JP4368415B2 - 反射防止材、光学素子、および表示装置 - Google Patents

反射防止材、光学素子、および表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、反射防止性能に優れた反射防止材、および当該反射防止材を備えた光学素子や表示装置に関する。また、本発明はスタンパ(「金型」または「鋳型」ともいう。)の製造方法およびスタンパを用いた反射防止材の製造方法、ならびに反射防止材に関する。
テレビや携帯電話などに用いられる表示装置やカメラレンズなどの光学素子には、通常、表面反射を低減して光の透過量を高めるために反射防止技術が施されている。たとえば、空気とガラスとの界面を光が入射する場合のように屈折率が異なる媒体の界面を光が通過する場合、フレネル反射などによって光の透過量が低減し、視認性が低下するからである。
反射防止技術としては、たとえば、シリカなどの無機粒子やアクリルなどの有機微粒子から形成された薄膜を多数積層した反射防止多層膜を基板の表面に設ける方法が挙げられる。しかしながら、反射防止多層膜は、通常、真空蒸着法などを用いて成膜されるため、成膜時間が長くコストが高いという問題を抱えている。特に、周囲光が非常に強い環境下では一層高い反射防止性能が要請されるため、反射防止多層膜の積層枚数を増やす必要があり、コストが更に上昇する。また、反射防止多層膜は、光の干渉現象を利用しているため、反射防止作用は、光の入射角や波長に大きく依存する。そのため、入射角や波長が設計範囲を外れると反射防止作用は著しく低下する。
他の反射防止技術として、凹凸の周期が可視光の波長以下に制御された微細な凹凸パターンを基板表面に形成する方法が挙げられる(特許文献1から特許文献5)。この方法は、いわゆるモスアイ(Motheye、蛾の目)構造の原理を利用したものであり、基板に入射した光に対する屈折率を凹凸の深さ方向に沿って入射媒体の屈折率から基板の屈折率まで連続的に変化させることによって反射防止したい波長域の反射を抑えている。凹凸パターンとしては、円錐や四角錐などの錐形体が例示されている(特許文献3から特許文献5を参照)。
図11(a)および(b)を参照して、微細な凹凸パターンの形成による反射防止作用をくわしく説明する。図11(a)は、矩形状の凹凸が形成された基板を模式的に示す断面図であり、図11(b)は、三角形状の凹凸が形成された基板を模式的に示す断面図である。
まず、図11(a)を参照する。図11(a)に示すような矩形状の凹凸2が形成された基板1は、単層の薄膜が形成された基板と同様の作用を生じる。
はじめに、単層薄膜による反射防止作用を簡単に説明する。たとえば、厚さdの単層薄膜が形成されたガラス基板に波長λの可視光が入射した場合を考える。垂直入射光(入射角=0°)に対する反射光をゼロにするためには、薄膜表面での反射光と、薄膜とガラス基板との界面での反射光とが互いに相殺的に干渉するような単層薄膜を形成することが必要である。具体的には、単層薄膜の厚さdおよび屈折率nを、それぞれ、d=λ/4nおよびn=(ni×ns)1/2(空気の屈折率をni、ガラスの屈折率をnsとする。)に設定すればよい。空気の屈折率niは1.0、ガラスの屈折率nsは約1.5であるから、単層薄膜の屈折率nは約1.22と算出される。したがって、原理的には、厚さが1/4波長で、屈折率が約1.22の単層薄膜をガラス基板の表面に形成することによって完全に反射を抑えられる。ところが、薄膜に使用される有機系材料の屈折率は約1.5以上と大きく、有機系材料よりも屈折率の小さい無機系材料でも、約1.3程度の屈折率を有するため、現実にはこのような基板を形成することはできない。
次に、図11(a)に示すような微細な矩形状の凹凸2における反射防止作用を説明する。この場合は、凹凸の周期を最適化することによって屈折率が約1.22の単層薄膜を形成した場合と同様の効果を発揮させることが可能であり、反射を完全に抑えることができる。ただし、単層薄膜の場合と同様に広い波長域の反射防止作用あるいは入射角依存性の小さい反射防止作用を発揮させることは困難である。
これに対し、図11(b)に示すように、凹凸の形状が三角形の場合、基板に入射した光に対する屈折率は、凹凸の深さ方向に沿って変化するため、表面反射が低減される。また、図11(b)に示すような凹凸パターンを形成した場合、前述した反射防止多層膜に比べ、広い波長域にわたって入射角依存性の小さい反射防止作用を発揮できるほか、多くの材料に適用でき、凹凸パターンを基板に直接形成できるなどの利点を有している。その結果、低コストで高性能の反射防止材を提供できる。
通常、モスアイ構造は、その微細な凹凸形状を反転させた形状の構造を表面に有するスタンパ(金型または鋳型)を用いて、型押し法、射出成型法やキャスティング法等によって、光透過性樹脂等にスタンパ表面の微細な凹凸形状を転写して作製する。
従来、スタンパの製造方法としては、レーザー干渉露光法や電子ビーム(EB)露光法が一般的であった。しかし、これらの方法では大面積のスタンパを作製することは不可能であるか、極めて困難であった。
一方、特許文献6には、アルミニウムを陽極酸化することで得られる陽極酸化ポーラスアルミナを用いて、スタンパを安価に大量生産する方法が開示されている。
ここで、アルミニウムを陽極酸化することによって得られる陽極酸化ポーラスアルミナについて簡単に説明する。従来から、陽極酸化を利用した多孔質構造体の製造方法は、規則正しく配列されたナノオーダーの円柱状の細孔を形成できる簡易な方法として注目されてきた。硫酸、シュウ酸、または燐酸等の酸性電解液またはアルカリ性電界溶液中に基材を浸漬し、これを陽極として電圧を印加すると、基材の表面で酸化と溶解が同時に進行し、その表面に細孔を有する酸化皮膜を形成することができる。この円柱状の細孔は、酸化膜に対して垂直に配向し、一定の条件下(電圧、電解液の種類、温度等)では自己組織的な規則性を示すため、各種機能材料への応用が期待されている。
陽極酸化ポーラスアルミナ層10は、模式的には図12に示すように、細孔12とバリア層14とを有する一定サイズのセル16によって構成されている。特定の条件下で作製されたポーラスアルミナ層は、膜面に垂直からみたときのセル16の形状は模式的にはほぼ正六角形である。セル16は膜面に垂直な方向から見たとき二次元的に最も高密度で充填された配列をとっている。それぞれのセル16はその中央に細孔12を有しており、細孔12の配列は周期性を有している。ここで、細孔12の配列が周期性を有しているとは、膜面に垂直な方向から見たときに、ある細孔の幾何学重心(以下、単に「重心」という。)からその細孔に隣接する全ての細孔のそれぞれの重心に向けたベクトルの総和がゼロになることを言う。図12に示した例では、ある細孔12の重心から隣接する6つの細孔12のそれぞれの重心に向けた6つのベクトルは同じ長さを有し、その方向は互いに60度ずつ異なるので、これらのベクトルの総和はゼロである。実際のポーラスアルミナ層においては、上記ベクトルの総和がベクトルの全長の5%未満であれば周期性を有すると判断できる。ポーラスアルミナ層10はアルミニウムの表面を陽極酸化することによって形成されるので、アルミニウム層18上に形成される。
セル16は局所的な皮膜の溶解および成長の結果形成されるものであり、バリア層14と呼ばれる細孔底部で皮膜の溶解と成長とが同時に進行する。このとき、セル16のサイズすなわち、隣接する細孔12の間隔は、バリア層14の厚さのほぼ2倍に相当し、陽極酸化時の電圧にほぼ比例することが知られている。また、細孔12の直径は、電解液の種類、濃度、温度等に依存するものの、通常、セル16のサイズ(膜面に垂直な方向からみたときのセル16の最長対角線の長さ)の1/3程度であることが知られている。
このようなポーラスアルミナは、特定の条件下で生成した細孔は高い規則性を示し、また、条件によってはある程度規則性の乱れた細孔配列を形成することも可能である。
特許文献6は、実施例として、(1)Siウエハ上の陽極酸化ポーラスアルミナ等をマスクとして用い、SiウエハをドライエッチングすることによりSiウエハ表面に微細な凹凸を形成する方法を開示している。また、(2)Al板の表面に陽極酸化ポーラスアルミナを形成し、このポーラスアルミナをマスクとして金属Alをドライエッチングしてその表面に微細な凹凸を形成する方法が開示されている。さらに、(3)Al板の表面に陽極酸化ポーラスアルミナを形成し、このアルミナ層をドライエッチングしてその一部を残し、表面に凹凸を形成する方法が開示されている。
特表2001−517319号公報 特開2004−205990号公報 特開2004−287238号公報 特開2001−272505号公報 特開2002−286906号公報 特開2003−43203号公報
益田他、第52回応用物理学関係連合講演会、講演予稿集(2005春、埼玉大学)30p−ZR−9、p.1112.
