JPH0822229A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH0822229A
JPH0822229A JP15746694A JP15746694A JPH0822229A JP H0822229 A JPH0822229 A JP H0822229A JP 15746694 A JP15746694 A JP 15746694A JP 15746694 A JP15746694 A JP 15746694A JP H0822229 A JPH0822229 A JP H0822229A
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JP
Japan
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light
exposure
image forming
photoconductor
forming apparatus
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Withdrawn
Application number
JP15746694A
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English (en)
Inventor
Akio Tsujita
明夫 辻田
Masanori Nakamura
正憲 中村
Yoji Hirose
洋二 広瀬
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Koki Holdings Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Koki Co Ltd
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Publication date
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  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 感光体に三セレン化砒素を母材とする感光体
を用い、かつ光学系には半導体レーザまたはLEDを採
用することで、小型化、低コスト化を図り、さらに、高
速プロセスにおける印刷でも露光履歴現象を生じないよ
うにする。 【構成】 書き込み光源に光波長が660nm以上の赤
色系の光を使用し、かつ感光体に三セレン化砒素を母材
とする感光体を用いる印写プロセスにおいて、光波長が
620nm以上である半導体レーザまたはLEDを除電
光源(イレーズランプ)に用い、かつプレチャージャ1
3、AC除電器12、またはクリーニング装置5のクリ
ーニングブラシへのDCバイアス印加により、イレーズ
ランプ直前のドラム電位を−100V以上に制御するこ
とで露光履歴現象の防止ができ、結果として光学系部品
の低コスト化および小型化が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機およびプリンタ
などの静電印加方式を用いた画像形成装置に係り、特に
潜像形成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真プロセスに用いられる感光体
は、セレン系、アモルファスシリコン、OPCなどが挙
げられる。近年、無公害であることから、アモルファス
シリコン、OPCが主流になりつつあるが、高速・大型
プリンタにおいては、磨耗寿命、コストパフォーマンス
に優れたセレン系が多用されている。
【0003】さらに、高速・大型プリンタの潜像を形成
するための露光光源には従来より、He−Cd,He−
Ne,Ar等のガスレーザが多用されていたが、露光光
源部の小型化および低コスト化を図るため、半導体レー
ザやLEDの採用が強く望まれていた。
【0004】しかし、半導体レーザやLEDを露光光源
に採用した場合、これらの光源は長波長光であることが
多く、この長波長光に対して高感度のOPCやアモルフ
ァスシリコンなどの感光体では、感光体の寿命低下やコ
ストアップを生じる。
【0005】また、安価なセレン感光体では、純セレン
感光体にテルル(Te)を添加した増感セレン−テルル
感光体、もしくは三セレン化砒素感光体を使用すること
が可能である。ところが、増感セレン−テルル感光体で
は、テルル添加に伴う温度特性(耐熱温度)の低下や、
低い表面硬度による磨耗寿命の低下が問題となり、また
三セレン化砒素感光体では、特に670nm以上の長波
長光源では露光履歴が生じる。この露光履歴を防止する
ため、除電方法の改良や印刷パターンの規制が提案また
は実施されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記除電方法
