JP4198601B2 - 脆性材料基板の分断方法及びその方法を用いた分断装置 - Google Patents
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Description
本発明は、脆性材料基板を貼り合わせて構成される各種平面表示パネルに用いられる貼り合わせ脆性材料基板及び貼り合わせ前の単板の脆性材料基板の分断方法およびその方法を用いる脆性材料基板の分断装置に関する。
背景技術
平面表示パネル関連の商品として、液晶表示パネル、有機EL素子や液晶プロジェクター基板などが、様々な用途において機械と人間との間の情報伝達手段として使用されてきている。そうした平面表示パネル関連商品に用いられる貼り合わせ脆性材料基板は、基板内面に表示機能に必要な各種電子制御回路手段等が形成された2枚の基板を対向して貼り合わせた構造をしている。両方の基板間に設けられている隙間に封止された封止材料が上記の電子制御回路にて電子制御されることによって目に見える画像の形で表示させる表示機器としての機能を果たす構成となっている。
平面表示パネルの製造には、単板の脆性材料基板(マザー基板)を貼り合わせた後に所定の寸法の平面表示パネルに分断する方法と、マザー基板を予め所定の寸法に分断後貼り合わせる方法がある。ここでは、主に貼り合わせ脆性材料基板の分断方法について説明する。
図31(a)〜(d)は、平面表示パネルとして用いられる貼り合わせ脆性材料基板の分断方法を模式的に示す側面図である。
脆性材料基板からなる貼り合わせ脆性材料基板で、場合によっては一辺の長さが1m以上の大きな寸法のマザー基板から、より小さな寸法の貼り合わせ脆性材料基板に分断して取り出す様子を表している。すなわち、貼り合わせ脆性材料基板を所望の分断位置にてスクライブした後分断する従来の分断手順の一例を工程順に示すものである。
この分断方法においては、一対の脆性材料基板として一対のガラス基板を互いに対向して貼り合わせた、貼り合わせガラス基板の場合について説明する。そうした貼り合わせ脆性材料基板は、例えば液晶表示パネルとして用いられている。一対のガラス基板である貼り合わせ脆性材料基板71を分断するとして、一方のガラス基板を基板7A、他方のガラス基板を基板7Bとする。
(1)まず、図31(a)に示すように、貼り合わせ脆性材料基板71の上側の基板7A面に対してガラスカッターホイール72によりスクライブしてスクライブラインSaを形成する。
(2)次に、その貼り合わせ脆性材料基板71の裏表を反転させてブレイク装置へ搬送し、図31(b)に示すように、マット74上で貼り合わせ脆性材料基板71に対してブレイクバー73をスクライブラインSaに沿って押圧して下側の基板7AをスクライブラインSaに沿ってブレイクする。
(3)次に、貼り合わせ脆性材料基板71を、基板7A及び基板7Bの上下を反転させることなく、基板7Bを上側にしたままで、スクライブ装置に搬送し、図31(c)に示すように、基板7B面に対してガラスカッターホイール72によりスクライブしてスクライブラインSbを形成する。
(4)次に、その貼り合わせ脆性材料基板71の裏表を反転させてブレイク装置へ搬送し、図31(d)に示すように、マット74上で貼り合わせ脆性材料基板71に対してブレイクバー73をスクライブラインSbに沿って押圧して下側の基板7BをスクライブラインSbに沿ってブレイクする。
以上の工程(1)〜(4)を実施することにより、貼り合わせ脆性材料基板71は、所望の位置にて分断される。貼り合わせ脆性材料基板71の横方向と縦方向に同様のスクライブ処理とブレイク処理をすることで、大きな寸法のマザー貼り合わせ脆性材料基板から必要とする小さな寸法の貼り合わせ脆性材料基板が得られる。
こうした一連の分断工程では、スクライブ装置が用いられ、0.6〜2mm程度の厚みを有する超硬金属製又はダイヤモンド製のカッターホイールによって、上記の様に、それぞれの基板の表面をスクライブさせて、基板の厚み方向に垂直クラックを発生させて、スクライブライン(垂直クラックのライン)を基板に形成した後、そのスクライブラインに対して曲げモーメントを加える等して、垂直クラックをさらに基板の厚み方向に伸展させて基板の分断を行っている。このスクライブ工程においては、切り屑(カレット)が多少に拘らず必然的に発生する。分断工程を終えた貼り合わせ脆性材料基板又は分断後に貼り合わされた脆性材料基板は、例えば、有機EL素子や液晶表示パネルとして用いられるが、こうしたカレットが分断処理工程中に残存すると、基板にキズがつき、平面表示パネルの品質を損ねる原因となる。このため、カレットの除去作業を適宜行うことが必要である。
ところが、スクライブ時に発生したカレットの除去作業は、手間がかかり、しかも完全に除去することが困難である。カレットがいつまでも分断工程に用いられる装置の周辺に残存するとそれによりガラス基板表面にキズがつくという問題がある。このキズは、液晶表示基板の場合においても好ましいものではないが、とりわけプロジェクター用基板の場合に於いては、厳重な品質管理が要求される。たとえ基板につけられたキズが微小なものであっても、プロジェクターに装着されて光が基板に照射されるとそのキズが拡大されて投影されるからである。一旦ガラス基板にキズが入るとプロジェクター基板としての品質が大幅に低下し、信頼性を確保できず、歩留りが低下する。
プロジェクター用貼り合わせ脆性材料基板としては、透過型の場合はガラス−ガラスの組み合わせが用いられ、反射型の場合にはガラス−半導体ウェハーの組み合わせが用いられる。この場合のガラスとしては、照射される光量に対する耐熱性が要求されるために石英ガラスが用いられるが、石英ガラスは、ソーダガラスといった通常のガラスに比べてスクライブによるクラックが入りにくいため、大きなスクライブ荷重を印加する条件でスクライブしなければならず、カレット発生を防止したり発生したカレットを有効的に除去する対策が重要な関心事となる。
本発明はこうした問題を有効的に解決するためになされたものであり、貼り合わせ脆性材料基板及び貼り合わせ前の単板の脆性材料基板、とりわけプロジェクター用基板の分断工程において発生するカレットによって表面にキズがつくことを回避することができ、基板の表面強度を向上させて、品質を損なうことなく基板を分断する工程を提供する。また、基板を分断するときに発生するカレットが有効的に除去されると伴に、基板の内部深くへ達する垂直クラックを形成させて、スクライブラインに沿った精確な分断を行なうことができる貼り合わせ脆性材料基板及び貼りあわせ前の単板の脆性材料基板の分断方法およびその方法を用いた分断装置を提供する。
発明の開示
上記の目的を達成するため、本発明の脆性材料基板の分断方法は、脆性材料基板にスクライブラインを刻設すると同時に、前記スクライブラインから前記脆性材料基板の板厚方向へ延びる垂直クラックを形成する脆性材料基板の分断方法において、前記スクライブラインを形成するスクライブヘッドは、刃先稜線に溝が形成されたカッターホイールと、前記カッターホイールを回転自在に支持するチップホルダーとを備え、前記脆性材料基板の少なくとも一方の基板の表面に保護部材が施された状態で、前記チップホルダーを水平方向に移動させることにより、前記保護部材の上で前記カッターホイールを圧接転動させ、前記脆性材料基板にスクライブラインを刻設すると同時に、前記スクライブラインから前記脆性材料基板の板厚方向へ延びる垂直クラックを形成する第1のスクライブ工程を具備することによって特徴付けられる。
この構成において、前記スクライブの前に前記脆性材料基板の少なくとも一方の基板の表面に保護部材を施こす保護部材処理工程を具備することが好ましい。
以上の構成において、前記脆性基板を、次の構成(1)、(2)、(3)のいずれかとされる。以下、それぞれの場合における構成を示す。
(1)脆性基板を単板の脆性材料基板とする。
この脆性材料基板である場合、前記分断方法は、前記スクライブの後、前記脆性材料基板をブレイクさせるブレイク工程を具備してもよい。この場合、前記ブレイク後、前記保護部材を切断する保護部材切断工程を具備してもよい。
また、前記スクライブ後、前記保護部材を切断する保護部材切断工程を具備してもよいし、前記スクライブ後、該脆性材料基板がブレイクされる前、スクライブされた第1の基板面に第1の保護フィルムを貼り付ける第1のフィルム処理工程を具備してもよい。
上記構成では、前記スクライブ前、スクライブされる第1の基板面とは異なる第2の基板面に第2の保護フィルムを貼り付ける第2のフィルム処理工程を具備してもよい。
また、前記第1のフィルム貼り付けの後、前記脆性材料基板をブレイクするブレイク工程を具備してもよい。前記ブレイクの後、前記第2の保護フィルムを剥離させる第3のフィルム処理工程を備えてもよい。
さらに、前記第2の基板面に施された保護部材およびまたは保護フィルムを切断する保護部材切断工程を具備してもよい。
(2)脆性材料基板を第1の基板と第2の基板を貼り合わせた貼り合わせ脆性材料基板とする。
この脆性材料基板である場合、前記分断方法は、前記第1の基板を第1のスクライブ工程でスクライブする前、前記第1の基板と前記第2の基板の少なくとも一方の基板の表面に保護部材が施された状態で、前記スクライブラインを形成するスクライブヘッドは、刃先稜線に溝が形成されたカッターホイールと、前記カッターホイールを回転自在に支持するチップホルダーとを備え、前記チップホルダーを水平方向に移動させることにより、前記保護部材の上から前記カッターホイールを圧接転動させ、前記第2の基板にスクライブラインを刻設すると同時に、前記スクライブラインから前記脆性材料基板の板厚方向へ延びる垂直クラックを形成する第2のスクライブ工程を具備することが好ましい。
この構成では、前記第1のスクライブ工程で第1の基板をスクライブした後、前記第1の基板をブレイクさせる第1のブレイク工程を具備してもよい。
さらに、前記第2のスクライブ工程で第2の基板をスクライブした後、前記第2の基板をブレイクさせる第2のブレイク工程を具備してもよい。
また、前記第1のスクライブ工程で前記第1の基板をスクライブする前、前記第2の基板に第1の保護フィルムを貼り付ける第1のフィルム処理工程と、前記第2のスクライブ工程で前記第2の基板をスクライブする前、第2の基板から第1の保護フィルムを剥離させる第2のフィルム処理工程とを具備してもよい。
前記第2のスクライブ工程で前記第2の基板をスクライブ後、前記第2のブレイク工程でスクライブされた前記2の基板をブレイクさせる前、前記第2の基板に第2の保護フィルムを貼り付ける第2のフィルム処理工程を具備してもよい。
また、前記第1のスクライブ工程で前記第1の基板をスクライブ後、前記第1のブレイク工程で前記第1の基板をブレイクさせる前、第1の基板に第3の保護フィルムを貼り付ける第3のフィルム処理工程を具備することが好ましい。
(3)脆性材料基板を機能層が施された脆性材料基板とする。
この脆性材料基板である場合、前記分断方法は、前記第1のスクライブ工程でのスクライブ後、前記機能層が施された脆性材料基板をブレイクするブレイク工程を具備してもよい。
この構成では、前記ブレイク工程で前記機能層が施された脆性材料基板がブレイクされた後、前記保護部材を切断する保護部材切断工程を具備することが好ましい。
あるいは、この脆性材料基板である場合、前記第1のスクライブ工程でのスクライブ前、前記機能層が施された脆性材料基板の機能層が施された面とは異なる面に第1の保護フィルムを貼り付ける第1のフィルム処理工程と、前記保護部材および/または前記第1の保護フィルムを切断する保護部材切断工程とを具備してもよい。
この構成では、前記第1のスクライブ工程でのスクライブ後、前記機能層が施された脆性材料基板をブレイクするブレイク工程を具備してもよい。また、前記第1のスクライブ工程でのスクライブ後、前記ブレイク工程で機能層が施された脆性材料基板をブレイクする前、前記機能層が施された脆性材料基板の機能層が施された面側に第2の保護フィルムを貼り付ける第2のフィルム処理工程と、前記ブレイク工程で機能層が施された脆性材料基板をブレイクした後、前記第2の保護フィルムを剥離させる第3のフィルム処理工程とを具備することが好ましい。
以上の分断方法では、前記機能層が前記脆性材料基板を保護する機能を兼ね備えた保護部材であることが好ましい。あるいは、前記脆性材料基板の表面に施す保護部材が膜であることが好ましい。
次に、本発明の脆性材料基板の分断装置は、脆性材料基板にスクライブラインを刻設すると同時に、前記スクライブラインから前記脆性材料基板の板厚方向へ延びる垂直クラックを形成する脆性材料基板の分断装置において、前記スクライブラインを形成するスクライブヘッドは、刃先稜線に溝が形成されたカッターホイールと、前記カッターホイールを回転自在に支持するチップホルダーとを備え、前記脆性材料基板の少なくとも一方の基板の表面に保護部材が施された状態で、前記チップホルダーを水平方向に移動させることにより、前記保護部材の上で前記カッターホイールを圧接転動させ、前記脆性材料基板にスクライブラインを刻設すると同時に、前記スクライブラインから前記脆性材料基板の板厚方向へ延びる垂直クラックを形成する第1のスクライブ装置を具備することによって特徴付けられる。
この構成において、前記脆性材料基板の少なくとも一方の基板の表面に保護部材を施こす保護部材処理装置を具備することが好ましい。
以上の構成においても、前記脆性基板を、次の構成(a)、(b)、(c)のいずれかとされる。以下、それぞれの場合における構成を示す。
(a)脆性基板を単板の脆性材料基板とする。
この脆性材料基板である場合、前記分断装置は、前記脆性材料基板をブレイクさせるブレイク工程を具備してもよい。
この構成において、前記保護部材を切断する保護部材切断装置を具備してもよい。
また、スクライブされる第1の基板面に第1の保護フィルムを貼り付ける第1のフィルム処理装置を具備してもよい。この構成では、前記第1の基板面とは異なる第2の基板面に第2の保護フィルムを貼り付ける第2のフィルム処理装置を具備してもよい。さらに、前記脆性材料基板をブレイクするブレイク装置を具備することが好ましい。また、前記第2の保護フィルムを剥離させる第3のフィルム処理装置を具備することが好ましい。
以上の構成では、前記第2の基板面に施された保護部材および/または保護フィルムを切断する保護部材切断装置を具備することが好ましい。
(b)脆性材料基板を第1の基板と第2の基板を貼り合わせた貼り合わせ脆性材料基板とする。
この脆性材料基板である場合、前記分断装置は、前記第1の基板を第1のスクライブ装置でスクライブラインを刻設すると同時に、前記スクライブラインから前記脆性材料基板の板厚方向へ延びる垂直クラックを形成する前、前記第1の基板と前記第2の基板の少なくとも一方の基板の表面に保護部材が施された状態で、前記スクライブラインを形成するスクライブヘッドは、刃先稜線に溝が形成されたカッターホイールと、前記カッターホイールを回転自在に支持するチップホルダーとを備え、前記チップホルダーを水平方向に移動させることにより、前記保護部材の上から前記カッターホイールを圧接転動させ、前記第2の基板にスクライブラインを刻設すると同時に、前記スクライブラインから前記脆性材料基板の板厚方向へ延びる垂直クラックを形成する第2のスクライブ装置を具備してもよい。
この構成において、前記第1の基板をブレイクさせる第1のブレイク装置を具備することが好ましい。さらに、前記第2の基板をブレイクさせる第2のブレイク装置を具備することが好ましい。
また、前記第2の基板に第1の保護フィルムを貼り付ける第1のフィルム処理装置と、第2の基板から第1の保護フィルムを剥離させる第2のフィルム処理装置とを具備してもよい。
さらに、前記第2の基板に第2の保護フィルムを貼り付ける第2のフィルム処理装置を具備してもよい。また、前記第1の基板に第3の保護フィルムを貼り付ける第3のフィルム処理装置を具備してもよい。
(c)脆性材料基板を機能層が施された脆性材料基板とする。
この脆性材料基板である場合、前記分断装置は、前記機能層が施された脆性材料基板をブレイクするブレイク装置を具備してもよい。この場合、前記保護部材を切断する保護部材切断装置を具備してもよい。
また、前記機能層が施された脆性材料基板の機能層が施された面とは異なる面に第1の保護フィルムを貼り付ける第1のフィルム処理装置と、前記保護部材および/または前記第1の保護フィルムを切断する保護部材切断装置を具備してもよい。この構成では、前記機能層が施された脆性材料基板をブレイクするブレイク装置を具備してもよい。
また、前記機能層が施された脆性材料基板の機能層が施された面側に第2の保護フィルムを貼り付ける第2のフィルム処理装置と、前記第2の保護フィルムを剥離させる第3のフィルム処理装置とを具備してもよい。
以上の構成では、前記機能層が前記脆性材料基板を保護する機能を兼ね備えた保護部材であることが好ましい。
以上の分断装置では、前記脆性材料基板の表面に施す保護部材がフィルムであることが好ましい。あるいは、前記脆性材料基板の表面に施す保護部材が膜であることが好ましい。