しかしながら、特許文献1から5に記載された反射防止技術は、以下の問題点を有している。
第一に、従来の凹凸パターンによれば、入射角に依存して短波長光を主体とした回折光が特定の角度で発生するため、視認性が低下するという問題がある。特に、微細な凹凸パターンが形成された反射防止材を表示装置に使用した場合、青みを帯びた回折光が発生するなどして視認性が低下する。
第二に、正反射、すなわちゼロ次の反射回折光に対する反射防止作用が不十分であるという問題がある。たとえば、日差しの強い屋外で使用されるモバイルディスプレイなどに反射防止材を使用すると、視認性が著しく低下する。反射防止作用を高めるためには、一般に、凹凸のアスペクト比(凹凸の周期に対する高さの比)を大きくすれば良いことが知られている。凹凸パターンは、量産性などの観点から、通常、金型(スタンパー)を用いる転写法によって作製される。しかしながら、アスペクト比の大きい凹凸を形成するための金型を作製することは非常に難しい。また、このような金型を作製できたとしても、凹凸パターンを精度良く転写することは困難である。その結果、転写法で反射防止材を作製すると所望の反射防止作用が得られない場合が多い。
また、特許文献6に開示されている上記(1)〜(3)のスタンパの製造方法は、ドライプロセスを用いるので、高価な装置を必要とする上、装置サイズの制約を受けるため、大面積のスタンパやロール等の特殊な形状のスタンパを作製することは困難である。
本発明の主な目的の1つは、広い入射角にわたって短波長光成分の回折光の発生を抑えることができ、さらには、正反射の発生を防止でき、転写法で作製しても優れた反射防止作用を発揮し得る反射防止材を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、大面積あるいは特殊な形状のスタンパの製造にも好適に用いられるスタンパの製造方法を提供することにある。特に、モスアイ構造を利用した反射防止材の表面凹凸構造を形成するために好適に用いられるスタンパおよびその製造方法を提供することにある。
本発明の反射防止材は、基板の表面に、入射光の最短波長より小さい周期の凹凸パターンがx方向およびy方向に形成された反射防止材であって、前記入射光の最短波長をλmin、前記入射光の最大入射角をθimax、入射媒体の屈折率をni、前記反射防止材の屈折率をns、前記凹凸パターンにおけるx方向の周期をΛxおよびy方向の周期をΛyとしたとき、下式(1)
を満足している。なお、ΛxおよびΛyをまとめて「Λx、y」と表記する。
ある実施形態において、前記式(1)は、下式(2)
(式中、max{ni,ns}はniおよびnsのうち屈折率が大きい方を意味する)
をさらに満足する。
ある実施形態において、前記凹凸パターンの高さ方向の座標軸をh軸、前記凹凸パターンにおける凸部の最上点をh=d、前記凹凸パターンにおける凹部の最下点をh=0としたとき、hの関数で表される有効屈折率neff(h)は下式(3)
eff(h=0)≒ns、かつneff(h=d)≒ni・・・(3)
を満足する。
ある実施形態において、前記有効屈折率neff(h)の微分係数(dneff(h)/dh)は、下式(4)
dneff(h)/dh≒{(neff(h=0)−neff(h=d))/d}・・・(4)
をさらに満足する。
ある実施形態において、前記有効屈折率neff(h)は、下式(5)
eff(h)={(neff(h=0)−neff(h=d))/d}×h+neff(h=0)・・・(5)
で表される関数Neff(h)と少なくとも一点で交わり、且つ、下式(6)
|Neff(h)−neff(h)|≦|neff(h=d)−neff(h=0)|×0.2・・・(6)
をさらに満足する。
ある実施形態において、前記凹凸パターンの高さ方向の座標軸をh軸、前記凹凸パターンにおける凸部の最上点をh=d、前記凹凸パターンにおける凹部の最下点をh=0としたとき、前記凸部はh=dのxy面とほぼ一点で接し、前記凹部はh=0のxy面とほぼ一点で接する
ある実施形態において、前記凹部は、h=d/2のxy面に対して前記凸部と対称に配置されている。
ある実施形態において、前記凹凸パターンの前記凸部は階段状の側面を有する。
本発明の光学素子は、上記のいずれかに記載の反射防止材を備えている。
本発明の表示装置は、上記の光学素子を備えている。
本発明のスタンパの製造方法は、表面に微細な凹凸構造を有するスタンパの製造方法であって、(a)表面に、少なくともアルミニウムを95質量%以上含むアルミニウム層を備える基材を用意する工程と、(b)前記アルミニウム層を部分的に陽極酸化することによって、複数の微細な凹部を有するポーラスアルミナ層を形成する工程と、(c)前記ポーラスアルミナ層をアルミナのエッチャントに接触させることによって、前記ポーラスアルミナ層の前記複数の微細な凹部を拡大させる工程とを包含し、前記工程(b)および(c)を交互に複数回行うことによって、前記ポーラスアルミナ層にそれぞれが階段状の側面を有する複数の微細な凹部を形成することを特徴とする。前記アルミニウム層がアルミニウム以外の元素を含む場合、Tiおよび/またはSiを1質量%以上5質量%未満含むことが好ましい。前記アルミニウム層は、アルミニウムを99.99質量%以上含んでも良い。
ある実施形態において、複数回行われる前記工程(b)および(c)の内、最後の工程が前記工程(b)である。
ある実施形態において、前記複数の微細な凹部の最深部は、実質的に点である。
ある実施形態において、前記複数の微細な凹部は、3個以上6個以下の微細な凸部が周囲に形成された微細な凹部を含む。
ある実施形態において、前記基材は、前記アルミニウム層の下地に導電性を有する金属層または半導体層をさらに有する。導電性を有する金属としては、白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)や銅(Cu)が好ましい。また導電性を有する半導体層としてはシリコン(Si)が好ましい。
ある実施形態において、前記金属層はバルブ金属から形成されている。バルブ金属とは陽極酸化される金属の総称であって、アルミニウムの他、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、Mo(モリブデン)、チタン(Ti)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)、タングステン(W)、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)を含む。特に、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、Mo(モリブデン)、チタン(Ti)、タングステン(W)が好ましい。
ある実施形態において、前記ポーラスアルミナ層に前記階段状の側面を有する前記複数の微細な凹部を形成した後で、前記ポーラスアルミナ層を覆うように高硬度金属層を形成する工程をさらに包含する。
ある実施形態において、前記ポーラスアルミナ層に前記階段状の側面を有する前記複数の微細な凹部を形成した後で、表面処理を行う工程をさらに包含する。
ある実施形態において、前記基材は円柱状または円筒状であり、かつ、前記表面は前記基材の外周面であって、前記複数の微細な凹部を前記外周面に継ぎ目無く形成する。
ある実施形態において、前記基材は円筒状であり、かつ、前記表面は前記基材の内周面であって、前記複数の微細な凹部を前記内周面に継ぎ目無く形成する。
ある実施形態において、前記基材は、前記アルミニウム層の下に、780nmよりも大きな更なる凹凸構造を有する。
ある実施形態において、前記微細な凹凸構造が有する前記複数の微細な凹部は、隣接する微細な凹部間の距離が100nm以上200nm以下の範囲内にある。
ある実施形態において、前記微細な凹凸構造が有する前記複数の微細な凹部が周期性を有しないように前記微細な凹部を形成する。
ある実施形態において、それぞれが階段状の側面を有する前記複数の微細な凹部が形成された前記ポーラスアルミナ層または前記ポーラスアルミナ層の表面構造が転写された転写物を用いて、金属スタンパを作製する工程をさらに含む。
本発明の反射防止材の製造方法は、スタンパを用いて反射防止材を製造する方法であって、上記のいずれかの方法で前記スタンパを製造する工程と、前記スタンパの前記表面の微細な凹凸構造を転写する工程とを包含することを特徴とする。
本発明のスタンパは、表面に微細な凹凸構造を有するスタンパであって、基材と、前記基材上に設けられた、少なくともアルミニウムを95質量%以上含むアルミニウム層と、前記アルミニウム層上に設けられたポーラスアルミナ層とを有し、前記ポーラスアルミナ層は、それぞれが階段状の側面を有する複数の微細な凹部を有することを特徴とする。前記アルミニウム層がアルミニウム以外の元素を含む場合、Tiおよび/またはSiを1質量%以上5質量%未満含むことが好ましい。前記アルミニウム層は、アルミニウムを99.99質量%以上含んでも良い。
ある実施形態において、前記複数の微細な凹部の最深部は、実質的に点である。
ある実施形態において、前記複数の微細な凹部は、3個以上6個以下の微細な凸部が周囲に形成された微細な凹部を含む。
ある実施形態において、前記基材は、前記アルミニウム層の下地に導電性を有する金属層または半導体層をさらに有する。
ある実施形態において、前記金属層はバルブ金属から形成されている。
ある実施形態において、前記ポーラスアルミナ層を覆う高硬度金属層をさらに有する。
ある実施形態において、前記微細な凹凸構造に表面処理が施されている。表面処理は、例えば、転写性を向上させる離型処理などである。
ある実施形態において、前記基材は円柱状または円筒状であり、かつ前記表面は前記基材の外周面であって、前記複数の微細な凹部が前記外周面に継ぎ目無く形成されている。
ある実施形態において、前記基材は円筒状であり、かつ前記表面は前記基材の内周面であって、前記複数の微細な凹部が前記内周面に継ぎ目無く形成されている。
ある実施形態において、前記基材は、前記アルミニウム層の下に、780nmよりも大きな更なる凹凸構造を有する。このスタンパを用いて製造された反射防止材においては、前記微細な凹凸構造が反射防止機能を発現し、前記更なる凹凸構造はアンチグレア(防眩)機能を発現する。
ある実施形態において、前記微細な凹凸構造が有する前記複数の微細な凹部は、隣接する微細な凹部間の距離が100nm以上200nm以下の範囲内にある。このスタンパを用いて製造された反射防止材においては、反射光の回折が抑制されるので好ましい。
ある実施形態において、前記微細な凹凸構造が有する前記複数の微細な凹部が周期性を有しないように配置されている。このスタンパを用いて製造された反射防止材においては、反射光の回折が抑制されるので好ましい。
本発明の反射防止膜は、表面に微細な凹凸構造を有する反射防止材であって、前記微細な凹凸構造は、それぞれが階段状の側面を有する複数の微細な凸部を含む。
ある実施形態において、前記複数の微細な凹部は、3個以上6個以下の微細な凹部が周囲に形成された微細な凸部を含む。
ある実施形態において、前記複数の微細な凸部のうち互いに隣接する任意の凸部間の距離をPとし、入射光の最短波長をλmin、前記入射光の最大入射角をθimax、入射媒体の屈折率をni、前記反射防止材の屈折率をns、としたとき、下式(1’)
を満足する。
ある実施形態において、前記式(1’)は、下式(2’)
(式中、max{ni,ns}はniおよびnsのうち屈折率が大きい方を意味する)
をさらに満足する。
本発明によれば、広い波長域にわたって入射角依存性の小さい反射防止材を提供できる。また、本発明によれば、正反射の発生を充分抑えられるため、周囲光が非常に強い環境下で使用される携帯電話などのモバイル機器などに好適に用いられる反射防止材を提供できる。
また、本発明によれば、転写法で作製しても優れた反射防止作用を発揮し得る反射防止材を提供できる。
本発明によると、大面積あるいは特殊な形状のスタンパ(例えばロール状)の製造にも好適に用いられるスタンパの製造方法が提供される。スタンパの微細な凹部が階段状の側面を有しているので、比表面積が広く、その結果、表面処理の効果が強く得られる。
本発明によると大面積の反射防止材を容易に製造することが可能になる。また、本発明による反射防止材の複数の微細な凸部は可視光の波長より十分小さい階段状の側面を有し得るので、同じピッチ・高さを有する反射防止材よりも光の反射(0次の反射回折)が起こり難い。また表面に形成される微細な複数の凸部が周期性を有しない反射防止材を製造することが可能であり、そのような反射防止材は光の回折が起こり難い。
