JPH11179694A - 基板の切断方法および切断装置 - Google Patents

基板の切断方法および切断装置

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JPH11179694A
JPH11179694A JP9348331A JP34833197A JPH11179694A JP H11179694 A JPH11179694 A JP H11179694A JP 9348331 A JP9348331 A JP 9348331A JP 34833197 A JP34833197 A JP 34833197A JP H11179694 A JPH11179694 A JP H11179694A
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substrate
cutting
dicing
dicing tape
mounting table
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JP9348331A
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Yoshinori Harada
吉典 原田
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Original Assignee
Sharp Corp
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  • Liquid Crystal (AREA)
  • Nonmetal Cutting Devices (AREA)
  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板外周部および基板全体の特定部分を所定
の寸法に切断する基板切断方法において、加工精度に優
れ、切断除去エリアの幅が狭くても優れた切断性を得る
ことができると共に、ランニングコストを下げ、生産性
を向上することができる基板の切断方法および装置を提
供する。 【解決手段】 切断されるTFT基板2において、切断
ライン6の裏面にのみダイシングテープ8を貼付し、ダ
イヤモンドブレード13によって、上記切断ライン6の
ダイシング切断を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一方の面に、電気
配線、絶縁膜、および半導体素子等が形成された基板の
切断方法および切断装置に関し、特に、液晶表示パネル
用ガラス基板のように、切断除去エリアの幅が小さい基
板、または、基板全体のある特定部分のみが高精度に切
断される基板の切断方法および切断装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】昨今の情報化時代への移行とともに、A
V機器用の、例えばテレビやOA機器用のモニター等に
用いられる表示装置に対して、高精細化および画面の大
型化が要求されている。このため、CRT(Cathode Ra
y Tube)ディスプレイ、液晶表示ディスプレイ(以下、
LCDと称する)、プラズマディスプレイ、EL(Elec
tro Luminescence)ディスプレイ、およびLED(Ligh
t Emitting diode)ディスプレイ等の表示装置におい
て、大画面化の開発・実用化が進められているが、大型
化に伴って、重量、寸法、および消費電力の増加が見込
まれるため、同時に、軽量化、薄型化、および低消費電
力化が求められている。
【0003】なかでも、LCDは、他の表示装置に比
べ、奥行き方向の寸法、すなわち、厚さを格段に薄くで
きることから、軽量で狭いスペースにも容易に設置でき
ると同時に、消費電力が小さいといった上記の要求を満
たす。そのうえ、フルカラー化が容易であるため、ノー
トパソコン、携帯端末等のモバイル機器の画面表示装置
等に適しており、近年においては種々の分野で用いられ
ている。このため、他の表示装置以上に、軽量化、大画
面化への期待が大きくなっている。
【0004】このようなLCDにおける大画面化を実現
するためには、モジュール外形(額縁)寸法の更なる縮
小化が求められ、モジュール組立隙間を小さくするため
には、高精度に基板外形を切断する必要がある。また、
パネル電極端子の長さを短くして縮小した額縁エリアに
検査エリアが設けられ、更にXYマトリクス状に電気配
線が具備されているLCDパネルでは、静電気による製
造不良を避けるため、製造過程の途中までは、電気配線
を全て短絡するためのショートリングが設けられてい
る。そして、製造途中で各電気配線を独立絶縁させるた
めに、上記ショートリングが切断される。このように、
ショートリングの切断を行うためにも、基板切断工程が
必要とされる。
【0005】上記製造工程中における基板切断工程の時
機としては、電気配線が形成された一対のマザーガラス
基板を互いに貼り合わせてパネル化した後に、所定のサ
イズに切り出す場合と、電気配線が形成された一対のマ
ザーガラス基板を所定のサイズに切り出した後に互いに
貼り合わせてパネル化する場合とがある。
【0006】また、上記基板切断工程において用いられ
る基板の切断方法としては、従来より、(1)超硬ロー
ルスクライビング法、(2)ダイヤモンドスクライビン
グ法、(3)レーザースクライビング法、(4)ダイヤ
モンドブレードダイシング法(以下、ダイシング法と称
する)等の方法が知られている。特に、上記用途には、
生産性の観点から(1)超硬ロールスクライビング法が
多く採用されている。LCDパネルの実装前に、このエ
リアを切断除去することにより、外形寸法の縮小化が達
成されると共に、ESD(静電破壊)対策による歩留ま
りの向上が図れる。
【0007】ところが、LCDパネルにおいては、モジ
ュールの小型化を図るために基板外形を高精度化する
と、同時に切断幅の縮小化が進み、不良率が急激に高く
なる。これにより、LCDパネルの価格上昇がもたらさ
れるといった問題が生じる。したがって、上記問題を解
決するためには、LCDパネルのモジュール組立寸法隙
間設計をできるだけ小さくできるように、基板の切断を
これまで以上に高精度に行う必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
各切断方法においては、それぞれ以下のような問題があ
る。
【0009】先ず、(1)の超硬ロールスクライビング
法について説明する。
【0010】上記超硬ロールスクライビング法では、図
15(a)に示すように、切断しようとする基板51
に、超硬ロール52により切断ライン53を入れる。そ
の後、図15(b)に示すように、上記基板51を裏返
して、切断ライン53の反対側から押し圧子54を当
て、該基板51に機械的な曲げ応力を加えることにより
該基板51を分離している。
【0011】上記超硬ロールスクライビング法は、簡単
に切断加工が行え、生産性に優れているが、切断ライン
53の左右に機械的な応力を与えて切断するため、切断
される幅に限界がある。すなわち、切断によって切り落
とされる部分(以下、切断除去エリアと称する)に対し
ても、ある程度の幅をもたす必要がある。しかも、基板
51の切断面が基板表面に対して直角とならず、図16
に示すように、ある程度の角度をもって切断されてしま
う。このため、加工精度が数百μmとなり、要求される
加工精度が得られないといった問題が生じる。
【0012】また、(2)のダイヤモンドスクライビン
グ法では、超硬ロール52の代わりに、ダイヤモンド針
で切断ライン53がけがかれるが、工程手順について
は、上記超硬ロールスクライビング法と同じである。そ
のため、上記超硬ロールスクライビング法と同様の問題
が生じる。
【0013】また、(3)のレーザースクライビング法
は、レーザー光を基板の切断予定線に照射し、該基板の
材料表面を溶融蒸発させ溝穴を形成させた後、機械的な
曲げ応力を加えて該基板を切断する。上記方法は、非接
触かつ高速加工ができるが、溶融蒸発した材料がパーテ
ィクルとして飛び散って材料表面に付着したり、金属膜
が剥離するといった問題が生じる。
【0014】このように、(1)ないし(3)に示す基
板切断方法では、切断除去エリアの幅に限界があり、か
つ切断精度にも限界がある。
【0015】これに対し、(4)のダイシング法は、図
17に示すように、ダイヤモンドの固定砥粒を塗布した
ブレード55を高速回転させ、切削水をかけながら、該
ブレードによって基板51の研削切断を行なうものであ
る。上記ダイシング法により基板51の切断を行う場合
には、該基板51はダイシングテープ56が貼られた状
態で、ダイシングテーブル57上で切断される。
【0016】上記ダイシング法は、加工精度が非常に優
れていると共に、切断除去エリアの幅にも限度がないた
め、高精度切断方法として応用され、IC(Integrated
Circuit)ウエハ基板の精密分断等に適用されている。
したがって、上述のような高精度のLCDパネルの基板
切断方法には、加工精度および切断除去エリア幅の縮小
化の観点から、ダイシング法の採用が不可欠となる。
【0017】例えば、特開平7−140488号公報に
は、ショートリング除去工程として、スクライビング法
またはダイシング法によってショートリング外側を切断
し、その後、面取りによってショートリングを除去する
液晶パネルの製造方法が開示されている。但し、上記公
報においては、明確なダイシング方法については記載さ
れていない。
【0018】また、特開平4−107422号公報に開
示されているカラー液晶表示装置の製造方法では、カラ
ーフィルタ基板を高精度に切断し、対向電極基板とのギ
ャップをなくし、液晶注入時に浸透した液晶を容易に除
去するためにダイシング法が応用されている。
【0019】しかしながら、ダイシング法をLCDパネ
ル用の基板切断へ適用する場合、現行の切断方法である
(1)ないし(3)の各スクライビング法に比べ、ラン
ニングコストが高くなるといった問題が生じる。
【0020】すなわち、通常のダイシング方法では、I
Cウエハ等と違って大型化が進む液晶基板の切断を行う
場合、切断部分が基板外周またはある特定部分のみであ
るにも関わらず、図18に示すように、ダイシングテー
プ56を基板全体に貼り付けなければならない。このた
め、大量のダイシングテープ56が消費され、ランニン
グコストの増加に繋がる。
【0021】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、LCDパネル用の基板の
ように、基板外周部および基板全体の特定部分を所定の
寸法に切断する基板切断方法において、加工精度に優
れ、切断除去エリアの幅が狭くても優れた切断性を得る
ことができると共に、ランニングコストを下げ、生産性
を向上することができる基板の切断方法および装置を提
供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1の基板の切断方
法は、載置台に載置された基板を、ダイシングにより切
断する方法であり、上記の課題を解決するために、切断
される上記基板にダイシングテープを貼付する貼付工程
と、高速回転する極薄外周刃により、上記基板の切断ラ
インに沿って、上記基板をダイシング切断する切断工程
と、上記基板のダイシング切断後、上記基板に貼られて
いるダイシングテープを剥離する剥離工程とを有してお
り、上記貼付工程では、上記基板に対して、切断ライン
の裏面のみにダイシングテープが貼付されることを特徴
としている。
【0023】上記の構成によれば、基板の切断方法とし
て、ダイシング法を採用する場合に、上記貼付工程にお
いて基板に貼付されるダイシングテープは、切断工程に
おける基板の切断ラインの裏面のみに貼付される。これ
により、ダイシングテープの使用量の低減、すなわちラ
ンニングコスト低減を図ることができる。
【0024】請求項2の基板の切断方法は、請求項1の
構成に加えて、上記貼付工程で、上記基板に貼付される
ダイシングテープは、基板の外縁より僅かにはみ出した
状態で貼付されることを特徴としている。
【0025】上記の構成によれば、上記基板に貼付され
るダイシングテープは、基板の外縁より、例えば、数m
m程度はみ出した状態で貼付される。したがって、パネ
ル保護パネル欠けによるガラス脱落防止が可能となり、
カセット挿入時の当りなどによる割れが低減し、載置台
上にカレットが無くなる。
【0026】また、上記切断により切り落とされる側の
基板幅が小さい(1mm程度)場合でも、切断ラインの
両側から吸着溝による吸着固定を行うことができる。す
なわち、基板の外縁よりはみ出して貼付されたダイシン
グテープを介して、切断により切り落とされる部分も吸
着固定される。これにより、切断中において、切り落と
される部分がずれて、基板の割れ欠けが発生するのを防
止できる。
【0027】請求項3の基板の切断方法は、請求項2の
構成に加えて、さらに、上記載置台に載置される基板
は、上記載置台に設けられた位置決め部材に上記ダイシ
ングテープを当接させることにより、位置決めがされる
ことを特徴としている。
【0028】上記の構成によれば、上記載置台に基板を
載置する時は、基板の外縁よりはみ出したダイシングテ
ープを上記載置台に設けられた位置決め部材に当接させ
ることにより、上記基板の位置決めがされる。
【0029】これにより、基板が位置決め部材に直接当
接しないため、位置決めする際の、上記位置決め部材と
基板との接触による基板割れや、切断工程時において、
位置決め部材からの振動により発生するクラックや割れ
欠けを防止でき、歩留まりを向上、すなわち生産性を向
上させることができる。
【0030】請求項4の基板の切断方法は、請求項1の
構成に加えて、上記貼付工程で、上記基板に貼付される
ダイシングテープは、再剥離タイプのテープが使用され
ることを特徴としている。
【0031】上記の構成によれば、上記基板に貼付され
るダイシングテープとして、再剥離タイプのテープが使
用される。このため、上記ダイシングテープにUV硬化
型テープを使用する場合に比べ、剥離工程におけるUV
照射処理を省略することができ、ランニングコスト低減
が図れ、省スペース化、および生産性の向上が可能とな
る。
【0032】さらに、基板への糊残りが低減され、洗浄
も容易となるため、糊除去作業が必要でなくなる。ま
た、後工程の偏光板貼付工程等で、糊残りに起因する貼
付不良が低減され、歩留りの向上も達成できる。
【0033】請求項5の基板の切断方法は、載置台に載
置された基板を、ダイシングにより切断する方法であ
り、上記の課題を解決するために、高速回転する極薄外
周刃により、上記基板の切断ラインに沿って、上記基板
にダイシングによる切溝を形成する切溝形成工程と、上
記基板の切溝形成後、形成された切溝に沿って、基板の
切断除去エリアを分離する分離工程とを有していること
を特徴としている。
【0034】上記の構成によれば、基板の切断方法とし
て、ダイシング法を採用する場合に、上記切溝形成工程
において、上記基板を完全に切断せずに切溝を形成する
ハーフダイシング方法が用いられ、分離工程において、
上記切溝に沿ってエアー圧等を加えることで、基板の切
断除去エリアが分離される。これにより、ダイシングテ
ープの使用が不要となり、ランニングコスト低減を図る
ことができると共に、ダイシングテープの貼付および剥
離に係る装置および工程が不要となるので、省スペース
化、および生産性の向上が図れる。
【0035】請求項6の基板の切断方法は、載置台に載
置された基板を、ダイシングにより切断する方法であ
り、上記の課題を解決するために、高速回転する極薄外
周刃により、上記基板の切断ラインに沿って、上記基板
をダイシング切断する切断工程を有しており、上記切断
工程では、上記基板は、切断ラインに沿って極薄外周刃
用の逃げ溝が形成された載置台上で切断されることを特
徴としている。
【0036】上記の構成によれば、基板の切断方法とし
て、ダイシング法を採用する場合に、上記切断工程にお
いて、上記基板は、切断ラインに沿って極薄外周刃用の
逃げ溝が形成された載置台上で切断される。これによ
り、ダイシングテープの使用が不要となり、ランニング
コスト低減を図ることができると共に、ダイシングテー
プの貼付および剥離に係る装置および工程が不要となる
ので、省スペース化、および生産性の向上が図れる。
【0037】請求項7の基板の切断方法は、請求項1な
いし5の何れかの構成に加えて、上記載置台には、上記
基板と上記載置台の載置面とが直接接触しないように堀
込部が形成されていることを特徴としている。
【0038】上記の構成によれば、上記載置台には、堀
込部が形成されているため、上記載置台上で基板を固定
する際、上記基板と載置面との間にガラスカレット等の
異物が入り込むことにより基板表面に傷が付くことを防
止できる。これにより、歩留まりの向上、すなわち生産
性の向上が可能となる。
【0039】請求項8の基板の切断装置は、切断しよう
とする基板を載置する載置台と、上記基板を切断するた
めの極薄外周刃とを備えており、ダイシングにより上記
基板を切断するものであり、上記の課題を解決するため
に、上記載置台には、基板の切断時に上記極薄外周刃の
逃げとなる逃げ溝が形成されていることを特徴としてい
る。
【0040】上記の構成によれば、基板を載置するため
の載置台に、基板の切断時に上記極薄外周刃の逃げとな
る逃げ溝が形成されている。これにより、ダイシングテ
ープの使用が不要となり、ランニングコスト低減を図る
ことができると共に、ダイシングテープの貼付および剥
離に係る装置および工程が不要となるので、省スペース
化、および生産性の向上が図れる。
【0041】請求項9の基板の切断装置は、請求項8の
構成に加えて、上記載置台には、上記基板と上記載置台
の載置面とが直接接触しないように堀込部が形成されて
いることを特徴としている。
【0042】上記の構成によれば、上記載置台には、堀
込部が形成されているため、上記載置台上で基板を固定
する際、上記基板と載置面との間にガラスカレット等の
異物が入り込むことにより基板表面に傷が付くことを防
止できる。これにより、歩留まりの向上、すなわち生産
性の向上が可能となる。
【0043】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]本発明の実施の
一形態について図1ないし図9に基づいて説明すれば、
以下の通りである。
【0044】本実施の形態では、図2に示すように、ア
クティブマトリクス型のLCDパネルに用いられ、表面
に電気配線パターンが形成されたTFT(Thin Film Tr
ansistor)基板2とカラーフィルタ基板3とをシール材
で貼り合わせて構成される液晶基板1を切断するものと
する。すなわち、上記液晶基板1の表示部周辺の端子接
続用の電気配線上を切断除去すると共に、この切断処理
によって、該液晶基板1を所定のサイズに形成する。
尚、上記液晶基板1には、TFT基板2とカラーフィル
タ基板3との間に液晶層が封入されているが、図2にお
いては、シール材および液晶層を省略している。また、
本実施の形態では、上記TFT基板2が特許請求の範囲
に記載の基板に相当する。
【0045】上記TFT基板2およびカラーフィルタ基
板3には、厚さ0.7mmの液晶用無アルカリガラス
(コーニング社製#7059)が用いられている。ま
た、TFT基板2のガラス基板上に形成されている電気
配線は、スパッタ法で蒸着された金属配線が用いられて
いる。本実施の形態では、厚みが約0.3μmのTa金
属膜をパターニングすることで電気配線を形成してい
る。
【0046】上記液晶基板1において、TFT基板2の
面積はカラーフィルタ基板3の面積より大きく、該TF
T基板2およびカラーフィルタ基板3を貼り合わせたと
き、TFT基板2の一部がはみ出す。上記TFT基板2
のはみ出した領域に形成された電気配線は、電極端子4
…となり、該電極端子4…は、製造過程における静電破
壊を防止するためショートリング5によって短絡されて
いる。上記ショートリング5は、液晶基板1の実装前
に、TFT基板2を切断ライン6から切断し、該ショー
トリング5を含む切断除去エリア7を分離することによ
り、電極端子4…から切り離される。
【0047】本実施の形態では、上記切断ライン6の切
断時において本発明を適用するものとし、以下にその切
断工程を説明する。
【0048】上記TFT基板2におけるガラス基板切断
方法の基本原理は、上述のダイシング法である。上記ダ
イシング法では、図3に示すように、先ず、上記TFT
基板の切断ラインの裏面に、ダイシングテープ8が貼付
される。
【0049】上記ダイシングテープ8は、厚さ0.1〜
0.2mmのポリエステルフィルム基材のテープであ
り、ロール状に作製されたテープを図4に示すように幅
5〜15mmにスリットし、TFT基板2に貼付される
時に所定の長さに切断される。所定長さに切断されたダ
イシングテープ8は、TFT基板2との接着面に10〜
30μm厚でUV(Ultra-violet)硬化型樹脂が塗布さ
れ、テープ貼付装置により貼付される。ダイシングテー
プ8が貼付された液晶基板1を図5に示す。尚、上記ダ
イシングテープ8の基材材質は、ポリエステルフィルム
以外にもプラスチック系で例えばナイロンなど、糊の付
着性が良ければ他の材質を選択することもでき、その材
質は特に限定されない。
【0050】また、上記ダイシングテープ8の貼付に
は、UV硬化型樹脂の代わりに、接着力値100gf/
25mm(試験方法:J1S・Z−0237)のアクリ
ル樹脂性等の再剥離性の接着材を用いてもよい。この場
合、上記ダイシングテープ8の剥離工程において、後述
するUV照射工程を省略することができ、作業時間を2
0〜30sec短縮することができる。
【0051】さらに、再剥離性のダイシングテープ8を
用いた場合には、TFT基板2への糊残りが低減され、
洗浄も容易となるため、糊除去作業が必要でなくなる。
また、後工程の偏光板貼付工程で、糊残りに起因する貼
付不良が低減され、歩留りが約1%向上した。
【0052】上記ダイシングテープ8の貼付された液晶
基板1は、図6に示すような載置台としてのダイシング
テーブル9上に載置される。上記ダイシングテーブル9
には、上記液晶基板1を吸着固定するための吸着溝10
と、上記液晶基板1を該ダイシングテーブル9上で位置
決めさせるための位置決め部材としての位置決めピン1
1とが設けられている。
【0053】上記吸着溝10は、幅1〜2mm、深さ
1.5〜2mmであり、上記TFT基板2に貼付された
ダイシングテープ8と対向する位置に形成されている。
また、液晶基板1の吸着時における真空漏れを防ぐため
に、上記吸着溝10とダイシングテープ8の溝外周辺と
の間隔は、1.5mm以上となるように設定される。
尚、吸着溝10は、複数の吸着穴、もしくは短い吸着溝
を連続して形成した構成に変えてもよい。
【0054】また、上記ダイシングテーブル9上に載置
される液晶基板1には、ダイシングテープ8の使用量を
減らしてコスト削減を図るため、切断ライン6の裏面の
みに該ダイシングテープ8が貼付されている。このた
め、上記ダイシングテーブル9には、液晶基板1のダイ
シングテープ8が貼付されていない辺にあわせて、液晶
基板1の大きさに合わせたダイシングテープ12が貼付
される。
【0055】以上の構成により、上記ダイシングテーブ
ル9上に液晶基板1を載置する場合、図7に示すよう
に、該液晶基板1は、直交する2辺を位置決めピン11
に当接させることによって位置決めされ、位置決めされ
た状態で吸着溝より真空吸着されることによって固定さ
れる。この時、上記ダイシングテーブル9に載置される
液晶基板1は、該液晶基板1に貼付されたダイシングテ
ープ8と、ダイシングテーブル9に貼付されたダイシン
グテープ12とによって安定して支えられる。
【0056】尚、上記液晶基板1をダイシングテーブル
9上で安定して支えるためのダイシングテープ12は、
ダイシングテーブル9ではなく、液晶基板1に貼付して
もよいが、ダイシングテーブル9に貼付した方が、ダイ
シングテープ8の使用量を減らすことができ、ランニン
グコストの削減に繋がる。
【0057】また、上記ダイシングテープ12は、繰り
返しの使用によって磨耗するため、定期的な貼り替えが
頻繁に必要となるが、該ダイシングテープ12の代わり
に、これと同厚のシム(SUS板等)を用いたり、もし
くは、ダイシングテーブル9を予め段差加工してもよ
い。これにより、ダイシングテープ12の貼り替えが不
要となり、さらに作業性および生産性が向上する。
【0058】こうして、上記液晶基板1がダイシングテ
ーブル9にセットされた後、図1および図8に示すよう
に、ダイヤモンドの固定砥粒を塗布した極薄外周刃とし
てのダイヤモンドブレード13を高速回転させ、切削水
をかけながら、TFT基板2の切断ラインに沿って研削
切断を行なう。ダイシング後、図9に示すように、上記
液晶基板1のダイシングテープ8の貼付面側から、UV
照射装置14にてUV照射して(但し、ダイシングテー
プ8の貼付にUV硬化型樹脂を用いた場合のみ)、ダイ
シングテープ8を剥がし取り、切断除去エリア7を分離
する。これにより、高精度な外形のLCDパネル基板を
得ることができる。
【0059】尚、上記ダイシングテーブル9およびダイ
ヤモンドブレード13は、本実施の形態において切断装
置として用いられているダイシング装置の一部と備えら
れている。
【0060】以上のように、本実施の形態においては、
切断除去エリア7の幅が数mmと狭い基板の切断時にお
いても、ダイシングを使用することにより高精度な切断
を実現することができる。
【0061】また、ダイシングテープ8が切断ライン6
の裏面部分にのみ貼付されるので、従来のダイシング法
に比べて、ダイシングテープ8の使用量を削減でき、ラ
ンニングコストを下げることができる。したがって、L
CDパネル基板等、大型化が要求される基板の切断にお
いても、コスト的に問題のあったダイシング法の導入が
可能となる。
【0062】すなわち、従来のダイシング法では、基板
全体にダイシングテープが貼付されるため、LCDパネ
ルの基板切断時にダイシング法を適用すると、画面が大
型になるほどダイシングテープの無駄が増加することに
なる。
【0063】[実施の形態2]本実施の形態では、図1
0に示すように、上記実施の形態1におけるダイシング
テーブル9の代わりに、ダイシングテーブル15を備え
たダイシング装置が用いられる場合を例示する。
【0064】上記ダイシングテーブル15には、TFT
基板2に貼付されたダイシングテープと接触しない大き
さに、堀込部16が形成されている。上記堀込部16
は、深さ2mm以上で、図11に示すように、ダイシン
グテーブル15の基板載置面15aとの段差部分に傾斜
16aが施されている。
【0065】上記ダイシングテーブル15に堀込部16
を形成することにより、ダイシングテーブル15上に液
晶基板1を吸着する際、ダイシングテーブル15と液晶
基板1との間にガラスカレット等の異物が入り込むこと
によって、液晶基板1の表面に傷が付くことを防止で
き、歩留まりを向上させることができる。また、上記堀
込部16から、ガラスカレット等の異物を含んだ廃液等
が流れやすくなるように排水溝17を設けると、より好
適である。
【0066】また、上記堀込部16が形成されたダイシ
ングテーブル15では、液晶基板1の大型化により、該
液晶基板1にたわみが生じる場合がある。このような場
合、上記堀込部16内に基板支えエリア18を設け、該
エリア上面にもダイシングテープ12を貼付すること
で、液晶基板1のたわみを解消し、安定した切断が実施
できる。
【0067】以上のように、ダイシングテーブル15上
に堀込部16を形成することで、液晶基板1を吸着固定
する際、ダイシングテーブル15と液晶基板1との間に
ガラスカレットなど異物が入り込むことによって、基板
表面に傷が付くことを防止できる。これにより、液晶基
板1の歩留まりの向上、すなわち生産性の向上が可能と
なる。また、液晶パネルの品位向上、キズ修正作業不要
といった効果がもたらされる。
【0068】尚、上記図10では、堀込部16の中央部
付近に、一つの基板支えエリア18が設けられている場
合を示しているが、液晶基板1を安定して支えることが
できれば、該基板支えエリア18の形成位置や数は、特
に限定されない。
【0069】また、液晶基板1にダイシングテープ8を
貼付する際にも、テープ貼付装置においてテーブル上で
液晶基板1が吸着固定されるため、該テープ貼付装置の
テーブルにも堀込部を形成すれば、本実施の形態と同様
の効果が得られる。
【0070】[実施の形態3]上述の実施の形態1で
は、液晶基板1をダイシングテーブル9上にセットする
場合、図8に示すように、TFT基板2が位置決めピン
11に当接することにより該液晶基板1が位置決めされ
る。このとき、ダイヤモンドブレード13によるダイシ
ング中に、上記TFT基板2にクラックや割れ欠け等が
発生する場合がある。これらの切断不良は、上記TFT
基板2のダイシングする際、上記TFT基板2と位置決
めピン11との接触部分における振動もしくは熱発生に
より発生するものと想定できる。
【0071】そこで、本実施の形態に係る基板の切断方
法では、図12に示すように、液晶基板に貼付されるダ
イシングテープ8は、TFT基板2の外縁より数mmは
み出して貼付される。上記ダイシングテープ8が貼付さ
れた液晶基板1をダイシングテーブル9上にセットする
場合、ダイシングテープ8が位置決めピン11に当接す
ることにより、該液晶基板1が位置決めされる。
【0072】このように、液晶基板1をセットする際、
ダイシングテープ8が位置決めピン11に当接するよう
に構成することで、ダイシングに伴う振動が、上記ダイ
シングテープ8に吸収され、クラックや割れ欠けが発生
しないことが判明した。すなわち、上記構成により、ダ
イシング中にTFT基板2と位置決めピン11とが接触
しないため、振動によるクラックまたは割れ欠け等を防
止することができ、パネル切断時の不良率を低減するこ
とができる。これにより、歩留まりの向上、すなわちラ
ンニングコストの低減を図ることができる。
【0073】また、上記ダイシングテープ8がTFT基
板2の外縁よりはみ出さないように貼付された場合、上
記TFT基板2の1次分断精度が悪いと、該TFT基板
2がダイシングテープ8よりはみ出す場合がある。この
様な場合に、液晶パネルに割れ欠け等が発生すると、ダ
イシングテーブル9上にカレットが付着し、上記液晶パ
ネルの吸着時に疵が付く虞がある。
【0074】しかしながら、本実施の形態のように、上
記ダイシングテープ8をTFT基板2の外縁よりはみ出
させて貼付することにより、液晶パネルに割れ欠け等が
発生しても、これによって生じるカレットは、TFT基
板2の外縁よりはみ出したダイシングテープ8によって
保持されるため、上述の問題は生じない。
【0075】また、液晶パネルの割れ欠けは、切断時の
みでなく、カセットへの挿入時やカセットに入れて搬送
する際のがたつきによる振動等でも発生するが、このよ
うな割れ欠けも、上記ダイシングテープ8が緩衝となっ
て防止できる。
【0076】[実施の形態4]本実施の形態に係る基板
の切断方法では、図13に示すように、TFT基板2の
ダイシング時において、該TFT基板2は、切断ライン
で完全に切断されるのではなく、ハーフダイシングされ
る。すなわち、上記TFT基板2は、ダイシング時にお
いて、基板裏面より50〜150μm切り残すように、
切断ライン6に沿って切溝が形成される。
【0077】上述のようにハーフダイシングされた液晶
基板は、ダイシング終了後、切断ライン6の裏面よりエ
アーを吹き上げることにより、液晶基板と切断除去エリ
ア7とが分離される。また、液晶基板1と切断除去エリ
ア7との分離方法としては、ハーフダイシング部の上部
よりエアー又は水圧の吹きつけにより分離したり、また
は、ハーフダイシングラインの左右に曲げ応力を与えて
分離することも可能である。
【0078】以上のように、TFT基板2の切断にハー
フダイシングを用いることにより、ダイシングテープや
ダイシングテープの貼付装置が不要となるため、ランニ
ングコスト低減が図れ、さらに、省スペース化、生産性
向上が可能となる。また、工程上においても、ダイシン
グテープの貼付工程、および剥離工程が省略できるの
で、作業時間も60〜90sec短縮することができ
た。
【0079】[実施の形態5]本実施の形態では、図1
4に示すように、上記実施の形態1におけるダイシング
テーブル9の代わりに、ダイシングテーブル19を備え
たダイシング装置が用いられる場合を例示する。
【0080】上記ダイシングテーブル19には、切断ラ
イン6と対向する位置に、ダイシング時においてダイヤ
モンドブレード13に対する逃げ溝としての切込溝20
が形成されている。上記切込溝20は、本実施の形態で
は、幅1〜2mm、深さ1.5〜3mmに形成されてい
る。
【0081】上述のように、上記ダイシングテーブル1
9に切込部20を形成することにより、ダイシングテー
プやダイシングテープの貼付装置が不要となるため、ラ
ンニングコスト低減が図れ、さらに、省スペース化、生
産性向上が可能となる。また、工程上においても、ダイ
シングテープの貼付工程、および剥離工程が省略でき、
作業時間も40〜60sec短縮することができた。
【0082】また、本実施の形態では、上記ダイシング
テーブル19に、TFT基板2の切断除去エリア7を押
さえる押さえ機構が付加されている。上記押さえ機構
は、例えば厚さ0.05〜0.1mmのスポンジゴム2
1が先端に取り付けられた板22と、捩じりバネ23と
で構成され、上記板22を捩じりバネ23の力によって
ダイシングテーブル19側に押圧することにより、該ダ
イシングテーブル19とスポンジゴム21との間にTF
T基板2の切断除去エリア7を挟持するものである。
【0083】尚、上記押さえ機構は、単に、ダイシング
により切断された切断除去エリア7が飛散するのを防止
するためのものであり、液晶基板1の固定は上述の各実
施の形態と同様に、吸着溝10の真空吸着によって行わ
れる。また、上記押さえ機構は、省略することも可能で
ある。但し、上記押さえ機構を省略した場合には、飛散
した切断除去エリア7がダイヤモンドブレード13に接
触して、該ダイヤモンドブレード13が破損する虞があ
る。これは、歩留りの低下を招くうえ、切断精度を向上
させるためにも上記押さえ機構は設けられている方が望
ましい。
【0084】また、上記押さえ機構が無くても、切断除
去エリア7の幅が2.5mm以上あれば、該切断除去エ
リア7を吸着溝10によって吸着固定することができ、
この場合でも、上記押さえ機構を設けた場合と同様の効
果が得られる。
【0085】以上の実施の形態1ないし5で示した基板
の切断方法においては、電気配線や絶縁膜が形成された
LCDパネル用のガラス基板を切断する際に、ダイシン
グ法を用いることで、従来のスクライビング法に見られ
る破断片、斜め割れ等の発生がなく、加工精度が±30
μmと優れた切断性を得ることができ、モジュールの小
型化が達成される。また、ダイシングテープの無駄がな
く、ランニングコストの低減を達成することができる。
【0086】尚、上記各実施の形態で用いた電気配線や
絶縁膜の材料、ガラス基板の種類等は、本発明の本質的
な効果に関係なく、他の電気配線材料、絶縁材料、ガラ
ス基板の種類を用いても効果を発揮することができる。
また、液晶表示パネル用途だけでなく、セラミック基
板、半導体基板等、各種分野の基板切断工程でも、本発
明の適用が可能である。
【0087】
【発明の効果】請求項1の発明の基板の切断方法は、以
上のように、切断される上記基板にダイシングテープを
貼付する貼付工程と、高速回転する極薄外周刃により、
上記基板の切断ラインに沿って、上記基板をダイシング
切断する切断工程と、上記基板のダイシング切断後、上
記基板に貼られているダイシングテープを剥離する剥離
工程とを有しており、上記貼付工程では、上記基板に対
して、切断ラインの裏面のみにダイシングテープが貼付
される構成である。
【0088】それゆえ、基板の切断方法として、ダイシ
ング法を採用する場合に、上記貼付工程において基板に
貼付されるダイシングテープは、切断工程における基板
の切断ラインの裏面のみに貼付されるため、ダイシング
テープの使用量の低減、すなわちランニングコスト低減
を図ることができるという効果を奏する。
【0089】請求項2の発明の基板の切断方法は、以上
のように、請求項1の構成に加えて、上記貼付工程で、
上記基板に貼付されるダイシングテープは、基板の外縁
より僅かにはみ出した状態で貼付される構成である。
【0090】それゆえ、請求項1の構成による効果に加
えて、上記基板に貼付されるダイシングテープは、基板
の外縁より、例えば、数mm程度はみ出した状態で貼付
される。このため、パネル保護パネル欠けによるガラス
脱落防止が可能となり、カセット挿入時の当りなどによ
る割れが低減し、載置台上にカレットが無くなる。これ
により、上記基板と載置面との間にカレットが入り込む
ことにより基板表面に傷が付くことを防止でき、歩留ま
りの向上、すなわち生産性の向上を図ることができると
いう効果を奏する。
【0091】また、上記切断により切り落とされる側の
基板幅が小さい(1mm程度)場合でも、基板の外縁よ
りはみ出して貼付されたダイシングテープを介して、切
断により切り落とされる部分を吸着固定できる。これに
より、切断中において、切り落とされる部分がずれて、
基板の割れ欠けが発生するのを防止できるという効果を
併せて奏する。
【0092】請求項3の発明の基板の切断方法は、以上
のように、請求項2の構成に加えて、さらに、上記載置
台に載置される基板は、上記載置台に設けられた位置決
め部材に上記ダイシングテープを当接させることによ
り、位置決めがされる構成である。
【0093】それゆえ、請求項2の構成による効果に加
えて、基板が位置決め部材に直接当接しないため、位置
決めする際の、上記位置決め部材と基板との接触による
基板割れや、切断工程時において、位置決め部材からの
振動により発生するクラックや割れ欠けを防止でき、歩
留まりを向上、すなわち生産性を向上させることができ
るという効果を奏する。
【0094】請求項4の発明の基板の切断方法は、以上
のように、請求項1の構成に加えて、上記貼付工程で、
上記基板に貼付されるダイシングテープは、再剥離タイ
プのテープが使用される構成である。
【0095】それゆえ、請求項1の構成による効果に加
えて、上記ダイシングテープにUV硬化型テープを使用
する場合に比べ、剥離工程におけるUV照射処理を省略
することができ、ランニングコスト低減が図れ、省スペ
ース化、および生産性の向上を図ることができるという
効果を奏する。
【0096】さらに、基板への糊残りが低減され、洗浄
も容易となるため、糊除去作業が必要でなくなる。ま
た、後工程の偏光板貼付工程等で、糊残りに起因する貼
付不良が低減され、歩留りが向上するという効果を併せ
て奏する。
【0097】請求項5の発明の基板の切断方法は、以上
のように、高速回転する極薄外周刃により、上記基板の
切断ラインに沿って、上記基板にダイシングによる切溝
を形成する切溝形成工程と、上記基板の切溝形成後、形
成された切溝に沿って、基板の切断除去エリアを分離す
る分離工程とを有している構成である。
【0098】それゆえ、基板の切断方法として、ダイシ
ング法を採用する場合に、上記切溝形成工程において、
上記基板を完全に切断せずに切溝を形成するハーフダイ
シング方法が用いられ、分離工程において、上記切溝に
沿ってエアー圧等を加えることで、基板の切断除去エリ
アが分離される。これにより、ダイシングテープの使用
が不要となり、ランニングコスト低減を図ることができ
ると共に、ダイシングテープの貼付および剥離に係る装
置および工程が不要となるので、省スペース化、および
生産性の向上を図ることができるという効果を奏する。
【0099】請求項6の発明の基板の切断方法は、以上
のように、高速回転する極薄外周刃により、上記基板の
切断ラインに沿って、上記基板をダイシング切断する切
断工程を有しており、上記切断工程では、上記基板は、
切断ラインに沿って極薄外周刃用の逃げ溝が形成された
載置台上で切断される構成である。
【0100】それゆえ、基板の切断方法として、ダイシ
ング法を採用する場合に、上記切断工程において、上記
基板は、切断ラインに沿って極薄外周刃用の逃げ溝が形
成された載置台上で切断される。これにより、ダイシン
グテープの使用が不要となり、ランニングコスト低減を
図ることができると共に、ダイシングテープの貼付およ
び剥離に係る装置および工程が不要となるので、省スペ
ース化、および生産性の向上を図ることができるという
効果を奏する。
【0101】請求項7の発明の基板の切断方法は、以上
のように、請求項1ないし5の何れかの構成に加えて、
上記載置台には、上記基板と上記載置台の載置面とが直
接接触しないように堀込部が形成されている構成であ
る。
【0102】それゆえ、請求項1ないし5の何れかの構
成による効果に加えて、上記載置台上で基板を固定する
際、上記基板と載置面との間にガラスカレット等の異物
が入り込むことにより基板表面に傷が付くことを防止で
きる。これにより、歩留まりの向上、すなわち生産性の
向上を図ることができるという効果を奏する。
【0103】請求項8の発明の基板の切断装置は、以上
のように、上記載置台には、基板の切断時に上記極薄外
周刃の逃げとなる逃げ溝が形成されている構成である。
【0104】それゆえ、基板を載置するための載置台
に、基板の切断時に上記極薄外周刃の逃げとなる逃げ溝
が形成されているため、ダイシングテープの使用が不要
となり、ランニングコスト低減を図ることができるとい
う効果を奏する。
【0105】また、ダイシングテープの貼付および剥離
に係る装置および工程が不要となるので、省スペース
化、および生産性の向上を図ることができるという効果
を併せて奏する。
【0106】請求項9の発明の基板の切断装置は、以上
のように、請求項8の構成に加えて、上記載置台には、
上記基板と上記載置台の載置面とが直接接触しないよう
に堀込部が形成されている構成である。
【0107】それゆえ、請求項8の構成による効果に加
えて、上記載置台上で基板を固定する際、上記基板と載
置面との間にガラスカレット等の異物が入り込むことに
より基板表面に傷が付くことを防止できる。これによ
り、歩留まりの向上、すなわち生産性の向上を図ること
ができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すものであり、ダイシ
ング法により液晶基板を切断している様子を示す説明図
である。
【図2】上記液晶基板の外観を示す斜視図である。
【図3】上記液晶基板にダイシングテープを貼付する様
子を示す説明図である。
【図4】上記ダイシングテープを示す斜視図である。
【図5】上記ダイシングテープの貼付された液晶基板を
示す斜視図である。
【図6】上記液晶基板の載置されるダイシングテーブル
を示す斜視図である。
【図7】上記液晶基板の載置されたダイシングテーブル
を示す斜視図である。
【図8】ダイシング法により上記液晶基板を切断してい
る様子を示す断面図である。
【図9】上記液晶基板に貼付されたダイシングテープの
剥離工程を示す説明図である。
【図10】本発明の他の実施形態を示すものであり、液
晶基板の載置されるダイシングテーブルを示す斜視図で
ある。
【図11】上記ダイシングテーブルの堀込部の形状を示
す断面図である。
【図12】本発明の他の実施形態を示すものであり、液
晶基板を切断している様子を示す断面図である。
【図13】本発明の他の実施形態を示すものであり、液
晶基板を切断している様子を示す断面図である。
【図14】本発明の他の実施形態を示すものであり、液
晶基板を切断している様子を示す斜視図である。
【図15】スクライブ法による、従来の基板切断方法を
示す説明図であり、図15(a)はスクライブ工程を示
し、図15(b)は基板の分断工程を示す。
【図16】上記スクライブ法により切断された基板の切
断部形状を示す断面図である。
【図17】ダイシング法による、従来の基板切断方法を
示す断面図である。
【図18】従来のダイシング法によるダイシングテープ
の貼付工程を示す説明図である。
【符号の説明】
2 TFT基板(基板) 6 切断ライン 7 切断除去エリア 8 ダイシングテープ 9・15・19 ダイシングテーブル(載置台) 11 位置決めピン(位置決め部材) 13 ダイヤモンドブレード(極薄外周
刃) 16 堀込部 20 切込溝(逃げ溝)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H05K 3/00 H05K 3/00 L

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】載置台に載置された基板を、ダイシングに
    より切断する基板の切断方法において、 切断される上記基板にダイシングテープを貼付する貼付
    工程と、 高速回転する極薄外周刃により、上記基板の切断ライン
    に沿って、上記基板をダイシング切断する切断工程と、 上記基板のダイシング切断後、上記基板に貼られている
    ダイシングテープを剥離する剥離工程とを有しており、 上記貼付工程では、上記基板に対して、切断ラインの裏
    面のみにダイシングテープが貼付されることを特徴とす
    る基板の切断方法。
  2. 【請求項2】上記貼付工程で、上記基板に貼付されるダ
    イシングテープは、基板の外縁より僅かにはみ出した状
    態で貼付されることを特徴とする請求項1に記載の基板
    の切断方法。
  3. 【請求項3】さらに、上記載置台に載置される基板は、
    上記載置台に設けられた位置決め部材に上記ダイシング
    テープを当接させることにより、位置決めがされること
    を特徴とする請求項2に記載の基板の切断方法。
  4. 【請求項4】上記貼付工程で、上記基板に貼付されるダ
    イシングテープは、再剥離タイプのテープが使用される
    ことを特徴とする請求項1に記載の基板の切断方法。
  5. 【請求項5】載置台に載置された基板を、ダイシングに
    より切断する基板の切断方法において、 高速回転する極薄外周刃により、上記基板の切断ライン
    に沿って、上記基板にダイシングによる切溝を形成する
    切溝形成工程と、 上記基板の切溝形成後、形成された切溝に沿って、基板
    の切断除去エリアを分離する分離工程とを有しているこ
    とを特徴とする基板の切断方法。
  6. 【請求項6】載置台に載置された基板を、ダイシングに
    より切断する基板の切断方法において、 高速回転する極薄外周刃により、上記基板の切断ライン
    に沿って、上記基板をダイシング切断する切断工程を有
    しており、 上記切断工程では、上記基板は、切断ラインに沿って極
    薄外周刃用の逃げ溝が形成された載置台上で切断される
    ことを特徴とする基板の切断方法。
  7. 【請求項7】上記載置台には、上記基板と上記載置台の
    載置面とが直接接触しないように堀込部が形成されてい
    ることを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の
    基板の切断方法。
  8. 【請求項8】切断しようとする基板を載置する載置台
    と、上記基板を切断するための極薄外周刃とを備えてお
    り、ダイシングにより上記基板を切断する基板の切断装
    置において、 上記載置台には、基板の切断時に上記極薄外周刃の逃げ
    となる逃げ溝が形成されていることを特徴とする基板の
    切断装置。
  9. 【請求項9】上記載置台には、上記基板と上記載置台の
    載置面とが直接接触しないように堀込部が形成されてい
    ることを特徴とする請求項8に記載の基板の切断装置。
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