JP7382004B2 - 現像ローラ - Google Patents
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Description
7.0≦logR1≦8.5 (1)
を満足し、かつ前記ローラ本体の全体でのローラ抵抗値R2(Ω、400V印加時)は、式(2):
6.3≦logR2≦8.5 (2)
を満足していて、前記外層は、ゴムとしてエピクロルヒドリンゴム、およびジエン系ゴムを含むゴム組成物の架橋物からなる現像ローラである。
レーザープリンタ等の画像形成装置の画像評価基準の一つとして、形成画像の黒ベタ濃度と2dot濃度が知られている。
黒ベタ濃度とは、紙面の少なくとも一部が黒一色で塗りつぶされた、いわゆる黒ベタの画像の濃度であり、黒ベタ濃度が高いほど、コントラストの高い画像を形成することができる。
ところが、この2つの画像濃度は相反関係にあり、両立が困難である。
すなわち黒ベタ濃度は、現像ローラのローラ抵抗値を低くするほど高くなるが、2dot濃度は、現像ローラのローラ抵抗値が高いほど高くなる傾向があり、従来の単層構造の現像ローラでは、この2つの相反する特性を両立することは困難である。
すなわち黒ベタ濃度は、ローラ本体の表面付近の抵抗値と関係しており、表面付近の抵抗値を低くすれば、黒ベタ濃度を向上することができる。
そのため、
・ 上記のようにローラ本体を、ともにゴム組成物の架橋物からなる内層と外層の2層を含む構造とし、
・ このうち外層は、ローラ本体の表面付近の抵抗値を、黒ベタ濃度を向上しうる範囲に調整するために低抵抗の状態とし、なおかつ
・ その下の内層は、外層と合わせたローラ本体の全体でのローラ抵抗値を、2dot濃度を向上しうる範囲に調整するために高抵抗の状態とすれば、
黒ベタ濃度と2dot濃度を両立させることができる。
そのため、画像形成の初期において、黒ベタ濃度(初期黒ベタ濃度)や2dot濃度(初期2dot濃度)が不足したり、画像形成を繰り返した際に2dot濃度が大きく低下したりする場合がある。
また画像形成を繰り返すと、とくに用紙の、画像形成が可能な領域の全面に黒ベタの画像(全面黒ベタ画像)を形成した際に掠れを生じやすくなって、濃度の均一なきれいな全面黒ベタ画像を形成できなくなる場合もある。
その結果、前述したように、
・ 内層を、エピクロルヒドリンゴム、およびジエン系ゴムを含むゴム組成物の架橋物によって形成するとともに、エピクロルヒドリンゴムの割合を、ゴムの総量100質量部中の21質量部以上とし、
・ ローラ本体の外周面の表面抵抗値R1(Ω、10V印加時)を、式(1):
7.0≦logR1≦8.5 (1)
を満足する範囲に設定し、なおかつ
・ ローラ本体の全体でのローラ抵抗値R2(Ω、400V印加時)を、式(2):
6.3≦logR2≦8.5 (2)
を満足する範囲に設定すればよいことを見出した。
また画像に、横方向に隣接する画像の濃度に依存した濃度のムラが生じるのを抑制したり、画像形成を繰り返した際の2dot濃度の低下、すなわち耐久2dot濃度の低下を抑制したりすることもできる。
掠れの発生の有無は、全面黒ベタ画像のうち最も濃度が低い部分の濃度、すなわち全面黒ベタ濃度でもって評価することができる。
これらのことは、後述する実施例、比較例、従来例の結果からも明らかである。
図1(a)(b)を参照して、この例の現像ローラ1は、弾性材料からなる筒状の内層2の外周面3に、直接に、弾性材料からなる外層4が積層された、2層構造のローラ本体5を備えている。
シャフト7は、良導電性の材料、たとえば、鉄、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼等の金属などによって一体に形成されている。
シャフト7は、たとえば、導電性を有する接着剤を介してローラ本体5と電気的に接合され、かつ機械的に固定されるか、あるいは通孔6の内径よりも外径の大きいものを通孔6に圧入することで、ローラ本体5と電気的に接合され、かつ機械的に固定される。
外層4の表面、すなわちローラ本体5の外周面8は、両図中に拡大して示すように、酸化膜9によって被覆されている。
外周面8を酸化膜9によって被覆することで、当該酸化膜9を誘電層として機能させて、現像ローラ1の誘電正接tanδを低減することができ、また酸化膜9を低摩擦層として機能させて、トナーの付着を良好に抑制することもできる。
ただし、酸化膜9は省略してもよい。
内層2、外層4は、それぞれの構造を簡略化し、かつ耐久性等を向上するため、いずれも非多孔質の単層に形成するのが好ましい。
またローラ本体5の「2層」も、内層2と外層4の、ともに弾性材料からなる層の数が2層であることを指し、いずれの場合も、紫外線の照射等によって形成される酸化膜9は層数に含まないこととする。
すなわち、ローラ本体5の外周面8の表面抵抗値R1(Ω、10V印加時)が、常用対数値logR1で表して7.0未満では、ローラ本体5の表面付近の抵抗値が低くなりすぎて、たとえば、画像に、過電流による画像不良等を生じる場合がある。
そのため、初期黒ベタ濃度が不足して画像のコントラストが低下したり、とくに全面黒ベタ画像に掠れを生じて、全面黒ベタ濃度が低下したりする場合がある。
一方、ローラ本体5の全体でのローラ抵抗値R2(Ω、400V印加時)が、常用対数値logR2で表して8.5を超える場合には、画像に、用紙の通紙方向と直交する横方向に隣接する画像の濃度に依存した濃度のムラを生じる場合がある。
すなわち、エピクロルヒドリンゴムの割合が21質量部未満では、ローラ本体5の全体でのローラ抵抗値R2(Ω、400V印加時)に拘らず、初期2dot濃度が不足したり、耐久2dot濃度が大きく低下したりする場合がある。
そして、現状よりも画質に優れた画像を、長期間に亘って形成できる現像ローラを提供することが可能となる。
