JP5021354B2 - ゴム部材および該ゴム部材からなる現像ローラ - Google Patents
ゴム部材および該ゴム部材からなる現像ローラ Download PDFInfo
- Publication number
- JP5021354B2 JP5021354B2 JP2007103526A JP2007103526A JP5021354B2 JP 5021354 B2 JP5021354 B2 JP 5021354B2 JP 2007103526 A JP2007103526 A JP 2007103526A JP 2007103526 A JP2007103526 A JP 2007103526A JP 5021354 B2 JP5021354 B2 JP 5021354B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rubber
- mass
- parts
- toner
- surface layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G15/00—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
- G03G15/06—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing
- G03G15/08—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing using a solid developer, e.g. powder developer
- G03G15/0806—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing using a solid developer, e.g. powder developer on a donor element, e.g. belt, roller
- G03G15/0818—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing using a solid developer, e.g. powder developer on a donor element, e.g. belt, roller characterised by the structure of the donor member, e.g. surface properties
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Dry Development In Electrophotography (AREA)
- Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
さらに、高画質化を求めて、従来の粉砕トナーに代わり重合トナーが主流となりつつある。かかる重合トナーは、デジタル情報を印刷物にする際にドットの再現性が非常によく高品質な印刷物が得られる。加えて、重合トナーは粉砕トナーに比べ、トナーの帯電性の調整が容易であり、かつ、カートリッジに充填されるトナーの粒径および帯電性のばらつきを抑えることも可能となった。
磁性粉を用いた2成分系トナーを用いる場合には電気的および磁気的な作用により感光体上へのトナーの搬送は比較的容易であるが、非磁性1成分系トナーを用いる場合には磁気的な作用をトナーの搬送に利用することができない。そのため、電極端面となる現像ローラ表面が均一に形成されている必要がある。さらに、粒径がミクロンオーダーの細かいトナーをむらなく均一に付着させるためには、現像ローラに対しバイアス電位をかけた場合に極めて均一な電位分布となるよう、抵抗値に代表される電気的な特性がローラ内で極めて均一であることが要求される。
前記導電性ゴムローラを用いれば、さまざまな環境条件下で極めて高画質な画像が得られる。また、耐久使用を行っても、トナー帯電量の低下によるかぶりの発生が極力抑えられるとともに、シール部分を中心としたローラの摩耗によるトナー漏れを防ぐことができ、極めて良好な現像ローラと言える。
しかし、トナーを適度に使用し、トナーが帯電しやすくなるトナーカートリッジ寿命の極前半において低温低湿条件下で使用すると、イオン導電性の特徴が災いしてローラの電気抵抗値が上昇し、それがトナーの帯電上昇を助長し、その結果、印刷濃度が低下する傾向にあり、この点を改善する余地がある。
しかしながら、低温低湿条件下での印刷濃度の向上については、改善の余地がある。
基層と表層の2層の加硫ゴムで形成され、
前記表層がエピクロルヒドリン系共重合体を含むイオン導電性ゴム組成物で形成され、前記基層がクロロプレンゴムまたは/およびエピクロルヒドリンゴムを含んでいるゴム組成物で形成されており、
前記表層の硬度はJIS A硬度で65〜75度であり、
前記基層は非発泡体であって、その硬度はJIS A硬度で50度以上60度以下であり、
前記基層と前記表層を含む全層を積層した積層体の硬度はJIS A硬度で52度以上70度以下であり、かつ、前記積層体の温度10℃相対湿度20%の条件下における100V印加時の電気抵抗値が10 4 Ω以上1010Ω以下であることを特徴とするゴム部材を提供している。
ニップ自体が大きくなり、転写、帯電、現像等の効率が良くなる結果として、例えば、現像ローラとして使用した場合、低温低湿条件下においてイオン導電ゴムの影響により電気抵抗値が多少上昇しても、感光体との接触時間が長くなるなどして印刷濃度の低下の問題が起こりにくくなる。
これは、基層の硬度を60度以下と低くすることにより、積層体全体の硬度を低くすることができるからである。
本発明のゴム部材の前記電気抵抗値は、本発明のゴム部材をロール状として、実施例に記載の方法で測定している。
前記基層と前記表層を含む積層体の100V印加時の電気抵抗値が、温度10℃相対湿度20%の低温低湿条件下、温度23℃相対湿度55%の条件下および温度30℃相対湿度80%の高温高湿条件下のいずれにおいても10 5 Ω以上107Ω以下とされていることが好ましい。
表層の前記体積抵抗率は、前記ゴム部材の表層部分のみを削り出して、表層のみの状態にしたのち、測定している。
具体的には、導電性カーボンブラックの配合量をゴム成分100質量部に対し10質量部以下とすることが好ましい。ただし、カーボンブラックとして導電性カーボンブラックではなく、下記に詳述する弱導電性カーボンブラックを用いる場合は、その配合量が電気抵抗値に影響しないためゴム成分100質量部に対して5質量部以上70質量部以下と配合量の制限は広くなる。
ゆえに、エピクロルヒドリン系共重合体としては、エチレンオキサイド含量が30mol%以上95mol%以下、好ましくは55mol%以上95mol%以下、さらに好ましくは60mol%以上80mol%以下である共重合体がより好ましい。
前記他のゴム成分としては前述した公知のエラストマーを用いることができるが、なかでもクロロプレンゴムまたはNBRが好適な例として挙げられる。これらは単体で用いてもよいし2種以上を組み合わせて用いてもよい。
クロロプレンゴムとしては、上述した種々のタイプを用いることができるが、非イオウ変性タイプが好ましい。