微細な凹凸パターンが形成された基板に波長λの光が入射したときの経路を示す断面図である。 (a)は、ゼロ次の反射回折光および透過回折光、ならびに−1次の透過回折光が反射防止材を伝播する様子を示す断面図であり、(b)は、ゼロ次の反射回折光および透過回折光が反射防止材を伝播する様子を示す断面図である。 本発明による実施形態1の反射防止材の構成を模式的に示す斜視図である。 (a)は、反射防止材Iにおける回折効率を示すグラフであり、(b)は、反射防止材IIにおける回折効率を示すグラフであり、(c)は、反射防止材IIIにおける回折効率を示すグラフである。 (a)は、基板の表面に円錐体が形成された反射防止材の構成を模式的に示す斜視図であり、(b)は、基板の表面に四角錐体が形成された反射防止材の構成を模式的に示す斜視図である。(c)は、(a)および(b)に示す反射防止材における、有効屈折率neff(h)と凹凸の高さ(h/d)との関係を示すグラフであり、(d)は、(a)および(b)に示す反射防止材における、ゼロ次の反射回折効率と、入射光の波長λとの関係で表される凹凸の高さ(d/λ)との関係を示すグラフである。 (a)から(e)は、本発明による実施形態3の反射防止材(構造体Aから構造体E)の構成を模式的に示す斜視図である。 (a)は、構造体Aから構造体Eにおける、有効屈折率neff(h)と凹凸の高さ(h/d)との関係を示すグラフであり、(b)は、構造体Aから構造体Eの凹凸パターンをxh面に投影した図であり、(c)は、構造体Aから構造体Eにおける、ゼロ次の反射回折効率と、入射光の波長λとの関係で表される凹凸の高さ(d/λ)との関係を示すグラフである。 (a)から(c)は、本発明による実施形態4の反射防止材(構造体Fから構造体H)の構成を模式的に示す斜視図である。 (a)は、構造体Fから構造体Hにおける、有効屈折率neff(h)と凹凸の高さ(h/d)との関係を示すグラフであり、(b)は、図8(a)から(c)のy=y’平面に沿った断面図であり、(c)は、構造体Fから構造体Hにおける、ゼロ次の反射回折効率と、入射光の波長λとの関係で表される凹凸の高さ(d/λ)との関係を示すグラフである。 (a)は、図6(b)に示す構造体Aの凹凸パターンにおいて凸部の頂上から見た平面図であり、(b)は、図8(a)に示す構造体Fの凹凸パターンにおいて凸部の頂上から見た平面図である。(c)は、(b)のc−cに沿った断面図であり、(d)は、(b)のd−dに沿った断面図である。 (a)は、矩形状の凹凸が形成された基板を模式的に示す断面図であり、(b)は、三角形状の凹凸が形成された基板を模式的に示す断面図である。 ポーラスアルミナ層の構造を模式的に示す図である。 (a)〜(g)は、本発明の実施形態によるスタンパの製造方法を説明するための模式的な断面図である。 (a)および(b)は、本発明の実施形態によるスタンパの製造方法によって得られるポーラスアルミナ層10aの細孔12aの形状を示す模式図である。 (a)および(b)は、本発明の実施形態によるスタンパの製造方法によって得られるポーラスアルミナ層10bの細孔12bの形状を示す模式図である。 (a)および(b)は、本発明の実施形態によるスタンパの製造方法によって得られるポーラスアルミナ層10cの細孔12cの形状を示す模式図である。 (a)および(b)は、図14に示した細孔12aを形成した後、さらに同じ条件で陽極酸化およびエッチングの各工程を繰り返すことによって得られたポーラスアルミナ層10a’の構造を模式的に示す図である。 (a)および(b)は、それぞれ、図15に示したポーラスアルミナ層10bおよび図16に示したポーラスアルミナ層10cを形成した後、細孔形成量およびエッチング量を適宜制御した条件で、凸部が尖状突起となるまで陽極酸化工程とエッチング工程とを繰り返することによって得られたポーラスアルミナ層10b’およびポーラスアルミナ層10c’の構造を模式的に示す図である。 本発明の実施形態によるスタンパの製造方法を適用してロール状の基材22aの外周面全体に凹凸構造を形成する方法を説明するための模式図である。 本発明の実施形態によるスタンパの製造方法を適用して円筒状の基材22bの内周面全体に凹凸構造を形成する方法を説明するための模式図である。 本発明の実施例のスタンパ表面の凹凸構造の電子顕微鏡写真を示す図であり、(a)は凹凸構造の正面図、(b)は斜視図、(c)は断面図をそれぞれ示す。 本発明の実施例の反射防止材の表面を走査型電子顕微鏡で観察した結果を示す図であり、(a)は約63500倍、(b)は約36800倍のSEM像を示す。 本発明の実施例の反射防止材の正反射光の分光反射率特性を示すグラフである。 (a)はシミュレーションに用いた凸部の配列を示す模式図であり、(b)は凸部の側面の形態(段差が無い連続側面、10段の階段状側面、5段の階段状側面)を示す図であり、(c)はシミュレーションによって求めた0次回折効率(反射効率)の波長依存性を示すグラフである。
(実施形態1)
以下、図面を参照して、本発明による反射防止材の第1の実施形態を説明する。本実施形態の反射防止材は、基板の表面に、入射光の波長より小さい周期の凹凸パターンが形成された反射防止材であって、入射光の最短波長をλmin、入射光の最大入射角をθimax、入射媒体の屈折率をni、反射防止材の屈折率をns、凹凸パターンにおけるx方向の周期をΛxおよびy方向の周期をΛyとしたとき、下式(1)を満足している。なお、ΛxおよびΛyをまとめて「Λx、y」と表記する。
本実施形態の反射防止材によれば、入射角に依存して特定の角度へ伝播する回折光の発生を抑えることができる。
まず、図1を参照しながら、微細な凹凸パターンが形成された反射防止材に波長λの光が入射したときの経路を説明する。図1には、便宜上、凹凸パターンが一次元に配置された反射防止材の構造を示している。なお、図1に示すような一次元の凹凸パターンが形成されている場合、TE(電界)モードとTM(磁界)モードとの間で屈折率の差は見られるが、二次元の凹凸パターンを有する場合は、このような差は見られず、等方的である。
図1に示すように反射防止材に光が入射した場合、反射および透過のそれぞれにおいて、さまざまな次数の回折光(反射回折光および透過回折光)が発生する。入射媒体(ここでは空気)の屈折率をni、凹凸パターンが形成された反射防止材の屈折率をnsとすると、反射回折光および透過回折光は、グレーティング方程式(The Grating Equations)に従って、それぞれ、下式(5−1)および下式(5−2)の関係を満足する。
式中、mは回折次数(0、±1、±2などの整数)、λは入射光の波長、Λは凹凸の周期、θiは入射角、θmはm次の回折角を表す。回折次数は図1に示すような順序で表し、θiおよびθmは、図1に示す矢印の方向を正とする。
これらの式より、反射および透過の回折光は、いずれも、入射光の波長λが長くなるにつれ、または、凹凸の周期Λが短くなるにつれ、回折次数が大きい高次の回折光から順にエバネッセント光(伝播しない光)に変化することが分かる。したがって、入射光の波長に比べて凹凸の周期が非常に小さい場合は、一次回折光もエバネッセント光となり、ゼロ次の回折光(透過回折光および反射回折光)しか発生しないため、視認性が向上する。
これらを考慮すれば、従来の反射防止材において視認性が低下する主な要因は、入射角θiに依存して特定の回折角θmへ伝播する短波長光(青)を主体とする−1次などの反射回折光であると考えられる。このような観点にもとづき、本発明者は、−1次などの反射回折光を全てエバネッセント光にし、ゼロ次の回折光(正反射)のみ伝播する条件として上式(1)を決定した。
ただし、上式(1)は、反射に関してのみゼロ次の回折光が伝播するための条件を凹凸の周期Λと入射光の波長λとの関係で定めた式であり、透過に関してゼロ次以外の回折光が発生する場合もある。−1次の透過回折光などが存在すると、視認性が低下する恐れがある。
より優れた視認性を確保するためには、反射のみならず透過に関してもゼロ次の回折光のみ伝播させることが好ましい。上式(1)に基づき、ゼロ次の反射回折光および透過回折光が伝播するための条件として下式(2)を決定した。
式中、max{ni,ns}は、niまたはnsのうち屈折率が大きい方を意味する。
図2(a)および図2(b)を参照しながら、凹凸の周期を上式(1)、好ましくは上式(2)の範囲に制御することによって−1次の回折光の発生が抑えられることを説明する。
以下では、波長λの可視光(λ=380nm〜780nm)が空気中(屈折率ni=1.0)の全方位(0<θi<90°)から、凹凸パターンが形成された基板(屈折率ns≒1.5)に入射する場合を考える。
まず、図2(a)に示すように、−1次の反射回折光だけ抑えてゼロ次の反射回折光および透過回折光が伝播するための条件を上式(1)にもとづいて算出する。上式(1)中、θimax=90°、ni=1.0を代入すると下式(7)が導き出される。
すなわち、凹凸の周期ΛxおよびΛyをいずれも、入射光の最短波長(λmin=380nm)の1/2未満(190nm未満)に制御することによって−1次の反射回折光の発生を防止できる。
次に、図2(b)に示すように、−1次の反射回折光だけでなく−1次の透過回折光も抑えてゼロ次の反射回折光および透過回折光が伝播するための条件を上式(2)にもとづいて算出する。上式(2)中、θimax=90°、ni=1.0、max{ni,ns}=1.5を代入すると下式(8)が導き出される。
すなわち、凹凸の周期ΛxおよびΛyをいずれも、入射光の最短波長(λmin=380nm)の2/5未満(152nm未満)に制御することによって−1次の透過回折光の発生も防止することができる。これにより、視認性がさらに向上した反射防止材を実現できる。
なお、上記の例では、可視光の最短波長λminを380nmとして計算したが、反射を防止したい可視光の範囲は、反射防止材が適用される用途などによって相違するため、λminは、これらを考慮して適切な範囲に設定することができる。
たとえば、上記の例において400nm以上の可視光の反射を防止する場合(λmin=400nm)、−1次の反射回折光のみ消失させるための条件は、上式(7)にもとづき、ΛxおよびΛyを、いずれも、200nm未満に制御すればよい。一方、−1次の反射回折光および−1次の透過回折光の両方を消失させるための条件は、上式(8)にもとづき、ΛxおよびΛyを、いずれも、160nm未満に制御すればよい。
以下、図3を参照しながら、本実施形態の反射防止材による反射防止作用をくわしく説明する。
図3は、本実施形態に用いられる反射防止材の構成を模式的に示す斜視図である。図3に示すように、基板1の表面には、凹凸パターンとして、x方向の周期がΛx、y方向の周期がΛyの周期の四角錐体4が形成されている。四角錐体4の高さdは380nmであり、四角錐体4が形成された反射防止材3の屈折率は1.5である。ここでは、Λx=Λy=200nm、180nm、150nmとした(反射防止材I〜III)。
このうち反射防止材II(Λx=Λy=180nm)は、上式(1)を満足するが上式(2)を満足しない本実施形態の例である。反射防止材IIのΛxおよびΛyは、上式(1)にθimax=85°、ni=1.0、λmin=380nmを代入して算出した値が、上式(1)の範囲を満足するように設定した。
反射防止材III(Λx=Λy=150nm)は、上式(2)を満足する本実施形態の好ましい例である。反射防止材IIIのΛxおよびΛyは、上式(2)にθimax=85°、ni=1.0、λmin=380nm、max{ni,ns}=1.5を代入して算出した値が上式(2)の範囲を満足するように設定した。
これに対し、反射防止材Iは、上式(1)および上式(2)のいずれも満足しない比較例である。
これらの反射防止材に空気中(屈折率ni=1.0)のほぼ全方位(0<θi<85°)から波長λの可視光(λmin=380nm)が入射し、各次数の回折効率を、ベクトル回折理論による回折効率のシミュレーションを用いて算出した。回折効率は、ベクトル回折理論やスカラー回折理論などによって算出できるが、ベクトル回折理論によれば、本実施形態のように凹凸の周期が入射光の波長に比べて非常に小さい場合でも、回折効率をほぼ正確に求めることができる。これに対し、スカラー回折理論は、凹凸の周期が入射光の波長に比べて充分大きい場合しか適用できないため、本実施形態では採用されない。ベクトル回折理論にもとづく回折効率は、入射光の偏光や入射角、凹凸パターンの周期、基板の屈折率などのパラメータに基づいて算出される。詳細は、たとえば、M.G.Moharam:“Coupled−Wave Analysis of Two−Dimensional Dielectric Gratings”, SPIE883(1988), p8−11などを参照することができる。
