JP2014112238A - 電子機器用のカメラレンズ構造体およびディスプレイ構造体 - Google Patents

Abstract

【課題】電子機器用のカメラレンズ構造体およびディスプレイ構造体を提供する。
【解決手段】カメラを、電子機器内のディスプレイの下に取り付けることができる。ディスプレイは偏光板層、カラーフィルタ層、および薄膜トランジスタ層を含んでよい。ガラスはめ込み層のような物質層を、ディスプレイの縁に取り付けることができる。ディスプレイの複数の層に開口を形成することができ、はめ込み層はカメラを収容する。開口内にスリーブ構造体を取り付けることができる。カメラはレンズ素子の積み重ねによって形成されるレンズ構造体を含んでよい。ディスプレイの一つ以上の層が、レンズ構造体の中に挿入されてよい。ガラスはめ込み層はカラーフィルタ層および薄膜トランジスタ層における切り欠き内に取り付けられてもよいし、カラーフィルタ層および薄膜トランジスタ層の直線状の縁に沿って取り付けられてもよい。
【選択図】図１

Description

本出願は2010年10月29日付け米国特許出願第12/916,475号の優先権主張出願であり、当該出願の内容を参照により本明細書に組み込む。

本発明は電子機器に関し、特に、電子機器用のカメラレンズ構造体および付随するディスプレイ構造体のようなカメラ構造体に関する。

ポータブルコンピュータおよび携帯電話機のような電子機器は、カメラを有することが多い。カメラは静止画を撮影するために用いられてもよいし、テレビ電話のような動画機能をサポートするために用いられてもよい。

カメラ付き携帯電話においてカメラは、携帯電話機のディスプレイ内のカバーガラス層の一部の下に取り付けることができる。カメラを見えなくするため、カバーガラス下に黒インクの印刷をしてもよい。黒インクにはカメラのための窓を形成するために開口が形成されてよい。

ポータブルコンピュータにおいて、カメラはディスプレイの上縁に沿って取り付けることができる。典型的な構成において、ディスプレイはポータブルコンピュータの筐体内部に、ベゼルを用いて取り付けることができる。カメラ用の窓を形成するため、ベゼルに開口を設けることができる。

このようなカメラ取り付け配置は、空間が非常に貴重な機器構成においては好ましくないかもしれない。例えば、携帯電話機にカバーガラス層を含めることが許容できないかもしれない。また、ポータブルコンピュータにベゼルを含めることが望ましくないかもしれない。このような従前のディスプレイ構造体が存在しない場合、カメラのような電子部品の機器内部への取り付けは挑戦的なテーマとなり得る。

従って、電子機器のための、よりよいカメラおよびディスプレイ構造体を提供可能であることが望ましいであろう。

電子機器はディスプレイを有することができる。ディスプレイは、偏光板層、カラーフィルタ層、および薄膜トランジスタ層のような複数のディスプレイ層を含みうる。カバーガラスは場合によりディスプレイから省かれてもよい。

カメラは、ディスプレイのカメラウィンドウの下に取り付けられてよい。カメラウィンドウは、ディスプレイの複数の層に１つ以上の開口を形成することによって形成されてよい。例えば、開口は偏光板層、カラーフィルタ層、および薄膜トランジスタ層に形成されてよい。

カメラは複数のレンズ要素から形成されるレンズ構造体を含みうる。レンズ構造体の一部はディスプレイの上側部分に形成されてよく、レンズ構造体の一部はディスプレイより下側部分に形成されてよい。例えば、レンズ構造体の第１の部分が１つ以上のディスプレイ層の上側に配置されてよく、レンズ構造体の第２の部分がこれらディスプレイ層より下側に配置されてよい。このような方法でレンズ構造体の内部に挿入された複数のディスプレイ層は、カラーフィルタ層、薄膜トランジスタ層、および偏光板層を含んでよい。

はめ込みガラス層のような物質の層は、カラーフィルタ層および薄膜トランジスタ層に取り付けられてよい。はめ込みガラスは、カメラ用のウィンドウとして機能する開口を有してよい。カラーフィルタ層および薄膜トランジスタ層は、位置合わせされた複数の縁を有してもよい。はめ込みガラスの近くに、接着剤を用いてはめ込みガラスが取り付けられる出っ張りを形成するために、カラーフィルタ層の縁を、薄膜トランジスタ層の縁に対して引っ込ませてもよい。

ディスプレイ層とはめ込みガラスの開口内にスリーブ構造体が取り付けられてもよい。
ウィンドウとして機能するように、スリーブ構造体内に物質の透明層が挿入されてもよい。レンズ構造体は、スリーブ内に取り付けられたレンズ要素を含んでもよい。

不透明なマスク層が、偏光板層または他のディスプレイ層の下面上に取り付けられてもよい。不透明マスク層内の不透明マスク層開口は、カメラ内部のレンズ構造体およびディスプレイの中間層と位置合わせされてもよい。

