JP4815168B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に関するものである。
特許文献1には、潜像担持体に対向する現像領域にトナーを搬送するトナー担持体と、そのトナー担持体に現像バイアスを印加する現像電源とを備えた現像装置を有する画像形成装置が記載されている。この画像形成装置に設けられる現像装置は、トナーと磁性粒子(キャリア)とを含む二成分現像剤を撹拌部材で撹拌し、内部に磁界発生手段を備えたトナー供給部材でその二成分現像剤を担持する。そして、トナー供給部材は、担持した二成分現像剤をトナー担持体に対向するトナー供給領域へ搬送する。このトナー供給部材には、トナー供給バイアスが印加されており、このトナー供給バイアスと現像バイアスとの電位差により、トナー供給領域においてトナー供給部材からトナー担持体へトナーを移動させるトナー供給電界を形成する。これにより、トナー供給部材上の二成分現像剤中のトナーのみがトナー供給領域でトナー担持体上へ移動し、トナー担持体にトナーが供給される。トナー供給を受けたトナー担持体は、そのトナーを現像領域へ搬送し、現像バイアスにより現像領域に形成される現像電界によって潜像担持体上の静電潜像へトナーを付着させる。
特開2001−272857号公報
上記特許文献1に記載の画像形成装置において、トナー供給部材は、表面移動するスリーブと、その内部に固定配置された磁石部材とから構成されている。そして、トナー供給領域において、磁力により二成分現像剤中の磁性粒子(キャリア)を穂立ちさせて磁気ブラシを形成し、その磁気ブラシをトナー担持体表面に摺擦させながら、磁性粒子上に静電的に付着しているトナーをトナー供給電界によりトナー担持体へ供給する。
のトナー供給電界は、正規の帯電極性に帯電しているトナーをトナー担持体側へ移動させるものである。よって、トナー供給部材上の二成分現像剤中に逆帯電トナーが含まれていても、その逆帯電トナーはトナー供給電界によりトナー担持体側への移動が制限される。すなわち、トナー供給電界は、トナー担持体にトナーを供給するトナー供給機能のほか、トナー担持体に逆帯電トナーが供給されないようにするフィルタ機能の役割も果たす。
ところが、トナー供給電界のフィルタ機能だけでは、トナー担持体上に供給される逆帯電トナーの量を十分に低減させることができず、逆帯電トナーによる地汚れ等の不具合を十分に抑制することができないという問題があった。
本発明は、以上の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、二成分現像剤中のトナーのみを現像領域へ搬送して現像を行う構成において、トナー担持体上に供給される逆帯電トナーの量を、従来よりも低減させることができる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体の表面を一様に帯電し画像情報に基づいて該表面に光を照射することにより潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜像を現像してトナー像とする現像装置と、該潜像担持体上のトナー像を記録材に転写する転写装置とを備えており、該現像装置は、該潜像担持体に対向する現像領域にトナーを搬送するトナー担持体と、該トナー担持体に現像バイアスを印加する現像電源とを有する画像形成装置において、上記現像装置は、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤を所定の撹拌領域で撹拌する撹拌部材と、該撹拌領域内の二成分現像剤中のトナーを担持して上記トナー担持体に対向するトナー供給領域に搬送し、トナーを該トナー担持体に供給するトナー供給部材と、該トナー供給領域に該トナー供給部材に担持されているトナーを該トナー担持体へ移動させるトナー供給電界を形成するためのトナー供給バイアスを該トナー供給部材に印加するトナー供給電源と、該撹拌部材と該トナー供給部材との間に該撹拌領域内のトナーを該トナー供給部材へ移動させるトナー移送電界を形成するためのトナー移送バイアスを該撹拌部材に印加するトナー移送電源とを有することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記キャリアとして磁性粒子を用い、上記トナー供給部材は、内部に磁界発生手段を備えており、該磁界発生手段が発生させる磁界の作用により上記撹拌部材で撹拌された二成分現像剤を担持するものであることを特徴とするものである。
請求項の発明は、請求項1又の画像形成装置において、上記トナー供給部材に担持されたトナーに圧力を加えて該トナーの帯電を促進させる帯電促進部材を有することを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項の画像形成装置において、上記帯電促進部材は、上記トナー供給部材に対向配置されるローラ部材であることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記潜像担持体の表面エネルギーを低減させる手段を有することを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記トナーとして、円形度が90[%]以上97[%]以下であるトナー粒子の含有率が80%を超えるものを用いることを特徴とするものである。
発明においては、撹拌部材で撹拌された二成分現像剤中のトナーをトナー移送電界によりトナー供給部材上に移動させた後、トナー供給部材上に担持されたトナーをトナー供給電界によりトナー担持体上へ移動させる。これらのトナー移送電界及びトナー供給電界は、正規の帯電極性に帯電しているトナーを移動させるものであるため、逆帯電トナーの移動は制限される。すなわち、これらの電界は、トナー移送領域又はトナー供給領域において逆帯電トナーが移動しないようにするフィルタ機能の役割を果たす。発明においては、このように正規帯電トナーと逆帯電トナーとを仕分けする箇所が少なくとも2箇所(トナー移送領域及びトナー供給領域)は存在する。よって、このような箇所が1箇所しかない従来構成に比べて、トナー担持体上に供給される逆帯電トナーの量を減らすことができる。
