JP2004029254A - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高品位な画質を維持したまま、長寿命化を達成することのできる現像装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】非磁性トナーと磁性キャリアとを備える現像剤19を収容する現像容器16と、固定配置される磁界発生手段12を内蔵し、現像容器16内の現像剤19を担持して搬送する導電性の現像剤担持体11と、現像剤担持体11に担持する現像剤量を規制する現像剤層厚規制部Kと、を有する現像装置4は、磁界発生手段12の有する隣接する同極性の磁極N2、N3のうち1つは、現像剤層厚規制部Kと協働する現像剤層厚規制磁極であり、現像剤層厚規制部Kを構成する導電性部材15の電位は、現像剤担持体11の電位に対して、相対的に非磁性トナーが該導電性部材15側に電気的に引きつけられる電位とされる構成とする。
【選択図】 図3
【解決手段】非磁性トナーと磁性キャリアとを備える現像剤19を収容する現像容器16と、固定配置される磁界発生手段12を内蔵し、現像容器16内の現像剤19を担持して搬送する導電性の現像剤担持体11と、現像剤担持体11に担持する現像剤量を規制する現像剤層厚規制部Kと、を有する現像装置4は、磁界発生手段12の有する隣接する同極性の磁極N2、N3のうち1つは、現像剤層厚規制部Kと協働する現像剤層厚規制磁極であり、現像剤層厚規制部Kを構成する導電性部材15の電位は、現像剤担持体11の電位に対して、相対的に非磁性トナーが該導電性部材15側に電気的に引きつけられる電位とされる構成とする。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式或いは静電記録方式を用いて、像担持体上に形成された静電潜像を現像剤により現像して画像を得る画像形成装置、これに用いられる現像装置に関するものであり、より詳細には、現像剤として非磁性トナーと磁性キャリアとを備える現像剤を用いて対象を現像する現像装置、及びこれを備える画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、像担持体を帯電した後露光して静電潜像を形成し、この潜像をトナーにより現像して画像を得る、電子写真方式の画像形成方法が知られている。
【0003】
一般に、このような画像形成方法にて用いられる現像方法は、次の4種に大別される。つまり、
(1)1成分現像剤である非磁性トナーを、ブレードなどにより現像剤担持体上にコーティングし、その非磁性トナーを像担持体へと搬送し、像担持体に対して非接触状態で現像する非磁性1成分非接触現像法
(2)1成分現像剤である磁性トナーを磁気力によって現像剤担持体上にコーティングし、その磁性トナーを像担持体へと搬送し、像担持体に対して接触状態で現像する磁性1成分接触現像法
(3)非磁性トナーに磁性キャリアを混合した2成分現像剤を用い、これを磁気力により現像剤担持体上にコーティングして、その2成分現像剤を像担持体へと搬送し、像担持体に対して2成分現像剤が接触した状態で現像する2成分接触現像法(2成分磁気ブラシ現像法)
(4)非磁性トナーに磁性キャリアを混合した2成分現像剤を用い、これを磁気力により現像剤担持体上にコーティングして、この2成分現像剤を像担持体へと搬送し、像担持体に対して2成分現像剤が非接触の状態で現像する2成分非接触現像法
である。
【0004】
これらの現像方法の中で、画像の高画質化、高安定性の面で優れていることから、2成分磁気ブラシ現像法が多く用いられる。
【0005】
ここで、図8を参照して、2成分磁気ブラシ現像法を採用した従来の現像装置の構成及び現像工程について説明する。図8の現像装置4は、現像対象として、像担持体たるドラム型の電子写真感光体(以下、「感光ドラム」と呼ぶ。)に形成された静電潜像を現像する。
【0006】
現像装置(2成分磁気ブラシ現像装置)4は、非磁性トナー粒子(トナー)と磁性キャリア粒子(磁性キャリア)とを備える2成分現像剤(現像剤)19を収容した現像容器16を有している。この現像容器16の感光ドラム1と対面した開口部に位置して、一部現像容器16から露出するように、現像剤19を担持して感光ドラム1と対向した現像部Mに搬送する現像剤担持体としての現像スリーブ11が設置されている。この現像スリーブ11と感光ドラム1との最近接領域における両者の距離を約500μmとすることによって、現像部Mに搬送した現像剤19を感光ドラム1と接触させた状態で現像が行えるように設定されている。又、現像スリーブ11内には磁界発生手段としてマグネットローラ12が固定配置されている。更に、現像スリーブ11に対向して、現像剤層厚規制部材たる現像剤層厚規制ブレード15が配置されており、現像剤層厚規制部Kを構成している。
【0007】
2成分現像法に用いられる現像剤19が備えるトナーとしては、例えば、粉砕法により製造された平均粒径が7μm程度のネガ帯電トナーに、平均粒径が20nm程度の酸化チタンなどを重量比で1%程度外添したトナーが用いられる。又、現像剤19の磁性キャリアとしては、例えば、飽和磁化が280emu/cm3、体積抵抗値が約2×107Ωcm、平均粒径が40μm程度の、通常の磁性フェライトキャリアが用いられる。現像剤19は、これらトナーと磁性キャリアの混合比を重量比で7:93として混合して使用される。
【0008】
現像時には、先ず、現像スリーブ11の回転に伴いマグネットローラ12の磁極により、現像容器16内の現像剤19が現像スリーブ11上に汲み上げられ、感光ドラム1と対向した現像部Mに向けて搬送される。この搬送過程で、現像剤19は導電性、磁性の現像剤層厚規制ブレード15により厚みを規制されて、現像スリーブ11上に現像剤19の薄層が形成される。現像剤層厚規制ブレード15は、電気的に現像スリーブ11と同電位となっている。その後、現像スリーブ11上の現像剤薄層は、現像スリーブ11の回転に伴い現像部Mに位置するマグネットローラ12の現像主極(図8中磁極S1)へと搬送され、この現像主極の磁力により感光ドラム1に向けて穂立ちして磁気ブラシを形成する。そして、この磁気ブラシが感光ドラム1の表面に接触して、現像剤19中のトナーを転移させることで、感光ドラム1上の静電潜像を現像する。こうして、感光ドラム1上の静電潜像がトナー像として可視化される。
【0009】
図8の現像装置4は、現像方式として反転現像方式を用いており、現像スリーブ11には、現像バイアス電源17から直流電圧及び交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。本例では、現像スリーブ11には、例えば−500Vの直流電圧と、ピーク・ツウ・ピーク電圧Vppが2000V、周波数fが2000Hzの交流電圧が印加される。一般に、交流電圧を印加すると現像効率が増して画像は高品位になるが、逆にかぶりが発生しやすくなる。このため、通常、現像スリーブ11に印加する直流電圧と、感光ドラム1上に形成される白地部電位との間に適当な電位差を設けることにより、かぶり防止を実現している。
【0010】
本例では、感光ドラム1上の最初に一様帯電された白地部電位(暗部電位(Vd))−650Vと、現像スリーブ11に印加される電圧の直流成分(Vdc)−500Vとの差である150Vが、かぶり取り電位差(Vback)になる。
【0011】
一方、感光ドラム1上の露光されて減衰した電位(明部電位(Vl))−200Vと、現像スリーブ11に印加される電圧の直流成分(Vdc)−500Vとの差である300Vが、現像スリーブ11から感光ドラム1にトナーを付着させるためのコントラスト電位差(Vcont)となる。
【0012】
ところで、近年、例えば電子写真画像形成装置におけるフルカラー化、システム化、デジタル化が進むと共に、出力画像の高画質化、高速化、高安定化の要求が高まっており、複写機、各種プリンターの軽印刷市場への進出が期待される。特に、複写機や各種プリンターで一般的に用いられている電子写真方式が印刷市場にて受け入れられるためには、安定性、即ち、長寿命化が非常に重要になる。
【0013】
ここで、現像工程で長寿命化を達成するためには、トナー及び磁性キャリアの劣化を防止することが必要である。そのためには、現像剤が圧縮されない構成を採用する必要がある。
【0014】
図8の現像装置4に即して説明すると、現像容器16内で現像剤19が圧縮される場所は、現像剤層厚規制部Kである。通常の構成では、マグネットローラ12の現像剤層厚規制磁極(図8中磁極S2)が現像剤層厚規制ブレード15よりも現像スリーブ11の回転方向上流側に位置し、この領域で現像剤層厚規制磁極に引き付けられた現像剤19が、現像スリーブ12と現像容器16との間で圧縮される。
【0015】
現像剤19の圧縮を弱めるためには、現像剤層厚規制磁極が現像剤19を現像スリーブ11に引き付けている力(Fr;現像スリーブ11に垂直な方向に働く磁気吸引力)を弱めることが有効である。
【0016】
そのための方法としては、現像剤19中の磁性キャリアの磁化を小さくすることが挙げられる。尚、磁性キャリアの磁化を小さくすることは、現像部Mにおいて感光ドラム1上に転移したトナー像を摺擦する力が弱くなる点で、画像の高画質化に有利である。
【0017】
或いは、現像剤層厚規制磁極からの磁力線が隣接磁極に回り込みづらく、できるだけ現像スリーブ11から垂直に出るように、マグネットローラ12のマグネットパターンを構築することが挙げられる。
【0018】
後者の方法の1つとして、図9に示すように、マグネットローラ12の反発磁極の1つを現像剤層厚規制磁極として用いる現像方法が提案されている。同極性の磁極が隣り合って反発磁界を形成しているときには、各々の磁極の磁力線は現像スリーブ11の面に対してほぼ垂直に出ている。この場合、現像スリーブ11の面に対して垂直な方向の磁束密度の変化率が小さい。その結果、現像剤19を現像スリーブ11に引き付ける力が小さくなり、現像剤19の圧縮度は弱まる。
【0019】
以上のような構成を採ることにより、現像剤19の寿命を飛躍的に延ばすことができ、現像工程における長寿命化が図れる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のように現像スリーブ11内のマグネットローラ12の反発磁極のうち1つの磁極を現像剤層厚規制磁極として用いた場合、ある条件で、現像ポジゴーストが発生する場合があった。ポジゴーストは以下に例示するような形態で発生する。即ち、図9の現像装置4に即して説明すると、
(1)全面ハーフトーンベタ画像を出力した場合、画像先端から現像スリーブ11の1周分濃度が濃くなり、それ以降の領域の濃度が薄くなる。
(2)広いハーフトーン画像内にベタ白領域(例えば文字)が存在する場合、同じハーフトーン画像内で、現像スリーブ11の1周後の上記ベタ白領域に相当するハーフトーン領域の濃度が、そのベタ白領域と同じ領域相当分、周りのハーフトーン領域より濃度が濃くなる。
といった形態が挙げられる。
【0021】
このように、元来有るべき濃度よりも濃度が濃い状態になるゴーストを、ここではポジゴーストと称する。このポジゴーストは、ベタ白領域の形成により、そのベタ白領域の形成中の現像スリーブ11上に画像履歴が残り、現像スリーブ11の1周後の現像に影響を及ぼしていることを示している。
【0022】
このようなポジゴーストが発生する要因を説明する。先ず、現像部Mで、現像スリーブ11と感光ドラム1との間に、ベタ白領域の電位(電界)が形成される(上記(1)の場合では、前回転シーケンス時がこれに相当する。)と、現像スリーブ11上にトナーが付着する。かぶり取り電位差(Vback)の電界により、感光ドラム1側から現像スリーブ11側にトナーが移動するためである。
【0023】
その後、現像剤層厚規制部(領域)Kにおいて、現像スリーブ11の表面上に付着したトナーは、現像剤19と摺擦されて、現像剤19と混合され且つ帯電付与され、現像スリーブ11の表面から剥離されるべきところを、上述のように現像スリーブ11内のマグネットローラ12の反発磁極のうち1つの磁極を現像剤層厚規制磁極として現像剤層厚規制部Kでの現像剤19に対する圧縮度合いを弱めた結果、現像スリーブ11の表面に残留したまま剥ぎ取られない状態になる。
【0024】
この状態で現像部Mまで現像スリーブ11が回転すると、現像スリーブ11の表面上に付着したトナーが現像に使われ、画像濃度が濃くなってしまう。これがポジゴースト発生の要因である。
【0025】
従って、例えば、かぶり取り電位差(かぶり取りバイアス)(Vback)が大きい時ほど、ベタ白領域の電位(電界)を形成する時に現像スリーブ11の表面上に付着するトナーが多くなるので、ゴーストレベルは悪化する(濃度差が大きくなる)。又、高湿下、或いは現像剤19の耐久後半にトナーの帯電量が低下した時も、同様な理由からゴーストレベルが悪化する。
【0026】
従って、本発明の目的は、一般には、高品位な画質を維持したまま、長寿命化を達成することのできる現像装置及び画像形成装置を提供することである。
【0027】
本発明の他の目的は、現像剤の寿命を長くするために、現像剤担持体が有する磁界発生手段の反発磁極のうち1つの磁極を現像剤層厚規制磁極として用いる場合に発生しやすくなる、現像剤担持体表面の移動に伴う周期的なゴーストの発生を防止することのできる現像装置及び画像形成装置を提供することである。
【0028】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る現像装置及び画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、非磁性トナーと磁性キャリアとを備える現像剤を収容する現像容器と、固定配置される磁界発生手段を内蔵し、前記現像容器内の現像剤を担持して搬送する導電性の現像剤担持体と、前記現像剤担持体に担持する現像剤量を規制する現像剤層厚規制部と、を有する現像装置において、前記磁界発生手段が備える隣接した同極性の磁極のうち1つは、前記現像剤層厚規制部と協働する現像剤層厚規制磁極であり、前記現像剤層厚規制部を構成する導電性部材の電位は、前記現像剤担持体の電位に対して、相対的に前記非磁性トナーが該導電性部材側に電気的に引きつけられる電位とされることを特徴とする現像装置である。
