JP5546590B2 - 現像ローラ - Google Patents

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Description

本発明は、レーザープリンタ等の、電子写真法を利用した画像形成装置の現像部に組み込んで用いられる現像ローラに関するものである。
前記レーザープリンタや静電式複写機、普通紙ファクシミリ装置、あるいはこれらの複合機等の、電子写真法を利用した画像形成装置においては、帯電させた感光体ドラムの表面を露光して形成される静電潜像をトナー像に現像するために、現像ローラと、前記現像ローラのローラ本体の外周面に圧接させた量規制ブレード(帯電ブレード)とが用いられる。
すなわち、前記量規制ブレードを圧接させた状態で現像ローラを回転させるとトナーが帯電され、帯電されたトナーが現像ローラの外周面に付着されるとともに、前記量規制ブレードによって付着量が規制されることで、前記現像ローラの外周面に、厚みがほぼ一定のトナー層が形成される。
そして、この状態で現像ローラがさらに回転して、トナー層が感光体ドラムの表面近傍に搬送されると、前記トナー層を形成するトナーが、前記感光体ドラムの表面に形成された静電潜像に応じて、前記トナー層から前記表面に選択的に移動して、前記静電潜像がトナー像に現像される。
現像ローラは通常、ゴム組成物を円筒状に成形するとともに架橋させてローラ本体を形成し、当該ローラ本体の中心の通孔に金属等からなるシャフトを挿通して電気的に接合するとともに機械的に固定したのち、必要に応じて前記ローラ本体の外周面を研磨して製造される。またさらに必要に応じて、例えば紫外線の照射によって前記外周面を形成するゴム組成物中の、主に基材ゴムを酸化させて、当該外周面に酸化膜を形成する場合もある。
また前記ゴム組成物は、例えば共重合成分としてエチレンオキサイドを含みイオン導電性を有する共重合ゴム(イオン導電性ゴム)を少なくとも含む基材ゴムに、当該基材ゴムを架橋させるための架橋剤、促進剤等の各種添加剤を配合して調製される。
前記現像ローラには、トナーの帯電不良、すなわちローラ本外の外周面の略全面でのトナーの摩擦帯電性のばらつきや、あるいはトナーの搬送不良、すなわちローラ本体の外周面の略全面でのトナーの搬送性のばらつき等によって、前記トナー層の厚みが不均一化して、形成画像の地の部分にトナーが付着するいわゆるカブリや、あるいは形成画像の画像濃度のムラ(濃度ムラ)等の画像不良が生じるのを極力防止することが求められる。
そこで前記要求に対応するために、例えば特許文献1においては、前記ローラ本体の外周面の表面粗さを、平均山間隔Smで表して10〜300μmに規定するとともに、当該ローラ本体のマイクロゴム硬さAを20〜80に規定することが検討されている。
また特許文献2では、前記ローラ本体の外周面の表面粗さを、中心線平均粗さRaで表して0.3μm以下に規定するとともに、量規制ブレードと現像ローラとの位置関係を所定の範囲内に規定することが検討されている。
特許文献3では、前記ローラ本体の外周面の中心線平均粗さRa、十点平均粗さRz、および粗さ曲線要素の平均長さRsmと、トナーの体積平均粒径とが所定の関係を満足するように規定することが検討されている。
さらに特許文献4では、前記ローラ本体の外周面を、少なくともアクリル樹脂とフッ素樹脂粒子とを含む被覆層で被覆することが検討されている。
特開2006−145956号公報 特開2008−134428号公報 特開2008−180890号公報 特開2008−76945号公報
発明者の検討によると、ローラ本体の外周面の表面形状を規定してトナーの摩擦帯電性や搬送性のばらつきを小さくし、トナー層の厚みを均一化するためには、前記特許文献1〜3等に記載のように、前記表面形状を、単に中心線平均粗さRaその他で規定するだけでは不十分である。
組み合わせるトナーの平均粒径に応じた、前記外周面の縦方向(周方向)、および横方向(幅方向)の粗さの関係を厳密に規定しなければ、本当にトナーの摩擦帯電性や搬送性のばらつきを小さくしてトナー層の厚みを均一化することはできない。
しかしローラ本体の外周面の表面状態を、前記のように方向別に、またトナーの平均粒径に対応して厳密に規定するのは、通常の研磨仕上げ等では実質的に不可能である。
また、特許文献4等に記載のように、ローラ本体の外周面に被覆層を形成する場合は、そのもとになる塗剤の調製から塗布、乾燥までの間に埃等が混入して、被覆層の厚みや表面形状等の均一性が損なわれたり、埃等が混入しなくても厚みのムラが生じたりしやすく、これらの問題を生じた場合には、却ってトナーの摩擦帯電性や搬送性のばらつきが大きくなってトナー層の厚みが不均一化してしまう。