本発明の他の特徴、性質および様々な利点は、添付図面および以下に述べる好ましい実施形態の詳細な説明から一層明らかになるであろう。

本発明の実施形態に係る例示的なディスプレイを有するポータブルコンピュータの斜視図である。 本発明の実施形態に係るハンドヘルド機器の斜視図である。 本発明の実施形態に係るディスプレイを有する電子機器の側断面図である。 本発明の実施形態に係るディスプレイ構造体の側断面図である。 本発明の実施形態に係る電子機器ディスプレイのための偏光板の側断面図である。 ポータブルコンピュータ内の従来の液晶ディスプレイ(LCD)モジュールおよびカメラの側断面図である。 図７は図６に示したタイプの従来のカメラの斜視図である。 本発明の実施形態に係るディスプレイ機器で用いることのできる例示的なレンズ構造体を備えるカメラの側断面図である。 本発明の実施形態に従って、偏光板層、カラーフィルタ層、および薄膜トランジスタ層のようなディスプレイの層の下にどのようにカメラを取り付けられうるかを示す、ディスプレイの一部の側断面図である。 本発明の実施形態に従って、カメラ内のレンズが薄膜トランジスタ層における開口を貫通しながら、偏光板層およびカラーフィルタ層のようなディスプレイの層の下にカメラをどのようにして取り付けることができるかを示す、ディスプレイの一部の側断面図である。 本発明の実施形態に従って、カラーフィルタ層および薄膜トランジスタ層内を開口が貫通しながら、ディスプレイ内の偏光板層の下にカメラレンズをどのようにして取り付けることができるかを示す、ディスプレイの一部の側断面図である。 本発明の実施形態に従って、どのようにカメラレンズが偏光板層、カラーフィルタ層および薄膜トランジスタ層の開口を貫通しうるかを示す、ディスプレイの一部の側断面図である。 本発明の実施形態に係るカメラに対応するためのノッチを有するディスプレイの一部を示す斜視図である。 本発明の実施形態に従って、スリーブと位置合わせされたウィンドウ開口が、薄膜トランジスタ層の下に取り付けられたカメラに適合するために、どのように偏光板層およびカラーフィルタ層に形成されうるかを示す側断面図である。 本発明の実施形態に係る、図１４に示すタイプのカメラ取り付け構造体に用いられ得るカメラウィンドウスリーブを示す斜視図である。 本発明の実施形態に従って、カメラのレンズ構造体の一部がカラーフィルタ層より上側に設けられ、カメラのレンズ構造体の一部がカラーフィルタ層より下側に設けられるように電子機器内に取り付けられるカメラの側断面図である。 本発明の実施形態に従って、カメラのレンズ構造体の一部がカラーフィルタ層と関連付けられた薄膜トランジスタ層より上側に取り付けられ、カメラのレンズ構造体の一部がカラーフィルタ層および薄膜トランジスタ層より下側に設けられるように、電子機器内に取り付けられたカメラの側断面図である。 本発明の実施形態に従って、カメラのレンズ構造体の一部が薄膜トランジスタ層より上側に取り付けられ、カメラのレンズ構造体の一部が薄膜トランジスタ層より下側に設けられるように、電子機器内に取り付けられたカメラの側断面図である。 本発明の実施形態に従って、プリント配線基板とカメラとの間で信号を導く相互接続線が、どうやって図１８に示したタイプの薄膜トランジスタ層の周縁領域のようなディスプレイの周辺領域に通されうるかを示す図である。 本発明の実施形態に従って、カメラ開口を有する平板状の挿入部材がどのようにカラーフィルタ層および薄膜トランジスタ層のようなディスプレイの層に取り付けられうるかを示す、ディスプレイの一部の縁の展開斜視図である。 本発明の実施形態に従って、図２０の平板状の挿入部材内の開口のような開口を通じてどのようにカメラのレンズが取り付けられうるかを示す側断面図である。 本発明の実施形態に従って、カメラのレンズに適合するように、開口が偏光板層および平板状挿入部材を貫通するように形成されている例示的なディスプレイ取り付け構造体の側断面図である。 本発明の実施形態に従って、カメラ開口を有し、引き延ばされた方形平板状挿入部材カメラ開口を有する平板上の挿入部材がどのようにカラーフィルタ層および薄膜トランジスタ層のようなディスプレイの層に取り付けられうるかを示す、ディスプレイの一部の縁部の展開斜視図である。 本発明の実施形態に従ってカメラウィンドウを有する平面状挿入部材が取り付けられているカメラのレンズに適合するように、開口が偏光板層および平板状挿入部材を貫通するように形成されているディスプレイの一部の側断面図である。 本発明の実施形態に従って、どのようにカメラウィンドウがカラーフィルタ層に形成されうるかを示す、ディスプレイの一部の側断面図である。 本発明の実施形態に従って、どのようにカメラウィンドウがカラーフィルタ層と薄膜トランジスタに形成されうるかを示す、ディスプレイの一部の側断面図である。 本発明の実施形態に従って、カメラのレンズ部分が、カラーフィルタ層および薄膜トランジスタ層に取り付けられている平板状挿入部材の開口を通じて飛び出すようにカメラを取り付けることができるかを示す薄膜トランジスタ電子機器の一部の側断面図である。

ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、携帯電話機、および他のコンピュータ機器のような電子機器は、ディスプレイを有することができる。カメラおよび他の電子部品は、電子機器内部のディスプレイの近くに取り付けることができる。カメラ内のレンズの一部がディスプレイの１つ以上の層の上側に取り付けられ、カメラ内のレンズの一部がディスプレイの１つ以上の層の下側に取り付けられる取り付け構造体を用いることができる。一部の構造では、カメラレンズはディスプレイの１つ以上の層と付随するはめ込み層とを貫通して突き出してもよい。

ポータブルコンピュータや、ディスプレイを有する他の電子機器のような例示的な電子機器を図１に示す。図１に示すように、機器１０のディスプレイ１４は筐体１２の上側筐体部分１２Ａの中に取り付けられてよい。筐体１２は、筐体の一部または全てが単一素材（例えば金属、プラスチック、または繊維複合体素材）の部材から形成されるユニボディ構造体から形成されもよいし、接着剤、ファスナー、および他の接続機構とともに取り付けられる複数の構造体から形成されてもよい。例えば、筐体１２はフレーム部材と他の内部支持部材から形成されてよい。ここで、内部支持部材には外部プレート、筐体側壁、ベゼル構造体、および他の構造体が取り付けられる。

筐体部１２Ａはディスプレイを収納するために用いられてよく、筐体部１２Ａはディスプレイ筐体と呼ばれてもよい。ディスプレイ筐体１２Ａは、ディスプレイ筐体１２Ａが（メインユニットまたはベース筐体とも呼ばれる）メイン筐体１２Ｂに対してヒンジ軸１６の周りに回転できるように、筐体部１２Ｂとヒンジ構造体１８を用いて取り付けられてよい。機器１０はリムーバブルメディア、データポート、キーボード２０のようなキー、トラックパッド２４のような入力機器、マイク、スピーカ、センサ、ステータスインジケータ光源などのためのポートを含みうる。

ディスプレイ１４は、有効(active)部分と無効(inactive)部分を有してよい。ディスプレイ１４の有効部分２８Ａは、図１で点線２８Ｄを境界とする矩形のような形状を有してよい。ディスプレイ１４の無効部分２８Ｉは矩形からなる輪状(rectangular ring)の形状または他の好適な形状を有してよく、またディスプレイ１４の周辺を囲む縁を形成してよい。機器１０のユーザに画像を提示するため、有効部分２８Ａにおいて液晶ダイオード画素または他の能動画素構造体を用いることができる。無効部分２８Ｉは通常画素素子を有しておらず、ユーザに対する画像の形成には寄与しない。見苦しい内部部品を隠すため、無効部分２８Ｉ内の内部部品はインク層のような不透明マスク層を用いて見えないようにすることができる。

機器１０は、無効機器領域２８Ｉ内に形成される部品を有してよい。例えば、機器１０はカメラ２２のようなカメラを有してよい。カメラ２２はディスプレイ筐体１２Ａ内に取り付けられてよく、また（カメラウィンドウと呼ばれることもある）ウィンドウを通して動作してもよい。

ロゴ構造体２８のような追加構造体が、上部筐体１２Ａにさらに取り付けられてよい。
例えば、ロゴ２６は、ディスプレイ１４内の透明ウィンドウ下部の、上部筐体１２Ａの無効表示領域２８Ｉに形成されてよい。

図２は、ハンドヘルド電子機器に使用されうる例示的な構成の斜視図である。図２の電子機器１０は例えば、携帯電話機または他のハンドヘルド電子機器であってよい。図１の機器１０は筐体１２を有してよい。ディスプレイ１４は機器１０前部で筐体１２内部に取り付けられてよい。ディスプレイ１４の有効領域２８Ａは矩形境界２８Ｄ内部に位置してよい。ディスプレイ１４の無効部分２８Ｉはディスプレイ１４の外縁を囲む境界を形成してよい。（一例として）筐体１２は、機器１０の外縁を一周する側壁を有してよい。筐体１２の側壁構造体は、金属、プラスチック、ガラス、セラミック、炭素繊維素材または他の繊維ベースの複合材、他の物質、またこれら材質の組み合わせから形成されてよい。筐体１２の背面は、金属、プラスチック、ガラスまたはセラミックプレートのような平板状部材、炭素繊維素材または他の繊維ベースの複合材、他の物質、またこれら材質の組み合わせから形成されてよい。