【0029】
本発明の他の態様によると、静電潜像が形成される像担持体と;非磁性トナーと磁性キャリアとを備える現像剤を収容する現像容器と、固定配置される磁界発生手段を内蔵し、前記像担持体と対向する現像部へと前記現像容器内の現像剤を担持して搬送する導電性の現像剤担持体と、前記現像剤担持体に担持する現像剤量を規制する現像剤層厚規制部と、を有し、前記像担持体に形成された静電潜像を現像する現像装置であって、前記磁界発生手段が備える隣接した同極性の磁極のうち1つは、前記現像剤層厚規制部と協働する現像剤層厚規制磁極であり、前記現像剤層厚規制部を構成する導電性部材の電位は、前記現像剤担持体の電位に対して、相対的に前記非磁性トナーが該導電性部材側に電気的に引きつけられる電位とされる現像装置と;を有することを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0030】
上記各本発明の一実施態様によると、前記現像剤担持体には少なくとも直流成分を有する電圧が印加され、且つ、前記現像剤層厚規制部を構成する導電性部材には、前記現像剤担持体に印加される直流成分の電圧の値に対して、相対的に前記非磁性トナーが該導電性部材側に電気的に引きつけられる値の直流電圧が印加される。一実施態様では、前記現像剤担持体には、交番電圧が印加される。
【0031】
上記各本発明において、前記現像剤層厚規制部は、板状の導電性部材を有していてよい。一実施態様では、前記現像剤層厚規制部は更に、前記板状の導電性部材よりも前記現像剤担持体の表面移動方向上流側に位置する非導電性部材を有する。又、他の実施態様では、前記現像剤層厚規制部は更に、前記板状の導電性部材よりも前記現像剤担持体の表面移動方向上流側に位置する導電性部材を有する。
【0032】
又、上記各本発明の他の実施態様によると、前記磁性キャリアの体積抵抗値は1011〜1014Ω・cmであり、前記現像剤層厚規制部を構成する導電性部材は電気的にフロートとされる。一実施態様では、このとき、前記現像剤担持体には、交番電圧が印加される。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る現像装置及び画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0034】
実施例1
図1は、本発明に係る画像形成装置の一実施例の概略構成を示す。本実施例において、本発明は、読み取った原稿画像情報に従い、電子写真方式を用いて記録材、例えば、記録用紙、OHPシート、布などに画像を形成する電子写真複写機にて具現化される。
【0035】
画像形成装置100は、原稿台10及び光走査ユニット9を有する露光部(原稿読み取り部)Rの下に、像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(感光ドラム)1、帯電手段としての帯電器2、露光手段としてのレーザ走査部3、現像手段としての現像装置4、クリーニング手段としてのクリーナ5などを有するプリンタ部Iを備えて成っている。そして、複写すべき面を下側にして、原稿台10上に原稿Gを置き、画像形成装置100が備える操作部(図示せず)のコピーボタンを押すと、原稿Gの複写、即ち、画像形成が開始される。
【0036】
光走査ユニット9は、原稿照射用ランプ、短焦点レンズアレイ、CCDセンサーを一体に組込んで構成されており、コピーボタンを押すことにより、このユニット9が照射用ランプで原稿Gを照射しながら走査し、その照射光の原稿面からの反射光が短焦点レンズアレイによって結像して、CCDセンサーに入射される。
【0037】
CCDセンサーは受光部、転送部及び出力部を有しており、受光部で入射光信号を電荷信号に変え、転送部でその電荷信号をクロックパルスに同期して順次出力部に転送し、出力部で電荷信号を電圧信号に変換し、増幅、低インピーダンス化して出力する。このようにして得られた画像信号(アナログ信号)は、周知の画像処理によりデジタル信号に変換された後、プリンタ部Iに送られる。
【0038】
プリンタ部Iでは、先ず、感光ドラム1の表面に静電潜像を形成する。つまり、感光ドラム1は、中心支軸を中心にして所定の周速度で図1中矢印Aの時計方向に回転駆動される。本実施例では、感光ドラム1は、回転過程において帯電器2により表面が−650Vとなるように、一様な帯電処理を受ける。次いで、レーザ走査部3が備える固体レーザ素子が、上記画像信号(デジタル信号)を受けてON/OFF発光によりレーザビームLを発生し、回転多面鏡を用いてそのレーザビームLにより感光ドラム1の表面を走査露光し、感光ドラム1の表面に原稿画像に対応した静電潜像を順次形成する。
【0039】
図2に、レーザ走査部3の概略構成を示す。レーザ走査部3では、先ず、入力された画像信号に基づき、発光信号発生器31により固体レーザ素子32を所定タイミングで明滅させる。このようにして固体レーザ素子32から放射されたレーザ光を、コリメータレンズ系33により略平行な光束に変換し、更に図2中矢印B方向に回転する回転多面鏡34により、図2中矢印C方向に走査すると共に、fθレンズ群35a、35b、35cにより、感光ドラム1の被走査面36にスポット状に結像する。このようなレーザ光Lの走査により、感光ドラム1の被走査面36上に画像1走査分の露光分布が得られる。更に、各走査ごとに被走査面36を上記走査方向とは垂直に所定量だけスクロールすることにより、被走査面36上に画像信号に応じた露光分布が得られる。こうして、感光ドラム1上に静電潜像が形成される。
【0040】
本実施例では、感光ドラム1として、アモルファスシリコン感光体を用いた。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、通常使用される有機感光体などを使用することもできる。アモルファスシリコンドラムを採用することにより、感光ドラム1の長寿命化が図れる。本実施例では、感光ドラム1は負帯電性のアモルファスシリコン感光体とされ、直径80mmのアルミ製のドラム基体上にアモルファスシリコン感光体層を設けてなっている。
【0041】
又、本実施例では、帯電器2としてコロナ帯電器を用いた。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、接触帯電器、特に電荷注入系の磁気ブラシ帯電方式の帯電器などを用いても構わない。
【0042】
感光ドラム1上に形成された静電潜像は、感光ドラム1の周囲に設置された現像装置4により現像され、トナー像として可視化される。本実施例の現像装置4の構成及び動作の詳細については後述する。
【0043】
感光ドラム1上に形成されたトナー像は、カセット80から搬送されて来る記録材P上に転写される。つまり、感光ドラム1の下側には、駆動ローラ72及び従動ローラ73に掛け廻されて、図1中矢印D方向に回動する転写ベルト71が設置されている。記録材Pは、カセット80から取り出され、感光ドラム1の回転と同期をとって適正なタイミングで転写ベルト71上に供給され、所定のタイミングで感光ドラム1と転写ベルト71とが当接する転写部に搬送される。転写ベルト71の転写部の内側には、転写手段としての転写帯電ブレード74が設置されている。この転写帯電ブレード74により転写ベルト71を感光ドラム1の方向に押圧しつつ、転写帯電ブレード74に高圧電源(図示せず)から給電することにより、記録材Pを裏面側からトナーと逆極性に帯電処理し、感光ドラム1上に形成されたトナー像を記録材P上に静電転写する。
【0044】
本実施例では、転写ベルト71として厚さ75μmのポリイミド樹脂のシートを用いた。転写ベルト71としては、この他に、ポリカーボネート樹脂やポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエテールエーテルケトン樹脂、ポリエテーテルサルフォン樹脂、ポリウレタン樹脂などの樹脂シート、或いはフッ素系やシリコーン系のゴムシートを好適に用いることができる。転写ベルト71の厚みは、上記75μmに限定されるわけではなく、約25〜2000μm、好ましくは50〜150μmのものを好適に使用することができる。
【0045】
又、本実施例では、転写帯電ブレード74として、抵抗が105〜107Ωで、厚さが2mm、長さが306mmのものを用いた。そして、転写時に、転写帯電ブレード74に定電流制御にて、+15μAの電流を供給した。
【0046】
以上のようにして、トナー像が転写された記録材Pは、転写ベルト71から分離した後定着器6へ搬送し、そこで記録材Pを加熱及び加圧して画像の定着を行う。その後、記録材Pは、プリント画像として画像形成装置の機外に出力される。又、トナー像を記録材Pに転写した後の感光ドラム1は、表面に付着した転写残りのトナーなどの汚染物がクリーナ5によって除去され、繰り返し画像形成に供される。
【0047】
次に、本実施例の現像装置4の構成及び動作について更に説明する。
【0048】
図3は、本実施例の現像装置4の概略構成を示す。現像装置4は、2成分磁気ブラシ現像装置である。現像装置4は、非磁性トナー粒子(トナー)と磁性キャリア粒子(磁性キャリア)を含有する2成分現像剤(現像剤)19を収容した現像容器16を有する。この現像容器16の感光ドラム1と対面した開口部に位置して、一部現像容器16から露出するように、現像剤19を担持して感光ドラム1と対向した現像部Mに搬送する現像剤担持体としての現像スリーブ11が設置されている。現像スリーブ11は、その表面が、感光ドラム1との対向部で感光ドラム1の表面と同方向に移動するように、図3中矢印Eの反時計方向に回転される。
【0049】
ここで、本実施例では、現像スリーブ11の直径は30mm、感光ドラム1の直径は80mmであり、それぞれ軸方向の長さは320mm、370mmである。又、現像スリーブ11と感光ドラム1との最近接領域における距離を約500μmとすることによって、現像部Mに搬送した現像剤19を感光ドラム1に接触させた状態で現像が行えるように設定されている。この時の現像スリーブ11上の、単位面積当りの現像剤19の担持量(現像剤コート量)は30mg/cm2であり、その結果、現像剤19は、感光ドラム1及び現像スリーブ11の軸方向において303mm、感光ドラム1の周方向において7mmの接触長さにて、感光ドラム1に接触している。
【0050】
現像スリーブ11はAlやSUSなどの導電性、非磁性の材料で形成することができる。本実施例では、現像スリーブ11は、Alで作製されている。
【0051】
現像スリーブ11内には、磁界発生手段としてマグネットローラ(磁石)12が固定配置されている。マグネットローラ12は、その外周に沿って、図3に示すようなパターンで着磁された、S1、S2、N1、N2、N3の5つの磁極(SはS極、NはN極を表す。)を有する。感光ドラム1との対向部に設けられた磁極S1が現像主極である。又、本実施例では、磁極N2、N3で形成される反発磁極のうち1つの磁極N3は、後述するように、現像剤層厚規制磁極である。
【0052】
現像剤層厚規制部材としての導電性、磁性の像剤層厚規制ブレード15が、現像スリーブ11上の現像剤19の層厚を規制する現像剤層厚規制部Kを構成している。
【0053】
本実施例では、導電性の現像剤層厚規制ブレード15は、非磁性SUSにより作製された、幅(現像スリーブ11の軸方向)310mm、長さ(幅方向に略直交する方向)12mm、厚さ1.2mmの板状部材である。図3に示すように、現像剤層厚規制ブレード15は、現像スリーブ11の現像剤担持領域の長手方向略全域にわたり、長さ方向の一端部において現像スリーブ11に対向するように、現像スリーブ11のほぼ頂部に対して略垂直に配置されている。現像剤層厚規制ブレード15と現像スリーブ11との間隙は、200〜1000μmに設定するのが好ましい。より好ましくは300〜700μmに設定する。この間隔が上記範囲を超えると、現像スリーブ11上の現像剤19の層厚を規制する効果、及び後述するポジゴーストの抑制効果が弱くなり、上記範囲より少ないと、現像剤コート不良となる。本実施例では600μmに設定した。
【0054】
詳しくは後述するように、現像剤層厚規制ブレード15には、現像スリーブ11に印加される電圧の直流成分−500Vに対して、直流電源(第2の電圧印加手段)18により−400Vの直流電圧が印加される。
【0055】
又、現像剤層厚規制ブレード15よりも現像スリーブ11の回転方向上流側の領域には、現像剤層厚規制ブレード15が取り付けられるブレード保持部材21の現像スリーブ11側の壁部である、現像剤層厚規制壁20が配置されている。本実施例では、現像剤層厚規制壁20は、樹脂による成形部材(モールド部材)であり、現像スリーブ11に汲み上げられた現像剤19の量を予備的に規制する。
【0056】
更に、現像容器16内には、現像剤攪拌搬送部材として、第1、第2スクリュー13、14が配置されている。これらスクリュー13、14は、現像容器16内の現像剤19を、現像剤補給機構(図示せず)によって現像容器16内に補給されたトナーと混合攪拌すると共に、現像容器16内で循環移動させる。
【0057】
ここで、現像装置4に用いる2成分現像剤19について説明する。
【0058】
磁性キャリアとしては、例えば表面酸化、未酸化の鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、クロム、希土類などの金属からなるフェライト、或いはそれらの酸化物から成るフェライトなどを用いることができ、その製法は問わない。磁性キャリアは周知の方法で樹脂被覆することができる。本実施例では、磁性キャリアとして、ネオジウム、サマジウム、バリウムなどを含むフェライト粒子に樹脂被覆したものを用いた。
【0059】