発明によれば、二成分現像剤中のトナーのみを現像領域へ搬送して現像を行う構成において、トナー担持体上に供給される逆帯電トナーの量を、従来よりも低減させることができるという優れた効果が奏される。
〔実施形態1〕
以下、本発明を、画像形成装置としての電子写真式レーザプリンタ(以下、「プリンタ」という。)に適用した一実施形態(以下、本実施形態を「実施形態1」という。)について説明する。
図2は、本実施形態1に係るプリンタ全体の概略構成を示す説明図である。
このプリンタは、潜像担持体としてのドラム状の感光体1の周辺に、感光体1の表面を一様帯電する帯電装置2、画像情報に基づいて変調されたレーザー光線等を感光体1に照射する露光装置3、感光体1に形成された静電潜像に対し現像ローラ402上の帯電トナーを付着させることでトナー像を形成する現像装置4、感光体1上に形成されたトナー像を記録材としての転写紙20に転写する転写装置5、転写後に感光体1上に残ったトナーを除去するクリーニング装置6等が順に配設されている。また、感光体1上に静電潜像を形成する潜像形成手段は、上記帯電装置2及び露光装置3により構成されている。
また、図示しない給紙トレイ等から転写紙を給紙・搬送する図示しない給紙搬送装置と、転写装置5で転写されたトナー像を転写紙20に定着する図示しない定着装置とが備えられている。
なお、上記プリンタを構成する複数の装置の一部は、プリンタ本体に対して着脱可能に一体構造物(ユニット)として構成してもよい。例えば、図3に示すように、感光体1と帯電装置2と現像装置4とクリーニング装置6とを、プリンタ本体に対して着脱可能に、一体構造物である画像形成プロセスユニットとして構成してもよい。
上記構成のプリンタにおいて、矢印a方向に回転する感光体1の表面は、帯電装置2で一様帯電された後、画像情報に基づいて変調されたレーザー光線が感光体軸方向にスキャンされて照射される。これにより、感光体1上に静電潜像が形成される。感光体1上に形成された静電潜像は、現像領域A1において、現像装置4により帯電したトナーを付着させることで現像され、トナー像となる。一方、転写紙20は図示しない給紙搬送装置で給紙・搬送され、レジストローラ7により所定のタイミングで感光体1と転写装置5とが対向する転写部に送出・搬送される。そして転写装置5により、転写紙20に感光体1上のトナー像とは逆極性の電荷を付与することで、感光体1上に形成されたトナー像が転写紙20に転写される。次いで、転写紙20は、感光体1から分離され、図示しない定着装置に送られ、該定着装置でトナー像が定着された転写紙20が出力される。転写装置5でトナー像が転写された後の感光体1の表面は、クリーニング装置6でクリーニングされ、感光体1上に残ったトナーが除去される。
上記感光体1はアルミ等の素管に感光性を有する無機又は有機感光体を塗布し、感光層を形成したものであるが、厚みの比較的薄いポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ニッケル等に感光層を形成したベルト感光体を使用することも可能である。なお、本実施形態1では負極性に一様帯電する感光体1を使用しているが、トナーの帯電極性等との関係を考慮し必要に応じて正極性に一様帯電するものを使用してもよい。
また、本実施形態1の感光体1の直径は50[mm]であり、線速200[mm/sec]で回転駆動している。
本実施形態1では、感光体1と現像装置4の現像ローラ402とは、現像ローラ402上のトナー層を介して当接している。感光体1に対する現像ローラ402の押圧方法はバネで当接させるのが良好で、特に複数のバネで当接させると当接ムラを低減させることが可能である。この当接用バネはコイルバネ、板バネ等が使用可能である。また、現像ローラ402の表面部の硬度(JIS−A)で30[゜]とすると、現像ローラ402の感光体1に対する当接線圧は9.8[N/m]以上128[N/m]以下(1[gf/mm]以上16[gf/mm]以下)の範囲が好ましい。また、上記現像ローラ402の押圧手段の数は多い程圧が分散されるので当接ムラを低減できるので、良好である。
次に、本発明の特徴部分である、現像装置の詳細について説明する。
図1は、現像装置4の概略構成を示す説明図である。
この現像装置4のケーシング401の内部には、感光体1側から、トナー担持体としての現像ローラ402、トナー供給部材としてのブラシローラ403、撹拌搬送部材404,405が配設されている。ケーシング401内のトナー10とキャリアである磁性粒子11とを含む二成分現像剤(以下、単に「現像剤」という。)12は、撹拌搬送部材404,405で撹拌され、第1撹拌搬送部材404で撹拌搬送中の現像剤12の一部がブラシローラ403上に担持される。ブラシローラ403上の現像剤12は、トナー供給領域A2で現像ローラ402に接触する。このトナー供給領域A2でブラシローラ403上の現像剤12からトナー10のみが分離されて現像ローラ402に供給される。
