JP2004333709A - 現像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】現像剤の組成や本体構成を変更せずに、選択現像によるガサツキや、濃度低下、カブリ等を防ぎ、像担持体の寿命を縮めることなく、良好な画像を形成することが可能な現像装置を提供する。
【解決手段】非画像形成時において、現像回転体41に印加する直流電圧を通常画像形成時から変更して、極性が反転した現像剤を吐き出し可能に構成した。
【選択図】 図1
【解決手段】非画像形成時において、現像回転体41に印加する直流電圧を通常画像形成時から変更して、極性が反転した現像剤を吐き出し可能に構成した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電記録方式又は電子写真方式の複写装置、画像形成記録装置、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置において、像担持体上に形成された潜像を現像するのに使用する現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば、図1に示した構成の画像形成装置が一般化されており、この画像形成装置は、電子写真プロセスを利用した複写機或はレーザビームプリンタである。以下、図1に示す画像形成装置の構成及び動作について、簡単に説明する。
【0003】
装置本体内部には、像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下「感光ドラム」という)1が配置されている。ここでは、アモルファスシリコン感光体を使用しており、その中心部分101から表層103までの部分断面図を図2に示す。中心部のAl等の導電性支持体101が設けられ、その上層には、導電性支持体101からの反射を防止する為の長波長光吸収層105が設けられる。その上層に導電支持体101と同様の導電性支持体104が設けられる。そして、導電性支持体104の上層に設けられ、導電性支持体104からの電荷の注入を阻止する為の電荷注入阻止層102は、少なくとも非晶質シリコン系の材料で構成され、光導電性を示す光導電層102であり、該光導電層102を保護する為の表面保護層103が最表層に設けられている。
【0004】
この感光ドラム1は、矢印R1方向に、所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動され、その表面にて後述の通常画像形成の画像形成プロセスが繰り返し行われる。
【0005】
感光ドラム1は、矢印R1方向の回転過程においてコロナ放電器等の帯電器2により、所定の極性、所定の表面電位に帯電処理され、次いで、カラー原稿画像の色分解に基づく結像露光光学系や、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザビームを出力するレーザスキャナによる走査露光光学系にて構成された露光部3による画像露光Lを受け取ることにより目的の画像に対応した静電潜像(静電像、潜像)が形成される。
【0006】
ここで、この静電潜像を現像するために設けられた、感光ドラム1の回転方向(矢印R1方向)について固定的に配置された現像装置(現像器)4について図3を用いて説明する。尚、図3(a)は、現像器4を上から見た図であり、図3(b)は、正面から見た断面図である。
【0007】
現像容器40は、現像剤としてトナー45を収容し、装置の長手方向(図1の紙面に直角方向)に延在する開口部を有し、その開口部に現像剤担持体としての現像回転体(現像スリーブ)41が設置される。現像スリーブ41は、例えばアルミニウム、SUS等の材料にて中空の円筒状に形成される。現像スリーブ41は、開口部の図で見て左略半周面を容器40内に突入し、右略半周面を容器40外へ露出し、感光ドラム1と対向するようにして、回転自在に横設されている。
【0008】
現像スリーブ41と感光ドラム1との間には突き当てコロ46により僅かな微小間隙:S−Dgapが設けられ、現像スリーブ41は、感光ドラム1の回転方向R1に対し、対向部において同方向である矢印R4方向に回転駆動される。
【0009】
現像スリーブ41内には、磁界発生手段としてマグネット42が設けられており、本実施例では、マグネット42は、永久磁石にて構成されている。このマグネット42は、現像スリーブ41の回転に拘らず、固定的な磁界を発生できるように、現像スリーブ41内に非回転に配置されている。
【0010】
現像容器40内の現像スリーブ41の近傍には、現像剤規制部材として現像容器40開口部に固定端を支持され対向する自由端を現像スリーブ41に近接させた板状の磁性ブレード43が設けられ、この磁性ブレード43に、マグネット42の磁極のひとつが略対向するように配置されている。
【0011】
攪拌部材44により現像スリーブ41上に担持された現像剤である磁性トナー45は、その後現像スリーブ41の回転に伴い、磁性ブレード43の現像スリーブ41対向部に搬送される。そして、磁性ブレード43と現像スリーブ41の間隙に形成された磁気的な規制:S−Bgapにより層厚を規制されて、現像スリーブ41上に薄層に形成された後、規制部:S−Bgapを抜け出して感光ドラム1と微小間隙:S−Dgapを開けて対向した現像領域へと搬送される、所謂ジャンピング現像が行われる。
【0012】
現像領域において現像スリーブ41と感光ドラム1との間に、現像バイアス印加装置47より現像バイアスとして直流に交流を重畳した交互電圧を印加することにより、現像スリーブ41上に担持されたトナー45が感光ドラム1上の静電潜像に対向して転移、付着して、静電潜像を現像剤像(トナー像)として可視化、現像する。
【0013】
ここで、現像容器40に収容されている現像剤である磁性トナー45は、体積平均粒径9μmで、磁性ブレード43と現像スリーブ41の表面との間で摩擦帯電され、マイナス極性の帯電量(−3〜−40μC/g)を有している。
【0014】
この現像器4により、上記に説明したように感光ドラム1に形成された静電潜像が現像される。ここで、現像器4の現像動作も含め、図1に示した画像形成装置による画像形成工程について説明する。
【0015】
先ず感光ドラム1の表面を、帯電工程にて、一次帯電器2によりドラム表面電位Vd=+400Vに一様に帯電する。次いで、潜像形成工程にて、波長680μmの半導体レーザの露光部3により600dpiでPWMによる露光Lを行い、感光ドラム1上に静電潜像を形成する。この時のレーザパワーは静電潜像がVl=+50Vになるように設定している。
【0016】
続いて、現像工程にて、上記に説明したS−Bgap:250μm、S−Dgap:250μmとした現像器4により現像を行い、現像剤像(トナー像)として可視化する。
【0017】
次いで、給紙カセット8から給紙ローラ9によって転写材Pが、1枚宛分離搬送されて、レジストローラ対10、転写ガイド11を経て、転写装置5(コロナ帯電器)で形成される転写部へと所定のタイミングで給送される。
【0018】
この時、転写装置5には、転写工程の前の動作として、0Vあるいトナーの帯電極性と同じバイアス(本実施例ではマイナス)がバイアス電源から印加されている。尚、この時印加されているバイアスは転写工程におけるものと逆極性である。
【0019】
所定のタイミングで給送されてきた転写材P上には、転写工程にてトナー像を転写する際にバイアス電源により、トナー帯電極性(本例ではマイナス)と逆極性(プラス)の転写バイアスが転写装置5に印加される。
【0020】
上述の一連の画像形成プロセスを繰り返すことにより、トナー像は、転写部に次々と送られてくる後続の転写材Pに転写されていく。
【0021】
感光ドラム1上のトナー像が転写された転写材Pは、搬送ガイド12を経て定着器6へ導入され、所定値に加熱温調された定着ローラ6aと加圧ローラ6bとにより、定着工程にて加熱・加圧されることによりトナー像の定着処理を受け、最終的なカラー画像形成物として出力される。
【0022】
一方、トナー像転写後の感光ドラム1は、クリーニング装置7によって清掃される。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図3のような構成の一成分磁性トナーを含む現像剤を収容する現像器にて行われている、このジャンピング現像の本質的な問題として、“選択現像”と呼ばれる現象によるトナー粒度分布の粗紛化が挙げられる。
【0024】
この“選択現像”とは、トナーが電気力によって現像されるため、それぞれのトナーに働く電界が等しい場合、より摩擦帯電量の大きいものから選択的に感光ドラム1上に転移する現象である。又、トナーの帯電量と粒度には相関があり、粒径の大きい、即ち重量の多いトナーほど帯電量が小さく、又、粒径の小さいトナーはその逆となる。
【0025】
よって、現像を繰り返す度に粒径の大きいトナーが現像器内に取り残され、粗紛化という問題が発生する。
【0026】
粗紛化の画像上へ直接的弊害は、まず耐久後の画像が初期に比べてガサついてしまうことである。又、粗紛化されたトナーは極性が反転しやすく、補給された新たな正規極性のトナーと静電的に吸着することである。これにより現像性が著しく悪化することで、特にベタ黒濃度低下などの画質の劣化、更にトナーの極性が反転することで、本来現像すべきでない白紙部(白画像部)にカブリと呼ばれる画像不良を引き起こしやすい。しかも、粗紛化されているために通常のカブリ画像よりも顕在化されやすく、この現像方式での耐久における主要問題の一つとなっている。
【0027】
