JP2530145B2 - ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法

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JP2530145B2 JP62054221A JP5422187A JP2530145B2 JP 2530145 B2 JP2530145 B2 JP 2530145B2 JP 62054221 A JP62054221 A JP 62054221A JP 5422187 A JP5422187 A JP 5422187A JP 2530145 B2 JP2530145 B2 JP 2530145B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法
に関する。本発明は、例えば迅速処理に適した感光材料
及びその迅速処理法として利用することができ、X線フ
ィルムの分野などで利用できる。
〔従来の技術〕
近年、ハロゲン化銀写真感光光材料の消費量は、増加
の一途をたどっている。このためハロゲン化銀写真感光
材料の現像処理枚数が増加し、現像処理の迅速化、つま
り同一時間内での処理量を増加させることが要求されて
いる。
上記の傾向は、X線感光材料例えば医療用X線フィル
ムの分野でも見受けられる。即ち、定期健康診断の励行
などにより診断回数が急増すると共に、診断を一層正確
なものとするために検査項目が増加し、X線写真撮影枚
数が増加しており、また一方、、診断結果をできるだけ
早く受信者に知らせる必要もある。よってこのような医
療界の要望を満たすには、診断の自動化(撮影、搬送な
ど)を促進すると共に、X線フィルムを一層迅速に処理
する必要がある。
現像処理(現像、定着、水洗、乾燥の各工程よりな
る)時間を短縮するには、搬送速度を高めるのが一法で
ある。しかしローラー搬送式自動現像機で現像処理する
場合に、現像処理時間を短縮しようとして、そのローラ
ー移送速度を早くすると、(a)濃度が充分でない(感
度、コントラスト、最高濃度の低下)、(b)定着が充
分に行なわれない、(c)フィルムの水洗が不充分であ
る、(d)フィルムの乾燥が不充分である、等の問題を
生ずる。そして、定着不足、水洗不足はフィルム保存中
に色調が変化し、画質を低下させる原因になる。
これらの問題を解決する一つの方法は、ゼラチン量を
減らすことであるが、ゼラチン量の少ないフィルムは、
写真画像の粒状性が劣化し易い。また、フィルム同士で
のこすれ、或いはフィルムが他の物質でこすられた場
合、現像処理後に他の部分よりも濃度の高い、所謂すり
傷黒化も生じ易くなる。
上記の如く超迅速処理が望まれているわけであるが、
本明細書でいう超迅速処理とは、自動現像機にフィルム
の先端を挿入してから現像槽、渡り部分、定着槽、渡り
部分、水洗槽、渡り部分、乾燥部分を通過してフィルム
の先端が乾燥部分から出て来るまでの全時間〔換言すれ
ば、処理ラインの全長(m)をライン搬送速度(m/se
c.)で割った商(sec).〕が、20秒〜60秒である処理
を言う。ここで渡り部分の時間を含めるべき理由は、当
業界ではよく知られていることであるが、渡り部分に於
いてもその前のプロセスの液がゼラチン膜中に膨潤して
いる為に実質上処理工程が進行していると見なせる為で
ある。
特公昭51−47045号明細書には、迅速処理におけるゼ
ラチン量の重要性の記載があるが、この技術を用いても
処理時間は渡り部分も含めた全処理時間が60秒〜120秒
と考えられ、近年の超迅速処理の要望を満たすことはで
きない。
また一方で、写真感光材料には、より一層の高感度化
が要請されている。例えばX線感光材料では、特に最
近、医療X線検査の増加に伴い、医療学界はもとより国
際的世論として被曝線量の軽減が強く要求されており、
このため少ないX線量で精密な映像が得られる写真材
料、つまり一層高感度の写真材料の開発が望まれてい
る。
同一粒径で感度を上げる方法、つまり増感方法につい
ては多種多様の技術がある。適切な増感技術を用いれ
ば、同一粒径のまま、つまりカブァリング・パワーを維
持しつつ、感度を高められることが期待される。この技
術としては、例えば、チオエーテル類などの現像促進剤
を乳剤中に添加する方法、分光増感されたハロゲン化銀
乳剤では適当な色素の組み合わせで超色増感する方法、
また光学増感剤の改良技術などが多く報じられている
が、これらの方法は必ずしも高感度ハロゲン化銀写真感
光材料において汎用性があるとは言い難い。即ち、高感
度のハロゲン化銀写真感光材料用ハロゲン化銀乳剤で
は、上記の方法であると保存中にカブリを生じやすい。
更に医療用X線写真の分野では、従来450nmに感光波
長域があったレギュラータイプから、更にオルソ増感し
て、540〜550nmの波長域で感光するオルソタイプの感光
材料が用いられるようになっている。このように増感さ
れたものは、感光波長域が広くなるとともに感度が高く
なっており、従って、被曝X線量を低減でき、人体等に
与える影響を小さくできる。このように色素増感は極め
て有用な増感手段ではあるが、未だ未解決の問題も多
く、例えば用いる写真乳剤の種類により十分な感度が得
られない等の問題が残されている。
一方、インダゾール類及びベンツトリアゾール類を現
像液中にかぶり防止剤として用いることは周知である。
両者とも黒白現像液及び発色現像液の双方においてこの
目的に用いられてきた。この種の用途につき示した多数
の特許明細書のうちには、インダゾール系かぶり防止剤
を黒白現像液及び発色現像液の双方に含有させることを
記載した米国特許第2271229号明細書、インダゾール類
をX線現像液中にかぶり防止剤として用いることを記載
した英国特許第1437053号明細書、及びインダゾール類
をグラフィックアート法用の現像液中にかぶり防止剤と
して用いることを記載した米国特許第4172728号明細書
がある。このインダゾール類及びベンツトリアゾール類
はきわめて有効なかぶり防止剤ではあるが、その反面、
やはり感度の低下が大きいという問題点を存している。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、高速処理した場合、例えば上記した
ように全処理時間が20秒〜60秒である超迅速処理を行っ
た時にも上述の従来技術の問題点を解消できて、かつ感
度、カブリ、粒状性に優れ、またゼラチン量が少なくて
もすり傷黒化や圧力減感が少ないハロゲン化銀写真感光
材料、及びこれに適した処理方法を提供することにあ
る。
上記した本発明の目的は、支持体上に少なくとも1層
の親水性コロイド層を設けたハロゲン化銀写真感光材料
に於いて、ローラー搬送式自動現像機で現像処理する場
合に、該搬送式自動現像機の水洗工程終了時の前記ハロ
ゲン化銀写真感光材料の含水量が10g/m2〜20g/m2である
ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料によって、
達成された。含水量をこの範囲にする手段は種々ある
が、該ハロゲン化銀写真感光材料のメルティング・タイ
ムを8分以上45分以下とし、かつ感光性ハロゲン化銀乳