NBRとしては、アクリロニトリル含量が24%以下である低ニトリルNBR、アクリロニトリル含量が25〜30%である中ニトリルNBR、アクリロニトリル含量が31〜35%である中高ニトリルNBR、アクリロニトリル含量が36〜42%である高ニトリルNBR、アクリロニトリル含量が43%以上である極高ニトリルNBRのいずれを用いてもよい。なかでも、ゴム組成物のゴム比重を低減するためには、比重の小さい低ニトリルNBRを用いることが好ましい。
NBRを配合する場合、その含有量は全ゴム成分100質量部中に、5〜65質量部であることが好ましく、10〜65質量部であることがより好ましく、20〜50質量部であることがより好ましい。トナーの帯電量が低減するのでNBRの含有量は65質量部以下であることが好ましく、硬度上昇の抑制や温度依存性の低減効果を実質的に得るためにはNBRの含有量は5質量部以上であることが好ましい。
(1)エピクロルヒドリン系共重合体およびポリエーテル系共重合体と、クロロプレンゴムとの組み合わせ
(2)エピクロルヒドリン系共重合体およびポリエーテル系共重合体と、NBRの組み合わせ
(3)エピクロルヒドリン系共重合体およびポリエーテル系共重合体と、NBRと、クロロプレンゴムとの組み合わせ
が挙げられる。
なかでも、エピクロルヒドリン系共重合体とポリエーテル系共重合体とクロロプレンゴムとの組み合わせ、またはエピクロルヒドリン系共重合体とクロロプレンゴムの組み合わせ、エピクロルヒドリン系共重合体とNBRとの組み合わせが特に好ましい。
さらに、クロロプレンゴムを構成するクロロプレンモノマーのmol%がエピクロルヒドリン系共重合体または/およびポリエーテル系共重合体に含まれているエチレンオキサイドのmol%より大であることが好ましい。
クロロプレンゴムとエピクロルヒドリン系共重合体とを組み合わせる場合、前記クロロプレンゴムを構成するクロロプレンモノマーとエピクロルヒドリンの合計mol%が、エチレンオキサイドのmol%よりも大とすることが好ましい。
クロロプレンゴムとエピクロルヒドリン系共重合体とポリエーテル系共重合体とを組み合わせる場合、ゴム成分の総質量を100質量部とすると、エピクロルヒドリン系共重合体の含有量が5〜90質量部、好ましくは10〜70質量部、ポリエーテル系共重合体の含有量が5〜40質量部、好ましくは5〜20質量部、クロロプレンゴムの含有量が5〜90質量部、好ましくは10〜80質量部とすることが好適である。このような配合比にすることにより、3成分をうまく分散させることができ、強度をはじめとする物性を向上させることができる。より好ましくは、質量比でエピクロルヒドリン系共重合体:クロロプレンゴム:ポリエーテル系共重合体=2〜5:4〜7:1である。
NBRはクロロプレンゴムとの分散性の観点から少なくとも全ゴム成分100質量部に対して5質量部以上含まれていることが好ましい。さらに、ゴム組成物の伸び率を向上させるためには、NBRの配合量が全ゴム成分100質量部に対して10質量部以上であることがより好ましい。NBRの配合量の上限値としては、劣化防止の観点から全ゴム成分100質量部に対して95質量部以下であることが好ましく、80質量部以下であることがより好ましく、65質量部以下であることが特に好ましい。
クロロプレンゴムはNBRとの分散性の観点から少なくとも全ゴム成分100質量部に対して5質量部以上含まれていることが好ましい。さらに、各種物性のバランスを保つため、クロロプレンゴムの配合量は全ゴム成分100質量部に対して5〜90質量部であることが好ましく、10〜80質量部であることがより好ましく、さらに20〜70質量部であることが特に好ましい。
より好ましくは、質量比でエピクロルヒドリン系共重合体およびポリエーテル系共重合体:クロロプレンゴム:NBRゴム=2〜5:4〜7:1である。
イオウ変性タイプは、イオウとクロロプレンを共重合したポリマーをチウラムジスルフィド等で可塑化し、所定のムーニー粘度に調整するものである。非イオウ変性タイプとしては、メルカプタン変性タイプまたはキサントゲン変性タイプ等が挙げられる。メルカプタン変性タイプは、n−ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタンまたはオクチルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類を分子量調節剤として使用するものである。また、キサントゲン変性タイプはアルキルキサントゲン化合物を分子量調節剤として使用するものである。
また、クロロプレンゴムは生成クロロプレンゴムの結晶加速度により、結晶化速度が中庸のタイプ、結晶化速度が遅いタイプおよび結晶化速度が早いタイプに分けられる。
本発明においてはいずれのタイプを用いてもよいが、非イオウ変性で結晶化速度が遅いタイプが好ましい。
また、本発明において、クロロプレンゴムとしてクロロプレンゴムに類似の構造を有するゴムまたはエラストマーを用いることもできる。例えば、クロロプレンと他の共重合可能な単量体1種以上との混合物を重合させて得られた共重合体を用いてもよい。クロロプレンと共重合可能な単量体としては、例えば2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、硫黄、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、イソプレン、ブタジエン並びにアクリル酸、メタクリル酸およびこれらのエステル類などが挙げられる。
電子導電剤の配合量は電子導電剤の種類により異なるので一概には言えず、電気抵抗値やローラ硬度などの物性を見ながら適宜選択すればよいが、ゴム成分100質量部に対して5〜40質量部であることが好ましく、10〜30質量部であることがより好ましく、12〜25質量部であることが特に好ましい。
前記加硫剤としては硫黄系、チオウレア系、トリアジン誘導体系、過酸化物、各種モノマー等が使用できる。これらは単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。硫黄系加硫剤としては粉末硫黄、またはテトラメチルチウラムジスルフィドもしくはN,N−ジチオビスモルホリンなどの有機含硫黄化合物等が挙げられる。
チオウレア系加硫剤としてはテトラメチルチオウレア、トリメチルチオウレア、エチレンチオウレアおよび(CnH2n+1NH)2C=S(式中、nは1〜10の整数を表す。)で示されるチオウレア等が挙げられる。
過酸化物としてはベンゾイルペルオキシドなどが挙げられる。
加硫剤の配合量は各層を構成するゴム成分100質量部に対して0.2質量部以上5質量部以下であることが好ましく、1質量部以上3質量部以下であることがより好ましい。
硫黄は、各層を構成するゴム成分100質量部に対して0.1質量部以上5.0質量部以下、好ましくは0.2質量部以上2質量部以下の割合で含まれているのが良い。上記範囲としているのは、0.1質量部より小さいと組成物全体の加硫速度が遅くなり生産性が悪くなりやすいためである。一方、5.0質量部より大きいと圧縮永久ひずみが大きくなったり、硫黄や促進剤がブルームしたりする可能性があるためである。
また、チオウレア類は各層を構成するゴム成分100gに対して合計0.0009mol以上0.0800mol以下、好ましくは0.0015mol以上0.0400mol以下の割合で配合しているのが良い。前記チオウレア類を前記範囲で配合することにより、ブルームや感光体汚染を起こりにくくすることができると共に、ゴムの分子運動をあまり妨げないため、より低い電気抵抗を実現すると共に、圧縮永久ひずみ等の力学的物性にも優れた非常に高性能なゴム組成物とすることができる。また、チオウレア類の添加量を増やし架橋密度を上げるほど電気抵抗値を下げることができる。前記範囲としているのは、0.0009molより少ないと圧縮永久ひずみを改善しにくい、あるいは電気抵抗値を下げにくいためである。一方、0.0800molより多いとゴム組成物表面からチオウレア類がブルームし感光体を汚染したり、破断伸び等の機械的物性が極度に悪化しやすいためである。