磁性キャリアの重量平均粒径は、通常、20〜100μm、好ましくは20〜70μmである。本実施例では、重量平均粒径35μmのものを用いた。又、本実施例では、体積抵抗値(抵抗率)が106〜1010Ω・cmの磁性キャリアを用いることができる。本実施例では、体積抵抗値が108Ω・cmのものを用いた。更に、磁気特性として、100mTの磁界において3.0×104〜2.0×105A/mの磁化量を有する磁性キャリアを用いることができる。本実施例の磁性キャリアは、磁気特性として、100mTの磁界において2.8×105A/mの磁化量を有していた。
【0060】
尚、磁性キャリアの平均粒径は、垂直方向最大限長で示しており、本発明では、顕微鏡により50〜1000倍の倍率で磁性キャリアを写真撮影し、得られた写真画像内の磁性キャリア粒子から3000個以上の磁性キャリア粒子をランダムに選び、それらの長軸を実測して算術平均を取ることにより求めた。
【0061】
磁性キャリアの体積抵抗値は、セルに磁性キャリアを充填し、この充填したキャリアに上下で接するように1対の電極を配し、これら電極間に電圧を印加して、そのときに流れる電流を計測することにより測定した。比抵抗の測定条件は、セルに充填した磁性キャリアと電極の接触面積が約2.3cm2、磁性キャリアの充填厚さが約2mm、上部電極の荷重が180g、印加電圧が100Vであった。この場合、磁性キャリアが粉末であるため、充填率に変化が生じ、それに伴い比抵抗が変化することがあるので、セルへの磁性キャリアの充填には慎重を要する。
【0062】
又、磁化量は、磁性キャリアの磁気特性を理研電子(株)製の振動磁場型磁気特性自動記録装置にて、100mTの外部磁場中にパッキングした磁性キャリアの磁化(Am2/kg)を求め、その後磁性キャリアの真比重(kg/m3)をかけることで磁化量(A/m)を算出した。
【0063】
磁性キャリアと共に現像剤19に使用されるトナーとしては、従来公知の、例えば粉砕系のトナーなどを用いることができる。トナーの体積平均粒径は4〜15μmが好適である。本実施例では、体積平均粒径7μmの粉砕トナーを用いた。
【0064】
トナーの体積平均粒径は、次の測定法で測定した。測定装置としてコールカウンターTA−II型(コールター社製)を用い、これに、個数平均分布、体積平均分布を出力するインターフェース(日科機製)およびCX−iパーソナルコンピュータ(キヤノン製)を接続する。電解液は、塩化ナトリウム(試薬1級)を用いて1%NaCl水溶液を調製する。上記電解液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml加え、更に測定試料のトナーを0.5〜50mg加えて懸濁する。この試料を懸濁した電解液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理した後、コールカウンターTA−II型により、100μmのアパチャーを用いて2〜40μmのトナー粒子の粒度分布を測定し、トナーの体積分布を求める。このようにして求めたトナーの体積分布からトナーの体積平均粒径が得られる。
【0065】
トナーの体積抵抗値は、一般に絶縁体なので、1015Ω・cm以上のものを用いている。トナーの体積抵抗値は、磁性キャリアと同様の方法で測定した。
【0066】
又、トナーの外添剤は、トナーに添加したときの耐久性の点から、その粒径は、トナー粒子の重量平均粒径の1/10以下であることが好ましい。この外添剤の粒径は、顕微鏡によるトナー粒子の表面観察により求めたその平均粒径を意味する。外添剤は、トナー100重量部に対し0.01〜10重量部が用いられ、好ましくは0.05〜5重量部である。
【0067】
外添剤としては、次のものが挙げられる。酸化アルミニウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化スズ、酸化亜鉛などの金属酸化物;窒化ケイ素などの窒化物;炭化ケイ素などの炭化物;硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなどの金属塩;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの脂肪酸金属塩;カーボンブラック;シリカなど。これら外添剤は単独で使用しても、複数併用してもよい。好ましくは疎水化処理を行ったものがよい。
【0068】
本実施例では、トナーの外添剤として、粒径40nmの酸化チタンを、トナー100重量部に対して1.0重量部外添した。
【0069】
又、本実施例では、ネガ帯電性トナーを用いた。但し、本発明はこれに限定されるものではなく、トナーの帯電極性がネガ極性、ポジ極性どちらの場合にも、本発明は適用可能である。本実施例のトナーの磁性キャリアとの摩擦による平均帯電量(単位重量当りの電荷量(Q/M))は、−1.0×10−2C/kg〜−5.0×10−2C/kgであった。
【0070】
そして、本実施例では、これらトナーと磁性キャリアとを、7:93の割合で混合したものを2成分現像剤19として用いた。
【0071】
感光ドラム1上に形成された静電潜像は、現像装置4を用いて2成分磁気ブラシ現像法により、次のようにして現像される。
【0072】
先ず、現像スリーブ11が回転され、その回転に伴ってマグネットローラ12の磁極N3により、現像容器16内の現像剤19が現像スリーブ11上に汲み上げられる。現像スリーブ11に汲み上げられた現像剤19は、磁極N3に吸着すると同時に、この磁極(現像剤層厚規制磁極)N3と現像剤層厚規制ブレード15との間に形成される磁界により、現像剤層の厚みを磁気的に規制されて、現像スリーブ11上で現像剤の薄層を形成する。
【0073】
現像剤層厚規制磁極N3の現像スリーブ11の面に垂直な方向の磁界のピーク値を有す位置は、現像剤層厚規制ブレード15よりも現像スリーブ11の回転方向上流に約10°の位置に配される。現像剤層厚規制部Kにおける現像剤19の汲み上げ、現像剤層厚規制動作については、後述して更に詳しく説明する。
【0074】
その後、現像スリーブ11上の現像剤薄層は、マグネットローラ12の現像主極S1の位置に搬送されて来ると、現像主極S1の磁力により感光ドラム1に向けて穂立ちする。この現像剤19の穂立ち(磁気ブラシ)が感光ドラム1の表面に接触して、現像剤19中のトナーを感光ドラム1に転移させることにより、感光ドラム1上の静電潜像を現像する。こうして、感光ドラム1上の静電潜像がトナー像として可視化される。
【0075】
本実施例では、現像方式として反転現像方式を採用しており、現像時に、現像スリーブ11には、現像バイアス電源(第1の電圧印加手段)17から直流電圧及び交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。本実施例では、現像スリーブ11には、−500Vの直流電圧と、ピーク・ツウ・ピーク電圧Vppが2000V、周波数fが2000Hzの交流電圧との重畳電圧である現像バイアスが印加される。
【0076】
但し、直流電圧値、交流電圧波形はこれに限られるものではない。一般に、2成分磁気ブラシ現像法においては、交流電圧を印加すると現像効率が増して画像は高品位になるが、逆にかぶりが発生しやすくなる。このため、現像スリーブ11に印加する直流電圧と感光ドラム1の帯電電位(即ち、白地部電位)との間に電位差(かぶり取り電位(Vback))を設けることによりかぶりを防止する。
【0077】
本実施例では、感光ドラム1上の一様に帯電された白地部電位(暗部電位(Vd))−650Vと現像スリーブ11に印加される電圧の直流成分(Vdc)−500Vの差である150Vがかぶり取り電位差(Vback)になる。
【0078】
一方、感光ドラム1上の露光されて減衰した電位(明部電位(Vl))−200Vと、現像スリーブ11に印加される電圧の直流成分(Vdc)−500Vとの差である300Vが現像スリーブ11から感光ドラム1にトナーを付着させるためのコントラスト電位差(Vcont)となる。
【0079】
現像に供された後の現像スリーブ11上の現像剤19は、現像スリーブ11の回転に伴って現像容器16内に戻され、マグネットローラ12の磁極N2、N3で形成される反発磁極が発生する反発磁界により、現像スリーブ11から引き剥がされて現像容器16内に回収される。そして、第1、第2スクリュー13、14によって現像容器16内を循環移動されると共に、現像剤補給機構(図示せず)によりトナーが補給されて、再び現像スリーブ11に向かって搬送される。
【0080】
さて、現像剤層厚規制部Kにおける現像剤19の汲み上げ、現像剤層厚規制動作について、更に詳しく説明する。
【0081】
本実施例では、上述のように、内部にマグネットローラ12が配置されている現像スリーブ11の表面にトナーと磁性キャリアとを含む2成分現像剤19を担持して現像部Mへ搬送し、マグネットローラ12の現像磁極S1により現像部Mに現像剤19の磁気ブラシを形成して、感光ドラム1上の静電潜像を現像する、2成分接触現像法を採用する。
【0082】
その際、本発明に従って、現像スリーブ11内のマグネットローラ12の反発磁極N2、N3のうち1つの磁極N3を現像剤層厚規制磁極として用い、且つ、現像剤層厚規制部Kを構成する導電性部材である現像剤層厚規制ブレード15の電位を、現像スリーブ11の電位に対して、相対的にトナーが現像剤層厚規制ブレード15側に引き付けられる電位とする。
【0083】
以下、現像スリーブ11及び現像剤層厚規制ブレード15に印加される電圧と、その電圧により移動するトナーの挙動、及びポジゴーストの防止効果について更に具体的に説明する。
【0084】
上述のように、現像スリーブ11には、現像バイアス電源(第1の電圧印加手段)17から−500Vの直流電圧と、Vpp2000V、周波数2kHzの交流電圧とを重畳した現像バイアスが印加されている。これに対して、現像剤層厚規制ブレード15には、直流電源(第2の電圧印加手段)18から−400Vの直流電圧が印加されている。
【0085】
このような構成とすることにより、現像スリーブ11の表面上に付着して存在するトナーが、現像剤層厚規制部Kにおいて現像剤層厚規制ブレード15側に移行し、ポジゴーストが発生し難くなる。勿論、このとき同時に現像スリーブ11と現像剤層厚規制ブレード15との間で、現像剤19中のトナーも現像剤層厚規制ブレード15側に移行する。
【0086】
実際に、上記構成の現像装置4を備える画像形成装置100を用いて画像形成を行い、前述したような各形態のポジゴースト、即ち、(1)全面ハーフトーンベタ画像を出力した場合に、画像先端から現像スリーブ11の1周分に現れるポジゴースト、(2)広いハーフトーン画像内にベタ白領域(例えば文字)が存在する場合に、現像スリーブ11の回転周期で現れる上記ベタ白領域に相当するポジゴーストの発生について評価した。その結果、長期にわたり、ポジゴーストの無い、良好な画質を得ることができた。
【0087】
このポジゴースト抑制効果は、ポジゴーストの発生源である、かぶり取り電位差(Vback)により現像スリーブ11の表面上に付着したトナーが、現像スリーブ11と現像剤層厚規制ブレード15との間の電界で現像スリーブ11から剥ぎ取られるために得られるものと考えられる。
【0088】
本発明者らの鋭意検討の結果、本発明に従って現像スリーブ11と現像剤層厚規制ブレード15との間の電位差(直流分で比較)を設けると、それがたとえ小さい場合にも、上述のようなポジゴーストを抑制する効果が得られることが分かった。例えば、現像スリーブ11に印加する電圧の直流成分が−500Vである場合、現像剤層厚規制ブレード15に印加する電圧を−500Vより正極性側に大きく(例えば、絶対値で比較して500V未満)なるように設定すれば、どのような単位重量当たりの電荷量(Q/M)のトナーであっても、又どのような環境であっても、ポジゴーストを抑制する効果があることが分かった。
【0089】
但し、現像スリーブ11に印加する直流成分の電圧値と、現像剤層厚規制ブレード15に印加する直流電圧との電位差は、完全にゴーストを防止するために、−200V〜−400Vであることが好ましい。より好ましくは、−250V〜−350Vとされる。
【0090】
このように、現像スリーブ11と現像剤層厚規制ブレード15との間の直流成分の電位差が小さい場合にも、ポジゴースト抑制効果が得られる理由の1つは、次のように考えられる。
【0091】
即ち、現像スリーブ11側に、直流成分と交流成分とを重畳した現像バイアスを印加していることにより、現像部Mにおいて感光ドラム1上の静電潜像を現像するときと同様の作用が、現像スリーブ11と現像剤層厚規制ブレード15との間で生起し、現像スリーブ11側から規制ブレード側にトナーを転移させるように作用する。
【0092】
更に説明すると、図4に示すように、現像剤層厚規制ブレード15の電位と現像スリーブ11の電位とを比較すると、現像剤層厚規制ブレード15の電位が現像スリーブ11の電位に対して正側(プラス側)となり、ネガ帯電性トナーを現像スリーブ11側から現像剤層厚規制ブレード15側に電気的に移動させる電界(図4中矢印a方向)の積分値が、反対に現像剤層厚規制ブレード15から現像スリーブ11にネガ帯電性トナーを転移させる電界(図4中矢印b方向)より大きいため、現像スリーブ11の表面に付着したネガ極性のトナーは引き剥がされ、現像剤層厚規制ブレード15側に移動する。これにより、ポジゴーストが抑制される。
【0093】
以上、本実施例によれば、現像スリーブ11内のマグネットローラ12の反発磁極N2、N3のうち1つの磁極N3を現像剤層厚規制磁極として用い、且つ、現像剤層厚規制ブレード15を導電性の材料で構成し、その電位を、現像スリーブ11の電位に対して、トナーが現像剤層厚規制ブレード15側に引き付けられる方向の電位とすることにより、ポジゴーストの無い高画質を長期に維持することができる。
【0094】
即ち、現像剤層厚規制ブレード15を導電性にし、且つ、現像スリーブ11と現像剤層厚規制ブレード15との間に、トナーが現像スリーブ11側から導電性の現像剤層厚規制ブレード15側に移動するような電位差を設ける構成とすることにより、高安定化(長寿命化)のために現像剤層厚規制部Kでの現像剤19に対する圧縮度合いを弱める構成で発生しやすくなるポジゴーストの発生を抑制することができる。
