JP2613445B2 - ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

Info

Publication number
JP2613445B2
JP2613445B2 JP63189086A JP18908688A JP2613445B2 JP 2613445 B2 JP2613445 B2 JP 2613445B2 JP 63189086 A JP63189086 A JP 63189086A JP 18908688 A JP18908688 A JP 18908688A JP 2613445 B2 JP2613445 B2 JP 2613445B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silver halide
processing
silver
photographic
halide photographic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63189086A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01158434A (ja
Inventor
晴彦 佐久間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP63189086A priority Critical patent/JP2613445B2/ja
Publication of JPH01158434A publication Critical patent/JPH01158434A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2613445B2 publication Critical patent/JP2613445B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photographic Processing Devices Using Wet Methods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高速処理可能で、高感度・高画質が得られる
ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法及び自動現像機に
関する。本発明はこれまでに存在しなかった、超迅速処
理が可能であり、超迅速処理において高感度でありなが
ら高画質が得られるハロゲン化銀写真感光材料の処理方
法を提供するものであり、かつこのような処理を達成す
ることができて、しかも小型である自動現像機を提供す
るものである。
〔従来の技術〕
写真感光材料の分野では、高感度化が望まれている。
例えばX線写真感光材料について言えば、最近、特に
医療X線検査の増加に伴い、医学界はもとより国際的世
論として被曝線量の軽減が強く要求され、この要求に応
えるために被曝線量が少なくて、しかも精度の高い写真
技術が要求されているのであり、このため少ないX線量
で精密な映像が得られる技術、つまり一層高感度の写真
技術の開発が望まれている。
適切な増感技術を用いれば、同一粒径のまま、つまり
カブァリング・パワーを維持しつつ、感度を高めること
ができ、例えば、チオエーテル類などの現像促進剤を乳
剤中に添加する方法、分光増感されたハロゲン化銀乳剤
では適当な色素の組み合わせで超色増感する方法、また
光学増感剤の改良技術などが多く報じられているが、こ
れらの方法は必ずしも高感度ハロゲン化銀写真感光材料
において汎用性があるとは言い難い。即ち、高感度のハ
ロゲン化銀乳剤は、可能な限り化学増感を最大に行うた
めに、上記の方法であると保存中にカブリを生じやす
い。
更に医療用X線写真の分野では、従来450nmに感光波
長域があったレギュラータイプから、更にオルソ増感し
て、540〜550nmの波長域で感光するオルソタイプの感光
材料や630〜830nmの波長域で感光するレーザプリンター
用の感光材料に代表されるパンクロ,赤外感光材料が用
いられるようになり、このように増感されたものは、感
光波長域が広くかつ感度が高くなって、被曝X線量を低
減でき、人体等に与える影響を小さくできる。このよう
に色素増感は極めて有用な増感手段ではあるが、未解決