本実施形態1の現像装置では、アルミ素管をベースとした剛体のドラム状の感光体1を用いているので、現像ローラ402はゴム材料が良好で、硬度は10[゜]以上70[゜]以下(JIS−A)の範囲が良好である。また、現像ローラ402の直径は10[mm]以上30[mm]以下が好適である。本実施形態1では直径16[mm]のものを用いた。また、現像ローラ402の表面は適宜あらして粗さRz(十点平均粗さ)を1[μm]以上4[μm]以下とした。この表面粗さRzの範囲は、トナー10の体積平均粒径に対して13[%]以上80[%]以下となり、現像ローラ402の表面に埋没することなくトナー10が搬送される範囲である。ここで、現像ローラ402のゴム材料として使用できるものとしてシリコン、ブタジエン、NBR、ヒドリン、EPDM等を挙げることができる。また、いわゆるベルト感光体を使用した場合には、現像ローラ402の硬度は低くする必要がないので、金属ローラ等も使用可能である。また、上記現像ローラ402の表面には、経時品質を安定化させるために適宜コート材料を被覆することが有好である。また、本実施形態1における現像ローラ402の機能はトナーを担持するためだけのものであり、従来の一成分現像装置のようにトナー10と現像ローラ402との摩擦帯電によるトナー10への帯電電荷付与の必要がないために、現像ローラ402は電気抵抗、表面性、硬度と寸法精度を満たせば良く、材料の選択幅は格段に広がることとなる。
なお、本実施形態1では、現像ローラ402上のトナーを感光体1の表面に接触させながら現像を行う接触現像方式を採用するが、現像ローラ402上のトナーを感光体1の表面に接触させずに現像を行う非接触現像方式を採用してもよい。非接触現像方式では、現像ローラ402が感光体1の表面を接触することはないので、現像ローラを硬度が70[゜]以上の比較的硬い金属材料等で形成することも可能である。なお、非接触現像方式を採用する場合、現像ローラ402と感光体1との距離は30[μm]以上150[μm]以下の範囲内に設定する。本実施形態1では、感光体1の線速が200[mm/s]であり、現像ローラ402の線速が300[mm/s]である。
上記現像ローラ402の表層コート材料は、帯電がトナー10と逆極性でも良いし、トナーを所望の極性に摩擦帯電する機能を持たせない場合は同極性でも良い。前者の表層コート材料としては、シリコン、アクリル、ポリウレタン等の樹脂、ゴムを含有する材料を挙げることができる。また後者の表層コート材料としては、フッ素を含有する材料を挙げることができる。フッ素を含んだいわゆるテフロン(登録商標)系材料は表面エネルギーが低く、離型性が優れるため、経時におけるトナーフィルミングが極めて発生しにくい。また、上記表層コート材料に用いることができる一般的な樹脂材料として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニールエーテル(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン重合体(FEP)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、クロロトリフルオロエチレン・エチレン共重合体(ECTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリビニルフルオライド(PVF)等を挙げることができる。これに導電性を得るために適宜カーボンブラック等の導電性材料を含有させることが多い。更に均一に現像ローラ402にコートできるように、他の樹脂を混ぜ合わせることもある。電気抵抗に関してはコート層を含めてバルクの体積抵抗率を設定するもので、103[Ω・cm]以上108[Ω・cm]以下に設定できるようにベース層の抵抗と調整を行う。本実施形態1で使用するベース層の体積抵抗率は103[Ω・cm]以上105[Ω・cm]以下なので、表層の体積抵抗率は少し高めに設定することがある。ただし、非接触現像方式を採用する場合には、接触による電荷リークの心配が少ないので、電界強度を高めるために、103[Ω・cm]未満の体積抵抗率に設定することも可能である。
上記現像ローラ402の表面部の体積抵抗率は、図4(a)及び(b)に示す方法で測定したものである。まず、測定対象の現像ローラ402を、接地された導電性のベース板300上にセットし、現像ローラ402の芯金(回転軸)402aの両端にそれぞれにF=4.9[N](500[gf])の荷重をかけ、全体でF=9.8[N](1[kgf])の荷重をかける。これにより、図4(b)に示すようにベース板300との間にニップWを形成する。現像ローラ402の芯金402aには、電流計301を介して直流電源302を接続する。そして、直流電圧V(=1[V])を印加し、そのときの電流値I[A]を読み取る。この印加電圧値V[V]及び電流値I[A]の測定値と、各種寸法L1[cm]、L2[cm]及びW[cm]の測定値とを用いて、次式(1)により現像ローラ402の弾性層402bの体積抵抗率ρvを求める。
ρv=(V/I)×(L1×W)/L2 ・・・(1)
また、上記現像ローラ402のコート層の厚みは5[μm]以上50[μm]以下の範囲が良好で、50[μm]を越えるコート層の硬度とベース層の硬度差が大きい場合で応力が発生した時にひび割れ等の不具合が生じやすくなる。また、5[μm]を下回ると表面磨耗が進むとベース層の露出が発生してトナーが付着しやすくなる。
上記現像剤12を構成するトナー10は、ポリエステル、ポリオール、スチレンアクリル等の樹脂に帯電制御剤(CCA)及び色剤を混合したものであり、その周りにシリカ、酸化チタン等の外添剤を添加することで流動性を高めている。添加剤の粒径は通常0.1[μm]以上1.5[μm]以下の範囲である。色剤としてはカーボンブラック、フタロシアニンブルー、キナクリドン、カーミン等を挙げることができる。トナー10は更に場合によってはワックス等を分散混合させた母体トナーに上記種類の添加剤を外添しているものも使用することができる。
トナー10の体積平均粒径は3[μm]以上12[μm]以下の範囲が好適である。本実施形態1で用いたトナー10の体積平均粒径は7[μm]であり、1200[dpi]以上の高解像度の画像にも十分対応することが可能である。