ローラ本体5の外周面8の、水の接触角θW(°)を上記の範囲とすると、当該外周面8は撥水性を呈するため、トナーの離型性を向上できる。
なお、かかる効果をより一層向上することを考慮すると、水の接触角θW(°)は、上記の範囲でも60°以上であるのがさらに好ましい。
ローラ本体5の外周面8の、水の接触角θW(°)を上記の範囲に調整するためには、たとえば、外周面8を被覆する酸化膜9を形成するために当該外周面8に照射する紫外線の積算光量(mJ/cm2)を調整すればよい。
積算光量(mJ/cm2)とは、ローラ本体5の外周面8に照射する紫外線の、単位面積当たりの照射強度(mW/cm2)と照射時間(秒)との積で求められる、外周面8に照射される紫外線の総光量である。
〈紫外線の積算光量の測定〉
積算光量(mJ/cm2)は、積算光量測定機を用いて測定する。
次いでUV処理装置を、ローラ本体5の外周面8に紫外線を照射する際と同様に作動させ、積算光量測定機の受光部に紫外線を照射して、当該積算光量測定機によって測定される積算光量(mJ/cm2)が目的とする値に達するのに要したUV処理装置の動作条件を求める。
そして、同じUV処理装置にローラ本体5をセットして、先の測定によって求めた動作条件で作動させると、セットしたローラ本体5の外周面8に、同じ積算光量(mJ/cm2)で紫外線を照射することができる。
内層2は、前述したように、ゴムとしてエピクロルヒドリンゴム、およびジエン系ゴムを含み、イオン導電性が付与されたゴム組成物の架橋物によって形成される。
〈エピクロルヒドリンゴム〉
エピクロルヒドリンゴムとしては、たとえば、エピクロルヒドリン単独重合体、エピクロルヒドリン-エチレンオキサイド二元共重合体(ECO)、エピクロルヒドリン-プロピレンオキサイド二元共重合体、エピクロルヒドリン-アリルグリシジルエーテル二元共重合体、エピクロルヒドリン-エチレンオキサイド-アリルグリシジルエーテル三元共重合体(GECO)、エピクロルヒドリン-プロピレンオキサイド-アリルグリシジルエーテル三元共重合体、エピクロルヒドリン-エチレンオキサイド-プロピレンオキサイド-アリルグリシジルエーテル四元共重合体等が挙げられる。
ECOおよび/またはGECOにおけるエチレンオキサイド含量は、いずれも30モル%以上、とくに50モル%以上であるのが好ましく、80モル%以下であるのが好ましい。
しかし、エチレンオキサイド含量が上記の範囲未満では、かかる働きが十分に得られないため、ローラ本体5の全体でのローラ抵抗値R2(Ω、400V印加時)を十分に低下できない場合がある。
また、架橋後の内層2が硬くなりすぎたり、架橋前のゴム組成物の、加熱溶融時の粘度が上昇して、当該ゴム組成物の加工性が低下したりする場合もある。
すなわち、エピクロルヒドリン含量は20モル%以上であるのが好ましく、70モル%以下、とくに50モル%以下であるのが好ましい。
また、GECOにおけるアリルグリシジルエーテル含量は0.5モル%以上、とくに2モル%以上であるのが好ましく、10モル%以下、とくに5モル%以下であるのが好ましい。
しかし、アリルグリシジルエーテル含量が上記の範囲未満では、かかる働きが十分に得られないため、ローラ本体5の全体でのローラ抵抗値R2(Ω、400V印加時)を十分に低下できない場合がある。
そのため、アリルグリシジルエーテル含量が上記の範囲を超える場合には、GECOの架橋密度が高くなりすぎることによって分子鎖のセグメント運動が妨げられて、却って、ローラ本体5の全体でのローラ抵抗値R2(Ω、400V印加時)が上昇する傾向がある。
すなわち、エピクロルヒドリン含量は10モル%以上、とくに19.5モル%以上であるのが好ましく、69.5モル%以下、とくに60モル%以下であるのが好ましい。
なおGECOとしては、先に説明した3種の単量体を共重合させた、狭義の意味での共重合体の他に、エピクロルヒドリン-エチレンオキサイド共重合体(ECO)をアリルグリシジルエーテルで変性した変性物も知られている。
エピクロルヒドリンゴムとしては、とくにGECOが好ましい。
GECOは、アリルグリシジルエーテルに起因して、主鎖中に、架橋点として機能する二重結合を有するため、主鎖間での架橋によって、架橋後の圧縮永久ひずみを小さくすることができる。
これらエピクロルヒドリンゴムの1種または2種以上を用いることができる。
〈ジエン系ゴム〉
ジエン系ゴムは、ゴム組成物に良好な加工性を付与したり、内層2の機械的強度や耐久性等を向上したり、あるいは内層2にゴムとしての良好な特性、すなわち柔軟で、しかも圧縮永久ひずみが小さくヘタリを生じにくい特性を付与したりするために機能する。
中でも、ジエン系ゴムとしては非極性のジエン系ゴム、具体的にはIR、BR、およびSBRの3種のうちの少なくとも1種、とくにIRとBRの2種、またはIRとSBRの2種を併用するのが好ましい。
(IR)
IRとしては、天然ゴムの構造を人工的に再現した、ポリイソプレン構造を有する種々のIRがいずれも使用可能である。
またIRとしては、伸展油を加えて柔軟性を調整した油展タイプのものと、加えない非油展タイプのものとがあるが、本発明では、感光体の汚染を防止するために、ブリード物質となりうる伸展油を含まない非油展タイプのIRを用いるのが好ましい。
(BR)
BRとしては、分子中にポリブタジエン構造を備え、架橋性を有する種々のBRがいずれも使用可能である。
とくに、低温から高温までの広い温度範囲でゴムとしての良好な特性を発現しうる、シス-1,4結合の含量が95%以上の高シスBRが好ましい。
これらBRの1種または2種以上を用いることができる。
(SBR)
SBRとしては、スチレンと1,3-ブタジエンとを、乳化重合法、溶液重合法等の種々の重合法によって共重合させて合成される種々のSBRが、いずれも使用可能である。