加硫促進剤としては、消石灰、マグネシア(MgO)もしくはリサージ(PbO)等の無機促進剤や以下に記す有機促進剤を用いることができる。有機促進剤としては、ジ−オルト−トリルグアニジン、1,3−ジフェニルグアニジン、1−オルト−トリルビグアニド、ジカテコールボレートのジ−オルト−トリルグアニジン塩等のグアニジン系;2−メルカプト・ベンゾチアゾールもしくはジベンゾチアジルジスルフィド等のチアゾール系;N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド等のスルフェンアミド系;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィドもしくはジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等のチウラム系;チオウレア系等が挙げられ、これらを単独でまたは適宜組み合わせて用いることができる。
加硫促進剤の配合量は、各層を構成するゴム成分100質量部に対して0.1質量部以上10質量部以下が好ましく、0.2質量部以上8質量部以下がより好ましい。
加硫促進助剤の添加量は、各層を構成するゴム成分100質量部に対して0.1質量部以上10質量部以下が好ましく、0.2質量部以上8質量部以下がより好ましい。
充填剤の添加量は各層を構成するゴム成分100質量部に対し80質量部以下とすることが好ましく、60質量部以下とすることがより好ましい。
スコーチ防止剤の添加量は、各層を構成するゴム成分100質量部に対して0.1質量部以上5質量部以下が好ましく、0.1質量部以上1質量部以下がより好ましい。
受酸剤としては酸受容体として作用する種々の物質を用いることができるが、分散性に優れていることからハイドロタルサイト類またはマグサラットが好ましく、特にハイドロタルサイトがより好ましい。さらに、酸化マグネシウムや酸化カリウムと併用することにより高い受酸効果が得られ、感光体汚染をより確実に防止することができる。
受酸剤の配合量は、各層を構成するゴム成分100質量部に対し1質量部以上10質量部以下、好ましくは1質量部以上5質量部以下としている。加硫阻害および感光体汚染を防止する効果を有効に発揮させるため受酸剤の配合量は1質量部以上であることが好ましく、硬度の上昇を防ぐため受酸剤の配合量は10質量部以下であることが好ましい。
前記誘電正接調整剤としては、弱導電性カーボンブラック、脂肪酸処理された炭酸カルシウム等が挙げられる。なかでも、弱導電性カーボンブラックを用いる方が好ましい。
前記弱導電性カーボンブラックとして、一次粒径が80nm以上、好ましくは100nm以上のものを用いれば、より有効に前記効果が得られる。また、一次粒径が500nm以下、好ましくは250nm以下であると表面粗さを極めて小さくできる。前記弱導電性カーボンブラックの形状は表面積が小さいことから球形状または球形に近い形状が好ましい。
弱導電性カーボンブラックとしては種々の選択が可能であるが、中でも大粒径を得やすいファーネス法またはサーマル法により製造されたカーボンブラックが好ましく、ファーネスカーボンブラックがより好ましい。カーボンの分類で言うとSRFやFT、MTが好ましい。また顔料で用いられるカーボンブラックを用いても良い。
弱導電性カーボンブラックの配合量は、他の成分との混合性の観点から5〜60質量部であることがより好ましく、10〜50質量部であることが特に好ましい。
脂肪酸処理された炭酸カルシウムの配合量は各層を構成するゴム成分100質量部に対して30〜80質量部、好ましくは40〜70質量部である。誘電正接を低減する効果を実質的に発揮するためには30質量部以上であることが好ましく、硬度の上昇および抵抗の変動を避けるためには80質量部以下であることが好ましい。
基層の前記電気抵抗値の下限値は、本発明のゴム部材の抵抗を中抵抗にするために102Ω以上であることが好ましく、103Ω以上であることがより好ましい。
基層の前記電気抵抗値は、表層および中間層を取り除いて基層のみの状態にしたのち、本発明のゴム部材の電気抵抗値の測定方法と全く同じ方法で測定している。
さらに、隣接する2つのゴム層の密着性をより向上させるために、隣接する2つのゴム層が少なくとも同一のゴム成分を含んでいることが好ましい。
まず、基層を構成する各成分をよく混練してゴム組成物を作製する。一方で、表層を構成する各成分をよく混練してゴム組成物を作製する。
得られたゴム組成物を用いて、基層および表層、所望により中間層が形成されるように成形する。成形方法としては公知の成形方法を用いてよいが、例えば生ゴムをプレスにより成形してもよいし、複層状にゴムを押し出し、加硫缶で加硫するか、連続加硫により加硫するか、またはプレスにより加圧加硫すればよい。なかでも、複層状にゴムを押し出し、加硫缶で加硫するか、連続加硫により加硫することが、ゴム厚みの調整およびコストの観点から特に好ましい。
ついで、本発明のゴム部材がローラ状の場合は、中心に芯金(シャフト)を挿入する。なお、加硫する前に芯金の挿入を行ってもよい。芯金はゴムロールに圧入することで固定してもよいし、導電性接着剤でゴムロールに接合してもよい。芯金は、アルミニウム、アルミニウム合金、SUSもしくは鉄等の金属製、またはセラミックス製等とすることができる。
さらに、所望により表面を研磨する。研磨の方法は特に限定されず、例えば本発明のゴム部材がローラ状の場合は、円筒研磨機でトラバース研磨を施し、ついで仕上げ研磨として鏡面研磨を施す。
酸化膜としては多数のC=O基またはC−O基等を有する酸化膜が好ましい。酸化膜は表層の表面に紫外線照射あるいは/およびオゾン照射等の処理を施し、表層の表層部分を酸化することで形成されている。なかでも紫外線照射により酸化膜を形成することが、処理時間が早く、コストも低いことから好ましい。
また、紫外線照射を施す場合、表層を構成するゴム組成物においては、NBRなど紫外線で劣化しやすいゴムは全ゴム成分中100質量部中に90質量部以下の配合が好ましく、より好ましくは80質量部以下である。一方で、特にクロロプレンおよびクロロプレン系ゴムの添加は極めて有効である。
本発明のゴム部材においては、トナーに高い帯電性を付与し、かつその帯電性の持続性を向上させるために、電圧5V、周波数100Hzで交流電圧を印加した際の誘電正接を0.1〜1.5とすることが好ましい。
誘電正接とは、電気の流し易さ(導電率)とコンデンサー成分(静電容量)の影響度を示す指標であり、交流電流を印加した際の位相遅れを示すパラメーターでもあり、電圧をかけた時のコンデンサー成分割合の大きさを示している。例えば、誘電正接はトナーが量規制ブレードにより高圧で現像ローラに接触した際に生成される帯電量と感光体へ搬送されるまでにローラ上に逃げる帯電量とにより表され、感光体接触直前の帯電量を示す指標となる。
誘電正接が大きいと電気(電荷)を通しやすく分極は進みにくい。逆に誘電正接が小さいと電気(電荷)を通しにくく分極が進むことになる。よって、誘電正接が小さい方がゴム部材のコンデンサー的特性が高く、摩擦帯電で生じたトナー上の電荷をゴム部材から逃すことなく維持できる。すなわち、トナーに帯電性を付加でき、付加した帯電性を維持することができる。かかる効果を得るために誘電正接を1.5以下としている。また、帯電量が上がりすぎて印刷濃度が低下しすぎるのを防ぐため、さらには誘電正接を調整するための添加物の量が多くなり硬くなるを避けるため、誘電正接は0.1以上としている。