の改良や印刷パターンの規制は、装置改良に伴うコスト
アップや印刷パターンの規制によるプリンタのスペック
ダウン等の問題が生じる。さらに、印刷プロセス速度が
100ppm以上の高速プリンタでは、これらの対策に
よっても露光履歴を確実に防止することは困難であっ
た。
【0007】本発明は、感光体周辺装置の大幅な改良や
印刷パターン規制を行うことなく、半導体レーザやLE
Dなどの長波長の光を出力する露光光源と三セレン化砒
素感光体との組み合わせにおいて、露光履歴を確実に防
止し、長期間安定した印刷品質が得られる画像形成装置
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、本発明に
より除電光に波長620nm以上の光を用い、かつ除電
光の直前もしくは直下の感光体の表面電位を−100V
以上、好ましくは0〜700Vに制御する感光体表面電
位制御手段、具体的には例えばクリーニング機構後に設
置されたDCコロナ帯電によるプレチャージャ、DCバ
イアスを印加するAC除電器、DCバイアスを印加した
ファーブラシなどによって感光体表面電位を制御するこ
とによって解決される。
【0009】
【作用】本発明に関する画像形成装置は、静電印加方式
による画像が感光体上に形成される。具体的な静電印加
方法としては、まずコロナ放電を利用した帯電により、
感光体表面に均一な電荷が保持される。次に、形成すべ
き画像を露光光線により感光体表面に描く。その際、露
光光線が照射された部分の感光体表面電荷は、感光層内
の光電効果により生成された電子または正孔により打ち
消され、露光後には感光体表面に静電潜像が形成され
る。
【0010】つぎに現像部における静電的なトナー吸着
により静電潜像は顕像化され、生成したトナー像はその
後に転写部において用紙に転写される。感光体表面に残
存したトナーおよび静電潜像は、クリーニングおよび除
電プロセスにより除去され、感光体は次の印刷のための
帯電に備える。
【0011】ここで、露光に波長λが670nmよりも
大きい光を用いた場合(通常:λ=680〜730n
m)、長波長光であるため感光体への浸透距離が長い、
つまり光電効果により、キャリアが生成される位置が短
波長光を用いた場合に比べて深くなる。よって感光層中
で生成キャリアがトラップされる位置よりも深くなる。
トラップされたキャリアは、次回の帯電電荷を打ち消す
ように振る舞うため、非露光部と露光部の次回の帯電電
荷量に差ができる。この表面電荷量の差は、前回の印刷
時の静電潜像に相当しており、印刷時に露光履歴として
現れる。
【0012】この現象は、生成キャリアの感光層中の振
舞により生じるため、膜中キャリアの移動度が小さい三
セレン化砒素においては特に顕著である。ここで三セレ
ン化砒素にキャリア移動度を大きくするためにヨウ素等
の不純物が添加され、高速プロセス用感光体に使用され
ている。しかし、露光履歴に関しては、不純物の添加に
伴い、膜中のトラップ準位が多くなるため、結果として
露光履歴の抑制には効果がない。
【0013】さらに印刷プロセス条件による露光履歴の
対策としては、除電光(イレーズランプによる光)の光
源に長波長光(赤色光)を採用することが比較的有効で
あることは一般に知られている。しかし、長波長の除電
光を通常の印写プロセス条件で使用しても、三セレン化
砒素感光体を使用した高速プロセスにおける露光履歴防
止に十分な効果は得られなかった。
【0014】これは三セレン化砒素感光体は負帯電能が
大きいため、通常の印写プロセス条件では、転写器やA
C除電器の影響により感光体が負帯電となっているため
である(特に、露光部の負帯電量は大きく、−300v
以上にもなる)。つまり感光体の負帯電に生じた内部電
界下では除電光照射による光キャリア生成が妨げられる
と考えられる。
【0015】そこで本発明では、光波長が620nm以
上の除電光を用い、かつ除電光の直前または直下の感光
体表面電位を−100v以上に制御する。この条件で除
電光の照射を行うと、感光体内部の光キャリア生成が効
率よく進行し、前段階における露光部と非露光部との光
疲労の差を小さくでき、その結果として露光履歴を有効
に防止することができる。
【0016】なお、除電光の波長が620nm以下の場
合は、除電光の浸透距離が浅いため、前回プロセスの光
疲労を除去することが困難となり、露光履歴現象が生じ
る。また、除電光の直前もしくは直下の感光体の表面電
位が−100Vより低いと、感光体の内部電界が光キャ
リア生成を妨げる方向に発生するため、除電効果が低
く、結果として露光履歴現象が生じる。
【0017】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づき説明する。図
1は、本発明の実施例に係る画像形成装置の作像部の概
略構成図である。
【0018】図中における1は像担持体である感光体ド
ラムであり、該感光体ドラム1の周りには、帯電器2、