機器１０は開口３４のような開口を筐体１２の側壁に有してよい。開口３４はマイクおよびスピーカポート、ボタン部材を収容するための開口、データポートおよびオーディオジャック用の開口などを形成するために用いることができる。１つ以上の開口がディスプレイ１４の無効領域２８Ｉに形成されてよい。例えば、無効領域２８Ｉには、１つ以上の開口がボタン３２（例えばメニューボタン）のようなボタン用に形成されてよい。無効領域２８Ｉにはまた、（例えばイヤスピーカ用のスピーカポートを形成するために）開口３０のような開口が形成されてもよい。

カメラ２２はウィンドウ構造体によって覆われていてもよい。必要なら、ウィンドウの表面には、ロゴまたは他の情報が機器１０のユーザから見えるように、ロゴ情報（例えば図１の情報構造体２６を参照されたい）のような情報が存在してもよい。

図１および図２に示すような具体的な電子機器構造体は単なる例示である。適切かつ任意の電子機器１０が、ディスプレイ１４を備えうる。電子機器１０は例えば、タブレットコンピュータ、腕時計型機器、ペンダント型機器、他の小型ウェアラブル機器、テレビ、コンピュータディスプレイ、アクセサリなどを含んでよい。

（例えば図２の機器１０、図１の機器１０の一部などのような）ディスプレイを備えた電子機器の端面断面図を図３に示す。図３に示すように、ディスプレイ１４は、ディスプレイ１４の外面が露出するように筐体１２内に取り付けられてよい。機器筐体１２はプリント配線基板３６のようなプリント配線基板を収容するために用いられてよい。プリント配線基板３６は例えば、ガラスエポキシプリント配線基板（例えばFR4）のような硬いプリント配線基板、導体パターンが形成されたシート状のポリイミドのような柔軟な誘電体から形成されるフレキシブル配線基板（「フレックス回路」）、リジッドフレックス基板、または他の基板であってよい。

部品３７のような電気部品は、基板３６のような基板に実装されてよい。電気部品３７は、スイッチ、抵抗、インダクタ、キャパシタ、IC、コネクタ、カメラ、センサ、スピーカ、または他のデバイス部品を含みうる。これら部品は基板３６に半田付けまたは接続されてよい。

ディスプレイ１４はタッチパネルディスプレイであってよい。図３のディスプレイ１４のようなタッチパネルディスプレイは、容量性電極（例えばインジウム錫酸化物のような透明電極）の配列を含んでもよいし、他の接触感知技術（例えば抵抗性タッチセンサ構造体、音波タッチセンサ構造体、圧電センサおよび他の応力センサ構造体など）に基づくタッチセンサ配列を含んでもよい。ディスプレイ１４のための接触感知構造体は、ガラス層のようなタッチセンサ専用の基板上に実装されても良いし、他のディスプレイ機能用に用いられているガラス層上に形成されてもよい。例えばタッチセンサ電極は、液晶ディスプレイ(LCD)内のカラーフィルタ配列層、薄膜トランジスタ層、または他の層の上に形成されてよい。

ディスプレイ１４は、一般に、適切かつ任意なタイプのディスプレイ構造体から形成されてよい。ディスプレイ１４に使用されてよいディスプレイ構造体の例には、液晶ディスプレイ(LCD)構造体、有機発光ダイオード(OLED)構造体、プラズマセル、および電子インクディスプレイ構造体が含まれる。ディスプレイ１４が液晶ディスプレイ(LCD)構造体から形成される構成を、一例として本明細書で説明することがある。これは単なる具体例である。一般に、ディスプレイ１４は適切かつ任意なディスプレイ技術を用いて形成されてよい。

図２のディスプレイ１４の断面図を図４に示す。図４に示すように、ディスプレイ１４はバックライトユニット３８のようなバックライトユニット(BLU)を含んでよい。バックライトユニット３８用の光４４は光源３２から導光パネル５１に投入されてよい。光源３２は発光ダイオードアレイから形成されてよい（一例である）。光４４を、ディスプレイモジュール４０を通る方向４６で上方（外方）に反射するために、（例えば白色ポリエステルからなる）リフレクタ４９を用いることができる。光学フィルム４８は、一例として、拡散層および光平行化(collimating)層を含んでよい。

ディスプレイ１４およびディスプレイモジュール４０は、画素配列から画素光４３を生成する有効領域２８Ａを有してよい。画素光４３は、機器１０のユーザが見ることのできる画像を有効領域２８Ａに形成する。画像はテキスト、グラフィックス、または他の画像情報を含んでよい。領域２８Ｉのような、ディスプレイ１４とディスプレイモジュール４０の一部は無効（非使用）であってよい。領域２８Ｉは一例として、図１に示すように、ディスプレイ１４およびディスプレイモジュール４０の周辺を囲む形状を有してよい。通常、無効領域２８Ｉはアクティブな画素を含まず、内部構造体が見えないようにするために不透明なマスク層を含むことができる。バックライトユニット３８は有効領域２８Ａと同じ大きさの設置面積を有してもよいし、（図４に示すように）端部が無効領域２８Ｉの一部または全てまで延ばされていてもよい。

ディスプレイモジュール４０は下側偏光板５０のような下側偏光板、および偏光板６２のような上側偏光板を含んでよい。液晶材料５８の薄い層（例えば３〜５ミクロン）は、カラーフィルタ６０および薄膜トランジスタ層５２の間に挿入されてよい。

薄膜トランジスタ層５２は、ガラス又はプラスチックの層のような、透明で平板状の基板上に形成されてよい。薄膜トランジスタ層５２の上面は、（点線５６の上に回路５４として示すように）画素電極構造体および薄膜トランジスタを含んでよい。薄膜トランジスタ層５２上の回路は、機器１０のユーザに対してディスプレイ１４上に画像を表示するように制御可能な画素配列に組み込まれてもよい。

カラーフィルタ６０は、ディスプレイ１４にカラー画像を表示する能力を与える着色フィルタ画素要素（例えば赤、緑、および青フィルタ要素）を含んでよい。カラーフィルタ６０はガラスやプラスチックの基板のような透明な平板状基板を用いて形成されてよい。

必要なら、ディスプレイモジュール４０およびバックライトユニット３８内に他の材料層を含ませてもよい。例えば、ディスプレイモジュール４０およびバックライトユニット３８は、タッチセンサを形成するための一つ以上の材料層、複屈折補償フィルムのような複数の光学フィルムの層、反射防止コーティング、傷防止コーティング、油分付着防止コーティング、複数の接着層などを含んでよい。

内部構造体をユーザに見せないよう、パターンが形成された不透明マスクレイヤがディスプレイモジュール４０に含まれていてもよい。不透明マスク層は、黒インク、他の（黒でない）色（例えば、白、銀、灰色、赤、青）のインク、不透明ポリマー、金属層、または他の適切な不透明物質から形成されてよい。ディスプレイモジュール４０内で不透明マスク層を形成しうる位置の例は、偏光板６２の表面上の位置Ｐ１、偏光板６２の下面上の位置Ｐ２、カラーフィルタ層６０の上面上の位置Ｐ３、カラーフィルタ層６０の下面上の位置Ｐ４を含んでよい。必要なら他の複数の場所やマスク層位置の組み合わせを用いてもよい。