また、以上の構成において、上記スクライブを行う手段として、2種類のカッターホイールが用いられる。第1のカッターホイールは、その刃先稜線部付近に全周にわたって溝が形成されている構造のものである。また、第2のカッターホイールは、同様の溝が形成された領域と、溝が形成されていない領域が所定の割合で形成された第2のカッターホイールを選択的に用いるのが好ましい。表面にフィルムが貼り合わされた基板や保護膜を施された基板を、カッターホイールの稜線に溝が形成されていない通常のカッターホイールを用いて安定してスクライブすることは困難だからである。カッターホイールの稜線に溝が形成されていないカッターホイールでフィルムや保護膜をスクライブする場合は、刃先稜線とフィルムや保護膜とは線接触する為に、刃先稜線が滑り易い上、基板に対するカッターホイールの刃先の押圧力が分散してスクライブラインが形成し難いのに対して、溝を設けたカッターホイールを用いた場合は、滑り難い上、打点衝撃が加わり、押圧力が基板との接触点に集中してスクライブラインが形成し易いためと考えられる。
図23は、第1のカッターホイール21を示す側面図及び部分拡大図である。このカッターホイール21は、図26に示す刃先稜線92に、拡大図Aに示すように、U字形状の溝51を切り欠くことで、高さhの突起81をピッチPの間隔で得ている。また、このカッターホイール21は、刃先稜線92がカッターホイール21の両側面93、94間の中心95よりいずれか一方の側面(図示例では左側面93)寄りに偏位されており、カッターホイール21の中心に挿通孔96が形成されている。
ここで例示したカッターホイール21は、ホイール径(φ)が2〜3mm、ホイール厚(w)が0.65mm、ホイールの左側面93から刃先稜線92までの距離Kが30〜150μm、挿通孔96の内径dが0.8mm、突起数が125個、突起の高さ(h)が5μm、ピッチ(P)が63μmとされるがこの数や大きさに限定されるものではない。
このように、突起81を設けたカッターホイール21は、刃先荷重を大きくしても、水平クラックの発生は少なく、その荷重の大きさに比例する深さで長い垂直クラックが得られる。この垂直クラックが長いと、次工程のブレイク作業において、スクライブラインに沿った精確なブレイクが行え、歩留りが向上する。又、ブレイク作業が容易なことから、ブレイク工程で用いられる機器構成の内容を緩和あるいは簡素化でき、場合によってはブレイク工程を省略することも可能となる。
図24(a)は図23とは異なる刃先形状を有する突起82の例を示しており、刃先稜線22にV字形状の溝42を切り欠くことで突起82を形成している。
図24(b)は、さらに上記とは異なる形状を有する突起83の例を示しており、刃先稜線23に鋸形状の溝43を切り欠くことで突起83を形成している。
図24(c)は、またさらに上記とは異なる形状を有する突起84の例を示しており、刃先稜線24に矩形の溝44を切り欠くことで突起84を形成している。
以上の刃先形状は、図26(a)に示す刃先稜線の構成に適用されるが、用途によっては、図26(b)に示すような形態も適用できる。図26(b)に示すカッターホイール121は、ホイール径φ、ホイール厚wのディスク状とされ、カッターホイール121の周囲に鈍角の刃先角αの刃先が形成されている。このカッターホイール121は、カッターホイール121の両側面103、104間の中央に刃先稜線102が形成されている。また、カッターホイール121の中心に挿通孔106が形成されている。
図23に示す構成のカッターホイールでは、カッターホイール全周に溝が形成された構造であり、このカッターホイールを用いた場合、スクライブラインの刻設と同時にこのスクライブラインから延びる垂直クラックが、薄いフィルム及び保護膜を介して、ガラス基板を板厚方向に略貫通する長いクラックが発生する点で優れている。
本実施の形態では、カッターホイールの刃先稜線部の全周に溝が形成された構造のカッターホイールに限らず、図25に示すように、カッターホイールの一部に溝が形成された構造の第2のカッターホイールを適用することもできる。図25はこの第2のカッターホイール40を示す側面図である。
第2のカッターホイール40は、刃先稜線部が溝6bが形成された領域Yと、溝が形成されていない領域Nとからなる構成とされている。このカッターホイール40は、溝6bを形成するための加工時間を短縮でき、また、加工性に優れたものとすることができる。
この第2のカッターホイール40の稜線部は図26(a)と図26(b)に示されたそれぞれのカッターホイールに適用される。
上記した第1のカッターホイール21及び第2のカッターホイール40は、基板材料の種類、クラックの発生形態などにより、適宜選択されるものであり、限定はされない。
これらのカッターホイールを用いることにより、脆性材料基板の材質の合わせた分断が可能となる。さらに第1のカッターホイールを用いた場合、ガラス基板下面に到る垂直クラックが得られる。一方、第2のカッターホイールを用いた場合、周期的に深さが変化する垂直クラックが得られる。
これらのカッターホイールはWO 03/011777に開示されているサーボモータを用いたスクライブヘッドに回転自在に支持されることが望ましい。
ザーボモータを用いたスクライブヘッドの一例として、図27は、スクライブヘッド131の側面図を示し、図28にその主要部の正面図を示す。一対の側壁132間にサーボモータ133が倒立状態で保持され、その側壁132の下部には、側方から見てL字状のホルダー保持具134が支軸135を通じて回動自在に設けられている。そのホルダー保持具134の前方(図28中、右方向)には、支軸139を介してカッターホイール136を回転自在に支持するチップホルダー137が取り付けられている。サーボモータ133の回転軸と支軸135とには、平傘歯車138が互いにかみ合うように装着されている。これにより、サーボモータ133に正逆回転により、ホルダー保持具134は支軸135を支点として俯仰動作を行ない、カッターホイール136が上下動する。このスクライブヘッド131自体は、図27と同様に、スクライブ装置146の水平方向のガイドレール147に沿い移動可能に設けられる。
図29はサーボモータを用いたスクライブヘッドの別の一例を示す正面図であり、サーボモータ133の回転軸をホルダー具134に直結したものである。図27及び図29のスクライブヘッドはサーボモータを位置制御により回転させることで、カッターホイール136を昇降させて位置決めする。これらのスクライブヘッドはスクライブヘッドを水平方向へ移動させて脆性材料基板にスクライブラインを形成するスクライブ動作中に、予めサーボモータ133に設定されたカッターホイール136の位置がズレたときに、その設定位置へ戻すように働く回転トルクを制限して脆性材料基板に対するスクライブ圧をカッターホイール136へ伝達するようになっている。
これらのスクライブヘッドに保持されるチップホルダー137に第1のカッターホイール21または第2のカッターホイール40が回転自在に支持されて脆性材料基板に施された保護部材上を圧接転動することで脆性材料基板にスクライブラインが形成される。
上述したサーボモータを用いたスクライブヘッドを用いることで、膜やフィルム等の保護部材の上からスクライブする時に、カッターホイールが受ける抵抗力の変動によるスクライブ圧の変化に瞬時に対応してサーボモータの回転トルクが修正されるため、安定したスクライブが実施でき、品質のよいスクライブラインを形成することができる。
発明を実施するための最良の形態
まず、単板の脆性材料基板の分断時に脆性材料基板を保護する保護部材を脆性材料基板の両面に施した場合について説明する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
<第1の実施の形態>
図1(a)〜(e)は、本発明の第1の実施の形態を説明するための工程図である。また、図2はその工程に対応して用いられる装置の配置を示す模式図である。図2(a)は工程順に対応する装置を略一列に並べて配置した例を示す。また、図2(b)は対応する装置を搬送ロボットRの周りに配置させた例である。脆性材料基板の一種である単板の脆性材料基板3の分断工程に本発明を適用する。単板の脆性材料基板3をガラス基板1Aとし、ガラスの材質を例えば、無アルカリガラスとする。また、カッターホイールには周期的に深さが変化する垂直クラックがガラス基板に対して得られる図25の第2のカッターホイール40を用いた。
(1)まず、保護部材処理装置201は液晶マザーガラス基板の製造工程における偏光板の貼り付け装置に用いられているフィルム貼り付け機構と同様の機構あるいは基板を回転させて基板表面に樹脂製の液剤を塗布し膜を形成するスピンコーター等の成膜装置や真空蒸着等の手法を用いて基板を成膜する成膜装置であり、図1(a)に示すように、単板の脆性材料基板3の両面に保護部材2を施こす。この薄い保護部材2が上記基板の本分断工程に先立って貼り付けられることが好ましく、厚さが10μm前後である。
(2)次に、この単板の脆性材料基板3を、搬送ロボットR1によりスクライブ装置202に搬送し、図1(b)に示すように、ガラス基板1Aの上側の保護部材2側から第2のカッターホイール40でスクライブすることにより、ガラス基板1Aに周期的に深さが変化した浅い垂直クラックVaを形成する。この垂直クラックVaを形成することにより、以降の装置への単板の脆性材料基板を搬送する際、上記の単板の脆性材料基板からそのガラス基板の一部分が脱落することを防止することができると同時にブレイク工程での分断操作の簡便化を図ることができる。
(3)さらに、この単板の脆性材料基板3を反転させ、搬送ロボットR2によりブレイク装置203に搬送し、図1(c)に示すように、ガラス基板1Aの上側をブレイクバー30でスクライブラインVaに沿って加圧することにより、ガラス基板1Aに形成された周期的に深さが変化した浅い垂直クラックVaを垂直クラックVAに伸展させて、ガラス基板1Aが分断される。
(4)そして、この単板の脆性材料基板3を搬送ロボットR3によりそのままの状態で保護部材切断装置204へ搬送し、フィルムカッター35を用いて(2)工程で形成したスクライブラインVaに沿って保護部材2を切断する。しかしこの段階では、この単板の脆性材料基板3は製品10に必ずしも完全に分断されていない。
(5)次に、この単板の脆性材料基板3を搬送ロボットR4により分離装置205へ搬送する。この分離装置205には、球面形状のテーブルとテーブルに載置される基板をテーブル吸引固着する吸引手段とテーブルの上方へ基板を突き上げる突き上げピンと製品をピックアップするロボットrを備えており、図1(e)に示すように、球面形状のテーブル(図1では基板が分離されている状態をわかり易くするため平面状のテーブルで図示)に単板の脆性材料基板3を載置し、吸引固着させて製品10毎に分離する。そして、上記の球面形状のテーブルの下側よりピンを製品10へ向けて突き出すとともにロボットrにて保護部材2が施された状態の製品10を保持して取り出す。
以上の第1の実施の形態の工程において、工程(1)で単板の脆性材料基板3の両面に薄い保護部材が施され、工程(2)でのスクライブはこの薄い保護部材2上で行なわれる。この時、カレットが生じても、薄い保護部材2の切断部内部とその周辺上に散乱するだけで、ガラス基板1Aには付着しないので、ガラス基板1Aにキズがつくことを回避できる。また、脆性材料基板3の下面にも保護部材2が施されており、スクライブ時には、単板の脆性材料基板3の下面に位置する保護部材2によってガラス基板1Aは、単板の脆性材料基板3を保持するテーブルと直接に接することが無いため、基板表面にキズがつくことから保護される。工程(3)においては、単板の脆性材料基板3を反転させ、ブレイク装置のテーブルに載置され、ブレイクバー30によりガラス基板1Aが分断される。工程(4)においては、このままの状態で単板の脆性材料基板3を保護部材切断装置の基板保持ユニットへ搬送し、フィルムカッター35を用いて(2)工程で形成したスクライブラインに沿って保護部材2が切断される。
尚、保護部材2は材質がポリエチレンである薄いフィルムを基板に貼り付けるか、使用される用途により選択されて、樹脂膜ポリイミド膜、金属膜、ITO膜、レジスト膜、アルミニウム膜等の保護膜を基板に膜付けさせて形成される。また、単板の脆性材料基板の分断工程の前の工程において、脆性材料基板に保護部材が施されている場合には、本第1の実施形態において(1)工程(図1(a)の工程)と図2(a)及び図2(b)の保護部材処理装置201を省略することができる。
さらに、(2)工程、すなわちスクライブ工程において、第1のカッターホイール21を用いた場合には、ガラス基板1Aにガラス基板1Aをほぼ貫通する深さの垂直クラックを形成することができるため、この場合、(3)工程(図1(c)の工程)のブレイク装置203を省略することができる。この場合、基板の反転がなくなる為(4)工程(図1(d)の工程)で下からフィルムカッター35を用いて保護部材2を切断するようにしてもよい。
本第1の実施形態において、図1(e)では製品10に保護部材2が施された状態になっているが、保護部材2が不要な場合には、本分断工程の後に適宜保護部材2を剥離させる工程を追加してもよい。
また、本第1の実施形態において単板の脆性材料基板としてガラス基板の一種である無アルカリガラスを例に挙げたが、他にガラス基板の材質を例えば石英ガラスや他の脆性材料基板として例えば半導体ウェハのシリコン基板としてもよい。この場合、材質が硬質脆性材料であるため、カッターホイールに第1のカッターホイール21または第2のカッターホイール40を用いてスクライブしても、スクライブ時に形成される垂直クラックは本第1の実施形態で形成された浅い周期的に深さが変化している垂直クラックとは異なり、連続した浅いものとなる。
尚、WO 02/057192で開示の分断装置および分断システムで、本第1の実施形態の保護部材を施された脆性材料基板を分断することが可能である。この場合、例えば、図1(b)と(c)の工程を省くことが可能になり、図2のブレイク装置203、保護部材切断装置204を省くことが可能となる。
次に、単板の脆性材料基板の材質が半導体ウェハであり、単板の脆性材料基板の分断時に脆性材料基板を保護する保護部材を脆性材料基板の一方の表面に施した場合について説明する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
<第2の実施の形態>
図3(a)〜(d)は、本発明の第2の実施の形態を説明するための工程図である。また、図4はその工程に対応して用いられる装置の配置を示す模式図である。図4(a)は工程順に対応する装置を略一列に並べて配置した例を示す。また、図4(b)は対応する装置を搬送ロボットRの周りに配置させた例である。脆性材料基板の一種である単板の脆性材料基板3の分断工程に本発明を適用する。単板の脆性材料基板3を半導体ウェハーとし、半導体ウェハーの材質が例えば、シリコン基板1Cとする。シリコン基板1Cはガラス−半導体ウェハーの組み合わせで反射型プロジェクター用基板等に用いられる。反射型プロジェクター基板では、投影される光はガラス基板を透過しシリコン基板の反射面で反射するので、シリコン基板の場合は少なくとも一方の表面(反射面)だけを保護すればよい。また、カッターホイールには周期的に深さが変化する垂直クラックがガラス基板に対して得られる図25の第2のカッターホイール40を用いた。シリコン基板のスクライブ時に形成される垂直クラックは、第1の実施の形態で周期的に深さが変化していた浅い垂直クラックとは異なり、連続した浅いものとなる。
(1)まず、保護部材処理装置221は液晶マザーガラス基板の製造工程における偏光板の貼り付け装置に用いられているフィルム貼り付け機構と同様の機構あるいは基板を回転させて基板表面に樹脂製の液剤を塗布し膜を形成するスピンコーター等の成膜装置や真空蒸着等の手法を用いて基板を成膜する成膜装置であり、図3(a)に示すように、単板の脆性材料基板3の一方の表面に保護部材2を貼り付ける。この薄い保護部材2は上記基板の表面にFPD用として必要とされる各種加工処理が施された直後で分断に先立って貼り付けられることが好ましく、厚さが10μm前後である。
(2)次に、この単板の脆性材料基板3を、搬送ロボットR1によりスクライブ装置222に搬送し、図3(b)に示すように、シリコン基板1C上の保護部材2側から第2のカッターホイール40でスクライブすることにより、シリコン基板1Cに連続した浅い垂直クラックVbを形成する。この浅い垂直クラックVbを形成することにより、以降の装置への単板の脆性材料基板を搬送する際、上記の単板の脆性材料基板からその基板の一部分が脱落することを防止することができる。
(3)さらに、この単板の脆性材料基板3を反転させ、搬送ロボットR2によりブレイク装置223に搬送し、図3(c)に示すように、シリコン基板1Cの上側をスクライブラインVbに沿ってブレイクバー30で加圧することにより、シリコン基板1Cに形成された連続した浅い垂直クラックVbを垂直クラックVBに伸展させて、シリコン基板1Cが分断される。
