JP2006175512A - 溶接部の疲労強度向上方法およびそれを用いた溶接構造物 - Google Patents

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Abstract

【課題】超音波を利用した塑性加工により溶接止端部を加工する場合に、その効果を充分に安定して発揮するための溶接部の疲労強度向上方法およびそれを用いた溶接構造物を提供する。
【解決手段】溶接止端部における溶接止端部の近傍を打撃して塑性変形させる加工装置を用いた溶接部の疲労強度向上方法であって、前記溶接止端部の半径Rを2mm以上、前記溶接止端部の単位長さ当りの打撃密度を11回/mm以上、前記打撃範囲における粗さをRaで0.015mm以下とすることを特徴とする溶接部の疲労強度向上方法およびそれを用いた溶接構造物。
【選択図】図4

Description

本発明は、大型溶接構造物、例えば、橋梁、船舶、海洋構造物などの塑性加工装置を用いた溶接部の疲労強度向上方法およびそれを用いた溶接構造物に関する。
大型溶接構造物が繰り返し荷重を受ける場合には、溶接部の疲労強度に対する安全性を充分に考慮する必要がある。
溶接部の疲労強度は、溶接部の継手の形状、残留応力、溶接欠陥などの影響を受ける。
この内、疲労強度に大きな影響を与える要素の一つは、溶接ビード形状に起因する応力集中であり、特に、溶接金属と母材の境界部(溶接止端部)の形状が急変することが、応力集中を高くする要因となっている。その中でも、溶接時に形成されることがあるアンダーカットは特に疲労強度に大きな悪影響を及ぼす。したがって、これらのアンダーカットなどの応力集中源を、グラインダーで除去するとともに、止端半径を大きく仕上げることによって、疲労性能を1ランク上げるのが従来の疲労強度向上方法であった。
しかし、この従来のグラインダーを用いた方法では、この削る作業に多大な労力を要するとともに、削り過ぎをしばしば生じ、板厚の減退、のど厚の減退による疲労強度の低下がかえって生じることがあった。また、グラインダー処理は処理後に歯傷を残すことがあるが、この歯傷がそこに作用する応力の方向や大きさによっては初期疲労亀裂のような存在となり、かえって疲労性能を落としてしまうこともある。そのため、厳密にはその処理部位に作用する主な応力の方向を事前に確認し、グラインダーの歯を当てる方向を管理して処理する必要があるという問題もある。
また、ハンマーピーニングなどを用いて同様の効果を狙う場合もあるが、この場合には、塑性加工を行うのでグラインダーのように削り過ぎの心配は無いが、加工時の振動や騒音が大きいために、作業性が悪いという問題点があった。
さらに、特にピーニングの中でもハンマーピーニングでは、しばしば期待された疲労性能の向上が得られない場合がある。それは溶接線方向の形状不整によっている。打撃による谷形状と谷形状の間に出来る山の部分が応力集中源となってしまう。特に、実際の構造では処理した線に直角方向のみではなく、平行方向の応力成分も存在し、そのような応力成分が特にその山の部分の応力集中源で応力集中をもたらし、疲労亀裂を発生させる。非特許文献3では、そのような形状不整の影響が明らかにされており、その論文では同じ部位を3度繰り返し処理することでその状況を改善できることが説明されているが、これは使用する機器にもよって変わってくるため、本質的な解決策となっていない。
そこで、例えば特許文献1には、超音波を利用した加工装置を用いると、振動が少なく、塑性変形を加えることができることが報告されており、例えば、非特許文献1には、応力集中係数を下げるために超音波を利用した加工装置を用いた処理を行い、その塑性変形は、4−6mmの幅、深さは0.3−1.0mmの溝が良いとされている。しかしながら、この効果は処理した線について直角方向の応力に対する疲労性能向上効果を確保したものであって、必ずしも線に平行方向の応力成分に対する応力集中係数低減効果については言及していない。
また、特開2003−113418号公報には、金属材料の疲労が問題となる箇所について、前処理を行った後、超音波衝撃処理を行い、さらに、その後、品質保証検査を行うことによって、金属材料の疲労寿命を向上させる方法が提案されており、超音波衝撃処理で、溶接止端部が、曲率をもって変形して、応力集中の度合いが変わることが開示されている。
また、溶接止端部に曲率半径が2mm以上の加工をすると応力集中係数が低下できることが報告されている(非特許文献2)これは、いずれも処理線(溶接線)平行方向の応力成分に関する疲労性能向上効果を確保するものではない。
さらに、特開2004−130313号公報には、2枚の重ね合わせた端部を溶接した重ね隅肉溶接継手の溶接止端部の近傍を超音波振動端子で打撃する疲労強度向上方法が提案されている。