剤層を含む親水性コロイド層を有する側のゼラチン量を
2.00〜3.50g/m2とすることにより、含水量が上記範囲の
感光材料を作成できる。
本発明において、上記含水量は好ましくは11g/m2〜18
g/m2であり、更に好ましくは12g/m2〜16g/m2である。
また上記したようにメルティング・タイムは8分〜45
分とすることが好ましいが、より好ましくは12分〜40分
の範囲とすることであり、最も好ましくは15分〜30分と
することである。
メルティングタイムは、例えば1cm×2cmに切断した資
料を、50℃に保った1.5%の苛性ソーダ水溶液に無撹拌
状態で浸し、乳剤層が溶出するまでの時間を測定するこ
とにより知ることができる。
所望のメルティング・タイムを得るのには、硬膜剤を
用いて調整する手段を用いることができる。このために
は、従来知られている硬膜剤はいずれも、単独でも混合
しても用いることできる。
即ち例えばクロム塩(クロム明ばん、酢酸クロムな
ど)、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、グリオキサー
ル、グリタールアルデヒドなど)、N−メチロール化合
物(ジメチロール尿素、メチロールジメチルヒダントイ
ンなど)、ジオキサン誘導体(2,3−ジヒドロキシジオ
キサンなど)、活性ビニル化合物(1,3,5−トリアクリ
ロイル−ヘキサヒドロ−2−トリアジン、1,3−ビニル
スルホニル−2−プロパノールなど)、活性ハロゲン化
合物(2,4−ジクロール−6−ヒドロキシ−3−トリア
ジンなど)、ムコハロゲン酸類(ムコクロル酸、ムコフ
エノキシクロル酸など)等を用いることができる。
好ましく用いられる硬膜剤はアルデヒド系化合物、例
えばホルムアルデヒド、グリオキサール、S−トリアジ
ン系化合物、例えば2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロト
リアジンナトリウム塩、ビニルスルホン系化合物等であ
る。
用いる硬膜剤の量は、硬膜促進剤或いは硬膜抑制剤等
の存在によって影響を受けるが、好ましくは1×10-6
ル/g・ゼラチン〜1×10-2モル/g・ゼラチンの範囲で用
いられる。より好ましくは、5×10-5モル/g・ゼラチン
〜5×10-3モル/g・ゼラチンで用いられる。
以下に用いることができる硬膜剤の代表的な具体例を
挙げるが、本発明はこれによって限定されるものではな
い。
代表的硬膜剤例 HCHO CH3CHO OHCCH2 3CHO ClCH2CONHCOCH2Cl ClCH2COOCH2CH2OOCCH2Cl CH3COCl CH3COCH2Cl CH2=CHSO3(CH23SO2CH=CH2 C(CH2SO2CH=CH2 CH2=CHCOOCOCH=CH2 CH2=CH−O−CH=CH2 次の本発明のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法に
ついて説明する。
本発明の方法は、支持体上に少なくとも1層の親水性
コロイド層を設けたハロゲン化銀写真感光材料の処理方
法に於いて、ローラー搬送式自動現像機で現像処理する
場合に、該搬送式自動現像機の水洗工程終了時の前記ハ
ロゲン化銀写真感光材料の含水量が10g/m2〜20g/m2とな
る構成で処理するものである。
本発明の好ましい実施の態様は、現像処理に際し、下
記一般式〔I A〕で表わされる化合物及び/または下記
一般式〔II A〕で表わされる化合物を含有する現像液で
処理することである。
一般式〔I A〕 一般式〔II A〕 (式中、R1,R2,R3,R4及びR5は各々水素原子、低級アル
キル基、アルコキシ基、カルボキシ基、アルコキシカル
ボニル基、スルホ基、ハロゲン原子、アミノ着またはニ
トロ基を有し、各基は置換基を有するものも含む) 次に、一般式〔I A〕または〔II A〕で表される化合
物の代表的具体例を挙げる。なお本発明はこれらにより
限定されるものではない。
一般式〔I A〕の例示化合物 I−1 5−ニトロインダゾール、 I−2 5−アミノインダゾール、 I−3 5−p−トルエンスルホンアミドーインダゾー
ル、 I−4 5−クロロインダゾール、 I−5 5−ベンゾイルアセトアミノ−インダゾール、 I−6 5−シアノインダゾール、 I−7 5−p−ニトロベンゾイルアミノ−インダゾー
ル、 I−8 1−メチル−5−ニトロ−インダゾール、 I−9 6−ニトロインダゾール、 I−10 3−メチル−5−ニトロ−インダゾール及び I−11 4−クロロ−5−ニトロ−インダゾール。
一般式〔I A〕の化合物の内でも、本発明の現像液に
用いるためにはニトロインダゾール類が好ましい。特に
好ましい化合物は5−ニトロインダゾールであり、これ
は下記の構造式を有する。
次に一般式〔II A〕で表される化合物の代表的具体例
を挙げる。但し本発明はこれらにより限定されるもので
はない。
一般式〔II A〕の例示化合物 本発明は超迅速処理に適するものであり、例えば好ま
しい実施の態様として、全処理時間が20秒〜60秒である
自動現像機で処理することが挙げられる。
本発明の好ましい一実施態様は、支持体上の感光性ハ
ロゲン化銀乳剤層を有する側の親水性コロイド層(ハロ
ゲン化銀乳剤層を包含する)のゼラチン量が2.00〜3.50
g/m2である態様である。この範囲であると、ゼラチン量
が2.00g/m2より少ない場合に比し塗布故障が少なく、3.
10g/m2より多い場合に比し乾燥性が良好である。そして
ゼラチン量はより好ましくは2.40〜3.30g/m2であり、2.
50〜3.15g/m2が更に好ましい。このような態様をとるこ
とにより感度、黄色汚染等を一層改良することができ
る。
本発明の感光材料は、支持体の片面に感光性乳剤層を
形成するのでも、両面に形成するのでもよい。好ましく
は、感光性乳剤層を支持体の両側に形成して、両面の感
光材料とすることである。
本発明の好ましい一実施例態様として、ハロゲン化銀
乳剤層に使用されるハロゲン化銀粒子の平均粒径が0.30
〜1.20μm、より好ましくは0.40〜1.00μm、最も好ま
しくは0.40〜0.80μmである態様を挙げることができ
る。
ここでハロゲン化銀粒子の粒子サイズとは、等しい体
積の立方体に換算したときの陵の長さをいい、平均粒子
サイズはその算術平均である。
本発明において、塗布時の湿潤膜厚は、好ましくは35
〜85μmの範囲が適当であるが、より好ましくは40〜75
μmの範囲であり、最も好ましいのは47〜70μmであ
る。湿潤膜厚が厚過ぎると乾燥時の負荷が大きくなるた
め、乾燥熱量の増大、塗布速度の低下等の対策が必要と
なることがあり、生産コスト、生産性等を低下させてし
まう。逆に湿潤膜厚が薄過ぎると故障のない均一な塗布
が困難となる場合がある。
本明細書でいう湿潤膜厚とは、1種又は2種以上の塗
布液を同時に重層して支持体上に塗布する際には、それ
らの塗布液の塗布直後(換言すれば乾燥が始まる前の状
態)の湿潤状態の膜の厚さ(μm)の合計をいう。この
湿潤膜厚(μm)は次の式で求められる。即ち、 湿潤膜厚(μm)=(塗布液の供給量の合計(l/min.)
