JP4757697B2 - 隅肉溶接部の疲労性能向上方法 - Google Patents

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本発明は、橋梁、タンク、船舶など隅肉溶接部を含んで構成される鋼構造物において、溶接部の疲労性能を向上させる方法に関する。
橋梁、タンク、船舶などの鋼構造物は、多くの鋼部材を溶接により組み合わせて製作されることが主流である。これらの鋼構造物は、溶接においては疲労強度を勘案して疲労設計されている。
溶接部に発生する疲労亀裂は構造物全体の信頼性に重大な影響を及ぼすため、疲労特性を向上させる種々の手法が試みられてきた。疲労亀裂の発生しやすい部分は溶接部であるが、これには、溶接部に応力集中部が存在していること、引っ張りの残留応力が生じていること、などの理由が挙げられる。
これらに対して、非特許文献1では機械的な方法で溶接部を平滑にする方法、或いはTIG溶接により溶接部に化粧溶接(ドレッシング)を施す方法などにより応力集中を低減することが開示されている。
また、溶接部にピーニングを施して、疲労が発生する部位に圧縮応力を導入し、あわせて応力集中を低減する方法も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、最近では、溶接金属の変態膨張を利用して残留応力を低減させ、疲労強度を向上させる方法が提案されている(特許文献2、3参照)。
米国特許第6,171,415号公報 特開2000−288728号公報 特開平11−138290号公報 鋼橋の疲労 (社)日本道路協会
これらの鋼構造物の溶接においては、ルート部のない完全溶け込み(フルペネトレーション)溶接は作業量が多くコストがかかるため、図8に示すように、基材1と被溶接材料2を隅肉溶接する方法が採られおり、本溶接ビード5、止端部3、及びルート部4が存在する溶接形態となっている。そしてこのような隅肉溶接においては、疲労による亀裂は、ルート部4又は止端部3から発生するものが大半である。
また、鋼構造物の疲労性能としては、例えば、橋梁では、日本鋼構造協会(JSSC)の「鋼構造物の疲労設計指針および同解説」(JSSC疲労設計指針と呼称する)にて定められている、疲労寿命曲線(等級毎に、ある量の応力に対し、繰り返し何回まで耐えられるかをプロットした曲線、S−N曲線とも言う)の基準で疲労性能等級Dレベル以上を確保していればフランジとウエブの首溶接の疲労強度を上回るために十分であるとされている。
なお、基材1は主構造材、被溶接材料2はこれに溶接されるものと一応区別されるが、この関係は相対的なものであり、構造物の形態によっては逆転することもあり、便宜上のものである。
このような状況から、上述のピーニング類による方法のみでは、止端部を含む溶接部表面に対しては疲労強度の改善効果はあるものの、ルート部疲労強度は向上させることができない。そのため、疲労性能レベルD等級以上を確実に達成することが常に可能であるとは言えない。
また、TIGドレッシングでは、止端部を完全に平滑なものとすることは困難であり、引張残留応力も残るために、止端の疲労性能が向上したとしても疲労性能レベルF等級を確保するのが限界である。もちろん、ルートの疲労性能を向上することも不可能である。
一方、低温変態溶接材料を用いる方法では、止端部の疲労強度の向上が不十分で安定的ではなく、疲労性能レベルD等級を確保するのがやっとであり、場合によってはE等級となる場合もある。特に、ビードを付加した場合は、本溶接ビードと増し盛り溶接ビードとの境界部分がかえって弱点となりやすい。
このように、従来から鋼構造物に適用されている隅肉溶接においては、溶接部のルート部及び止端部の双方の疲労強度を同時に確実には向上させることができず、疲労性能レベルD等級以上を安定して確保することは困難であった。
