JP5160728B2 - 電子写真用の半導電性ゴム部材 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真装置に装着される現像ローラ、クリーニングローラ、帯電ローラ、転写ローラ等として用いられる半導電性ゴム部材に関し、特に、レーザービームプリンター等の電子写真装置の画像形成機構において、トナーとして非磁性1成分トナーを用い、該トナーに高い帯電性を付与して感光体に付着させる現像ローラに好適に用いられるものである。
近年、レーザープリンター等の電子写真装置においては高速化、高画質化が急速に進んでいる。これに対応するため、球状で小径化が可能な重合トナーの使用が広まっている。 重合トナーとしては、トナーの配合設計が容易なことからフェライト粉または鉄粉等からなるキャリアとトナーとの2種類で構成されている2成分系トナーに代わり、キャリアを用いない1成分系トナーが汎用されてきている。それに伴い、トナーを受け取り、感光体上に描かれた潜像にトナーを忠実に供給する現像ローラは、従来主流であったマグネット方式によるものから、弾性を有する半導電性のゴムローラに移行しつつある。
キャリアを用いた2成分系トナーを用いる場合には電気的および磁気的な作用により感光体上へのトナーの搬送は比較的容易であるが、非磁性1成分系トナーを用いる場合には磁気的な作用をトナーの搬送に利用することができない。そのため、電極端面となる現像ローラ表面が均一に形成されている必要がある。さらに、粒径がミクロンオーダーの細かいトナーをむらなく均一に付着させるためには、現像ローラに対しバイアス電位をかけた場合に極めて均一な電位分布となるよう、抵抗値に代表される電気的な特性がローラ内で極めて均一であることが要求される。
また、1成分系のトナーはキャリアを含まないために、現像ローラにはトナーの帯電性をコントロールする機能が求められている。すなわち、現像ローラにおいてはトナーに帯電性を付与するとともに付与した帯電性を維持することが同時に求められる。トナーの帯電量が不十分であると、静電気力が不足してトナーが感光体の潜像に忠実に搬送されない。そのため、例えば、現像ローラの周回による濃度変化や現像ゴースト、かぶり等の様々な画像不良が生じうる。
上記した要求に応じるものとして、従来より種々の現像ローラが提案されている。例えば、特開2002−194203号公報(特許文献1)では粒子径を限定した炭酸カルシウムをイオン導電性ゴムであるエピクロルヒドリンゴム中に分散させたゴム材料からなる電子写真用のゴム部材が提案されている。上記ゴム材料は、導電性フィラーによる電子導電ではなく、イオン導電で電気抵抗を制御することにより均一性を向上させ、さらに、充填剤により加工精度を高めている。しかしながら、トナーへの帯電性やその帯電性持続性が良好といえず、現像ローラとして用いた場合に良好な画像が得られない問題がある。
また、特開2001−357735号(特許文献2)では、トナーへの帯電性をコントロールするために、アミン化合物を有する処理剤を導電性部材の表面にコーテイングすることが提案されている。しかし、現像ローラのように、極めて高い寸法精度が要求される場合、精度良く表面処理を行うために特殊な装置が必要となるばかりか、製造時の歩留まりが極めて悪くなり、製造コストの上昇につながる。さらに基材と表面処理のコーティング剤とは材料が異なるため、製造時および使用時におけるコーティング剤の剥離発生という問題がある。
以上のように、非磁性1成分トナーに高い帯電性を付与するには、まず、現像ローラがトナーに電荷を付加する能力と、付加した電荷を維持する必要があるが、コーテイング層を設けて複層化すると高コストとなり、現実には困難で、かつ、コーテイング層の剥離発生という問題も生じる。
特開2002−194203号公報 特開2001−357735号公報
本発明は、コーテイング層を設けて複層化せずに、電気抵抗が均一でむらがなく均一にトナーを付着させることができると共に、トナーに対する帯電性の付与およびその帯電性の持続性に極めて優れ、現像ローラとして好適に用いられる半導電性ゴム部材を安価に提供することを課題としている。
本発明者らは、種々の材料について検討を行ったところ、クロロプレンゴムとエピクロルヒドリンゴムまたは/およびエチレンオキサイドを含有するポリエーテルポリマーとを少なくとも含み、全ゴム成分100重量部のうちクロロプレンゴムの含有量を10重量部以上90重量部以下とし、さらに弱導電性カーボンブラックを前記ゴム成分100重量部に対して10〜70重量部の割合で含むゴム材料を最外層に用いることにより極めて高い電荷をトナー等の付着物に付与することができるとともに、電圧5V、周波数100Hzで交流電圧を印加した際の誘電正接を約0.1〜1.8に調整することによりトナーに付与した電荷の漏洩を防ぐことができることを知見した。
誘電正接の測定条件として5Vの微小電圧を印加しているのは、前記半導電性ゴム部材を現像ローラとした場合、現像ローラがトナーを保持した際、また、トナーを感光体に搬送した際には極めて微小な電圧変動を生じるためである。
また、周波数を100Hzとしているのは、現像ローラの回転数、現像ローラが接触または近接する感光体やブレード、トナー供給ローラとのニップを考慮すると100Hz程度の低周波数が極めて事象にマッチするためである。
上記導電性ゴム層ゴム成分としてクロロプレンゴムを用いることにより、極めて高い電荷をトナーに付与することができる。
クロロプレンゴムは、クロロプレンの重合体で乳化重合により製造されるが、分子量調節剤の種類によりイオウ変性タイプ、非イオウ変性タイプに分類される。
イオウ変性タイプは、イオウとクロロプレンを共重合したポリマーをチウラムジスルフィド等で可塑化し、所定のムーニー粘度に調整するものである。
非イオウ変性タイプとしては、メルカプタン変性タイプまたはキサントゲン変性タイプ等が挙げられる。メルカプタン変性タイプは、n−ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタンまたはオクチルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類を分子量調節剤に使用するものである。また、キサントゲン変性タイプはアルキルキサントゲン化合物を分子量調節剤に使用するものである。
また、クロロプレンゴムは生成クロロプレンゴムの結晶速度により、結晶化速度が中庸のタイプ、結晶化速度が遅いタイプおよび結晶化速度が早いタイプに分けられる。
本発明においてはいずれのタイプを用いてもよいが、非イオウ変性で結晶化速度が遅いタイプが好ましい。
また、本発明において、クロロプレンゴムとしてクロロプレンゴムに類似の構造を有するゴムまたはエラストマーを用いることもできる。例えば、クロロプレンと他の共重合可能な単量体1種以上との混合物を重合させて得られた共重合体を用いてもよい。クロロプレンと共重合可能な単量体としては、例えば2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、硫黄、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、イソプレン、ブタジエン並びにアクリル酸、メタクリル酸及びこれらのエステル類などが挙げられる。
上記クロロプレンゴムをゴム成分としている本発明の半導電性ゴム部材を現像ローラとして用いた場合、感光体接触前の現像ローラ表面にあるトナーの帯電量を高いレベルに保持でき、高品質の画像を形成することができる。さらに、この導電性ゴムローラは、表面コーティング層を設けて複層化する必要がなく、よって、特別な設備を要することなく、かつ、製品の歩留まりを低下させることなく安価に製造できる。
クロロプレンゴムの含有量はゴム成分100重量部に対し、約10〜90重量部の範囲で適宜選択できる。しかし、帯電性付与の効果を鑑みれば、クロロプレンゴムがゴム成分100重量部に対し約10重量部以上含まれていることが好ましい。さらに、ゴムの均一性の観点から約10重量部以上含まれていることがより好ましい。
導電性ゴム層がクロロプレンゴムと他のゴムとのブレンドゴムである場合、前記他のゴムとしてはエピハロヒドリンゴム(特にエピクロルヒドリンゴム)、ウレタンゴム、アクリロニトリルゴム、ブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴム、イソプレンゴム、シリコーンゴムやエチレンオキサイドを含有するポリエーテルポリマー等のゴム単体またはこれらのブレンドゴムが挙げられる。なかでも、極性ゴム、特にNBRとブレンドすることが硬度上昇の抑制および温度依存性の低減の観点から好適である。
また、電気伝導性が高くイオン導電性を有するエピハロヒドリンゴムやエチレンオキサイドを含有するポリエーテルポリマーをブレンドすることが、所定の抵抗値にコントロールする面から極めて好ましい。
ゴム成分としてクロロプレンゴムにNBRをブレンドする場合、NBRの含有量は全ゴム成分100重量部に対し約5〜50重量部としている。トナーの帯電量が低減するのでNBRの含有量は約50重量部以下であることが好ましく、硬度上昇の抑制や温度依存性の低減効果を実質的に得るためにはNBRの含有量は約5〜20重量部であることが好ましい。
特に、現像ローラとして好適に用いられる本発明の半導電性ゴム部材は、前記したように、電圧5V、周波数100Hzで交流電圧をした際の誘電正接を約0.1〜1.8としている。
ゴムローラの電気特性において誘電正接とは、電気の流し易さ(導電率)とコンデンサー成分(静電容量)の影響度を示す指標であり、交流電流を印加した際の位相遅れを示すパラメータでもあり、電圧をかけた時のコンデンサー成分割合の大きさを示している。
即ち、誘電正接はトナーが量規制ブレードにより高圧で現像ローラに接触した際に生成される帯電量と感光体へ搬送されるまでにローラ上に逃げる帯電量とにより表され、感光体接触直前の帯電量を示す指標となる。
誘電正接が大きいと電気(電荷)を通しやすく分極は進みにくい。逆に誘電正接が小さいと電気(電荷)を通しにくく分極が進むことになる。よって、誘電正接が小さい方がロールのコンデンサー的特性が高く、摩擦帯電で生じたトナー上の電荷をロールから逃すことなく維持できる。すなわち、トナーに帯電性を付加でき、付加した帯電性を維持することができる。かかる効果を得るために誘電正接を約1.8以下としている。また、帯電量が上がりすぎて印刷濃度が低下しすぎるのを防ぐため、さらには誘電正接を調整するための添加物の量が多くなり硬くなるを避けるため、誘電正接は約0.1以上としている。
より好ましくは0.3以上、さらに0.5以上が最も好ましく、また、好ましい上限は1.5以下、さらに1.0以下、最も好ましくは0.8以下である。
なお、誘電正接は後述の実施例に記載の方法で測定している。
導電性ゴムローラの誘電正接を上記所定の範囲内に制御するため、該導電性ゴム層のゴム成分100重量部に対してカーボンブラックを10〜70重量部混合している。
カーボンブラックとしてはイオン導電性を得る観点から弱導電性カーボンブラックを用いる。
上記弱導電性カーボンブラックとは、粒径が大きくストラクチャーの発達が小さく導電性への寄与が小さいカーボンブラックであり、これを配合することにより導電性を高めることなく分極作用によるコンデンサー的な働きを得ることができ、電気抵抗の均一化を損なうことなく帯電性のコントロールを実現できる。
上記弱導電性カーボンブラックとして、一次粒径が約80nm以上、好ましくは約100nm以上のものを用いれば、より有効に上記効果が得られる。また、一次粒径が約500nm以下、好ましくは約250nm以下であると表面粗さが極めて小さくできる。前記弱導電性カーボンブラックの形状は表面積が小さいことから球形状または球形に近い形状が好ましい。
弱導電性カーボンブラックとしては種々の選択が可能であるが、中でも大粒径を得やすいファーネス法またはサーマル法により製造されたカーボンブラックが好ましく、ファーネスカーボンブラックがより好ましい。カーボンの分類で言うとSRFやFT、MTが好ましい。また顔料で用いられるカーボンブラックを用いても良い。
カーボンブラックの配合量は、誘電正接を低減する効果を実質的に発揮するために、前記したように、ゴム成分100重量部に対して約10重量部以上であることが好ましく、硬度が上昇し接触する他の部材を損傷させるおそれ避け、かつ耐摩耗性の低下を回避するために、前記したように、約70重量部以下であることが好ましい。
また、印加電圧に対し、ロール抵抗の電圧変動が小さい、所謂、イオン導電性特性を得るためにも、約70重量部以下の配合が好ましい。
本発明の現像ローラとするゴムローラにおいて、電子導電剤として、前述のカーボンブラックのほかに、該カーボンブラックより粒径の小さいカーボンブラックや、酸化亜鉛、チタン酸カリウム、アンチモンドープ酸化チタン、酸化スズもしくはグラファイト等の導電性金属酸化物、またはカーボン繊維等が挙げられる。
本発明のゴムローラが電子導電特性を得るためには、前述の弱導電性カーボンブラックを使用することは好ましくない。導電性が極めて低いためである。但し、より誘電正接を下げる目的や、研磨性、押出し性向上のために前記の電子導電剤と併用してもよい。
導電性ゴム層の抵抗値均一化を図るために、イオン導電性を有するゴムを用い、カーボンブラックとして弱導電性カーボンブラックを用い、その配合量はゴム成分100重量部に対して約10〜70重量部、好ましくは約20〜65重量部、より好ましくは、ファーネスカーボンブラックをゴム成分100重量部に対して約25〜60重量部配合している。
このようなカーボンは、比較的粒径が大きく、球形なためゴム内部で均一にナノ分散する。そのため、ゴム部材の表面にコーティングなどしなくとも均一にかつ高誘電化できる
導電性ゴム層に脂肪酸処理された炭酸カルシウムを併用することによっても誘電正接を上記所定の範囲内に制御することができる。脂肪酸処理された炭酸カルシウムは、脂肪酸が炭酸カルシウムの界面に存在することにより通常の炭酸カルシウムに比べ活性が高く、また易滑性であることから高分散化が容易かつ安定して実現できる。脂肪酸処理により分極作用が促されると、前記2つの作用の働きでゴム内のコンデンサー的な働きが強まるため誘電正接を効率良く低減することができる。脂肪酸処理された炭酸カルシウムとしては、炭酸カルシウムの粒子表面に全面にわたってステアリン酸等の脂肪酸がコーティングされているものが好ましい。脂肪酸処理された炭酸カルシウムの配合量はゴム成分100重量部に対して約30〜80重量部、好ましくは約40〜70重量部である。誘電正接を低減する効果を実質的に発揮するためには約30重量部以上であることが好ましく、硬度の上昇および抵抗の変動を避けるためには約80重量部以下であることが好ましい。
り均一な電気特性が得られるという点から本発明における導電性ゴム層のゴム成分はイオン導電性とし、500V印可時の抵抗値をR500、100V印可時の抵抗値をR100としたときにlog(R100)−log(R500)<0.5程度であることがより好ましい。これは現像バイアスに近い500Vの電圧印加時の抵抗値を基準として100Vの電圧印加時の抵抗値との差を指標に導電性ゴムローラにおける電気特性の均一性をより明確にしたものである。このように、本発明における導電性ゴム層は電圧依存性の小さいイオン導電性を有することが好ましい。
通常、カーボンブラック等の電子導電に依存している場合には前記式の値は1以上となる。なお、抵抗値の測定方法は下記実施例に記載の通りである。
導電性ゴム層のゴム成分をイオン導電性にするには、例えば、イオン導電性ゴムをブレンドする方法またはイオン導電剤を添加する方法など公知方法用いられる。イオン導電性ゴムとしては組成物中に極性基を持つゴム材料が挙げられ、具体的には前記したエピハロヒドリンゴム(特にエピクロルヒドリンゴム)やエチレンオキサイドを含有するエラストマーが好適に用いられる。具体的には、エピクロルヒドリン(EP)単独重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド(EO)共重合体、エピクロルヒドリン−プロピレンオキサイド(PO)共重合体、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル(AGE)共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体、エピクロルヒドリン−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体等が挙げられる。
このようなイオン導電性ゴムをブレンドする場合、クロロプレンゴムの含有量はゴム成分100重量部に対して好ましくは約90重量部以下、より好ましくは約75重量部以下、さらに好ましくは約60重量部以下である。また、帯電性付与効果の観点から、クロロプレンゴムの含有量はゴム成分100重量部に対して約10重量部以上で、トナーの帯電能力が小さい場合、20重量部以上が好ましい。
前記したように、導電性ゴム層は、構成するモノマーがエチレンオキサイドを含むと共に、エピクロルヒドリンが選択的に配合されているゴムを含むことが好ましい。
其の際、前記クロロプレンゴムを構成するクロロプレンモノマーと、エピクロルヒドリンの合計mol%が、エチレンオキサイドのmol%よりも大とすることが好ましい。
また、前記クロロプレンゴムを構成するクロロプレンモノマーのmol%がエピクロルヒドリンのmol%よりも大であることが好ましい。
さらに、前記クロロプレンゴムを構成するクロロプレンモノマーのmol%がエチレンオキサイドのmol%より大であることが好ましい。
また、本発明の現像ローラ等となる半導電性ゴム部材は、少なくとも導電性ゴム層を最外層に備えていればその構造は特に問わず、要求性能に応じて2層等の複層構造としてもよいが、導電性ゴム層の一層からなる構造とすると物性のばらつきが少なく安価に製造できるため好ましい。
よって、本発明の現像ローラ等となる半導電性ゴム部材は、上記導電性ゴム層のみの単層からなり、該導電性ゴム層の最表面が紫外線照射あるいは/およびオゾン照射により酸化膜とされていることが好ましい。
酸化膜が誘電層となりゴムローラの誘電正接を低減できることから、誘電正接を所定範囲に制御しやすくなる。さらに、酸化膜が低摩擦層となることでトナー離れがよくなり、画像形成が容易に行われ、その結果より良好な画像が得られる。
酸化膜としては多数のC=O基またはC−O基等を有する酸化膜が好ましい。酸化膜は前記したように、導電性ゴム層の表面に紫外線照射あるいは/およびオゾン照射等の処理を施し、導電性ゴム層の表層部分を酸化することで形成している。なかでも紫外線照射により酸化膜を形成することが処理時間が早く、コストも低いことから好ましい。
上記酸化膜を形成するための処理は公知の方法に従って行うことができる。例えば、紫外線照射を行う場合にはゴム層の表面と紫外線ランプとの距離やゴムの種類等により異なるが、波長が約100〜400nm、より好ましくは約100〜200nmの紫外線を約30秒〜30分、好ましくは約1分〜10分程度ゴムローラを回転させながら照射することが好ましい。ただし、紫外線の強度や照射条件(時間、槽内温度、距離)は誘電正接を本発明で規定する範囲内に制御できる条件に選定される必要がある。
また、紫外線照射を施す場合、NBRなど紫外線で劣化しやすいゴムは50重量部以下の配合が好ましい。紫外線を照射する場合も特にクロロプレンおよびクロロプレン系ゴムの添加は極めて有効である。
酸化膜形成前の導電性ゴムローラに電圧50Vを印加した時のローラ抵抗をR50とし、酸化膜形成後の印加電圧50Vにおけるローラ抵抗をR50aとしたとき、log(R50a)−log(R50)=約0.2〜1.5程度であることが、耐久性の向上、ローラ使用時の抵抗変化の低減、トナーへのストレスの低減や感光体崩れ対策の観点から好ましい。このように安定して電圧を負荷することができる50Vという低電圧時のローラ抵抗を指標値としているため、酸化被膜形成による微小な抵抗上昇を精度良く捉えることができる。なお、より好ましい範囲は下限は0.3、特に0,5が好ましく、上限は1.2、特に1.0が好ましい。
本発明における導電性ゴム層には、ゴム加硫時に発生するHClなどの塩素系ガスを残留させず、感光体などの汚染を防ぐために受酸剤を配合することが好ましい。受酸剤としては酸受容体として作用する種々の物質を用いることができるが、分散性に優れていることからハイドロタルサイトが好ましい。さらに、酸化マグネシウムや酸化カリウムと併用することにより高い受酸効果が得られ、感光体汚染をより確実に防止することができる。 上記ハイドロタルサイトはゴム成分100重量部に対して約1重量部以上約10重量部以下の割合で配合するのが好ましい。受酸剤の配合量は上記効果を有効に発揮させるため約1重量部以上であることが好ましく、硬度の上昇を防ぎ塩素系ガスと未反応の受酸剤が多く残存するのを避けるため約10重量部以下であることが好ましい。
本発明の目的に反しない限り種々の添加剤が含まれていても良い。前記添加剤としては、例えば加硫剤、加工助剤、可塑剤、老化防止剤等の劣化防止剤やイオン導電剤等が挙げられる。
前記加硫剤としては硫黄系、チオウレア系、トリアジン誘導体系、過酸化物、各種モノマー等が使用できる。これらは単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。硫黄系加硫剤としては粉末硫黄、またはテトラメチルチウラムジスルフィドもしくはN,N−ジチオビスモルホリンなどの有機含硫黄化合物等が挙げられる。チオウレア系加硫剤としてはテトラメチルチオウレア、トリメチルチオウレア、エチレンチオウレアおよび(CnH2n+1NH)2C=S(式中、nは1〜10の整数を表す。)で示されるチオウレア等よりなる群から選択される1種または複数種のチオウレアを用いることができる。過酸化物としてはベンソイルペルオキシドなどが挙げられる。加硫剤の添加量はゴム成分100重量部に対して好ましくは約0.2重量部以上約5重量部以下、より好ましくは約1重量部以上約3重量部以下である。
本発明においては加硫剤としてチオウレア系加硫剤を用いることが好ましく、エチレンチオウレアを用いることがより好ましい。チオウレア系加硫剤、特にエチレンチオウレアで加硫して、圧縮永久ひずみを約10%以下、好ましくは約5%以下に調整することにより、研磨加工時の精度確保を容易にすることができるとともに、輸送時のへたりが少なく高温環境での保管にも耐えられる製品が得られる。さらには、紫外線による酸化膜形成も行いやすいという利点がある。この場合、チオウレア系加硫剤やトリアジン系加硫剤をゴム成分100重量部に対して好ましくは約0.2重量部以上約3重量部以下、より好ましくは約1重量部以上約2重量部以下の割合で配合する。
上記可塑剤としてはジブチルフタレート(DBP)やジオクチルフタレート(DOP)、トリクレジルフォスフェート等の各種可塑剤やワックスが挙げられ、加工助剤としてステアリン酸等の脂肪酸等が挙げられる。
これら可塑成分は、上記ゴム層のゴム成分100重量部に対して約5重量部以下の割合で配合されていることが好ましい。酸化膜を形成する際にブリードが生じたり、プリンター装着時や運転時に感光体を汚染したりするのを防ぐためである。このため、極性ワックスの使用が最も好ましい。
上記劣化防止剤としては各種老化防止剤が挙げられる。特にゴム硬度の調整や加工性の向上のためにNBRゴム等を添加した場合は添加量に応じて老化防止剤として酸化防止剤を添加することが好ましい。酸化防止剤を用いる場合には、所望により施される表層部分における酸化膜の形成が効率よく進むよう、その配合量を適宜選択することが好ましい。 これら各種添加剤の添加に対して、UV照射などの表面処理は添加した各種添加剤のしみ出し防止に効果的である。
また、抵抗値の調整のために、前記の電子導電剤の添加やイオン導電ゴムのブレンドの他に、イオン導電剤の添加を行ってもよい。
イオン導電剤は種々選択でき、0.1〜5部の添加が好ましく、例えば、フルオロ基(F−)及びスルホニル基(−SO−)を有する陰イオンを備えた塩として、ビスフルオロアルキルスルホニルイミドの塩、トリス(フルオロアルキルスルホニル)メタンの塩、あるいは、フルオロアルキルスルホン酸の塩からなる群から選ばれる少なくとも一種の塩を含んでいることが好ましい。
上記した塩は、強い電子吸引効果によって電荷が非局在化するため、陰イオンが安定なためポリエチレンオキサイド中で高い解離度を示し、特に高いイオン導電性を実現することができる。このように、フルオロ基(F−)及びスルホニル基(−SO−)を有する陰イオンを備えた塩を配合することで、効率良く低電気抵抗を実現することが可能になるため、ポリマー成分の配合を適宜調整することで、低電気抵抗を維持しながら、感光体汚染の問題も抑制することができる。
また、上紀フルオロ基(F−)及びスルホニル基(−SO−)を有する陰イオンを備えた塩としては、リチウム塩が好ましいが、アルカリ金属、2A族、或はその他の金属等の塩でも良く、下記の化学式(化1、化2)で示されるような陰イオンを備えた塩とすることもできる。
下式中R〜Rは、各々炭素数1〜20のアルキル基またはその誘導体であり、R〜R、および、RとRは同じものでも別々のものでも良い。これらの中でも、R〜Rの内の3つがメチル基、その他の1つが炭素数4〜20、好ましくは8〜20のアルキル基またはその誘導体からなる、トリメチルタイブの第4級アンモニウム陽イオンからなる塩は電子供与性の強い3つのメチル基により窒素原子上の正電荷を安定化でき、他のアルキル基またはその誘導体によりポリマーとの相容性を向上できることから特に好ましい。また、化学式2の形式の陽イオンにおいては、RあるいはRは電子供与性を有する方が同じく窒素原子上の正電荷を安定しやすいことからメチル基あるいはエチル基であることが望ましい。このように、窒素原子上の正電荷を安定化させることにより、陽イオンとしての安定度を高め、より解離度が高く、よって導電性付与性能に優れた塩にすることができる。
Figure 0005160728
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具体的には、フルオロ基(F−)及びスルホニル基(−SO−)を有する陰イオンを備えた塩としては、例えば、LiCFSO、LiN(SOCF、LiC(SOCF)、LiCH(SOCF、LiSFCFSO等が挙げられる。
なお、フルオロ基(F−)及びスルホニル基(−SO−)を有する陰イオンを備えた塩は、導電性エラストマー組物中に均一に分散していることが好ましい。また、上記塩のうち、LiN(S0CF等、ビスフルオロアルキルスルホニルイミドの塩では、ポリエチレンオキサイド鎖等への溶解性が極めて良好であり、さらにはポリエチレンオキサイド鎖等を可塑化できるため添加することにより硬度を下げたり、体積固有抵抗値の環環依存性を低減することができ、非常に好ましい。特に、リチウムービス(トリフルオロメタンスルホニルイミド(LiN(SOCF)は、エピハロヒドリンゴムをはじめとするイオン導電性のゴムに直接添加することにより、容易に均一に分散でき、圧縮氷久ひずみ特性を改善することができ、かつ、硬度にほとんど影響を与えないので、非常に好ましい。
上記の他、ホウ酸塩、リチウム塩、アンモニウム塩等も添加ができる。特に、クロロプレンを用いることで、塩素系、ハロゲン系の塩との相溶性が良く、例えば、過塩素酸アウモニウム塩、ホウ素系塩、イミドリチウム塩と極めて安定化するため、連続使用時にしみ出し等が抑制でき、感光体汚染等が防げる。合わせて、ゴム表層をUV照射など表面処理すれば表層の硬度が上がるため、また、酸化等で密度が上がるため、さらに、これらの添加剤のしみ出しを防ぐことができ、極めて良好なゴムローラを形成できる。
本発明の半導電性ゴム部材を現像ローラとする場合、印加電圧500Vにおけるローラ抵抗値が約10〜10Ω、好ましくは約10〜10Ωとしている。
流れる電流を制御して画像不良の発生を抑制し、感光体への放電を防ぐためローラ抵抗値は約10Ω以上であることが好ましい。トナー供給等の効率を維持し、トナーが感光体に移行する際に現像ロールの電圧降下が起こり以後現像ロールから感光体へ確実にトナーを搬送できなくなって画像不良が生じることを防ぐためにはローラ抵抗値は約10Ω以下であることが好ましい。また、10Ω以下であると、より幅広い環境下でも使用でき極めて有用である。
さらに、本発明の半導電性ゴム部材を現像ローラとする場合、JIS A(K−6253)硬度が約75度以下であることが好ましく、約70度以下であることがより好ましく、低硬度であることが好ましいが、コーテイング等を施さずに使用することから、耐摩耗性や、研磨精度の確保の観点から、50度以上が好ましい。但し、UV照射など表面処理を行った場合、さらに低硬度が可能で、40度以上でも耐摩耗性の面で良好な特性が得られる。
また、50℃の高温環境下での放置試験における圧縮永久ひずみが約10%以下であることが好ましく、約5%以下であることがより好ましい。圧縮永久ひずみが上記範囲内にあると規制ブレードと現像ロールのニップ部分にニップ跡が残りにくい。
さらに、後述する測定における帯電量を20μC/g以上、より好ましくは、28.5μC/g以上としている。
また、本発明の半導電性ゴム部材を現像ローラ、クリーニングローラ、帯電ローラ、転写ローラとする場合、芯金を取り付けて使用している。該芯金としてはアルミニウム、アルミニウム合金、SUSもしくは鉄等の金属製またはセラミック製等の芯金が挙げられる。 現像ローラでは、導電性ゴム層の肉厚は約0.5〜10mm程度、さらには約1〜7mm程度であるのが好ましい。適当なニップやゴム弾性の効果を得るため肉厚は約0.5mm以上であることが好ましく、小型軽量化を図るため肉厚は約10mm以下であることが好ましい。
本発明の現像ローラはレーザービームプリンター、インクジェットプリンター、複写機、ファクシミリまたはATMなどのOA機器における電子写真装置の画像形成機構に用いられる。
具体的には、プラス帯電性を有する非磁性1成分系トナーを感光体に付着させるための現像ローラとして好適に用いられる。
本発明の現像ローラの導電性ゴム層に含まれているクロロプレンは、そのゴム構造からきわめて高いプラス帯電付与性があるためプラス帯電性を有するトナーに対しての使用が好適である。電子写真装置の画像形成機構における現像方式としては感光体と現像ロールの関係で分類すると接触式または非接触式に大別されるが、本発明の導電性ローラはいずれの方式にも利用できる。なかでも本発明の現像ローラは感光体に概接触していることが好ましい。
なお、上記現像ローラ以外に、感光ドラムを一様に帯電させるための帯電ロール、トナー像を感光体から転写ベルトや用紙に転写するための転写ロール、トナーを搬送させるためのトナー供給ロール、転写ベルトを内側から駆動するための駆動ロール等として用いることもできる。
感光体や転写ベルト上のトナーをクリーニングするクリーニングローラに使用すると、クリーニングするトナーを静電気的に吸着、排出することができ、特に静電気力を使って回収機にトナーを回収する機構に最適である。
さらに、クリーニングブレード、転写ドラムとしても好適に用いられる。
本発明の現像ローラ等として用いる半導電性ゴム部材においては、クロロプレンゴムを含むゴム材料を最外層に用いることにより極めて高い電荷をトナー等の付着物に付与することができるとともに、電圧5V、周波数100Hzで交流電圧を印加した際の誘電正接を約0.1〜1.8に調整することにより、トナーに付与した電荷の漏洩を防ぐことができる。これによりトナー等の付着物における帯電量を高いレベルに保持でき、本発明の現像ローラ等の半導電性ゴム部材を備えた電子写真装置は高品質の画像を形成することができる。さらに、上記現像ローラは表面コーティング等の表面複層化技術のように特別な設備を要することなく、かつ製品の歩留まりを低下させることなく安価に製造できる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
現像ローラとして用いる導電性ゴムローラ10は図1に示すように、円筒形状の肉厚10mmの単層のゴム層1と、その中空部に圧入された直径10mmの円柱形状の芯金(シャフト)2を備えている。
ゴム層1と芯金2とは導電性接着剤で接合されている。上記ゴム層1の表層部分にはゴムを紫外線照射して酸化膜1aを形成している。
ゴム層1はゴム成分としてクロロプレンゴムを全ゴム成分100重量部に対し約10〜90重量部含み、イオン導電性を有するエピクロルヒドリンゴムを配合している。
さらに、誘電正接を所定の範囲内に調整するために弱導電性カーボンブラックを配合し、その配合量はゴム成分100重量部に対して20〜70重量部としている。
さらに、加硫剤としてチオウレア系加硫剤(エチレンチオウレア)を配合し、かつ、ハイドロサルタイトを受酸剤として用い、ゴム成分100重量部に対して1〜10重量部配合し、感光体への汚染を防止している。
本発明の現像ローラとして用いる導電性ゴムローラは、以下の方法で製造している。 上記したゴム組成物を混練した後、押出機で円筒状に押出して予備成形し、これを所定寸法に裁断して予備成形体を得る。この予備成形体を加硫缶に投入し、ゴム成分が架橋する温度で加硫する。加硫後、芯金を円筒状のゴム層内に装着しローラ状態とする。
さらに、上記導電性ゴム層の表層部分に酸化膜1aを形成している。なお、該酸化膜は設けなくともよい。
上記酸化膜1aは、円筒研磨機によりローラ表面を研磨し、ローラ表面粗さRzが約6.5μm以下、好ましくは約3〜5μmとなるように鏡面仕上げを行い、水洗いをした後に、紫外線照射機により紫外線(184.9nm)を照射し酸化被膜を形成している。
具体的には、ローラの周方向90度毎に所定時間、好ましくは約1〜15分間、より好ましくは約5〜10分間紫外線を照射し、合計で周方向に4回回転させてローラ全周に酸化膜を形成する。
以上のようにして得られる本発明の導電性ゴムローラからなる現像ローラは、電圧5V、周波数100Hzで交流電圧を印加した際の誘電正接を約0.1〜1.8の範囲内としている。
また、印加電圧500Vにおけるローラ抵抗値が約10〜10Ωとし、JISA硬度を約65度以下としている。さらに、50℃の高温環境下での放置試験における圧縮永久ひずみを約10%以下とし、かつ、下記実施例に記載の方法で測定される帯電量が約20μC/g以上でとしている。
「実施例1〜参考実施例1、比較例1〜3」
下記および表1に記載の配合材料(表中の数値は重量部を示す。)をバンバリーミキサで混練り後、押出機にて外径φ22mm、内径φ9.5mmのチューブ状に押し出し加工を施した。該チューブを加硫用のシャフトに装着し、加硫缶にて160℃で1時間加硫を行った後、導電性接着剤を塗布したφ10mmのシャフトに装着して160℃のオーブン内で接着した。その後、端部を成型し、円筒研磨機でトラバース研磨、ついで仕上げ研磨として鏡面研磨を施し、φ20mm(公差0.05)の導電性ゴムローラを得た。得られた導電性ゴムローラの表面粗さRzは3〜5μmであった。なお表面粗さRzはJIS
B 0601(1994)に従って測定した。
ローラ表面を水洗いした後、さらに実施例1、2、4、5、6および比較例1,3においては紫外線照射を行い表層部分に酸化層を形成した。これは紫外線照射機(セン特殊光源(株)製「PL21−200」)を用い、ローラと紫外線ランプ間の距離を10cmとして周方向90度毎に紫外線(波長184.9nmと253.7nm)を所定の時間、照射することによって行い、ローラを90度ずつ4回回転させてローラ全周(360度)に酸化膜を形成させた。表1、表2中の照射時間は一面当たり(90度範囲)の照射時間を指す。
Figure 0005160728
Figure 0005160728
各実施例および比較例の導電性ゴムローラにおける構成成分としては以下のものを用いた。
(a)ゴム成分
・クロロプレンゴム;昭和電工(株)製「ショープレンWRT」
・エピクロルヒドリンゴム(GECO);ダイソー(株)製「エピクロマーCG102」(かかるゴム成分はエチレンオキサイド(EO)/エピクロルヒドリン(EP)/アリルグリシジルエーテル(AGE)の共重合比率が56モル%/40モル%/4モル%であるエピクロルヒドリン系重合体である。)
・エピクロルヒドリンゴム(ECO);ダイソー(株)製「エピクロマーD」
EO(エチレンオキサイド)/EP(エピクロルヒドリン)=61mol%/39mol%)
・アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR);日本ゼオン(株)製「ニッポール401
LL」
・ポリエーテルポリマー:日本ゼオン(株)製
「ゼオスパンZSN8030」
EO(エチレンオキサイド) /PO(プロピレンオキサイド)/AGE(アリルグリシジルエーテル)=90mol%/4mol%/6mol%
(b)その他の成分
・粉末硫黄(加硫剤)
・エチレンチオウレア(加硫剤);川口化学工業(株)製「アクセル22−S」
・ハイドロタルサイト(受酸剤);協和化学工業(株)製「DHT−4A−2」
・導電性カーボンブラック;東海カーボン(株)製「シースト3」(参考実施例1)
電気化学工業(株)製「デンカブラック」(比較例3)
・弱電性カーボンブラック;旭カーボン(株)製「旭#15(平均1次粒径122nm)」
・炭酸カルシウム;丸尾カルシウム(株)製「スーパーS」
上記各実施例および比較例の導電性ゴムローラについて下記の特性測定を行った。その結果を表1、表2に示した。
「ローラ電気抵抗の測定」
図2に示すように芯金2を通したゴム層1をアルミドラム3上に当接搭載し、電源4の+側に接続した内部抵抗r(100Ω)の導線の先端をアルミドラム3の一端面に接続すると共に電源4の−側に接続した導線の先端を導電性ローラ1の他端面に接続して測定した。
上記電線の内部抵抗rにかかる電圧を検出し、検出電圧Vとした。この装置において印加電圧をEとすると、ローラ抵抗RはR=r×E/(V−r)となるが、今回−rの項は微少とみなし、R=r×E/Vとした。芯金2の両端に500gずつの荷重Fをかけ30rpmで回転させた状態で、印加電圧Eを500Vまたは100Vとした時の検出電圧Vを4秒間で100個測定し、上式によりRを算出した。なお、上記測定は温度23℃、相対湿度55%の恒温恒湿条件下で行った。
「誘電正接の測定」
図3に示すようにゴムローラ51を載置している金属板53とシャフト52とを電極とし、ゴムローラ51に電圧5V周波数100Hzの交流電圧を印加し、LCRメータ(安藤電気(株)製「AG−4311B」)にてR(抵抗)成分とC(コンデンサー)成分を分離して測定した。このRとCの値から以下の式により誘電正接を求めた。測定温度は23℃〜24℃(室温)で行った。
誘電正接(tanδ)=G/(ωC)
G=1/R
このように、誘電正接は1本のローラの電気特性をローラの抵抗成分とコンデンサー成分の2種の並列等価回路としてモデル化した際にG/ωCとして求まる値である。
「トナー帯電性等の評価」
トナー離れ、トナー帯電の均一性および経時安定性(耐久性)を調査するため、市販のレーザープリンター(非磁性1成分トナーを使用した市販のプリンター)に実施例及び比較例の各ゴムローラを現像ローラとして装着して画像を確認することで性能評価を行った。具体的には、100枚の5%印字後に25%ハーフトーン画像を印刷し、その際の濃淡ムラを観察した。また、ローラの周回による濃度低下も観察した。
25%ハーフトーン画像を印刷後、その段階でのトナーの帯電量を測定し評価パラメータとした。具体的には、25%ハーフトーン画像を印刷後レーザープリンターからカートリッジをはずし、カートリッジに装着されている現像ローラに対して上方から吸引型帯電量測定機(トレック社製「Q/m METER Model 210HS−2」)によりトナーを吸引し、帯電量(μC)とトナー重量(g)を測定した。重量当たりの静電気量をトナー帯電量(μC/g)として算出した。すなわち、トナー帯電量(μC/g)=帯電量(μC)/トナー重量(g)である。
表1に示すように、実施例1〜のゴムローラは誘電正接の値が0.1〜1.8の範囲内の非常に小さな値である。このため、画像評価の結果に問題がなく、帯電量の値も大きく、現像ローラとして良好な帯電特性を示し実用性に優れていることが確認できた。
一方、比較例1〜3はゴム成分としてクロロプレンゴムを用いず、エピクロルヒドリンゴム(ECO)のみを用いているため、トナー帯電性が低かった。また、比較例2は充填剤として通常の炭酸カルシウムを用いたため、トナー帯電量が小さくなり、結果としてローラの一周回の濃度が極めて高く、ローラの周回につれ濃度低下が極めて大きく起こった。なお、比較例2は誘電正接が1.7と本発明の範囲内の誘電正接を有していたが、クロロプレンゴムを配合していないため、トナー帯電性は低くなっていた。
導電剤としてカーボンブラックのみを用いて電子導電性とした比較例3は誘電正接の値は0.48と小さく、その結果、トナー帯電量は大きいものの、印刷面内の濃淡ムラが生じ画像評価が良くなかった。
上記結果から、クロロプレンの含有率を高めることでトナー帯電量を向上できることが確認出来た。一方、エピクロルヒドリンゴムとブレンドすることでゴムの抵抗値の均質化が図れ濃淡ムラを低減できることが確認でき、特に、イオン導電性にした場合、濃淡ムラを殆ど無くすことができ、極めて良好な現像ローラが作成できた。
「引張り強度」
実施例1〜3、5、6および比較例1の導電性ゴム材料について、JIS K 6251に従って引張強度を測定した。その結果、比較例1の導電性ゴム材料の引張強度は9MPaであったのに対して、実施例1〜3、5、6の導電性ゴム材料の引張強度は12〜17MPaときわめて高強度であり、強度面での耐久性についてもクロロプレンの使用は非常に有用であることが確認できた。
さらに、クロロプレンゴムを構成するクロロプレンゴムと、エピクロルヒドリンゴム(ECO)とポリエーテルポリマーを配合した実施例6、7より、上記成分を3元ブレンドすると、例えば、クロロプレンゴムとエピクロルヒドリンとの2元ブレンドに対して、島となるゴムの分散状態が良好で、均一であった。
ブレンドされているゴム種によりフィラー、特に、誘電正接調整材の混合度合いが異なる。つまり、ゴムの分散性を良好にすることにより、誘電正接調整材がゴムをブレンドしていてもゴム全体に均一に分散でき、ゴムローラに均一で且つ設計おりの高い誘電性を付加できる。さらに、ゴムの分散がよいため耐摩耗性極めて良好となることも確認できた。
また、クロロプレンゴムとエピクロルヒドリンゴム(GECO)とNBRとを配合した実施例では、クロロプレンやエピクロルヒドリンゴムに対して、同様の極性を有するNBRを配合しているため、三者が極めて交ざりやすい組み合わせとなることで、均一なゴム分散状態が実現でき、実施例6、7と同様以上の耐摩耗性が得られた。また、ゴムの粘度を低減できることから加工性も優れたものとなることが確認できた。
また、実施例1、2、6、7では、クロロプレンゴムを構成するクロロプレンモノマーとエピクロルヒドリンの合計mol%を、エチレンオキサイドのmol%よりも大としている。
実施例2、6、7では、クロロプレンゴムを構成するクロロプレンモノマーのmol%を、エピクロルヒドリンのmol%よりも大としている。
実施例2、7では、クロロプレンゴムを構成するクロロプレンモノマーのmol%を、エチレンオキサイドのmol%より大としている。
実施例1、2、6、7は前記構成としていることにより、それぞれトナー帯電量を増加できることも確認できた。
具体的には、実施例ではクロロプレンゴムを添加する量が少なくとも充分な帯電性が得られた。
実施例では、UV照射を施した例であるが、極めて高い帯電性が得られた。
実施例では実施例より高い帯電性が容易に得られた。
実施例では、UV照射を施さなくとも実施例のような高い帯電性が得られた。
また、実施例として例示していないが、液状NBR(例えば、日本ゼオン製「ニッポールDN223」)やポリエーテルポリマーを配合した場合、塩を添加した実施例6では伸びが極めて上昇する等、液状NBRの添加による低硬度化や、密度の小さいポリエーテルポリマーによる低密度化の効果で、シール部の耐久性が極めて高くなることが分かった。本実験では、それぞれ3〜25重量部の添加が好ましく、より好ましくは5〜20重量部、最も好ましくは5〜15重量部の添加で、耐久性と帯電性のバランスを最も好適にすることができることも見いだした。
本発明の導電性ゴムローラの概略図である。 導電性ゴムローラの電気抵抗の測定方法を示す図である。 導電性ゴムローラの誘電正接の測定方法を示す図である。
符号の説明
1 導電性ゴム層
2 芯金
10 導電性ゴムローラ

Claims (8)

  1. ゴム成分としてクロロプレンゴムとエピクロルヒドリンゴムまたは/およびエチレンオキサイドを含有するポリエーテルポリマーとを少なくとも含み、全ゴム成分100重量部のうちクロロプレンゴムの含有量を10重量部以上90重量部以下とし、さらに弱導電性カーボンブラックを前記ゴム成分100重量部に対して10〜70重量部の割合で含む導電性ゴム層を最外層に備え、電圧5V、周波数100Hzで交流電圧を印加した際の誘電正接が0.1〜1.8であることを特徴とする電子写真用の半導電性ゴム部材。
  2. 上記導電性ゴム層が、エピクロルヒドリンゴムを含んでいる請求項1に記載の電子写真用の半導電性ゴム部材。
  3. 上記導電性ゴム層が、ゴム成分としてアクリロニトリルブタジエンゴムを全ゴム成分100重量部のうち5重量部以上50重量部以下の割合でさらに含んでいる請求項1または請求項2に記載の電子写真用の半導電性ゴム部材。
  4. 上記導電性ゴム層が、クロロプレンゴムとエピクロルヒドリンゴムとアクリロニトリルブタジエンゴムまたは/およびポリエーテルポリマーとからなるゴム成分を含み、前記ゴム成分100重量部に対してハイドロタルサイトを1〜10重量部含んでいる請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の電子写真用の半導電性ゴム部材。
  5. 上記導電性ゴム層のみの単層からなり、該導電性ゴム層の最表面が紫外線照射あるいは/およびオゾン照射により酸化膜とされている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の電子写真用の半導電性ゴム部材。
  6. 抵抗値が10〜10Ωである請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の電子写真用の半導電性ゴム部材。
  7. 現像ローラ、クリーニングローラ、帯電ローラ、転写ローラ、クリーニングブレードあるいは転写ドラムとされる請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の電子写真用の半導電性ゴム部材。
  8. 前記現像ローラは、プラス帯電性を有する非磁性1成分トナーを感光体に付着させるものである請求項7に記載の電子写真用の半導電性ゴム部材。
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