しかし、特開2004-130313号公報では、超音波打撃処理後の処理部の形状については述べられていない。また、これも、処理線(溶接線)平行方向の応力成分に関する応力集中低減効果を確保するものではない。
加えて、これまでの技術では実は対応しきれない構造側の状況がある。ハンマーピーニングなどの塑性加工手法は実際には塑性加工に伴う圧縮残留応力による疲労性能向上効果に依存している部分が大きくある。効果として、圧縮残留応力による部分と応力集中低減効果の両方があるが、その両者の貢献度は一般には分離されていない。例えば形状改善による応力集中低減の程度が十分でない場合でも、圧縮残留応力によって疲労性能向上効果が得られていることが多い。特に塑性加工による残留応力の導入状況は、溶接による残留応力導入と同様のメカニズムから、処理線(長手)方向には処理線直角方向の約2倍の大きさの圧縮残留応力が導入される。そのため、従来、特に小型の疲労試験体では、応力状態が処理線直角方向の1方向力であることもあいまって、処理線方向の疲労性能が問題とされることはなかった。
しかしながら、実際の構造物ではそのような理想的な状況は必ずしも確保できない。まず、構造物には多種多様な荷重が作用し、また、多くは橋梁のように移動する荷重が作用する。その結果、一つの溶接線には多くの方向の応力が働く。つまり、構造物としての疲労性能を確保するためには溶接線直角方向のみでなく溶接線方向の応力集中についても低減する必要がある。さらに、圧縮残留応力についても問題がある。それは構造物に作用する最大の荷重状態はしばしば施工中に発生することである。構造物に対する塑性加工は可能であれば、現場に設置する前、さらには塗装前に実施することが好ましい。高所で塑性加工やその後に塗装を実施することは構造物建設において大きなコストアップ要因になるからである。しかしながら、施工中の構造物には前述のようにしばしば大きな荷重が作用し、その荷重は塑性加工によって導入された応力状態を変化させてしまう。しかも、その応力状態の変化を施工後に検証することは、現状では非常に困難である。このことが、これまで塑性加工による疲労性能向上工法が新設構造で用いられることは無く、主に補修補強の目的にのみ使われてきた大きな要因となっている。補修補強であれば、施工による応力状態の変化を考慮する必要がないからである。
従って、構造物の新設時においては、補修補強時以上に、溶接線直角方向のみでなく溶接線方向の応力集中についても低減する必要がある。先に言及した、ハンマーピーニングで3度同じ場所を処理すればよいという非特許文献3での知見も、圧縮残留応力が確保された状態で得られたものであり、残留応力が本体施工によって変化させられてしまった場合は異なった結果となる可能性が高い。先に記述したようにもともと溶接線方向は大きな圧縮残留応力が作用しており、それに依存する効果が大きいと推定されるからである。
USP6,458,225公報 特開2003−113418号公報 特開2004−130313号公報 International Institute of Welding IIW/IIS - DOCUMENT XIII - 1757 - 99 「溶接継手部の応力集中係数」昭和58年7月 石川島播磨技報 第33巻第4号、351頁から355頁 土木学会論文集 I、647巻 、 I-51号 、 67-78頁、2000年 4月著者: 穴見 健吾,三木 千寿,谷 秀樹,山本 晴人 タイトル: ハンマーピーニング及びTIG処理による溶接継手部の疲労強度向上法
このように、溶接継手部の溶接止端部の応力集中を低減させる方法は従来から提案されてきた。 一般に使われているグラインダー加工は機器に特別なものを要しないために一般に広く適用されているが、実際には熟練度を要する方法である。
これに比べて、塑性変形を利用する加工方法は、グラインダーのような削り過ぎが無いことやグラインダーを当てる方向に関する設計的な配慮などが必要無いことなどから熟練度、専門知識は要しない。
しかし、それでもその塑性変形を利用する加工方法(塑性加工とも呼ぶ)によって、その効果を外力によって作用する応力状態が複雑な実構造において確実に発揮するための加工方法については必ずしも明確で無かった。特に残留応力の効果が得られるか不明瞭な新設の構造に対しては更に不明であった。
そこで、本発明は、前述のような従来技術の問題点を解決し、塑性加工により溶接止端部を加工する場合に、その効果を構造側の施工条件すなわち存在する残留応力の状態にかかわらず充分に安定して発揮するための溶接線長手方向の止端部応力集中を低減する方法およびそれを用いた溶接構造物を提供することを課題とする。
更に、塑性加工を利用する方法は、グラインダー加工に比べて熟練度を要しないと言えども、グラインダー加工に比べて加工時間が大幅に長くなると作業効率が低下することになる.