(4)次に、この単板の脆性材料基板3を搬送ロボットR3により分離装置224へ搬送する。この分離装置224には、球面形状のテーブルとテーブル載置される基板をテーブル吸引固着する吸引手段とテーブルの上方へ基板を突き上げる突き上げピンと製品をピックアップするロボットrを備えており、図3(d)に示すように、球面形状のテーブル(図3では基板が分離されている状態をわかり易くするため平面状のテーブルで図示)に単板の脆性材料基板3を載置し、吸引固着させて製品12毎に分離する。そして、上記の球面形状のテーブルの下側よりピンを製品12へ向けて突き出すとともにロボットrにて保護部材2が施された状態の製品12を保持して取り出す。
以上の第2の実施の形態の工程において、工程(1)で単板の脆性材料基板3の一方の表面に薄い保護部材が施され、工程(2)でのスクライブはこの保護部材2上で行なわれる。この時、カレットが生じても、薄い保護部材2の切断部内部とその周辺上に散乱するだけで、シリコン基板1Cには付着しないので、シリコン基板1Cにキズがつくことを回避できる。工程(3)においては、単板の脆性材料基板3を反転させ、ブレイク装置のテーブルに載置され、ブレイクバー30によりシリコン基板1Cが分断される。
尚、保護部材2は材質がポリエチレンである薄いフィルムを基板に貼り付けるか、使用される用途により選択されて、樹脂膜ポリイミド膜、金属膜、ITO膜、レジスト膜、アルミニウム膜等の保護膜を基板に膜付けさせて形成される。また、単板の脆性材料基板の分断工程の前の工程において、脆性材料基板に保護部材が施されている場合には、本第2の実施形態において(1)工程(図3(a)の工程)と図4(a)及び図4(b)の保護部材処理装置221を省略することができる。
本第2の実施形態において、図3(d)において製品12に保護部材2が施された状態になっているが、保護部材2が不要な場合には本分断工程の後に適宜保護部材2を剥離させる工程を追加してもよい。
本第2の実施形態において、カッターホイールには図25の第2のカッターホイール40を用いたが、このカッターホイールに限らず例えば図23の第1のカッターホイール21を用いてもよい。
第1のカッターホイール21を用いてシリコン基板1Cをスクライブしても、形成される垂直クラックは第2のカッターホイール40を用いてスクライブした垂直クラックと同じ、連続した浅い垂直クラックが得られる。
尚、WO 02/057192で開示の分断装置および分断システムで、本第2の実施形態の保護部材を施された脆性材料基板を分断することが可能である。この場合、例えば、図3(c)の工程を省くことが可能になり、図4のブレイク装置223を省くことが可能となる。
次に、単板の脆性材料基板の分断時に脆性材料基板を保護する保護部材を脆性材料基板の両面に施し、さらにその保護部材の上に保護フィルムを貼り付けて、カレットの飛散からの単板の脆性材料基板の表面の保護性を高め、飛散したカレットを有効的に除去できるようにした場合について説明する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
<第3の実施の形態>
図5(a)〜(h)は、本発明の第3の実施の形態を説明するための工程図である。また、図6はその工程に対応して用いられる装置の配置を示す模式図である。図6(a)は工程順に対応する装置を略一列に並べて配置した例を示す。また、図6(b)は対応する装置を搬送ロボットRの周りに配置させた例である。脆性材料基板の一種である単板の脆性材料基板3の分断工程に本発明を適用する。単板の脆性材料基板3をガラス基板1Aとし、ガラスの材質が例えば、無アルカリガラスとする。また、カッターホイールには周期的に深さが変化する垂直クラックがガラス基板に対して得られる図25の第2のカッターホイール40を用いた。
(1)まず、保護部材処理装置261は液晶マザーガラス基板の製造工程における偏光板の貼り付け装置に用いられているフィルム貼り付け機構と同様の機構あるいは基板を回転させて基板表面に樹脂製の液剤を塗布し膜を形成するスピンコーター等の成膜装置や真空蒸着等の手法を用いて基板を成膜する成膜装置であり、図5(a)に示すように、単板の脆性材料基板3の両面に保護部材2を貼り付ける。この薄い保護部材2は上記基板の表面にFPD用として必要とされる各種加工処理が施された直後で分断に先立って貼り付けられることが好ましく、厚さが10μm前後である。
(2)次に、この単板の脆性材料基板3は、搬送ロボットR1により第1のフィルム処理装置262に搬送する。第1のフィルム処理装置262は液晶マザーガラス基板の製造工程における偏光板の貼り付け装置に用いられている貼り付け機構と同様の機構を備えており、図5(b)に示すように、ガラス基板1Aの下側の薄い保護部材2上(図5(b)では下側)にこの薄い保護部材2と比べて厚みが大きく、かつ、粘着力の弱い第1の保護フィルム31を貼り付ける。なお、この第1の保護フィルム31は、厚さは40〜80μmである。
(3)次に、この単板の脆性材料基板3を、搬送ロボットR2によりスクライブ装置263に搬送し、図5(c)に示すように、ガラス基板1Aの上側の保護部材2側から第2のカッターホイール40でスクライブすることにより、ガラス基板1Aに周期的に深さが変化した浅い垂直クラックVcを形成する。この垂直クラックVcを形成することにより、以降の装置への単板の脆性材料基板を搬送する際、上記の単板の脆性材料基板からそのガラス基板の一部分が脱落することを防止することができると同時にブレイク工程での分断操作の簡便化を図ることができる。
(4)その後、この第1の保護フィルム31を貼り付けた単板の脆性材料基板3を搬送ロボットR3により第2のフィルム処理装置264へ搬送する。この第2のフィルム処理装置264には、液晶マザーガラス基板の製造工程における偏光板の貼り付け装置に用いられている貼り付け機構と同様の機構を備えており、図5(d)に示すように、その上層のガラス基板1A上に薄い保護部材2と比べて厚みが大きく、かつ、粘着力の弱い第2の保護フィルム32を貼り付ける。この第2の保護フィルム32は、第1の保護フィルム31同様、厚さは40〜80μmである。
(5)さらに、この単板の脆性材料基板3を反転させ、搬送ロボットR4によりブレイク装置265に搬送し、図5(e)に示すように、ガラス基板1Aの上側をスクライブラインVcに沿ってブレイクバー30で加圧することにより、ガラス基板1Aに形成された周期的に深さが変化した浅い垂直クラックVcを垂直クラックVCに伸展させて、ガラス基板1Aが分断される。
(6)そして、この単板の脆性材料基板3を搬送ロボットR5により第3のフィルム処理装置266へ搬送し、少なくとも1つの吸引パッドを備えたロボットにより、吸着パッドで第1の保護フィルム31の一つのコーナーを吸引保持し、この吸着パッドを単板の脆性材料基板3の対角線方向に移動させるとともに上昇させて第1の保護フィルム31を剥がす。
(7)その後、この単板の脆性材料基板3を搬送ロボットR6によりそのままの状態で保護部材切断装置267へ搬送し、フィルムカッター35を用いて(3)工程で形成したスクライブラインVCに沿って保護部材2を切断する。しかしこの段階では、この単板の脆性材料基板3は製品10に完全に分離されていない。
(8)次に、この単板の脆性材料基板3を搬送ロボットR7により分離装置268へ搬送する。この分離装置268には、球面形状のテーブルとテーブル載置される基板をテーブル吸引固着する吸引手段とテーブルの上方へ基板を突き上げる突き上げピンと製品をピックアップするロボットrを備えており、図5(h)に示すように、球面形状のテーブル(図5では基板が分離されている状態をわかり易くするため平面状のテーブルで図示)に単板の脆性材料基板3を載置し、吸引固着させて製品10毎に分離する。そして、上記の球面形状のテーブルの下側よりピンを製品10へ向けて突き出すとともにロボットrにて保護部材2が施された状態の製品10を保持して取り出す。
以上の第3の実施の形態の工程において、工程(1)で単板の脆性材料基板3の両面に薄い保護部材が施され、工程(2)で単板の脆性材料基板3の下面の保護部材2に第1の保護フィルム31が貼り付けられ、工程(3)でのスクライブは工程(1)で施された単板の脆性材料基板3の上面の薄い保護部材2上で行なわれる。この時、カレットが生じても、薄い保護部材2の切断面及びその周辺上に散乱するだけで、ガラス基板1Aには付着しないので、ガラス基板1Aにキズがつくことを回避できる。また、ガラス基板の下側には、薄い保護部材2の上(図5(b)では下側)に第1の保護フィルム31が貼り付けられており、スクライブ時には、単板の脆性材料基板3の下面に位置する第1の保護フィルム31によってガラス基板1Aは、単板の脆性材料基板3を保持するテーブルと直接に接することが無いため、基板表面にキズがつくことから保護される。工程(4)においては、ガラス基板1A上に第2の保護フィルムが貼られ、工程(5)においては、単板の脆性材料基板3を反転させ、ブレイク装置のテーブルに載置され、ブレイクバー30によりガラス基板1Aが分断される。工程(6)において保護フィルム31を剥がしても、この第1の保護フィルム31の粘着力が、その直下の薄い保護部材2より小さいので薄い保護部材2がガラス基板1Bから剥がれることはない。また、この工程により、ガラス基板1A上に残存するカレットが保護フィルム31とともに除去される。
工程(7)において、ガラス基板1Aが分断された状態の単板の脆性材料基板3は、保護部材切断工程を備えた保護部材切断装置の基板保持ユニットへ搬送され、フィルムカッター35を用いて(3)工程で形成したスクライブラインに沿って保護部材2が切断される。
尚、保護部材2は材質がポリエチレンである薄いフィルムを基板に貼り付けるか、使用される用途により選択されて、樹脂膜ポリイミド膜、金属膜、ITO膜、レジスト膜、アルミニウム膜等の保護膜を基板に膜付けさせて形成される。
また、単板の脆性材料基板の分断工程の前の工程において、脆性材料基板に保護部材が施されている場合には、本第3の実施形態において(1)工程(図5(a)の工程)と図6(a)及び図6(b)の保護部材処理装置261を省略することができる。
さらに、(3)工程、すなわちスクライブ工程において第1のカッターホイール21を用いた場合にはガラス基板1Aにガラス基板1Aをほぼ貫通する深さの垂直クラックを形成することができるため、この場合、(4)工程(図5(d)の工程)の第2フィルム処理装置264、(5)工程(図5(e)の工程)のブレイク装置265を省略することができる。この場合、ガラス基板1Aの反転がなくなる為、図5において(g)の工程で第2の保護フィルム32が単板の脆性材料基板3の下面側となる。またガラス基板1Aの反転がなくなる為、(7)工程の(図5(g)の工程)で下からフィルムカッター35を用いて保護部材2を切断するようにしてもよい。
本第3の実施形態において、図5(h)では製品10に保護部材2が施された状態になっているが、保護部材2が不要な場合には適宜保護部材2を剥離させる工程を本実施形態の分断工程の後に追加してもよい。さらに、保護部材2が薄いフィルムであり、第1のフィルム31と第2のフィルム32の粘着力がその薄いフィルムの基板に対する粘着力よりも強い場合には、図5(f)の工程にて第1の保護フィルム31を剥がすとき、及び図5(h)の工程にて製品10を取り出すときに、保護部材2である薄いフィルムがガラス基板1Aから剥がれるので、分断工程においての最終製品は、複数個の分断されたガラス基板1Aとされる。この場合は保護部材切断する(7)工程(図5(g)の工程)工程を省略することが出来る。
また、本第3の実施形態において単板の脆性材料基板としてガラス基板の一種である無アルカリガラスを例に挙げたが、他にガラス基板の材質を例えば石英ガラスや他の脆性材料基板として例えば半導体ウェハのシリコン基板としてもよい。この場合、材質が硬質脆性材料であるため、カッターホイールに第1のカッターホイール21または第2のカッターホイール40を用いてスクライブしても、スクライブ時に形成される垂直クラックは本第3の実施形態で形成された浅い周期的に深さが変化している垂直クラックとは異なり、連続した浅いものとなる。
尚、WO 02/057192で開示の分断装置および分断システムで、本第3の実施形態の保護部材を施された脆性材料基板を分断することが可能である。この場合、例えば、図5(e)と(g)の工程を省くことが可能になり、図5のブレイク装置265、保護部材切断装置267を省くことが可能となる。
次に、単板の脆性材料基板の材質が半導体ウェハーであり、単板の脆性材料基板の分断時に脆性材料基板を保護する保護部材を脆性材料基板の一方の表面に施し、さらにその保護部材の上に保護フィルムを貼り付けて、カレットの飛散からの単板の脆性材料基板の表面の保護性を高め、飛散したカレットを有効的に除去できるようにした場合について説明する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
<第4の実施の形態>
図7(a)〜(e)は、本発明の第4の実施の形態を説明するための工程図である。また、図8はその工程に対応して用いられる装置の配置を示す模式図である。図8(a)は工程順に対応する装置を略一列に並べて配置した例を示す。また、図8(b)は対応する装置を搬送ロボットRの周りに配置させた例である。脆性材料基板の一種である単板の脆性材料基板3の分断工程に本発明を適用する。単板の脆性材料基板3を半導体ウェハーとし、半導体ウェハーの材質が例えば、シリコン基板1Aとする。シリコン基板1Aはガラス−半導体ウェハーの組み合わせて反射型プロジェクター基板等に用いられる。反射型プロジェクター基板では、投影される光はガラス基板を透過しシリコン基板の反射面で反射するので、シリコン基板の場合は少なくとも一方の表面(反射面)だけを保護すればよい。また、カッターホイールには周期的に深さが変化する垂直クラックがガラス基板に対して得られる図25の第2のカッターホイール40を用いた。シリコン基板のスクライブ時に形成される垂直クラックは、第1の実施の形態において浅い周期的に深さが変化していたものとは異なり連続した浅いものとなる。
(1)まず、保護部材処理装置281は液晶マザーガラス基板の製造工程における偏光板の貼り付け装置に用いられているフィルム貼り付け機構と同様の機構あるいは基板を回転させて基板表面に樹脂製の液剤を塗布し膜を形成するスピンコーター等の成膜装置や真空蒸着等の手法を用いて基板を成膜する成膜装置であり、図7(a)に示すように、単板の脆性材料基板3の一方の表面に保護部材2を貼り付ける。この薄い保護部材2は上記基板の表面にFPD用として必要とされる各種加工処理が施された直後で分断に先立って貼り付けられることが好ましく、厚さが10μm前後である。
(2)次に、この単板の脆性材料基板3を、搬送ロボットR1によりスクライブ装置282に搬送し、図7(b)に示すように、シリコン基板1Cの上側の保護部材2側から第2のカッターホイール40でスクライブすることにより、シリコン基板1Cに連続した浅い垂直クラックVdを形成する。この垂直クラックVdを形成することにより、以降の装置への単板の脆性材料基板を搬送する際、上記の単板の脆性材料基板からその基板の一部分が脱落することを防止することができる。
(3)次に、この単板の脆性材料基板3を、搬送ロボットR2により第1のフィルム処理装置283に搬送する。第1のフィルム処理装置283は液晶マザーガラス基板の製造工程における偏光板の貼り付け装置に用いられている貼り付け機構と同様の機構を備えており、図7(c)に示すように、シリコン基板1Cの下側の薄い保護部材2上(図7(c)では下側)にこの薄い保護部材2と比べて厚みが大きく、かつ、粘着力の弱い第1の保護フィルム31を貼り付ける。なお、この第1の保護フィルム31は、厚さは40〜80μmである。
(4)さらに、この単板の脆性材料基板3を反転させ、搬送ロボットR3によりブレイク装置284に搬送し、図7(d)に示すように、シリコン基板1Cの上側をスクライブラインVdに沿ってブレイクバー30で加圧することにより、シリコン基板1Cに形成された連続した浅い垂直クラックVdを垂直クラックVDに伸展させて、シリコン基板1Cが分断される。
(8)次に、この単板の脆性材料基板3を搬送ロボットR4により分離装置285へ搬送する。この分離装置285には、球面形状のテーブルとテーブル載置される基板をテーブル吸引固着する吸引手段とテーブルの上方へ基板を突き上げる突き上げピンと製品をピックアップするロボットrを備えており、図7(e)に示すように、球面形状のテーブル(図7では基板が分離されている状態をわかり易くするため平面状のテーブルで図示)に単板の脆性材料基板3を載置し、吸引固着させて製品12毎に分離する。そして、上記の球面形状のテーブルの下側よりピンを製品12へ向けて突き出すとともにロボットrにて保護部材2が施された状態の製品12を保持して取り出す。
以上の第4の実施の形態の工程において、工程(1)で単板の脆性材料基板3の一方の表面に薄い保護部材が施され、工程(2)でのスクライブはこの保護部材2上で行なわれる。この時、カレットが生じても、薄い保護部材2の切断面及びその周辺上に散乱するだけで、シリコン基板1Cには付着しないので、シリコン基板1Cにキズがつくことを回避できる。工程(3)においては、シリコン基板1C上に第1の保護フィルムが貼られ、工程(4)においては、単板の脆性材料基板3を反転させ、ブレイク装置のテーブルに載置させられ、ブレイクバー30により基板が分断される。