又、トナー帯電量と感光ドラム表面電位との極性が異なる場合、レーザ露光以前のアナログ複写機と同様に正規現像、反転(バックグラウンド)露光となる。この場合、非画像形成部は常に露光出力する状態となり、昨今の反転現像、正規(イメージ)露光の場合に対し感光ドラムの寿命が極端に短いことが弊害に挙げられる。
【0028】
従って、本発明の目的は、現像剤の組成や本体構成を変更せずに、選択現像によるガサツキや、濃度低下、カブリ等を防ぎ、像担持体の寿命を縮めることなく、良好な画像を形成することが可能な現像装置を提供することである。
【0029】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る現像装置にて達成される。要約すれば、第1の本発明は、現像剤を収容する現像容器と、該現像容器内の現像剤を担持して像担持体との対向部へ搬送する現像回転体であって前記像担持体上に形成された静電像を現像する際に現像バイアスが印加される現像回転体と、を有する現像装置において、
非画像形成時において、前記現像回転体に印加する直流電圧を通常画像形成時から変更して、極性が反転した現像剤を吐き出し可能に構成したことを特徴とする現像装置を提供する。
【0030】
第2の本発明は、現像剤を収容する現像容器と、該現像容器内の現像剤を担持して像担持体との対向部へ搬送する現像回転体であって前記像担持体上に形成された静電像を現像する際に現像バイアスが印加される現像回転体と、を有する現像装置において、
非画像形成時において、前記現像回転体に印加する交流電圧を通常画像形成時から変更して、極性が反転した現像剤を吐き出し可能に構成したことを特徴とする現像装置を提供する。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る現像装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0032】
実施例1
本実施例における画像形成装置全体構成及び現像装置の構成は、現像バイアスの動作以外は、従来例にて説明した図1〜3に示したものと同様なので、ここでは、詳しい説明を省略し、本発明の特徴部分について説明する。
【0033】
本実施例において、図3に示す現像装置にて、現像スリーブ41に印加される現像バイアスVdcは+200Vの直流電圧に2700Hz、1500Vpp、50%Dutyの交流電圧を重畳し、ジャンピング現像を実現している。これにより、図4(a)、(b)に示すように、本実施例の通常画像形成時における現像バイアスは、現像コントラストVcont=+200V、カブリ取りバイアスVback=+150Vの設定となる。
【0034】
ここで、上記設定における粒度分布と通常画像のうち最も画像部(ベタ画像部)の面積の広いベタ画像濃度のA4サイズ25万枚コピーによる通常画像形成の耐久試験推移を図5に示す。前述の通り、耐久に伴い選択現像によって、トナー粒度分布がトナー粗紛化し、画像濃度が低下している。具体的には、トナーの体積平均粒径が9.0μmから13.2μmに増加し、ベタ画像濃度は反射濃度測定で1.42から1.08に減少している。
【0035】
そこでこれらの問題を解決する方法を見いだすために、本実施例では、下記の実験例1を行った。
【0036】
実験例1
図5に示す上記の通常画像形成による耐久試験終了後に、図6に示される下記の現像バイアスに変更し、更に、A4サイズ白紙画像において、2000枚通紙画像形成(作像)する追加試験を行った。つまり、2000枚画像形成せずに通紙する試験であり、この追加試験中は非画像形成時の状態である。
【0037】
・具体的には、現像バイアスVdcの直流成分を200Vから350Vに変更して反転トナー(トナーの正規の帯電極性とは逆極性に帯電したトナー)を吐き出すための吐き出しバイアスとする。
【0038】
・現像コントラストは、Vcont=200VからVcont=50Vに変更し、カブリ取りバイアスは、Vback=150VからVback=300Vに変更した。
【0039】
上記設定での試験終了後の結果を以下の表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
表1によると、非画像形成時において、現像バイアスを、トナーが感光ドラム1から現像スリーブ41に移動するように印加する吐き出しバイアスに変更して白紙印刷することによって、ベタ画像の印刷を行う通常設定試験終了後から、トナー平均粒径は13.2μmから11.8μmに減少し、画像濃度が1.08から1.21に増加して、トナー粗紛化と画質劣化が共に回復していることが確認できる。この現象を以下に解説する。
【0042】
前述の通り、耐久での選択現像によって発生した反転極性トナーは白紙部にカブリとなって現像される。つまり、本来現像すべきバイアスと逆の極性にて現像することになる。
【0043】
そこで、カブリ取りバイアスVback即ち非画像部に印加される現像バイアスの直流成分電圧と感光ドラムに形成される静電潜像電位との差を通常より高く設定(150Vから300Vに増大)して、非画像部のみで構成された画像を所定数印刷、つまり所定数枚の白紙印刷したことでその現像性が向上し、現像器4内の反転極性トナー、即ち粗紛トナーが減少し、トナー粒径が初期に近くなり、現像濃度も回復した。
【0044】
つまりVbackを増大させた白紙印刷を所定数行うことで、つまり非画像形成時において反転極性トナーを現像、つまり吐き出して素粉トナーによる画像不良の問題を回避することが出来る。
【0045】
尚、図7に示すA4サイズ白紙画像における2000枚作像での紙上カブリ濃度推移を参照すると、図5に示す通常画像形成時の画像濃度よりもカブリ濃度が遥かに高い。これからも非画像部において、反転極性トナーが感光ドラム1上に現像されており、実験例にて行われた白紙印刷を所定数枚行うことで、現像スリーブ41に付着した現像器4内の反転極性トナーが吐き出されることがわかる。
【0046】
以上により、非画像形成時に、現像スリーブ41に現像バイアスにおけるVbackを高くした吐き出しバイアスを印加する画像形成を所定数行うことで、トナー組成や本体構成を変更することなく、耐久後の画質劣化を回復することができた。
【0047】
尚、非画像部への現像剤吐き出しは従来に説明した画像形成工程中に行わずに、上記の画像形成を行わない非画像形成時に行うことが好ましい。画像形成装置が動作する非画像形成時において、画像形成装置の制御手段から画像形成開始(プリント開始)信号が発信されて帯電、潜像形成、現像、転写、定着等の画像形成を行う各手段の動作開始がなされる、上記に説明した画像形成工程を行う前の工程を前回転工程といい、画像形成終了後から各画像形成手段の動作終了までを後回転工程と称し、又、複数の転写材に画像形成を行う場合、各転写材の画像形成間を紙間と称す。
【0048】
これらの前回転、後回転、又は紙間にて現像剤吐き出し動作を行うのが好ましいが、画像形成工程中でも、現像工程が行われていない時なら非画像形成時として、現像剤吐き出し動作を行うことも可能である。
【0049】
実施例2
本実施例では、前実施例1での効果を更に高めることを目的とするものである。
【0050】
本実施例における画像形成装置全体構成及び現像装置の構成は、実施例1と同様であり、つまり、現像バイアスの動作以外は、従来例にて説明した図1〜3に示したものと同様なので、ここでは、詳しい説明を省略する。
【0051】
つまり、本実施例において、現像スリーブ41に印加される現像バイアスVdcは+200Vの直流電圧に2700Hz、1500Vpp、50%Dutyの交流電圧を重畳し、ジャンピング現像を実現しており、図4(a)、(b)に示すように、本実施例における現像バイアスは、現像コントラストVcont=+200V、カブリ取りバイアスVback=+150Vの設定となる。
【0052】
ここでも、上記設定における粒度分布とベタ画像濃度のA4サイズ25万枚コピーまでの耐久試験推移を図5に示すものと同様で、トナーの体積平均粒径が9.0μmから13.5μmに増加し、ベタ画像濃度は反射濃度測定で1.42から1.06に減少している。
【0053】
本実施例では、これらの問題を解決する方法を見いだすために、下記の実験例2を行った。
【0054】
実験例2
図5に示す上記のベタ画像形成による通常試験である耐久試験終了後に、図8に示される下記の現像バイアスに変更し、更に、A4サイズ白紙画像において、2000枚通紙画像形成(作像)する追加試験を行った。
【0055】
・帯電器2による放電出力OFFとし、ドラム表面電位Vd=0Vに変更した。
・露光部3のレーザパワーOFFとし、上記設定と加えて、Vl=0V
・現像バイアスをVdc=500Vの吐き出しバイアスとし、カブリ取りバイアスVback=500Vに変更した。
【0056】
ここで、感光ドラム1の帯電器2による帯電位よりも大きい電位の現像バイアスを印加するため、現像コントラストVcontは0となるが、反転極性トナーを現像するためには、通常設定における現像コントラストVcontは不要である。そこで、本構成のように、正規現像、反転(バックグラウンド)露光の場合は、潜像形成に必要な帯電器およびレーザの出力を全てカットし、現像バイアスVdcをより大きくして吐き出しバイアスとする、つまり、吐き出しバイアス印加時に、静電潜像を形成するための手段を動作させないことでその効果は高められる。
【0057】
以下の表2に結果を示すが、上記のように現像バイアスを吐き出しバイアスに変更した画像形成を非画像部にて行う画像形成、つまり白紙印刷を所定数行うことによって、ベタ画像形成による通常設定試験終了後から、トナー平均粒径は13.5μmから10.4μmに減少し、画像濃度が1.08から1.31に増加して、トナー粗紛化と画質劣化が大幅に回復していることが確認できる。
【0058】
【表2】
【0059】
又、非画像形成時において、帯電器2及びレーザ3の出力をカットしたことで、反転極性トナー吐き出し作業によるそれらの電力消費と寿命低減を最低限に抑えている。特に、正規現像、反転(バックグラウンド)露光の場合は、通常耐久時の露光時間が非常に長く、反転現像、正規(イメージ)露光の場合に対し寿命が極端に短いので非常に効果的である。
【0060】
以上により、非画像形成時において、反転極性トナー吐き出し時の設定を最適化した画像形成を行うことで、更なる耐久後の画質劣化を回復することができた。
【0061】
実施例3
実施例1、2においては通常画像形成とは異なる非画像部における画像形成である白紙印刷を所定数行い、その時の現像バイアスを最適化することで、トナー粒径が増大することに起因する画像不良を回避したが、本実施例では、実施例1、2での白紙印刷による耐久試験後における効果を、通常作像時にも反映させることを提案する。
【0062】
例えば、実施例2における、A4サイズ2000枚白紙通紙作像での紙上カブリ濃度推移を図9に示す。実施例1から効果を高めたことにより、1000枚でカブリ濃度はほぼ通常時と同じレベルに飽和している。
【0063】
これは25万枚作像中に発生した反転極性トナーがほぼ感光ドラム1上に吐き出されたためと考えられる。実際に吐き出し中の粒度分布推移(図9)を見ても同様の結果である。
【0064】
つまり、A4サイズ25万枚の通常作像に対し、同A4サイズ1000枚の白紙作像つまり反転極性トナー吐き出し作業において、耐久による画質劣化が回復できることになる。
【0065】
そこで、実験例3にて下記の手順に変更して耐久試験を行った。
【0066】
実験例3
1.先ず、図5に示す上記のベタ画像形成による通常試験である耐久試験として、A4サイズ5000枚コピーを行う。
【0067】
2.帯電器2による放電出力OFFにし、ドラム表面電位Vd=0Vに変更し、レーザパワーOFFとして、Vl=0Vにした。そして、現像バイアスを変更してVdc=500Vの吐き出しバイアスとし、カブリ取りバイアスVback=500Vに変更した。そして、転写装置5でのバイアス印加OFF、定着器6での加熱及び回転OFF、転写材Pの給走OFFとした。
【0068】
3.このままA4サイズにおいて、20枚非通紙白紙作像した。
【0069】
4.1.〜3.までを50回繰り返し、25万枚までの耐久試験を行う。
【0070】
上記設定による、耐久試験中のトナー粒度分布と画像部における最大画像濃度である画像濃度推移を、図10に示す。これによると、トナー体積粒径も10μm以上に増大することもなく、画像濃度も低下することがなく、耐久全般において吐き出し作業による効果が確認できた。
【0071】
しかしながら、この設定によると吐き出し作業1回当たり約20秒のダウンタイムが発生してしまう。但し、本構成が正規現像で且つ反転(バックグラウンド)露光であるため、吐き出し作業が現像バイアス及びその駆動、更に感光ドラム1の駆動しか行われていないことから、他のダウンタイムシーケンスとの併用することでダウンタイムを低減できる。
【0072】
例えば、ワイヤ構成のコロナ帯電器2のワイヤ清掃タイミングが、5000枚通紙で約30秒であり、吐き出し作業単独のダウンタイムは0秒とすることで画像形成装置の生産性に一切弊害を及ぼさない。
【0073】
つまり、非画像形成時、例えば前回転や後回転更には紙間において現像バイアスを吐き出しバイアスとして最適化することで、トナー粒径増大による画像不良を回避することが出来る。
【0074】
以上から、不通に画像形成しながら、ダウンタイム時等を利用して吐き出し作業を行い、初期から耐久全般で常に安定した画質を得ることができた。
【0075】
実施例4
実験例1〜3においては、非画像部にてVbackを大きくした画像形成を所定数行うことによって、トナー粒径増大による画像不良を防止したが、本実施例においては、同様に非画像部において、現像バイアスの交流部分の設定を変更した吐き出しバイアスを印加する画像形成を行うことによって同問題を解決したものである。
【0076】
本実施例においても実施例1〜3と同様に、画像形成装置全体構成及び現像装置の構成は、現像バイアスの動作以外は、従来例にて説明した図1〜3に示したものと同様であり、図3に示す現像装置にて、現像スリーブ41に印加される現像バイアスVdcは+200Vの直流電圧に2700Hz、1500Vpp、50%Dutyの交流電圧を重畳し、ジャンピング現像を実現している。これにより、図4(a)、(b)に示すように、本実施例の画像形成時における現像バイアスは、現像コントラストVcont=+200V、カブリ取りバイアスVback=+150Vの設定となる。
【0077】
ここでも、図5に示すように、粒度分布とベタ画像濃度のA4サイズ25万枚コピーまでの耐久試験推移においては、耐久に伴い選択現像によって、トナー粒度分布がトナー粗紛化し、画像濃度が低下して、トナーの体積平均粒径が9.0から13.2μmに増大し、ベタ画像濃度は反射濃度測定で1.42から1.00に減少している。
【0078】
そこでこれらの問題を解決する方法を見いだすために、本実施例では、下記の実験例4を行った。
【0079】
実験例4
図5に示す上記の耐久試験(通常試験)終了後に、図11に示される下記の現像バイアスに変更し、更に、A4サイズ白紙画像において、2000枚通紙画像形成(作像)する追加試験を行った。つまり、2000枚画像形成せずに通紙する試験であり、この追加試験中は非画像形成時の状態である。
【0080】
・現像バイアス交流成分振幅1.5kVppから2.0kVppに変更して吐き出しバイアスとする。
【0081】
上記設定での試験終了後の結果を以下の表3に示す。
【0082】
【表3】
【0083】
表3によると、非画像形成時において、感光ドラム1から現像スリーブ41に印加する現像バイアスを吐き出しバイアスに変更して白紙印刷することによって、ベタ画像を印刷の行う通常設定試験終了後から、トナー平均粒径は13.2μmから11.2μmに減少し、画像濃度が1.00から1.26に増加して、トナー粗紛化と画質劣化が共に回復していることが確認できる。この現象を以下に解説する。
【0084】
前述の通り、耐久での選択現像によって発生した反転極性トナーは白紙部にカブリとなって現像される。つまり、本来現像すべきバイアスと逆の極性にて現像することになる。
【0085】
そこで、現像バイアスの交流成分振幅を通常より大きく設定して、非画像部のみで構成された画像を所定数印刷、つまり所定数枚の白紙印刷したことで、その現像性が向上し、現像器4内の反転極性トナー、即ち粗紛トナーが減少したためである。
【0086】
つまり現像バイアスの交流成分の条件を変更した白紙印刷を所定数行ってトナー粒径が増大したトナーを吐き出させることによって、トナー組成や現像器構成を変更することなく、耐久後の画質劣化を回復することができた。
【0087】
実施例5
本実施例では、実施例4と同様に反転極性トナー吐き出しを別手段において行う。
【0088】
本実施例における画像形成装置全体構成及び現像装置の構成は、実施例4と同様であり、つまり、現像バイアスの動作以外は、従来例にて説明した図1〜3に示したものと同様なので、ここでは、詳しい説明を省略する。そして、通常における現像バイアスの設定も実施例4と同様である。
【0089】
本実施例では、これらの問題を解決する方法を見いだすために、下記の実験例5を行った。
【0090】
実験例5
図5に示す上記のベタ画像形成による通常試験である耐久試験終了後に、下記の現像バイアスに変更し、更に、A4サイズ白紙画像において、2000枚通紙画像形成(作像)する追加試験を行った。
【0091】
・現像バイアス交流成分周波数を2.7kHzから2.0kHzに変更した。
【0092】
上記設定での試験終了後の結果を以下の表4に示す。
【0093】
【表4】
【0094】
表4によると、実施例4と同様に、非画像形成時において、感光ドラム1から現像スリーブ41に印加する現像バイアスを吐き出しバイアスに変更して白紙印刷することによって、ベタ画像を印刷の行う通常設定試験終了後から、トナー平均粒径は13.2μmから11.9μmに減少し、画像濃度が1.06から1.21に増加して、トナー粗紛化と画質劣化が共に回復していることが確認できる。
【0095】
この原理は、実施例4と同様で、反転極性トナーの現像性を高めている原理である。実施例4では、現像バイアス交流成分の振幅を変更したのに対して、本実施例では周波数を変更して、実行した。
【0096】
反転極性トナーはほぼ粗紛トナーであり重量が高い。そのため、2.7kHzという高周波の現像では微紛トナーなどに比べて応答性が悪く、現像性が低い。よって、本実施例では現像バイアスの交流成分を2.0kHzの低周波にした吐き出しバイアスとすることでその現像性が向上し、現像器4内の反転極性トナー、即ち粗紛トナーが減少する。
【0097】
以上により、トナー組成や現像器構成を変更することなく、耐久後の画質劣化を回復することができた。
【0098】
実施例6
本実施例では、前実施例4、5と同様に非画像形成時に現像スリーブ41に印加する吐き出しバイアスによる反転極性トナー吐き出しを別手段において行うことを提案する。
【0099】
本実施例における画像形成装置全体構成及び現像装置の構成は、実施例4と同様であり、つまり、現像バイアスの動作以外は、従来例にて説明した図1〜3に示したものと同様なので、ここでは、詳しい説明を省略する。そして、通常における現像バイアスの設定も実施例4と同様である。
【0100】
本実施例では、これらの問題を解決する方法を見いだすために、下記の実験例6を行った。
【0101】
実験例6
図5に示す上記のベタ画像形成による通常試験である耐久試験終了後に、下記の現像バイアスに変更し、更に、A4サイズ白紙画像において、2000枚通紙画像形成(作像)する追加試験を行った。
【0102】
現像バイアス交流成分波形を、図12に示すように、一周期における最大バイアスを印加する時間と最小バイアスを印加する時間との比であるDuty比を、50%Dutyから20%Dutyに変更した。
【0103】
上記設定での試験終了後の結果を以下の表5に示す。
【0104】
【表5】
【0105】
表5によると、実施例4、5と同様に、非画像形成部において、感光ドラム1から現像スリーブ41に印加する現像バイアスを吐き出しバイアスに変更して白紙印刷することによって、ベタ画像を印刷の行う通常設定試験終了後から、トナー平均粒径は13.3μmから12.4μmに減少し、画像濃度が1.06から1.16に増加して、トナー粗紛化と画質劣化が共に回復していることが確認できる。
【0106】
この原理は、実施例4、5と同様に、反転極性トナーの現像性を高め、非画像形成時に現像器4から感光ドラム1上に吐き出す原理であり、図6に示すように、現像バイアスの波形Dutyを変更させて、交流成分におけるカブリ取り電位の割合を高くした吐き出しバイアスを非画像形成時に印加することによって、その現像性が向上し、現像器内の反転極性トナー、即ち粗紛トナーが減少する。
【0107】
しかしながら、前実施例4、5と比較すると画像劣化からの回復効果が弱くなっている。これは、Dutyを変更したことで電界強度を向上させた代わりに、印加時間が短くなっているためである。
【0108】
以上により、トナー組成や現像器構成を変更することなく、耐久後の画質劣化を回復することができた。
【0109】
実施例7
非画像形成時に印加する吐き出しバイアスにおいて、現像バイアスの交流成分の構成を変更する実施例4、5、6のそれぞれの動作は別動作であるので互いの動作を干渉することがない。よって、本実施例では互いを組み合わせることでその効果が重畳される。
【0110】
本実施例における画像形成装置全体構成及び現像装置の構成は、現像バイアスの動作以外は、従来例にて説明した図1〜3に示したものと同様なので、ここでは、詳しい説明を省略する。この画像形成装置において、本実施例では、下記の実験例7を行った。
【0111】
実験例7
図5に示す上記のベタ画像形成による通常試験である耐久試験終了後に、下記の現像バイアスに変更し、更に、A4サイズ白紙画像において、2000枚通紙画像形成(作像)する追加試験を行った。
【0112】
・現像バイアス交流成分振幅を1.5kVppから2.0kVppに変更した。
・現像バイアス交流成分周波数2.7kHzから2.0kHzに変更した。
・現像バイアス交流成分波形50%Dutyから20%Dutyに変更した。
【0113】
上記設定での試験終了後の結果を以下の表6に示す。
【0114】
【表6】
【0115】
表6によると、非画像形成時において、感光ドラム1から現像スリーブ41に印加する現像バイアスを吐き出しバイアスに変更して白紙印刷することによって、ベタ画像を印刷の行う通常設定試験終了後から、トナー平均粒径は13.6μmから10.2μmに減少し、画像濃度が1.02から1.37に増加して、現像バイアスの交流成分の振幅、周波数、波形のみをそれぞれ変更した実施例4、5、6に比べて粗紛化と画質劣化の回復がより効果的であることが確認できる。
【0116】
実施例8
実施例4〜7においては通常画像形成とは異なる非画像部における画像形成である白紙印刷を所定数行い、その時の現像バイアスを最適化することで、トナー粒径が増大することから起因する画像不良を回避したが、本実施例では、実施例1、2での白紙印刷による耐久試験後における効果を、通常作像時にも反映させる。
【0117】
実施例4、5、6、の構成を複合させた実施例7において、図13に示す白紙印刷におけるA4サイズ2000枚通紙作像での紙上カブリ濃度推移を参照すると、1000枚でカブリ濃度はほぼ通常時と同じレベルに飽和している。
【0118】
これは、ベタ画像の25万枚作像中に発生した反転極性トナーが、白紙印刷中においてほぼ感光ドラム1上に吐き出されたと考えられる。実際に図13における吐き出し中の粒度分布推移を参照しても明らかである。
【0119】
つまり、A4サイズ25万枚の通常作像に対し、同A4サイズ1000枚の反転極性トナー吐き出し作業において、耐久による画質劣化が回復できることになる。
【0120】
そこで、実験例8において、以下の手順に変更して耐久試験を行った。
【0121】
実験例8
1.先ず、図5に示す上記のベタ画像形成による通常画像形成による耐久試験として、A4サイズ5000枚コピーを行う。
【0122】
2.現像バイアス交流成分振幅1.5Vppから2.0kVppに、現像バイアス交流成分周波数2.7kHzから2.0kHzに、現像バイアス交流成分波形を50%Dutyから20%Dutyに変更させる。そして、レーザパワーOFFして、Vl=0Vとした。更に、転写装置5でのバイアス印加OFFとし、定着器6での加熱および回転OFFとし、転写材Pの給走OFFとした。
【0123】
3.A4サイズにおいて、20枚非通紙白紙作像。
【0124】
4.1.〜3.までを50回繰り返し、25万枚までの耐久試験を行う。
【0125】
上記設定による、耐久試験中のトナー粒度分布と画像部における最大画像濃度である画像濃度推移を、図14に示す。これによると、これによると、トナー体積粒径も10μm以上に増大することもなく、画像濃度も低下することがなく、耐久全般において吐き出し作業による効果が確認できた。
【0126】
又、反転極性トナーを現像するためには、通常設定における現像コントラストVcontは不要である。そこで、本構成のように正規現像、反転(バックグラウンド)露光の場合は、実施例2のように、潜像形成に必要な帯電器およびレーザの出力を全てカットし、現像バイアスVdcの交流成分を変更する、つまり、吐き出しバイアス印加時に、静電潜像を形成するための手段を動作させないことでその効果は高められ、更に、これによって、非通紙作像にすることで、吐き出し作業による電力消費とそれに関わる寿命低減を最低限に抑えている。
【0127】
以上により、トナー組成や現像器構成を変更することなく、耐久後の画質劣化を回復することができた。
【0128】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の現像装置は、現像剤を収容する現像容器と、現像容器内の現像剤を担持して像担持体との対向部へ搬送する現像回転体であって像担持体上に形成された静電像を現像する際に現像バイアスが印加される現像回転体と、を有する現像装置において、非画像形成時において、現像回転体に印加する直流電圧を通常画像形成時から変更して、極性が反転した現像剤を吐き出し可能に構成したか、又は、非画像形成時において、現像回転体に印加する交流電圧を通常画像形成時から変更して、極性が反転した現像剤を吐き出し可能に構成したことで、現像剤の粗粒化を防止し、現像剤材料の組成や本体構成を変更せずとも良好な画像を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係る像担持体の一例を示す部分断面図である。
【図3】本発明に係る現像装置の一例を示す上視図(図3(a))及び断面図(図3(b))である。
【図4】通常画像形成における現像バイアスと像担持体表面電位との関係を示す説明図である。
【図5】通常画像形成における作像枚数に対する画像濃度の変化を示すグラフである。
【図6】実施例1における吐き出しバイアスと像担持体表面電位との関係を示す説明図である。
【図7】実施例1における吐き出しバイアス印加時におけるカブリ濃度の変化を示すグラフである。
【図8】実施例2における吐き出しバイアスと像担持体表面電位との関係を示す説明図である。
【図9】実施例2における吐き出しバイアス印加時におけるカブリ濃度の変化及びトナー体積平均粒径の変化を示すグラフである。
【図10】実施例3における吐き出しバイアス印加時における画像濃度の変化及びトナー体積平均粒径の変化を示すグラフである。
【図11】実施例4における現像バイアス及び吐き出しバイアスと像担持体表面電位との関係を示す説明図である。
【図12】実施例6における現像バイアスを示す説明図である。
【図13】実施例7における吐き出しバイアス印加時におけるカブリ濃度の変化及びトナー体積平均粒径の変化を示すグラフである。
【図14】実施例8における吐き出しバイアス印加時における画像濃度の変化及びトナー体積平均粒径の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 感光ドラム(像担持体)
2 一次帯電器
3 露光部
4 現像器(現像装置)
5 転写装置
41 現像スリーブ(現像回転体)
42 マグネット(磁界発生手段)
47 現像バイアス印加装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電記録方式又は電子写真方式の複写装置、画像形成記録装置、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置において、像担持体上に形成された潜像を現像するのに使用する現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば、図1に示した構成の画像形成装置が一般化されており、この画像形成装置は、電子写真プロセスを利用した複写機或はレーザビームプリンタである。以下、図1に示す画像形成装置の構成及び動作について、簡単に説明する。
【0003】
装置本体内部には、像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下「感光ドラム」という)1が配置されている。ここでは、アモルファスシリコン感光体を使用しており、その中心部分101から表層103までの部分断面図を図2に示す。中心部のAl等の導電性支持体101が設けられ、その上層には、導電性支持体101からの反射を防止する為の長波長光吸収層105が設けられる。その上層に導電支持体101と同様の導電性支持体104が設けられる。そして、導電性支持体104の上層に設けられ、導電性支持体104からの電荷の注入を阻止する為の電荷注入阻止層102は、少なくとも非晶質シリコン系の材料で構成され、光導電性を示す光導電層102であり、該光導電層102を保護する為の表面保護層103が最表層に設けられている。
【0004】
この感光ドラム1は、矢印R1方向に、所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動され、その表面にて後述の通常画像形成の画像形成プロセスが繰り返し行われる。
【0005】
感光ドラム1は、矢印R1方向の回転過程においてコロナ放電器等の帯電器2により、所定の極性、所定の表面電位に帯電処理され、次いで、カラー原稿画像の色分解に基づく結像露光光学系や、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザビームを出力するレーザスキャナによる走査露光光学系にて構成された露光部3による画像露光Lを受け取ることにより目的の画像に対応した静電潜像(静電像、潜像)が形成される。
【0006】
ここで、この静電潜像を現像するために設けられた、感光ドラム1の回転方向(矢印R1方向)について固定的に配置された現像装置(現像器)4について図3を用いて説明する。尚、図3(a)は、現像器4を上から見た図であり、図3(b)は、正面から見た断面図である。
【0007】
現像容器40は、現像剤としてトナー45を収容し、装置の長手方向(図1の紙面に直角方向)に延在する開口部を有し、その開口部に現像剤担持体としての現像回転体(現像スリーブ)41が設置される。現像スリーブ41は、例えばアルミニウム、SUS等の材料にて中空の円筒状に形成される。現像スリーブ41は、開口部の図で見て左略半周面を容器40内に突入し、右略半周面を容器40外へ露出し、感光ドラム1と対向するようにして、回転自在に横設されている。
【0008】
現像スリーブ41と感光ドラム1との間には突き当てコロ46により僅かな微小間隙:S−Dgapが設けられ、現像スリーブ41は、感光ドラム1の回転方向R1に対し、対向部において同方向である矢印R4方向に回転駆動される。
【0009】
現像スリーブ41内には、磁界発生手段としてマグネット42が設けられており、本実施例では、マグネット42は、永久磁石にて構成されている。このマグネット42は、現像スリーブ41の回転に拘らず、固定的な磁界を発生できるように、現像スリーブ41内に非回転に配置されている。
【0010】
現像容器40内の現像スリーブ41の近傍には、現像剤規制部材として現像容器40開口部に固定端を支持され対向する自由端を現像スリーブ41に近接させた板状の磁性ブレード43が設けられ、この磁性ブレード43に、マグネット42の磁極のひとつが略対向するように配置されている。
【0011】
攪拌部材44により現像スリーブ41上に担持された現像剤である磁性トナー45は、その後現像スリーブ41の回転に伴い、磁性ブレード43の現像スリーブ41対向部に搬送される。そして、磁性ブレード43と現像スリーブ41の間隙に形成された磁気的な規制:S−Bgapにより層厚を規制されて、現像スリーブ41上に薄層に形成された後、規制部:S−Bgapを抜け出して感光ドラム1と微小間隙:S−Dgapを開けて対向した現像領域へと搬送される、所謂ジャンピング現像が行われる。
【0012】
現像領域において現像スリーブ41と感光ドラム1との間に、現像バイアス印加装置47より現像バイアスとして直流に交流を重畳した交互電圧を印加することにより、現像スリーブ41上に担持されたトナー45が感光ドラム1上の静電潜像に対向して転移、付着して、静電潜像を現像剤像(トナー像)として可視化、現像する。
【0013】
ここで、現像容器40に収容されている現像剤である磁性トナー45は、体積平均粒径9μmで、磁性ブレード43と現像スリーブ41の表面との間で摩擦帯電され、マイナス極性の帯電量(−3〜−40μC/g)を有している。
【0014】
この現像器4により、上記に説明したように感光ドラム1に形成された静電潜像が現像される。ここで、現像器4の現像動作も含め、図1に示した画像形成装置による画像形成工程について説明する。
【0015】
先ず感光ドラム1の表面を、帯電工程にて、一次帯電器2によりドラム表面電位Vd=+400Vに一様に帯電する。次いで、潜像形成工程にて、波長680μmの半導体レーザの露光部3により600dpiでPWMによる露光Lを行い、感光ドラム1上に静電潜像を形成する。この時のレーザパワーは静電潜像がVl=+50Vになるように設定している。
【0016】
続いて、現像工程にて、上記に説明したS−Bgap:250μm、S−Dgap:250μmとした現像器4により現像を行い、現像剤像(トナー像)として可視化する。
【0017】
次いで、給紙カセット8から給紙ローラ9によって転写材Pが、1枚宛分離搬送されて、レジストローラ対10、転写ガイド11を経て、転写装置5(コロナ帯電器)で形成される転写部へと所定のタイミングで給送される。
【0018】
この時、転写装置5には、転写工程の前の動作として、0Vあるいトナーの帯電極性と同じバイアス(本実施例ではマイナス)がバイアス電源から印加されている。尚、この時印加されているバイアスは転写工程におけるものと逆極性である。
【0019】
所定のタイミングで給送されてきた転写材P上には、転写工程にてトナー像を転写する際にバイアス電源により、トナー帯電極性(本例ではマイナス)と逆極性(プラス)の転写バイアスが転写装置5に印加される。
【0020】
上述の一連の画像形成プロセスを繰り返すことにより、トナー像は、転写部に次々と送られてくる後続の転写材Pに転写されていく。
【0021】
感光ドラム1上のトナー像が転写された転写材Pは、搬送ガイド12を経て定着器6へ導入され、所定値に加熱温調された定着ローラ6aと加圧ローラ6bとにより、定着工程にて加熱・加圧されることによりトナー像の定着処理を受け、最終的なカラー画像形成物として出力される。
【0022】
一方、トナー像転写後の感光ドラム1は、クリーニング装置7によって清掃される。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図3のような構成の一成分磁性トナーを含む現像剤を収容する現像器にて行われている、このジャンピング現像の本質的な問題として、“選択現像”と呼ばれる現象によるトナー粒度分布の粗紛化が挙げられる。
【0024】
この“選択現像”とは、トナーが電気力によって現像されるため、それぞれのトナーに働く電界が等しい場合、より摩擦帯電量の大きいものから選択的に感光ドラム1上に転移する現象である。又、トナーの帯電量と粒度には相関があり、粒径の大きい、即ち重量の多いトナーほど帯電量が小さく、又、粒径の小さいトナーはその逆となる。
【0025】
よって、現像を繰り返す度に粒径の大きいトナーが現像器内に取り残され、粗紛化という問題が発生する。
【0026】
粗紛化の画像上へ直接的弊害は、まず耐久後の画像が初期に比べてガサついてしまうことである。又、粗紛化されたトナーは極性が反転しやすく、補給された新たな正規極性のトナーと静電的に吸着することである。これにより現像性が著しく悪化することで、特にベタ黒濃度低下などの画質の劣化、更にトナーの極性が反転することで、本来現像すべきでない白紙部(白画像部)にカブリと呼ばれる画像不良を引き起こしやすい。しかも、粗紛化されているために通常のカブリ画像よりも顕在化されやすく、この現像方式での耐久における主要問題の一つとなっている。
【0027】
又、トナー帯電量と感光ドラム表面電位との極性が異なる場合、レーザ露光以前のアナログ複写機と同様に正規現像、反転(バックグラウンド)露光となる。この場合、非画像形成部は常に露光出力する状態となり、昨今の反転現像、正規(イメージ)露光の場合に対し感光ドラムの寿命が極端に短いことが弊害に挙げられる。
【0028】
従って、本発明の目的は、現像剤の組成や本体構成を変更せずに、選択現像によるガサツキや、濃度低下、カブリ等を防ぎ、像担持体の寿命を縮めることなく、良好な画像を形成することが可能な現像装置を提供することである。
【0029】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る現像装置にて達成される。要約すれば、第1の本発明は、現像剤を収容する現像容器と、該現像容器内の現像剤を担持して像担持体との対向部へ搬送する現像回転体であって前記像担持体上に形成された静電像を現像する際に現像バイアスが印加される現像回転体と、を有する現像装置において、
非画像形成時において、前記現像回転体に印加する直流電圧を通常画像形成時から変更して、極性が反転した現像剤を吐き出し可能に構成したことを特徴とする現像装置を提供する。
【0030】
第2の本発明は、現像剤を収容する現像容器と、該現像容器内の現像剤を担持して像担持体との対向部へ搬送する現像回転体であって前記像担持体上に形成された静電像を現像する際に現像バイアスが印加される現像回転体と、を有する現像装置において、
非画像形成時において、前記現像回転体に印加する交流電圧を通常画像形成時から変更して、極性が反転した現像剤を吐き出し可能に構成したことを特徴とする現像装置を提供する。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る現像装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0032】
実施例1
本実施例における画像形成装置全体構成及び現像装置の構成は、現像バイアスの動作以外は、従来例にて説明した図1〜3に示したものと同様なので、ここでは、詳しい説明を省略し、本発明の特徴部分について説明する。
【0033】
本実施例において、図3に示す現像装置にて、現像スリーブ41に印加される現像バイアスVdcは+200Vの直流電圧に2700Hz、1500Vpp、50%Dutyの交流電圧を重畳し、ジャンピング現像を実現している。これにより、図4(a)、(b)に示すように、本実施例の通常画像形成時における現像バイアスは、現像コントラストVcont=+200V、カブリ取りバイアスVback=+150Vの設定となる。
【0034】
ここで、上記設定における粒度分布と通常画像のうち最も画像部(ベタ画像部)の面積の広いベタ画像濃度のA4サイズ25万枚コピーによる通常画像形成の耐久試験推移を図5に示す。前述の通り、耐久に伴い選択現像によって、トナー粒度分布がトナー粗紛化し、画像濃度が低下している。具体的には、トナーの体積平均粒径が9.0μmから13.2μmに増加し、ベタ画像濃度は反射濃度測定で1.42から1.08に減少している。
【0035】
そこでこれらの問題を解決する方法を見いだすために、本実施例では、下記の実験例1を行った。
【0036】
実験例1
図5に示す上記の通常画像形成による耐久試験終了後に、図6に示される下記の現像バイアスに変更し、更に、A4サイズ白紙画像において、2000枚通紙画像形成(作像)する追加試験を行った。つまり、2000枚画像形成せずに通紙する試験であり、この追加試験中は非画像形成時の状態である。
【0037】
・具体的には、現像バイアスVdcの直流成分を200Vから350Vに変更して反転トナー(トナーの正規の帯電極性とは逆極性に帯電したトナー)を吐き出すための吐き出しバイアスとする。
【0038】
・現像コントラストは、Vcont=200VからVcont=50Vに変更し、カブリ取りバイアスは、Vback=150VからVback=300Vに変更した。
【0039】
上記設定での試験終了後の結果を以下の表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
表1によると、非画像形成時において、現像バイアスを、トナーが感光ドラム1から現像スリーブ41に移動するように印加する吐き出しバイアスに変更して白紙印刷することによって、ベタ画像の印刷を行う通常設定試験終了後から、トナー平均粒径は13.2μmから11.8μmに減少し、画像濃度が1.08から1.21に増加して、トナー粗紛化と画質劣化が共に回復していることが確認できる。この現象を以下に解説する。
【0042】
前述の通り、耐久での選択現像によって発生した反転極性トナーは白紙部にカブリとなって現像される。つまり、本来現像すべきバイアスと逆の極性にて現像することになる。
【0043】
そこで、カブリ取りバイアスVback即ち非画像部に印加される現像バイアスの直流成分電圧と感光ドラムに形成される静電潜像電位との差を通常より高く設定(150Vから300Vに増大)して、非画像部のみで構成された画像を所定数印刷、つまり所定数枚の白紙印刷したことでその現像性が向上し、現像器4内の反転極性トナー、即ち粗紛トナーが減少し、トナー粒径が初期に近くなり、現像濃度も回復した。
【0044】
つまりVbackを増大させた白紙印刷を所定数行うことで、つまり非画像形成時において反転極性トナーを現像、つまり吐き出して素粉トナーによる画像不良の問題を回避することが出来る。
【0045】
尚、図7に示すA4サイズ白紙画像における2000枚作像での紙上カブリ濃度推移を参照すると、図5に示す通常画像形成時の画像濃度よりもカブリ濃度が遥かに高い。これからも非画像部において、反転極性トナーが感光ドラム1上に現像されており、実験例にて行われた白紙印刷を所定数枚行うことで、現像スリーブ41に付着した現像器4内の反転極性トナーが吐き出されることがわかる。
【0046】
以上により、非画像形成時に、現像スリーブ41に現像バイアスにおけるVbackを高くした吐き出しバイアスを印加する画像形成を所定数行うことで、トナー組成や本体構成を変更することなく、耐久後の画質劣化を回復することができた。
【0047】
尚、非画像部への現像剤吐き出しは従来に説明した画像形成工程中に行わずに、上記の画像形成を行わない非画像形成時に行うことが好ましい。画像形成装置が動作する非画像形成時において、画像形成装置の制御手段から画像形成開始(プリント開始)信号が発信されて帯電、潜像形成、現像、転写、定着等の画像形成を行う各手段の動作開始がなされる、上記に説明した画像形成工程を行う前の工程を前回転工程といい、画像形成終了後から各画像形成手段の動作終了までを後回転工程と称し、又、複数の転写材に画像形成を行う場合、各転写材の画像形成間を紙間と称す。
【0048】
これらの前回転、後回転、又は紙間にて現像剤吐き出し動作を行うのが好ましいが、画像形成工程中でも、現像工程が行われていない時なら非画像形成時として、現像剤吐き出し動作を行うことも可能である。
【0049】
実施例2
本実施例では、前実施例1での効果を更に高めることを目的とするものである。
【0050】
本実施例における画像形成装置全体構成及び現像装置の構成は、実施例1と同様であり、つまり、現像バイアスの動作以外は、従来例にて説明した図1〜3に示したものと同様なので、ここでは、詳しい説明を省略する。
【0051】
つまり、本実施例において、現像スリーブ41に印加される現像バイアスVdcは+200Vの直流電圧に2700Hz、1500Vpp、50%Dutyの交流電圧を重畳し、ジャンピング現像を実現しており、図4(a)、(b)に示すように、本実施例における現像バイアスは、現像コントラストVcont=+200V、カブリ取りバイアスVback=+150Vの設定となる。
【0052】
ここでも、上記設定における粒度分布とベタ画像濃度のA4サイズ25万枚コピーまでの耐久試験推移を図5に示すものと同様で、トナーの体積平均粒径が9.0μmから13.5μmに増加し、ベタ画像濃度は反射濃度測定で1.42から1.06に減少している。
【0053】
本実施例では、これらの問題を解決する方法を見いだすために、下記の実験例2を行った。
【0054】
実験例2
図5に示す上記のベタ画像形成による通常試験である耐久試験終了後に、図8に示される下記の現像バイアスに変更し、更に、A4サイズ白紙画像において、2000枚通紙画像形成(作像)する追加試験を行った。
【0055】
・帯電器2による放電出力OFFとし、ドラム表面電位Vd=0Vに変更した。
・露光部3のレーザパワーOFFとし、上記設定と加えて、Vl=0V
・現像バイアスをVdc=500Vの吐き出しバイアスとし、カブリ取りバイアスVback=500Vに変更した。
【0056】
ここで、感光ドラム1の帯電器2による帯電位よりも大きい電位の現像バイアスを印加するため、現像コントラストVcontは0となるが、反転極性トナーを現像するためには、通常設定における現像コントラストVcontは不要である。そこで、本構成のように、正規現像、反転(バックグラウンド)露光の場合は、潜像形成に必要な帯電器およびレーザの出力を全てカットし、現像バイアスVdcをより大きくして吐き出しバイアスとする、つまり、吐き出しバイアス印加時に、静電潜像を形成するための手段を動作させないことでその効果は高められる。
【0057】
以下の表2に結果を示すが、上記のように現像バイアスを吐き出しバイアスに変更した画像形成を非画像部にて行う画像形成、つまり白紙印刷を所定数行うことによって、ベタ画像形成による通常設定試験終了後から、トナー平均粒径は13.5μmから10.4μmに減少し、画像濃度が1.08から1.31に増加して、トナー粗紛化と画質劣化が大幅に回復していることが確認できる。
【0058】
【表2】
【0059】
又、非画像形成時において、帯電器2及びレーザ3の出力をカットしたことで、反転極性トナー吐き出し作業によるそれらの電力消費と寿命低減を最低限に抑えている。特に、正規現像、反転(バックグラウンド)露光の場合は、通常耐久時の露光時間が非常に長く、反転現像、正規(イメージ)露光の場合に対し寿命が極端に短いので非常に効果的である。
【0060】
以上により、非画像形成時において、反転極性トナー吐き出し時の設定を最適化した画像形成を行うことで、更なる耐久後の画質劣化を回復することができた。
【0061】
実施例3
実施例1、2においては通常画像形成とは異なる非画像部における画像形成である白紙印刷を所定数行い、その時の現像バイアスを最適化することで、トナー粒径が増大することに起因する画像不良を回避したが、本実施例では、実施例1、2での白紙印刷による耐久試験後における効果を、通常作像時にも反映させることを提案する。
【0062】
例えば、実施例2における、A4サイズ2000枚白紙通紙作像での紙上カブリ濃度推移を図9に示す。実施例1から効果を高めたことにより、1000枚でカブリ濃度はほぼ通常時と同じレベルに飽和している。
【0063】
これは25万枚作像中に発生した反転極性トナーがほぼ感光ドラム1上に吐き出されたためと考えられる。実際に吐き出し中の粒度分布推移(図9)を見ても同様の結果である。
【0064】
つまり、A4サイズ25万枚の通常作像に対し、同A4サイズ1000枚の白紙作像つまり反転極性トナー吐き出し作業において、耐久による画質劣化が回復できることになる。
【0065】
そこで、実験例3にて下記の手順に変更して耐久試験を行った。
【0066】
実験例3
1.先ず、図5に示す上記のベタ画像形成による通常試験である耐久試験として、A4サイズ5000枚コピーを行う。
【0067】
2.帯電器2による放電出力OFFにし、ドラム表面電位Vd=0Vに変更し、レーザパワーOFFとして、Vl=0Vにした。そして、現像バイアスを変更してVdc=500Vの吐き出しバイアスとし、カブリ取りバイアスVback=500Vに変更した。そして、転写装置5でのバイアス印加OFF、定着器6での加熱及び回転OFF、転写材Pの給走OFFとした。
【0068】
3.このままA4サイズにおいて、20枚非通紙白紙作像した。
【0069】
4.1.〜3.までを50回繰り返し、25万枚までの耐久試験を行う。
【0070】
上記設定による、耐久試験中のトナー粒度分布と画像部における最大画像濃度である画像濃度推移を、図10に示す。これによると、トナー体積粒径も10μm以上に増大することもなく、画像濃度も低下することがなく、耐久全般において吐き出し作業による効果が確認できた。
【0071】
しかしながら、この設定によると吐き出し作業1回当たり約20秒のダウンタイムが発生してしまう。但し、本構成が正規現像で且つ反転(バックグラウンド)露光であるため、吐き出し作業が現像バイアス及びその駆動、更に感光ドラム1の駆動しか行われていないことから、他のダウンタイムシーケンスとの併用することでダウンタイムを低減できる。
【0072】
例えば、ワイヤ構成のコロナ帯電器2のワイヤ清掃タイミングが、5000枚通紙で約30秒であり、吐き出し作業単独のダウンタイムは0秒とすることで画像形成装置の生産性に一切弊害を及ぼさない。
【0073】
つまり、非画像形成時、例えば前回転や後回転更には紙間において現像バイアスを吐き出しバイアスとして最適化することで、トナー粒径増大による画像不良を回避することが出来る。
【0074】
以上から、不通に画像形成しながら、ダウンタイム時等を利用して吐き出し作業を行い、初期から耐久全般で常に安定した画質を得ることができた。
【0075】
実施例4
実験例1〜3においては、非画像部にてVbackを大きくした画像形成を所定数行うことによって、トナー粒径増大による画像不良を防止したが、本実施例においては、同様に非画像部において、現像バイアスの交流部分の設定を変更した吐き出しバイアスを印加する画像形成を行うことによって同問題を解決したものである。
【0076】
本実施例においても実施例1〜3と同様に、画像形成装置全体構成及び現像装置の構成は、現像バイアスの動作以外は、従来例にて説明した図1〜3に示したものと同様であり、図3に示す現像装置にて、現像スリーブ41に印加される現像バイアスVdcは+200Vの直流電圧に2700Hz、1500Vpp、50%Dutyの交流電圧を重畳し、ジャンピング現像を実現している。これにより、図4(a)、(b)に示すように、本実施例の画像形成時における現像バイアスは、現像コントラストVcont=+200V、カブリ取りバイアスVback=+150Vの設定となる。
【0077】
ここでも、図5に示すように、粒度分布とベタ画像濃度のA4サイズ25万枚コピーまでの耐久試験推移においては、耐久に伴い選択現像によって、トナー粒度分布がトナー粗紛化し、画像濃度が低下して、トナーの体積平均粒径が9.0から13.2μmに増大し、ベタ画像濃度は反射濃度測定で1.42から1.00に減少している。
【0078】
そこでこれらの問題を解決する方法を見いだすために、本実施例では、下記の実験例4を行った。
【0079】
実験例4
図5に示す上記の耐久試験(通常試験)終了後に、図11に示される下記の現像バイアスに変更し、更に、A4サイズ白紙画像において、2000枚通紙画像形成(作像)する追加試験を行った。つまり、2000枚画像形成せずに通紙する試験であり、この追加試験中は非画像形成時の状態である。
【0080】
・現像バイアス交流成分振幅1.5kVppから2.0kVppに変更して吐き出しバイアスとする。
【0081】
上記設定での試験終了後の結果を以下の表3に示す。
【0082】
【表3】
【0083】
表3によると、非画像形成時において、感光ドラム1から現像スリーブ41に印加する現像バイアスを吐き出しバイアスに変更して白紙印刷することによって、ベタ画像を印刷の行う通常設定試験終了後から、トナー平均粒径は13.2μmから11.2μmに減少し、画像濃度が1.00から1.26に増加して、トナー粗紛化と画質劣化が共に回復していることが確認できる。この現象を以下に解説する。
【0084】
前述の通り、耐久での選択現像によって発生した反転極性トナーは白紙部にカブリとなって現像される。つまり、本来現像すべきバイアスと逆の極性にて現像することになる。
【0085】
そこで、現像バイアスの交流成分振幅を通常より大きく設定して、非画像部のみで構成された画像を所定数印刷、つまり所定数枚の白紙印刷したことで、その現像性が向上し、現像器4内の反転極性トナー、即ち粗紛トナーが減少したためである。
【0086】
つまり現像バイアスの交流成分の条件を変更した白紙印刷を所定数行ってトナー粒径が増大したトナーを吐き出させることによって、トナー組成や現像器構成を変更することなく、耐久後の画質劣化を回復することができた。
【0087】
実施例5
本実施例では、実施例4と同様に反転極性トナー吐き出しを別手段において行う。
【0088】
本実施例における画像形成装置全体構成及び現像装置の構成は、実施例4と同様であり、つまり、現像バイアスの動作以外は、従来例にて説明した図1〜3に示したものと同様なので、ここでは、詳しい説明を省略する。そして、通常における現像バイアスの設定も実施例4と同様である。
【0089】
本実施例では、これらの問題を解決する方法を見いだすために、下記の実験例5を行った。
【0090】
実験例5
図5に示す上記のベタ画像形成による通常試験である耐久試験終了後に、下記の現像バイアスに変更し、更に、A4サイズ白紙画像において、2000枚通紙画像形成(作像)する追加試験を行った。
【0091】
・現像バイアス交流成分周波数を2.7kHzから2.0kHzに変更した。
【0092】
上記設定での試験終了後の結果を以下の表4に示す。
【0093】
【表4】
【0094】
表4によると、実施例4と同様に、非画像形成時において、感光ドラム1から現像スリーブ41に印加する現像バイアスを吐き出しバイアスに変更して白紙印刷することによって、ベタ画像を印刷の行う通常設定試験終了後から、トナー平均粒径は13.2μmから11.9μmに減少し、画像濃度が1.06から1.21に増加して、トナー粗紛化と画質劣化が共に回復していることが確認できる。
【0095】
この原理は、実施例4と同様で、反転極性トナーの現像性を高めている原理である。実施例4では、現像バイアス交流成分の振幅を変更したのに対して、本実施例では周波数を変更して、実行した。
【0096】
反転極性トナーはほぼ粗紛トナーであり重量が高い。そのため、2.7kHzという高周波の現像では微紛トナーなどに比べて応答性が悪く、現像性が低い。よって、本実施例では現像バイアスの交流成分を2.0kHzの低周波にした吐き出しバイアスとすることでその現像性が向上し、現像器4内の反転極性トナー、即ち粗紛トナーが減少する。
【0097】
以上により、トナー組成や現像器構成を変更することなく、耐久後の画質劣化を回復することができた。
【0098】
実施例6
本実施例では、前実施例4、5と同様に非画像形成時に現像スリーブ41に印加する吐き出しバイアスによる反転極性トナー吐き出しを別手段において行うことを提案する。
【0099】
本実施例における画像形成装置全体構成及び現像装置の構成は、実施例4と同様であり、つまり、現像バイアスの動作以外は、従来例にて説明した図1〜3に示したものと同様なので、ここでは、詳しい説明を省略する。そして、通常における現像バイアスの設定も実施例4と同様である。
【0100】
本実施例では、これらの問題を解決する方法を見いだすために、下記の実験例6を行った。
【0101】
実験例6
図5に示す上記のベタ画像形成による通常試験である耐久試験終了後に、下記の現像バイアスに変更し、更に、A4サイズ白紙画像において、2000枚通紙画像形成(作像)する追加試験を行った。
【0102】
現像バイアス交流成分波形を、図12に示すように、一周期における最大バイアスを印加する時間と最小バイアスを印加する時間との比であるDuty比を、50%Dutyから20%Dutyに変更した。
【0103】
上記設定での試験終了後の結果を以下の表5に示す。
【0104】
【表5】
【0105】
表5によると、実施例4、5と同様に、非画像形成部において、感光ドラム1から現像スリーブ41に印加する現像バイアスを吐き出しバイアスに変更して白紙印刷することによって、ベタ画像を印刷の行う通常設定試験終了後から、トナー平均粒径は13.3μmから12.4μmに減少し、画像濃度が1.06から1.16に増加して、トナー粗紛化と画質劣化が共に回復していることが確認できる。
【0106】
この原理は、実施例4、5と同様に、反転極性トナーの現像性を高め、非画像形成時に現像器4から感光ドラム1上に吐き出す原理であり、図6に示すように、現像バイアスの波形Dutyを変更させて、交流成分におけるカブリ取り電位の割合を高くした吐き出しバイアスを非画像形成時に印加することによって、その現像性が向上し、現像器内の反転極性トナー、即ち粗紛トナーが減少する。
【0107】
しかしながら、前実施例4、5と比較すると画像劣化からの回復効果が弱くなっている。これは、Dutyを変更したことで電界強度を向上させた代わりに、印加時間が短くなっているためである。
【0108】
以上により、トナー組成や現像器構成を変更することなく、耐久後の画質劣化を回復することができた。
【0109】
実施例7
非画像形成時に印加する吐き出しバイアスにおいて、現像バイアスの交流成分の構成を変更する実施例4、5、6のそれぞれの動作は別動作であるので互いの動作を干渉することがない。よって、本実施例では互いを組み合わせることでその効果が重畳される。
【0110】
本実施例における画像形成装置全体構成及び現像装置の構成は、現像バイアスの動作以外は、従来例にて説明した図1〜3に示したものと同様なので、ここでは、詳しい説明を省略する。この画像形成装置において、本実施例では、下記の実験例7を行った。
【0111】
実験例7
図5に示す上記のベタ画像形成による通常試験である耐久試験終了後に、下記の現像バイアスに変更し、更に、A4サイズ白紙画像において、2000枚通紙画像形成(作像)する追加試験を行った。
【0112】
・現像バイアス交流成分振幅を1.5kVppから2.0kVppに変更した。
・現像バイアス交流成分周波数2.7kHzから2.0kHzに変更した。
・現像バイアス交流成分波形50%Dutyから20%Dutyに変更した。
【0113】
上記設定での試験終了後の結果を以下の表6に示す。
【0114】
【表6】
【0115】
表6によると、非画像形成時において、感光ドラム1から現像スリーブ41に印加する現像バイアスを吐き出しバイアスに変更して白紙印刷することによって、ベタ画像を印刷の行う通常設定試験終了後から、トナー平均粒径は13.6μmから10.2μmに減少し、画像濃度が1.02から1.37に増加して、現像バイアスの交流成分の振幅、周波数、波形のみをそれぞれ変更した実施例4、5、6に比べて粗紛化と画質劣化の回復がより効果的であることが確認できる。
【0116】
実施例8
実施例4〜7においては通常画像形成とは異なる非画像部における画像形成である白紙印刷を所定数行い、その時の現像バイアスを最適化することで、トナー粒径が増大することから起因する画像不良を回避したが、本実施例では、実施例1、2での白紙印刷による耐久試験後における効果を、通常作像時にも反映させる。
【0117】
実施例4、5、6、の構成を複合させた実施例7において、図13に示す白紙印刷におけるA4サイズ2000枚通紙作像での紙上カブリ濃度推移を参照すると、1000枚でカブリ濃度はほぼ通常時と同じレベルに飽和している。
【0118】
これは、ベタ画像の25万枚作像中に発生した反転極性トナーが、白紙印刷中においてほぼ感光ドラム1上に吐き出されたと考えられる。実際に図13における吐き出し中の粒度分布推移を参照しても明らかである。
【0119】
つまり、A4サイズ25万枚の通常作像に対し、同A4サイズ1000枚の反転極性トナー吐き出し作業において、耐久による画質劣化が回復できることになる。
【0120】
そこで、実験例8において、以下の手順に変更して耐久試験を行った。
【0121】
実験例8
1.先ず、図5に示す上記のベタ画像形成による通常画像形成による耐久試験として、A4サイズ5000枚コピーを行う。
【0122】
2.現像バイアス交流成分振幅1.5Vppから2.0kVppに、現像バイアス交流成分周波数2.7kHzから2.0kHzに、現像バイアス交流成分波形を50%Dutyから20%Dutyに変更させる。そして、レーザパワーOFFして、Vl=0Vとした。更に、転写装置5でのバイアス印加OFFとし、定着器6での加熱および回転OFFとし、転写材Pの給走OFFとした。
【0123】
3.A4サイズにおいて、20枚非通紙白紙作像。
【0124】
4.1.〜3.までを50回繰り返し、25万枚までの耐久試験を行う。
【0125】
上記設定による、耐久試験中のトナー粒度分布と画像部における最大画像濃度である画像濃度推移を、図14に示す。これによると、これによると、トナー体積粒径も10μm以上に増大することもなく、画像濃度も低下することがなく、耐久全般において吐き出し作業による効果が確認できた。
【0126】
又、反転極性トナーを現像するためには、通常設定における現像コントラストVcontは不要である。そこで、本構成のように正規現像、反転(バックグラウンド)露光の場合は、実施例2のように、潜像形成に必要な帯電器およびレーザの出力を全てカットし、現像バイアスVdcの交流成分を変更する、つまり、吐き出しバイアス印加時に、静電潜像を形成するための手段を動作させないことでその効果は高められ、更に、これによって、非通紙作像にすることで、吐き出し作業による電力消費とそれに関わる寿命低減を最低限に抑えている。
【0127】
以上により、トナー組成や現像器構成を変更することなく、耐久後の画質劣化を回復することができた。
【0128】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の現像装置は、現像剤を収容する現像容器と、現像容器内の現像剤を担持して像担持体との対向部へ搬送する現像回転体であって像担持体上に形成された静電像を現像する際に現像バイアスが印加される現像回転体と、を有する現像装置において、非画像形成時において、現像回転体に印加する直流電圧を通常画像形成時から変更して、極性が反転した現像剤を吐き出し可能に構成したか、又は、非画像形成時において、現像回転体に印加する交流電圧を通常画像形成時から変更して、極性が反転した現像剤を吐き出し可能に構成したことで、現像剤の粗粒化を防止し、現像剤材料の組成や本体構成を変更せずとも良好な画像を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係る像担持体の一例を示す部分断面図である。
【図3】本発明に係る現像装置の一例を示す上視図(図3(a))及び断面図(図3(b))である。
【図4】通常画像形成における現像バイアスと像担持体表面電位との関係を示す説明図である。
【図5】通常画像形成における作像枚数に対する画像濃度の変化を示すグラフである。
【図6】実施例1における吐き出しバイアスと像担持体表面電位との関係を示す説明図である。
【図7】実施例1における吐き出しバイアス印加時におけるカブリ濃度の変化を示すグラフである。
【図8】実施例2における吐き出しバイアスと像担持体表面電位との関係を示す説明図である。
【図9】実施例2における吐き出しバイアス印加時におけるカブリ濃度の変化及びトナー体積平均粒径の変化を示すグラフである。
【図10】実施例3における吐き出しバイアス印加時における画像濃度の変化及びトナー体積平均粒径の変化を示すグラフである。
【図11】実施例4における現像バイアス及び吐き出しバイアスと像担持体表面電位との関係を示す説明図である。
【図12】実施例6における現像バイアスを示す説明図である。
【図13】実施例7における吐き出しバイアス印加時におけるカブリ濃度の変化及びトナー体積平均粒径の変化を示すグラフである。
【図14】実施例8における吐き出しバイアス印加時における画像濃度の変化及びトナー体積平均粒径の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 感光ドラム(像担持体)
2 一次帯電器
3 露光部
4 現像器(現像装置)
5 転写装置
41 現像スリーブ(現像回転体)
42 マグネット(磁界発生手段)
47 現像バイアス印加装置
Claims (6)
- 現像剤を収容する現像容器と、該現像容器内の現像剤を担持して像担持体との対向部へ搬送する現像回転体であって前記像担持体上に形成された静電像を現像する際に現像バイアスが印加される現像回転体と、を有する現像装置において、
非画像形成時において、前記現像回転体に印加する直流電圧を通常画像形成時から変更して、極性が反転した現像剤を吐き出し可能に構成したことを特徴とする現像装置。 - 現像剤を収容する現像容器と、該現像容器内の現像剤を担持して像担持体との対向部へ搬送する現像回転体であって前記像担持体上に形成された静電像を現像する際に現像バイアスが印加される現像回転体と、を有する現像装置において、
非画像形成時において、前記現像回転体に印加する交流電圧を通常画像形成時から変更して、極性が反転した現像剤を吐き出し可能に構成したことを特徴とする現像装置。 - 非画像形成時において前記現像回転体に印加する交流電圧のうち振幅又は周波数又は一周期における最大電圧を印加する時間と最小電圧を印加する時間との比を通常画像形成時から変更して、極性が反転したトナーを吐き出し可能に構成したことを特徴とする請求項2の現像装置。
- 前記像担持体に形成された静電像の帯電極性は現像剤の正規の帯電極性と異なることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの現像装置。
- 前記極性が反転した現像剤を吐き出す際、前記像担持体に対し画像露光を行わないことを特徴とする請求項1〜4のいずれか項に記載の現像装置。
- 前記現像剤は一成分磁性トナーであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の現像装置。
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