したがって、グラインダー加工と同等の溶接止端部での応力集中低減効果をグラインダー処理に比べて短時間で、また、熟練度を要しないで、得る為の方法を開発することも同時に課題とする。
本発明者等は、熟練者でなくても、安定して溶接継手止端部の応力集中係数を低下させる方法を検討した。
その結果、塑性加工による溶接止端部の処理は、グラインダーのように削り過ぎも無く、容易に加工できるが、より安定して作用するどの応力の方向に対しても疲労性能を発揮させるためには、加工部に溶接線に沿った方向に生じることがあるノッチ状の形状を改善する必要があり、そのための加工方法と、加工後の加工部形状について以下の条件を加味することが必要であることを見出した。
さらに、この塑性変形は超音波などの高周波を駆動力に用いる振動体による打撃手法によって効率よく形成され、その加工部に生じるノッチ状の形状を改善することで更に安定することを見出して、以下の発明に至ったものであり、その要旨とするところは特許請求の範囲に記載した通りの下記内容である。
(1)溶接止端部における溶接止端部の近傍を、超音波振動をしながら打撃して塑性変形させる加工装置を用いた溶接部の疲労強度向上方法であって、前記溶接止端部に、曲率半径Rを2mm以上、幅1mm以上の溝を、前記溶接止端部の単位長さ当りの打撃密度を11回/mm以上で加工することを特徴とする溶接部の疲労強度向上方法。
(2)溶接止端部における溶接止端部の近傍を、超音波振動体を駆動力に用いる自由振動体を有する、打撃して塑性変形させる加工装置を用いた溶接部の疲労強度向上方法であって、前記溶接止端部に、曲率半径Rを2mm以上、幅1mm以上の溝を、前記溶接止端部の単位長さ当りの打撃密度を11回/mm以上で加工することを特徴とする溶接部の疲労強度向上方法。
(3)前記打撃範囲における長手方向の粗さを計測した際に計測長が5mm以下の部分でRaで0.015mm以下とすることを特徴とする(1)または(2)に記載の溶接部の疲労強度向上方法。
(4)溶接止端部近傍に超音波振動による加工処理による打痕により形成された溝を有し、その溝が、平均の曲率半径が2mm以上、平均の幅1mm以上、その長手方向の粗さがRaで0.015μm以下であることを特徴とする、溶接構造物。
本発明によれば、超音波を駆動力とした塑性加工による溶接止端部の処理条件を特定することにより、グラインダーのように削り過ぎも無く、容易に加工できるうえ、加工部に溶接線に沿った方向に生じることがあるノッチ状の形状を改善することによって、疲労強度向上効果を充分に安定して発揮するための疲労強度向上方法およびそれを用いた溶接構造物を提供することができる。
また、超音波を駆動力として加工を行う方法を繰り返しの塑性加工に利用することにより、グラインダー手入れに比べて高速に加工部の粗さを閾値以下にすることができ、作業者の熟練を必要としないで、所定の集中応力係数の低減効果が得られるなど、産業上有用な著しい効果を奏する。
本発明を実施するための最良の形態について図1乃至図5を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明における溶接部の疲労強度向上方法の実施形態を例示する図である。
図1において、例えばT字型に組み合わされた金属板1および金属板2は、溶接金属3により隅肉溶接されており、4は溶接止端部、5は金属板表面に平行な隅肉脚長W、6は振動端子、7は振動端子の直径D、Bは打撃範囲を示す。
図2は、隅肉溶接継手をアーク溶接で作製する場合の例を示す。
図2において、アーク溶接のエネルギ密度は低く貫通能力が乏しいため、金属板1,2を組合わせた端部にアークを照射し、溶接ワイヤからの溶融した溶接金属3が金属板1、2の端部近傍の一部に溶け込むように溶接ビードを形成する、いわゆる隅肉溶接を行う。
図2に示すように、隅肉溶接継手では溶接金属3が金属板2の表面に繋がる部分、つまり溶接止端部4が形状的に急変するために重ね隅肉溶接継手において特に応力集中部となりやすい。その溶接止端部4の溶接方向に直角方向の応力集中度は一般に、溶接止端角(θ)や溶接止端部の曲率半径(R)に依存すると言われており、これらの値が小さくなる場合に溶接方向に直角方向の応力集中度が大きくなる。
本発明では、塑性加工を利用した加工方法を採用して、溶接止端部に半径形状の凹みをつける加工を試みた.