さらにSBRとしては、伸展油を加えて柔軟性を調整した油展タイプのものと、加えない非油展タイプのものとがあるが、本発明では、やはり感光体等の汚染を防止するために、ブリード物質となりうる伸展油を含まない非油展タイプのSBRを用いるのが好ましい。
(CR)
CRは極性を有するジエン系ゴムであって、ローラ本体5の全体でのローラ抵抗値R2(Ω、400V印加時)を微調整するために機能する。
CRは、クロロプレンを乳化重合させて合成されるもので、その際に用いる分子量調整剤の種類によって、硫黄変性タイプと非硫黄変性タイプとに分類される。
また非硫黄変性タイプのCRは、たとえば、メルカプタン変性タイプ、キサントゲン変性タイプ等に分類される。
また、キサントゲン変性タイプのCRは、アルキルキサントゲン化合物を分子量調整剤として使用すること以外は、やはり硫黄変性タイプのCRと同様にして合成される。
本発明においては、いずれのタイプのCRを用いてもよいが、中でも非硫黄変性タイプで、かつ結晶化速度が遅いタイプのCRが好ましい。
また、CRとしては、クロロプレンと他の共重合成分との共重合体を用いてもよい。他の共重合成分としては、たとえば、2,3-ジクロロ-1,3-ブタジエン、1-クロロ-1,3-ブタジエン、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、イソプレン、ブタジエン、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、およびメタクリル酸エステル等の1種または2種以上が挙げられる。
これらCRの1種または2種以上を用いることができる。
(NBR)
NBRも、やはり極性を有するジエン系ゴムであって、ローラ本体5の全体でのローラ抵抗値R2(Ω、400V印加時)を微調整するために機能する。
またNBRとしては、伸展油を加えて柔軟性を調整した油展タイプのものと、加えない非油展タイプのものとがあるが、本発明では、やはり感光体等の汚染を防止するために、ブリード物質となりうる伸展油を含まない非油展タイプのNBRを用いるのが好ましい。
〈ゴムの割合〉
ゴムの割合は、内層2に求められる各種の特性、とくに内層2の抵抗値、そしてローラ本体5の全体でのローラ抵抗値R2(Ω、400V印加時)や、内層2の柔軟性等に応じて任意に設定できる。
この理由は、先に説明したとおりである。
なおエピクロルヒドリンゴムの割合は、上記の範囲でも、ゴムの総量100質量部中の30質量部以下であるのが好ましい。
これに対し、エピクロルヒドリンゴムの割合を、ゴムの総量100質量部中の30質量部以下とすることにより、これらの特性が低下するのを抑制することができる。
CRおよび/またはNBRの割合がこの範囲未満では、これらのゴムを配合することによる前述した効果、すなわちローラ本体5の全体でのローラ抵抗値R2(Ω、400V印加時)を微調整する効果が十分に得られない場合がある。
CRおよび/またはNBR以外の、非極性のジエン系ゴムの割合は、エピクロルヒドリンゴム、もしくはエピクロルヒドリンゴムとCRおよび/またはNBRの残量である。
〈架橋成分〉
内層2用のゴム組成物には、ゴムを架橋させるための架橋成分を配合する。
このうち架橋剤としては、たとえば硫黄系架橋剤、チオウレア系架橋剤、トリアジン誘導体系架橋剤、過酸化物系架橋剤、各種モノマー等が挙げられ、とくに硫黄系架橋剤が好ましい。
硫黄系架橋剤としては、たとえば、粉末硫黄、オイル処理粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、分散性硫黄等の硫黄や、あるいはテトラメチルチウラムジスルフィド、N,N-ジチオビスモルホリン等の有機含硫黄化合物などが挙げられ、とくに硫黄が好ましい。
硫黄の割合は、ローラ本体にゴムとしての良好な特性を付与すること等を考慮すると、ゴムの総量100質量部あたり0.5質量部以上であるのが好ましく、2質量部以下であるのが好ましい。
また、架橋剤として有機含硫黄化合物を使用する場合、その割合は、分子中に含まれる硫黄の、ゴムの総量100質量部あたりの割合が上記の範囲となるように調整するのが好ましい。
ゴムの架橋を促進するための架橋促進剤としては、たとえば、チウラム系促進剤、チアゾール系促進剤、チオウレア系促進剤、グアニジン系促進剤、スルフェンアミド系促進剤、ジチオカルバミン酸塩系促進剤等の1種または2種以上が挙げられる。
このうちチウラム系促進剤、チアゾール系促進剤、チオウレア系促進剤、およびグアニジン系促進剤を併用するのが好ましい。
チアゾール系促進剤としては、たとえば、2-メルカプトベンゾチアゾール、ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド、2-メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、2-メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩、2-(4′-モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール等の1種または2種以上が挙げられ、とくにジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィドが好ましい。
チオウレア系促進剤としては、たとえば、エチレンチオウレア、N,N′-ジフェニルチオウレア、トリメチルチオウレア、式(5):
(CnH2n+1NH)2C=S (5)
〔式中、nは1~12の整数を示す。〕で表されるチオウレア、テトラメチルチオウレア等の1種または2種以上が挙げられ、とくにエチレンチオウレアが好ましい。
上記4種の併用系において、ゴムの架橋を促進する効果を十分に発現させること等を考慮すると、チウラム系促進剤の割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.3質量部以上であるのが好ましく、1質量部以下であるのが好ましい。
チオウレア系促進剤の割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.3質量部以上であるのが好ましく、1質量部以下であるのが好ましい。
さらに、グアニジン系促進剤の割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.2質量部以上であるのが好ましく、1質量部以下であるのが好ましい。
〈イオン導電剤〉
内層2用のゴム組成物には、さらにイオン導電剤を配合してもよい。
イオン導電剤としては、分子中にフルオロ基およびスルホニル基を有する陰イオンと、陽イオンとの塩(イオン塩)が好ましい。
イオン塩を構成する、分子中にフルオロ基およびスルホニル基を有する陰イオンとしては、たとえば、フルオロアルキルスルホン酸イオン、ビス(フルオロアルキルスルホニル)イミドイオン、トリス(フルオロアルキルスルホニル)メチドイオン等の1種または2種以上が挙げられる。
またビス(フルオロアルキルスルホニル)イミドイオンとしては、たとえば、(CF3SO2)2N-、(C2F5SO2)2N-、(C4F9SO2)(CF3SO2)N-、(FSO2C6F4)(CF3SO2)N-、(C8F17SO2)(CF3SO2)N-、(CF3CH2OSO2)2N-、(CF3CF2CH2OSO2)2N-、(HCF2CF2CH2OSO2)2N-、[(CF3)2CHOSO2]2N-等の1種または2種以上が挙げられる。
また陽イオンとしては、たとえば、ナトリウム、リチウム、カリウム等のアルカリ金属のイオン、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等の第2族元素のイオン、遷移元素のイオン、両性元素の陽イオン、第4級アンモニウムイオン、イミダゾリウム陽イオン等の1種または2種以上が挙げられる。
中でも、ゴム組成物のイオン導電性を向上してローラ本体5の全体でのローラ抵抗値R2(Ω、400V印加時)を低下させる効果の点で、(CF3SO2)2NLi〔リチウム・ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドLi-TFSI〕、および/または(CF3SO2)2NK〔カリウム・ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、K-TFSI〕が好ましい。
〈カーボンブラック〉
内層2用のゴム組成物には、さらに充填剤としてカーボンブラックを配合してもよい。
カーボンブラックを配合することにより、現像ローラの機械的強度等を向上できる。
またカーボンブラックとして導電性カーボンブラックを用いると、内層2に電子導電性を付与できる。
導電性カーボンブラックとしては、たとえば、アセチレンブラック等が挙げられる。
〈その他〉
内層2用のゴム組成物には、さらに必要に応じて、各種の添加剤を配合してもよい。
添加剤としては、たとえば、架橋促進助剤、受酸剤、可塑剤、加工助剤等が挙げられる。
架橋促進助剤の割合は、個別に、ゴムの総量100質量部あたり0.1質量部以上であるのが好ましく、7質量部以下であるのが好ましい。
受酸剤としては、酸受容体として作用する種々の物質を用いることができるが、中でも分散性に優れたハイドロタルサイト類またはマグサラットが好ましく、とくにハイドロタルサイト類が好ましい。
受酸剤の割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.1質量部以上であるのが好ましく、7質量部以下であるのが好ましい。
可塑剤としては、たとえば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、トリクレジルホスフェート等の各種可塑剤や、極性ワックス等の各種ワックス等が挙げられ、加工助剤としては、たとえば、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩などが挙げられる。
また添加剤としては、さらにカーボンブラック以外の他の充填剤、劣化防止剤、スコーチ防止剤、滑剤、顔料、帯電防止剤、難燃剤、中和剤、造核剤、共架橋剤等の各種添加剤を、任意の割合で配合してもよい。
〈ゴム組成物の調製〉
以上で説明した各成分を含む、内層2用のゴム組成物は、従来同様に調製することができる。
混練には、たとえば、ニーダ、バンバリミキサ、押出機等を用いることができる。
《外層4用のゴム組成物》
外層4は、ローラ本体5の外周面8の表面抵抗値R1(Ω、10V印加時)を前述した範囲に調整できる、種々の弾性材料によって形成することができる。
〈エピクロルヒドリンゴム〉
エピクロルヒドリンゴムとしては、内層2で使用するのと同様のエピクロルヒドリンゴムの1種または2種以上を用いることができる。
その理由は、内層2の場合と同様である。
すなわち、エピクロルヒドリンゴムとしてGECOを用いることで、外層4を、圧縮永久ひずみが小さく、ヘタリを生じにくいものとすることができる。
〈ジエン系ゴム〉
ジエン系ゴムは、ゴム組成物に良好な加工性を付与したり、外層4の機械的強度や耐久性等を向上したり、あるいは外層4にゴムとしての良好な特性を付与したりするために機能する。
ジエン系ゴムとしては、内層2で使用するのと同様のジエン系ゴムの1種または2種以上を用いることができる。
すなわちジエン系ゴムとしては、たとえば、天然ゴム、IR、NBR、SBR、BR、CR等が挙げられる。
また、ローラ本体5の外周面8の表面抵抗値R1(Ω、10V印加時)を微調整するため、非極性のジエン系ゴムとともに、さらにCRおよび/またはNBRを併用してもよい。
(ゴムの割合)
