JP3943885B2 - 画像形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、像担持体(感光ドラム)上に形成された静電潜像を2成分現像剤により現像して、画像を得る画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、像担持体を帯電し、露光して静電潜像を形成し、この潜像を2成分現像剤により現像して画像を得る画像形成方法が知られている。図4の画像形成装置(複写機)を例にとって、従来の画像形成方法を簡単に説明する。
図4の複写機の原稿台10上に原稿Gを複写すべき面を下側にして置き、コピーボタンを押すと、原稿Gの複写、即ち画像形成が開始される。複写機は、原稿照射用ランプ、短焦点レンズアレイ、CCDセンサーが一体となった光走査ユニット9を有しており、コピーボタンを押すことにより、このユニット9が照射用ランプで原稿Gを照射しながら走査し、その照射光の原稿面からの反射光が短焦点レンズアレイによって結像してCCDセンサーに入射される。
【0003】
CCDセンサーは受光部、転送部及び出力部から構成されており、受光部で入射光信号を電荷信号に変え、転送部でその電荷信号をクロックパルスに同期して順次出力部に転送し、出力部で電荷信号を電圧信号に変換し、増幅、低インピーダンス化して出力する。このようにして得られた画像信号(アナログ信号)は、周知の画像処理によりデジタル信号に変換された後、複写機のプリンター部に送られる。
【0004】
プリンター部では、まず、感光ドラム1の表面に静電潜像を形成する。感光ドラム1は、中心支軸を中心にして所定の周速度で回転駆動され、回転過程においてコロナ帯電器3により表面が、例えば、−650Vとなるように一様な帯電処理を受ける。ついで、レーザ走査部100の固体レーザ素子が上記の画像信号(デジタル信号)を受けてON/OFF発光によりレーザビームを発生し、回転多面鏡を用いてそのレーザビームLにより感光ドラム1の表面を走査し、感光ドラム1の表面に原稿画像に対応した静電潜像が順次形成される。この静電潜像を現像器4により現像すると、感光ドラム1上にトナー像として可視化される。
【0005】
ここで現像工程について説明する。一般に、現像方法には大別して4種あり、その1つは、1成分現像剤の非磁性トナーをブレード等により現像スリーブ(現像剤担持体)上にコーティングし、その非磁性トナーを現像スリーブにより感光ドラムに搬送し、感光ドラムに対し非接触状態で現像する非磁性1成分非接触現像法であり、2つ目は、1成分現像剤の磁性トナーを磁気力によって現像スリーブ上にコーティングし、同様に、感光ドラムに搬送して接触で現像する磁性1成分接触現像法である。3つ目、4つ目は、非磁性トナーに磁性キャリアを混合した2成分現像剤を用い、これを磁気力により現像スリーブ上にコーティングして現像スリーブにより感光ドラムに搬送し、感光ドラムに対し接触状態で現像する2成分接触現像法(2成分磁気ブラシ現像法)、感光ドラムに対し非接触状態で現像する2成分非接触現像法である。画像の高画質化、高安定性の面から、2成分磁気ブラシ現像法が多く用いられる。
【0006】
本現像器4は2成分磁気ブラシ現像装置に構成されている。現像器4は、2成分現像剤を収容した現像容器16を備え、その現像容器16の感光ドラム1と対面した開口部に、現像剤を担持して感光ドラム1と対向した現像部に搬送する現像スリーブ11が設置されている。この現像スリーブ11と感光ドラム1との最近接領域を約500μmの距離とすることによって、現像部に搬送した現像剤を感光ドラム1と接触した状態で、現像が行なえるように設定されている。現像スリーブ11内には図示しないマグネットローラが固定配置され、また、現像スリーブ11に対し図示しない規制ブレードが配置されている。
【0007】
上記のような2成分現像法に用いられる現像剤のトナーとしては、例えば、粉砕法により製造された平均粒径が7μm程度のネガ帯電トナーに、平均粒径が20nm程度の酸化チタン等を重量比で1%程度外添したトナーが用いられる。現像剤のキャリアとしては、例えば、飽和磁化が280emu/cm3、平均粒径が40μm程度の磁性フェライトキャリアが用いられる。現像剤は、これらトナーとキャリアの混合比を重量比で7:93として使用される。
【0008】
現像器4において、現像スリーブ11の回転にともないマグネットローラの磁極により、現像容器16内の現像剤が現像スリーブ11上に汲み上げられ、感光ドラム1と対向した現像部に向けて搬送される。この搬送過程で、現像剤は規制ブレードにより厚みを規制されて、現像スリーブ11上に薄層の現像剤層に形成される。その現像剤薄層は、マグネットローラの現像部に位置する現像主極に搬送されて来ると、現像主極の磁力により感光ドラム1に向けて穂立ちして磁気ブラシに形成され、この磁気ブラシが感光ドラム1の表面に接触して、感光ドラム1上の静電潜像を現像し、静電潜像がトナー像として可視化される。
【0009】
現像方式としては、反転現像方式が用いられており、現像スリーブ11には図示しないバイアス電源から直流電圧及び交流電圧を重畳した現像バイアス、例えば、−500Vの直流電圧と、ピーク・ツウ・ピーク電圧Vppが2000V、周波数fが2000Hzの交流電圧が印加される。一般に、交流電圧を印加すると現像効率が増して画像は高品位になるが、逆にかぶりが発生しやすくなるという危険も生じる。
【0010】
このため通常、現像スリーブ11に印加する直流電圧の電圧と感光ドラム1上に形成される白地部電位との間に適当な電位差を設けることにより、かぶり防止を実現している。本従来例では、最初に一様帯電された白地部電位−650Vと現像スリーブ11に印加される電圧の直流分−500Vの差である150Vがかぶり取り電圧になる。一方、露光されて減衰した電位−200Vと現像スリーブ11に印加される電圧の直流分−500Vの差である300Vが現像スリーブから感光ドラムにトナー付着させるためのコントラスト電位となる。