まず、塑性加工により、応力集中を低減するためには、止端半径Rは2mm以上の形状加工を行うのが、適切であることが判った。
この範囲の理由は、止端半径が2mm未満では、充分な溶接方向に直角方向の応力集中の低下が得られないためである。逆に上限については、特に性能面では規定がない。
ここで、塑性加工装置の止端部に加工を加える振動端子の先端の半径を塑性加工の場合の止端半径Rとしたが、加工した後の溶接止端部の半径加工の部分から、その半径を推定する為には、半径加工部の最大幅wと最大深さdを測定して、次式(1)から求めることが出来る。
R*(1−(1−L2/R21/2)=d (1)
しかし、止端半径Rは2mm以上の形状加工を行っても、その部位の疲労特性評価試験としての疲労試験では、溶接線の直角方向の亀裂が発生して、これが疲労特性としての亀裂発生限界回数を律速し、溶接方向に沿った方向の疲労特性にはしばしば、ばらつきが生じた。
本発明者等は、溶接部の応力集中を低減する目的で、溶接止端部における溶接止端部の近傍を打撃して超音波による塑性加工装置を用いて溶接止端部に半径加工を施した際に、止端半径Rを2mm以上にしても疲労試験時の疲労性能がばらつく原因について検討した。
本発明において塑性変形させる加工装置である超音波による塑性加工装置を用いるのは、グラインダーのような削り過ぎが無いからであり、その結果、半径加工部の処理方向に垂直な断面では、応力集中係数を小さくできることが判った。
一方、その他の塑性変形を与えるハンマーピーニングでは塑性変形の密度および打撃一回あたりの塑性変形量が小さくなり、打撃箇所と打撃箇所の間に図3に示すような溶接線に沿ってノッチ状の形状が残存すると、しばしば溶接線に沿った疲労性能のむしろ低下をもたらすことがあることが判った。
加えて、このようなノッチ状の形状は、超音波による加工の場合にも、起こり得ることが判った。
超音波による加工の場合には、15〜65KHzの超音波振動でトランスデューサーを振動させ、高周波の打撃を材料に与えて、塑性加工効果を材料に及ぼす。
この場合に、超音波加工機の打撃端子は超音波振動をすると共に、高周波の自励振動をし、この自励振動により材料表面に打撃痕を形成させる。
この場合に、塑性加工した結果の形状が上記のようなノッチ状の形状になることがあり、この部分に溶接線に沿った方向の応力による集中が起こり、溶接線と直角方向に亀裂を発生することがあることから、疲労性能が低下する可能性があることがわかった。
ただし、同じ塑性加工手法とはいえ、超音波を用いた場合とハンマーピーニングの場合では、1打撃によって生じる塑性変形量が異なる。一方、1打撃によって生じる弾性変形量は超音波を用いてもハンマーピーニングでも大差は無い。打撃により導入される残留応力の大きさは弾性変形の量に依存するために、処理によって導入される弾性変形量と塑性変形量の割合が著しく異なるハンマーピーニングで得られた知見からは、超音波での処理の結果を予測することは困難である。具体的には、超音波の方がより大きな塑性変形量を与える一方、同じ塑性変形量(ただし量的にはかなり小さいレベル)の段階で比較をすればとハンマーピーニングの方がより大きな圧縮残留応力が存在する。これはすなわち逆説的にいえば、疲労性能向上させている要因がハンマーピーニングの方がより圧縮残留応力に依存していることを示唆している。また、塑性変形量が小さいということは、ハンマーピーニングの方が材料表面に形成される圧縮残留応力の層が薄くなっていることを示す。例えば、非特許文献3ではハンマーピーニングの圧縮残留応力を除去しての検討は行われておらず、残留応力が外力によって変化させられてしまった場合には、実は圧縮残留応力への依存度の高いハンマーピーニングは効果低下のリスクが高いと言える。
溶接部は形状が不連続的に変化しており、その不連続は溶接金属と母材との境界である止端部に存在し、そこがノッチ状の形状を持つために応力集中部となる。また、その止端部には、アンダーカットが存在し、これは溶接線と直角方向の疲労強度を著しく低下させる。これらの応力集中源をグラインダーで補修すると、削り過ぎることにより疲労強度を逆に下げてしまう必要が有る一方で、塑性加工装置を用いた加工方法では、溝を深くすること無く、アンダーカットや止端部形状を滑らかな応力集中の小さい形状に加工することが可能である。 しかし、そのためには十分な塑性加工をする必要がある。
そこで本発明者等は、このような応力集中源を持つ溶接止端部について、応力集中を低減することによって溶接線方向の作用応力に対して疲労性能を向上させる加工方法を検討した。
発明者は初めに、溶接止端部を半径加工した際に、ノッチ形状がどの様になれば、応力集中が低減されるかを検討した.
