有効である。
そして、この自動打撃処理装置70には、溶接止端位置検知部76により検知された溶接ビード20の止端位置に基づいて、打撃ピン50を溶接線方向と交差する方向に移動制御する打撃ピン位置制御部77が設けられている。この打撃ピン位置制御部77は、処理機構部71と支持押圧機構部72との間に位置して、支持押圧機構部72にスライド可能に取り付けた処理機構部71を溶接線方向と交差する方向に移動制御する。
以上のような構造を有する自動打撃処理装置70では、上記一の方向と溶接ビード20の長手方向とを一致させた状態で、溶接継手10が装置基部上に載置されており、溶接止端位置検知部76により検知された溶接ビード20の止端位置に基づいて、溶接ビード20の止端20bから所定の距離離れた母材金属材料(鋼板11、12)の表面に打撃ピン50を押し付けながら、移動機構部73が支持押圧機構部72をスライド駆動することによって、打撃ピン50を溶接継手10の溶接線方向に相対移動させることが可能となっている。これにより、打撃ピン50による連続的なハンマーピーニング処理又は超音波衝撃処理を施すことが可能である。
すなわち、この自動打撃処理装置70では、疲労き裂の発生部位となる溶接ビード20の止端20bから所定の距離離れた母材金属材料(鋼板11、12)の表面に、打撃ピン50による打撃処理を連続的に行うことで、疲労特性向上に十分な圧縮残留応力を付加することが可能であり、これによって溶接継手10の疲労特性を改善して、疲労き裂発生阻止性能の高い溶接構造物を得ることが可能である。
また、打撃処理を施す部位は、溶接ビード20の止端部に溶接により生じている引張残留応力を圧縮側に逆転できるほどの大きな圧縮残留応力を与えられるように、溶接ビード20の止端20bから近い位置とすることが好ましく、その止端20bからの距離は、上述した打撃ピン50の先端曲率半径の2.5倍以内で、かつ打撃ピン50が打撃処理中に溶接金属20aに触れない範囲である。
(溶接構造物)
次に、本発明が対象とする溶接構造物について説明する。
本発明が対象とする溶接構造物としては、その構造および負荷状況から疲労き裂発生危険部の溶接部ないし溶接ビードが特定できる溶接構造物を前提とする。なお、この特定の疲労き裂発生危険部位は、例えば、橋梁では橋桁と橋脚の接合部等、船舶であれば船側の縦通肋骨部材と側板との溶接部等、個別具体的な溶接構造物が特定されれば、その溶接構造物毎に、その構造および負荷状況から特定され得るものである。
以下の説明では、上記本発明を適用した疲労特性を改善する自動打撃処理方法及び自動打撃処理装置によって、その疲労特性を改善した溶接継手10を有する溶接構造物を例に挙げて説明するが、本発明が対象とする溶接構造物としては、上記溶接継手30を有するものであってもよく、また、一の部材に他の部材を溶接して取り付けた溶接継手を有する溶接構造物に対して本発明を幅広く適用することが可能である。
本発明が対象とする溶接構造物では、その構造および負荷状況から疲労き裂発生危険部の溶接部ないし溶接ビード20が特定できるものであって、少なくとも溶接継手10の特定溶接ビード20の止端20b付近の母材金属材料(鋼板11、12)表面に、その特定溶接ビード20の長さの90%以上の長さの、ハンマーピーニング処理又は超音波衝撃処理の打撃ピン50による連続的な打撃痕80が形成されており、その打撃痕80は、その幅方向中央位置と特定溶接ビード20の止端20bとの距離xが、その溝底の曲率半径rの2.5倍以内で、かつ、特定溶接ビード20に接しない範囲となるように、特定溶接ビード20の止端20b付近の母材金属材料(鋼板11、12)表面に形成されるとともに、その溝深さyが、0.1〜2mm、前記溝底の曲率半径r以下、かつ金属材料(鋼板11、12)の厚さtの1/10以下であり、その幅wが、1.5〜15mm、かつ溝深さyの5倍以上であることを特徴とする。