の問題も多く、例えば用いる写真乳剤の種類により充分
に感度が得られない等の問題が残されている。
一方近年、ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理枚数
が増加し、一層の現像処理の迅速化、つまり同一時間内
での処理量を増加させることが要求されている。
上記の傾向は、X線感光材料例えば医療用X線フィル
ムの分野でも見受けられる。定期健康診断の励行などに
より診断回数が急増すると共に、診断を一層正確なもの
とするために検査項目が増加し、X線写真撮影枚数が増
加しているからである。
自動現像機としても、X線フィルム等の処理を迅速化
することによる利点は大きい。
例えば小型の自動現像機であっても処理速度を上昇す
れば単位時間当たりの処理能力が増え、同一の処理能力
で良いのであれば自動現像機を小型化でき、省スペース
化できるからである。
しかしながら、迅速処理することによる利点は以上の
ように大きいが、解決しなければならない問題点もあ
る。例えば、迅速処理に伴い、(a)濃度が充分でない
(感度、コントラスト、最高濃度の低下)、(b)定着
が充分に行われない、(c)フィルムの水洗が不充分で
ある、(d)フィルムの乾燥が不充分である、等の問題
を生ずる。そして、定着不足、水洗不足はフィルム保存
中の色調の変化をもたらし、画質を低下させる原因にな
る。
ハロゲン化銀写真感光材料を迅速処理可能とするため
には、感光材料の写真構成層の膜厚を小さくし、かつ写
真構成層を或る程度硬くすればよいことは知られてい
る。また、使用銀量を少なくすれば、上記の様な迅速処
理に適する感光材料を構成することもできる。
しかし、上記のように膜厚を小さくしたり、硬膜厚度
を上げたり、あるいは更に銀量を少なくして迅速処理を
可能ならしめようとすると、単にそれだけでは迅速処理
適正は向上するが、得られる画質の点で問題が起こる。
即ち、画質が極めて悪い画像しか得られず、実用化はで
きないと言ってもよいものである。
特に重要なのは、上記のように構成して超迅速処理し
た場合、得られる画像の粒状性が極めて悪く、実用に耐
えない画像しか得られないのが通例であったということ
である。例えば医療用X線感光材料についての適用性で
言えば、粒状性が悪いため、例えば病巣であるか否かの
判断に支障を来たすことなどが起こり、このため実用に
供することは殆ど不可能だったのである。
また近年の、高画質化のために直線X線フィルムなど
においてその支持体の両側に感光性ハロゲン化銀を塗設
した感光材料では、高鮮鋭性化や高感度化のために増感
色素や染料を多量に用いることが多くなってきている。
そのためこれまでの処理時間の処理システムでは問題と
ならなかった、色素が処理後の感光材料に多量に残存し
てしまう、所謂「色素汚染故障」が急激に発生しやすく
なり、超迅速処理に大きな障害となることがわかった。
〔発明の目的〕
本発明は、上記従来技術の問題点を解決して、高速処
理が可能で、しかも高感度であり、かつ粒状性等が良好
であって画質の良好な画像が得られるハロゲン化銀写真
感光材料の処理方法、及び自動現像機を提供することを
目的としている。
〔発明の構成〕
本発明者らは鋭意研究の結果、支持体の少なくとも一
方の側に少なくとも1層の感光性ハロゲン化銀乳剤層を
有するハロゲン化銀写真感光材料であり、感光性ハロゲ
ン化銀を有する側の写真構成層は 全親水性コロイドの付量が2.0〜3.8〔g/m2〕 ハロゲン化銀の付量が銀量換算で3.5〔g/m2〕未満 写真構成層の水に対する融点が86℃以上であるハロゲ
ン化銀写真感光材料を、下記式に相当する条件で処理を
行うことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理
方法によって、迅速処理可能であり、しかも高感度で良
好な画質の写真画像が得られることを見出し、本出願の
第1の発生に至った。
0.75×T=50〜124 0.7<l<3.1 但しlは感光材料を処理する際の処理長さ(単位:m)
であり、被処理感光材料を処理液中において搬送すると
きの処理ライン長の全長であって、例えばローラー搬送
式自動現像機に具体化する場合について言えば、その挿
入口の第1ローラーの芯から、乾燥出口の最終ローラー
の芯までの長さ(単位:m)である。Tは該感光材料が上
記lを通過するのに要する時間(単位:秒)である。
上記lは、例えば厚さ175μmのポリエチレンテレフ