尚、保護部材2は材質がポリエチレンである薄いフィルムを基板に貼り付けるか、使用される用途により選択されて、樹脂膜ポリイミド膜、金属膜、ITO膜、レジスト膜、アルミニウム膜等の保護膜を基板に膜付けさせて形成される。
また、単板の脆性材料基板の分断工程の前の工程において、脆性材料基板に保護部材が施されている場合には、本第4の実施形態において(1)工程(図7(a)の工程)と図8(a)及び図8(b)の保護部材処理装置281を省略することができる。
本第4の実施形態において、図7(h)では製品12の一方の面に保護部材2が施された状態になっているが、保護部材2が不要な場合には適宜保護部材2を剥離させる工程を本実施形態の分断工程の後に追加してもよい。さらに、保護部材2が薄いフィルムであり、第1のフィルム31の粘着力がその薄いフィルムの基板に対する粘着力よりも強い場合には、図7(e)の工程にて製品12を取り出すときに、保護部材2である薄いフィルムがシリコン基板1Cから剥がれるので、分断工程においての最終製品は、複数個の分断されたシリコン基板とされる。
本第4の実施形態において、カッターホイールには第2のカッターホイール40を用いたが、このカッターホイールに限らず例えば第1のカッターホイール21を用いてもよい。
第1のカッターホイール21を用いてシリコン基板1Cをスクライブしても、形成される垂直クラックは第2のカッターホイール40を用いてスクライブした垂直クラックと同じ、連続した浅い垂直クラックが得られる。
次に、脆性材料基板を貼り合わせた平面表示パネルマザーガラス基板1の分断時に貼り合わせ脆性材料基板を保護する保護部材を形成した場合について説明する。
尚、WO 02/057192で開示の分断装置および分断システムで、本第4の実施形態の保護部材を施された脆性材料基板を分断することが可能である。この場合、例えば、図7(d)の工程を省くことが可能になり、図8のブレイク装置284を省くことが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
<第5の実施の形態>
図9(a)〜(f)は、本発明の第5の実施の形態を説明するための工程図である。また、図10はその工程に対応して用いられる装置の配置を示す模式図である。図10(a)は工程順に対応する装置を略一列に並べて配置した例を示す。また、図10(b)は対応する装置を搬送ロボットRの周りに配置させた例である。脆性材料基板の一種である平面表示パネルマザーガラス基板1の分断工程に本発明を適用する。平面表示パネルマザーガラス基板1の一方側のガラス基板をガラス基板1A、他方側のガラス基板をガラス基板1Bとし、ガラス基板1A及びガラス基板1Bのガラスの材質が例えば、無アルカリガラスとする。また、カッターホイールには周期的に深さが変化する垂直クラックがガラス基板に対して得られる図25の第2のカッターホイール40を用いた。
(1)まず、保護部材処理装置301は液晶マザーガラス基板の製造工程における偏光板の貼り付け装置に用いられているフィルム貼り付け機構と同様の機構あるいは基板を回転させて基板表面に樹脂製の液剤を塗布し膜を形成するスピンコーター等の成膜装置や真空蒸着等の手法を用いて基板を成膜する成膜装置であり、図9(a)に示すように、平面表示パネルマザーガラス基板1の両面に保護部材2を貼り付ける。この薄い保護部材2は上記基板の表面にFPD用として必要とされる各種加工処理が施された直後で分断に先立って貼り付けられることが好ましく、厚さが10μm前後である。
(2)次に、この平面表示パネルマザーガラス基板1を、搬送ロボットR1により第1のスクライブ装置302に搬送し、図9(b)に示すように、ガラス基板1Aの上側の保護部材2側から第2のカッターホイール40でスクライブすることにより、ガラス基板1Aに周期的に深さが変化した浅い垂直クラックVeを形成する。この垂直クラックVeを形成することにより、以降の装置へ平面表示パネルマザーガラス基板1を搬送する際、上記の平面表示パネルマザーガラス基板1からそのガラス基板の一部分が脱落することを防止することができると同時にブレイク工程での分断操作の簡便化を図ることができる。
(3)さらに、この平面表示パネルマザーガラス基板1を反転させ、搬送ロボットR2により第1のブレイク装置303に搬送し、図9(c)に示すように、ガラス基板1B側をスクライブラインVeに沿ってブレイクバー30で加圧することにより、ガラス基板1Aに形成された周期的に深さが変化した浅い垂直クラックVeを垂直クラックVEに伸展させて、ガラス基板1Aが分断される。
(4)次に、この平面表示パネルマザーガラス基板1を搬送ロボットR3により第2のスクライブ装置304へ搬送し、図9(d)に示すように、平面表示パネルマザーガラス基板1のガラス基板1Bをその薄いフィルム2側から第2のカッターホイール40でスクライブすることにより、上層に位置させたガラス基板1Bに周期的に深さが変化した浅い垂直クラックVfを形成する。この垂直クラックVfを形成することにより、以降の装置への平面表示パネルマザーガラス基板1を搬送する際、上記のマザーガラス基板からそのガラス基板の一部分が脱落することを防止することができる。
(5)さらに、この平面表示パネルマザーガラス基板1を、このガラス基板1Bが下層側になるように反転させ、搬送ロボットR4により第2のブレイク装置305へ搬送し、図9(e)に示すように、上層に位置させたガラス基板1A側をブレイクバー30でスクライブラインVfに沿って加圧することにより、ガラス基板1Bに形成された浅い周期的に変化した垂直クラックVfを垂直クラックVFに伸展させてガラス基板1Bが分断される。
(6)次に、この平面表示パネルマザーガラス基板1を搬送ロボットR5により分離装置306へ搬送する。この分離装置306には、球面形状のテーブルとテーブル載置される基板をテーブル吸引固着する吸引手段とテーブルの上方へ基板を突き上げる突き上げピンと製品をピックアップするロボットrを備えており、図9(f)に示すように、球面形状のテーブル(図9では基板が分離されている状態をわかり易くするため平面状のテーブルで図示)に平面表示パネルマザーガラス基板1を載置し、吸引固着させて垂直クラックVE、VFに沿って製品13毎に分離する。そして、上記の球面形状のテーブルの下側よりピンを製品13へ向けて突き出すとともにロボットrにて保護部材2が施された状態の製品13を保持して取り出す。
以上の第5の実施の形態の工程において、工程(1)で平面表示パネルマザーガラス基板1の両面に薄い保護部材2が施され、工程(2)でのスクライブはこの薄い保護部材2上で行なわれる。この時、カレットが生じても、薄い保護部材2の切断面及びその周辺上に散乱するだけで、ガラス基板1Aには付着しないので、ガラス基板1Aにキズがつくことを回避できる。また、下側となるガラス基板にも保護部材2が施されており、スクライブ時には、平面表示パネルマザーガラス基板1の下面に位置する保護部材2によってガラス基板1Aは、平面表示パネルマザーガラス基板1を保持するテーブルと直接に接することが無いため、基板表面にキズがつくことから保護される。
尚、保護部材2は材質がポリエチレンである薄いフィルムを基板に貼り付けるか、使用される用途により選択されて、樹脂膜ポリイミド膜、金属膜、ITO膜、レジスト膜、アルミニウム膜等の保護膜を基板に膜付けさせて形成される。また、平面表示パネルマザーガラス基板1の分断工程の前の工程において、脆性材料基板に保護部材が施されている場合には、本第5の実施形態において(1)工程(図9(a)の工程)と図10(a)及び図10(b)の保護部材処理装置301を省略することができる。
さらに、(2)工程および(4)工程、すなわちスクライブ工程において第1のカッターホイール21を用いた場合にはガラス基板1Aおよびガラス基板1Bにガラス基板をほぼ貫通する深さの垂直クラックを形成することができるため、この場合、(3)工程(図9(c)の工程)と(5)工程(図9(e)の工程)のブレイク装置303、305を省略することができる。また(3)工程の平面表示パネルマザーガラス基板1の反転工程がなくなる為、(4)工程(図9(d)の工程)において平面表示パネルマザーガラス基板1を反転させてガラス基板1Bをスクライブする。さらにこの場合では(6)工程(図9(f)の工程)において製品13の上下(ガラス基板1Aとガラス基板1B)が入れ替わる。
図9(b)の工程の第1のスクライブ装置のカッターホイールと図9(d)の工程の第2のスクライブ装置のカッターホイールに第1のカッターホイール21と第2のカッターホイール40のそれぞれを適宜組み合わせて用いることにより、図9(a)〜(f)に示された分断工程の少なくとも一つの工程を省略することができる。
本第5の実施形態において図9(f)では製品13に保護部材2が施された状態になっているが、保護部材2が不要な場合には適宜保護部材2を剥離させる工程を本実施形態の分断工程の後に追加してもよい。
また、本第5の実施形態において平面表示パネルマザーガラス基板1を構成するガラス基板1A及びガラス基板1Bの材質としてガラス基板の一種である無アルカリガラスを例に挙げたが、他にガラス基板の材質を例えば石英ガラスや他の脆性材料基板として例えば半導体ウェハのシリコン基板としてもよい。
次に、脆性材料基板を貼り合わせた平面表示パネルマザーガラス基板1が反射型プロジェクター用基板であり、平面表示パネルマザーガラス基板1の分断時に貼り合わせ脆性材料基板を保護する保護部材を脆性材料基板の一方の表面に施した場合について説明する。
尚、WO 02/057192で開示の分断装置および分断システムで、本第5の実施形態の保護部材を施された貼り合わせ脆性材料基板を分断することが可能である。この場合、例えば、図9(c)と(e)の工程を省くことが可能になり、図10のブレイク装置303、保護部材切断装置305を省くことが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
<第6の実施の形態>
図11(a)〜(f)は、本発明の第6の実施の形態を説明するための工程図である。また、図12はその工程に対応して用いられる装置の配置を示す模式図である。図12(a)は工程順に対応する装置を略一列に並べて配置した例を示す。また、図12(b)は対応する装置を搬送ロボットRの周りに配置させた例である。脆性材料基板の一種である平面表示パネルマザーガラス基板1の分断工程に本発明を適用する。
脆性材料基板の一種であるガラス基板とシリコン基板を互いに対向して貼り合わせて形成される反射型プロジェクター用基板の分断工程に本発明を適用した実施例について説明する。反射型プロジェクター基板の一方側のガラス基板をガラス基板1A、他方側のシリコン基板をシリコン基板1Cとし、ガラス基板1Aのガラスの材質が例えば、無アルカリガラスとする。反射型プロジェクター用基板では、投影光はガラス基板1Aを透過しシリコン基板1Cの反射面で反射するので反射面と反対側のシリコン基板1Cの表面(反射型プロジェクター用基板のシリコン基板側)は保護しなくてもよく、シリコン基板は傷が付きにくいので、少なくともの片方のガラス基板1Aの表面だけを保護すればよい。また、カッターホイールには、垂直クラックの深さがガラス基板内で周期的に変化するクラックが得られる図25の第2のカッターホイール40を用いた。
シリコン基板1Cを図25の第2のカッターホイール40でスクライブしたときに得られる垂直クラックは連続した浅いものとなる。
(1)まず、保護部材処理装置321は液晶マザーガラス基板の製造工程における偏光板の貼り付け装置に用いられているフィルム貼り付け機構と同様の機構あるいは基板を回転させて基板表面に樹脂製の液剤を塗布し膜を形成するスピンコーター等の成膜装置や真空蒸着等の手法を用いて基板を成膜する成膜装置であり、図3(a)に示すように、平面表示パネルマザーガラス基板1のガラス基板1Aに保護部材2を貼り付ける。この薄い保護部材2は上記基板の表面にFPD用として必要とされる各種加工処理が施された直後で分断に先立って貼り付けられることが好ましく、厚さが10μm前後である。
(2)次に、この単板の脆性材料基板3を、搬送ロボットR1により第1のスクライブ装置322に搬送し、図11(b)に示すように、シリコン基板1Cの上側から第2のカッターホイール40でスクライブすることにより、シリコン基板1Cに連続した浅い垂直クラックVgを形成する。この垂直クラックVgを形成することにより、以降の装置へ単板の脆性材料基板を搬送する際、上記の単板の脆性材料基板からそのガラス基板の一部分が脱落することを防止することができる。
(3)さらに、この平面表示パネルマザーガラス基板1を反転させ、搬送ロボットR2により第1のブレイク装置323に搬送し、図11(c)に示すように、ガラス基板1A側をスクライブラインVgに沿ってブレイクバー30で加圧することにより、シリコン基板1Cに形成された連続した浅い垂直クラックVgを垂直クラックVGに伸展させて、シリコン基板1Cが分断される。
(4)次に、この平面表示パネルマザーガラス基板1を搬送ロボットR3により第2のスクライブ装置324へ搬送し、図11(d)に示すように、平面表示パネルマザーガラス基板1のガラス基板1Aをその薄いフィルム2側から第2のカッターホイール40でスクライブすることにより、上層に位置させたガラス基板1Aに周期的に深さが変化した浅い垂直クラックVhを形成する。この垂直クラックVhを形成することにより、以降の装置への平面表示パネルマザーガラス基板を搬送する際、上記のマザーガラス基板からそのガラス基板の一部分が脱落することを防止することができる。
(5)さらに、この平面表示パネルマザーガラス基板1を、このガラス基板1Aが下層側になるように反転させ、搬送ロボットR4により第2のブレイク装置325へ搬送し、図11(e)に示すように、上層に位置させたシリコン基板1C側をブレイクバー30でスクライブラインVhに沿って加圧することにより、ガラス基板1Aに形成された浅い周期的に変化した垂直クラックVhを垂直クラックVHに伸展させてガラス基板1Aが分断される。
(6)次に、この平面表示パネルマザーガラス基板1を搬送ロボットR5により分離装置326へ搬送する。この分離装置326には、球面形状のテーブルとテーブルに載置される基板をテーブル吸引固着する吸引手段とテーブルの上方へ基板を突き上げる突き上げピンと製品をピックアップするロボットrを備えており、図11(f)に示すように、球面形状のテーブル(図11では基板が分離されている状態をわかり易くするため平面状のテーブルで図示)に平面表示パネルマザーガラス基板1を載置し、吸引固着させて製品14毎に分離する。そして、上記の球面形状のテーブルの下側よりピンを製品14へ向けて突き出すとともにロボットrにて保護部材2が施された状態の製品14を保持して取り出す。
以上の第6の実施の形態の工程において、工程(1)で平面表示パネルマザーガラス基板1のガラス基板1Aの表面に薄い保護部材が施される。工程(2)で平面表示パネルマザーガラス基板1の上側のシリコン基板1Cにスクライブが行なわれる。また、下側となるガラス基板1Aに保護部材2が施されており、スクライブ時には、平面表示パネルマザーガラス基板1の下面に位置する保護部材2によってガラス基板1Aは、平面表示パネルマザーガラス基板1を保持するテーブルと直接に接することが無いため、基板表面にキズがつくことから保護される。工程(3)においては、平面表示パネルマザーガラス基板1を反転させ、ブレイク装置のテーブルに載置させ、ブレイクバー30によりシリコン基板1Cが分断される。工程(4)では平面表示パネルマザーガラス基板1をスクライブ装置のテーブルに載置させ、(1)工程で施されたこの薄い保護部材2上からガラス基板1Aをスクライブする。この時、カレットが生じても、薄い保護部材2の切断面及びその周辺上に散乱するだけで、ガラス基板1Aには付着しないので、ガラス基板1Aにキズがつくことを回避できる。工程(5)においては、平面表示パネルマザーガラス基板1を反転させ、ブレイク装置のテーブルに載置させ、ブレイクバー30によりガラス基板1Aが分断される。
尚、保護部材2は材質がポリエチレンである薄いフィルムを基板に貼り付けるか、使用される用途により選択されて、樹脂膜ポリイミド膜、金属膜、ITO膜、レジスト膜、アルミニウム膜等の保護膜を基板に膜付けさせて形成される。
また、平面表示パネルマザーガラス基板1の分断工程の前の工程において、脆性材料基板に保護部材が施されている場合には、本第6の実施形態において(1)工程(図11(a)の工程)と図12(a)及び図12(b)の保護部材処理装置321を省略することができる。
さらに、(4)工程、すなわちスクライブ工程において第1のカッターホイール21を用いた場合にはガラス基板1Aにガラス基板1Aをほぼ貫通する深さの垂直クラックを形成することができるため、(5)工程(図11(e)の工程)とブレイク装置325を省くことができる。この場合、(6)工程(図11(f)の工程)において製品14の上下(シリコン基板1Cとガラス基板1A)が入れ替わる。
図11(b)の工程の第1のスクライブ装置のカッターホイールと図11(d)の工程の第2のスクライブ装置のカッターホイールに第1のカッターホイール21と第2のカッターホイール40のそれぞれを適宜組み合わせて用いることにより、図11(a)〜(f)に示された少なくとも一つの工程を省略することができる。
