JP2011027931A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】通常の画像形成に用いられる静電像の形成条件、現像条件を大きく変更しなくても、帯電量(Q/M)が不適正な現像剤を効率的に非画像形成時の感光体へ排出できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】2000枚の画像形成ごとに連続画像形成を中断して、現像剤排出モードの制御を実行し、現像装置4a内のトナーを現像スリーブ41に担持させて電気的に感光ドラム1aへ移転させ、クリーニング装置6aのクリーニング幅一杯の排出トナー帯を形成する。排出トナー帯は、一次転写ローラ5aに負極性の電圧を印加して中間転写ベルト11への一次転写を避けてクリーニング装置6aにて回収される。現像剤排出モードでは、現像コントラストを通常画像形成時よりも高めるとともに、現像スリーブ41の周速度を通常画像形成時よりも大幅に低下させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、現像装置内の劣化現像剤を非画像形成時の感光体へ移転させる画像形成装置、詳しくは、現像装置内の帯電量が不適正な現像剤をより多く感光体へ移転させる制御に関する。
トナーとキャリアを含む二成分現像剤を現像剤担持体に担持させて、感光体に形成された静電像を現像する画像形成装置が広く用いられている。二成分現像剤を用いる現像装置では、使用された分のトナーを補給装置から補給する一方で、現像装置内でトナーとキャリアを攪拌しつつ循環させて、トナーとキャリアを逆極性に摩擦帯電させている。このため、トナー消費量が少ない画像形成が連続すると、現像装置内のトナーの滞在時間が伸びて攪拌を受ける時間が長くなり、その結果、トナーが劣化して転写不良、かぶり画像等の問題が発生し易くなる。
このため、トナー消費量が少ない画像形成が連続した場合には、現像装置内の劣化トナーを減らすために、非画像形成時の感光体へ現像剤担持体から現像剤を電気的に移転させる現像剤排出モードを実行させている(特許文献1)。
特許文献1では、画像形成後の後回転のタイミングで、必要な排出量に応じた回転方向長さのトナー帯の静電像を形成し、通常画像形成時と同じ現像条件を適用して、通常画像形成時と同じ現像コントラストによりトナー帯を形成している。
しかし、通常画像形成時と同じ現像コントラストを用いて現像剤排出モードのトナー帯を形成した場合、劣化して帯電量が不適正になったトナーを十分に排出できない場合がある。図7に示すように、帯電量が不適正な劣化トナー(領域A、C)は、通常画像形成時と同じ現像コントラストでは、帯電量が適正な正常なトナー(領域B)に比較して、現像剤担持体から感光体へ移転しにくいからである。
ところで、通常画像形成時と同じ現像コントラストで帯電量(Q/M)が適正なトナーが優先的に消費されて、帯電量(Q/M)が不適正なトナーが現像装置内に増えてくる現象は、いわゆる選択現像の問題として知られている。そして、このような選択現像を軽減するために、帯電量が不適正なトナーを現像剤担持体から感光体へ効率的に移転させる方法が種々提案されている(特許文献2、3)。
特許文献2では、現像剤担持体に印加される交流電圧の周波数を高めて感光体に帯電量が不適正なトナーを排出している。特許文献3では、通常画像形成時とは逆極性の現像コントラストを用いて感光体に帯電量が不適正なトナーを排出している。
特開平8−314253号公報 特開2001−242688号公報 特開2004−333709号公報
しかし、特許文献2に示されるように現像剤担持体に印加される交流電圧の周波数を高めて現像剤排出モードを実行した場合、帯電量が不適正なトナーの排出が十分に行われないことが判明した。その結果、連続画像形成に伴って現像装置内の現像剤に占める帯電量が不適正なトナーの割合が次第に高まって、出力画像の品質低下が起こることが判明した。また、通常の画像形成で用いられない周波数の交流電圧を出力する専用の電源が必要となることも好ましくない。
また、交流電圧条件に関して言えば、通常の画像形成で用いられない大きな振幅の交流電圧を用いることも考えられる。しかし、二成分現像剤の場合、大きな振幅の交流電圧を用いると、帯電量が不適正なトナーが感光体に移転し易くなる一方で、キャリアが感光体へ移転してキズを付けるという新たな問題が発生する。
また、特許文献3に示されるように通常画像形成時とは逆極性の現像コントラストを用いて現像剤排出モードを実行した場合、通常の帯電極性で帯電量(Q/M)が高過ぎるトナーを排出できない。また、二成分現像剤の場合、トナーと逆極性に帯電するキャリアが感光体へ移転する可能性が高まるため好ましくない。
本発明は、通常の画像形成に用いられる静電像の形成条件、現像条件を大きく変更しなくても、帯電量(Q/M)が不適正な現像剤を効率的に非画像形成時の感光体へ排出できる画像形成装置を提供することを目的としている。
本発明の画像形成装置は、感光体と、前記感光体を所定電位に帯電させる帯電手段と、帯電した前記感光体を露光して静電像を形成する露光手段と、回転する現像剤担持体に現像剤を担持させて前記静電像を現像する現像装置と、回転速度を切り替え可能に前記現像剤担持体を駆動する駆動手段とを有するものである。そして、前記駆動手段を制御して画像形成時よりも前記現像剤担持体の回転速度を低くした状態で、非画像形成時の前記感光体へ前記現像剤担持体から現像剤を移転させる現像剤排出モードを実行する制御手段を備える。