タレート支持体上に写真構成層を有するロール状の長尺
コニカメーレイフィルムタイプA(コニカ(株)製)を
処理ラインの全長に通して、該処理ライン長の全長であ
るl(m)を求めることができる。
また上記Tは、感光材料が処理される全処理時間に該
当し、これはいわゆる渡り部分の時間も含むもので、例
えば自動現像機について言えば、その挿入口の第1ロー
ラーの芯の部分にフィルムの先端を挿入してから、現像
槽、渡り部分、定着槽、渡り部分、水洗槽、渡り部分、
乾燥部分を通過して、フィルムの先端が乾燥出口の最終
ローラーから出てくるまでの全時間〔換言すれば、処理
ラインの全長(m)をライン搬送速度(m/sec.)で割っ
た商(sec.)〕ということができる。
ここで渡り部分の時間を含めるべき理由は、当業界で
はよく知られていることであるが、渡り部分においても
その前のプロセスの液が写真構成層のゼラチン膜等中に
膨潤しているために実質上処理工程が進行しているとみ
なせるためである。
本発明の処理処理方法は、上記のように写真構成層の
全親水性コロイドの付量、ハロゲン化銀の付量、水に対
する融点がそれぞれ上記の要件を満たす感光材料
を被処理対象とするもので、かかる感光材料は従来の手
法においては迅速処理して画像は得られるものの、その
画質、とりわけ粒状性が劣悪で実用に供し得なかったの
であるが、本発明者の検討により、上記式の条件でl及
びTを設定することにより、予想外のことではあった
が、迅速処理可能で、しかも粒状性の良い高画質の画像
が得られることがわかったのである。
このように、上記式の条件で処理することによって高
画質の画像を迅速処理により得られるのであり、この式
の条件も、従来は知られていなかったものである。この
式は、各種の感光材料を迅速処理するのに汎用できる条
件を示すものであって、例えば任意の自動現像機につい
て汎用することができる。
また、この条件は自動現像機に好ましく適用すること
ができる。即ち、下記式に相当する条件で処理を行うよ
うにローラ一搬送式自動現像機を構成することができ
る。l0.75×T=50〜124 0.7<l<3.1 但しlはローラー搬送式自動現像機の挿入口の第1ロ
ーラーの芯から、乾燥出口の最終ローラーの芯までの長
さ(単位:m)であり、Tは上記lを通過するのに要する
時間(単位:秒)である。
以下本出願の発明について、更に詳述する。
まず、本発明において被処理対象となるハロゲン化銀
写真感光材料について説明する。
該本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料は、その感
光性ハロゲン化銀を有する側の写真構成層の全親水性コ
ロイドの付量が2.0〔g/m2〕以上3.8〔g/m2〕以下のもの
である。全親水性コロイドの付量が3.8〔g/m2〕を超え
ると粒状性は良好であるが、感度の低下、最高濃度の低
下を起こしやすくなる。また2.0〔g/m2〕未満では乾燥
ムラが出やすくなったり、処理後の銀画像が黄味を帯び
たりする傾向が出てくる。
更に該感光性ハロゲン化銀を有する側の写真構成層の
ハロゲン化銀の付量は、銀換算で3.5〔g/m2〕未満であ
る。該ハロゲン化銀粒子の付量が銀に換算して3.5〔g/m
2〕以上になると、定着性が悪くなる。
該感光材料に用いる感光性ハロゲン化銀粒子は、その
粒径が投影面積径平均粒径で0.2〜1.6μmであって、沃
化銀含有率が0.1〜4.0モル%で、96モル%以上の臭化銀
を含む粒子であることが、処理性と感度の面から好まし
い。
また本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料の上記写
真構成層の水に対する溶解温度は、86℃以上である。86
℃未満であると感光材料の処理液中での膜強度が弱く、
例えば搬送式の自動現像機で処理する場合、親水性コロ
イドが搬送ローラーに付着したりして、搬送性が劣化す
る。本発明でいう融点とは、比抵抗値が1×106Ωcm以
上の純水中で測定した値である。
本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料は、例えばゼ
ラチン硬化剤を用いて上記溶解温度を86℃以上とするこ
とができるものである。非硬化の場合は、通常、溶解温
度が約29〜32℃である。
以下に本発明に係る感光材料に使用することのできる
ハロゲン化銀の粒子や添加剤について述べる。
使用される粒子形状や構造等は何ら限定されるもので
はないが、好ましくは特願昭61−53651号、同62−6890
号(24頁2行目から42頁5行目)に記載の粒子や、特開
昭58−113927号、同58−113928号、同59−105636号、同
60−147727号公報で開示されているような平板粒状性が
好ましい。
本発明に用いる感光性(赤外線感光性も含む)ハロゲ
ン化銀粒子の平均粒径は、0.2μm以上、2.0μm以下が
好ましい。特に平均粒径は、ハロゲン化銀粒子が球状や
立方体の形状である場合は0.2μm〜1.0μm、アスペク
ト比5以上の平板状の場合は0.5μm〜2.0μmの範囲で
あることが好ましい。しかもヨウ化銀の含有率が0.1〜
3.5モル%のヨウ臭化銀粒子であることが好ましい。
ここで言う平均粒径()とは、球状のハロゲン化銀
粒子の場合はその直径、それ以外の形状の粒子の場合は
その投影像を同面積の円像に換算した時の直径の平均値
であって、個々の粒子の粒径がriであり、その数がniで
ある時、下記の式によって、が定義されたものであ
る。
更に乳剤や粒子構造について、特願昭60−286896号、
同61−11427号の記載や、特開昭60−136738号、同60−1
47727号、同60−254032号、同60−215540号、同61−232
445号、同62−3247号、同62−7040号、同62−54249号、
同62−123446号、同62−123447号、同62−124550号、同
62−124551号、同62−124552号、同62−151840号に開示
の技術を用いることが好ましい。
また、処理剤その他処理関係の技術としては、特開昭
60−52848号、同60−136741号、同61−36744号に開示の
技術や、メイスン著“フォトグラフィック・プロセッシ
ング・ケミストリー”(Photoagraphic Processing Che
mistry)、フォーカルプレス(Focal Press)社刊に記
載の技術を用いることが好ましい。
本発明に係る写真感光材料には、ハロゲン化銀粒子形
成時から塗布までの間に増感色素を添加することが好ま
しく、増感色素の使用量は支持体の片側当り3mg/m2以上
が好ましく、特に5〜30mg/m2が好ましい。
増感色素及び化学増感法としては、特開昭61−80237
号公報に記載のものを使用することが好ましい。
他に添加剤や手段として、特願昭61−53651号、同62
−6890号(77頁18行目から117頁の9行目)に記載の方
法を用いることが好ましい。また処理剤としては、同11
7頁10行目から123頁12行目記載のものを用いることが好
ましい。その他添加剤として、リサーチ・ディスクロー
ジャー176号、22−31(RD17643、1978年)に記載のもの
が好ましく用いられる。
感光材料には任意の添加剤が含有されていてよく、こ
れらはリサーチ・ディスクロージャー176巻、No.17643
(1978年12月)及び同187巻、No.18716(1976年11月)
に記載されており、その該当箇所を次の表にまとめた。
本発明に係る感光材料の乳剤の調製に当たり使用でき
る公知の写真用添加剤も上記2つのリサーチ・ディスク
ロージャーに記載されており、次の表に記載箇所を示し
た。
次に、本発明における処理条件について、説明する。
上記本発明において、感光材料を処理する際の処理長
であるlは、0.7を越え、3.1未満(単位:m)の範囲であ
り、これにより好ましい結果が得られる。lが0.7以下
の場合、各処理工程が小さくなり、感度が低下したりす
ることがあり、またローラー式で感光材料を搬送する装
置に適用すると、使用するローラー本数も小さくなっ
て、搬送性が悪くなることがある。逆にlが3.1以上の
場合は、搬送スピードが大きくなりすぎ、フィルムにス
リ傷が出やすくなる。また、自動現像機の場合、その耐
久性が急激に劣化する。
またl0.75とTとの積は50以上124以下であるが、こ
の値が50未満である場合は、被処理感光材料の感度が急
激に低下するばかりでなく、増感色素を支持体の片面当
たり10mg/m2以上使用するような感光材料では、色残り
も問題となる。この問題は本発明者の検討によりわかっ
たことである。好ましくはl0.75とTとの積が76以上で
あることである。
一方l0.75とTとの積が124を超えると、感度はほと
んど上昇しないのに写真画像の粒状性が大幅に劣化し、
