JP2013174778A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数現像ローラ型の現像装置を用いた画像形成装置において、プロセススピードを高速化しても、現像装置の十分な現像性を確保しつつ、出力画像の白地かぶり画像不良の発生を抑制できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像ローラ21は、トナーとトナーよりも体積抵抗率が低いキャリアを有する現像剤を担持して直流電圧に交流電圧を重畳した電圧が印加された状態で現像剤の磁気ブラシを感光ドラム3に摺擦させて静電像を現像する。現像ローラ31は、現像ローラ21から受け渡された現像剤を担持して直流電圧に交流電圧を重畳した電圧が印加された状態で現像剤の磁気ブラシを感光ドラム3に摺擦させて静電像を現像する。駆動モータ50、60は、現像ローラ21及び現像ローラ31の周速を感光ドラム3の周速よりも高い周速で回転駆動する。駆動モータ50、60は、現像ローラ31を現像ローラ21の周速よりも低い周速で回転駆動する。
【選択図】図2

Description

本発明は、第一現像ローラから第二現像ローラへ現像剤を受け渡しつつ感光体にトナー像を現像する画像形成装置、詳しくは出力画像の白地かぶり画像不良を抑制するための第二現像ローラの周速の制御に関する。
トナーとキャリアを含む現像剤を用いて、感光体の静電像をトナー像に現像し、感光体のトナー像を直接又は中間転写体を介して記録材に転写し、トナー像が転写された記録材を加熱加圧して画像を記録材に定着させる画像形成装置が広く用いられている。
近年、画像形成装置では、500mm/secを超えるようなプロセススピードを用いて、1分当たりの画像形成枚数[PPM]で評価される生産性を高めることが求められている。そして、高いプロセススピードでも十分な現像性を確保するために、第一現像ローラから第二現像ローラへ現像剤を受け渡しつつ感光体にトナー像を現像する複数現像ローラ型の現像装置が実用化されている(特許文献1)。特許文献2には、複数現像ローラ型の現像装置において、磁気ブラシの掃き寄せ作用による現像ムラを抑制するために、上流側の現像ローラの周速度をドラムの周速よりも高くする一方、下流側の現像ローラはドラムの周速よりも低くすることが記載されている。
特許文献3には、高いプロセススピードの画像形成における現像性を高めるために、体積抵抗率が5×10[Ω・cm]以上1×1012[Ω・cm]以下のキャリアを用いることが有効であることが記載されている。そして、特許文献4には、高いプロセススピードでも十分な耐摩耗性を確保するために、従来のOPC感光体よりも表面硬度の高いアモルファスシリコン感光体(以下、a−Si感光体)を用いることが有効であることが記載されている。
特開2000−098716号公報 特公昭62−2313号公報 特開2005−352226号公報 特開2005−115283号公報
後述する比較例2の実験により、アモルファスシリコン感光体と複数現像ローラ型の現像装置の組み合わせで、低抵抗のキャリアを使用した場合、500mm/secを超えるプロセススピードでも十分な現像性を確保できることが確認された。
しかし、比較例2の実験により、通常のプロセススピードでは問題はないが、プロセススピードが高速化した場合において、特に連続画像形成中に現像剤のトナー比率が低下してくると、白地かぶり画像不良が発生し易くなることが判明した。そして、現像ローラの周速を低下させると、白地かぶり画像不良が解消される一方で、現像装置の現像性が損なわれて画像品質が低下することが判明した。
ここで、白地かぶりは、画像の白地部に対応させて感光体の静電像に形成されたトナーが付着しない電位の領域にトナーが付着して、出力画像の白地部分が薄く着色される現象である。着色の濃度が目視限界レベルを超えると、画像品質が低下して、白地かぶり画像不良と呼ばれる。そして、連続画像形成中に現像剤のトナー比率が低下してくる状況は、トナーの帯電性能が低下した場合、トナー消費量の多い画像形成が連続した場合、高湿度環境等において発生する可能性がある。
本発明は、複数現像ローラ型の現像装置を用いた画像形成装置において、プロセススピードを高速化しても、現像装置の十分な現像性を確保しつつ、出力画像の白地かぶり画像不良の発生を抑制できる画像形成装置を提供することを目的としている。
本発明の画像形成装置は、感光体と、静電像を前記感光体に形成する静電像形成手段と、トナーとトナーよりも体積抵抗率が低いキャリアを有する現像剤を担持して直流電圧に交流電圧を重畳した電圧が印加された状態で現像剤の磁気ブラシを前記感光体に摺擦させることにより、前記静電像を現像する第一現像ローラと、前記第一現像ローラから受け渡された現像剤を担持して直流電圧に交流電圧を重畳した電圧が印加された状態で現像剤の磁気ブラシを前記感光体に摺擦させることにより、前記静電像を現像する第二現像ローラと、前記第一現像ローラ及び前記第二現像ローラの周速を前記感光体の周速よりも高い周速で回転駆動するとともに、前記第二現像ローラを前記第一現像ローラの周速よりも低い周速で回転駆動する駆動手段とを備えるものである。
複数現像ローラ型の現像装置を用いた画像形成装置において、プロセススピードを高速化しても、現像装置の十分な現像性を確保しつつ、出力画像の白地かぶり画像不良の発生を抑制できる。
画像形成装置の構成の説明図である。 現像装置の構成の説明図である。 現像バイアスの説明図である。 白地かぶり画像及び現像性の評価用画像の説明図である。 静電像の現像性の説明図である。 平均トナー帯電量Q/Mを測定する装置の説明図である。 キャリアの体積抵抗率を測定するための装置の説明図である。 単一の現像ローラを使用する現像装置の構成の説明図である。 比較例4における現像ローラを通じた電荷注入量の測定結果の説明図である。 現像領域の磁気ブラシの模式図である。 実施例3における現像装置の構成の説明図である。 実施例3の制御のフローチャートである。 実施例3の制御で用いる検出用静電像の説明図である。 検出用静電像の検出位置の説明図である。 下流側の現像ローラの周速比と検出用静電像の検出電位差の関係の説明図である。 TD比と周速比を決定する直線の傾きの関係の説明図である。 実施例4における現像装置の構成の説明図である。 実施例4の制御のフローチャートである。 検出用静電像を挟む区間における検出電流の説明図である。 下流側の現像ローラの周速比と検出用静電像の検出電流差の関係の説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。本発明は、下流側の現像ローラの周速度が上流側の現像ローラの周速度よりも低く設定される限りにおいて、実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。
従って、複数の現像ローラ(現像スリーブ)に二成分現像剤を磁気ブラシ状態で担持させる画像形成装置であれば、静電像の形成方法、転写方法、中間転写体又は記録材搬送体の有無、定着装置の形式等には限定されない。本実施形態では、トナー像の形成/転写に係る主要部のみを説明するが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途で実施できる。
<画像形成装置>
図1は画像形成装置の構成の説明図である。図1に示すように、画像形成装置100は、画像形成部1で形成したトナー像を中間転写ベルト7経由で記録材に転写する高速対応のモノクロプリンタである。
画像形成部1は、感光ドラム3を囲んで、帯電器5、露光装置6、現像装置20、一次転写ローラ74、ドラムクリーニング装置10を配置している。
感光ドラム3は、導電性基体上にa−Si感光層を形成したドラム型のアモルファスシリコン感光体(以下、a−Si感光体)である。a−Si感光体は、高硬度であるために、高速化において懸念される現像剤との摺擦による感光体寿命の低下を、有機感光体(OPC)を使用した場合よりも抑制できる。a−Si感光体は高速化と相性の良い感光体である。感光ドラム3は駆動モータにより、矢印R1方向に所定のプロセススピードで回転駆動される。
帯電器5は、感光ドラム3を所定の極性・電位に一様に帯電させる。帯電器5は、磁気ブラシ帯電方式の帯電器である。帯電器5は、磁気ブラシが感光ドラム3を摺擦するので、放電生成物による画像流れやミクロな帯電ムラを大幅に改善することができる。
露光装置6は、モノクロ画像を展開した走査線画像信号をON−OFF変調したレーザービームを回転ミラーで走査して、帯電した感光ドラム3の表面電位を低下させて、感光ドラム3に画像の静電像を書き込む。露光装置6としては、レーザースキャナ・LEDアレイ等のデジタル露光器に限らず、原稿画像の投影露光器(アナログ露光器)であってもよい。
現像装置20は、現像領域A、Bにおいてトナーを感光ドラム3へ移転させて静電像をトナー像に現像する。一次転写ローラ74は、トナーの帯電極性と逆極性の直流電圧を印加されて、感光ドラム3に担持されたトナー像を、一次転写部Cにおいて中間転写ユニット70の中間転写ベルト7へ一次転写する。ドラムクリーニング装置10は、感光ドラム3にクリーニングブレードを摺擦させて、中間転写ベルト7への転写を逃れて感光ドラム3に付着した転写残トナーを除去する。