【0095】
実施例2
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本構成及び動作は、実施例1のものと同じであるので、同様の構成、作用を有する要素には同一の符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0096】
図5は、本実施例の画像形成装置100が備える現像装置4の概略構成を示す。本実施例では、現像剤層厚規制ブレードの、現像スリーブ回転方向上流側の領域の材料も導電性とする。つまり、本実施例では、現像剤層厚規制ブレード15よりも現像スリーブ11の回転方向上流側の領域に位置して、導電性の現像剤層厚規制壁20が配置されており、現像剤層厚規制部Kは、導電性の現像剤層厚規制ブレード15と、導電性の現像剤層厚規制壁20とで構成されている。そして、本実施例では、現像剤層厚規制ブレード15と現像剤層厚規制壁20とに、それぞれ−350Vの直流電圧を、直流電源18から印加する。本実施例の現像装置4のその他の構成は全て実施例1と同じとした。
【0097】
現像剤層厚規制壁20は、現像剤層厚規制ブレード15が取り付けられる導電性のブレード保持部材21の現像スリーブ11側の壁面であり、現像スリーブ11の現像剤担持領域の長手方向略全域にわたって現像スリーブ11の表面に向いた略平面である。本実施例では、現像剤層厚規制壁20は、現像スリーブ11の表面との最近接位置で、現像スリーブ11と1.5mmの間隔で配置されている。この間隔は、0.3mm〜3.0mmに設定するのが好ましい。より好ましくは、1.0mm〜2.0mmに設定する。この範囲を超えると、後述するような、現像剤層厚規制ブレード15よりも現像スリーブ11の回転方向上流側で、現像スリーブ11の表面に付着したトナーを剥ぎ取る効果が弱くなり、又範囲より少ないと、現像剤層厚規制壁20と現像スリーブ11との間でリーク現象が発生する。本実施例では、導電性のブレード保持部材21は、アルミニウムによって作製され、現像剤層厚規制壁20は、幅(現像スリーブ11の軸方向)325mm、長さ(幅方向に略直交する方向)30mmの略長方形平面である。
【0098】
このような構成とすることによって、現像剤層厚規制ブレード15よりも現像スリーブ11の回転方向上流側で、現像スリーブ11の表面上に付着したトナーが剥ぎ取られる。そのため、現像スリーブ11から剥ぎ取られたトナーが他の現像剤19と充分混ざり合うことができ、トナーへの帯電電荷(単位重量当りの電荷量(Q/M))の付与が充分行われた状態で、現像剤層厚規制ブレード15まで運ばれる。これにより、現像剤層厚規制ブレード15でのトナー飛散などが発生し難いという点で有利である。
【0099】
このように、実施例1に対して、本実施例のような構成を付加することにより、より確実にポジゴーストを防止できる構成となる。
【0100】
実際に、上記構成の現像装置4を備える画像形成装置100を用いて画像形成を行い、実施例1と同様にポジゴーストの発生について評価したところ、長期にわたり、ポジゴーストの無い、良好な画質を得ることができた。
【0101】
以上、本実施例によれば、現像スリーブ11内のマグネットローラ12の反発磁極N2、N3のうち1つの磁極N3を現像剤層厚規制磁極として用い、且つ、現像剤層厚規制ブレード15を導電性の材料で構成し、更に、現像剤層厚規制ブレード15よりも現像スリーブ11の回転方向上流側の領域に位置する現像剤層厚規制壁20をも導電性の材料で構成し、その両者の電位を、現像スリーブ11の電位に対して、トナーが現像剤層厚規制ブレード15及び現像剤層厚規制壁20側に引き付けられる方向の電位とすることにより、ゴーストの無い高画質を長期にわたり維持することができる。
【0102】
実施例3
次に、本発明の更に他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本構成及び動作は、実施例1、2のものと同じであるので、同様の構成、作用を有する要素には同一の符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0103】
図6は、本実施例の画像形成装置100が備える現像装置4の概略構成を示す。本実施例では、現像剤19が備える磁性キャリアとして、体積抵抗値が1011〜1014Ω・cmの磁性キャリアを用い、現像剤層厚規制ブレード15は電気的にフロートとする。
【0104】
尚、現像剤層厚規制ブレード15よりも現像スリーブ11の回転方向上流側の領域に位置する現像剤層厚規制壁20の材質は、非導電性の、例えば樹脂などによる成形部材(モールド部材)であってもよいし、実施例2にて説明したように、導電性の材料で構成されていても構わない。但し、現像剤層厚規制壁20が導電性の材料で構成されている場合、以下に説明する本実施例におけるポジゴースト抑制効果がより高い。現像装置4のその他の構成は、実施例1と同じである。
【0105】
このような構成とすることにより、現像剤層厚規制ブレード15は、図7に示すように、現像スリーブ11に印加される現像バイアスの交流電圧分だけ誘起される。その理由は、次のように考えられる。
【0106】
つまり、トナーが絶縁性のもの(約1015Ω・cm)であり、磁性キャリアも比較的高抵抗(1011〜1014Ω・cm)のものであるので、現像スリーブ11と現像剤層厚規制ブレード15との間に存在する現像剤19が、全体として高抵抗になっている。その結果、現像スリーブ11に印加した現像バイアスが現像剤層厚規制ブレード側にリークしない。
【0107】
これにより、図7に示すように、常に現像スリーブ11と現像剤層厚規制ブレード15との間には、現像バイアス11の直流成分の絶対値に相当する直流電圧がかかり、現像スリーブ11の表面に付着したトナーは、現像剤層厚規制ブレード15側に引き付けられる方向(図7中矢印c方向)の電気力がかかることになる。従って、実施例1と同様の効果を得ることができる。
【0108】
具体的には、本実施例では、現像スリーブ11には、−500Vの直流電圧と、Vpp2000V、周波数2kHzの交流電圧とを重畳した現像バイアスが印加されているのに対して、現像剤層厚規制ブレード15には、0Vを中心に、Vpp2000V、周波数2kHzの交番電位(交流バイアス)が誘起される。従って、現像スリーブ11と現像剤層厚規制ブレード15との間には、常に500Vの電位差が生じ、電界の方向は、現像剤層厚規制ブレード15に誘起される電位が、現像スリーブ11の電位に対して正側(プラス側)である。その結果、この電界により、現像スリーブ11の表面に付着したネガ極性のトナーが引き剥がされ、ポジゴーストが抑制される。
【0109】
又、本実施例の構成を採用すれば、実施例1、2のように、現像剤層厚規制ブレード15、現像剤層厚規制壁20に電圧を印加するための特別な電源を必要とせず、比較的簡易な構成にすることが可能である。
【0110】
尚、磁性キャリアの体積抵抗値が1014Ω・cmより大きい場合、現像剤19の全体として電気的にほぼ絶縁性になり、エッジ強調が顕著に現れ、現像プロセス構成を工夫しても抑制するのが困難になる。
【0111】
又、磁性キャリアの体積抵抗値が1011Ω・cmより小さい場合、現像剤層厚規制ブレード15に、現像スリーブ11に印加した現像バイアスがリークして上述した本実施例の効果を得ることができない。つまり、体積抵抗値が1011Ω・cm未満の磁性キャリアを用いる場合は、本実施例の構成を採用することはできない。
【0112】
従って、本実施例の構成を採用する場合、磁性キャリアの体積抵抗値は、1011Ω・cm以上、1014Ω・cm以下にすることが必要である。本実施例では、体積抵抗値が5.0×1011Ω・cmを用いた。
【0113】
尚、磁性キャリアの体積抵抗値は、実施例1にて説明したものと同様の方法で測定したものである。
【0114】
実際に、上記構成の現像装置4を備える画像形成装置100を用いて画像形成を行い、実施例1と同様にポジゴーストの発生について評価したところ、長期にわたり、ポジゴーストの無い、良好な画質を得ることができた。
【0115】
以上、本実施例によれば、現像スリーブ11内のマグネットローラ12の反発磁極N2、N3のうち1つの磁極N3を現像剤層厚規制磁極として用い、体積抵抗値が1011〜1014Ω・cmの磁性キャリアを使用し、現像剤層厚規制ブレード15を導電性の材料で構成し、且つ、現像スリーブ11に対して電気的にフロート状態にすることによって、現像剤層厚規制ブレード15の電位を、現像スリーブ11の電位に対して、トナーが現像剤層厚規制ブレード15側に引き付けられる方向の電位として、ゴーストの無い高画質を長期にわたり維持することができる。
【0116】
即ち、高安定化(長寿命化)のために現像剤層厚規制部Kでの現像剤19に対する圧縮度合いを弱める構成で発生しやすくなるポジゴーストの発生を抑制することができる。
【0117】
本発明を例示する目的で、装置各要素の配置関係、材料、寸法などの数値を具体的に示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではないことを理解されたい。
【0118】
例えば、本発明は、現像スリーブ11、現像剤層厚規制ブレード15、現像剤層厚規制壁20に印加する電圧の値は、上記実施例のものに限定されるものではない。現像バイアスの直流成分の値によって、実施例1、2における現像剤層厚規制ブレード15、現像剤層厚規制壁20に印加する直流電圧の値は様々に変更可能であるし、又2成分現像剤が備えるトナーとしてポジ帯電性トナーを用いる場合、実質的に、現像バイアスの直流成分、現像剤層厚規制ブレード15及び現像剤層厚規制壁20に印加する直流電圧の極性は、上記各実施例とは反対極性となる。当業者は、これら各種変更を含み、以上の説明から、本発明を容易に対象装置に適合させることができる。
【0119】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、現像剤の寿命を長くするために、現像剤担持体が有する磁界発生手段の反発磁極のうち1つの磁極を現像剤層厚規制磁極として用いる場合に発生しやすくなる、現像剤担持体表面の移動に伴う周期的なゴーストの発生を防止することができる。従って、高品位な画質を維持したまま、装置の長寿命化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施例の概略断面図である。
【図2】図1の画像形成装置に設置されたレーザ走査部を示す模式図である。
【図3】本発明に係る現像装置の一実施例の概略断面図である。
【図4】現像スリーブと現像剤層厚規制ブレードに印加されるバイアスを説明するための説明図である。
【図5】本発明に係る現像装置の他の実施例の概略断面図である。
【図6】本発明に係る現像装置の更に他の実施例の概略断面図である。
【図7】現像スリーブに印加される電圧と、現像剤層厚規制ブレードに誘起される電位とを説明するための説明図である。
【図8】従来の現像装置の一例の概略断面図である。
【図9】従来の現像装置の他の例の概略断面図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム(像担持体)
4 現像装置(現像手段)
11 現像スリーブ(現像剤担持体)
12 マグネットローラ(磁界発生手段)
15 現像剤層厚規制ブレード(現像剤層厚規制部材)
16 現像容器
20 現像剤層厚規制壁
17 現像バイアス電源(第1の電圧印加手段)
18 直流電源(第2の電圧印加手段)
100 画像形成装置
K 現像剤層厚規制部
M 現像部
P 記録材
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式或いは静電記録方式を用いて、像担持体上に形成された静電潜像を現像剤により現像して画像を得る画像形成装置、これに用いられる現像装置に関するものであり、より詳細には、現像剤として非磁性トナーと磁性キャリアとを備える現像剤を用いて対象を現像する現像装置、及びこれを備える画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、像担持体を帯電した後露光して静電潜像を形成し、この潜像をトナーにより現像して画像を得る、電子写真方式の画像形成方法が知られている。
【0003】
一般に、このような画像形成方法にて用いられる現像方法は、次の4種に大別される。つまり、
(1)1成分現像剤である非磁性トナーを、ブレードなどにより現像剤担持体上にコーティングし、その非磁性トナーを像担持体へと搬送し、像担持体に対して非接触状態で現像する非磁性1成分非接触現像法
(2)1成分現像剤である磁性トナーを磁気力によって現像剤担持体上にコーティングし、その磁性トナーを像担持体へと搬送し、像担持体に対して接触状態で現像する磁性1成分接触現像法
(3)非磁性トナーに磁性キャリアを混合した2成分現像剤を用い、これを磁気力により現像剤担持体上にコーティングして、その2成分現像剤を像担持体へと搬送し、像担持体に対して2成分現像剤が接触した状態で現像する2成分接触現像法(2成分磁気ブラシ現像法)
(4)非磁性トナーに磁性キャリアを混合した2成分現像剤を用い、これを磁気力により現像剤担持体上にコーティングして、この2成分現像剤を像担持体へと搬送し、像担持体に対して2成分現像剤が非接触の状態で現像する2成分非接触現像法
である。
【0004】
これらの現像方法の中で、画像の高画質化、高安定性の面で優れていることから、2成分磁気ブラシ現像法が多く用いられる。
【0005】
ここで、図8を参照して、2成分磁気ブラシ現像法を採用した従来の現像装置の構成及び現像工程について説明する。図8の現像装置4は、現像対象として、像担持体たるドラム型の電子写真感光体(以下、「感光ドラム」と呼ぶ。)に形成された静電潜像を現像する。
【0006】