本発明の目的は、従来の技術に比べてトナーの摩擦帯電性や搬送性のばらつきをさらに小さくして、ローラ本体の外周面に形成されるトナー層の厚みをできるだけ均一化できるため、前記厚みの不均一化に伴うカブリや濃度ムラ等の画像不良を生じにくい現像ローラを提供することにある。
本発明は、少なくとも基材ゴムを含むゴム組成物からなるローラ本体を備え、電子写真法を利用した画像形成装置に用いる現像ローラであって、
前記基材ゴムは、
アクリロニトリルブタジエンゴム、およびスチレンブタジエンゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種、
クロロプレンゴム、
エピクロルヒドリンゴム、および
ブチル系ゴム
の混合物であるとともに、
前記ブチル系ゴムの、前記基材ゴムの総量100質量部中に占める割合は2.5質量部以上、20質量部以下であり、
前記ローラ本体の外周面には、紫外線の照射によって酸化膜が形成されていることを特徴とするものである。
ブチル系ゴムは、発明者の検討によると、紫外線の照射によって軟化して粘着性を生じる特性を有しており、かかるブチル系ゴムを前記所定の割合で配合したゴム組成物を用いてローラ本体を形成したのち、当該ローラ本体の外周面に酸化膜を形成するために紫外線を照射することにより、前記外周面の略全面に、できるだけ均一でかつ適度な、トナーに対する付着力を付与することができる。
そのため、前記外周面の表面形状等に拘らず、当該外周面におけるトナーの摩擦帯電性や搬送性のばらつきを、その略全面に亘って極力小さくして、トナー層の厚みを均一化でき、前記厚みの不均一化に伴うカブリや濃度ムラ等の画像不良を生じにくい現像ローラを提供することが可能となる。
また酸化膜は、ローラ本体の外周面を構成するゴム組成物中の、主に基材ゴムが紫外線の照射によって酸化されて形成されるため、従来の、塗剤を塗布して形成される被覆層のような問題を生じることがなく、厚みや表面形状等の均一性に優れている。
したがって前記酸化膜を設けることにより、ローラ本体の外周面に形成されるトナー層の厚みの均一性を損なうことなしに、前記外周面の、トナーに対する付着力を微調整して、前記トナー層の厚みや形成画像の画像濃度等を微調整することができる。
前記ローラ本体は、前記ゴム組成物によって単層構造に形成されており、前記ローラ本体の外周面に、波長100nm以上、400nm以下の紫外線の照射によって酸化膜が形成されているのが好ましい。
前記単層構造とすることで現像ローラの全体の構造を簡略化できる上、前記特定波長の紫外線を照射することで、ローラ本体の外周面に、当該外周面の、トナーに対する付着力を微調整するために機能するごく薄い前記酸化膜を形成することができる。
前記ローラ本体の外周面は、前記の範囲でブチル系ゴムを配合したり、前記外周面に前記酸化膜を形成したりすることにより、当該ローラ本体を備えた本発明の現像ローラと組み合わせて実際に画像形成装置に用いるトナーに対する付着力が18nN以上、40nN以下に調整されているのが好ましい。
付着力を18nN以上とすることにより、トナーの摩擦帯電性や搬送性のばらつきをより一層小さくして、トナー層の厚みをさらに均一化できるため、前記厚みの不均一化に伴うカブリや濃度ムラ等の画像不良をより一層生じにくくすることができる。
ただし付着力が40nNを超える場合には、前記外周面に付着したトナーが感光体ドラムの表面へ移動しにくくなって、形成画像の画像濃度が低下するおそれがある。また外周面と、先に説明したシール部材との間の摩擦力が高くなって、画像形成の繰り返しにより、例えば画像形成枚数が8000枚近くなると、前記外周面の、シール部材が接触していた領域が摩耗してシール部材との間に隙間を生じて、トナー漏れが発生するおそれもある。
本発明によれば、従来の技術に比べてトナーの摩擦帯電性や搬送性のばらつきをさらに小さくして、ローラ本体の外周面に形成されるトナー層の厚みをできるだけ均一化できるため、前記厚みの不均一化に伴うカブリや濃度ムラ等の画像不良を生じにくい現像ローラを提供することが可能となる。
本発明の現像ローラの、実施の形態の一例を示す斜視図である。
本発明は、少なくとも基材ゴムを含むゴム組成物からなるローラ本体を備え、電子写真法を利用した画像形成装置に用いる現像ローラであって、
前記基材ゴムは、