本発明は、上記の状況に鑑み、隅肉溶接において、既設の溶接部(本溶接ビード)のルート部及び止端部の双方の疲労強度を補修により向上させ、疲労性能レベルD等級以上を安定して確保できる疲労性能の向上方法を提供することを課題とする。
本発明者らは上記の課題を鑑みて、以下の技術思想に至った。
すなわち、既設の隅肉溶接における溶接部の疲労性能を、補修により、止端部とルート部の双方において向上させる際、溶接部の各部位に応じた向上対策を講じることが適切であると考えた。
まず、止端部の疲労性能を向上させるためには、止端部への応力集中を緩和すると共に圧縮応力を付加することが適切と考え、溶接ビードの止端部に超音波衝撃処理を施すこととした。
次に、ルート部の疲労強度は、のど厚の大きさにより左右されると考え、のど厚を大きくすることによりルート部の疲労強度の向上を図ることとした。
このためには、既設の隅肉溶接により形成された本溶接ビードに加えて、この本溶接ビードの一部または全部に、新たに重複して増し盛り溶接を行うものとした。(以下、この増し盛り溶接により形成された溶接ビードを増し盛り溶接ビードと記載する)。
基材と被溶接部材とを隅肉溶接して形成された既設の本溶接ビードの一方の止端部を含むビードに、新たに増し盛り溶接ビードを、前記本溶接ビードにおける前記基材側止端部又は前記被溶接部材側止端部の一方側に、前記増し盛り溶接ビードが形成されていない側の前記本溶接ビードの脚長をLとし、前記境界止端部から前記増し盛り溶接ビードが形成された側の前記基材又は前記被溶接部材への垂線の距離をL’としたとき、L’≧1/3Lとなるように形成し、その後、前記本溶接ビード及び前記増し盛り溶接ビードの表面に現れている本溶接ビードの止端部、増し盛り溶接ビードの止端部、及び、本溶接ビードと増し盛り溶接ビードとの境界止端部に超音波衝撃処理を施すことを特徴とする隅肉溶接における溶接部の疲労性能向上方法。
既設の隅肉溶接において、本発明の方法により、溶接部のルート部及び止端部の双方の疲労強度を向上させ、疲労性能レベルD等級以上を安定して確保できる。
本発明の実施形態を、図面を用いて説明する。
図1は、橋梁等における既設の隅肉溶接部の断面模式図である。基板1と被溶接部材2とは、その隅角部において隅肉溶接がなされ、本溶接ビード5が形成されている。これにより、基板1側と被溶接部材2側にそれぞれ止端部3(31、32)が形成される。図中のLは本溶接ビード5の脚長、aはのど厚を表す。尚、本溶接ビード5は、前記隅角部に沿って、基板1と被溶接部材2の接触している箇所に亘って(図の紙面に対して垂直方向)形成されている。
図2は、本発明の実施形態を示す溶接部の断面模式図である。本形態においては、基材1と被溶接部材2とを隅肉溶接して形成された既設の本溶接ビード5の基板1側の止端部31を含むビードに、新たに増し盛り溶接ビード6を形成している。更に、本溶接ビード5及び増し盛り溶接ビード6の表面に現れている、本溶接ビード5の止端部32、増し盛り溶接ビード6の止端部33、及び本溶接ビード5と増し盛り溶接ビード6との境界止端部34に超音波衝撃処理を施している。なお、増し盛り溶接ビード6の形成及び端部への超音波処理は、隅角部に沿って隅肉溶接がなされている基板1と被溶接部材2の接触している範囲に亘って行われる。
これにより、元ののど厚aはのど厚a’に増加し、ルート部の疲労亀裂の発生を抑制することが出来ると共に、ビード表面に現れた止端部を超音波衝撃処理することで、止端部の疲労亀裂の発生も抑制することができるようになる。
なお、増し盛り溶接を行う前に、本溶接ビード5の基板1側の止端部31にも、超音波衝撃処理を施しておくと、疲労性能がより向上する場合があり好ましい。