【0011】
このようにして、感光ドラム1上に形成されたトナー像は、感光ドラム1に搬送されて来る転写材P上に転写帯電器8によって静電転写される。トナー像が転写された転写材Pは、分離帯電器7によって感光ドラム1と静電分離した後定着器6へ搬送され、そこで転写材Pを加熱及び加圧して画像の定着を行ない、プリント画像として画像形成装置の機外に出力する。トナー像転写後の感光ドラム1は、表面に付着した転写残りのトナー等の汚染物をクリーナ5によって除去し、前露光ランプ2により感光ドラム1の表面を電気的に初期化した後、繰り返し画像形成に使用される。
【0012】
ところで、近年、フルカラー化、システム化、デジタル化が進むと共に、出力画像の高画質化、高速化、高安定化の要求が高まっており、複写機、各種プリンターの軽印刷市場への進出が期待される。複写機や各種プリンターで一般的に用いられている電子写真方式で、印刷市場に割って入っていくためには、高画質化、高安定化は最低限の課題である。従来、電子写真プロセスにおいて用いられる感光体として、セレン系感光体、アモルファスシリコン感光体、有機感光体等が実用化されているが、その中でも特にアモルファスシリコン感光体は画質及び耐久性に優れた特性を備えていることが知られている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、アモルファスシリコンドラムを感光ドラムとして用いた場合、感光体表層の体積抵抗率が109〜1014Ω・cmであるので、画像にかぶりが発生すると共に、出力された画像濃度も低いものしか得られなかった。そして、このかぶりや、画像濃度の低下は後述するように表面層の体積抵抗率が109〜1014Ω・cmである感光ドラムに2成分現像剤を用い、交番電界下で現像を行なった際に発生することがわかった。
上記のかぶり並びに画像濃度の低下が発生する現象について様々な検討を行った結果、これらの現象は、表面層の体積抵抗率が109〜1014Ω・cm程度の感光ドラムに対して、現像時に磁性キャリアから電荷が注入されることにより発生することが判明した。
【0014】
表面層の体積抵抗率が109〜1014Ω・cm程度の感光ドラムに対しては、体積抵抗率1010Ω・cm以下のフェライト等の粒子が約100μm以下、好ましくは15〜50μmの磁性粒子を、マグネットを内包した帯電用スリーブに担持し、上述の表面抵抗率に調整された感光ドラムに摺擦しながら現像バイアスを印加することによって感光ドラムを帯電することができる。
このような帯電方式を注入帯電方式と呼んでいるが、この注入帯電と同様なことが体積抵抗率が106〜1010Ω・cm程度の磁性キャリアを用いた現像、特にこの磁性キャリアが感光ドラムに接触している2成分現像を行なった場合にも発生してしまうことがわかった。
【0015】
更に、注入帯電においては、周波数が100〜6000Hz、好ましくは500〜2000Hzの交番電界を重畳すると帯電効率が向上することも確認されている。このため、従来例に示した現像方法においても、現像効率向上、画像品位向上のために採用した、磁性キャリアを用いた2成分現像、加えて従来例において印加した周波数2000Hzの交番電界を重畳した現像バイアスにより現像時にもこれと同様のことが発生してしまったと考えられる。
【0016】
つまり、注入帯電用の表面層の体積抵抗率が109〜1014Ω・cm程度に調整された感光ドラムを用い、体積抵抗率が106〜1010Ω・cm程度の磁性キャリアを有する2成分現像剤に周波数が100〜6000Hz程度の交番電界を重畳して反転現像を行なおうとすると、現像部において、現像用の磁性キャリアから感光ドラムに対して電荷注入が行なわれるため、白地部(感光ドラムに一様帯電した後、露光しなかった部分)、黒字部(感光ドラムに一様帯電した後、露光した部分)共にその電位が現像スリーブに印加している電圧のDC成分に収束するようになる。このため、白地部と現像スリーブの電位差が減少し、かぶりが発生するとともに、黒字部と現像スリーブの電位差も減少することから画像濃度が低下してしまうことを見出した。
【0017】
上述の従来例の説明においては、現像方式としては反転現像方式についてのみ説明したが、このような問題は反転現像方式特有のものではなく、正規現像方式を用いた場合に同様に発生することも本発明者等の研究により判明した。
従って、本発明の目的は、アモルファスシリコンドラムのような、表面層の体積抵抗率が109〜1014Ω・cm程度に調整された像担持体を有し、交番電界下で現像を行なった際にも、かぶりや画像濃度の低下を発生することなく良好な画像形成が行なえる画像形成方法を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は、表面抵抗率109〜1014Ω・cmの抵抗層(以下、低抵抗層ともいう)を持つ像担持体(感光ドラム)を帯電し、露光して静電潜像を形成し、磁石を内蔵した現像剤担持体上に担持したトナーと体積抵抗値が106〜1010Ω・cmである磁性キャリアを含有する2成分現像剤上記像担持体と上記現像剤担持体(現像スリーブ)とが対向した現像部で上記像担持体に接触させ、交流電圧を重畳した直流電圧を含む現像バイアスを上記現像剤担持体に印加することにより上記静電潜像を現像して画像を得る画像形成方法において、
前記現像剤担持体表面の体積抵抗値が1×10-1Ω・cm以上1×102Ω・cm以下であり、