現像装置(2成分磁気ブラシ現像装置)4は、非磁性トナー粒子(トナー)と磁性キャリア粒子(磁性キャリア)とを備える2成分現像剤(現像剤)19を収容した現像容器16を有している。この現像容器16の感光ドラム1と対面した開口部に位置して、一部現像容器16から露出するように、現像剤19を担持して感光ドラム1と対向した現像部Mに搬送する現像剤担持体としての現像スリーブ11が設置されている。この現像スリーブ11と感光ドラム1との最近接領域における両者の距離を約500μmとすることによって、現像部Mに搬送した現像剤19を感光ドラム1と接触させた状態で現像が行えるように設定されている。又、現像スリーブ11内には磁界発生手段としてマグネットローラ12が固定配置されている。更に、現像スリーブ11に対向して、現像剤層厚規制部材たる現像剤層厚規制ブレード15が配置されており、現像剤層厚規制部Kを構成している。
【0007】
2成分現像法に用いられる現像剤19が備えるトナーとしては、例えば、粉砕法により製造された平均粒径が7μm程度のネガ帯電トナーに、平均粒径が20nm程度の酸化チタンなどを重量比で1%程度外添したトナーが用いられる。又、現像剤19の磁性キャリアとしては、例えば、飽和磁化が280emu/cm3、体積抵抗値が約2×107Ωcm、平均粒径が40μm程度の、通常の磁性フェライトキャリアが用いられる。現像剤19は、これらトナーと磁性キャリアの混合比を重量比で7:93として混合して使用される。
【0008】
現像時には、先ず、現像スリーブ11の回転に伴いマグネットローラ12の磁極により、現像容器16内の現像剤19が現像スリーブ11上に汲み上げられ、感光ドラム1と対向した現像部Mに向けて搬送される。この搬送過程で、現像剤19は導電性、磁性の現像剤層厚規制ブレード15により厚みを規制されて、現像スリーブ11上に現像剤19の薄層が形成される。現像剤層厚規制ブレード15は、電気的に現像スリーブ11と同電位となっている。その後、現像スリーブ11上の現像剤薄層は、現像スリーブ11の回転に伴い現像部Mに位置するマグネットローラ12の現像主極(図8中磁極S1)へと搬送され、この現像主極の磁力により感光ドラム1に向けて穂立ちして磁気ブラシを形成する。そして、この磁気ブラシが感光ドラム1の表面に接触して、現像剤19中のトナーを転移させることで、感光ドラム1上の静電潜像を現像する。こうして、感光ドラム1上の静電潜像がトナー像として可視化される。
【0009】
図8の現像装置4は、現像方式として反転現像方式を用いており、現像スリーブ11には、現像バイアス電源17から直流電圧及び交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。本例では、現像スリーブ11には、例えば−500Vの直流電圧と、ピーク・ツウ・ピーク電圧Vppが2000V、周波数fが2000Hzの交流電圧が印加される。一般に、交流電圧を印加すると現像効率が増して画像は高品位になるが、逆にかぶりが発生しやすくなる。このため、通常、現像スリーブ11に印加する直流電圧と、感光ドラム1上に形成される白地部電位との間に適当な電位差を設けることにより、かぶり防止を実現している。
【0010】
本例では、感光ドラム1上の最初に一様帯電された白地部電位(暗部電位(Vd))−650Vと、現像スリーブ11に印加される電圧の直流成分(Vdc)−500Vとの差である150Vが、かぶり取り電位差(Vback)になる。
【0011】
一方、感光ドラム1上の露光されて減衰した電位(明部電位(Vl))−200Vと、現像スリーブ11に印加される電圧の直流成分(Vdc)−500Vとの差である300Vが、現像スリーブ11から感光ドラム1にトナーを付着させるためのコントラスト電位差(Vcont)となる。
【0012】
ところで、近年、例えば電子写真画像形成装置におけるフルカラー化、システム化、デジタル化が進むと共に、出力画像の高画質化、高速化、高安定化の要求が高まっており、複写機、各種プリンターの軽印刷市場への進出が期待される。特に、複写機や各種プリンターで一般的に用いられている電子写真方式が印刷市場にて受け入れられるためには、安定性、即ち、長寿命化が非常に重要になる。
【0013】
ここで、現像工程で長寿命化を達成するためには、トナー及び磁性キャリアの劣化を防止することが必要である。そのためには、現像剤が圧縮されない構成を採用する必要がある。
【0014】
図8の現像装置4に即して説明すると、現像容器16内で現像剤19が圧縮される場所は、現像剤層厚規制部Kである。通常の構成では、マグネットローラ12の現像剤層厚規制磁極(図8中磁極S2)が現像剤層厚規制ブレード15よりも現像スリーブ11の回転方向上流側に位置し、この領域で現像剤層厚規制磁極に引き付けられた現像剤19が、現像スリーブ12と現像容器16との間で圧縮される。
【0015】
現像剤19の圧縮を弱めるためには、現像剤層厚規制磁極が現像剤19を現像スリーブ11に引き付けている力(Fr;現像スリーブ11に垂直な方向に働く磁気吸引力)を弱めることが有効である。
【0016】
そのための方法としては、現像剤19中の磁性キャリアの磁化を小さくすることが挙げられる。尚、磁性キャリアの磁化を小さくすることは、現像部Mにおいて感光ドラム1上に転移したトナー像を摺擦する力が弱くなる点で、画像の高画質化に有利である。
【0017】
或いは、現像剤層厚規制磁極からの磁力線が隣接磁極に回り込みづらく、できるだけ現像スリーブ11から垂直に出るように、マグネットローラ12のマグネットパターンを構築することが挙げられる。
【0018】
後者の方法の1つとして、図9に示すように、マグネットローラ12の反発磁極の1つを現像剤層厚規制磁極として用いる現像方法が提案されている。同極性の磁極が隣り合って反発磁界を形成しているときには、各々の磁極の磁力線は現像スリーブ11の面に対してほぼ垂直に出ている。この場合、現像スリーブ11の面に対して垂直な方向の磁束密度の変化率が小さい。その結果、現像剤19を現像スリーブ11に引き付ける力が小さくなり、現像剤19の圧縮度は弱まる。
【0019】
以上のような構成を採ることにより、現像剤19の寿命を飛躍的に延ばすことができ、現像工程における長寿命化が図れる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のように現像スリーブ11内のマグネットローラ12の反発磁極のうち1つの磁極を現像剤層厚規制磁極として用いた場合、ある条件で、現像ポジゴーストが発生する場合があった。ポジゴーストは以下に例示するような形態で発生する。即ち、図9の現像装置4に即して説明すると、
(1)全面ハーフトーンベタ画像を出力した場合、画像先端から現像スリーブ11の1周分濃度が濃くなり、それ以降の領域の濃度が薄くなる。
(2)広いハーフトーン画像内にベタ白領域(例えば文字)が存在する場合、同じハーフトーン画像内で、現像スリーブ11の1周後の上記ベタ白領域に相当するハーフトーン領域の濃度が、そのベタ白領域と同じ領域相当分、周りのハーフトーン領域より濃度が濃くなる。
といった形態が挙げられる。
【0021】
このように、元来有るべき濃度よりも濃度が濃い状態になるゴーストを、ここではポジゴーストと称する。このポジゴーストは、ベタ白領域の形成により、そのベタ白領域の形成中の現像スリーブ11上に画像履歴が残り、現像スリーブ11の1周後の現像に影響を及ぼしていることを示している。
【0022】
このようなポジゴーストが発生する要因を説明する。先ず、現像部Mで、現像スリーブ11と感光ドラム1との間に、ベタ白領域の電位(電界)が形成される(上記(1)の場合では、前回転シーケンス時がこれに相当する。)と、現像スリーブ11上にトナーが付着する。かぶり取り電位差(Vback)の電界により、感光ドラム1側から現像スリーブ11側にトナーが移動するためである。
【0023】
その後、現像剤層厚規制部(領域)Kにおいて、現像スリーブ11の表面上に付着したトナーは、現像剤19と摺擦されて、現像剤19と混合され且つ帯電付与され、現像スリーブ11の表面から剥離されるべきところを、上述のように現像スリーブ11内のマグネットローラ12の反発磁極のうち1つの磁極を現像剤層厚規制磁極として現像剤層厚規制部Kでの現像剤19に対する圧縮度合いを弱めた結果、現像スリーブ11の表面に残留したまま剥ぎ取られない状態になる。
【0024】
この状態で現像部Mまで現像スリーブ11が回転すると、現像スリーブ11の表面上に付着したトナーが現像に使われ、画像濃度が濃くなってしまう。これがポジゴースト発生の要因である。
【0025】
従って、例えば、かぶり取り電位差(かぶり取りバイアス)(Vback)が大きい時ほど、ベタ白領域の電位(電界)を形成する時に現像スリーブ11の表面上に付着するトナーが多くなるので、ゴーストレベルは悪化する(濃度差が大きくなる)。又、高湿下、或いは現像剤19の耐久後半にトナーの帯電量が低下した時も、同様な理由からゴーストレベルが悪化する。
【0026】
従って、本発明の目的は、一般には、高品位な画質を維持したまま、長寿命化を達成することのできる現像装置及び画像形成装置を提供することである。
【0027】
本発明の他の目的は、現像剤の寿命を長くするために、現像剤担持体が有する磁界発生手段の反発磁極のうち1つの磁極を現像剤層厚規制磁極として用いる場合に発生しやすくなる、現像剤担持体表面の移動に伴う周期的なゴーストの発生を防止することのできる現像装置及び画像形成装置を提供することである。
【0028】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る現像装置及び画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、非磁性トナーと磁性キャリアとを備える現像剤を収容する現像容器と、固定配置される磁界発生手段を内蔵し、前記現像容器内の現像剤を担持して搬送する導電性の現像剤担持体と、前記現像剤担持体に担持する現像剤量を規制する現像剤層厚規制部と、を有する現像装置において、前記磁界発生手段が備える隣接した同極性の磁極のうち1つは、前記現像剤層厚規制部と協働する現像剤層厚規制磁極であり、前記現像剤層厚規制部を構成する導電性部材の電位は、前記現像剤担持体の電位に対して、相対的に前記非磁性トナーが該導電性部材側に電気的に引きつけられる電位とされることを特徴とする現像装置である。
【0029】
本発明の他の態様によると、静電潜像が形成される像担持体と;非磁性トナーと磁性キャリアとを備える現像剤を収容する現像容器と、固定配置される磁界発生手段を内蔵し、前記像担持体と対向する現像部へと前記現像容器内の現像剤を担持して搬送する導電性の現像剤担持体と、前記現像剤担持体に担持する現像剤量を規制する現像剤層厚規制部と、を有し、前記像担持体に形成された静電潜像を現像する現像装置であって、前記磁界発生手段が備える隣接した同極性の磁極のうち1つは、前記現像剤層厚規制部と協働する現像剤層厚規制磁極であり、前記現像剤層厚規制部を構成する導電性部材の電位は、前記現像剤担持体の電位に対して、相対的に前記非磁性トナーが該導電性部材側に電気的に引きつけられる電位とされる現像装置と;を有することを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0030】
上記各本発明の一実施態様によると、前記現像剤担持体には少なくとも直流成分を有する電圧が印加され、且つ、前記現像剤層厚規制部を構成する導電性部材には、前記現像剤担持体に印加される直流成分の電圧の値に対して、相対的に前記非磁性トナーが該導電性部材側に電気的に引きつけられる値の直流電圧が印加される。一実施態様では、前記現像剤担持体には、交番電圧が印加される。
【0031】
上記各本発明において、前記現像剤層厚規制部は、板状の導電性部材を有していてよい。一実施態様では、前記現像剤層厚規制部は更に、前記板状の導電性部材よりも前記現像剤担持体の表面移動方向上流側に位置する非導電性部材を有する。又、他の実施態様では、前記現像剤層厚規制部は更に、前記板状の導電性部材よりも前記現像剤担持体の表面移動方向上流側に位置する導電性部材を有する。
【0032】
又、上記各本発明の他の実施態様によると、前記磁性キャリアの体積抵抗値は1011〜1014Ω・cmであり、前記現像剤層厚規制部を構成する導電性部材は電気的にフロートとされる。一実施態様では、このとき、前記現像剤担持体には、交番電圧が印加される。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る現像装置及び画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0034】
実施例1
図1は、本発明に係る画像形成装置の一実施例の概略構成を示す。本実施例において、本発明は、読み取った原稿画像情報に従い、電子写真方式を用いて記録材、例えば、記録用紙、OHPシート、布などに画像を形成する電子写真複写機にて具現化される。
【0035】
画像形成装置100は、原稿台10及び光走査ユニット9を有する露光部(原稿読み取り部)Rの下に、像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(感光ドラム)1、帯電手段としての帯電器2、露光手段としてのレーザ走査部3、現像手段としての現像装置4、クリーニング手段としてのクリーナ5などを有するプリンタ部Iを備えて成っている。そして、複写すべき面を下側にして、原稿台10上に原稿Gを置き、画像形成装置100が備える操作部(図示せず)のコピーボタンを押すと、原稿Gの複写、即ち、画像形成が開始される。
【0036】
光走査ユニット9は、原稿照射用ランプ、短焦点レンズアレイ、CCDセンサーを一体に組込んで構成されており、コピーボタンを押すことにより、このユニット9が照射用ランプで原稿Gを照射しながら走査し、その照射光の原稿面からの反射光が短焦点レンズアレイによって結像して、CCDセンサーに入射される。
【0037】