誘電正接の下限は0.2以上がより好ましく、また、上限は1.0以下がより好ましい。
また、周波数を100Hzとしているのは、現像ローラの回転数、現像ローラが接触または近接する感光体やブレード、トナー供給ローラとのニップを考慮すると100Hz程度の低周波数が極めて事象に適合するためである。
摩擦係数の下限は0.25以上がより好ましく、また上限は0.8以下がより好ましい。摩擦係数を調整するための添加物の量が多くなり加工しにくくなるため摩擦係数は0.25以上であることがより好ましく、初期のトナー帯電量を向上できるうえに耐久期間後期にトナーの帯電量が低減するのを抑制できることから摩擦係数は0.8以下であることがより好ましい。
なお表面粗さRzは、JIS B 0601(1994)にしたがって測定する。
電子写真装置の画像形成機構における現像方式としては感光体と現像ローラの関係で分類すると接触式または非接触式に大別されるが、本発明のゴム部材はいずれの方式にも利用できる。なかでも本発明のゴム部材を現像ローラとして用いる場合は感光体に概接触していることが好ましい。
プラス帯電トナーを利用したプリンターに使用する現像ローラに用いる場合、クロロプレンゴムを全ゴム成分100質量部中に20質量部以上配合することにより、プラス帯電付与性能が得られる。クロロプレンゴムを全ゴム成分100質量部中に30質量部以上配合することが好ましいが、50質量部以上含有させていれば、ゴム全体の半分以上配合することでこの効果がより大きく発揮でき、さらに好ましい。
NBRゴムは、極性基であるシアノ基を有し、マイナス帯電のトナーを容易に帯電させることができる。そのため、特に、マイナス帯電トナーを利用したプリンターに使用する現像ローラに用いると優れた帯電特性を発揮する。
マイナス帯電性トナーを利用したプリンターに使用する現像ローラに用いる場合、前記表層にNBRゴムを全ゴム成分100質量部中に20質量部以上配合することにより、マイナス帯電付与性能が得られる。NBRゴムを全ゴム成分100質量部中に30質量部以上配合するのがさらに好ましいが、50質量部以上含有させていれば、ゴム全体の半分以上配合することでこの効果がより大きく発揮でき、さらに好ましい。
半導電性ゴムローラ10は図1に示すように、円筒形状の肉厚0.5〜20mm、好ましくは1〜15mm、より好ましくは5〜15mmのトナー搬送部1と、その中空部に圧入された円柱形状の芯金(シャフト)2と、トナー4が漏れるのを防止するシール部3を備えている。前記トナー搬送部1と芯金2とは導電性接着剤で接合されている。トナー搬送部1の肉厚を0.5〜20mmとしているのは、前記範囲より小さいと適当なニップを得にくく、前記範囲より大きいと部材が大きすぎて小型軽量化を図りにくいからである。
芯金2は、アルミニウム、アルミニウム合金、SUSもしくは鉄等の金属製、またはセラミック製等とすることができる。
シール部3はテフロン(登録商標)などの不織布やシートから構成されている。
そして、トナー搬送部1の表面には酸化膜1cが形成されている。
基層1aと表層1bの厚みの比は5〜9.5:5〜0.5であることが好ましく、7〜9:3〜1であることがより好ましい。
前記基層、前記表層および前記半導電性ゴムローラ10(積層体)の硬度は、実施例に記載の方法で測定している。
半導電性ゴムローラ10は温度10℃相対湿度20%の低温低湿条件下は105〜107Ω、温度30℃相対湿度80%の高温高湿条件下における100V印加時の電気抵抗値は103〜106.8Ωであり、共に107Ω以下である。
そして、半導電性ゴムローラ10の温度10℃相対湿度20%の条件下における100V印加時の電気抵抗値は、基層1aの同条件下における100V印加時の電気抵抗値よりも高い。
前記ゴム成分としては、クロロプレンゴムまたは/およびエピクロルヒドリンゴムを含むゴム組成物を用いている。クロロプレンゴムとしては非イオウ変性で結晶化速度が遅いタイプが好ましい。
前記電子導電剤としては、導電性カーボンブラックを用いることが好ましい。電子導電剤の配合量はゴム成分100質量部に対して12〜25質量部であることが好ましい。
また、25枚/分程度の出力速度のプリンターであれば、イオン導電性のゴム組成物としても十分に使用することができるため、基層をイオン導電性のゴム組成物とすることも好ましい。
前記イオン導電性のゴム組成物とする場合、前記イオン導電ゴム100質量部に、弱導電性カーボンブラックを10〜25質量部配合した組成物とするのが好ましい。
前記クロロプレンゴムとしては、非硫黄系クロロプレンゴムを用いている。
前記ポリエーテル系共重合体としては、エチレンオキサイド:プロピレンオキサイド:アリルグリシジルエーテルの含有比率が80〜95mol%:1〜10mol%:1〜10mol%であるエチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体を用いる。当該共重合体の数平均分子量Mnは1万以上であることが好ましく、3万以上であることがより好ましく、5万以上であることがさらに好ましい。
前記NBRとしては、アクリロニトリル含量が24%以下の低ニトリルNBRを用いている。
加硫剤としては、硫黄とエチレンチオウレアを併用する。加硫剤の配合量はゴム成分100質量部に対して1質量部以上3質量部以下としている。硫黄とエチレンチオウレアは、(硫黄:エチレンチオウレア)=1:0.2〜8の質量比で配合することが好ましく、(硫黄:エチレンチオウレア)=1:1.5〜4の質量比で配合することがより好ましい。
前記他の成分としては、充填剤が挙げられる。充填剤としては酸化亜鉛を用いている。また、電子導電剤である導電性カーボンブラックや下記する弱電性カーボンブラックも充填剤としての役割を果たす。充填剤の添加量はゴム成分100質量部に対し10〜70質量部とし、10〜50質量部とすることがより好ましい。
弱導電性カーボンブラックとしては、平均一次粒径が100〜250nmで、球形状または球形に近い形状のものを用いる。弱導電性カーボンブラックの配合量は、ゴム成分100質量部に対して5〜70質量部であることが好ましく、5〜50質量部であることがより好ましい。さらに好ましくは、10〜45質量部である。弱導電性カーボンブラックを前記量配合することにより、本発明の半導電性ゴムローラの誘電正接を低減することができる。また、ローラ表面のタック感を減少させ、トナー離れを向上させることができる。
電気抵抗値の変動を抑えたゴムローラとしたい場合には、前記基層には導電性カーボン導電性を配合した電子導電性ゴムを用い、前記表層には弱導電性カーボンブラックを配合したイオン導電ゴムまたは絶縁ゴムを用いるのが好ましい。
また、基層にオイルを配合する場合には、前記基層にオイル、可塑剤、ワックス等を配合し、前記表層には弱導電性カーボンブラックを配合したイオン導電ゴムまたは絶縁ゴムを用い、必要に応じて、基層と表層の間にはオイル遮断層を設けるのが好ましい。
まず、基層1aを構成するゴム組成物および表層1bを構成するゴム組成物それぞれを作製する。
例えば、構成成分をバンバリーミキサー、ニーダー、オープンロールなど公知の方法で混ぜ合わせればよく、後に成形しやすいようにペレット状、シート状およびリボン状にしておいてもよい。混練時の温度および混練時間は適宜選択すればよい。また、混合順序も特に問わず、全ての成分を一度に混ぜ合わせても良いし、一部を予め混ぜ合わせ、得られた混練物に他の成分を混合しても良い。