本第6の実施形態において図11(f)では製品14に保護部材2が施された状態になっているが、保護部材2が不要な場合には適宜保護部材2を剥離させる工程を本実施形態の分断工程の後に追加してもよい。
尚、WO 02/057192で開示の分断装置および分断システムで、本第6の実施形態の保護部材を施された貼り合わせ脆性材料基板を分断することが可能である。この場合、例えば、図11(c)と(e)の工程を省くことが可能になり、図11の第1のブレイク装置323、第2のブレイク装置325を省くことが可能となる。
また、本第6の実施形態において平面表示パネルマザーガラス基板1を構成するガラス基板1Aの材質としてガラス基板の一種である無アルカリガラスを例に挙げたが、他にガラス基板の材質を例えば石英ガラスとしてもよい。
次に、脆性材料基板を貼り合わせた平面表示パネルマザーガラス基板1の分断時に貼り合わせ脆性材料基板を保護する保護部材を形成し、さらにその保護部材の上に保護フィルムを貼り付けて、カレットの飛散からの平面表示パネルマザーガラス基板1の表面の保護性を高め、飛散したカレットを有効的に除去できるようにした場合について説明する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
<第7の実施の形態>
図13(a)〜(j)は、本発明の第7の実施の形態を説明するための工程図である。また、図14はその工程に対応して用いられる装置の配置を示す模式図である。図14(a)は工程順に対応する装置を略一列に並べて配置した例を示す。また、図14(b)は対応する装置を搬送ロボットRの周りに配置させた例である。脆性材料基板の一種である平面表示パネルマザーガラス基板1の分断工程に本発明を適用する。平面表示パネルマザーガラス基板1の一方側のガラス基板をガラス基板1A、他方側のガラス基板をガラス基板1Bとし、ガラス基板1A及びガラス基板1Bのガラスの材質が例えば、無アルカリガラスとする。また、カッターホイールには周期的に深さが変化する垂直クラックがガラス基板に対して得られる図25の第2のカッターホイール40を用いた。
(1)まず、保護部材処理装置341は液晶マザーガラス基板の製造工程における偏光板の貼り付け装置に用いられているフィルム貼り付け機構と同様の機構あるいは基板を回転させて基板表面に樹脂製の液剤を塗布し膜を形成するスピンコーター等の成膜装置や真空蒸着等の手法を用いて基板を成膜する成膜装置であり、図13(a)に示すように、平面表示パネルマザーガラス基板1の両面に保護部材2を貼り付ける。この薄い保護部材2は上記基板の表面にFPD用として必要とされる各種加工処理が施された直後で分断に先立って貼り付けられることが好ましく、厚さが10μm前後である。
(2)次に、この平面表示パネルマザーガラス基板1を、搬送ロボットR1により第1のフィルム処理装置342に搬送する。第1のフィルム処理装置342は液晶マザーガラス基板の製造工程における偏光板の貼り付け装置に用いられている貼り付け機構と同様の機構を備えており、図13(b)に示すように、下層のガラス基板1Bの下側の薄い保護部材2上(図13(b)では下側)にこの薄い保護部材2と比べて厚みが大きく、かつ、粘着力の弱い第1の保護フィルム31を貼り付ける。なお、この第1の保護フィルム31は、厚さは40〜80μmである。
(3)次に、この平面表示パネルマザーガラス基板1を、搬送ロボットR2によりスクライブ装置343に搬送し、図13(c)に示すように、ガラス基板1Aの上側の保護部材2側から第2のカッターホイール40でスクライブすることにより、上層のガラス基板1Aに周期的に深さが変化した浅い垂直クラックViを形成する。この垂直クラックViが形成されることにより、以降の装置へ平面表示パネルマザーガラス基板1を搬送する際、上記の平面表示パネルマザーガラス基板1からそのガラス基板の一部分が脱落することを防止することができると同時にブレイク工程での分断操作の簡便化を図ることができる。
(4)その後、この第1の保護フィルム31を貼り付けた平面表示パネルマザーガラス基板1を搬送ロボットR3により第2のフィルム処理装置344へ搬送する。この第2のフィルム処理装置344には、液晶マザーガラス基板の製造工程における偏光板の貼り付け装置に用いられている貼り付け機構と同様の機構を備えており、図13(d)に示すように、その上層のガラス基板1A上に薄い保護部材2と比べて厚みが大きく、かつ、粘着力の弱い第2の保護フィルム32を貼り付ける。この第2の保護フィルム32は、第1の保護フィルム31同様、厚さは40〜80μmである。
(5)さらに、この平面表示パネルマザーガラス基板1を、ガラス基板1Aが下層側になるように反転させ、搬送ロボットR4により第1のブレイク装置345に搬送し、図13(e)に示すように、ガラス基板1B側をブレイクバー30でスクライブラインViに沿って加圧することにより、ガラス基板1Aに形成された周期的に深さが変化した浅い垂直クラックViを垂直クラックVIに伸展させて、ガラス基板1Aが分断される。
(6)そして、この平面表示パネルマザーガラス基板1を搬送ロボットR5により第3のフィルム処理装置346へ搬送し、少なくとも1つの吸引パッドを備えたロボットにより、吸着パッドで第1の保護フィルム31の一つのコーナーを吸引保持し、この吸着パッドを平面表示パネルマザーガラス基板1Bの対角線方向に移動させるとともに上昇させて第1の保護フィルム31を剥がす。
(7)次に、この平面表示パネルマザーガラス基板1を搬送ロボットR6により第2のスクライブ装置347へ搬送し、図13(f)に示すように、この第1の保護フィルム31を剥がした平面表示パネルマザーガラス基板1のガラス基板1Bをその薄い保護部材2側から第2のカッターホイール40でスクライブすることにより、上層に位置させたガラス基板1Bに周期的に深さが変化した浅い垂直クラックVjを形成する。この垂直クラックVjを形成することにより、以降の装置へ平面表示パネルマザーガラス基板1を搬送する際、上記のマザーガラス基板からそのガラス基板の一部分が脱落することを防止することができる。
(8)その後、この平面表示パネルマザーガラス基板1を搬送ロボットR7により第4のフィルム処理装置348へ搬送する。この第4のフィルム処理装置348には、液晶マザーガラス基板の製造工程における偏光板の貼り付け装置に用いられている貼り付け機構と同様の機構を備えており、図13(g)に示すように、その上層に位置させたガラス基板1B上の薄い保護部材2上に、さらに、第2の保護フィルム32を貼り付ける。
(9)さらに、この平面表示パネルマザーガラス基板1を、このガラス基板1Bが下層側になるように反転させ、搬送ロボットR8により第2のブレイク装置349へ搬送し、図13(h)に示すように、上層に位置させたガラス基板1A側をブレイクバー30でスクライブラインVjに沿って加圧することにより、ガラス基板1Bに形成された周期的に変化した浅い垂直クラックVjを垂直クラックVJに伸展させてガラス基板1Bが分断される。
(10)次に、この平面表示パネルマザーガラス基板1を搬送ロボットR9により第5のフィルム処理装置350へ搬送し、図13(i)に示すように、ガラス基板1Aに貼られた第2の保護フィルム32を、少なくとも1つの吸引パッドを備えたロボットにより、吸着パッドで第2の保護フィルム32の一つのコーナーを吸引保持し、この吸着パッドを平面表示パネルマザーガラス基板1の対角線方向に移動させるとともに上昇させて上層に位置させたガラス基板1Aから剥離させる。
(11)次に、この平面表示パネルマザーガラス基板1を搬送ロボットR10により分離装置351へ搬送する。この分離装置351には、球面形状のテーブルとテーブル載置される基板をテーブル吸引固着する吸引手段とテーブルの上方へ基板を突き上げる突き上げピンと製品をピックアップするロボットrを備えており、図13(j)に示すように、球面形状のテーブル(図13では基板が分離されている状態をわかり易くするため平面状のテーブルで図示)に平面表示パネルマザーガラス基板1を載置し、吸引固着させてスクライブラインVI、VJに沿って製品13毎に分離する。そして、図示はしていないが、UV照射してガラス基板1Bに貼られた第2の保護フィルム32及び薄い保護部材2の粘着力を弱め、上記の球面形状のテーブルの下側よりピンを製品13へ向けて突き出すとともにロボットrにて保護部材2が施された状態の製品13を保持して取り出す。
以上の第7の実施の形態の工程において、工程(1)で平面表示パネル用マザー基板1の両面に薄い保護部材が施され、工程(2)で平面表示パネル用マザー基板1の下層のガラス基板1Bの保護部材2に第1の保護フィルム31が貼り付けられ、工程(3)でのガラス基板1Aのスクライブは(1)工程で施されたこの薄い保護部材2上で行なわれる。この時、カレットが生じても、薄い保護部材2の切断面及びその周辺上に散乱するだけで、ガラス基板1Aには付着しないので、ガラス基板1Aにキズがつくことを回避できる。また、下側となるガラス基板1Bには、第1の保護フィルム31が貼り付けられており、スクライブ時には、平面表示パネルマザーガラス基板1の下面に位置する第1の保護フィルム31によってガラス基板1Bは平面表示パネル用マザー基板を保持するテーブルと直接に接することが無いため、基板表面にキズがつくことから保護される。工程(4)においては、ガラス基板1A上に第2の保護フィルムが貼られ、工程(5)においてはガラス基板1Aが下層側になるように平面表示パネル用マザー基板1を反転させ、第1のブレイク装置のテーブルに載置され、ブレイクバー30によりガラス基板1Aが分断される。工程(6)において保護フィルム31が剥がされるが、この第1の保護フィルム31の粘着力が、その直下の薄い保護部材2より弱いので薄い保護部材2がガラス基板1Bから剥がれることはない。工程(8)においては、第2の保護フィルム32をガラス基板1Bに貼り付け、この状態で平面表示パネルマザーガラス基板1の上下を反転させることにより、第2の保護フィルム32が平面表示パネルマザーガラス基板1の下面に位置し、第2の保護フィルム32によってガラス基板1Aは平面表示パネル用マザー基板を保持するテーブルと直接に接することが無いため、基板表面にキズがつくことから保護される。工程(10)においては、第2の保護フィルム32をガラス基板1Aから剥がすとき、第2の保護フィルム32の粘着力が、その直下の薄い保護部材2の粘着力より弱いのでその直下の薄い保護部材2がガラス基板1Aから剥がれることはない。この工程により、ガラス基板1A上に残存するカレットが第2の保護フィルム32とともに除去される。
尚、保護部材2は材質がポリエチレンである薄いフィルムを基板に貼り付けるか、使用される用途により選択されて、樹脂膜ポリイミド膜、金属膜、ITO膜、レジスト膜、アルミニウム膜等の保護膜を基板に膜付けさせて形成される。
また、平面表示パネルマザーガラス基板1の分断工程の前の工程において、脆性材料基板に保護部材が施されている場合には、本第7の実施形態において(1)工程(図13(a)の工程)と図14(a)及び図14(b)の保護部材処理装置341を省略することができる。
さらに、(3)工程および(7)工程、すなわちスクライブ工程において第1のカッターホイール21を用いた場合にはガラス基板1A及びガラス基板1Bにガラス基板をほぼ貫通する深さの垂直クラックを形成することができるため、この場合、(5)工程(図13(e)の工程)と(9)工程(図13(h)の工程)のブレイク装置345、347及び(8)工程(図13(g)の工程)と(10)工程(図13(i)の工程)のフィルム処理装置348、350を省略することができる。また(5)工程の平面表示パネルマザーガラス基板1の反転工程がなくなる為、(6)工程(図13(f)の工程)において平面表示パネルマザーガラス基板1を反転させてガラス基板1Bをスクライブする。さらにこの場合では(11)工程(図13(j)の工程)において製品13の上下(ガラス基板1Aとガラス基板1B)が入れ替わる。
図13(c)の工程の第1のスクライブ装置のカッターホイールと図13(f)の工程の第2のスクライブ装置のカッターホイールに第1のカッターホイール21と第2のカッターホイール40のそれぞれを適宜組み合わせて用いることにより、図13(a)〜(j)に示された少なくとも一つの工程を省略することができる。
本第7の実施形態において図13(j)では製品13に保護部材2が施された状態になっているが、保護部材2が不要な場合は適宜保護部材2を剥離させる工程を本実施形態の分断工程の後に追加してもよい。さらに、保護部材2が薄いフィルムであり、第2のフィルム32と第3のフィルム33の粘着力がその薄いフィルムの基板に対する粘着力よりも強い場合には、図13(i)の工程にて第2の保護フィルム32を剥がすときにガラス基板1Aから剥がれ、図13(j)の工程にて製品13を取り出すときに、保護部材2である薄いフィルムがガラス基板1Bから剥がれるので、分断工程においての最終製品は、複数個の分断されたガラス基板1Aとガラス基板1Bが貼り合わせた基板とされる。
また、本第7の実施形態において平面表示パネルマザーガラス基板1を構成するガラス基板1A及びガラス基板1Bの材質としてガラス基板の一種である無アルカリガラスを例に挙げたが、他にガラス基板の材質を例えば石英ガラスや他の脆性材料基板として例えば半導体ウェハのシリコン基板としてもよい。
尚、WO 02/057192で開示の分断装置および分断システムで、本第7の実施形態の保護部材を施された貼り合わせ脆性材料基板を分断することが可能である。この場合、例えば、図13(b)、(d)、(e)、(g)、(h)、(i)の少なくとも一つの工程を省くことが可能であり、図14の第1のフィルム処理装置342、第2のフィルム処理装置344、第1のブレイク装置345、第3のフィルム処理装置346、第4のフィルム処理装置348、第2のブレイク装置349、第5のフィルム処理装置350の少なくとも一台の装置を省くことが可能となる。
次に、脆性材料基板を貼り合わせた平面表示パネルマザーガラス基板1が反射型プロジェクター基板であり、平面表示パネルマザーガラス基板1の分断時に貼り合わせ脆性材料基板を保護する保護部材を脆性材料基板の一方の表面に形成し、さらにその保護部材の上に保護フィルムを貼り付けて、カレットの飛散からの平面表示パネルマザーガラス基板1の表面の保護性を高め、飛散したカレットを有効的に除去できるようにした場合について説明する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
<第8の実施の形態>
図15(a)〜(h)は、本発明の第8の実施の形態を説明するための工程図である。また、図16はその工程に対応して用いられる装置の配置を示す模式図である。図16(a)は工程順に対応する装置を略一列に並べて配置した例を示す。また、図16(b)は対応する装置を搬送ロボットRの周りに配置させた例である。脆性材料基板の一種であるガラス基板とシリコン基板を互いに対向して貼り合わせて形成される反射型プロジェクター用基板の分断方法に本発明を適用した実施例について説明する。反射型プロジェクター用基板の一方側のガラス基板をガラス基板1A、他方側のシリコン基板をシリコン基板1Cとし、ガラス基板1Aのガラスの材質が例えば、無アルカリガラスとする。反射型プロジェクター用基板では、投影光はガラス基板1Aを透過しシリコン基板1Cの反射面で反射するので反射面と反対側のシリコン基板1Cの表面(反射型プロジェクター用基板のシリコン基板側)は保護しなくてもよく、シリコン基板は傷が付きにくいので、少なくともガラス基板1Aの表面だけを保護すればよい。また、カッターホイールには、垂直クラックの深さがガラス基板内で周期的に変化するクラックが得られる図25の第2のカッターホイール40を用いた。
シリコン基板1Cを図25の第2のカッターホイール40でスクライブしたときに得られる垂直クラックは連続した浅いものとなる。
(1)まず、保護部材処理装置361は液晶マザーガラス基板の製造工程における偏光板の貼り付け装置に用いられているフィルム貼り付け機構と同様の機構あるいは基板を回転させて基板表面に樹脂製の液剤を塗布し膜を形成するスピンコーター等の成膜装置や真空蒸着等の手法を用いて基板を成膜する成膜装置であり、図15(a)に示すように、平面表示パネルマザーガラス基板1のガラス基板1Aに保護部材2を貼り付ける。この薄い保護部材2は上記基板の表面にFPD用として必要とされる各種加工処理が施された直後で分断に先立って貼り付けられることが好ましく、厚さが10μm前後である。
(2)次に、この平面表示パネルマザーガラス基板1を、搬送ロボットR1により第1のフィルム処理装置362に搬送させる。第1のフィルム処理装置362は液晶マザーガラス基板の製造工程における偏光板の貼り付け装置に用いられている貼り付け機構と同様の機構を備えており、図15(b)に示すように、下層のガラス基板1Aの下側の薄い保護部材2上(図15(b)では下側)にこの薄い保護部材2と比べて厚みが大きく、かつ、粘着力の弱い第1の保護フィルム31を貼り付ける。なお、この第1の保護フィルム31は、厚さは40〜80μmである。