本発明の画像形成装置では、画像形成時の現像剤担持体の回転速度では、感光体との対向間隔を通過する時間が短か過ぎて感光体へ移転できなかった「帯電量が不適正なトナー」が感光体へ移転できるようになる。「帯電量が適正なトナー」が移転した後に遅れて現像剤担持体を離脱して感光体へ移転する傾向がある「帯電量が不適正なトナー」に対して、高い現像コントラストを持った感光体面を対向できる。
従って、通常の画像形成に用いられる静電像の形成条件、現像条件を大きく変更しなくても、帯電量(Q/M)が不適正な現像剤を効率的に非画像形成時の感光体へ排出できる。
画像形成装置の構成の説明図である。 現像装置の構成の説明図である。 ブランクパルス交流電圧の説明図である。 画像濃度制御で用いるパッチ画像の説明図である。 パッチ画像を形成する際の基準パッチ潜像の説明図である。 現像プロセスの説明図である。 帯電量が不適正なトナーの説明図である。 連続画像形成の前後におけるトナーの帯電量分布の比較図である。 比較例の現像剤排出モードの制御のフローチャートである。 比較例におけるトナーの帯電量の変化の説明図である。 実施例1におけるトナーの帯電量の変化の説明図である。 現像スリーブの周速度を低下させる効果の説明図である。 実施例2の現像剤排出モードで用いる交流電圧の説明図である。 実施例2におけるトナーの帯電量の変化の説明図である。 実施例3におけるトナーの帯電量の変化の説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。本発明は、現像剤排出モードで現像剤担持体の回転速度が画像形成時よりも低下する限りにおいて、実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。
従って、一成分型現像剤/二成分現像剤、タンデム型/1ドラム型、中間転写型/直接転写型の区別無く実施できる。本実施形態では、トナー像の形成/転写に係る主要部のみを説明するが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途で実施できる。
なお、特許文献1〜3に示される画像形成装置の一般的な事項については、図示を省略して重複する説明を省略する。
<画像形成装置>
図1は画像形成装置の構成の説明図である。
図1に示すように、画像形成装置100は、中間転写ベルト11に沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdを配列したタンデム型中間転写方式のフルカラープリンタである。
画像形成部Paでは、感光ドラム1aにイエロートナー像が形成されて中間転写ベルト11に一次転写される。画像形成部Pbでは、感光ドラム1bにマゼンタトナー像が形成されて中間転写ベルト11のイエロートナー像に重ねて一次転写される。画像形成部Pc、Pdでは、それぞれ感光ドラム1c、1dにシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて同様に中間転写ベルト11に順次重ねて一次転写される。
中間転写ベルト11に一次転写された四色のトナー像は、二次転写部T2へ搬送されて記録材Pへ一括二次転写される。四色のトナー像を二次転写された記録材Pは、定着装置9で加熱加圧を受けて表面にトナー像を定着された後に、機体外部へ排出される。
中間転写ベルト11は、テンションローラ12、駆動ローラ13、及び対向ローラ14に掛け渡して支持され、駆動ローラ13に駆動されて所定のプロセススピードで矢印R2方向に回転する。
記録材カセット10から引き出された記録材Pは、分離ローラ15で1枚ずつに分離して、レジストローラ16へ送り出される。レジストローラ16は、停止状態で記録材Pを受け入れて待機させ、中間転写ベルト11のトナー像にタイミングを合わせて記録材Pを二次転写部T2へ送り込む。
二次転写ローラ17は、対向ローラ14に支持された中間転写ベルト11に当接して二次転写部T2を形成する。二次転写ローラ17に正極性の直流電圧が印加されることによって、負極性に帯電して中間転写ベルト11に担持されたトナー像が記録材Pへ二次転写される。
画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdは、現像装置4a、4b、4c、4dで用いるトナーの色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと異なる以外は、実質的にほぼ同一に構成される。以下では、画像形成部Paについて説明し、画像形成部Pb、Pc、Pdについては、画像形成部Paの構成部材に付した符号末尾のaをb、c、dに読み替えて説明されるものとする。
画像形成部Paは、感光ドラム1aの周囲に、帯電ローラ2a、露光装置3a、現像装置4a、一次転写ローラ5a、クリーニング装置6aを配置している。感光ドラム1aは、アルミニウムシリンダの外周面に負極性の帯電極性を持たせた感光層が形成され、所定のプロセススピードで矢印R1方向に回転する。