より具体的には、ニーダーにゴム成分、導電性カーボンブラックまたは弱導電性カーボンブラック、酸化亜鉛をこの順序で投入し、排出温度80〜150℃にて混練する。得られた混練物に加硫剤、所望により受酸剤等の他の添加剤を添加して、ロールにて1〜30分間、好ましくは1〜15分間練り、得られた混練物をリボン状のコンパウンドとする。
加硫時間は、加硫試験用レオメータ(例えばキュラストメータ)により最適加硫時間を求めて決めている。加硫温度は必要に応じて前記温度に上下して定めてよい。なお、他の部材への汚染と圧縮永久ひずみを低減させるため、なるべく十分な加硫量を得られる様に条件を設定することが好ましい。また、発泡剤等を配合して発泡ロールを形成してもよい。ついで、芯金2を挿入・接着し表面を研磨した後、所要寸法にカットする。なお、芯金2を挿入するのは加硫を行う前でもよい。
誘電正接は以下のようにして測定する。
図5に示すようにトナー搬送部1を載置している金属板53と芯金2とを電極とし、トナー搬送部1に周波数100Hzから100kHzの交流電圧を印加し、LCRメータ(安藤電気(株)製「AG−4311B」)にてR(抵抗)成分とC(コンデンサー)成分を分離して測定する。このRとCの値から以下の式により誘電正接を求める。なお、前記測定は温度23℃、相対湿度55%の恒温恒湿条件下で行う。
誘電正接(tanδ)=G/(ωC),G=1/R
このように誘電正接は1本のローラの電気特性をローラの抵抗成分とコンデンサー成分の2種の並列等価回路としてモデル化した際にG/ωCとして求まる値である。
摩擦係数は、図6に示すように、デジタルフォースゲージ((株)イマダ製「Model PPX−2T」)41と、摩擦片(市販のポリエステル製のOHPフィルム、ローラ長手方向との接触幅;50mm)42と、20gの重り44と、半導電性ゴムローラ10とからなる装置においてデジタルフォースゲージ41で測定された数値をオイラーの式に代入し、算出する。
該半導電性ゴムローラ10は、表層1bが全ゴム成分100質量部に対しクロロプレンゴムを少なくとも20質量部以上含有し、かつ、前記クロロプレンゴムはNBRゴムまたはポリエーテル系共重合体よりも多く含有されることにより、プラス帯電性の非磁性1成分トナーを用いた画像形成装置用現像ローラとして適する。
さらに、初期と2,000枚印刷後の黒ベタの印刷濃度の差が、0.2以下、好ましくは0.1以下としている。
また、ローラの磨耗が少ないためトナー漏れが発生せず、耐久性にも優れている。
(1)基層を構成するゴム組成物の作製
表1、表2に示した配合に従い、10Lニーダーに、ゴム成分、カーボンブラック(導電性または弱導電性)をこの順序で投入し、ついで亜鉛華(三井金属鉱業(株)製「酸化亜鉛2種」)をゴム成分100質量部に対し5質量部投入し、排出温度110℃にて混練りした。得られた混練物に加硫剤を添加して、ロールにて5分間練り、リボン状のコンパウンドを得た。
ここで、加硫剤としては、粉末硫黄をゴム成分100質量部に対し0.5質量部およびエチレンチオウレア(川口化学工業(株)製「アクセル22−S」)をゴム成分100質量部に対し1.4質量部用いた。
表1、表2に示した配合に従い、10Lニーダーに、ゴム成分、弱導電性カーボンブラック、酸化亜鉛をこの順序で投入した。得られた混練物に加硫剤およびゴム成分としてエピクロルヒドリンゴム、クロロプレンゴムを用いる場合は受酸剤を添加して、ロールにて5分間練り、リボン状のコンパウンドを得た。
なお、受酸剤としてはハイドロタルサイト(協和化学工業(株)製「DHT−4A−2」)を、エピクロルヒドリンゴムを用いる場合はエピクロルヒドリンゴム100質量部に対し3質量部用い、クロロプレンゴムを用いる場合はクロロプレンゴム100質量部に対し5質量部用いた。酸化亜鉛および加硫剤の種類および配合量は、基層を構成するゴム組成物と同一である。
φ60のバキューム式ゴム押出機を2台並列に配置して、それぞれに基層を構成するゴム組成物および表層を構成するゴム組成物を投入した。特殊な積層部を設け、基層と表層の2層が積層できるよう工夫した口金を経由して、口金温度60℃にて2種のゴム組成物を積層させて連続的に押し出すことにより、内径φ8.5mm、外径φ20.5mmのチューブ状の積層ロールを得た。
2層それぞれの厚みは、最終製品の設計や研磨しろ、加硫によるゴムの体積変化等を考慮して、口金の形状や押出時の口金温度等を変更することにより任意に設定できる。また、この工程で気泡やゴム分子に吸着された水分以上の水分は取り除くことができる。
得られた積層ロールを常圧下でφ8mmの金属製シャフトに挿入し、160℃で60分間加熱し、加硫させた。
ローラ表面を水洗いした後、紫外線照射を行い表層に酸化層を形成した。これは紫外線照射機(セン特殊光源(株)製「PL21−200」)を用い、ローラと紫外線ランプ間の距離を10cmとして周方向90度毎に紫外線(波長184.9nmと253.7nm)を5分間照射することによって行い、ローラを4回回転させてローラ全周(360度)に酸化膜を形成させた。表1、表2中の照射時間は一面当たり(90度範囲)の照射時間を指す。
・エピクロルヒドリンゴム1(GECO);ダイソー(株)製「エピオンON301」
(エチレンオキサイド(EO)/エピクロルヒドリン(EP)/アリルグリシジルエーテル(AGE)=73mol%/23mol%/4mol%)
・クロロプレンゴム;昭和電工(株)製「ショープレンWRT」
・エピクロルヒドリンゴム2(GECO);ダイソー(株)製「エピクロマーCG102」(エチレンオキサイド(EO)/エピクロルヒドリン(EP)/アリルグリシジルエーテル(AGE)=56mol%/40mol%/4mol%
・ポリエーテル系共重合体;日本ゼオン(株)製「ゼオスパンZSN8030」
(エチレンオキサイド(EO)/プロピレンオキサイド(PO)/アリルグリシジルエーテル(AGE)=90mol%:4mol%:6mol%)
・NBRゴム;日本ゼオン(株)製「ニッポール401LL」(アクリロニトリル含量18%の低ニトリルNBR)
・EPDMゴム;住友化学(株)製「エスプレン505A」(非油展タイプ)
・導電性カーボンブラック;電気化学工業(株)製「デンカブラック」
・弱導電性カーボンブラック;旭カーボン(株)製「旭#15(平均1次粒径122nm)」
・炭酸カルシウム;白石カルシウム(株)製「軽質炭酸カルシウム」(表面処理なし)
なお、摩擦係数については、実施形態に記載の方法で測定した。
(積層体、基層及び表層の硬度)
図3に示すように、半導電性ゴムローラ10両端の芯金2の部分を支持台11に固定して、該ゴムローラ10の中央部に硬度計12の押針12aを当て、硬度計12に矢印の方向に1kgの荷重を与えて、積層体(ローラ)の硬度を測定した。その後、ローラ径17mmに研磨して表層を除き基層のみの1層構造にして、同様の方法で基層の硬度を測定した。なお、本測定法により得られた硬度はJIS K 6253記載のタイプAデュロメータでの硬度に相当する。表1に記載の硬度は同ロットのサンプル5本の平均値で示した。
表層の硬度は、ロールを作製する際に、表層のゴム組成物を取り置き、別途表層のゴム組成物のみでローラ径φ20mmのロールを作製し、前記積層体と同様の方法で硬度を測定した。
図4に示すように、芯金2を通したトナー搬送部1をアルミドラム13上に当接搭載し、電源14の+側に接続した内部抵抗r(100Ω)の導線の先端をアルミドラム13の一端面に接続すると共に電源14の−側に接続した導線の先端をトナー搬送部1の他端面に接続して測定した。