上記トナーの平均粒径をrt(μm)、嵩密度をρt(g/cm 3 )、上記磁性キャリアの平均粒径をrc(μm)、嵩密度をρc(g/cm 3 )、該トナーの濃度をn(wt%)として、
S={n/(100−n)}×(rc/rt)×(ρc/ρt)
で表されるSが2.5以上であることを特徴とする画像形成方法を提供する。
【0019】
また、本発明は、前記現像バイアスの印加が、前記2成分系現像剤に前記像担持体から前記現像剤担持体に向かう方向の力を与える電圧をある時間印加する工程と、逆に該2成分系現像剤に該現像剤担持体から該像担持体に向かう力を与える電圧をある時間印加する工程とを交互に複数回繰り返す交流バイアスと、且つその交流バイアスの該現像剤担持体から該像担持体に向かう力を与える電圧を印加した後に、該像担持体上の前記静電潜像の画像部の電圧と非画像部の電圧との間にある直流電圧を該現像剤担持体に一定時間印加することによって行われる前記の画像形成方法を提供する。
【0021】
また、本発明は、前記像担持体が、非晶質のシリコン(アモルファスシリコン)を有する表面層からなる前記の画像形成方法、前記像担持体は、接触帯電により帯電され、像露光手段によって像露光を行なうことにより潜像が形成される前記の画像形成方法、及び前記接触帯電部材において、磁性粒子が前記像担持体に接触している前記の画像形成方法を提供する。
【0022】
本発明の画像形成方法では、従来と同様、内部に磁石が配置されている現像スリーブ(現像剤担持体)の表面にトナーとキャリアとを含む2成分現像剤を担持して現像部へ搬送し、磁石の現像磁極により現像部に現像剤の磁気ブラシを形成して、感光ドラム(像担持体)上の静電潜像を現像する2成分接触現像法を採用する。本発明は、その際、表面抵抗が109〜1014Ω・cmの低抵抗層を有する感光ドラムと、体積抵抗値が106〜1010Ω・cmである磁性キャリアを使用し、且つ現像スリーブ表層の体積抵抗値が1×10-1Ω・cm以上1×102Ω・cm以下であるものを使用することが大きな特徴である。
【0023】
即ち、本発明は、高画質且つ高安定化のために、感光ドラムとして、例えば、アモルファスシリコンドラムを用いる一方で、現像スリーブ表層の抵抗値が高いものを使用することにより、かぶりのない高品位な画像を得るようにしたことに要約される。但し、現像剤中の磁性キャリアの体積抵抗値が高抵抗ではないものを用いている。高抵抗キャリアを用いると、現像部で発生する電荷注入によるかぶりや濃度薄を抑制することができるが、一方で感光ドラム上の潜像電位に対する対向電極が存在しないことになり、エッジ強調が発生してしまうからである。本発明の構成をとれば、感光体上に形成された潜像部近傍に抵抗の比較的低い磁性キャリアが存在し、その結果、このキャリアが対向電極になり得る。従って、かぶりも濃度薄も発生せず、エッジ強調も無い、高画質を長期にわたり実現することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
次に好ましい実施の形態を示す図面を参照して本発明を更に詳しく説明する。図1は、本発明の画像形成方法を実施するのに使用した画像形成装置の一例を示す概略構成図である。画像形成装置(複写機)は、原稿台10及び光走査ユニット9を有する露光部の下に、感光ドラム1、現像器4及びレーザ走査部100等を有するプリンタ部を備えてなっており、原稿台10上に原稿Gを複写すべき面を下側にして置き、コピーボタンを押すと、原稿Gの複写、即ち、画像形成が開始される。
【0025】
光走査ユニット9は、原稿照射用ランプ、短焦点レンズアレイ、CCDセンサーを一体に組込んで構成されており、コピーボタンを押すことにより、このユニット9が照射用ランプで原稿Gを照射しながら走査し、その照射光の原稿面からの反射光が短焦点レンズアレイによって結像してCCDセンサーに入射される。
【0026】
CCDセンサーは受光部、転送部及び出力部から構成されており、受光部で入射光信号を電荷信号に変え、転送部でその電荷信号をクロックパルスに同期して順次出力部に転送し、出力部で電荷信号を電圧信号に変換し、増幅、低インピーダンス化して出力する。このようにして得られた画像信号(アナログ信号)は、周知の画像処理によりデジタル信号に変換された後、プリンター部に送られる。
【0027】
プリンター部では、まず、感光ドラム1の表面に静電潜像を形成する。感光ドラム1は、中心支軸を中心にして所定の周速度で回転駆動され、回転過程において帯電器31により、表面が、例えば、−650Vとなるように一様な帯電処理を受ける。ついで、レーザ走査部100の固体レーザ素子が上記の画像信号(デジタル信号)を受けてON/OFF発光によりレーザビームLを発生し、回転多面鏡を用いてそのレーザビームにより感光ドラム1の表面を走査し、感光ドラム1の表面に原稿画像に対応した静電潜像が順次形成される。
【0028】
図2に、上記の固体レーザ素子を備えたレーザ走査部100の概略構成を示す。レーザ走査部100では、まず、入力された画像信号に基づき発光信号発生器101により固体レーザ素子102を所定タイミングで明滅させる。このようにして固体レーザ素子102から放射されたレーザ光を、コリメータレンズ系103により略平行な光束に変換し、更に矢印b方向に回転する回転多面鏡104により矢印c方向に走査するとともに、fθレンズ群105a、105b、105cにより感光ドラム1の被走査面106にスポット状に結像する。このようなレーザ光の走査により、被走査面106上に画像1走査分の露光分布が形成され、更に各走査ごとに被走査面106を前記の走査方向とは垂直に所定量だけスクロールすることにより、被走査面106上に画像信号に応じた露光分布が得られる。つまり、静電潜像が形成される。
【0029】