中間転写ベルト7は、駆動ローラ71、二次転写対向ローラ72、従動ローラ73に張設され、中間転写ベルト7は、駆動ローラ71により矢印R2方向に感光ドラム3とほぼ同じ速度で回転する。中間転写ベルト7は、感光ドラム3と一次転写ローラ74との間に挟まれている。中間転写ベルト7は、転写されたトナー像を二次転写部Dへ搬送する。
高速対応の給紙部2は、中間転写ベルト7上のトナー像の先頭にタイミングを合わせて、転写ベルト102に担持させた記録材8を二次転写部Dへ給送する。転写ベルト102は、二次転写部Dでの記録材8の分離を容易にするためのもので、エンドレスに構成されているが、図1では、その一部分のみを切断して図示している。
二次転写ローラ75は、トナーの帯電極性と逆極性の直流電圧を印加されて、中間転写ベルト7に担持されたトナー像を転写ベルト102上の記録材に二次転写する。トナー像を転写された記録材8は、転写ベルト102から分離されて定着装置9へ搬送される。定着装置9は、トナー像を転写された記録材8を加熱加圧しつつ搬送してトナーを融解し、記録材8の表面に画像を定着させる。固着画像が定着された記録材は、最終的な画像出力物として排出搬送される。
<現像装置>
図2は現像装置の構成の説明図である。図3は現像バイアスの説明図である。図1に示すように、画像形成装置100は、静電像形成方式が画像情報部に対応して露光するイメージ露光方式である。画像形成装置100は、ネガ帯電された静電像に対して同極性(ネガ)のトナーを現像する反転現像方式である。
一般的に、画像形成装置において、プロセススピードの高速化を困難にさせる理由の一つに、現像装置における現像性の低下が挙げられる。プロセススピードの高速化に伴い、現像領域における感光ドラムと現像剤(磁気穂)の接触頻度(回数・時間)が減少して現像ローラが必要なトナー量を現像領域に供給できなくなるからである。加えて、プロセススピードの高速化に伴い、トナーが現像領域中で受ける現像バイアスの印加時間、実質的な現像時間が短くなるからである。
図2の(a)に示すように、現像装置20は、複数の現像ローラ21、31を用いて、感光ドラム3の静電像に対する現像剤の接触頻度を増加させている。高速度出力を行う現像装置として、コンパクトな構成を維持しつつ、確実に現像剤を供給するために、現像ローラ21、31を上下に配置している。上流側の現像ローラ21で感光ドラム3へ供給した現像剤を下流側の現像ローラ31へ受け渡し、再度、現像ローラ31で感光ドラム3へトナーを供給している。
現像装置20は、複数の現像ローラ21、31を、現像容器27の感光ドラム3へ向かう開口部に回転可能に配置している。現像ローラ21、31の内部には、マグネット部材22、32が非回転に固定配置されている。現像ローラ21は、駆動モータ50に駆動されて矢印方向に回転する。現像ローラ31は、駆動モータ60に駆動されて矢印方向に回転する。現像ローラ21、31は、いずれも時計回り方向に回転し、感光ドラム3は、反時計回り方向に回転する。このため、現像領域A、Bにおいて、現像ローラ21、31の周面は、感光ドラム3の対向面と同一方向に移動する。
図2の(b)に示すように、現像容器27は、隔壁28によって、上下に、現像室27aと攪拌室27bとに分割されている。現像室27aには現像スクリュー23が配置され、攪拌室27bには攪拌スクリュー33が配置されている。現像スクリュー23と攪拌スクリュー33は、現像剤を攪拌しつつ現像容器27内で循環させる。現像剤は、トナーとキャリアを含む二成分現像剤である。現像剤は、循環過程で消費されただけのトナーが補充され、攪拌によって均一な摩擦帯電がなされた状態で、現像ローラ21、31を通じて繰り返し静電像の現像に用いられる。
現像ローラ21が矢印方向へ回転すると、マグネット部材22の磁力によって、現像ローラ21に現像剤が担持される。現像ローラ21に担持された現像剤は、層厚規制部材24によって層厚規制されて、均一なコート状態で現像領域Aへ搬送される。現像領域Aでは、マグネット部材22の現像極S2の磁界によって現像剤が穂立ちして感光ドラム3を摺擦する。
現像電源40は、直流電圧Vdcにピーク間電圧Vppの交流電圧を重畳した振動電圧を現像ローラ21、31に印加する。現像電源40は、波形信号発振器41と、波形信号発振器41の出力信号を増幅して、現像ローラ21、31に振動電圧を印加する増幅回路42を備えている。振動電圧が形成する電界に駆動されて、現像剤の磁気穂からトナーが感光ドラム3に移転して、静電像がトナー像に現像される。
現像領域Aでトナーを消費した現像剤は、マグネット部材22、32の受け渡し極(N3―S1)により、上流側の現像ローラ21から下流側の現像ローラ31へ受け渡される。受け渡された現像剤は、現像ローラ31の矢印方向の回転に伴って現像領域Bに搬送され、穂立ち状態で感光ドラム3を摺擦する。振動電圧が形成する電界に駆動されて、現像剤の磁気穂からトナーが感光ドラム3に移転して、静電像に付着するトナーが追加されるように、トナー像として再び現像される。現像領域Bでトナーを消費した現像剤1は、マグネット部材32の剥ぎ取り極S3により、現像ローラ31から引き剥がされ、攪拌スクリュー33に回収される。
図3に示すように、振動電圧は、直流電圧Vdcにピーク間電圧Vppの交流電圧が重畳されている。交流電圧の波形は、矩形波と矩形波の休止部とから成る波形である。矩形波のピーク間電圧Vppは1.6kV、周波数は1.5kHzである。現像装置20においては、ピーク間電圧Vppが1.8kVより大きいと、現像領域A、Bに強い電界がかかるため、感光ドラム3に放電跡が発生し易い。ピーク間電圧Vppが0.7kVより小さいと、感光ドラム3上で、トナーの再配置が行われ難くなるために、画像の荒さ(ガサツキ)が増える。このため、矩形波のピーク間電圧Vppは、0.7〜1.8kVが好ましい。
現像装置20においては、現像領域Aにおける感光ドラム3と現像剤(磁気穂)の接触幅aは約4mmであった。現像領域Bにおける感光体と現像剤(磁気穂)の接触幅bは約2mmであった。接触幅a、bを長くすれば、感光ドラム3と現像剤の接触頻度を増加して現像性を改善できる一方、キャリア付着や画像の粗さ(ガサツキ)が増えてしまう。このため、接触幅は1〜5mmであることが好ましい。
なお、本発明に関して言えば、現像ローラ21、31は、それぞれの表面が感光ドラム3の表面に対して逆方向に移動するように反時計周り方向に回転しても構わない。
<トナー帯電量制御>
制御部702は、100枚の画像形成ごとに感光ドラム3に所定の静電像を形成して現像装置20により現像してパッチトナー像を形成する。制御部702は、光学式センサKSを用いてパッチトナー像の反射光を検出してパッチトナー像のトナー載り量を計算する。
制御部702は、パッチトナー像のトナー載り量が基準値よりも低い場合には、現像装置20に対する現像剤の補給量を割り増しして、現像装置20内の現像剤のトナー比率を増加させる。現像剤中のトナーが増えると、トナーのキャリアに対する摩擦機会が減ってトナー帯電量が低下し、これにより、同一の静電像の画像部に現像されるトナー像のトナー載り量が増えて基準値に戻される。
制御部702は、パッチトナー像のトナー載り量が基準値よりも高い場合には、現像装置20に対する現像剤の補給量を削減して、現像装置20内の現像剤のトナー比率を低下させる。現像剤中のトナーが減ると、トナーのキャリアに対する摩擦機会が増えてトナー帯電量が上昇し、これにより、同一の静電像の画像部に現像されるトナー像のトナー載り量が減って基準値に戻される。
連続画像形成中にトナーの帯電性能が低下した場合、トナー消費量の多い画像形成が連続した場合、高湿度環境等では、現像装置20に対する現像剤の補給量を削減するので、現像剤のトナー比率が低下してくる。その結果、現像ローラ21及び現像ローラ31に担持される現像剤のトナー比率が低下して、感光ドラム3が磁気ブラシのキャリアに接触する可能性が高くなる。
なお、制御部702は、現像剤の透磁率を検出するTD比センサ37を用いて現像装置20内を循環する現像剤のトナー比率を測定している。制御部702は、現像装置20に対する現像剤の補給量が削減され続けて、現像剤のトナー比率が下限値を割り込むと、画像形成を一時的に中断して、現像装置20の空運転を継続することにより、トナー帯電量を回復させる。
<キャリアの体積抵抗率>
プロセススピードの高速化に伴う現像性の低下を軽減するために、キャリアの電気抵抗を低くすることが望ましい。キャリアの電気抵抗が低いと、トナーとキャリアの摩擦帯電により蓄積される電荷(カウンターチャージ)が減衰し易くなるため、電気抵抗が高い場合に比べて、キャリア・トナー間の付着力が弱くなる。このため、短時間でもキャリアからトナーを引き剥がして静電像へ移転させることが容易になり、高いプロセススピードにおける現像性は向上する。
現像装置20においては、キャリアの体積抵抗率を1×10〜1×1010[Ω・cm]とすることが好ましい。キャリア体積抵抗率が1×10[Ω・cm]より小さいと、キャリア粒子と感光ドラム3の対向部に強い電界がかかって放電を誘発し、感光ドラム3の表面に放電跡が残って、感光ドラム3に放電跡が発生し易くなる。しかし、キャリア体積抵抗率が1×1010[Ω・cm]より大きくなると、トナーのカウンターチャージが減衰し難くなり、キャリアがポジ化し易くなるために、出力画像の白地部におけるキャリア付着が増える傾向となる。