×1000)/(塗布速度(m/min.)×塗布幅(m)) で求められる。
また本明細書でいう湿潤膜厚は、塗布が数次にわたっ
た場合には、即ち塗布、乾燥後にその上に更に塗布を行
うという場合には、それぞれの塗布における塗布液の厚
みをいう。
本発明の好ましい実施態様として感光性ハロゲン化銀
乳剤層の側にある親水性コロイド層が2層以上からなる
場合、その最上層を形成する塗布液の表面張力が該最上
層と隣接する親水性コロイド層を形成する塗布液の表面
張力よりも6dyne/cm以上小さい条件で塗布される態様が
挙げられる。この表面張力の差はより好ましくは8dyne/
cm以上であり、10dyne/cm以上であることが最も好まし
い。
このような表面張力の差を得るには、最上層に少なく
とも1種の界面活性剤を使用すればよい。最上層の隣接
層には界面活性剤を用いても、また用いなくてもよく、
用いる場合は、最上層に用いるものと同じものでも、異
なったものを用いるのでもよい。
界面活性剤としては、各種のものを用いることができ
る。
次に、本発明の感光材料の感光性ハロゲン化銀乳剤層
に用いられるハロゲン化銀粒子の粒子サイズ分布は任意
であるが、単分散であってもよい。ここで単分散とは、
95%の粒子が数平均粒子サイズの±60%以内、好ましく
は40%以内のサイズに入る分散系である。
本発明の実施に際しては、ハロゲン化銀乳剤中のハロ
ゲン化銀として、臭化銀、沃臭化銀、沃塩化銀、塩臭化
銀、及び塩化銀等の通常のハロゲン化銀乳剤に使用され
る任意のものを用いることができるが、沃臭化銀を用い
ることが好ましい。
沃臭化銀を用いる場合、好ましいのは沃化銀含有率が
10〜0.5モル%のものを用いることであり、更に好まし
くは6〜1モル%のもの、特に好ましくは4〜1.5モル
%のものを用いることである。このとき塩化銀を微量含
有するものを用いてよく、例えば塩化銀を2モル%未満
含有させることができる。
本発明で用いるハロゲン化銀乳剤に用いられるハロゲ
ン化銀粒子は、酸性法、中性法及びアンモニア法その他
いずれで得られたものでもよい。
本発明に用いられるハロゲン化銀粒子は、粒子内にお
いて均一なハロゲン化銀成分分布を有するものでも、粒
子の内部と表面層とでハロゲン化銀組成が異なるコア/
シェル粒子であってもよい。
本発明で用いるハロゲン化銀粒子で、該粒子の内部該
が沃臭化銀からなるものの場合、均質な固溶相であるこ
とが好ましい。
ここで均質という語は、具体的には以下のように説明
できる。
即ち、特開昭56−110926号明細書に定義されているよ
うに、ハロゲン化銀粒子の粉末のX線回析分析を行った
時、Cu−Kβ X線を用いて沃臭化銀の面指数〔200〕
のピークの半値幅が△20=0.30(deg)以下であること
を意味する。なお、このときのデイフラクトメーターの
使用条件はゴニオメーターの走査速度をω(deg/mi
n)、時定数をr(sec)、レヒービングスリット幅をγ
(mm)としたときにωr/γ≦10である。
ハロゲン化銀乳剤に用いられるハロゲン化銀粒子は、
潜像が主として表面に形成されるような粒子であっても
よく、また主として粒子内部に形成されるような粒子で
もよい。
ハロゲン化銀乳剤に用いられるハロゲン化銀粒子は、
立方体、八面体、十四面体のような規則的な結晶形を持
つものでもよいし、球状や板状のような変則的な結晶形
を持つものでもよい。これらの粒子において、{100}
面と{111}面の比率は任意のものが使用できる。ま
た、これら結晶形の複合形を持つものでもよく、様々な
結晶形の粒子が混合されてもよい。
例えば本発明の実施において、ハロゲン化銀粒子の少
なくとも表面が、実質的に臭化銀または沃臭化銀からな
る{110}結晶面であるハロゲン化銀粒子を含有したハ
ロゲン化銀写真乳剤を好ましく用いることができる。
本発明で用いるハロゲン化銀粒子の平均粒径サイズ
(粒子サイズは投影面積と等しい面積の円の直径を表
す)は、5μm以下がよいが、0.1〜5μmが好まし
く、0.4〜2μmが特に好ましい。
本発明で用いるハロゲン化銀乳剤は、写真業界におい
て増感色素として知られている色素を用いて、所望の波
長域に光学的に増感できる。増感色素は単独で用いても
よいが、2種以上を組み合わせて用いてもよい。増感色
素とともにそれ自体分光増感作用を持たない色素、ある
いは可視光を実質的に吸収しない化合物であって、増感
色素の増感作用を強める強色増感剤を乳剤中に含有させ
てもよい。
増感色素としては、シアニン色素、メロシアニン色
素、複合シアニン色素、複合メロシアニン色素、ホロポ
ーラーシアニン色素、ヘミシアニン色素、ステリル色素
及びヘミオキサノール色素が用いられる。
特に有用な色素は、シアニン色素、メロシアニン色
素、及び複合メロシアニン色素である。
本発明の好ましい一実施態様は、本発明の感光性ハロ
ゲン化銀乳剤層に、下記一般式〔I〕、〔II〕及び〔II
I〕で表される化合物群から選ばれた少なくとも1種の
増感色素を添加したものである。
一般式〔I〕、〔II〕、〔III〕の化合物のいずれか
を用いる態様を採用すると、オルソ増感されるので、特
に圧力減感及びすり傷黒化について一層の改良がなされ
る。即ち、レギュラータイプは高感度を要する脚部用に
大粒子を用いているため、圧力減感及びすり傷黒化性能
が悪かったのであるが、このようなオルソタイプでは色
素増感により高感度化されるため、用いるハロゲン化銀
粒子を小さくすることができる。この結果、圧力減感及
びすり傷黒化性能を一層改良することができるわけであ
る。
一般式〔I),〔II〕及び〔III〕は下記に示すとお
りである。
〔上記各式中、X1,X2,X3はアニオン、Z1及びZ2は置換ま
たは非置換の炭素環を完成するに必要な非金属原子群、
nは1または2を表す。(ただし、分子内塩を形成する
ときはnは1である。)〕 式〔I〕中、R1,R2,R3は各々置換もしくは非置換のア
ルキル基、アルケニル基またはアリール基を表す。但
し、R1とR3の内少なくとも1つはスルホアルキル基また
はカルボキシアルキル基をとる。
式〔II〕中、R4,R5は上記R1とR3と同意義である。R6
は水素原子、低級アルキル基、アリール基を表す。
式〔III〕中、R7及びR9は各々置換もしくは非置換の
低級アルキル基、R8及びR10は低級アルキル基、ヒドロ
キシアルキル基、スルホアルキル基、カルボキシアルキ
ル基を表す。
上記〔I〕〔II〕〔III〕で示される化合物の具体例
や、その使用方法等は、例えば特開昭61−80237号に開
示されている。
本発明で用いるハロゲン化銀乳剤のバインダー(また
は保護コロイド)としては、ゼラチンを用いるのが有利
であるが、ゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子のグ
ラフトポリマー、それ以外の蛋白質、糖誘導体、セルロ
ース誘導体、単一あるいは共重合体の如き合成親水性高
分子物質等の親水性コロイドも用いることができる。
本発明で用いるゼラチンは平均分子量100,000以下の
成分が40重量%以下であることがよく、好ましくは平均
分子量100,000以下の成分が35重量%以下であり、35重
量%〜20重量%であることが特に好ましい。
また、平均分子量50,000以下の成分については30重量
%以下、25重量%〜10重量%であることが特に好まし
い。
ここで本発明で用いる平均分子量は、ゲルパーミエー
ジョンクロマトグラフ法(以下「GPC法」と云う)で求
めた重量平均分子量である。
GPC法の条件の1例を下記に示す。
カラム:セファローズCL4B(ファルマシア・ファイン
ケミカル社製) 長さ80cm.T−35℃、φ15nm 分離液:0.2M CH3COOH/0.2M CH2COONa水溶液流速0.29ml/mm、ベリスターポンプ(ATT
O社製) 検出器:紫外線吸収分光光度計(UV:波長254nm) 分析用サンプル:絶対量25mgのゼラチンGPCで得られ
たチャートから平均分子量100,000以下の成分の%塩を
算出するにはα成分(平均分子量100,000)のもので得
られるピーク位置からベースラインに垂直な線をおろ
し、その垂直より右側部分(低分子量部分の面積)の全
体の面積に占める割合を算出する。
本発明で用いるゼラチン中の平均分子量100,000以下
の成分を減少させるには、以下〜の方法で行う。
骨、皮などの原料からゼラチンを抽出する際、抽出
初期のゼラチン抽出液を排除する。
ゼラチン抽出以後乾燥までの製造工程においてゼラ
チン液の処理温度を40度以上にしない。
ゼラチンゲルを冷水(15℃)透析する(The Journa
l of Photographic Science 23 33(1975)参照)。
イソプロピルアルコールの使用による分画方法(G.