本発明では、感光ドラム1として、アモルファスシリコン感光体を用いたが、通常使用される有機感光体等を使用することもできる。これらの感光ドラムによれば、電荷注入方式の直接帯電を実施することもでき、その場合はオゾンの発生防止並びに消費電力の低減に効果がある。本実施例では、感光ドラム1は負帯電性のアモルファスシリコン感光体とされ、直径80mmのアルミ製のドラム基体上にアモルファスシリコン感光体層を設けてなっている。
【0030】
本実施例では、帯電器31として電荷注入方式の接触帯電器、特に磁気ブラシ帯電方式の帯電器を用いた。この磁気ブラシ帯電器31は、外径16mmの回転自在な非磁性スリーブ31aの内部にマグネット31bを非回転に固定設置してなり、マグネット31bの磁界により非磁性スリーブ31a上に保持した磁性粒子を穂立ちさせて磁気ブラシに形成し、その磁気ブラシを感光ドラム1の表面に接触するようになっている。磁気ブラシとされた磁性粒子は、非磁性スリーブ31aの回転により搬送され、そして非磁性スリーブ31aに帯電電圧を印加することにより、磁性粒子を通して感光ドラム1に電荷が付与され、感光ドラム1の表面が帯電電圧に対応した電位に帯電される。a−SiDr(アモルファスシリコンドラム)に対して、接触帯電方式を用いると、特に成膜上の問題点から発生する暗減衰ムラを抑制することができる。
【0031】
磁性粒子の磁気ブラシによる感光ドラム1の帯電は、磁気ブラシの感光ドラム1との接触部のニップ幅を約6mmに調整し、非磁性スリーブ31aに印加する帯電バイアスを、−700Vの直流電圧に周波数1000Hz、振幅800Vの矩形波の交番電圧を重畳したバイアスとすることにより、良好に実施できた。
【0032】
非磁性スリーブ31aの回転方向(従って磁気ブラシの回転方向)は、図に示すように、A方向に回転する感光ドラム1に対しB方向のカウンター方向とすることが好ましく、感光ドラム1の帯電が良好になる。また、非磁性スリーブ31aの回転速度が速いほど、感光ドラム1の帯電が均一になる傾向がある。本実施例では、非磁性スリーブ31aの回転速度を、感光ドラム1の回転速度100mm/秒に対し150mm/秒とした。
【0033】
磁気ブラシ帯電器31に用いる磁性粒子(磁性キャリア)としては、平均粒径が10〜100μm、飽和磁化が20〜250emu/cm3、抵抗が102〜1010Ω・cmのものが好ましく、感光ドラム1にピンホールような絶縁の欠陥が存在した場合のことを考慮すると、より好ましい抵抗は106〜1010Ω・cm程度である。本実施例では、平均粒径が25μm、飽和磁化が200emu/cm3、抵抗が5×106Ω・cmの磁性粒子を用いた。(上記の磁性粒子の抵抗値の測定方法は、現像用磁性キャリアの測定と同じであり、後述する。)
【0034】
磁性粒子としては、樹脂中に磁性材料としてマグネタイトを分散し、導電化及び抵抗調整のためにカーボンブラックを分散して形成した樹脂キャリア、或いはフェライト等のマグネタイト単体表面を酸化・還元処理して抵抗調整を行ったもの、或いはマグネタイト単体表面を樹脂でコーティングして抵抗調整したもの等が用いられる。
【0035】
さて、帯電工程が終了した後、感光ドラム1上には静電潜像が形成され、この静電潜像は、感光ドラム1の周囲に設置された2成分現像器4により現像され、トナー像として可視化される。
【0036】
図3は、上記現像器4の概略構成図である。本現像器4は、2成分磁気ブラシ現像装置に構成されている。現像器4は、トナーと磁性キャリアを含有する2成分現像剤19を収容した現像容器16を備え、その現像容器16の感光ドラム1と対面した開口部に、現像剤19を担持して感光ドラム1と対向した現像部に搬送する現像スリーブ11が設置され、現像スリーブ11は、感光ドラム1との対向部が同方向に移動する向きに回転される。
【0037】
ここで、現像スリーブの直径は32mm、感光ドラムの直径は80mm、また、この現像スリーブ11と感光ドラム1との最近接領域を約500μmの距離とすることによって、現像部に搬送した現像剤19を感光ドラム1と接触した状態で、現像が行なえるように設定されている。この時の現像スリーブ上の、単位面積当りの現像剤コート量は32mg/cm2であり、その結果、現像剤は、感光ドラム(及び現像スリーブ)の軸方向の接触長さが303mm、感光ドラムの周方向の接触長さは7mmで感光ドラムに接触している。
【0038】
ここで、現像スリーブについて説明する。
本実施例では、現像スリーブはAlやSUS等の導電性の基体と樹脂等の被覆層とで形成され、この被覆層中には、カーボンブラック、グラファイト等の導電性微粉末や固体潤滑剤を分散させている。このような被覆層とする方法が、特開平1−277256号公報、特開平3−36570号公報に提案されている。但し、本発明における被覆層の材質はこれに限られない。
【0039】
更に上記の現像スリーブにおいては、上記した形成材料によって形成される樹脂被覆層が、チャージアップによる現像剤の現像スリーブへの固着等の問題を防ぐためにある程度導電性であることが好ましい。このため、本発明においては樹脂被覆層中に導電性微粒子を含有させている。特に、現像スリーブ表面に形成されている樹脂被覆層の体積抵抗値が102Ω・cm以下となるように構成することが好ましく、更に好ましくは体積抵抗値の上限が101〜102Ω・cmになるようにするとよい。即ち、現像スリーブの樹脂被覆層の体積抵抗値が102Ω・cmを越えると、現像剤中のトナーのブロッチ等が発生し易い。また、本発明の効果、即ち、現像時の電荷注入を抑制するために、10-1Ω・cm以上であることが好ましい。
【0040】