現像装置20においては、キャリアの磁化の強さを50[Am/kg]〜70[Am/kg]とすることが望ましい。キャリアの磁化の強さが50[Am/kg]より小さいと、キャリアの現像ローラ21、31への拘束力が弱まり、感光ドラム3へのキャリア付着が増える傾向となる。しかし、キャリアの磁化の強さが70[Am/kg]より大きくなると、キャリアの磁力による搬送性が増大して、トナーにかかる機械的な力が大きくなって、トナー劣化が促進される傾向となる。
<実験の概要>
図4は白地かぶり画像及び現像性の評価用画像の説明図である。アモルファスシリコンの感光層を有する感光ドラムと2本の現像ローラを搭載した現像装置との組み合わせで、従来よりも体積抵抗が低いキャリアを用いてプロセススピード500mm/sec以上の連続画像形成を行った。そして、実験結果に基づいて、2本の現像ローラを備えた現像装置において、高い現像性を確保しつつ、白地かぶり画像不良が発生しにくい現像ローラの運転条件を求めた。評価用の実験機としては、キヤノン株式会社製複写機Image Press C7000VP(登録商標)の改造機を使用した。
図4に示すように、A4サイズの普通紙に、Duty比50%の最高濃度画像(ベタ画像)を連続出力した。そして、出力枚数の各段階において、出力画像の非画像部の白地かぶり画像不良評価、及び画像部の現像性評価を行った。
Figure 2013174778
表1に示すように、比較例1は、単一の現像ローラを搭載しており、現像ローラの周速が対ドラム周速比1.6である。a−Si感光体の表面層は、体積抵抗率が1×10[Ω・cm]以上1×1014[Ω・cm]以下で、従来のOPC感光層を有する感光ドラムに比較して高いため、現像時にキャリアから電荷が注入され易い。現像時にキャリアから電荷が注入されて現像ローラと静電像のトナーが付着しない第二領域との電位差(かぶり取りコントラスト)が低下すると、白地かぶり画像不良が発生し易くなる。しかし、プロセススピードの高速化により感光ドラムが高速回転すると、キャリアからの電荷注入時間が減少するため、キャリアからの電荷注入は抑制される。プロセススピードが500mm/sec以上であれば、体積抵抗率が1×10[Ω・cm]以上1010[Ω・cm]以下のキャリアを用いても、電荷注入を許容レベルまで抑制できると考えられる。このため、比較例1の現像装置は、プロセススピードが500mm/sec以上であれば長期にわたり白地かぶり画像不良は発生し難い。
表1に示すように、比較例2は、2本の現像ローラを搭載しており、現像ローラの周速が対ドラム周速比1.6である。現像ローラが2本の比較例2は、現像ローラが1本の比較例1に比較して、a−Si感光体を用いて500mm/sec以上のプロセススピードで画像形成を行った際の現像性に優れていた。しかし、比較例2は、比較例1に比較して、a−Si感光体を用いて、500mm/sec以上のプロセススピードで画像形成を行った際の出力画像に白地かぶり画像不良が発生し易くなった。
表1に示すように、比較例3は、比較例2において2本の現像ローラの周速が対ドラム周速比1.2である。現像ローラの周速が相対的に低い比較例3は、現像ローラの周速が相対的に高い比較例2に比較して現像性が著しく低下する。しかし、比較例2で問題となった白地かぶり画像不良は解消されていた。
表1に示すように、比較例4は、比較例2においてキャリア100%の現像剤を使用して、キャリアのみの磁気穂で感光ドラムを摺擦させた。トナーが消失して接触抵抗が大幅に低下した磁気穂で感光ドラムを摺擦させると、磁気穂からの電荷注入が増大することを確認した。
表1に示すように、実施例1は、比較例2において上流側の現像ローラの周速が対ドラム周速比1.6、下流側の現像ローラの周速が対ドラム周速比1.2である。実施例1では、下流側の現像ローラの周速を低下させることで、高い現像性を確保しつつ白地かぶり画像不良を抑制できた。
表1に示すように、実施例2は、実施例1において下流側の現像ローラの周速を可変にして、白地かぶり画像不良が抑制された範囲で下流側の現像ローラの周速をなるべく高くなるように設定した。これにより、実施例2では、白地かぶり画像不良が問題となることなく、実施例1よりも現像性を高められた。
表1に示すように、実施例3、4は、実施例2において、測定用静電像を形成して画像形成条件パラメータを取得する非画像形成時の調整モードにおいて下流側の現像ローラの周速を設定させた。これにより、実施例3、4では、白地かぶり画像不良が問題となることなく、実施例1よりも現像性を高められた。
<共通の運転条件>
比較例1〜4及び実施例1〜4では画像形成装置の以下の運転条件を揃えた。
プロセススピード(感光ドラム周速度):300〜700[mm/sec]
感光ドラム・現像ローラ最近接距離x :300[μm]
下流側現像ローラ対向位置の静電像の明部電位VL :−130[V]
下流側現像ローラ対向位置の静電像の暗部電位Vn :−480[V]
振動電圧(現像バイアス)の交流周波数 :1.5[kHz]
振動電圧(現像バイアス)の交流ピーク間電圧Vpp:1.6[kV]
振動電圧(現像バイアス)の直流電圧Vdc :−330[V]
かぶり取りコントラスト(摺擦前)ΔVs :200 [V]
現像剤初期TD比 :10 [%]
現像剤量 :500 [g]。
<被覆率>
比較例1〜3、実施例1では、二成分現像剤に対するトナー重量比率(以下TD比)を10%とした。このとき、平均トナー帯電量(以下Q/M)の実測値は、−60[μC/g]であった。
平均トナー帯電量(Q/M)は、トナー重量比(TD比)に大きく依存する。TD比が小さいほど、トナーがキャリアと摩擦できる機会が増えるため、Q/Mは増加する傾向となる。TD比が大きいほど、トナーがキャリアと摩擦できる機会が減るために、Q/Mは減少する傾向となる。しかし、TD比だけでは、キャリアの粒径や比重の影響が大きくてトナーの摩擦機会を一般化できない。そこで、実験では、キャリアを被覆するトナーの割合を表すパラメータとして、式1で表される被覆率を定義した。式1において、ρc:キャリア真密度、rc:キャリア粒径、x:TD比、ρt:トナー真密度、rt:トナー粒径である。
Figure 2013174778
(1)TD比x: 現像ローラに担持された現像剤を0.3g程度取り、水と界面活性剤(例えばヤシノミ洗剤)の混合液に混ぜ、溶融したトナーとキャリアを分離し、それぞれの重量を測定することにより求めた。
(2)キャリア真密度ρt: 乾式自動密度計(島津製作所社製 アキュピック1330)によって測定し求めた。なお、本実施例で使用したトナーの真密度ρtは1g/cm、キャリアの真密度ρcは4g/cmであった。
(3)キャリア粒径rc: 粒度分布測定機(日機装社製 マイクロトラックMT3300EX)によって体積平均粒径を測定し求めた。なお、本実施例で使用したキャリア粒径rcは40μmであった。
(4)トナー粒径rt: 精密粒度分布測定装置(ベックマン・コールター社製 Multisizer3)によって重量平均粒径を測定し求めた。なお、本実施例で使用したトナー粒径rtは6μmであった。
このように定義した被覆率を評価することで、キャリアの粒径や比重に依らずに、トナーの摩擦機会を一般化して、トナーの帯電状態を正確に推定できる。発明者の実験によると、現像装置20では、被覆率を90%より大きくすると、現像剤中の帯電不良トナーの割合が増加して、白地かぶり画像不良が発生し易くなる。また、被覆率を20%より小さくすると、平均トナー帯電量(Q/M)が高くなり過ぎてトナー/キャリア間の静電的付着力が増加し、静電像への移転を妨げて現像性が低下し易くなる。このため、被覆率の上限は90%、下限、つまりトナーを使い切れる限界は20%である。
以下の実験では、TD比=10%からトナー補給なく図4の画像の連続画像形成を行ってTD比を徐々に減少させて、被覆率を70%前後から20%前後まで低下させている。これにより、現像ローラに担持された現像剤の過酷条件として、「被覆率が20%程度まで、白地かぶり画像不良を防止し、現像性との両立ができること」を目標に設定した。
<白地かぶり画像不良の評価方法>
画像の連続出力により、現像剤のトナーは消費され、現像剤抵抗は減少し始める。そして、現像領域において、磁性キャリアを介して電荷注入が起こると、非画像部の感光体電位が現像ローラに印加している電圧のDC成分に収束するようになる。これにより、非画像部と現像ローラの電位差が減少し、白地かぶり画像不良が発生する。白地かぶり画像不良の評価は出力枚数に応じて、転写紙上の非画像部における反射濃度Drをマクベス社製の反射濃度計(SERISE1200)により測定する。一方、紙自身の反射濃度Dsを同様に測定し、最高濃度階調(255/255)の反射濃度を1.2として、かぶり濃度を以下のように求めて、以下の評価基準に従って、白地かぶり画像不良評価を行った。
白地かぶり画像濃度(%)=100×(Dr−Ds)/(1.2−Ds)
(1)白地かぶり画像濃度0.5%以下 :非常に良好(白地かぶり画像不良評価A)
(2)白地かぶり画像濃度0.6〜2.0%:許容範囲(白地かぶり画像不良評価B)
(3)白地かぶり画像濃度2.1%以上 :不良(白地かぶり画像不良評価C)
<現像性評価方法>
図5は静電像の現像性の説明図である。図6は平均トナー帯電量Q/Mを測定する装置の説明図である。静電像がトナーによって現像される際の現像性は、感光ドラム上における単位面積当りのトナー電荷量Q/Sにより表される。
