JP6613591B2 - 超音波衝撃処理方法 - Google Patents
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Description
従来から溶接止端部の疲労特性を向上させる方法の一つとして、グラインダーをかけて溶接部を平滑化することにより溶接部における応力集中を低減する手法が、例えば、特許文献1に開示されている。
また、溶接部等の疲労強度向上を目的とした超音波衝撃処理(以下、UIT処理ともいう)が近年開発された。
超音波衝撃装置より溶接止端部に超音波衝撃を与えた場合に、止端部の金属がピンの衝撃により塑性流動し、断面でみると折れこみ疵が生じていることがある。この折れこみ疵を発生させないために、ピンの先端部の曲率半径を2.0mm未満とする溶接止端部の超音波衝撃処理方法が、特許文献5に開示されている。
特許文献6には、フランジガセット端部の溶接部のフランジ側止端の形状を改善する目的で、亀裂がある場合にグラインダーで亀裂を消した後に、超音波衝撃処理を実施する桁構造の疲労補強工法が開示されている。しかし、グラインダー処理部の曲率半径や超音波衝撃を施すピンの先端部の曲率半径についての記載は無い。
また、特許文献6に記載の技術ではフランジガセットを有する構造についての効果は確認できるものの、溶接部を有する一般的な構造物についての効果は確認されていない。
このような事情に鑑み、本発明は、溶接止端部の超音波衝撃処理における表面加工硬化による表面強度の向上を疲労強度向上に結びつけることにより、より大きな応力が繰返し作用する条件においても溶接止端部の疲労特性を向上させることを目的とする。
(2)前記超音波衝撃処理を施すピンの先端部の曲率半径が、0.7×r[mm]以上であることを特徴とする、(1)に記載の超音波衝撃処理方法。
十字溶接継手を下記鋼材にて作製し、各種条件での同継手材の疲労試験による寿命評価を行い、本発明の効果を検証した。
Z 3211 D4316)もしくはFCAW:フラックス入りアーク溶接(50k鋼用JIS Z 3313 YFW−C50DR)、シールドガス:炭酸ガス、予熱なし、入熱15〜20kJ/cm2の条件にて脚長7mmにて隅肉溶接し十字溶接継手を作製し、供試体とした。
試験No1〜4(本発明1〜4)では、溶接後、溶接止端部をグラインダー処理した後に、グラインダー処理した溶接止端部の曲率半径を計測した後、グラインダー処理した溶接止端部直上にピン先端曲率半径が、4、3、2、1.5mmのピンを用いて超音波処理した。
試験No5〜6(比較例1、2)では、溶接後、溶接止端部をグラインダー処理した後、ピン先端曲率半径がそれぞれ、1および5mmのピンを用いて超音波処理した。
試験No7(比較例3)では、溶接後、グラインダー処理なしで、溶接止端部直上を、ピン先端曲率半径が3mmのピンで超音波衝撃処理をした。
試験No8(比較例4)では、溶接後、グラインダー処理なしで、溶接止端部直上を、ピン先端曲率半径が1mmのピンで超音波衝撃処理をした。
試験No9(比較例5)では、溶接後、溶接止端部をグラインダー処理のみ施した。
試験No10(比較例6)では、溶接ままの試験体を疲労試験した。
十字溶接継手を下記鋼材にて作製し、各種条件での同継手材の疲労試験による寿命評価を行い、本発明の効果を検証した。
Z 3211 D4316)もしくはFCAW:フラックス入りアーク溶接(50k鋼用JIS Z 3313 YFW−C50DR)、シールドガス:炭酸ガス、予熱なし、入熱15〜20kJ/cm2の条件にて脚長7mmにて隅肉溶接し十字溶接継手を作製し、供試体とした。
試験No11〜14では、溶接後、溶接止端部をグラインダー処理した後に、グラインダー処理した溶接止端部の曲率半径を計測した後、グラインダー処理した溶接止端部直上にピン先端曲率半径が、4、3、2、1mmのピンを用いて超音波処理した。
試験No14(比較例8)は、グラインダー処理した後に、超音波処理したものであるが、超音波処理するときのピン先端の曲率半径がグラインダー処理後の溶接止端部よりも大きいことにより、十分な疲労寿命が得られていない。
2…溶接金属(溶接ビード)
3…溶接止端部の曲率半径よりも大きい曲率半径のピンで溶接止端部を超音波処理する場合に生じる空間(隙間)
4…溶接ままでの溶接止端部
Claims (2)
- 溶接部を有する鋼構造物の溶接止端部の疲労強度を、超音波衝撃を用いて向上させる超音波衝撃処理方法であって、
前記鋼構造物の溶接止端部をグラインダー処理することによって溶接止端部の曲率半径を広げる工程と、
前記グラインダー処理後において前記溶接止端部直上の鋼材の表面を、先端部の曲率半径が1mmより大きく、かつ前記グラインダー処理した溶接止端部の曲率半径r[mm]未満であるピンで超音波衝撃処理を施し、前記溶接止端部に沿った方向に加工帯を形成する工程、とを有する超音波衝撃処理方法(但し、前記グラインダー処理した溶接止端部のフランク角が100°より大きい場合を除く)。 - 前記超音波衝撃処理を施すピンの先端部の曲率半径が、0.7×r[mm]以上であることを特徴とする、請求項1に記載の超音波衝撃処理方法。
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JP2013071140A (ja) * | 2011-09-27 | 2013-04-22 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp | 耐疲労特性に優れた溶接継手及びその製造方法 |
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- 2015-03-30 JP JP2015068308A patent/JP6613591B2/ja active Active
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