図4(a)から(c)に、反射防止材I〜IIIにおける回折効率を、それぞれ、示す。図4(a)から(c)のそれぞれにおいて、左側の図は、反射に関する0次および−1次の回折光を示し、右側の図は、透過に関する0次および−1次の回折光を示している。すべての入射角において−1次の回折効率をほぼ0%に抑えられる場合、広い波長域にわたって優れた反射防止作用を実現できることを意味する。
本実施形態の要件を満足しない反射防止材Iを用いた場合、図4(a)に示すように、入射角が約50°〜60°以上になると反射および透過の両方において−1次の回折光が発生した。特に、入射角が約50°を超えると、−1次の透過回折光は急激に上昇した。したがって、反射防止材Iでは、−1次の回折光を全く抑えられないことが分かる。
これに対し、上式(1)を満足する反射防止材IIを用いた場合、図4(b)に示すように、−1次の反射回折光はいずれの入射角においても全く発生しなかった。ただし、−1次の透過回折光は、入射角が約60°を超えると発生した。
上式(1)および上式(2)を満足する反射防止材IIIを用いた場合、図4(c)に示すように、−1次の回折光は全く発生しなかった。
以上の結果より、本実施形態によれば、入射角にかかわらず−1次の回折光が消失するため、視認性に優れた反射防止材を提供できる。
(実施形態2)
次に、本発明による反射防止材の第2の実施形態を説明する。本実施形態の反射防止材は、上式(1)、好ましくは式(2)を満足する実施形態1の反射防止材であって、凹凸パターンの高さ方向の座標軸をh軸、凹凸パターンにおける凸部の最上点をh=d、凹凸パターンにおける凹部の最下点をh=0としたとき、hの関数で表される有効屈折率neff(h)は下式(3)
eff(h=0)≒ns、かつneff(h=d)≒ni・・・(3)
をさらに満足している。本実施形態の反射防止材によれば、正反射(ゼロ次の反射回折光)の発生を充分抑えられる。
有効屈折率は、入射媒体(たとえば、空気など)中に占める凹凸の占有率(Fill Factor)によって決定される。有効屈折率の算出方法は、たとえば、P Lalanne et al., J. Wodern Optics, Vol.43, No.10, p.2063(1996)などを参照することができる。有効屈折率を用いて凹凸パターンを設計する方法は、解析が困難な凹凸パターンの回折現象をほぼ正確に再現できる簡便な方法として知られている。
上式(3)において、「neff(h=0)≒ns」とは、neff(h=0)=ns±7%の範囲内にあり、「neff(h=d)≒ni」とは、neff(h=d)=ni±7%の範囲内にあることを意味する。
上式(3)を満足する凹凸の形状としては、たとえば、三角錐、四角錐、五角錐、六角錐などの多角錐が例示される。多角錐は、多角形の底面と、当該底面の外にある1点(頂点)と底面とを結んで形成される側面とから構成される。底面の形状によって三角錐、四角錐などと呼ぶ。側面の形状は特に限定されず、後記する図6(a)に示すような三角形などの多角形でもよいし、あるいは、後記する図6(b)から(e)に示すような多角形以外の形状でもよい。
前述した特許文献3から5に記載されているように、反射防止作用を高めるためには凹凸の形状を円錐や四角錐などの錐形状にすることが好ましく、円錐も四角錐などの多角錐も同程度の作用を発揮すると考えられていたが、本発明者は、ゼロ次の反射回折光の発生を抑えるためには円錐では不充分であり、四角錐などの多角錐にすることが必要であることを見出し、本発明に想到した。すなわち、円錐は、上式(3)においてneff(h=0)≒nsを満足しない。
以下、図5(a)から(d)を用いて、本実施形態の反射防止材による正反射防止作用をくわしく説明する。具体的には、凹凸の形状が四角錐体(上式(3)を満足する例)または円錐体(上式(3)を満足しない例)の反射防止材について、両者の有効屈折率およびゼロ次の反射回折効率を比較した。
図5(a)は、基板(不図示)の表面に円錐体が形成された反射防止材の構成を模式的に示す斜視図であり、図5(b)は、基板(不図示)の表面に四角錐体が形成された反射防止材の構成を模式的に示す斜視図である。図5(a)に示す反射防止材と図5(b)に示す反射防止材とは、凹凸の形状が相違するだけで、凹凸パターンの周期や高さは同じである。いずれの反射防止材も、基板の表面に、x方向の周期Λx=200nm、y方向の周期Λy=200nm、凹凸の最大高さdからなる凹凸が形成されている。反射防止材の屈折率nsは、いずれも1.5である。
これらの反射防止材に、それぞれ、波長λ=550nmの可視光が空気中(屈折率ni=1.0)から入射角θi=0°で垂直に入射した場合における、有効屈折率neff(h)およびゼロ次の反射回折効率(正反射率)を調べた。
具体的には、hの関数で表される有効屈折率neff(h)を、前述したP Lalanneらの文献に記載された方法にしたがい、凹凸の高さが0((h/d)=0)からd((h/d)=1.0)の範囲にわたって計算した。ゼロ次の反射回折効率は、前述したベクトル回折理論による回折効率のシミュレーションを用い、入射光の波長λとの関係で表される凹凸の高さ(d/λ)が0.4から1.8の範囲にわたって求めた。図5(c)に有効屈折率を、図5(d)にゼロ次の反射回折効率を、それぞれ、示す。
図5(d)より、凹凸の形状を四角錐体(図中、■)にすることにより、円錐体(図中、○)に比べて正反射防止作用を高められることが分かる。円錐体では、(d/λ)で表される凹凸の高さ(以下、規格化高さと呼ぶ場合がある。)を大きくしても、ゼロ次の反射回折光の発生を完全に消失させることはできないのに対し、四角錐体では、規格化高さを約1.8に制御することによってゼロ次の反射回折光の発生をほぼ消失させることができた。λは550nmに設定しているから、ゼロ次の反射回折光をほぼ消失させるためには、凹凸の高さdを約990nmの範囲に制御すれば良い。
このように、凹凸の形状を、円錐体ではなく四角錐体にすることによって正反射防止性能が向上する理由は、有効屈折率neff(h=0)に関し、円錐体は上式(3)を満足しないが、四角錐体は上式(3)を満足するためである。図5(c)に示すように、neff((h/d)=1.0)は、いずれも、niとほぼ等しいが、neff(h=0)は、四角錐体ではns(1.5)と一致する(図中、■)のに対し、円錐体では約1.4と、nsに比べて小さい(図中、○)。四角錐体の場合、h=0のxy面には四角錐体しか存在しないため、neff(h=0)は四角錐体の屈折率(ns)と一致するが、円錐体の場合、h=0のxy面には円錐体と入射媒体の両方が存在し、neff(h=0)は、当該xy平面における円錐体と入射媒体との面積比によって決定されるため、nsよりも小さくなる。
したがって、ゼロ次の反射回折光の発生を抑えるためには、neff(h=0)≒nsを満足することが重要であることが分かる。また、neff(h=d)≒niを満足することは、反射率の低減化に寄与する。
(実施形態3)
次に、本発明による反射防止材の第3の実施形態を説明する。本実施形態の反射防止材は、上式(3)を満足する実施形態2の反射防止材であって、有効屈折率neff(h)は、下式(5)
eff(h)={(neff(h=0)−neff(h=d))/d}×h+neff(h=0)・・・(5)
で表される関数Neff(h)と少なくとも一点で交わり、且つ、下式(6)
|Neff(h)−neff(h)|≦|neff(h=d)−neff(h=0)|×0.2・・・(6)
をさらに満足する。本実施形態によれば、(d/λ)で表される規格化高さを実施形態2の反射防止材よりもさらに小さくしても正反射率を0.1%以下に抑えることができる。
本実施形態で規定する上記要件によれば、凹凸の高さhの関数で表される凹凸形状の有効屈折率neff(h)は、上式(5)で表される、凹凸の高さが0からdの全範囲にわたって傾きが一定の関数Neff(h)と少なくとも一点で交わっている。さらに、関数Neff(h)と有効屈折率neff(h)との差(絶対値)は、上式(6)に示すように、基板媒体の屈折率と入射媒体の屈折率との差(絶対値)に対して20%以内の範囲にある。本発明者は、正反射の発生を充分抑えるためには上記要件を満足することが必要であることを見出し、本発明に想到した。
以下、図6(a)から(e)および図7(a)から(c)を用いて、本実施形態の反射防止材による正反射防止作用をくわしく説明する。具体的には、図6(a)から(e)に示すさまざまな形状の四角錐体における有効屈折率およびゼロ次の反射回折効率を、それぞれ、比較検討した。以下では、図6(a)から(e)に示す反射防止材を、それぞれ、構造体Aから構造体Eと呼ぶ。このうち構造体Aは、前述した図5(b)に示す四角錐体と同じ形状を有している。
図7(b)に、構造体Aから構造体Eの凹凸パターンをxh面に投影した図を示す。これらの構造体の屈折率や凹凸パターンの周期は、図5(b)に示す構造体と同じである。
これらの構造体について、垂直入射光が入射したときにおける有効屈折率neff(h)およびゼロ次の反射回折効率を前述した実施形態2と同様にして調べた。図7(a)に有効屈折率を、図7(c)にゼロ次の反射回折効率を、それぞれ、示す。
図7(c)より、構造体D(図中、◆)は、構造体Aから構造体Eのなかでも正反射防止性能に最も優れていることが分かる。図7(a)に示すように、構造体Dは本実施形態で規定する上記要件を満足している。構造体Dでは、有効屈折率neff(h)は、関数Neff(h)とh≒0、h≒d/2、h≒dの三点で交わる。なお、構造体Dの場合、有効屈折率neff(h)は関数Neff(h)と上記の三点で交わっているが、これに限定されず、これらのうち少なくとも一点で交わっていればよい。
詳細には、構造体Dにおいて、(h/d)=0〜0.5における有効屈折率分布は、(h/d)=0.5を変極点として(h/d)=0.5〜1.0における有効屈折率分布と、ほぼ、対称である。構造体Dには、後記する構造体Bや構造体Cのように、有効屈折率の変化率が急激に大きく変化する領域は見られない。構造体Dでは、(h/d)≒0の近傍および(h/d)≒1の近傍に、有効屈折率の変化率(接線の傾き)が比較的小さい領域がなだらかに形成されている。
構造体Dによれば、(d/λ)を約1.2以上(好ましくは、約1.4以上)に制御することにより、ゼロ次の反射回折光の発生をほぼ100%消失させることができた。λは550nmに設定しているから、凹凸の高さdを約660nm((d/λ)=1.2の場合)〜770nm((d/λ)=1.4の場合)の範囲に制御すれば、ゼロ次の反射回折光をほぼ完全に消失させることができる。したがって、凹凸の形状を構造体Dにすることにより、(d/λ)で表される規格化高さを実施形態2の反射防止材よりも小さくしても正反射防止作用をさらに高められる。
構造体Dを除く他の構造体は、いずれも、本実施形態で規定する上記要件を満足しない比較例である(図7(a)を参照)。これらは、凹凸の高さ(h/d)が0からdのいずれかの範囲において有効屈折率の変化率が変動する領域を有しているため、構造体Dに比べて正反射防止作用が低下する。以下、それぞれの構造体における正反射防止作用を個別に説明する。
構造体Aにおける有効屈折率分布(図7(a)中、□)を参照する。構造体Aでは、(h/d)≒0.6〜1.0における有効屈折率の変化率は、(h/d)≒0〜0.6における有効屈折率の変化率に比べて、やや小さい。このように凹凸の高さの変化に対して有効屈折率の変化が小さい領域では、ゼロ次の反射回折効率は、図7(c)に示すように、凹凸の高さ(d/λ)に依存して振動しながらゼロになる。回折効率が振動しながら減衰する領域では、単層薄膜とほぼ同様の干渉現象が生じていると推察され、広い波長域にわたって優れた反射防止作用を発揮させるためには規格化高さ(d/λ)を大きくしなければならず、金型からの転写精度が低下する。
次に、構造体Cおよび構造体Eにおける有効屈折率分布(図7(a)中、△および*)を参照する。構造体Cおよび構造体Eでは、(h/d)≒0付近(構造体Cの場合)、または(h/d)≒1付近(構造体Eの場合)における有効屈折率の変化率が急激に上昇している。このように凹凸の高さの変化に対して屈折率の変化が大きい領域が存在する場合、ゼロ次の反射回折効率は、図7(c)に示すように、規格化高さ(d/λ)を大きくしてもゼロにならない。このような領域では、有効屈折率分布が不連続な界面から形成されている構造体と同様の回折現象が生じていると考えられるため、正反射の発生を充分抑えることができない。