Siainsby,ディスカッシェン・オブ・ファラデーズ・ソ
サエティ(Discuss.Faraday's Society)18 288(195
4)参照)。
スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂等の高分
子吸着剤による吸着法。
上記の方法を単独もしくは、組合せて平均分子量100,
000以下の成分が40重量%以下のゼラチンを得ることが
出来る。
そして、平均分子量100,000以下の成分を40重量%以
下含有するゼラチンを親水性コロイド層に用いることに
よって、自動現像処理してもスカムの発生が殆どなく、
親水性コロイド層としては、ハロゲン化銀乳剤層、表面
保護層、中間層、フィルター層などを挙げることが出来
る。
本発明で用いるハロゲン化銀乳剤のバインダーとして
ゼラチンを用いる場合には、ゼラチンのゼリー強度は限
定されないが、ゼリー強度250g以上(バギー法により測
定した価)であることが好ましい。
ここにゼリー強度とは写真用ゼラチン試験法(1970
年、写真用ゼラチン試験法合同審議会発行)第5頁記載
のバギー法(PAGI法)によるゼリー強度を表す。
本発明で用いるハロゲン化銀乳剤を用いた感光材料の
写真乳剤層、その他の親水性コロイド層は、バインダー
(また保護コロイド)分子を架橋させ、膜強度を高める
硬膜剤を1種または2種以上用いることにより硬膜する
ことができる。硬膜剤は、処理液中に硬膜剤を加える必
要がない程度に感光材料を硬膜出来る量添加することが
できるが、処理液中に硬膜剤を加えることも可能であ
る。
硬膜剤としては、アルデヒド系、アジリジン系(例え
ば、PBレポート、19,921、米国特許第2,950,197号、同
2,964,404号、同2,983,611号、同3,271,175号の各明細
書、特公昭46−40898号、特開昭50−91315号の各公報に
記載のもの)、イソオキサゾール系(例えば、米国特許
第331,609号明細書に記載のもの)、エポキシ系(例え
ば、米国特許第3,047,394号、西独特許第1,085,663号、
英国特許第1,033,518号の各明細書、特公昭48−35495号
公報に記載のもの)、ビニルスルホン系(例えばPBレポ
ート19,920、西独特許第1,100,942号、同2,337,412号、
同2,545,722号、同2,635,518号、同2,742,308号、同2,7
49,260号、英国特許第1,251,091号、特願昭45−54236
号、同48−10996号、米国特許第3,539,644号、同3,490,
911号の各明細書に記載のもの)、アクリロイル系(例
えば、特願昭48−27949号、米国特許第3,640,720号各明
細書に記載のもの、カルボジイミド系(例えば、米国特
許第2,938,892号、同4,043,818号、同4,061,499号の各
明細書、特公昭46−38715号公報、特願昭49−15095号明
細書に記載のもの)、トリアジン系(例えば、西独特許
第2,410,973号、同2,553,915号、米国特許第3,325,287
号の各明細書、特開昭52−12722号公報に記載のも
の)、高分子型(例えば、英国特許第822,061号、米国
特許第3,623,878号、同3,396,029号、同3,226,234号の
各明細書、特公昭47−18578号、同18579号、同47−4889
6号の各公報に記載のもの)、その他マルイミド系、ア
セチレン系、メタンスルホン酸エステル系、(N−メチ
ロール系;)の硬膜剤が単独または組合せて使用でき
る。有用な組合せ技術として、例えば西独特許第2,447,
587号、同2,505,746号、同2,514,245号、米国特許第4,0
47,957号、同3,832,181号、同3,840,370号の各明細書、
特開昭48−43319号、同50−63062号、同52−127329号、
特公昭48−32364号の各公報に記載の組合せが挙げられ
る。
本発明で用いるハロゲン化銀乳剤を用いた感光材料の
ハロゲン化銀乳剤層及び/または他の親水性コロイド層
には柔軟性を高める目的で可塑剤を添加できる。
中でも好ましい化合物はトリメチロールプロパンであ
る。トリメチロールプロパンの如きジオール塁またはポ
リオール塁を用いる場合、その使用量はゼラチンに対し
て好ましくは0.01〜100重量%、更に好ましくは0.1〜10
0重量%、特に好ましくは0.1〜10重量%である。
本発明で用いるハロゲン化銀乳剤を用いた感光材料の
写真乳剤層その他の親水性コロイドには寸度安定性の改
良などを目的として、水不溶性または難溶性合成ポリマ
ーの分散物(ラテックス)を含有させることができる。
難溶性合成ポリマーとしては、例えば英国特許第807,
864号、同1,186,699号、特公昭48−43125号、同49−254
99号、米国特許第2,376,005号、同2,853,457号、同2,95
6,884号、同3,062,674号、同3,287,289号、同3,411,911
号、同3,488,708号、同3,525,620号、同3,607,290号、
同3,635,715号、同3,645,740号等に記載されているもの
を好ましく用いることができる。
帯電防止剤としては、英国特許第1,466,600号、リサ
ーチ・ディクスロージャー(Reserch Disclosure)1584
0号、同16258号、同16630号、米国特許第2,327,828号、
同2,861,056号、同3,206,312号、同3,245,833号、同3,4
28,451号、同3,775,126号、同3,963,498号、同4,025,34
2号、同4,025,463号、同4,025,691号、同4,025,704号等
に記載の化合物を好ましく用いることができる。
帯電防止剤としては特に好ましく用いられる界面活性
剤は下記一般式〔IV〕,〔V〕,〔VI〕及び/または
〔VII〕で表される。
一般式〔IV〕 R1′−A′CH2CH2On1H 一般式〔V〕 一般式〔VI〕 式中R1′は炭素数1〜30の置換または無置換のアルキ
ル基、アルケニル基またはアリール基を、A′は−O−
基、−S−基、−COO−基、−N−R10′基、−CO−N−
R10′基、−SO2N−R10′基(ここでR10′は、水素原
子、置換または無置換のアルキル基を示す)。を表す。
R2′,R3′,R7′,R9′は水素原子、置換もしくは無置
換のアルキル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン
原子、アシル基、アミド基、スルホンアミド基、カルバ
モイル基或いはスルファモイル基を表す。
また式中R6′及びR8′は、置換もしくは無置換のアル
キル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ア
シル基、アミド基、スルホンアミド基、カルバモイル基
或いはスルファモイル基を表す。フェニル環の置換基は
左右非対称でもよい。
R4′及びR5′は、水素原子、置換もしくは無置換のア
ルキル基、またはアリール基を表す。R4′とR5′,R6
とR7′及びR8′とR9′は互いに連結して置換もしくは無
置換の環を形成してもよい。n1,n2,n3及びn4は酸化エチ
レンの平均重合度であって、2〜50の数である。
また、mは平均重合度であり、2〜50の数である。
一般式〔VII〕 Rf−A′−(CH2CH2On5B−E 式中Rfは、部分あるいは全部がフッ素基で置換された
炭素数1〜30の置換または無置換のアルキル基、アルケ
ニル基もしくはアリール基を表わす。
A′は一般式〔IV〕と同様であり、Bはアルケニレン
基、アルキレン基またはアリーレン基を表わす。
Eは水溶性基を表わし、n5は0〜50の数を表わす。
一般式〔IV〕,〔V〕,〔VI〕,または〔VII〕で表
わされる化合物の具体例としては下記のものを挙げるこ
とが出来る。
一般式〔IV〕の例示化合物 1. C11H23COO(CH2CH2O)5H 2. C8H17O(CH2CH2O)13H 一般式〔V〕の例示化合物 一般式〔VI〕の例示化合物 一般式〔VII〕の例示化合物 本発明の実施の際に使用するのに好適である含フッ素
界面活性剤の代表例には次の1〜52のものがある。
1. F3C−(CF2−COOH 2. H−(CF2−COOH 3. CF3−(CF2−COONH4 4. H−(CF210−COOH 5. F3C−(CF2−SO3K 6. H−(CF2−CH2−OSO3Na 7. H−(CF2−CH2−OSO3Na 15. H−(CF2−CH2−O−CH2−CH2−CH2−SO3Na 16. H−(CF2−CH2−O−CH2−CH2−CH2−SO3Na 17. H−(CF210−CH2−O−CH2−CH2−CH2−SO3Na 18. F3C−(CF2−CH2−O−CH2−CH2−CH2−SO3Na 21. F3C−(CH2−COO−CH2−CH2−CH2−SO3Na 22. H−(CF210−COO−CH2−CH2−CH2−SO3Na 23. H−(CF2−CH2−OCC−CH2−CH2−SO3Na 34. F3C−(CF2−COO(−CH2−CH2O)−CH3 36. F3C−(CF2−CH2O(−CH2−CH2O)5H 38. H−(CF2−CONH−CH2−CH2−O−SO3Na 44. H−(CF2CF2−CH2−O−(CH2CH2O)20H 50. F19C9−O−(CH2CH2O)10−CH2CH2−OH 本発明の感光材料の写真乳剤層及び/または他の親水
性コロイド層には、塗布性改良、スベリ性改良、乳化分
散、接着防止、写真特性(現像促進、硬膜化、増感等)
改良等を目的として、種々の界面活性剤を用いることが
できる。
本発明で用いるハロゲン化銀乳剤を用いた感光材料に
用いられる支持体上には、α−オレフィンポリマー(例
えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/ブテン
共重合体)等をラミネートした紙、合成紙等の可撓性反
射支持体、酢酸セルロース、硝酸セルロース、ポリスチ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、
ポリカーボネイト、ポリアミド等の半合成または合成高
分子からなるフィルムや、これらのフィルムに反射層を
設けた可撓性支持体、ガラス、金属、陶器などが含まれ
る。
本発明で用いるハロゲン化銀材料は必要に応じて支持
体表面にコロナ放電、紫外線照射、火焔処理等を施した
後、直接にまたは支持体表面の接着性、帯電防止性、寸
法安定性、耐摩耗性、硬さ、ハレーション防止性、摩擦
特性、及び/またはその他の特性を向上するための1層
以上の下塗層を介して塗布されてもよい。そして、特開
昭52−104913号、同59−18949号、同59−19940、同59−
19941号に記載されている下引き処理を行ったものが好
ましい。
本発明の感光材料を作製するに当り、ハロゲン化銀乳
剤層及びその他の層は、各種の方法で塗布・乾燥するこ
とができる。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、本発明の感光
材料を構成する乳剤層が感度を有しているスペクトル領
域の電磁波を用いて露光でき、光源としては各種のもの
をいずれも用いることができる。
黒白現像処理としては、現像処理工程、定着処理工
程、水洗処理工程がなされる。現像処理工程後、停止処
理工程を行ったり定着処理工程後、安定化処理工程を施
す場合は、水洗処理工程が省略される場合がある。また
現像主薬またはそのプレカーサーを感材中に内臓し、現
像処理工程をアルカリ液のみで行ってもよい。現像液と
してリス現像液を用いた現像処理工程を行ってもよい。
黒白現像処理に用いられる黒白現像液は通常しられて
いるカラー写真感光材料の処理に用いられる黒白第1現
像液と呼ばれるもの、もしくは黒白写真感光材料の処理
に用いられるものであり、一般に黒白現像液に添加され
る各種の添加剤を含有せしめることができる。
本発明に好ましく用いられる現像液中には、硬膜剤を
含ませることができる。
このようにして調製された現像液のpH値は所望の濃度
とコントラストを与えるに充分な程度に選択されるが、
約8〜12、特に9.0〜10.5の範囲にあることが望まし
い。
現像処理温度及び時間を相互に関係し、且つ全処理時
間との関係において決定される、本発明においては、好
ましくは例えば30〜40℃で10〜20秒である。
本発明において、現像、定着された写真材料は水洗及
び乾燥される。水洗は定着によって溶解した銀塩を保母
完全に除くために行われ、例えば約20〜50℃で5秒〜12
秒が好ましい。乾燥は約40〜100℃で行われ、乾燥時間
は周囲の状態によって適宜変えられるが、通常は約5秒
〜15秒でよい。
本発明の実施に際して好ましく用いられる、処理時間
が20秒〜60秒である自動現像機としては、その型式に特
に制限なく、ローラー搬送型、ベルト搬送型等用いられ
るが、好ましくはローラー搬送型である。
本発明に係る自動現像機として好ましく用いられる自
動現像装置の一例を、第1図に示した。この自動現像装
置を用いて処理することにより、自動現像装置寸法(高
さ、幅、奥行)がそれぞれ約800nm以下のコンパクト・
サイズでありながら、毎時約500枚の四切フィルムを処
理することが可能となる。また約25の補充タンクを2
個内蔵させることも可能であり、その場合の寸法は約12
00,800,800nm以下にとどめることができる。
第1図に示す自動現像装置の実例の構成は、次のよう
になっている。この装置は、外光を遮閉するハウジング
20によって包囲されている。ハウジング20の左側面には
未処理の感光材料を供給するフィルム挿入台1が、また
ハウジング20の右側面には処理された感光材料が排出さ
れるフィルムバケット2がそれぞれ設けられている。
またハウジング20の前面上部には操作パネル3が設け