本発明において「少なくとも特定溶接ビード20の止端20b付近の母材金属材料(鋼板11、12)表面に、疲労き裂発生危険部となる特定溶接ビード20の長さの90%以上の長さの、ハンマーピーニング処理又は超音波衝撃処理の打撃ピン50による連続的な打撃痕80が形成されて」いるとしたのは、疲労特性の改善が必要な溶接ビード20の止端部の残留応力状態を打撃処理によって圧縮応力にするためには対象部位の溶接ビード長と同じ程度の長さ以上の処理を行うことが有効であるからである。また、部分的に十分な処理が行われていない部位があっても、疲労き裂発生危険部となる特定溶接ビード20の止端20bと打撃痕80が離れているため、ビード長の90%でも十分な圧縮残留応力が発生するためである。
本発明において「打撃痕80は、その幅方向中央位置と特定溶接ビード20の止端20bとの距離xが、その溝底の曲率半径rの2.5倍以内で、かつ、特定溶接ビード20に接しない範囲までの母材金属材料(鋼板11、12)表面に形成されるとともに、その溝深さyが、0.1〜2mm、前記溝底の曲率半径r以下、かつ金属材料(鋼板11、12)の厚さtの1/10以下であり、その幅wが、1.5〜15mm、かつ溝深さyの5倍以上である」としたのは、溶接金属20aに打撃ピン50(特に、図3中の囲み部分Pに示す打撃ピン50の円柱部と先端曲率部との境界付近)が触れた場合、溶接ビード20に接触した打撃痕80が生じ、止端20bに溶接欠陥が存在する場合に、この溶接欠陥を発見しにくくなるからである。なお、本発明では、溶接欠陥の発見を阻害しない程度の軽微な打撃痕80であれば、そのような打撃痕80が生じていても効果に支障ない。
さらに、FEM解析と実験により、打撃痕80の幅方向中央位置と特定溶接ビード20の止端20bとの距離xが、その溝底の曲率半径rの2.5倍以内で、かつ、特定溶接ビード20に接しない範囲までの母材金属材料(鋼板11、12)表面に、上記打撃痕80が形成された場合に、疲労特性向上に十分な圧縮残留応力が得られることを確認した。
なお、上記範囲であれば、溶接ビード20の止端20bから処理位置までの距離xが多少変動してもよく、例えば図6に示すように、溶接ビード20の止端20bの波打ちが比較的小さい場合には、溶接方向に沿った大まかな処理位置の制御で打撃処理を行うことができる。一方、図7に示すように、溶接ビード20の止端20bの波打ちが比較的大きい場合には、上述した溶接止端位置検知部66,76により検知された溶接ビード20の止端位置に基づいて、打撃ピン50を溶接ビード20の止端形状に追従させながら打撃処理を行うことができる。
また、打撃痕80について、その溝深さyを0.1〜2mm、溝底の曲率半径r以下、かつ金属材料(鋼板11、12)の厚さtの1/10以下とし、その幅wを1.5〜15mm、かつ溝深さyの5倍以上としたのは、あまりに深い打撃痕80ではそれ自体が応力集中源となることや、溶接継手10に大きな角変形が生じてしまい、溶接構造物の形状が歪んでしまうためである。また、打撃痕80の幅が広すぎる場合、処理効率が低下するためであり、打撃痕80が浅く、狭い場合には、疲労特性に有効な圧縮残留応力が生じるものの、不十分となるからである。
打撃痕80の幅wは、打撃ピン50先端曲率半径Rと処理深さyにより定まり、ここでの幅wの規定は、処理時の装置や狙い位置のぶれを考慮して設定したものであり、十分な深さyの打撃を与えればこの範囲に収まるが、先端曲率半径Rの大きい打撃ピン50では、この範囲を超えても疲労特性には大きな害はないが処理効率が低下することになる。
以下、実施例により本発明の効果をより明らかなものとする。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
(第1の実施例)
第1の実施例では、先ず、実際に上記図2に示す溶接継手30と同様の構造を有する十字溶接試験体を25本作製した。具体的に、十字溶接試験体には、隅肉アーク溶接により溶接長が1800mmの十字溶接継手を形成した。また、十字溶接試験体に使用した鋼板は、板厚25mmのJIS G 3106に準拠したSM490Bである。また、溶接材料には、JIS Z 3312に準拠したYGW11を用い、溶接条件は、溶接入熱2.5×10J/cmのCO半自動アーク溶接とした。
次に、上記図5に示す自動打撃処理装置70を用いて、これら十字溶接試験体に対して溶接継手の疲労特性を改善するための打撃処理を行った。具体的に、これら十字溶接試験体を装置基部の被処理材搭載面に溶接ビードが一本に繋がるように固定した後、溶接ビード40の止端40b付近の母材金属材料(鋼板31)表面に打撃ピン50を押し付けて、移動機構部73により処理機構部側を溶接線方向に移動操作しながら超音波衝撃処理を施した。なお、超音波衝撃処理は、試験荷重を付与する主板の鋼板31の4箇所の止端40b付近のみとし、試験荷重のかからないリブ板の鋼板32の止端40b付近への処理は省略した。
この超音波衝撃処理の振動周波数は27kHz、出力は約1000Wである。打撃ピンは、上記図3に示す打撃ピン50と同様のタイプであり、その直径が3mm又は6.4mm、先端部の曲率半径が1.5〜12mmのものを使用した。また、超音波衝撃処理を施す際の打撃ピンの押付け力(荷重)は、処理機構部の自重となるように装置を保持することで約6kg(約60N)とし、処理部の溝のへこみ深さが0.5mmとなるように、処理速度は50〜300mm/minの範囲で調整とした。
打撃ピンは、打撃エネルギーが効率よく鋼板に伝わるよう、金属材料(鋼板31)表面に対して垂直に打撃するように角度を調整した。この際、処理機構部71は十字溶接試験体との干渉を避けるため、装置内部のウエーブガイドの先端形状を調整し、溶接線方向に直角であって、金属材料(鋼板31)表面に対して約60°傾くように角度を設定した。なお、ガイド部75の電動台車には、超音波衝撃処理の反力を考慮して、約150kgの重りを取り付けた。
そして、表1に示すように、処理前の25本の十字溶接試験体のうち、18本の十字溶接試験体に対して、処理条件を異ならせて超音波衝撃処理を行った。すなわち、打撃ピンの先端曲率半径を1.5mm、2mm、5mm、10mm、12mmと段階的に異ならせて、各十字溶接試験体の4箇所の止端付近に対して超音波衝撃処理を行った。
次に、超音波衝撃処理を施した後に各十字溶接試験体から、上記図2の溶接部を中央に有する鋼板31を、図1の突合せ溶接された鋼板11、12と置き換えた場合の上記図1中のSに相当するような試験片a1〜a18を取り出し、各試験片a1〜a18に対する疲労試験を行った。また、処理前の十字溶接試験体より取り出した試験片a0についても、同様の疲労試験を行った。疲労試験は、応力比が0.1、繰り返し負荷周波数6Hzとなる軸方向繰り返し引張試験とし、最大応力は175MPaとし、溶接部にき裂が生じ試験片が破断するまでの繰返し回数(疲労寿命)を測定した。その評価結果を表1に示す。
Figure 0004987816
表1に示すように、打撃ピンの先端曲率半径が1.5mmの場合(試験片a1〜a3)、疲労特性改善の面から効果は得られたものの、特に狙い位置が止端からの距離が近い場合には溶接金属にぶつかり、処理が停止する場合が多く、処理効率が低下した。また、打撃ピンの摩耗の点からも不利であった。