構造体B(図7(a)中、○)は、有効屈折率の変化率が比較的大きい領域((h/d)≒0付近)と比較的小さい領域((h/d)≒0.2〜1.0)とを両方有している。そのため、構造体Bの正反射率は、図7(c)に示すように、規格化高さに依存して振動しながら低下するが、凹凸の高さを大きくしてもゼロにならない。
以上の結果より、広い波長域にわたって正反射を充分抑えることが可能な反射防止作用を発揮させるためには、本実施形態で規定する上記要件を満足する四角錐体にすることが好ましいことが分かる。
(実施形態4)
次に、本発明による反射防止材の第4の実施形態を説明する。本実施形態の反射防止材は、前述した実施形態1から3のいずれかの反射防止材において、凸部はh=dのxy面とほぼ一点で接し、凹部はh=0のxy面とほぼ一点で接するように形成されている。好ましくは、凹部は、h=d/2のxy面に対して凸部と対称に配置されている。本実施形態によれば、転写法で作製しても、上式(3)を満足するとともに実施形態3で規定する上記要件を満足する反射防止材、あるいは、上式(3)および下式(4)を満足する反射防止材が得られる。
dneff(h)/dh≒{(neff(h=0)−neff(h=d))/d}・・・(4)
ここで、上式(4)について説明する。上式(4)は、左辺で表される有効屈折率の微分係数(接線の傾き)が、右辺で表される有効屈折率の平均値とほぼ一致することを意味する。換言すれば、凹凸の高さhの変化Δhに対する有効屈折率の変化Δneffの比率(Δneff/Δh)は、凹凸の高さが0からdの全範囲にわたって、ほぼ一定であることを意味する。
本明細書において「上式(4)を満足する場合」とは、有効屈折率の微分係数(左辺)が、有効屈折率の平均値(右辺)に対して±20%の範囲内にある場合を意味する。
本実施形態では、転写法で作製しても反射防止作用に優れた凹凸パターンを精度良く形成するという観点から、上記要件を定めている。前述したとおり、凹凸パターンは、通常、金型を用いる転写法によって作製されるが、転写法によって形成された凹凸パターン(反射防止材)は、凹部の底や凸部の頂上が削れたような形状になることが多い。たとえば、反射防止材が前述した構造体Bや構造体Cの形状を有する場合、当該反射防止材における有効屈折率の変化率は、(h/d)≒0の近傍で急激に大きくなるため、正反射防止性能が著しく低下する恐れがある。したがって、転写法で作製しても、凹凸パターンの有効屈折率分布が上式(3)を満足するとともに、実施形態3で規定する上記要件または上式(4)を満足する反射防止材を提供することが望まれている。
以下、図8(a)から(c)および図9(a)から(c)を用いて、本実施形態の反射防止材による正反射防止作用をくわしく説明する。具体的には、図8(a)から(c)に示す凹凸形状の反射防止材における有効屈折率およびゼロ次の反射回折効率を、それぞれ、比較検討した。図8(a)から(c)には、各反射防止材の凹凸パターンのうち一周期部分の凹凸形状を示している。図中のy=y’平面は、xh面に平行な面のうちy=y’を含む面である。以下では、図8(a)から(c)に示す反射防止材を、それぞれ、構造体Fから構造体Hと呼ぶ。
図9(b)に、図8(a)から(c)のy=y’平面に沿った断面図を示す。参考のため、構造体Aの投影図を図9(b)に併記した。構造体Fから構造体Hにおける凹凸パターンの周期(ΛxおよびΛy)および屈折率は構造体Aと同じであり、Λx=Λy=200nm、屈折率nsは1.5である。構造体Aは、底面が四角形で側面が三角形の四角錐体であるが、構造体Fから構造体Hにおける凹部は、いずれも、h=d/2のxy面に対して凸部と対称に配置されている。
構造体Aの凹凸パターンと構造体Fの凹凸パターンとの相違をより明らかにする目的で、図10(a)および(b)に、凹凸の高さ方向に沿った平面図を、それぞれ、示す。図10(a)は、図6(a)に示す構造体Aの凹凸パターンにおいて凸部の頂上から見た平面図であり、図10(b)は、図8(a)に示す構造体Fの凹凸パターンにおいて凸部の頂上から見た平面図である。さらに、構造体Fにおいて、図10(b)のc−cに沿った断面図を図10(c)に示し、図10(b)のd−dに沿った断面図を図10(d)に示す。参考のため、図10(c)および(d)には構造体Fの場合と同様にして作製した構造体Aの断面図を併記した。なお、構造体Gおよび構造体Hの凹凸パターンにおいても、図10(b)から(d)と同じ図が得られる。
図10(b)から(d)に示すように、構造体Fでは、凹部は、h=d/2のxy面に対して凸部と対称に配置されており、かつ、凸部はh=dのxy面とほぼ一点(図中、f)で接し、凹部はh=0のxy面とほぼ一点(図中、g)で接するように形成されており、本実施形態で定める要件を満足している。これに対し、構造体Aでは、図10(a)に示すように、凸部はh=dのxy面とほぼ一点(図中、f)で接しているが、凹部(底面)は本実施形態で定める要件を満足していない。
これらの反射防止材について、前述した実施形態2と同様にして、垂直入射光が入射したときにおける有効屈折率neff(h)およびゼロ次の反射回折効率を、それぞれ、調べた。図9(a)に有効屈折率を、図9(c)にゼロ次の反射回折効率を、それぞれ、示す。参考のため、構造体Aにおける有効屈折率およびゼロ次の反射回折効率を図9(a)および(c)に併記した。
まず、構造体FおよびGについて説明する。図9(a)に示すように、構造体Fおよび構造体Gにおける有効屈折率分布は、いずれも、(h/d)=0〜1.0の全範囲にわたって上式(3)および実施形態3で規定する要件を満足しているため、正反射防止性能に優れている(図9(c)を参照)。構造体FおよびGでは、有効屈折率neff(h)は、関数Neff(h)とh≒0、h≒d/2、h≒dの三点で交わる。
詳細には、(h/d)=0〜0.5における有効屈折率分布は、(h/d)=0.5を変極点として(h/d)=0.5〜1.0における有効屈折率分布と、ほぼ、対称である。構造体Fおよび構造体Gには、前述した構造体Bや構造体Cのように、有効屈折率の変化率が急激に大きく変化する領域は見られない。構造体Fおよび構造体Gでは、(h/d)≒0の近傍および(h/d)≒1の近傍に、有効屈折率の変化率(接線の傾き)が比較的小さい領域がなだらかに形成されている。
一方、構造体Hでは、(h/d)=0〜1.0の全範囲にわたって有効屈折率の変化率は全て一定であり、上式(3)および上式(4)を満足している。その結果、正反射防止性能に優れている(図9(c)を参照)。構造体Hによれば、(d/λ)で表される規格化高さを実施形態2の反射防止材よりもさらに小さくしても正反射を充分抑えられる。
以下、図10(a)および(b)を用いて、構造体Fから構造体Hによれば、転写法で作製しても有効屈折率分布はほとんど変化しない理由を説明する。以下では、便宜上、構造体Fと構造体Aとを対比して説明する。
前述したとおり、有効屈折率は、xy面における凹凸形状媒体と入射媒体との面積比によって決定される。構造体Aの場合、図10(a)に示すように、h=0のxy面には構造体A(底面)のみ存在している。すなわち、h=0のxy面内には、凹凸形状媒体と入射媒体との境界線が網目状に存在していると考えられ、h=0の有効屈折率は、凹凸形状媒体の屈折率nsと一致する。ところが、構造体Aを転写法で作製すると、この境界線を精度良く再現できない場合が多く、境界線は有限の広がりを持つ2次元の領域となるため、入射媒体の面積占有率が増加する。その結果、h=0のxy面の面積占有率に基づいて算出される有効屈折率は、nsよりも大きく減少する。
これに対し、構造体Fでは、図10(b)に示すように、凹部はh=0のxy面とほぼ一点で接している(図中、点g)。構造体Fを転写法で作製しても、凹部の最下点である点gが2次元の広がりを持つだけであり、h=0の有効屈折率の変化は、境界線が2次元に広がる上記の場合に比べ、小さい。
したがって、構造体Fによれば、転写法で作製しても有効屈折率分布はほとんど変化しないため、優れた反射防止作用を得ることができる。
次に、図9(c)にもとづき、構造体Fから構造体Hにおける正反射防止作用をくわしく説明する。構造体F(図中、○)によれば、凹凸の高さ(d/λ)を約1.8にすることによって正反射率を完全にゼロにすることができる。一方、構造体H(図中、−)によれば、凹凸の高さ(d/λ)を約0.8〜0.9にすることによって正反射率をほぼゼロにすることができる。構造体G(図中、△)によれば、凹凸の高さ(d/λ)が約0.6〜1.3の範囲における正反射率はいずれも0.1%以下であり、構造体Aよりも低く抑えられるため、凹凸の高さが低い領域における正反射防止作用に優れている。
以上の結果より、最も高い正反射防止作用を得たいときは、特に、構造体Fの形状にすることが好ましい。また、(d/λ)で表される規格化高さを小さくして高い正反射防止作用を発揮させたいときは、構造体Hの形状にすることが有用である。金型の作製しやすさなどを考慮すると、構造体Hの形状にすることが好ましい。構造体Fや構造体Gは、凸部および凹部の先端が鋭角であるのに対し、構造体Hは凸部および凹部が湾曲形状を有しているため、所望の形状を有する金型を作製しやすいからである。
なお、本実施形態では、転写法で作製しても反射防止作用に優れた凹凸パターンを精度良く形成するという観点から、凸部および凹部の形状に関し、「凸部はh=dのxy面とほぼ一点で接し、凹部はh=0のxy面とほぼ一点で接する」ことを定めているが、設計通りの凹凸形状を作製できる場合は、必ずしもこの条件を満足する必要はない。例えば、構造体Hのように凹部を有していないが構造体Hと同じ有効屈折率分布を示す構造体は、構造体Hと同様の優れた反射防止作用を示す。
ここまで、反射防止材の表面の凹凸パターンがx方向およびy方向に周期性を有する場合を例示したが、必ずしも凹凸パターンが二次元的(xy面における)に周期性を有する必要はない。
任意の隣接する凸部間(または凹部間)の間隔をPとすると、上記周期Λxまたは周期Λy(Λx、y)について上述した関係(上式(1)および(2))においてΛx、yをPで置換することによって得られる下記の式(1’)および(2’)を満足すれば、同様の効果を得ることが出来る。なお、可視光の全波長域(380nm〜780nm)で回折を抑制する観点から、隣接する凸部間(または凹部間)の間隔Pは100nm以上200nm以下の範囲内にあることが好ましい。
また、凹凸パターンの高さ方向の座標軸をh軸とし、hの関数で表される有効屈折率neff(h)についての上述の関係(例えば上式(3)〜(6)の関係)は、凹凸パターンの二次元的な周期性の有無に関係しないので、上述の説明がそのまま適用される。
なお、上述の反射防止膜は例えばスタンパを用いた転写法で作製され得る。特に、以下に説明する陽極酸化ポーラスアルミナの形成方法を利用すれば、大面積のスタンパを比較的容易に製造することが出来る。以下の説明では、階段状の側面を有する複数の微細な凹部を形成する例を説明するが、滑らかな側面を有する凹部を形成することも出来る。
次に、本発明の実施形態によるスタンパの製造方法を説明する。
本発明者は、陽極酸化ポーラスアルミナの形成方法を用いて、大面積あるいは特殊な形状のスタンパの製造にも好適に用いられるスタンパの製造方法を検討した。陽極酸化アルミナは、ウェットプロセスで形成できるので、アルミニウム層を有する基材を電解液やエッチング溶液等に浸漬できればよく、真空プロセスが不要であるため装置サイズ等の制約をあまり受けないという利点がある。また、基材を電解液やエッチング溶液に浸漬できれば、基材の形状の影響を受け難いので、ロール等の特殊な形状のスタンパを製造することもできる。
しかし、陽極酸化ポーラスアルミナをウェットエッチングすると、アルミナ細孔の全体(セル壁およびバリア層)が等方的にエッチングされてしまい、凹凸形状の制御は困難である。例えば、反射防止膜の表面に好ましい形状の微細な凹凸構造を得ることが難しい。
凹凸の形状を制御するためには、異方性的な形状を形成する何らかのプロセスを用いる必要がある。そこで、本発明者は、陽極酸化ポーラスアルミナにおける細孔(微細な凹部)が基板に対して垂直方向へ形成される現象に注目した。すなわち、この細孔の形成過程そのものが、非常に大きな異方性を有する。また、陽極酸化ポーラスアルミナは、陽極酸化を一旦停止した後に再び同じ条件で陽極酸化を行うと、前の過程で形成された細孔の底が開始点となり、同じ位置に同じセルサイズ・孔径の細孔が再び形成されるという特徴を有する。本発明のスタンパの製造方法を用いると、これらの特徴を利用して、例えば高い反射防止性能を有する微細な凹凸構造を有する表面を備えた反射防止材を作製するためのスタンパを製造することができる。