上側（外側）偏光板６２および下側（内側）偏光板５０のような偏光板は、積層された複数の材質層から形成されてよい。積層構造を有する偏光板の具体例を、図５の側断面図に示す。図５に示すように、偏光板６２（すなわち、本例では上側偏光板）は、偏光フィルム６８を有してよい。フィルム６８は延伸ポリビニルアルコール(PVA)のような延伸ポリマーから形成されてよく、従ってPVA層と呼ばれることがあってもよい。ヨウ素分子が延伸フィルムと調和して偏光板を形成するよう、延伸PVAフィルム上にヨウ素の層が設けられてもよい。必要なら他の偏光フィルムを用いてもよい。偏光フィルム６８は層６６と７０との間に挟まれてよい。層６６および７０は、トリアセチルセルロース(TAC)のような素材から形成されてよく、TACフィルムと呼ばれることがあってもよい。TACフィルムはPVAフィルムの延伸構造の維持を助けるとともに、PVAフィルムを保護するであろう。必要に応じて他のフィルムをフィルム６８に積層してもよい。

コーティング層７２は、望ましい表面特性を偏光板６２に提供する材質の一つ以上の層から形成されてよい。例えば、層７２は偏光板６２にアンチグレア（光拡散）特性、反射防止特性、耐スクラッチ性、耐指紋付着性、および他の望ましい特性を提供する物質から形成されてよい。層７２は反射防止(AR)層（例えば、高屈折率層と低屈折率層とを積み重ねて形成されるフィルム）、アンチグレア(AG)層、反射防止およびアンチグレア(AR/AG)層、油分付着防止層、耐スクラッチコーティング、または他のコーティング層のような、一つ以上の物質層から構成されてよい。これらの層の機能は、排他的とは限らない。例えば、コーティング７２内のアンチグレアフィルムは、偏光板６２に耐スクラッチ性を提供する一端を担ってもよい。

必要であれば、偏光板６２には、偏光板６２をディスプレイモジュール４０（すなわち、図４のカラーフィルタ６０）の上面への取り付けを助けるための接着剤６４（例えば光学的に透明な接着剤）のような接着剤層が設けられてよい。偏光板６２の厚みは一例として約５０〜２００ミクロンであってよい。

カメラを電子機器内部に取り付けることが好ましいことも多い。従来、カメラはディスプレイの無効領域内のカバーガラス層の下部に取り付けられることができた。このタイプの構造体を、図６に示す。図６に示すように、従来の機器構造体７４はカバーガラス７６を含むであろう。カバーガラス７６は、有効および無効領域を有するディスプレイに付随するものであってもよい。例えば、図６のカバーガラス７６は、無効ディスプレイ領域９８および有効ディスプレイ領域１００に付随してよい。

黒インク層７８は、カメラ８６のような内部部品が見えないように、無効領域９８におけるカバーガラス７６の下側に形成される。黒インク層７８はカメラ８６のための開口８０を有する。動作の間、画像からの光８２は層７６および開口８０を通ってカメラ８６のレンズ８４に入射可能である。ディスプレイモジュール９６は有効領域１００の下に取り付けられる。ディスプレイモジュール９６は、カラーフィルタ層９２、薄膜トランジスタ層９４、上側偏光板９０、およびシャシー構造体８８内に取り付けられる他のLCD層を含む。黒インク７８はシャシー構造体８８が見えないように隠している。

図７は、従来のカメラ８６の斜視図である。カメラ８６はレンズ８４を用いて画像光１１４を集めることができる。画像光はレンズ８４によって固体撮像素子１１０上に合焦される。撮像素子１１０は、カメラ基部１０８の一部を形成するプリント配線基板１０６に実装される。基部１０８はフレキシブル印刷回路（”フレックス回路”）１１２を用いている。フレックス回路１１２はプリント配線基板１０６の配線(trace)に接続されている。これら配線はフレックス回路１１２内の導線を撮像素子１１０内の画素と相互接続する。レンズ８４はレンズ素子１０４の積み重ねから形成され、レンズ列(lens train)と呼ばれることがある。図６に示すタイプの従来の取り付け構造体においては、レンズ列８４内の全てのレンズ素子１０４が、カバーガラス層７６の下面上のインク開口８０下部に位置するように積み重ねた状態で取り付けられている。

図８に、電子機器１０に用いることのできるタイプのカメラを示す。図８に示すように、カメラ２２はレンズ１２６のようなレンズ（レンズ列またはレンズ構造体と呼ばれることがある）を含んでよい。レンズ構造体１２６は、画像光１１６を撮像素子１１８上に合焦させるためにもちいられてよい。撮像素子１１８は撮像画素配列を含んでよい。撮像素子１１８はプリント配線基板１２０のような基板に取り付けられてよい。プリント配線基板１２０は、撮像素子配列１１８とケーブル１２２との間で信号を導く相互接続体１２１を含んでよい。ケーブル１２２はフレックス回路（例えば、導体配線がポリイミドまたは他のシート状ポリマーの複数層のような一つ以上のフレキシブル基板層上に形成されているフレキシブル印刷回路）から形成されてよい。ケーブル１２２の一端（すなわち、図８に示されているケーブル１２２の端部）は、コネクタ、ハンダ、導電性接着剤などによりプリント配線基板１２０に接続されてよい。ケーブル１２２の他端は、機器１０のメインロジックボードのようなプリント配線基板に（例えばコネクタ、ハンダ接続、導電性接着剤接続などを用いて）接続されてよい。

レンズ構造体１２６は、透明物質の一つ以上の層１２７を含んでよい。これらの物質層は、レンズ２２の撮像経路内の光学素子として機能することができ、従ってレンズ素子と呼ばれることがある。レンズ構造体１２６内の層を形成するために用いてよい物質の例には、ガラス、プラスチック（例えばポリマー接着剤を有するプラスチックシート）、セラミック、インジウム錫酸化物のような透明導電物質、他の透明な物質、またはこれら物質の組み合わせを含む。

レンズ構造体１２６の層は凹状の表面、凸状の表面、平らな表面、およびこれら構造の組み合わせを有するレンズ素子を形成する表面形状を有してよい（たとえば、平らな表面および凹状の表面を有するレンズ素子、凸状の表面および凹状の表面を有するレンズ素子、平らな表面および凹状の表面を有するレンズ素子など）。各層の屈折率は異なっていてもよい。必要なら、隣接する物質層の屈折率を合わせてもよい。レンズ構造体１２６はまた、高屈折率物質と低屈折率物質の積み重ねを含んでよい。物質層は例えば、高屈折率物質と低屈折率物質とが交互に現れてもよいし、別のパターンであってもよい。レンズ構造体１２６を構築する複数層の中でこのような物質のパターンを用いることで、レンズ構造体１２６に所望の光学特性を与えることができる。例えば、レンズ構造体１２６の層は、反射防止コーティング、反射コーティング、バンドパスフィルタ、紫外光カットオフフィルタや赤外光カットオフフィルタのようなカットオフフィルタ、などを実施するために用いられてよい。レンズ構造体１２６内のレンズ素子のサイズおよび形状は、カメラ２２における所望の焦点距離および絞りを有するレンズを実施するために選択されてよい。