図2を参照して図5に示すように、静電像がトナーによって現像されるのは、詳しくは、静電像電位と現像バイアスにより作られる電界によって、トナー電荷が静電像電位を埋めることによる。トナー電荷によって作られる電位ΔVは、理論的には次式で表される。式2の第一項はトナー層自身が周辺に作り出す電位ΔVt、第二項はトナー層と感光体の基層との間でコンデンサーの効果により作り出される電位ΔVcである。
Figure 2013174778
ここで、dt:トナー層高さ、dm:感光体の膜厚(支持体を除く総膜厚)、Q/S:単位面積当りのトナー電荷量、ε0:真空の誘電率、εt:トナー層の比誘電率、εm:感光体の比誘電率、である。
(1)感光体膜厚dm: 渦電流式膜厚計(フィッシャーインストルメンツ社製 FISCHERSCOPE MMS)によって測定し求めた。なお、実験で使用した感光体の膜厚dmは30μmであった。
(2)感光体比誘電率εm: 感光層を施した感光板を用意し、直流電圧を印加した際に流れる電流をモニターし、得られた電流曲線を時間積分することで、感光層に貯まった電荷量qを求める。前記電荷量qと電圧値Vの傾きから、感光板の静電容量Cを求め、使用した電極の面積Sから、C/Sを求める。上記方法で求めたC/Sを次式に代入することにより、比誘電率εmを求めた。なお、実験で使用した感光体の比誘電率εmは10であった。
Figure 2013174778
(3)トナー層高さdt: 超深度カラー3D形状測定顕微鏡(KEYENCE社製 VK9500)によって測定し求めた。
(4)トナー層比誘電率εt: 断面積が約2.3cmの電極間に、トナー層厚約1mmのトナーを挟み、LCRメーター(安藤電気社製 AG−4304)によって測定し求めた。なお、実験で使用したトナー層比誘電率εtは2.5であった。
(5)単位面積当りのトナー電荷量Q/S: 図6に示すように、ファラデーゲージは、軸径の異なる金属筒を同軸になるように配置した二重筒と、内筒内に更にトナーを取り入れるためのフィルターを備えている。内筒と外筒が絶縁されているために、エアー吸引により、感光体上のトナーをフィルター内に取り込むと、トナーの電荷量Qによる静電誘導を引き起こす。この誘起された電荷量をエレクトロメーター(KEITHLEY616)により測定し、内筒内のトナー重量Mで割った値を平均トナー帯電量Q/M(μC/g)とした。また、感光体上のトナーを吸引した面積を測定し、その値でトナー重量Mを割った値をM/S(mg/cm)とし、最終的に、Q/MとM/Sを掛けて、Q/Sを求めた。
図2を参照して図5に示すように、現像性が十分高い場合、現像コントラストをΔVsとすると、ΔV=ΔVsになるまで、静電像がトナーによって現像される。ここで、ΔVsは画像部の明部電位VLと現像バイアスのDC成分Vdcを用いて、次式で表される。
Figure 2013174778
一方、現像性が低い場合、ΔV<ΔVsのまま、静電像がトナーによって完全に現像されずに終了してしまう。現像性、つまりトナー電荷が静電像をどの程度埋めたかを数値化するために、式4で表される充電率を導入した。
Figure 2013174778
現像コントラストVsをトナー電荷により十分に現像できない場合、現像バイアスにおけるピーク間電圧Vppの振れなどの外乱により、外乱前後におけるトナー載り量の変化が大きくなり、画像濃度の安定性が低下する。発明者の検討によると、画像濃度の安定性を許容レベルにするためには、充電率が90%以上必要である。下記測定方法により求めたQ/Sを式4に代入して充電率を求め、以下の評価基準に従って、現像性評価を行った。
(1)充電率100% :非常に良好(現像性評価A)
(2)充電率99%〜90%:許容範囲(現像性評価B)
(3)充電率89%以下 :不良(現像性評価C)
<キャリアの体積抵抗率の測定方法>
図7はキャリアの体積抵抗率を測定するための装置の説明図である。図7に示すように、所定の速度で回転するアルミニウム製のドラム(円筒体)301にキャリア101単体を内包した現像装置601の現像ローラ201とドラム301との最近接距離(以下SDギャップ)を実機同等に設定して対向させる。そして、所定の周速でドラム301及び現像ローラ201を回転させながら、ドラム301と現像ローラ201間に電源401(NF社製 HVA4321)から、AC電圧(sin波)を印加する。このとき、sin波の周波数をSweepさせ、印加電圧に対する応答電流を計測することにより、ドラム301/現像ローラ201間のインピーダンスを測定する。なお、sin波のピーク電圧は、SDギャップ間で2×10V/cmになるように設定した。
実験では、誘電体測定システム501(ソーラトロン社製 126096W)により計測を行った。周波数を1Hzから10kHzまでSweepした際の各測定値(実部と虚部)をプロットしたコールコールプロットから、解析ソフト(ソーラトロン社製 ZView)を用いて等価回路(RCの並列回路)でフィッテングした。これにより、キャリアの抵抗成分と静電容量成分を求めた。キャリアの抵抗値、及びキャリア体積(接触面積×SDギャップ)から、キャリアの体積抵抗率(Ω・cm)を求めた。
<キャリアの磁化の強さ>
キャリアの1000/4π[kA/m]の磁界中における磁化の強さが50[Am/kg]以上70[Am/kg]以下である。
試料振動型磁力計(理研電子製 BHV−35)を用いて、1000/4π(kA/m)の外部磁場を作り、一方で磁性キャリアを円筒状のプラスチック容器にパッキングした状態に収容し、磁化モーメントを想定する。実際の試料重量から、磁化の強さ(Am/kg)を求めた。
<比較例1>
図8は単一の現像ローラを使用する現像装置の構成の説明図である。図8に示すように、比較例1は、単一の現像ローラを使用する現像装置において、現像ローラの周速が対ドラム周速比1.6に設定されている。プロセススピードを300mm/sec、500mm/sec、700mm/secとした際の、画像枚数40枚、80枚、120枚、160枚、200枚、240枚、280枚の各段階におけるTD比と被覆率の測定結果を表2に示す。
Figure 2013174778
表2に示すように、被覆率が低下する過程での白地かぶり画像不良と現像性の評価結果を表3に示す。
Figure 2013174778
表3の各枠に白地かぶり画像不良/現像性の評価結果を示す。比較例1では、現像ローラが1本ではトナー供給が間に合わないため、現像性に関しては、全てのプロセススピードにおいて、目標とする被覆率20%程度(280枚)まで、許容レベルを維持することができなかった。白地かぶり画像不良に関しては、プロセススピードが500mm/sec、700mm/secにおいて、目標とする被覆率20%程度(280枚)まで、許容レベルを維持することができた。しかし、プロセススピード300mm/secにおいては、240枚で白地かぶり画像不良が発生してしまった。
白地かぶり画像不良がプロセススピードに依存する理由は、感光体表面が現像領域にさらされる時間が短くなるために、電荷注入時間が減少するためだと考えられる。例えば、プロセススピードが300mm/secの場合、現像領域が4mm程度であることを考慮すると、感光体表面が現像領域にさらされる時間は13msであるのに対し、700mm/secの場合、同時間は5.7msになる。
以上のように、現像ローラが単数の現像装置では、長期にわたり(被覆率が20%程度に下がるまで)白地かぶり画像不良と現像性とを両立できない。
<比較例2>
図2に示すように、比較例2は、2本の現像ローラを使用する現像装置において、現像ローラの周速が対ドラム周速比1.6に設定されている。プロセススピードを300mm/sec、500mm/sec、700mm/secとした際の、画像枚数20枚、60枚、100枚、140枚、180枚、220枚の各段階におけるTD比と被覆率の測定結果を表4に示す。
Figure 2013174778
表4に示すように、被覆率が低下する過程での白地かぶり画像不良と現像性の評価結果を表5に示す。
Figure 2013174778
表5の各枠に白地かぶり画像不良/現像性の評価結果を示す。比較例2では、全てのプロセススピードにおいて、目標とする被覆率20%程度(220枚)まで、白地かぶり画像不良は許容レベルを維持することができなかった。白地かぶり画像不良の発生箇所を調べた結果、白地かぶり画像不良は、主に下流側の現像ローラで発生していることがわかった。
このことから、白地かぶり画像不良のメカニズムが次のように考えられる。2本の現像ローラを備える現像装置において、下流側の現像ローラでは、上流側の現像ローラでトナーが消費された現像剤を担持するために、現像剤の抵抗が下がっている。このため、連続画像形成に伴って現像剤のトナー量が減少し始めたとき、下流側の現像ローラでは極端に現像剤の抵抗が下がるために、電荷注入を引き起こし易くなる。これにより、非画像部の電位が現像ローラに印加している電圧のDC成分に収束するようになり、非画像部と現像ローラの電位差が減少し、白地かぶり画像不良が発生すると考えられる。
すなわち、比較例2では、下流側の現像ローラは、上流側の現像ローラでトナーを感光ドラムに供給してキャリアリッチとなった現像剤を担持しているので、現像ローラと感光ドラムの間に存在する現像剤の抵抗が低くなっている。このため、下流側の現像ローラは、上流側の現像ローラよりも感光ドラムへの電荷注入量が大きくなる。
連続画像形成を長時間継続して、現像剤のトナー量が減少し始めたとき、下流側の現像ローラでは現像剤の抵抗が下がるために、非画像部の電位が現像ローラに印加している電圧のDC成分に収束する。これにより、非画像部と現像ローラの電位差であるかぶり取りコントラスト(Vback)が減少して、白地かぶり画像不良が発生し易くなる。