帯電ローラ(帯電手段)2aは、感光ドラム(感光体)1aに当接して従動回転し、直流電圧に交流電圧を重畳した振動電圧を印加されて感光ドラム1aの表面を一様な負極性の暗部電位VD(所定電位)に帯電させる。露光装置3aは、イエローの分解色画像を展開した走査線画像データをON−OFF変調したレーザービームを回転ミラーで走査して、帯電した感光ドラム1aの表面に画像の静電像を書き込む。露光装置3aは、波長680μmの半導体レーザを用いて、600dpiの解像度で、PWMによる階調露光を行う。
現像装置4aは、イエローの非磁性トナーと磁性キャリアとを混合した二成分現像剤が所定量充填されている。補給装置7aには、イエローの非磁性トナーが充填され、画像形成に使用されただけのトナーを現像装置4aに補給して、現像装置4a内の二成分現像剤に占めるトナーの重量比であるトナー濃度を所定範囲に維持させる。現像装置4aは、後述するように、二成分現像剤を帯電して現像スリーブ41に担持させ、感光ドラム1aの静電像にトナーを移転させてトナー像を形成する。
一次転写ローラ5aは、中間転写ベルト11の内側面を押圧して、感光ドラム1aと中間転写ベルト11との間に一次転写部T1を形成する。一次転写ローラ5aに正極性の直流電圧が印加されることにより、感光ドラム1aに担持された負極性のトナー像が、一次転写部T1を通過する中間転写ベルト11へ一次転写される。
クリーニング装置6aは、感光ドラム1aにクリーニングブレードを摺擦させて、中間転写ベルト11への転写を逃れて感光ドラム1aに残った転写残トナーを回収する。ベルトクリーニング装置18は、中間転写ベルト11にクリーニングブレードを摺擦させて、記録材Pへの転写を逃れて二次転写部T2を通過して中間転写ベルト11に残った転写残トナーを回収する。
<現像装置>
図2は現像装置の構成の説明図である。図3はブランクパルス交流電圧の説明図である。
図2に示すように、現像装置4aは、二成分現像剤を攪拌して帯電させ、穂立ち状態で現像スリーブ41に担持させて、感光ドラム1aを摺擦する。直流電圧に交流電圧を重畳した振動電圧を現像スリーブ41に印加することで、現像スリーブ41に対して相対的に正極性になった感光ドラム1aの露光部に負極性に帯電したトナーが移転して、静電像が反転現像される。
現像装置4aには、現像剤担持体としての現像スリーブ41が設置される。現像スリーブ41は、アルミニウム、SUS等の材料にて中空の円筒状に形成される。現像スリーブ41は、半周面を現像容器40外へ露出させて、感光ドラム1aと対向するように回転自在に支持されている。
現像スリーブ41と感光ドラム1aとの間には、軸方向の端部に配置した突き当てコロによって僅かな微小間隙(S−Dgap)が設けられる。現像スリーブ41は、感光ドラム1aの矢印R1方向の回転に対して、対向部において同方向となる矢印R3方向に回転する。現像スリーブ41内には、磁界発生手段として永久磁石にて構成されるマグネット42が設けられている。マグネット42は、現像スリーブ41の回転にかかわらず、固定的な磁界を発生できるように、現像スリーブ41内に非回転に配置されている。
現像容器40内には、現像剤規制部材として現像スリーブ41に近接させた板状の磁性ブレード43が設けられ、磁性ブレード43に、マグネット42の磁極の1つ(N3)が略対向している。
攪拌スクリュー44、45は、現像容器40内で、紙面と垂直な逆向きの方向へそれぞれ二成分現像剤を攪拌しつつ搬送して、現像容器40内で二成分現像剤を循環させる。攪拌スクリュー44に跳ね上げられて、磁極N3の位置で現像スリーブ41に担持された二成分現像剤は、その後、現像スリーブ41の回転に伴って、磁性ブレード43に搬送される。そして、磁性ブレード43と現像スリーブ41の間隙に形成された磁気的な規制(S−Bgap=500μm)により層厚を規制されて、現像スリーブ41上に薄層に形成される。その後、現像スリーブ41と感光ドラム1aとの微小間隙(S−Dgap=300μm)を開けて対向した現像領域へと搬送され、現像が行われる。
現像領域(S−Dgap)において、接地電位に接続された感光ドラム1aと現像スリーブ41との間には、電源D4より、現像電圧として直流電圧Vdcに交流電圧を重畳した振動電圧が印加される。これにより、現像スリーブ41に担持された二成分現像剤中のトナーが感光ドラム1a上の静電像に転移、付着して、静電像を現像剤像(トナー像)として可視化、現像する。
具体的に説明すると、図1に示すように、帯電ローラ2aは、感光ドラム1aの表面を一様な負極性の暗部電位VD=−450Vに帯電させる。露光装置3aのレーザパワーは、露光部の明部電位VL=−100Vになるように設定している。通常画像形成時、現像スリーブ41は、感光ドラム1aの1.7倍の周速度速度で回転している。通常画像形成時、現像スリーブ41に印加される現像電圧は、−300Vの直流電圧Vdcに、周波数f=12kHz、ピーク間電圧Vpp=1500V、波形=Duty50%方形波のブランクパルス交流電圧を重畳している。現像容器40に収容されているトナーは、体積平均粒径5.5μmで、マイナス極性の帯電量(−30〜−40μC/g)を有している。
図3に示すように、ブランクパルス交流電圧は、直流電圧Vdcに交流電圧波形を重畳して振動電界を形成する部分(パルス部)と、振動電界を形成していない直流電圧Vdc部分(ブランク部)とが交互に繰り返される現像電圧である。
<画像濃度制御>
図4は画像濃度制御で用いるパッチ画像の説明図である。図5はパッチ画像を形成する際の基準パッチ潜像の説明図である。