カブリも高くなりだすことがわかった。
これに対し、本発明に係る上記処理条件による処理方
法を用いると、高感度でありながら粒状性が良く、しか
も定着不良、水洗不良、乾燥不良を起こしにくい好結果
を得ることができる。
次に、本発明の実施に際して好ましく用いることがで
きる自動現像機について説明する。
自動現像機の全搬送ローラの本数は、処理長であるl
をローラー本数で割った値が0.01〜0.04の範囲になるも
のであることが好ましい。また各処理部位の時間は次の
ようなものであることが好ましい。また各処理部位の時
間は次のような範囲が好ましい。
挿入+現像+渡り 25〜40% 定着+渡り 12〜25% 水洗+渡り 10〜25% スクイズ+乾燥 25〜45% 合 計 100% 使用されるローラーは、搬送部の直径が12mm〜60mm、
長さが30cm〜110cmの間が好ましく、材質は様々なもの
が使用でき、例えば現像、定着、水洗、乾燥の部位では
ベークライト系(ガラス粉、金属粉、プラスチック粉を
含んでもよい)のものや、ゴム系(ネオプレン、イソプ
レン、シリコンゴム等)のものを使用することができ
る。渡り部やスクイズ部には、撥水性で弾力性のあるシ
リコンゴム等や、吸水性の大きい合成皮革の商品名「ク
ラリーノ」(クラレ(株)製)を用いることが好まし
い。
また搬送ローラーには搬送性を向上するために凹凸、
例えば好ましくは深さ0.05〜1.0mmの範囲に入る凹凸を
設けてもよい。
また乾燥部での乾燥負荷が小さくなるようスクイズラ
ックまででの感光材料の含水量が20g/m2となるようにす
ることが好ましい。例えば上記した撥水性のローラーを
用いたり、逆に吸水性の大きいローラーを用いることが
効果を上げる。また乾燥風の一部がスクイズローラーに
回るよう設計することも、良い方法である。
乾燥部では迅速処理においても感光材料が充分乾燥す
るよう、例えば伝熱係数を大きくするために乾燥風の吹
出口から感光材料までの距離を1〜10mmの範囲にするこ
とがよい。乾燥風の温度は35〜55℃の範囲が好ましく、
同時に赤外ヒータやマイクロ波による乾燥を併用しても
よい。
〔実施例〕
以下本発明の実施例について説明する。但し当然のこ
とであるが、本発明は実施例により限定されるものでは
ない。
実施例1 平均粒径0.2μmのヨウ化銀2.0モル%含有するヨウ化
銀の単分散粒子を核とし、ヨウ化銀30モル%を含有する
ヨウ臭化銀をpH9.1,pAg7.7で成長させ、その後pH8.0,pA
g9.1で臭化カリウムと硝酸銀を等モル添加し、平均ヨウ
化銀含有率が2.1モルのヨウ臭化銀粒子となるような平
均粒径1.02μm,0.62μm,0.46μmの単位分散乳剤粒子を
調製した。乳剤は、通常の凝集法で過剰塩類の脱塩を行
った。即ち40℃に保ち、ナフタレンスルホン酸ナトリウ
ムのホルマリン縮合物と硫酸マグネシウムの水溶液を加
え、凝集させた。上澄液を除去後、更に40℃までの純水
を加え、再び硫酸マグネシウム水溶液を加え、凝集さ
せ、上澄液を除去した。これらの粒子をそれぞれチオシ
アン酸アンモニウム塩を銀1モル当たり1.9×10-3
ル、及び適当な量の塩化金酸とハイポ及び下記分光増感
色素AとBを25:1の重量比で合計の量をハロゲン化銀1
モル当たり800mgとして添加して化学熟成を行い、終了1
5分前にヨウ化カリウムを銀1モル当たり200mg添加し、
その後、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テト
ラザインデン3×10-2モルで安定化し3種類の乳剤粒子
を大きい順に20%,50%,30%の比で混合し、後記する添
加剤と石灰処理ゼラチンを加え塗布液とした。
水1中にゼラチン30g、臭化カリウム10.5g、チオエ
ーテル〔HO(CH22S(CH22S(CH22S(CH22HO〕
0.5wt%水溶液10mlを加えて溶解し、65℃に保った溶液
中(pAg=9.1、pH=6.5)に、撹拌しながら0.88モルの
硝酸銀溶液30mlと0.88モルの沃化カリウムと臭化カリウ
ムの混合溶液(モル比97:3)30mlを15秒間で同時に添加
した後、1モルの硝酸銀溶液600mlとモル比97:3の臭化
カリウムと沃化カリウムとからなる1モルの混合溶液60
0mlとを70分かけて同時添加して、平板状沃臭化銀乳剤
を調製した。得られた平板状ハロゲン化銀粒子は、平均
粒径1.18μmで、厚み0.11μmで、沃化銀含有率が、3.
