JP2009237157A - ポリアミック酸組成物、ポリイミド無端ベルト及びその製造方法、画像形成装置 - Google Patents

ポリアミック酸組成物、ポリイミド無端ベルト及びその製造方法、画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】抵抗が安定し、リブを設置したときに発生するベルト端部の破壊を低減するポリイミド無端ベルト及びその製造方法。
【解決手段】酸性カーボンブラックが、下記一般式(1)に示す分子末端にアミノ基をもつポリアミック酸及び溶媒を含む溶液中に分散されてなることを特徴とするポリアミック酸組成物、該ポリアミック酸組成物を円筒状基材に塗布して加熱処理して、ポリアミック酸をイミド転化する工程を含むポリイミド無端ベルトの製造方法、該製造方法で製造されるポリイミド無端ベルト、該ポリイミド無端ベルトを具備する画像形成装置。
Figure 2009237157

一般式(1)中、Rは4価の有機基を、Rは2価の有機基を、mは1以上の整数を表す。
【選択図】なし

Description

本実施形態は、ポリアミック酸組成物、ポリイミド無端ベルト及びその製造方法、画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた画像形成装置は、無機又は有機材料を含む感光体である像保持体上に電荷を形成して帯電させ、画像信号を変調したレーザー光等で静電潜像を形成した後、帯電したトナーで前記静電濳像を現像して可視化したトナー像とする。そして、上記トナー像を中間転写体を介して、あるいは直接記録紙等の記録媒体に静電的に転写することにより所要の再生画像を得る。
中間転写体方式を採用した画像形成装置に用いられる材料としては、ポリカーボネート樹脂(例えば、特許文献1参照)、ポリフッ化ビニリデン(例えば、特許文献2及び3参照)、ポリアルキレンフタレート(例えば、特許文献4参照)、PC(ポリカーボネート)/PAT(ポリアルキレンテレフタレート)のブレンド材料(例えば、特許文献5参照)、ETFE(エチレンテトラフロロエチレン共重合体)/PC,ETFE/PAT,PC/PATのブレンド材料(例えば、特許文献6参照)等を主な成分とした無端ベルトを用いる提案がなされている。
その他のベルト材料としては、特ポリエステル等の織布と弾性部材を積層してなる補強材入り弾性ベルトが提案されている(例えば、特許文献7及び8参照)。
また、直接記録紙等の記録媒体に静電的に転写する画像形成装置においては、各色毎の現像器を備えた複数の感光体を配置したタンデム式カラー画像形成装置などを中心として、転写材を無端ベルトに吸着させ搬送させる転写搬送ベルト方式が提案され、既に実用化されている。
一方、強度不足や変形、耐久性を改善した中間転写ベルトや転写搬送ベルト等に用い得るベルトとして、ポリイミド樹脂にフィラーを分散してなる転写ベルトが提案されている(例えば、特許文献9〜11参照)。ポリイミド樹脂製の無端ベルトは、その機械強度の強さや高弾性率、耐クリープ性などから、転写ベルトとしては、他の材料に比べて極めて優れた特性を有しているといえる。
一方、酸高分子末端をナイロン塩型に変性することせることが提案されている(例えば、特許文献12及び13参照)。また、ポリアミック酸の低分子量体を用いることでカーボンブラックの分散性を向上させることが提案されている(例えば、特許文献14参照)。
特開平6−095521号公報 特開平5−200904号公報 特開平6−228335号公報 特開平6−149081号公報 特開平6−149083号公報 特開平6−149079号公報 特開平9−305038号公報 特開平10−240020号公報 特開平5−77252号公報 特開平10−63115号公報 特開2001−34076号公報 特開2005−247987号公報 特開2005−247988号公報 特開2002−308995号公報
しかしながら、前記ポリイミド樹脂中にカーボンブラックなどの導電粉を添加・分散して導電性を付与したベルトは、導電粉の分散状態により初期の抵抗特性や長期間に渡る動作後の抵抗特性が大きく変化する問題点がある。前記特許文献12〜14は、かかる問題に対して解決を試みたものであるが、何れの提案を適用しても、1000PV(1000枚プリント)まで短期的な動作安定性は確保できるものの、動作が1000PVを越えた場合に、抵抗値の低下を引き起こし、印字画質が低下する。
さらに、従前のポリイミド無端ベルトの一端部または両端部に蛇行防止を目的にリブ部を形成した場合、ベルト駆動の際にリブ部接合部にせん断応力を発生せしめ、ベルト端部の破壊を引き起こしやすい。
本発明の目的は、上記課題を鑑みなされたのであり、抵抗が安定するポリイミド無端ベルト及びその製造方法を提供する。また、該ポリイミド無端ベルトを具備し、ベルトの破損が少なく安定した画質が得られる画像形成装置、前記ポリイミド無端ベルトを製造する際に用いる、pH7未満のカーボンブラックが良好に分散されたポリアミック酸組成物を提供することを目的とする。
前記課題は、以下の本発明により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、pH7未満のカーボンブラックが、下記一般式(1)に示す分子末端にアミノ基をもつポリアミック酸及び溶媒を含む溶液中に分散されてなることを特徴とするポリアミック酸組成物である。
Figure 2009237157
(一般式(1)中、Rは4価の有機基を表す。Rは2価の有機基を表す。mは1以上の整数を表す。)
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のポリアミック酸組成物を円筒状基材の表面に塗布する工程と、該円筒状金型上に塗布されたポリアミック酸組成物を加熱処理して、ポリアミック酸組成物に含まれるポリアミック酸をイミド転化する工程と、を有することを特徴とするポリイミド無端ベルトの製造方法である。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の製造方法により製造されたことを特徴とするポリイミド無端ベルトである。
請求項4に係る発明は、前記ポリイミド無端ベルトから切り出した10片の試料を、MIT試験機により引張り荷重1.0kg、屈折角度135°の条件で測定したときの試験片が破断するまでの往復折り曲げ回数(耐折回数)Nから下記式(A)により算出される耐折れ強さFEの平均値FEavと、前記10片の試料の平均膜厚d(μm)とが、下記式(B)の関係を満たすことを特徴とする請求項3に記載のポリイミド無端ベルトである。
FE=log10N 式(A)
FEav=ad+b 式(B)
(式(B)中、dは10片の試料の平均膜厚(μm)を表す。aは−0.03667以上、−0.03650以下の数値を表す。bは6.78以上の数値を表す。但し、dは50以上150以下とする。)
請求項5に係る発明は、前記ポリイミド無端ベルトに含まれるポリイミド樹脂100質量部に対する前記pH7未満のカーボンブラックの配合量C(質量部)と、25℃におけるポリイミド無端ベルトの外周面の表面抵抗率ρs(LogΩ/□)とが、下記式(C)の関係を満たすことを特徴とする請求項3に記載のポリイミド無端ベルトである。
ρs=pC+q 式(C)
(式(C)中、pは−0.48以上−0.42以下の数値を表す。qは25以上33以下の数値を表す。但し、ρsは8以上14以下、Cは20以上40以下とする。)
請求項6に係る発明は、請求項3に記載のポリイミド無端ベルトを具備することを特徴とする画像形成装置である。
請求項7に係る発明は、前記ポリイミド無端ベルトを、中間転写ベルト、転写ベルト、搬送ベルト及び定着ベルトからなる群から選択される少なくとも1つとして、具備することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置である。
請求項1に記載の発明によれば、pH7未満のカーボンブラックが良好に分散されたポリアミック酸組成物を提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、抵抗が安定し、リブを設置したときに発生するベルト端部の破壊を低減するポリイミド無端ベルトを製造することができる。
請求項3に記載の発明によれば、抵抗が安定し、リブを設置したときに発生するベルト端部の破壊を低減するポリイミド無端ベルトを提供することができる。
請求項4に記載の発明によれば、より抵抗が安定する。
請求項5に記載の発明によれば、リブを設置したときに発生するベルト端部の破壊をより低減する。
請求項6に記載の発明によれば、ベルトの破損が少なく安定した画質が得られる画像形成装置を提供することができる。
請求項7に記載の発明によれば、ベルトの破損が少なく安定した画質が得られる画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
<ポリアミック酸組成物>