られていて、必要とする操作スイッチ及び表示器が付設
されている。このスイッチによって運転の始動・停止、
処理温度設定等の操作や処理温度の表示や故障表示等が
操作パネル3上の対話型ディスプレー32に示される(第
2図参照)。更に音声部321より、音声による対話型表
示も可能である。またこの操作方法としては、リモコン
受信部31と別に遠隔操作がなされるコントロールボック
ス(図示せず)が分けて設けられており、緊急時等に手
術室等より遠隔操作が行えるようになっていて、これに
より迅速な対応も図れる。
ハウジング20の内側には、フィルム挿入台1に臨んで
位置するフィルム取入口1aと、フィルムバケット2に感
光材料を排出するフィルム取入口2aとの間に、等速で駆
動される多数の送りローラー4が配設されている。この
ローラー4により、蛇行したフィルム搬送路5が形成さ
れている。フィルム取入口1aからは矢印で示すように感
光材料が取入れられ、その後感光材料は搬送路5に沿っ
て順次隣り合わされて配設された現像液槽6、定着槽
7、水洗槽8及び乾燥部9を通って行く。これによって
未処理の感光材料はフィルム取入口1aから搬入され、フ
ィルム取出口2aから矢印1′の如く搬出されるまでの間
に現像処理がなされる。前記の現像槽6、定着槽7、水
洗槽8は液漏れのないように3槽が一体形成によって構
成されている。また各槽にはそれぞれの処理液の量を管
理するために、図示してないが各槽に液面センサが設け
られ、これによって液面の検出を行い、液量を管理でき
るようにしてある。液面センサには電極を用いる方法の
他に超音波センサや、発光部と受光部とを対として液の
透過率によって液面を検出する光センサや、非接触タイ
プのセンサなどを用いることができる。処理液の液面を
管理することで処理時間のバラツキをなくし、感光材料
の処理性の管理を行うことが可能ならしめられる。その
ほかに処理時間のバラツキをなくすために、電圧や負荷
の変動によっても前記送りローラー4による等速駆動に
速度のバラツキが生じないような駆動モータが選択され
る。また感光材料の種類によって処理時間の変更を可能
とするよう、ワンタッチ切替えによる速度変更や、感光
材料の種類を自動的に判別することによる自動的速度変
更がなされ得るようにしてある。この場合も変更された
速度について、定速が維持される。
前記のフィルム取入口1aには図示しないフィルム幅検
出手段が設けられていて、感光材料の材料幅を判別し、
その情報を制御部に出力する構成となっている。制御部
ではこの情報から感光材料の面積演算を行い、処理液補
充の基準としている。
ハウジング20内で、フィルム取入口1aの近辺に設けら
れたフィルム幅検知手段と制御部とは隔離して配設され
ているので、その間はコードにより接続されている。し
かし中間にヒータ等の大容量の負荷があり、それに起因
する電気的なノイズ等が生じ誤情報を伝えるおそれがあ
る場合もあるので、このようなときには接続に光ファイ
バーを有効に利用することもできる。
現像液槽6、定着液槽7及び水洗液槽8にはそれぞれ
温調を行うタンクがある。この温調タンクは成型品で構
成され、処理槽と一体成型で構成することもできる。ま
た形状に留意することによって、排液時に液残りのない
ように構成することも可能である。温調タンクには温調
した処理液の温度を検知する温度センサが設けられてい
る。この温度センサとしては例えばサーミスタ、白金、
シリコンセンサが用いられる。温度センサからの情報は
温度制御部に入力され、各液を適切な温度に制御してい
る。乾燥部9においては温度だけではなく湿度をも入力
し、ヒータやファンを制御し、温度、湿度や風量などに
よって適切な乾燥を保つようにしている。この制御は、
各種の乾燥手段にも用いることができる。図中、91はス
クイズ部、92は乾燥手段部である。
現像液槽6、定着液槽7、水洗液槽8の液はそれぞれ
コック22を通過して排液される。このコック22はハウジ
ング20の壁面に設けられていて、操作しやすくなってい
る。
自動現像装置は各種の接続機とも接続され、例えばフ
ィルム供給装置を接続することによってシート状の感光
材料の供給が一枚ずつ行われる。これらの接続機とのイ
ンターフェイスには、ノイズ対策の関係から光ファイバ
ーも利用される。また接続機に対し電源を供給すること
により、システムの一体化をはかることができる。
自動現像装置の制御系にはマイクロコンピュータが採
用でき、これにより処理液の補充演算や温度制御・駆動
制御等を行える。これらのデータや入力・駆動系等のチ
ェックにはハンドヘルドコンピュータ等を用いることに
より、メンテナンス性を向上させることができる。
上記装置において、ローラーとしてはゴムローラーを
好ましく用いることができる。ゴムの材質としては、例
えばシリコンゴム、あるいはエチレンプロピレンゴム
(例えばEPDM)が好ましく用いられる。
上記のような自動現像装置を用いると、ローラー表面
粗さがRmax=0.1〜100μmである広範囲において、良好
な搬送性と画質とを維持できる。従来の装置がRmax=1
〜15μmの範囲とすることによって、搬送性や画質を維
持していたのに比すると、格段に有利である(尚、粗さ
Rmaxは、JIS規格B−0601の規定による)。
また上記自動現像装置では、ローラー(ゴムローラー
など)の本数は通常現像部で1〜8本使用する。この装
置では、例えば使用するゴムローラー硬度の変化幅30度
アップまで、画質にそれ程の画質の影響はみられない。
例えば硬度30度のゴムローラーを用いた場合、経時によ
り硬度が60度になっても、悪影響は出ない。従来装置で
あると硬度の変化幅が約10度より画質の変化がみられた
が、これに比べて、硬度が変化したり、硬度分布に幅が
あっても支障がないので自由度に富み、硬度分布にバラ
ツキがあっても殆ど問題は生じない(尚、硬度はJIS規
格K−6301に規定のゴム硬度による)。
更に、処理すべき感光材料であるフィルムの挿入間距
離(先に挿入したフィルムの後端と後に挿入したフィル
ムの先端との距離)を5〜80mmまで短縮することが可能
(従来は短縮できても40mm)であり、一層の迅速処理が
可能で、処理枚数をより多くでき、従来に比べて処理能
力を最大20%向上させることもできる。
またローラー総本数を少なくでき、例えば同処理能力
機に対しては約20本の削減が可能である(例えば従来の
110本に対して85本)。対向部ローラー数/総ローラー
数の比を0.5〜1.0の範囲に増加することができ(従来は
約0.45)、これにより処理時間の短縮が図れ、また画質
も維持できる。
処理液補充量についても、現像液補充量は、5〜40cc
/四切、定着液補充量は10〜70cc/四切の範囲とすること
ができ、この補充量で処理性及び画質を維持できる。従
来は現像液補充量を33(+10%,−0%)cc/四切、定
着液補充量を63(+10%,−0%)cc/四切としていた
のに対し、低補充量化が可能である。水洗水量も、従来
の1.5〜5/minに対し、0.5〜3.0/minにしても、処