図3は、参考形態を示す溶接部の断面模式図である。本形態においては、増し盛り溶接ビード6が、本溶接ビード5における基板1側止端部31及び被溶接部材2側止端部32の両方に形成される。ここに更に、本溶接ビード5及び増し盛り溶接ビード6の表面に現れている止端部に超音波衝撃処処理を施すが、図3の参考形態では本溶接ビード5全面を増し盛り溶接ビード6で覆っているため、表面に現れている止端部は、基板1側の増し盛り溶接ビード35と、被溶接部材2側の増し盛り溶接ビードの止端部36の2箇所であり、この2箇所に超音波衝撃処処理を施している。
これにより、元ののど厚aはのど厚a”に増加し、ルート部の疲労亀裂の発生を抑制することが出来ると共に、ビード表面に現れた止端部を超音波衝撃処理することで、止端部の疲労亀裂の発生も抑制することができるようになる。
なお、増し盛り溶接を行う前に、本溶接ビード5における基板1側の止端部31及び被溶接部材2側の止端部32にも、超音波衝撃処理を施しておくと、疲労性能がより向上する場合があり好ましい。
ここで、隅肉溶接における本溶接ビードの多くは、図1に示すように、脚長Lが、基板1側と被溶接部材2側とで、等脚となっていることが多い。
一方、止端部3から本溶接ビード5への応力の拡がりは、45度よりも狭角となっているケースが多く、そのため、本溶接ビード5の有するのど厚の全ての部位が必ずしも有効に働いていないことがある。
例えば、図4(a)に示すような、脚長L=6mmで等脚の本溶接ビードの場合を考えると、のど厚aは4.2mmとなるが、応力の拡がりが30度であるとすると、図4(b)に示すように、実際に有効に働くのど厚(有効のど厚と呼ぶ)a2は3mmに減少してしまう。
従って、この有効のど厚a2を、疲労性能を十分に向上するに足る厚みとすべく、増し盛り溶接ビードを形成することが重要である。
例えば、応力の拡がりが30度であるとすると、図1の本溶接ビード5においては、有効のど厚a2は3mmであるのに対して、図2のように基板1の止端31側に増し盛り溶接ビード6を30度の角度で形成したとすると、有効のど厚a2は、のど厚a’と略等しくなるため、a2>4.2mmと40%以上厚くなる。
対称とする溶接部の条件によってまちまちである応力の拡がりにも対応可能な、増し盛り溶接ビードの形成条件を検討した結果、脚長Lと増し盛り溶接ビードの形成位置との関係を調整することによる解決手段を見出した。
図2を用いて詳細を説明する。
すなわち、増し盛り溶接ビード6が、本溶接ビード5における基板1側止端部31又は被溶接部材2側止端部32側の一方側にのみ形成され(図では31側に形成)、増し盛り溶接ビード6が形成されていない側の本溶接ビード5の脚長をLとし、境界止端部34から増し盛り溶接ビード6が形成された側の基板1又は被溶接部材2への垂線の距離をL’としたとき(図では1への垂線)、L’≧1/3Lとなるように増し盛り溶接ビード6を形成することである。
これにより、有効のど厚a’を、疲労性能を十分に向上するに足る厚みとすることができ、境界止端部34やルート部4における疲労亀裂の発生を抑制可能となる。
(比較例1、2):本溶接ビードのままの例、及び、本溶接ビードの止端部に超音波衝撃処理のみを施した例。
I形断面を持つ疲労試験体を製作し、疲労試験を行った。すなわち、図5は、疲労試験の試験体の概要を示す図であり、(a)は側面図、(b)は、平面図、(c)は断面図である。
図5に示すように、橋梁の桁として使用される基板となるI形鋼11に、被溶接部材となる複数の面内ガセット12を、隅肉溶接により本溶接した。
I形鋼のサイズは、700mm(A)×200mm(B)×9mm(t1)×25mm(t2)×5500mm(L)、面内ガセット12のサイズは、いずれも50(w)×200mm(L)×9mm(t)とした。I形鋼は引張強度400MPa級の鋼板を用いて溶接組立を行ったものである。