一方、打撃ピンの先端曲率半径が12mmの場合(試験片a15〜a18)、処理へこみ深さが0.3mmを下回る場合が多く、狙い位置が止端から離れると疲労特性改善効果が小さくなった。また、狙い位置が近い場合、打撃ピンの縁が溶接金属と干渉することが多く、処理がたびたび停止し、処理効率が低下した。さらに、十分に深い打撃を与えるためには、処理速度を低くする必要があり、処理効率が低下した。
これに対して、打撃ピンの先端曲率半径が2〜10mmの場合(試験片a4〜a14)には、処理効率の低下や不十分な処理となる場合も少なく、安定した処理ができた。
以上の結果から、溶接ビードの止端から処理位置が近い場合には、高い疲労寿命改善効果が得られる一方、打撃ピンが溶接金属と干渉する場合や、打撃ピンの先端曲率半径が大きい場合には、処理効率が低下することが明らかとなった。そして、本発明は、これらの結果から、打撃ピンの先端曲率半径、溶接ビードの止端から処理中心までの距離、溶接金属との干渉割合を規定した。
なお、ここでの試験結果から、打撃痕は、上記図7に示すように、止端形状と平行にへこんだ位置において判別することができた。また、溶接金属との干渉については、溶接ビードの止端形状が急変する位置と、打撃処理中の打撃ピンのぶれとが重畳する場合に発生しやすいことがわかった。
次に、残りの7本の十字溶接試験体に対して、表2に示すように処理条件を変化させて超音波衝撃処理を行った。すなわち、打撃ピンの先端曲率半径を5mmに固定し、処理時間を変動させて、処理へこみ深さを0.08mm、0.1mm、0.5mm、2mm、2.5mmと段階的に異ならせて、止端から5mmの位置を狙って超音波衝撃処理を行った。
そして、超音波衝撃処理を施した後に各十字溶接試験体から、上記図1中のSに相当する試験片b1〜b7を取り出し、各試験片b1〜b7に対する疲労試験を行った。疲労試験は、応力比が0.1、繰り返し負荷周波数6Hzとなる軸方向繰り返し引張試験とし、最大応力は175MPaとし、溶接部にき裂が生じ試験片が破断するまでの繰返し回数(疲労寿命)を測定した。その評価結果を表2に示す。
Figure 0004987816
表2に示すように、処理へこみ深さが0.1mm以上の場合(試験片b2〜b5)には、明瞭な疲労特性改善効果が見られた。ただし、処理へこみ深さが2mmを超える場合(試験片b4,b5)には、処理時間が非常に大きく非効率であった。
また、打撃ピンの太さと先端曲率半径を大きくした場合の本発明の有効性を確認したところ、打撃ピンの径が大きい試験片b7では、処理時間が長い上に、溶接部に大きな角変形が生じ、溶接部材として形状の問題が生じた。このため、妥当な処理条件としては、試験片b6の処理条件までの打撃ピンを用いるのが処理効率の点からも好ましいと考えられる。以上の実験結果から、本発明の有効範囲を決定した。
(第2の実施例)
第2の実施例では、先ず、実際に上記図1に示す溶接継手10と同様の形状を有する突合せ溶接試験体を4本作製した。具体的に、突合せ溶接試験体には、被覆アーク溶接により溶接長が550mmの突合せ溶接継手を作製した。なお、この突合せ溶接継手の開先はX開先とし、両面のビード幅は18〜21mmである。また、突合せ溶接試験体に使用した鋼板は、板厚20mmのJIS G 3106に準拠したSM400Aである。また、溶接材料には、JIS Z 3311に準拠したD4316の溶接棒(径4mm)を用い、溶接条件は、溶接入熱1.7×10J/cmの被覆アーク溶接とした。