必要なら、レンズ構造体１２６は機器１０の一つ以上の透明物質層（例えば、カバーガラス層、偏光板層、カラーフィルタ層、薄膜トランジスタ層、他の光学フィルム、などのような、ディスプレイ１４に付随する一つ以上の層）の下に取り付けられてもよい。一部の具体例においては、ディスプレイ１４の一つ以上の層がレンズ構造体１２６内に挿入されてよい。

例えば図８に示すように、レンズ構造体１２６は、レンズ構造体１２６の他の部分の間に挟まれた層１２６−２のような一つ以上の中間層を含んでよい。層１２６−２は、カバーガラス層、偏光板層、カラーフィルタ層、薄膜トランジスタ層、他の層のようなディスプレイ層であってよく、上側（外側）レンズ構造体１２６−１と下側（内側）レンズ構造体１２６−３に挟まれてよい。構造体１２６−１および１２６−３のような構造体は例えば、その各々がレンズ素子の積み重ねを含んでよく、従って、レンズ構造体１２６のレンズ列部分（例えば、それぞれ上側レンズ列部分および下側レンズ列部分）を形成すると言われてもよい。

レンズ構造体１２６−１，１２６−２，および１２６−３は、画像光１１６を撮像素子１１８上に合焦させることにより、全体としてカメラ２２用のレンズとして機能するように構成されてよい。図８の例示的な層１２６−２のような一つ以上のディスプレイ層がカメラ２２用のレンズ列内の中間位置に設けられる構成において、ディスプレイ１４の下方にあるレンズ構造体１２６の部分（例えば図８の構造体１２６−３）の高さ（図８のＺ軸１２８に平行なＺ寸法）を最小化することができる。これはカメラ２２および機器１０のサイズを最小化するのに役立つであろう。図４のディスプレイ１４に関連して述べたように、必要なら、図６のカバーガラス７６を機器１０から省略することにより、カメラ２２および機器１０に付随する光学構造体のサイズもまた、最小化することができる。

カバーガラス７６が省略されるような機器１０の構成では、偏光板６２内に透明な非偏光ウィンドウを形成することが望ましいかもしれない。例えば図９に示すように、偏光板６２内に透明な非偏光(unpolarized)ウィンドウを形成するには、偏光を解消する(depolarize)物質１３２を用いることが好ましいであろう。ウィンドウ１３０は、機器１０の外部から機器１０の内部構造体を見られるようにするため、および／または、機器１０の内部に取り付けられた、カメラ２２のようなセンサおよび他の電子部品が、機器１０の外部から受光できるようにするために用いられてよい。ウィンドウ１３０のような、偏光板６２内の非偏光ウィンドウ領域を、本明細書ではカメラウィンドウと呼ぶことがある。

カメラウィンドウ１３０は、偏光板６２の、ウィンドウ１３０を形成したい場所に（例えば図５の層６８のような、偏光板６２内のヨウ素でコーティングされたポリビニルアルコール層を脱色するために）紫外光を適用することにより形成することができる。偏光板６２を局所的に脱色してカメラウィンドウ１３０を形成するための光は、マスク、レンズ、または他の適切な技術を用いて適用することができる。必要なら、カメラウィンドウ１３０は偏光板６２を化学的に脱色したり、偏光板６２の光学特性を局所的に変更したりすることにより形成されてもよい。ウィンドウ１３０内の偏光板６２の偏光特性を除去することにより、光伝達特性および画質が向上するであろう。ウィンドウ１３０のようなウィンドウは、偏光板６２の一部を選択的に除去することによっても形成できる。

図９に示すように、カメラ２２は垂直アライメント軸１３８に沿ってウィンドウ１３０と位置合わせされる（すなわち、ウィンドウ１３０とカメラ２２が同軸になるように配置される）。必要なら、不透明インク層または他の不透明なマスク層がディスプレイに含まれてもよい。不透明マスク層は軸１３８と位置合わせされた開口を有してよい。

図９の具体的な取り付け構造において、カメラ２２はレンズ構造体１２６が偏光板６２、カラーフィルタ層６０、および薄膜トランジスタ層５２の下に形成されるように取り付けられている。カメラ２２とウィンドウ１３０との間に挿入されるカラーフィルタ層６０および薄膜トランジスタ層５２の一部は透明であってよい。例えば、カラーフィルタ層６０のうち、カメラ２２の位置に対応する部分は着色フィルタ素子を欠いてよく、薄膜トランジスタ層５２のうちカメラ２２の位置に対応する部分は薄膜トランジスタ、電極、および他の遮光する可能性のある構造を欠いてもよい。

必要なら、レンズ構造体１２６を収容するために、薄膜トランジスタ層５２の途中までの開口、あるいは薄膜トランジスタ層５２を貫通する開口を形成してもよい。このタイプの構成を図１０に示す。図１０に示すように、薄膜トランジスタ層５２は開口１３４のような、レンズ構造体１２６の一部または全部が取り付けられる開口を含んでよい。レンズ構造体１２６は、堆積法、モールディング、または開口１３４のようなディスプレイ層開口内にレンズ構造体を形成する他の方法によって形成されてもよいし、開口１３４のような開口に挿入される前にレンズ素子の積み重ねが全てもしくは部分的に完了されていてもよい。薄膜トランジスタ層５２の開口１３４のようなディスプレイ層の開口にレンズ構造体１２６を取り付けるために、接着剤、締結部材、および他の構造体および材料を用いることができる。

図１０の例において、カラーフィルタ層６０のカメラ２２に対応する部分は中実であり、開口を含んでいない。図１１に示すように、カラーフィルタ層６０は、レンズ構造体１２６を収容するために、必要であればカラーフィルタ層６０の途中までの、あるいはカラーフィルタ層６０を貫通する開口を含んでもよい。図１１の例において開口１３６は、レンズ構造体１２６がウィンドウ１３０の下の偏光板６２の下面に対向して取り付けられるよう、カラーフィルタ層６０および薄膜トランジスタ層５２を貫通している。

図１２は、開口１３８が偏光板６２、カラーフィルタ層６０、および薄膜トランジスタ層５２を通って延びている例示的な構成の側断面図である。このタイプの構成において、偏光板６２内の開口１４２はカメラ２２用のカメラウィンドウを形成してよい。点線１４０で図示したように、必要ならレンズ構造体１２６の一部が、プリント配線基板１１８またはカメラ２２の基台１２４内の他の構造体内に収容されてもよい。必要なら、図１２に示すタイプのディスプレイ構造体上にコーティング層（例えば、偏光板６２およびディスプレイ１４の他の層などを保護するために、偏光板６２、カバーガラス層、または他の層の最外面に設けられた反射防止コーティングまたは他の層）が設けられてもよい。コーティング層は、一例として、ウィンドウ領域１４２内の構造体１２６および／または偏光板６２の外表面を覆うために用いられてよい。

図１０の１３４、図１１の１３６、および図１２の１３８のような開口は、円形であっても、方形であっても、他の適切な形状を有していてもよい。これら開口の近傍でディスプレイ１４を形成する層の部分は、（図１０，１１，および１２において横方向に取り囲まれた開口として示されるように）開口を完全に取り囲んでよい。