導電性の樹脂被覆層の体積抵抗値を上記した範囲内に調整するためには、下記に挙げる導電性微粒子を樹脂被覆層中に含有させることが好ましい。導電性微粒子としては、例えば、銅、ニッケル、銀、アルミニウム等の金属或いは合金の粉体、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化スズ、酸化チタン等の金属酸化物、カーボンファイバー、カーボンブラック、グラファイト等の炭素系の導電性微粒子等が挙げられる。
【0041】
本発明に用いられる導電性微粒子としては、カーボンブラックが好ましく用いられ、とりわけ導電性のアモルファスカーボンは、特に電気伝導性に優れ、他の物質に比べ、少量の添加で導電性を付与することができる、添加量のコントロールによりある程度任意の抵抗値を得ることができるので、好適に用いられる。
【0042】
本発明において樹脂被覆層の体積抵抗の測定は以下の通り行う。100μmの厚さのPETシート上に7〜20μmの厚さの導電性樹脂被覆層を形成し、ASTM規格(D−991−82)及び日本ゴム協会標準規格SRIS(2301−1969)に準拠した、導電性ゴム及びプラスチックの体積抵抗測定用の4端子構造の電極を設けた電圧降下式デジタルフォーム計(川口電機製作所)を使用して測定した。尚、測定環境は、20〜25℃、50〜60%RHとする。
【0043】
現像スリーブ11内にはマグネットローラ12が固定配置され、また、現像スリーブ11の頂部に対し磁性材製の規制ブレード15が垂直に配置されている。更に現像容器16内には、現像剤撹拌搬送スクリュー13、14が設置されている。
【0044】
感光ドラム1上に形成された静電潜像は、現像器4を用いて2成分磁気ブラシ現像法により、次のようにして現像される。まず、現像スリーブ11が回転され、その回転にともなってマグネットローラ12の磁極N3により、現像容器16内の現像剤19が現像スリーブ11上に汲み上げられ、汲み上げられた現像剤は、磁極S2からN1へと搬送される。
【0045】
この搬送過程で、現像剤は規制ブレード15により厚みを規制されて、現像スリーブ11上に薄層の現像剤層に形成される。その現像剤薄層は、マグネットローラ12の現像主極S1に搬送されて来ると、現像主極S1の磁力により感光ドラム1に向けて穂立ちする(図3において、現像剤の穂立ちを現像部で現像スリーブ11から感光ドラム1に向かう平行な線で模式的に示す)。この現像剤の穂立ち(磁気ブラシ)が感光ドラム1の表面に接触して、感光ドラム1上の静電潜像を現像し、静電潜像がトナー像として可視化される。
【0046】
この現像のとき、現像スリーブ11には感光ドラム1との間に、バイアス電源17から直流電圧及び交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。例えば、−500Vの直流電圧と、ピーク・ツウ・ピーク電圧Vppが2000V、周波数fが2000Hzの交流電圧である。一般に、2成分磁気ブラシ現像法においては、交流電圧を印加すると現像効率が増して画像は高品位になるが、逆にかぶりが発生しやすくなる。このため、現像スリーブ11に印加する直流電圧と感光ドラム1の表面電位との間に電位差を設けることにより、かぶりを防止することが行なわれる。
【0047】
現像によって感光ドラム1上に形成されたトナー像は、給紙カセット80から搬送されて来る転写材P上に転写される。感光ドラム1の下側には、駆動ローラ72及び従動ローラ73に掛け廻されて、図1の矢印D方向に回動する転写ベルト71が設置されている。転写材Pは給紙カセット80から取り出され、感光ドラム1の回転と同期をとって適正なタイミングで転写ベルト71上に給紙され、所定のタイミングで感光ドラム1と転写ベルト71とが当接した転写部に搬送される。
【0048】
転写ベルト71の転写部の内側には転写帯電ブレード74が設置され、この転写帯電ブレード74により転写ベルト71を感光ドラム1の方向に押圧しつつ、転写帯電ブレード74に図示しない高圧電源から給電することにより、転写材Pに裏面側からトナーと逆極性の帯電を行なって、感光ドラム1上に形成されたトナー像を転写材P上に静電転写する。
【0049】
本実施例では、転写ベルト71として厚さ75μmのポリイミド樹脂のシートを用いた。転写ベルト71としては、他に、ポリカーボネート樹脂やポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエテールエーテルケトン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリウレタン樹脂等の樹脂シート、或いはフッ素系やシリコン系のゴムシートを好適に用いることができる。転写ベルト71の厚みも75μmに限定されるわけではなく、約25〜2000μm、好ましくは50〜150μmのものを好適に使用することができる。
【0050】
転写帯電ブレード74としては、抵抗が105〜107Ω・cmで、厚さが2mm、長さが306mmのものを用いた。転写時、転写帯電ブレード74に印加した電流は+15μAで、これを定電流制御して給電した。
【0051】
以上のようにして、トナー像が転写された転写材Pは、転写ベルト71から分離した後定着器6へ搬送され、そこで転写材Pを加熱及び加圧して画像の定着を行ない、プリント画像として画像形成装置の機外に出力される。トナー像を転写後の感光ドラム1は、表面に付着した転写残りのトナー等の汚染物をクリーナ5によって除去し、繰り返し画像形成に使用される。
【0052】
画像形成は以上の工程を経て行なわれるが、本発明では、その現像工程に使用する2成分現像剤中の磁性キャリアとして、体積抵抗値が106〜1010Ω・cmであるものを用い、且つ現像スリーブ表層の体積抵抗値が1×10-1Ω・cm以上1×102Ω・cm以下であるものを使用することが大きな特徴である。
【0053】