CCDセンサーは受光部、転送部及び出力部を有しており、受光部で入射光信号を電荷信号に変え、転送部でその電荷信号をクロックパルスに同期して順次出力部に転送し、出力部で電荷信号を電圧信号に変換し、増幅、低インピーダンス化して出力する。このようにして得られた画像信号(アナログ信号)は、周知の画像処理によりデジタル信号に変換された後、プリンタ部Iに送られる。
【0038】
プリンタ部Iでは、先ず、感光ドラム1の表面に静電潜像を形成する。つまり、感光ドラム1は、中心支軸を中心にして所定の周速度で図1中矢印Aの時計方向に回転駆動される。本実施例では、感光ドラム1は、回転過程において帯電器2により表面が−650Vとなるように、一様な帯電処理を受ける。次いで、レーザ走査部3が備える固体レーザ素子が、上記画像信号(デジタル信号)を受けてON/OFF発光によりレーザビームLを発生し、回転多面鏡を用いてそのレーザビームLにより感光ドラム1の表面を走査露光し、感光ドラム1の表面に原稿画像に対応した静電潜像を順次形成する。
【0039】
図2に、レーザ走査部3の概略構成を示す。レーザ走査部3では、先ず、入力された画像信号に基づき、発光信号発生器31により固体レーザ素子32を所定タイミングで明滅させる。このようにして固体レーザ素子32から放射されたレーザ光を、コリメータレンズ系33により略平行な光束に変換し、更に図2中矢印B方向に回転する回転多面鏡34により、図2中矢印C方向に走査すると共に、fθレンズ群35a、35b、35cにより、感光ドラム1の被走査面36にスポット状に結像する。このようなレーザ光Lの走査により、感光ドラム1の被走査面36上に画像1走査分の露光分布が得られる。更に、各走査ごとに被走査面36を上記走査方向とは垂直に所定量だけスクロールすることにより、被走査面36上に画像信号に応じた露光分布が得られる。こうして、感光ドラム1上に静電潜像が形成される。
【0040】
本実施例では、感光ドラム1として、アモルファスシリコン感光体を用いた。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、通常使用される有機感光体などを使用することもできる。アモルファスシリコンドラムを採用することにより、感光ドラム1の長寿命化が図れる。本実施例では、感光ドラム1は負帯電性のアモルファスシリコン感光体とされ、直径80mmのアルミ製のドラム基体上にアモルファスシリコン感光体層を設けてなっている。
【0041】
又、本実施例では、帯電器2としてコロナ帯電器を用いた。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、接触帯電器、特に電荷注入系の磁気ブラシ帯電方式の帯電器などを用いても構わない。
【0042】
感光ドラム1上に形成された静電潜像は、感光ドラム1の周囲に設置された現像装置4により現像され、トナー像として可視化される。本実施例の現像装置4の構成及び動作の詳細については後述する。
【0043】
感光ドラム1上に形成されたトナー像は、カセット80から搬送されて来る記録材P上に転写される。つまり、感光ドラム1の下側には、駆動ローラ72及び従動ローラ73に掛け廻されて、図1中矢印D方向に回動する転写ベルト71が設置されている。記録材Pは、カセット80から取り出され、感光ドラム1の回転と同期をとって適正なタイミングで転写ベルト71上に供給され、所定のタイミングで感光ドラム1と転写ベルト71とが当接する転写部に搬送される。転写ベルト71の転写部の内側には、転写手段としての転写帯電ブレード74が設置されている。この転写帯電ブレード74により転写ベルト71を感光ドラム1の方向に押圧しつつ、転写帯電ブレード74に高圧電源(図示せず)から給電することにより、記録材Pを裏面側からトナーと逆極性に帯電処理し、感光ドラム1上に形成されたトナー像を記録材P上に静電転写する。
【0044】
本実施例では、転写ベルト71として厚さ75μmのポリイミド樹脂のシートを用いた。転写ベルト71としては、この他に、ポリカーボネート樹脂やポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエテールエーテルケトン樹脂、ポリエテーテルサルフォン樹脂、ポリウレタン樹脂などの樹脂シート、或いはフッ素系やシリコーン系のゴムシートを好適に用いることができる。転写ベルト71の厚みは、上記75μmに限定されるわけではなく、約25〜2000μm、好ましくは50〜150μmのものを好適に使用することができる。
【0045】
又、本実施例では、転写帯電ブレード74として、抵抗が105〜107Ωで、厚さが2mm、長さが306mmのものを用いた。そして、転写時に、転写帯電ブレード74に定電流制御にて、+15μAの電流を供給した。
【0046】
以上のようにして、トナー像が転写された記録材Pは、転写ベルト71から分離した後定着器6へ搬送し、そこで記録材Pを加熱及び加圧して画像の定着を行う。その後、記録材Pは、プリント画像として画像形成装置の機外に出力される。又、トナー像を記録材Pに転写した後の感光ドラム1は、表面に付着した転写残りのトナーなどの汚染物がクリーナ5によって除去され、繰り返し画像形成に供される。
【0047】
次に、本実施例の現像装置4の構成及び動作について更に説明する。
【0048】
図3は、本実施例の現像装置4の概略構成を示す。現像装置4は、2成分磁気ブラシ現像装置である。現像装置4は、非磁性トナー粒子(トナー)と磁性キャリア粒子(磁性キャリア)を含有する2成分現像剤(現像剤)19を収容した現像容器16を有する。この現像容器16の感光ドラム1と対面した開口部に位置して、一部現像容器16から露出するように、現像剤19を担持して感光ドラム1と対向した現像部Mに搬送する現像剤担持体としての現像スリーブ11が設置されている。現像スリーブ11は、その表面が、感光ドラム1との対向部で感光ドラム1の表面と同方向に移動するように、図3中矢印Eの反時計方向に回転される。
【0049】
ここで、本実施例では、現像スリーブ11の直径は30mm、感光ドラム1の直径は80mmであり、それぞれ軸方向の長さは320mm、370mmである。又、現像スリーブ11と感光ドラム1との最近接領域における距離を約500μmとすることによって、現像部Mに搬送した現像剤19を感光ドラム1に接触させた状態で現像が行えるように設定されている。この時の現像スリーブ11上の、単位面積当りの現像剤19の担持量(現像剤コート量)は30mg/cm2であり、その結果、現像剤19は、感光ドラム1及び現像スリーブ11の軸方向において303mm、感光ドラム1の周方向において7mmの接触長さにて、感光ドラム1に接触している。
【0050】
現像スリーブ11はAlやSUSなどの導電性、非磁性の材料で形成することができる。本実施例では、現像スリーブ11は、Alで作製されている。
【0051】
現像スリーブ11内には、磁界発生手段としてマグネットローラ(磁石)12が固定配置されている。マグネットローラ12は、その外周に沿って、図3に示すようなパターンで着磁された、S1、S2、N1、N2、N3の5つの磁極(SはS極、NはN極を表す。)を有する。感光ドラム1との対向部に設けられた磁極S1が現像主極である。又、本実施例では、磁極N2、N3で形成される反発磁極のうち1つの磁極N3は、後述するように、現像剤層厚規制磁極である。
【0052】
現像剤層厚規制部材としての導電性、磁性の像剤層厚規制ブレード15が、現像スリーブ11上の現像剤19の層厚を規制する現像剤層厚規制部Kを構成している。
【0053】
本実施例では、導電性の現像剤層厚規制ブレード15は、非磁性SUSにより作製された、幅(現像スリーブ11の軸方向)310mm、長さ(幅方向に略直交する方向)12mm、厚さ1.2mmの板状部材である。図3に示すように、現像剤層厚規制ブレード15は、現像スリーブ11の現像剤担持領域の長手方向略全域にわたり、長さ方向の一端部において現像スリーブ11に対向するように、現像スリーブ11のほぼ頂部に対して略垂直に配置されている。現像剤層厚規制ブレード15と現像スリーブ11との間隙は、200〜1000μmに設定するのが好ましい。より好ましくは300〜700μmに設定する。この間隔が上記範囲を超えると、現像スリーブ11上の現像剤19の層厚を規制する効果、及び後述するポジゴーストの抑制効果が弱くなり、上記範囲より少ないと、現像剤コート不良となる。本実施例では600μmに設定した。
【0054】
詳しくは後述するように、現像剤層厚規制ブレード15には、現像スリーブ11に印加される電圧の直流成分−500Vに対して、直流電源(第2の電圧印加手段)18により−400Vの直流電圧が印加される。
【0055】
又、現像剤層厚規制ブレード15よりも現像スリーブ11の回転方向上流側の領域には、現像剤層厚規制ブレード15が取り付けられるブレード保持部材21の現像スリーブ11側の壁部である、現像剤層厚規制壁20が配置されている。本実施例では、現像剤層厚規制壁20は、樹脂による成形部材(モールド部材)であり、現像スリーブ11に汲み上げられた現像剤19の量を予備的に規制する。
【0056】
更に、現像容器16内には、現像剤攪拌搬送部材として、第1、第2スクリュー13、14が配置されている。これらスクリュー13、14は、現像容器16内の現像剤19を、現像剤補給機構(図示せず)によって現像容器16内に補給されたトナーと混合攪拌すると共に、現像容器16内で循環移動させる。
【0057】
ここで、現像装置4に用いる2成分現像剤19について説明する。
【0058】
磁性キャリアとしては、例えば表面酸化、未酸化の鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、クロム、希土類などの金属からなるフェライト、或いはそれらの酸化物から成るフェライトなどを用いることができ、その製法は問わない。磁性キャリアは周知の方法で樹脂被覆することができる。本実施例では、磁性キャリアとして、ネオジウム、サマジウム、バリウムなどを含むフェライト粒子に樹脂被覆したものを用いた。
【0059】
磁性キャリアの重量平均粒径は、通常、20〜100μm、好ましくは20〜70μmである。本実施例では、重量平均粒径35μmのものを用いた。又、本実施例では、体積抵抗値(抵抗率)が106〜1010Ω・cmの磁性キャリアを用いることができる。本実施例では、体積抵抗値が108Ω・cmのものを用いた。更に、磁気特性として、100mTの磁界において3.0×104〜2.0×105A/mの磁化量を有する磁性キャリアを用いることができる。本実施例の磁性キャリアは、磁気特性として、100mTの磁界において2.8×105A/mの磁化量を有していた。
【0060】
尚、磁性キャリアの平均粒径は、垂直方向最大限長で示しており、本発明では、顕微鏡により50〜1000倍の倍率で磁性キャリアを写真撮影し、得られた写真画像内の磁性キャリア粒子から3000個以上の磁性キャリア粒子をランダムに選び、それらの長軸を実測して算術平均を取ることにより求めた。
【0061】
磁性キャリアの体積抵抗値は、セルに磁性キャリアを充填し、この充填したキャリアに上下で接するように1対の電極を配し、これら電極間に電圧を印加して、そのときに流れる電流を計測することにより測定した。比抵抗の測定条件は、セルに充填した磁性キャリアと電極の接触面積が約2.3cm2、磁性キャリアの充填厚さが約2mm、上部電極の荷重が180g、印加電圧が100Vであった。この場合、磁性キャリアが粉末であるため、充填率に変化が生じ、それに伴い比抵抗が変化することがあるので、セルへの磁性キャリアの充填には慎重を要する。
【0062】
又、磁化量は、磁性キャリアの磁気特性を理研電子(株)製の振動磁場型磁気特性自動記録装置にて、100mTの外部磁場中にパッキングした磁性キャリアの磁化(Am2/kg)を求め、その後磁性キャリアの真比重(kg/m3)をかけることで磁化量(A/m)を算出した。
【0063】
磁性キャリアと共に現像剤19に使用されるトナーとしては、従来公知の、例えば粉砕系のトナーなどを用いることができる。トナーの体積平均粒径は4〜15μmが好適である。本実施例では、体積平均粒径7μmの粉砕トナーを用いた。
【0064】
トナーの体積平均粒径は、次の測定法で測定した。測定装置としてコールカウンターTA−II型(コールター社製)を用い、これに、個数平均分布、体積平均分布を出力するインターフェース(日科機製)およびCX−iパーソナルコンピュータ(キヤノン製)を接続する。電解液は、塩化ナトリウム(試薬1級)を用いて1%NaCl水溶液を調製する。上記電解液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml加え、更に測定試料のトナーを0.5〜50mg加えて懸濁する。この試料を懸濁した電解液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理した後、コールカウンターTA−II型により、100μmのアパチャーを用いて2〜40μmのトナー粒子の粒度分布を測定し、トナーの体積分布を求める。このようにして求めたトナーの体積分布からトナーの体積平均粒径が得られる。
【0065】
トナーの体積抵抗値は、一般に絶縁体なので、1015Ω・cm以上のものを用いている。トナーの体積抵抗値は、磁性キャリアと同様の方法で測定した。
【0066】
又、トナーの外添剤は、トナーに添加したときの耐久性の点から、その粒径は、トナー粒子の重量平均粒径の1/10以下であることが好ましい。この外添剤の粒径は、顕微鏡によるトナー粒子の表面観察により求めたその平均粒径を意味する。外添剤は、トナー100重量部に対し0.01〜10重量部が用いられ、好ましくは0.05〜5重量部である。
【0067】
外添剤としては、次のものが挙げられる。酸化アルミニウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化スズ、酸化亜鉛などの金属酸化物;窒化ケイ素などの窒化物;炭化ケイ素などの炭化物;硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなどの金属塩;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの脂肪酸金属塩;カーボンブラック;シリカなど。これら外添剤は単独で使用しても、複数併用してもよい。好ましくは疎水化処理を行ったものがよい。