アクリロニトリルブタジエンゴム、およびスチレンブタジエンゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種、
クロロプレンゴム、
エピクロルヒドリンゴム、および
ブチル系ゴム
の混合物であるとともに、
前記ブチル系ゴムの、前記基材ゴムの総量100質量部中に占める割合は2.5質量部以上、20質量部以下であり、
前記ローラ本体の外周面には、紫外線の照射によって酸化膜が形成されていることを特徴とするものである。
〈基材ゴム〉
基材ゴムとしては、前記のように
アクリロニトリルブタジエンゴム、およびスチレンブタジエンゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種、
クロロプレンゴム、
エピクロルヒドリンゴム、および
ブチル系ゴム
の混合物が用いられる。
このうちエピクロルヒドリンゴムはイオン導電性ゴムであって、ローラ本体にイオン導電性を付与し、現像ローラのローラ抵抗値を適度な範囲に設定して、現像時に、トナーを適度な帯電量に摩擦帯電させるために機能する。
すなわち、前記ローラ本体を備えた現像ローラを、量規制ブレードを圧接させた状態で回転させた際に、トナーを、感光体ドラムの表面の静電潜像を現像するのに適した帯電量に帯電させることができる。
またCR、NBRは極性ゴムであって、現像ローラのローラ抵抗値を微調整するために機能する。
またSBR、NBRは、ローラ本体の硬度を低くして柔軟性を向上するとともに、圧縮永久歪みを小さくしてローラ本体のヘタリを防止するために機能する。
さらにCR、SBR、NBRは、紫外線照射によって酸化されて、ローラ本体の外周面に酸化膜を形成する形成材料としても機能する。
ブチル系ゴムは、先に説明したように、紫外線の照射によって軟化して粘着性を生じ、それによってローラ本体の外周面の略全面に、できるだけ均一でかつ適度な、トナーに対する付着力を付与するために機能する。
(ブチル系ゴム)
前記ブチル系ゴムとしては、基本骨格がイソブチレンを含み、先に説明したように、紫外線の照射によって軟化して粘着性を生じる特性を有する種々のブチル系ゴムが、いずれも使用可能である。
かかるブチル系ゴムとしては、例えばイソブチレンとイソプレンとの共重合体であるブチルゴム(IIR)や、塩素化ブチルゴム、臭素化ブチルゴム等のハロゲン化ブチルゴム、あるいはイソブチレンとp−メチルスチレンとの共重合体のハロゲン化物等の1種または2種以上が挙げられる。
中でもIIRが好ましく、かかるIIRとしては、例えばイソプレン単位の割合が1.5質量%以上、4.5質量%以下程度であるもの等が好適に用いられる。かかるIIRとしては例えばJSR(株)製のJSR BUTYL268〔安定剤:NS、不飽和度:1.5モル%、ムーニー粘度:51ML1+8(125℃)、比重:0.92〕、JSR BUTYL 365〔安定剤:NS、不飽和度:2.0モル%、ムーニー粘度:33ML1+8(125℃)、比重:0.92〕等の少なくとも1種が挙げられる。
前記ブチル系ゴムの配合割合が、基材ゴムの総量100質量部中の2.5質量部以上、20質量部以下に限定されるのは、下記の理由による。
すなわちブチル系ゴムの配合割合が前記範囲未満では、当該ブチル系ゴムによる前記の機能が得られず、ローラ本体の外周面の、トナーに対する付着力が不足するため、当該トナーの摩擦帯電性や搬送性のばらつきを小さくしてトナー層の厚みを均一化する効果が得られない。そのため、前記厚みの不均一化に伴うカブリや濃度ムラ等の画像不良が発生するのを防止することができない。
一方、ブチル系ゴムの配合割合が前記範囲を超える場合には、ローラ本体の外周面の、トナーに対する付着力が強くなりすぎて、前記外周面に付着したトナーが感光体ドラムの表面へ移動しにくくなり、形成画像の画像濃度が低下してしまう。また通常、現像ローラのローラ本体の外周面の両端部には、トナー漏れを防止するためにシール部材が接触されているが、ブチル系ゴムの配合割合が前記範囲を超える場合には、前記外周面とシール部材との間の摩擦力が高くなって、画像形成の繰り返しにより、例えば画像形成枚数が8000枚近くなると、前記外周面の、シール部材が接触していた領域が摩耗してシール部材との間に隙間を生じて、トナー漏れが発生するおそれもある。
これに対し、ブチル系ゴムの配合割合を前記範囲内とすることにより、形成画像の画像濃度の低下やトナー漏れ等を防止しながら、トナー層の厚みを均一化することができる。また、ブチル系ゴムの配合割合を前記範囲内で調整することにより、ローラ本体の外周面の、トナーに対する付着力を調整することができる。