ゴムの割合は、外層4に求められる各種の特性、とくにローラ本体5の外周面8の表面抵抗値R1(Ω、10V印加時)や、外層4の柔軟性等に応じて任意に設定できる。
ただしエピクロルヒドリンゴムの割合は、ゴムの総量100質量部中の20質量部以上、中でも25質量部以上であるのが好ましく、50質量部以下であるのが好ましい。
そして、初期黒ベタ濃度が不足して画像のコントラストが低下したり、全面黒ベタ画像に掠れが生じて全面黒ベタ濃度が低下したりする場合がある。
これに対し、エピクロルヒドリンゴムの割合を上記の範囲とすることにより、ローラ本体5の外周面8の表面抵抗値R1(Ω、10V印加時)を式(1)の範囲として、これらの特性が低下するのを抑制することができる。
CRおよび/またはNBRの割合がこの範囲未満では、これらのゴムを配合することによる前述した効果、すなわち、ローラ本体5の外周面8の表面抵抗値R1(Ω、10V印加時)を微調整する効果が十分に得られない場合がある。
CRおよび/またはNBR以外の、非極性のジエン系ゴムの割合は、エピクロルヒドリンゴム、もしくはエピクロルヒドリンゴムとCRおよび/またはNBRの残量である。
〈架橋成分〉
架橋成分としては、内層2で使用するのと同様の架橋剤、架橋促進剤を組み合わせて用いるのが好ましい。
硫黄系架橋剤、および4種の架橋促進剤の割合も、内層2の場合と同程度とするのが好ましい。
外層4用のゴム組成物には、さらにイオン導電剤を配合してもよい。
イオン導電剤を配合することにより、ゴム組成物のイオン導電性をさらに向上して、ローラ本体5の外周面8の表面抵抗値R1(Ω、10V印加時)を、より一層低下させることができる。
イオン導電剤の割合も、内層2の場合と同程度とするのが好ましい。
〈その他〉
外層4用のゴム組成物には、さらに必要に応じて、各種の添加剤を配合してもよい。
充填剤としては、たとえば、サーマルブラック等のカーボンブラックが好ましい。
添加剤の割合も、内層2の場合と同程度とするのが好ましい。
以上で説明した各成分を含む、外層4用のゴム組成物は、従来同様に調製することができる。
すなわち、まずゴムを素練りし、次いで架橋成分以外の各成分を加えて混練した後、最後に架橋成分を加えて混練することで、外層4用のゴム組成物が得られる。
《現像ローラ1の製造》
上記内層2用、および外層4用のゴム組成物を用いて、図1(a)(b)に示す現像ローラ1を製造するには、たとえば、両ゴム組成物を2層押出機に供給して、積層された2層構造の筒状に共押出成形したのち、全体を架橋させて内層2と外層4を形成する。
次いで、形成した内層2と外層4の積層体を、オーブン等を用いて加熱して二次架橋させ、冷却したのち所定の外径となるように研磨すると、上記積層体からなるローラ本体5が形成される。
また、外層4の厚みも任意に設定できるものの、0.1mm以上であるのが好ましく、2mm以下であるのが好ましい。
外層4の厚みをこの範囲とすることで、それぞれ前述した所定のゴム組成物からなる内層2と外層4とを組み合わせた際に、ローラ本体5の外周面8の表面抵抗値R1(Ω、10V印加時)、および全体でのローラ抵抗値R2(Ω、400V印加時)を、いずれも前述した範囲に調整することができる。
また画像に、横方向に隣接する画像の濃度に依存した濃度のムラが生じるのを抑制したり、耐久2dot濃度や全面黒ベタ濃度の低下を抑制したりすることもできる。
研磨方法としては、たとえば、乾式トラバース研磨等の種々の研磨方法が採用可能であり、研磨工程の最後に鏡面研磨をして仕上げてもよい。
シャフト7は、ローラ本体5のもとになる筒状体のカット後から研磨後までの任意の時点で、通孔6に挿通して固定できる。
また、シャフト7を中心として回転させながら研磨することで、当該研磨の作業性を向上し、なおかつ外周面8のフレを抑制できる。
前者の場合は、オーブン中での加熱によって筒状体が二次架橋されるのと同時に熱硬化性接着剤が硬化して、当該シャフト7がローラ本体5に電気的に接合されるとともに機械的に固定される。
また、前述したように、この両法を併用して、シャフト7を、ローラ本体5と電気的に接合し、かつ機械的に固定してもよい。
酸化膜9は、先に説明したように、外層4の表面であるローラ本体5の外周面8に紫外線を照射して形成するのが好ましい。
そのため、酸化膜9の形成工程が簡単で効率的であって、現像ローラ1の生産性が低下したり製造コストが高くついたりするのを抑制することができる。
また、前述したように紫外線の積算光量(mJ/cm2)を調整することにより、形成された酸化膜9で被覆された外周面8の水の接触角θW(°)を調整することもできる。
照射する紫外線の波長は、外層4用のゴム組成物中のジエン系ゴムを効率よく酸化させて、前述した機能に優れた酸化膜9を形成することを考慮すると、100nm以上であるのが好ましく、400nm以下、とくに300nm以下であるのが好ましい。
ただし、酸化膜9は他の方法で形成してもよいし、前述したように形成しなくてもよい。
内層2と外層4の間には、任意の中間層を1層または2層以上介在させてもよい。
本発明の現像ローラ1は、たとえば、レーザープリンタ、静電式複写機、普通紙ファクシミリ装置、およびこれらの複合機等の、電子写真法を利用した各種の画像形成装置に組み込んで用いることができる。
《ゴム組成物の調製》
〈内層2用のゴム組成物(A)〉
ゴムとしては、GECO〔(株)大阪ソーダ製のエピオン(登録商標)301L、EO/EP/AGE=73/23/4(モル比)〕16質量部、IR〔日本ゼオン(株)製のNipol(登録商標)IR2200、非油展〕77質量部、SBR〔JSR(株)製のJSR 1502、結合スチレン:23.5%、非油展〕6質量部、およびCR〔昭和電工(株)製のショウプレン(登録商標)WRT、非油展〕1質量部を用いた。
イオン塩:カリウム・ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド〔K-TFSI、三菱マテリアル電子化成(株)製のEF-N112〕