前記電線の内部抵抗rにかかる電圧を検出し、検出電圧Vとした。この装置において印加電圧をEとすると、ローラ電気抵抗値RはR=r×E/(V−r)となるが、今回−rの項は微小とみなし、R=r×E/Vとした。芯金2の両端に500gずつの荷重Fをかけ30rpmで回転させた状態で、印加電圧Eを100Vとした時の検出電圧Vを4秒間で100個測定し、上式によりRを算出した。得られた値の平均値をローラ抵抗値として表中にlog値で示した。なお、前記測定は温度23℃、相対湿度55%の恒温恒湿条件下で行った。
表層を研磨し基層のみの1層構造にして、上記と同一の方法でローラ抵抗Rを測定した。得られた値の平均値を基層の電気抵抗値として表中に示した。また、電気抵抗値の最大値と最小値から(電気抵抗値の最大値/最小値)を算出し、抵抗振れとして表中に示した。
ローラの表層部分のみを削り出して、表層のみの1層の状態にしたのち、(株)ダイアインスツルメンツ社製ハイレスタ UR−SSプローブ(MCP−HTP15)を用いて、100V印加時の体積抵抗率を測定した。該プローブのスポット径はφ3mmであるため、削りだした表層部分のような小さなサンプルの測定も行なうことができる。
電気抵抗値は、硬度の測定に用いた表層のゴム組成物のみからなるローラを用い、基層及び積層体と同様の方法で測定した。
市販のレーザープリンター(非磁性1成分トナーを使用した市販のプリンター)に実施例及び比較例の各半導電性ゴムローラを現像ローラとして装着し、画像として出力したトナー量の変化、すなわち印刷物上のトナー積層量の変化を指標として性能評価を行った。
実施例1〜4、6および比較例1〜6ではプラス帯電性の非磁性1成分トナーを使用したプリンターを用い、実施例5および比較例7はマイナス帯電性の非磁性1成分トナーを使用したプリンターを用いて印刷試験を行なった。
なお、印刷物上のトナー積層量の測定は以下に示すような透過濃度の測定により代用できる。
具体的には、黒ベタ画像を温度10℃、相対湿度20%の低温低湿条件下で印刷し、得られた印刷物上の任意の5点において反射透過濃度計(TECHKON社製「テシコン濃度計RT120/ライトテーブルLP20」)にて透過濃度を測定し、その平均値を初期印刷濃度(表中では「C0」と表す。)とした。
さらに、温度10℃、相対湿度20%の条件下で5%印字画像を1,999枚印刷し、12時間放置した後2,000枚目に黒ベタ画像を印刷し、当該2,000枚目の印刷物について前記と同様に透過濃度を測定し、その平均値を2,000枚印刷後の印刷濃度(表中では「C2000」と表す。)とした。2,000枚印刷後の透過濃度を測定したのは、通常慣らし運転が終了するのが2,000枚程度だからである。
得られた値から、初期印刷濃度と2,000枚印刷後の印刷濃度の差=C0−C2000も表中に示した。
さらに、初期印刷濃度と2,000枚印刷後の印刷濃度の差が0.2以下であることが好ましく、0.1以下であることがより好ましい。
印刷を重ねていくと、トナーは劣化して帯電しにくくなる。トナーは帯電しにくくなると現像ローラに保持されにくくなり、シール部への流入が始まる。その結果、流入したトナーが現像ローラとシール部の間に挟まり、現像ローラおよびシール部を磨耗させる。この磨耗が進んでいくと、磨耗部を起点にトナー漏れが発生する。このため、シール部からのトナー漏れは、トナーの劣化および現像ローラの耐磨耗性を含めた、現像ローラの総合的な耐久性を調べる指標になる。
具体的には、前記印刷試験終了後、印刷試験と同条件下でそのまま5,000枚目まで印刷を進めて、シール部からのトナー漏れの発生の程度を観察した。なお、本試験に用いた市販のレーザープリンターは、5%印刷時において6,500枚の耐用印刷枚数を保障するものである。
「◎」:トナー漏れがなく、初期の印刷濃度と2,000枚印刷後の印刷濃度が1.8以上2.2未満であり、かつ初期印刷濃度と2,000枚印刷後の印刷濃度の差が0.1以下である。
「○」:トナー漏れがなく、初期印刷濃度と2,000枚印刷後の印刷濃度が1.8以上2.2未満であり、かつ初期印刷濃度と2,000枚印刷後の印刷濃度の差が0.1以上0.2以下である。
「△」:トナー漏れが僅かでも発生するか、あるいは、初期印刷濃度と2,000枚印刷後の印刷濃度のいずれかが1.8未満、あるいは2.2以上である。または、初期印刷濃度と2,000枚印刷後の印刷濃度の差が0.2を超える。
「×」:トナー漏れが発生する。
また、比較例2,3,5,6の半導電性ゴムローラは、2,000枚印刷後の印刷濃度が1.75以下であり、十分な印刷濃度が得られなかった。さらに比較例3,5,6では、初期印刷濃度と2,000枚印刷の印刷濃度後の差が0.2を超えており、印刷濃度も低下した。比較例2,6ではトナー漏れも発生し、耐久性にも問題があった。
このことから、本発明のゴム部材は低温低湿条件下においても十分な印刷濃度が得られ、印刷濃度の低下もほとんどないかあっても僅かであり、かつ、シール部磨耗によるトナー漏れの発生もなく耐久性に優れていることがわかった。この結果、本発明のゴム部材からなる現像ローラは低温低湿条件下においても長期に渡り高画質を維持できる。
1a 基層
1b 表層
1c 酸化膜
2 芯金
3 シール部
4 トナー
10 現像ローラ
Claims (5)
- 基層と表層の2層の加硫ゴムで形成され、
前記表層がエピクロルヒドリン系共重合体を含むイオン導電性ゴム組成物で形成され、前記基層がクロロプレンゴムまたは/およびエピクロルヒドリンゴムを含んでいるゴム組成物で形成されており、
前記表層の硬度はJIS A硬度で65〜75度であり、
前記基層は非発泡体であって、その硬度はJIS A硬度で50度以上60度以下であり、
前記基層と前記表層を含む全層を積層した積層体の硬度はJIS A硬度で52度以上70度以下であり、かつ、前記積層体の温度10℃相対湿度20%の条件下における100V印加時の電気抵抗値が10 4 Ω以上1010Ω以下であることを特徴とするゴム部材。 - 前記表層が、温度10℃相対湿度20%の条件下における100V印加時の体積抵抗率が1010〜1015Ω・cmであり、
前記基層と前記表層を含む積層体の100V印加時の電気抵抗値が、温度10℃相対湿度20%の低温低湿条件下、温度23℃相対湿度55%の条件下および温度30℃相対湿度80%の高温高湿条件下のいずれにおいても10 5 Ω以上107Ω以下とされている請求項1に記載のゴム部材。 - 隣接する層が接着剤を介さずに一体化され、あるいは/およびこれら隣接する層は同一のゴム成分を含んでいる請求項1または請求項2に記載のゴム部材。
- 前記表層の最外面に酸化膜が形成されている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のゴム部材。
- 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のゴム部材からなる画像形成装置用の現像ローラ。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007103526A JP5021354B2 (ja) | 2006-04-28 | 2007-04-11 | ゴム部材および該ゴム部材からなる現像ローラ |
US11/790,641 US7603067B2 (en) | 2006-04-28 | 2007-04-26 | Rubber member and developing roller composed of rubber member |