【0068】
本実施例では、トナーの外添剤として、粒径40nmの酸化チタンを、トナー100重量部に対して1.0重量部外添した。
【0069】
又、本実施例では、ネガ帯電性トナーを用いた。但し、本発明はこれに限定されるものではなく、トナーの帯電極性がネガ極性、ポジ極性どちらの場合にも、本発明は適用可能である。本実施例のトナーの磁性キャリアとの摩擦による平均帯電量(単位重量当りの電荷量(Q/M))は、−1.0×10−2C/kg〜−5.0×10−2C/kgであった。
【0070】
そして、本実施例では、これらトナーと磁性キャリアとを、7:93の割合で混合したものを2成分現像剤19として用いた。
【0071】
感光ドラム1上に形成された静電潜像は、現像装置4を用いて2成分磁気ブラシ現像法により、次のようにして現像される。
【0072】
先ず、現像スリーブ11が回転され、その回転に伴ってマグネットローラ12の磁極N3により、現像容器16内の現像剤19が現像スリーブ11上に汲み上げられる。現像スリーブ11に汲み上げられた現像剤19は、磁極N3に吸着すると同時に、この磁極(現像剤層厚規制磁極)N3と現像剤層厚規制ブレード15との間に形成される磁界により、現像剤層の厚みを磁気的に規制されて、現像スリーブ11上で現像剤の薄層を形成する。
【0073】
現像剤層厚規制磁極N3の現像スリーブ11の面に垂直な方向の磁界のピーク値を有す位置は、現像剤層厚規制ブレード15よりも現像スリーブ11の回転方向上流に約10°の位置に配される。現像剤層厚規制部Kにおける現像剤19の汲み上げ、現像剤層厚規制動作については、後述して更に詳しく説明する。
【0074】
その後、現像スリーブ11上の現像剤薄層は、マグネットローラ12の現像主極S1の位置に搬送されて来ると、現像主極S1の磁力により感光ドラム1に向けて穂立ちする。この現像剤19の穂立ち(磁気ブラシ)が感光ドラム1の表面に接触して、現像剤19中のトナーを感光ドラム1に転移させることにより、感光ドラム1上の静電潜像を現像する。こうして、感光ドラム1上の静電潜像がトナー像として可視化される。
【0075】
本実施例では、現像方式として反転現像方式を採用しており、現像時に、現像スリーブ11には、現像バイアス電源(第1の電圧印加手段)17から直流電圧及び交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。本実施例では、現像スリーブ11には、−500Vの直流電圧と、ピーク・ツウ・ピーク電圧Vppが2000V、周波数fが2000Hzの交流電圧との重畳電圧である現像バイアスが印加される。
【0076】
但し、直流電圧値、交流電圧波形はこれに限られるものではない。一般に、2成分磁気ブラシ現像法においては、交流電圧を印加すると現像効率が増して画像は高品位になるが、逆にかぶりが発生しやすくなる。このため、現像スリーブ11に印加する直流電圧と感光ドラム1の帯電電位(即ち、白地部電位)との間に電位差(かぶり取り電位(Vback))を設けることによりかぶりを防止する。
【0077】
本実施例では、感光ドラム1上の一様に帯電された白地部電位(暗部電位(Vd))−650Vと現像スリーブ11に印加される電圧の直流成分(Vdc)−500Vの差である150Vがかぶり取り電位差(Vback)になる。
【0078】
一方、感光ドラム1上の露光されて減衰した電位(明部電位(Vl))−200Vと、現像スリーブ11に印加される電圧の直流成分(Vdc)−500Vとの差である300Vが現像スリーブ11から感光ドラム1にトナーを付着させるためのコントラスト電位差(Vcont)となる。
【0079】
現像に供された後の現像スリーブ11上の現像剤19は、現像スリーブ11の回転に伴って現像容器16内に戻され、マグネットローラ12の磁極N2、N3で形成される反発磁極が発生する反発磁界により、現像スリーブ11から引き剥がされて現像容器16内に回収される。そして、第1、第2スクリュー13、14によって現像容器16内を循環移動されると共に、現像剤補給機構(図示せず)によりトナーが補給されて、再び現像スリーブ11に向かって搬送される。
【0080】
さて、現像剤層厚規制部Kにおける現像剤19の汲み上げ、現像剤層厚規制動作について、更に詳しく説明する。
【0081】
本実施例では、上述のように、内部にマグネットローラ12が配置されている現像スリーブ11の表面にトナーと磁性キャリアとを含む2成分現像剤19を担持して現像部Mへ搬送し、マグネットローラ12の現像磁極S1により現像部Mに現像剤19の磁気ブラシを形成して、感光ドラム1上の静電潜像を現像する、2成分接触現像法を採用する。
【0082】
その際、本発明に従って、現像スリーブ11内のマグネットローラ12の反発磁極N2、N3のうち1つの磁極N3を現像剤層厚規制磁極として用い、且つ、現像剤層厚規制部Kを構成する導電性部材である現像剤層厚規制ブレード15の電位を、現像スリーブ11の電位に対して、相対的にトナーが現像剤層厚規制ブレード15側に引き付けられる電位とする。
【0083】
以下、現像スリーブ11及び現像剤層厚規制ブレード15に印加される電圧と、その電圧により移動するトナーの挙動、及びポジゴーストの防止効果について更に具体的に説明する。
【0084】
上述のように、現像スリーブ11には、現像バイアス電源(第1の電圧印加手段)17から−500Vの直流電圧と、Vpp2000V、周波数2kHzの交流電圧とを重畳した現像バイアスが印加されている。これに対して、現像剤層厚規制ブレード15には、直流電源(第2の電圧印加手段)18から−400Vの直流電圧が印加されている。
【0085】
このような構成とすることにより、現像スリーブ11の表面上に付着して存在するトナーが、現像剤層厚規制部Kにおいて現像剤層厚規制ブレード15側に移行し、ポジゴーストが発生し難くなる。勿論、このとき同時に現像スリーブ11と現像剤層厚規制ブレード15との間で、現像剤19中のトナーも現像剤層厚規制ブレード15側に移行する。
【0086】
実際に、上記構成の現像装置4を備える画像形成装置100を用いて画像形成を行い、前述したような各形態のポジゴースト、即ち、(1)全面ハーフトーンベタ画像を出力した場合に、画像先端から現像スリーブ11の1周分に現れるポジゴースト、(2)広いハーフトーン画像内にベタ白領域(例えば文字)が存在する場合に、現像スリーブ11の回転周期で現れる上記ベタ白領域に相当するポジゴーストの発生について評価した。その結果、長期にわたり、ポジゴーストの無い、良好な画質を得ることができた。
【0087】
このポジゴースト抑制効果は、ポジゴーストの発生源である、かぶり取り電位差(Vback)により現像スリーブ11の表面上に付着したトナーが、現像スリーブ11と現像剤層厚規制ブレード15との間の電界で現像スリーブ11から剥ぎ取られるために得られるものと考えられる。
【0088】
本発明者らの鋭意検討の結果、本発明に従って現像スリーブ11と現像剤層厚規制ブレード15との間の電位差(直流分で比較)を設けると、それがたとえ小さい場合にも、上述のようなポジゴーストを抑制する効果が得られることが分かった。例えば、現像スリーブ11に印加する電圧の直流成分が−500Vである場合、現像剤層厚規制ブレード15に印加する電圧を−500Vより正極性側に大きく(例えば、絶対値で比較して500V未満)なるように設定すれば、どのような単位重量当たりの電荷量(Q/M)のトナーであっても、又どのような環境であっても、ポジゴーストを抑制する効果があることが分かった。
【0089】
但し、現像スリーブ11に印加する直流成分の電圧値と、現像剤層厚規制ブレード15に印加する直流電圧との電位差は、完全にゴーストを防止するために、−200V〜−400Vであることが好ましい。より好ましくは、−250V〜−350Vとされる。
【0090】
このように、現像スリーブ11と現像剤層厚規制ブレード15との間の直流成分の電位差が小さい場合にも、ポジゴースト抑制効果が得られる理由の1つは、次のように考えられる。
【0091】
即ち、現像スリーブ11側に、直流成分と交流成分とを重畳した現像バイアスを印加していることにより、現像部Mにおいて感光ドラム1上の静電潜像を現像するときと同様の作用が、現像スリーブ11と現像剤層厚規制ブレード15との間で生起し、現像スリーブ11側から規制ブレード側にトナーを転移させるように作用する。
【0092】
更に説明すると、図4に示すように、現像剤層厚規制ブレード15の電位と現像スリーブ11の電位とを比較すると、現像剤層厚規制ブレード15の電位が現像スリーブ11の電位に対して正側(プラス側)となり、ネガ帯電性トナーを現像スリーブ11側から現像剤層厚規制ブレード15側に電気的に移動させる電界(図4中矢印a方向)の積分値が、反対に現像剤層厚規制ブレード15から現像スリーブ11にネガ帯電性トナーを転移させる電界(図4中矢印b方向)より大きいため、現像スリーブ11の表面に付着したネガ極性のトナーは引き剥がされ、現像剤層厚規制ブレード15側に移動する。これにより、ポジゴーストが抑制される。
【0093】
以上、本実施例によれば、現像スリーブ11内のマグネットローラ12の反発磁極N2、N3のうち1つの磁極N3を現像剤層厚規制磁極として用い、且つ、現像剤層厚規制ブレード15を導電性の材料で構成し、その電位を、現像スリーブ11の電位に対して、トナーが現像剤層厚規制ブレード15側に引き付けられる方向の電位とすることにより、ポジゴーストの無い高画質を長期に維持することができる。
【0094】
即ち、現像剤層厚規制ブレード15を導電性にし、且つ、現像スリーブ11と現像剤層厚規制ブレード15との間に、トナーが現像スリーブ11側から導電性の現像剤層厚規制ブレード15側に移動するような電位差を設ける構成とすることにより、高安定化(長寿命化)のために現像剤層厚規制部Kでの現像剤19に対する圧縮度合いを弱める構成で発生しやすくなるポジゴーストの発生を抑制することができる。
【0095】
実施例2
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本構成及び動作は、実施例1のものと同じであるので、同様の構成、作用を有する要素には同一の符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0096】
図5は、本実施例の画像形成装置100が備える現像装置4の概略構成を示す。本実施例では、現像剤層厚規制ブレードの、現像スリーブ回転方向上流側の領域の材料も導電性とする。つまり、本実施例では、現像剤層厚規制ブレード15よりも現像スリーブ11の回転方向上流側の領域に位置して、導電性の現像剤層厚規制壁20が配置されており、現像剤層厚規制部Kは、導電性の現像剤層厚規制ブレード15と、導電性の現像剤層厚規制壁20とで構成されている。そして、本実施例では、現像剤層厚規制ブレード15と現像剤層厚規制壁20とに、それぞれ−350Vの直流電圧を、直流電源18から印加する。本実施例の現像装置4のその他の構成は全て実施例1と同じとした。
【0097】
現像剤層厚規制壁20は、現像剤層厚規制ブレード15が取り付けられる導電性のブレード保持部材21の現像スリーブ11側の壁面であり、現像スリーブ11の現像剤担持領域の長手方向略全域にわたって現像スリーブ11の表面に向いた略平面である。本実施例では、現像剤層厚規制壁20は、現像スリーブ11の表面との最近接位置で、現像スリーブ11と1.5mmの間隔で配置されている。この間隔は、0.3mm〜3.0mmに設定するのが好ましい。より好ましくは、1.0mm〜2.0mmに設定する。この範囲を超えると、後述するような、現像剤層厚規制ブレード15よりも現像スリーブ11の回転方向上流側で、現像スリーブ11の表面に付着したトナーを剥ぎ取る効果が弱くなり、又範囲より少ないと、現像剤層厚規制壁20と現像スリーブ11との間でリーク現象が発生する。本実施例では、導電性のブレード保持部材21は、アルミニウムによって作製され、現像剤層厚規制壁20は、幅(現像スリーブ11の軸方向)325mm、長さ(幅方向に略直交する方向)30mmの略長方形平面である。
【0098】
このような構成とすることによって、現像剤層厚規制ブレード15よりも現像スリーブ11の回転方向上流側で、現像スリーブ11の表面上に付着したトナーが剥ぎ取られる。そのため、現像スリーブ11から剥ぎ取られたトナーが他の現像剤19と充分混ざり合うことができ、トナーへの帯電電荷(単位重量当りの電荷量(Q/M))の付与が充分行われた状態で、現像剤層厚規制ブレード15まで運ばれる。これにより、現像剤層厚規制ブレード15でのトナー飛散などが発生し難いという点で有利である。
【0099】
このように、実施例1に対して、本実施例のような構成を付加することにより、より確実にポジゴーストを防止できる構成となる。
【0100】
実際に、上記構成の現像装置4を備える画像形成装置100を用いて画像形成を行い、実施例1と同様にポジゴーストの発生について評価したところ、長期にわたり、ポジゴーストの無い、良好な画質を得ることができた。
【0101】
以上、本実施例によれば、現像スリーブ11内のマグネットローラ12の反発磁極N2、N3のうち1つの磁極N3を現像剤層厚規制磁極として用い、且つ、現像剤層厚規制ブレード15を導電性の材料で構成し、更に、現像剤層厚規制ブレード15よりも現像スリーブ11の回転方向上流側の領域に位置する現像剤層厚規制壁20をも導電性の材料で構成し、その両者の電位を、現像スリーブ11の電位に対して、トナーが現像剤層厚規制ブレード15及び現像剤層厚規制壁20側に引き付けられる方向の電位とすることにより、ゴーストの無い高画質を長期にわたり維持することができる。
【0102】
実施例3