必要なら、開口１３４，１３６，および１３８のような開口は、ディスプレイ１４の端部に沿って形成されてもよい。このタイプの、切り欠き形状を有する開口の構成を図１３に示す。図１３に示すように、開口１３６は薄膜トランジスタ層５２およびカラーフィルタ層６０のようなディスプレイ層に形成されてよい。開口１３６の一側面がディスプレイ１４の縁に沿っているため、開口１３６はディスプレイ層によって完全には取り囲まれず、開放端部を有する。

図１３の開口１３６はカメラ２２を収容するために用いることができる。例えば、レンズ構造体１２６（例えば図１１を参照されたい）は、レンズ構造体１２６の最上部が偏光板層６２の内面に支持されるように図１３の開口１３６内に取り付けられてよい。点線１４２で示すように、切り欠き形状の開口は、図１２の開口１４２のように偏光板６２内に形成されてもよい。必要ならカラーフィルタ層６０が中実かつカメラ開口を持たなくてもよい（例えば、カメラを収納する、図１３の端面の揃った開口が、図１０の開口１３４で示されるように薄膜トランジスタ層５２のみを通って延びてもよい。）。

ディスプレイ１４の複数のレイヤ内の開口の内部を、円筒状のスリーブのような裏打ち構造体によって裏打ちすることが望まれるかもしれない。このタイプの構成を、図１４におけるディスプレイ１４の例示的な側断面図に示す。図１４に示すように、開口１４４はスリーブ１４６のようなスリーブ構造体を用いて裏打ちされてよい。開口１４４は偏光板６６、カラーフィルタ６０の一部または全て、および薄膜トランジスタ層５２の一部または全てを貫通してよい。開口１４４がスリーブ１４６を保持するに足りる深さを有することを確保するため、開口１４４は一例として、偏光板６２およびカラーフィルタ層６０の両方を貫通するように構成されてよい。通常、開口１４４は層６２のみを貫通するか、層６２を貫通して層６０の一部または全てを通るか、層６２および層６０を貫通して層５２の一部または全てを通るか、もっと多くの層を貫通するか、いずれであってもよい。

必要なら、スリーブ１４６内の空洞を満たすために、透明物質１４８（例えばポリマー、ガラス、セラミックなど）を用いてもよい。スリーブ１４６は例えば金属、プラスチック、または他の適切な物質で形成することができる。スリーブ１４６はディスプレイ１４への取付を容易にするため、フランジ１５０のようなフランジ構造を備えてもよい（例えばフランジ１５０の下に接着剤層を用いる）。図１５は、図１４のスリーブ１４６のような例示的なスリーブの斜視図である。図１５に示すように、スリーブ１４６は、中央に円筒形状の開口を有する円筒形状を有してよい。必要ならスリーブ１４６を形成するために他の形状を用いてもよい。

図１６は、レンズ構造体１２６がどのようにカラーフィルタ層６０の一部を含むことができるかを示す、ディスプレイ１４の一部の側断面図である。図１６に示すように、カメラ２２内のレンズ構造体１２６は上側レンズ構造体１２６−１および下側レンズ構造体１２６−３を含んでよい。カラーフィルタ層６０の一部１５４が、構造体１２６−１と１２６−３の間に挿入されてよく、図８のレンズ構造体１２６の層１２６−２として機能してよい。

図１７は、レンズ構造体１２６がカラーフィルタ６０および薄膜トランジスタ層５２の一部を含んだ構成におけるディスプレイ１４の一部の側断面図である。図１７に示すように、カメラ２２用のレンズ構造体１２６は、層６０および層５２を含んでよい。層６０の部分１５６と層５２の部分１５８は、上側レンズ構造体１２６−１および下側レンズ構造体１２６−３の間に挿入されてよく、レンズ構造体１２６の一部を形成してよい。必要なら、部分１５６および１５８のようなディスプレイ構造体は、図１７において、オプションとしての曲面化されたカラーフィルタ表面１２５によって示されるように、画像光をカメラ２２に合焦しやすくするために凹状の表面または凸状の表面を有してもよい。

図１８に示すように、薄膜トランジスタ層５２はレンズ構造体１２６内に挿入される唯一の層であってよい。図１８に示すタイプの構造を用いて、部分１６０のような、薄膜トランジスタ層５２の一部が、レンズ構造体１２６の上側レンズ構造体１２６−１および下側レンズ構造体１２６−３の間に挿入されてよい。レンズ構造体１２６を薄膜トランジスタ層５２上の所定位置に保持することを容易にするため、接着剤、ブラケット構造体、または他の構造体のような取り付け構造体１６４を用いることができる。ディスプレイ１４の有効領域２８Ａを照明するためにバックライトユニット３８を用いることができる。必要なら、配線１６２のような導体配線が薄膜トランジスタ層５２上に形成されてもよい。
配線１６２は例えば、無効の周辺ディスプレイ領域２８Ｉ内の、層５２の裏側に形成されてよい。配線１６２は、カメラ２２への、およびカメラ２２からの信号を導くための相互接続構造体を形成するために用いることができる。撮像素子回路１１８のようなカメラ部品とおよび配線１６２とを相互接続するために、フレックス回路または他の経路を用いることができる。

図１９は、配線１６２がどのようにしてディスプレイ１４の周縁に沿って走行しうるかを示す、ディスプレイ１４の斜視図である。このタイプの構成において、配線１６２は、（例えば、図１８に示すように、薄膜トランジスタ層５２の下面上で）ディスプレイ１４の上側縁部１７４、右手側縁部１７６、および下側縁部１７８を走行する１つのバスを形成してよい。フレックス回路１６６のようなフレックス回路が、図１９のディスプレイ１４における薄膜トランジスタ層の裏側上の配線１６２と、プリント配線基板１６８上の配線１７０とを相互接続してよい。プリント配線基板１６８は例えば、ディスプレイ１４を駆動するための集積回路１７２が設けられるドライバ基板であってよい。経路１６２からの信号は、フレックス回路１６６および配線１７０を介して、集積回路１７２のような集積回路に導かれてよい。集積回路１７２は、カメラ２２からのカメラ信号を処理するための集積回路を含んでよい。プリント配線基板１６８は、メインロジックボードのような、機器１０内の他のプリント配線基板と接続されてよい。

必要なら、図２０のはめ込み層１８０のような物質層をディスプレイ１４に含めてもよい。はめ込み層１８０はカメラウィンドウ１８２のようなカメラウィンドウを有してよい。カメラウィンドウ１８２は透明で中実な構造体（例えばはめ込み層１８０の透明部分）から形成されても、層１８０を貫通する開口（例えば層１８０内の円形開口）によって形成されてもよい。カメラ２２はウィンドウ１８２の下に取り付けられてよく、ウィンドウ１８２を通して光を受けることができる。図２０に示すタイプの構造を用いる場合、薄膜トランジスタ層１８４およびカラーフィルタ層６０における開口１９０は、はめ込み層１８０の形状に適合したマウスホール(mouse-hole)切り欠き形状を有する。切り欠き１９０の近くでは、出っ張り（棚）１８４を形成するように、カラーフィルタ層６０の縁が薄膜トランジスタ層５２の縁から若干引っ込んだ形状（あるいは、薄膜トランジスタ層５２の縁がカラーフィルタ層６０の縁より若干出っ張った形状）とされてよい。開口１９０はカーブした形状を有しても、直線的な形状（例えば矩形の一部）を有していても、他の適切な形状を有していてもよい。出っ張り１８４は開口１９０の縁に沿って延びている。はめ込み層１８０の縁部１８６は、はめ込み層１８０が開口１９０内部に１８８の方向へ挿入される際、接着剤を用いて出っ張り１８４に取り付けられてよい。

