JP2019211607A - 中間転写ベルト及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、ポリアミドイミドを用いた耐久性の優れた中間転写ベルトを提供することである。また、それを具備する画像形成装置を提供することである。【解決手段】本発明の中間転写ベルトは、電子写真方式の画像形成装置に用いる中間転写ベルトであって、前記中間転写ベルトがポリアミドイミド、導電剤及び分散剤を含有し、前記分散剤がブロックポリマー構造を有することを特徴とする。【選択図】なし
Description
本発明は、中間転写ベルト及び画像形成装置に関し、より詳しくは、耐久性の優れた中間転写ベルト及びそれを具備する画像形成装置に関する。
従来、中間転写ベルトを用いた電子写真方式の画像形成装置としては、感光体上に形成したトナー像を中間転写ベルトに一次転写し、その中間転写ベルト上のトナー像を転写紙(記録紙)等の転写材に二次転写するものが知られている。すなわち、感光体上に形成された所定の極性に帯電しているトナー像を静電気力を利用して中間転写ベルトに転写した後、その中間転写ベルトのトナー像を、静電気力を利用して転写材上に転写する。
このような中間転写ベルトを用いた画像形成装置は、静電気力を利用して各感光体上に形成したトナー像を順次中間転写ベルト上に重ね合わせ、さらに、重ね合わせトナー像を転写材に一括転写することができるので、カラー画像形成装置として広く用いられている。
中間転写ベルトは、一般に、機械特性、電気絶縁性、耐熱性に優れるポリイミド又はポリアミドイミドに、電気抵抗を調整するため導電性フィラーとして分散したカーボンブラックを加えている。
ポリアミドイミドは、ポリイミドに比べ溶剤溶解性が高く、低温で焼成できるので生産上のメリットが大きい。しかしながら、ポリアミドイミドは、ポリイミドに比べ機械的な強度や耐電圧性が低いので、繰り返しの使用により抵抗変化や強度が低下して破損の危険性もあることが問題となっていた。
ポリアミドイミドを用いた中間転写ベルトの強度を高めるため、ポリアミドイミドに、それぞれリン酸エステルやポリベンズイミダゾールを含有させて、耐摩耗性を改良した中間転写ベルトが開示されている(特許文献1及び特許文献2参照)。
しかしながら、これらの中間転写ベルトを用いても、耐久性の改善は十分ではなく、繰り返し使用しても抵抗変化や強度低下の少ない、ポリアミドイミドを用いた中間転写ベルトが望まれていた。
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、ポリアミドイミドを用いた耐久性の優れた中間転写ベルトを提供することである。また、それを具備する画像形成装置を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく、上記問題の原因等について検討した結果、ポリアミドイミドを用いた中間転写ベルトにおいて、導電剤を分散するために用いる分散剤をブロックポリマー構造を有する分散剤とすることにより、繰り返し使用しても強度低下を少なくすることができることを見いだし本発明に至った。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.電子写真方式の画像形成装置に用いる中間転写ベルトであって、前記中間転写ベルトがポリアミドイミド、導電剤及び分散剤を含有し、前記分散剤がブロックポリマー構造を有することを特徴とする中間転写ベルト。
2.誘電正接が、23℃環境下10kHzにおいて0.2〜1.5の範囲内であることを特徴とする第1項に記載の中間転写ベルト。
3.前記分散剤が、塩基性の(メタ)アクリレートに由来するセグメントと中性の(メタ)アクリレートに由来するセグメントとを含むブロックポリマー構造を有することを特徴とする第1項又は第2項に記載の中間転写ベルト。
4.前記導電剤が、酸性を示すことを特徴とする第1項から第3項までのいずれか一項に記載の中間転写ベルト。
5.前記導電剤100質量部に対して、前記分散剤を1〜20質量部の範囲内で含有することを特徴とする第1項から第4項までのいずれか一項に記載の中間転写ベルト。
6.前記導電剤の平均粒径が、0.05〜0.2μmの範囲内であることを特徴とする第1項から第5項までのいずれか一項に記載の中間転写ベルト。
7.第1項から第6項までのいずれか一項に記載の中間転写ベルトを具備することを特徴とする画像形成装置。
本発明の上記手段により、ポリアミドイミドを用いた耐久性の優れた中間転写ベルトを提供することができる。また、それを具備する画像形成装置を提供することができる。
本発明の効果の発現機構又は作用機構については、明確にはなっていないが、以下のように推察している。
ブロックポリマー構造を持つ分散剤を使用することで、ポリアミドイミドを使った場合でも、ポリイミド同等の耐久性を得ることができる。この発現機構は、ブロックポリマー中の親導電剤セグメントと親溶剤・親樹脂セグメントとで機能分離しているためと考えられる。分散剤が、従来のランダム共重合タイプのポリマーの場合、親導電剤セグメントと親溶剤・親樹脂セグメントが分かれていないため導電剤との吸着と、溶剤及び樹脂への溶解とが、いずれも不十分な状態だったと考えられる。
これをブロックポリマー構造を有する分散剤を用い、機能分離することで、導電剤へ十分に吸着し、導電剤同士の凝集が抑制でき分散安定性が保たれる。また、同じ分子内に親樹脂セグメントがあるので導電剤と樹脂が均質化し、転写ベルトに印加した電圧が均一になり、また熱エネルギー等に変わることなく転写電界に変換されるものと考えられる。これが誘電正接の低下で示され、具体的には10kHzの誘電正接が、23℃環境下1.5以下となると推察される。誘電正接が1.5以下で転写電界への変換効率が高くなり、低い電圧で二次転写することができる。その結果、転写ベルトへの負荷が下がり、抵抗変化や機械的な強度低下が抑制できるものと考えられる。
本発明の中間転写ベルトは、電子写真方式の画像形成装置に用いる中間転写ベルトであって、前記中間転写ベルトがポリアミドイミド、導電剤及び分散剤を含有し、前記分散剤がブロックポリマー構造を有することを特徴とする。この特徴は、下記各実施態様に共通する技術的特徴である。
本発明の実施態様としては、本発明の効果発現の観点から、誘電正接が、23℃環境下10kHzにおいて0.2〜1.5の範囲内であることが好ましい。
また、前記分散剤が、塩基性の(メタ)アクリレートに由来するセグメントと中性の(メタ)アクリレートに由来するセグメントとを含むブロックポリマー構造を有することが、導電剤の分散安定性を高くすることができることから好ましい。
また、前記導電剤が、酸性を示すことが、分散剤中の塩基性(メタ)アクリレートに由来するセグメントとの親和性が高くなり導電剤を安定に分散する上で好ましい。
さらに、本発明においては、前記導電剤100質量部に対して、前記分散剤を1〜20質量部の範囲内で含有することが好ましい。これにより、中間転写ベルトの電気抵抗値(体積抵抗率)を好ましい範囲内にする上で好ましい。
また、前記導電剤の平均粒径が、0.05〜0.2μmの範囲内であることが、導電剤を安定に分散する観点から好ましい。
本発明の中間転写ベルトは、画像形成装置に好適に具備され得る。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本願において、「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。
なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート及びメタクリレートの少なくとも一方」を意味し、「(メタ)アクリル」は、「アクリル及びメタクリルの少なくとも一方」を意味する。例えば、「(メタ)アクリル酸」は、「アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも一方」を意味する。
《中間転写ベルトの概要》
本発明の中間転写ベルトは、電子写真方式の画像形成装置に用いる中間転写ベルトであって、前記中間転写ベルトがポリアミドイミド、導電剤及び分散剤を含有し、前記分散剤がブロックポリマー構造を有することを特徴とする。
本発明の中間転写ベルトは、電子写真方式の画像形成装置に用いる中間転写ベルトであって、前記中間転写ベルトがポリアミドイミド、導電剤及び分散剤を含有し、前記分散剤がブロックポリマー構造を有することを特徴とする。
本発明の中間転写ベルトにブロックポリマー構造を有する分散剤を用い、機能分離することで、分散安定性が保たれる。また、同じ分子内に親樹脂セグメントがあるので導電剤と樹脂が均質化し、転写ベルトに印加した電圧が均一になり、効率よく転写電界に変換される。これが誘電正接の低下で示され、23℃環境下10kHzの誘電正接が1.5以下となると推察される。低い電圧で二次転写することができるため、転写ベルトへの負荷が下がり、抵抗変化や機械的な強度低下が抑制できるものと考えられる。誘電正接は低い方が分散状態が均一であることから好ましいが、下限は0.2程度である。
誘電正接は、以下のようにして測定することができる。
測定試料の両面に銀でスパッタリングをした後、φ10mmサイズに切り出し、測定試料とする。誘電正接の値は、例えばソーラトロン社製システム1296/1260を用いて、23℃環境下10kHzにおける容量値から算出することができる。
中間転写ベルトの電気抵抗値(体積抵抗率)は、105〜1011Ω・cmの範囲内であることが好ましい。
また、中間転写ベルトの厚さは、その使用目的などに応じて適宜決定し得るが、一般には強度や柔軟性等の機械特性を満足する50〜500μmが好ましく、200〜400μmの範囲内がより好ましい。
また、中間転写ベルトの形状は、無端構造の中間転写ベルトが、重畳による厚さ変化がなく、任意な部分をベルト回転の開始位置とすることができ、回転開始位置の制御機構を省略できる利点などを有し好ましい。
本発明の中間転写ベルトは、基材のみで構成されていても良いし、必要に応じ基材上に弾性層や表面層などの他の層を設けることもできる。
《基材》
本発明に係る基材は、ポリアミドイミド、導電剤及び分散剤を含有し、前記分散剤がブロックポリマー構造を有する。
本発明に係る基材は、ポリアミドイミド、導電剤及び分散剤を含有し、前記分散剤がブロックポリマー構造を有する。
また、基材は、電気抵抗値(体積抵抗率)が105〜1011Ω・cmの範囲内であることが好ましい。基材の電気抵抗値を所定の範囲内にするために、基材は、導電剤を含有する。導電剤は酸性を示すことが好ましい。また、基材の厚さは、50〜500μmの範囲内であることが好ましく、200〜400μmの範囲内がより好ましい。さらに基材に、公知の各種添加剤を添加してもよい。
〔ポリアミドイミド〕
ポリアミドイミドは、分子骨格中に剛直なイミド基と柔軟性を付与するアミド基を有する樹脂であり、本発明に用いられるポリアミドイミドとしては一般的に知られている構造のものを使用することができる。
ポリアミドイミドは、分子骨格中に剛直なイミド基と柔軟性を付与するアミド基を有する樹脂であり、本発明に用いられるポリアミドイミドとしては一般的に知られている構造のものを使用することができる。
一般的にポリアミドイミド樹脂を合成する方法としては、酸クロライド法(a):酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体ハライド、最も代表的には当該誘導体のクロライド化合物とジアミンとを溶媒中で反応させて製造する公知の方法(例えば、特公昭42−15637号公報参照。)が知られている。又は別な方法として、イソシアネート法(b):酸無水物基とカルボン酸を含む3価の誘導体と芳香族イソシアネートとを溶媒中で反応させて製造する公知の方法(例えば、特公昭44−19274号公報)等が知られており、いずれも使用することができる。各製造方法について以下に説明する。
(a)酸クロライド法
酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体ハライド化合物としては、例えば、下記一般式(1)及び一般式(2)で表される構造を有する化合物を使用することができる。
酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体ハライド化合物としては、例えば、下記一般式(1)及び一般式(2)で表される構造を有する化合物を使用することができる。
(式中、Xはハロゲン元素を表す。)
(式中、Xはハロゲン元素を表す。Yは−CH2−、−CO−、−SO2−又は−O−を表す。)
前記各式において、ハロゲン元素は塩素が好ましく、誘導体の具体例を挙げると、テレフタル酸、イソフタル酸、4,4′ビフェニルジカルボン酸、4,4′ビフェニルエーテルジカルボン酸、4,4′ビフェニルスルホンジカルボン酸、4,4′ベンゾフェノンジカルボン酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、3,3′、4,4′ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3、′、4,4′ビフェニルスルホンテトラカルボン酸、3,3′,4,4′ビフェニルテトラカルボン酸等の多価カルボン酸の酸クロライドが挙げられる。
前記各式において、ハロゲン元素は塩素が好ましく、誘導体の具体例を挙げると、テレフタル酸、イソフタル酸、4,4′ビフェニルジカルボン酸、4,4′ビフェニルエーテルジカルボン酸、4,4′ビフェニルスルホンジカルボン酸、4,4′ベンゾフェノンジカルボン酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、3,3′、4,4′ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3、′、4,4′ビフェニルスルホンテトラカルボン酸、3,3′,4,4′ビフェニルテトラカルボン酸等の多価カルボン酸の酸クロライドが挙げられる。
これらの化合物は単独で使用することもできるし、組み合わせて使用することもできる。必要に応じてこれらの一部として、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、ダイマー酸、スチルベンジカルボン酸、1,4シクロヘキサンジカルボン酸、1,2シクロヘキサンジカルボン酸等の多価カルボン酸の酸クロライドを用いることができる。
一方、ジアミンとしては特に限定されないが、芳香族ジアミン、脂肪族ジアミン、及び脂環族ジアミンのいずれも用いられるが、芳香族ジアミンが好ましく用いられる。
一方、ジアミンとしては特に限定されないが、芳香族ジアミン、脂肪族ジアミン、及び脂環族ジアミンのいずれも用いられるが、芳香族ジアミンが好ましく用いられる。
芳香族ジアミンとしては、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、オキシジアニリン、メチレンジアミン、ヘキサフルオロイソプロピリデンジアミン、ジアミノ−m−キシリレン、ジアミノ−p−キシリレン、1,4−ナフタレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、2,7−ナフタレンジアミン、2,2′−ビス−(4−アミノフェニル)プロパン、2,2′−ビス−(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、3,3′−ジアミノジフェニルエーテル、3,4−ジアミノビフェニル、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、3,4−ジアミノジフェニルエーテル、イソプロピリデンジアニリン、3,3′−ジアミノベンゾフェノン、o−トリジン、2,4−トリレンジアミン、1,3−ビス−(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス−[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、4,4′−ビス−(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2′−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]へキサフルオロプロパン、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3′−ジアミノジフェニルスルフィドなどが挙げられる。
また、ジアミンとして両末端にアミノ基を有するシロキサン系化合物、例えば1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシメチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノフェノキシメチル)ポリジメチルシロキサン、1,3−ビス(2−(3−アミノフェノキシ)エチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、α,ω−ビス(2−(3−アミノフェノキシ)エチル)ポリジメチルシロキサン、1,3−ビス(3−(3−アミノフェノキシ)プロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、α,ω−ビス(3−(3−アミノフェノキシ)プロピル)ポリジメチルシロキサン等を用いればシリコーン変性ポリアミドイミドを得ることができる。
酸クロライド法により本発明に係るポリアミドイミド(ポリアミドイミド樹脂)を得るためには、上記した酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体ハライドとジアミンとを有機極性溶媒に溶解した後、低温(0〜30℃)で反応させ、ポリアミドイミドの前駆体(ポリアミド−アミック酸)とすることができる。
使用することのできる有機極性溶媒としては、ホルムアミド系溶媒(例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド等)、アセトアミド系溶媒(例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等)、ピロリドン系溶媒(例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン等)、フェノール系溶媒(例えば、フェノール、o−、m−、又はp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコール等)、エーテル系溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等)、アルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール、ブタノール等)、セロソルブ系溶媒(例えば、ブチルセロソルブ等)、又はヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。これらを単独又は混合溶媒として用いるのが望ましく、特に好ましく用いられる溶媒は、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンである。
上記により得たポリアミド・ポリアミック酸溶液に、本発明に係る導電剤を分散した分散液や公知の各種添加剤を混合して塗工液を調製しても良い。塗工液が支持体(成形用の型)に塗布された後、加熱等の処理することにより、ポリアミック酸からポリイミドへの転化(イミド化)が行われることができる。
イミド化の方法としては、加熱処理により脱水閉環させる方法、及び脱水閉環触媒を用いて化学的に閉環させる方法が挙げられる。加熱処理により脱水閉環させる場合、例えば、反応温度は300〜400℃、好ましくは180〜350℃の範囲内であり、加熱処理時間は30秒間〜10時間、好ましくは5分間〜5時間の範囲内である。また、脱水閉環触媒を用いる場合、反応温度は0〜180℃、好ましくは10〜80℃の範囲内であり、反応時間は数十分間〜数日間、好ましくは2時間〜12時間の範囲内である。脱水閉環触媒の例としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、安息香酸等の酸無水物等が挙げられる。
(b)イソシアネート法
イソシアネート法の場合に用いる酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体としては、例えば、下記一般式(3)又は下記一般式(4)で表される構造を有する化合物を使用することができる。
イソシアネート法の場合に用いる酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体としては、例えば、下記一般式(3)又は下記一般式(4)で表される構造を有する化合物を使用することができる。
(式中、Rは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又はフェニル基を表す。)
(式中、Rは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又はフェニル基を表す。Yは−CH2−、−CO−、−SO2−又は−O−を表す。)
上記一般式を有する誘導体はいずれも使用することができるが、好ましくは無水トリメリット酸が挙げられる。また、これらの酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体は、目的に応じて単独又は混合して用いることができる。
上記一般式を有する誘導体はいずれも使用することができるが、好ましくは無水トリメリット酸が挙げられる。また、これらの酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体は、目的に応じて単独又は混合して用いることができる。
次に、本発明に係るポリアミドイミドの合成に用いられる一方の芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4′−〔2,2−ビス(4−フェノキシフェニル)プロパン〕ジイソシアネート、ビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、ビフェニル−3,3′−ジイソシアネート、ビフェニル−3,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、2,2′−ジメチルビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジエチルビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、2,2′−ジエチルビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメトキシビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、2,2′−ジメトキシビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、ナフタレン−2,6−ジイソシアネート等が挙げられる。
これらの芳香族ポリイソシアネートは単独で使用することもできるし、組み合わせて使用することもできる。必要に応じてこの一部としてヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、水添m−キシリレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族、脂環式イソシアネート及び3官能以上のポリイソシアネートを使用することもできる。
上記各酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体と、芳香族ポリイソシアネートとを有機極性溶媒に溶解調製して得られるポリアミドイミドの前駆体を含む溶液に、本発明に係る導電剤分散液や公知の各種添加剤を混合して塗工液を調製しても良い。塗工液を支持体に塗布した後、加熱処理することにより、ポリアミドイミドの前駆体からポリアミドイミドへの転化が行われる。この方法によるポリアミドイミドへの転化の際、概略ポリアミック酸を経由することなく(炭酸ガスを発生して)ポリアミドイミドを生成する。下記反応式(I)に、無水トリメリット酸と芳香族イソシアネートとを用いた場合のポリアミドイミド化の例を示す。
(式中、Arは芳香族基を表す。)
さらに、ポリアミドイミドを基材に用いる場合、ポリアミドイミドは、ポリイミドとは異なり、有機極性溶媒に対する溶解性が高いので、ポリアミドイミド溶液に、本発明に係る導電剤分散液や公知の各種添加剤を混合して塗工液を調製することができる。溶媒は前述した有機極性溶媒を用いることができる。
さらに、ポリアミドイミドを基材に用いる場合、ポリアミドイミドは、ポリイミドとは異なり、有機極性溶媒に対する溶解性が高いので、ポリアミドイミド溶液に、本発明に係る導電剤分散液や公知の各種添加剤を混合して塗工液を調製することができる。溶媒は前述した有機極性溶媒を用いることができる。
その他、基材には、ポリアミドイミドの他に、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリアルキレンテレフタレート(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなど)、ポリエーテル、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体を使用してもよい。この場合、基材における、ポリアミドイミドの含有率は、全体の樹脂に対して51質量%以上であることが好ましく、90質量%がより好ましく、全てポリアミドイミドであることがさらに好ましい。
〔分散剤〕
本発明に係る分散剤は、ブロックポリマー構造を有する。具体的には、分散剤が、塩基性の(メタ)アクリレートに由来するセグメントと中性の(メタ)アクリレートに由来するセグメントとを含むブロックポリマー構造を有することが好ましい。このようなブロック構造を有することにより、ランダム共重合タイプのポリマーとは異なり、異なるセグメントにより、分散剤の機能を分離することができる。
本発明に係る分散剤は、ブロックポリマー構造を有する。具体的には、分散剤が、塩基性の(メタ)アクリレートに由来するセグメントと中性の(メタ)アクリレートに由来するセグメントとを含むブロックポリマー構造を有することが好ましい。このようなブロック構造を有することにより、ランダム共重合タイプのポリマーとは異なり、異なるセグメントにより、分散剤の機能を分離することができる。
(塩基性の(メタ)アクリレートに由来するセグメント)
本発明にかかるブロックポリマー構造を有する分散剤は、塩基性の(メタ)アクリレートに由来するセグメント(以下セグメントAともいう。)を含むことが好ましい。具体的には、分散剤は、塩基性の基を有する(メタ)アクリレートに由来するブロックポリマーであることが好ましい。塩基性の基としては、アミノ基、又はアルキル基が置換したアミノ基が好ましく、セグメントAは、下記一般式(5)で表されるセグメント(モノマー単位)であることが好ましい。
本発明にかかるブロックポリマー構造を有する分散剤は、塩基性の(メタ)アクリレートに由来するセグメント(以下セグメントAともいう。)を含むことが好ましい。具体的には、分散剤は、塩基性の基を有する(メタ)アクリレートに由来するブロックポリマーであることが好ましい。塩基性の基としては、アミノ基、又はアルキル基が置換したアミノ基が好ましく、セグメントAは、下記一般式(5)で表されるセグメント(モノマー単位)であることが好ましい。
(式中、R4は、水素原子又はメチル基を表す。R5は、炭素数が1〜10のアルキレン基を表す。R6及びR7は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数が1〜10のアルキル基を表す。)
R5で表される炭素数が1〜10のアルキレン基の具体例としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基などのアルキレン基などが挙げられる。R5は、炭素数が1〜5のアルキレン基であることが好ましい。
R5で表される炭素数が1〜10のアルキレン基の具体例としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基などのアルキレン基などが挙げられる。R5は、炭素数が1〜5のアルキレン基であることが好ましい。
R6及びR7で表される炭素数が1〜10のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などの直鎖又は分岐鎖のアルキル基が挙げられる。R6及びR7は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数が1〜5のアルキル基であることが好ましい。
このようなセグメントを形成できる(メタ)アクリレートとしては、例えば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びt−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
また、このような(メタ)アクリレートを複数種用いてもよい。
本発明に係る分散剤において、塩基性の(メタ)アクリレートに由来する構成単位は重合体中の全構成単位に対して、10〜90質量%の範囲内であることが好ましい。20〜80質量%含むことがより好ましい。
(中性の(メタ)アクリレートに由来するセグメント)
本発明にかかるブロックポリマー構造を有する分散剤は、中性の(メタ)アクリレートに由来するセグメント(以下セグメントBともいう。)を含むことが好ましい。具体的には、分散剤は、中性の基を有する(メタ)アクリレートに由来するブロックポリマーであることが好ましい。中性の基としては、アルキル基、エーテル基、オキシカルボニル基及びヒドロキシ基などが挙げられる。セグメントBは、特に下記一般式(6)で表されるセグメント(モノマー単位)であることが好ましい。
本発明にかかるブロックポリマー構造を有する分散剤は、中性の(メタ)アクリレートに由来するセグメント(以下セグメントBともいう。)を含むことが好ましい。具体的には、分散剤は、中性の基を有する(メタ)アクリレートに由来するブロックポリマーであることが好ましい。中性の基としては、アルキル基、エーテル基、オキシカルボニル基及びヒドロキシ基などが挙げられる。セグメントBは、特に下記一般式(6)で表されるセグメント(モノマー単位)であることが好ましい。
(式中、nは、1〜10の整数を表す。R1は、水素原子又はメチル基を表す。R2は、炭素数が1〜10のアルキレン基を表す。R3は、炭素数が1〜10のアルキレン基を表す。)
一般式(6)において、nは、1〜7の整数であることが好ましく、1〜5の整数であることがより好ましい。
一般式(6)において、nは、1〜7の整数であることが好ましく、1〜5の整数であることがより好ましい。
R2で示される炭素数が1〜10であるアルキレン基の具体例としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基などが挙げられる。R2は、炭素数が1〜5のアルキレン基であることが好ましい。
R3で示される炭素数が1〜10のアルキレン基の具体例としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基などが挙げられる。R3は、炭素数が1〜8のアルキレン基であることが好ましく、炭素数が3〜8のアルキレン基であることがより好ましい。
セグメントBに含まれる一般式(6)で表される部分構造は、1種類のモノマー単位から構成されていてもよいし、複数種類のモノマー単位から構成されていてもよい。
セグメントBに含まれる部分構造(モノマー単位)は、一般式(6)で表させる部分構造のみであってもよいし、他の部分構造が含まれて構成されていてもよい。セグメントBに他の部分構造が含まれる場合、他の部分構造は、ランダム共重合、ブロック共重合などのいずれの態様で含まれていてもよい。
セグメントBは、一般式(6)で表される部分構造を10〜90質量%含むことが好ましく、20〜80質量%含むことがより好ましい。セグメントBは、セグメントAを構成する一般式(5)などの塩基性の基を含む部分構造を有しないことが好ましい。セグメントBが、塩基性の基を含む部分構造を有する場合、セグメントBにおける塩基性の基を含む部分構造の割合は、1質量%以下であることが好ましい。
セグメントBに含まれ得る他の部分構造は、一般式(6)で表される部分構造を構成するモノマー、及びセグメントAを構成するモノマーの両方と共重合し得るモノマーにより構成されることが好ましい。セグメントBの他の部分構造を構成し得るモノマーの具体例としては、芳香族不飽和モノマー(スチレン系モノマー)、(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。芳香族不飽和モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレンなどが挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、グリシジル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
セグメントBに含まれ得る他の部分構造は、下記一般式(7)で表される部分構造(モノマー単位)であることが好ましい。
(式中、R8は、水素原子又はメチル基を表す。R9は、置換基を有していてもよい炭素数が1〜10のアルキル基を表す。)
一般式(7)のR9において、炭素数1〜10のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などの直鎖又は分岐鎖のアルキル基が挙げられる。R9は、置換基を有していてもよい炭素数が1〜5のアルキル基であることが好ましい。R9で示される炭素数1〜10のアルキル基が、置換基を有する場合、置換基としては、例えば、アリール基が挙げられる。アリール基の炭素数は、通常6〜12であり、6〜9であることが好ましい。アリール基の具体例としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基などが挙げられる。置換基の位置は、特に限定されない。置換基の数は、通常1〜4個であり、1〜3個であることが好ましく、1個であることがより好ましい。
一般式(7)のR9において、炭素数1〜10のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などの直鎖又は分岐鎖のアルキル基が挙げられる。R9は、置換基を有していてもよい炭素数が1〜5のアルキル基であることが好ましい。R9で示される炭素数1〜10のアルキル基が、置換基を有する場合、置換基としては、例えば、アリール基が挙げられる。アリール基の炭素数は、通常6〜12であり、6〜9であることが好ましい。アリール基の具体例としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基などが挙げられる。置換基の位置は、特に限定されない。置換基の数は、通常1〜4個であり、1〜3個であることが好ましく、1個であることがより好ましい。
重合反応は、公知の方法で行われる。
(ブロック重合体)
本発明に係る分散剤は、ブロックポリマー構造を有する。具体的には、分散剤が、塩基性の(メタ)アクリレートに由来するセグメントと中性の(メタ)アクリレートに由来するセグメントとを少なくとも含むブロックポリマー構造を有することが好ましい。さらに、セグメンとAとセグメンとBと有するブロック共重合体であることが好ましい。
本発明に係る分散剤は、ブロックポリマー構造を有する。具体的には、分散剤が、塩基性の(メタ)アクリレートに由来するセグメントと中性の(メタ)アクリレートに由来するセグメントとを少なくとも含むブロックポリマー構造を有することが好ましい。さらに、セグメンとAとセグメンとBと有するブロック共重合体であることが好ましい。
ブロック共重合体の製造方法は、特に限定されない。ブロック共重合体は、例えば、リビングラジカル重合法などを用いたブロック重合により、モノマーを順次重合反応させることにより得られる。モノマーの重合反応によって、セグメントAからなるブロック体Aを先に製造し、ブロック体AにセグメントBからなるブロック体Bのモノマーを重合してもよいし、ブロック体Bを先に製造し、ブロック体Bにブロック体Aのモノマーを重合してもよい。また、ブロック共重合体の製造においては、モノマーの重合反応によって、ブロック体Aとブロック体Bとを別々に製造した後、ブロック体Aとブロック体Bとをカップリングさせてもよい。
ブロック共重合体は、ブロック体Aとブロック体Bからなるジブロック共重合体であることが好ましく、通常、(ブロック体A)−(ブロック体B)、(ブロック体B)−(ブロック体A)などの結合からなる。なお、リビングラジカル重合法とは、ラジカル重合の簡便性と汎用性を保ちつつ、分子構造の精密制御を可能にする重合法である。リビングラジカル重合法には、重合成長末端を安定化させる手法の違いにより、遷移金属触媒を用いる方法(ATRP)、硫黄系の可逆的連鎖移動剤を用いる方法(RAFT)、有機テルル化合物を用いる方法(TERP)などの方法がある。これらの方法のなかでも、使用できるモノマーの多様性、高分子領域での分子量制御の観点から、国際公開第2004/14848号及び国際公開第2004/14962号に記載された有機テルル化合物を用いる方法(TERP)を用いることが好ましい。
本発明に係る分散剤の重量平均分子量Mwは、7000〜20000の範囲内であることが好ましい。7000以上であれば、加熱処理により脱水閉環させてポリアミドイミド化させる焼成工程(300〜400℃)での分散剤の熱分解が抑制でき、カーボンブラックの凝集が抑制でき、抵抗の均一性が保たれる。また、20000以下であることが、導電剤分散液としての溶解性の観点から好ましい。
重量平均分子量Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定することができる。測定条件の一例は、以下のとおりである。
GPC(商品名:HPLC 11Series、アジレント・テクノロジー株式会社製)、カラム(商品名:Shodex GPC LF−804、昭和電工株式会社製)、移動相:10mM LiBr/N−メチルピロリドン溶液)を用い、標準物質としてポリスチレン(分子量1090000、775000、427000、190000、96400、37900、10200、2630、440及び92)を使用して検量線を作成し、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)を測定することができる。
〔導電剤〕
本発明の基材層中に分散される導電剤としては、公知の電子導電性物質、イオン導電性物質を用いることができる。
本発明の基材層中に分散される導電剤としては、公知の電子導電性物質、イオン導電性物質を用いることができる。
電子導電性物質としては、例えば、カーボンブラック、SAF(超耐摩耗性)、ISAF(準超耐摩耗性)、HAF(高耐摩耗性)、FEF(良押出性)、GPF(汎用性)、SRF(中補強性)、FT(微粒熱分解性)、MT(中粒熱分解性)等のゴム用カーボン、酸化処理等を施したカラー(インク)用カーボン、熱分解カーボン、天然グラファイト、合成グラファイト、カーボンナノチューブ、アンチモンドープの酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛、ニッケル、銅、銀、ゲルマニウム等の金属及び金属酸化物、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等の導電性ポリマーなどが挙げられる。
また、イオン導電性物質としては、例えば、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸リチウム、過塩素酸カルシウム、塩化リチウム等の無機イオン性導電物質、トリデシルメチルジヒドロキシエチルアンモニウムパークロレート、ラウリルトリメチルアンモニウムパークロレート、変性脂肪族・ジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−(3′−ドデシロキシ−2′−ヒドロキシプロピル)メチルアンモニウムエトサルフェート、3−ラウルアミドプロピル−トエイメチルアンモニウムメチルサルフェート、ステアルアミドプロピルジメチル−β−ヒドロキシエチル−アンモニウム−ジハイドロジェンフォスフェート、テトラブチルアンモニウムホウフッ酸塩、ステアリルアンモニウムアセテート、ラウリルアンモニウムアセテート等の第4級アンモニウムの過塩素酸塩、硫酸塩、エトサルフェート塩、メチルサルフェート塩、リン酸塩、ホウフッ化水素酸塩、アセテート等の有機イオン性導電物質、又は電荷移動錯体などが挙げられる。
本発明においては、導電剤は酸性を示すことが好ましい。酸性を示す導電剤を用いることにより、本発明に係る分散剤と高い親和性を示し分散安定性を向上させることができる。
酸性を示すとは、導電剤2gを蒸留水20mLに加え、5分間撹拌後、その水分散液の23℃におけるpH値が、7.0未満であるものをいう。
導電剤は、中間転写体の体積抵抗値及び表面抵抗値が所望の範囲になるように添加すればよい。通常、樹脂100質量部に対して10〜20質量部の範囲内で添加することが好ましく、より好ましくは、樹脂100質量部に対して10〜16質量部の範囲内である。
このような導電剤として、例えば、酸性カーボンブラックや酸性カーボンナノチューブを好ましく挙げることができる。
カーボンナノチューブの種類は特に限定されないが、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブを用いることができる。なかでも、電気的特性、機械的特性、及び熱可塑性樹脂との親和性などの観点から、多層カーボンナノチューブが好ましい。多層カーボンナノチューブの層数は20〜50層であることが好ましい。多層カーボンナノチューブ層の層数が上記の範囲内であると、中間転写ベルトの導電性及び機械的特性をより向上させることができる。
カーボンナノチューブの直径は3〜500nmであることが好ましく、10〜200nmであることがさらに好ましい。また、カーボンナノチューブの長さは0.1〜50μmであることが好ましく、0.5〜20μmであることがさらに好ましい。
カーボンナノチューブの特徴である円筒状のグラファイト構造は、高分解能透過型電子顕微鏡で確認することができる。グラファイトの層は、透過型電子顕微鏡で直線状にはっきりと見えるほど好ましいが、グラファイト層は乱れていても構わない。グラファイト層が乱れたものは、カーボンナノファイバーと定義される場合もあるが、このようなグラファイト層が乱れたものも、本発明におけるカーボンナノチューブの概念に包含される。
本発明における導電剤としては、樹脂組成物(樹脂成分)中への良好な分散性、分散安定性が得られ、半導電性ベルトの抵抗バラツキを小さくすることができるとともに、電界依存性も小さくすることができ、更に転写電圧による電界集中を発生させず電気抵抗の経時での安定性を向上させるという観点から、pH5.0以下の酸性カーボンブラックが好ましく用いられる。
上記pH5.0以下の酸性カーボンブラックは、カーボンブラックを酸化処理することで、表面にカルボキシ基、キノン基、ラクトン基、ヒドロキシ基等を付与して製造することができる。この酸化処理は、高温雰囲気下で、空気と接触され、反応させる空気酸化法、常温下で窒素酸化物やオゾンと反応させる方法、及び高温下での空気酸化後、低い温度下でオゾン酸化する方法などにより行うことができる。具体的には、pH5.0以下の酸性カーボンブラックは、コンタクト法により製造することができる。このコンタクト法としては、チャネル法、ガスブラック法等が挙げられる。
また、酸性カーボンブラックは、ガス又はオイルを原料とするファーネスブラック法により製造することもできる。更に必要に応じて、これらの処理を施した後、硝酸などで液相酸化処理を行ってもよい。なお、酸性カーボンブラックは、前記のようにコンタクト法で製造することができるが、密閉式のファーネス法によって製造するのが通常である。このファーネス法では通常高pH・低揮発分のカーボンブラックしか製造されないが、これに上述の液相酸化処理を施してpH値を調整することができる。
本発明における酸性カーボンブラックのpH値は、pH5.0以下であることが好ましく、pH4.5以下であることが、より好ましく、pH4.0以下であることが、さらに好ましい。pH5.0以下の酸性カーボンは、表面にカルボキシ基、ヒドロキシ基、キノン基、ラクトン基などの酸素含有官能基が存在するので、樹脂中への分散性がよく、良好な分散安定性が得られ、半導電性ベルトの抵抗バラツキを小さくすることができるとともに、電界依存性も小さくなり、転写電圧による電界集中が起こり難くなる。なお、上記酸性カーボンブラックのpH値の下限値は、2.0程度である。
pH5.0以下の酸性カーボンブラックは、その揮発成分の含有量が1〜25質量%の範囲であることが好ましく、3〜20質量%の範囲であることがより好ましく、3.5〜15質量%の範囲で含まれていることが更に好ましい。前記揮発成分の含有量が1質量%未満である場合には、表面に付着する酸素含有官能基の効果がなくなり、樹脂成分への分散性が低下する場合がある。一方、前記揮発成分の含有量が25質量%より高い場合には、樹脂組成物に分散させる際に分解してしまう場合や、表面の酸素含有官能基に吸着された水などが多くなるなどによって、本発明におけるベルト表面の外観が悪くなる場合がある。
これに対し、前記揮発成分の含有量を1〜25質量%の範囲とすることで、前記樹脂組成物中への分散をより良好とすることができる。なお、前記揮発成分の含有量は、カーボンブラックを950℃で7分間加熱したときに、出てくる有機揮発成分(カルボキシ基、ヒドロキシ基、キノン基、ラクトン基等)の割合により求めることができる。
pH5.0以下の酸性カーボンブラックとして、具体的には、デグサ社製の「プリンテックス150T」(pH4.5、揮発分10.0質量%)、同「スペシャルブラック350」(pH3.5、揮発分2.2質量%)、同「スペシャルブラック100」(pH3.3、揮発分2.2質量%)、同「スペシャルブラック250」(pH3.1、揮発分2.0質量%)、同「スペシャルブラック5」(pH3.0、揮発分15.0質量%)、同「スペシャルブラック4」(pH3.0、揮発分14.0質量%)、同「スペシャルブラック4A」(pH3.0、揮発分14.0質量%)、同「スペシャルブラック550」(pH2.8、揮発分2.5質量%)、同「スペシャルブラック6」(pH2.5、揮発分18.0質量%)、同「カラーブラックFW200」(pH2.5、揮発分20.0質量%)、同「カラーブラックFW2」(pH2.5、揮発分16.5質量%)、同「カラーブラックFW2V」(pH2.5、揮発分16.5質量%)、キャボット社製「MONARCH1000」(pH2.5、揮発分9.5質量%)、キャボット社製「MONARCH1300」(pH2.5、揮発分9.5質量%)、キャボット社製「MONARCH1400」(pH2.5、揮発分9.0質量%)、同「MOGUL−L」(pH2.5、揮発分5.0質量%)、同「REGAL400R」(pH4.0、揮発分3.5質量%)等が挙げられる。
前記pH5.0以下の酸性カーボンブラックは、一般的なカーボンブラックに比べ、前述したように表面に存在する酸素含有官能基の効果により、樹脂組成物中への分散性がよいため、導電性微粉末としての添加量を高くすることが好ましい。これにより、半導電性ベルト中の導電性粒子の量が多くなるため、前記電気抵抗値の面内バラツキを押えることができる等の、酸性カーボンブラックを用いることの効果を最大限発揮することができる。
導電剤の平均粒径は、0.05〜0.2μmの範囲内であることが、導電剤の分散安定性等の観点から好ましい。導電剤の平均粒径は、中間転写ベルトの断面を電子顕微鏡で撮影し、画像処理装置で2値化して平均粒径を求めることできる。
≪弾性層≫
弾性層は、必要により、基材の外周面上に形成されうる、所期の導電性と弾性を有する層である。弾性層は、ゴム材料で構成されることが好ましい。弾性層の厚さは、例えば50〜400μmとすることができる。ゴム材料の例には、ウレタンゴム、クロロプレンゴム(CR)及びニトリルゴム(NBR)などのゴム弾性を有する樹脂が含まれる。上記ゴム材料は、クロロプレンゴム又はニトリルブタジエンゴムを含むことが、中間転写ベルトの電気抵抗を制御する観点から好ましい。
弾性層は、必要により、基材の外周面上に形成されうる、所期の導電性と弾性を有する層である。弾性層は、ゴム材料で構成されることが好ましい。弾性層の厚さは、例えば50〜400μmとすることができる。ゴム材料の例には、ウレタンゴム、クロロプレンゴム(CR)及びニトリルゴム(NBR)などのゴム弾性を有する樹脂が含まれる。上記ゴム材料は、クロロプレンゴム又はニトリルブタジエンゴムを含むことが、中間転写ベルトの電気抵抗を制御する観点から好ましい。
弾性層は、公知の添加剤を含有することができる。例えば、所期の導電性を発現するために、導電剤を含有していてもよい。上記導電剤には、中間転写ベルトの樹脂材料に導電性を付与するための材料が用いられる。
《表面層》
必要により、表面層は、基材の外周面上、又は弾性層の外周面上に形成されうる、前記表面層が、金属酸化物微粒子(A)と、屈折率nDが1.6〜1.8の範囲にある(メタ)アクリレートモノマー(B)、及び、当該(メタ)アクリレートモノマー(B)以外の多官能(メタ)アクリレート(C)を含有する活性エネルギー線硬化性組成物とを含有する表面層形成用塗布液の塗膜に活性エネルギー線を照射して硬化することによって得られることが好ましい。中間転写ベルトの耐久性を改善することができる。
必要により、表面層は、基材の外周面上、又は弾性層の外周面上に形成されうる、前記表面層が、金属酸化物微粒子(A)と、屈折率nDが1.6〜1.8の範囲にある(メタ)アクリレートモノマー(B)、及び、当該(メタ)アクリレートモノマー(B)以外の多官能(メタ)アクリレート(C)を含有する活性エネルギー線硬化性組成物とを含有する表面層形成用塗布液の塗膜に活性エネルギー線を照射して硬化することによって得られることが好ましい。中間転写ベルトの耐久性を改善することができる。
本発明の中間転写ベルトにおいては、前記屈折率nDが1.6〜1.8の範囲にある(メタ)アクリレートモノマー(B)が、下記式(a)〜(g)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種以上であることが好ましい。
前記表面層における金属酸化物微粒子(A)、屈折率nDが1.6〜1.8の範囲にある(メタ)アクリレートモノマー(B)に由来の構造単位及び当該(メタ)アクリレートモノマー(B)以外の多官能(メタ)アクリレート(C)に由来の構造単位の合計において、金属酸化物微粒子(A)の含有割合が5〜30質量%、(メタ)アクリレートモノマー(B)に由来の構造単位の含有割合が20〜50質量%、多官能(メタ)アクリレート(C)に由来の構造単位の含有割合が40〜75質量%であることが好ましい。
前記金属酸化物微粒子(A)が、表面処理を施された金属酸化物微粒子からなることが好ましい。
《中間転写ベルトの製造方法》
次に、前記ポリアミドイミド又はその前駆体、及び酸性カーボンブラックを含有するカーボンブラック分散液を含む塗工液を用いて、基材を中間転写ベルトとするシームレスベルトを製造する場合の製造方法について説明する。
次に、前記ポリアミドイミド又はその前駆体、及び酸性カーボンブラックを含有するカーボンブラック分散液を含む塗工液を用いて、基材を中間転写ベルトとするシームレスベルトを製造する場合の製造方法について説明する。
すなわち、本発明における、カーボンブラック分散液と、ポリアミドイミド又はその前駆体と、例えば溶媒としてN−メチルピロリドンと、必要に応じて各種添加剤を含有する塗工液を用いて、シームレスベルトを製造する場合、概略次の工程を含むことにより達成できる。すなわち、塗工液を調製する工程、当該塗工液を支持体(成形用の型)に塗布・流延する工程、支持体に塗布・流延された塗膜中の溶媒を加熱により除去する工程、昇温加熱して塗膜中に含まれる前駆体のイミド化を促進する工程(焼成工程ともいう。)、形成された薄膜を支持体から離型し、シームレスベルトとする工程により製造することができる。
まず、支持体(成形用の型)として遠心成型を用いた場合を例として説明する。以下の説明は、一例であり条件などこれに限定されるものではない。
塗工液を調製する工程は、塩基性の(メタ)アクリレートに由来するセグメント(A)と中性の(メタ)アクリレートに由来するセグメント(B)とを含むブロックポリマー構造を有する分散剤であらかじめ前記酸性カーボンブラックを分散したカーボンブラック分散液を調製した後、当該カーボンブラック分散液とポリアミドイミド又はその前駆体とを混合する工程であることが好ましい。
当該塗工液を支持体(成形用の型)に塗布・流延する工程において好ましく用いられる遠心成型は、円筒状の回転体から構成されるものであり、この円筒状の回転体をゆっくりと回転させながら塗工液を円筒の内面全体に均一になるように塗布・流延(塗膜を形成)する。その後、回転速度を所定速度まで上げ、所定速度に達したら一定速度に維持し、所望の時間回転を継続する。
そして、回転させつつ徐々に昇温させながら、約80〜150℃の温度で塗膜中の溶媒を蒸発させていく。この支持体に塗布・流延された塗膜中の溶媒を加熱により除去する工程では、雰囲気の蒸気(揮発した溶媒等)を効率よく循環して取り除くことが好ましい。自己支持性のある膜が得られたところで常温に戻し、高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に移す。
その後、昇温加熱して塗膜中に含まれる前駆体のイミド化を促進する工程で、300〜400℃程度の高温加熱処理(焼成)し、十分に前駆体のイミド化を行う。
イミド化等が完了後、徐冷して薄膜を型から剥離する。このようにしてシームレスベルトが形成される。なお、型には、剥離しやすいようにあらかじめ、離型剤又は離型層を形成しておくことが好ましい。
《画像形成装置》
次に、本発明に係る画像形成方法、画像形成装置について説明する。
次に、本発明に係る画像形成方法、画像形成装置について説明する。
画像形成装置は、静電潜像担持体(以下、感光体ともいう)上に、帯電手段、露光手段、小径トナーを含む現像剤による現像手段、現像手段により形成したトナー像を中間転写ベルトを介して転写材に転写する転写手段とを有することが好ましい。
具体的には、複写機やレーザプリンタ等が挙げられるが、特に、5000枚以上の連続プリントが可能な画像形成装置が好ましい。このような装置では、短時間に大量のプリント作成を行う分、中間転写ベルトと転写材との間に電界が発生しやすくなるが、本発明の中間転写ベルトにより電界の発生が抑制されて安定した二次転写が行える。
本発明の中間転写ベルトの使用が可能な画像形成装置は、画像情報に応じた静電潜像を形成する感光体、感光体上に形成された静電潜像を現像する現像装置、感光体上のトナー像を中間転写ベルト上に転写する一次転写手段、中間転写ベルト上のトナー像を紙やOHPシートなどの転写材上に転写する二次転写手段等を有する。そして、中間転写ベルトとして本発明の中間転写ベルトを有することにより、二次転写時に剥離放電を発生させずに安定したトナー画像形成を行える。
本発明の中間転写ベルトが使用可能な画像形成装置としては、単色のトナーで画像形成を行うモノクロ画像形成装置や、感光体上のトナー像を中間転写ベルトに順次転写するカラー画像形成装置、各色毎の複数の感光体を中間転写ベルト上に直列配置させたタンデム型カラー画像形成装置等が挙げられる。
本発明の中間転写ベルトは、タンデム型のカラー画像形成に用いると有効である。
図1は、本発明の中間転写ベルトが使用可能な画像形成装置の一例を示す断面構成図である。
図1において、1Y、1M、1C及び1Kは感光体、4Y、4M、4C及び4Kは現像手段、5Y、5M、5C及び5Kは一次転写手段としての一次転写ローラ、5Aは二次転写手段としての二次転写ローラ、6Y、6M、6C及び6Kはクリーニング手段、7は無端ベルト状中間転写ベルトユニット、24は熱ロール式定着装置、70は中間転写ベルトを示す。
この画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、複数組の画像形成部10Y、10M、10C及び10Kと、転写部としての無端ベルト状中間転写ベルトユニット7と、記録部材Pを搬送する無端ベルト状の給紙搬送手段21及び定着手段としての熱ロール式定着装置24とを有する。画像形成装置の本体Aの上部には、原稿画像読み取り装置SCが配置されている。
各感光体に形成される異なる色のトナー像の一つとして、イエロー色の画像を形成する画像形成部10Yは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1Y、該感光体1Yの周囲に配置された帯電手段2Y、露光手段3Y、現像手段4Y、一次転写手段としての一次転写ローラ5Y及びクリーニング手段6Yを有する。また、別の異なる色のトナー像の一つとして、マゼンタ色の画像を形成する画像形成部10Mは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1M、該感光体1Mの周囲に配置された帯電手段2M、露光手段3M、現像手段4M、一次転写手段としての一次転写ローラ5M及びクリーニング手段6Mを有する。また、更に別の異なる色のトナー像の一つとして、シアン色の画像を形成する画像形成部10Cは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1C、該感光体1Cの周囲に配置された帯電手段2C、露光手段3C、現像手段4C、一次転写手段としての一次転写ローラ5C及びクリーニング手段6Cを有する。また、更に他の異なる色のトナー像の一つとして、黒色画像を形成する画像形成部10Kは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1K、該感光体1Kの周囲に配置された帯電手段2K、露光手段3K、現像手段4K、一次転写手段としての一次転写ローラ5K及びクリーニング手段6Kを有する。
無端ベルト状中間転写ベルトユニット7は、複数のローラにより巻回され、回動可能に支持された中間転写エンドレスベルト状の第2の像担持体としての無端ベルト状中間転写ベルト70を有する。
画像形成部10Y、10M、10C及び10Kより形成された各色の画像は、一次転写ローラ5Y、5M、5C及び5Kにより、回動する無端ベルト状中間転写ベルト70上に逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。給紙カセット20内に収容された転写材として用紙等の記録部材Pは、給紙搬送手段21により給紙され、複数の中間ローラ22A、22B、22C、22D及びレジストローラ23を経て、二次転写手段としての二次転写ローラ5Aに搬送され、記録部材P上にカラー画像が一括転写される。カラー画像が転写された記録部材Pは、熱ロール式定着装置24により定着処理され、排紙ローラ25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。
一方、二次転写ローラ5Aにより記録部材Pにカラー画像を転写した後、記録部材Pを曲率分離した無端ベルト状中間転写ベルト70は、クリーニング手段6Aにより残留トナーが除去される。
画像形成処理中、一次転写ローラ5Kは常時、感光体1Kに圧接している。他の一次転写ローラ5Y、5M及び5Cはカラー画像形成時にのみ、それぞれ対応する感光体1Y、1M及び1Cに圧接する。
二次転写ローラ5Aは、ここを記録部材Pが通過して二次転写が行われる時にのみ、無端ベルト状中間転写ベルト70に圧接する。
また、装置本体Aから筐体8を支持レール82L、82Rを介して引き出し可能にしてある。
筐体8は、画像形成部10Y、10M、10C及び10Kと、無端ベルト状中間転写ベルトユニット7とを有する。
画像形成部10Y、10M、10C及び10Kは、垂直方向に縦列配置されている。感光体1Y、1M、1C、1Kの図示左側方には無端ベルト状中間転写ベルトユニット7が配置されている。無端ベルト状中間転写ベルトユニット7は、ローラ71、72、73、74及び76を巻回して回動可能な無端ベルト状中間転写ベルト70、一次転写ローラ5Y、5M、5C、5K及びクリーニング手段6Aとからなる。
筐体8の引き出し操作により、画像形成部10Y、10M、10C及び10Kと、無端ベルト状中間転写ベルトユニット7とは、一体となって、本体Aから引き出される。
このように感光体1Y、1M、1C及び1K上に帯電、露光、現像によりトナー像を形成し、無端ベルト状中間転写ベルト70上で各色のトナー像を重ね合わせ、一括して記録部材Pに転写し、熱ロール式定着装置24で加圧及び加熱により固定して定着する。トナー像を記録部材Pに転移させた後の感光体1Y、1M、1C及び1Kは、クリーニング装置6Aで転写時に感光体に残されたトナーを清掃した後、上記の帯電、露光、現像のサイクルに入り、次の像形成が行われる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」又は「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」又は「質量%」を表す。
《中間転写ベルトの製造》
〔中間転写ベルト1の製造〕
〈カーボンブラック分散液の調製〉
N−メチルピロリドン(NMP)にあらかじめ所定量の、本発明に係るブロックポリマー構造を有する分散剤1(TERPLUS D2015 大塚化学株式会社製)を溶解し、酸性CB(酸性カーボンブラック:三菱カーボンブラックMA7)を添加し撹拌の後、ボールミルでカーボンブラックの分散を行って、カーボンブラック100質量部に対して分散剤1を8質量部含有する、カーボンブラック分散液を調製した。
〔中間転写ベルト1の製造〕
〈カーボンブラック分散液の調製〉
N−メチルピロリドン(NMP)にあらかじめ所定量の、本発明に係るブロックポリマー構造を有する分散剤1(TERPLUS D2015 大塚化学株式会社製)を溶解し、酸性CB(酸性カーボンブラック:三菱カーボンブラックMA7)を添加し撹拌の後、ボールミルでカーボンブラックの分散を行って、カーボンブラック100質量部に対して分散剤1を8質量部含有する、カーボンブラック分散液を調製した。
〈ベルトの成型〉
ポリアミドイミドとしてポリアミドイミドワニスHR−11NN(東洋紡(株)製:数平均分子量(Mn)15000)及びHR−16NN(東洋紡(株)製:数平均分子量(Mn)30000)の固形分の質量が50:50となるよう調製した溶液に、上記調製したカーボンブラック分散液を所定量加えこれを、撹拌、脱泡して塗工液を調製し、金型に塗布し、350℃で1時間焼成を行い、基材樹脂のポリアミドイミドに対してカーボンブラックを12質量%含有する、厚さ75μmの中間転写ベルト1を得た。
ポリアミドイミドとしてポリアミドイミドワニスHR−11NN(東洋紡(株)製:数平均分子量(Mn)15000)及びHR−16NN(東洋紡(株)製:数平均分子量(Mn)30000)の固形分の質量が50:50となるよう調製した溶液に、上記調製したカーボンブラック分散液を所定量加えこれを、撹拌、脱泡して塗工液を調製し、金型に塗布し、350℃で1時間焼成を行い、基材樹脂のポリアミドイミドに対してカーボンブラックを12質量%含有する、厚さ75μmの中間転写ベルト1を得た。
〔中間転写ベルト2〜8の製造〕
中間転写ベルト1の製造において、導電剤の種類と、分散剤の種類とカーボンブラック100質量部に対して使用する質量部を表Iのように変えて、中間転写ベルト1の製造と同様にして、基材樹脂のポリアミドイミドに対してカーボンブラックを12質量%含有する中間転写ベルト2〜8を製造した。
中間転写ベルト1の製造において、導電剤の種類と、分散剤の種類とカーボンブラック100質量部に対して使用する質量部を表Iのように変えて、中間転写ベルト1の製造と同様にして、基材樹脂のポリアミドイミドに対してカーボンブラックを12質量%含有する中間転写ベルト2〜8を製造した。
表に記した材料の詳細を以下に記す。
酸性CB(三菱カーボンブラックMA7(pH3)(株)三菱ケミカル株式会社製)
アルカリ性CB(三菱カーボンブラック#45(pH8)(株)三菱ケミカル株式会社製)
分散剤1:TERPLUS D2015(ブロック重合)大塚化学株式会社製
分散剤2:ディスパロンDN−900(ランダム重合)楠本化成株式会社製
分散剤3:フローレンKDG−2400(グラフト重合)共栄社化学株式会社製
なお、カーボンブラックのpHは前述した方法で測定した値である。
アルカリ性CB(三菱カーボンブラック#45(pH8)(株)三菱ケミカル株式会社製)
分散剤1:TERPLUS D2015(ブロック重合)大塚化学株式会社製
分散剤2:ディスパロンDN−900(ランダム重合)楠本化成株式会社製
分散剤3:フローレンKDG−2400(グラフト重合)共栄社化学株式会社製
なお、カーボンブラックのpHは前述した方法で測定した値である。
《中間転写ベルトの評価》
画像形成装置「bizhub PRESS C11000」(コニカミノルタ社製)の中間転写ベルトとして搭載し、画像支持体としてエンボス紙(レザック 302g紙)を用いて下記の評価試験を行った。
画像形成装置「bizhub PRESS C11000」(コニカミノルタ社製)の中間転写ベルトとして搭載し、画像支持体としてエンボス紙(レザック 302g紙)を用いて下記の評価試験を行った。
(ハーフトーン画像の評価)
印字率20%の画像を100万枚印字後、エンボス紙の一面全面に黒色のハーフトーン画像を1000枚出力する操作を実施し、得られた可視画像を目視にて確認して下記の評価基準によって黒色のハーフトーン画像の画質評価を行った。
印字率20%の画像を100万枚印字後、エンボス紙の一面全面に黒色のハーフトーン画像を1000枚出力する操作を実施し、得られた可視画像を目視にて確認して下記の評価基準によって黒色のハーフトーン画像の画質評価を行った。
(100万枚印字後の黒色のハーフトーン画像の画質評価)
◎:転写ムラが認められない
○:転写ムラがあるが実用上問題がない場合
×:転写ムラがあって実用上問題がある場合
(100万枚印字後の折り曲げ試験)
上記、黒色のハーフトーン画像を出力した後、JIS P 8115に準拠し、折り曲げ試験(MIT試験)を行った。破断までの往復回数を測定し、以下の評価基準で評価した。破断までの往復回数が1000回未満の場合、印字中にベルトが割れる危険性が高く不合格とした。
〇:1000回以上
×:1000回未満
(誘電正接の測定)
上記製造した中間転写ベルトの両面に銀でスパッタリングをしたφ10mmサイズの試料を用意し、23℃環境下湿度50%に調整された部屋で、一昼夜放置後その環境下で測定した。誘電正接の値は、ソーラトロン社製システム1296/1260を用いて、10kHzにおける容量値から算出した。
◎:転写ムラが認められない
○:転写ムラがあるが実用上問題がない場合
×:転写ムラがあって実用上問題がある場合
(100万枚印字後の折り曲げ試験)
上記、黒色のハーフトーン画像を出力した後、JIS P 8115に準拠し、折り曲げ試験(MIT試験)を行った。破断までの往復回数を測定し、以下の評価基準で評価した。破断までの往復回数が1000回未満の場合、印字中にベルトが割れる危険性が高く不合格とした。
〇:1000回以上
×:1000回未満
(誘電正接の測定)
上記製造した中間転写ベルトの両面に銀でスパッタリングをしたφ10mmサイズの試料を用意し、23℃環境下湿度50%に調整された部屋で、一昼夜放置後その環境下で測定した。誘電正接の値は、ソーラトロン社製システム1296/1260を用いて、10kHzにおける容量値から算出した。
表Iから、本発明の中間転写ベルトを用いた場合、耐久性の優れた中間転写ベルトを提供することが分かる。
1Y、1M、1C、1K 感光体
4Y、4M、4C、4K 現像手段
5Y、5M、5C、5K 一次転写手段としての一次転写ローラ
5A 二次転写手段としての二次転写ローラ
6Y、6M、6C、6K クリーニング手段
7 無端ベルト状中間転写ベルトユニット
70 中間転写ベルト
10Y、10M、10C、10K 画像形成部
P 記録部材
21 給紙搬送手段
24 熱ロール式定着装置
A 画像形成装置の本体A
SC 原稿画像読み取り装置
4Y、4M、4C、4K 現像手段
5Y、5M、5C、5K 一次転写手段としての一次転写ローラ
5A 二次転写手段としての二次転写ローラ
6Y、6M、6C、6K クリーニング手段
7 無端ベルト状中間転写ベルトユニット
70 中間転写ベルト
10Y、10M、10C、10K 画像形成部
P 記録部材
21 給紙搬送手段
24 熱ロール式定着装置
A 画像形成装置の本体A
SC 原稿画像読み取り装置
Claims (7)
- 電子写真方式の画像形成装置に用いる中間転写ベルトであって、前記中間転写ベルトがポリアミドイミド、導電剤及び分散剤を含有し、前記分散剤がブロックポリマー構造を有することを特徴とする中間転写ベルト。
- 誘電正接が、23℃環境下10kHzにおいて0.2〜1.5の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の中間転写ベルト。
- 前記分散剤が、塩基性の(メタ)アクリレートに由来するセグメントと中性の(メタ)アクリレートに由来するセグメントとを含むブロックポリマー構造を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の中間転写ベルト。
- 前記導電剤が、酸性を示すことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の中間転写ベルト。
- 前記導電剤100質量部に対して、前記分散剤を1〜20質量部の範囲内で含有することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の中間転写ベルト。
- 前記導電剤の平均粒径が、0.05〜0.2μmの範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の中間転写ベルト。
- 請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の中間転写ベルトを具備することを特徴とする画像形成装置。
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