次に、本発明の更に他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本構成及び動作は、実施例1、2のものと同じであるので、同様の構成、作用を有する要素には同一の符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0103】
図6は、本実施例の画像形成装置100が備える現像装置4の概略構成を示す。本実施例では、現像剤19が備える磁性キャリアとして、体積抵抗値が1011〜1014Ω・cmの磁性キャリアを用い、現像剤層厚規制ブレード15は電気的にフロートとする。
【0104】
尚、現像剤層厚規制ブレード15よりも現像スリーブ11の回転方向上流側の領域に位置する現像剤層厚規制壁20の材質は、非導電性の、例えば樹脂などによる成形部材(モールド部材)であってもよいし、実施例2にて説明したように、導電性の材料で構成されていても構わない。但し、現像剤層厚規制壁20が導電性の材料で構成されている場合、以下に説明する本実施例におけるポジゴースト抑制効果がより高い。現像装置4のその他の構成は、実施例1と同じである。
【0105】
このような構成とすることにより、現像剤層厚規制ブレード15は、図7に示すように、現像スリーブ11に印加される現像バイアスの交流電圧分だけ誘起される。その理由は、次のように考えられる。
【0106】
つまり、トナーが絶縁性のもの(約1015Ω・cm)であり、磁性キャリアも比較的高抵抗(1011〜1014Ω・cm)のものであるので、現像スリーブ11と現像剤層厚規制ブレード15との間に存在する現像剤19が、全体として高抵抗になっている。その結果、現像スリーブ11に印加した現像バイアスが現像剤層厚規制ブレード側にリークしない。
【0107】
これにより、図7に示すように、常に現像スリーブ11と現像剤層厚規制ブレード15との間には、現像バイアス11の直流成分の絶対値に相当する直流電圧がかかり、現像スリーブ11の表面に付着したトナーは、現像剤層厚規制ブレード15側に引き付けられる方向(図7中矢印c方向)の電気力がかかることになる。従って、実施例1と同様の効果を得ることができる。
【0108】
具体的には、本実施例では、現像スリーブ11には、−500Vの直流電圧と、Vpp2000V、周波数2kHzの交流電圧とを重畳した現像バイアスが印加されているのに対して、現像剤層厚規制ブレード15には、0Vを中心に、Vpp2000V、周波数2kHzの交番電位(交流バイアス)が誘起される。従って、現像スリーブ11と現像剤層厚規制ブレード15との間には、常に500Vの電位差が生じ、電界の方向は、現像剤層厚規制ブレード15に誘起される電位が、現像スリーブ11の電位に対して正側(プラス側)である。その結果、この電界により、現像スリーブ11の表面に付着したネガ極性のトナーが引き剥がされ、ポジゴーストが抑制される。
【0109】
又、本実施例の構成を採用すれば、実施例1、2のように、現像剤層厚規制ブレード15、現像剤層厚規制壁20に電圧を印加するための特別な電源を必要とせず、比較的簡易な構成にすることが可能である。
【0110】
尚、磁性キャリアの体積抵抗値が1014Ω・cmより大きい場合、現像剤19の全体として電気的にほぼ絶縁性になり、エッジ強調が顕著に現れ、現像プロセス構成を工夫しても抑制するのが困難になる。
【0111】
又、磁性キャリアの体積抵抗値が1011Ω・cmより小さい場合、現像剤層厚規制ブレード15に、現像スリーブ11に印加した現像バイアスがリークして上述した本実施例の効果を得ることができない。つまり、体積抵抗値が1011Ω・cm未満の磁性キャリアを用いる場合は、本実施例の構成を採用することはできない。
【0112】
従って、本実施例の構成を採用する場合、磁性キャリアの体積抵抗値は、1011Ω・cm以上、1014Ω・cm以下にすることが必要である。本実施例では、体積抵抗値が5.0×1011Ω・cmを用いた。
【0113】
尚、磁性キャリアの体積抵抗値は、実施例1にて説明したものと同様の方法で測定したものである。
【0114】
実際に、上記構成の現像装置4を備える画像形成装置100を用いて画像形成を行い、実施例1と同様にポジゴーストの発生について評価したところ、長期にわたり、ポジゴーストの無い、良好な画質を得ることができた。
【0115】
以上、本実施例によれば、現像スリーブ11内のマグネットローラ12の反発磁極N2、N3のうち1つの磁極N3を現像剤層厚規制磁極として用い、体積抵抗値が1011〜1014Ω・cmの磁性キャリアを使用し、現像剤層厚規制ブレード15を導電性の材料で構成し、且つ、現像スリーブ11に対して電気的にフロート状態にすることによって、現像剤層厚規制ブレード15の電位を、現像スリーブ11の電位に対して、トナーが現像剤層厚規制ブレード15側に引き付けられる方向の電位として、ゴーストの無い高画質を長期にわたり維持することができる。
【0116】
即ち、高安定化(長寿命化)のために現像剤層厚規制部Kでの現像剤19に対する圧縮度合いを弱める構成で発生しやすくなるポジゴーストの発生を抑制することができる。
【0117】
本発明を例示する目的で、装置各要素の配置関係、材料、寸法などの数値を具体的に示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではないことを理解されたい。
【0118】
例えば、本発明は、現像スリーブ11、現像剤層厚規制ブレード15、現像剤層厚規制壁20に印加する電圧の値は、上記実施例のものに限定されるものではない。現像バイアスの直流成分の値によって、実施例1、2における現像剤層厚規制ブレード15、現像剤層厚規制壁20に印加する直流電圧の値は様々に変更可能であるし、又2成分現像剤が備えるトナーとしてポジ帯電性トナーを用いる場合、実質的に、現像バイアスの直流成分、現像剤層厚規制ブレード15及び現像剤層厚規制壁20に印加する直流電圧の極性は、上記各実施例とは反対極性となる。当業者は、これら各種変更を含み、以上の説明から、本発明を容易に対象装置に適合させることができる。
【0119】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、現像剤の寿命を長くするために、現像剤担持体が有する磁界発生手段の反発磁極のうち1つの磁極を現像剤層厚規制磁極として用いる場合に発生しやすくなる、現像剤担持体表面の移動に伴う周期的なゴーストの発生を防止することができる。従って、高品位な画質を維持したまま、装置の長寿命化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施例の概略断面図である。
【図2】図1の画像形成装置に設置されたレーザ走査部を示す模式図である。
【図3】本発明に係る現像装置の一実施例の概略断面図である。
【図4】現像スリーブと現像剤層厚規制ブレードに印加されるバイアスを説明するための説明図である。
【図5】本発明に係る現像装置の他の実施例の概略断面図である。
【図6】本発明に係る現像装置の更に他の実施例の概略断面図である。
【図7】現像スリーブに印加される電圧と、現像剤層厚規制ブレードに誘起される電位とを説明するための説明図である。
【図8】従来の現像装置の一例の概略断面図である。
【図9】従来の現像装置の他の例の概略断面図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム(像担持体)
4 現像装置(現像手段)
11 現像スリーブ(現像剤担持体)
12 マグネットローラ(磁界発生手段)
15 現像剤層厚規制ブレード(現像剤層厚規制部材)
16 現像容器
20 現像剤層厚規制壁
17 現像バイアス電源(第1の電圧印加手段)
18 直流電源(第2の電圧印加手段)
100 画像形成装置
K 現像剤層厚規制部
M 現像部
P 記録材
Claims (16)
- 非磁性トナーと磁性キャリアとを備える現像剤を収容する現像容器と、固定配置される磁界発生手段を内蔵し、前記現像容器内の現像剤を担持して搬送する導電性の現像剤担持体と、前記現像剤担持体に担持する現像剤量を規制する現像剤層厚規制部と、を有する現像装置において、
前記磁界発生手段が備える隣接した同極性の磁極のうち1つは、前記現像剤層厚規制部と協働する現像剤層厚規制磁極であり、前記現像剤層厚規制部を構成する導電性部材の電位は、前記現像剤担持体の電位に対して、相対的に前記非磁性トナーが該導電性部材側に電気的に引きつけられる電位とされることを特徴とする現像装置。 - 前記現像剤担持体には少なくとも直流成分を有する電圧が印加され、且つ、前記現像剤層厚規制部を構成する導電性部材には、前記現像剤担持体に印加される直流成分の電圧の値に対して、相対的に前記非磁性トナーが該導電性部材側に電気的に引きつけられる値の直流電圧が印加されることを特徴とする請求項1の現像装置。
- 前記現像剤担持体には、交番電圧が印加されることを特徴とする請求項2の現像装置。
- 前記現像剤層厚規制部は、板状の導電性部材を有することを特徴とする請求項1、2又は3の現像装置。
- 前記現像剤層厚規制部は更に、前記板状の導電性部材よりも前記現像剤担持体の表面移動方向上流側に位置する非導電性部材を有することを特徴とする請求項4の現像装置。
- 前記現像剤層厚規制部は更に、前記板状の導電性部材よりも前記現像剤担持体の表面移動方向上流側に位置する導電性部材を有することを特徴とする請求項4の現像装置。
- 前記磁性キャリアの体積抵抗値は1011〜1014Ω・cmであり、前記現像剤層厚規制部を構成する導電性部材は電気的にフロートとされることを特徴とする請求項1の現像装置。
- 前記現像剤担持体には、交番電圧が印加されることを特徴とする請求項7の現像装置。
- 静電潜像が形成される像担持体と、
非磁性トナーと磁性キャリアとを備える現像剤を収容する現像容器と、固定配置される磁界発生手段を内蔵し、前記像担持体と対向する現像部へと前記現像容器内の現像剤を担持して搬送する導電性の現像剤担持体と、前記現像剤担持体に担持する現像剤量を規制する現像剤層厚規制部と、を有し、前記像担持体に形成された静電潜像を現像する現像装置であって、前記磁界発生手段が備える隣接した同極性の磁極のうち1つは、前記現像剤層厚規制部と協働する現像剤層厚規制磁極であり、前記現像剤層厚規制部を構成する導電性部材の電位は、前記現像剤担持体の電位に対して、相対的に前記非磁性トナーが該導電性部材側に電気的に引きつけられる電位とされる現像装置と、
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 更に、前記現像剤担持体に少なくとも直流成分を有する電圧を印加する第1の電圧印加手段と、前記現像剤層厚規制部を構成する導電性部材に、前記現像剤担持体に印加される直流成分の電圧の値に対して、相対的に前記非磁性トナーが該導電性部材に電気的に引きつけられる値の直流電圧を印加する第2の電圧印加手段と、を有することを特徴とする請求項9の画像形成装置。
- 前記第1の電圧印加手段は、前記現像剤担持体に交番電圧を印加することを特徴とする請求項10の画像形成装置。
- 前記現像剤層厚規制部は、板状の導電性部材を有することを特徴とする請求項9、10又は11の画像形成装置。
- 前記現像剤層厚規制部は更に、前記板状の導電性部材よりも前記現像剤担持体の表面移動方向上流側に位置する非導電性部材を有することを特徴とする請求項12の画像形成装置。
- 前記現像剤層厚規制部は更に、前記板状の導電性部材よりも前記現像剤担持体の表面移動方向上流側に位置する導電性部材を有することを特徴とする請求項12の画像形成装置。
- 前記キャリアの体積抵抗値は1011〜1014Ω・cmであり、前記現像剤規制部を構成する導電性部材は電気的にフロートとされることを特徴とする請求項9の画像形成装置。
- 更に、前記現像剤担持体に交番電圧を印加する電圧印加手段を有することを特徴とする請求項15の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002183732A JP2004029254A (ja) | 2002-06-24 | 2002-06-24 | 現像装置及び画像形成装置 |
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JP2002183732A JP2004029254A (ja) | 2002-06-24 | 2002-06-24 | 現像装置及び画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004029254A true JP2004029254A (ja) | 2004-01-29 |
Family
ID=31179797
Family Applications (1)
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JP2002183732A Pending JP2004029254A (ja) | 2002-06-24 | 2002-06-24 | 現像装置及び画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004029254A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015105264A (ja) * | 2013-12-02 | 2015-06-08 | 三浦印刷株式会社 | ヴィオラセインを含有する化粧品、医薬品、医薬部外品 |
JP2016001296A (ja) * | 2014-05-22 | 2016-01-07 | 株式会社リコー | 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
-
2002
- 2002-06-24 JP JP2002183732A patent/JP2004029254A/ja active Pending
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