0モル%であった。この乳剤を沈澱法により脱塩した
後、金・硫黄増感を併用して化学増感した後、増感色素
(ソディウム3−〔5−クロロ−2−(2−〔5−クロ
ロ−3−(3−スルホネートプロピル)ベンゾオキサゾ
リン−2−5イソデンメチル〕−1−ブテン)3−ベン
ゾオキサゾリオ〕プロパンスルフネート)150mg/ハロゲ
ン化銀1モルを加え、さらに前記と同様に4−ヒドロキ
シ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザイデンを加えた。
粒子に前記と同様の方法で最適に化学増感を施し、同
一の安定剤、添加剤及び石灰処理ゼラチンを添加して、
乳剤塗布液とした。
なお塗布液には後記添加剤のほか、下記化合物(1)
(2)を、ハロゲン化銀1モル当たり下記の量になるよ
うに添加した。
(2)トリクレジルホスフェート 0.6g 即ち化合物(1)を特開昭61−285,445号実施例1の
(3)に記載の方法に順じて、化合物(2)から成るオ
イル中に溶解して親水性コロイド溶液中に分散したもの
を、上記添加量となる量添加した。
保護層液は下記の組成で作成した。
なお乳剤面は支持体の片側当り銀換算値で1.75g/m2
親水性コロイド量として2.0g/m2となるように、保護層
はゼラチン付量として1.0g/m2となるように、2台のス
ライドホッパー型コーターで毎分60mのスピードで、グ
リシジルメタクリレート50wt%、メチルアクリレート10
wt%、ブチルメタクリレート40wt%の3種のモノマーか
らなる共重合体を、その濃度が10wt%になるように希釈
して得た共重合体水性分散液を下引き液として塗設した
175μmのポリエチレンテレフタレートフィルムベース
上に両面同時に塗布し、2分20秒で乾燥し、試料を得
た。
得られた試料を螢光増感紙KO−250(コニカ(株)販
売)の間に挟み、管電圧130KVP,20mAで、0.05秒間X線
を照射して、ペネトロメーターB型(アルミ段階,コニ
カメディカル(株)販売)を介して露光した後、第1図
または第2図に示す試作自動現像機及び以下に示す処理
剤(現像液及び定着液)を用い、処理時間を変化させ
て、試料1〜26を作成した。
第1図及び第2図中、1は感光材料挿入口の第1ロー
ラー、2は乾燥出口の最終ローラー、3aは現像槽、3bは
定着槽、3cは水洗槽、4は被処理対象である感光材料、
5はスクイズ部、6は乾燥部、7は乾燥空気の吹出口で
ある。
試料調製に用いた分光増感色素は次のとおりである。
また乳剤液(ハロゲン化銀塗布液)に用いた添加剤は
次のとおりである。添加量はハロゲン化銀1モル当たり
の量で示す。
また保護層液に用いた添加物は次のとおりである。添
加量は塗布液1当たりの量で示す。
以上のようにして作製された試料の水に対する溶解温
度はすべて93℃以上であった。
また、試料の評価は、第1図及び第2図に示された処
理スピードが可変できる試作自動現像機を用いて行っ
た。
なお、現像温度は35℃、定着温度は38℃として処理し
た。
現像液及び定着液は、次のものを使用した。
<現像液> 1の水溶液にし、水酸化カリウムでpH10.50の液と
した。
〈定着液〉 1の水溶液にして氷酢酸を添加しpH4.0の液とし
た。
自動現像機の水洗水は、温度18℃で毎分1.5供給し
た。
各試料について、感度及び粒状性を測定した。
感度は、第1表の試料No.1のカブリ+1.0の黒化濃度
を与えるX線量の逆数を100とした相対感度で示した。
粒状性の評価は次のようにした。即ちそれぞれの試料
が黒化濃度1.0となるようJIS B光源で与え、それらの処
理後の粒状性を目視で評価した。
評価基準 非常に良好 A 良好 B やや粗さが目立つ C かなり粗さが目立つ D 粗さがひどく実用に耐えない E 以上の評価結果を第1表に示した。
第1表が示すとおりl0.75×T=76〜124になるよう
処理時間を調整した場合に感度,カブリ,粒状性の良好
な試料が得られることか分かる。
〔発明の効果〕
上述の如く本発明によれば、高速処理が可能で、しか
も高感度であり、かつ粒状性等が良好であって画質の良
好な画像が得られる自動現像機、及びハロゲン化銀写真
感光材料の処理方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、本発明の実施例に用いた自動現像
機の構成図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式に相当する条件で処理を行うハロゲ
    ン化銀写真感光材料の処理方法であって、 該被処理ハロゲン化銀写真感光材料は、支持体の少なく
    とも一方の側に少なくとも1層の感光性ハロゲン化銀乳
    剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料であり、感光性
    ハロゲン化銀を有する側の写真構成層は 全親水性コロイドの付量が2.0〜3.8〔g/m2〕 ハロゲン化銀の付量が銀量換算で3.5〔g/m2〕未満 写真構成層の水に対する溶解温度が86℃以上であるこ
    とを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。 l0.75×T=50〜124 0.7<l<3.1 但しlはハロゲン化銀写真感光材料が処理される際の処
    理長さ(単位:m)であり、Tは該感光材料が上記lを通
    過するのに要する時間(単位:秒)である。
JP63189086A 1987-09-15 1988-07-28 ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 Expired - Fee Related JP2613445B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63189086A JP2613445B2 (ja) 1987-09-15 1988-07-28 ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62-230563 1987-09-15