また、本実施形態1では、帯電極性が負極性のトナー10を使用しているが、感光体1の帯電極性などに応じて帯電極性が正極性のトナーを使用してもよい。
また、本実施形態1で用いるトナーは、円形度が90[%]以上97[%]以下であるトナー粒子の含有率が80%を超えるものを用いる。トナーの円形度とは、トナーの形状がどのくらい真球に近いものかを示す数値であり、真球であれば「1」となる。この円形度は、トナーの投影画像の面積と同じ面積をもつ円の円周長をその投影画像の周囲長で割ることで得た値をいう。90[%]以上97[%]以下の高い円形度をもつトナーは、重合法等によって作成することが可能である。一方、従来から用いられている粉砕法等によって形成されるトナーは、その表面にランダムな凹凸が存在するため、その円形度は全体的に低いものとなる。このように表面にランダムな凹凸が存在すると、現像装置内での撹拌時やドクタ通過時における摩擦帯電による各トナーの帯電量が現像剤中のトナー間で大きく異なることになる。その結果、現像剤中におけるトナーの帯電分布が広がってしまい、逆帯電トナーの量の増加を引き起こす。これに対し、本実施形態1で用いるトナーは、円形度が90[%]以上97[%]以下であるトナー粒子の含有率が80%を超えており、形状が真球に近くかつ表面がなめらかな状態であって凹凸が少ないトナーが多い。そのため、摩擦帯電によるトナーの帯電量の差が現像剤中のトナー間で小さくなるので、トナーの帯電分布が狭くなり、逆帯電トナーの量が比較的少ない。
ここで、トナーの円形度は、株式会社SYSMEX製フロー式粒子像分析装置FPIA−2100を用いて、次の方法により測定したものである。
まず、1級塩化ナトリウムを用いて、1[%]のNaCl水溶液を調整する。その後、このNaCl水溶液を0.45のフィルターを通して50〜100[ml]の液を得て、これに分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5[ml]加え、更に試料を1〜10[mg]加える。これを、超音波分散機で分散処理を1分間行い、粒子濃度を5000〜15000[個/μl]に調整し、分散液を得る。そして、この分散液をCCDカメラで撮像し、トナーの2次元投影画像の面積と同じ面積をもつ円の円周長を、そのトナーの2次元投影画像の周囲長で割った値を各トナーの円形度として用いた。なお、CCDの画素の精度から、トナーの2次元投影画像の面積と同じ面積をもつ円の直径(円相当径)が0.6[μm]以上であるトナーを有効なものとした。
上記磁性粒子11は金属もしくは樹脂をコアとしてフェライト等の磁性材料を含有し、表層はシリコン樹脂等で被覆されたものである。磁性粒子11の粒径は20[μm]以上50[μm]以下の範囲が好適である。また、磁性粒子11の抵抗は、ダイナミック抵抗DRで104[Ω]以上108[Ω]以下の範囲が好適である。
ここで、上記磁性粒子11のダイナミック抵抗DRの測定は、図5に示す測定装置を用いて次のように行った。まず、接地した台座200の上方に、固定磁石を所定位置に内蔵した直径φ20[mm]の回転可能なスリーブ201をセットする。このスリーブ201の表面には、幅W=65[mm]及び長さL=0.5〜1[mm]の対向面積を有する対向電極(ドクタ)202を、ギャップg=0.9[mm]で対向させる。次に、スリーブ201を回転速度600[rpm](線速628[mm/sec])で回転駆動し始める。そして、回転しているスリーブ201上に測定対象の磁性粒子を所定量(14[g])だけ担持させ、スリーブ201の回転により磁性粒子を10分間撹拌する。次に、スリーブ201に電圧を印加しない状態で、スリーブ201と対向電極202との間を流れる電流Ioff[A]を電流計203で測定する。次に、直流電源204からスリーブ201に耐圧上限レベル(高抵抗シリコンコートキャリアでは400[V]から鉄粉キャリアでは数[V])の印加電圧EVを5分間印加する。本実施形態1では200[V]を印加した。そして、電圧Eを印加した状態でスリーブ201と対向電極202との間を流れる電流Ion[A]を電流計203で測定する。これらの測定結果から、次式(2)を用いてダイナミック抵抗DR[Ω]を算出する。
DR=E/(Ion−Ioff) ・・・(2)
次に、上記ブラシローラ403について説明する。
図6は、ブラシローラ403周辺の概略構成を示す説明図である。
本実施形態1のブラシローラ403は、図中矢印cの方向に回転駆動されるスリーブ408と、その内部に固定配置された磁界発生手段としての磁石部材407と、スリーブ408上の導電性繊維材料で形成された多数のブラシ411とから構成されている。スリーブ408の径は、本実施形態1では18[mm]である。磁石部材407は、ブラシローラ403の回転順序に沿って、N極(N1)、S極(S1)、N極(N2)、S極(S2)の4つの磁極を備えたものである。なお、磁石部材407の磁極配置はこれに限定されるものではない。ブラシ411は、スリーブ408の表面に植毛されたものであり、そのブラシ長は8[mm]である。このブラシ411としては、ブラシ径が1[デニール]以上6[デニール]以下であるのが好適であり、ブラシ密度が50000[本/inch2]以上100、000[本/inch2]以下であるのが好適であり、その電気特性については印加電圧が500[V]の時の抵抗値が103[Ω・cm]以上107[Ω・cm]であるのが好適である。
なお、ブラシ材料に磁性体を含有もしくは付着させて、磁性粒子11を含む現像剤12のブラシローラ403による搬送力を高めることもできる。