次に、上記図4に示す自動打撃処理装置60を用いて、これら突合せ溶接試験体に対して溶接継手の疲労特性を改善するための打撃処理を行った。具体的に、これら突合せ溶接試験体を移動機構部に溶接ビードが一本に繋がるように固定した後、溶接ビードの止端付近の母材金属材料表面に打撃ピンを押し付けて、移動機構部により被処理材側を溶接線方向に移動操作しながら超音波衝撃処理を施した。なお、超音波衝撃処理箇所は、鋼板11、12の表裏の4箇所の止端20b付近とした。
この超音波衝撃処理の振動周波数は27kHz、出力は約1000Wである。打撃ピンは、上記図3に示す打撃ピン50と同様のタイプであり、その直径が3mmmm、先端部の曲率半径が5mmのものを使用した。また、超音波衝撃処理を施す際の打撃ピンの押付け力(荷重)は、処理機構部の自重となるように装置を保持することで約4.5kg(約45N)とし、処理部の溝のへこみ深さが0.3mmとなるように、処理速度は200mm/minとした。
そして、処理前の4本の突合せ溶接試験体のうち、3本の突合せ溶接試験体に対して、表3に示すように処理条件を異ならせて超音波衝撃処理を行った。また、各突合せ溶接試験体の溶接ビードの止端は波打っており、溶接幅は変動しているが、これを手動調整して、溶接ビードの止端から3〜6mm、5〜7mm、11〜14mmの鋼板表面の位置を打撃できるようにセットし、それぞれの条件で溶接試験体に打撃を与えた。
次に、超音波衝撃処理を施した3本の突合せ溶接試験体及び打撃処理を行わなかった1本の突合せ溶接試験体から、上記図1中のSに示すような試験片c1〜c4を取り出し、各試験片c1〜c4に対する疲労試験を行った。疲労試験は、応力比が0.1、繰り返し負荷周波数10Hzとなる軸方向繰り返し引張試験とし、最大応力は200MPaとし、溶接部に破断が生じるまでの繰返し回数(疲労寿命)を測定した。その評価結果を表3に示す。
Figure 0004987816
表3に示すように、打撃処理を行わなかった試験片c4では、47500回で破断した。これに対して、本発明の打撃処理を行った試験片c1,c2では、寿命が3倍程度長くなり、試験片c3では、若干の改善が見られた。また、試験片c3では、特に溶接ビードの止端から打撃処理部までの距離が14mm程度と離れている所から疲労き裂が発生している様子が当該試験片の破断面から確認できた。
本発明が適用される溶接継手の一例を示す斜視図である。 本発明が適用される溶接継手の他例を示す斜視図である。 母材金属材料表面に打撃ピンによって打撃痕が形成された状態を示す断面図である。 本発明を適用した溶接継手の疲労特性改善する自動打撃処理装置の一例を示す斜視図である。 本発明を適用した溶接継手の疲労特性改善する自動打撃処理装置の他例を示す斜視図である。 溶接ビードの止端の波打ちが小さい場合の打撃痕の一例を示す平面図である。 溶接ビードの止端の波打ちが大きい場合の打撃痕の一例を示す平面図である。
符号の説明
10…突合せ溶接継手 11…一方の鋼板 12…他方の鋼板 20…溶接ビード 20a…溶接金属 20b…止端 30…十字溶接継手 31…一方の鋼板 32…他方の鋼板 40…溶接ビード 40a…溶接金属 40b…止端 50…打撃ピン 60…自動打撃処理装置 61…処理機構部 62…支持押圧機構部 63…支持アーム 66…溶接止端位置検知部 67…打撃ピン位置制御部 70…自動打撃処理装置 71…処理機構部 72…支持押圧機構部 73…移動機構部 76…溶接止端位置検知部 77…打撃ピン位置制御部

Claims (2)

  1. 一方の部材に他方の部材を溶接した溶接継手に対して、溶接ビードの止端付近の母材金属材料表面に打撃ピンを押し付けながら溶接線方向に相対的に移動操作させて、ハンマーピーニング処理又は超音波衝撃処理を連続的に施すことによって、該溶接継手の疲労特性を改善する自動打撃処理方法であって、