JP23056387 1987-09-15
JP63189086A JP2613445B2 (ja) 1987-09-15 1988-07-28 ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01158434A JPH01158434A (ja) 1989-06-21
JP2613445B2 true JP2613445B2 (ja) 1997-05-28

Family

ID=26505299

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63189086A Expired - Fee Related JP2613445B2 (ja) 1987-09-15 1988-07-28 ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2613445B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03163541A (ja) * 1989-11-22 1991-07-15 Konica Corp ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61170739A (ja) * 1985-01-24 1986-08-01 Konishiroku Photo Ind Co Ltd 放射線画像用記録材料
JPS62105138A (ja) * 1985-10-31 1987-05-15 Konishiroku Photo Ind Co Ltd ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01158434A (ja) 1989-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH07101289B2 (ja) 高速処理可能なハロゲン化銀写真感光材料
JPH0452449B2 (ja)
JP2613445B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
US5081007A (en) Method for processing a silver halide light-sensitive photographic material and an automatic processor therefor
EP0639793B1 (en) A method for processing a silver halide photographic light-sensitive material
JPH02304555A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
US5206132A (en) Direct positive silver halide photographic light-sensitive material
JPH01213642A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JP2532276B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JP3109320B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
EP0360616B1 (en) Light-sensitive silver halide photographic material causing less curvature and feasible for rapid processing
JP2835344B2 (ja) 超迅速処理可能なcrt撮影用ハロゲン化銀写真感光材料
JP2903404B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
US6528227B2 (en) Film/screen system and image-forming system for use in direct X-ray applications
JPH02284136A (ja) 画像形成方法
JP2683736B2 (ja) 鮮鋭性が改良され残色が少ない高速処理可能なハロゲン化銀写真感光材料
JP3153996B2 (ja) 赤外線センサーの検出性を改良したx線用ハロゲン化銀写真感光材料
JP2903406B2 (ja) 湾曲が小さくかつ迅速処理可能なハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法
JPS61201235A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPS61121052A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPS61141440A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH01303428A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH08220662A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH0675314A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH08248546A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料及びx線画像形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees