JP2011133868A - 電子写真装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】放電生成物に起因する感光体の表面層における削れ量を感光体の回転軸方向で均一にする。
【解決手段】アモルファスシリコンカーバイドで構成された表面層を有する電子写真感光体を有する電子写真装置において、表面層におけるケイ素原子の原子密度(Si)と炭素原子の原子密度(C)との和に対する炭素原子の原子密度(C)の比(C/(Si+C))が、電子写真感光体の回転軸方向において一方の端部から他方の端部に向かって大きくなっており、かつ回転軸方向の全領域において0.61以上0.75以下であり、電子写真装置が、一方の端部側から他方の端部側に向かって排気する気流発生手段を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子写真装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置、すなわち電子写真装置は、静電潜像およびトナー像が形成される電子写真感光体を備えている。電子写真感光体には、電子写真特性(帯電能、光感度、残留電位のような電位特性、および解像度、階調性のような画像特性)の質および安定性、ならびに耐久性(耐摩耗性、耐刷性、耐環境性、および耐薬品性)が求められる。電子写真感光体としては、導電性基体上に、感光層としての光導電層および表面層を積層したものが提案されている。電子写真感光体を、以下単に「感光体」とも表記する。
表面層としては、従来から種々の材料および層構成が提案されている。その一例としては、ケイ素原子(以下「Si」または「Si原子」とも表記する。)を含むアモルファスシリコン系の材料が挙げられる。その中でも特に、炭素原子(以下「C」または「C原子」とも表記する。)を含有させたアモルファスシリコンカーバイド(以下「a−SiC」とも表記する。)が実用化されている。a−SiCには、C以外の元素を含有させたa−SiCも提案されている。例えば、Cと水素原子(以下「H」または「H原子」とも表記する。)を含有させたアモルファス水素化シリコンカーバイド(a−SiC:H)やCとフッ素原子を含有させたアモルファスフッ素化シリコンカーバイド(a−SiC:F)が挙げられる。これらを総称して、以下「アモルファスシリコンカーバイド」といい、「a−SiC」とも表記する。これらC含有のアモルファスシリコン系材料の表面層は、電気的特性、光学的特性、画像特性、および高硬度に基づく耐久性が優れている。
電子写真感光体としては、これらの表面層とアモルファスシリコン系(アモルファスシリコンを、以下「a−Si」とも表記する。)の光導電層とを組み合わせたものが既に実用化されている。
また、電子写真装置では、帯電器によって感光体を一様に帯電させるために、帯電方式としてコロナ放電を利用する場合が多い。しかし、このコロナ放電によって放電生成物、例えば、酸素イオン、オゾン、窒素酸化物や各種ラジカルが生成される。そして、これらの放電生成物は、高濃度で電子写真装置内に滞留すると、放電生成物が感光体表面を変質させることで表面層の削れ量が変化する場合がある。
感光体表面の削れ量の変化の原因としては、放電生成物によって表面層が硬度の低い膜に変質することが考えられる。また、他の要因として、表面層が変質することで、クリーニングブレードによる感光体表面への摺擦状態が変化することが考えられる。
また、放電生成物に起因する表面層の変質は、回転軸方向で不均一に進行する場合がある。これは、電子写真装置内の場所、特に感光体周辺で放電生成物の濃度が異なることが原因の一つである。感光体周辺の各所で生じる放電生成物の濃度差には、電子写真装置内のファンなどによる吸気や排気による気流の影響が大きく関与している。そして、この表面層の変質が回転軸方向で不均一に進行することが、最終的に、回転軸方向で表面層の削れ量が異なるという現象を発生させる。
このような放電生成物(オゾンや窒素酸化物など)はコロナ放電以外の帯電方式、例えば、ローラー帯電方式においても量の違いはあるが、発生する。そのため、コロナ放電方式同様に表面層の酸化や変質が発生し、形成画像の悪化、削れ量の変化が起きる。
特許文献1には、感光体表面の放電生成物を除去するために帯電器近傍の空気をファンなどの吸引手段を用いて除去する方法が開示されている。また、特許文献2には、放電生成物の中で特定の物質について、所定の濃度以下にするように濃度規制装置を設ける方法が開示されている。さらに、特許文献3には、放電生成物を帯電器の方向に吸引する方法が開示されている。
特開平11−161120号公報 特開2002−296987号公報 特開2002−148907号公報
しかしながら、上記の従来技術の方法は、いずれもファンのような気流発生手段を利用して放電生成物の除去を行っているため、気流発生手段との位置関係によって放電生成物の除去にムラができ、感光体の回転軸方向において表面層の削れ量に差が生じる場合がある。
放電生成物が回転軸方向の片側に偏った際には、片削れという回転軸方向の一方の端部側で削れ量が大きくなる現象が起きる。この場合には、クリーニング不良の発生につながる場合がある。
本発明の目的は、放電生成物に起因する感光体の表面層における削れ量を感光体の回転軸方向で均一にすることである。
本発明は、アモルファスシリコンカーバイドで構成された表面層を有する電子写真感光体を有する電子写真装置において、
該表面層におけるケイ素原子の原子密度(Si)と炭素原子の原子密度(C)との和に対する炭素原子の原子密度(C)の比(C/(Si+C))が、該電子写真感光体の回転軸方向において一方の端部から他方の端部に向かって大きくなっており、かつ該回転軸方向の全領域において0.61以上0.75以下であり、
該電子写真装置が、該一方の端部側から該他方の端部側に向かって排気する気流発生手段を有する
ことを特徴とする電子写真装置である。
本発明により、電子写真感光体の回転軸方向で、表面層の削れ量の差やムラを低減できる。その結果、形成画像の濃度ムラやクリーニング不良を抑制できるので、良好な画質が維持される。
本発明の電子写真装置の一実施形態を示す概略図である。 本発明の電子写真装置の一実施形態を示す概略図である。 本発明の電子写真装置の一実施形態を示す概略図である。 本発明の電子写真装置の一実施形態を示す概略図である。 電子写真感光体に用いられる層構成の断面図である。 本発明に用いられるプラズマCVDによる堆積膜形成装置の一実施形態を示す概略図である。 実施例1の領域区分を示す概略図である。 実施例3〜実施例5に用いた電子写真装置の概略図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<電子写真装置>
まず、本発明の電子写真装置について説明する。
本発明の電子写真装置の一例を図1に示す。
図1において、101は電子写真感光体であり、102は該感光体101に静電潜像を形成する前に帯電を行う一次帯電器である。103は静電潜像の形成された電子写真感光体101に現像材であるトナー104を供給するための現像器である。105は電子写真感光体表面のトナー104を転写材106に移行させるための転写帯電器である。107は、転写材106の静電吸着力を低下させ,転写材106を感光体から分離するための分離帯電器である。
108は感光体表面のクリーニングを行うクリーニング装置である。本例では感光体表面の均一な清浄化を有効に行うため、マグネットローラー109とクリーニングブレード110を用いて感光体表面のクリーニングを行っているが、いずれか一方のみでも差しつかえない。
111は、次回の複写動作にそなえて感光体表面の除電を行うための除電ランプであり、112は紙などの転写材106の送りローラーであり、そして113は画像形成終了後の転写材106を搬送する搬送ローラーである。114は像露光であり、ハロゲン光源、或いは単一波長を主とする光源からの光が使用される。115は感光体101の表面に送風するための気流発生手段としての送風用ファンである。気流発生手段としての送風用ファンは、回転軸方向においてCの原子密度が高い端部方向に送風する。また、116は感光体101の回転軸方向に排気するための気流発生手段としての排気用ファンである。
この気流発生手段115および116と一次帯電器102、感光体101の位置関係を示す、回転軸方向の断面の模式図を図2に示す。
電子写真感光体201の表面に送風するための気流発生手段としての送風用ファン215から送風された空気は、一次帯電器202の近傍もしくは、一次帯電器202の内部および帯電ワイヤ203を通過して電子写真感光体201表面に到達する。そして、感光体201に送られた空気は、電子写真感光体201の回転軸方向に排気するための気流発生手段としての排気用ファン216によって、電子写真装置外に排気される。これによって、帯電器で発生した放電生成物は、Cの原子密度が高い端部側を通過して電子写真装置内から除去される。
送風用ファン315によって一次帯電器302の近傍から電子写真感光体301の表面に送風する場合の模式図を図3に示す。図3に示す送風用ファン315により、積極的に電子写真感光体301表面に空気を送り込むことで、電子写真感光体301周辺の放電生成物を効率的に除去できる。
また、図4の模式図には、送風用ファン415により、一次帯電器402の内部を通過させて電子写真感光体401の表面に送風する場合を示す。図4に示した一次帯電器402の内部を通過させる気流発生手段は、放電生成物が多い領域に図3の気流発生手段よりさらに多くの空気を送り込むことができるため、電子写真感光体401周辺の放電生成物の除去がより効率的に行われる。
そして、以上のような構成の装置を用い、画像の形成が行われる。画像の形成は、例えば、図1を用いて説明すると、以下のように行なわれる。
まず、電子写真感光体101を所定の速度で矢印の方向へ回転させ、一次帯電器102を用いて感光体101の表面を一様に帯電させる。次に、帯電された感光体101の表面を像露光にかけ、静電潜像を感光体101の表面に形成させる。その後、感光体101の表面の静電潜像が形成された部分は、現像器103の設置部を通過する際に、現像器103によってトナー104が供給され、静電潜像がトナー104で現像されてトナー画像が形成される。このトナー画像は、感光体101の回転とともに転写帯電器105の設置部に送られ、ここで、送りローラー112によって送られてくる転写材106に転写される。トナー画像が転写された転写材106は、静電引力で感光体101に吸着されているので、分離帯電器107によって感光体101から分離される。そして、転写材106は搬送するローラー113によって搬出される。転写材106が分離された感光体101は、次の画像形成に備えるために、その表面に残留しているトナー104がクリーニング装置108によって除去される。その後に、該表面の電位がゼロもしくはほとんどゼロとなるように除電ランプ111により除電され、1回の画像形成工程を終了する。
次に、本発明において用いられる電子写真感光体用の基体および電子写真感光体について説明する。
<基体>
基体の材質としては、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、コバルト、鉄、クロム、モリブデン、チタンやこれらの合金を用いることができる。中でも、加工性や製造コストを考慮すると、アルミニウムが優れている。この場合、Al−Mg系合金、Al−Mn系合金のいずれかを用いることが好ましい。基体は、基体洗浄装置で処理される前に、例えば表面を鏡面切削加工することがある。
<電子写真感光体>
図5は、洗浄後の円筒状基体5101の表面に電荷注入阻止層5201、光導電層5202および表面層5301を順次積層した電子写真感光体5000の模式図である。
図5を使用して電子写真感光体を構成する各層について説明する。
(表面層)
表面層5301には、本発明では、アモルファスシリコン系の材料にC原子を含有するアモルファスシリコンカーバイド(a−SiC)材料が用いられる。より具体的には、C原子(C)およびH原子(H)を含有するアモルファスシリコン(以下「a−SiC:H」とも表記する)材料が用いられる。または、C原子(C)、H原子(H)および/またはハロゲン原子(X)を含有するアモルファスシリコン(以下「a−SiC:H,X」とも表記する)材料も用いられる。これは、前述のように電気的特性、光学的特性、画像特性、および高硬度に基づく耐久性などが優れているためである。
本発明において、表面層に含まれるSi原子の原子密度(Si)とC原子の原子密度(C)との和(Si+C)に対するC原子の原子密度(C)の比(C/(Si+C))が、電子写真感光体の一方の端部から他方の端部に向かって漸次大きくなる。また、C原子の原子密度が高い端部を前記気流発生手段の排気側に配置する。
また、a−SiC表面層におけるSi原子の原子密度(Si)とC原子の原子密度(C)との和(Si+C)に対するC原子の原子密度(C)の比(C/(Si+C))を、表面層の回転軸方向全領域において、0.61以上0.75以下の範囲とする。
さらに、好ましくは、a−SiC表面層におけるSi原子の原子密度とC原子の原子密度との和(以下「Si+C原子密度」とも表記する)を6.60×1022原子/cm以上にする。
なお、Si原子の原子密度を、以下「Si原子密度」とも表記する。また、C原子の原子密度を、以下「C原子密度」とも表記する。
a−SiC表面層において、C/(Si+C)を0.61以上にする理由は、0.61よりも小さくすると、活性種による最表面での酸化速度が上昇し、酸化を含めた変質が促進されることで摩耗量が増加する場合があるためである。
(C/(Si+C))を電子写真感光体の回転軸方向で一方の端部から他方の端部に向かって漸次大きくして、(C/(Si+C))が大きい端部を排気側に配置するのは以下の理由である。
前述のように放電生成物に起因する表面層の変質を低減させるためには、前記気流発生手段による放電生成物の除去が必要である。しかし、排気側に放電生成物が多くなるため、(C/(Si+C))が均一な電子写真感光体では摩耗量が不均一になる。そこで、後述のようなa−SiC特性からも、放電生成物が多い排気側に向かって(C/(Si+C))を漸次大きくすることで均一に摩耗させることが可能になる。
この場合に、酸化速度が上昇する理由として、a−SiCが酸化される際に、Si原子が酸化反応の開始点および活性中心となっていることが挙げられる。このため、C/(Si+C)を0.61よりも小さくする場合、言い換えると、Siが最表面に多く露出している場合には、酸化反応が促進され酸化速度が上昇する。その結果、a−SiCの酸化によって生成された酸化膜は一般的に硬度が低くなるため、電子写真プロセスにおいて摩耗量が増加する。
また、C/(Si+C)を0.75以下にする理由としては、a−SiC表面層の構成原子間の距離が短縮されることにより、結合力が高くなること、および空間率が低減されることが考えられる。その結果、a−SiC表面層の表面において活性種による反応確率が低減し、酸化が抑制されることになると考えられる。そして、前述のようなa−SiC表面層の酸化により生成される構造的に脆弱な膜の形成が抑制されることで、耐摩耗性が向上するためである。
一方、0.75より大きい場合、特に、C/(Si+C)が0.75より大きいa−SiCを作製した場合、硬度に基づく耐久性が低下し、摩耗量が増加することがあるためである。これは、C/(Si+C)が0.75より大きくなるにつれて、グラファイト成分が増加するため、構造的に脆弱になり硬度が低下するためと推測される。
C/(Si+C)を0.61から0.75の範囲内に設定し、a−SiC表面層におけるSi+C原子密度を6.60×1022原子/cm以上にすることで、さらに耐摩耗性が向上する。
表面層5301は、真空堆積膜形成方法によって、所望な特性が得られるように適宜成膜パラメーターの数値条件を設定して作成される。しかし、電子写真感光体の生産性から、光導電層5202および電荷注入阻止層5201と同等の堆積膜形成法によることが好ましい。
C原子供給用ガスとなり得る物質としては、CH,C,C,C10のようなガス状態の、またはガス化し得る炭化水素が挙げられる。層作成時の取り扱い易さ、Si原子供給効率の良さの点でCH,Cが好ましい。また、これらのC原子供給用の原料ガスを必要に応じて例えばHや、希ガスのHe,Ar,Neにより希釈して使用してもよい。
表面層5301の層厚(膜厚)は、通常0.01〜3μm、好適には0.05〜2μm、最適には0.1〜1μmである。層厚(膜厚)が0.01μmよりも薄いと電子写真感光体を使用中に摩耗などの理由により表面層が失われる場合がある。また、3μmを越える場合は、例えば残留電位の増加、感度の変動による電子写真特性の低下がみられる場合がある。
(光導電層)
光導電層5202の材料は、電子写真感光体に照射される光の波長に感受性を有する材料であり、Si原子を含む材料が挙げられ、特に、Si原子を母材とするアモルファス材料を含むことが好ましい。また、光導電層には、光導電性および電荷保持特性を向上させるため、水素原子や、必要に応じてハロゲン原子を含有させてもよい。
(電荷注入阻止層)
電荷注入阻止層5201は、電子写真感光体5000の自由表面が一定極性の帯電処理を受けた際、基体側より光導電層側に電荷が注入されるのを阻止する機能を有し、逆の極性の帯電処理を受けた際にはそのような機能は発揮されない、いわゆる、極性依存性を有している。
極性依存性を付与するために、電荷注入阻止層5201には伝導性を制御する原子を光導電層5202に比ベ多く含有させる。
次に、電荷注入阻止層5201、光導電層5202、表面層5301にa−SiCを採用した場合における堆積膜形成の流れについて、プラズマCVD法を例にとって説明する。
<堆積膜形成装置>
図6は、本発明の電子写真感光体の製造に使用できる、高周波電源を用いたRFプラズマCVD法により堆積膜を形成する装置の一例の模式図である。
この装置は主として、反応容器6110を有する堆積膜形成装置6100、原料ガス供給装置6200、および、反応容器6110の中を減圧するための排気装置(図示せず)から構成されている。
反応容器6110の中にはアースに接続された円筒状基体6112、円筒状基体加熱用ヒーター6113および原料ガス導入管6114が設置されている。さらにカソード電極6111には高周波マッチングボックス6122を介して高周波電源6120が接続されている。
原料ガス供給装置6200は、原料ガスボンベ6221〜6225であるSiH,H,CH,NO,B,CFのような原料ガスのボンベを具備する。また、ガス量調整のバルブとして、バルブ6231〜6235、流入バルブ6241〜6245、流出バルブ6251〜6255を具備する。そして、圧力調整器6261〜6265およびマスフローコントローラー6211〜6215を具備する。
次にこの装置を使った堆積膜の形成方法について説明する。まず、円筒状基体6112を反応容器6110に受け台6123を介して設置する。次に、排気装置(図示せず)を運転し、反応容器6110の中を排気する。真空計6119の表示を見ながら、反応容器6110の中の圧力がたとえば1Pa以下の所定の圧力になったところで、円筒状基体加熱用ヒーター6113に電力を供給し、円筒状基体6112を例えば温度100℃から温度350℃の所望の温度に加熱する。このとき、ガス供給装置6200より、Ar、Heなどの不活性ガスを反応容器6110に供給して、不活性ガス雰囲気中で加熱を行うこともできる。
電子写真感光体を構成する各層、例えば電荷注入阻止層、光導電層、表面層、に応じてガス供給装置6200より各堆積膜の形成に用いるガスを反応容器6110に供給する。すなわち、必要に応じバルブ6231〜6235、流入バルブ6241〜6245、流出バルブ6251〜6255を開き、マスフローコントローラー6211〜6215に流量設定を行う。各マスフローコントローラーの流量が安定したところで、真空計6119の表示を見ながらメインバルブ6118を操作し、反応容器6110の中の圧力が所望の圧力になるように調整する。所望の圧力が得られたところで高周波電源6120より高周波電力を印加すると同時に高周波マッチングボックス6122を操作し、反応容器6110の中にプラズマ放電を生起する。その後、速やかに高周波電力を所望の電力に調整し、堆積膜の形成を行う。
多層膜を形成する場合には、各層の堆積膜が所望の膜厚になった時点で高周波電力の印加を停止し、再び上記の手順を繰り返してそれぞれの層を形成すれば良い。また、連続的に高周波電力、原料ガスの種類、流量設定、円筒状基体加熱用ヒーター6113の電力、反応容器6110の中の圧力を再設定して堆積膜を形成してもよい。例えば、原料ガス流量や、圧力などを次に形成する層の条件に一定の時間で変化させて、中間層の形成を行うこともできる。
以上のようにして、所定の層だけ堆積膜の形成が終わったところで、高周波電力の印加を停止する。そして、バルブ6231〜6235、流入バルブ6241〜6245、流出バルブ6251〜6255、および補助バルブ6260を閉じる。そして、原料ガスの供給を終えると同時に、メインバルブ6118を開き、反応容器6110の中を1Pa以下の圧力まで排気する。
このようにして、すべての堆積膜形成が終わった後は、メインバルブ6118を閉じ、反応容器6110の中に不活性ガスを導入し大気圧に戻した後、円筒状基体6112を取り出す。
以上が、RFプラズマCVD法による堆積膜形成を用いた電子写真感光体の製造方法である。
また、プラズマを発生させるエネルギーは、DC、RF、マイクロ波あるいはVHF帯域の電磁波のいずれでよく、それらは、所望の堆積膜特性に合わせて電子写真感光体の製造方法に使用できる。
そして、本発明において、電子写真感光体の表面層であるa−SiC層を構成しているSi原子とC原子の比率、すなわち、a−SiC表面層におけるSi+Cの原子密度に対する炭素原子の原子密度(C)の比、C/(Si+C)は、例えば、供給ガスのSi原子供給ガスとC原子供給ガスの導入量や比率、高周波電力を変更することで調整できる。
さらに、a−SiCを構成しているSi原子とC原子の比率を電子写真感光体の回転軸方向で変化させるには、例えば、図6に示した原料ガス導入管6114のガス導入口6115の位置、口径、排気口6124の位置、ガス量を変更する。具体的には、図6に示した堆積膜形成装置において従来は、一般的にC/(Si+C)の分布が均一になるようにガス導入口6115を配置している。その状態になるようにした後に、電子写真感光体の回転軸方向で変化させる際には、C/(Si+C)を大きくする部分ではガス導入口6115の数を減らす。また、C/(Si+C)を小さくする部分ではガス導入口6115の数を増やす。
しかしながら、C/(Si+C)を調整する具体的手法は使用する堆積膜形成装置や導入するガス流量、ガスの混合比、容器内圧力、高周波電力などで異なるため、適宜、最適な手法を用いる。
本発明で使用する電子写真感光体は、a−SiCを構成しているSi+C原子密度を調整し、原子密度の高い膜構造の表面層とすることが好ましい。
本発明のような原子密度の高いa−SiC表面層を形成する場合には、使用するガス種にもよるが、一般的に反応容器に供給するガス量が少ない方が好ましく、高周波電力は高い方が好ましい。これは、少量のガスに高周波電力を供給することで、供給ガスのガス分解を促進させることができるためである。そして、分解を促進することでSi原子とH原子の間での結合、C原子とH原子の間での結合を切断し、それによって、a−SiC膜のH量が低減されて原子密度を高くすることできる。
また、分解ガスより生成される活性種のイオン成分を多くすることで、Si原子とC原子との間でのsp3結合が形成されやすくなる。同様に、イオン成分を多くすることで堆積膜形成中に生成されるπ結合を減少させることができる。この結果、平面成分を形成して立体障害となるπ結合が減少することで、より緻密な立体構造が形成され原子密度を高くなる。さらに、π結合は反応性が高いため、π結合を減少させることで化学的にも安定な状態になる。
さらに、堆積膜形成過程において基体の温度を高くすることによって、堆積過程と解離過程の平衡を調整して堆積速度を遅くし、前述のように安定化された緻密な膜を生成することでき、結果として、原子密度を高くすることができる。
このように製造された電子写真感光体は、電子写真複写機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター、レーザー製版機にも広く用いることができる。
以下、実施例および比較例により、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
まず、図6に示した高周波電源を用いたプラズマ処理装置で、周波数はRF帯を用いて、円筒状基体(直径80mm、長さ358mm、厚さ3mmの鏡面加工を施した円筒状のアルミニウム製の導電性基体)上に堆積膜を形成し、電子写真感光体を作製した。
この際、C/(Si+C)が、電子写真感光体の一方の端部から他方の端部へ向かって、漸次大きくなる表面層を作製するために、図6のガス導入口6115の位置を調整した。ガス導入口6115の位置の調整は、C/(Si+C)の分布が均一になる位置(以下、標準位置と記述する)に対して、C/(Si+C)を大きくする端部側(図6中下側)のガス導入口6115の数を減少させることで行なった。より具体的には、本例では、36個のガス導入口が上から下までほぼ均等に設けられている原料ガス導入管4本と、上半分にはガス導入口が6個設けられていて下半分にはガス導入口が1個設けられている原料ガス導入管4本の、合計8本の原料ガス導入管を、2種交互に、かつ円筒状基体を囲むように反応容器の中に設置した。
その際、表1に示す各層形成時の基板温度、反応容器内圧、高周波電力、SiH流量、H流量、B流量、NO流量およびCH流量条件で電荷注入阻止層、光導電層、表面層を順次形成した。
電子写真感光体の作製本数は、同じ成膜条件(層形成条件)で2本作製した。
Figure 2011133868
実施例1で2本作製した電子写真感光体の1本を用いて分析を行った。分析を実施する際に、電子写真感光体をその回転軸方向において5箇所の領域に分割した。
具体的には、一方の端部位置をAとし、他方の端部位置をBとし、5等分し5個の領域に区分した。等分した領域は、端部Aを含む領域をNo.1とし、端部Bを含む領域をNo.5として、No.1の領域に隣接する領域をNo.2、として、領域No.5に向かって順にNo.3、No.4とした。
そして、5箇所の領域について、領域毎に任意の3点で後述の分析方法を実施した。その後、該任意の3点で得られたC/(Si+C)、Si原子密度、C原子密度、Si+C原子密度のデータについて平均値を算出し、各領域のそれぞれの値とした。
次に、C/(Si+C)、Si原子密度、C原子密度、Si+C原子密度の分析方法を示す。
<C/(Si+C)の測定、Si原子密度の測定、C原子密度の測定、Si+C原子密度の測定>
まず、表1の電荷注入阻止層および光導電層のみを形成したリファレンス電子写真感光体を作製し、任意の周方向における長手方向の中央部を15mm四方の正方形で切り出し、リファレンス試料を作製した。次に、電荷注入阻止層、光導電層および表面層を形成した電子写真感光体を同様に切り出し、測定用試料を作製した。リファレンス試料と測定用試料を分光エリプソメトリー(J.A.Woollam社製:高速分光エリプソメトリーM−2000)により測定し、表面層の膜厚を求めた。
分光エリプソメトリーの具体的な測定条件は、入射角:60°、65°、70°、測定波長:195nmから700nm、ビーム径:1mm×2mmである。
まず、リファレンス試料を分光エリプソメトリーにより各入射角で波長と振幅比Ψおよび位相差Δの関係を求めた。
次に、リファレンス試料の測定結果をリファレンスとして、測定用試料をリファレンス試料と同様に分光エリプソメトリーにより各入射角で波長と振幅比Ψおよび位相差Δの関係を求めた。
さらに、電荷注入阻止層および光導電層、表面層を順次形成し、最表面に表面層と空気層が共存する粗さ層を有する層構成を計算モデルとした。そのモデルを用いて、解析ソフトにより粗さ層の表面層と空気層の体積比を変化させて、各入射角における波長と振幅比Ψおよび位相差Δの関係を計算により求めた。そして、各入射角における上記計算により求めた波長と振幅比Ψおよび位相差Δの関係と測定用試料を測定して求めた波長と振幅比Ψおよび位相差Δの関係の平均二乗誤差が最小となるときの計算モデルを選択した。この選択した計算モデルにより表面層の膜厚を算出し、得られた値を表面層の膜厚とした。なお、解析ソフトはJ.A.Woollam社製のWVASE32を用いた。また、粗さ層の表面層と空気層の体積比に関しては、表面層:空気層を10:0から1:9まで粗さ層における空気層の比率を1ずつ変化させて計算をした。そして、計算モデルでの波長と振幅比Ψおよび位相差Δの関係と測定して求められた波長と振幅比Ψおよび位相差Δの関係の平均二乗誤差の最小を探索した。本実施例の各成膜条件で作製されたプラス帯電用a−Si感光体においては、粗さ層の表面層と空気層の体積比が8:2のときに平均二乗誤差が最小となった。
分光エリプソメトリーによる測定が終了した後、RBSの測定面積における表面層中のSi原子およびC原子の原子数を測定した。上記測定用試料をRBS(ラザフォード後方散乱法)(日新ハイボルテージ(株)製:後方散乱測定装置 AN−2500)により測定した。
測定したSi原子およびC原子の原子数から、C/(Si+C)を求めた。次に、RBSの測定で得られたSi原子およびC原子の原子数、RBSの測定面積、ならびに、分光エリプソメトリーにより求めた表面層の膜厚を用いて、Si原子密度、C原子密度およびSi+C原子密度を求めた。
以上のように分析して得られた値から5個の各領域について算出したC/(Si+C)、Si原子密度、C原子密度、Si+C原子密度の値を表2に示す。また、それぞれの物性値について、5個の領域の平均値を算出し、その成膜条件における平均値とした。
Figure 2011133868
表2から明らかなように、電子写真感光体の回転軸方向で等分した各領域内の任意の点におけるC/(Si+C)は、No.1からNo.5まで漸次大きくなっていた。(Si+C)原子密度の平均値は6.32×1022原子/cmとなった。
次に、分析用とは別のもう一本の電子写真感光体を図1に示した電子写真装置にC/(Si+C)が大きい端部を図2に示す排気ファン216側になるように設置して後述する方法で摩耗量評価および画像評価を行った。
<比較例1>
比較例1において、C/(Si+C)が0.61以上で、C/(Si+C)が回転軸方向で均一になるように電子写真感光体を作製した。具体的には、図6に示したガス導入口6115の位置を実施例1とは変更し、図6のプラズマ処理装置を用いて電子写真感光体を作製した。ガス導入口6115の位置を、実施例1でC/(Si+C)が漸次大きくなるようにした位置から標準位置に戻した。成膜条件は、実施例1と同じ表2の条件で行った。作製本数は合計2本で、分析用に1本、比較例1の摩耗量評価用に1本とした。
そして、実施例1と同様に、作製した電子写真感光体の1本を用いて、回転軸方向について分割した5箇所の領域について実施例1と同様の分析を行ない、各領域のC/(Si+C)、Si原子密度、C原子密度、Si+C原子密度の値を求めた。その結果を表3に示す。
Figure 2011133868
表3に示すように、比較例1の電子写真感光体は、No.1からNo.5までの各領域間で差分が少なく、回転軸方向に傾きが小さいC/(Si+C)が均一な電子写真感光体であった。電子写真感光体の回転軸方向で等分した各領域内の任意の点におけるC/(Si+C)については、実施例1のような漸次大きくなる傾向とは異なる傾向であった。また、(Si+C)原子密度の平均値は6.32×1022原子/cmとなった。
次に、摩耗量評価用の電子写真感光体について、以下の方法で摩耗量評価を行った。
<摩耗量評価>
摩耗量の評価は以下の手順で行った。
まず、作製直後の電子写真感光体における表面層の膜厚を回転軸方向の複数箇所で後述の方法で測定し、算出された膜厚を初期膜厚とした。その後、後述の実験機による連続通紙試験を実施し、初期と同じ箇所で表面層の膜厚を測定して算出された膜厚を試験後膜厚とした。そして、取得した初期膜厚と試験後膜厚の差分を摩耗量とした。また、回転軸方向の複数箇所で測定・算出された摩耗量中で最大値と最小値の差分を摩耗量ムラとした。詳細な方法については以下に示す。
表面層の膜厚測定は以下の方法で行った。
測定方法は、2mmのスポット径で電子写真感光体の表面に垂直に光を照射し、分光計(大塚電子製:MCPD−2000)を用いて、反射光の分光測定を行った。得られた反射波形をもとに表面層の膜厚を算出した。このとき、波長範囲を500nmから750nm、光導電層の屈折率を3.30とし、表面層の屈折率は上述したSi+C原子密度測定の際に行った分光エリプソメトリーの測定より求められた値を用いた。
以上の測定を前述したように区分した5箇所の領域について、領域毎に回転軸方向にほぼ等間隔の3点で測定し、3点での測定値の平均値を各領域における表面層の膜厚とした。
連続通紙試験は以下の方法で行った。
初期膜厚測定後の電子写真感光体を、図1に示した気流発生装置を設けたキヤノン(株)製のデジタル電子写真装置「iR−5065」(商品名)を改造した装置に設置した。気流発生装置の効果を検証するために、前記電子写真装置内において前記気流発生装置以外の気流発生源は停止させる改造を行った。また、電子写真感光体の回転による気流の乱れは、電子写真感光体の回転速度を同じにすることで同一条件と仮定した。
電子写真感光体の設置は、図8に示すように行なった。実施例1では、表2から明らかなように、回転軸方向に一方の端部から他方の端部に向かってC/(Si+C)が漸次大きくなっている本発明の電子写真感光体を使用した。表2に示したC/(Si+C)の小さいほうの端部No.1を図7に示す領域701に対応させ、大きいほうの端部である領域No.5を図7の排気ファン707側になるように設置した。
C/(Si+C)が均一な比較例1においても、実施例1同様に、表3に示した領域No.5を排気ファン707側に設置した。
以上のように電子写真感光体を設置した後、連続通紙試験として、温度25℃、相対湿度75%の高湿環境下で40万枚の連続通紙試験を実施した。
40万枚連続通紙試験が終了した後、電子写真感光体を電子写真装置から取り出し、前述のように作製直後と同じ位置で膜厚を測定し、表面層の膜厚を算出して試験後膜厚とした。
摩耗量の評価は以下のように行った。
連続通紙試験の前後に行った膜厚測定から取得した、前述の5個に区分した各領域の初期膜厚および試験後膜厚の差分を求め、各領域の40万枚の連続通紙試験における摩耗量を算出した。また、算出された5個の領域の摩耗量から平均摩耗量を算出した。さらに、5個に区分した各領域の摩耗量を比較して摩耗量の最大値と最小値の差分を算出し、摩耗量ムラを算出した。そして、算出した5個の領域の摩耗量および平均摩耗量、摩耗量ムラについて、比較例1を基準とし、比較例1の各値を分母にとった場合の比率を各々算出して評価した。したがって、算出された各値が1より小さい場合に、比較例1より良好になったと判断した。
<画像評価>
画像評価を以下の方法で実施した。
画像評価は、連続通紙試験前のハーフトーンにおける画像濃度ムラと連続通紙試験後のハーフトーンにおける画像濃度ムラを比較して画像濃度ムラ変動を検証した。
評価方法は、ハーフトーン画像について、前記5個の各領域に対応する画像位置で、領域毎に任意の3点を反射濃度計(X−Rite Inc製:504 分光濃度計)により画像濃度を測定し、濃度の平均値を各領域の濃度とした。5個の領域における最大濃度と最小濃度の差分を画像濃度ムラとした。そして、連続通紙試験前と連続通紙試験後の画像濃度ムラの差分を画像濃度ムラ変動とした。
画像濃度ムラ変動は以下の基準で判定した。
◎ :0.01未満(優)
○ :0.01以上0.02未満(良)
△ :0.02以上0.03未満(可)
× :0.03以上(不可)
表4に実施例1および比較例1の摩耗量評価および画像評価の結果を示す。
Figure 2011133868
表4に示す結果より明らかなように、回転軸方向に一方の端部から他方の端部に向かってC/(Si+C)が漸次大きくなっている電子写真感光体を使用した実施例1では、C/(Si+C)の分布が均一である比較例1に対して、摩耗量ムラが低減されることがわかった。また、画像濃度ムラ変動も抑制されることがわかった。
これは、均一なC/(Si+C)の分布では、前述したように気流発生手段を用いた場合、排気側は放電生成物が多くなり摩耗量が増加し摩耗量にムラができるからであると考えられる。しかし、実施例1のように排気側に向かってC/(Si+C)を漸次大きくすることで、排気側の摩耗量が減少して摩耗量のムラが低減されると考えられる。
このことから、気流発生手段の排気側に向かってC/(Si+C)を漸次大きくすることが、摩耗量ムラ抑制に効果があり、画像が良好に保たれることがわかった。
<比較例2>
比較例1と全く同じ成膜条件で電子写真感光体を1本作製した。作製した電子写真感光体を、図1に示す改造電子写真装置に気流発生装置を設けない以外は同様に改造した電子写真装置に前述の実施例1および比較例1と同様に設置し、比較例1と同様の摩耗量評価および画像評価を行った。
その結果を、実施例1、比較例1の結果とともに表4に示す。
表4の結果から明らかなように、気流発生装置を設けない比較例2では、摩耗量ムラは比較例1より低減されるが、平均摩耗量は増加することがわかった。また、気流発生装置がある比較例1において、排気ファン側に配置した領域No.5では、反対側の領域No.1より摩耗量が多くなることがわかった。
これは、気流発生手段が設けない場合は、放電生成物が電子写真装置内に滞留して高濃度になることで、電子写真感光体の表面の変質が促進され、摩耗量が増加したと考えられる。
このことから、気流発生手段が摩耗量低減には重要であることが確認された。
<実施例2>
C/(Si+C)が実施例1の各領域を各々比較した場合に実施例1より大きくなるように電子写真感光体を作製した。作製は、図6に示したガス導入口6115の位置を調整したプラズマ処理装置を用いて電子写真感光体を作製した。成膜条件は、電荷注入阻止層および光導電層は実施例1と同じ条件で、表面層は表5に示す条件で行った。電子写真感光体は、同じ成膜条件(層形成条件)で2本作製した。
Figure 2011133868
実施例1と同様に、作製した電子写真感光体の1本を用いて、回転軸方向について分割した5箇所の領域で分析を行ない、各領域のC/(Si+C)、Si原子密度、C原子密度、Si+C原子密度の値を算出した。その結果を表6に示す。
Figure 2011133868
表6から明らかなように、実施例1と同様に、電子写真感光体の回転軸方向で等分した各領域内の任意の点におけるC/(Si+C)については、No.1からNo.5まで漸次大きくなっていた。この際、(Si+C)原子密度の平均値は6.39×1022原子/cmとなった。
作製した実施例2の電子写真感光体について、実施例1と同様の設置方法、改造した電子写真装置、評価条件で摩耗量評価および画像評価を実施した。その結果を表4に示した。
表4から明らかなように、C/(Si+C)を全域で実施例1より大きく、0.75以下にした場合においても、回転軸方向で一方の端部から他方の端部に向かってC/(Si+C)が漸次大きくなっている電子写真感光体では、摩耗量ムラが低減した。また、画像濃度ムラ変動も抑制されることがわかった。
このことから実施例1とあわせて、以下の効果がえられることがわかった。a−SiCのC/(Si+C)が0.61以上0.75以下の範囲で、一方の端部から他方の端部に向かってC/(Si+C)が漸次大きくなっている電子写真感光体を用い、C/(Si+C)が大きい端部を排気側にすることで摩耗量ムラが低減される。そして、気流発生手段の排気側に向かってC/(Si+C)を漸次大きくすることが、摩耗量ムラ抑制に効果があり、画像が良好に保たれることがわかった。
<比較例3>
比較例3として、C/(Si+C)が実施例1の各領域を各々比較した場合に実施例1より小さくなるように電子写真感光体を作製した。作製は、図6に示したガス導入口6115の位置を調整したプラズマ処理装置を用いて電子写真感光体を作製した。成膜条件は、電荷注入阻止層および光導電層は実施例1と同じ条件で、表面層は表5に示した条件で行った。電子写真感光体は、同じ成膜条件(層形成条件)で2本作製した。
実施例1と同様に、作製した電子写真感光体の1本を用いて、回転軸方向について分割した5箇所の領域で分析を行ない、各領域のC/(Si+C)、Si原子密度、C原子密度、Si+C原子密度の値を算出した。その結果を表7に示す。
Figure 2011133868
表7からわかるように、実施例1と同様に、電子写真感光体の回転軸方向で等分した各領域内の任意の点におけるC/(Si+C)については、No.1からNo.5まで漸次大きくなっていた。この際、(Si+C)原子密度の平均値は6.08×1022原子/cmとなっていた。
作製した比較例3の電子写真感光体について、実施例1と同様の設置方法、改造電子写真装置、評価条件で摩耗量評価および画像評価を実施した。その結果を表4に示した。
表4から明らかなように、C/(Si+C)の平均値を0.56にした場合は、実施例1と同様に、回転軸方向で一方の端部から他方の端部に向かってC/(Si+C)が漸次大きくなっている電子写真感光体では、やはり摩耗量ムラが低減することがわかった。また、画像濃度ムラ変動も抑制されることがわかった。しかし、平均摩耗量は増加することがわかった。これは、放電生成物による反応の起点となるSi原子の比率が高くなったため、変質が促進されたためと考えられる。
このことから、C/(Si+C)が0.61以上の範囲であることが重要であることがわかった。
<比較例4>
C/(Si+C)が実施例2の各領域を各々比較した場合に実施例2より大きくなるように電子写真感光体を作製した。作製は、図6に示したガス導入口6115の位置を調整し、図6のプラズマ処理装置を用いて電子写真感光体を作製した。成膜条件は、電荷注入阻止層および光導電層は実施例1と同じ条件で、表面層は表5に示した条件で行った。電子写真感光体は、同じ成膜条件(層形成条件)で2本作製した。
実施例1と同様に、作製した電子写真感光体の1本を用いて、回転軸方向について分割した5箇所の領域で分析を行ない、各領域のC/(Si+C)、Si原子密度、C原子密度、Si+C原子密度の値を求めた。その結果を表8に示す。
Figure 2011133868
表8からわかるように、実施例1と同様に、電子写真感光体の回転軸方向で等分した各領域内の任意の点におけるC/(Si+C)については、No.1からNo.5まで漸次大きくなっていた。(Si+C)原子密度の平均値は6.53×1022原子/cmとなっていた。
作製した比較例4の電子写真感光体について、実施例1と同様の設置方法、改造した電子写真装置、評価条件で摩耗量評価および画像評価を実施した。その結果を表4に示した。
表4から明らかなように、C/(Si+C)の平均値を0.83のように大きくした場合にも、実施例1と同様に、以下の効果が得られることがわかった。回転方向で一方の端部から他方の端部に向かってC/(Si+C)が漸次大きくなっているa−SiC表面層の電子写真感光体では、やはり摩耗量ムラが低減する。しかし、平均摩耗量は比較例3と同様に増加することがわかった。
これは、(Si+C)原子密度が同程度で、C原子の比率が高くなることでグラファイト成分が増加したために平均摩耗量が増加したと考えられる。
このことから、C/(Si+C)が0.75以下の範囲であることが重要であることがわかった。
<比較例5>
実施例1と全く同様の条件で作製した電子写真感光体を用いて、感光体設置方法のみ変更し、他は実施例1と同様の改造電子写真装置、評価条件で摩耗量評価を実施した。
電子写真感光体を、実施例1と逆の配置で、すなわち、C/(Si+C)が小さいほうの端部である領域No.1を図7の排気ファン707側となるように設置した。よって、C/(Si+C)が大きい領域No.5を排気から離れた領域701に対応させて設置した。この場合における摩耗量評価および画像評価の結果を表4に示した。
表4の結果から明らかなように、C/(Si+C)が小さい端部側を排気ファン側にした場合は、摩耗量ムラが増大することがわかった。また、画像濃度ムラ変動が大きくなることがわかった。
これは、放電生成物が多い排気側に、C/(Si+C)が小さい端部を配置したために、排気側の摩耗量が増大し、さらにもう一方の端部の摩耗量が減少したために摩耗量のムラが大きくなったと考えられる。
このことから、C/(Si+C)の分布と排気する方向が重要であることがわかった。
<実施例3>
実施例3は、実施例1と全く同様の条件で作製した電子写真感光体を用いて、改造した電子写真装置を図8に示す電子写真装置に変更した以外は、実施例1と同様の摩耗量評価を行った。この際、図8に示した電子写真装置は、気流発生手段815によって空気を電子写真感光体801の表面に対向する帯電部材802の内部を通過させた後に、電子写真感光体801の表面に吹き付けられるように改造した。
摩耗量評価および画像評価の結果を表4に示した。
表4の結果から明らかなように、気流発生手段によって空気を電子写真感光体の表面に対向するに帯電部材の内部を通過させた後に、電子写真感光体の表面に吹き付けることによって、平均摩耗量が低減することがわかった。また、画像濃度ムラ変動も抑制された。
これは、帯電部材の内部を通過して空気を吹き付けることによって、最も放電生成物が滞留しやすい帯電器の放電部分から効果的に放電生成物を排除できたためと考えられる。このことから、帯電部材の内部を通過して空気を吹き付ける、もしくは帯電部材の表面から空気を吹き付けることが重要であるとわかった。
<実施例4>
実施例2と全く同様の条件で作製した電子写真感光体を用いて、実施例3と同様の改造電子写真装置で、実施例3と同様の摩耗量評価を行った。摩耗量評価および画像評価の結果を表4に示した。
表4の結果から実施例3と同様に、気流発生手段によって空気を電子写真感光体の表面に対向するに帯電部材の内部を通過させた後に、電子写真感光体の表面に吹き付けることによって、平均摩耗量が低減することがわかった。また、画像濃度ムラ変動も抑制された。
<実施例5>
C/(Si+C)が全域で0.61以上0.75以下になり、(Si+C)原子密度の平均値が6.60×1022原子/cm程度になるように電子写真感光体を作製した。電子写真感光体の作製は、図6に示したガス導入口6115の位置を調整し、図6のプラズマ処理装置を用いて行なった。成膜条件は、電荷注入阻止層および光導電層は実施例1と同じ条件で、表面層は表5に示した条件で行った。電子写真感光体は、同じ成膜条件(層形成条件)で2本作製した。
実施例1と同様に、作製した電子写真感光体の1本を用いて、回転軸方向について分割した5箇所の領域で分析を行ない、各領域のC/(Si+C)、Si原子密度、C原子密度、Si+C原子密度の値を求めた。その結果を表9に示す。
Figure 2011133868
表9から明らかなように、実施例1と同様に、電子写真感光体の回転軸方向で等分した各領域内の任意の点におけるC/(Si+C)については、No.1からNo.5まで漸次大きくなっていた。(Si+C)原子密度の平均値は6.62×1022原子/cmとなっていた。
作製した実施例5の電子写真感光体について、実施例1と同様の設置方法、改造した電子写真装置、評価条件で摩耗量評価および画像評価を実施した。その結果を表4に示した。
表4から明らかなように、実施例2および実施例4と同様にC/(Si+C)の値を0.75までの範囲にした場合において、(Si+C)原子密度を6.60×1022原子/cmに増加させると、平均摩耗量がさらに低減することがわかった。また、画像濃度ムラ変動も抑制されることがわかった。
これは、a−SiC表面層の構成原子間の距離が短縮されることにより、結合力が高くなること、およびグラファイト成分が低減されるため、変質が抑制され、摩耗量が低減したことによるものであると考えられる。
<実施例6>
C/(Si+C)が全域で0.61以上0.75以下になり、(Si+C)原子密度の平均値が実施例5より大きくなるように電子写真感光体を作製した。電子写真感光体の作製は、図6に示したガス導入口6115の位置を調整し、図6のプラズマ処理装置を用いて行なった。その結果、後述の分析結果のように、作製した電子写真感光体の中では、(Si+C)原子密度の平均値は7.70×1022原子/cmが最大であった。成膜条件は、電荷注入阻止層および光導電層は実施例1と同じ条件で、表面層は表5に示した条件で行った。電子写真感光体は、同じ成膜条件(層形成条件)で2本作製した。
実施例1と同様に、作製した電子写真感光体の1本を用いて、回転軸方向について分割した5箇所の領域で分析を行ない、各領域のC/(Si+C)、Si原子密度、C原子密度、Si+C原子密度の値を求めた。その結果を表10に示す。
Figure 2011133868
表10から明らかなように、実施例1と同様に、電子写真感光体の回転軸方向で等分した各領域内の任意の点におけるC/(Si+C)については、No.1からNo.5まで漸次大きくなっていた。この際、(Si+C)原子密度の平均値は7.70×1022原子/cmとなっていた。
作製した実施例6の電子写真感光体について、実施例1と同様の設置方法、改造した電子写真装置、評価条件で摩耗量評価および画像評価を実施した。その結果を表4に示した。
表4から明らかなように、実施例2および実施例4と同様にC/(Si+C)の値を0.75までの範囲にした場合において、(Si+C)原子密度を7.70×1022原子/cmに増加させると、実施例5と同様に平均摩耗量が低減することがわかった。また、画像濃度ムラ変動も抑制されることがわかった。
これは、実施例5と同様に、a−SiC表面層の構成原子間の距離が短縮されることにより、結合力が高くなること、およびグラファイト成分が低減されるため、変質が抑制され、摩耗量が低減したことによるものであると考えられる。
<実施例7>
実施例7は、実施例5と全く同様の条件で作製した電子写真感光体を用いて、実施例3と同様の改造電子写真装置で実施例3と同様の摩耗量評価を行った。摩耗量評価および画像評価の結果を表4に示した。
表4の結果から実施例5と同様に、気流発生手段によって空気を電子写真感光体の表面に対向するに帯電部材の内部を通過させた後に、電子写真感光体の表面に吹き付けることによって、平均摩耗量が低減することがわかった。また、電子写真感光体の回転軸方向に一方の端部から他方の端部に向かってC/(Si+C)を漸次大きくし、C/(Si+C)が大きい端部を排気側に配置することによって画像濃度ムラ変動も抑制されることがわかった。
これは、実施例5および実施例6と同様に、a−SiC表面層の構成原子間の距離が短縮されることにより、結合力が高くなること、およびグラファイト成分が低減されるため、変質が抑制され、摩耗量が低減したことによるものであると考えられる。
<実施例8>
実施例8は、実施例6と全く同様の条件で作製した電子写真感光体を用いて、実施例3と同様の改造した電子写真装置で実施例3と同様の摩耗量評価を行った。摩耗量評価および画像評価の結果を表4に示した。
表4の結果から実施例5と同様に、気流発生手段によって空気を電子写真感光体の表面に対向するに帯電部材の内部を通過させた後に、電子写真感光体の表面に吹き付けることによって、平均摩耗量が低減することがわかった。また、電子写真感光体の回転軸方向に一方の端部から他方の端部に向かってC/(Si+C)を漸次大きくし、C/(Si+C)が大きい端部を排気側に配置することによって画像濃度ムラ変動も抑制されることがわかった。
これは、実施例5および実施例6、実施例7と同様に、a−SiC表面層の構成原子間の距離が短縮されることにより、結合力が高くなること、およびグラファイト成分が低減されるため、変質が抑制され、摩耗量が低減したことのよるものであると考えられる。
以上の実施例および比較例の結果から本発明で以下の効果が得られることがわかった。a−SiCのC/(Si+C)が回転軸方向の全領域において0.61以上0.75以下の範囲で、回転軸方向の一方の端部から他方の端部に向かってC/(Si+C)が漸次大きくなっている電子写真感光体を用い、C/(Si+C)が大きい端部を排気側に配置することで摩耗量ムラが低減する。そして、画像濃度ムラ変動も抑制されこることがわかった。
さらに、気流発生手段によって空気を電子写真感光体の表面に対向するに帯電部材の内部を通過させた後に、電子写真感光体の表面に吹き付けることによって、平均摩耗量が低減する効果が得られる。
また、(Si+C)原子密度を6.60×1022原子/cmから7.70×1022原子/cmの範囲においては、摩耗量がさらに低減される。今回作製した電子写真感光体の(Si+C)原子密度は7.70×1022原子/cmまでであるが、7.70×1022原子/cmより大きい範囲でも摩耗量を低減する効果は得られると考えている。

Claims (3)

  1. アモルファスシリコンカーバイドで構成された表面層を有する電子写真感光体を有する電子写真装置において、
    該表面層におけるケイ素原子の原子密度(Si)と炭素原子の原子密度(C)との和に対する炭素原子の原子密度(C)の比(C/(Si+C))が、該電子写真感光体の回転軸方向において一方の端部から他方の端部に向かって大きくなっており、かつ該回転軸方向の全領域において0.61以上0.75以下であり、
    該電子写真装置が、該一方の端部側から該他方の端部側に向かって排気する気流発生手段を有する
    ことを特徴とする電子写真装置。
  2. 前記気流発生手段が、前記電子写真感光体の表面に対向する帯電部材の表面から空気を吹き付ける手段を有する請求項1に記載の電子写真装置。
  3. 前記表面層におけるケイ素原子の原子密度と炭素原子の原子密度との和が6.60×1022原子/cm以上である請求項1または2に記載の電子写真装置。
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