また、本溶接の条件は、溶接材料は最も一般的な500MPa級鋼用を用い、溶接脚長6mmとしてCO2アーク溶接を用いた。その結果、図1に示すような断面形状の本溶接ビード5が形成された。この脚長は強度設計により求められたものであり、等脚長であるためのど厚aは約4.2mmであった。また、本溶接ビード5の有効のど厚a2は30度の本ケースにおける応力の拡がりを考慮するので3mm程度と考えられる。
次に、本溶接した本溶接ビードの止端部に超音波衝撃処理を行った。この超音波衝撃処理(以下、UIT(Ultrasonic Impact Treatment)とも記載する)は、超音波で先端のピンを振幅20〜60μm、周波数15kHz〜60kHzで振動させる装置を用いて対象物を打撃する処理(Ultrasonic Impact Treatment)であり、この装置としては例えば、超音波を発生させるトランスデューサーと、このトランスデューサーの前方に取り付けられたウエーブガイドと、ウエーブガイドの先端に取り付けられた超音波により振動するピンを備えたヘッドとから構成される。
この処理装置を用いて、1kwの出力の電力からトランスデューサーに27kHzの超音波振動を発生させ、1分間あたりおよそ15cmの速度で処理を行った。
この処理を行ったあと、疲労試験を行った。疲労試験は、上記試験体を4点曲げ、135MPaの振幅条件(試験体の中央部1500mmの等曲げ区間での下フランジの発生応力が135MPa)として行った。これを比較例1とする。
また、UITを施さなかった以外は全て、比較例1と同条件の実験も行い、比較例2とした。その結果を図6に示す。
UITを施さなかった比較例2は、1×105サイクルで亀裂が発生しており、疲労性能等級G〜Fレベルであった。
一方、UITを施した比較例1は、試験体中で発生応力の低い面内ガセットについては疲労性能等級Dレベルのものもあったが、4×105サイクルで亀裂が発生している疲労性能等級Eレベルのものが多かった。
止端部のUITによりある程度は疲労性能の向上の効果が認められものの、疲労性能等級Dレベルを安定して達成できていなかった。
図6の結果において、比較例2については、亀裂は全て止端から発生しており、UIT処理した比較例1については、亀裂は全てルートから発生していた。
(実施例1)
次に、実施例として、本溶接ビードの上に増し盛り溶接を行い、更に、ビード表面の止端部にUIT処理を施した試験を行った。
すなわち、上記の止端部のUITによる疲労性能の向上効果を確認した試験の場合と同じように、橋梁の桁として使用されるI形鋼を用いて、複数の面内ガセット12を隅肉溶接により本溶接した。試験体10および面内ガセット12の寸法は、図5の場合と同様である。
また、本溶接の条件も図5の場合と同じとして、本溶接ビード5を形成した。
さらに、この本溶接ビードの上に、増し盛り溶接を施した。増し盛り溶接の溶接条件は、手棒の最も一般的な500MPa級鋼材用の低水素系溶接棒を用いて1.7kJ/mmの入熱条件で溶接を行った。
本溶接と増し盛り溶接により、図2に示すような本溶接ビード5と増し盛り溶接ビード6を形成した。
なお、増し盛り溶接ビード6を形成するにあたっては、図2に示すように、L’を4mmとして形成した。
次いで、ビード表面に現れている本溶接ビード5の止端部32、増し盛り溶接ビード6の止端部33、及び、境界止端部34に超音波衝撃処理を施した。この超音波衝撃処理は、1kwの出力の電力からトランスデューサーに27kHzの超音波振動を発生させ、1分間あたりおよそ15cmの速度で処理を行った。
この処理を行ったあと、この試験体を上記と同様の条件で、疲労試験を行った。
その結果、2×106を超えても亀裂の発生はなく、平均応力(公称応力)も高いレベルであり、疲労性能等級D以上であることが確認できた。
なお、増し盛り溶接ビード6の形成のみで、UITを施さなかった場合は、1.2×105サイクルで、本溶接ビード5の止端部32、増し盛り溶接ビード6の止端部33、境界止端部34のいずれかから亀裂が発生していた。
