JP7075590B2 - 現像ローラ - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法を利用した画像形成装置に組み込んで用いられる現像ローラに関するものである。
現像ローラとしては、たとえば、ジエン系ゴムとイオン導電性ゴムとを含むゴム組成物を筒状に成形したのち、架橋させて形成された単層のローラ本体を備えるものが知られている。
また、単層のローラ本体の外周面に紫外線を照射する等して酸化膜を形成する場合もある(特許文献1等参照)。
現像ローラを組み込む画像形成装置としては、たとえば、レーザープリンタ、静電式複写機、普通紙ファクシミリ装置、あるいはこれらの複合機等が挙げられる。
レーザープリンタ等の画像形成装置の画像評価基準の一つとして、黒ベタ濃度と2dot濃度が知られている。
黒ベタ濃度とは、紙面の全面が黒である、いわゆる黒ベタの画像の濃度であり、黒ベタ濃度が高いほど、コントラストの高い画像を形成することができる。
2dot濃度とは、孤立2dotと呼ばれる、格子長約80μmの正方格子上に円が並んだ画像の濃度であり、2dot濃度が高いほど、画像中の細線の再現性を向上して、かすれ等のない画像を形成することができる。
ところが、この2つの画像濃度は相反関係にあり、両立が困難である。
すなわち、黒ベタ濃度は、現像ローラのローラ抵抗値を低くするほど高くなるが、2dot濃度は、現像ローラのローラ抵抗値が高いほど高くなる傾向があり、従来の単層構造の現像ローラでは、この2つの相反する特性を両立することは困難である。
現像ローラのローラ本体を、弾性材料からなる筒状の内層、および当該内層の外周面に積層された、弾性材料からなる外層の2層を含む構造とし、なおかつ両層の抵抗値を調整して、上述した2つの相反する特性を両立することが検討されている(特許文献2等参照)。
すなわち黒ベタ濃度は、ローラ本体の表面付近の抵抗値と関係しており、表面付近の抵抗値を低くすれば、黒ベタ濃度を向上することができる。
一方、2dot濃度にはローラ本体の全体でのローラ抵抗値が関わっており、全体のローラ抵抗値を高くするほど、2dot濃度を高くすることができる。
そのため、
・ ローラ本体を、いずれも弾性材料からなる内層と外層の2層を含む構造とし、
・ このうち外層は、ローラ本体の表面付近の抵抗値を、黒ベタ濃度を向上しうる範囲に調整するために低抵抗の状態とし、なおかつ
・ その下の内層は、外層と合わせたローラ本体の全体でのローラ抵抗値を、2dot濃度を向上しうる範囲に調整するために高抵抗の状態とすれば、
黒ベタ濃度と2dot濃度を両立させることができる。
しかし、発明者の検討によると、特許文献2に記載の発明等では、内層と外層の抵抗値の範囲の設定が未だ適切でないため、形成される画像に、用紙の通紙方向と直交する横方向に隣接する画像の濃度に依存した濃度のムラを生じる場合があることが判明した。
特開2014-80456号公報 特開2016-95455号公報
本発明の目的は、黒ベタ濃度と2dot濃度の両方を同時に向上して、コントラストおよび細線の再現性の両方に優れる上、横方向に隣接する画像の濃度に依存した濃度のムラのない良好な画像を形成できる現像ローラを提供することにある。
本発明は、ローラ本体を含み、前記ローラ本体は、弾性材料からなる筒状の内層、および前記内層の外周面に積層された、弾性材料からなる外層を含み、
前記内層は、ゴムとしてエピクロルヒドリンゴムと、イソプレンゴム、およびブタジエンゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種のジエン系ゴムを含むゴム組成物の架橋物からなり、
前記ローラ本体の全体でのローラ抵抗値R(Ω、400V印加時)、ならびに前記内層のみの状態でのローラ抵抗値R(Ω、400V印加時)は、式(1):
0.1≦logR-logR≦1.0 (1)
および式(2):
6.5≦logR≦8.5 (2)
をともに満足する現像ローラである。
本発明によれば、黒ベタ濃度と2dot濃度の両方を同時に向上して、コントラストおよび細線の再現性の両方に優れる上、横方向に隣接する画像の濃度に依存した濃度のムラのない良好な画像を形成できる現像ローラを提供することができる。
図(a)は、本発明の現像ローラの一例の、全体の外観を示す斜視図、図(b)は、上記例の現像ローラの端面図である。 ローラ本体の全体や内層のローラ抵抗値を測定する方法を説明する図である。
前述したように、本発明の現像ローラは、ローラ本体を含み、当該ローラ本体は、弾性材料からなる筒状の内層、および内層の外周面に積層された、弾性材料からなる外層を含み、
内層は、ゴムとしてエピクロルヒドリンゴムと、イソプレンゴム、およびブタジエンゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種のジエン系ゴムを含むゴム組成物の架橋物からなり、
ローラ本体の全体でのローラ抵抗値R(Ω、400V印加時)、ならびに内層のみの状態でのローラ抵抗値R(Ω、400V印加時)は、式(1):
0.1≦logR-logR≦1.0 (1)
および式(2):
6.5≦logR≦8.5 (2)
をともに満足することを特徴とするものである。
本発明の現像ローラによれば、ローラ本体を上記の2層構造とすることにより、黒ベタ濃度と2dot濃度の両方を同時に向上して、コントラストおよび細線の再現性の両方に優れた、良好な画像を形成することができる。
また内層を、エピクロルヒドリンゴムを含みイオン導電性が付与された層とし、かつローラ抵抗値R、Rを式(1)(2)を満足する範囲に設定することにより、画像に、横方向に隣接する画像の濃度に依存した濃度のムラが生じるのを抑制することができる。
これらのことは、後述する実施例、比較例、従来例の結果からも明らかである。
図1(a)は、本発明の現像ローラの一例の、全体の外観を示す斜視図、図1(b)は、上記例の現像ローラの端面図である。
図1(a)(b)を参照して、この例の現像ローラ1は、弾性材料からなる筒状の内層2の外周面3に、直接に、弾性材料からなる外層4が積層された、2層構造のローラ本体5を備えている。
内層2の中心の通孔6には、シャフト7が挿通されて固定されている。
シャフト7は、良導電性の材料、たとえば、鉄、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼等の金属などによって一体に形成されている。
シャフト7は、たとえば、導電性を有する接着剤を介してローラ本体5と電気的に接合され、かつ機械的に固定されるか、あるいは通孔6の内径よりも外径の大きいものを通孔6に圧入することで、ローラ本体5と電気的に接合され、かつ機械的に固定される。
また、この両法を併用して、シャフト7を、ローラ本体5と電気的に接合し、かつ機械的に固定してもよい。
外層4の表面、すなわちローラ本体5の外周面8には、両図中に拡大して示すように、酸化膜9が形成されている。
酸化膜9を形成することにより、当該酸化膜9を誘電層として機能させて、現像ローラ1の誘電正接tanδを低減することができ、また酸化膜9を低摩擦層として機能させて、トナーの付着を良好に抑制することもできる。
しかも酸化膜9は、たとえば、酸化性雰囲気中で外周面8に紫外線を照射する等して、外周面8の近傍のゴムを酸化させるだけで簡単に形成できるため、現像ローラ1の生産性が低下したり、製造コストが高くついたりするのを抑制することもできる。
ただし、酸化膜9は省略してもよい。
内層2、外層4は、それぞれの構造を簡略化し、かつ耐久性等を向上するため、いずれも非多孔質の単層に形成するのが好ましい。
なお、外層4の「単層」とは、弾性材料からなる層の数が単層であることを指す。
またローラ本体5の「2層」も、内層2と外層4の、ともに弾性材料からなる層の数が2層であることを指し、いずれの場合も、紫外線の照射等によって形成される酸化膜9は層数に含まないこととする。
本発明において、ローラ本体5の全体でのローラ抵抗値R(Ω、400V印加時)、ならびに内層2のみの状態でのローラ抵抗値R(Ω、400V印加時)が、それぞれ前述した式(1)(2)を満足する範囲に限定されるのは、下記の理由による。