検討に際して、半径が2〜4mmである打撃端子を有する超音波塑性加工機を用いた。 厚みが15mmの鋼板の表面に、加工処理速度を調整しながら、種々の粗さを有する溝を形成した。 この際、打撃端子が自励することで生じる高周波の打撃数は400回/分とした。
溝の半径は、2mm、3mm、4mmとした。 加工処理速度と溝部の粗さRaの関係を図4に示す。
一方、比較としてグラインダーを用いて形成した半径がおよそ2〜4mmの溝をつけた試料を用意した。
これらの試料は、形状の効果のみを見る為に、溝加工後に焼きなましをして残留応力を除去した上で、溶接線に沿った方向の疲労特性を比較評価した。
この結果、溝部の表面粗さRaが0.015mm以下の場合には、グラインダーを用いて形成した溝形状と溶接線に沿った方向の疲労特性が同等になることが判った。
更に、この様な表面粗度を実現する為の加工条件についても検討した。
図5に1mmの長さの範囲を何回叩いたかを示す打撃密度と表面粗度の関係を示す。
図5の横軸は、打撃端子の高周波の打撃数(単位:回/分)を加工速度(単位:mm/分)で除した値、すなわち、単位長さ当たりでの打撃回数(単位:回/mm)を打撃密度とした。
この図から、前記溶接止端部の単位長さ当りの打撃密度を11回/mm以上の条件で加工すれば、溝部の表面粗さRaが0.015mm以下にすることが出来て、ノッチ状の形状を応力集中に対して影響しない形状にまで低減できることが分かった。
しかし、打撃密度を更に増加させて400回/mm以上にしても、加工速度が低下して、グラインダーと同程度に加工効率が下がるので効果的でないので、この打撃密度以下で加工することが好ましい。
また、打撃密度が11回/mm以下であると、ノッチの形状が大きくなり、粗度がRaで0.015mmを超える部分が発生してきて、応力集中に影響を与えることが判った。
したがって、この打撃密度が11回/mm以下の領域は、塑性加工において適切の領域では無い。
超音波を用いない塑性加工装置、すなわちハンマーピーニングにおいては、この打撃回数では同様の粗度を実現することはできない。超音波の作用下では金属の抵抗力が一時的に低下する効果が確認されており、そのために超音波加工の1打撃は、ハンマーピーニングのそれよりも格段に大きいからである。さらに、超音波を利用した塑性加工方法の方が打撃を加える際に発生する音が小さく、また作業者に伝わる反動が著しく小さいために、この点でより好ましい。
また、上記の超音波塑性加工試験では、その形状の疲労特性に対する効果を明確にする場合に塑性加工後に焼き戻し処理を行った。しかし、その焼き戻し処理前に残留応力を測定してみると、塑性加工により主に応力集中が低減される溶接方向に直角方向の残留圧縮応力は10kg/mm2よりも小さく、打撃密度が11回/mm程度の塑性加工処理では溶接方向に直角方向の疲労特性の向上における圧縮応力の付与度は、従来予想されていたのに比較して少ないことが判った。
更に、溶接止端部にアンダーカット部が存在する場合には、この部位に半径2mmR以上の加工をおこなって、アンダーカット部を無くすことが必要である。
この為には、前記溶接止端部の単位長さ当りの打撃密度を11回/mm以上の条件で加工すれば、アンダーカット部をも補修できることも確認出来た。
超音波による加工処理が、処理表面を平滑にすると言うことは、従来から知られているが、従来の超音波処理は圧縮応力を与えるための処理であり、その表面粗度はその結果として5μm(0.005mm)以下と極めて平滑である。 これに対して本発明の処理は、グラインダーよりも容易に溶接止端部の半径加工を行うための加工であり、従って、打撃面の粗さは、溶接線に沿った方向の応力集中係数が緩和されれば充分である値であり、従来の超音波による加工処理の様に高いレベルの平滑性は確保されなくとも良い。
超音波を駆動力として加工を行う方法を含めた、高速繰り返しの塑性加工を利用した溶接止端部の加工のメリットは、作業者の熟練を必要としないで、かつ、グラインダー処理よりも高速に、溶接止端部へ所定の集中応力係数の低減効果を及ぼすことが出来、これにより、溶接部の1等級以上の疲労性能向上が確保される事である。 特に超音波を駆動力とする溶接止端部の加工は、振動や騒音も少ないので、作業効率も良く、効果が大きい。