(3)次に、この平面表示パネルマザーガラス基板1を、搬送ロボットR2により第1のスクライブ装置363に搬送し、図15(c)に示すように、シリコン基板1Cの上から第2のカッターホイール40でスクライブすることにより、シリコン基板1Cに連続した浅い垂直クラックVkを形成する。この垂直クラックVkを形成することにより、以降の装置へ平面表示パネルマザーガラス基板1を搬送する際、上記の平面表示パネルマザーガラス基板1から基板の一部分が脱落することを防止することができる。
(4)さらに、この平面表示パネルマザーガラス基板1を反転させ、搬送ロボットR3により第1のブレイク装置364に搬送し、図15(d)に示すように、ガラス基板1A側をスクライブラインVkに沿ってブレイクバー30で加圧することにより、シリコン基板1Cに形成された連続した浅い垂直クラックVkを垂直クラックVKに伸展させて、シリコン基板1Cが分断される。
(5)そして、この平面表示パネルマザーガラス基板1を搬送ロボットR4により第2のフィルム処理装置365へ搬送し、少なくとも1つの吸引パッドを備えたロボットにより、吸着パッドで第1の保護フィルム31の一つのコーナーを吸引保持し、この吸着パッドを平面表示パネルマザーガラス基板1Aの対角線方向に移動させるとともに上昇させて第1の保護フィルム31を剥がす。
(6)次に、この平面表示パネルマザーガラス基板1を搬送ロボットR5により第2のスクライブ装置366へ搬送し、図15(e)に示すように、平面表示パネルマザーガラス基板1のガラス基板1Aをその薄いフィルム2側から第2のカッターホイール40でスクライブすることにより、上層に位置させたガラス基板1Aに周期的に深さが変化した浅い垂直クラックV1を形成する。この垂直クラックV1を形成することにより、以降の装置への平面表示パネルマザーガラス基板1を搬送する際、上記のマザーガラス基板からその基板の一部分が脱落することを防止することができる。
(7)その後、この平面表示パネルマザーガラス基板1を搬送ロボットR6により第3のフィルム処理装置367へ搬送する。この第3のフィルム処理装置367には、液晶マザーガラス基板の製造工程における偏光板の貼り付け装置に用いられている貼り付け機構と同様の機構を備えており、図15(f)に示すように、その上層に位置させたガラス基板1A上の薄い保護部材2上に、さらに、第2の保護フィルム32を貼り付ける。
(8)さらに、この平面表示パネルマザーガラス基板1を、このガラス基板1Aが下層側になるように反転させ、搬送ロボットR7により第2のブレイク装置368へ搬送し、図15(g)に示すように、上層に位置させたシリコン基板1C側をブレイクバー30でスクライブラインVlに沿って加圧することにより、ガラス基板1Aに形成された周期的に変化した浅い垂直クラックVlを垂直クラックVLに伸展させてガラス基板1Aが分断される。
(9)次に、この平面表示パネルマザーガラス基板1を搬送ロボットR8により分離装置369へ搬送する。この分離装置369には、球面形状のテーブルとテーブル載置される基板をテーブル吸引固着する吸引手段とテーブルの上方へ基板を突き上げる突き上げピンと製品をピックアップするロボットrを備えており、図15(h)に示すように、球面形状のテーブル(図15では基板が分離されている状態をわかり易くするため平面状のテーブルで図示)に平面表示パネルマザーガラス基板1を載置し、吸引固着させて製品14毎に分離する。そして、上記の球面形状のテーブルの下側よりピンを製品14へ向けて突き出すとともにロボットrにて保護部材2が施された状態の製品14を保持して取り出す。
以上の第8の実施の形態の工程において、工程(1)で平面表示パネルマザーガラス基板1のガラス基板1Aの表面に薄い保護部材が施され、工程(2)で平面表示パネル用マザー基板1の下層のガラス基板1Aの保護部材2に第1の保護フィルム31が貼り付けられる。工程(3)で平面表示パネルマザーガラス基板1の上側のシリコン基板にスクライブが行なわれる。また、下側となるガラス基板1Aには保護部材2が施されており、スクライブ時には、平面表示パネルマザーガラス基板1の下面に位置する第1の保護フィルム31によってガラス基板1Aは平面表示パネル用マザー基板を保持するテーブルと直接に接することが無いため、基板表面にキズがつくことから保護される。工程(4)においては、平面表示パネルマザーガラス基板1を反転させ、ブレイク装置のテーブルに載置され、ブレイクバー30によりシリコン基板1Cが分断される。工程(5)において保護フィルム31を剥がしても、この第1の保護フィルム31の粘着力が、その直下の薄い保護部材2より小さいので薄い保護部材2がガラス基板1Aから剥がれることはない。工程(6)ではシリコン基板1Cが分断された平面表示パネル用マザー基板1をスクライブ装置のテーブルに載置し、(1)工程で施された薄い保護部材2の上からガラス基板1Aをスクライブする。この時、カレットが生じても、薄い保護部材2の切断面及びその周辺上に散乱するだけで、ガラス基板1Aには付着しないので、ガラス基板1Aにキズがつくことを回避できる。
工程(7)においては、第2の保護フィルム32をガラス基板1Aに貼り付け、この状態で平面表示パネルマザーガラス基板1の上下を反転させることにより、第2の保護フィルム32が平面表示パネルマザーガラス基板1の下面に位置し、第2の保護フィルム32によってガラス基板1Aは平面表示パネル用マザー基板を保持するテーブルと直接に接することが無いため、基板の表面にキズがつくことから保護される。工程(8)においては、平面表示パネルマザーガラス基板1を反転させ、ブレイク装置のテーブルに載置され、ブレイクバー30によりガラス基板1Aが分断される。
尚、保護部材2は材質がポリエチレンである薄いフィルムを基板に貼り付けるか、使用される用途により選択されて、樹脂膜ポリイミド膜、金属膜、ITO膜、レジスト膜、アルミニウム膜等の保護膜を基板に膜付けさせて形成される。
また、平面表示パネルマザーガラス基板1の分断工程の前の工程において、脆性材料基板に保護部材が施されている場合には、本第8の実施の形態において(1)工程(図15(a)の工程)と図16(a)及び図16(b)の保護部材処理装置361を省略することができる。
さらに、(6)工程、すなわちスクライブ工程において第1のカッターホイール21を用いた場合にはガラス基板1Aにガラス基板1Aをほぼ貫通する深さの垂直クラックを形成することができるため、(8)工程(図15(g)の工程)のブレイク装置368及び(7)工程(図15(f)の工程)のフィルム処理装置367を省略することができる。この場合、(9)工程(図15(h)の工程)において製品14の上下(シリコン基板1Cとガラス基板1A)が入れ替わる。
図15(c)の工程の第1のスクライブ装置のカッターホイールと図15(e)の工程の第2のスクライブ装置のカッターホイールに第1のカッターホイール21と第2のカッターホイール40のそれぞれを適宜組み合わせて用いることにより、図15(a)〜(h)に示された少なくとも一つの工程を省略することができる。
本第8の実施の形態において図15(h)では製品14に保護部材2が施された状態になっているが、保護部材2が不要な場合には適宜保護部材2を剥離させる工程を本実施形態の分断工程の後に追加してもよい。さらに、保護部材2が薄いフィルムであり、第2のフィルム32の粘着力がその薄いフィルムの基板に対する粘着力よりも強い場合には、図15(h)の工程にて製品14を取り出すときに、保護部材2である薄いフィルムがガラス基板1Aから剥がれるので、分断工程においての最終製品は、複数個の分断されたシリコン基板1Cとガラス基板1Aの貼り合わせ基板とされる。
また、本第8の実施の形態において平面表示パネルマザーガラス基板1を構成するガラス基板1Aの材質としてガラス基板の一種である無アルカリガラスを例に挙げたが、他にガラス基板の材質を例えば石英ガラスとしてもよい。
尚、WO 02/057192で開示の分断装置および分断システムで、本第8の実施形態の保護部材を施された貼り合わせ脆性材料基板を分断することが可能である。この場合、例えば、図15(b)、(d)、(f)、(g)の少なくとも一つの工程を省くことが可能であり、図16の第1フィルム処理装置362、第1のブレイク装置364、第2のフィルム処理装置365、第3のフィルム処理装置367、第2のブレイク装置368の少なくとも一台の装置を省くことが可能となる。
本発明の実施の形態の分断方法では、貼り合わせ脆性材料基板として、2つの基板を貼り合わせた構成の、大きな寸法のマザー基板を小さな寸法の複数の平面表示パネルに分断する工程において、特殊な加工がされていない外側の基板面からスクライブする場合について説明をした。しかしながら、特殊な加工がされている内側の基板面からスクライブする場合もある。そうした特殊な加工の例としては、例えば貼り合わせ脆性材料基板の対向面側に形成されている電子制御回路の形成時に用いられたアルミニウム膜やレジスト膜や、貼り合わせ脆性材料基板パネルへの電源や信号供給の為の通電手段としての端子部において、基板内部に形成されているITO膜やクロムめっき膜がある。また、その他の例としては、必要な表示機能を発揮させる為に予め貼り合わせ脆性材料基板の対向面側にアルミニウムの薄膜が形成されていたり、薄いフィルム状のポリイミド膜が貼り付けられていたりする。そうした膜付け処理された部分を分断位置での膜の剥離を避けて精度よく所定の位置で分断する為には、膜が形成されている側からスクライブする必要がある。そうした要求にも本願で開示されたカッターホイールが有効に応じることが可能である。
上述の特殊加工がされて機能層(上述のアルミニウム膜、レジスト膜、ITO膜、クロムめっき膜、ポリイミド膜)が施された脆性材料基板の基板面からスクライブする場合には、一対の脆性材料基板が貼り合わされる前の単板の脆性材料基板に対してスクライブが実施され、所定寸法の大きさの複数の単板の脆性材料基板に分断される。
図30は複数の有機ELディスプレイパネルが構成されたマザー基板の断面図であり、透明なガラス基板152を有しており、このガラス基板152の上に各陽極層153が設けられ、各陽極層153の上にはそれぞれ正孔輸送層154、有機発光層155、電子輸送層156が順次積層され、最上層となる電子輸送層156上には陰極電極157が設けられている。そして、各層は水分に極めて弱いため、各層を大気から遮断させるために封止キャップ159が設けられている。特殊加工が施されて機能層が施された脆性材料基板には上述の有機ELデイスプレイパネルが含まれ、機能層5を上述の陽極層153、正孔輸送層154、有機発光層155、電子輸送層156、陰極電極157、封止キャップ159として以下の説明を行う。
特殊加工がされて機能層5が施された脆性材料基板4の分断時に、機能層5が施された脆性材料基板4を保護する保護部材を機能層5が施された脆性材料基板4の両面に施し、さらにその保護部材の上に保護フィルムを貼り付けて、カレットの飛散からの単板の脆性材料基板の表面の保護性を高め、飛散したカレットを有効的に除去できるようにした場合について説明する。
<第9の実施の形態>
図17(a)〜(e)は、本発明の第9の実施の形態を説明するための工程図である。また、図18はその工程に対応して用いられる装置の配置を示す模式図である。図18(a)は工程順に対応する装置を略一列に並べて配置した例を示す。また、図18(b)は対応する装置を搬送ロボットRの周りに配置させた例である。ガラス基板1Aの表面に機能層5が施されており、ガラス板1Aのガラスの材質が例えば、無アルカリガラスとする。また、カッターホイールには周期的に深さが変化する垂直クラックがガラス基板に対して得られる図25の第2のカッターホイール40を用いた。
(1)まず、保護部材処理装置381は液晶マザーガラス基板の製造工程における偏光板の貼り付け装置に用いられている貼り付け機構と同様の機構あるいは基板を回転させて基板表面に樹脂製の液剤を塗布し膜を形成するスピンコーター等の成膜装置や真空蒸着等の手法を用いて基板を成膜する成膜装置であり、図17(a)に示すように、機能層5が施されたガラス基板1Aの両面には保護部材2が形成される。
(2)次に、この保護部材が形成された機能層5が施されたガラス基板1Aを、搬送ロボットR1によりスクライブ装置382に搬送し、図17(b)に示すように、ガラス基板1Aの機能層5側の保護部材2から第2のカッターホイール40でスクライブすることにより、ガラス基板1Aに周期的に深さが変化した浅い垂直クラックVmを形成する。この垂直クラックVmを形成することにより、以降の装置へ機能層5が施されたガラス基板1Aを搬送する際、上記のマザー基板からその基板の一部分が脱落することを防止することができると同時にブレイク工程での分断操作の簡便化を図ることができる。
(3)その後、このスクライブラインが形成された機能層5が施されたガラス基板1Aをそのままの状態で搬送ロボットR2によりブレイク装置383へ搬送する。
機能層5が施されたガラス基板1Aは機能層5が施された面を例えばテーブル面に接触させて吸引により保持させると、機能層5が破壊されるおそれがあるため、ガラス基板1Aを反転させて、ブレイクバーの押圧によりガラス基板1Aを分断させることができない。このため、機能層5側からスクライブされたスクライブラインが形成された周辺付近のスクライブラインを中心として約6mm〜約12mmの間隔は部材を接触させて押圧可能の領域であるため、図17(c)に示されたコロ36をスクライブラインに沿って圧接転動させることにより、ガラス基板1Aをスクライブラインに沿って分断させる。コロ36はその中央部の外周部が削りとられ全周に凹部が形成され、スクライブラインを挟んだ両側の領域を押圧することにより、スクライブラインの両側の領域にスクライブラインに向かう方向とは反対方向に力を加えて両側の領域を押し広げることにより、ガラス基板1Aに形成された周期的に深さが変化した浅い垂直クラックVmを垂直クラックVMに伸展させて、ガラス基板1Aが分断される。
(4)そして、この分断された機能層5が施されたガラス基板1Aをそのままの状態で搬送ロボットR3により保護部材切断装置384へ搬送し、図17(d)に示すように、ガラス基板1Aの下側の保護部材2をフィルムカッター35でスクライブラインに沿って切断する。
(5)次に、この機能層5が施されたガラス基板1Aを搬送ロボットR4により分離装置385へ搬送する。この分離装置385には、球面形状のテーブルとテーブル載置される基板をテーブル吸引固着する吸引手段とテーブルの上方へ基板を突き上げる突き上げピンと製品をピックアップするロボットrを備えており、図17(e)に示すように、球面形状のテーブル(図17では基板が分離されている状態をわかり易くするため平面状のテーブルで図示)に機能層5が施されたガラス基板1Aを載置させ、吸引固着させて製品15毎に分離する。そして、上記の球面形状のテーブルの下側よりピンを製品15へ向けて突き出すとともにロボットrにて製品15を保持して取り出す。
以上の第9の実施の形態の工程において、工程(1)で機能層5が施されたガラス基板1Aの両面に薄い保護部材2がほどこされ、工程(2)でのスクライブはこの薄い保護部材2上で行なわれる。この時、カレットが生じても、薄い保護部材の切断面及びその周辺領域上に散乱するだけで、ガラス基板1Aには付着しないので、ガラス基板1Aにキズがつくことを回避できる。また、保護部材2によってガラス基板1Aはガラス基板1Aを保持するテーブルと直接に接することが無いため、基板表面にキズがつくことから保護される。工程(3)においては、ガラス基板1Aがスクライブされたそのままの状態でブレイク装置のテーブルに載置され、コロ36によりガラス基板1Aが分断される。工程(4)においては、ガラス基板1Aの下面に施された保護部材をガラス基板1Aの下面よりスクライブラインに沿って切断する。
尚、保護部材2は材質がポリエチレンである薄いフィルムを基板に貼り付けるか、使用される用途により選択されて、樹脂膜ポリイミド膜、金属膜、ITO膜、レジスト膜、アルミニウム膜等の保護膜を基板に膜付けさせて形成される。
また、特殊加工がされて機能層が施された脆性材料基板の分断工程の前の工程において、特殊加工がされて機能層が施された脆性材料基板に保護部材が施された場合には、本第9の実施形態において(1)の工程(図17(a)の工程)と図18(a)及び図18(b)の保護部材処理装置381を省略することができる。
さらに、(2)工程、すなわちスクライブ工程において第1のカッターホイール21を用いた場合にはガラス基板1Aにガラス基板1Aをほぼ貫通する深さの垂直クラックを形成することができるため、この場合、(3)の工程(図17(c)の工程)と図18(a)及び図18(b)のブレイク装置383を省略することができる。
また、特殊加工がされて機能層が施された脆性材料基板が図30に示された複数の有機ELディスプレイパネルが構成されたマザー基板場合には、ガラス基板の上面の機能層は封止キャップ159により密閉されているので、機能層に保護部材を施さなくても機能層はカレットの飛散から保護されるため、図17図におけるガラス基板の機能層側の保護部材2を施さなくてもよい。