一方、現像性に関しては、全てのプロセススピードにおいて、目標とする被覆率20%程度(220枚)まで、許容レベルを維持することができた。これは、1本の現像ローラでは足りなかった、感光体と現像剤(磁気穂)の接触頻度(回数・時間)や現像バイアスの印加時間を、2本の現像ローラにより補うことができるためだと考えられる。
<比較例3>
図2に示すように、比較例2は、2本の現像ローラを使用する現像装置において、現像ローラの周速が対ドラム周速比1.6に設定されている。プロセススピードを300mm/sec、500mm/sec、700mm/secとした際の、画像枚数20枚、60枚、100枚、140枚、180枚、220枚の各段階におけるTD比と被覆率の測定結果を表6に示す。
Figure 2013174778
表6に示すように、被覆率が低下する過程での白地かぶり画像不良と現像性の評価結果を表7に示す。
Figure 2013174778
表7の各枠に白地かぶり画像不良/現像性の評価結果を示す。比較例3では、全てのプロセススピードにおいて、目標とする被覆率20%程度(240枚)まで、白地かぶり画像不良は許容レベルを維持することができた。周速比を下げると白地かぶり画像不良が良化する理由は、次のように考えられる。周速比を下げると、感光体に接触して電荷注入に寄与する磁気穂の数が減るために、電荷注入が抑えられるためだと考えられる。
一方、現像性に関しては、全てのプロセススピードにおいて、目標とする被覆率20%程度(240枚)まで、許容レベルを維持することができなかった。これは、2本の現像ローラであっても、周速比を下げることによって、感光体と現像剤(磁気穂)の接触頻度(回数・時間)や現像バイアスの印加時間が減少するためだと考えられる。
以上のように、現像ローラが2本の現像装置では、上流側の現像ローラと下流側の現像ローラの周速比が同じ場合には、長期に渡り、白地かぶり画像不良と現像性を両立できないことがわかった。
<比較例4>
図9は比較例4における現像ローラを通じた電荷注入量の測定結果の説明図である。
図2に示すように、比較例4は、上流側の現像ローラと下流側の現像ローラの周速度を同一かつ可変とし、それ以外は比較例2と条件を揃えて実験を行った。以下の手順により、感光体・現像ローラの周速が、本当に電荷注入に影響を与えているのかを明確にした。
始めに、図2で示した現像剤を入れない空の現像装置20を用意し、帯電器により所望の電位(暗電位Vn)に帯電された感光ドラム3上の表面電位を現像装置直下に配置した表面電位計Sにより計測する。
次に、トナーを抜いたキャリア単体を入れた現像装置20を用意し、帯電後に、現像バイアスを印加し、感光ドラム3上の表面電位(Vs)を同様に計測する。現像バイアスにより注入された電荷は、磁気穂(キャリア単体)を介して、感光体に注入し、感光ドラム3上の表面電位を変化させる。このとき、電荷注入量をΔVとすると、式6で表される。
Figure 2013174778
図9に示すように、プロセススピードを300mm/sec、500mm/sec、700mm/secとした各条件で、現像ローラの周速比(対プロセススピード)と電荷注入量ΔVの関係を測定した。現像ローラの周速比を固定した場合、プロセススピードが速くなるに伴い、電荷注入量ΔVが減少する。これは、プロセススピードが高くなるほど、かぶり取りコントラストの低下が抑制されて白地かぶり画像不良が発生しにくくなる事実を裏付けている。また、現像ローラの周速比が速くなるに伴い、電荷注入量が増加する。これは、実施例1において、現像ローラの周速を低下させることでかぶり取りコントラストの低下が抑制されて白地かぶり画像不良が発生しにくくなる事実を裏付けている。
<実施例1>
図2に示すように、静電像形成手段の一例である帯電装置5及び露光装置6は、静電像を感光体の一例である感光ドラム3に形成する。静電像は、現像されてトナーが付着する画像部と現像されてトナーが付着しない白地部とからなる。
第一現像ローラの一例である上流側の現像ローラ21は、トナーとトナーよりも体積抵抗率が低いキャリアを有する現像剤を担持して直流電圧に交流電圧を重畳した電圧が印加された状態で現像剤の磁気ブラシを感光ドラム3に摺擦させて静電像を現像する。第二現像ローラの一例である下流側の現像ローラ31は、現像ローラ21から受け渡された現像剤を担持して直流電圧に交流電圧を重畳した電圧が印加された状態で現像剤の磁気ブラシを感光ドラム3に摺擦させて静電像を現像する。
駆動手段の一例である駆動モータ50、60は、現像ローラ21及び現像ローラ31の周速を感光ドラム3の周速よりも高い周速で回転駆動する。駆動モータ50、60は、現像ローラ31を現像ローラ21の周速よりも低い周速で回転駆動する。
実施例1は、2本の現像ローラを使用する現像装置において、上流側の現像ローラ21の周速が対ドラム周速比1.6に設定され、下流側の現像ローラ31の周速が対ドラム周速比1.2に設定されている。プロセススピードを300mm/sec、500mm/sec、700mm/secとした際の、画像枚数20枚、60枚、100枚、140枚、180枚、220枚の各段階におけるTD比と被覆率の測定結果を表8に示す。
Figure 2013174778
表8に示すように、被覆率が低下する過程での白地かぶり画像不良と現像性の評価結果を表9に示す。
Figure 2013174778
表9の各枠に白地かぶり画像不良/現像性の評価結果を示す。実施例1では、全てのプロセススピードにおいて、目標とする被覆率20%程度(240枚)まで、白地かぶり画像不良は許容レベルを維持することができた。下流側の現像ローラの周速比Srを1.2に下げることにより、電荷注入を抑制できる。これにより、白地かぶり画像不良が減少すると考えられる。
一方、現像性に関しても、全てのプロセススピードにおいて、目標とする被覆率20%程度(240枚)まで、許容レベルを維持することができた。周速比を下げても、現像性を許容レベルに維持することができた理由について説明する。本来、現像剤を受け渡される下流側の現像ローラでは、大量のトナーが静電像へ移転することはない。
なぜなら、受け渡される下流側の現像ローラでは、受け渡す上流側の現像ローラに比べて、現像剤中のトナー量も少なく、且つ、明部電位VLが既にトナー電荷で充電されているために、現像電界も低い。このため、下流側の現像ローラの周速比Srを下げても、トータルの現像性に大きな影響を与えないと考えられる。
実施例1によれば、表面層の体積抵抗率が1×10〜1×1014Ω・cm程度のa−Si感光体を周速500mm/sec以上で運転する際の白地かぶり画像不良の抑制と高い現像性とを両立できる。体積抵抗率が10〜1010Ω・cmのキャリアを含む二成分現像剤を複数の現像ローラを備える現像装置で使用する際の白地かぶり画像不良の抑制と高い現像性とを両立できる。複数の現像ローラを備える画像形成装置において、長期にわたり白地かぶり画像不良を防止しつつ高い現像性を確保できる。
そもそも、アモルファスシリコン感光体は、感光層の性質から磁気ブラシを摺擦させた状態で現像ローラに交流電圧を印加された際に、静電像の白地部に対する磁気ブラシを通じた電荷注入が従来のOPC感光体よりも顕著になる。そして、第二現像ローラの磁気ブラシは、第一現像ローラでトナーが消費されてトナー比率が低下した現像剤によって形成されるため、第一現像ローラの磁気ブラシよりもキャリアが感光体に直接接触して電界注入する確率が高い。このような状況下で、連続画像形成中に現像剤のトナー比率が低下すると、抵抗の低い磁気ブラシが感光体を直接摺擦する頻度が高まって、電荷注入が生じた際の注入電荷量も多くなる。その結果として、静電像の白地部の電位がトナーの付着を阻止できないレベルまで低下して、白地かぶりが増えてしまうと考えられている。
実施例1では、第一現像ローラに高い周速を設定して現像性を確保しつつ、第二現像ローラの周速を下げることで、感光体の単位面積当たりの「電荷注入回数×注入電荷量」を減らして、静電像の白地部の電位低下を軽減している。これにより、複数現像ローラ型の現像装置を用いた連続画像形成中に現像剤のトナー比率が低下しても、現像装置の十分な現像性を確保しつつ、出力画像の白地かぶり画像不良の発生を抑制している。
実施例1では、第一現像ローラと第二現像ローラとに感光体よりも高い周速を設定した状態で、第二現像ローラの周速を第一現像ローラの周速よりも低く設定することで、現像性を確保しつつ白地かぶり画像不良を抑制できる。
第二現像ローラの磁気ブラシは、第一現像ローラでトナーが消費されてトナー比率が低下した現像剤によって形成されるため、第一現像ローラの磁気ブラシよりもキャリアが感光体に直接接触して電界注入する確率が高い。このため、第一現像ローラに高い周速を設定して現像性を確保しつつ、第二現像ローラの周速を下げることで、感光体の単位面積当たりの「電荷注入回数×注入電荷量」が減って、現像されてトナーが付着しない白地部の電位が低下しにくくなる。
<実施例2>
図2に示すように、実施例2では、2本の現像ローラを使用する現像装置において、実施例1を起点として、上流側の現像ローラと下流側の現像ローラの周速とを共に可変に設定して、現像性と白地かぶり画像不良が許容範囲となる組み合わせを求めた。長期にわたり、白地かぶり画像不良と現像性を両立させるために、白地かぶり画像不良の発生箇所である現像剤を受け渡される下流側の現像ローラの周速比Srを可変させて検討を行った。