理性・画質を維持できる。
更に、定着フィルターなしでも、スカムや汚れの発生
頻度が小さく、発生を皆無にすることができる(従来は
現像・定着とも、フィルターがある)。
乾燥性については、乾燥風量6〜14m3/min、ヒーター
容量2.0〜4.0KW(200V)で、十分な乾燥性が得られる
(従来は少なくとも風量約14m3/min、ヒーター容量3.5K
W)。
ハロゲン化銀写真感光材料の、水洗工程終了時におけ
る含水量測定は以下の手順で行うものとする。即ち、20
cm×20cmの最大濃度を得るのに必要なだけの露光を与え
た資料を小西六写真工業(株)製自動現像KX−500(そ
の主な構成は第1図に示す)を用い、かつ現像液は下記
組成の現像液中にて液温35℃で25.24秒間現像し、次い
で下記組成の定着液を用いて液温を30℃にて19.19秒間
定着し、20℃の水を用いて流速3/minで12.87秒間水
洗する。
現像液及び定着液の組成 現像液 定着液 水洗をした試料スクイズラック(第1図の符号91)を
出たところで抜き取り、60秒以内に重量を測定する。こ
のときの重量をWw(g)とする。
以上の操作は25℃55%RHの条件下で行う。
次に該試料を十分に乾燥させた後、1時間以上25℃55
%RHの条件下で放置し、その重量を測定する。これをWd
(g)とする。含水量は次式から算出される。
含水量(g/m2)=(Ww−Wd)× (10000cm2/20cm×20cm) 次に、メルティングタイムの測定方法を説明する。1c
m×2cmに切断した試料を、50℃に保った1.5%の苛性ソ
ーダ水溶液に無撹拌状態で浸し、乳剤層が溶出するまで
の時間を測定する。すなわち、試料を浸してから乳剤層
を溶出しはじめるまでの時間がメルティングタイムであ
る。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。なお、当然
のことではあるが、本発明は以下述べる実施例に限定さ
れるものではない。
実施例−1 60℃、pAg=8.0、pH=2.0にコントロールしつつ、ダ
ブルジェット法で平均粒径0.20μmの沃化銀2.0モル%
を含む沃臭化銀単分散立方晶乳剤を得た。この乳剤の一
部をコアとして用い、以下のように成長させた。即ちこ
のコア粒子とゼラチンを含む溶液に40℃、pAg9.0、pH9.
0でアンモニア性硝酸銀溶液と沃化カリウムと臭化カリ
ウムを含む溶液とをダブルジェット法で加え、沃化銀を
30モル%含む第1被覆層を形成した。そして更にpAg=
9.0、pH=9.0でアンモニア性硝酸銀溶液と臭化カリウム
溶液とをダブルジェット法で添加して純臭化銀の第2被
覆層を形成し、平均粒径0.57μmの立方晶単分散沃臭化
銀乳剤を調製し、E−1とした。この乳剤の平均沃化銀
含量は2.0モル%であった。
E−1に対して下記の増感色素A及びBを下記に示す
量加え、塩化金酸塩8×10-7モル、チオ硫酸ナトリウム
7×10-6モル、チオシアン酸アンモニウム7×10-4モル
を加え、最適に金・硫黄増感を行い、4−ヒドロキシ−
6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン2×10-2モル
で安定化し、第1表に示すゼラチン量になるようにゼラ
チン濃度を調整した。
更に乳剤と保護膜溶液にそれぞれ以下の添加剤を加
え、更にメルティング・タイム第1表に示した値になる
ように第1表に示す硬膜剤を加えた。
即ち乳剤層添加剤として、ハロゲン化銀1モル当たり
t−ブチル−カテコール400mg、ポリビニルピロリドン
(分子量10,000)1.0g、スチレン・無水マレイン酸共重
合体2.5g、トリメチロールプロパン10g、ジエチレング
リコール5g、ニトロフェニル−トリフェニルフォスフォ
ニウムクロライド50mg、1,3−ジヒドロキシベンゼン−
4−スルホン酸アンモニウム4g、2−メルカプトベンツ
イミダゾール−5−スルホン酸ソーダ15mg、 1,1−ジメチロール−1−ブロム−1−ニトロメタン10m
g、等を加えた。
上記乳剤と共に、メルティング・タイムが第1表に示
した値になるように硬膜剤及び後述の各種添加剤を加え
た第1表に示すゼラチン量の保護層をスライド・ホッパ
ー法にて下引済みのポリエステル・フィルム支持体の両
面に同時に支持体から順にハロゲン化銀乳剤層(粘度11
cp,表面張力35dyn/cm,塗布膜厚50μm)、保護層(粘度
11cp,表面張力25dyn/cm,塗布膜厚20μm)を塗布速度60
m/minで2層同時に重層塗布し、試料No.1〜No.20を得
た。銀量は、いずれも45mg/dm2であった。
また保護層添加剤として、下記の化合物を加えた。即
ちゼラチン1g当り、 平均粒径5μmのポリメチルメタクリレートから成るマ
ット剤7mg、平均粒径0.013μmのコロイダルシリカ70mg
等を加えた。
それぞれの試料は以下の方法で測定したメルティング
・タイムが第1表に示した値になるように硬膜剤量を調
整した。
即ち1cm×2cmに切断した試料を50℃に保った1.5%の
水酸化ナトリウム溶液に浸してから乳剤層が溶出し始め
るまでの時間をメルティング・タイムとした。
また感度及びカブリの測定を以下のように行った。即
ち試料を濃度傾斜を鏡対称に整合した2枚の光学ウェッ
ジに挟み、色温度5,400゜Kの光源で両側から同時にか
つ等量、1/12.5秒間露光する。
処理は次の工程に従い、全処理時間が45秒である第1
図に示したローラー搬送型の自動現像機を用いて行っ
た。
処理温度 処理時間 挿 入 − 1.2秒 現像+渡り 35℃ 14.6秒 定着+渡り 33℃ 8.2秒 水洗+渡り 25℃ 7.2秒 スクイズ 40℃ 5.7秒 乾 燥 45℃ 8.1秒 合 計 − 45.0秒 尚第1図に示した自動現像機の構成は、前記述べたと
おりであるが、本実施例では特に、次の様な仕様とした
装置を用いた。
即ち本例では、ローラーとしてゴムローラーを用い、
その材質は、渡り部分はシリコンゴム(硬度48度)、処
理液中はエチレンプロピレンゴムの一種であるEPDM(硬
度46度)とした。該ローラーの表面粗さDmax=4μm、
ローラーの本数は現像部で6本、総本数は84本とした。
対向ローラーの数は51本であり、対向部ローラー数/総
ローラー数の比は51/84≒0.61である。現像液補充量は2
0cc/四切、定着液補充量は45cc/四切、水洗水量は1.5
/minとした。乾燥部の風量は11m3/min、ヒーター容量は
3KW(200V)のものを用いた。
全処理時間は上述のとおり45秒である。
現像液は下記現像液−1に、第1表に示したように適
宜本発明の化合物〔I A〕、〔II A〕を加えたものを使
用した。定着液は下記定着液−1を使用した。
得られた特性曲線からベース濃度+カブリ濃度+1.0
における露光量を求め、相対感度を求めた。現像液及び
定着液の組成 現像液−1 定着液−1 次に粒状性を評価した。下記の処理条件で、ローラー
搬送型自動現像機を用いて処理された試料の濃度が、1.