また、(5)の工程で取り出された製品15の保護部材2は本実施の形態9の分断工程の後の工程で剥離処理される場合もある。
尚、WO 02/057192で開示の分断装置および分断システムで、本第9の実施形態の保護部材を施された機能層が施された脆性材料基板を分断することが可能である。この場合、例えば、図17(c)、(d)の少なくとも一つの工程を省くことが可能であり、図18の第の1ブレイク装置383、保護部材切断装置384を省くことが可能となる。
<第10の実施の形態>
図19(a)〜(h)は、本発明の第10の実施の形態を説明するための工程図である。また、図20はその工程に対応して用いられる装置の配置を示す模式図である。図20(a)は工程順に対応する装置を略一列に並べて配置した例を示す。また、図20(b)は対応する装置を搬送ロボットRの周りに配置させた例である。ガラス基板1Aの表面に機能層5が施されており、ガラス板1Aのガラスの材質が例えば、無アルカリガラスとする。また、カッターホイールには周期的に深さが変化する垂直クラックがガラス基板に対して得られる図25の第2のカッターホイール40を用いた。
(1)まず、保護部材処理装置401は液晶マザーガラス基板の製造工程における偏光板の貼り付け装置に用いられている貼り付け機構と同様の機構あるいは基板を回転させて基板表面に樹脂製の液剤を塗布し膜を形成するスピンコーター等の成膜装置や真空蒸着等の手法を用いて基板を成膜する成膜装置であり、図19(a)に示すように、機能層5が施されたガラス基板1Aの両面には保護部材2が形成されている。
(2)次に、この機能層5が施されたガラス基板1Aを、搬送ロボットR1により第1のフイルム処理装置402に搬送する。第1のフィルム処理装置402は液晶マザーガラス基板の製造工程における偏光板の貼り付け装置に用いられている貼り付け機構と同様の機構を備えており、図19(b)に示すように、機能層5が施されたガラス基板1Aの下面の保護部材2の面にこの保護部材2と比べて、厚みが大きく、かつ、粘着力の弱い第1の保護フィルム31を貼り付ける。なお、この第1の保護フィルム31は、厚さは40〜80μmである。
(3)次に、この第1の保護フィルム31を貼り付けた機能層5が施されたガラス基板1Aを、搬送ロボットR2によりスクライブ装置403に搬送し、図19(c)に示すように、ガラス基板1Aの上側の保護部材2から第2のカッターホイール40でスクライブすることにより、ガラス基板1Aに周期的に深さが変化した浅い垂直クラックVnを形成する。この垂直クラックVnを形成することにより、以降の装置への機能層5が施されたガラス基板1Aを搬送する際、上記のマザー基板からその基板の一部分が脱落することを防止することができると同時にブレイク工程での分断操作の簡便化を図ることができる。
(4)その後、このスクライブされた機能層5が施されたガラス基板1Aを搬送ロボットR3により第2のフィルム処理装置404へ搬送する。この第2のフィルム処理装置404には、液晶マザーガラス基板の製造工程における偏光板の貼り付け装置に用いられている貼り付け機構と同様の機構を備えており、図19(d)に示すように、ガラス基板1Aの上面の保護部材2に保護部材2と比べて厚みが大きく、かつ、粘着力の弱い第2の保護フィルム32を貼り付ける。この第2の保護フィルム32は、第1の保護フィルム31同様、厚さは40〜80μmである。
(5)その後、この第2の保護フィルム32を貼り付けた機能層5が施されたガラス基板1Aをそのままの状態で搬送ロボットR4によりブレイク装置405へ搬送する。
機能層5が施されたガラス基板1Aは機能層5が施された面を例えばテーブル面に接触させて吸引により保持させると、機能層5が破壊されるおそれがあるため、ガラス基板1Aを反転させて、ブレイクバーの押圧によりガラス基板1Aを分断することができない。このため、機能層5側からスクライブされたスクライブラインが形成された周辺付近のスクライブラインを中心として約6mm〜約12mmの間隔は部材を接触させて押圧可能の領域であるため、図19(e)に示されたコロ36をスクライブラインに沿って圧接転動させることにより、ガラス基板1Aをスクライブラインに沿って分断させる。コロ36はその中央部の外周部が削りとられ全周に凹部が形成され、スクライブラインの両側の領域を押圧することにより、スクライブラインの両側の領域にスクライブラインに向かう方向とは反対方向に力を加えてその領域を押し広げることにより、ガラス基板1Aに形成された周期的に深さが変化した浅い垂直クラックVnを垂直クラックVNに伸展させて、ガラス基板1Aが分断される。
(6)そして、この分断された機能層5が施されたガラス基板1Aをそのままの状態で搬送ロボットR5により第3のフィルム処理装置406へ搬送する。第3のフィルム処理装置406では少なくとも1つの吸引パッドを備えたロボットにより、吸着パッドで第2の保護フィルム32の一つのコーナーを吸引保持し、この吸着パッドをガラス基板1Aの対角線方向に移動させるとともに上昇させて第2の保護フィルム32を剥がす。
(7)そして、この機能層5が施されたガラス基板1Aをそのままの状態で搬送ロボットR6により保護部材切断装置407へ搬送し、図19(g)に示すように、ガラス基板1Aの下側の保護部材2と第1の保護フィルム31をフイルムカッター35でスクライブラインに沿って切断する。
(8)次に、この機能層5が施されたガラス基板1Aを搬送ロボットR7により分離装置408へ搬送する。この分離装置408には、球面形状のテーブルとテーブル載置される基板をテーブル吸引固着する吸引手段とテーブルの上方へ基板を突き上げる突き上げピンと製品をピックアップするロボットrを備えており、図19(h)に示すように、球面形状のテーブル(図19では基板が分離されている状態をわかり易くするため平面状のテーブルで図示)に機能層5が施されたガラス基板1Aを載置させ、吸引固着させて製品16毎に分離する。そして、上記の球面形状のテーブルの下側よりピンを製品16へ向けて突き出すとともにロボットrにて製品16を保持して取り出す。
以上の第10の実施の形態の工程において、工程(1)で機能層5が施されたガラス基板1Aの両面に保護部材2が貼り付けられ、工程(2)で機能層5が施されたガラス基板1Aの下面の保護部材面に第1の保護フィルム31が貼り付けられて、工程(3)のスクライブはこの保護部材上で行なわれる。この時、カレットが生じても、薄いフィルム2の切断面及びその周辺領域上に散乱するだけで、ガラス基板1Aには付着しないので、ガラス基板1Aにキズがつくことを回避できる。また、ガラス基板の下側には、第1の保護フィルム31が貼り付けられており、スクライブ時には、機能層5が施されたガラス基板1Aの下面に位置する第1の保護フィルム31によってガラス基板1Aは機能層5が施されたガラス基板1Aを保持するテーブルと直接に接することが無いため、基板表面にキズがつくことから保護される。工程(4)においては、機能層5が施されたガラス基板1Aの機能層側の保護部材2の上に第2の保護フィルム32が貼られ、工程(5)においては第2の保護フィルム32が貼られた機能層5が施されたガラス基板1Aをそのままの状態でブレイク装置のテーブルに載置させ、コロ36によりガラス基板1Aが分断される。工程(6)において第2の保護フィルム32を剥がしても、この第2の保護フィルム32の粘着力が、その直下の保護部材2より弱いので保護部材2が機能層5が施されたガラス基板1Aから剥がれることはない。工程(7)においては、ガラス基板1Aの下側の保護部材2と第1の保護フィルム31がフィルムカッター35でスクライブラインに沿って切断される。
尚、保護部材2は材質がポリエチレンである薄いフィルムを基板に貼り付けるか、使用される用途により選択されて、樹脂膜ポリイミド膜、金属膜、ITO膜、レジスト膜、アルミニウム膜等の保護膜を基板に膜付けさせて形成される。また、保護フィルムの材質としてはポリエチレンを使用することが望ましい。
また、特殊加工がされて機能層が施された脆性材料基板の分断工程の前の工程において、特殊加工がされて機能層が施された脆性材料基板に保護部材が施された場合には、本第10の実施形態において(1)の工程(図19(a)の工程)と図20(a)及び図20(b)の保護部材処理装置401を省略することができる。
さらに、(3)の工程、すなわちスクライブ工程において第1のカッターホイール21を用いた場合にはガラス基板1Aにガラス基板1Aをほぼ貫通する深さの垂直クラックを形成することができるため、この場合、(4)の工程(図19(d)の工程)、(5)の工程(図19(e)の工程)と(6)の工程(図19(f)の工程)及び図20(a)、(b)の第2のフィルム処理装置404、ブレイク装置405と第3のフィルム処理装置406を省くことができる。
また、(8)の工程で取り出された製品16の保護部材2は第10の本実施の形態の分断工程の後の工程で剥離処理される場合もある。
さらに、保護部材2が薄いフィルムであり、第1のフィルム31と第2のフィルム32の粘着力がその薄いフィルムの基板に対する粘着力よりも強い場合には、図19(f)の工程にて第2の保護フィルム32を剥がすとき、及び図19(h)の工程にて製品16を取り出すときに、保護部材2である薄いフィルムが機能膜5が施されたガラス基板1Aから剥がれるので、分断工程においての最終製品は、複数個の分断された機能膜が施されたガラス基板とされる。
また、特殊加工がされて機能層が施された脆性材料基板が図30に示された複数の有機ELディスプレイパネルが構成されたマザー基板場合には、ガラス基板の上面の機能層は封止キャップ159により密閉されているので、機能層5に保護部材2および第2の保護フィルム32を施さなくても機能層はカレットの飛散から保護されるため、図19(a)〜(h)におけるガラス基板の機能層側の保護部材2と第2の保護フィルムを施さなくてもよく、(4)と(6)の工程を省くことができる。
尚、WO 02/057192で開示の分断装置および分断システムで、本第10の実施形態の保護部材を施された機能層が施された脆性材料基板を分断することが可能である。この場合、例えば、図19(b)、(d)、(e)、(f)、(g)の少なくとも一つの工程を省くことが可能であり、図20の第1のフィルム装置402、第2のフィルム装置404、第1のブレイク装置405、第3のフィルム装置406、保護部材切断装置407を省くことが可能となる。
<第11の実施の形態>
図21(a)〜(h)は、本発明の第11の実施の形態を説明するための工程図である。また、図22はその工程に対応して用いられる装置の配置を示す模式図である。図22(a)は工程順に対応する装置を略一列に並べて配置した例を示す。また、図22(b)は対応する装置を搬送ロボットRの周りに配置させた例である。脆性材料基板の一種である平面表示パネルマザーガラス基板1の分断工程に本発明を適用する。平面表示パネルマザーガラス基板1の一方側のガラス基板をガラス基板1A、他方側のガラス基板をガラス基板1Bとし、ガラス基板1A及びガラス基板1Bのガラスの材質が例えば、無アルカリガラスとする。また、カッターホイールには周期的に深さが変化する垂直クラックがガラス基板に対して得られる図25の第2のカッターホイール40を用いた。
(1)まず、第1のフィルム処理装置421は液晶マザーガラス基板の製造工程における偏光板の貼り付け装置に用いられている貼り付け機構と同様の機構を備えており、図21(a)に示すように、平面表示パネルマザーガラス基板1の両面に薄い保護部材2の薄いフィルムを貼り付ける。この薄い保護部材2の薄いフィルムは上記基板の表面にFPD用として必要とされる各種加工処理が施された直後で分断に先立って貼り付けられることが好ましく、厚さが10μm前後である。また、下層のガラス基板1B側の薄い保護部材2の薄いフィルム上にこの薄い保護部材2の薄いフィルムと比べて厚みが大きく、かつ、粘着力の弱い第1の保護フィルム31を貼り付ける。なお、この第1の保護フィルム31は、厚さは40〜80μmである。
(2)次に、この平面表示パネルマザーガラス基板1を、搬送ロボットR1により第1のスクライブ装置422に搬送し、図21(b)に示すように、上層のガラス基板側の薄い保護部材2の薄いフィルム側から第2のカッターホイール40でスクライブすることにより、上層のガラス基板1Aに周期的に深さが変化した浅い垂直クラックVoを形成する。この垂直クラックVoを形成することにより、以降の装置への平面表示パネルマザーガラス基板1を搬送する際、上記のマザーガラス基板からそのガラス基板の一部分が脱落することを防止することができると同時にブレイク工程での分断操作の簡便化を図ることができる。
(3)その後、この第1の保護フィルム31を貼り付けた平面表示パネルマザーガラス基板1を搬送ロボットR2により第2のフィルム処理装置423へ搬送する。この第2のフィルム処理装置423には、液晶マザーガラス基板の製造工程における偏光板の貼り付け装置に用いられている貼り付け機構と同様の機構を備えており、図21(c)に示すように、その上層のガラス基板1A上に薄い保護部材2の薄いフィルムと比べて厚みが大きく、かつ、粘着力の強い第2の保護フィルム32を貼り付ける。この第2の保護フィルム32は、第1の保護フィルム31同様、厚さは40〜80μmである。
(4)さらに、この平面表示パネルマザーガラス基板1を、ガラス基板1Aが下層側になるように反転させ、搬送ロボットR3により第1のブレイク装置424に搬送し、図21(d)に示すように、ガラス基板1B側をブレイクバー30で加圧することにより、ガラス基板1Aに形成された周期的に深さが変化した浅い垂直クラックVoを垂直クラックVOに伸展させて、ガラス基板1Aが分断される。
(5)そして、この平面表示パネルマザーガラス基板1を搬送ロボットR4により第3のフィルム処理装置425へ搬送し、少なくとも1つの吸引パッドを備えたロボットにより、吸着パッドで第1の保護フィルム31の一つのコーナーを吸引保持し、この吸着パッドを平面表示パネルマザーガラス基板1の対角線方向に移動させるとともに上昇させて第1の保護フィルム31を剥がす。
(6)次に、この平面表示パネルマザーガラス基板1を搬送ロボットR5により第2のスクライブ装置426へ搬送し、図21の(e)に示すように、この第1の保護フィルム31を剥がした平面表示パネルマザーガラス基板1のガラス基板1Bをその薄い保護部材2の薄いフィルム側から第2のカッターホイール40でスクライブすることにより、上層に位置させたガラス基板1Bに周期的に深さが変化した浅い垂直クラックVpを形成する。この垂直クラックVpを形成することにより、以降の装置へ平面表示パネルマザーガラス基板を搬送する際、上記のマザーガラス基板からそのガラス基板の一部分が脱落することを防止することができる。
(7)その後、この平面表示パネルマザーガラス基板1を搬送ロボットR6により第4のフィルム処理装置427へ搬送する。この第4のフィルム処理装置427には、液晶マザーガラス基板の製造工程における偏光板の貼り付け装置に用いられている貼り付け機構と同様の機構を備えており、図21(f)に示すように、その上層に位置させたガラス基板1B上の薄い保護部材2の薄いフィルム上に、さらに、第2の保護フィルム32を貼り付ける。
(8)さらに、この平面表示パネルマザーガラス基板1を、このガラス基板1Bが下層側になるように反転させ、搬送ロボットR7により第2のブレイク装置428へ搬送し、図21(g)に示すように、上層に位置させたガラス基板1A側をブレイクバー30で加圧することにより、ガラス基板1Bに形成された周期的に変化した浅い垂直クラックVpを垂直クラックVPに伸展させてガラス基板1Bが分断される。
(9)次に、この平面表示パネルマザーガラス基板1を搬送ロボットR8により第5のフィルム処理装置429へ搬送し、図21(h)に示すように、ガラス基板1Aに貼られた第2の保護フィルム32を、少なくとも1つの吸引パッドを備えたロボットにより、吸着パッドで第2の保護フィルム32の一つのコーナーを吸引保持し、この吸着パッドを平面表示パネルマザーガラス基板の対角線方向に移動させるとともに上昇させて薄い保護部材2の薄いフィルムとともに上層に位置させたガラス基板1Aから剥離させる。
(10)次に、この平面表示パネルマザーガラス基板1を搬送ロボットR9により分離装置430へ搬送する。この分離装置430には、球面形状のテーブルとテーブル載置される基板をテーブル吸引固着する吸引手段とテーブルの上方へ基板を突き上げる突き上げピンと製品をピックアップするロボットrを備えており、図21(i)に示すように、球面形状のテーブル(図21では基板が分離されている状態をわかり易くするため平面状のテーブルで図示)に平面表示パネルマザーガラス基板1を載置し、吸引固着させて垂直クラックVO、VPに沿って製品17毎に分離する。そして、図示はしていないが、UV照射してガラス基板1Bに貼られた第2の保護フィルム32及び薄い保護部材2の薄いフィルムの粘着力を弱め、上記の球面形状のテーブルの下側よりピンを製品17へ向けて突き出すとともにロボットrにて製品17を保持して取り出す。