制御手段の一例である制御部702は、現像ローラ31に担持される現像剤のトナー比率が低くなるほど現像ローラ31の周速が低くなるように、現像ローラ31の周速を可変に制御する。
最初に、上流側の現像ローラの周速比Vtを1.6に設定して、下流側の現像ローラの周速比Vrを0.8〜1.6の範囲で変化させて、実施例1と同様に、白地かぶり画像不良と現像性とを評価した。評価結果を表10に示す。表10中、目標とする被覆率20%程度まで許容レベルを維持できたものを「○」、維持できなかったものを「×」とした。
Figure 2013174778
表10に示すように、下流側の現像ローラの周速比SrをStより小さく設定することにより、白地かぶり画像不良は許容レベルを維持することができた。一方、現像性は、下流側の現像ローラの周速比Srを1.0以下にすると、許容レベルを維持できないことがわかった。
次に、上流側の現像ローラの周速比Stと下流側の現像ローラの周速比Srとのいくつかの組み合わせについて、現像性と白地かぶり画像不良が許容範囲となる組み合わせを求めた。表11の組み合わせに対応する各枠において、白地かぶり画像不良/現像性の評価結果を示す。
Figure 2013174778
以上より、白地かぶり画像不良を防止しつつ現像性を確保するには、下流側の現像ローラの周速Vr(mm/sec)、感光ドラムの周速Vd(mm/sec)、上流側の現像ローラの周速Vt(mm/sec)を用いて、以下の条件を満たす必要がある。
(1)下流側の現像ローラの対感光ドラム周速比Sr(=Vr/Vd)が、上流側の現像ローラの対感光ドラム周速比St(=Vt/Vd)より小さい。
(2)下流側の現像ローラの周速Vrが感光ドラムの周速Vdより高く設定される。
<キャリア付着の検討>
図10は現像領域の磁気ブラシの模式図である。感光ドラムの周速と下流側の現像ローラの周速とが等しい場合、すなわち、周速比Srが1.0のとき、出力画像におけるキャリア付着が大幅に増加することが判明した。また、周速比Srが1.0のときのキャリア付着現象は、感光ドラムの周速(=下流側現像ローラの周速)が高いほど顕著であることが判明した。
図10に示すように、下流側の現像ローラ31の周速が速まると、遠心力の増加により、感光ドラム3へのキャリア付着が増加し易い。しかし、遠心力により付着したキャリアは、静電的に付着した場合に比べて、付着力が弱いために、感光ドラム3との周速差(Vr−Vd)を付ければ、追い越していく磁気ブラシの磁気穂に捕捉されて回収されると考えられる。
しかし、下流側の現像ローラの対感光ドラム周速比Srが1.0の場合、周速差が無いために、回収ができず、遠心力により付着したキャリアは、そのまま感光ドラム3の表面に残留してしまって、キャリア付着が悪化すると考えられる。発明者の検討によると、キャリア付着を許容レベルにするためには、下流側の現像ローラの対感光ドラム周速比Srは、1.1以上に設定する必要があることが判明した。
一方、下流側の現像ローラの対感光ドラム周速比Srを大きく設定すると、キャリア劣化が促進されることが判明した。
図10に示すように、下流側の現像ローラ31では、上流側の現像ローラ21で現像に消費された分、キャリアを被覆するトナーが減少している。このため、磁気穂のキャリアと感光ドラム3とが直接摺擦する比率が高く、キャリアのコート剥れを引き起こし易いと考えられる。発明者の検討によると、キャリア劣化を許容レベルにするためには、Srは1.5以下に設定する必要があることが判明した。
以上より、下流側の現像ローラの対感光ドラム周速比Srは1.1以上1.5以下に設定することにより、プロセススピードの高速化によるキャリア付着及びキャリア劣化の改善がなされて好ましい。
なお、下流側の現像ローラ31の磁気穂のキャリアのトナーによる被覆率を高めるために、初期のトナー量を増加させる、またはトナー補給回数を増加させることが考えられる。これにより、下流側の現像ローラに担持された現像剤の抵抗が下がり過ぎないように管理することが可能である。しかし、初期のトナー量を増加させれば、キャリアとの摩擦帯電機会が減って、平均トナー帯電量Q/Mが低下するため、これによる白地かぶり画像不良が初期から発生し易くなる。また、トナー補給回数を増加させれば、補給時に平均トナー帯電量Q/Mが低下して白地かぶり画像不良が発生し易くなる。また、トナー消費量が増えると、当然ながらコストアップにもつながり、ユーザーへの負担になりかねない。画像形成で消費されるトナー量を超えた補給がされると、トナーを無駄に廃棄することになり、環境の観点からも好ましくない。
<実施例3>
図11は実施例3における現像装置の構成の説明図である。図12は実施例3の制御のフローチャートである。図13は実施例3の制御で用いる検出用静電像の説明図である。図14は検出用静電像の検出位置の説明図である。図15は下流側の現像ローラの周速比と検出用静電像の検出電位差の関係の説明図である。図16はTD比と周速比を決定する直線の傾きの関係の説明図である。
実施例3では、40枚の画像形成ごとに連続画像形成を中断して調整モードを実行してかぶり取りコントラストVbackを検出して下流側の現像ローラの周速Vrを調整する。これにより、長期にわたり白地かぶり画像不良を防止し、更に現像性を高めることができる。
図11に示すように、実施例3の現像装置20Bは、電位検出手段の一例である検出部701は、現像ローラ31の磁気ブラシが摺擦した感光ドラム3の表面の電位情報を検出する。制御手段の一例である制御部702は、白地部の電位の絶対値が小さくなるほど現像ローラ31の周速が低くなるように、感光ドラム3の表面の電位情報に基づいて現像ローラ31の周速を設定する。制御部702は、非画像形成時に、設定モードを実行する。設定モードでは、感光ドラム3の回転方向に画像部を挟んで白地部を配置した測定用静電像を形成し、画像部に続いて現像ローラ31の磁気ブラシが摺擦した白地部を検出して現像ローラ31の周速を設定する。
現像装置20Bは、現像ローラ31と感光ドラム3の最近接位置より、感光ドラム3の回転方向における下流側で感光ドラム3の表面電位を検知する検出部701を備えている。
検出部701は、現像剤を受け渡される下流側の現像ローラ31と感光ドラム3の最近接位置より、感光ドラム3の表面の進行方向下流側の感光ドラム表面電位を検出するための非接触電位計である。検出部701は、感光ドラム3の表面電位を検出し、その検出信号を制御部702へ出力する。
図11を参照して図12に示すように、制御部702は、画像形成ジョブを受信すると画像形成を開始する(S11)。
制御部702は、下流側の現像スリーブ31の周速の調整後にカウント開始した画像形成枚数が40枚に達すると(S12のYES)、図13に示すように、感光ドラム3に露光装置6の最大出力を用いた検出用静電像Qtestを形成する(S13)。
図14に示すように、静電像Qtestは、現像装置20Bで現像される際に、上流側の現像スリーブ21からトナーを最大限に奪って現像スリーブ21に担持された現像剤のトナー比率を低下させて現像剤の抵抗値を低下させる。
抵抗値が低下した現像剤は、現像スリーブ21から現像スリーブ31に受け渡されて、現像スリーブ31に形成された抵抗値の低い磁気穂が感光ドラム3を摺擦する。上流側の現像スリーブ21において静電像Qtestを摺擦した現像剤で形成された磁気穂は、上流側の現像スリーブ21が静電像Qtest以前に感光ドラムを摺擦した現像剤で形成された磁気穂よりも抵抗値が低くなる。
図5に示すように、その結果、静電像Qtestの前後で感光ドラム3の暗部電位Vnを測定すると、静電像Qtestの現像に起因する現像剤の抵抗値の減少量に応じた電位差ΔVrが検出される。
制御部702は、検出部701を用いて検出用静電像Qtestの前後の暗部電位Vnを検出して電位差ΔVrを測定する(S14)。
制御部702は、予め設定された対ドラム周速比Srと電位差ΔVrのルックアップテーブルを電位差ΔVrで参照して、下流側の現像スリーブ31の対ドラム周速比Srを決定する(S15)。
制御部702は、対ドラム周速比Srと感光ドラム3の周速Vdとから下流側の現像スリーブ31の周速Vrを決定して、駆動モータ60へ制御信号を出力する(S16)。
制御部702は、下流側の現像スリーブ31の周速Vrを変更して画像形成を継続する(S11)、画像形成ジョブが終了すると(S12のNO→S17のYES)、画像形成を終了する。
図13に示すように、検出用静電像Qtestは、非画像部と画像部(ベタ画像)から成る。
図5に示すように、検出用静電像Qtestがトナーで現像されると、画像部の電位は現像されたトナーによって作られる電位ΔV分増加する。
検出用静電像Qtestの前後で検出部701により観測される感光ドラム表面電位は異なっている。検出用静電像Qtest後の非画像部の電位は、検出用静電像Qtest前の暗部電位Vnに対して、ΔVr分変化する。電位差ΔVrは、下流側の現像ローラ31で発生した電荷注入によるかぶり取りコントラストVbackの変化量を表している。
図14に示すように、検出用静電像Qtestは、感光ドラム3の周速Vdで移動するため、感光ドラム3と現像ローラ21、31との最近接位置Dt、Drを結ぶ距離Ldを進むために感光ドラム3が要する時間tdは、次式で表される。
Figure 2013174778