0における現像銀粒子の荒れの程度を目視評価した。1
(劣)〜5(優)の5段階表示で表した。3〜5では問
題ないが1〜2では実用に耐えない。
また乾燥性を以下のように評価した。即ち上記の45秒
自動現像処理を行い、乾燥部分を通過して来た試料に対
して、手ざわり、他の試料とのクッツキの程度等を総合
評価し、1(劣)〜5(優)の5段階表示で表した。3
〜5では問題ないが1〜2では実用に耐えない。
更に各試料の含水量の測定を、前記したように行っ
た。
また各試料について、上記の45秒自動現像機のライン
・スピードを1/2に落として、従来の90秒処理とした場
合の感度も求めた。以上の結果を第1表に示した。
第1表から明らかなように、本発明に係る試料は感
度、カブリ、粒状性、乾燥性等が総合的に優れており、
超迅速処理適性のあることが判る。
また従来の90秒処理との比較においては、従来のシス
テム(試料No.1またはNo.2)と比べて高感度でありなが
ら、処理時間を1/2に短縮でき、処理能力が2倍になっ
ていることが判る。
実施例−2 順混合法により、多分散乳剤〔E−2〕を調製した。
即ち の4種の溶液をまず調製する。
溶液Bと溶液Cを乳剤調製用の反応釜に注入し、回転
数300回転/分のプロペラ型撹拌器で撹拌し、反応温度
を45℃に保った。次に、A液を1容:2容の割合に分割
し、その内の1容である100mlを1分間かけて投入し
た。5分間撹拌を続けた後、A液の残余の2容である20
0mlを2分間かけて投入し、更に15分間撹拌を継続し
た。そしてD液を加えて、反応釜中の溶液のpHを6に調
整し、反応を停止させた。このようにして、多分散乳剤
〔E−2〕を得た。この乳剤は沃化銀2.0モル%を含
み、粒子の平均粒径は0.58μmであった。
次に平板型乳剤〔E−3〕を以下のように調整した。
即ち、ゼラチン12g、臭化カリウム0.3g、水720mlをふく
んだ70℃の溶液に、水240ml中に硝酸銀36gを含有する溶
液及び水240ml中に臭化カリウム25.49を含有する溶液を
同時に30秒間に添加した後、5分間オストワルド熟成を
行って種結晶としての平板状の臭化銀粒子乳剤〔イ〕を
得た。
上記乳剤〔イ〕の一部に臭化カリウム水溶液を加え、
pBr0.8に調整し、更に沃化カリウム0.3gを加えてから乳
剤〔イ〕の残余の部分を徐々に供給源の乳剤として添加
し、平板状の沃臭化銀粒子乳剤〔E−3〕を得た。
このようにして得られた平板状ハロゲン化銀粒子は、
平均粒径が1.21μmであり、平均の直径/厚さが11.5で
あり、直径/厚さ10以上の粒子が全粒子の95%以上を占
めていた。
上述の如く調製した〔乳剤E−2〕〔乳剤E−3〕に
ついて、それぞれ凝集沈澱法で過剰水溶性塩を除去し
た。これらの乳剤に対して増感色素(43)を240mg/モル
AgXと、チオシアン酸金及びチオ硫酸ナトリウムを加
え、最適に金・硫黄増感を行い、4−ヒドロキシ−6−
メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンで安定化し、第2
表に示すゼラチン量になるようにゼラチン濃度を調製し
た。そして実施例−1の添加剤に加えて硝酸タリウム50
mg/モルAgXを加えた。
一方保護膜は、実施例−1の添加剤に加えて を塗布ゼラチン1g当り20mgを添加した。そしてメルティ
ング・タイムが第2表に示した値になるように硬膜剤を
加え、上述の乳剤と共に実施例−1と同様に塗布した。
これらの試料の性能を実施例−1と同様に評価し、その
結果を第2表に示した。
第2表から明らかなように本発明に係る試料は感度、
ガブリ、粒状性、乾燥性等が総合的に優れており、超迅
速処理適性のあることが判る。また従来の90秒処理との
比較においては従来のシステム(試料No.87または88)
と比べて高感度でありながら、処理能力が2倍になって
いることが判る。
〔発明の効果〕 上述の如く、本発明によれば、高速処理した場合、例
えば上記したように全処理時間が20秒〜60秒である超迅
速処理を行った場合でも、従来技術の問題点を解消でき
て、感度、カブリ、粒状性に優れ、またゼラチン量が少
なくてもすり傷黒化や圧力減感が少ないという効果が奏
せられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明を実施する場合に使用することができ
る自動現像装置の一例を示す構成図である。第2図は第
1図の装置の操作パネルの前面図である。 1……フィルム挿入台、2……フィルムバスケット、3
……操作パネル、31……リモコン受信部、32……ディス
プレー、321……音声部、4……ローラー、5……搬送
路、6……現像液槽、7……定着槽、8……水洗槽、9
……乾燥部、91……スクイズ部、92……乾燥手段部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大谷 新一 日野市さくら町1番地 小西六写真工業 株式会社内 (72)発明者 樫野 昭雄 日野市さくら町1番地 小西六写真工業 株式会社内 (72)発明者 藤田 勝司 日野市さくら町1番地 小西六写真工業 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−168159(JP,A) 特開 昭58−37643(JP,A) 特開 昭60−115933(JP,A) 特開 昭61−140940(JP,A) 特開 昭53−93822(JP,A) 特公 昭51−47045(JP,B1)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に少なくとも1層の親水性コロイ
    ド層を設けたハロゲン化銀写真感光材料に於いて、ロー
    ラー搬送式自動現像機で現像処理する場合に、該搬送式
    自動現像機の水洗工程終了時の前記ハロゲン化銀写真感
    光材料の含水量が10g/m2〜20g/m2であることを特徴とす
    るハロゲン化銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】該ハロゲン化銀写真感光材料のメルティン
    グ・タイムが8分以上45分以下であり、かつ感光性ハロ
    ゲン化銀乳剤層を含む親水性コロイド層を有する側のゼ
    ラチン量が2.00〜3.50g/m2であることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  3. 【請求項3】支持体上に少なくとも1層の親水性コロイ
    ド層を設けたハロゲン化銀写真感光材料の処理方法に於
    いて、ローラー搬送式自動現像機で現像処理する場合
    に、該搬送式自動現像機の水洗工程終了時の前記ハロゲ
    ン化銀写真感光材料の含水量が10g/m2〜20g/m2となる構
    成で処理することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材
    料の処理方法。
  4. 【請求項4】下記一般式〔I A〕で表わされる化合物及
    び/または下記一般式〔II A〕で表わされる化合物を含
    有する現像液で処理することを特徴とする特許請求の範
    囲第3項記載のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。 一般式〔I A〕 一般式〔II A〕 (式中、R1,R2,R3,R4及びR5は各々水素原子、低級アル
    キル基、アルコキシ基、カルボキシ基、アルコキシカル
    ボニル基、スルホ基、ハロゲン原子、アミノ基またはニ
    トロ基を表し、各基は置換基を有するものも含む)
  5. 【請求項5】全処理時間が20秒〜60秒である自動現像機
    で処理することを特徴とする特許請求範囲第3項または
    第4項記載のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
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