本発明では、磁性キャリアとしては、例えば、表面酸化、未酸化の鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、クロム、希土類等の金属からなるフェライト、或いはそれらの酸化物からなるフェライト等を用いることができ、その製法は問われない。磁性キャリアは周知の方法で樹脂被覆することができる。
【0054】
本実施例では、ネオジウム、サマジウム、バリウム等を含むフェライト粒子に樹脂被覆した、重量平均粒径が20〜100μm、好ましくは20〜70μmであり、上述のように106〜1010Ω・cmの体積抵抗値を有する磁性キャリアを用いた。
【0055】
磁性キャリアの比抵抗(体積抵抗率)は、セルに磁性キャリアを充填し、この充填したキャリアに接するように1対の電極の一方、他方を配し、これらの電極間に電圧を印加して、そのときに流れる電流を計測することにより測定した。比抵抗の測定条件は、充填したキャリアと電極の接触面積が約2.3cm2、キャリア充填厚さが約2mm、上部電極の荷重が180g、印加電圧が100Vであった。この場合、磁性キャリアが粉末であるため充填率に変化が生じることがあり、それにともない比抵抗が変化するので、そうならないようにキャリアの充填に慎重を要する。上述したように、帯電用の磁性キャリアの抵抗も同様の方法で測定したものである。
【0056】
磁性キャリアの体積抵抗値が1012Ω・cmより大きいと、現像時に、感光ドラム上に形成された潜像電位に対する対向電極が弱いため、エッジ強調が発生しやすくなる。但し、この場合、現像バイアスの波形の工夫や、SDgapに対して現像剤コート量を多くする、現像スリーブの回転方向を感光ドラムの回転方向に対して逆にする、等の現像性を向上させる現像条件次第では対策を講じることが可能である。しかし、何れの構成条件も設計ラティチュードが狭くなる、磁気ブラシによるハキメムラが発生し画質が若干低下する、といった問題点が生じる。
【0057】
体積抵抗値が1010Ω・cmを超えるキャリアを使用した場合は、現像剤として電気的にほぼ絶縁性になり、エッジ強調が顕著に表れ、現像プロセス構成を工夫しても抑制するのが困難になる。また、体積抵抗値が106Ω・cmより小さい場合はキャリアに電荷が注入され、本実施例の現像スリーブ構成をとってもキャリア付着等が発生する。従って、設計のラティチュードが広いだけでなく、エッジ強調もなく高画質な画像を得るためには、キャリアの体積抵抗値を106Ω・cm以上1010Ω・cm以下にすることが必要である。本実施例においても、体積抵抗値がこの領域内にあるものを用いている。
【0058】
磁性キャリアの平均粒径は、垂直方向最大限長で示しており、本発明では、顕微鏡により50〜1000倍の倍率でキャリアを写真撮影し、得られた写真画像内のキャリア粒子から3000個以上のキャリア粒子をランダムに選び、それらの長軸を実測して算術平均を取ることにより求めた。
【0059】
上記の磁性キャリアとともに現像剤に使用されるトナーとしては、従来公知の、例えば、粉砕系のトナー等を用いることができる。トナーの体積平均粒径は4〜15μmが好適である。トナーの体積平均粒径は、例えば、下記の測定法で測定することができる。
【0060】
測定装置としてコールカウンターTA−II型(コールター社製)を用い、これに、個数平均分布、体積平均分布を出力するインターフェース(日科機製)及びCX−iパーソナルコンピュータ(キヤノン製)を接続する。電解液は、塩化ナトリウム(試薬1級)を用いて1%NaCl水溶液を調製する。
【0061】
上記の電解液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml加え、更に測定試料のトナーを0.5〜50mg加えて懸濁する。この試料を懸濁した電解液を超音波分散器で約1〜3分分散処理した後、上記のコールカウンターTA−II型により、100μmのアパチャーを用いて2〜40μmのトナー粒子の粒度分布を測定し、トナーの体積分布を求める。このようにして求めたトナーの体積分布からトナーの体積平均粒径が得られる。
【0062】
また、本発明で使用する外添剤は、トナーに添加したときの耐久性の点から、トナー粒子の重量平均粒径の1/10以下の粒径であることが好ましい。この外添剤の粒径は、顕微鏡によるトナー粒子の表面観察により求めたその平均粒径を意味する。外添剤は、トナー100重量部に対し0.01〜10重量部が用いられ、好ましくは0.05〜5重量部である。
【0063】
外添剤としては次のようなものが挙げられる。酸化アルミニウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化スズ、酸化亜鉛等の金属酸化物;窒化ケイ素等の窒化物;炭化ケイ素等の炭化物;硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の金属塩;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩;カーボンブラック;シリカ等。これら外添剤は単独で使用しても、複数併用してもよい。好ましくは疎水化処理を行なったものがよい。
【0064】
本発明では、現像剤中の全トナーと全キャリアの表面積比は2.5以上とすることが好ましい。即ち、トナーの平均粒径をrt(μm)、嵩密度をρt(g/cm3)、キャリアの平均粒径をrc(μm)、嵩密度をρc(g/cm3)、トナー濃度をn(wt%)として、
S={n/(100−n)}×(rc/rt)×(ρc/ρt)≧2.5である。
【0065】