以上のことから、増し盛り溶接ビードの形成と超音波衝撃処理を組み合わせることにより、隅肉溶接における溶接部のルート部の疲労性能、及び止端部の疲労性能を共に向上させることができることが確認された。
(実施例2)
上記の実施例1においては、増し盛り溶接により、L’=4mmとしたが、L’の長さを変えた試験を行った。
図7(a)〜(c)に示すような面外ガセット13を持つ試験体を製作した。この試験体は主板15が100mm×600mm×t12mmで100mm×50mm×t9mmのガセットが隅肉溶接で接合されたものである。材料は引張強度400MPa級鋼である。
この試験体について、図2示した重なり厚さL’を変えて、増し盛り溶接ビードを形成した。なお、本溶接ビードは等脚長とし、脚長Lは6mmとした。
次いで、これらの溶接部、即ち本溶接ビード及び増し盛り溶接ビードの少なくとも止端部に超音波衝撃処理を施した。この超音波衝撃処理(UIT)は、1kwの出力の電力からトランスデューサーに27kHzの超音波振動を発生させ、1分間あたりおよそ15cmの速度で処理と、上記の試験と同じ条件とした。上記試験体を4点曲げ、135MPaの振幅条件で疲労試験した。
疲労試験後、亀裂または破断の箇所を目視観察により調査した。その結果を表1に示す。
Figure 0004757697
このように、L’が2mm未満となると、本溶接ビード5と増し盛り溶接ビード6の境界止端部34から破断していた。一方、L’が2mm以上となると、境界止端部で破断することはなく、疲労性能は向上した。
すなわち、L’が、L(=6mm)の1/3以上となると疲労性能の向上効果が顕著となることが判る。
隅肉溶接における溶接ビードの形状を示す断面模式図である。 本発明の実施形態における本溶接ビードと増し盛り溶接ビードからなる溶接ビードの形状を示す断面模式図である。 参考形態における本溶接ビードと増し盛り溶接ビードからなる溶接ビードの形状を示す断面模式図である。 本発明に係る有効のど厚の概念を説明した図である。 本発明の実施例1及び比較例1、2における試験体の構造を示す概要図であり、(a)は側面図、(b)は平面図、(c)は断面図を示す。 比較例1、2における疲労試験結果を示す図である。 本発明の実施例2における、L’を変化させた場合の検討を行った疲労試験体である。(a)が鳥瞰図、(b)が上面図、(c)が前面図である。 本溶接ビードにおける亀裂の発生を示す断面模式図である。
符号の説明
1 基材
2 被溶接材
3 止端部
31 本溶接ビードにおける基板側止端部
32 本溶接ビードにおける被溶接部材側止端部
33、35 増し盛り溶接ビードにおける基板側止端部
36 増し盛り溶接ビードにおける被溶接部材側止端部
34 境界止端部
4 ルート部
5 本溶接ビード
6 増し盛り溶接ビード
7 ルート亀裂
8 止端部亀裂
9 溶接部
10 試験体
11 I形鋼(基材)
12 面内ガセット
13 面外ガセット
14 リブ

Claims (1)

  1. 基材と被溶接部材とを隅肉溶接して形成された既設の本溶接ビードの一方の止端部を含むビードに、新たに増し盛り溶接ビードを、前記本溶接ビードにおける前記基材側止端部又は前記被溶接部材側止端部の一方側に、前記増し盛り溶接ビードが形成されていない側の前記本溶接ビードの脚長をLとし、前記境界止端部から前記増し盛り溶接ビードが形成された側の前記基材又は前記被溶接部材への垂線の距離をL’としたとき、L’≧1/3Lとなるように形成し、その後、前記本溶接ビード及び前記増し盛り溶接ビードの表面に現れている本溶接ビードの止端部、増し盛り溶接ビードの止端部、及び、本溶接ビードと増し盛り溶接ビードとの境界止端部に超音波衝撃処理を施すことを特徴とする隅肉溶接における溶接部の疲労性能向上方法。
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