本発明の実施形態によるスタンパの製造方法は、表面に微細な凹凸構造を有するスタンパの製造方法であって、(a)表面に、少なくともアルミニウムを95質量%以上含むアルミニウム層を備える基材を用意する工程と、(b)アルミニウム層を部分的に陽極酸化することによって、複数の微細な凹部を有するポーラスアルミナ層を形成する工程と、(c)ポーラスアルミナ層をアルミナのエッチャントに接触させることによって、ポーラスアルミナ層の複数の微細な凹部を拡大させる工程とを包含し、工程(b)および(c)を交互に複数回行うことによって、ポーラスアルミナ層にそれぞれが階段状の側面を有する複数の微細な凹部を形成する。
ここで、本発明の実施形態によるスタンパの製造方法は、階段状の側面を有する複数の微細な凹部を形成することを特徴の1つとして有している。つい最近になって、非特許文献1に、アルミニウムの陽極酸化と口径拡大処理を繰り返すことによって、種々の形状を有する陽極酸化アルミナを作製したことが開示された。また、非特許文献1によると、非釣鐘型テーパー状細孔が形成されたアルミナを鋳型として、PMMAを用いてモスアイ構造を有する反射防止材が作製され、この反射防止材の反射率は約1%以下である。しかしながら、非特許文献1に記載されているアルミナ層に形成されている凹部の側面は、滑らか(連続的)であり、しかも直線的である。
これに対して、本発明の実施形態によるスタンパは微細な凹部が階段状の側面を有しているので、比表面積が広く、その結果、表面処理の効果が強く得られる。例えば、スタンパの表面に離型処理を施すことによって転写性が向上する。また、反射防止材の表面に撥水・撥油処理(例えばフッ素処理)を施すことによって防汚効果が得られる。また、このスタンパを用いて得られる反射防止材は、微細な凸部が階段状の側面を有するので、同じピッチ・高さを有する反射防止材よりも光の反射(0次回折)が起こり難いという特徴を有している。
なお、本明細書において、スタンパの表面の凹凸形状とは、凹凸構造における複数の凹部の配列周期や凹部の深さ、開口面積、さらには、アスペクト比(開口の大きさに対する深さの比)などによって特徴付けられる形状を指す。凹部の開口の大きさは、例えば同じ面積の円に近似したときの直径によって表すことができる。また、スタンパを転写することによって作製される反射防止材の表面の凹凸構造の形状とは、凹凸構造における複数の凸部の配列周期や凸部の高さ、底面積、さらには、アスペクト比(底面の大きさに対する高さの比)などによって特徴付けられる形状を指す。凸部の底面の大きさは、例えば同じ面積の円に近似したときの直径によって表すことができる。ここで、凹凸構造の形状を上記のように表現する理由は、陽極酸化アルミナを用いるスタンパの製造方法において直接的に制御するのは、この複数の凹部(反射防止材においては、スタンパの凹部が転写された凸部)であるからである。
以下、図13を参照しながら、本発明の実施形態によるスタンパの製造方法を説明する。
まず、図13(a)に示すように、表面にアルミニウム層(Al層)18を備える基材を用意する。ここでは簡単のためにアルミニウム層18のみを図示している。また、基材として絶縁性物質(例えばガラス)を用いる場合には、アルミニウム層18の下地に導電性を有する金属層または半導体層を形成することが好ましい。陽極酸化によって細孔(微細な凹部)を均一に形成するためである。導電性金属としては、バルブ金属が好ましい。バルブ金属は、陽極酸化される金属の総称であって、アルミニウムの他、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、Mo(モリブデン)、チタン(Ti)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)、タングステン(W)、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)を含む。特に、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、Mo(モリブデン)、チタン(Ti)、タングステン(W)が好ましい。また半導体としてはシリコン(Si)が好ましい。バルブ金属やSiなどの半導体は、陽極酸化の過程で電解液に接触しても気泡を発生しないので剥離や破壊を起こすことなく酸化皮膜を安定に形成することができる。
以下の説明においては、Al層18がアルミニウムを99.99質量%以上含む場合を例示するが、例えば特許文献6に記載されているように、Al層18がアルミニウム以外の元素を含んでもよい。この場合、Tiおよび/またはSiを1質量%以上5質量%未満含むことが好ましい。SiやTiはAlに固溶しにくいため、真空蒸着法等でAl層18を形成する場合に、Al結晶粒成長を抑制するように作用するので、平坦な表面のAl層18を得ることができるという利点がある。また、真空蒸着法や溶融アルミメッキ法など公知の方法でAl層18を形成する他、基材そのものをアルミニウム地金で形成しても良い。
Al層18の表面をあらかじめ平坦化しておくことが好ましい。例えば、過塩素酸とエタノールとの混合溶液を用いた電界研磨等で平坦化することができる。Al層18の表面の平坦性が陽極酸化ポーラスアルミナの細孔の生成に影響を与えるためである。
次に、図13(b)に示すように、このAl層18を部分的に(表面部分)所定の条件で陽極酸化することによってポーラスアルミナ層10’を形成する。陽極酸化の条件(例えば化成電圧、電解液の種類、濃度、さらには陽極酸化時間など)によって、細孔の大きさ、生成密度、細孔の深さなどを制御することが出来る。また化成電圧の大きさを制御することによって、細孔の配列の規則性を制御することができる。例えば、規則性の高い配列を得るための条件は、(1)電解液に固有の適切な定電圧で陽極酸化し、(2)長時間陽極酸化を行うことである。このときの電解液と化成電圧の組合せは、硫酸では28V、シュウ酸では40V、燐酸では195Vであることが知られている。
初期段階で生成するポーラスアルミナ層10’においては細孔の配列に乱れが生じる傾向にあるため、再現性を考慮すると、図13(c)に示すように、最初に形成されたポーラスアルミナ層10’を除去することが好ましい。またポーラスアルミナ層10’の厚さは再現性の観点から200nm以上であることが好ましく、生産性の観点から2000nm以下であることが好ましい。
もちろん必要に応じて、ポーラスアルミナ層10’を除去することなく、以下に説明する工程(e)〜(g)以降の工程を行っても良い。また、図13(c)ではポーラスアルミナ層10’を完全に除去した例を示しているが、ポーラスアルミナ層10’を部分的に(例えば表面からある深さまで)除去しても良い。ポーラスアルミナ層10’の除去は、例えば、リン酸水溶液やクロム燐酸混合液に所定時間浸漬させて除去するなど公知の方法で行うことができる。
その後、図13(d)に示すように、再び陽極酸化を行い、細孔12を有するポーラスアルミナ層10を形成する。陽極酸化の条件および時間を制御することによって、細孔の大きさ、生成密度、細孔の深さ、配列の規則性などを制御する。
次に、図13(e)に示すように、細孔12を有するポーラスアルミナ層10をアルミナのエッチャントに接触させることによって所定の量だけエッチングすることにより細孔12の孔径を拡大する。ここでウェットエッチングを採用することによって、細孔壁およびバリア層をほぼ等方的に拡大することができる。エッチング液の種類・濃度、およびエッチング時間を調整することによって、エッチング量(すなわち、細孔12の大きさおよび深さ)を制御することが出来る。例えば、リン酸水溶液やクロム燐酸混合液に所定時間浸漬させて除去する。
この後、図13(f)に示すように、再び、Al層18を部分的に陽極酸化することにより、細孔12を深さ方向に成長させると共にポーラスアルミナ層10を厚くする。ここで細孔12の成長は、既に形成されている細孔12の底部から始まるので、細孔12の側面は階段状になる。
さらにこの後、図13(g)に示すように、ポーラスアルミナ層10をアルミナのエッチャントに接触させることによってさらにエッチングすることにより細孔12の孔径をさらに拡大する。
このように、上述した陽極酸化工程(図13(d))およびエッチング工程(図13(e))を繰り返すことによって、所望の凹凸形状を有する細孔(微細な凹部)12を備えるポーラスアルミナ層10が得られる。陽極酸化工程およびエッチング工程のそれぞれの工程の条件を適宜設定することによって、細孔12の大きさ、生成密度、細孔の深さと共に、細孔12の側面の階段形状を制御することが出来る。なお、細孔12の底部を小さくするためには、陽極酸化工程で終える(その後のエッチング工程を行わない)ことが好ましい。
ここでは、陽極酸化工程とエッチング工程とを交互に行う例を説明したが、陽極酸化工程とエッチング工程との間、あるいはエッチング工程と陽極酸化工程との間に、洗浄工程やその後に乾燥工程を行っても良い。
本発明の実施形態によるスタンパの製造方法は、例えば、モスアイ構造を有する反射防止材の製造に好適に用いられる。ここで、反射防止性能の高い反射防止材の凹凸形状について説明する。
上記実施形態1〜4について上述したように、凹凸構造を用いた反射防止材の反射防止性能は凹凸形状に依存する。入射媒体(空気等)と凹凸構造体との界面、および凹凸構造体と基材との界面における有効屈折率の変化の連続性や凹凸の高さ(またはアスペクト比)は反射防止性能に大きく影響する。入射媒体と凹凸構造体との界面および凹凸構造体と基材との界面は点であることが最も好ましく、接触する部分の面積は小さいことが好ましい。また凹凸の形状そのもの、すなわち凹凸部分の有効屈折率分布も、反射防止性能に影響を与える。
なお、回折光の発生を抑制するためには、凹凸構造における凹部または凸部の配列は周期性を有しない方が好ましい。周期性を有しないとは、ある細孔の重心からその細孔に隣接する全ての細孔のそれぞれの重心に向けたベクトルの総和がベクトルの全長の5%以上であれば、実質的に周期性を有しないと言える。また、凹凸構造に周期性がある場合には、その周期は光の波長よりも小さいことが好ましい。また、隣接する凹部の間隔(反射防止材においては隣接する凸部の間隔)は100nm以上200nm以下の範囲内にあることが、可視光の全波長域(380nm〜780nm)で回折を抑制する観点から好ましい。
したがって、反射防止材を形成するためのスタンパに関しては、上記のような反射防止性能に寄与する各ファクターを制御した反射防止性能の高い所望の凹凸形状を反転させた形状、あるいはその形状そのものを基材の表面に作製すればよい。
基材表面に反射防止性能の高い所望の凹凸形状そのものを形成した場合には、例えば、電鋳法を用いて、上記アルミナ層の表面凹凸構造を転写した金属スタンパ(例えばNiスタンパ)を作製して、これを用いて転写法によって反射防止材を作製すればよい。Ni電鋳スタンパ等の作製には電解メッキ法・無電解メッキ法などの公知の技術を適宜使用することができる。また、基材の表面に反射防止性能の高い所望の凹凸形状を反転させた形状を作製した場合には、これをそのまま反射防止材作製用のスタンパとして用いればよい。そのままスタンパとして使用するのに強度が不足する場合には、例えば、凹凸構造を有する表面にNiやW等の硬度の高い材料からなる層を積層すればよい。
もちろん、上記アルミナ層の表面凹凸構造を転写した転写物を再度転写して、アルミナ層の表面凹凸構造と同じ表面構造を有する金属スタンパを作製することもできる。
次に、図14〜図18を参照しながら、本発明の実施形態によるスタンパの製造方法によって得られるポーラスアルミナ層10の細孔(微細な凹部)12の形状の例を説明する。
図14(a)および(b)に示すように、陽極酸化によって深さ方向(矢印A1)に細孔形成を行う工程(図13(d))と、エッチングによってアルミナ層面内方向(矢印A2)に孔径を拡大する工程(図13(e))とをそれぞれ同じ条件で繰り返すことによって、一定の段差(高さ)(升目3個分)と幅(升目1個分)との繰り返しで構成される階段状断面を有する細孔12aが形成される。陽極酸化工程とエッチング工程とを短い間隔で多数回繰り返すと、図示したように、略円錐状の細孔12aを得ることができる。また、ここで例示したように、陽極酸化工程で終えることによって、細孔12aの底部の面積を小さく、すなわち、最深部が実質的に点である細孔12aを得ることができる。
本発明を用いれば、反射防止性能を向上させるために重要な前記ファクターを容易に制御することができる。まず、不要な回折光発生の有無を決定する凹凸構造周期すなわち細孔間隔は、陽極酸化時の化成電圧をもって制御することが可能である。あるいは、細孔の周期性を乱す化成条件(上述した周期性の高い膜を得る条件からはずれた条件)で作製することで、不要回折光発生をなくすことも可能となる。また、凹凸構造の深さ(アスペクト比)は、陽極酸化による細孔形成量とエッチング量で制御することができる。