はめ込み層１８０は金属、プラスチック、セラミック、または他の適切な物質で形成することができる。ある好適な構成によれば、熱的な不整合を防ぐために、はめ込み層１８０は層５２および６０を形成する材料と同じ熱膨張係数を有する物質から形成されてよい。一例として、層５２および６０がガラスから形成される構成では、はめ込み層１８０がガラスから形成されてよい。カメラ２２（すなわち基台１２４およびレンズ構造体１２６）は、カメラウィンドウ１８２と位置合わせされて取り付けられてよい。例えば、レンズ構造体１２６はウィンドウ１８２（例えばはめ込み層１８０の開口）の下に取り付けられてよい。

図２１は、レンズ構造体１２６の一部が開口１９０内部のはめ込み層１８０内の開口１８２を貫通するようにカメラ２２が取り付けられうるかを示す、ディスプレイ１４の側断面図である。図２１の開口１９０は切り欠き形状の開口であっても、細長い形状のはめ込み層を受け入れるための細長い開口であってもよい。図２１に示すように、カメラ２２は筐体１２に取り付けられてもよいし、機器１０内の他の支持構造体上に取り付けられてもよい。ディスプレイ１４の有効領域２８Ａを照明するためにバックライトユニット３８が用いられてよい。カメラ２２は無効ディスプレイ領域２８Ｉにおける偏光板６２内のカメラウィンドウ１３０と位置合わせされて取り付けられてよい。

偏光板６２上の不透明マスク層１９２には、偏光板６２内のカメラウィンドウ１３０および偏光を解消する物質１３２と位置合わせされた開口を形成するようなパターンが設けられる。はめ込み層１８０を薄膜トランジスタ層５２の出っ張り１８４に取り付けるために、接着剤１９４のような接着剤を用いてよい。

図２２は、レンズ構造体１２６が、偏光板６２内の開口を貫通するスリーブ１４６のようなスリーブ内にどのように取り付けられ売るかを示す、ディスプレイ１４の側断面図である。はめ込み層１８０は、偏光板６２内の開口と位置合わせされた開口１８２のような開口を有してよい。スリーブ１４６は、偏光板６２の上面上に取り付けられるフランジ１５０のようなフランジ構造体を有してよい。ガラス窓または他の透明部材（部材１９６）のような透明な構造体が、スリーブ１４６および開口１４４内部に取り付けられてよい。
カメラ２２のレンズ構造体１２６はスリーブ１４６内部に取り付けられてよい。はめ込み層１８０は、カラーフィルタ層６０に隣接する薄膜トランジスタ層５２の出っ張り１８４に取り付けられてよい。

必要なら、図２３に示すように、はめ込み層１８０は細長い平板帯状の形状を有してもよい。出っ張り１８４は実質的にまっすぐでよく、カラーフィルタ層６０の縁が薄膜トランジスタ層５２の縁に対して引っ込むようにカラーフィルタ層６０と薄膜トランジスタ層５２の縁を調整することによって形成されてよい。細長いはめ込み層１８０を接着剤を用いてまっすぐな出っ張り１８４に取り付ける場合、図２３に示すようなタイプの構造は、はめ込み層１８０と薄膜トランジスタ層５２との間で比較的大きな表面積を提供することができる。これははめ込み層１８０の取付を容易にする上、はめ込み層１８０が誤ってディスプレイ１４から外れてしまうかもしれない可能性を低減するであろう。図２３の例において、はめ込み層１８０は物質の細長い平板帯状の形状を有している。他の細長い形状も必要に応じて用いてよい。開口１８２ははめ込み層１８０の一部に形成されてよく、開口１８２が薄膜トランジスタ層５２の切り欠き１９０のような開口と位置合わせできるようにする。カメラ２２は、一例として、カメラ２２のレンズ構造体１２６が開口１９０を貫通するように、開口１８２の下に取り付けられてよい。

カラーフィルタ層６０に隣接する薄膜トランジスタ層５２の出っ張り１８４に、接着剤１８１を用いてはめ込み層１８０がどのように取り付けられうるかを示す、ディスプレイ１４の側断面図を図２４に示す。必要であれば、はめ込み層１８０は、カラーフィルタ層６０の表面との間に、明らかな、かつ見栄えが悪いおそれのある段差が生じないように、カラーフィルタ層６０と同じ厚さを有してもよい。

必要なら、カラーフィルタ層６０は、図２５のウィンドウ領域１９８のようなカメラ領域（例えば、開口、あるいは遮光構造体およびカラーフィルタ素子構造体の全てまたは実質的に全てを欠く領域）を有してもよい。カメラ２２およびカメラ２２内のレンズ構造体１２６は、カラーフィルタ層６０の下面に、ウィンドウ領域１９８と位置合わせして取り付けることができる。図２６に示すように、カラーフィルタ層６０および薄膜トランジスタ層６２は領域２００（例えば、開口または、光をほとんど遮断せず、機器１０用のカメラウィンドウとして機能可能な透明な領域）を備えてもよい。カメラ２２およびカメラ２２のレンズ構造体１２６を、カメラウィンドウ２００と位置合わせして取り付けることができる。

側断面図である図２７に示すように、はめ込み層１８０はカメラウィンドウ１８２がカラーフィルタ層６０で覆われるように取り付けられてよい。このタイプの構成では、切り欠き形状１９０（図２３）は、薄膜トランジスタ層５２だけに延び、カラーフィルタ層６０には及ばない。その結果、カメラ２２は、レンズ構造体１２６の一部がカメラウィンドウ内の開口１８２を貫通し、残りの部分はカラーフィルタ層６０に隣接するように取り付けられてよい。カラーフィルタ層６０は透明部分（例えば図１４の部分１９８を参照されたい）を有して良く、この透明部分を通して光がカメラ２２内の撮像素子に到達する。

一実施形態によれば、電子機器であって、複数の層を有するディスプレイと、レンズ構造体および前記レンズ構造体を通して光を受ける撮像素子を含んだカメラとを有し、前記レンズ構造体は第１の部分と第２の部分とを含み、前記ディスプレイの前記複数の層の少なくとも１つが前記レンズ構造体の前記第１の部分と前記第２の部分との間に挿入された電子機器が提供される。

別の実施形態によれば、前記第１の部分は複数のレンズ素子を有する。

別の実施形態によれば、前記第２の部分は複数のレンズ素子を有する。

別の実施形態によれば、前記少なくとも１つの層が、カラーフィルタ層を有する。

別の実施形態によれば、前記少なくとも１つの層が、薄膜トランジスタ層を有する。

別の実施形態によれば、前記少なくとも１つの層が、カラーフィルタ層および薄膜トランジスタ層を有する。

別の実施形態によれば、前記電子機器はさらに、前記カメラに電気的に接続され、前記薄膜トランジスタ層の複数の縁部に沿って走行する、前記薄膜トランジスタ層上の配線を有する。