    前記打撃ピンとして、先端曲率半径が金属材料の厚さの1/2以下かつ2〜10mmの打撃ピンを用い、
    予め設定した溶接ビードの止端位置又は検知した溶接ビードの止端位置に基づいて、前記打撃ピンの前記母材金属材料表面に対する打撃処理位置が、前記溶接ビードの長さの少なくとも90%以上の長さ範囲で、前記溶接ビードの止端から該打撃処理位置の中心までの距離が前記打撃ピンの先端曲率半径の2.5倍以内で、かつ前記打撃ピンが自動打撃処理中に溶接金属に触れない範囲で変動可能となるように、該打撃ピンを溶接線方向と交差する方向に移動制御し、
    前記打撃ピンによって前記母材金属材料表面に、打撃痕の溝深さが、0.1〜2mm、該打撃ピンの先端曲率半径以下、かつ前記金属材料の厚さの1/10以下であり、打撃痕の幅が、1.5〜15mm、かつ前記溝深さの5倍以上である塑性変形が生じるように、
    前記ハンマーピーニング又は超音波衝撃処理を溶接線方向に連続的に施すことを特徴とする、溶接継手の疲労特性を改善する自動打撃処理方法。
  2. 一方の部材に他方の部材を溶接した溶接継手に対して、溶接ビードの止端付近の母材金属材料表面に打撃ピンを押し付けながら溶接線方向に相対的に移動操作させて、ハンマーピーニング処理又は超音波衝撃処理を連続的に施すことによって、該溶接継手の疲労特性を改善する自動打撃処理装置であって、
    前記溶接継手を有する被処理材の溶接ビードの止端位置を検知する止端位置検知部と、
    前記打撃ピンによるハンマーピーニング処理又は超音波衝撃処理を施す処理機構部と、
    前記処理機構部を支持するとともに、前記打撃ピンを前記被処理材の溶接ビードの止端から所定の距離離れた母材金属材料表面に押し付ける支持押圧機構部と、
    前記支持押圧機構部または被処理材の一方が載置される装置基部と、
    前記支持押圧機構部または被処理材の他方が搭載されるとともに、自らが前記装置基部に載置されて、前記溶接止端位置検知部により検知された溶接ビードの止端位置に基づいて、前記被処理材に対して前記処理機構部を溶接線方向に相対移動させる移動機構部と、
    前記止端位置検知部により検知された溶接ビードの止端位置に基づいて、前記打撃ピンを溶接線方向と交差する方向に移動制御する打撃ピン位置制御部とが配設され、
    前記打撃ピンとして、先端曲率半径が金属材料の厚さの1/2以下かつ2〜10mmの打撃ピンを用い、
    予め設定した溶接ビードの止端位置又は前記止端位置検知部が検知した溶接ビードの止端位置に基づいて、前記打撃ピンの前記母材金属材料表面に対する打撃処理位置が、前記溶接ビードの長さの少なくとも90%以上の長さ範囲で、前記溶接ビードの止端から該打撃処理位置の中心までの距離が前記打撃ピンの先端曲率半径の2.5倍以内で、かつ前記打撃ピンが自動打撃処理中に溶接金属に触れない範囲で変動可能となるように、前記打撃ピン位置制御部が該打撃ピンを溶接線方向と交差する方向に移動制御し、
    前記打撃ピンによって前記母材金属材料表面に、打撃痕の溝深さが、0.1〜2mm、該打撃ピンの先端曲率半径以下、かつ前記金属材料の厚さの1/10以下であり、打撃痕の幅が、1.5〜15mm、かつ前記溝深さの5倍以上である塑性変形が生じるように、
    前記ハンマーピーニング又は超音波衝撃処理を溶接線方向に連続的に施すことを特徴とする、溶接継手の疲労特性を改善する自動打撃処理装置。
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