たとえば、図14に示したように細孔形成量(深さ)をエッチング量(開口の大きさ)にくらべて大きくすると、高アスペクト比の凹凸構造が形成される。反射防止材の凹凸構造の高さ(深さ)は、反射防止性能を向上させる上で最も重要である。また、このように階段状側面を有する細孔12aの場合、階段の大きさ(段差および幅)が波長よりも小さいと、細孔12aの配列に周期性があっても、同じピッチを有する反射防止材よりも光の回折(反射)が起こり難い。
図24を参照して、反射防止材が階段状の側面を有する凸部から構成されていることによって回折が抑制されることを示す。図24(a)はシミュレーションに用いた凸部の配列を示す模式図であり、図24(b)は凸部の側面の形態(段差が無い連続側面、10段の階段状側面、5段の階段状側面)を示す図であり、図24(c)はシミュレーションによって求めた0次回折効率(反射効率)の波長依存性を示すグラフである。シミュレーションは、10段、5段の他、4段、6段および7段についても行った。
図24(a)に示すように、ここでは、高さが500μmで、正方形の底面の一辺の長さが200μmの四角錘状の凸部が周期的に配列された反射部材について検討した。図24(c)からわかるように、側面の階段の段差が可視光(380nm〜780nm)の波長より十分小さい場合、同じピッチ・高さを有する反射防止材よりも光の反射(0次回折)が起こり難い。すなわち、側面の階段数が5以上(段差が100nm以下)で反射防止効果が高く、特に、階段数が5〜6の場合に可視光の幅広い領域で反射防止効果が高い。ただし、反射効率は、反射防止材の凹凸構造の高さ等にも依存するため、最適な階段数は適宜設定されるが、階段状の側面を有することによって反射防止効率は向上する。さらに、凸部の配列が周期性を有しない場合には、さらに反射防止効率の波長依存性が低下し、幅広い波長範囲で高い反射防止効果を得ることが出来る。
凹凸構造の形状そのものは、複数回行う陽極酸化工程およびエッチング工程における細孔形成量とエッチング量を調整することによって、制御することができる。
例えば、図15(a)および(b)に示すポーラスアルミナ層10bのように、深いほど緩やかな段差を有する階段状形状を有する細孔12bを形成することが出来る。なお、細孔形成の深さ制御は化成時間をもって行うのが容易かつ好ましい。なぜなら、既に形成した細孔の底を開始点として同じ位置に再び細孔を形成するためには、各陽極酸化工程での陽極酸化電圧および電界溶液の種類や濃度・温度等の条件は一定にすることが好ましいからである。また、エッチング量の制御は、各エッチング溶液の種類や温度、濃度、およびエッチング時間等で制御することが可能である。さらに、硫酸等の溶解力の高い電解液を陽極酸化で用いる場合、電圧無印加時の電解液をエッチング溶液として用いることもできる。
上述したように、高い反射防止性能を得るためには、入射媒体と凹凸構造体との界面および凹凸構造体と基材との界面における有効屈折率の連続性を上げること、接触部分の面積を最小にすることが好ましい。すなわち、反射防止材を転写法で作製するためのスタンパの凹凸構造においては、凹部および凸部が共に尖った形状、実質的に点であることが好ましい。
本発明の実施形態のスタンパの製造方法によると、陽極酸化で形成した細孔が凹部となるため、図14および図15で例示したように、陽極酸化工程の後でエッチング工程を行わないことによって、細孔の底部の面積を最小限にできる。
さらに、図16(a)および(b)に示すポーラスアルミナ層10cのように、さらに尖鋭化された細孔12cを形成することが出来る。すなわち、本実施形態によると、深くなるほど急な段差を有する階段状形状を有する細孔12cを形成することが出来る。なお、細孔12cの最深部の段差は、その1つ前の段差よりも低いが、もちろんこれに限られず、さらに高い段差を形成しても良い。
次に、図17(a)および(b)を参照しながら、スタンパの凹凸構造の凸部(反射防止材の凹部)の尖鋭化について説明する。
図17(a)および(b)は、図14に示した細孔12aを形成した後、さらに同じ条件で陽極酸化およびエッチングの各工程を繰り返す(但し、最終工程は陽極酸化工程)ことによって得られたポーラスアルミナ層10a’を示している。このように、陽極酸化工程およびエッチング工程を繰り返すことで、略円錐体状の細孔12aが拡大され、各細孔12a’の中心から最も離れた部分が最終的に残って、尖状突起(頂点)を形成する。図17では、細孔12a’が規則的に配列された例を示しているが、規則性を有しない場合であっても、陽極酸化工程とエッチング工程とを繰り返すことにより、各細孔12a’の中心から最も離れた部分に最終的に尖状突起が形成される。このように、本発明の実施形態の方法によれば、凹凸構造の凹部と凸部とが共に尖った形状の凹凸構造を有するスタンパを作製することができる。
この方法によって作製された凹凸構造の特徴として、図17(b)に示したように、一つの底点(細孔中心)の周りに3個から6個の尖状突起(頂点)を有する。また、これらの頂点と頂点の間には窪み(鞍部)を有する。
図18(a)および(b)は、それぞれ、図15に示したポーラスアルミナ層10bおよび図16に示したポーラスアルミナ層10cを形成した後、細孔形成量およびエッチング量を適宜制御した条件で、凸部が尖状突起となるまで陽極酸化工程とエッチング工程とを繰り返す(但し、最終工程は陽極酸化工程)ことによって得られたポーラスアルミナ層10b’およびポーラスアルミナ層10c’を示している。
このように、陽極酸化工程およびエッチング工程の条件等を調節し、細孔の形状を制御しつつ凸部が尖るまで細孔形成とエッチングを繰り返すことにより、鞍部の形状(鞍線の深さ等)も制御することができ、転写後の凹凸領域の有効屈折率分布を様々に制御しかつ凹部と凸部がそれぞれ尖った形状を形成することができる。
このように、本発明の実施形態によるスタンパの製造方法を用いれば、陽極酸化ポーラスアルミナの細孔形状を比較的自由に整形することができる。このため、基材表面に所望の凹凸形状を作製することが可能となる。このため、高い反射防止性能をもった形状のスタンパを作製することはもちろんのこと、転写用樹脂の硬化収縮等による形状変化も考慮してスタンパを設計することが可能となる。
なお、ディスプレイの表面処理においては、反射防止効果と同様にアンチグレア(防眩)効果も求められる場合が多い。アンチグレア効果とは、表面の凹凸によって反射光を拡散し、光源の映り込みを低減するものである。このアンチグレア効果を有する表面凹凸は光の波長より十分大きなサイズ、少なくとも780nmよりも大きなものであり、反射防止効果を発揮する微細な凹凸構造のサイズよりも非常に大きい。このため、マクロな凹凸構造によるアンチグレア効果と微細な凹凸構造による反射防止効果の併用が可能となる。すなわち、基材のアルミニウム表面にアンチグレア効果を発揮する780nmよりも大きな凹凸構造を形成し、この基材に対して上述の微細凹凸構造を作製する方法を適用する。この方法によって作製されたスタンパを用いて樹脂等への転写を行うことで、アンチグレア効果と反射防止効果をともに有する反射防止材(AGAR)を作製することができる。
本発明による実施形態のスタンパの製造方法は、基本的にはウェットプロセスで完了するため、様々な形状の基材の表面にも凹凸構造を形成することができる。
フィルム上に凹凸構造を転写する場合には、低コスト化の観点からスループットの高いロール・ツー・ロール方式が好ましく、一般的にはロール状の転写用スタンパが使用される。通常、平板上のスタンパからシム(薄いスタンパ)を作製し、それをロール表面に固定したものが用いられる。このとき、平板上のスタンパをロール状に固定するため、凹凸パターンに継ぎ目が生じてしまい、大面積で連続的に転写ができないという問題を有していた。このような点で、ロール側面の全面にパターンが形成された転写用スタンパが求められていた。
図19は、上記のスタンパの製造方法を適用して、例えばロール状の基材22aの外周面全体に凹凸構造を形成する方法を示している。
まず、外周面にアルミニウムを有したロール状(円柱状)の基材22aを陽極として、電解浴30内の電解液32中に浸漬し、その外側を囲うように円筒状の陰極24aを配置し、電源40から電圧を印加する。基材22aは最表面にアルミニウムが露出していればよく、バルクのアルミニウム円柱であっても、他の材質でできたロール状基材の表面にアルミニウム層を形成したものであってもよい。また、基材22aの形状は円柱に限られず円筒であってもよい。もちろん、断面形状も円に限られず楕円等であってもよい。
このロール状の基材22aに、上述のスタンパ作製方法を適用することで、形状の制御された微細な凹凸構造をロールの表面全体に一括して形成することができる。従って、凹凸構造のパターンに継ぎ目が形成されることなく、連続的に転写できるスタンパを得ることが出来る。
なお、細孔の配列の周期性を上げるなどの目的のためには、陽極酸化中の電解液32は静止状態を保つことが好ましいが、基材22aの形状等を考慮して、必要に応じて電解液32を攪拌しても良い。
図20は、上記のスタンパの製造方法を適用して、例えば円筒状の基材22bの内周面全体に凹凸構造を形成する方法を示している。
この場合、バルクのアルミニウムからなる円筒または内周面にアルミニウム層を有した円筒状基材22bを陽極として用い、その円筒22b内部に陰極24bを配置して、陽極酸化することで、上述の方法を用いて基材の内周面に凹凸構造を作製する。なお、この内周面をスタンパとして用いることもできるが、この内周面の形状を転写したNi電鋳スタンパ等を、電解メッキ法・無電解メッキ法などの公知の技術を適宜使用して作製して、これをスタンパとして用いても良い。
上述のスタンパを用いて、公知の転写法を用いて反射防止材を製造することができる。例えば、ナノオーダーの構造体を作製する方法(ナノインプリントリソグラフィー)として、UV硬化や熱(サイクル)を用いた転写法が挙げられる。これらは、プレス工法を用いてナノサイズの微細な凹凸構造を有するスタンパ(モールド、型、原盤)から光硬化性樹脂あるいは熱可塑性樹脂へパターン(微細な凹凸構造)の転写を行なうものである。
反射防止材は、例えば、UV硬化転写法を用いて、以下の工程(a)〜(e)を順に行うことによって作製され得る。
工程(a):基板(例えばPETフィルム)に光硬化性樹脂(例えばウレタンアクリレート系樹脂)をスピンコーター(例えば3000rpm)を用いて均一に塗布する。
工程(b):離型処理を施したスタンパの凹凸表面を真空中で光硬化性樹脂膜に押圧する。
工程(c):大気に開放することにより光硬化性樹脂をスタンパの凹凸構造中に充填する。
工程(d):スタンパの凹凸構造中の光硬化性樹脂に紫外線を照射し(例えば、365nmの紫外線、10mW、360秒照射)、光硬化性樹脂を硬化する。
工程(e):スタンパを基板から分離することによって、スタンパの凹凸構造が転写された光硬化性樹脂の硬化物層が基板の表面に形成される。
[実施例]
再び図13を参照して、本発明の実施例によるスタンパの製造方法をさらに具体的に説明する。
基材には、表面を平坦化した10cmX10cmのアルミニウム板18を用いた(図13(a)参照)。
電解液として0.05mol/Lのシュウ酸(温度3℃、体積5L、攪拌無し)を用い、80Vの直流定電圧電源(時間変化なし)を用いて陽極酸化を5分間行い、陽極酸化ポーラスアルミナ層を表面に作製した(図13(b))。
超純水による洗浄を行ったのち、8mol/Lの燐酸(30℃)に30分間浸漬させてこのポーラスアルミナ層を除去した(図13(c))。
続いて、再び洗浄した後に、同じ条件で陽極酸化を30秒間行う工程(図13(d))と、1mol/Lの燐酸(30℃)に19分間浸漬させてエッチングを行う工程(図13(e))とを交互に5回繰り返した。
最後に同じ条件で陽極酸化を30秒間行った(図13(d))。
図21は、この方法で作製したスタンパ表面の凹凸構造の電子顕微鏡写真を示す。図21(a)は凹凸構造の正面図、(b)は斜視図、(c)は断面図をそれぞれ示している。
凹凸構造の隣接する細孔間隔は約200nmで周期性は有しないものの細孔が密に充填されている。凹部の深さは約840nm(アスペクト比は約4.2)であり、凹部の最深部は実質的に点である。ここでは、陽極酸化工程とエッチング工程とを十分に繰り返したので、図17を参照しながら説明したように、凸部の先端も尖っており実質的に点となっている。また、凹部の配置は、略最密充填配置で形成されていた。
また、微細な凹部(細孔)の側面は多段階の陽極酸化工程とエッチング工程との繰り返しによって形成された階段状形状を有していた。
得られたスタンパの凹凸構造を有する表面に、PETフィルム上に塗布したUV硬化樹脂(ザ・インクテック社製、ウレタンアクリレート系樹脂)膜を押し当てて、UV照射(365nmの紫外線、10mW、360秒照射)することによって、凹凸構造が表面に転写された樹脂膜からなる反射防止材を得た。
得られた反射防止材の表面を走査型電子顕微鏡で観察した結果を図22に示す。図22(a)は約63500倍、(b)は約36800倍のSEM写真である。図22から分かるように、スタンパの凹部が転写された凸部の側面も階段状の形状を有している。この反射防止材の正反射光の分光反射率特性を図23に示す。可視光領域(380nm〜780nm)の正反射率は、約0.5%以下であり、回折光は発生しなかった。
このように、本発明の実施例によると、優れた反射防止性能を有する反射防止材を得ることができる。
本発明によれば、−1次の回折光の発生を防止でき、さらには、ゼロ次の反射回折光の発生を防止できる反射防止材が得られる。本発明の反射防止材は、導光板、偏光板、保護板、反射防止板などの光学素子や、このような光学素子を備えた液晶表示装置、エレクトロクロミック表示装置、電気泳動表示装置などの表示装置に幅広く用いることができる。
また、本発明によると、モスアイ構造を有する反射防止材などの作製に好適に用いられるスタンパの製造方法およびスタンパを用いた反射防止材の製造方法、ならびに反射防止材を提供することができる。
1 基板
2 凹凸パターン
3 反射防止材
4 四角錐体
10 ポーラスアルミナ層
12 細孔(微細な凹部)
14 バリア層
16 セル
18 アルミニウム層(Al層)

Claims (45)

  1. 表面に複数の凸部および複数の凹部の設けられた凹凸構造を有する反射防止材であって
    前記複数の凸部のうちの任意の凸部の頂点と前記任意の凸部の頂点に最も近い凸部の頂点との距離をPとし、前記任意の凸部の頂点から距離Pの範囲内に3個以上6個以下の凹部の底点があり、
    射光の最短波長をλmin、前記入射光の最大入射角をθi max 、入射媒体の屈折率をni、前記反射防止材の屈折率をnsとしたとき、前記最大入射角θi max 0°超90°未満であり、下式(1’)
    を満足し、
    前記凸部の頂点から前記表面上の任意の方向に離れるのに伴って前記表面の高さは減少し、前記凹部の底点から前記表面上の任意の方向に離れるのに伴って前記表面の高さは増大し、
    前記凹凸構造には、前記任意の凸部の頂点と前記任意の凸部の頂点に最も近い凸部の頂点の間に鞍部が形成されている、反射防止材。
  2. 前記複数の凸部のうちのある凸部の頂点と前記ある凸部の頂点に最も近い凸部の頂点との距離は、前記複数の凸部のうちの別の凸部の頂点と前記別の凸部の頂点に最も近い凸部の頂点との距離と異なる、請求項1に記載の反射防止材。
  3. 前記複数の凸部のうちのある凸部の頂点と前記ある凸部の頂点に最も近い凹部の底点との距離は、前記複数の凸部のうちの別の凸部の頂点と前記別の凸部の頂点に最も近い凹部の底点との距離と異なる、請求項1または2に記載の反射防止材。
  4. Pは100nm以上200nm以下である、請求項1から3のいずれかに記載の反射防止材。
  5. 前記式(1’)は、下式(2’)
    (式中、max{ni,ns}はniおよびnsのうち屈折率が大きい方を意味する)をさらに満足する請求項1から4のいずれかに記載の反射防止材。
  6. 任意の凸部および前記任意の凸部の頂点からの距離の最も短い底点の凹部について、前記凹凸構造の高さ方向の座標軸をh軸、前記任意の凸部の頂点の高さをh(頂点)、前記凹部の底点の高さをh(底点)、前記凹部の底点を基準とした前記表面の高さをh、前記任意の凸部の頂点の有効屈折率n eff をn eff (頂点)、前記凹部の底点の有効屈折率n eff をn eff (底点)としたとき、hの関数で表される有効屈折率n eff (h)は、下式(1b)
    ns×0.93≦n eff (底点)≦ns×1.07、かつ、ni×0.93≦n eff (頂点)≦ni×1.07・・・(1b)
    を満足し、且つ、下式(1c)
    eff (h)={(n eff (頂点)−n eff (底点))/(h(頂点)−h(底点))}×h+n eff (底点)・・・(1c)
    で表される関数N eff (h)と三点で交わる、請求項1から5のいずれかに記載の反射防止材。
  7. 前記有効屈折率neff(h)の微分係数dneff(h)/dhは、下式
    {(n eff (頂点)−n eff (底点))/(h(頂点)−h(底点))}×1.2≦dneff(h)/dh≦{(n eff (頂点)−n eff (底点))/(h(頂点)−h(底点))}×0.8
    をさらに満足する請求項に記載の反射防止材。
  8. |Neff(h)−neff(h)|≦|(n eff (頂点)−n eff (底点)|×0.2の関係をさらに満足する請求項6または7に記載の反射防止材。
  9. 記凸部はh(頂点)を含むh軸と垂直な平面と一点で接し、前記凹部はh(底点)を含むh軸と垂直な平面と一点で接する、請求項からのいずれかに記載の反射防止材。
  10. 前記凹部は、前記凸部の前記頂点および前記凹部の前記底点の中間の高さを含むh軸と垂直な平面に対して前記凸部と対称に配置されている請求項に記載の反射防止材。
  11. 前記凹凸構造における前記凸部は、h(頂点)およびh(底点)以外のいずれかの高さhを含むh軸と垂直な平面において円形状である、請求項から10のいずれかに記載の反射防止材。
  12. 前記凹凸構造の前記凸部は階段状の側面を有する、請求項1から11のいずれかに記載の反射防止材。
  13. 前記凹部は尖状形状を有している、請求項1から12のいずれかに記載の反射防止材。
  14. 前記凹凸構造は、前記凹部の底点から前記凸部の頂点に近づくほど傾斜が緩やかになる形状を有している、請求項1から13のいずれかに記載の反射防止材。
  15. 請求項1から14のいずれかに記載の反射防止材を備える光学素子。
  16. 請求項15に記載の光学素子を備える表示装置。
  17. 請求項1に記載の反射防止材の前記凹凸構造を形成するための、表面に凹凸構造を有するスタンパの製造方法であって、
    (a)表面に、少なくともアルミニウムを95質量%以上含むアルミニウム層を備える基材を用意する工程と、
    (b)前記アルミニウム層を部分的に陽極酸化することによって、複数の凹部を有するポーラスアルミナ層を形成する工程と、
    (c)前記ポーラスアルミナ層をアルミナのエッチャントに接触させることによって、前記ポーラスアルミナ層の前記複数の凹部を拡大させる工程と、
    を包含し、
    前記工程(b)および(c)を交互に複数回行うことによって、前記ポーラスアルミナ層に複数の凹部を形成することを特徴とするスタンパの製造方法。
  18. 前記ポーラスアルミナ層の前記複数の凹部のそれぞれは階段状の側面を有している、請求項17に記載のスタンパの製造方法。
  19. 複数回行われる前記工程(b)および(c)の内、最後の工程が前記工程(b)である請求項17または18に記載のスタンパの製造方法。
  20. 前記複数の凹部の最深部は、実質的に点である、請求項17から19のいずれかに記載のスタンパの製造方法。
  21. 前記基材は、前記アルミニウム層の下地に導電性を有する金属層または半導体層をさらに有する請求項17から20のいずれかに記載のスタンパの製造方法。
  22. 前記金属層はバルブ金属から形成されている、請求項21に記載のスタンパの製造方法。
  23. 前記ポーラスアルミナ層に前記複数の凹部を形成した後で、前記ポーラスアルミナ層を覆うように高硬度金属層を形成する工程をさらに包含する、請求項17から22のいずれかに記載のスタンパの製造方法。
  24. 前記ポーラスアルミナ層に前記複数の凹部を形成した後で、表面処理を行う工程をさらに包含する、請求項17から23のいずれかに記載のスタンパの製造方法。
  25. 前記基材は円柱状または円筒状であり、かつ、前記表面は前記基材の外周面であって、前記複数の凹部を前記外周面に継ぎ目無く形成する、請求項17から24のいずれかに記載のスタンパの製造方法。
  26. 前記基材は円筒状であり、かつ、前記表面は前記基材の内周面であって、前記複数の凹部を前記内周面に継ぎ目無く形成する、請求項17から24のいずれかに記載のスタンパの製造方法。
  27. 前記基材の前記アルミニウム層は、780nmよりも大きな更なる凹凸構造を有する、請求項17から26のいずれかに記載のスタンパの製造方法。
  28. 前記複数の凹部のうちの任意の凹部の底点と前記任意の凹部の底点に最も近い凹部の底点との間の距離が100nm以上200nm以下の範囲内にある請求項17から27のいずれかに記載のスタンパの製造方法。
  29. 前記複数の凹部のうちのある凹部の底点と前記ある凹部の底点に最も近い凹部の底点との距離は、前記複数の凹部のうちの別の凹部の底点と前記別の凹部の底点に最も近い凹部の底点との距離と異なる、請求項17から28のいずれかに記載のスタンパの製造方法。
  30. 前記複数の凹部のうちのある凹部の底点と前記ある凹部の底点に最も近い凸部の頂点との距離は、前記複数の凹部のうちの別の凹部の底点と前記別の凹部の底点に最も近い凸部の頂点との距離と異なる、請求項17から29のいずれかに記載のスタンパの製造方法。
  31. 前記複数の凹部が形成された前記ポーラスアルミナ層または前記ポーラスアルミナ層の表面構造が転写された転写物を用いて、金属スタンパを作製する工程をさらに含む、請求項17から30のいずれかに記載のスタンパの製造方法。
  32. スタンパを用いて反射防止材を製造する方法であって、
    請求項17から31のいずれかに記載の方法で前記スタンパを製造する工程と、
    前記スタンパの前記表面の凹凸構造を転写する工程と、
    を包含する反射防止材の製造方法。
  33. 請求項1に記載の反射防止材の前記凹凸構造を形成するための、表面に凹凸構造を有するスタンパであって、
    基材と、前記基材上に設けられた、少なくともアルミニウムを95質量%以上含むアルミニウム層と、前記アルミニウム層上に設けられたポーラスアルミナ層とを有し、
    前記ポーラスアルミナ層は、複数の凹部を有するスタンパ。
  34. 前記ポーラスアルミナ層の前記複数の凹部のそれぞれは、階段状の側面を有している、請求項33に記載のスタンパ。
  35. 前記複数の凹部の最深部は、実質的に点である、請求項33または34に記載のスタンパ。
  36. 前記基材は、前記アルミニウム層の下地に導電性を有する金属層または半導体層をさらに有する請求項33から35のいずれかに記載のスタンパ。
  37. 前記金属層はバルブ金属から形成されている、請求項36に記載のスタンパ。
  38. 前記ポーラスアルミナ層を覆う高硬度金属層をさらに有する、請求項33から37のいずれかに記載のスタンパ。
  39. 前記凹凸構造に表面処理が施されている、請求項33から38のいずれかに記載のスタンパ。
  40. 前記基材は円柱状または円筒状であり、かつ、前記表面は前記基材の外周面であって、前記複数の凹部が前記外周面に継ぎ目無く形成されている、請求項33から39のいずれかに記載のスタンパ。
  41. 前記基材は円筒状であり、かつ、前記表面は前記基材の内周面であって、前記複数の凹部が前記内周面に継ぎ目無く形成されている、請求項33から39のいずれかに記載のスタンパ。
  42. 前記基材の前記アルミニウム層は、780nmよりも大きな更なる凹凸構造を有する、請求項33から41のいずれかに記載のスタンパ。
  43. 前記複数の凹部のうちの任意の凹部の底点と前記任意の凹部の底点に最も近い凹部の底点との間の距離が100nm以上200nm以下の範囲内にある請求項33から42のいずれかに記載のスタンパ。
  44. 前記複数の凹部のうちのある凹部の底点と前記ある凹部の底点に最も近い凹部の底点との距離は、前記複数の凹部のうちの別の凹部の底点と前記別の凹部の底点に最も近い凹部の底点との距離と異なる、請求項33から43のいずれかに記載のスタンパ。
  45. 前記複数の凹部のうちのある凹部の底点と前記ある凹部の底点に最も近い凸部の頂点との距離は、前記複数の凹部のうちの別の凹部の底点と前記別の凹部の底点に最も近い凸部の頂点との距離と異なる、請求項33から44のいずれかに記載のスタンパ。
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