グラインダーでの加工速度は、作業者の熟練度にもよるが、普通の作業者の場合には、およそ30〜50mm/minである。
これに比べて、超音波を付与した塑性加工装置を用いると、もともとの溶接ビードの形状にもよるが、およそ200〜2000mm/minの加工速度で溶接止端部の加工が出来ることが判った。
この溶接止端部に加工する形状と、必要打撃密度、および、それにより求まる加工部の粗さは塑性変形を利用した加工方法において同様な効果が得られる。
塑性加工装置による、塑性変形を利用する加工法については、グラインダーで止端部半径を加工する場合に比べると、その長所がより明確になる。
即ち、グラインダーの場合には、常に削り過ぎの問題が生じるので、相当な熟練度が必要になる。 また削り過ぎた部分を修正は基本的に不可能である。
一方、塑性変形を利用する加工法の場合には、作業者が、必要打撃数、即ち、送り速度さえ守れば、削りすぎなどの問題は生じないので、充分な効果が得られる加工ができる。
更に、溶接部においては、しばしばアンダーカットが生じる。この深さは或る深さ以下に規制される。また止端部の断面形状は鋭角で無いことが要求される。基準を超える場合には、グラインダーやアーク溶接で補修することが求められているが、これらの処理は更に熟練を要する。
特に、アンダーカットの部分を補修する際にも、半径のついた先端を補修部に当てて、わずか3kg程度の荷重をかけながら、決められた送り速度で移動させれば、補修ができる。
また、万が一、加工漏れや不十分な加工部が有った場合でも、以前の処理痕に重ねて加工すれば良く、この場合にも熟練度は要らない。
これらのことから、塑性加工装置による加工処理では、点検や再加工の時間についても短縮できるので、グラインダーに比べてトータルの処理時間をより短縮できる。
本発明に用いる超音波駆動の塑性加工装置は、所定の打撃密度を満足すればその方式は問わなくても良く、以下のいずれの方式でもよい。
1)超音波振動体を駆動力に用いる自由振動体を持つ加工装置
2)打撃振動と超音波振動の機構を別々にもつ加工装置
以上の溶接部の疲労強度向上方法を用いて、前記溶接止端部に加工した溝の粗さRaを0.015mm以下にすることによって、その部分の応力集中を緩和して疲労強度に優れた溶接構造物を提供することができる。
本発明を以下の条件で実施した結果を示す。まず用いた試験体は図6に示す面外ガセット継手である。母板はt12×100×700、ガセットはt9×50×150、鋼材はいずれもSM490、溶接はYM-26(500MPa級鋼用ソリッドワイヤ)を用い、その脚長は6mmである。
この試験体を複数作成して、母材の溶接止端部に沿った溝加工を表1に示すような、処理痕状態を示す半径加工をグラインダー(表1の処理方法G)、ハンマーピーニング
(表1の処理方法HP)、超音波による加工処理(表1の処理方法UP)により行った。
グラインダーは一般に市販されているものを用いた。
グラインダー加工においては先の細くなった超鋼歯を用いて約2.5mmRに仕上げている。
ハンマーピーニング装置は日東工機製のものを利用したが、同様のRa,曲率半径、幅が加工できるものならば、これに拘らない。
また、超音波による加工処理装置は、Applied Ultrasonics社のものを用いたが、同様のRa,曲率半径、幅が加工できるものならば、前述した様に、他の超音波加工機でも良い。
溶接線に沿った塑性加工により形成される溝形状(その形状は主に、溶接線直角方向は曲率半径、溶接線方向はRaのパラメータで代表される)そのものが応力集中および疲労性能に及ぼす影響を確認するため、塑性加工を実施後、試験体に最大温度700℃で焼きなましを施し、塑性加工により導入された圧縮残留応力を解放した。これによって、塑性加工によって試験体に同時に付与される、形状改善の効果と圧縮残留応力の効果のうち、前者だけの寄与分を確認することができる。
ただし、もともと面外ガセット形状を持つ試験体は形状的応力集中の影響によって、面外ガセットの端部で疲労亀裂を発生してしまう。すなわち、そのままでは実験で溶接線直角方向の形状効果しか確認できないこととなる。そこで、溶接線方向の形状効果を検討するために、面外ガセット端部から疲労亀裂を発生せず、ガセットの側面部で疲労亀裂を発生させるような工夫を実施した。すなわち、試験体のうちの何体かについては、焼きなまし実施後に再度、面外ガセットの端部のみに超音波塑性加工処理を施して圧縮残留応力を導入した。これによってガセット端部の疲労強度が強化されるため、ガセット側面部から疲労亀裂が発生するようになる。このようにして溶接線に対する評価応力の方向を変えている。
