JP2004240176A - シームレスベルト - Google Patents
シームレスベルト Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004240176A JP2004240176A JP2003029414A JP2003029414A JP2004240176A JP 2004240176 A JP2004240176 A JP 2004240176A JP 2003029414 A JP2003029414 A JP 2003029414A JP 2003029414 A JP2003029414 A JP 2003029414A JP 2004240176 A JP2004240176 A JP 2004240176A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- intermediate transfer
- toner
- image
- seamless belt
- belt
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
Abstract
【課題】中間転写型画像形成装置に用いられる中間転写体において、トナーが小粒径化しても高品質の転写画像を得ることができ、トナーの残留しない転写効率に優れた中間転写体を提供することにある。
【解決手段】中間転写体に用いるベルトの表面粗さの最適化、つまり、十点平均高さが2μm以下で、原子間力顕微鏡で見た1μm四方での平均表面粗さが2nm以上であることを特徴とする。また、樹脂成分としてポリイミド樹脂、導電剤としてカーボンブラックを含有し、引張弾性率および表面抵抗率が所定の範囲にあることがより好ましい。
【選択図】 なし
【解決手段】中間転写体に用いるベルトの表面粗さの最適化、つまり、十点平均高さが2μm以下で、原子間力顕微鏡で見た1μm四方での平均表面粗さが2nm以上であることを特徴とする。また、樹脂成分としてポリイミド樹脂、導電剤としてカーボンブラックを含有し、引張弾性率および表面抵抗率が所定の範囲にあることがより好ましい。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面粗さが所定範囲であるシームレスベルトに関し、画像形成装置を備えた電子写真複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの複合機等に用いる中間転写体、中間転写定着体、定着体として特に有用である。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式を応用した画像形成装置は、無機又は有機光導電性感光体からなる潜像担持体上に一様な電荷を形成し、画像信号を変調したレーザーや発光ダイオード光等で静電潜像を形成した後、帯電したトナーで前記静電潜像を現像して可視化したトナー像とする。そして、上記トナー像を中間転写体を介して、あるいは直接記録紙等の転写材に静電的に転写することにより、所要の再生画像を得る。特に、上記像担持体に形成したトナー像を中間転写体に一次転写し、さらに中間転写体のトナー像を記録紙に二次転写する中間転写方式が知られている。
【0003】
この中間転写方式を用いた画像形成装置に用いられる無端ベルトの材料としては、ポリカーポネート樹脂(PC)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリアルキレンフタレート、PC/ポリアルキレンフタレート(PAT)のブレンド材料、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等の熱可塑性樹脂からなる半導電性の無端ベルト等が提案されている。
【0004】
また、像保持体から中間転写体にトナー像が転写されるとき、中間転写体は絶縁体的な働きをして形成された電荷が有効にトナーに働く一方、中間転写体へ転写されたトナーは静電気をもっているため、転写効率が悪く鮮明な画像を得ることは難しい場合があり、通常のカーボンブラックを導電性微粉末としてポリイミド樹脂に分散させた中間転写体が提案されている。中間転写体がわずかに導電性をもっているため、記録紙等に転写する前にこの静電気は転写体を介してアースに逃げて、中間転写における静電気の影響はほとんどなくなる。このため、転写効率が高く、鮮明な画像が得られることが知られている(例えば特許文献1または2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特許2560727号公報
【特許文献2】
特開平5−77252号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記中間転写体では、以下のような課題が生じることがある。
近年、画像形成装置の高速化・高画質化や紙の種類を選ばないというトレンドから、中間転写体を用いる新規な画像形成装置として、各色毎の現像器を備えた複数の像担持体を中間転写体上に直列に配置し、各色毎に感光体上の顕画像を中間転写体上に転写した後、一括して紙等の被転写体へ転写するタンデム式中間転写方式のカラー画像形成装置等が検討されている。従来より紙等の被転写紙に顕画像を転写する方式として、転写ドラム上に紙等の被転写紙を巻き付け、感光体上の顕画像を各色毎に被転写紙に転写する転写ドラム方式や感光体上の顕画像を各色毎に中間転写体に転写した後、一括して被転写紙に中間転写体上の顕画像を転写する中間転写体方式等が知られている。タンデム式中間転写方式は、前記転写方式に比べ画像形成速度の向上が実現でき、また転写ドラム方式のように被転写体を選ばないというメリットから、今後の有望な転写方式として検討されている。しかしながら、この転写方式における中間転写体は、従来の中間転写ベルトに比べその径が大きく、独立した4色の現像器を備えるため、各色毎の色ズレの精度等の高精度な装置設計が必要となる。そのため、このような画像形成装置に搭載される中間転写体としては、高い弾性率が要求される。従来の弾性を有するベルトでは、色ズレ等を防ぐためには大掛かりな制御装置が必要となる。
【0006】
一方、高画質化・省電力化に伴いトナーの小粒径化や低温での溶融化が進んでいる。そのため、従来の転写ベルトでは、表面にトナーが残留したり転写効率が低下するといった問題点が生ずるおそれがあった。つまり、ベルトの平均高さ、すなわちベルト表面粗さ(ムラ)が大きい場合には、ベルトの凹部にトナーが残りオフセットがおこるというおそれがある。また、微小領域での平均表面粗さが小さい場合には、トナーの定着が悪くなり転写効率が悪くなるというおそれがある。
【0007】
本発明は、前記従来技術における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明の目的は、タンデム式等中間転写型画像形成装置に用いられる中間転写体において、ベルトの表面形態を適切にし、高い弾性率ものを用いることにより、トナーが小粒径化しても高品質の転写画像を得ることができ、トナーが残留することなく転写効率に優れた中間転写体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、以下に示す半導電性ベルトにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0009】
すなわち、本発明のシームレスベルトは、ベルトの十点平均高さ(以下「Rz」という。)が2μm以下で、原子間力顕微鏡(以下「AFM」という。)で見た1μm四方での平均表面粗さが2nm以上であることを特徴とする。本発明において、Rz等の物性は具体的には実施例に記載の方法で評価される値である。各種中間転写型画像形成装置の中間転写体に使用する場合において、ベルトの表面形態を適切にすることで、トナーの残留がなく転写効率に優れた中間転写体を提供することができる。
【0010】
特に、体積平均粒径が7μm以下のトナーを使用した画像形成装置に用いられる中間転写体として使用される場合であっても、高品質の転写画像を得ることができる。また、タンデム式カラー画像形成装置の中間転写体としても好適に使用できる。つまり、表面粗さを最適化することで、小粒子化されたトナーに対しても凹部へのトナーの残留を防止することができるとともに、平均表面粗さを最適化することで、トナーの定着性を確保することができ転写効率の向上を図ることができる。従って、両方の効果が相俟って、さらに高品質の転写画像を得ることができる。
【0011】
また、本発明は、導電剤としてカーボンブラックを含有し、比較的短時間で化学イミド化ができ、さJIS K7127に準じて測定した周方向の引張弾性率が4,000MPa以上であり、表面抵抗率が108 〜1014Ω/□の範囲にあることが好ましい。高い弾性率のものを用いることにより、転写効率に優れた中間転写体を提供することができるとともに、中間転写体が導電性を有するため、転写時の静電気の影響をほとんど受けないことから、画像ムラが生じにくくなる。
【0012】
さらに、本発明は、樹脂成分としてポリイミド樹脂を含有することが好ましい。転写中間体として、最適な表面形態を得るとともに、最適な引張弾性率・表面低効率等を得ることができ、本発明の優れた特性を確実に実現することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、ここで示すRz等の物性は、例えば「JIS B0601」等によって規定された評価値であって、具体的な評価方法は、後述の実施例において記載する。
【0014】
本発明のシームレスベルトは、表面粗さの指標であるRzが2μm以下であり、AFMで見た1μm四方での平均表面粗さが2nm以上であることを特徴とする。表面形態については、近年のトナー粒子の小径化に伴い、ベルト表面の凹部へのトナーの残留および転写効率の低下を防止するために本発明者らの研究の結果見出したもので、ベルトの表面粗さRzは2μm以下であることが好ましく、さらには、1μm以下であることがより好ましい。2μmより大きいと白抜け等の画像欠陥が発生する。この理由としては転写の際に印加する電圧や剥離放電による電界が、ベルト表面の凸部に集中することにより、この部分の表面が変質して、新しい導電経路ができて抵抗が低下することが考えられる。
【0015】
また、AFMで見た1μm四方での平均表面粗さが2nm以上であることが好ましく、さらには4nm以上であることがより好ましい。このとき、単に平均表面粗さのみを本発明の範囲とするだけでも所定の効果は得られるが、より好ましくは、これらを同時に満たす範囲とすることでその効果は相乗的に発揮される。大きなうねりを含む表面の凹凸を、いままでのような算術平均粗さ(Ra)、最大高さ(Ry)、Rzだけではなく、より微小領域での平均表面粗さを所定の範囲とすることで、中間転写体に対する小径粒子を含むトナーの定着性を確実に担保しつつ、転写時のトナーの残留を防止し、転写効率の向上を図ることができる。特にこれらは、体積平均粒径が7μm以下のトナーを使用した画像形成装置に用いられる中間転写体として使用される場合には、よりその効果が顕著になる。
【0016】
また、本発明は、導電剤としてカーボンブラックを含有し、比較的短時間で化学イミド化ができ、さJIS K7127に準じて測定した周方向の引張弾性率が4,000MPa以上であり、表面抵抗率が108 〜1014Ω/□の範囲にあることが好ましい。画像形成装置等において、像保持体から中間転写体にトナー像が転写されるとき、中間転写体は絶縁体的な働きをして形成された電荷が有効にトナーに働く一方、中間転写体へ転写されたトナーが持っている静電気は転写効率や画像に大きな影響を与えることがあり、中間転写体にわずかな導電性を保持させることができれば、記録紙等に転写する前にこの静電気は転写体を介してアースに逃げて、中間転写における静電気の影響はほとんどなくなる。
【0017】
その場合の表面抵抗率は、108 〜1014Ω/□の範囲であるのが好ましい。一般に中間転写体としての諸条件を満たすには、転写体として樹脂製のベルトを用いることが最適であり、このベルトに上記のような半導電性を確保するためには樹脂中に各種導電材料を添加するのが好ましい。
【0018】
導電材料としては、具体的には、カーボンブラック、アルミニウム、ニッケル、酸化錫、チタン酸カリウム等の無機化合物やポリアニリンやポリピロールなどに代表される導電性高分子を用いることができる。特に、抵抗制御や抵抗低下の観点からカーボンブラックを用いることが望ましく、特に酸化処理されたカーボンブラックを用いることがより望ましい。酸化処理カーボンブラックは、カーボンブラックを酸化処理することで、表面に酸素含有官能基(例えば、カルボキシル基、キノン基、ラクトン基、水酸基等)を付与して得ることができるものであり、この酸化処理は、高温雰囲気下で、空気と接触、反応させる空気酸化法、常温下で窒素酸化物やオゾン等と反応させる方法、及び高温下での空気酸化後、低温下でオゾン酸化する方法等により行うことができる。このようにして得られる酸化処理カーボンブラックは、一部に過剰な電流が流れ、繰返しの電圧印加による酸化の影響を受けにくく、さらに、その表面に付着する酸素含有官能基の効果で、ポリイミド中への分散性が高く、抵抗バラツキを小さくすることができるとともに、電界依存性も小さくなり、転写電圧による電界集中が起き難くなる。その結果、転写電圧による抵抗低下を防止し、電気抵抗の均一性を改善し、電界依存性が少なく、さらに環境による抵抗の変化の少ない、用紙走行部が白く抜けること等の画質欠陥の発生が抑制された高画質を得ることができる中間転写体となる。
【0019】
これら酸化処理カーボンブラックの含有量は、ポリイミド樹脂に対して10〜50重量%程度が好ましく、より好ましくは12〜30重量%である。この含有量が10重量%未満であると、電気抵抗の均一性が低下し、耐久使用時の表面抵抗率の低下が大きくなる場合があり、一方、50重量%を超えると、所望の抵抗値が得られ難く、また、成型物として脆くなるため好ましくない。
【0020】
本発明のシームレスベルトは、比較的短時間で化学イミド化ができ、さJISK7127に準じて測定した周方向の引張弾性率が4,000MPa以上であり、好ましくは6,000MPa以上である。周方向の引張弾性率が4,000MPaより低いと、タンデム式中間転写型画像形成装置に用いる際に色合わせが難しくなり、色ズレをおこすことがあり、ベルト自体の強度と合わせ一定の弾力性が求められている。上記のようにカーボンブラックを含有した場合、含有していない場合と比べ弾性が変化することがあり、中間転写体としての特性を確保するには適正な範囲の引張弾性率を有するものでなければならない。上記範囲にあれば、色ズレ防止にも有効であるとともに、最適範囲にある表面粗さおよび平均表面粗さなどのベルトの表面形態を長期間保持することが可能となる。
【0021】
なお、本発明のシームレスベルトは、上記の物性を備えていれば、何れの高分子を樹脂成分として用いてもよい。例えば、延伸配向させることにより弾性率を上げることも可能である。しかし、延伸配向させずに高弾性率を発現するために、芳香族ポリイミド樹脂を用いることが望ましい。ポリイミド樹脂は、通常、略等モルのテトラカルボン酸二無水物或いはその誘導体と、ジアミンとを溶媒中で重合反応させてポリアミド酸溶液として得られる。テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、下記の一般式(化1)で示されるものが挙げられる。
【0022】
【化1】
(一般式(1)中、Rは4価の有機基であり、芳香族、脂肪族、環状脂肪族、芳香族と脂肪族を組み合わせたもの、またはそれらの置換された基である。)
【0023】
テトラカルボン酸二無水物として具体的には、ピロメリット酸二無水物、ベンゾフェノン−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、ビフェニル−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、ビフェニル−2,3,3’4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルスルホン−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、オキシジフタル酸二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、m,(p)−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、4,4’−(2,2−ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物等が挙げられる。これらの酸無水物を複数併用して使用してもかまわない。特に、安価で高弾性率のポリイミドを作成するためには3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分として用いることが好ましい。
【0024】
一方、ジアミンの具体例としては、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、1,5−ジアミノナフタレン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、4,4’ジアミノフェニルプロパン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)−2,2−ジメチルプロパン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン等が挙げられる。これらのモノマーを複数併用し共重合体やブレンド物を作成して構わない。
【0025】
テトラカルボン酸二無水物とジアミンを重合反応させる際の溶媒としては、溶解性等の点より極性溶媒が好適に挙げられる。極性溶媒としては、N,N−ジアルキルアミド類が好ましく、具体的には、例えば、これの低分子量のものであるN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルトリアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ピリジン、テトラメチレンスルホン、ジメチルテトラメチレンスルホン等が挙げられる。これらは単数または複数併用することができる。
【0026】
次に、本発明のシームレスベルトの作製方法について述べる。
本発明のシームレスベルトは、少なくとも、溶媒にポリアミド酸が溶解した原料液を円筒状金型内面に展開する工程、前記溶媒を蒸発させる工程、及びポリアミド酸のイミド転化を行う工程を経ることで得ることができる。このとき、原料液に導電剤を分散させることで、半導電性のシームレスベルトを得ることができる。具体的には、
(1)導電剤を分散させたポリアミド酸溶液の製造方法については、溶媒中に導電剤を予め分散した分散液中に上記酸二無水物成分及びジアミン成分を溶解・重合する方法、導電剤を溶媒中に分散させた分散液とポリアミド酸溶液を混合する方法、ポリアミド酸溶液に導電剤を分散させる方法等が考えられ、適宜選択して導電剤を分散したポリアミド酸溶液を作製する。
(2)前記ポリアミド酸溶液を円筒状金型内面に供給する。この供給方法は、ディスペンサーによる方法、ダイスによる方法等適宜選択して行うことができる。
(3)このようにして供給したポリアミド酸溶液を、加熱しながら遠心成形する方法、弾丸状走行体を用いて成形する方法、回転成形する方法等適宜選択して均一な膜厚の被膜を形成する。
(4)続いて内周面に被膜を形成した金型ごと乾燥機中で加温を行ない、イミド転化まで昇温する方法、もしくはベルトとして形状を保持できるまで溶媒の除去を行った後、金型内面から剥離し金属製シリンダ外面に差し替えた後、該シリンダごと加熱してイミド転化を行う方法等が考えられる。
【0027】
また、本発明の特徴である表面形態を有するシームレスベルトは任意の方法で作製することができ、特に限定されるものではないが、下記にその例を示す。
円筒状金型内面をサンドブラストや研磨等のような任意の方法で表面粗さを1.0μm以下でAFMで見た1μm四方での平均表面粗さが2nm以上に荒らしたものの内面にワニスを塗布し、金型ごと乾燥機中で加温を行ない、イミド転化まで昇温する方法や、鏡面の円筒状金型内面にワニスを塗布し、金型ごと乾燥機中で加温を行ない、イミド転化まで昇温したのち得られた鏡面のシームレスベルトを#2,000以上のラッピングフィルムなどで研磨する方法等が考えられる。
【0028】
また、本発明のシームレスベルトの厚さは、Rzが2μm以下で、AFMで見た1μm四方での平均表面粗さが2nm以上であれば特に限定されるものではないが、20〜100μm程度が好ましく、特に好ましくは40〜85μmである。フィルム厚みが20μm未満であるとフィルム強度が弱く耐久での問題が生じる。一方、フィルムの厚みが厚くなるとフィルムの曲げ硬さが硬くなる。本発明のシームレスベルトを用いたこのような中間転写体は、弾性率が良好であるため、タンデム式画像形成装置に好適に用いることができる。タンデム式画像形成装置は、従来から知られている転写ドラム方式や中間転写方式のように、各色毎に潜像形成・現像・転写・除電・クリーニングを繰り返すことがなく、複数の像担持体が直列に配置したものであるため、格段に画像形成速度が向上するというメリットがある。この時、本発明の中間転写体を用いると、その弾性率及び曲げ硬さが良好であるため、良好な画像を得ることができる。また、ベルトの表面の凹凸で転写効率が良くなる。
【0029】
【実施例】
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。なお、実施例等における評価項目は下記のようにして測定を行った。ただし、これら各実施例は、本発明を制限するものではない。
【0030】
<評価方法>
(1)十点平均粗さ(Rz)
JIS B0601に準じて測定を行った。
(2)AFMで見た1μm四方での平均表面粗さ
Digital Instruments社 NanoscopeIIIa D3000を用い下記条件にて測定を行った。
・測定モード:タッピングモード
・プローブ:シリコン単結晶製
・測定視野:1μm
・解析ソフト:同社付属のVer.4.32rlを用い、測定視野中の平均表面粗さ(Ra)の解析を行った。
(3)弾性率
JIS K7172に準じて測定を行った。試験片は、JIS K6301(3号ダンベル)を用いた。
(4)表面抵抗
半導電性ベルトの24点の表面について、ハイレスタUP、MCP−HTP16(三菱化学社製、ブローブ:UR−100)にて印加電圧100V、10秒後、測定条件25℃、60%RHでの表面抵抗率を調べ、その表面抵抗率を常用対数値にて示した。
【0031】
<実施例1>
N−メチル−2−ピロリドン(NMP)中に、カーボンブラック(SPECIAL BLACK4、デグサ社製)を添加し、ボールミルで8時間攪拌してカーボンブラック分散NMP液を得た。このカーボンブラック分散NMP液に3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と、p−フェニレンジアミンを等モル数溶解し、窒素雰囲気下において室温で5時間攪拌しながら反応させた後、粘度調整を行い、カーボンブラックを分散したポリアミド酸溶液(固形分20重量%、23℃におけるB型粘度計による溶液粘度200Pa・s)を得た。このポリアミド酸溶液400gを、内面を荒らした円筒状金型(RA=0.1μm、AFMで見た1μm四方での平均表面粗さが4.5nm、内径300mm、長さ800mm)の内面にディスペンサーによりスパイラル状に供給した。次に、上記金型を1,500rpmで10分間回転させた後、130℃で20分間加熱した後、残存溶媒の除去、脱閉環水の除去、およびイミド転化の完結反応を行うために360℃まで昇温加熱した後、室温まで冷却した。得られたベルトの両端と中央部の不要部分を切断し、半導電性ベルトを2本得た。
これらのベルトをタンデム式中間転写型画像形成装置の中間転写ベルトとして搭載し画像形成を行ったところ、画像ムラもなく良好な画像が得られた。また、転写効率も良好であった。
【0032】
<比較例1>
鏡面仕上げの金型(Ra=0.05μm、AFMで見た1μm四方での平均表面粗さが1.7nm、内径300mm、長さ800mm)内面へのポリアミド酸溶液の供給量を330gにした以外は実施例1と同様の方法でシームレスベルトを作製した。これらのベルトをタンデム式中間転写型画像形成装置の中間転写ベルトとして搭載し画像形成を行ったところ、画像ムラもなく良好な画像が得られた。しかし、転写効率が悪くベルト上にトナーが残っていた。
【0033】
上記評価に用いたシームレスベルトの物性を表1に示す。
【表1】
【0034】
【発明の効果】
以上のように、本発明のシームレスベルトでは、表面粗さを最適化することで、小粒子化されたトナーに対しても凹部へのトナーの残留を防止することができるとともに、平均表面粗さを最適化することで、トナーの定着性を確保することができ転写効率の向上を図ることができる。従って、両方の効果が相俟って、さらに高品質の転写画像を得ることができる。
【0035】
特に、体積平均粒径が7μm以下といった小粒径化したトナーを使用した画像形成装置であっては、その効果は顕著であり、高品質の転写画像を得ることができる。また、タンデム式カラー画像形成装置の中間転写体としても好適に使用できる。
【0036】
また、このような物性に加え、導電剤としてカーボンブラックを含有し、ベルトの引張弾性率および表面抵抗率を所定の範囲内にすることで、適度な導電性を有し、画像ムラが生じにくくなる。
【0037】
このような物性は、樹脂成分としてポリイミド樹脂を含有することでより確実に実現することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面粗さが所定範囲であるシームレスベルトに関し、画像形成装置を備えた電子写真複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの複合機等に用いる中間転写体、中間転写定着体、定着体として特に有用である。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式を応用した画像形成装置は、無機又は有機光導電性感光体からなる潜像担持体上に一様な電荷を形成し、画像信号を変調したレーザーや発光ダイオード光等で静電潜像を形成した後、帯電したトナーで前記静電潜像を現像して可視化したトナー像とする。そして、上記トナー像を中間転写体を介して、あるいは直接記録紙等の転写材に静電的に転写することにより、所要の再生画像を得る。特に、上記像担持体に形成したトナー像を中間転写体に一次転写し、さらに中間転写体のトナー像を記録紙に二次転写する中間転写方式が知られている。
【0003】
この中間転写方式を用いた画像形成装置に用いられる無端ベルトの材料としては、ポリカーポネート樹脂(PC)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリアルキレンフタレート、PC/ポリアルキレンフタレート(PAT)のブレンド材料、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等の熱可塑性樹脂からなる半導電性の無端ベルト等が提案されている。
【0004】
また、像保持体から中間転写体にトナー像が転写されるとき、中間転写体は絶縁体的な働きをして形成された電荷が有効にトナーに働く一方、中間転写体へ転写されたトナーは静電気をもっているため、転写効率が悪く鮮明な画像を得ることは難しい場合があり、通常のカーボンブラックを導電性微粉末としてポリイミド樹脂に分散させた中間転写体が提案されている。中間転写体がわずかに導電性をもっているため、記録紙等に転写する前にこの静電気は転写体を介してアースに逃げて、中間転写における静電気の影響はほとんどなくなる。このため、転写効率が高く、鮮明な画像が得られることが知られている(例えば特許文献1または2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特許2560727号公報
【特許文献2】
特開平5−77252号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記中間転写体では、以下のような課題が生じることがある。
近年、画像形成装置の高速化・高画質化や紙の種類を選ばないというトレンドから、中間転写体を用いる新規な画像形成装置として、各色毎の現像器を備えた複数の像担持体を中間転写体上に直列に配置し、各色毎に感光体上の顕画像を中間転写体上に転写した後、一括して紙等の被転写体へ転写するタンデム式中間転写方式のカラー画像形成装置等が検討されている。従来より紙等の被転写紙に顕画像を転写する方式として、転写ドラム上に紙等の被転写紙を巻き付け、感光体上の顕画像を各色毎に被転写紙に転写する転写ドラム方式や感光体上の顕画像を各色毎に中間転写体に転写した後、一括して被転写紙に中間転写体上の顕画像を転写する中間転写体方式等が知られている。タンデム式中間転写方式は、前記転写方式に比べ画像形成速度の向上が実現でき、また転写ドラム方式のように被転写体を選ばないというメリットから、今後の有望な転写方式として検討されている。しかしながら、この転写方式における中間転写体は、従来の中間転写ベルトに比べその径が大きく、独立した4色の現像器を備えるため、各色毎の色ズレの精度等の高精度な装置設計が必要となる。そのため、このような画像形成装置に搭載される中間転写体としては、高い弾性率が要求される。従来の弾性を有するベルトでは、色ズレ等を防ぐためには大掛かりな制御装置が必要となる。
【0006】
一方、高画質化・省電力化に伴いトナーの小粒径化や低温での溶融化が進んでいる。そのため、従来の転写ベルトでは、表面にトナーが残留したり転写効率が低下するといった問題点が生ずるおそれがあった。つまり、ベルトの平均高さ、すなわちベルト表面粗さ(ムラ)が大きい場合には、ベルトの凹部にトナーが残りオフセットがおこるというおそれがある。また、微小領域での平均表面粗さが小さい場合には、トナーの定着が悪くなり転写効率が悪くなるというおそれがある。
【0007】
本発明は、前記従来技術における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明の目的は、タンデム式等中間転写型画像形成装置に用いられる中間転写体において、ベルトの表面形態を適切にし、高い弾性率ものを用いることにより、トナーが小粒径化しても高品質の転写画像を得ることができ、トナーが残留することなく転写効率に優れた中間転写体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、以下に示す半導電性ベルトにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0009】
すなわち、本発明のシームレスベルトは、ベルトの十点平均高さ(以下「Rz」という。)が2μm以下で、原子間力顕微鏡(以下「AFM」という。)で見た1μm四方での平均表面粗さが2nm以上であることを特徴とする。本発明において、Rz等の物性は具体的には実施例に記載の方法で評価される値である。各種中間転写型画像形成装置の中間転写体に使用する場合において、ベルトの表面形態を適切にすることで、トナーの残留がなく転写効率に優れた中間転写体を提供することができる。
【0010】
特に、体積平均粒径が7μm以下のトナーを使用した画像形成装置に用いられる中間転写体として使用される場合であっても、高品質の転写画像を得ることができる。また、タンデム式カラー画像形成装置の中間転写体としても好適に使用できる。つまり、表面粗さを最適化することで、小粒子化されたトナーに対しても凹部へのトナーの残留を防止することができるとともに、平均表面粗さを最適化することで、トナーの定着性を確保することができ転写効率の向上を図ることができる。従って、両方の効果が相俟って、さらに高品質の転写画像を得ることができる。
【0011】
また、本発明は、導電剤としてカーボンブラックを含有し、比較的短時間で化学イミド化ができ、さJIS K7127に準じて測定した周方向の引張弾性率が4,000MPa以上であり、表面抵抗率が108 〜1014Ω/□の範囲にあることが好ましい。高い弾性率のものを用いることにより、転写効率に優れた中間転写体を提供することができるとともに、中間転写体が導電性を有するため、転写時の静電気の影響をほとんど受けないことから、画像ムラが生じにくくなる。
【0012】
さらに、本発明は、樹脂成分としてポリイミド樹脂を含有することが好ましい。転写中間体として、最適な表面形態を得るとともに、最適な引張弾性率・表面低効率等を得ることができ、本発明の優れた特性を確実に実現することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、ここで示すRz等の物性は、例えば「JIS B0601」等によって規定された評価値であって、具体的な評価方法は、後述の実施例において記載する。
【0014】
本発明のシームレスベルトは、表面粗さの指標であるRzが2μm以下であり、AFMで見た1μm四方での平均表面粗さが2nm以上であることを特徴とする。表面形態については、近年のトナー粒子の小径化に伴い、ベルト表面の凹部へのトナーの残留および転写効率の低下を防止するために本発明者らの研究の結果見出したもので、ベルトの表面粗さRzは2μm以下であることが好ましく、さらには、1μm以下であることがより好ましい。2μmより大きいと白抜け等の画像欠陥が発生する。この理由としては転写の際に印加する電圧や剥離放電による電界が、ベルト表面の凸部に集中することにより、この部分の表面が変質して、新しい導電経路ができて抵抗が低下することが考えられる。
【0015】
また、AFMで見た1μm四方での平均表面粗さが2nm以上であることが好ましく、さらには4nm以上であることがより好ましい。このとき、単に平均表面粗さのみを本発明の範囲とするだけでも所定の効果は得られるが、より好ましくは、これらを同時に満たす範囲とすることでその効果は相乗的に発揮される。大きなうねりを含む表面の凹凸を、いままでのような算術平均粗さ(Ra)、最大高さ(Ry)、Rzだけではなく、より微小領域での平均表面粗さを所定の範囲とすることで、中間転写体に対する小径粒子を含むトナーの定着性を確実に担保しつつ、転写時のトナーの残留を防止し、転写効率の向上を図ることができる。特にこれらは、体積平均粒径が7μm以下のトナーを使用した画像形成装置に用いられる中間転写体として使用される場合には、よりその効果が顕著になる。
【0016】
また、本発明は、導電剤としてカーボンブラックを含有し、比較的短時間で化学イミド化ができ、さJIS K7127に準じて測定した周方向の引張弾性率が4,000MPa以上であり、表面抵抗率が108 〜1014Ω/□の範囲にあることが好ましい。画像形成装置等において、像保持体から中間転写体にトナー像が転写されるとき、中間転写体は絶縁体的な働きをして形成された電荷が有効にトナーに働く一方、中間転写体へ転写されたトナーが持っている静電気は転写効率や画像に大きな影響を与えることがあり、中間転写体にわずかな導電性を保持させることができれば、記録紙等に転写する前にこの静電気は転写体を介してアースに逃げて、中間転写における静電気の影響はほとんどなくなる。
【0017】
その場合の表面抵抗率は、108 〜1014Ω/□の範囲であるのが好ましい。一般に中間転写体としての諸条件を満たすには、転写体として樹脂製のベルトを用いることが最適であり、このベルトに上記のような半導電性を確保するためには樹脂中に各種導電材料を添加するのが好ましい。
【0018】
導電材料としては、具体的には、カーボンブラック、アルミニウム、ニッケル、酸化錫、チタン酸カリウム等の無機化合物やポリアニリンやポリピロールなどに代表される導電性高分子を用いることができる。特に、抵抗制御や抵抗低下の観点からカーボンブラックを用いることが望ましく、特に酸化処理されたカーボンブラックを用いることがより望ましい。酸化処理カーボンブラックは、カーボンブラックを酸化処理することで、表面に酸素含有官能基(例えば、カルボキシル基、キノン基、ラクトン基、水酸基等)を付与して得ることができるものであり、この酸化処理は、高温雰囲気下で、空気と接触、反応させる空気酸化法、常温下で窒素酸化物やオゾン等と反応させる方法、及び高温下での空気酸化後、低温下でオゾン酸化する方法等により行うことができる。このようにして得られる酸化処理カーボンブラックは、一部に過剰な電流が流れ、繰返しの電圧印加による酸化の影響を受けにくく、さらに、その表面に付着する酸素含有官能基の効果で、ポリイミド中への分散性が高く、抵抗バラツキを小さくすることができるとともに、電界依存性も小さくなり、転写電圧による電界集中が起き難くなる。その結果、転写電圧による抵抗低下を防止し、電気抵抗の均一性を改善し、電界依存性が少なく、さらに環境による抵抗の変化の少ない、用紙走行部が白く抜けること等の画質欠陥の発生が抑制された高画質を得ることができる中間転写体となる。
【0019】
これら酸化処理カーボンブラックの含有量は、ポリイミド樹脂に対して10〜50重量%程度が好ましく、より好ましくは12〜30重量%である。この含有量が10重量%未満であると、電気抵抗の均一性が低下し、耐久使用時の表面抵抗率の低下が大きくなる場合があり、一方、50重量%を超えると、所望の抵抗値が得られ難く、また、成型物として脆くなるため好ましくない。
【0020】
本発明のシームレスベルトは、比較的短時間で化学イミド化ができ、さJISK7127に準じて測定した周方向の引張弾性率が4,000MPa以上であり、好ましくは6,000MPa以上である。周方向の引張弾性率が4,000MPaより低いと、タンデム式中間転写型画像形成装置に用いる際に色合わせが難しくなり、色ズレをおこすことがあり、ベルト自体の強度と合わせ一定の弾力性が求められている。上記のようにカーボンブラックを含有した場合、含有していない場合と比べ弾性が変化することがあり、中間転写体としての特性を確保するには適正な範囲の引張弾性率を有するものでなければならない。上記範囲にあれば、色ズレ防止にも有効であるとともに、最適範囲にある表面粗さおよび平均表面粗さなどのベルトの表面形態を長期間保持することが可能となる。
【0021】
なお、本発明のシームレスベルトは、上記の物性を備えていれば、何れの高分子を樹脂成分として用いてもよい。例えば、延伸配向させることにより弾性率を上げることも可能である。しかし、延伸配向させずに高弾性率を発現するために、芳香族ポリイミド樹脂を用いることが望ましい。ポリイミド樹脂は、通常、略等モルのテトラカルボン酸二無水物或いはその誘導体と、ジアミンとを溶媒中で重合反応させてポリアミド酸溶液として得られる。テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、下記の一般式(化1)で示されるものが挙げられる。
【0022】
【化1】
(一般式(1)中、Rは4価の有機基であり、芳香族、脂肪族、環状脂肪族、芳香族と脂肪族を組み合わせたもの、またはそれらの置換された基である。)
【0023】
テトラカルボン酸二無水物として具体的には、ピロメリット酸二無水物、ベンゾフェノン−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、ビフェニル−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、ビフェニル−2,3,3’4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルスルホン−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、オキシジフタル酸二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、m,(p)−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、4,4’−(2,2−ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物等が挙げられる。これらの酸無水物を複数併用して使用してもかまわない。特に、安価で高弾性率のポリイミドを作成するためには3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分として用いることが好ましい。
【0024】
一方、ジアミンの具体例としては、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、1,5−ジアミノナフタレン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、4,4’ジアミノフェニルプロパン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)−2,2−ジメチルプロパン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン等が挙げられる。これらのモノマーを複数併用し共重合体やブレンド物を作成して構わない。
【0025】
テトラカルボン酸二無水物とジアミンを重合反応させる際の溶媒としては、溶解性等の点より極性溶媒が好適に挙げられる。極性溶媒としては、N,N−ジアルキルアミド類が好ましく、具体的には、例えば、これの低分子量のものであるN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルトリアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ピリジン、テトラメチレンスルホン、ジメチルテトラメチレンスルホン等が挙げられる。これらは単数または複数併用することができる。
【0026】
次に、本発明のシームレスベルトの作製方法について述べる。
本発明のシームレスベルトは、少なくとも、溶媒にポリアミド酸が溶解した原料液を円筒状金型内面に展開する工程、前記溶媒を蒸発させる工程、及びポリアミド酸のイミド転化を行う工程を経ることで得ることができる。このとき、原料液に導電剤を分散させることで、半導電性のシームレスベルトを得ることができる。具体的には、
(1)導電剤を分散させたポリアミド酸溶液の製造方法については、溶媒中に導電剤を予め分散した分散液中に上記酸二無水物成分及びジアミン成分を溶解・重合する方法、導電剤を溶媒中に分散させた分散液とポリアミド酸溶液を混合する方法、ポリアミド酸溶液に導電剤を分散させる方法等が考えられ、適宜選択して導電剤を分散したポリアミド酸溶液を作製する。
(2)前記ポリアミド酸溶液を円筒状金型内面に供給する。この供給方法は、ディスペンサーによる方法、ダイスによる方法等適宜選択して行うことができる。
(3)このようにして供給したポリアミド酸溶液を、加熱しながら遠心成形する方法、弾丸状走行体を用いて成形する方法、回転成形する方法等適宜選択して均一な膜厚の被膜を形成する。
(4)続いて内周面に被膜を形成した金型ごと乾燥機中で加温を行ない、イミド転化まで昇温する方法、もしくはベルトとして形状を保持できるまで溶媒の除去を行った後、金型内面から剥離し金属製シリンダ外面に差し替えた後、該シリンダごと加熱してイミド転化を行う方法等が考えられる。
【0027】
また、本発明の特徴である表面形態を有するシームレスベルトは任意の方法で作製することができ、特に限定されるものではないが、下記にその例を示す。
円筒状金型内面をサンドブラストや研磨等のような任意の方法で表面粗さを1.0μm以下でAFMで見た1μm四方での平均表面粗さが2nm以上に荒らしたものの内面にワニスを塗布し、金型ごと乾燥機中で加温を行ない、イミド転化まで昇温する方法や、鏡面の円筒状金型内面にワニスを塗布し、金型ごと乾燥機中で加温を行ない、イミド転化まで昇温したのち得られた鏡面のシームレスベルトを#2,000以上のラッピングフィルムなどで研磨する方法等が考えられる。
【0028】
また、本発明のシームレスベルトの厚さは、Rzが2μm以下で、AFMで見た1μm四方での平均表面粗さが2nm以上であれば特に限定されるものではないが、20〜100μm程度が好ましく、特に好ましくは40〜85μmである。フィルム厚みが20μm未満であるとフィルム強度が弱く耐久での問題が生じる。一方、フィルムの厚みが厚くなるとフィルムの曲げ硬さが硬くなる。本発明のシームレスベルトを用いたこのような中間転写体は、弾性率が良好であるため、タンデム式画像形成装置に好適に用いることができる。タンデム式画像形成装置は、従来から知られている転写ドラム方式や中間転写方式のように、各色毎に潜像形成・現像・転写・除電・クリーニングを繰り返すことがなく、複数の像担持体が直列に配置したものであるため、格段に画像形成速度が向上するというメリットがある。この時、本発明の中間転写体を用いると、その弾性率及び曲げ硬さが良好であるため、良好な画像を得ることができる。また、ベルトの表面の凹凸で転写効率が良くなる。
【0029】
【実施例】
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。なお、実施例等における評価項目は下記のようにして測定を行った。ただし、これら各実施例は、本発明を制限するものではない。
【0030】
<評価方法>
(1)十点平均粗さ(Rz)
JIS B0601に準じて測定を行った。
(2)AFMで見た1μm四方での平均表面粗さ
Digital Instruments社 NanoscopeIIIa D3000を用い下記条件にて測定を行った。
・測定モード:タッピングモード
・プローブ:シリコン単結晶製
・測定視野:1μm
・解析ソフト:同社付属のVer.4.32rlを用い、測定視野中の平均表面粗さ(Ra)の解析を行った。
(3)弾性率
JIS K7172に準じて測定を行った。試験片は、JIS K6301(3号ダンベル)を用いた。
(4)表面抵抗
半導電性ベルトの24点の表面について、ハイレスタUP、MCP−HTP16(三菱化学社製、ブローブ:UR−100)にて印加電圧100V、10秒後、測定条件25℃、60%RHでの表面抵抗率を調べ、その表面抵抗率を常用対数値にて示した。
【0031】
<実施例1>
N−メチル−2−ピロリドン(NMP)中に、カーボンブラック(SPECIAL BLACK4、デグサ社製)を添加し、ボールミルで8時間攪拌してカーボンブラック分散NMP液を得た。このカーボンブラック分散NMP液に3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と、p−フェニレンジアミンを等モル数溶解し、窒素雰囲気下において室温で5時間攪拌しながら反応させた後、粘度調整を行い、カーボンブラックを分散したポリアミド酸溶液(固形分20重量%、23℃におけるB型粘度計による溶液粘度200Pa・s)を得た。このポリアミド酸溶液400gを、内面を荒らした円筒状金型(RA=0.1μm、AFMで見た1μm四方での平均表面粗さが4.5nm、内径300mm、長さ800mm)の内面にディスペンサーによりスパイラル状に供給した。次に、上記金型を1,500rpmで10分間回転させた後、130℃で20分間加熱した後、残存溶媒の除去、脱閉環水の除去、およびイミド転化の完結反応を行うために360℃まで昇温加熱した後、室温まで冷却した。得られたベルトの両端と中央部の不要部分を切断し、半導電性ベルトを2本得た。
これらのベルトをタンデム式中間転写型画像形成装置の中間転写ベルトとして搭載し画像形成を行ったところ、画像ムラもなく良好な画像が得られた。また、転写効率も良好であった。
【0032】
<比較例1>
鏡面仕上げの金型(Ra=0.05μm、AFMで見た1μm四方での平均表面粗さが1.7nm、内径300mm、長さ800mm)内面へのポリアミド酸溶液の供給量を330gにした以外は実施例1と同様の方法でシームレスベルトを作製した。これらのベルトをタンデム式中間転写型画像形成装置の中間転写ベルトとして搭載し画像形成を行ったところ、画像ムラもなく良好な画像が得られた。しかし、転写効率が悪くベルト上にトナーが残っていた。
【0033】
上記評価に用いたシームレスベルトの物性を表1に示す。
【表1】
【0034】
【発明の効果】
以上のように、本発明のシームレスベルトでは、表面粗さを最適化することで、小粒子化されたトナーに対しても凹部へのトナーの残留を防止することができるとともに、平均表面粗さを最適化することで、トナーの定着性を確保することができ転写効率の向上を図ることができる。従って、両方の効果が相俟って、さらに高品質の転写画像を得ることができる。
【0035】
特に、体積平均粒径が7μm以下といった小粒径化したトナーを使用した画像形成装置であっては、その効果は顕著であり、高品質の転写画像を得ることができる。また、タンデム式カラー画像形成装置の中間転写体としても好適に使用できる。
【0036】
また、このような物性に加え、導電剤としてカーボンブラックを含有し、ベルトの引張弾性率および表面抵抗率を所定の範囲内にすることで、適度な導電性を有し、画像ムラが生じにくくなる。
【0037】
このような物性は、樹脂成分としてポリイミド樹脂を含有することでより確実に実現することができる。
Claims (4)
- ベルトの十点平均高さ(Rz)が2μm以下で、原子間力顕微鏡(AFM)で見た1μm四方での平均表面粗さが2nm以上であることを特徴とするシームレスベルト。
- 導電剤としてカーボンブラックを含有し、JIS K7127に準じて測定した周方向の引張弾性率が4,000MPa以上であり、表面抵抗率が108 〜1014Ω/□の範囲にあることを特徴とする請求項1記載のシームレスベルト。
- 体積平均粒径が7μm以下のトナーを使用した画像形成装置に用いられる中間転写体として使用されるものであることを特徴とする請求項1または2に記載のシームレスベルト。
- 樹脂成分としてポリイミド樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のシームレスベルト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003029414A JP2004240176A (ja) | 2003-02-06 | 2003-02-06 | シームレスベルト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003029414A JP2004240176A (ja) | 2003-02-06 | 2003-02-06 | シームレスベルト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004240176A true JP2004240176A (ja) | 2004-08-26 |
Family
ID=32956598
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003029414A Pending JP2004240176A (ja) | 2003-02-06 | 2003-02-06 | シームレスベルト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004240176A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006071831A (ja) * | 2004-08-31 | 2006-03-16 | Fuji Xerox Co Ltd | 中間転写ベルト、及びそれを備える画像形成装置 |
WO2008084714A1 (ja) * | 2007-01-09 | 2008-07-17 | Konica Minolta Business Technologies, Inc. | 中間転写体、それを用いた画像形成方法及び画像形成装置 |
JP2010002629A (ja) * | 2008-06-19 | 2010-01-07 | Gunze Ltd | 画像形成装置に用いられる多層弾性ベルト |
CN101573666B (zh) * | 2007-01-09 | 2011-06-29 | 柯尼卡美能达商用科技株式会社 | 中间转印体、使用其的图像形成方法以及图像形成装置 |
US9195176B2 (en) | 2013-12-25 | 2015-11-24 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus |
JP2018025832A (ja) * | 2017-11-17 | 2018-02-15 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置 |
-
2003
- 2003-02-06 JP JP2003029414A patent/JP2004240176A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006071831A (ja) * | 2004-08-31 | 2006-03-16 | Fuji Xerox Co Ltd | 中間転写ベルト、及びそれを備える画像形成装置 |
JP4569226B2 (ja) * | 2004-08-31 | 2010-10-27 | 富士ゼロックス株式会社 | 中間転写ベルト、及びそれを備える画像形成装置 |
WO2008084714A1 (ja) * | 2007-01-09 | 2008-07-17 | Konica Minolta Business Technologies, Inc. | 中間転写体、それを用いた画像形成方法及び画像形成装置 |
CN101573666B (zh) * | 2007-01-09 | 2011-06-29 | 柯尼卡美能达商用科技株式会社 | 中间转印体、使用其的图像形成方法以及图像形成装置 |
JP5131199B2 (ja) * | 2007-01-09 | 2013-01-30 | コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 | 中間転写体、それを用いた画像形成方法及び画像形成装置 |
US8426090B2 (en) | 2007-01-09 | 2013-04-23 | Konica Minolta Business Technologies, Inc. | Intermediate transfer member comprising an inorganic layer, and image forming method and image forming apparatus employing thereof |
US8802336B2 (en) | 2007-01-09 | 2014-08-12 | Konica Minolta Business Technologies, Inc. | Intermediate transfer member comprising an inorganic layer, and image forming method and image forming apparatus employing thereof |
JP2010002629A (ja) * | 2008-06-19 | 2010-01-07 | Gunze Ltd | 画像形成装置に用いられる多層弾性ベルト |
US9195176B2 (en) | 2013-12-25 | 2015-11-24 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus |
JP2018025832A (ja) * | 2017-11-17 | 2018-02-15 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9052654B2 (en) | Polyamic acid composition, polyimide endless belt, and image forming apparatus | |
JP2001324880A (ja) | 中間転写体、及び画像形成装置 | |
JP2009237157A (ja) | ポリアミック酸組成物、ポリイミド無端ベルト及びその製造方法、画像形成装置 | |
CN107515518B (zh) | 环带、图像形成装置和环带单元 | |
JP5446655B2 (ja) | ポリイミド系高分子組成物、ポリイミド無端ベルト、ポリイミド無端ベルトの製造方法、ベルトユニットおよび画像形成装置 | |
JP2014122350A (ja) | 半導電性ポリイミド樹脂ベルト及び半導電性ポリイミド樹脂ベルトの製造方法 | |
JP2006016592A (ja) | ポリアミック酸組成物、ポリイミド無端ベルト及びその製造方法、画像形成装置 | |
JP2009025625A (ja) | 電子写真用シームレスベルト、中間転写ベルト並びにそれを用いた画像形成装置及びフルカラー画像形成装置 | |
JP2008262051A (ja) | 導電性ロール、クリーニングロール、クリーニングユニット、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 | |
JP2004240176A (ja) | シームレスベルト | |
JP4477219B2 (ja) | 中間転写体の製造方法、中間転写体、及び画像形成装置 | |
JP2002341673A (ja) | 半導電性ベルト | |
JP2006047714A (ja) | 中間転写体とその製造方法及び成膜液組成物、この中間転写体を用いた画像形成装置 | |
JP5121426B2 (ja) | 半導電性共重合ポリイミドベルト、その製造方法及び中間転写ベルト | |
JP2008009248A (ja) | 電子写真用シームレスベルトの塗工液の製造方法及び中間転写ベルト | |
JP2001022189A (ja) | 半導電性ベルト | |
JP2010066430A (ja) | 中間転写体及び画像形成装置 | |
US20190369527A1 (en) | Intermediate transfer belt and image-forming apparatus | |
JP2004062169A (ja) | シームレスベルト及びその製造方法 | |
JP2004287009A (ja) | シームレスベルト | |
JP5958369B2 (ja) | ポリイミド前駆体組成物、ポリイミド前駆体組成物の製造方法、転写ベルト、転写ベルトの製造方法、転写ベルトユニット、及び画像形成装置 | |
JP2018146635A (ja) | 電子写真装置用無端ベルト、画像形成装置、及び、無端ベルトユニット | |
JP2002148951A (ja) | 中間転写体、画像形成装置、及び中間転写体の製造方法 | |
JP4854011B2 (ja) | 半導電性ベルト及び画像形成装置 | |
JP5910223B2 (ja) | ポリアミック酸組成物、無端ベルト及びその製造方法、画像形成装置 |