現像機3、転写器4、クリーニング装置5、およびイレ
ーズランプ6などが配置されている。
【0019】また、感光体ドラム1の図中右下側には、
露光光源、ポリゴンミラー、レンズ等からなるスキャナ
ユニット9が配設され、上記転写器4の下方には給紙用
リトラクタ7が、上方には排紙用リトラクタ8が配設さ
れている。10は用紙、11はトナー、12はAC除電
器、13はプレチャージャ、14はプレチャージャ用電
源である。
【0020】感光体ドラム1は帯電器2により一様に帯
電され、次にスキャナユニット9からの画像光Aの照射
で感光体ドラム1上に静電潜像が形成される。
【0021】該静電潜像は感光体ドラム1の回転に伴い
現像機3の方向に向けられ、該現像機3によりトナー1
1が供給されて、トナー像として現像化される。感光体
ドラム1上のこのトナー像は、転写器4により給紙用リ
トラクタ7および排紙用リトラクタ8により搬送される
用紙10に転写される。転写の終了した用紙10上のト
ナー像は、図示しない定着装置により永久像としてこの
用紙10に定着される。転写の終了した感光体ドラム1
は、AC除電器12により表面を除電された後、残留ト
ナーをクリーニング装置5によりクリーニングされ、次
の画像形成に備えられる。
【0022】図2は、各印写プロセス位置における感光
体の表面電位の挙動を示したものである。
【0023】図中の実線は非露光部(非文字部)のドラ
ム電位、点線は露光部(文字部)のドラム電位を示す。
前プロセスで露光された部分(図中の点線)が、次の印
写プロセスにおいて白紙印刷を行う場合に図中の一点鎖
線のような電位挙動となる時に露光履歴が発生する。Δ
Vが露光履歴電位であり、印刷に露光履歴が現れない条
件としてはΔV=0Vが理想である。
【0024】しかし、実際に多用される印刷の印字密度
(実際にトナー画像が書かれる面積と白紙部分の比率)
は約3%程度であり、通常ΔVが約30V以下であれば
露光履歴は発生しない。ただし、この露光履歴電位:Δ
VはV0 ≒700V時の値であり、通常ΔV/V0
0.035ならば露光履歴は印刷に現れない。
【0025】図3は、イレーズランプ6直前(感光体ド
ラム1の回転方向上流側)のドラム電位と露光履歴電位
(ΔV)との関係を示す特性図である。
【0026】ここで、イレーズ光源には波長680nm
のLEDを用い、照射光量は感光体ドラム1の半減露光
量の4倍とした。また、プロセス速度は229ppmと
し、イレーズランプ6直前のドラム電位の制御は、プレ
チャージャ13による帯電や、AC除電器12へのDC
バイアス印加ならびにクリーニング装置5でのバイアス
電圧の印加により行った。
【0027】この図より、イレーズ前ドラム電位が−1
00V以上になると露光履歴電位は30V以下にするこ
とができ、好ましくは0〜700V、さらに好ましくは
0〜400Vに制御することによって、露光履歴電位を
さらに低くすることができ、露光履歴現象を有効に防止
することができる。
【0028】(実施例1)本実施例は図1に示す装置で
あり、露光光源にInGaAlP/GaAs系の半導体
レーザを使用し、該半導体レーザの光波長を680nm
とした。また、光量は感光体表面部分において約200
μW/cm2 に設定し、該光線は感光体ドラム1表面に
直交入射するようにされている。
【0029】感光体ドラム1には、三セレン化砒素感光
体(不純物添加なしの一般的な三セレン化砒素、形状:
直径262mm×長さ430mm)を用いた。また、感
光体ドラム1の回転数は60rpm、感光体初期表面電
位は現像機部分で非露光時に約700vとした。除電用
イレーズランプ6の光源はLEDを用い、波長:約62
0nm、光量:150μW/cm2 の赤色光とした。
【0030】本実施例による画像形成は以下のようにし
て行われる。まず、約7.5kVの電圧を印加した帯電
器2により感光体ドラム1は帯電され、その直後に露光
光源(半導体レーザ)により像露光を行う。この際、レ
ーザ露光スポットは、一般に直径40〜200μm、2
00〜600dpiの像解像度を有するものが用いられ
るが、本実施例では、直径60μm、400dpiのも
のを用いて像出しを行う。
【0031】形成された静電潜像は現像機3で顕像化さ
れ、転写器4により用紙10に転写される。そしてトナ
ー像転写後の用紙10は定着器(図示せず)へ送られ
る。一方、転写されなかったトナーはAC除電器12に
より除電され、クリーニング装置5により掻き取られ
る。感光体ドラム1はイレーズランプ6により除電さ
れ、再び帯電・露光位置に戻るようになっている。
【0032】次に、露光履歴発生時における感光体表面
電位の変化について図2を基に説明する。
【0033】図2に示すごとく、現像機3の位置におけ
る感光体表面電位は、非露光時(白紙印字時)で約70
0V、露光時(ベタ黒印字時)で約20Vである。ま
た、転写器4やAC除電器12による感光体の負帯電に