本実施形態のポリアミック酸組成物は、pH7未満のカーボンブラック(以下、「酸性カーボンブラック」という場合がある。)が、下記一般式(1)に示す分子末端にアミノ基をもつポリアミック酸(以下、「特定ポリアミック酸」という場合がある。)及び溶媒を含む溶液中に分散されてなることを特徴とする。下記一般式(1)に示す分子末端にアミノ基をもつポリアミック酸は分子末端がアミノ基であるため、特に酸性カーボンブラックを良好に分散することができる。
Figure 2009237157
一般式(1)中、Rは4価の有機基を表す。Rは2価の有機基を表す。mは1以上の整数(好ましくは1以上1000以下の整数)を表す。
(ポリアミック酸)
先ず、特定ポリアミック酸について説明する。
前記一般式(1)において、Rは4価の有機基を表す。該4価の有機基としては、下記構造を有するテトラカルボン酸化合物より4つのカルボキシル基を除した残基構造が好ましく挙げられる。
Figure 2009237157
前記テトラカルボン酸化合物より4つのカルボキシル基を除した残基構造を有する基としては、下記構造を有する基がより好ましい。
Figure 2009237157
前記一般式(1)において、Rは2価の有機基を表す。該2価の有機基としては、ジアミン酸化合物より2つのアミノ基を除した残基構造を有する基が挙げられ、下記構造を有する基が好ましく挙げられる。
Figure 2009237157
特定ポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを、ジアミン化合物を過剰にして、有機極性溶媒中で重合反応させて得られる。かかる反応においてジアミン化合物に対するテトラカルボン酸二無水物のモル比(テトラカルボン酸二無水物のモル量/ジアミン化合物のモル量)は、0.50以上0.99以下の範囲が好ましく、より好ましくは0.80以上0.985以下の範囲である。前記モル比が0.50未満である場合、樹脂の分子量が小さくなり、ポリイミド無端ベルトとしたときの力学性能が低くなル場合があり、0.99を越えると、酸性カーボンブラックその相互作用が小さくなる場合がある。
[テトラカルボン酸二無水物]
特定ポリアミック酸の製造に用いられ得るテトラカルボン酸二無水物としては、特に制限はなく、芳香族系、脂肪族系いずれの化合物も使用してもよい。
芳香族系のテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物等を挙げられる。
脂肪族のテトラカルボン酸二無水物としては、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物等の脂肪族又は脂環式テトラカルボン酸二無水物;1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン等の芳香環を有する脂肪族テトラカルボン酸二無水物等を挙げられる。
前記テトラカルボン酸二無水物としては、芳香族系のテトラカルボン酸二無水物が好ましく、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物がより好ましい。
これらのテトラカルボン酸二無水物は、単独で使用しても、2種以上組み合わせて使用してもよい。
[ジアミン化合物]
特定ポリアミック酸の製造に用いられ得るジアミン化合物は、分子構造中に2つのアミノ基を有するジアミン化合物であれば特に限定されない。
前記ジアミン化合物は、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、1,5−ジアミノナフタレン、3,3−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,5−ジアミノ−3’−トリフルオロメチルベンズアニリド、3,5−ジアミノ−4’−トリフルオロメチルベンズアニリド、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,7−ジアミノフルオレン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)−ビフェニル、1,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル等の芳香族ジアミン;ジアミノテトラフェニルチオフェン等の芳香環に結合された2個のアミノ基と当該アミノ基の窒素原子以外のヘテロ原子を有する芳香族ジアミン;1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソフォロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6,2,1,02.7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)等の脂肪族ジアミン及び脂環式ジアミン等を挙げられる。
ジアミン化合物としては、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、が好ましい。これらのジアミン化合物は単独で使用しても、2種以上組み合わせて使用してもよい。
[テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との組み合わせ]
特定ポリアミック酸としては、好ましくは、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族系ジアミンと含むものが好ましい。
[溶媒]
特定ポリアミック酸を重合する際に使用される溶媒としては、有機極性溶媒が挙げられ、具体的には、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒;N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒;N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒;フェノール、o−、m−、又はp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒;メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール系溶媒;ブチルセロソルブ等のセロソルブ系;及びヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどを挙げることができる。特定ポリアミック酸の重合には、前記有機極性溶媒を単独又は混合して使用するのが好ましいが、更にキシレン、トルエンの如き芳香族炭化水素を使用してもよい。特定ポリアミック酸を重合する際に使用される溶媒は、ポリアミック酸を溶解するものであれば特に限定されない。
特定ポリアミック酸を重合する際の固形分濃度は、特に規定されるものではないが、5質量%以上50質量%以下が好ましく、10質量%以上30質量%以下がより好ましい。
特定ポリアミック酸を重合する際の重合温度としては、0℃以上80℃以下の範囲が好ましい。
(酸性カーボンブラック)
酸性カーボンブラックは、カーボンブラックを酸化処理することで、表面にカルボキシル基、キノン基、ラクトン基、水酸基等を付与して製造される。この酸化処理は、高温(例えば、300℃以上800℃以下)雰囲気下で、空気と接触され、反応させる空気酸化法、常温(例えば25℃、以下同様)下で窒素酸化物やオゾンと反応させる方法、及び高温(例えば300℃以上800℃以下)下での空気酸化後、低い温度(例えば20℃以上200℃以下)下でオゾン酸化する方法などにより行われる。
具体的には、酸性カーボンブラックは、例えばコンタクト法により製造される。このコンタクト法としては、チャネル法、ガスブラック法等が挙げられる。また、酸性カーボンブラックは、ガス又はオイルを原料とするファーネスブラック法により製造され得る。更に必要に応じて、これらの処理を施した後、硝酸などで液相酸化処理を行ってもよい。
なお、酸性カーボンブラックは、コンタクト法で製造され得るが、密閉式のファーネス法によって製造するのが一般的である。ファーネス法では通常高pH・低揮発分のカーボンブラックしか製造されないが、これに上述の液相酸処理を施してpHを調整してもよい。このためファーネス法による製造により得られるカーボンブラックで、後工程処理によりpHが7未満となるように調節されたカーボンブラックも、適用し得る。
酸性カーボンブラックのpH値は7未満であるが、pH4.4以下が好ましく、pH4.0以下がより好ましい。
ここで、酸性カーボンブラックのpHは、カーボンブラックの水性懸濁液を調整し、ガラス電極で測定することで求められる。また、酸性カーボンブラックのpHは、酸化処理工程での処理温度、処理時間等の条件によって、調整される。
酸性カーボンブラックは、例えば、その揮発成分の含有量が1質量%以上25質量%以下が好ましく、より好ましくは2質量%以上20質量%以下、更に好ましくは3.5%以上15%以下である。
酸性カーボンブラックとして、具体的には、例えば、デグサ社製の「プリンテックス150T」(pH4.5、揮発分10.0%)、同「スペシャルブラック350」(pH3.5、揮発分2.2%)、同「スペシャルブラック100」(pH3.3、揮発分2.2%)、同「スペシャルブラック250」(pH3.1、揮発分2.0%)、同「スペシャルブラック5」(pH3.0、揮発分15.0%)、同「スペシャルブラック4」(pH3.0、揮発分14.0%)、同「スペシャルブラック4A」(pH3.0、揮発分14.0%)、同「スペシャルブラック550」(pH2.8、揮発分2.5%)、同「スペシャルブラック6」(pH2.5、揮発分18.0%)、同「カラーブラックFW200」(pH2.5、揮発分20.0%)、同「カラーブラックFW2」(pH2.5、揮発分16.5%)、同「カラーブラックFW2V」(pH2.5、揮発分16.5%)、キャボット社製「MONARCH1000」(pH2.5、揮発分9.5%)、キャボット社製「MONARCH1300」(pH2.5、揮発分9.5%)、キャボット社製「MONARCH1400」(pH2.5、揮発分9.0%)、同「MOGUL−L」(pH2.5、揮発分5.0%)、同「REGAL400R」(pH4.0、揮発分3.5%)等が挙げられる。
特定カーボンブラックの含有量は、ポリアミック酸組成物中、ポリアミック酸100質量部に対して、20質量部以上40質量部以下であることが好ましく、25質量部以上35質量部以下であることがより好ましい。
ポリアミック酸組成物を調製する際に、特定カーボンブラックを分散するために使用する分散剤としては、低分子量でも高分子量でもよく、カチオン系、アニオン系、非イオン系から選ばれるいずれの種類の分散剤を使用してもよい。分散剤として非イオン系高分子を使用することが好ましい。
−非イオン系高分子−
非イオン系高分子としては、ポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)、ポリ(N,N’−ジエチルアクリルアジド)、ポリ(N−ビニルホルムアミド)、ポリ(N−ビニルアセトアミド)、ポリ(N−ビニルフタルアミド)、ポリ(N−ビニルコハク酸アミド)、ポリ(N−ビニル尿素)、ポリ(N−ビニルピペリドン)、ポリ(N−ビニルカプロラクタム)、ポリ(N−ビニルオキサゾリン)等が挙げられ、単独又は複数の非イオン系高分子を添加してもよい。本実施形態においては、カーボンブラックの分散性がより高まることから、ポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)を含むことが好ましい。
特定ポリアミック酸組成物中の非イオン系高分子の配合量は、ポリアミック酸100質量部に対して、0.2質量部以上3質量部以下であることが好ましい。
以下、上記ポリイミド樹脂の前駆体としてのポリアミック酸組成物を用いたポリイミド樹脂層の形成方法の一例について詳細に説明する。
まず、例えば、上記ポリアミック酸組成物を次のようにして調整する。まず、テトラカルボン酸二無水物成分とジアミン成分を有機溶媒中で重合反応させて得られたポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミック酸溶液を製造する。かかるポリアミック酸溶液は、メタノールなどの貧溶媒中に添加して一旦ポリアミック酸を析出させ再沈殿精製する。析出したポリアミック酸ろ別した後、γ−ブチロラクトンなどの溶媒に再溶解させ、ポリアミック酸溶液を得てもよい。
次に、この溶液に、カーボンブラックなどの導電剤をポリアミック酸樹脂の乾燥質量100質量部に対して合計20質量部以上50質量部以下含有せしめる。
特定カーボンブラックを分散させ、その凝集体を壊砕する方法としては、ミキサーや攪拌子による攪拌、平行ロール、超音波分散などの物理的手法、さらには分散剤の導入などの化学的手法が例示されるが、これらに限定されるものではない。
(ポリアミック酸組成物の固形分濃度)
ポリアミック酸組成物の固形分濃度は特に規定されるものではないが、ポリイミド無端ベルト製造時の塗工プロセスのしやすさより、適当な粘度を発現する範囲が選択される。塗工上最適な粘度範囲としては、一般に1Pa・s以上100Pa・s以下が望ましく、その粘度となる固形分濃度としては、塗工溶媒(例えば有機極性溶媒)100質量部に対して10質量%以上40質量%以下が望ましい。尚、前記粘度はE型粘度計で測定したものであり、測定方法は以下の通りである。
東機産業社製E型回転粘度計TV−20Hを使用して、標準ローター(1°34“×R24)にて測定した。
測定温度:25℃
回転数:0.5rpm(100Pa・s以上)、1rpm(100Pa・s未満)
また、特定ポリアミック酸は、そのポリアミック酸組成物中の固形分濃度が、ベルト材料として所望の厚みを得る観点から10質量%以上であることが好ましい。この固形分濃度として望ましくは、15質量%以上であり、その上限は50質量%である。
<ポリイミド無端ベルト及びその製造方法>
既述の本実施形態のポリアミック酸組成物を円筒状基材表面に塗布する工程と、該円筒状金型上に塗布されたポリアミック酸組成物を加熱処理して、ポリアミック酸組成物に含まれるポリアミック酸をイミド転化する工程と、を経ることにより得られる。例えば、本実施形態のポリアミック酸組成物を円筒状金型上に塗布した後、乾燥処理及び焼成処理を施して作製したポリイミド無端ベルト基材の片面を塩基性水溶液・酸性にて処理することで製造される。
次に、本実施形態のポリイミド無端ベルトの製造方法の一例を具体的に示す。
先ず、本実施形態のポリアミック酸組成物を円筒状基材の表面に塗布する。円筒状基材としては、円筒形金型が好ましく、金型の代わりに、樹脂製、ガラス製、セラミック製など、従来既知の様々な素材の成形型が、本実施形態に係る基材として良好に動作し得る。
また、基材の表面にガラスコートやセラミックコートなどを設けること、また、シリコーン系やフッ素系の剥離剤を使用することも適宜選択されうる。
更に、円筒状基材に対するクリアランス調整がなされた膜厚制御用基材を、円筒状基材に通し平行移動させることで、余分な溶液を排除し円筒状基材の溶液の厚みを均一にする。円筒状基材上への溶液塗布の段階で、溶液の均一な厚み制御がなされていれば、特に膜厚制御用基材を用いなくてもよい。
円筒状基材の表面とは、円筒型の基材の内面/外面のいずれも使用しえる。基材内面に塗工を行うと、成形されるポリイミド無端ベルトの機能面であるベルト外面が、基材面に接触するため、基材からの汚染が生じ、ポリイミド無端ベルトの特性が劣化することがある。一方、基材外面に塗布を行うと、成形されるポリイミド無端ベルトの機能面であるベルト外面に対する金型からの汚染は防止できるものの乾燥・焼成工程において雰囲気相に接触した状態で成形される。そのため、導電性高分子の酸化劣化、ドーパントの揮発などが生じることがある。そのため、円筒状基材の塗布面に対応した適当な工程条件を個別に講じる必要がある。
(塗布溶剤)
ポリアミック酸組成物を円筒状基材の表面に塗布するときに用いる塗布溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、フェノール、o−、m−、又はp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール系溶媒、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどを挙げることができ、これらを単独又は混合物として用いるのが好ましいが、更にはキシレン、トルエンの如き芳香族炭化水素も使用可能である。溶媒は、ポリアミック酸及びポリアミック酸−ポリイミド共重合体を溶解するものであれば特に限定されない。
塗布溶媒は、既述のポリアミック酸合成時から使用しても、ポリアミック酸重合後に所定の溶媒に置換してもよい。溶媒の置換には、ポリアミック酸溶液に所定量の溶剤を添加して希釈する方法、ポリマーを再沈殿した後に所定溶媒中に再溶解させる方法、溶剤を徐々に留去しながら所定溶媒を添加して組成を調整する方法のいずれかでもよい。
次に、ポリアミック酸組成物を塗布した円筒状基材を、加熱環境に置き、含有溶媒の20質量%以上好ましくは60質量%以上を揮発させるための乾燥を行う。この際、溶媒は膜中に残留していても構わず、塗膜表面が乾燥し、傾けても流動しない状態であれば問題ない。乾燥温度は、50〜200℃の温度範囲で乾燥を行うことが好ましい。
乾燥終了後、ポリアミック酸組成物をイミド転化させる。イミド転化は、ポリアミック酸組成物を塗布した円筒状基材を所定温度で加熱し、イミド転化反応を十分に進行させることが好ましい。この際の加熱温度は、例えば、60℃以上200℃以下とされ、望ましくは100℃以上170℃以下とされるが、原料のテトラカルボン酸二無水物及びジアミンの種類、によって、それぞれ異なり、イミド化が完結する温度に設定しなければならない。イミド化が不充分であると、機械的特性及び電気的特性に劣るものとなる場合がある。