CN2007101029632A CN101063845B (zh) | 2006-04-28 | 2007-04-28 | 橡胶部件和由该橡胶部件组成的显影辊 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006124716 | 2006-04-28 | ||
JP2006124716 | 2006-04-28 | ||
JP2007103526A JP5021354B2 (ja) | 2006-04-28 | 2007-04-11 | ゴム部材および該ゴム部材からなる現像ローラ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007313883A JP2007313883A (ja) | 2007-12-06 |
JP5021354B2 true JP5021354B2 (ja) | 2012-09-05 |
Family
ID=38649030
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007103526A Expired - Fee Related JP5021354B2 (ja) | 2006-04-28 | 2007-04-11 | ゴム部材および該ゴム部材からなる現像ローラ |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US7603067B2 (ja) |
JP (1) | JP5021354B2 (ja) |
CN (1) | CN101063845B (ja) |
Families Citing this family (26)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4234751B2 (ja) * | 2006-11-02 | 2009-03-04 | 住友ゴム工業株式会社 | 半導電性ゴムロール |
JP5297648B2 (ja) * | 2007-12-21 | 2013-09-25 | キヤノン化成株式会社 | 導電性ゴムローラ |
US8448336B2 (en) * | 2008-07-03 | 2013-05-28 | Lexmark International, Inc. | Electrophotographic roller with resistance to nip banding |
WO2010015281A1 (en) * | 2008-08-07 | 2010-02-11 | Sca Hygiene Products Gmbh | Apparatus and method for ply bonding as well as multi-ply product |
JP5446165B2 (ja) * | 2008-08-08 | 2014-03-19 | 株式会社リコー | 現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 |
JP4681039B2 (ja) * | 2008-12-04 | 2011-05-11 | 住友ゴム工業株式会社 | 導電性ロール |
JP4738498B2 (ja) | 2009-02-06 | 2011-08-03 | 住友ゴム工業株式会社 | 半導電性ゴム組成物とそれを用いた半導電性ゴムローラ |
JP2010286556A (ja) * | 2009-06-09 | 2010-12-24 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 画像形成装置 |
CN101928416A (zh) * | 2010-08-24 | 2010-12-29 | 安徽中鼎橡塑制品有限公司 | 复印机充电辊总成的橡胶包覆层及其制造工艺 |
JP5236757B2 (ja) * | 2011-02-07 | 2013-07-17 | 住友ゴム工業株式会社 | 半導電性ローラ |
US20120251171A1 (en) | 2011-03-29 | 2012-10-04 | Canon Kabushiki Kaisha | Conductive member |
JP5511775B2 (ja) * | 2011-08-22 | 2014-06-04 | 住友ゴム工業株式会社 | 現像ローラ |
JP5738125B2 (ja) * | 2011-08-30 | 2015-06-17 | 住友理工株式会社 | 導電性ロール |
CN102310559B (zh) * | 2011-09-20 | 2014-03-12 | 天津市天塑科技集团有限公司第二塑料制品厂 | 双硬度牵引辊 |
JP5693441B2 (ja) * | 2011-12-26 | 2015-04-01 | キヤノン株式会社 | 電子写真用導電性部材、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 |
JP2014152216A (ja) * | 2013-02-07 | 2014-08-25 | Meiwa Rubber Kogyo Kk | 導電性粘着ゴム材料及びゴムロール |
JP2015001700A (ja) * | 2013-06-18 | 2015-01-05 | コニカミノルタ株式会社 | 湿式現像装置および湿式画像形成装置 |
JP5936282B2 (ja) * | 2014-05-01 | 2016-06-22 | 住友ゴム工業株式会社 | 半導電性ローラ |
JP6300413B2 (ja) * | 2014-11-17 | 2018-03-28 | 住友ゴム工業株式会社 | 現像ローラおよび画像形成装置 |
JP2016117196A (ja) * | 2014-12-19 | 2016-06-30 | 日立金属株式会社 | 積層体 |
JP2016157014A (ja) * | 2015-02-25 | 2016-09-01 | シンジーテック株式会社 | 導電性ロール及びその製造方法 |
CN108699235B (zh) * | 2016-02-29 | 2020-12-15 | 日本瑞翁株式会社 | 聚醚橡胶的制造方法 |
JP2019128416A (ja) * | 2018-01-23 | 2019-08-01 | 住友ゴム工業株式会社 | 現像ローラ |
JP7145385B2 (ja) * | 2018-08-03 | 2022-10-03 | 住友ゴム工業株式会社 | 紙葉類分離パッドおよび画像形成装置 |
CN109627518A (zh) * | 2018-12-03 | 2019-04-16 | 太仓冠联高分子材料有限公司 | 一种纺织印染胶辊用胶料及其制备方法 |
CN110262203B (zh) * | 2019-07-10 | 2023-05-05 | 珠海精通打印耗材有限公司 | 一种避免间隙轮变薄导致打印墨迹模糊的打印机显影磁棍 |
Family Cites Families (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3000944B2 (ja) * | 1996-06-24 | 2000-01-17 | 富士ゼロックス株式会社 | 半導電性部材および半導電性クリーニング兼除電ブレード |
JP3763917B2 (ja) * | 1997-01-16 | 2006-04-05 | バンドー化学株式会社 | 低硬度ゴムロールおよびその製造方法 |