撹拌搬送部材404,405によりトナー10と磁性粒子11とが混合、撹拌された現像剤12は、第1撹拌搬送部材404による撹拌領域において上記磁石部材407の磁力により、ブラシローラ403上に汲み上げられて担持される。そして、ブラシローラ403上に担持された現像剤12中のトナー10は、ブラシローラ403の回転に伴って、磁性粒子11及びブラシ411と接触することで摩擦帯電され、規定の帯電量に帯電される。このブラシローラ403上におけるトナー10の帯電量としては、−10[μC/g]以上−40[μC/g]以下の範囲が好適である。
ブラシローラ403は、スリーブ408内の磁極N2に近接するトナー供給領域A2でブラシ411が現像ローラ402と接触するように配置されている。ブラシローラ403のスリーブ408は、図示しない回転駆動装置により図中矢印cの方向に回転駆動される。よって、トナー供給領域A2においては、図中矢印bの方向に回転駆動する現像ローラ402とブラシローラ403とが互いに逆方向に表面移動するようになる。トナー供給領域A2における現像ローラ402とブラシローラ403のスリーブ408とのギャップは、0.4[mm]に設定されている。
また、現像ローラ402の軸部には、現像領域A1に現像電界を形成するための現像バイアスVbを印加する現像電源409が接続されている。また、ブラシローラ403のスリーブ408には、トナー供給領域A2にトナー供給電界を形成するためのトナー供給バイアスVsを印加するトナー供給電源410が接続されている。本実施形態1では、トナー10が負極性に帯電しているので、このトナー供給電界は、負極性のトナーがブラシローラ403から現像ローラ402へ移動するように形成される。具体的には、本実施形態1の現像バイアスVbは−400[V]であるので、トナー供給バイアスVsは現像バイアスVbよりも例えば50[V]以上100[V]以下の範囲で大きい値、すなわち−450[V]以上−500[V]以下に設定される。
次に、現像装置4の動作を説明する。
ケーシング401内に収容された現像剤12中のトナー10は、撹拌搬送部材404,405による撹拌作用や、ブラシローラ403の回転及び磁石部材407の磁力による撹拌作用を受けて、磁性粒子11やブラシ411と摩擦帯電する。そして、ブラシローラ403上に担持された現像剤12中の一定量のトナー10は、トナー供給領域A2でトナー供給電界の作用を受けることにより現像剤12から分離して現像ローラ402へ移動し、残りはケーシング401内に戻される。これにより、現像ローラ402上には薄層状のトナー10が担持される。その後、現像ローラ402上に担持された薄層状のトナー10は、現像ローラ402の回転に伴って現像領域A1へ搬送され、現像電界の作用を受けて感光体1上の静電潜像に選択的に付着し、静電潜像が現像される。
以上の構成を有する現像装置において、ブラシローラ403はその表面にブラシ411が形成されたブラシ部材である。これにより、ブラシローラ403上に現像剤12を担持したときに、ブラシ411の毛がその現像剤12中に介在する結果、磁石部材407の磁力で形成された磁気ブラシの凝集密度を低下させることができる。よって、ブラシ411がない場合に比べて磁気ブラシの硬さは従来よりも柔らかくなり、トナー供給領域でトナー10が受ける機械的ストレスを低下させることができる。また、本実施形態1では、トナー供給領域において磁気ブラシとともにブラシ411も現像ローラ402を摺擦するので、トナー10はブラシ411と現像ローラ402の表面との間でも機械的ストレスを受ける。しかし、ブラシ411の硬さは磁気ブラシに比べてずと柔らかく設定されているので、ブラシ411による機械的ストレスは磁気ブラシによる機械的ストレスに比べてずっと小さい。したがって、本実施形態1によれば、トナー供給領域でトナー10が受ける機械的ストレスは、ブラシ411がない場合に比べてずっと少なく抑えることができる。
〔変形例1〕
次に、上記実施形態1の変形例について説明する。
本変形例は、感光体1の表面の最大静止摩擦係数μが0.1以上0.4以下の範囲に維持されるように、感光体1の表面に所定のタイミングで潤滑剤を塗布するというものである。この潤滑剤を塗布する方法としては、従来から公知の方法を採用することができる。例えば、一定枚数おきに直接塗布したり、又は潤滑剤を担持した部材を常時又は一定枚数おきに感光体に当接させて塗布したりする。このように感光体1の表面に潤滑剤を塗布することにより、感光体1の表面の最大静止摩擦係数μを0.1〜0.4の範囲に維持することが可能となる。なお、潤滑剤を感光体1の表面に塗布する代わりに、感光体1の表面を構成する表面層自体に予め潤滑剤を入れておくことにより、最大静止摩擦係数μを0.1以上0.4以下の範囲に維持するようにしてもよい。このような範囲に最大静止摩擦係数μを維持することで、感光体1の表面に付着したトナーに働く機械的な力を低下させることができる。その結果、感光体1上のトナーの挙動を電界作用により精度よく制御することが可能となり、地汚れの抑制効果が高まる。
図7は、感光体1の最大静止摩擦係数μを測定するための測定システムを示す説明図である。
上記感光体1の最大静止摩擦係数μは、この測定システムを用いて測定したものである。まず、用紙(株式会社リコー製、TYPE6200、A4サイズ、T目)を297mm×30mmに切り、両端に糸101をつけて測定紙片100を作成する。この測定紙片100の特性は、下記の表1のとおりである。
Figure 0004815168
次に、テーブル102上の支持部材103にセットした感光体1の上に、上記測定紙片100を裏面が接触するように載せて、測定紙片100の一方の糸101に0.98[N](=100[g重])の重り104をつけ、もう一方の糸101をデジタルフォースゲージ(デジタルプッシュプルゲージ)105に接続する。そして、上記重り104で測定紙片100を引っ張り、測定紙片100が動き出した時のゲージ105の値を読む。このときの値をF[N]とすると、最大静止摩擦係数μは次式(3)で求められる。
μ={ln(F/0.98)}/(π/2) ・・・(3)
感光体1の表面に潤滑剤を塗布しない場合の感光体1の最大静止摩擦係数μの測定値は0.5〜0.6であり、その最大静止摩擦係数μは、感光体1の経時使用によって増加する傾向にあることが確認された。これに対し、潤滑剤を塗布した感光体1の最大静止摩擦係数μの測定値は、0.1以上0.4以下の範囲であり、感光体1の経時使用によってもこの範囲内に維持されることが確認された。
〔実施形態2〕
次に、本発明を、上記実施形態1と同様に画像形成装置としてのプリンタに適用した他の実施形態(以下、本実施形態を「実施形態2」という。)について説明する。なお、本実施形態2におけるプリンタの基本構成は、現像装置を除いて上記実施形態1と同様であるので、以下、現像装置についてのみ説明する。
図8は、本実施形態2の現像装置におけるブラシローラ周辺の概略構成を示す説明図である。
本実施形態2のブラシローラ503は、内部に磁石部材を有していないローラ部材の表面に、上記実施形態1と同様にブラシ411を植毛したものである。トナー供給電源410は、ブラシローラ503の軸部に接続されている。このブラシローラ503のローラ部分の径は、本実施形態2では18[mm]である。このブラシ411は、上記実施形態1のものと同様に、そのブラシ径が1[デニール]以上6[デニール]以下であるのが好適であり、ブラシ密度が50000[本/inch2]以上100、000[本/inch2]以下であるのが好適であり、その電気特性については印加電圧が500[V]の時の抵抗値が103[Ω・cm]以上107[Ω・cm]であるのが好適である。ただし、ブラシ表面にコート層を形成しても良い。
本実施形態2においては、第1撹拌搬送部材404は導電性部材で構成されている。そして、この第1撹拌搬送部材404には、ブラシローラ503と第1撹拌搬送部材404とが対向するトナー移送領域A3にトナー移送電界を形成するためのトナー移送バイアスVtを印加するトナー移送電源510が接続されている。本実施形態2では、トナー10が負極性に帯電しているので、このトナー移送電界は、負極性のトナーが第1撹拌搬送部材404側からブラシローラ503へ移動するように形成される。具体的には、本実施形態2におけるブラシローラ503に印加されるトナー供給バイアスVsは上述したように−450[V]以上−500[V]以下の範囲であるので、トナー移送バイアスVdはトナー供給バイアスVsよりも200[V]以上500[V]以下の範囲で大きい値、すなわたい−650[V]以上−1000[V]以下の範囲内に設定される。
このようにトナー移送領域A3にトナー移送電界を形成することで、第1撹拌搬送部材404による撹拌搬送中の現像剤12内のトナー10は、トナー移送電界の作用を受けてブラシローラ503へ移動し、これに担持される。すなわち、ブラシローラ503に担持されるのは、トナー10のみであって、磁性粒子11は担持されない。よって、本実施形態2では、磁性粒子11は撹拌領域内でトナーを帯電させるために用いられるものであるため、必ずしも磁性を持つ必要はない。このようにしてブラシローラ503に担持されたトナーはブラシローラ403の回転中にブラシ表面と接触して、より帯電量をアップさせる。
また、本実施形態2では、上記トナー移送領域A3から上記トナー供給領域A2までの間でブラシローラ503のブラシ411に当接するように、帯電促進部材としての規制ローラ506が設けられている。この規制ローラ506は、硬度がアスカーCで10[゜]以上30[゜]以下であるゴム材料により形成されたものである。これは、硬度を低くしてブラシローラ403上のブラシ411の出っ張りを吸収して均一な当接状態を得るためである。本実施形態2における規制ローラ506は、ローラ径が14[mm]であり、210[mm]幅の線圧が8[gf/mm]以上16[gf/mm]以下となるような力でブラシローラ503のブラシ411に当接している。また、規制ローラ506は、ブラシローラ403との当接領域においてブラシローラ403の表面移動方向とは逆方向に表面移動するように、図中矢印dの方向に回転駆動している。その回転数は20[rpm]以上80[rpm]以下である。このような規制ローラ506を設けることで、規制ローラ506の表面とブラシ表面との間に挟まれたトナー10が摩擦帯電を起こし、更にトナー10の帯電量をアップさせることができる。
以上、本実施形態2によれば、第1撹拌搬送部材404で撹拌された現像剤12中のトナー10をトナー移送電界によりブラシローラ503上に移動させた後、ブラシローラ503上に担持されたトナー10をトナー供給電界により現像ローラ402上へ移動させる。これらのトナー移送電界及びトナー供給電界は、正規の帯電極性(負極性)に帯電しているトナーを移動させるものであるため、トナー移送領域及びトナー供給領域において正極性とは逆極性に帯電した逆帯電トナーの移動は制限される。このようなフィルタ機能は、トナー移送領域及びトナー供給領域の2箇所で発揮される結果、このような箇所が1箇所しかない従来構成に比べて、現像ローラ402上に供給される逆帯電トナーの量を減らすことができる。
なお、本実施形態2においては、トナー供給部材として、必ずしもブラシローラ503を用いる必要はなく、ブラシ411がない平らな表面を有する一般的なローラやベルト等を用いることも可能である。ただし、トナー供給部材上に現像剤12中のトナー10だけを担持する構成である場合、トナーを担持し得る総担持表面積が、トナー供給部材上に現像剤12を担持する構成に比べて小さく、担持できるトナー量が少なくなる。これに対し、本実施形態2のようにトナー供給部材としてブラシローラ503を用いれば、ブラシ411がない構成に比べて、そのブラシ411の各毛の表面積分だけトナー10を担持し得る総担持表面積が増え、担持できるトナー量が増える。
〔実験例〕
次に、上記実施形態2の現像装置における現像ローラ402上のトナー10の粒径及び帯電量分布と画像品質との関係を測定した実験結果について説明する。
トナー10の粒径及び帯電量分布の測定には、E−SPART ANALYZER(ホソカワミクロン株式会社製の分析装置であり、以下「E−SPART分析装置」という。)を使用した。このE−SPART分析装置は、二重ビーム周波数偏移型レーザードップラー速度計と静電界中で粒子の動きを摂動させる弾性波とを用いた方法を採用し、現像ローラ402上のトナー10にエアを吹き付けて飛ばし、電界中の動きを捉えることでトナー個々の粒径と帯電量のデータを得られるものである。本確認実験では3000個のトナーをサンプリングして分布の相違を見た。
ここで、各トナーにおいて帯電量がトナー全体にわたって均一にならば、トナー帯電量はトナー粒径の3乗に比例するが、実際にはトナー粒径そのものに比例している。このようにトナー帯電量とトナー粒径とが比例関係にあるため、本実験例では、主としてトナーの帯電量qを粒径dで除した値、すなわちトナー粒径の影響をなくした(q/d)の値についてトナーの個数分布を測定した。
図9は、本実験例の実験結果を示すグラフである。
本実験例では、現像ローラ402上に担持されたトナー10と、トナー供給領域A2を通過する前のブラシローラ503上のトナー10と、第1撹拌搬送部材404による撹拌領域内のトナー10とについて、それぞれ上記E−SPART分析装置を用いてトナー帯電量(q/d)の個数分布を測定した。図9からわかるように、ブラシローラ503上のトナー10の逆帯電量率は21.4[%]であるのに対し、本実施形態1の現像装置の現像ローラ402に担持されているトナー10の逆帯電量率は6.1%と極めて少なかった。これは、ブラシローラ503上のトナー10のうち正規帯電したトナーがトナー供給電界の作用により選択的に現像ローラ402上へ移動したことに起因するものと考えられる。
一方、撹拌領域における現像剤12内のトナー10の逆帯電量率は約40.2[%]とかなり大きい。ブラシローラ503上のトナーの逆帯電量率は、21.4%であるので、撹拌領域内のトナーの逆帯電量率のおよそ半分にまで低減している。これは、撹拌領域内のトナーのうち正規帯電したトナーがトナー移送電界の作用により選択的にブラシローラ503上へ移動したことに起因するものと考えられる。
また、本実施形態1の現像装置を用いて画像形成を行った結果、地汚れ等の問題もなく、高品質の画像を得ることができた。
以上、上述した実施形態1及び実施形態2に係る画像形成装置としてのプリンタは、潜像担持体としての感光体1と、感光体1の表面を一様に帯電し画像情報に基づいて該表面に光を照射することにより潜像を形成する潜像形成手段としての帯電装置2及び露光装置3と、感光体1上の潜像を現像してトナー像とする現像装置4と、感光体1上のトナー像を記録材としての転写紙20に転写する転写装置5とを備えている。また、現像装置4は、感光体1に対向する現像領域A1にトナー10を搬送するトナー担持体としての現像ローラ402と、トナー10とキャリアである磁性粒子11とを含む現像剤12を撹拌する撹拌部材としての撹拌搬送部材404,405と、これらの撹拌搬送部材で撹拌された現像剤12又はその現像剤12中のトナーを担持して現像ローラ402に対向するトナー供給領域A2に搬送し、トナー10を現像ローラ402に供給するトナー供給部材と、現像ローラ402に現像バイアスを印加する現像電源409と、トナー供給領域A2にトナー供給部材に担持されているトナーを現像ローラ402へ移動させるトナー供給電界を形成するためのトナー供給バイアスをトナー供給部材に印加するトナー供給電源410とを有している。そして、トナー供給部材として、表面にブラシが形成されたブラシ部材であるブラシローラ403,503を用いている。これにより、上述したように、トナー供給領域A2でトナー10が受ける機械的ストレスが、ブラシ411がない場合に比べてずっと少なく抑えることができる。
また、実施形態1においては、キャリアとして磁性粒子11を用い、ブラシローラ403は、内部に磁界発生手段としての磁石部材407を備え、その磁石部材407が発生させる磁界の作用により撹拌搬送部材404,405で撹拌された現像剤12を担持する。よって、ブラシローラ403上には磁気ブラシが形成されるが、ブラシ411の毛がその現像剤12中に介在する結果、磁気ブラシの凝集密度は低下するので、磁気ブラシの硬さは従来よりも柔らかくなる。よって、ブラシローラ403上に磁気ブラシを形成する構成においても、トナー供給領域A2でトナー10が受ける機械的ストレスを低下させることができる。
また、実施形態2においては、第1撹拌搬送部材404とブラシローラ503との間に撹拌領域内のトナー10をブラシローラ503へ移動させるトナー移送電界を形成するためのトナー移送バイアスを第1撹拌搬送部材404に印加するトナー移送電源510を有している。これにより、上述したように、逆帯電トナーの移動は制限して正規帯電トナーと逆帯電トナーとを仕分けする箇所が少なくとも2箇所(トナー移送領域及びトナー供給領域)存在するので、このような箇所が1箇所しかない従来構成に比べて、ブラシローラ503上に供給される逆帯電トナーの量を減らすことができる。その結果、逆帯電トナーが現像領域に搬送されることによる地汚れ等の不具合を抑制することができる。
また、実施形態2においては、ブラシローラ503に担持されたトナー10に圧力を加えてトナーの帯電を促進させる帯電促進部材としての規制ローラ506を有している。これにより、ブラシローラ上のトナー10がトナー供給領域に搬送される前に、そのトナーの帯電量をアップさせることができる。特に、この帯電促進部材としての規制ローラ506は、ブラシローラ503に対向配置されるローラ部材であるので、ブラシローラ503上のトナー量を均一化することが容易となる。なお、このような帯電促進部材は、上記実施形態1にも適用することができる。
また、上記変形例で説明したように、感光体1の表面エネルギーを低減させる手段として、感光体表面の最大静止摩擦係数μを低減させる潤滑剤を塗布する手段等を用いれば、地汚れの抑制効果が高まる。
また、上述した実施形態1及び実施形態2においては、トナー10として、円形度が90[%]以上97[%]以下であるトナー粒子の含有率が80%を超えるものを用いている。これにより、逆帯電トナーの量を少なく抑えることができる結果、逆帯電トナーによる地汚れ等の不具合が抑制される。
尚、上記実施形態1や上記実施形態2では、感光体1上に形成したトナー像を転写紙20に直接転写する場合について説明したが、本発明は、感光体上のトナー像を一旦中間転写体に転写し、その後、該中間転写体上のトナー像を転写紙に転写する画像形成装置及びそれに用いる現像装置にも適用できるものである。
例えば、一つの感光体上に各色ごとのトナー像を順次形成し、該感光体上の各色トナー像を一次転写装置で中間転写体としての中間転写ベルトに重ね合わせて転写し、該中間転写ベルト上の重ねトナー像を2次転写装置で転写紙に一括転写するカラー画像形成装置及び該装置に用いる現像装置にも適用することができる。
また例えば、中間転写体としての中間転写ベルトの直線状の移動経路部分に沿って感光体を含む画像形成ユニットを複数組並べて配置し、各画像形成ユニットの感光体上に互いに異なる色のトナー像を形成し、各感光体上のトナー像を一次転写装置で該中間転写ベルト上に重ね合わせて転写し、該中間転写ベルト上の重ねトナー像を2次転写装置で転写紙に一括転写するタンデム型のカラー画像形成装置及び該装置に用いる現像装置にも適用することができる。
また、上記実施形態1や上記実施形態2では、プリンタを例に挙げて説明したが、本発明は、複写機やFAXなど他の画像形成装置にも適用できるものである。
実施形態1に係るプリンタに用いる現像装置の概略構成を示す説明図。 同プリンタの概略構成図。 同プリンタに用いることができるプロセスユニットの部分斜視図。 (a)及び(b)は、現像ローラの表面部の体積抵抗率測定システムの説明図。 現像剤の磁性粒子のダイナミック抵抗測定システムの説明図。 同現像装置に設けられるブラシローラ周辺の概略構成を示す説明図。 感光体表面の最大静止摩擦係数μの測定システムの説明図。 実施形態2の現像装置におけるブラシローラ周辺の概略構成を示す説明図。 実験例の実験結果を示すグラフ。
符号の説明
1 感光体
2 帯電装置
3 露光装置
4 現像装置
5 転写装置
10 トナー
11 磁性粒子
12 二成分現像剤
402 現像ローラ
403,503 ブラシローラ
404,405 撹拌搬送部材
407 磁石部材
408 スリーブ
409 現像電源
410 トナー供給電源
411 ブラシ
506 規制ローラ
510 トナー移送電源
A1 現像領域
A2 トナー供給領域
A3 トナー移送領域

Claims (6)

  1. 潜像担持体と、
    該潜像担持体の表面を一様に帯電し画像情報に基づいて該表面に光を照射することにより潜像を形成する潜像形成手段と、
    該潜像担持体上の潜像を現像してトナー像とする現像装置と、
    該潜像担持体上のトナー像を記録材に転写する転写装置とを備えており、
    該現像装置は、該潜像担持体に対向する現像領域にトナーを搬送するトナー担持体と、該トナー担持体に現像バイアスを印加する現像電源とを有する画像形成装置において、
    上記現像装置は、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤を所定の撹拌領域で撹拌する撹拌部材と、該撹拌領域内の二成分現像剤中のトナーを担持して上記トナー担持体に対向するトナー供給領域に搬送し、トナーを該トナー担持体に供給するトナー供給部材と、該トナー供給領域に該トナー供給部材に担持されているトナーを該トナー担持体へ移動させるトナー供給電界を形成するためのトナー供給バイアスを該トナー供給部材に印加するトナー供給電源と、該撹拌部材と該トナー供給部材との間に該撹拌領域内のトナーを該トナー供給部材へ移動させるトナー移送電界を形成するためのトナー移送バイアスを該撹拌部材に印加するトナー移送電源とを有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記キャリアとして磁性粒子を用い、
    上記トナー供給部材は、内部に磁界発生手段を備えており、該磁界発生手段が発生させる磁界の作用により上記撹拌部材で撹拌された二成分現像剤を担持するものであることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又の画像形成装置において、
    上記トナー供給部材に担持されたトナーに圧力を加えて該トナーの帯電を促進させる帯電促進部材を有することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項の画像形成装置において、
    上記帯電促進部材は、上記トナー供給部材に対向配置されるローラ部材であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    上記潜像担持体の表面エネルギーを低減させる手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    上記トナーとして、円形度が90[%]以上97[%]以下であるトナー粒子の含有率が80%を超えるものを用いることを特徴とする画像形成装置。
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