架橋促進助剤:酸化亜鉛2種〔堺化学工業(株)製〕
充填剤:カーボンブラックFEF〔東海カーボン(株)製のシースト(登録商標)SO〕
受酸剤:ハイドロタルサイト類〔協和化学工業(株)製のDHT-4A(登録商標)-2〕
加工助剤:ステアリン酸亜鉛〔堺化学工業(株)製のSZ-2000〕
次いで混練を続けながら、下記の架橋成分を配合してさらに混練して、内層2用のゴム組成物(A)を調製した。
架橋剤:オイル処理粉末硫黄〔鶴見化学工業(株)製の金華印5%油入微粉硫黄〕
促進剤DM:ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド〔大内新興化学工業(株)製のノクセラー(登録商標)DM、チアゾール系促進剤〕
促進剤TS:テトラメチルチウラムモノスルフィド〔三新化学工業(株)製のサンセラー(登録商標)TS、チウラム系促進剤〕
促進剤22:エチレンチオウレア〔2-メルカプトイミダゾリン、川口化学工業(株)製のアクセル(登録商標)22-S、チオウレア系促進剤〕
促進剤DT:1,3-ジ-o-トリルグアニジン〔大内新興化学工業(株)製のノクセラーDT、グアニジン系促進剤〕
〈内層2用のゴム組成物(B)〉
GECOの量を18質量部、IRの量を75質量部としたこと以外はゴム組成物(A)と同様にして、内層2用のゴム組成物(B)を調製した。
GECOの量を21質量部、IRの量を72質量部としたこと以外はゴム組成物(A)と同様にして、内層2用のゴム組成物(C)を調製した。
〈内層2用のゴム組成物(D)〉
GECOの量を23質量部、IRの量を70質量部としたこと以外はゴム組成物(A)と同様にして、内層2用のゴム組成物(D)を調製した。
GECOの量を26質量部、IRの量を67質量部としたこと以外はゴム組成物(A)と同様にして、内層2用のゴム組成物(E)を調製した。
〈内層2用のゴム組成物(F)〉
GECOの量を28質量部、IRの量を65質量部としたこと以外はゴム組成物(A)と同様にして、内層2用のゴム組成物(F)を調製した。
GECOの量を30質量部、IRの量を63質量部としたこと以外はゴム組成物(A)と同様にして、内層2用のゴム組成物(G)を調製した。
〈内層2用のゴム組成物(H)〉
GECOの量を32質量部、IRの量を61質量部としたこと以外はゴム組成物(A)と同様にして、内層2用のゴム組成物(H)を調製した。
ゴムとして、GECO〔前出の(株)大阪ソーダ製のエピオン301L〕26質量部、BR〔宇部興産(株)製のUBEPOL(登録商標)BR130B、非油展〕59質量部、CR〔前出の昭和電工(株)製のショウプレンWRT〕10質量部、およびNBR〔日本ゼオン(株)製のNipol DN401LL、アクリロニトリル含量:18.0%、非油展〕5質量部を用い、かつイオン塩を配合しなかったこと以外はゴム組成物(A)と同様にして、内層2用のゴム組成物(I)を調製した。
ゴムとして、GECO〔前出の(株)大阪ソーダ製のエピオン301L〕17.5質量部、IR〔前出の日本ゼオン(株)製のNipol IR2200〕36.25質量部、SBR〔前出のJSR(株)製のJSR 1502〕36.25質量部、CR〔前出の昭和電工(株)製のショウプレンWRT〕5質量部、および非ジエン系ゴムであるエチレンプロピレンジエンゴム〔EPDM、住友化学(株)製のエスプレン(登録商標)505A〕5質量部を用いたこと以外はゴム組成物(A)と同様にして、内層2用のゴム組成物(J)を調製した。
ゴムとして、GECO〔前出の(株)大阪ソーダ製のエピオン301L〕5質量部、IR〔前出の日本ゼオン(株)製のNipol IR2200〕45質量部、BR〔前出の宇部興産(株)製のUBEPOL BR130B〕40質量部、およびCR〔前出の昭和電工(株)製のショウプレンWRT〕10質量部を用い、かつイオン塩の量を1質量部としたこと以外はゴム組成物(A)と同様にして、内層2用のゴム組成物(K)を調製した。
GECOの量を10質量部、IRの量を42.5質量部、BRの量を37.5質量部としたこと以外はゴム組成物(K)と同様にして、内層2用のゴム組成物(L)を調製した。
〈内層2用のゴム組成物(M)〉
GECOの量を12.5質量部、IRの量を41.25質量部、BRの量を36.25質量部としたこと以外はゴム組成物(K)と同様にして、内層2用のゴム組成物(M)を調製した。
GECOの量を15質量部、IRの量を40質量部、BRの量を35質量部としたこと以外はゴム組成物(K)と同様にして、内層2用のゴム組成物(N)を調製した。
〈内層2用のゴム組成物(O)〉
GECOの量を20質量部、IRの量を37.5質量部、BRの量を32.5質量部としたこと以外はゴム組成物(K)と同様にして、内層2用のゴム組成物(O)を調製した。
GECOの量を30質量部、IRの量を32.5質量部、BRの量を27.5質量部としたこと以外はゴム組成物(K)と同様にして、内層2用のゴム組成物(P)を調製した。
〈内層2用のゴム組成物(Q)〉
ゴムとして、GECO〔前出の(株)大阪ソーダ製のエピオン301L〕28質量部、IR〔前出の日本ゼオン(株)製のNipol IR2200〕60質量部、SBR〔前出のJSR(株)製のJSR 1502〕6質量部、CR〔前出の昭和電工(株)製のショウプレンWRT〕1質量部、およびEPDM〔前出の住友化学(株)製のエスプレン505A〕5質量部を用いたこと以外はゴム組成物(A)と同様にして、内層2用のゴム組成物(Q)を調製した。
ゴムとしては、GECO〔前出の(株)大阪ソーダ製のエピオン301L〕15質量部、SBR〔前出のJSR(株)製のJSR 1502〕75質量部、およびCR〔前出の昭和電工(株)製のショウプレンWRT〕10質量部を用いた。
上記ゴムの総量100質量部を、バンバリミキサを用いて素練りしながら、下記の各成分を配合して混練した。
イオン塩:カリウム・ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド〔K-TFSI、前出の三菱マテリアル電子化成(株)製のEF-N112〕
架橋促進助剤:酸化亜鉛2種〔堺化学工業(株)製〕
充填剤:カーボンブラック〔サーマルブラック、旭カーボン(株)製の旭#15〕
受酸剤:ハイドロタルサイト類〔前出の協和化学工業(株)製のDHT-4A-2〕
加工助剤:ステアリン酸亜鉛〔前出の堺化学工業(株)製のSZ-2000〕
次いで、混練を続けながら、下記の架橋成分を配合してさらに混練して、外層4用のゴム組成物(i)を調製した。
架橋剤:オイル処理粉末硫黄〔前出の鶴見化学工業(株)製の金華印5%油入微粉硫黄〕
促進剤DM:ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド〔前出の大内新興化学工業(株)製のノクセラーDM、チアゾール系促進剤〕
促進剤TS:テトラメチルチウラムモノスルフィド〔前出の三新化学工業(株)製のサンセラーTS、チウラム系促進剤〕
促進剤22:エチレンチオウレア〔2-メルカプトイミダゾリン、前出の川口化学工業(株)製のアクセル22-S、チオウレア系促進剤〕
促進剤DT:1,3-ジ-o-トリルグアニジン〔前出の大内新興化学工業(株)製のノクセラーDT、グアニジン系促進剤〕
〈外層4用のゴム組成物(ii)〉
GECOの量を20質量部、SBRの量を70質量部としたこと以外はゴム組成物(i)と同様にして、外層4用のゴム組成物(ii)を調製した。
GECOの量を25質量部、SBRの量を65質量部としたこと以外はゴム組成物(i)と同様にして、外層4用のゴム組成物(iii)を調製した。
〈外層4用のゴム組成物(iv)〉
GECOの量を30質量部、SBRの量を60質量部としたこと以外はゴム組成物(i)と同様にして、外層4用のゴム組成物(iv)を調製した。
GECOの量を50質量部、SBRの量を40質量部としたこと以外はゴム組成物(i)と同様にして、外層4用のゴム組成物(v)を調製した。
〈外層4用のゴム組成物(vi)〉
GECOの量を30質量部、SBRの量を67.5質量部、CRの量を2.5質量部としたこと以外はゴム組成物(i)と同様にして、外層4用のゴム組成物(vii)を調製した。
イオン塩を配合しなかったこと以外はゴム組成物(vi)と同様にして、外層4用のゴム組成物(viii)を調製した。
〈外層4用のゴム組成物(viii)〉
GECOの量を40質量部、SBRの量を57.5質量部としたこと以外はゴム組成物(vii)と同様にして、外層4用のゴム組成物(viii)を調製した。
GECOの量を25質量部、SBRの量を72.5質量部としたこと以外はゴム組成物(vii)と同様にして、外層4用のゴム組成物(ix)を調製した。
《実施例1~9、比較例1~10》
内層2用のゴム組成物(B)~(P)、および外層用のゴム組成物(i)~(V)を、表5~表8に示す組み合わせで2層押出機に供給して、外径φ16mm、内径φ6.5mmの、2層構造の筒状に押出成形し、架橋用の仮のシャフトに装着して加硫缶内で160℃×1時間架橋させた。
次いで、筒状体の両端を整形するとともに、外周面8を、円筒研磨機を用いてトラバース研磨したのち仕上げとして鏡面研磨して外径φ16mmになるように仕上げて、内層2と外層4の2層構造を有し、シャフト7と一体化されたローラ本体5を形成した。
次いで、形成したローラ本体5の外周面8をアルコール拭きしたのち、当該外周面8からUVランプまでの距離が50mmになるように設定して紫外線照射装置〔セン特殊光源(株)製のPL21-200〕にセットした。
そして、シャフトを中心として90°ずつ回転させながら、波長184.9nmと253.7nmの紫外線を照射することで上記外周面8を酸化膜9で被覆して、現像ローラ1を製造した。
《特性測定》
上記各実施例、比較例で製造した現像ローラ1について、下記の各試験を実施して、その特性を求めた。
なお各試験は、いずれも温度23℃、相対湿度55%の環境下で実施した。
ローラ本体5の外周面8の表面抵抗値R1(Ω、10V印加時)を、抵抗率計〔(株)三菱ケミカルアナリテック製のハイレスタ(登録商標)UP MCP-HT800〕と同社製の専用MCPプローブ(UAタイプ)とを用いて、表面抵抗モードで測定した。
すなわちMCPプローブを、480gの荷重をかけて、ローラ本体5の外周面8の、軸方向の中央部に押し当てて10秒経過後の値を、ローラ本体5の外周面8の表面抵抗値R1(Ω、10V印加時)とした。
表面抵抗値R1(Ω、10V印加時)は、前述したように、常用対数値logR1が7.0以上、8.5以下であったものを合格(○)、それ以外を不合格(×)とした。
〈ローラ抵抗値R2の測定〉
ローラ本体5の全体でのローラ抵抗値R2(Ω、400V印加時)を、図2に示す方法で測定した。
また、シャフト7とアルミニウムドラム10との間に直流電源12、および抵抗13を直列に接続して計測回路14を構成した。
次いで、シャフト7の両端部にそれぞれ450gの荷重Fをかけて、ローラ本体5をアルミニウムドラム10に圧接させた状態で、アルミニウムドラム10を40rpmで回転させた。
検出電圧Vと印加電圧E(=400V)とから、ローラ本体5の全体でのローラ抵抗値R2は、基本的に式(3):
R2=r×E/V-r (3)
によって求められる。
R2=r×E/V (3a)
によって求めた値でもって、ローラ本体5の全体でのローラ抵抗値R2(Ω、400V印加時)とした。
ローラ抵抗値R2(Ω、400V印加時)は、前述したように、常用対数値logR2が6.3以上、8.5以下であったものを合格(○)、それ以外を不合格(×)とした。