一方、イミド転化として、以下の化学的イミド化してもよい。化学的イミド化の方法は、ポリアミック酸組成物中に脱水剤及び/又は触媒を添加し化学的にイミド化反応を進行させる。脱水剤は、1価カルボン酸無水物であれば特に限定はされない。例えば、無水酢酸、プロピオン酸無水物、トリフルオロ酢酸無水物、ブタン酸無水物及びシュウ酸無水物などの酸無水物から選ばれる1種類又は2種類以上を用いてもよい脱水剤の使用量は、ポリアミック酸の繰り返し単位1モルに対して0.01モル以上2モル以下とするのが好ましい。
触媒としては、例えばピリジン、ピコリン、コリジン、ルチジン、キノリン、イソキノリン、トリエチルアミンなどの3級アミンから選ばれる1種類又は2種類以上を用いてもよいが、これらに限定されるものではない。触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して0.01モル以上2モル以下とするのが好ましい。
この化学的イミド化反応は、ポリアミック酸溶液中に脱水剤及び/又は触媒を添加し必要に応じて加熱することにより行われる。脱水閉環の反応温度は、通常0℃以上180℃以下、望ましくは60℃以上150℃以下とされる。
部分的にイミド化されていれば、特に制限はないが、イミド化された構造と未反応のアミック酸構造との組成比は、0/100(モル/モル)乃至80/20(モル/モル)であることが好ましい。イミド基とアミック酸基との組成比が、80/20(モル/モル)を超えると、ポリアミック酸−ポリイミド共重合体が不溶化する可能性がある。
ポリアミック酸に、作用させた脱水剤及び/又は触媒は除去しなくとも良いが、以下の方法で除去しても良い。作用させた脱水剤及び/又は触媒を除去する方法としては、減圧加熱、又は再沈殿法を用い得る。減圧加熱は、真空下80℃以上120℃以下の温度で行われ、触媒として使用される3級アミン、未反応の脱水剤及び加水分解されたカルボン酸を留去する。また、再沈殿法は、触媒、未反応の脱水剤及び加水分解されたカルボン酸を溶解させ、ポリアミック酸−ポリイミド共重合体は溶解させない貧溶媒を用い、この貧溶媒の大過剰中に、反応液を加えることによって行われる。貧溶剤としては、特に制限はなく、水や、メタノール、エタノールなどのアルコール系溶剤、アセトンやメチルエチルケトンの如きケトン系溶剤、ヘキサンなどの如き炭化水素系溶剤、などが使用され得る。析出するポリアミック酸−ポリイミド共重合体は、ろ別・乾燥後、再度γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン等の溶剤に溶解させる。
イミド転化では、ポリアミック酸の脱水閉環反応のため、ポリアミック酸からポリイミドへの転化が起こる。その結果、反応により脱離した水分量相当の重量減少が発生し、ポリイミド無端ベルト中の、ポリイミド樹脂成分に対する導電性高分子含有率が、ポリアミック酸樹脂成分に対する導電性高分子含有率に比べて増加する。
その後、金型(基材)から樹脂を取り外し、目的のポリイミド無端ベルトを得ることができる。
以上、本実施形態のポリイミド無端ベルトの製造方法について説明したが、本実施形態はこれらの実施の態様のみに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づき、種々なる改良、変更、修正を加えた態様で実施しうるものである。尚、金型から取り外さずにロールとして用いることもできる。
本実施形態のポリイミド無端ベルトは、ポリイミド無端ベルトから切り出した10片の試料を、MIT試験機により引張り荷重1.0kg、屈折角度135°の条件で測定したときの試験片が破断するまでの往復折り曲げ回数(耐折回数)Nから下記式(A)により算出される耐折れ強さFEの平均値FEavと、前記10片の試料の平均膜厚d(μm)とが、下記式(B)の関係を満たすことが好ましい。式(B)の関係を満たすことは、特定カーボンブラックが良好に分散していることを示し、結果として抵抗が安定することを示す。
FE=log10N 式(A)
FEav=ad+b 式(B)
ここで、式(B)中、dは10片の試料の平均膜厚(μm)を表す。aは−0.03667以上−0.03650以下の数値を表す。bは6.78以上の数値を表す。但し、dは50以上150以下とする。
前記耐折回数は以下のように行った。
測定するポリイミド無端ベルトから150mm×15mmの試験片を10片採取する。このとき、ベルトの膜厚について、塗布条件を様々制御して、50μm〜150μmになるように調整する。採取した10片の試験片をJIS−C5016(1994年)に準じて、ポリイミド成型体より切り出して、15.0mm幅のフィルム状試料片にして、引張り荷重1.0kg、屈折角度135°の条件で試験片に対して、往復折り曲げ試験を行った。試験片が、破断するまでの往復折り曲げ回数(耐折回数)Nを測定した。
各10片の試料について上記測定を行い、得られた往復折り曲げ回数(耐折回数)Nを求め、前記式(A)に従い、FEを求める。更に、10片の試料のFEの平均を計算し、FEavとする。FEavが前記式(B)の関係を満たすか確認する。
また、ベルトの膜厚は、サンコー電子社製渦電流式膜厚計CTR−1500Eを用い、各試料ついて5回測定を行い、その平均値がベルトの膜厚である。
また、本実施形態のポリイミド無端ベルトは、ポリイミド無端ベルトに含まれるポリイミド樹脂100質量部に対する前記pH7未満のカーボンブラックの配合量C(質量部)と、25℃におけるポリイミド無端ベルトの外周面の表面抵抗率ρs(LogΩ/□)とが、下記式(C)の関係を満たすことが好ましい。下記式(C)の関係を満たすことは特定カーボンブラックが凝集していないことを示し、結果としてリブを設置したときに発生するベルト端部の破壊を低減する。
ρs=pC+q 式(C)
式(C)中、pは−0.48以上−0.42以下の数値を表す。qは25以上33以下の数値を表す。但し、ρsは8以上14以下、Cは20以上40以下とする。
尚、ポリイミド無端ベルトの外周面の表面抵抗率ρsは以下のようにして測定した。
測定するポリイミド無端ベルトを図1に示す円形電極(三菱油化(株)製ハイレスターIPのURプローブ:円柱状電極部の外径Φ16mm、リング状電極部の内径Φ30mm、外径Φ40mm)を用い、JIS K6911(1995)に従って測定した。具体的には、22℃/55%RH環境下、電圧100Vを印加し、10秒後における電流を測定
し、表面抵抗率(ρs)の常用対数値を算出した。図1は、円形電極の例を示す概略平面図(a)及び概略断面図(b)である。
表面抵抗率の測定方法の詳細は、以下の通りである。図1に示すように、表面抵抗率の測定に用いる円形電極は、第一電圧印加電極Aと板状絶縁体Bとを備える。第一電圧印加電極Aは、円柱状電極部Cと、該円柱状電極部Cの外径よりも大きい内径を有し、且つ円柱状電極部Cを囲む円筒状のリング状電極部Dとを備える。第一電圧印加電極Aにおける円柱状電極部C及びリング状電極部Dと板状絶縁体Bとの間に測定試料であるポリイミド無端ベルトTを挟持し、第一電圧印加電極Aにおける円柱状電極部Cとリング状電極部Dとの間に電圧V(V)を印可したときに流れる電流I(A)を測定し、下記式により表面抵抗率ρs(LogΩ/□)を求める。
式:ρs=π×(D+d)/(D−d)×(V/I)
ここで、上記式中、d(cm)は円柱状電極部Cの外径を示す。D(cm)はリング状電極部Dの内径を示す。
<画像形成装置>
本実施形態の画像形成装置は、無端ベルトを1本以上搭載し、前記1本以上の無端ベルトのうちの少なくとも1本が、既述の本実施形態のポリイミド無端ベルトである。なお、本実施形態無端ベルトは、電子写真複写機、レーザービームプリンター、ファクシミリ、これらの複合装置といった電子写真方式の画像形成装置における中間転写ベルト、転写搬送ベルト、搬送ベルト、定着ベルトなど種々の用途に供することが可能である。
無端ベルトとしては、画像形成時に無端ベルトの外周面が記録媒体に対して接触と剥離とを繰り返すものであれば特に限定されないが、例えば、中間転写ベルト、転写搬送ベルト、定着ベルトなどが挙げられる。そして、これらの無端ベルトとして本実施形態の無端ベルトを利用することができる。
このため、画像形成装置の無端ベルトとして本実施形態の無端ベルトを用いた部分では、低温低湿環境下においても紙づまりの発生を抑制することができる。
本実施形態の画像形成装置の構成としては、無端ベルトを少なくとも1本以上搭載したものであれば、公知の構成を採用することができる。
本実施形態の画像形成装置の典型的な構成としては、例えば、像保持体と、像保持体表面を帯電する帯電手段と、像保持体表面を露光し静電潜像を形成する露光手段と、像保持体表面に形成された静電潜像を現像剤にて現像し、トナー像を形成する現像手段と、像保持体表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体表面に転写されたトナー像を定着する定着手段と、トナー像を記録媒体に転写した後の像保持体表面に付着したトナーやゴミ等の付着物を除去するクリーニング手段とを、備えたものが挙げられ、必要に応じてその他公知の手段を更に備えていてもよい。
上述した構成を有する画像形成装置において、中間転写ベルトを用いる場合は、中間転写方式によりトナー像の転写が行われる。この場合、像保持体表面に形成されたトナー像が、1次転写部にて中間転写体外周面に転写された後、記録媒体が中間転写体外周面に保持された状態で2次転写部へと搬送され、2次転写部にて、中間転写体外周面から記録媒体に転写される。
また、上述した構成を有する画像形成装置において、転写搬送ベルトを用いる場合は、像保持体表面に形成されたトナー像が転写搬送ベルトの外周面に転写された後、記録媒体が転写搬送ベルトにより定着手段へと搬送される。
さらに、上述した構成を有する画像形成装置において、定着手段として、定着ベルトを用いたものも利用できる。この定着手段は、互いに押圧するように対向配置された一対の定着部材を少なくとも備えたものであるが、少なくともいずれか一方の定着部材が定着ベルトであってもよい。
なお、定着ベルトを備えた定着手段(定着装置)の具体的な構成としては、例えば、1つ以上の駆動部材と、前記1つ以上の駆動部材により従動回転可能な無端ベルト(定着ベルト)と、押圧部材とを少なくとも備え、前記1つ以上の駆動部材のいずれか1つの駆動部材表面と、前記無端ベルト外周面とが、前記無端ベルト内周面に接して配置され、前記無端ベルト外周面を前記駆動部材表面へと押圧する前記押圧部材により圧接部を形成しているものが挙げられる。
なお、定着手段は、上記に説明した構成・機能の他にも必要に応じて他の構成・機能を有していてもよく、例えば、無端ベルトの内周面に潤滑剤を塗布して用いてもよい。潤滑剤としては公知の液体状の潤滑剤(例えば、シリコーンオイル等)を用いることができる。また潤滑剤は、無端ベルト内周面と接して設けられたフェルト等を介して連続的に供給することができる。
また、定着手段は、押圧部材により、圧接部の無端ベルト軸方向の圧力分布が調整できることが好ましい。例えば、潤滑剤を用いる場合には、圧力分布を調整することにより、潤滑剤を無端ベルトの一端に寄せたり、中央部に集めたり等、内周面に塗布された潤滑剤の存在状態を任意に制御することができる。このため、例えば、無端ベルトの一端に余分な潤滑剤を集めて回収したり、無端ベルトの中央部に潤滑剤を移動させるようにしたりすることができ、無端ベルト端部からの潤滑剤の漏れによる装置内の汚染を防ぐことができる。
なお、この圧力分布の調整は、潤滑剤を用いると共に、更に使用する無端ベルトの内周面に既述した筋状凹凸粗さが付与されている場合に特に有用である。この場合、筋状凹凸粗さの筋の方向も考慮して圧接部の圧力分布を調整することにより、内周面に塗布された潤滑剤の存在状態の制御がより容易となる。
次に、本実施形態の画像形成装置の具体例を図面を用いてより詳細に説明する。なお、以下に示す具体例において、定着手段としては、1対の定着ロールを備えたものが用いられているが、少なくとも一方の定着ロールを定着ベルトに置き換えたものでもよい。
図2は、本実施形態の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。この画像形成装置は、中間転写ベルトとして本実施形態の無端ベルトを用いている。
図2に示す画像形成装置100は、感光体ドラム101Y、101M、101C、101BKを備えており、矢線A方向への回転に伴いその表面には周知の電子写真プロセス(図示せず)によって画像情報に応じた静電潜像が形成される(なお、図2中、帯電手段およびクリーニング手段は不図示)。
そして、この感光体ドラム101Y、101M、101C、101BKの周囲には、それぞれ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(BK)の各色に対応した現像器105〜108が配設されており、感光体ドラム101Y、101M、101C、101BKに形成された静電潜像をそれぞれの現像器105〜108で現像してトナー像が形成される。
従って、例えば、感光体ドラム101Yに書き込まれた静電潜像はイエローの画像情報に対応したものであり、この静電潜像はイエロー(Y)のトナーを内包する現像器105で現像され、感光体ドラム101Y上にはイエローのトナー像が形成される。
中間転写ベルト102は感光体ドラム101Y、101M、101C、101BKの表面に接触されるように配置されたベルト状の中間転写ベルトであり、複数のロール117〜119に張架されて矢線B方向へ回転する。
中間転写ベルト102には、既述の本実施形態の無端ベルトが適用されている。
上記感光体ドラム101Y、101M、101C、101BKに形成された未定着トナー像は、感光体ドラム101Y、101M、101C、101BKと上記中間転写ベルト102とが接するそれぞれの1次転写位置で、順次感光体ドラム101Y、101M、101C、101BKから中間転写ベルト102の表面に各色のトナー像が重ね合わされて転写される。
この1次転写位置において、中間転写ベルト102の裏面側には中間転写ベルト102の不必要な領域へ転写電界が作用するのを防止するための遮蔽部材121〜124により転写前接触領域への帯電を防止したコロナ放電器109〜112が配設されており、このコロナ放電器109〜112にトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加することで、感光体ドラム101Y、101M、101C、101BK上の未定着トナー像は中間転写ベルト102外周面に静電的に転写される。この1次転写手段は、静電力を利用したものであれば、コロナ放電器に限らず電圧が印加されたロールやブラシなどでも良い。
このようにして中間転写ベルト102に1次転写された未定着トナー像は、中間転写ベルト102の回転に伴って記録媒体103の搬送経路に面した2次転写位置へと搬送される。2次転写位置では2次転写ロール120と中間転写ベルト102の裏面側に接している背面ロール117とが中間転写ベルト102を挟んで配設されている。
送りローラ126によって所定のタイミングで給紙部113から搬出された記録媒体103は、この2次転写ロール120と中間転写ベルト102との接触部に挿通される。この時、上記2次転写ロール120とロール117との接触部に電圧を印加しており、中間転写ベルト102に保持された未定着トナー像は上記2次転写位置において記録媒体103に転写される。
そして、未定着トナー像が転写された記録媒体103は中間転写ベルト102から剥がされ、搬送ベルト115によって加熱ロール127と加圧ロール128とが対向して設けられた定着器の加熱ロール127と加圧ロール128との接触部に送り込まれて未定着トナー像の定着処理がなされる。このとき、2次転写工程と定着工程とを同時に行う転写同時定着工程の装置構成とすることも可能である。
中間転写ベルト102は、クリーニング装置116が備えられている。このクリーニング装置116は中間転写ベルト102と接離自在に配設されており、2次転写される迄、中間転写ベルト102から離間している。
図3は、本実施形態の画像形成装置の他の例を示す概略構成図である。この画像形成装置は、転写搬送ベルトとして本実施形態の無端ベルトを適用した形態である。
図3に示す画像形成装置200は、感光体ドラム、帯電手段、現像器および感光体ドラムクリーナを備えた画像形成ユニット200Y、200M、200C、200Bkと、転写搬送ベルト206と、転写ロール207Y、207M、207C、207Bkと、記録媒体搬送ロール208と、定着手段209とを備えている。この転写搬送ベルト206として、本実施形態の無端ベルトを備える。
画像形成ユニット200Y、200M、200C、200Bkは、矢印A方向(時計回り方向)に所定の周速度をもって回転可能な像保持体である感光体ドラム201Y、201M、201C、201Bkが備えられている。感光体ドラム201Y、201M、201C、201Bkの周囲には、帯電手段202Y、202M、202C、202Bkと、露光手段203Y、203M、203C、203Bkと、各色現像器(イエロー現像器204Y、マゼンタ現像器204M、シアン現像器204C、ブラック現像器204Bk)と、感光体クリーナー205Y、205M、205C、205Bkとがそれぞれ配置されている。
画像形成ユニット200Y、200M、200C、200Bkは、転写搬送ベルト206に対して4つ並列に、画像形成ユニット200Y、200M、200C、200Bkの順に配置されているが、画像形成ユニット200Bk、200Y、200C、200Mの順等、画像形成方法に合わせて適当な順序を設定することができる。
転写搬送ベルト206は、支持ロール210、211、212、213によって、矢印B方向(反時計回り方向)に感光体ドラム201Y、201M、201C、201Bkと同じ周速度をもって回転可能になっており、支持ロール212、213の中間に位置するその一部が感光体ドラム201Y、201M、201C、201Bkとそれぞれ接するように配置されている。転写搬送ベルト206は、クリーニング装置214が備えられている。
転写ロール207Y、207M、207C、207Bkは、転写搬送ベルト206の内側であって、転写搬送ベルト206と感光体ドラム201Y、201M、201C、201Bkとが接している部分に対向する位置にそれぞれ配置され、感光体ドラム201Y、201M、201C、201Bkと、転写搬送ベルト206を介してトナー画像を記録媒体Pに転写する転写領域を形成している。
定着手段209は、転写搬送ベルト206と感光体ドラム201Y、201M、201C、201Bkとのそれぞれの転写領域を通過した後に搬送できるように配置されている。
記録媒体搬送ロール208により、記録媒体Pは転写搬送ベルト206に搬送される。
画像形成ユニット200Yにおいては、感光体ドラム201Yを回転駆動させる。これと連動して帯電手段202Yが駆動し、感光体ドラム201Yの表面を所定の極性・電位に帯電させる。表面が帯電された感光体ドラム201Yは、次に、露光手段203Yによって像様に露光され、その表面に静電潜像が形成される。
続いて該静電潜像は、イエロー現像器204Yによって現像される。すると、感光体ドラム201Yの表面にトナー画像が形成される。なお、このときのトナーは一成分系のものでもよいし二成分系のものでもよいが、ここでは二成分系トナーである。
このトナー画像は、感光体ドラム201Yと転写搬送ベルト206との転写領域を通過すると同じに、記録媒体Pが静電的に転写搬送ベルト206に吸着して転写領域まで搬送され、転写ロール207Yから印加される転写バイアスにより形成される電界により、記録媒体Pの外周面に順次、転写される。
この後、感光体ドラム201Y上に残存するトナーは、感光体ドラムクリーナ205Yによって清掃・除去される。そして、感光体ドラム201Yは、次の転写サイクルに供される。
以上の転写サイクルは、画像形成ユニット200M、200C、200Bkでも同様に行われる。
転写ロール207Y、207M、207C、207Bkによってトナー画像を転写された記録媒体Pは、さらに定着手段209に搬送され、定着が行われる。以上により記録媒体上に所望の画像が形成される。
なお、記録媒体としては、通常は、紙製の記録媒体(いわゆる用紙)や、プラスチックフィルムからなる記録媒体(いわゆるOHPシート)などの比較的柔軟性の高い材料からなるシート状の部材が用いられるが、図3に一例を示した転写搬送ベルトを用いた画像形成装置では、比較的剛性の高い材料からなる板状の部材(例えば、厚みのあるプラスチック製のカードなど)も記録媒体として利用される。
以上に、本実施形態の無端ベルトを用いた電子写真方式の画像形成装置について説明したが、本実施形態の無端ベルトは、電子写真方式の画像形成装置に限らず、無端ベルトを1本以上搭載した電子写真方式以外の公知の画像形成装置(例えば、例えば用紙搬送用の無端ベルトを備えたインクジェット記録装置など)にも適用される。
以上、説明した画像形成装置は、これらの実施の態様に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づき、種々なる改良、変更、修正を加えた態様で実施しうるものである。
以下、実施例を用いて本実施形態を説明するが、本実施形態はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
[合成例1]
N−メチル−2−ピロリドン(以下「NMP」と略す)800g中に、ジアミン化合物として、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(以下「ODA」と略す)83.48g(416.9ミリモル)を加え、常温(25℃)で攪拌させながら溶解した。次いで、テトラカルボン酸二無水物として、3,3’,4,4’ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下「BPDA」と略す)116.52g(396.0ミリモル)を徐々に添加した。テトラカルボン酸二無水物の添加・溶解後、反応液の温度を60℃まで加熱して、その後反応液温度を保持したまま20時間重合反応を行い、ポリアミック酸樹脂(A−1)及びNMPを含む反応液を得た。得られた反応液を、#800のステンレスメッシュを用いてろ過して室温(25℃)まで冷却をして25℃における溶液粘度2.0Pa・s(東機産業社製、E型回転粘度計、TV−20Hを用い、標準ローター(1°34“×R24)で、測定温度:25℃、回転数:0.5rpm(100Pa・s以上)、1rpm(100Pa・s未満)の条件にて測定、以下の合成例も同様)のポリアミック酸溶液(A−1)を得た。
得られたポリアミック酸樹脂(A−1)の組成は、BPDA/ODA=95/100(モル/モル)となり、アミノ基が分子末端となる構造であった。
[合成例2]
ODAを82.47g(399.5ミリモル)、BPDAを117.53g(411.8ミリモル)とした以外は、合成例1と同様にして、ポリアミック酸樹脂(A−2)及びNMPを含む溶液粘度6.0Pa・sのポリアミック酸溶液(A−2)を得た。
得られたポリアミック酸樹脂(A−2)の組成は、BPDA/ODA=97/100(モル/モル)となり、アミノ基が分子末端となる構造であった。
[合成例3]
ODAを79.57g(397.4ミリモル)、BPDAを120.43g(409.3ミリモル)とした以外は、合成例1と同様にして、ポリアミック酸樹脂(A−3)及びNMPを含む溶液粘度6.0Pa・sのポリアミック酸溶液(A−3)を得た。得られたポリアミック酸樹脂(A−3)の組成は、BPDA/ODA=103/100(モル/モル)となり、下記構造を有するものであった。
Figure 2009237157
[ポリアミック酸組成物(B−1)の調製]
合成例1で得られたポリアミック酸溶液(A−1)1000gに、導電剤としての乾燥した酸性カーボンブラックとして、酸化処理カーボンブラック(SPECIAL BLACK4:Degussa社製、pH4.0、揮発分:14.0%:以下「SB−4」と略する)55.6gを徐々に添加した。ポールミルにて30℃にて12時間分散処理することによりカーボンブラックをポリアミック酸溶液に分散した後、#400ステンレスメッシュでろ過して以下の組成からなるカーボン分散ポリアミック酸溶液を得た。得られたカーボンブラック分散がポリアミック酸溶液を、ポリアミック酸組成物(B−1)として用いる。
ポリアミック酸組成物(B−1)の組成は、:ポリアミック酸(BPDA/ODA)/NMP/CB=200/800/55.6(質量比)である。
また、ポリアミック酸組成物(B−1)をイミド転化したときの組成、つまりポリアミック酸組成物(B−1)を用いて作製したカーボンブラックが分散したポリイミドフィルムの組成は、ポリイミド(BPDA/ODA)/カーボンブラック(SB−4)=185.4/55.6(質量比)である。よってカーボンブラック/ポリイミドは30.0/100(質量比)である。
[ポリアミック酸組成物(B−2)及び(B−3)の調製]
ポリアミック酸組成物(B−1)の調製において、SB−4の配合量を、それぞれ表1に示す量とした以外は、ポリアミック酸組成物(B−1)の調製と同様にして、ポリアミック酸組成物(B−2)及び(B−3)を調製した。
[ポリアミック酸組成物(B−4)〜(B−6)の調製]
ポリアミック酸組成物(B−1)の調製において、ポリアミック酸溶液(A−1)1000gの代わりに、ポリアミック酸溶液(A−2)1000gを用い、カーボンブラックとしてSB−4の配合量を、それぞれ表1に示す量とした以外は、ポリアミック酸組成物(B−1)の調製と同様にして、ポリアミック酸組成物(B−4)〜(B−6)を調製した。
[ポリアミック酸組成物(B−7)〜(B−9)の調製]
ポリアミック酸組成物(B−1)の調製において、カーボンブラックとして、SB−4に代えて、非酸性カーボンブラックであるケッチェンブラックEC300J(ライオンアクゾ社製、pH9.0、揮発分0.5%)を表1に示す量用いた以外は、ポリアミック酸組成物(B−1)の調製と同様にして、ポリアミック酸組成物(B−7)〜(B−9)を調製した。
[ポリアミック酸組成物(B−10)〜(B−12)の調製]
ポリアミック酸組成物(B−1)の調製において、ポリアミック酸溶液(A−1)1000gの代わりに、酸無水物構造が末端基となるポリアミック酸溶液(A−3)1000gを用い、カーボンブラックとしてSB−4を、それぞれ表2に示す量とした以外は、ポリアミック酸組成物(B−1)の調製と同様にして、各所定量添加した以外、実施例1に倣って、ポリアミック酸組成物(B−10)〜(B−12)を調製した。
[ポリアミック酸組成物(B−13)〜(B−15)の調製]
ポリアミック酸組成物(B−1)の調製において、ポリアミック酸溶液(A−1)1000gの代わりに、酸無水物構造が末端基となるポリアミック酸溶液(A−3)1000gを用い、カーボンブラックとしてSB−4に代えて、非酸性カーボンブラックであるケッチェンブラックEC300J(ライオンアクゾ社製、pH9.0、揮発分0.5%)を表2に示す量添加した以外、ポリアミック酸組成物(B−1)の調製と同様にして、ポリアミック酸組成物(B−13)〜(B−15)を調製した。
[ポリアミック酸組成物(B−16)〜(B−18)の調製]
ポリアミック酸組成物(B−1)の調製において、ポリアミック酸溶液(A−1)1000gの代わりに、酸無水物構造が末端基となるポリアミック酸溶液(A−3)1000gを用い、カーボンブラックとしてSB−4に代えて、デグサ社製の「プリンテックス150T」(pH4.5、揮発分10.0%)を表2に示す量添加した以外、ポリアミック酸組成物(B−1)の調製と同様にして、ポリアミック酸組成物(B−16)〜(B−18)を調製した。
以上の組成を表1及び2に示す。尚、以下の表1〜6において、PAAはポリアミック酸を、CBはカーボンブラックを、NMPはN−メチル−2−ピロリドンを、SB−4は酸化処理CB(SPECIAL BLACK4:Degussa社製、pH4.0,揮発分:14.0%)を、150Tはデグサ社製の「プリンテックス150T」(pH4.5、揮発分10.0%)を、EC300Jはケッチェンブラック(ケッチェンブラックEC300J:ライオンアクゾ社製、pH9.0、揮発分:0.5%)を示す。
Figure 2009237157
Figure 2009237157
(実施例1)
−ポリイミド無端ベルト(C−1)の製造−
外径90mm、長さ450mmのSUS材料製筒型金型を用意し、その外表面にシリコーン系離型剤を塗布・乾燥処理を行った(離型剤処理)。離型剤処置を施した円筒型金型を周方向に10rpmの速度で回転させながら、円筒型金型端部より第1の塗工液(ポリアミック酸組成物(B−1))を口径1.0mmディスペンサーより吐出しながら、金型上に設置した金属ブレードにて一様の圧力で押し付けながら塗布を行った。ディスペンサーユニットを円筒型金型の軸方向に100mm/分の速度で移動させることによって円筒型金型上に螺旋状に第1の塗工液を塗布した。第1の塗工液塗布後、ブレードを解除して円筒状金型を2分間回転し続けレベリングを行った。
その後、金型及び塗布物を乾燥炉中で150℃空気雰囲気下、10rpmで回転させながら1時間乾燥処理を行った。乾燥後、塗布物より溶媒が揮発することで塗布物は自己支持性を有するポリアミック酸樹脂成形品(無端ベルト本体)と変化した。
乾燥処理後次いで、クリーンオーブン中で、300℃、30分間焼成処理を行い、イミド化反応を進行させた。その後、金型を25℃にして、金型から樹脂を取り外し、目的のポリイミド無端ベルト(C−1)を得た。
(実施例2及び3)
−ポリイミド無端ベルト(C−2)及び(C−3)の製造−
実施例1において、ディスペンサー吐出量、ディスペンサー移動速度を調整して、それぞれ膜厚50μm、150μmに調整した以外は、実施例1と同様にして、ポリイミド無端ベルト(C−2)及び(C−3)をそれぞれ製造した。
(実施例4〜5)
−ポリイミド無端ベルト(C−4)〜(C−5)の製造−
実施例1において、塗工液としてポリアミック酸組成物(B−1)の代わりに、ポリアミック酸組成物(B−2)及び(B−3)をそれぞれ用いた以外は、実施例1と同様にして、ポリイミド無端ベルト(C−4)及び(C−5)をそれぞれ製造した。
(実施例6〜8)
−ポリイミド無端ベルト(C−6)〜(C−8)の製造−
実施例1において、塗工液としてポリアミック酸組成物(B−1)の代わりに、ポリアミック酸組成物(B−4)を用いて、それぞれ膜厚100μm、50μm、150μmに調整した以外は、実施例1と同様にして、ポリイミド無端ベルト(C−6)〜(C−8)をそれぞれ製造した。
(実施例9〜10)
−ポリイミド無端ベルト(C−9)〜(C−10)の製造−
実施例1において、塗工液としてポリアミック酸組成物(B−1)の代わりに、それぞれポリアミック酸組成物(B−5)〜(B−6)をそれぞれ用いた以外は、実施例1と同様にして、ポリイミド無端ベルト(C−9)〜(C−10)をそれぞれ製造した。
(実施例11〜15)
−ポリイミド無端ベルト(C−26)〜(C−30)の製造−
実施例1において、塗工液としてポリアミック酸組成物(B−1)の代わりに、それぞれ表4に示す通り、ポリアミック酸組成物(B−16)〜(B−18)をそれぞれ用い、厚みを変更した以外は、実施例1と同様にして、ポリイミド無端ベルト(C−26)〜(C−30)をそれぞれ製造した。
(ポリイミド無端ベルトの評価)
実施例1〜15で得られたポリイミド無端ベルトにつき、以下の評価を行った。その結果を表3及び4に示す。
(膜厚の測定)
既述の方法でベルトの膜厚を測定した。
(表面抵抗率の測定)
既述の方法で表面抵抗率ρsを求めた。
得られたベルトの膜厚及び表面抵抗率ρsの値を前記式(C)に当てはめたところ、
ポリアミック酸組成物(B−1)〜(B−3)を用い、実施例1、4、5により製造されるポリイミド無端ベルト(C−1)、(C−4)、(C−5)の評価結果より算出された、p,qはそれぞれ、p=−0.44、q=25.10であった。
また、ポリアミック酸組成物(B−4)〜(B−6)を用い、実施例6、9、10により製造されるポリイミド無端ベルト(C−6)、(C−9)、(C−10)の評価結果より算出された、p,qはそれぞれ、p=−0.44、q=25.10であった。
さらに、ポリアミック酸組成物(B−16)〜(B−18)を用い、実施例11〜15により製造されるポリイミド無端ベルト(C−16)、(C−17)、(C−18)の評価結果より算出された、p,qはそれぞれ、p=−0.3、q=25であった。
(体積抵抗率の測定)
得られたそれぞれのポリイミド無端ベルトを円形電極(三菱油化(株)製ハイレスターIPのURプローブ:円柱状電極部の外径Φ16mm、リング状電極部の内径Φ30mm、外径Φ40mm)を用い、JIS K6911(1995)に従って測定した。具体的には、22℃/55%RH環境下、電圧100Vを印加し、30秒後における電流を測定
し、体積抵抗率(ρv)の常用対数値を算出した。その結果を表3及び4に示す。
体積抵抗率の測定方法の詳細は、以下の通りである。体積抵抗率の測定は、表面抵抗率の測定と同様に図1に示す装置を用いることができる。図1に示すように、表面抵抗率の測定に用いる円形電極は、第一電圧印加電極Aと第二電圧印加電極Bとを備える。第一電圧印加電極Aは、円柱状電極部Cと、該円柱状電極部Cの外径よりも大きい内径を有し、且つ円柱状電極部Cを囲む円筒状のリング状電極部Dとを備える。第一電圧印加電極Aにおける円柱状電極部C及びリング状電極部Dと第二電圧印加電極Bとの間に、測定試料であるポリイミド無端ベルトTを挟持する。そして、第一電圧印加電極Aにおける円柱状電極部Cと第二電圧印加電極Bとの間に電圧V(V)を印可したときに流れる電流I(A)を測定し、下記式により体積抵抗率ρv(LogΩ・cm)を求める。
式:ρv=πd/4t×(V/I)
ここで、上記式中、d(cm)は円柱状電極部Cの外径を示す。t(cm)はポリイミド無端ベルトTの膜厚を示す。
(耐折回数の測定)
既述の方法でベルトの耐折回数を測定した。この値、及び先に測定したベルトの膜厚の値を前記式(A)及び(B)に当てはめたところ、
ポリアミック酸組成物(B−1)を用い、実施例1〜実施例3により製造されるポリイミド無端ベルト(C−1)〜(C−3)の評価結果より算出された、a,bはそれぞれ、a=−0.03667、b=7.03260であった。
また、ポリアミック酸組成物(B−4)を用い、実施例6〜実施例8により製造されるポリイミド無端ベルト(C−6)〜(C−8)の評価結果より算出された、a,bはそれぞれ、a=−0.03667、b=7.02605であった。
また、ポリアミック酸組成物(B−16)を用い、実施例11〜実施例13により製造されるポリイミド無端ベルト(C−26)〜(C−28)の評価結果より算出された、a,bはそれぞれ、a=−0.036575、b=7.89875であった。
(印字画質の評価)
作製したポリイミド無端ベルトにおいて、膜厚:100μm、かつ、表面抵抗率11.1から11.8であるポリイミド無端ベルト(C−4)、(C−9)、(C−29)について、それぞれ以下の評価を初期特性として実施した。
富士ゼロックス社製DocuCentreColor2220改造機(プロセス速度:250mm/sec、一次転写電流:35μAに改造)を使用し、得られたポリイミド無端ベルトを中間転写ベルトとして搭載して、高温高湿(28℃85%RH)及び低温低湿(10℃15%RH)で、Cyan、Magentaの50%ハーフトーンを富士ゼロックス社製C2紙に出力し、以下の規準で濃度ムラ及び斑点ディフェクトを目視で以下の基準で評価した。その結果を表3及び4に示す。
−濃度ムラ−
10枚目の印字試料の印字部を3×3=9等分に分割してそれぞれの色度を色彩色度計CR−210(ミノルタ社製)を用いて測定して色度の最大と最小との差である色差ΔEを求めた。
◎:色差ΔEが0.3未満である(濃度ムラが確認されない)。
○:色差ΔEが0.3以上0.5未満である。
△:色差ΔEが0.5以上1.0未満である。
×:色差ΔEが1.0以上である。
−斑点ディフェクト−
10枚目の印字試料の印字部内の斑点を目視観察し、以下の基準で評価した。
◎:0.5mm未満の大きさの斑点が10個未満である。
○:0.5mm未満の大きさの斑点が10個以上50個未満発生した。
△:0.5mm未満の大きさの斑点が50個以上100個未満発生した。又は、0.5mm以上1.0mm未満の大きさの斑点が50個未満発生し、1.0mm以上の大きさの斑点が発生しなかった。
×:0.5mm未満の大きさの斑点が100個以上発生した。又は、0.5mm以上1.0mm未満の大きさの斑点が50個以上発生した。又は、1.0mm以上の大きさの斑点が1個以上発生した。
(通紙テスト後特性の評価)
膜厚、表面抵抗率、体積抵抗率、及び通紙テスト後のベルト破損の有無、耐折性について、1000枚の通紙テスト後(30%ハーフトーン画像形成後)においても測定を行い、通紙前との比較を行った。
Figure 2009237157
Figure 2009237157
(比較例1〜3)
−ポリイミド無端ベルト(C−11)〜(C−13)の製造−
実施例1において、塗工液としてポリアミック酸組成物(B−1)の代わりに、ポリアミック酸組成物(B−7)を用い、それぞれ膜厚100μm、50μm、150μmに調整した以外は、実施例1と同様にして、ポリイミド無端ベルト(C−11)〜(C−13)をそれぞれ製造した。
(比較例4〜5)
−ポリイミド無端ベルト(C−14)〜(C−15)の製造−
実施例1において、塗工液としてポリアミック酸組成物(B−1)の代わりに、それぞれポリアミック酸組成物(B−8)〜(B−9)をそれぞれ用いた以外は、実施例1と同様にして、ポリイミド無端ベルト(C−14)〜(C−15)をそれぞれ製造した。
(比較例6〜8)
−ポリイミド無端ベルト(C−16)〜(C−18)の製造−
実施例1において、塗工液としてポリアミック酸組成物(B−1)の代わりに、ポリアミック酸組成物(B−10)を用い、それぞれ膜厚100μm、50μm、150μmに調整した以外は、実施例1と同様にして、ポリイミド無端ベルト(C−16)〜(C−18)をそれぞれ製造した。
(比較例9〜10)
−ポリイミド無端ベルト(C−19)〜(C−20)の製造−
実施例1において、塗工液としてポリアミック酸組成物(B−1)の代わりに、ポリアミック酸組成物(B−11)〜(B−12)をそれぞれ用いた以外は、実施例1と同様にして、ポリイミド無端ベルト(C−19)〜(C−20)をそれぞれ製造した。
(比較例11〜13)
−ポリイミド無端ベルト(C−21)〜(C−23)の製造−
実施例1において、塗工液としてポリアミック酸組成物(B−1)の代わりに、ポリアミック酸組成物(B−13)を用い、それぞれ膜厚100μm、50μm、150μmに調整した以外は、実施例1と同様にして、ポリイミド無端ベルト(C−21)〜(C−23)をそれぞれ製造した。
(比較例14〜15)
−ポリイミド無端ベルト(C−24)〜(C−25)の製造−
実施例1において、塗工液としてポリアミック酸組成物(B−1)の代わりに、ポリアミック酸組成物(B−14)〜(B−15)をそれぞれ用いた以外は、実施例1と同様にして、ポリイミド無端ベルト(C−24)〜(C−25)をそれぞれ製造した。
上記比較例1〜15により製造されたポリイミド無端ベルト(C−11)〜(C−25)について実施例1と同様にして、ベルトの膜厚、表面抵抗率、体積抵抗率、耐折回数を評価した。
耐折回数の値、及びベルトの膜厚の値を前記式(A)及び(B)に当てはめたところ、 ポリアミック酸組成物(B−7)を用い、比較例1〜比較例3により製造されるポリイミド無端ベルト(C−11)〜(C−13)の評価結果より算出された、a,bはそれぞれ、a=−0.03667、b=6.72817であった。
また、ポリアミック酸組成物(B−10)を用い、比較例6〜比較例8により製造されるポリイミド無端ベルト(C−16)〜(C−18)の評価結果より算出された、a,bはそれぞれ、a=−0.03667、b=6.30735であった。
更に、ポリアミック酸組成物(B−13)を用い、比較例11〜比較例13により製造されるポリイミド無端ベルト(C−16)〜(C−18)の評価結果より算出された、a,bはそれぞれ、a=−0.03667、b=6.65333であった。
ベルトの膜厚及び表面抵抗率ρsの値を前記式(C)に当てはめたところ、
ポリアミック酸組成物(B−7)〜(B−9)を用い、比較例1、4、5により製造されるポリイミド無端ベルト(C−11)、(C−14)、(C−15)の評価結果より算出された、p,qはそれぞれ、p=−0.48、q=24.50であった。
また、ポリアミック酸組成物(B−10)〜(B−12)を用い、比較例6、9、10により製造されるポリイミド無端ベルト(C−16)、(C−19)、(C−20)の評価結果より算出された、p,qはそれぞれ、p=−0.45、q=24.50であった。
更に、ポリアミック酸組成物(B−13)〜(B−15)を用い、比較例11、14、15により製造されるポリイミド無端ベルト(C−21)、(C−24)、(C−25)の評価結果より算出された、p,qはそれぞれ、p=−0.42;q=23.80であった。
(印字画質の評価)
さらに、表面抵抗率が11.0〜11.5の範囲、膜厚100μmである、
アミノ基を末端基とするポリアミック酸(A−1)と、ケッチェンブラックからなるポリアミック酸組成物(B−9)から製造されたポリイミド無端ベルト(C−15)、
酸無水物構造を末端基とするポリアミック酸(A−3)と、酸性カーボンブラックからなるポリアミック酸組成物(B−9)から製造されたポリイミド無端ベルト(C−16)、
酸無水物構造を末端基とするポリアミック酸(A−3)と、ケッチェンブラックからなるポリアミック酸組成物(B−13)から製造されたポリイミド無端ベルト(C−21)、
について、実施例1と同様に電子写真装置に搭載して、印字画質の評価を行った。その結果を表5及び6に示す。
Figure 2009237157
Figure 2009237157
表面抵抗率を測定する円形電極を示す概略平面図(a)及び概略断面図(b)である。 本実施形態の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態の画像形成装置の他の例を示す概略構成図である。
符号の説明
A 第一電圧印加電極
B 第二電圧印加電極
C 円柱状電極部
D リング状電極部
T ポリイミド無端ベルト
100 画像形成装置
101Y、101M、101C、101BK 感光体ドラム
102 中間転写ベルト
105〜108 現像器
200 画像形成装置
200Y、200M、200C、200Bk 画像形成ユニット
206 転写搬送ベルト

Claims (7)

  1. pH7未満のカーボンブラックが、下記一般式(1)に示す分子末端にアミノ基をもつポリアミック酸及び溶媒を含む溶液中に分散されてなることを特徴とするポリアミック酸組成物。
    Figure 2009237157
    (一般式(1)中、Rは4価の有機基を表す。Rは2価の有機基を表す。mは1以上の整数を表す。)
  2. 請求項1に記載のポリアミック酸組成物を円筒状基材の表面に塗布する工程と、該円筒状金型上に塗布されたポリアミック酸組成物を加熱処理して、ポリアミック酸組成物に含まれるポリアミック酸をイミド転化する工程と、を有することを特徴とするポリイミド無端ベルトの製造方法。
  3. 請求項2に記載の製造方法により製造されたことを特徴とするポリイミド無端ベルト。
  4. 前記ポリイミド無端ベルトから切り出した10片の試料を、MIT試験機により引張り荷重1.0kg、屈折角度135°の条件で測定したときの試験片が破断するまでの往復折り曲げ回数(耐折回数)Nから下記式(A)により算出される耐折れ強さFEの平均値FEavと、前記10片の試料の平均膜厚d(μm)とが、下記式(B)の関係を満たすことを特徴とする請求項3に記載のポリイミド無端ベルト。
    FE=log10N 式(A)
    FEav=ad+b 式(B)
    (式(B)中、dは10片の試料の平均膜厚(μm)を表す。aは−0.03667以上−0.03650以下の数値を表す。bは6.78以上の数値を表す。但し、dは50以上150以下とする。)
  5. 前記ポリイミド無端ベルトに含まれるポリイミド樹脂100質量部に対する前記pH7未満のカーボンブラックの配合量C(質量部)と、25℃におけるポリイミド無端ベルトの外周面の表面抵抗率ρs(LogΩ/□)とが、下記式(C)の関係を満たすことを特徴とする請求項3に記載のポリイミド無端ベルト。
    ρs=pC+q 式(C)
    (式(C)中、pは−0.48以上−0.42以下の数値を表す。qは25以上33以下の数値を表す。但し、ρsは8以上14以下、Cは20以上40以下とする。)
  6. 請求項3に記載のポリイミド無端ベルトを具備することを特徴とする画像形成装置。
  7. 前記ポリイミド無端ベルトを、中間転写ベルト、転写ベルト、搬送ベルト及び定着ベルトからなる群から選択される少なくとも1つとして、具備することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
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