一方、現像剤が、現像ローラ21、31と感光ドラム3の最近接位置Pt、Pr間を進むために要する時間tpは、次式で表される。次式中、距離Ltは、上流側のマグネット部材22の受け渡し極位置MtとPt間の距離である。距離Lrは、下流側のマグネット部材32の受け渡し極位置MrとPr間の距離である。
Figure 2013174778
tdに比べてtpが小さい場合、上流側の現像ローラ21においてトナーを消費した現像剤が、下流側の現像ローラ上の位置Prに到達する時には、対向する感光ドラム3の電位は、検出用静電像Qtestが通過した後の非画像部になる。このため、電荷注入により、検出用静電像Qtestの前後で非画像部の非画像の電位がΔVr変化する。
tdに比べてtpが大きい場合、上流側の現像ローラ21においてトナーを消費した現像剤が、下流側の現像ローラ上の位置Prに到達する時には、対向する感光ドラム3の電位は、検出用静電像Qtestが通過する前の非画像部になる。このため、電荷注入により、検出用静電像Qtestの前後で非画像部の非画像の電位がΔVr変化する。
したがって、検出部701が検出した検出用静電像Qtest以前の非画像部の表面電位と検出用静電像Qtest以後の非画像部の表面電位とから差分の電位差ΔVrを求めることができる。暗部電位Vn(−480V)は、現像ローラ電位Vdc(−330V)に収束するように注入するので、ΔVrが負の場合はない。
ΔVr=|Vn(電荷注入有り)−Vn(電荷注入無し)| ≧ 0
なお、本実施例の現像剤では、トナーの消費によって現像剤の抵抗値が大きく低下するため、検出部701は、電位が低下した一方の側の電位だけを検出して、電位が低下していない側の電位は、メモリに格納した基準電位に置き換えてもよい。所定の基準電位と検出部701の検出電位の差分として電位差ΔVrを求めることができる。
図15に示すように、電位差ΔVrは、下流側の現像ローラ31の対ドラム周速比Srに対して傾きγを有する比例関係にあるため、周速比Srを下げるほどかぶり取り電圧Vbackの低下は小さくて済む。傾きγは、上述した被覆率、すなわち現像剤のTD比に依存するため、図16に示すように、傾きγとTD比の関係をルックアップテーブルに設定しておくことができる。
制御部702は、現像装置20で実測されたTD比で図16のルックアップテーブルを参照して傾きγを決定し、傾きγから、検出された電位差ΔVrが所望の電位以下(実施例3においては、5V以下に設定)になるような対ドラム周速比Srを決定する。駆動モータ60は、制御部702により最適化された周速により、調整モードの後、次の40枚のプリントをスタートさせる。調整モードは、40枚のプリント毎に実行される。
上流側の現像ローラの周速比Vtを1.6に設定して、実施例1と同様にトナー補給を停止した状態で、下流側の現像ローラの周速比Vrを調整モードにより0.8〜1.6の範囲で変化させた。画像枚数40枚、80枚、120枚、160枚、200枚、240枚の調整モードで設定された下流側の現像ローラの周速比Vrを実施例1と対比して表12に示す。なお、プロセススピードは700mm/secで検討を行った。
Figure 2013174778
表12に示すように、実施例1が常に対ドラム周速比Srを1.2で固定したのに対し、実施例3では、調整モードを実行することで、TD比の高い200枚までの範囲では実施例1よりも高い対ドラム周速比Srが設定された。そして、画像枚数40枚、80枚、120枚、160枚、200枚、240枚の調整モードの直後の出力画像について、実施例1と同様に、白地かぶり画像不良と現像性とを評価した。評価結果を表13に示す。表13の各枠において、白地かぶり画像不良/現像性の2つの評価結果を示している。
Figure 2013174778
表13に示すように、実施例3では、所定の画像枚数毎に下流側の現像ローラ31を最適な対ドラム周速比Srに制御して、下流側の現像ローラ31の周速Vrを必要以上に落とすことがないため、長期にわたり高い現像性を維持することができる。調整モードにより、連続プリントに限らず、環境や経時変化も含め、長期にわたり白地かぶり画像不良を防止し、現像性との両立が可能になる。
なお、調整モードは、連続画像形成中の紙間に限らず、非画像形成時であれば、画像形成ジョブごとの前回転工程や後回転工程で実行しても構わない。
<実施例4>
図17は実施例4における現像装置の構成の説明図である。図18は実施例4の制御のフローチャートである。図19は検出用静電像を挟む区間における検出電流の説明図である。図20は下流側の現像ローラの周速比と検出用静電像の検出電流差の関係の説明図である。
実施例4では、40枚の画像形成ごとに連続画像形成を中断して調整モードを実行して下流側の現像ローラに流れる電流を検出して下流側の現像ローラの周速Vrを調整する。これにより、長期にわたり白地かぶり画像不良を防止し、更に現像性を高めることができる。
図17に示すように、実施例4の現像装置20Cは、電流検出手段の一例である検出部801は、現像ローラ31と感光ドラム3の間に流れる電流に応じた電流情報を検出する。制御部802は、現像ローラ31の磁気ブラシが静電像の白地部を摺擦する際に現像ローラ31を流れる直流電流が小さくなるほど現像ローラ31の周速が低くなるように、電流情報に基づいて現像ローラ31の周速を設定する。
現像装置20Cは、現像ローラ31と発信装置40の間に電流を検出する検出部801を備えている。検出部801は、既知の抵抗を直列に配置し、抵抗の両端の電圧低下量を電圧計で測定して電流を検出する電流検出回路である。検出部801は、現像ローラ31に流れる電流を検出し、その検出信号を制御部802へ出力する。
図17を参照して図18に示すように、制御部802は、画像形成ジョブを受信すると画像形成を開始する(S21)。
制御部802は、下流側の現像スリーブ31の周速の調整後にカウント開始した画像形成枚数が40枚に達すると(S22のYES)、図13に示すように、感光ドラム3に露光装置6の最大出力を用いた検出用静電像Qtestを形成する(S23)。
図19に示すように、静電像Qtestの前後で下流側の現像ローラ31に流れる電流を測定すると、静電像Qtestの現像に起因する現像剤の抵抗値の減少量に応じた電流差ΔIrが検出される。
制御部802は、検出部801を用いて検出用静電像Qtestの前後で現像ローラ31に流れる電流を検出して電位差ΔIrを測定する(S24)。
制御部802は、予め設定された対ドラム周速比Srと電流差ΔIrのルックアップテーブルを電流差ΔIrで参照して、下流側の現像スリーブ31の対ドラム周速比Srを決定する(S25)。
制御部802は、下流側の現像スリーブ31の周速Vrを変更して(S26)画像形成を継続し(S21)、画像形成ジョブが終了すると(S27のYES)、画像形成を終了する。
図13に示すように、検出用静電像Qtestは、非画像部と画像部(ベタ画像)から成る。
図5に示すように、検出用静電像Qtestの前後では、上述したように、かぶり取りコントラストVbackが異なるため、かぶり取りコントラストVbackによって下流側の帯電ローラ31に流れる電流は、図19に示すように異なっている。検出用静電像Qtestの通過後の非画像部で検出される電流は、検出用静電像Qtestが来る前の非画像部で検出される電流に比較して、磁気穂を通じた電荷注入量の差によって、電流差ΔIrだけ小さくなる。
図20に示すように、電流差ΔIrは、下流側の現像ローラ31の対ドラム周速比Srに対して傾きγを有する比例関係にあるため、周速比Srを下げるほどかぶり取り電圧Vbackの低下は小さくて済む。傾きγは、上述した被覆率、すなわち現像剤のTD比に依存するため、実施例3と同様に、傾きγとTD比の関係をルックアップテーブルに設定しておくことができる。制御部802は、現像装置20Cで実測されたTD比に基づいて傾きγを決定し、傾きγから、検出された電流差ΔIrが所望の電流以下になるような対ドラム周速比Srを決定する。
上流側の現像ローラの周速比Vtを1.6に設定して、実施例1と同様にトナー補給を停止した状態で、下流側の現像ローラの周速比Vrを調整モードにより0.8〜1.6の範囲で変化させた。画像枚数40枚、80枚、120枚、160枚、200枚、240枚の調整モードで設定された下流側の現像ローラの周速比Vrを実施例1と対比して表14に示す。なお、プロセススピードは700mm/secで検討を行った。
Figure 2013174778
表14に示すように、実施例1が常に対ドラム周速比Srを1.2で固定したのに対し、実施例4では、調整モードを実行することで、TD比の高い範囲では実施例1よりも高い対ドラム周速比Srが設定された。そして、画像枚数40枚、80枚、120枚、160枚、200枚、240枚の調整モードの直後の出力画像について、実施例1と同様に、白地かぶり画像不良と現像性とを評価した。評価結果を表15に示す。表15の各枠において、白地かぶり画像不良/現像性の2つの評価結果を示している。
Figure 2013174778
表15に示すように、実施例4では、調整モードによって下流側の現像ローラ31の対ドラム周速比Srを最適に制御して、下流側の現像ローラ31の周速Vrを必要以上に落とすことがないため、長期にわたり高い現像性を維持できる。
<実施例5>
図2に示すように、実施例5では、現像装置20内の現像剤のトナー比率が低下するほど、下流側の現像ローラ21の周速Vrを低下させる。制御部702は、TD比センサ37の出力情報から現像装置20内の現像剤のトナー比率を演算する。