ここで、疲労特性の評価は100tfサーボ疲労試験機を用いた。疲労特性の評価としては、応力振幅=120MPa、応力比=0.1を試験体に与える繰り返し荷重を加えた場合の亀裂発生までの回数を用いた。
実際に構造物を製造する場合には、上記の実施例の説明のような焼きなましは行わない。したがって、実際の構造材の、溝加工後の溶接部には、施工時の応力や、溝加工時の溶接部に沿った、あるいは溶接部に直角方向の残留圧縮応力が加わることが考えられる。したがって、応力状態によっては、溝形状としてのRaや曲率半径と疲労回数の関係は、実際は表1の評価と異なるのではという議論も有ると考えられる。
しかし、発明者が試みたのは、従来技術としてのグラインダーにより加工した溝形状と比較して、塑性加工による溝の形状が疲労特性に対してどのように影響するかを検討した実験である。 従って、残留応力を取り除いて溶接部形状のみの疲労特性に対する影響を分離して検討したこと、または更に、同じ試験体で(超音波加工での端部再処理による疲労発生箇所選択化で)、溶接部形状の異なる応力方向に対する影響をも検討したことは、重要な知見を得たことになる。
この様な応力を除去した状態でグラインダー加工と塑性加工で比較して得られた形状効果によって、応力状態が付加されている実際の構造物における、グラインダー加工と塑性加工で得られた疲労性能向上効果について、その差異を安全側で評価することができる。
Figure 2006175512
各試験体に関する処理の種類と評価結果を表1に示す。
焼きなまし後に端部に加工処理をしなかった試験体は図9に示す様に、端から亀裂が発生した。 一方、端部に加工処理をした試験体は中央部から図8に示す様に亀裂が発生した。
比較例1は、グラインダー研削によっての、溝直角方向の応力に対する疲労寿命向上効果を検討したものである。この時の処理痕の幅は約2mmで止端半径はその2mmの区間の平均で約2.5mmであった。処理痕方向の粗さは非常に平滑で、Raは0.0005mmである。ただし、処理時間は著しく長く効率が低い。ガセット端部に圧縮残留応力を導入する再処理をしていないために、ガセット端部にて約60万回で亀裂が生じた。ガセット端部は形状的応力集中が高いために疲労寿命はそう高くならない。
比較例2は、グラインダー研削によっての、溝方向の応力に対する疲労寿命向上効果を検討したものである。処理痕方向の粗さは非常に平滑で、Raは0.0004mmである。ただし、処理時間は著しく長く効率が低い。ガセット端部には圧縮残留応力を導入する再処理を施したためにそこでは亀裂が生じず、ガセット横の溶接線から疲労亀裂が約200万回で生じた。
比較例3は、ハンマーピーニングでの処理結果である。打撃密度を4回/mmとなる処理速度で処理を行ったが、十分な塑性変形量が得られなかったために、処理痕の幅はわずか約0.5mm、長手方向のRaは0.011mmで著しいノッチ形状が残った。ガセット端部には圧縮残留応力を導入する再処理を施したためにそこでは亀裂が生じず、ガセット横の溶接線から疲労亀裂が約100万回で生じた。
比較例4は、超音波ピーニング装置での処理結果である。やはり打撃密度を4回/mmとなる処理速度で処理を行ったが、十分な塑性変形量が得られなかったために、処理痕の幅は約1.5mm、その部分での平均曲率は約1.5mm、長手方向のRaは0.0025mmでノッチ形状が残った。ガセット端部には圧縮残留応力を導入する再処理を施したためにそこでは亀裂が生じず、ガセット横の溶接線から疲労亀裂が約130万回で生じた。
比較例5は、ハンマーピーニングでの処理結果である。打撃密度を8回/mmとなる処理速度で処理を行ったが、十分な塑性変形量が得られなかったために、処理痕の幅はわずか約1.0mm、長手方向のRaは0.0095mmで大きなノッチ形状が残った。ガセット端部には圧縮残留応力を導入する再処理を施したためにそこでは亀裂が生じず、ガセット横の溶接線から疲労亀裂が約110万回で生じた。