上記のSは、トナー濃度がn(wt%)のときの、全キャリアの表面積に対する全トナーの表面積の比である。一般に、キャリアの抵抗よりもトナーの抵抗の方が高いので、Sの値が大きくなるほど現像剤の抵抗を大きくできる。従って、S値が大きいほど同じ現像スリーブ構成を用いた場合には現像注入がしづらくなる。S値が2.5未満であると本実施例の構成、即ち、体積抵抗値が106〜1010Ω・cmである磁性キャリアを使用し、且つ現像スリーブ表層の体積抵抗値が1×10-1Ω・cm以上1×102Ω・cm以下のものを使用する構成では、現像剤としての抵抗も小さくなるので、好ましくは2.5以上である。本実施例においては、トナーの嵩密度ρtを1.1g/cm3、キャリアの嵩密度ρcを5.0g/cm3で、全トナーと全キャリアの表面積比Sを本発明の2.5以上に制御した。
【0066】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
(実施例1)
以上のような画像形成装置を用いて、以下の条件で画像形成を行ない、転写紙上のかぶり並びに画像濃度の評価を行なった。
かぶりの評価基準は次のようにした。
かぶり濃度<0.5:実質上かぶりなし:A(評価レベル)
0.5≦かぶり濃度<1:ほとんどかぶりなし:B
1≦かぶり濃度<2:若干かぶりあり:C
2≦かぶり濃度<3:かぶりあり:D
3≦かぶり濃度:かなりあり:E
【0067】
尚、かぶりは、反射濃度計としてDENSITMETER TC-DS(TOKYO DENSHOKU CO., LTD.)を用いて、画像形成前の転写紙の反射濃度と画像形成後の転写紙上のかぶり部の反射濃度を測定し、次のように濃度を求めた。
かぶり濃度(%)=反射濃度(転写紙上のかぶり部)−反射濃度(転写紙)
【0068】
<条件>
・感光ドラムの表面抵抗値:1.6×1010Ω・cm
・磁性キャリアの体積抵抗値:2.0×107Ω・cm
・現像スリーブの体積抵抗値:2.2×10-1Ω・cm
・かぶり取り電圧:150V
・コントラスト電圧:200V
・Sの値:2.6
上記条件で画像形成を行なったところ、かぶりがなく、即ち、上述の評価基準でレベルA、黒ベタ部の画像濃度も1.4以上得られ、また、ハイライト部のガサツキの無い良好な画像が得られた。
【0069】
(比較例1)
以下の条件で、その他の構成条件は実施例1のまま画像形成を行ない、転写紙上のかぶり並びに画像濃度の評価を行なった。
<条件>
・感光ドラムの表面抵抗値:1.6×1010Ω・cm
・磁性キャリアの体積抵抗値:2.0×107Ω・cm
・現像スリーブの体積抵抗値:2.2×10-6Ω・cm
・かぶり取り電圧:150V
・コントラスト電圧:200V
・Sの値:2.6
【0070】
上記条件で画像形成を行なったところ、かぶりがかなりあり、即ち、上述の評価基準でレベルEであり、黒ベタ部の画像濃度は0.8であった。また、ハイライト部ではガサツキが発生しており、当然のことながらドット再現性も非常に悪かった。
【0071】
(比較例2)
以下の条件で、その他の構成条件は実施例1のまま画像形成を行ない、転写紙上のかぶり並びに画像濃度の評価を行なった。
<条件>
・感光ドラムの表面抵抗値:1.6×1010Ω・cm
・磁性キャリアの体積抵抗値:2.0×1013Ω・cm
・現像スリーブの体積抵抗値:2.2×10-1Ω・cm
・かぶり取り電圧:150V
・コントラスト電圧:200V
・Sの値:2.6
【0072】
上記条件で画像形成を行なったところ、かぶりは発生しなかった。上述のかぶり評価基準ではレベルAであった。ところが黒ベタ部の画像濃度は1.3であり、黒ベタ後端部のエッジが強調されたり、ハーフトーン部領域内の黒ベタパッチの周辺のハーフトーン部が白く抜けたりといったエッジ強調が発生した。
【0073】
参考
以下の条件で、その他の構成条件は実施例1のまま画像形成を行ない、転写紙上のかぶり並びに画像濃度の評価を行なった。
<条件>
・感光ドラムの表面抵抗値:1.6×1010Ω・cm
・磁性キャリアの体積抵抗値:2.0×107Ω・cm
・現像スリーブの体積抵抗値:2.2×10-1Ω・cm
・かぶり取り電圧:150V
・コントラスト電圧:200V
・Sの値:2.1
【0074】
上記条件で画像形成を行なったところ、かぶり濃度は0.7で、かぶりはほとんどなかった、即ち、上述の評価基準でレベルBであった。しかし、感光ドラム上では、かぶり濃度が1.9であり、実画像的には問題はないが、クリーナーに対する負荷を考えると耐久性には若干難がある。黒ベタ部の画像濃度は1.4以上得られ、また、ハイライト部のガサツキの無い良好な画像が得られた。
【0075】
(実施例3)
本実施例では、現像バイアス波形のみ実施例1と異なり、他の構成は全て実施例1と同じとした。本実施例で用いた現像バイアスについて説明する。
本発明で用いた現像バイアスは、現像バイアスの印加が、2成分系現像剤に像担持体(感光体ドラム)から現像剤担持体(現像スリーブ)に向かう方向の力を与える電圧をある時間印加する工程と、逆に2成分系現像剤に現像スリーブから感光体ドラムに向かう力を与える電圧をある時間印加する工程とを交互に複数回繰り返す交流バイアスと、且つその交流バイアスの現像スリーブから感光体ドラムに向かう力を与える電圧を印加した後に、感光体ドラム上の静電潜像の画像部の電圧と非画像部の電圧との間にある直流電圧を上記現像スリーブに一定時間印加し、これら交流バイアスと直流バイアスの組み合わせサイクルを繰り返すことによって行う(以下、この現像バイアスを、ブランク・パルス・バイアスとも呼ぶ)。
【0076】