トナー比率検出手段の一例であるTD比センサ37は、現像ローラ31に担持される前の現像剤のトナー比率情報を検出する。制御部702は、現像ローラ31に担持される前の現像剤のトナー比率が低いほど現像ローラ31の周速が低くなるように、トナー比率情報に基づいて駆動モータ60を制御する。
制御部702は、現像装置20で実測されたTD比を用いて、電位差ΔVrと対ドラム現像ローラ周速比Srとの比例関係の傾きγ(図16)を決定する。制御部702は、傾きγに対応するテーブルを作成して、図15に示すように、電位差ΔVrが所望の電位以下になってかぶり取りコントラストを十分に確保できる対ドラム現像ローラ周速比Srを決定する。駆動モータ60は、制御部702により最適化された周速により、現像ローラ21、31を回転駆動する。
制御部702は、上流側の現像ローラの周速比Vtを1.6に設定して、実施例1と同様に、下流側の現像ローラの周速比Vrを、現像剤のトナー比率の実測値に応じて1.1〜1.6の範囲で変化させた。
<実施例6>
実施例1〜5では、現像ローラ21、31の回転方向が感光ドラム3の対向面と同一方向となるウイズ回転であった。しかし、本発明は、ウイズ回転には限定されない。現像ローラ21、31の回転方向が感光ドラム3の対向面と反対方向となるカウンタ回転の場合でも実施できる。
実施例6の画像形成装置として、図2の(a)において感光ドラム3の回転方向が逆の場合を考える。この場合、トナー像の一次転写部は、現像ローラ21の上方に配置され、一次転写部と現像ローラ21との間に光学式センサKSが配置されることになる。実施例6の画像形成装置は、実施例1と同様、現像剤を受け渡す側の現像ローラ21の周速度を、現像剤を受け渡される側の現像ローラ31の周速度よりも高く設定することで、現像性を高く保ちつつ画像の白地部のかぶりトナーを軽減することができる。トナーリッチな磁気ブラシで現像を行う現像ローラ21に高い周速度を設定して現像性を確保するとともに、トナーが消費されて抵抗値が低下した磁気ブラシで現像を行う現像ローラ31に低い周速度を設定して、かぶり取りコントラストの低下を抑制する。
実施例6の画像形成装置では、現像ローラ21、31と感光ドラム3の相対速度が高いため、現像ローラ21、31の周速度が感光ドラム3周速度より低くても実施例1よりも高い現像性を確保できる。したがって、駆動手段の一例である駆動モータ50、60は、現像ローラ21及び現像ローラ31と感光ドラム3とを対向部において、逆方向に移動させるとともに、現像ローラ21及び現像ローラ31を感光ドラム3よりも低い周速度で回転駆動する。加えて、駆動モータ50、60は、現像ローラ31を現像ローラ21の周速よりも低い周速で回転駆動する。
3 感光ドラム、5 帯電装置、6 露光装置、7 中間転写ベルト
10 ドラムクリーニング装置、20 現像装置
21 上流側の現像ローラ、22 上流側のマグネット部材
23 現像スクリュー、27 現像容器、30 トナー補給部
31 下流側の現像ローラ、32 下流側のマグネット部材
33 攪拌スクリュー、37 TD比センサ、40 現像電源
50、60 駆動モータ、702、802 制御部、KS 光学式センサ

Claims (12)

  1. 感光体と、
    静電像を前記感光体に形成する静電像形成手段と、
    トナーとトナーよりも体積抵抗率が低いキャリアを有する現像剤を担持して直流電圧に交流電圧を重畳した電圧が印加された状態で現像剤の磁気ブラシを前記感光体に摺擦させることにより、前記静電像を現像する第一現像ローラと、
    前記第一現像ローラから受け渡された現像剤を担持して直流電圧に交流電圧を重畳した電圧が印加された状態で現像剤の磁気ブラシを前記感光体に摺擦させることにより、前記静電像を現像する第二現像ローラと、
    前記第一現像ローラ及び前記第二現像ローラの周速を前記感光体の周速よりも高い周速で回転駆動するとともに、前記第二現像ローラを前記第一現像ローラの周速よりも低い周速で回転駆動する駆動手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第二現像ローラに担持される現像剤のトナー比率が低くなるほど前記第二現像ローラの周速が低くなるように、前記第二現像ローラの周速を可変に制御する制御手段を備えることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記静電像は、現像されてトナーが付着する画像部と現像されてトナーが付着しない白地部とからなり、
    前記第二現像ローラの磁気ブラシが摺擦した前記感光体の表面の電位情報を検出する電位検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記白地部の電位の絶対値が小さくなるほど前記第二現像ローラの周速が低くなるように、前記電位情報に基づいて前記第二現像ローラの周速を設定することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記第二現像ローラと前記感光体の間に流れる電流に応じた電流情報を検出する電流検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記第二現像ローラの磁気ブラシが前記白地部を摺擦する際に前記第二現像ローラを流れる直流電流が大きくなるほど前記第二現像ローラの周速が低くなるように、前記電流情報に基づいて前記第二現像ローラの周速を設定することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、非画像形成時に、前記感光体の回転方向に前記画像部を挟んで前記白地部を配置した測定用静電像を形成し、前記画像部に続いて前記第二現像ローラの磁気ブラシが摺擦した前記白地部を検出して前記第二現像ローラの周速を設定する設定モードを実行することを特徴とする請求項3又は4に記載の画像形成装置。
  6. 前記第一現像ローラに担持される前の現像剤のトナー比率情報を検出するトナー比率検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記第一現像ローラに担持される前の現像剤のトナー比率が低いほど前記第二現像ローラの周速が低くなるように、前記トナー比率情報に基づいて前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  7. 前記第一現像ローラの周速をVr[mm/sec]とし、前記第二現像ローラの周速をVt[mm/sec]とし、前記感光体の周速をVd[mm/sec]として、Sr=Vr/Vd、St=Vt/Vdと定義するとき、
    1.1<Sr<St<1.5
    であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. キャリアの1000/4π[kA/m]の磁界中における磁化の強さが50[Am/kg]以上70[Am/kg]以下であることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. トナーの粒径をrt[μm]とし、トナーの真密度をρt[g/cm]とし、キャリアの粒径をrc[μm]とし、真密度をρc[g/cm]とし、現像剤に占めるトナーの重量比率をx[%]、被覆率をSとして、被覆率を次式のように定義するとき、
    Figure 2013174778
    20%≦S≦90%
    であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記感光体は、感光層がアモルファスシリコンで形成されて周速が500mm/sec以上であって、
    前記キャリアの体積抵抗率が1×10[Ω・cm]以上1×1010[Ω・cm]以下であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記感光体は、表面層の体積抵抗率が1×10[Ω・cm]以上1×1014[Ω・cm]以下で周速が500mm/sec以上であって、
    前記キャリアの体積抵抗率が1×10[Ω・cm]以上1×1010[Ω・cm]以下であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  12. 感光体と、
    静電像を前記感光体に形成する静電像形成手段と、
    トナーとトナーよりも体積抵抗率が低いキャリアを有する現像剤を担持して直流電圧に交流電圧を重畳した電圧が印加された状態で現像剤の磁気ブラシを前記感光体に摺擦させることにより、前記静電像を現像する第一現像ローラと、
    前記第一現像ローラから受け渡された現像剤を担持して直流電圧に交流電圧を重畳した電圧が印加された状態で現像剤の磁気ブラシを前記感光体に摺擦させることにより、前記静電像を現像する第二現像ローラと、
    前記第一現像ローラ及び前記第二現像ローラと前記感光体が対向部において、逆方向に移動するとともに、前記第二現像ローラを前記第一現像ローラの周速よりも低い周速で回転駆動する駆動手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
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