すなわちローラ抵抗値R、Rの、式(1)で表される、それぞれ常用対数値logR、logRの差logR-logRが0.1未満では、ローラ本体5の表面付近の抵抗値を、黒ベタ濃度を向上できる範囲まで十分に低下させることができない。
そのため、黒ベタ濃度が不足して画像のコントラストが低下する。
また差logR-logRが1.0を超える場合には、ローラ本体5の表面付近の抵抗値が低くなりすぎて、たとえば、画像に、過電流による画像不良等を生じたりしやすくなる。
また、内層2のみの状態でのローラ抵抗値Rが、常用対数値logRで表して6.5未満では、外層4と合わせたローラ本体5の全体でのローラ抵抗値Rを、2dot濃度を向上できる範囲まで十分に高めることができない。
そのため、2dot濃度が不足し、画像中の細線の再現性が低下して画像にかすれ等を生じやすくなる。
一方、内層2のみの状態でのローラ抵抗値Rが、常用対数値logRで表して8.5を超える場合には、画像に、用紙の通紙方向と直交する横方向に隣接する画像の濃度に依存した濃度のムラを生じやすくなる。
これに対し、ローラ抵抗値R、Rを、それぞれ式(1)(2)を満足する範囲とすることにより、黒ベタ濃度と2dot濃度の両方を同時に向上して、コントラストおよび細線の再現性の両方を向上することができる。
また内層2を、エピクロルヒドリンゴムを含みイオン導電性が付与された層とすることと相まって、画像に、横方向に隣接する画像の濃度に依存した濃度のムラが生じるのを抑制することもできる。
したがって、コントラストおよび細線の再現性の両方に優れる上、横方向に隣接する画像の濃度に依存した濃度のムラのない良好な画像を形成することができる。
また内層2は、レジスタンスZ′とリアクタンスZ″とから、式(3):
tanδ=-Z″/Z′ (3)
で求められる誘電正接tanδが6.5以下であるのが好ましい。
誘電正接tanδが6.5を超える内層2を含むローラ本体5を備えた現像ローラは、画像形成を繰り返すうちに、とくに黒ベタ部の画像濃度が徐々に低下する傾向がある。
これに対し、内層2の誘電正接tanδを6.5以下とすることにより、画像形成を繰り返しても、とくに黒ベタ部の画像濃度が低下するのを抑制することができる。
なお、誘電正接tanδの下限はとくに限定されないものの、2以上であるのが好ましい。
内層2の誘電正接tanδを上記の範囲に調整するためには、たとえば、ゴムのうちエピクロルヒドリンゴムとジエン系ゴムの割合を調整したりすることも有効ではある。
しかし、とくに補強剤としてカーボンブラックを用いる場合には、内層2のもとになるゴム組成物に含まれる、当該カーボンブラックの割合を調整するのが最も有効である。
具体的には、カーボンブラックの割合を、ゴムの総量100質量部あたり10質量部以上の範囲とするのが好ましい。
これにより、内層2の誘電正接tanδを6.5以下として、画像形成を繰り返した際の、黒ベタ部の画像濃度の低下、すなわち耐久画像濃度の低下を抑制することができる。
〈ローラ抵抗値測定〉
図2は、ローラ本体の全体や内層のローラ抵抗値を測定する方法を説明する図である。
ローラ本体5の全体でのローラ抵抗値R、および内層2のローラ抵抗値Rを、本発明では、それぞれ温度23℃、相対湿度55%の常温常湿環境下、下記の方法で測定した値でもって表すこととする。
図1、図2を参照して、まず一定の回転速度で回転させることができるアルミニウムドラム10を用意し、用意したアルミニウムドラム10の外周面11に、上方から、外層4を形成する前の内層2の外周面3、またはローラ本体5の外周面8を接触させる。
また、シャフト7とアルミニウムドラム10との間に直流電源12、および抵抗13を直列に接続して計測回路14を構成する。
直流電源12は、(-)側をシャフト7、(+)側を抵抗13と接続し、抵抗13の抵抗値rは100Ωとする。
次いで、シャフト7の両端部にそれぞれ450gの荷重Fをかけて、ローラ本体5または内層2をアルミニウムドラム10に圧接させた状態で、アルミニウムドラム10を40rpmで回転させる。
そして回転を続けながら、ローラ本体5または内層2とアルミニウムドラム10との間に、直流電源12から直流400Vの印加電圧Eを印加した際に、抵抗13にかかる検出電圧Vを計測する。
検出電圧Vと印加電圧E(=400V)とから、ローラ本体5の全体でのローラ抵抗値R、または内層2のローラ抵抗値R(下記式では「R」と総称する)は、基本的に式(i′):
R=r×E/V-r (i′)
によって求められる。ただし式(i′)中の-rの項は微小とみなすことができるため、本発明では式(i):
R=r×E/V (i)
によって求めた値でもって、ローラ本体5の全体でのローラ抵抗値R、または内層2のローラ抵抗値Rとする。
《内層2用のゴム組成物》
内層2は、前述したように、ゴムとしてエピクロルヒドリンゴムと、イソプレンゴム、およびブタジエンゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種のジエン系ゴムを含み、イオン導電性が付与されたゴム組成物の架橋物によって形成される。
〈エピクロルヒドリンゴム〉
エピクロルヒドリンゴムとしては、たとえば、エピクロルヒドリン単独重合体、エピクロルヒドリン-エチレンオキサイド二元共重合体(ECO)、エピクロルヒドリン-プロピレンオキサイド二元共重合体、エピクロルヒドリン-アリルグリシジルエーテル二元共重合体、エピクロルヒドリン-エチレンオキサイド-アリルグリシジルエーテル三元共重合体(GECO)、エピクロルヒドリン-プロピレンオキサイド-アリルグリシジルエーテル三元共重合体、エピクロルヒドリン-エチレンオキサイド-プロピレンオキサイド-アリルグリシジルエーテル四元共重合体等が挙げられる。
中でも、エチレンオキサイドを含む共重合体、とくにECOおよび/またはGECOが好ましい。
ECOおよび/またはGECOにおけるエチレンオキサイド含量は、いずれも30モル%以上、とくに50モル%以上であるのが好ましく、80モル%以下であるのが好ましい。
エチレンオキサイドは、内層2のローラ抵抗値を下げる働きをする。
しかし、エチレンオキサイド含量がこの範囲未満では、かかる働きが十分に得られないため、内層2のローラ抵抗値を十分に低下できない場合がある。
一方、エチレンオキサイド含量が上記の範囲を超える場合には、エチレンオキサイドの結晶化が起こり、分子鎖のセグメント運動が妨げられるため、却って内層2のローラ抵抗値が上昇する傾向がある。
また、架橋後の内層2が硬くなりすぎたり、架橋前のゴム組成物の、加熱溶融時の粘度が上昇して、当該ゴム組成物の加工性が低下したりする場合もある。
ECOにおけるエピクロルヒドリン含量は、エチレンオキサイド含量の残量である。
すなわち、エピクロルヒドリン含量は20モル%以上であるのが好ましく、70モル%以下、とくに50モル%以下であるのが好ましい。
また、GECOにおけるアリルグリシジルエーテル含量は0.5モル%以上、とくに2モル%以上であるのが好ましく、10モル%以下、とくに5モル%以下であるのが好ましい。
アリルグリシジルエーテルは、それ自体が側鎖として、自由体積を確保するために機能することにより、エチレンオキサイドの結晶化を抑制して、内層2のローラ抵抗値を低下させる働きをする。
しかし、アリルグリシジルエーテル含量がこの範囲未満では、かかる働きが十分に得られないため、内層2のローラ抵抗値を十分に低下できない場合がある。
一方、アリルグリシジルエーテルは、GECOの架橋時に架橋点として機能する。
そのため、アリルグリシジルエーテル含量が上記の範囲を超える場合には、GECOの架橋密度が高くなりすぎることによって分子鎖のセグメント運動が妨げられて、却って内層2のローラ抵抗値が上昇する傾向がある。
GECOにおけるエピクロルヒドリン含量は、エチレンオキサイド含量、およびアリルグリシジルエーテル含量の残量である。
すなわち、エピクロルヒドリン含量は10モル%以上、とくに19.5モル%以上であるのが好ましく、69.5モル%以下、とくに60モル%以下であるのが好ましい。
なおGECOとしては、先に説明した3種の単量体を共重合させた、狭義の意味での共重合体の他に、エピクロルヒドリン-エチレンオキサイド共重合体(ECO)をアリルグリシジルエーテルで変性した変性物も知られている。
本発明では、このいずれのGECOを用いることもできる。
エピクロルヒドリンゴムとしては、とくにGECOが好ましい。
GECOは、アリルグリシジルエーテルに起因して、主鎖中に、架橋点として機能する二重結合を有するため、主鎖間での架橋によって、架橋後の圧縮永久ひずみを小さくすることができる。
そのため内層2を、圧縮永久ひずみが小さく、ヘタリを生じにくいものとすることができる。
これらエピクロルヒドリンゴムの1種または2種以上を用いることができる。
〈ジエン系ゴム〉
ジエン系ゴムは、ゴム組成物に良好な加工性を付与したり、内層2の機械的強度や耐久性等を向上したり、あるいは内層2にゴムとしての良好な特性、すなわち柔軟で、しかも圧縮永久ひずみが小さくヘタリを生じにくい特性を付与したりするために機能する。
ジエン系ゴムとしては、たとえば、天然ゴム、イソプレンゴム(IR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴム(CR)等が挙げられる。
中でも、ジエン系ゴムとしては非極性のジエン系ゴム、具体的には、前述したようにIR、およびBRからなる群より選ばれた少なくとも1種を併用するのが好ましまたジエン系ゴムとしては、さらにCRを配合してもよい。
(IR)
IRとしては、天然ゴムの構造を人工的に再現した、ポリイソプレン構造を有する種々のIRがいずれも使用可能である。
またIRとしては、伸展油を加えて柔軟性を調整した油展タイプのものと、加えない非油展タイプのものとがあるが、本発明では、感光体の汚染を防止するために、ブリード物質となりうる伸展油を含まない非油展タイプのIRを用いるのが好ましい。
これらIRの1種または2種以上を用いることができる。
(BR)
BRとしては、分子中にポリブタジエン構造を備え、架橋性を有する種々のBRがいずれも使用可能である。
とくに、低温から高温までの広い温度範囲でゴムとしての良好な特性を発現しうる、シス-1,4結合の含量が95%以上の高シスBRが好ましい。
またBRとしては、伸展油を加えて柔軟性を調整した油展タイプのものと、加えない非油展タイプのものとがあるが、本発明では、やはり感光体の汚染を防止するために、ブリード物質となりうる伸展油を含まない非油展タイプのBRを用いるのが好ましい。
これらBRの1種または2種以上を用いることができる。
(CR
CRは極性を有するジエン系ゴムであって、内層2のローラ抵抗値Rを微調整するために機能する。
CRは、クロロプレンを乳化重合させて合成されるもので、その際に用いる分子量調整剤の種類によって、硫黄変性タイプと非硫黄変性タイプとに分類される。
このうち硫黄変性タイプのCRは、クロロプレンと、分子量調整剤としての硫黄とを共重合させたポリマを、チウラムジスルフィド等で可塑化して所定の粘度に調整することで合成される。
また非硫黄変性タイプのCRは、たとえば、メルカプタン変性タイプ、キサントゲン変性タイプ等に分類される。
このうち、メルカプタン変性タイプのCRは、n-ドデシルメルカプタン、teRt-ドデシルメルカプタン、オクチルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類を分子量調整剤として使用すること以外は、硫黄変性タイプのCRと同様にして合成される。
また、キサントゲン変性タイプのCRは、アルキルキサントゲン化合物を分子量調整剤として使用すること以外は、やはり硫黄変性タイプのCRと同様にして合成される。
またCRは、その結晶化速度に基づいて、結晶化速度が遅いタイプ、中庸であるタイプ、および速いタイプに分類される。
本発明においては、いずれのタイプのCRを用いてもよいが、中でも非硫黄変性タイプで、かつ結晶化速度が遅いタイプのCRが好ましい。
また、CRとしては、クロロプレンと他の共重合成分との共重合体を用いてもよい。他の共重合成分としては、たとえば、2,3-ジクロロ-1,3-ブタジエン、1-クロロ-1,3-ブタジエン、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、イソプレン、ブタジエン、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、およびメタクリル酸エステル等の1種または2種以上が挙げられる。
さらに、CRとしては、伸展油を加えて柔軟性を調整した油展タイプのものと、加えない非油展タイプのものとがあるが、本発明では、やはり感光体の汚染を防止するために、ブリード物質となりうる伸展油を含まない非油展タイプのCRを用いるのが好ましい。
これらCRの1種または2種以上を用いることができる。
〈ゴムの割合〉
ゴムの割合は、内層2に求められる各種の特性、とくにローラ抵抗値Rや内層2の柔軟性等に応じて任意に設定できる。
ただしエピクロルヒドリンゴムの割合は、ゴムの総量100質量部中の12質量部以上であるのが好ましく、20質量部以下であるのが好ましい。
エピクロルヒドリンゴムの割合がこの範囲未満では、内層2のみの状態でのローラ抵抗値Rが前述した式(2)の範囲を超えてしまい、画像に、用紙の通紙方向と直交する横方向に隣接する画像の濃度に依存した濃度のムラを生じやすくなる。
一方、エピクロルヒドリンゴムの割合が上記の範囲を超える場合には、相対的にジエン系ゴムの割合が少なくなる。
そのため、ゴム組成物に良好な加工性を付与したり、内層2にゴムとしての良好な特性を付与したりすることができない場合がある。
これに対し、エピクロルヒドリンゴムの割合を上記の範囲とすることにより、ジエン系ゴムを併用することによる上記の効果を維持しながら、内層2のローラ抵抗値Rを式(2)の範囲に調整することができる。
CRの割合は、ゴムの総量100質量部中の1質量部以上であるのが好ましく、7質量部以下であるのが好ましい。
CRの割合がこの範囲未満では、CRを配合することによる前述した効果、すなわち、内層2のローラ抵抗値Rを微調整する効果が十分に得られない場合がある。
一方、CRの割合が上記の範囲を超える場合には、相対的にエピクロルヒドリンゴムが少なくなって、内層2のローラ抵抗値を、前述した式(2)を満足する範囲まで十分に低下させることができない場合がある。
CR以外の、非極性のジエン系ゴムの割合は、エピクロルヒドリンゴム、もしくはエピクロルヒドリンゴムとCRの残量である。
すなわちエピクロルヒドリンゴム、またはエピクロルヒドリンゴムとCRの割合をそれぞれ前述した範囲内の所定値に設定した際にゴムの総量が100質量部となるように、非極性のジエン系ゴムの割合を設定すればよい。
〈架橋成分〉
内層2用のゴム組成物には、ゴムを架橋させるための架橋成分を配合する。
架橋成分としては、ゴムを架橋させるための架橋剤と、当該架橋剤によるゴムの架橋を促進するための架橋促進剤とを併用するのが好ましい。
このうち架橋剤としては、たとえば硫黄系架橋剤、チオウレア系架橋剤、トリアジン誘導体系架橋剤、過酸化物系架橋剤、各種モノマー等が挙げられ、とくに硫黄系架橋剤が好ましい。
(硫黄系架橋剤)
硫黄系架橋剤としては、たとえば、粉末硫黄、オイル処理粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、分散性硫黄等の硫黄や、あるいはテトラメチルチウラムジスルフィド、N,N-ジチオビスモルホリン等の有機含硫黄化合物などが挙げられ、とくに硫黄が好ましい。
硫黄の割合は、ローラ本体にゴムとしての良好な特性を付与すること等を考慮すると、ゴムの総量100質量部あたり0.5質量部以上であるのが好ましく、2質量部以下であるのが好ましい。
なお、たとえば、硫黄としてオイル処理粉末硫黄、分散性硫黄等を使用する場合、上記の割合は、それぞれの中に含まれる有効成分としての硫黄自体の割合とする。
また、架橋剤として有機含硫黄化合物を使用する場合、その割合は、分子中に含まれる硫黄の、ゴムの総量100質量部あたりの割合が上記の範囲となるように調整するのが好ましい。
(架橋促進剤)
ゴムの架橋を促進するための架橋促進剤としては、たとえば、チウラム系促進剤、チアゾール系促進剤、チオウレア系促進剤、グアニジン系促進剤、スルフェンアミド系促進剤、ジチオカルバミン酸塩系促進剤等の1種または2種以上が挙げられる。
このうちチウラム系促進剤、チアゾール系促進剤、チオウレア系促進剤、およびグアニジン系促進剤を併用するのが好ましい。
チウラム系促進剤としては、たとえば、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等の1種または2種以上が挙げられ、とくにテトラメチルチウラムモノスルフィドが好ましい。
チアゾール系促進剤としては、たとえば、2-メルカプトベンゾチアゾール、ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド、2-メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、2-メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩、2-(4′-モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール等の1種または2種以上が挙げられ、とくにジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィドが好ましい。
チオウレア系促進剤としては、分子中にチオウレア構造を有する種々のチオウレア化合物が使用可能である。
チオウレア系促進剤としては、たとえば、エチレンチオウレア、N,N′-ジフェニルチオウレア、トリメチルチオウレア、式(4):
(C2n+1NH)C=S (4)
〔式中、nは1~12の整数を示す。〕で表されるチオウレア、テトラメチルチオウレア等の1種または2種以上が挙げられ、とくにエチレンチオウレアが好ましい。
グアニジン系促進剤としては、たとえば、1,3-ジフェニルグアニジン、1,3-ジ-o-トリルグアニジン、1-o-トリルビグアニド等の1種または2種以上が挙げられ、とくに1,3-ジ-o-トリルグアニジンが好ましい。
上記4種の併用系において、ゴムの架橋を促進する効果を十分に発現させること等を考慮すると、チウラム系促進剤の割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.3質量部以上であるのが好ましく、1質量部以下であるのが好ましい。
また、チアゾール系促進剤の割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.3質量部以上であるのが好ましく、2質量部以下であるのが好ましい。
チオウレア系促進剤の割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.3質量部以上であるのが好ましく、1質量部以下であるのが好ましい。
さらに、グアニジン系促進剤の割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.2質量部以上であるのが好ましく、1質量部以下であるのが好ましい。
なおチオウレア系促進剤は、硫黄架橋性を有しないECOの架橋剤、グアニジン系促進剤は、チオウレア系促進剤によるECOの架橋の促進剤としても機能する。
〈イオン導電剤〉
内層2用のゴム組成物には、さらにイオン導電剤を配合してもよい。
イオン導電剤としては、分子中にフルオロ基およびスルホニル基を有する陰イオンと、陽イオンとの塩(イオン塩)が好ましい。
イオン導電剤を配合することにより、ゴム組成物のイオン導電性をさらに向上して、内層2のローラ抵抗値Rをより一層低下できる。
イオン塩を構成する、分子中にフルオロ基およびスルホニル基を有する陰イオンとしては、たとえば、フルオロアルキルスルホン酸イオン、ビス(フルオロアルキルスルホニル)イミドイオン、トリス(フルオロアルキルスルホニル)メチドイオン等の1種または2種以上が挙げられる。
このうちフルオロアルキルスルホン酸イオンとしては、たとえば、CFSO 、CSO 等の1種または2種以上が挙げられる。
またビス(フルオロアルキルスルホニル)イミドイオンとしては、たとえば、(CFSO)、(CSO)、(CSO)(CFSO)N、(FSO)(CFSO)N、(C17SO)(CFSO)N、(CFCHOSO)、(CFCFCHOSO)、(HCFCFCHOSO)、[(CF)CHOSO]等の1種または2種以上が挙げられる。
さらにトリス(フルオロアルキルスルホニル)メチドイオンとしては、たとえば、(CFSO)、(CFCHOSO)等の1種または2種以上が挙げられる。
また陽イオンとしては、たとえば、ナトリウム、リチウム、カリウム等のアルカリ金属のイオン、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等の第2族元素のイオン、遷移元素のイオン、両性元素の陽イオン、第4級アンモニウムイオン、イミダゾリウム陽イオン等の1種または2種以上が挙げられる。
イオン塩としては、とくに陽イオンとしてリチウムイオンを用いたリチウム塩、またはカリウムイオンを用いたカリウム塩が好ましい。
中でも、ゴム組成物のイオン導電性を向上して内層2のローラ抵抗値Rを低下させる効果の点で、(CFSO)NLi〔リチウム・ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドLi-TFSI〕、および/または(CFSO)NK〔カリウム・ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、K-TFSI〕が好ましい。
イオン塩等のイオン導電剤の割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.5質量部以上であるのが好ましく、2質量部以下であるのが好ましい。
〈カーボンブラック〉
内層2用のゴム組成物には、さらに充填剤としてカーボンブラックを配合してもよい。
カーボンブラックを配合することにより、現像ローラの機械的強度等を向上できる。
カーボンブラックとしては、たとえば、SAF、ISAF、HAF、FEF等が挙げられる。
またカーボンブラックとして導電性カーボンブラックを用いると、内層2に電子導電性を付与できる。
導電性カーボンブラックとしては、たとえば、アセチレンブラック等が挙げられる。
カーボンブラックの割合は、ゴムの総量100質量部あたり3質量部以上であるのが好ましい。
また、とくに前述したように、内層2の誘電正接tanδを6.5以下とするためには、カーボンブラックの割合を、上記の範囲でも10質量部以上とするのが好ましい。
ただし誘電正接tanδを、前述したように2以上とするためには、カーボンブラックの割合は、上記の範囲でも、ゴムの総量100質量部あたり25質量部以下とするのが好ましい。
〈その他〉
内層2用のゴム組成物には、さらに必要に応じて、各種の添加剤を配合してもよい。
添加剤としては、たとえば、架橋促進助剤、受酸剤、可塑剤、加工助剤等が挙げられる。
このうち架橋促進助剤としては、たとえば、酸化亜鉛(亜鉛華)等の金属化合物;ステアリン酸、オレイン酸、綿実脂肪酸等の脂肪酸その他、従来公知の架橋促進助剤の1種または2種以上が挙げられる。
架橋促進助剤の割合は、個別に、ゴムの総量100質量部あたり0.1質量部以上であるのが好ましく、7質量部以下であるのが好ましい。
受酸剤は、架橋時にエピクロルヒドリンゴムやCRから発生する塩素系ガスの、内層2内への残留と、それによる架橋阻害や感光体の汚染等を防止するために機能する。
受酸剤としては、酸受容体として作用する種々の物質を用いることができるが、中でも分散性に優れたハイドロタルサイト類またはマグサラットが好ましく、とくにハイドロタルサイト類が好ましい。
また、ハイドロタルサイト類等を酸化マグネシウムや酸化カリウムと併用すると、より高い受酸効果を得ることができ、感光体の汚染をより一層確実に防止できる。
受酸剤の割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.1質量部以上であるのが好ましく、7質量部以下であるのが好ましい。
可塑剤としては、たとえば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、トリクレジルホスフェート等の各種可塑剤や、極性ワックス等の各種ワックス等が挙げられ、加工助剤としては、たとえば、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩などが挙げられる。
可塑剤および/または加工助剤の割合は、ゴムの総量100質量部あたり3質量部以下であるのが好ましい。
また添加剤としては、さらにカーボンブラック以外の他の充填剤、劣化防止剤、スコーチ防止剤、滑剤、顔料、帯電防止剤、難燃剤、中和剤、造核剤、共架橋剤等の各種添加剤を、任意の割合で配合してもよい。
カーボンブラック以外の他の充填剤としては、たとえば、酸化亜鉛、シリカ、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム等の1種または2種以上が挙げられる。
〈ゴム組成物の調製〉
以上で説明した各成分を含む、内層2用のゴム組成物は、従来同様に調製することができる。
まずゴムを素練りし、次いで、架橋成分以外の各成分を加えて混練した後、最後に架橋成分を加えて混練することで、内層2用のゴム組成物が得られる。
混練には、たとえば、ニーダ、バンバリミキサ、押出機等を用いることができる。
《外層4用のゴム組成物》
外層4は、内層2と組み合わせることで、ローラ本体の全体でのローラ抵抗値Rを前述した範囲に調整できる、種々の弾性材料によって形成することができる。
とくに外層4は、エピクロルヒドリンゴム、およびジエン系ゴムを含むゴム組成物の架橋物によって形成するのが好ましい。
〈エピクロルヒドリンゴム〉
エピクロルヒドリンゴムとしては、内層2で使用するのと同様のエピクロルヒドリンゴムの1種または2種以上を用いることができる。
中でもECOおよび/またはGECOが好ましく、とくにGECOが好ましい。
その理由は、内層2の場合と同様である。
すなわち、エピクロルヒドリンゴムとしてGECOを用いることで、外層4を、圧縮永久ひずみが小さく、ヘタリを生じにくいものとすることができる。
〈ジエン系ゴム〉
ジエン系ゴムは、ゴム組成物に良好な加工性を付与したり、外層4の機械的強度や耐久性等を向上したり、あるいは外層4にゴムとしての良好な特性を付与したりするために機能する。
またジエン系ゴムは、紫外線照射によって酸化されて、外層4の表面、すなわちローラ本体5の外周面8に酸化膜9を形成する材料ともなる。
ジエン系ゴムとしては、たとえば、天然ゴム、IR、NBR、SBR、BR、CR等が挙げられる。
中でも、ジエン系ゴムとしては非極性のジエン系ゴム、具体的にはIR、BR、およびSBRの3種のうちの少なくとも1種、とくにSBRを用いるのが好ましい。
・ SBR
SBRとしては、スチレンと1,3-ブタジエンとを、乳化重合法、溶液重合法等の種々の重合法によって共重合させて合成される種々のSBRが、いずれも使用可能である。
またSBRとしては、スチレン含量によって分類される高スチレンタイプ、中スチレンタイプ、および低スチレンタイプのSBRがあるが、このいずれも使用可能である。
さらにSBRとしては、伸展油を加えて柔軟性を調整した油展タイプのものと、加えない非油展タイプのものとがあるが、本発明では、やはり感光体等の汚染を防止するために、ブリード物質となりうる伸展油を含まない非油展タイプのSBRを用いるのが好ましい。
これらSBRの1種または2種以上を用いることができる。
・ CR
ジエン系ゴムとしては、さらにCRを配合してもよい。
CRは、前述したように極性を有するジエン系ゴムであるため、外層4自体の抵抗値、ひいてはローラ本体5の全体でのローラ抵抗値Rを微調整するために機能する。
CRとしては、内層2で使用するのと同様のCRの1種または2種以上を用いることができる。
(ゴムの割合)
ゴムの割合は、外層4に求められる、抵抗値や柔軟性等の各種の特性に応じて任意に設定できる。
ただしエピクロルヒドリンゴムの割合は、ゴムの総量100質量部中の15質量部以上であるのが好ましく、30質量部以下であるのが好ましい。
エピクロルヒドリンゴムの割合がこの範囲未満では、外層4自体の抵抗値が高くなりすぎて、ローラ本体5の全体でのローラ抵抗値Rが高くなる傾向がある。
そして、差logR-logRが前述した式(1)の範囲を下回って、ローラ本体5の表面付近の抵抗値を、黒ベタ濃度を向上できる範囲まで十分に低下させることができなくなり、黒ベタ濃度が不足して画像のコントラストが低下する場合がある。
一方、エピクロルヒドリンゴムの割合が上記の範囲を超える場合には、ローラ本体5の全体でのローラ抵抗値Rが低くなる傾向がある。
そして、差logR-logRが前述した式(1)の範囲を超え、ローラ本体の表面付近の抵抗値が低くなりすぎて、たとえば、画像に、過電流による画像不良等を生じやすくなる場合がある。
また、相対的にジエン系ゴムの割合が少なくなるため、ゴム組成物に良好な加工性を付与したり、外層4にゴムとしての良好な特性を付与したりできない場合もある。
これに対し、エピクロルヒドリンゴムの割合を上記の範囲とすることにより、ジエン系ゴムを併用することによる上記の効果を維持しながら外層4の抵抗値を低下させて、差logR-logRを式(1)の範囲に調整することができる。
CRの割合は、ゴムの総量100質量部中の5質量部以上であるのが好ましく、12質量部以下であるのが好ましい。
CRの割合がこの範囲未満では、CRを配合することによる前述した効果、すなわち、外層4自体の抵抗値、ひいてはローラ本体5の全体でのローラ抵抗値Rを微調整する効果が十分に得られない場合がある。
一方、CRの割合が上記の範囲を超える場合には、相対的にエピクロルヒドリンゴムが少なくなり、外層4自体の抵抗値が高くなりすぎて、ローラ本体5の全体でのローラ抵抗値Rが高くなる傾向がある。
そして、差logR-logRが前述した式(1)の範囲を下回って、ローラ本体5の表面付近の抵抗値を、黒ベタ濃度を向上できる範囲まで十分に低下させることができなくなり、黒ベタ濃度が不足して画像のコントラストが低下する場合がある。
CR以外の、非極性のジエン系ゴムの割合は、エピクロルヒドリンゴム、もしくはエピクロルヒドリンゴムとCRの残量である。
すなわちエピクロルヒドリンゴム、またはエピクロルヒドリンゴムとCRの割合をそれぞれ前述した範囲内の所定値に設定した際にゴムの総量が100質量部となるように、非極性のジエン系ゴムの割合を設定すればよい。
〈架橋成分〉
架橋成分としては、内層2で使用するのと同様の架橋剤、架橋促進剤を組み合わせて用いるのが好ましい。
すなわち、架橋剤としては硫黄系架橋剤、とくに硫黄が好ましく、当該硫黄系架橋剤と組み合わせる架橋促進剤としては、チウラム系促進剤、チアゾール系促進剤、チオウレア系促進剤、およびグアニジン系促進剤の4種を併用するのが好ましい。
硫黄系架橋剤、および4種の架橋促進剤の割合も、内層2の場合と同程度とするのが好ましい。
〈イオン導電剤〉
外層4用のゴム組成物には、さらにイオン導電剤を配合してもよい。
イオン導電剤を配合することにより、ゴム組成物のイオン導電性をさらに向上して、外層4自体の抵抗値、ひいてはローラ本体5の全体でのローラ抵抗値Rをより一層低下できる。
イオン導電剤としては、内層2で使用するのと同様の、分子中にフルオロ基およびスルホニル基を有する陰イオンと、陽イオンとの塩(イオン塩)が好ましい。
イオン導電剤の割合も、内層2の場合と同程度とするのが好ましい。
〈その他〉
外層4用のゴム組成物には、さらに必要に応じて、各種の添加剤を配合してもよい。
添加剤としては、内層2で使用するのと同様の添加剤、たとえば、架橋促進助剤、受酸剤、充填剤、可塑剤、加工助剤、劣化防止剤、劣化防止剤、スコーチ防止剤、滑剤、顔料、帯電防止剤、難燃剤、中和剤、造核剤、共架橋剤等が挙げられる。
充填剤としては、たとえば、サーマルブラック等のカーボンブラックが好ましい。
添加剤の割合も、内層2の場合と同程度とするのが好ましい。
〈ゴム組成物の調製〉
以上で説明した各成分を含む、外層4用のゴム組成物は、従来同様に調製することができる。
すなわち、まずゴムを素練りし、次いで架橋成分以外の各成分を加えて混練した後、最後に架橋成分を加えて混練することで、外層4用のゴム組成物が得られる。
混練には、たとえば、ニーダ、バンバリミキサ、押出機等を用いることができる。
《現像ローラ1の製造》
上記内層2用、および外層4用のゴム組成物を用いて、図1(a)(b)に示す現像ローラ1を製造するには、たとえば、両ゴム組成物を2層押出機に供給して、積層された2層構造の筒状に共押出成形したのち、全体を架橋させて内層2と外層4を形成する。
あるいは、内層2用のゴム組成物を筒状に押出成形し、架橋させて内層2を形成し、次いでその外周面3に、外層4用のゴム組成物のシートを巻き付けて、プレス成形等によって筒状に成形し、架橋させるとともに、内層2と一体化させて外層4を形成する。
次いで、形成した内層2と外層4の積層体を、オーブン等を用いて加熱して二次架橋させ、冷却したのち所定の外径となるように研磨すると、上記積層体からなるローラ本体5が形成される。
内層2の厚みは、組み込む画像形成装置の構造や寸法等に応じて任意に設定できる。
また、外層4の厚みも任意に設定できるものの、0.1mm以上であるのが好ましく、2mm以下であるのが好ましい。
所定の抵抗値を有する外層4の厚みをこの範囲とすることで、所定のローラ抵抗値Rを有する内層2と組み合わせた際に、ローラ本体5の全体でのローラ抵抗値Rを、前述した範囲に調整することができる。
そのため、黒ベタ濃度と2dot濃度の両方を同時に向上して、コントラストおよび細線の再現性の両方に優れる上、横方向に隣接する画像の濃度に依存した濃度のムラのない良好な画像を形成する効果をさらに向上することができる。
研磨方法としては、たとえば、乾式トラバース研磨等の種々の研磨方法が採用可能であり、研磨工程の最後に鏡面研磨をして仕上げてもよい。
その場合は、外周面8の離型性を向上して、酸化膜9を形成せずに、あるいは酸化膜9を形成することとの相乗効果によって、トナーの付着をより一層良好に抑制することができる上、感光体等の汚染を有効に防止することもできる。
シャフト7は、ローラ本体5のもとになる筒状体のカット後から研磨後までの任意の時点で、通孔6に挿通して固定できる。
ただしカット後、まず通孔6にシャフト7を挿通した状態で二次架橋、および研磨をするのが好ましい。これにより、二次架橋時の膨張収縮によるローラ本体5の反りや変形を抑制できる。
また、シャフト7を中心として回転させながら研磨することで当該研磨の作業性を向上し、なおかつ外周面8のフレを抑制できる。
シャフト7は、先に説明したように、導電性を有する接着剤、特に導電性の熱硬化性接着剤を介して二次架橋前の筒状体の通孔6に挿通したのち二次架橋させるか、あるいは通孔6の内径より外径の大きいものを通孔6に圧入すればよい。
前者の場合は、オーブン中での加熱によって筒状体が二次架橋されるのと同時に熱硬化性接着剤が硬化して、当該シャフト7がローラ本体5に電気的に接合されるとともに機械的に固定される。
また後者の場合は、圧入と同時に電気的な接合と機械的な固定が完了する。
また、前述したように、この両法を併用して、シャフト7を、ローラ本体5と電気的に接合し、かつ機械的に固定してもよい。
酸化膜9は、先に説明したように、外層4の表面であるローラ本体5の外周面8に紫外線を照射して形成するのが好ましい。
すなわち、ローラ本体5の外周面8に所定波長の紫外線を所定時間照射して、当該外周面8の近傍を構成するゴムを酸化させるだけで酸化膜9を形成できるため、簡単で効率的である。
しかも、紫外線の照射によって形成される酸化膜9は、たとえば、従来の、塗剤を塗布して形成されるコーティング膜のような問題を生じることがない上、厚みの均一性やローラ本体5との密着性等にも優れている。
照射する紫外線の波長は、外層4用のゴム組成物中のジエン系ゴムを効率よく酸化させて、前述した機能に優れた酸化膜9を形成することを考慮すると、100nm以上であるのが好ましく、400nm以下、とくに300nm以下であるのが好ましい。
また照射の時間は30秒間以上、とくに1分間以上であるのが好ましく、30分間以下、とくに20分間以下であるのが好ましい。
ただし、酸化膜9は他の方法で形成してもよいし、場合によっては形成しなくてもよい。
内層2と外層4の間には、任意の中間層を1層または2層以上介在させてもよい。
しかし、ローラ本体5の構造を簡略化することを考慮すると、当該ローラ本体5は、図1(a)(b)に示すように、内層2と外層4を直接に積層した2層構造とするのが好ましい。
本発明の現像ローラ1は、たとえば、レーザープリンタ、静電式複写機、普通紙ファクシミリ装置、およびこれらの複合機等の、電子写真法を利用した各種の画像形成装置に組み込んで用いることができる。
以下に、本発明を、実施例、比較例、従来例に基づいてさらに説明するが、本発明の構成は、必ずしもこれらの例に限定されるものではない。
〈内層2用のゴム組成物(A)〉
ゴムとしては、GECO〔(株)大阪ソーダ製のエピオン(登録商標)301L、EO/EP/AGE=73/23/4(モル比)〕5質量部、IR〔日本ゼオン(株)製のNipol(登録商標)IR2200、非油展〕45質量部、BR〔宇部興産(株)製のUBEPOL(登録商標)BR130B、非油展〕45質量部、およびCR〔昭和電工(株)製のショウプレン(登録商標)WRT、非油展〕5質量部を用いた。
上記ゴムの総量100質量部を、バンバリミキサを用いて素練りしながら、下記の各成分を配合して混練した。
Figure 0007075590000001
表1中の各成分は下記のとおり。また表中の質量部は、ゴムの総量100質量部あたりの質量部である。
イオン塩:カリウム・ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、三菱マテリアル電子化成(株)製のEF-N112、K-TFSI
架橋促進助剤:酸化亜鉛2種、堺化学工業(株)製
充填剤:カーボンブラックFEF、東海カーボン(株)製のシースト(登録商標)SO
受酸剤:ハイドロタルサイト類、協和化学工業(株)製のDHT-4A(登録商標)-2
加工助剤:ステアリン酸亜鉛、堺化学工業(株)製のSZ-2000
次いで、混練を続けながら、下記の架橋成分を配合してさらに混練して、内層2用のゴム組成物(A)を調製した。
Figure 0007075590000002
表2中の各成分は下記のとおり。また表中の質量部は、ゴムの総量100質量部あたりの質量部である。
架橋剤:鶴見化学工業(株)製の金華印5%油入微粉硫黄
促進剤DM:ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド、大内新興化学工業(株)製のノクセラー(登録商標)DM、チアゾール系促進剤
促進剤TS:テトラメチルチウラムモノスルフィド、三新化学工業(株)製のサンセラー(登録商標)TS、チウラム系促進剤
促進剤22:エチレンチオウレア〔川口化学工業(株)製のアクセル(登録商標)22-S、2-メルカプトイミダゾリン〕
促進剤DT:1,3-ジ-o-トリルグアニジン〔三新化学工業(株)製のサンセラーDT、グアニジン系促進剤〕
〈内層2用のゴム組成物(B)〉
GECOの量を10質量部、IRの量を42.5質量部、BRの量を42.5質量部としたこと以外はゴム組成物(A)と同様にして、内層2用のゴム組成物(B)を調製した。
〈内層2用のゴム組成物(C)〉
GECOの量を12.5質量部、IRの量を41.25質量部、BRの量を41.25質量部としたこと以外はゴム組成物(A)と同様にして、内層2用のゴム組成物(C)を調製した。
〈内層2用のゴム組成物(D)〉
GECOの量を15質量部、IRの量を40質量部、BRの量を40質量部としたこと以外はゴム組成物(A)と同様にして、内層2用のゴム組成物(D)を調製した。
〈内層2用のゴム組成物(E)〉
GECOの量を20質量部、IRの量を37.5質量部、BRの量を37.5質量部としたこと以外はゴム組成物(A)と同様にして、内層2用のゴム組成物(E)を調製した。
〈内層2用のゴム組成物(F)〉
GECOの量を30質量部、IRの量を32.5質量部、BRの量を32.5質量部としたこと以外はゴム組成物(A)と同様にして、内層2用のゴム組成物(E)を調製した。
〈内層2のローラ抵抗値Rの測定〉
内層2用のゴム組成物(A)~(F)を、外径φ16mm、内径φ6.5mmの筒状に押出成形し、架橋用の仮のシャフトに装着して加硫缶内で160℃×1時間架橋させた。
次いで、架橋させた筒状体を、外周面に導電性の熱硬化性接着剤を塗布した、実際に現像ローラ1の製造に使用するのと同じ外径φ7.5mmの金属製のシャフト7に装着しなおして、オーブン中で160℃に加熱してシャフト7に接着させた。
次いで、筒状体の両端を整形するとともに、外周面3を、円筒研磨機を用いてトラバース研磨したのち仕上げとして鏡面研磨して外径φ16mmになるように仕上げ、さらに水洗いして、シャフト7と一体化された、内層2のみの状態のサンプルを作製した。
そして、作製したサンプルの、内層2のみの状態でのローラ抵抗値R(Ω、400V印加時)を、前述した測定方法によって測定した。
〈外層4用のゴム組成物(I)〉
ゴムとしては、GECO〔(株)大阪ソーダ製のエピオン301L、EO/EP/AGE=73/23/4(モル比)〕30質量部、SBR〔JSR(株)製のJSR 1502、非油展〕60質量部、およびCR〔昭和電工(株)製のショウプレンWRT、非油展〕10質量部を用いた。
上記ゴムの総量100質量部を、バンバリミキサを用いて素練りしながら、下記の各成分を配合して混練した。
Figure 0007075590000003
表3中の各成分は下記のとおり。また表中の質量部は、ゴムの総量100質量部あたりの質量部である。
イオン塩:カリウム・ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、三菱マテリアル電子化成(株)製のEF-N112、K-TFSI
架橋促進助剤:酸化亜鉛2種、堺化学工業(株)製
充填剤:カーボンブラック(サーマルブラック)、旭カーボン(株)製の旭#15
受酸剤:ハイドロタルサイト類、協和化学工業(株)製のDHT-4A-2
加工助剤:ステアリン酸亜鉛、堺化学工業(株)製のSZ-2000
次いで、混練を続けながら、下記の架橋成分を配合してさらに混練して、外層4用のゴム組成物(I)を調製した。
Figure 0007075590000004
表4中の各成分は下記のとおり。また表中の質量部は、ゴムの総量100質量部あたりの質量部である。
架橋剤:鶴見化学工業(株)製の金華印5%油入微粉硫黄
促進剤DM:ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド、大内新興化学工業(株)製のノクセラーDM、チアゾール系促進剤
促進剤TS:テトラメチルチウラムモノスルフィド、三新化学工業(株)製のサンセラーTS、チウラム系促進剤
促進剤22:エチレンチオウレア〔川口化学工業(株)製のアクセル22-S、2-メルカプトイミダゾリン〕
促進剤DT:1,3-ジ-o-トリルグアニジン〔三新化学工業(株)製のサンセラーDT、グアニジン系促進剤〕
〈外層4用のゴム組成物(II)〉
GECOの量を20質量部、SBRの量を70質量部としたこと以外はゴム組成物(I)と同様にして、外層4用のゴム組成物(II)を調製した。
〈外層4用のゴム組成物(III)〉
GECOの量を15質量部、SBRの量を75質量部としたこと以外はゴム組成物(I)と同様にして、外層4用のゴム組成物(III)を調製した。
〈外層4用のゴム組成物(IV)〉
GECOの量を12質量部、SBRの量を78質量部としたこと以外はゴム組成物(I)と同様にして、外層4用のゴム組成物(IV)を調製した。
〈外層4用のゴム組成物(V)〉
GECOの量を10質量部、SBRの量を80質量部としたこと以外はゴム組成物(I)と同様にして、外層4用のゴム組成物(V)を調製した。
〈実施例1~6、比較例1~7〉
内層2用のゴム組成物(A)~(F)、および外層4用のゴム組成物(I)~(IV)を、表5、表6に示す組み合わせで2層押出機に供給して、外径φ16mm、内径φ6.5mm、内層2のもとになる筒状体の厚み3.5mmの、2層構造の筒状に押出成形し、架橋用の仮のシャフトに装着して加硫缶内で160℃×1時間架橋させた。
次いで、架橋させた筒状体を、外周面に導電性の熱硬化性接着剤を塗布した外径φ7.5mmの金属製のシャフト7に装着し直して、オーブン中で160℃に加熱してシャフト7に接着させた。
次いで、筒状体の両端を整形するとともに、外周面8を、円筒研磨機を用いてトラバース研磨したのち仕上げとして鏡面研磨して外径φ16mmになるように仕上げて、内層2と外層4の2層構造を有し、シャフト7と一体化されたローラ本体5を形成した。
外層4の厚みは約0.1~2mmであった。
次いで、形成したローラ本体5の外周面8をアルコール拭きしたのち、当該外周面8からUVランプまでの距離が50mmになるように設定して紫外線照射装置〔セン特殊光源(株)製のPL21-200〕にセットした。
そして、シャフトを中心として90°ずつ回転させながら、波長184.9nmと253.7nmの紫外線を15分間ずつ照射することで上記外周面8に酸化膜9を形成して、現像ローラ1を製造した。
〈従来例1~5〉
外層4用のゴム組成物(I)~(V)を単独で用いて、外径φ16mm、内径φ6mmの筒状に押出成形し、架橋用の仮のシャフトに装着して加硫缶内で160℃×1時間架橋させた。
次いで、架橋させた筒状体を、外周面に導電性の熱硬化性接着剤を塗布した外径φ7.5mmの金属製のシャフト7に装着し直して、オーブン中で160℃に加熱してシャフト7に接着させた。
次いで、筒状体の両端を整形するとともに、外周面8を、円筒研磨機を用いてトラバース研磨したのち仕上げとして鏡面研磨して外径φ16mmになるように仕上げて、外層4用のゴム組成物からなる単層構造を有し、シャフト7と一体化されたローラ本体を形成した。
次いで、形成したローラ本体の外周面をアルコール拭きしたのち、当該外周面からUVランプまでの距離が50mmになるように設定して紫外線照射装置〔セン特殊光源(株)製のPL21-200〕にセットした。
そして、シャフトを中心として90°ずつ回転させながら、波長184.9nmと253.7nmの紫外線を15分間ずつ照射することで上記外周面に酸化膜を形成して現像ローラを製造した。
上記各実施例、比較例、従来例で製造した現像ローラ1について、下記の各試験を実施してその特性を評価した。
〈ローラ本体5の全体でのローラ抵抗値Rの測定〉
製造した現像ローラ1の、ローラ本体5の全体でのローラ抵抗値R(Ω、400V印加時)を、前述した測定方法によって測定した。
〈黒ベタ濃度の測定〉
製造した現像ローラを、レーザープリンタ〔ブラザー工業(株)製のHL-2240D〕に組み込んで温度23.5℃、相対湿度55%の環境下、普通紙に1%濃度の画像を連続的に30枚連続して画像形成した直後に、3cm角の黒ベタ画像を1枚画像形成した。
そして、形成した黒ベタ画像上の任意の5点で、ビデオジェット・エックスライト(株)製の反射濃度計を用いて画像濃度を測定し、その平均値を求めて黒ベタ濃度とした。黒ベタ濃度は1.30以上を合格とした。
〈2dot濃度の測定〉
黒ベタ濃度と同様に、普通紙に1%濃度の画像を連続的に4000枚連続して画像形成した直後に、格子長約80μmの正方格子上に円が並んだ孤立2dot画像を1枚画像形成した。
そして、形成した孤立2dot画像上の任意の5点で、同じ反射濃度計を用いて画像濃度を測定し、その平均値を求めて2dot濃度とした。2dot濃度は0.02を超えるものを合格とした。
〈濃度ムラの評価〉
黒ベタ濃度と同様に、普通紙に1%濃度の画像を連続的に4000枚連続して画像形成した直後に、3cm幅のハーフトーン部と、当該ハーフトーン部の、用紙の通紙方向と直交する横方向に5mmあけて隣接させて、3cm角の黒ベタ部を有する画像を1枚画像形成した。
そして、形成した画像のハーフトーン部を観察して、ムラが見られなかったものを良好(○)、ムラが見られたものを不良(×)と評価した。
以上の結果を表5~表7に示す。
Figure 0007075590000005
Figure 0007075590000006
Figure 0007075590000007
表7の従来例1~5の結果より、単層のローラ本体では、黒ベタ濃度と2dot濃度を両立できないことが判った。
これに対し、表5~表7の実施例1~6、比較例1~7の結果より、ローラ抵抗値R、Rが式(1)(2)を満足する内層2と外層4とを組み合わせることにより、黒ベタ濃度と2dot濃度の両方を同時に向上して、コントラストと細線の再現性の両方に優れた画像を形成できることが判った。
また内層2を、エピクロルヒドリンゴムを含みイオン導電性が付与された層とすることも相まって、画像に、横方向に隣接する画像の濃度に依存した濃度のムラが生じるのを抑制できることも判った。
〈内層2用のゴム組成物(G)〉
カーボンブラックFEF〔東海カーボン(株)製のシーストSO〕の量を、ゴムの総量100質量部あたり10質量部としたこと以外はゴム組成物(A)と同様にして、内層2用のゴム組成物(G)を調製した。
〈内層2用のゴム組成物(H)〉
GECOの量を10質量部、IRの量を42.5質量部、BRの量を42.5質量部としたこと以外はゴム組成物(G)と同様にして、内層2用のゴム組成物(H)を調製した。
〈内層2用のゴム組成物(J)〉
GECOの量を12.5質量部、IRの量を41.25質量部、BRの量を41.25質量部としたこと以外はゴム組成物(G)と同様にして、内層2用のゴム組成物(J)を調製した。
〈内層2用のゴム組成物(K)〉
GECOの量を15質量部、IRの量を40質量部、BRの量を40質量部としたこと以外はゴム組成物(G)と同様にして、内層2用のゴム組成物(K)を調製した。
〈内層2用のゴム組成物(L)〉
GECOの量を20質量部、IRの量を37.5質量部、BRの量を37.5質量部としたこと以外はゴム組成物(G)と同様にして、内層2用のゴム組成物(L)を調製した。
〈内層2用のゴム組成物(M)〉
GECOの量を30質量部、IRの量を32.5質量部、BRの量を32.5質量部としたこと以外はゴム組成物(G)と同様にして、内層2用のゴム組成物(M)を調製した。
〈内層2用のゴム組成物(N)〉
カーボンブラックの量を、ゴムの総量100質量部あたり15質量部としたこと以外はゴム組成物(K)と同様にして、内層2用のゴム組成物(N)を調製した。
〈内層2用のゴム組成物(O)〉
カーボンブラックの量を、ゴムの総量100質量部あたり20質量部としたこと以外はゴム組成物(K)と同様にして、内層2用のゴム組成物(O)を調製した。
〈内層2用のゴム組成物(P)〉
カーボンブラックとして、カーボンブラックHAF〔東海カーボン(株)製のシースト3〕を、ゴムの総量100質量部あたり5質量部配合したこと以外はゴム組成物(K)と同様にして、内層2用のゴム組成物(P)を調製した。
〈内層2用のゴム組成物(Q)〉
カーボンブラックの量を、ゴムの総量100質量部あたり10質量部としたこと以外はゴム組成物(P)と同様にして、内層2用のゴム組成物(Q)を調製した。
〈内層2用のゴム組成物(R)〉
カーボンブラックの量を、ゴムの総量100質量部あたり15質量部としたこと以外はゴム組成物(P)と同様にして、内層2用のゴム組成物(R)を調製した。
〈内層2用のゴム組成物(S)〉
カーボンブラックとして、アセチレンブラック〔AB、デンカ(株)製のデンカブラック(登録商標)粒状〕を、ゴムの総量100質量部あたり5質量部配合したこと以外はゴム組成物(K)と同様にして、内層2用のゴム組成物(S)を調製した。
〈内層2用のゴム組成物(T)〉
カーボンブラックの量を、ゴムの総量100質量部あたり10質量部としたこと以外はゴム組成物(S)と同様にして、内層2用のゴム組成物(T)を調製した。
〈実施例7~20、比較例8~14〉
内層2用のゴム組成物(G)~(T)、および外層4用のゴム組成物(I)~(IV)を、表8~表11に示す組み合わせで用いたこと以外は実施例1~6、比較例1~7と同様にして現像ローラ1を製造した。
上記各実施例、比較例で製造した現像ローラ1について、先の各試験と、下記の各試験とを実施してその特性を評価した。
〈誘電正接tanδの測定〉
内層2のローラ抵抗値Rを測定する際に作製した内層2のみの状態のサンプルのレジスタンスZ′とリアクタンスZ″とを、アメテック(株)製の125596WB型誘電体インピーダンス測定システム、すなわち
・ 誘電体インターフェース1296型、
・ FRA(Frequency Response Analyzer)1255B、および
・ 高DC電圧オプションHVI-1000/BOP1000M
を使用し、長さ230mm、幅8mmの電極を用いて、荷重:1kg、交流電圧:0.5V、バイアス:3Vの条件で測定した。
〈耐久画像濃度の測定〉
現像ローラを、レーザープリンタ〔ブラザー工業(株)製のHL-2240D〕に組み込んで温度23.5℃、相対湿度55%の環境下、普通紙に1%濃度の画像を連続的に3000枚連続して画像形成した直後に、3cm角の黒ベタ画像を1枚画像形成した。
そして、形成した黒ベタ画像上の任意の5点で、ビデオジェット・エックスライト(株)製の反射濃度計を用いて画像濃度を測定し、その平均値を求めて耐久画像濃度とした。耐久画像濃度は1.30以上を合格とした。
以上の結果を、実施例2の結果と併せて表8~表11に示す。
Figure 0007075590000008
Figure 0007075590000009
Figure 0007075590000010
Figure 0007075590000011
表8~表11の実施例7~20、比較例8~14の結果より、ローラ抵抗値R、Rが式(1)(2)を満足する内層2と外層4とを組み合わせることにより、黒ベタ濃度と2dot濃度の両方を同時に向上して、コントラストと細線の再現性の両方に優れた画像を形成できることが判った。
また内層2を、エピクロルヒドリンゴムを含みイオン導電性が付与された層とすることも相まって、画像に、横方向に隣接する画像の濃度に依存した濃度のムラが生じるのを抑制できることも判った。
さらに実施例2~15、実施例16~18、実施例19、20の結果より、カーボンブラックの割合を、ゴムの総量100質量部あたり10質量部以上として、誘電正接tanδを6.5以下とすることにより、画像形成を繰り返しても、とくに黒ベタ部の画像濃度が低下するのを抑制できることも判った。
ただし、誘電正接tanδが6.5を超える実施例2、16、19についても、全く実用にならないというものではない。
たとえば、連続的に画像形成する枚数が2000枚程度であれば、これらの実施例のものも、十分に実用可能な画像濃度を維持することは可能である。
1 現像ローラ
2 内層
3 外周面
4 外層
5 ローラ本体
6 通孔
7 シャフト
8 外周面
9 酸化膜
10 アルミニウムドラム
11 外周面
12 直流電源
13 抵抗
14 計測回路
F 荷重
V 検出電圧

Claims (4)

  1. ローラ本体を含み、前記ローラ本体は、弾性材料からなる筒状の内層、および前記内層の外周面に積層された、弾性材料からなる外層を含み、
    前記内層は、ゴムとしてエピクロルヒドリンゴムと、イソプレンゴム、およびブタジエンゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種のジエン系ゴムを含むゴム組成物の架橋物からなり、
    前記ローラ本体の全体でのローラ抵抗値R(Ω、400V印加時)、ならびに前記内層のみの状態でのローラ抵抗値R(Ω、400V印加時)は、式(1):
    0.1≦logR-logR≦1.0 (1)
    および式(2):
    6.5≦logR≦8.5 (2)
    をともに満足する現像ローラ。
  2. 前記ゴムは、前記エピクロルヒドリンゴム、前記イソプレンゴム、前記ブタジエンゴム、およびクロロプレンゴムの4種である請求項1に記載の現像ローラ。
  3. 前記内層は、レジスタンスZ′とリアクタンスZ″とから、式(3):
    tanδ=-Z″/Z′ (3)
    で求められる誘電正接tanδが6.5以下である請求項1または2に記載の現像ローラ。
  4. 前記内層を形成する前記ゴム組成物は、さらにカーボンブラックを、前記ゴムの総量100質量部あたり10質量部以上の割合で含んでいる請求項3に記載の現像ローラ。
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