上記のような現像バイアスを印加することにより、画像領域にだけトナーを飛翔させる直流バイアス(以下、ブランクバイアスと呼ぶ)を印加した後、感光体ドラム近傍でトナーを振動させる交流バイアスを印加するため、画像部においては、あたかも現像剤のT/D比が高まった様になり、その結果ハーフトーン部領域に対して充分にトナーを均一に供給することができ、ハキメムラの目立たない滑らかな画像が得られる。一方、非画像部においては、現像剤は感光体ドラム近傍では振動せず、ゆっくりと現像スリーブ側に引き戻されるために、本実施例の様に、表面抵抗率109〜1014Ω・cmの低抵抗層を持つ感光ドラムを用いる場合は、現像部での電荷注入の度合いが非常に小さくなり、かぶりレベルを更に良化させることができる。
【0077】
本実施例では、1パルス2kVpp/12kHzの矩形波を2パルス分ONし、6パルス分OFFしている現像バイアスを用いた。実施例1で説明してきた構成に対して、この現像バイアスを用いることで、例えば、かぶり取り電圧を小さくすることができ、このことは即ち、より低濃度領域側の潜像ドットの再現性が向上するばかりでなく、より高い階調表現を可能にすることにつながる。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の画像形成方法によれば、表面抵抗率109〜1014Ω・cmの低抵抗層を持つ像担持体を帯電し露光して静電潜像を形成し、その潜像を磁石を内蔵した現像剤担持体上に担持したトナーと体積抵抗値が106〜1010Ω・cmである磁性キャリアを含有する2成分現像剤により、像担持体と現像剤担持体とが対向した現像部で、交流電圧を重畳した交流電圧を含む現像バイアスの印加下で現像して画像を得る画像形成方法において、該現像剤担持体表面の体積抵抗値が1×10-1Ω・cm以上1×102Ω・cm以下のものを用いることにより、かぶりも発生することなく、高品質な画像を長期にわたり得ることができた。
【0079】
また、本発明の画像形成方法によれば、表面抵抗が109〜1014Ω・cmの低抵抗層を有する像担持体を使用したので、電荷注入式の接触帯電手段により効率良く像担持体を帯電でき、また、帯電後の像担持体上に形成した静電潜像を2成分現像剤により現像するに際し、2×106V/mの電界強度において現像剤を通じて流れる電流値が2.3×10-10A以下となるような高抵抗の現像剤を用いたので、潜像かぶりを生じることなく現像して、高品質な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像形成方法の実施に使用する画像形成装置の一例を示す概略断面図。
【図2】 図1の画像形成装置に設置されたレーザースキャナー部を示す模式図。
【図3】 図1の画像形成装置に設置された2成分現像器を示す断面図。
【図4】 従来の画像形成方法で使用する画像形成装置の説明に使用した概略断面図。
【符号の説明】
1:感光ドラム
2:露光ランプ
3:コロナ帯電器
4:現像器
5:クリーナ
6:定着器
7:分離帯電器
8:転写帯電器
9:光走査ユニット
10:原稿台
11:現像スリーブ
12:マグネットローラ
13、14:現像剤撹拌搬送スクリュー
15:規制ブレード
16:現像容器
17:バイアス電源
19:2成分現像剤
31:帯電器
31a:非磁性スリーブ
31b:マグネット
71:転写ベルト
72:駆動ローラ
73:従動ローラ
74:転写帯電ブレード
80:給紙カセット
100:レーザ走査部
101:発光信号発生器
102:固体レーザ素子
103:コリメータレンズ系
104:回転多面鏡
105a、105b、105c:fθレンズ群
106:被走査面
G:原稿
L:レーザビーム
P:転写材
N1、N3、S2:磁極
S1:現像主極

Claims (5)

  1. 表面抵抗率109〜1014Ω・cmの抵抗層を持つ像担持体を帯電し、露光して静電潜像を形成し、磁石を内蔵した現像剤担持体上に担持したトナーと体積抵抗値が106〜1010Ω・cmである磁性キャリアを含有する2成分現像剤上記像担持体と上記現像剤担持体とが対向した現像部で上記像担持体に接触させ、交流電圧を重畳した直流電圧を含む現像バイアスを上記現像剤担持体に印加することにより上記静電潜像を現像して画像を得る画像形成方法において、
    前記現像剤担持体表面の体積抵抗値が1×10-1Ω・cm以上1×102Ω・cm以下であり、
    上記トナーの平均粒径をrt(μm)、嵩密度をρt(g/cm 3 )、上記磁性キャリアの平均粒径をrc(μm)、嵩密度をρc(g/cm 3 )、該トナーの濃度をn(wt%)として、
    S={n/(100−n)}×(rc/rt)×(ρc/ρt)
    で表されるSが2.5以上であることを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記現像バイアスの印加が、前記2成分系現像剤に前記像担持体から前記現像剤担持体に向かう方向の力を与える電圧をある時間印加する工程と、逆に該2成分系現像剤に該現像剤担持体から該像担持体に向かう力を与える電圧をある時間印加する工程とを交互に複数回繰り返す交流バイアスと、且つその交流バイアスの該現像剤担持体から該像担持体に向かう力を与える電圧を印加した後に、該像担持体上の前記静電潜像の画像部の電圧と非画像部の電圧との間にある直流電圧を該現像剤担持体に一定時間印加することによって行われる請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記像担持体が、非晶質のシリコンを有する表面層からなる請求項1に記載の画像形成方法。
  4. 前記像担持体は、接触帯電により帯電され、像露光手段によって像露光を行なうことにより潜像が形成される請求項1に記載の画像形成方法。
  5. 前記接触帯電部材において、磁性粒子が前記像担持体に接触している請求項に記載の画像形成方法。
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