以上の第11の実施の形態の工程において、工程(1)で平面表示パネルマザーガラス基板1の両面に薄い保護部材2の薄いフィルムが貼り付けられ、工程(2)でのスクライブはこの薄い保護部材2の薄いフィルム上で行なわれる。この時、カレットが生じても、薄い保護部材2の薄いフィルムの切断面及びその周辺領域上に散乱するだけで、ガラス基板1Aには付着しないので、ガラス基板1Aにキズがつくことを回避できる。また、下側となるガラス基板には、第1の保護フィルム31が貼り付けられており、スクライブ時には、平面表示パネルマザーガラス基板1の下面に位置する第1の保護フィルム31によってガラス基板1Bは平面表示パネル用マザー基板を保持するテーブルと直接に接することが無いため、基板表面にキズがつくことから保護される。工程(3)においては、ガラス基板1A上に第2の保護フィルムが貼られ、工程(4)においてはガラス基板1Aが下層側になるように平面表示パネル用マザー基板を反転させ、第1のブレイク装置のテーブルに載置され、ブレイクバー30によりガラス基板1Aが分断される。工程(5)において保護フィルム31を剥がしても、この第1の保護フィルム31の粘着力が、その直下の薄い保護部材2の薄いフィルムより小さいので薄い保護部材2の薄いフィルムがガラス基板1Bから剥がれることはない。工程(7)においては、第2の保護フィルム32をガラス基板1Bに貼り付け、この状態で平面表示パネルマザーガラス基板1の上下を反転させることにより、第2の保護フィルム32が平面表示パネルマザーガラス基板1の下面に位置し、第2の保護フィルム32によってガラス基板1Aは平面表示パネル用マザー基板を保持するテーブルと直接に接することが無いため、基板表面にキズがつくことから保護される。また、工程(9)においては、第2の保護フィルム32をガラス基板1Aに貼り付けた後、剥がすと第2の保護フィルム32の粘着力が、その直下の薄い保護部材2の薄いフィルムより粘着力が大きいのでその直下の薄い保護部材2の薄いフィルムとともにガラス基板1Aから剥がれる。この工程により、ガラス基板1A上に残存するカレットが第2の保護フィルム32とともに除去される。
<第12の実施の形態>
脆性材料基板の一種であるガラス基板とシリコン基板を互いに対向して貼り合わせて形成される反射型プロジェクター用基板の分断方法に本発明を適用した実施例について説明する。反射型プロジェクター用基板の一方側のガラス基板をガラス基板1A、他方側のシリコン基板をシリコン基板1Cとし、ガラス基板1Aのガラスの材質が例えば、無アルカリガラスとする。また、カッターホイールには、垂直クラックの深さがガラス基板内で周期的に変化するクラックが得られる図25の第2のカッターホイール40を用いた。
シリコン基板1Cを図25の第2のカッターホイール40でスクライブしたときに得られる垂直クラックは連続した浅いものとなる。
従って、上記の条件での分断工程は図21のガラス基板1Bがシリコン基板1Cに置き替わるのみで第1の実施形態を示す図21と同一の分断工程となる。このためここでは分断工程の説明を省略する。
<第13の実施の形態>
脆性材料基板の一種であるガラス基板とガラス基板を互いに対向して貼り合わせて形成される透過型プロジェクター用基板の分断工程に本発明を適用した実施例について説明する。透過型プロジェクター用基板の一方側のガラス基板をガラス基板1A、他方側のガラス基板を1Bとし、ガラス基板1A及びガラス基板1Bのガラスの材質が例えば、石英ガラスとする。また、カッターホイールには図23の第1のカッターホイール21または図25の第2のカッターホイール40を用いた。
図21のガラス基板1A及びガラス基板1Bの材質が石英のような硬質脆性材料であるため、スクライブ時に形成される垂直クラックは第1の実施形態で浅い周期的に深さが変化していたものとは異なり、連続した浅いものとなる。
上記の条件での分断工程は第11の実施の形態を示す図21と同一の分断工程となる。このためここでは分断工程の説明を省略する。
<第14の実施の形態>
脆性材料基板の一種であるガラス基板とシリコン基板を互いに対向して貼り合わせて形成される反射型プロジェクター用基板の分断方法に本発明を適用した実施例について説明する。反射型プロジェクター用基板の一方側のガラス基板をガラス基板1A、他方側のシリコン基板をシリコン基板1Cとし、ガラス基板1Aのガラスの材質が例えば、石英ガラスとする。また、カッターホイールには図23の第1のカッターホイール21または図25の第2のカッターホイール40を用いた。
図21のガラス基板1Aの材質が石英のような硬質脆性材料であるため、ガラス基板1Aのスクライブ時に形成される垂直クラックは第11の実施の形態で周期的に深さが変化していた浅い垂直クラックとは異なり、連続した浅いものとなり、シリコン基板1Cに形成される垂直クラックも連続した浅いものとなる。
したがって、上記の条件での分断工程は第11の実施の形態を示す図21と同一の分断工程となる。このためここでは分断工程の説明を省略する。
<第15の実施の形態>
脆性材料基板の一種であるガラス基板を互いに対向して貼り合わせて形成される平面表示パネルマザーガラス基板1の分断方法に本発明を適用した実施例について説明する。平面表示パネルマザーガラス基板1の一方側のガラス基板をガラス基板1A、他方側のガラス基板をガラス基板1Bとし、ガラス基板1A及びガラス基板1Bのガラスの材質が例えば、無アルカリガラスとする。また、カッターホイールにはガラス基板を板厚方向に略貫通する長い垂直クラックが得られる図23の第1のカッターホイール21を用いた。
上記の条件での分断工程は第11の実施の形態の分断工程を示した図21より(d)と(g)の工程が不要となり、(h)と(i)の工程でガラス基板1Aと1Bの上下が入れ替わり、ガラス基板1Bが上層の基板、ガラス基板1Aが下層の基板となる。また(b)と(e)の工程(スクライブ工程)ではガラス基板1Aとガラス基板1Bにガラス基板を板厚方向に略貫通する長い垂直クラックが得られる。
<第16の実施の形態>
脆性材料基板の一つであるガラス基板とシリコン基板を互いに対向して貼り合わせて形成される反射型プロジェクター用基板の分断方法に本発明を適用した実施例について説明する。反射型プロジェクター用基板11の一方側の基板をガラス基板1A、他方側の基板をシリコン基板1Cとし、ガラス基板1Aのガラスの材質を例えば、無アルカリガラスとする。また、カッターホイールにはガラス基板を板厚方向に略貫通する長い垂直クラックが得られる図23の第1のカッターホイール21を用いた。
上記の条件においてガラス基板1Aをスクライブすると、ガラス基板を板厚方向に略貫通する長い垂直クラックが得られ、一方シリコン基板1Cをスクライブすると連続した浅い垂直クラックが得られる。
上記の条件の分断工程は第11の実施の形態の分断工程を示した図21において、ガラス基板1Bをシリコン基板1Cに置き換えて、(a)の工程においてはシリコン基板1Cに貼られる薄い保護部材2の薄いフィルムと第1の保護フィルム31が省略される。そして(d)と(f)と(h)の工程が不要で、(g)の工程からプロジェクター用基板を反転させて分離装置のテーブルに載せられる。
また、第16の実施の形態ではガラス基板1Aをスクライブした後、シリコン基板1Cをスクライブし、ブレイクする例を示したが、初めに、シリコン基板1Cをスクライブし、ブレイクした後にガラス基板1Aをスクライブしてもよい。
さらに、スクライブ時に発生するカレットの影響を最小限にくい止めるために、シリコン基板1Cの表面にも、適宜工程に応じて、薄いフイルムや保護フィルムが貼り付けられていることが好ましい。
また、本発明では薄い保護部材2の薄いフィルム、第1の保護フィルム31、第2の保護フィルム32、第3の保護フィルム33の材質としてポリエチレンを使用したが、伸縮性のあるフィルム材料であればポリエチレンに限らず使用できる。
図22(a)は第11の実施の形態で示された平面表示パネルマザーガラス基板の分断工程に倣って、この分断工程に含まれる装置を一直線上に配した、貼り合わせ脆性材料基板の分断装置を示した図である。この分断装置の動作は第11の実施の形態の工程の説明の箇所で既に説明されているので省略する。
また、第15の実施の形態及び第16の実施の形態のように不要な工程がある場合は、その不要な工程に対応する加工装置及びその加工装置へ搬送する搬送ロボットが図22(a)に示された自動分断ライン装置から取り除かれる。
図22(b)は図22(a)の分断装置の個々の加工装置の配置をクラスター型にしたもので、第1のスクライブ装置422〜第5のフィルム処理装置429の8つの加工装置を円状に配した構成である。上記の8つの加工装置間の搬送は1台の搬送ロボットRで行い、第1のフィルム処理装置421から第1のスクライブ装置422への搬送は搬送ロボットR1が行い、第5のフィルム処理装置429から分離装置430への搬送は搬送ロボットR9が行う。
図22(b)ではスクライブ装置422〜第5のフィルム処理装置429の8つの加工装置を反時計回りに順に配した構成としているが、自動分断装置ラインの加工タクトタイムの向上やライン装置を構成する各構成装置の設置スペースの制限のために、上記8つの加工装置の配置は必ずしも順番に配置しなくてもよい。また、第15の実施の形態及び第16の実施の形態のように不要な工程がある場合は、その不要な工程の加工装置及びその加工装置へ搬送する搬送ロボットを図22(b)に示された自動分断装置ラインの構成装置には含ませなくてもよい。
尚、WO 02/057192で開示の分断装置および分断システムで、本第13〜16の実施形態の薄いフィルム(保護部材)が施された貼り合わせ脆性材料基板を分断することが可能である。この場合、例えば、図21(a)、(c)、(d)(f)、(g)、(h)の少なくとも一つの工程を省くことが可能であり、図22の第1のフィルム処理装置421、第2のフィルム処理装置423、第1のブレイク装置424、第3のフィルム処理装置425、第4のフィルム処理装置427、第2のブレイク装置428、第5のフィルム処理装置429を省くことが可能となる。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明にかかる脆性材料基板の分断方法及びその方法を用いた分断装置は、スクライブ工程において発生するカレットは貼り合わせ脆性材料基板に付着せず、貼り合わせ脆性材料基板をキズつけない。その結果、品質のよい、信頼性の高い製品を供給できる点で有益である。さらに、フィルムを貼り付けた状態の脆性材料基板の材質特性に合わせた分断が可能となり、更に、必要に応じて適宜、垂直クラックが形成される形態を変化させることができ、信頼性の高い製品を高い歩留りで実現できる点でも有用である。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の第1実施の形態を説明するための工程図である。
図2は、図1の実施の形態に用いられる各構成装置の配置を示す模式図である。
図3は、本発明の第2実施の形態を説明するための工程図である。
図4は、図3の実施の形態に用いられる各構成装置の配置を示す模式図である。
図5は、本発明の第3実施の形態を説明するための工程図である。
図6は、図5の実施の形態に用いられる各構成装置の配置を示す模式図である。
図7は、本発明の第4実施の形態を説明するための工程図である。
図8は、図7の実施の形態に用いられる各構成装置の配置を示す模式図である。
図9は、本発明の第5実施の形態を説明するための工程図である。
図10は、図9の実施の形態に用いられる各構成装置の配置を示す模式図である。
図11は、本発明の第6実施の形態を説明するための工程図である。
図12は、図11の実施の形態に用いられる各構成装置の配置を示す模式図である。
図13は、本発明の第7実施の形態を説明するための工程図である。
図14は、図13の実施の形態に用いられる各構成装置の配置を示す模式図である。
図15は、本発明の第8実施の形態を説明するための工程図である。
図16は、図15の実施の形態に用いられる各構成装置の配置を示す模式図である。
図17は、本発明の第9実施の形態を説明するための工程図である。
図18は、図17の実施の形態に用いられる各構成装置の配置を示す模式図である。
図19は、本発明の第10実施の形態を説明するための工程図である。
図20は、図19の実施の形態に用いられる各構成装置の配置を示す模式図である。
図21は、本発明の第11実施の形態を説明するための工程図である。
図22は、図21の実施の形態に用いられる各構成装置の配置を示す模式図である。
図23は、本発明に適用される第1のカッターホイールの例を示す側面図及び部分拡大図である。
図24は、本発明に適用されるカッターホイールの他の刃先形状を示す部分拡大図である。
図25は、本発明に適用される第2のカッターホイールの他の例を示す側面図である。
図26は、本発明に適用されるカッターホイールの刃先稜線の形態を示す図である。
図27は、本発明に適用されるザーボモータを用いたスクライブヘッドの側面図である。
図28は、本発明に適用されるザーボモータを用いたスクライブヘッドの主要部の正面図である。
図29は、本発明に適用されるサーボモータを用いたスクライブヘッドの別の一例を示す正面図である。
図30は、複数の有機ELディスプレイパネルが構成されたマザー基板の断面図である。
図31は、従来の貼り合わせ脆性材料基板を分断する工程を説明するための図である。
Claims (12)
- 脆性材料基板にスクライブラインを刻設すると同時に、前記スクライブラインから前記脆性材料基板の板厚方向へ延びる垂直クラックを形成する脆性材料基板の分断方法において、
前記スクライブラインを形成するスクライブヘッドは、
刃先稜線に溝が形成されたカッターホイールと、
前記カッターホイールを回転自在に支持するチップホルダーと、
を備え、
前記脆性材料基板の少なくとも一方の基板の表面に保護部材が施された状態で、前記チップホルダーを水平方向に移動させることにより、前記保護部材の上で前記カッターホイールを圧接転動させ、前記脆性材料基板にスクライブラインを刻設すると同時に、前記スクライブラインから前記脆性材料基板の板厚方向へ延びる垂直クラックを形成する第1のスクライブ工程を具備することを特徴とする脆性材料基板の分断方法。 - 請求項1に記載の脆性材料基板の分断方法において、
前記スクライブ工程の前に前記脆性材料基板の少なくとも一方の基板の表面に保護部材を施こす保護部材処理工程を具備することを特徴とする脆性材料基板の分断方法。 - 請求項1に記載の脆性材料基板の分断方法において、
前記スクライブ工程の後、前記脆性材料基板をブレイクさせるブレイク工程を具備することを特徴とする脆性材料基板の分断方法。 - 請求項3に記載の脆性材料基板の分断方法において、
スクライブ工程後、該脆性材料基板がブレイクされる前、スクライブされた第1の基板面側の保護部材に第1の保護フィルムを貼り付ける第1のフィルム処理工程を具備することを特徴とする脆性材料基板の分断方法。 - 請求項4に記載の脆性材料基板の分断方法において、
前記スクライブ工程前、スクライブされる第1の基板面とは異なる第2の基板面に第2の保護フィルムを貼り付ける第2のフィルム処理工程を具備することを特徴とする脆性材料基板の分断方法。 - 請求項5に記載の脆性材料基板の分断方法において、
前記ブレイク工程の後、前記第2の保護フィルムを剥離させる第3のフィルム処理工程を具備することを特徴とする脆性材料基板の分断方法。 - 脆性材料基板にスクライブラインを刻設すると同時に、前記スクライブラインから前記脆性材料基板の板厚方向へ延びる垂直クラックを形成する脆性材料基板の分断装置において、
前記スクライブラインを形成するスクライブヘッドは、
刃先稜線に溝が形成されたカッターホイールと、
前記カッターホイールを回転自在に支持するチップホルダーと、
を備え、
前記脆性材料基板の少なくとも一方の基板の表面に保護部材が施された状態で、前記チップホルダーを水平方向に移動させることにより、前記保護部材の上で前記カッターホイールを圧接転動させ、前記脆性材料基板にスクライブラインを刻設すると同時に、前記スクライブラインから前記脆性材料基板の板厚方向へ延びる垂直クラックを形成する第1のスクライブ装置を具備することを特徴とする脆性材料基板の分断装置。 - 請求項7に記載の脆性材料基板の分断装置において、
前記脆性材料基板の少なくとも一方の基板の表面に保護部材を施こす保護部材処理装置を具備することを特徴とする脆性材料基板の分断装置。 - 請求項7に記載の脆性材料基板の分断装置において、
前記脆性材料基板をブレイクさせるブレイク装置を具備することを特徴とする脆性材料基板の分断装置。 - 請求項9に記載の脆性材料基板の分断装置において、
スクライブされる第1の基板面に第1の保護フィルムを貼り付ける第1のフィルム処理装置を具備することを特徴とする脆性材料基板の分断装置。 - 請求項10に記載の脆性材料基板の分断装置において、
前記第1の基板面とは異なる第2の基板面に第2の保護フィルムを貼り付ける第2のフィルム処理装置を具備することを特徴とする脆性材料基板の分断装置。 - 請求項11に記載の脆性材料基板の分断装置において、
前記第2の保護フィルムを剥離させる第3のフィルム処理装置を具備することを特徴とする脆性材料基板の分断装置。
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