ローラ本体5の外周面8の、水の接触角θW(°)は、自動接触角計〔協和界面科学(株)のDMo-501〕を用いて、液滴量:2μL、着滴後の測定開始時間:1000msの条件で測定した。
具体的には、図3を参照して、まずマイクロシリンジに充填した純水を、ローラ本体5の外周面8に2μL滴下し、滴下から1000ms後の液滴15の形状から、式(4):
θW=2arctan(h/r) (4)
によって水の接触角θW(°)を求めた。
測定は、同一サンプルのローラ本体5の外周面8の、軸方向の両端からそれぞれ5cmの位置と、軸方向の中央の計3箇所に液滴15を低下して実施して、その平均値を測定値とした。
《実機試験》
製造した現像ローラ1を、レーザープリンタ〔ブラザー工業(株)製のHL-2240D〕に組み込み、下記の各試験を実施して形成画像の画質を評価した。
〈初期黒ベタ濃度の測定〉
普通紙に1%濃度の画像を連続的に30枚連続して画像形成した直後に、3cm角の黒ベタ画像を1枚画像形成した。
そして、形成した黒ベタ画像上の任意の5点で、ビデオジェット・エックスライト(株)製の反射濃度計を用いて画像濃度を測定し、その平均値を求めて初期黒ベタ濃度とした。初期黒ベタ濃度は1.30以上を合格(○)、1.30未満を不合格(×)とした。
普通紙に1%濃度の画像を30枚連続して画像形成した直後に、格子長約80μmの正方格子上に円が並んだ孤立2dot画像を1枚画像形成した。
そして、形成した孤立2dot画像上の任意の5点で、同じ反射濃度計を用いて画像濃度を測定し、その平均値を求めて初期2dot濃度とした。
〈濃度ムラの測定〉
普通紙に1%濃度の画像を3000枚連続して画像形成した直後に、3cm幅のハーフトーン部と、当該ハーフトーン部の、用紙の通紙方向と直交する横方向に5mmあけて隣接させて、3cm角の黒ベタ部を有する画像を1枚画像形成した。
また、初期黒ベタ濃度が1.1以下であったもの、および/または初期2dot濃度が0.01以下であったものも、以降の試験を行わなかった。
普通紙に1%濃度の画像を3000枚連続して画像形成した直後に、初期2dot濃度の測定と同じ孤立2dot画像を1枚画像形成した。
そして、形成した孤立2dot画像上の任意の5点で、同じ反射濃度計を用いて画像濃度を測定し、その平均値を求めて耐久2dot濃度とした。
また、初期2dot濃度と耐久2dot濃度の差を変化量(Δ2dot濃度)として求めて、当該Δ2dot濃度が0.03以下であったものを合格(○)、0.03を超えるものを不合格(×)とした。
普通紙に1%濃度の画像を3000枚連続して画像形成した直後に、全面黒ベタ画像を1枚画像形成した。
そして、形成した全面黒ベタ画像の、最も濃度が低い部分の濃度を、同じ反射濃度計を用いて測定して、全面黒ベタ濃度とした。
以上の結果を表5~表8に示す。
内層2用のゴム組成物(A)~(H)(Q)、および外層用のゴム組成物(vi)~(ix)を、表9~表11に示す組み合わせで2層押出機に供給して、外径φ16mm、内径φ6.5mmの、2層構造の筒状に押出成形し、架橋用の仮のシャフトに装着して加硫缶内で160℃×1時間架橋させた。
次いで、筒状体の両端を整形するとともに、外周面8を、円筒研磨機を用いてトラバース研磨したのち仕上げとして鏡面研磨して外径φ16mmになるように仕上げて、内層2と外層4の2層構造を有し、シャフト7と一体化されたローラ本体5を形成した。
次いで、形成したローラ本体5の外周面8をアルコール拭きしたのち、当該外周面8からUVランプまでの距離が50mmになるように設定して紫外線照射装置〔セン特殊光源(株)製のPL21-200〕にセットした。
そして、シャフトを中心として90°ずつ回転させながら、波長184.9nmと253.7nmの紫外線を照射することで上記外周面8を酸化膜9で被覆して、現像ローラ1を製造した。
上記各実施例、比較例で製造した現像ローラ1について、前述した各試験を実施して、その特性を評価した。
結果を表9~表11に示す。
また実施例1~19、比較例1~14の結果より、さらにローラ本体5の外周面8は、水の接触角θW(°)が50°以上、とくに60°以上であるのが好ましいことが判った。
2 内層
3 外周面
4 外層
5 ローラ本体
6 通孔
7 シャフト
8 外周面
9 酸化膜
10 アルミニウムドラム
12 直流電源
13 抵抗
14 計測回路
15 液滴
F 荷重
V 検出電圧
r 抵抗値
θW 接触角
h 高さ
r 半径
Claims (4)
- ゴムとしてエピクロルヒドリンゴム、およびジエン系ゴムを含むゴム組成物の架橋物からなる筒状の内層、および前記内層の外周を被覆する筒状の外層を含むローラ本体を含み、前記エピクロルヒドリンゴムの割合は、前記ゴムの総量100質量部中の21質量部以上であり、前記外層の外周面である前記ローラ本体の外周面の表面抵抗値R1(Ω、10V印加時)は、式(1):
7.0≦logR1≦8.5 (1)
を満足し、かつ前記ローラ本体の全体でのローラ抵抗値R2(Ω、400V印加時)は、式(2):
6.3≦logR2≦8.5 (2)
を満足していて、
前記外層は、ゴムとしてエピクロルヒドリンゴム、およびジエン系ゴムを含むゴム組成物の架橋物からなる現像ローラ。 - 前記内層を形成する前記ゴム組成物は、前記ジエン系ゴムとして、イソプレンゴム、およびブタジエンゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種を含む請求項1に記載の現像ローラ。
- 前記ローラ本体の外周面は、酸化膜によって被覆されている請求項1または2に記載の現像ローラ。
- 前記ローラ本体の外周面は、水の接触角θW(°)が50°以上である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の現像ローラ。
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