図1に示すように、画像形成装置100は、画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdを制御して画像形成を実行する制御部60を有する。制御部60には、制御と演算を行うCPU61が配置され、CPU61には、作業用のメモリとして使われるRAM62、CPUが実行するプログラムや各種データが格納されたROM63、およびテストパターン発生回路64が接続されている。テストパターン発生回路64は、図示しないビデオコントローラ内に搭載されることもある。
制御部60は、画像の最大濃度を所定値に維持するために、画像形成装置100の立ち上げ処理(前回転)において、パッチ画像を用いた画像濃度制御(パッチ検Dmax制御)を実行する。
パッチ検Dmax制御では、感光ドラム1a、1b、1c、1dにイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各色のパッチ画像(トナー像)PGを形成して、図4に示すように、中間転写ベルト11上に一列に並べて転写する。そして、最下流の感光ドラム1dより中間転写ベルト11進行方向下流で中間転写ベルト11に対向して備えられた画像濃度センサ21により、各色のパッチ画像PGの画像濃度が検知される。画像濃度センサ(パッチ濃度検知手段)21は、感光体に形成した各色のパッチ画像PGの画像濃度を検知可能である。
制御部60は、画像濃度センサ(パッチ濃度検知手段)21による各色のパッチ画像PGの画像濃度に応じて画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdの画像形成条件を調整する。
制御部60は、図5に示すように、所定の現像コントラストVcontで基準パッチ潜像を感光ドラム1a上に形成する。現像コントラストVcontは、現像剤担持体に印加される直流電圧と感光体の現像部電位との電位差である。基準パッチ潜像は、現像装置4aによりパッチ画像に現像された後に、図4に示すように、中間転写ベルト11に一次転写される。画像濃度センサ21は、イエローのパッチ画像に向けて赤外光を照射し、その反射光量を得て、パッチ画像の濃度が適正になっているか否かを検知する。
制御部60は、パッチ画像の濃度が薄ければ、感光ドラム1a上のトナー像の濃度が薄いと判断して、現像コントラストVcontを高くする。また、逆にパッチ画像の濃度が濃ければ、感光ドラム1a上のトナー像の濃度が濃いと判断して、現像コントラストVcontを低くする。
図5に示すように、画像濃度制御時の現像コントラストVcontは、通常画像形成時の現像コントラストと等しく設定されている。上述した暗部電位VD=−450V、明部電位VL=−100V、現像電圧の直流電圧Vdc=−300Vによって、現像コントラストVcont=200V、カブリ取りバイアスVback=150Vに設定されている。
<選択現像>
図6は現像プロセスの説明図である。図7は帯電量が不適正なトナーの説明図である。図8は連続画像形成の前後におけるトナーの帯電量分布の比較図である。
トナーは粒径の異なる微粒子の集合体からなるため、現像装置4aでは、特定の粒度のトナーが優先的に消費されるといういわゆる選択現像が発生することがある。トナーの粒径によってトナーの帯電量Q/M[μC/g]いわゆるトリボが変わるため、現像され易いトナー、現像され難いトナーが出てくる。その結果、消費され易い粒径範囲(帯電量Q/M)のトナーが現像時に現像スリーブ41から感光ドラム1aに先に移転してしまう。そして、消費され易い粒径範囲よりも大粒径側、もしくは小粒径側のトナーがいつまでも現像に使用されず、現像装置4a内に滞留し続けてトナー劣化が促進され、トナー飛散や画像品質の低下に至ることがある。この現象は、特に画像比率が低くてトナー消費量の少ない画像形成の場合に顕著な現象となり易い。
大粒径側のトナーが増えて現像剤が粗紛化することによる弊害は、連続画像形成後の画像が初期に比べてガサついてしまうことである。また、粗紛化したトナーは極性が反転し易く、補給された新たな正規極性のトナーと静電的に吸着することがある。これにより、現像性が著しく低下して、最大濃度画像の濃度低下を引き起す場合がある。また、トナーの帯電極性が反転することで、本来現像すべきでない白地部(白画像部)にカブリ画像と呼ばれるトナー付着を引き起こすことがある。しかも、粗紛化しているために通常のカブリ画像よりも目立つという問題がある。
一方、小粒径側のトナーが増えて現像剤が微粉化すると、微粉トナーは帯電量が高くなり過ぎてキャリアへの電気的な結びつきに打ち勝ってキャリアから離れることが難しくなる。その結果、現像装置4a内を循環し続ける微粉トナーが増えて、微粉トナーがキャリアの表面に付着してキャリアの帯電性能を低下させ、全体的なトナーの帯電量Q/Mの低下を招いてしまう。
図6に示すように、トナーはある帯電量Q/M[μC/g]を持っている。キャリアCaとトナーTn間には、静電力+分子間力の力Ftが働いており、トナーTnはキャリアCaに付着している。キャリアCaは、マグネット42の磁力によって現像スリーブ41の表面に磁気的に担持されている。また、キャリアCaは正極性に帯電し、トナーTnは負極性に帯電しているので、トナーTnは、キャリアCaの表面に静電気的に担持されている。正極性に帯電したキャリアCaと負極性に帯電したトナーTnは、現像スリーブ41の回転に伴って微小間隙S−Dgapに達して、現像スリーブ41に印加した振動電圧の電界の作用を受ける。
微小間隙S−Dgapにおいて、トナーTnには現像電界E[V/m]が作用し、上記の力Ftよりも現像電界Eから受ける力(Fc=qE)が大きければ、トナーTnはキャリアCaから離れて感光ドラム1a側に移動する。
ここで、トナーTnの持つ帯電量をq[C]とし、電界強度をE[V/m]とすると、トナーTnを感光ドラム1a上へ吐き出すために、トナーが受ける力Fcは次式となる。
Fc=qE ・・・式1
E=(Vcont+Vpp/2)/(S−Dgap) ・・・式2
Vcont=VL−Vdc ・・・式3
Ft=kq2+Fm ・・・式4
式2は、電界強度Eが現像コントラストVcontに交流電圧Vppを重畳した電位差をS−Dgapで割った値であることを意味している。式3は、現像コントラストVcontが感光ドラム1aの露光部電位(明部電位VL)と現像スリーブ41に印加される直流電圧Vdcの電位差であることを意味している。
図7に示すように、力Ftは、帯電量Q/Mの二次関数となる一方、力Fcは帯電量Q/Mの一次関数となる。このため、領域Aでは、トナーが持つ帯電量が小さ過ぎるため、現像電界によりトナーが受ける力Fcの力も弱くなり、力Ftに打ち勝って感光ドラム1a側に飛ぶことができない。領域Bでは、力Fcが力Ftに打ち勝ってトナーTnがキャリアCaから離れて感光ドラム1a側に移転する。領域Cでは、力Fcが力Ftより小さいので、キャリアCaからトナーTnが離れることができず、感光ドラム1a側へ移転できない。
図8に示すように、上記画像形成条件により画像比率5[%]で2000枚の連続画像形成を行って、開始前と終了後における現像装置4a内のトナーの帯電量分布を測定して比較した。図8中、横軸はトナーの帯電量Q/M、縦軸は個数である。帯電量分布は、トナー3000個の帯電量Q/MをHOSOKAWA MICRON Corp.社製のE−Spart Analizerによって測定した。
図8に示すように、連続画像形成の終了後は、開始前より、トナーの帯電量Q/Mが−25[μC/g]近傍の消費され易い帯電量範囲のトナーが減っている。一方、トナーの帯電量Q/Mが−40[μC/g]以上及び−10[μC/g]以下のトナーが増えている。つまり、トナー消費量の少ない連続画像形成によって、選択現像が発生して、図7の領域Aの帯電量Q/Mが低いトナーと領域Cの帯電量Q/Mが高いトナーが現像装置4a内に停滞している。
上述したように、現像装置4a内にトナーが停滞すると、画像の低濃度部でのガサツキの発生、画像の最大濃度の低下等の問題が発生し易くなる。ガサツキは、現像装置4a内にトナーが停滞して攪拌され続けることで、二成分現像剤に添加されている外添剤がトナーに埋め込まれたり遊離したりして、トナーの帯電性能を低下させることに起因している。言い換えれば、ガサツキは、トナーが選択現像によって分級されることで現像性及び転写性が低下することで発生している。
また、現像装置4a内にトナーが停滞して攪拌され続けることで、一部のトナーがチャージアップして電荷蓄積量が増えてしまう。一部のトナーのチャージアップによって画像濃度の低下や濃度ムラが発生することもある。
また、現像装置4a内にトナーが停滞して攪拌され続けることで、トナーに付いていた外添剤がキャリアの帯電性能を低下させたり、トナーそのものがキャリアに貼り付いてキャリアの帯電性能を低下させたりする。この結果、補給装置7aから補給したトナーの帯電量Q/Mを十分に高めることができなくなり、帯電量の不足したトナーが感光ドラム1aの白地部に付着するかぶり画像不良が発生し易くなる。
そこで、比較例の現像剤排出モード制御では、現像装置内の劣化現像剤を減らすために、画像形成の2000枚ごとに現像剤排出モードを実行して、現像装置4a内に停滞しているトナーを現像スリーブ41から感光ドラム1aに排出させる。
<比較例>
図9は比較例の現像剤排出モードの制御のフローチャートである。図10は比較例におけるトナーの帯電量の変化の説明図である。
図2を参照して図9に示すように、制御部60は、最後の現像剤排出モードからの累積画像形成が2000枚に達するごとに、画像形成を中断して、現像剤排出モードを実行する。非画像形成時に現像剤排出モードを実行して、大粒径側及び小粒径側のトナーが増えた現像装置4a内のトナーを感光ドラム1aに排出する。そして、排出しただけのトナーを補給装置7aから現像装置4aへ補給して、現像装置4a内のトナーに占める大粒径側及び小粒径側のトナーの割合を低下させる。
現像剤排出モードでは、排出トナー帯の露光画像として、クリーニング装置6aで回収可能な最大幅で現像スリーブ41の周長に相当する長さを持たせた。
上述した画像濃度制御によって最後に設定された画像形成条件を用いて、最大濃度画像の現像コントラストで形成した。
すなわち、現像剤排出モードでは、制御部60は、非画像形成時の感光体へ現像剤担持体から現像剤を移転させる前に、現像剤担持体の回転速度を低下させた状態でパッチ画像を形成して画像濃度センサ21により検知する。そして、制御部60は、パッチ画像の画像濃度が所定濃度に収束するように、画像濃度センサ21の検知結果に基づいて感光体へ現像剤を移転させるための現像コントラストを設定する。
排出トナー帯は、現像スリーブ41の周長の間隔を置いて、断続的に形成し、2000枚の画像形成における平均画像比率と5%との差に応じた個数を形成して排出させた。
現像剤排出モードでは、一次転写ローラ5aには、通常画像形成時とは逆極性の負極性の電圧を印加して、排出トナー帯を中間転写ベルト11へ転写することなくクリーニング装置6aで回収した。
制御部60は、画像出力枚数を設定し(S11)、画像形成がスタートすると(S12)、入力された画像データを読み込み(S13)、最後の現像剤排出モード後の累積画像形成枚数をカウントする(S14)。制御部60は、画像比率を計算して、最後の現像剤排出モード後の累積画像形成枚数を通じた平均画像比率を求め(S15)、その後に画像を1枚出力する(S16)。
制御部60は、累積画像形成枚数が2000枚に達して(S17のYES)、平均画像比率が5%以下の場合(S18のYES)、現像剤排出モードを実行して、消費した分の現像剤を補給する(S19)。その後、これまでの累積画像形成枚数をリセットして、最後の現像剤排出モード後の累積画像形成枚数のカウントを開始する(S20)。
出力画像枚数が指定枚数に達していなければ(S21のNO)、上記処理(S13〜S20)を繰り返す。指定枚数に達していれば(S21のYES)、画像形成を終了する(S22)。
図10に示すように、比較例の現像剤排出モードを採用して、画像比率5[%]で50000枚の連続画像形成を行って、このときの現像装置4a内のトナーの平均帯電量Q/Mの推移を調べた。
その結果、比較例の現像剤排出モードでは、連続画像形成30000枚でトナーの帯電量Q/Mが−10[μC/g]を割り込み、連続画像形成40000枚でトナーの帯電量Q/Mが−5[μC/g]まで低下した。これにより、現像剤排出モードでも選択現像が発生して、大粒径側及び小粒径側のトナーを感光ドラム1aへ十分に排出できなくなることが判明した。
そこで、実施例1〜3では、現像剤排出モードにおける選択現像を回避して、大粒径側及び小粒径側のトナーをより多く排出できるように、現像剤排出モードにおける現像スリーブ41の回転速度を低下させている。現像スリーブ41の周速度を、通常画像形成時の対感光ドラム周速比1.7から、現像剤排出モードでは1.2まで低下させている。
<実施例1>
図11は実施例1におけるトナーの帯電量の変化の説明図である。図12は現像スリーブの周速度を低下させる効果の説明図である。
図2に示すように、現像装置4aは、攪拌スクリュー44、45を駆動するモータM2とは独立に、現像スリーブ41を駆動するモータM1を設けて駆動手段とした。モータM1は、ステッピングモータを用いて毎分回転数を切り替え可能にしている。モータM3は、補給装置7aから現像装置4aへ未使用のトナーを供給する供給スクリューを回転駆動する。
実施例1の現像剤排出モードにおける画像形成条件及び排出条件を表1に示す。
Figure 2011027931
表1に示すように、通常画像形成時に現像スリーブ41の周速度を感光ドラム1aの周速度に対して1.7倍に設定していたものを、実施例1の現像剤排出モードでは1.2倍に低下させた。現像剤担持体に印加される直流電圧と感光体の現像部電位との電位差である現像コントラストが画像形成時と同一では最大濃度の画像濃度が低下する水準を越えて現像剤担持体の回転速度を低くした。また、排出のために感光ドラム1aに形成されるトナー像の形成条件としては、現像スリーブ41に印加する交流電圧Vppを1.5[kV]から1.9[kV]に高めた以外は上述した比較例と等しく設定した。
ただし、現像スリーブ41の周速度の低下に伴って、感光ドラム1の静電像へのトナー供給が不足するため、現像された排出トナー帯の画像濃度が低下する。このため、現像剤排出モードの最初に、上述した画像濃度制御によってパッチ画像を中間転写ベルト11に転写し、通常画像形成時の最大濃度のパッチ画像が形成されるように、現像コントラストを自動調整させた。すなわち、現像剤排出モードによる最大濃度のトナー像を、中間転写ベルト11上で画像濃度センサ(21:図4)により検知する。そして、通常画像形成時の最大濃度とほぼ同じ検知結果が得られるように、帯電電圧(暗部電位VD)、直流電圧Vdc、及び露光出力を自動調整させた。これにより、現像剤排出モードにおける現像コントラスは300[V]に上昇していた。
これにより、比較例と同様に、クリーニング装置6aで回収可能な最大幅で現像スリーブ41の周長に相当する長さの最大濃度画像の排出トナー帯が形成された。排出トナー帯は、比較例と同様に、電源D1から一次転写ローラ5aに通常画像形成時とは逆極性の直流電圧を印加して、中間転写ベルト11へ転写することなくクリーニング装置6aで回収した。
図9のフローチャートの制御に従って、現像剤排出モードを比較例と同様に2000枚ごとの頻度で実行させ、画像比率5[%]で50000枚の連続画像形成を行った。そして、このときの現像装置4a内のトナーの平均帯電量Q/Mの推移を調べた。
図11に示すように、実施例1では、図10の比較例に比較して、トナーの帯電量Q/Mの低下が大幅に抑制され、連続画像形成50000枚が終了した時点でもトナーの帯電量Q/Mが−12[μC/g]を越えていた。これにより、実施例1では、比較例のような選択現像が発生せず、大粒径側及び小粒径側のトナーを感光ドラム1aへ十分に排出できることが判明した。
すなわち、実施例1では、現像スリーブ41の周速度が低いため、トナーが現像スリーブ回転方向上流から、通常画像形成時より供給されにくくなるため、現像ニップ内にあるトナーだけで、現像コントラストを埋めようとする。このため、通常画像形成時には現像スリーブ41のキャリアに拘束されたまま感光ドラム1a対向部を通過していた小粒子径側及び大粒子径側のトナーが感光ドラム1aへ移転するようになる。
また、現像スリーブ41の周速度が通常画像形成時と比べ遅いので、トナーが現像ニップ内に滞在する時間が長くなる。そのため、帯電量Q/Mが低いトナーであっても、感光ドラム1a側にトナーを移動させるための力Fcが作用する時間が長くなるので、通常画像形成時よりもキャリアの拘束を振り切って感光ドラム1a側へ移転する可能性が高くなる。
また、現像剤排出モードでは、通常画像形成時よりも現像スリーブ41に印加する交流電圧の振幅(ピーク間電圧Vpp)を上げる。これにより、トナーの帯電量が高くてキャリア−トナー間の吸着力Ftが強いトナーであっても、キャリアからトナーを引き剥がすことができ、現像ニップ中の磁気穂からより多くのトナーを吐き出すことができる。ここで、画像形成中に交流電圧の振幅(ピーク間電圧Vpp)を上げ過ぎると、感光ドラム1a上の静電像を乱す可能性があるが、現像剤排出モード時は、非画像形成時なので問題がない。
図12の(a)に示すように、現像スリーブ41の周速度が高い比較例では、感光ドラム1aの電位は、トナーTnで静電像を充填するに従って、現像スリーブ41の電位と等価になる。すなわち、トナーTnの電荷で静電像の現像コントラストVcontを埋めるに従って、トナーTnを感光ドラム1a上に現像するための現像電界の力Fcが弱まってしまう。このため、現像スリーブ41から遅れて離脱する「帯電量Q/Mが不適正なトナー」に対しては、通常画像形成時には有効な現像電界の力Fcを作用させることができない。
図12の(b)に示すように、現像スリーブ41の周速度が低い場合、トナーTnの供給が不足して静電像の現像コントラストVcontをトナーTnの電荷で埋めきれなくなって画像濃度が低下する。しかし、このとき、現像スリーブ41に残っていた「帯電量Q/Mが不適正なトナー」に対して有効な現像電界の力Fcを作用させることができる。
図12の(c)に示すように、実施例1では、さらに、パッチ画像を用いた画像濃度制御の結果、現像コントラストVcontが大きくなるため、現像スリーブ41に残っていた「帯電量Q/Mが不適正なトナー」に対する現像電界の力Fcはさらに大きくなる。このため、図7に示すように、現像電界の力FcがFc’に高まり、帯電量Q/Mが領域Cのトナーを現像スリーブ41から感光ドラム1aへ移転できる。このようにして、図11に示すように、実施例1では、図10の比較例より現像装置4a内のトナーの帯電量Q/Mの低下が抑えられていると考えられる。
実施例1の制御によれば、連続画像形成に伴って現像装置4a内に増えてくる小粒径側のトナーを現像剤排出モードで効率的に感光ドラム1aへ排出できるため、上記で説明したような画像不良は発生しなかった。
なお、上述したように、実施例1の現像剤排出モードは、画像形成装置100の連続画像形成中に連続画像形成を中断して割り込み制御される。しかし、既存の非画像形成時のタイミングを利用して行ってもよい。画像形成装置100の制御部60から画像形成開始(プリント開始)信号が発信されて、帯電、静電像形成、現像、転写、定着等の画像形成を行う各手段の動作開始がなされる前回転工程において実行してもよい。画像形成終了後から画像形成装置100のスタンバイまでの後回転工程において実行してもよい。連続画像形成を中断することなく、連続画像形成の画像間隔(紙間)において実行してもよい。これらの前回転、後回転、又は紙間にて現像剤排出モードを実行するのが好ましいが、画像形成工程中でも、現像工程が行われていない時なら非画像形成時として、現像剤排出制御を行うことも可能である。
<実施例2>
図13は実施例2の現像剤排出モードで用いる交流電圧の説明図である。図14は実施例2におけるトナーの帯電量の変化の説明図である。
実施例2の現像剤排出モードでは、現像剤担持体に印加される直流電圧に重畳される交流電圧におけるトナーの排出方向のパルス長さが逆方向の引き戻し方向のパルス長さよりも短い。これにより、交流電圧の振幅を拡大することなく、実施例1よりも小粒径側のトナーに対する排出性能を高めている。
実施例2の現像剤排出モードにおける画像形成条件及び排出条件を表2に示す。
Figure 2011027931
図13に示すように、実施例2では、現像スリーブ41に印加される交流電圧のピーク間電圧Vppは1.9[kV]で実施例1と等しいが、交流電圧の引き戻し方向(+)側のパルスのデューティ比を実施例1の50%から70[%]まで高めている。
実施例2に使用される交番電圧において、V1、V2はそれぞれ現像促進最大電圧、現像引き戻し最大電圧を示し、Vdcは現像スリーブ41に印加される直流電圧を示す。VDは感光ドラム1a上の暗部電位、VLは明部電位をそれぞれ表す。交流電圧のデューティ比Duty[%]は、次式で定義される。
Duty=V1/(V1+V2)である。
つまり、実施例2では、交流電圧のデューティ比を変更して、感光ドラム1a側にトナーをより多く吐き出せるように、トナーを感光ドラム1a側へ吐き出す電圧を高くしてある。現像剤排出モードにおける交流電圧のデューティ比以外の諸条件及び制御内容は実施例1と同一である。
図14に示すように、比較例及び実施例1と同様に、画像比率5[%]で50000枚の連続画像形成を行った。そして、このときの現像装置4a内のトナーの平均帯電量Q/Mの推移を調べた。その結果、実施例1よりも現像装置4a内のトナーの帯電量Q/Mの低下が抑えられていることが確認できた。
実施例2によれば、連続画像形成に伴って現像装置4a内に増えてくる小粒径側のトナーを現像剤排出モードで効率的に感光ドラム1aへ排出できる。図7に示す領域A及び領域Cのトナーを現像装置4aから排出して、領域A及び領域Cのトナーが現像装置4a内で滞在し続けることが減る。このため、上記で説明したような画像不良は発生しなかった。
<実施例3>
図15は実施例3におけるトナーの帯電量の変化の説明図である。
実施例3の現像剤排出モードでは、現像剤担持体に印加される直流電圧に重畳される交流電圧の周波数が通常画像形成時よりも低い。現像剤排出モードにおける交流電圧の周波数以外の諸条件及び制御内容は実施例2と同一である。
実施例3の現像剤排出モードにおける画像形成条件及び排出条件を表3に示す。
Figure 2011027931
実施例3では、現像スリーブ41に印加する交流電圧Vppの周波数を低くすることにより、キャリアからトナーを引き剥がすための電界が作用する時間が長くなる。このため、感光ドラム1aとの対向間隔を通過する現像スリーブ41上の磁気穂からより多くのトナーを排出することができる。
図15に示すように、実施例2と同様に、画像比率5[%]で50000枚の連続画像形成を行った。そして、このときの現像装置4a内のトナーの平均帯電量Q/Mの推移を調べた。その結果、実施例2よりも現像装置4a内のトナーの帯電量Q/Mの低下が抑えられていることが確認できた。
実施例3によれば、連続画像形成に伴って現像装置4a内に増えてくる小粒径側のトナーを現像剤排出モードで効率的に感光ドラム1aへ排出できる。図7に示す領域A及び領域Cのトナーを現像装置4aから排出して、領域A及び領域Cのトナーが現像装置4a内で滞在し続けることが減る。このため、上記で説明したような画像不良は発生しなかった。
以上により、トナー組成や現像装置4aの構成を変更することなく、選択性現像の悪影響を減らして、画像比率5[%]の連続画像形成に伴う画質劣化を防止し、良好な画像を提供できる。
1a、1b、1c、1d 感光体(感光ドラム)
2a、2b、2c、2d 帯電ローラ
3a、3b、3c、3d 露光装置
4a、4b、4c、4d 現像装置
5a、5b、5c、5d 一次転写ローラ
6a、6b、6c、6d クリーニング装置
7a、7b、7c、7d 補給装置
11 中間転写ベルト
21 画像濃度センサ
40 現像容器
41 現像スリーブ
42 マグネット
43 磁気ブレード
60 制御部
D1、D4 電源
M1、M2、M3 モータ

Claims (6)

  1. 感光体と、前記感光体を所定電位に帯電させる帯電手段と、帯電した前記感光体を露光して静電像を形成する露光手段と、回転する現像剤担持体に現像剤を担持させて前記静電像を現像する現像装置と、回転速度を切り替え可能に前記現像剤担持体を駆動する駆動手段とを有する画像形成装置であって、
    前記駆動手段を制御して画像形成時よりも前記現像剤担持体の回転速度を低くした状態で、非画像形成時の前記感光体へ前記現像剤担持体から現像剤を移転させる現像剤排出モードを実行する制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記現像剤排出モードでは、前記現像剤担持体に印加される直流電圧と前記感光体の現像部電位との電位差である現像コントラストが画像形成時と同一では最大濃度の画像濃度が低下する水準を越えて前記現像剤担持体の回転速度を低くすることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記現像剤排出モードでは、前記現像コントラストが画像形成時よりも高いことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記現像剤排出モードでは、前記現像剤担持体に印加される直流電圧に重畳される交流電圧における排出方向のパルス長さが逆方向のパルス長さよりも短いことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  5. 前記現像剤排出モードでは、前記現像剤担持体に印加される直流電圧に重畳される交流電圧の周波数が通常画像形成時よりも低いことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
  6. 前記感光体に形成したパッチ画像の画像濃度を検知可能なパッチ濃度検知手段を備え、
    前記現像剤排出モードでは、非画像形成時の前記感光体へ前記現像剤担持体から現像剤を移転させる前に、前記現像剤担持体の回転速度を低下させた状態でパッチ画像を形成して前記パッチ濃度検知手段により検知し、前記パッチ画像の画像濃度が所定濃度に収束するように、前記パッチ濃度検知手段の検知結果に基づいて前記感光体へ現像剤を移転させるための現像コントラストを設定することを特徴とする請求項3乃至5いずれか1項記載の画像形成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11091601B2 (en) 2012-09-24 2021-08-17 Basf Se Process for producing an in-situ foam

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