比較例6は、超音波ピーニング装置での処理結果である。やはり打撃密度を4回/mmとなる処理速度で処理を行ったが、十分な塑性変形量が得られなかったために、処理痕の幅は約1.5mm、その部分での平均曲率は約2.0mm、長手方向のRaは0.0020mmで多少のノッチ形状が残った。ガセット端部には圧縮残留応力を導入する再処理を施したためにそこでは亀裂が生じず、ガセット横の溶接線から疲労亀裂が約140万回で生じた。
比較例7は、ハンマーピーニングでの処理結果である。打撃密度を11回/mmとなる処理速度で処理を行ったが、十分な塑性変形量が得られなかったために、処理痕の幅はわずか約1.0mm、長手方向のRaは0.0085mmで大きなノッチ形状が残った。ガセット端部には圧縮残留応力を導入する再処理を施したためにそこでは亀裂が生じず、ガセット横の溶接線から疲労亀裂が約115万回で生じた。
発明例1は、超音波ピーニング装置での処理結果である。やはり打撃密度を11回/mmとなる処理速度で処理を行ったところ、十分な塑性変形量が得られ、処理痕の幅は約2.0mm、その部分での平均曲率は約2.0mm、長手方向のRaは0.0012mmで十分に平滑であった。ガセット端部には圧縮残留応力を導入する再処理を施したためにそこでは亀裂が生じず、ガセット横の溶接線から疲労亀裂が約220万回で生じた。
発明例2は、超音波ピーニング装置での処理結果である。打撃密度を18回/mmとなる処理速度で処理を行ったところ、十分な塑性変形量が得られ、処理痕の幅は約2.5mm、その部分での平均曲率は約3.0mm、長手方向のRaは0.0005mmで十分に平滑であった。ガセット端部に圧縮残留応力を導入する再処理をしていないために、ガセット端部にて約75万回で亀裂が生じた。
この結果より、グラインダーによる加工処理の結果に対して、超音波による加工処理の結果を比較した場合に、同様な疲労寿命を得られる条件があることが判った。粗度に関しては、あるしきい値から、急激に応力集中が低下して、疲労に対する効果が発現するようになる傾向が得られた。また、打撃密度と処理痕の幅および平滑度の間にも相関が見られるため、簡易的には処理痕の形状を確認すれば、効果については予測が行えることが判明した。
本発明における溶接部の疲労強度向上方法の実施形態を例示する図である。 隅肉肉溶接継手をアーク溶接で作製する場合の例を示す。 打撃範囲の処理方向の断面を模式的に示した図である。 打撃密度と打撃部の粗さRaを示す図である。 打撃速度と打撃部の粗さRaとの関係を示す図である。 発明例および比較例に用いた試験体を示す図である。 発明例および比較例における打撃処理部を示す図である。 比較例における亀裂を例示する図である。 比較例における亀裂を例示する図である。
符号の説明
1、2 金属板
3 溶接金属
4 溶接止端部
5 金属板表面に平行な隅肉脚長(W)
6 振動端子
7 振動端子直径(D)

Claims (4)

  1. 溶接止端部における溶接止端部の近傍を、超音波振動をしながら打撃して塑性変形させる加工装置を用いた溶接部の疲労強度向上方法であって、前記溶接止端部に、曲率半径Rを2mm以上、幅1mm以上の溝を、前記溶接止端部の単位長さ当りの打撃密度を11回/mm以上で加工することを特徴とする溶接部の疲労強度向上方法。
  2. 溶接止端部における溶接止端部の近傍を、超音波振動体を駆動力に用いる自由振動体を有する、打撃して塑性変形させる加工装置を用いた溶接部の疲労強度向上方法であって、前記溶接止端部に、曲率半径Rを2mm以上、幅1mm以上の溝を、前記溶接止端部の単位長さ当りの打撃密度を11回/mm以上で加工することを特徴とする溶接部の疲労強度向上方法。
  3. 前記打撃範囲における長手方向の粗さを計測した際に計測長が5mm以下の部分でRaで0.015mm以下とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の溶接部の疲労強度向上方法。
  4. 溶接止端部近傍に超音波振動による加工処理による打痕により形成された溝を有し、その溝が、平均の曲率半径が2mm以上、平均の幅1mm以上、その長手方向の粗さがRaで0.015μm以下であることを特徴とする、溶接構造物。
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