JP3233089B2 (ja) * | 1998-01-08 | 2001-11-26 | 株式会社ブリヂストン | トナー担持ローラおよび画像形成装置 |
JP3726862B2 (ja) * | 1998-03-19 | 2005-12-14 | 日本ゼオン株式会社 | 半導電性ゴムロールおよび画像形成装置 |
JP4365996B2 (ja) * | 1999-07-12 | 2009-11-18 | キヤノン株式会社 | 導電性ローラ、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 |
JP4002403B2 (ja) * | 2001-01-25 | 2007-10-31 | 住友ゴム工業株式会社 | 導電性ローラ及びその製造方法 |
JP2002341572A (ja) * | 2001-02-20 | 2002-11-27 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置、画像形成方法、感光体及びその製造方法並びに画像形成用プロセスカートリッジ |
JP3943885B2 (ja) * | 2001-10-04 | 2007-07-11 | キヤノン株式会社 | 画像形成方法 |
JP2003302827A (ja) * | 2002-04-12 | 2003-10-24 | Bridgestone Corp | 導電性ローラ及び画像形成装置 |
JP2004170845A (ja) * | 2002-11-22 | 2004-06-17 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 導電性ゴムローラ |
JP4144701B2 (ja) * | 2003-03-14 | 2008-09-03 | シンジーテック株式会社 | 帯電ロール |
JP4107130B2 (ja) * | 2003-03-31 | 2008-06-25 | 東海ゴム工業株式会社 | 現像ロールおよびその製法 |
JP4262044B2 (ja) * | 2003-10-10 | 2009-05-13 | キヤノン株式会社 | 現像ローラ、電子写真プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置 |
JP2005134503A (ja) * | 2003-10-29 | 2005-05-26 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 二層構造の導電性ゴムローラ |
JP5160728B2 (ja) * | 2003-12-24 | 2013-03-13 | 住友ゴム工業株式会社 | 電子写真用の半導電性ゴム部材 |
JP2005225969A (ja) | 2004-02-12 | 2005-08-25 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 半導電性ゴム部材 |
JP2006030771A (ja) * | 2004-07-20 | 2006-02-02 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 現像ローラ |
-
2007
- 2007-04-11 JP JP2007103526A patent/JP5021354B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2007-04-26 US US11/790,641 patent/US7603067B2/en not_active Expired - Fee Related
- 2007-04-28 CN CN2007101029632A patent/CN101063845B/zh not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007313883A (ja) | 2007-12-06 |
CN101063845B (zh) | 2010-08-04 |
US20070254792A1 (en) | 2007-11-01 |
CN101063845A (zh) | 2007-10-31 |
US7603067B2 (en) | 2009-10-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5021354B2 (ja) | ゴム部材および該ゴム部材からなる現像ローラ | |
JP5188681B2 (ja) | 半導電性ゴム部材および該ゴム部材からなる現像ローラ | |
JP4498985B2 (ja) | 導電性ゴムローラ | |
JP4234751B2 (ja) | 半導電性ゴムロール | |
JP4738498B2 (ja) | 半導電性ゴム組成物とそれを用いた半導電性ゴムローラ | |
US7406277B2 (en) | Semiconductive rubber member | |
JP5073241B2 (ja) | 半導電性ロール | |
JP4373462B2 (ja) | 画像形成装置用部材 | |
JP4456641B2 (ja) | 導電性ロール | |
US20070041752A1 (en) | Semiconductive roller | |
JP4681039B2 (ja) | 導電性ロール | |
JP5160728B2 (ja) | 電子写真用の半導電性ゴム部材 | |
JP4034764B2 (ja) | 導電性ゴムローラ | |
JP4601472B2 (ja) | 半導電性ゴム組成物およびこれを用いた半導電性ゴム部材 | |
JP5280689B2 (ja) | ゴムロール及びゴムロールの製造方法 | |
JP4886864B2 (ja) | 非ハロゲン系導電性ローラ | |
KR100854664B1 (ko) | 반도전성 롤러 | |
JP5160726B2 (ja) | 導電性ゴムローラ | |
JP5641794B2 (ja) | トナー搬送ローラおよびその製造方法 | |
JP2012123190A (ja) | 半導電性ローラ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20091221 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111011 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111101 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111227 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120612 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120614 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5021354 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150622 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |