JP2009037135A - 画像形成装置用部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】基材と、当該基材の表面に被膜が設けられる画像形成装置用部材において、基材の表面形状を維持できるように被膜を形成する。
【解決手段】ゴムあるいは樹脂からなる基材と、該基材の表面に金属、金属酸化物、金属炭化物、金属窒化物あるいは金属硫化物からなる金属被膜を備えている。該金属被膜は、チタン、アルミニウム等をイオンプレーティングして形成している導電性被膜としている。
【選択図】図3

Description

本発明は画像形成装置用部材に関し、詳しくは複写機、ファクシミリ、プリンタおよび自動預金支払機(ATM)等の画像形成装置における各種部材として好適に使用される画像形成装置用部材に関する。
画像形成装置用部材には様々な要求性能が求められ、互いに背反する性質を併せ持つ必要があるため、表面にコーティングなどの被膜を形成し、複層構造を形成して対応している場合が多い。
表面の被膜は、例えば特許第3404713号公報(特許文献1)または特開2000−221774号公報(特許文献2)に記載されているように、金属めっき、金属コーティング、樹脂コーティングなどにより形成されている。
このような被膜は通常5μm以上の厚みを持つ。具体的には、特許文献1の現像ロールでは、請求項1に記載されているように被膜である非磁性層の厚さは5〜20μmである。特許文献2の現像ローラでは、実施例(0084欄)に記載されているように被膜である表面層の厚さは12±1μmである。
前記画像形成装置用部材の表面は微視的には微細な凹凸を有する粗面とされて、所要の形状特性を有するものであり、非接触物との接触状態をコントロールすることができ、例えば、画像形成装置用部材の現像ローラの表面を拡大して断面で表すと、図1および図2の模式図に示した状態となっている。
被膜12の厚さが5μm以上であると、図1に示した基材11の形状に沿ったコーティングができず基材11の凹凸形状を一部埋めてしまい、形状の制御ができないという問題があった。さらに、図2に示したように被膜12の厚さが図1よりも大きくなると、基材11の凹凸形状を全て埋めてしまい、被膜12の厚みムラや厚みの絶対値により画像形成装置用部材全体の電気特性または機械特性が著しく変化させてしまうようになる。結果として、画像形成装置用部材の特性が被膜の精度に左右されてしまう問題があった。
特許第3404713号公報 特開2000−221774号公報
本発明は、基材と、当該基材の表面に被膜が設けられた複層構造の画像形成装置用部材において、被膜が基材の表面形状に維持できるようにし、各画像形成装置用部材に要求される基材の表面形状に被膜が影響を及ぼさないようにすることを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、ゴムあるいは樹脂からなる基材と、該基材の表面に金属、金属酸化物、金属炭化物、金属窒化物あるいは金属硫化物からなる金属被膜を備えていることを特徴とする画像形成装置用部材を提供している。
前記のように、本発明の画像形成装置用部材は、ゴムまたは樹脂からなる基材と該基材の表面に設けられた前記金属被膜との複層構造を有する。
前記基材および被膜は、それぞれ1層のみから構成されていても良いし、組成の異なる2層以上から構成されていても良い。なかでも、基材および被膜がともにそれぞれ1層のみから構成されている積層構造が、製造が簡便で生産効率の見地からは好ましい。
前記基材の表面は粗面又は凹凸が形成されており、該表面形状を維持した状態で、1000nm以下の厚みの前記金属被膜が備えていることが好ましい。
金属被膜の厚みを1000nm以下としているのは、1000nmを超えれば、前記図1に記載のように凹部が被膜で埋められて基材の表面形状を維持できにくくなり、かつ、被膜の厚みムラや厚みの絶対値により画像形成装置用部材全体の電気特性または機械特性を変化させる問題が生じることに因る。
前記金属被膜の厚みは1nm〜1μm、好ましくは5nm〜990nm、さらに5〜490nmが好ましく、特に17〜240nmが好ましい。
前記被膜の厚みの下限値を1nmとしたのは、被膜の厚みを1nm未満にすると被膜を設けた効果が得られなくなるおそれがあるからである。
前記基材表面は、その表面粗さRzが1μm〜10μm、好ましく3〜8μm、特に、5〜8μmであることが好ましい。
該基材表面にコーティングされた被膜の表面粗さRzの差が2μm以下となるようにすることが好ましい。さらに、好ましくは1.5μm以下、より好ましくは1μm以下、特に0.3μm以下であることが好ましい。
前記表面粗さとはJIS B 0601(1994)に従って測定される「十点平均粗さRz」をいう。
前記上限値の差の2μmを超えると、被膜を形成するときの精度が基材の表面形状や電気的性質・機械的性質に影響を与えるようになる。前記差は小さい方がよく、下限値は0μmである。
前記金属被膜として用いる金属は、チタン、アルミニウム、ニッケル、銅、クロム、モリブデン、タングステン、亜鉛、錫、インジウム、鉄、銀、金、マグネシウム、これらの合金から選択される一種または複数種からなる。これらの金属、金属酸化物、金属炭化物、金属窒化物あるいは金属硫化物を、イオンプレーティングして形成している導電性被膜からなることが好ましい。これらの金属のうち、基材の材質に応じて密着強度が高くなり、且つ、所要の導電率を有するものが適宜選択される。なかでも性能およびコストを考慮すると、チタン、アルミニウム、亜鉛、鉄が好適に用いられる。
一方、前記ゴムまたは樹脂からなる基材は、特に限定されないが、基材は電気抵抗値が103〜1010Ωである導電性を備えたものであることが好ましい。
前記電気抵抗値は、接触する他の部材への放電の可能性を排除するためには電気抵抗値が103Ω以上であることが好ましく、トナー離れの悪化などにより画像不良が発生するのを防ぐためには電気抵抗値が1010Ω以下であることが好ましいことに因る。好ましくは104〜109Ω、より好ましくは105〜108Ω、特に、105〜107Ωであることが好ましい。
帯電ロール、帯電ブレード、現像ロール、転写ロールまたは転写ベルトなどの導電性が要求される画像形成装置用部材においては、基材の表面に被膜を設けた後の画像形成装置用部材の表面抵抗(Ra)が、基材の表面に金属被膜を設ける前の基材自体の電気抵抗(Rb)よりも低くなるよう、前記被膜材料を選択することが好ましい。具体的には、前記RaとRbとの比Rb/Ra=105〜1020となることが好ましい。
前記のように導電性の金属被膜が極めて低抵抗であっても、その厚さが1μm以下と極めて薄いことから、導電性が要求される画像形成装置用部材において適度な導電性を得ることができる。
このような低抵抗の導電性の金属被膜は、その厚みが薄い方が画像形成装置用部材の抵抗値を極端に低下させることがなく、抵抗値の調整が容易となる。
また、前記金属被膜が極めて低抵抗であることで、接触する他の部材やトナーに電荷を注入しやすくなる。
即ち、表面に金属被膜を設けることなく基材のみで構成された現像ローラの場合、トナーの帯電性を向上させればトナー離れが悪くなり印刷濃度が出にくい一方、抵抗値を下げてトナー離れを向上させようとするとトナーの帯電性が低下するという問題がある。基材が加硫ゴム、特にイオン導電性ゴムからなる場合は前記傾向が顕著である。
これに対し、基材の表面に極めて低抵抗な金属被膜を形成すれば、トナーへの電荷の注入およびトナー飛翔時の電気の漏洩(電圧低下の抑制)を容易に行えるとともに、金属被膜が薄くローラの抵抗値を極端に低下させないことからトナーの帯電量も維持できる。その結果、十分な印刷濃度の確保とトナーの帯電量の低下によるかぶりなどの画像不良発生の抑制という背反する性能を両立させることができる。
前記要件を満たすため、前記したイオンプレーティングにより形成した導電性の金属被膜とすることが好ましい。該イオンプレーティングは製膜速度が速く工業的に有利であり、また良好な密着性を有するので特に好ましい。
なお、前記被膜の形成方法はイオンプレーティングに限定されず、公知の方法を用いることも可能で、例えば、抵抗加熱蒸着、EB蒸着、クラスタイオンビーム等の蒸着真空蒸着法、RFスパッタリング、DCスパッタリング、マグネトロンスパッタリングもしくはイオンビームスパッタリングなどのスパッタリング法、CVD法等が挙げられる。
さらに、メッキにより前記金属被膜を形成することも可能であるが、基材を所要形状に形成した後にメッキ液に浸漬してメッキ被膜を形成する場合には、金属被膜厚さを1μm以下のnm単位で制御することは容易ではないため、前記イオンプレーティングが最適である。
前記したように、基材については、画像形成装置用部材に用いられるゴムまたは樹脂からなる基材であれば特に限定されないが、シリコーンゴム、ウレタンゴムもしくはジエンゴムに代表される架橋したゴムもしくは樹脂、熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマー等が挙げられる。なかでも、基材は、接着性および揮発性を鑑みると、少なくとも最外層が加硫ゴムで構成されていることが好ましく、基材全てが加硫ゴムで構成されていることがより好ましい。
基材の形状も特に限定されず、例えばロール形状、シート形状、ベルト形状またはブレード形状などいかなる形状であって良い。
基材の成形方法としては基材材料の種類に応じて適宜選択すればよいが、基材材料が樹脂、エラストマーまたはゴムの場合、例えばトランスファー成形、圧縮成形、押出成形または射出成形等の公知の成形方法を用いることができる。
より具体的には、基材がロール形状、シート形状またはブレード形状の場合は押出成形により成形することが好ましい。基材がベルト形状の場合は遠心成形または押出成形により成形することが好ましい。また、円筒状の金型を回転させながらノズルから基材材料を金型の外面に連続的に供給し、それと同時にノズルを金型の回転軸方向に移動させて、前記材料を均一に塗布後、硬化させるという方法で基材を成形することも好ましい。
基材材料が加硫ゴムの場合は、成形後加硫を行う。加硫方法としては加硫缶で加硫するか、連続加硫により加硫するか、またはプレスにより加圧加硫すればよい。さらに、研磨等により表面加工を施し、所定の表面性となるように後処理を行うことが可能で、寸法精度の安定性や表面粗さの均一化の観点から研磨を行うことが極めて望ましい。研磨処理を行った場合は、研磨処理後に、研磨しない場合は加硫後に、溶剤による洗浄や紫外線照射、オゾン照射、塩素処理、コロナ処理等を施した後、コーティング処理を行った方が処理膜の密着性に優れているのでより好ましい。
本発明に係わる前記被膜を表面に設けた基材からなる画像形成装置用部材は、複写機、ファクシミリ、プリンタおよび自動預金支払機(ATM)等の画像形成装置に装着されている各種部材として好適に用いることができる。
具体的には、画像形成装置において帯電用、現像用、転写用、トナー供給用、クリーニング用、トナー層規制用、紙搬送用、紙重送防止用などに供される部材が挙げられる。より具体的には、例えば帯電ローラ、帯電ブレード、現像ローラ、転写ローラ、トナー供給ローラ、トナー層規制ブレード、クリーニングローラ、クリーニングブレード、紙送りローラ(より具体的には給紙機構を構成する給紙ローラ、搬送ローラもしくは排紙ローラ等)、分離パッド、分離シート、分離ローラなどが挙げられる。
なかでも、本発明の画像形成装置用部材は、トナーまたは他の部材を帯電させる部材、トナーの転写もしくは搬送に関わる部材であることが好ましく、トナーまたは感光体に代表される静電潜像保持体を帯電させる部材であることがより好ましい。特に、本発明の画像形成装置用部材は、現像ローラとしても好適に用いることができる。
上述したように、本発明に係わる画像形成装置用部材では、基材の表面に厚さが1000nm以下の非常に薄い金属被膜を設けている。そのため、金属被膜は基材の表面の凹凸に沿って形成されることから基材の表面形状を維持することができる。さらに、金属被膜の厚みムラや厚みの絶対値により画像形成装置用部材全体の電気特性または機械特性が著しく変化させてしまうことがなく、画像形成装置用部材の特性を被膜の精度に左右されずに発揮させることができる。
以下、本発明の画像形成装置用部材の一実施態様として現像ロールからなる画像形成装置用のロールについて以下に説明する。
図3に示すロール1は、その中空部には丸棒状の芯金(シャフト)2が取り付けられている。芯金2はロール1に圧入することで固定されていてもよいし、接着剤等でロール1に接合されていてもよい。芯金2は、アルミニウム、アルミニウム合金、SUSもしくは鉄等の金属製、またはセラミック製等とすることができる。
前記ロール1は、ロール形状の基材11と、基材11の表面に設けられた金属被膜12からなる。図4は断面を拡大して示した模式図である。
本実施形態では、金属被膜12はチタンをイオンプレーティングで形成した導電性の金属被膜からなり、その厚さは5nm〜990nmである。
このように金属被膜12を非常に薄くして、基材11の表面の凹凸に沿って形成していることにより、金属被膜12により基材11の表面形状が維持でき、前記図1及び図2に示すように基材11の表面形状が被膜12により変化しないようにしている。
前記イオンプレーティングの方法として、蒸着時に基材とターゲット金属の間に遮蔽板を用いて成膜するアークイオンプレーティングを用いている。この方法を用いることで、ターゲット金属から飛来するイオン化されなかった金属の液滴は遮蔽板に付着し、金属イオンのみが遮蔽板を回り込んで基体の表面に付着するため、基材11の表面には金属イオンにより厚さの均一な金属被膜を形成することができる。
具体的には、図5に示すように、基材11とターゲット金属(固体蒸発源)50の間に遮蔽板40を配置し、ターゲット金属(固体蒸発源)50にエネルギーを与え、金属イオン51が遮蔽板40を回り込んで基材11の表面に膜を形成するようにして金属被膜12を成膜している。これにより、ターゲット金属50からイオン化されなかった金属の液滴(ドロップレット)52が基材11の表面に飛来するのを防止し、金属被膜12の厚みを均一に制御している。
前記ロール1の基材11は加硫ゴムから構成している。該加硫ゴムの組成は特に限定されず、公知のゴム組成物を用いてよい。しかしながら、下記の(1)(2)のいずれかの加硫ゴムであることが好ましい。
(1)塩素原子を有するゴムを含み、イオン導電性を示すこと;
(2)電子導電材を含んでおり、かつSP値が18.0(MPa)1/2以上であること:
前記塩素原子を有するゴムを含みイオン導電性を示す加硫ゴムについて詳述する。
塩素原子を有するゴムとしては塩素原子を有すれば公知のゴムであってよい。具体的には、例えばクロロプレンゴム、塩素化ブチルもしくはクロロスルホン化ポリエチレンなどのほとんど導電性を示さない非導電性ゴム、またはエピクロルヒドリン系共重合体などの導電性ゴムが挙げられる。
基材11を構成する加硫ゴムとしては、より均一な電気特性を得られることからイオン導電性を有することが好ましい。
前記塩素原子を有するゴムとしてイオン導電性ゴムを用いる場合は、その配合量を調整することによりイオン導電性とすることができる。もちろん塩素原子を有しないイオン導電性ゴムまたはイオン導電材を併用してもよい。
前記塩素原子を有するゴムとして非導電性ゴムを用いる場合は、イオン導電性ゴムと組み合わせるか、イオン導電材を配合する。
前記イオン導電性ゴムとしてはエチレンオキサイドを含有する共重合体が挙げられる。エチレンオキサイドを含有する共重合体としては、例えばポリエーテル系共重合体またはエピクロルヒドリン系共重合体などが挙げられる。
前記イオン導電材は種々選択できるが、例えば第4級アンモニウム塩、カルボン酸の金属塩、カルボン酸無水物もしくはエステル類等のカルボン酸誘導体、芳香族系化合物の縮合体、有機金属錯体、金属塩、キレート化合物、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、ヒドロキシカルボン酸金属錯体、ポリカルボン酸金属錯体、ポリオール金属錯体等の帯電防止剤または電荷制御剤などとして使用されているものを用いることができる。
また、イオン導電材としては、フルオロ基(F−)およびスルホニル基(−SO2−)を有する陰イオンを備えた塩も好適な例として挙げられる。
より具体的には、ビスフルオロアルキルスルホニルイミドの塩、トリス(フルオロアルキルスルホニル)メタンの塩またはフルオロアルキルスルホン酸の塩などが挙げられる。前記塩において陰イオンと対になる陽イオンとしては、アルカリ金属、2A族またはその他の金属イオンが好ましく、なかでもリチウムイオンがより好ましい。
前記イオン導電材として具体的には、例えばLiCF3SO3、LiC49SO3、LiN(SO2CF32、LiC(SO2CF33、LiCH(SO2CF32が挙げられる。
イオン導電材の配合量は、その種類によって適宜選択することができるが、例えばゴム成分100質量部に対して0.1〜5質量部であることが好ましい。
基材11を構成する加硫ゴムは、塩素原子を有するゴム以外の他のゴムを含んでいてもよい。前記「他のゴム」としては、例えばアクリロニトリルブタジエンゴム(以下「NBR」という)、アクリロニトリルゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ウレタンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴム、イソプレンゴム、シリコーンゴム等が挙げられる。また、アリルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレートもしくはブタジエンモノオキシドなどの不飽和エポキシドとプロピレンオキシドとの二元共重合体等の低抵抗ポリマーも例示できる。これらは単独でまたは2種類以上組み合わせて用いることができる。
前記「他のゴム」の配合量は、本発明の目的に反しない範囲で調整され、具体的には全ゴム成分中20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。
電子導電材を含んでおり、かつSP値が18.0(MPa)1/2以上である加硫ゴムについて詳述する。
電子導電材としては、ケッチェンブラック、ファーネスブラックもしくはアセチレンブラック等の導電性カーボンブラック;酸化亜鉛、チタン酸カリウム、アンチモンドープ酸化チタン、酸化スズもしくはグラファイト等の導電性金属酸化物;カーボン繊維等が挙げられる。なかでも、導電性カーボンブラックを用いることが好ましい。電子導電材の配合量は電気抵抗値などの物性を見ながら適宜選択すればよいが、例えばゴム成分100質量部に対して5〜40質量部であることが好ましく、10〜25質量部であることがより好ましい。
加硫ゴムはSP値が18.0(MPa)1/2以上であれば、ほとんど導電性を示さない非導電性ゴムであっても、イオン導電性ゴムであってもよい。
2種類以上のゴムをブレンドする場合、SP値が18.0(MPa)1/2未満であるゴムを用いてよいが、みかけのSP値が18.0(MPa)1/2以上となるように配合量を調整する。みかけのSP値は、そのゴム固有のSP値とゴム成分全体を1としたときの混合質量比の積をゴム成分ごとに算出し、その和で表されるものである。例えば、a成分のSP値をXa、ゴム成分全体を1としたときの混合質量比Yaとし、b成分のSP値をXb、ゴム成分全体を1としたときの混合質量比Ybとすると、見かけのSP値はXa・Ya+Xb・Ybとなる。
前記SP値とは溶解度パラメーターまたは溶解度定数のことであり、例えば「塗料の流動と顔料分散」(植木憲二監修、共立出版株式会社発行)等の文献で定義されており、各液体における凝集エネルギー密度の平方根であり、溶解性を特徴づける指標となる。SP値が高いほど極性が高い。SP値が18.0(MPa)1/2以上のゴムとしては、エピクロルヒドリン系共重合体、ポリエーテル系共重合体、アクリルゴム、アクリロニトリル量が20%以上であるNBRゴムまたはクロロプレンゴムなどが挙げられる。
基材11を構成する加硫ゴムのより好ましい態様としては、
(a)エピクロルヒドリン系共重合体単独、
(b)クロロプレンゴムと、エピクロルヒドリン系共重合体または/およびポリエーテル系共重合体との組み合わせ、
(c)クロロプレンゴムと、NBRと、エピクロルヒドリン系共重合体または/およびポリエーテル系共重合体との組み合わせ、
(d)クロロプレンゴムとNBRとの組み合わせが挙げられる。
なかでも、(b−1)クロロプレンゴムとエピクロルヒドリン系共重合体との組み合わせ、(b−2)クロロプレンゴムとエピクロルヒドリン系共重合体とポリエーテル系共重合体との組み合わせが特に好ましい。
基材11を構成するゴムとして2種類以上のゴムを組み合わせる場合、その配合比は適宜選択すればよい。
例えば、(b−1)クロロプレンゴムとエピクロルヒドリン系共重合体とを組み合わせる場合、ゴム成分の総質量を100質量部とすると、エピクロルヒドリン系共重合体の含有量を5〜95質量部、好ましくは20〜80質量部、より好ましくは20〜50質量部とし、クロロプレンゴムの含有量を5〜95質量部、好ましくは20〜80質量部、より好ましくは50〜80質量部とすることが好適である。
(b−2)クロロプレンゴムとエピクロルヒドリン系共重合体とポリエーテル系共重合体とを組み合わせる場合、ゴム成分の総質量を100質量部とすると、エピクロルヒドリン系共重合体の含有量を5〜90質量部、好ましくは10〜70質量部とし、ポリエーテル系共重合体の含有量を5〜40質量部、好ましくは5〜20質量部とし、クロロプレンゴムの含有量を5〜90質量部、好ましくは10〜80質量部とすることが好適である。このような配合比にすることにより3成分をうまく分散させることができ強度をはじめとする物性を向上させることができる。より好ましくは、質量比でエピクロルヒドリン系共重合体:クロロプレンゴム:ポリエーテル系共重合体=2〜5:4〜7:0.5〜1.5であり、更に好ましくは質量比でエピクロルヒドリン系共重合体:クロロプレンゴム:ポリエーテル系共重合体=2〜5:4〜7:1である。
エピクロルヒドリン系共重合体としては、例えば、エピクロルヒドリン単独重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリン−プロピレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体、エピクロルヒドリン−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体等が挙げられる。
エピクロルヒドリン系共重合体としてはエチレンオキサイドを含む共重合体が好ましく、エチレンオキサイド含量が30モル%以上95モル%以下、好ましくは55モル%以上95モル%以下、さらに好ましくは60モル%以上80モル%以下である共重合体が特に好適である。エチレンオキサイドは体積固有抵抗値を下げる働きがあるが、エチレンオキサイド含量が30モル%未満であるとその抵抗値の低減効果が小さい。一方、エチレンオキサイド含量が95モル%を超えると、エチレンオキサイドの結晶化が起こり分子鎖のセグメント運動が妨げられるため、逆に抵抗値が上昇する傾向があると共に、加硫ゴムの硬度上昇や加硫前のゴムの粘度上昇といった問題が生じやすい。
なかでも、エピクロルヒドリン系共重合体としてはエピクロルヒドリン(EP)−エチレンオキサイド(EO)−アリルグリシジルエーテル(AGE)共重合体を用いることが特に好ましい。前記共重合体中のEO:EP:AGEの好ましい含有比率はEO:EP:AGE=30〜95モル%:4.5〜65モル%:0.5〜10モル%であり、さらに好ましい比率はEO:EP:AGE=60〜80モル%:15〜40モル%:2〜6モル%である。
また、エピクロルヒドリン系共重合体としては、エピクロルヒドリン(EP)−エチレンオキサイド(EO)共重合体を用いることもできる。前記共重合体中のEO:EPの好ましい含有比率はEO:EP=30〜80モル%:20〜70モル%であり、さらに好ましい比率はEO:EP=50〜80モル%:20〜50モル%である。
エピクロルヒドリン系共重合体を配合する場合、その配合量はゴム成分の総質量100質量部に対し、5質量部以上であることが好ましく、15質量部以上であることがより好ましく、20質量部以上であることがさらに好ましい。
ポリエーテル系共重合体としては、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体、エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体、プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体またはウレタン系ゴム等が挙げられる。
ポリエーテル系共重合体としてはエチレンオキサイドを含む共重合体が好ましく、エチレンオキサイド含量が50〜95モル%である共重合体がより好ましい。エチレンオキサイドの比率が高い方が多くのイオンを安定化でき低抵抗化が実現できるが、エチレンオキサイドの比率を上げすぎるとエチレンオキサイドの結晶化が起こり分子鎖のセグメント運動が妨げられるため、逆に抵抗値が上昇する可能性があるからである。
ポリエーテル系共重合体はエチレンオキサイドに加えてアリルグリシジルエーテルをも含むことが好ましい。アリルグリシジルエーテルを共重合することにより、このアリルグリシジルエーテルユニット自体が側鎖として自由体積を得ることから、前記エチレンオキサイドの結晶化を抑制することができ、その結果として従来にない低抵抗化が実現できる。さらにアリルグリシジルエーテルの共重合により炭素−炭素間の二重結合を導入して他のゴムとの架橋を可能にでき、他のゴムと共架橋することによりブリードや感光体などの他の部材の汚染を防止することができる。
ポリエーテル系共重合体中のアリルグリシジルエーテル含量としては1〜10モル%が好ましい。1モル%未満ではブリードや他の部材の汚染の発生が起こり易くなる一方、10モル%を越えると、それ以上の結晶化の抑制効果は得られず、加硫後の架橋点の数が多くなり、却って低抵抗化が実現できず、また引張強度や疲労特性、耐屈曲性等が悪化することとなる。
本発明で用いるポリエーテル系共重合体としては、なかでもエチレンオキサイド(EO)−プロピレンオキサイド(PO)−アリルグリシジルエーテル(AGE)三元共重合体を用いることが好ましい。プロピレンオキサイドを共重合させることにより、エチレンオキサイドによる結晶化をさらに抑制することができる。前記ポリエーテル系共重合体中のEO:PO:AGEの好ましい含有比率はEO:PO:AGE=50〜95モル%:1〜49モル%:1〜10モル%である。さらに、ブリードや他の部材の汚染をより有効に防止するため、前記EO−PO−AGE三元共重合体の数平均分子量Mnは10,000以上であることが好ましい。
ポリエーテル系共重合体を配合する場合、その配合量はゴム成分の総質量100質量部に対し、5質量部以上であることが好ましく、10質量部以上であることがより好ましい。
クロロプレンゴムはクロロプレンの重合体で乳化重合により製造されるが、分子量調節剤の種類によりイオウ変性タイプ、非イオウ変性タイプに分類される。
イオウ変性タイプは、イオウとクロロプレンを共重合したポリマーをチウラムジスルフィド等で可塑化し、所定のムーニー粘度に調整するものである。非イオウ変性タイプとしては、メルカプタン変性タイプまたはキサントゲン変性タイプ等が挙げられる。メルカプタン変性タイプは、n−ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタンまたはオクチルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類を分子量調節剤として使用するものである。また、キサントゲン変性タイプはアルキルキサントゲン化合物を分子量調節剤として使用するものである。
また、クロロプレンゴムは生成クロロプレンゴムの結晶加速度により、結晶化速度が中庸のタイプ、結晶化速度が遅いタイプおよび結晶化速度が早いタイプに分けられる。
本発明においてはいずれのタイプを用いてもよいが、非イオウ変性で結晶化速度が遅いタイプが好ましい。
また、本発明において、クロロプレンゴムとしてクロロプレンゴムに類似の構造を有するゴムまたはエラストマーを用いることもできる。例えば、クロロプレンと他の共重合可能な単量体1種以上との混合物を重合させて得られた共重合体を用いてもよい。クロロプレンと共重合可能な単量体としては、例えば2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、硫黄、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、イソプレン、ブタジエン並びにアクリル酸、メタクリル酸およびこれらのエステル類などが挙げられる。
クロロプレンゴムを配合する場合、その配合量はゴム成分の総質量100質量部に対し1質量部以上100質量部未満の範囲で適宜選択できる。なかでも、帯電性付与効果等を鑑みれば、クロロプレンゴムが5質量部以上含まれていることが好ましい。さらに、ゴムの均一性の観点からクロロプレンゴムが10質量部以上含まれていることがより好ましい。クロロプレンゴムの配合量の上限値は80質量部以下であることが好ましく、60質量部以下であることがより好ましい。
NBRとしては、アクリロニトリル含量が25%以下である低ニトリルNBR、アクリロニトリル含量が25〜31%である中ニトリルNBR、アクリロニトリル含量が31〜36%である中高ニトリルNBR、アクリロニトリル含量が36%以上である高ニトリルNBRのいずれを用いてもよい。
本発明においてはゴム比重を低減するために比重の小さい低ニトリルNBRを用いることが好ましい。クロロプレンゴムとの混合性を鑑みれば中ニトリルNBRまたは低ニトリルNBRを用いることが好ましく、より具体的には溶解パラメーターの観点からアクリロニトリル含量が15〜39%、好ましくは17〜35%、より好ましくは20〜30%のNBRを用いることが好適である。
NBRを配合する場合、その配合量はゴム成分の総質量100質量部に対し5〜65質量部であることが好ましく、10〜65質量部であることがより好ましく、20〜50質量部であることがさらに好ましい。プラス帯電性トナーを用いた場合はトナーの帯電量が低減するのでNBRの含有量は65質量部以下であることが好ましく、硬度上昇の抑制や温度依存性の低減効果を実質的に得るためにはNBRの含有量は5質量部以上であることが好ましい。
基材11を構成する加硫ゴムに含まれるゴム成分以外の成分について以下に述べる。
基材11を構成する加硫ゴムにはゴム成分を加硫するための加硫剤が含まれる。
加硫剤としては硫黄系、チオウレア系、トリアジン誘導体系、過酸化物、各種モノマー等が使用できる。これらは単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。硫黄系加硫剤としては粉末硫黄、またはテトラメチルチウラムジスルフィドもしくはN,N−ジチオビスモルホリンなどの有機含硫黄化合物等が挙げられる。チオウレア系加硫剤としてはテトラメチルチオウレア、トリメチルチオウレア、エチレンチオウレアおよび(C
2n+1NH)C=S(式中、nは1〜10の整数を表す。)で示されるチオウレア等が挙げられる。過酸化物としてはベンゾイルペルオキシドなどが挙げられる。
加硫剤の配合量はゴム成分100質量部に対して0.2質量部以上5質量部以下であることが好ましく、1質量部以上3質量部以下であることがより好ましい。
前記加硫剤として硫黄およびチオウレア類を併用することが好ましい。
硫黄は、ゴム成分100質量部に対して0.1質量部以上5.0質量部以下、好ましくは0.2質量部以上2質量部以下の割合で含まれているのが良い。前記範囲としているのは、0.1質量部より小さいと組成物全体の加硫速度が遅くなり生産性が悪くなりやすいためである。一方、5.0質量部より大きいと圧縮永久ひずみが大きくなったり、硫黄や促進剤がブルームしたりする可能性があるためである。
また、チオウレア類はゴム成分100gに対して合計0.0001mol以上0.0800mol以下、好ましくは0.0009mol以上0.0800mol以下、より好ましくは0.0015mol以上0.0400mol以下の割合で配合されているのが良い。前記チオウレア類を前記範囲で配合することにより、ブルームや他の部材の汚染を起こりにくくすることができると共に、ゴムの分子運動をあまり妨げないためより低い電気抵抗を実現できる。また、チオウレア類の添加量を増やし架橋密度を上げるほど電気抵抗値を下げることができる。すなわち、チオウレア類の配合量が0.0001molより少ないと圧縮永久ひずみを改善しにくい。電気抵抗値を効果的に下げるにはチオウレア類の配合量が0.0009mol以上であることが好ましい。一方、チオウレア類の配合量が0.0800molより多いとゴム組成物表面からチオウレア類がブルームし感光体などの他の部材を汚染したり、破断伸び等の機械的物性が極度に悪化しやすい。
加硫剤の種類に応じて加硫促進剤や加硫促進助剤をさらに配合してもよい。
加硫促進剤としては、消石灰、マグネシア(MgO)もしくはリサージ(PbO)等の無機促進剤や以下に記す有機促進剤を用いることができる。有機促進剤としては、ジ−オルト−トリルグアニジン、1,3−ジフェニルグアニジン、1−オルト−トリルビグアニドもしくはジカテコールボレートのジ−オルト−トリルグアニジン塩等のグアニジン系;2−メルカプト−ベンゾチアゾールもしくはジベンゾチアジルジスルフィド等のチアゾール系;N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド等のスルフェンアミド系;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィドもしくはジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等のチウラム系;チオウレア系等が挙げられ、これらを単独でまたは適宜組み合わせて用いることができる。
加硫促進剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対して0.5質量部以上5質量部以下が好ましく、0.5質量部以上2質量部以下がより好ましい。
加硫促進助剤としては、亜鉛華等の金属酸化物;ステアリン酸、オレイン酸もしくは綿実脂肪酸等の脂肪酸;その他従来公知の加硫促進助剤が挙げられる。
加硫促進助剤の添加量は、ゴム成分100質量部に対して0.5質量部以上10質量部以下が好ましく、2質量部以上8質量部以下がより好ましい。
基材11を構成する加硫ゴムに塩素原子を有するゴムが含まれる場合、受酸剤を配合することが好ましい。受酸剤を配合することにより、ゴム加硫時に発生する塩素系ガスの残留および他の部材の汚染を防止することができる。
受酸剤としては酸受容体として作用する種々の物質を用いることができるが、分散性に優れていることからハイドロタルサイト類またはマグサラットを用いることが好ましく、特にハイドロタルサイトを用いることがより好ましい。さらに、これらに酸化マグネシウムや酸化カリウムと併用することにより高い受酸効果が得られ、他の部材の汚染をより確実に防止することができる。
受酸剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対し1質量部以上10質量部以下、好ましくは1質量部以上5質量部以下としている。加硫阻害および他の部材の汚染を防止する効果を有効に発揮させるため受酸剤の配合量は1質量部以上であることが好ましく、硬度の上昇を防ぐため受酸剤の配合量は10質量部以下であることが好ましい。
基材11を構成する加硫ゴムがイオン導電性ゴムを含む場合、トナーに高い帯電性を付与し、かつその帯電性の持続性を向上させるために、誘電正接調整剤を配合することが好ましい。
誘電正接調整剤としては、弱導電性カーボンブラックまたは脂肪酸処理された炭酸カルシウム等が挙げられる。なかでも、弱導電性カーボンブラックを用いる方が好ましい。
弱導電性カーボンブラックとは粒径が大きくストラクチャーの発達が小さく導電性への寄与が小さいカーボンブラックであり、これを配合することにより導電性を高めることなく分極作用によるコンデンサー的な働きを得ることができ、電気抵抗の均一化を損なうことなく帯電性のコントロールを実現できる。
前記弱導電性カーボンブラックとして、一次粒径が80nm以上、好ましくは100nm以上のものを用いれば、より有効に前記効果が得られる。また、一次粒径が500nm以下、好ましくは250nm以下であると表面粗さを極めて小さくできる。前記弱導電性カーボンブラックの形状は表面積が小さいことから球形状または球形に近い形状が好ましい。
弱導電性カーボンブラックとしては種々の選択が可能であるが、中でも大粒径を得やすいファーネス法またはサーマル法により製造されたカーボンブラックが好ましく、ファーネスカーボンブラックがより好ましい。カーボンの分類で言うとSRFやFT、MTが好ましい。また顔料で用いられるカーボンブラックを用いても良い。
弱導電性カーボンブラックの配合量は、誘電正接の低減効果を実質的に発揮するためにゴム成分100質量部に対して5質量部以上であることが好ましく、硬度が上昇し接触する他の部材を損傷させるおそれを避け、かつ耐摩耗性の低下を回避するために、70質量部以下であることが好ましい。また、印加電圧に対しロール抵抗の電圧変動が小さい、いわゆるイオン導電性特性を得るためにも70質量部以下の配合が好ましい。弱導電性カーボンブラックの配合量は、他の成分との混合性の観点から10〜60質量部であることがより好ましく、25〜55質量部であることが特に好ましい。
脂肪酸処理された炭酸カルシウムは、脂肪酸が炭酸カルシウムの界面に存在することにより通常の炭酸カルシウムに比べ活性が高く、また易滑性であることから高分散化が容易かつ安定して実現できる。脂肪酸処理により分極作用が促されると、前記2つの作用の働きでゴム内のコンデンサー的な働きが強まるため誘電正接を効率良く低減することができる。脂肪酸処理された炭酸カルシウムとしては、炭酸カルシウムの粒子表面に全面にわたってステアリン酸等の脂肪酸がコーティングされているものが好ましい。
脂肪酸処理された炭酸カルシウムの配合量はゴム成分100質量部に対して30〜80質量部、好ましくは40〜70質量部である。誘電正接を低減する効果を実質的に発揮するためには30質量部以上であることが好ましく、硬度の上昇および抵抗の変動を避けるためには80質量部以下であることが好ましい。
前記成分の他に、本発明の目的に反しない限り、可塑剤、劣化防止剤、充填剤、スコーチ防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料、帯電防止剤、難燃剤、中和剤、造核剤、発泡剤、気泡防止剤または架橋剤等の添加剤を適宜配合してもよい。
前記可塑剤としてはジブチルフタレート(DBP)やジオクチルフタレート(DOP)、トリクレジルホスフェート等の各種可塑剤やワックスが挙げられる。これら可塑成分は、ゴム成分100質量部に対して5質量部以下の割合で配合されていることが好ましい。ブリードしたり、プリンタ装着時や運転時に感光体などの他の部材を汚染したりするのを防ぐためである。この目的を鑑みれば極性ワックスの使用が最も好ましい。
前記劣化防止剤としては各種老化防止剤や酸化防止剤が挙げられる。
前記充填剤としては、酸化チタン、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化亜鉛、シリカ、カーボン、クレー、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムまたは水酸化アルミニウム等の粉体を挙げることができる。充填剤を配合することにより機械的強度等を向上させることができる。
充填剤の添加量はゴム成分100質量部に対し60質量部以下とすることが好ましく、50質量部以下とすることがより好ましい。なお、前記弱導電性カーボンブラックは充填剤としての役割も果たす。
前記スコーチ防止剤としては、N−シクロヘキシルチオフタルイミド、無水フタル酸、N−ニトロソジフェニルアミン、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンなどが挙げられる。なかでも、N−シクロヘキシルチオフタルイミドを用いることが好ましい。これらは単独で用いてもよく、複数を組み合わせて用いてもよい。スコーチ防止剤の添加量は、ゴム成分100質量部に対して0.1質量部以上5質量部以下が好ましく、0.1質量部以上1質量部以下がより好ましい。
以上のような加硫ゴムからなるロール状の基材11は常法により作製している。
詳細には、基材11を構成する成分をニーダ、ロールやバンバリーミキサ等の混合装置を用いて混練り後、ゴム押出機でチューブ状に予備成形し、この予備成形品を加硫したのち、芯金2を挿入・接着し表面を研磨した後、所要寸法にカットし、適宜研磨を施してロール状とする。
加硫時間は、加硫試験用レオメータ(例:キュラストメータ)により最適加硫時間を求めて決めるとよい。なお、他の部材への汚染と圧縮永久ひずみを低減させるため、なるべく十分な加硫量を得られる様に条件を設定することが好ましい。具体的に、加硫温度は100〜220℃であることが好ましく、120〜180℃であることがより好ましい。加硫時間は15〜120分間であることが好ましく、30〜90分間であることが好ましい。基材が2層以上から構成される場合は上記方法に準じ、複層状にゴムを押し出し加硫缶で加硫するか、連続加硫により加硫するかして製造することができる。
前記ロール1の基材11は下記のような物性を示すことが好ましい。
表面粗さRzは1〜10μmの範囲である。該表面粗さRzを有する基材11の表面に被膜を設ける前の基材11自体の表面粗さ(Rza)と、基材11の表面に被膜12を設けた後の表面粗さ(Rzb)の差が2μm〜0.3μmとしている。
また、前記基材11の電気抵抗値は103〜1010Ωであることが好ましい。
また、基材11は、JIS K 6253に記載のデュロメーター硬さ試験タイプAの硬度が20〜90度であることが好ましく、40〜80度であることがより好ましく、50〜70度であることが更に好ましい。これは、軟らかいほどニップが大きくなり、転写、帯電、現像等の効率が大きくなる、または感光体等の他の部材への機械的ダメージを小さくできるという利点があるという理由による。一方、硬度が20度より低いと耐摩耗性が著しく劣ることになる。
前記ロール1は、非磁性1成分トナーを感光体に搬送するための現像ロールとして好適に用いられる。電子写真装置の画像形成機構における現像方式としては感光体と現像ロールの関係で分類すると接触式または非接触式に大別されるが、本発明の半導電性ゴムロールはいずれの方式にも利用できる。なかでも本発明のロール1は現像ロールとして用いる場合は感光体に概接触していることが好ましい。
なお、ロール1は、現像ロールの他、感光ドラムを一様に帯電させるための帯電ロール、トナー像を感光体から転写ベルトや用紙に転写するための転写ロール、トナーを搬送させるためのトナー供給ロール、残留しているトナーを除去するためのクリーニングロール等として用いることもできる。
「実施例1〜8、比較例1〜2」
下記表に記載の成分を下記表に記載の割合で配合し、バンバリーミキサで混練り後、ゴム押出機にて外径φ22mm、内径φ9〜9.5mmのチューブ状に押し出し加工を施した。該チューブを加硫用のφ8mmシャフトに装着し、加硫缶にて160℃で1時間加硫を行った後、導電性接着剤を塗布したφ10mmの芯金に装着して160℃のオーブン内で接着した。その後、端部をカット成形し、円筒研磨機でトラバース研磨、ついで仕上げ研磨として鏡面研磨を施した。このようにしてφ20mm(公差0.05)の導電性ロールを得た。
Figure 2009037135
上記表の成分としては以下の製品を用いた。
(a)ゴム成分
・クロロプレンゴム;昭和電工(株)製「ショープレンWRT」(SP値=19.19)
・エピクロルヒドリン系共重合体;ダイソー(株)製「エピオンON301」
EO(エチレンオキサイド)/EP(エピクロルヒドリン)/AGE(アリルグリシジルエーテル)=73mol%/23mol%/4mol%
(b)その他の成分
・弱電性カーボンブラック;旭カーボン(株)製「旭#15」
平均1次粒径120nm、DBP吸油量29ml/100g、
よう素吸着量14mg/g
・導電性カーボンブラック;電気化学工業(株)製「デンカブラック」
・ハイドロタルサイト(受酸剤);協和化学工業(株)製「DHT−4A−2」
・粉末硫黄(加硫剤)
・エチレンチオウレア(加硫剤);川口化学工業(株)製「アクセル22−S」
実施例1〜8および比較例2においては、得られた導電性ロールを基材とし、その表面にチタンまたはアルミニウムの被膜を形成した。
具体的には、導電性ロールを回転させる治具を作製してイオンプレーティング装置内に配置し、ローラを回転させながらイオンプレーティングにてチタンまたはアルミニウムの被膜を形成させた。このようにして、画像形成装置用部材からなるロールを得た。
前記各実施例および比較例のロールについて下記の特性測定を行った。その結果を下記表に示した。
Figure 2009037135
(1)被膜の厚みの測定
基材である導電性ロールと同一形状のガラスのローラを用意し、その一部を油性マジックでマスキングした。このガラスローラを基材となる導電性ロールと一緒にイオンプレーティング装置内に入れて、イオンプレーティングにて被膜を形成させた。
その後、ガラスローラの油性マジックを溶剤で拭き落とし、チタンまたはアルミニウムの被膜が形成されている部分と被膜が形成されずガラス表面が露出している部分とを作り出し、走査型プローブ顕微鏡(SPM)で段差を測定した。得られた値を被膜の厚み(nm)とした。
(2)ロール硬度の測定
JIS K 6253に従って、デュロメーター硬さ試験タイプAの硬度を測定した。
(3)表面粗さの測定
JIS B 0601(1994)に従って、接触式の表面粗さ測定機により測定した。
金属被膜を設けなかった比較例1の部材の表面粗さ(Rzb)を基準とし、金属被膜を設けた実施例1〜8および比較例2の部材の表面粗さ(Rza)の変化をみた。具体的には、被膜形成前後での表面粗さの差(Rzb−Rza)を算出し、前記差が1.0μm以下の場合を「○」と、前記差が1.0μm〜2.0μmの場合を「△」と、前記差が2.0μmを超える場合を「×」と評価した。
(4)ロール電気抵抗の測定
図6に示すように芯金2を通したロール形状の画像形成装置用部材1をアルミドラム13上に当接搭載し、電源14の+側に接続した内部抵抗r(100Ω)の導線の先端をアルミドラム13の一端面に接続すると共に電源14の−側に接続した導線の先端をロール形状の画像形成装置用部材1の他端面に接続して測定した。
前記電線の内部抵抗rにかかる電圧を検出し、検出電圧Vとした。この装置において印加電圧をEとすると、ロール電気抵抗RはR=r×E/(V−r)となるが、今回−rの項は微少とみなし、R=r×E/Vとした。芯金2の両端に500gずつの荷重Fをかけ30rpmで回転させた状態で、印加電圧Eを50Vまたは200Vとした時の検出電圧Vを4秒間で100個測定し、上式によりRを算出した。前記測定は温度23℃、相対湿度55%の恒温恒湿条件下で行った。
表中には印加電圧Eを50Vとしたときの電気抵抗R50Ωのlog1050、印加電圧Eを200Vとしたときの電気抵抗R200Ωのlog10200を記載した。印加電圧Eが50V、200Vの条件では、測定できる電気抵抗が104Ω程度であるため、50V、200Vで測定不可であった比較例2の部材については、10Ω以上の測定が可能な印加電圧1Vの測定を行った。その結果、比較例2の部材は電気抵抗が10Ω未満であったため、表中に「3.0未満」と記載した。
また、印加電圧Eが50Vと200Vのそれぞれの場合において、100個の測定値のうち最大値と最小値からその比(最大値/最小値)を算出し、抵抗ムラとして表中に記載した。
抵抗ムラは1〜1.5の範囲内であることが好ましく、抵抗ムラが該範囲内のものを「○」、範囲外のものを「×」として抵抗ムラを判定した。
(5)印刷濃度の測定
市販のレーザープリンター(非磁性1成分トナーを使用した市販のプリンターで、トナー推奨印刷枚数約7000枚相当)に実施例および比較例の各ロール形状の画像形成装置用部材を現像ロールとして装着し、印刷濃度を測定した。
印刷濃度の測定は以下に示すような透過濃度の測定により代用した。具体的には、1%印字にて2000枚印刷し、2001枚目に黒ベタ画像を印刷した。得られた黒ベタ画像印刷物上の任意の5点において反射透過濃度計(TECHKON社製「テシコン濃度計RT120/ライトテーブルLP20」)にて透過濃度を測定し、その平均値を印刷濃度(C2000)とした。
2000枚印刷後の透過濃度を測定したのは、通常慣らし運転が終了するのが2000枚程度だからである。
(6)トナー搬送量の測定
前記印刷濃度の測定に続いて、2002枚目の印刷物として白ベタ画像(白紙)を印刷した。レーザープリンターからカートリッジをはずし、カートリッジに装着されている現像ロールに対して上方から吸引型帯電量測定機(トレック社製「Q/M METER Model 210HS−2」)によりトナーを吸引し、トナー質量(mg)を測定した。得られた値から下記式に基づきトナー搬送量(T2000)を算出した。
トナー搬送量(mg/cm2)=トナー質量(mg)/吸引された面積(cm2
(7)印刷濃度とトナー搬送量の関係
印刷濃度とトナー搬送量の関係をみるために(印刷濃度/トナー搬送量)を算出した。前記値が大きいほど現像効率が高い。具体的には、前記値が4.5以上は「◎」、3.5〜4.5未満は「○」と、3.0〜3.5未満は「△」と、3.0未満は「×」と評価した。
なお、比較例2は画像むらも発生し、トナーがリークしていると推定した。
実施例においては、金属被膜の厚さが5〜900nmであり、比較例1に示した被膜形成前の部材と比べ、ほとんど表面粗さが変化しない良好な被膜が得られた。なかでも、実施例1〜6の部材では表面粗さの変化が少なく被膜成形前に近い表面粗さが得られていることから被膜の厚さは1〜490nmであることがより好ましいことがわかる。さらに、実施例2〜5の部材では表面粗さの変化がより少ないことから被膜の厚さは17〜240nmであることが特に好ましいことがわかる。
実施例1〜8の部材は、被膜形成前の比較例1の部材と比べ、低抵抗であり、かつ抵抗ムラが極めて小さい。
これらの結果から、基材の表面形状に影響を与えない極薄の被膜であっても、低抵抗化および電気抵抗の均一化というコーティングの特徴を発揮できることがわかった。
さらに、このような実施例の部材を画像形成装置に実装した場合、トナー搬送量に対する印刷濃度が高い傾向があり、現像効率を向上させることができることが確認できた。
一方、比較例2のように被膜の厚さが厚いと電気抵抗が低くなりすぎて、画像形成装置用部材として使用することは難しいことが確認できた。
従来のロール形状の画像形成装置用部材において被膜の微視的な状態を示す模式図である。 従来のロール形状の画像形成装置用部材において、被膜がより厚い場合の被膜の微視的な状態を示す模式図である。 本発明の画像形成装置用部材の一実施態様であるロール形状の画像形成装置用部材の斜視図である。 図3に示したロール形状の画像形成装置用部材の断面の微視的な模式図である。 遮蔽板を使用したアークイオンプレーティングによる金属被膜の形成方法を示した概略図である。 実施例におけるロール電気抵抗の測定方法を示す図である。
符号の説明
1 画像形成装置用部材のロール
2 芯金
11 基材
12 金属被膜
40 遮蔽板
50 ターゲット金属(固体蒸発源)
51 金属イオン
52 金属の液滴(ドロップレット)

Claims (8)

  1. ゴムあるいは樹脂からなる基材と、該基材の表面に金属、金属酸化物、金属炭化物、金属窒化物あるいは金属硫化物からなる金属被膜を備えていることを特徴とする画像形成装置用部材。
  2. 前記基材の表面は粗面又は凹凸が形成されており、該表面形状を維持した状態で、1000nm以下の厚みの前記金属被膜を備えている請求項1に記載の画像形成装置用部材。
  3. 前記金属被膜として用いる金属は、チタン、アルミニウム、ニッケル、銅、クロム、モリブデン、タングステン、亜鉛、錫、インジウム、鉄、銀、金、マグネシウムおよびこれらの合金から選択される一種または複数種を、イオンプレーティングして形成している導電性被膜である請求項1または請求項2に記載の画像形成装置用部材。
  4. 前記基材表面は表面粗さRzが1μm〜10μmであり、該基材表面にコーティングされた被膜の表面粗さの差が2μm以下であり、該被膜の厚さが5nm〜990nmである請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置用部材。
  5. 前記基材は架橋されたゴム、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマーから成形されていると共に、電気抵抗値が103〜1010Ωである導電性を備えたものである請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置用部材。
  6. トナーまたは感光体を帯電させる部材からなる請求項5に記載の画像形成装置用部材。
  7. ロール形状、シート形状、ベルト形状、ブレード形状とされている請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置用部材。
  8. 現像ロールからなる請求項7に記載の画像形成装置用部材。
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