より、イレーズランプ6直前のドラム電位は非露光部分
で約−100V、露光部分では約−250Vとなってい
る。本条件でベタ黒→白紙の印刷を実施した際の露光履
歴電位は、ΔVは約35Vであり、印刷サンプルには約
0.5Dの印刷濃度の露光履歴現象が現れた。
【0034】ここで、図1中のプレチャージャ13に電
源14で約+3kV印加し、コロナ帯電により、イレー
ズランプ6直前のドラム電位(露光部)を0V以上とし
た。この条件下で同様の印刷試験を実施した結果、露光
履歴電位ΔVは約20Vで、印刷サンプルには露光履歴
は見られず、良好な印刷品質が得られた。
【0035】(実施例2)本実施例を図4とともに説明
する。AC除電条件以外の印写プロセス条件は実施例1
と同じとした。ここで、AC除電条件として、図2にお
けるイレーズランプ6直前のドラム電位(露光部)を0
V以上とするべく、AC印加にDCバイアス(印加電
流:80μA)を加えた。
【0036】この条件の下、実施例1と同様な印刷実験
を行ったところ、白紙印字/ベタ黒印字の繰り返し印刷
試験時の露光から非露光の切り替え直後の表面電位の立
ち上がりは非常に良好で、ΔVは20V以下であり、印
刷品質においても露光履歴は目視では認められなかっ
た。
【0037】(実施例3)本実施例を図4とともに説明
する。AC除電条件以外の印写プロセス条件は実施例は
実施例1と同じとした。ここで、AC除電条件として、
図2におけるイレーズランプ6直前のドラム電位(露光
部)を約100vとするべく、AC印加にDCバイアス
(印加電流:150μA)を加えた。
【0038】この条件の下、実施例1と同様な印刷実験
を行ったところ、白紙印字/ベタ黒印字の繰り返し印刷
試験時の露光から非露光の切り替え直後の表面電位の立
ち上がりは非常に良好で、Δvは約10Vであり、印刷
品質においても露光履歴は目視では認められなかった。
【0039】(比較例1)露光用光源にはInGaAl
P/GaAs系の半導体レーザを使用し、該半導体レー
ザの光波長を680nmとした。また、光量は感光体表
面部分において約200μW/cm2 に設定し、該光線
は感光体ドラム1表面に直交入射するようにされてい
る。
【0040】感光体ドラム1には、三セレン化砒素感光
体(不純物添加なしの一般的な三セレン化砒素、形状:
直径262mm×長さ430mm)を用いた。また、感
光体ドラム1の回転数は60rpm、感光体初期表面電
位は現像機部分で非露光時に約700Vとした。
【0041】ここで、除電用イレーズランプ6はLED
を用い、波長:約615nm、光量:250μW/cm
2 とし、AC除電条件は周波数:500Hz、印加電
圧:3KVとし、DCバイアス印加は行わなかった。
【0042】この条件の下、実施例1と同様な印刷実験
を行った結果、白紙印字/ベタ黒印字の繰り返し印刷試
験時の露光から非露光の切り替え直後の表面電位の立ち
上がりは、ΔVは約40Vであり、約0.6Dの印刷濃
度の露光履歴が現れた。
【0043】ここで、AC除電条件以外の印写プロセス
条件は同じとし、AC除電条件として、図2におけるイ
レーズランプ6直前のドラム電位(露光部)を0V以上
とするべく、AC除電にDCバイアス(印加電流:80
μA、150μA)を加えた。
【0044】この条件の下、実施例1と同様な印刷実験
を行った。白紙印字/ベタ黒印字の繰り返し印刷試験時
の露光から非露光の切り替え直後の表面電位の立ち上が
りの露光履歴電位ΔVは約30Vであり、約0.5Dの
印刷濃度の露光履歴が現れ、620nmより短い波長の
光を除電光に用いた場合は、AC除電にDCバイアスを
印加しも露光履歴は防止できなかった。
【0045】(実施例4)露光用光源にInGaAlP
/GaAs系の半導体レーザを使用し、該半導体レーザ
の光波長を680nmとした。また、光量は感光体表面
部分において約200μW/cm2 に設定し、該光線は
感光体ドラム1表面に直交入射するようにされている。
感光体ドラム1には、三セレン化砒素感光体(不純物添
加なしの一般的な三セレン化砒素、形状:直径262m
m×長さ430mm)を用いた。また、感光体ドラム1
の回転数は60rpm、感光体初期表面電位は現像機部
分で非露光時に約700Vとした。
【0046】ここで、除電用イレーズランプ6は15W
白色蛍光灯に赤色系のシャープカットフィルタを介すこ
とで、波長:約620nm以上、光量:250μW/c
2の赤色光とした。また、AC除電条件として、イレ
ーズランプ6直前のドラム電位(露光部)を約0V以上
とするべく、ACにDCバイアス(印加電流:100μ
A)を加えた。
【0047】この条件の下、実施例1と同様な印刷実験
を行った結果、白紙印字/ベタ黒印字の繰り返し印刷試
験時の露光から非露光の切り替え直後の表面電位の立ち
上がりは非常に良好で、ΔVは約10Vであり、印刷品
質においても露光履歴の発生は目視では認められなかっ
た。
【0048】(実施例5)本実施例を図5とともに説明
する。露光用光源にはInGaAlP/GaAs系の半
導体レーザを使用し、該半導体レーザの光波長を680
nmとした。また、光量は感光体表面部分において約2
00μW/cm2 に設定し、該光線は感光体ドラム1表
面に直交入射するようにされている。
【0049】感光体ドラム1には、三セレン化砒素感光
体(不純物添加なしの一般的な三セレン化砒素、形状:
直径262mm×長さ430mm)を用いた。また、感
光体ドラム1の回転数は60rpm、感光体初期表面電
位は現像機3の所で非露光時に約700Vとした。
【0050】ここで、除電用イレーズランプ6はLED
を用い、波長:約660nm、光量:250μW/cm
2 とし、AC除電条件は周波数:500Hz、印加電
圧:3KVとした。また、クリーニング装置5における
クリーニングブラシにはDCバイアスとして、クリーニ
ングブラシバイアス電源16から約+1KVの電圧を印
加し、除電用イレーズランプ6直前のドラム電位を露光
部(印刷部)で約20V、非露光部(非印刷部)で約1
00Vとした。
【0051】この条件の下、実施例1と同様な印刷実験
を行った結果、白紙印字/ベタ黒印字の繰り返し印刷試
験時の露光から非露光の切り替え直後の表面電位の立ち
上がりは非常に良好で、ΔVは約20Vであり、印刷品
質においても露光履歴発生は目視では認められなかっ
た。
【0052】(実施例6)本実施例は図1に示す装置で
あり、露光用光源にInGaAlP/GaAs系の半導
体レーザを使用し、該半導体レーザの光波長を680n
mとした。また、光量は感光体表面部分において約20
0μW/cm2 に設定し、該光線は感光体ドラム1表面
に直交入射するようにされている。
【0053】感光体ドラム1には、三セレン化砒素感光
体(不純物添加なしの一般的な三セレン化砒素、形状:
直径262mm×長さ430mm)を用いた。また、感
光体ドラム1の回転数は60rpm、感光体初期表面電
位は現像機部分で非露光時に約700Vとした。除電用
イレーズランプ6の光源はLEDを用い、波長:680
nm、光量:180μW/cm2 の赤色光とした。
【0054】本実施例による画像形成は以下のようにし
て行われる。まず、約7.5KVの電圧を印加した帯電
器2により感光体は帯電される。その直後に露光光源
(半導体レーザ)により像露光を行う。この際、レーザ
露光スポットは、一般的に直径40〜200μm、20
0〜600dpiの像解像度を有するものが用いられる
が、本実施例では、直径60μm、400dpiのもの
を用いて像出しを行う。
【0055】該帯電、露光を経て形成された静電潜像
に、現像機3によりトナー像を形成する。該トナー像は
給紙用リトラクタ7から供給される用紙10に転写器4
により転写される。そしてトナー像転写後の用紙10は
定着器(図示せず)へ送られる。一方、転写されなかっ
たトナーはAC除電器12により除電され、クリーニン
グ装置5により掻き取られる。感光体ドラム1はイレー
ズランプ6により除電され、再び帯電・露光位置に戻る
ようになっている。
【0056】次に、メモリ現象発生時における感光体表
面電位の変化について図2を基に説明する。
【0057】図2に示すごとく、現像機3の位置におけ
る感光体表面電位は、非露光時(白紙印字時)で約70
0V、露光時(ベタ黒印字時)で約20Vである。図1
に示すプレチャージャ13に電源14で約+2KV印加
し、イレーズランプ6直前のドラム電位(露光部)を−
100V以上とした。この条件で印刷実験を行った結
果、現像位置におけるメモリ電位ΔVは約30Vであ
り、印刷サンプルには露光履歴現象は見られず、良好な
印刷品質が得られた。
【0058】(実施例7)プレチャージャ13の条件以
外の印写プロセス条件は実施例6と同じとした。ここ
で、プレチャージャ13への印加電圧を+5KVとし、
イレーズランプ6直前のドラム電位(露光部)を約30
0V以上とした。
【0059】この条件の下、実施例7と同様な印刷実験
を行った結果、白紙印字/ベタ黒印字の繰り返し印刷試
験時の露光から非露光の切り替え直後のドラム電位の立
ち上がりは非常に良好であり、露光履歴電位ΔVは5V
以下となり、印刷品質においても露光履歴現象の発生は
目視では認められなかった。
【0060】図6は、各種のイレーズ波長(610〜7
00nm)におけるイレーズ光量とメモリ電位との関係
を示した特性図である。
【0061】露光履歴現象は、感光体内部の残留電荷が
原因となる。イレーズ光はこの残留電荷を光エネルギに
よって消去するものであり、同図に示すように全般的に
イレーズ光量(光エネルギ)が増加することにより、露
光履歴電位が低下する。
【0062】また、露光履歴電位を低下させるには、イ
レーズ光量に加えて同図に示すようにイレーズ波長が関
係する。イレーズ波長が610nmの場合(光波長が短
い場合)は、感光体内部への光の浸透深さが短いため、
感光体内部の深い位置で発生した残留電荷まで光が到達
できず、その結果残留電荷を除去することができない
で、結局、同図の○印の曲線で示すようにイレーズ波長
が610nmの場合は、イレーズ光量を大きくしても露
光履歴電圧を30V以下に抑えることができない。この
ことは前記比較例1で述べたイレーズ波長が615nm
の場合も同様であり、露光履歴現象が目視で認められ
る。
【0063】これに対してイレーズ波長が620nm以
上になると露光履歴電圧を30V以下に抑えることがで
き、好ましくは640nm以上、さらに好ましくは66
0nm以上にすることにより、少ないイレース光量で露
光履歴電圧を30V以下に抑えることができる。
【0064】
【発明の効果】以上述べたように本発明は、670nm
以上の長波長の光を出力する光源を露光光源として用
い、この露光により三セレン化砒素を母材とする感光層
を有する感光体上に潜像を形成する画像形成装置におい
て、帯電前の感光体表面の残留電荷を除去する除電光の
波長が620nm以上である除電器を用い、かつ、除電
光の直前もしくは直下の感光体の表面電位を−100V
以上に制御する感光体表面電位制御手段を用けたことを
特徴とするもので、このような構成にすることにより、
露光履歴現象が有効に防止でき、結果として光学系部品
の低コスト化および小型化と、感光体体の長寿命化を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る画像形成装置の作像部の
概略構成図である。
【図2】各印写プロセス位置における感光体の表面電位
挙動を示す説明図である。
【図3】イレーズランプ直前のドラム電位と露光履歴電
位との関係を示す特性図である。
【図4】本発明の他の実施例に係る画像形成装置の作像
部の概略構成図である。
【図5】本発明のさらに他の実施例に係る画像形成装置
の作像部の概略構成図である。
【図6】各種イレーズ波長におけるイレーズ光量とメモ
リ電位との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 2 帯電器 3 現像機 4 転写器 5 クリーニング装置 6 イレーズランプ 9 スキャナユニット 10 用紙 12 AC除電器 13 プレチャージャ 14 プレチャージャ用電源 15 AC除電器用電源 16 クリーニングブラシバイアス電源 A 画像光

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 670nm以上の長波長の光を出力する
    光源を露光光源として用い、この露光により三セレン化
    砒素を母材とする感光層を有する感光体上に潜像を形成
    する画像形成装置において、 帯電前の感光体表面の残留電荷を除去する除電光の波長
    が620nm以上である除電器を用い、 かつ、除電光の直前もしくは直下の感光体の表面電位を
    −100V以上に制御する感光体表面電位制御手段を用
    けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、前記感光体表面
    電位制御手段が、クリーニング機構後に設置されたDC
    コロナ帯電によるプレチャージャであることを特徴とす
    る画像形成装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載において、前記感光体表面
    電位制御手段が、DCバイアスを印加するAC除電器で
    あることを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載において、前記感光体表面
    電位制御手段が、DCバイアスを印加したファーブラシ
    であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載において、前記露光光源が
    半導体レーザまたは発光ダイオードであることを特徴と
    する画像形成装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載において、前記除電器が6
    40nm以上の波長を有する除電光を出力することを特
    徴とする画像形成装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載において、前記感光体表面
    電位制御手段によって除電光の直前もしくは直下の感光
    体の表面電位が0〜700Vに保持されることを特徴と
    する画像形成装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載において、前記画像形成装
    置の印刷プロセス速度が100ppm以上であることを
    特徴とする画像形成装置。
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