一実施形態によれば、電子機器であって、カラーフィルタ層および薄膜トランジスタ層を有するディスプレイであって、前記カラーフィルタ層および薄膜トランジスタ層が開口を有するディスプレイと、前記開口上に取り付けられ、カメラウィンドウを有するはめ込み層と、前記カメラウィンドウと位置合わせされたレンズ構造体を有するカメラと、を有する電子機器が提供される。

別の実施形態によれば、前記はめ込み層はガラス層を含み、前記カメラウィンドウが前記ガラス層における開口を含む。

別の実施形態によれば、前記カラーフィルタ層および前記薄膜トランジスタ層が各々の縁を有し、前記はめ込み層が取り付けられる出っ張りを形成するため、前記カラーフィルタ層の縁が、前記薄膜トランジスタ層の縁に対して引っ込んでいる。

別の実施形態によれば、前記ディスプレイは前記カラーフィルタ層に取り付けられた偏光板をさらに有し、前記偏光板の一部が前記レンズ構造体を覆っている。

別の実施形態によれば、前記電子機器は、前記偏光板上に設けられた不透明マスク層をさらに有し、前記不透明マスク層は前記カメラレンズ構造体と位置合わせされた不透明マスク層開口を有する。

別の実施形態によれば、前記偏光板は前記不透明マスク層開口および前記レンズ構造体と位置合わせされた偏光解消ウィンドウ領域を有する。

一実施形態によれば、電子機器であって、開口を有する偏光板を有するディスプレイと、前記開口を貫通するスリーブと、少なくとも一部が前記スリーブ内に格納されるレンズ構造体を有するカメラと、を有する電子機器が提供される。

別の実施形態によれば、前記ディスプレイは薄膜トランジスタ層およびカラーフィルタ層を有し、前記電子機器はさらに、前記ディスプレイに取り付けられたガラス層を有し、前記ガラス層が、前記レンズ構造体および前記スリーブが貫通する開口を有する。

別の実施形態によれば、前記カラーフィルタ層および前記薄膜トランジスタ層が各々の縁を有し、前記ガラス層が取り付けられる出っ張りを形成するため、前記カラーフィルタ層の縁が、前記薄膜トランジスタ層の縁に対して引っ込んでいる。

別の実施形態によれば、前記ガラス層が細長い帯状の形状を有し、前記出っ張りが直線状である。

別の実施形態によれば、前記カラーフィルタ層および前記薄膜トランジスタ層が切り欠きを有し、前記出っ張りが前記切り欠きに沿って形成され、前記ガラス層が、前記カラーフィルタ層および前記薄膜トランジスタ層の前記切り欠き内に取り付けられるはめ込み層を形成する。

以上の説明は本発明の原理の単なる具体例であり、本技術分野に属する当業者は、本発明の範囲および精神の範囲内で様々な変更を加えることができる。

Claims (21)

1. 電子機器であって、
   複数の層を有するディスプレイと、
   レンズ構造体および前記レンズ構造体を通して光を受ける撮像素子を含んだカメラとを有し、前記レンズ構造体は第１の部分と第２の部分とを含み、前記ディスプレイの前記複数の層の少なくとも１つが前記レンズ構造体の前記第１の部分と前記第２の部分との間に挿入されたことを特徴とする電子機器。
2. 前記第１の部分が複数のレンズ素子を有することを特徴とする請求項１記載の電子機器。
3. 前記第２の部分が複数のレンズ素子を有することを特徴とする請求項２記載の電子機器。
4. 前記少なくとも１つの層がカラーフィルタ層を有することを特徴とする請求項３記載の電子機器。
5. 前記少なくとも１つの層が薄膜トランジスタ層を有することを特徴とする請求項３記載の電子機器。
6. 前記少なくとも１つの層がカラーフィルタ層および薄膜トランジスタ層を有することを特徴とする請求項３記載の電子機器。
7. 前記少なくとも１つの層がカラーフィルタ層を有することを特徴とする請求項１記載の電子機器。
8. 前記少なくとも１つの層がカラーフィルタ層および薄膜トランジスタ層を有することを特徴とする請求項１記載の電子機器。
9. 前記少なくとも１つの層が薄膜トランジスタ層を有することを特徴とする請求項１記載の電子機器。
10. 前記電子機器がさらに、前記カメラに電気的に接続され、前記薄膜トランジスタ層の複数の縁部に沿って走行する、前記薄膜トランジスタ層上の配線を有することを特徴とする請求項９記載の電子機器。
11. 電子機器であって、
    カラーフィルタ層および薄膜トランジスタ層を有するディスプレイであって、前記カラーフィルタ層および薄膜トランジスタ層が開口を有するディスプレイと、
    前記開口上に取り付けられ、カメラウィンドウを有するはめ込み層と、
    前記カメラウィンドウと位置合わせされたレンズ構造体を有するカメラと、を有することを特徴とする電子機器。
12. 前記はめ込み層はガラス層を有し、前記カメラウィンドウが前記ガラス層における開口を有することを特徴とする請求項１１記載の電子機器。
13. 前記カラーフィルタ層および前記薄膜トランジスタ層が各々の縁を有し、前記はめ込み層が取り付けられる出っ張りを形成するため、前記カラーフィルタ層の縁が、前記薄膜トランジスタ層の縁に対して引っ込んでいることを特徴とする請求項１２記載の電子機器。
14. 前記ディスプレイは前記カラーフィルタ層に取り付けられた偏光板をさらに有し、前記偏光板の一部が前記レンズ構造体を覆っていることを特徴とする請求項１３記載の電子機器。
15. 前記電子機器は、前記偏光板上に設けられた不透明マスク層をさらに有し、前記不透明マスク層が前記カメラレンズ構造体と位置合わせされた不透明マスク層開口を有することを特徴とする請求項１４記載の電子機器。
16. 前記偏光板が、前記不透明マスク層開口および前記レンズ構造体と位置合わせされた偏光解消ウィンドウ領域を有することを特徴とする請求項１５記載の電子機器。
17. 電子機器であって、
    開口を有する偏光板を有するディスプレイと、
    前記開口を貫通するスリーブと、
    少なくとも一部が前記スリーブ内に格納されるレンズ構造体を有するカメラと、を有することを特徴とする電子機器。
18. 前記ディスプレイが薄膜トランジスタ層およびカラーフィルタ層を有し、前記電子機器がさらに、前記ディスプレイに取り付けられたガラス層を有し、前記ガラス層が、前記レンズ構造体および前記スリーブが貫通する開口を有することを特徴とする請求項１７記載の電子機器。
19. 前記カラーフィルタ層および前記薄膜トランジスタ層が各々の縁を有し、前記ガラス層が取り付けられる出っ張りを形成するため、前記カラーフィルタ層の縁が、前記薄膜トランジスタ層の縁に対して引っ込んでいることを特徴とする請求項１８記載の電子機器。
20. 前記ガラス層が細長い帯状の形状を有し、前記出っ張りが直線状であることを特徴とする請求項１９記載の電子機器。
21. 前記カラーフィルタ層および前記薄膜トランジスタ層が切り欠きを有し、前記出っ張りが前記切り欠きに沿って形成され、前記ガラス層が、前記カラーフィルタ層および前記薄膜トランジスタ層の前記切り欠き内に取り付けられるはめ込み層を形成することを特徴とする請求項１９記載の電子機器。

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