なお、形成画像の画像濃度の低下やトナー漏れ等を極力防止しながら、トナー層の厚みをより一層均一化することを考慮すると、ブチル系ゴムの配合割合は、前記範囲内でも、基材ゴムの総量100質量部中の5質量部以上であるのが好ましく、10質量部以下であるのが好ましい。
前記配合割合は、ブチル系ゴムを1種単独で使用する場合は、そのブチル系ゴムの配合割合であり、2種以上を併用する場合は、その合計の配合割合である。
(エピクロルヒドリンゴム)
エピクロルヒドリンゴムとしては、例えばエピクロルヒドリン単独重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド二元共重合ゴム(ECO)、エピクロルヒドリン−プロピレンオキサイド二元共重合ゴム、エピクロロヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合ゴム(GECO)、エピクロルヒドリン−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合ゴム、およびエピクロロヒドリン−エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル四元共重合ゴム等の1種または2種以上が挙げられる。
中でもエチレンオキサイドを含む共重合ゴムが好ましく、かかる共重合ゴムにおいて、エチレンオキサイド含量は30モル%以上、中でも55モル%以上、特に60モル%以上であるのが好ましく、95モル%以下、特に80モル%以下であるのが好ましい。
前記エチレンオキサイドは、多くのイオンを安定化することによりローラ本体にイオン導電性を付与して、現像ローラのローラ抵抗値を、当該現像ローラとして適した範囲にまで低下させる働きをする。しかしエチレンオキサイド含量が前記範囲未満ではかかる働きが十分に得られないため、現像ローラのローラ抵抗値を十分に低下できないおそれがある。
一方、エチレンオキサイド含量が前記範囲を超える場合には、当該エチレンオキサイドの結晶化が起こり分子鎖のセグメント運動が妨げられるため、却って現像ローラのローラ抵抗値が上昇したり、ローラ本体の硬度が上昇したり、架橋前のゴム組成物の粘度が上昇して成形加工性が低下したりするおそれがある。
前記エチレンオキサイドを含む共重合ゴムとしては、特にエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド二元共重合体(ECO)が好ましい。
前記ECOにおいて、エチレンオキサイド含量は30モル%以上、特に50モル%以上であるのが好ましく、80モル%以下であるのが好ましい。またエピクロルヒドリン含量は20モル%以上であるのが好ましく、70モル%以下、特に50モル%以下であるのが好ましい。
また前記共重合ゴムとしては、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体(GECO)を用いることもできる。
前記GECOにおけるエチレンオキサイド含量は30モル%以上、特に60モル%以上であるのが好ましく、95モル%以下、特に80モル%以下であるのが好ましい。またエピクロルヒドリン含量は4.5モル%以上、特に15モル%以上であるのが好ましく、65モル%以下、特に40モル%以下であるのが好ましい。さらにアリルグリシジルエーテル含量は0.5モル%以上、特に2モル%以上であるのが好ましく、10モル%以下、特に6モル%以下であるのが好ましい。
前記アリルグリシジルエーテルは、それ自体が側鎖として自由体積を確保するために機能することにより、エチレンオキサイドの結晶化を抑制して、現像ローラのローラ抵抗値を低下させる働きをする。しかしアリルグリシジルエーテル含量が前記範囲未満ではかかる働きが得られないため、現像ローラのローラ抵抗値を十分に低下できないおそれがある。
一方、アリルグリシジルエーテルは、GECOの架橋時に架橋点として機能するため、アリルグリシジルエーテル含量が前記範囲を超える場合には、前記GECOの架橋密度が高くなり、分子鎖のセグメント運動が妨げられて、却って現像ローラのローラ抵抗値が上昇するおそれがある。また、現像ローラの引張強度や疲労特性、耐屈曲性等が低下するおそれもある。
なおGECOにおいて、エピクロルヒドリンの含量は、前記エチレンオキサイド、およびアリルグリシジルエーテルの含量の残量である。すなわちエピクロルヒドリン含量は4.5モル%以上、特に14モル%以上であるのが好ましく、69.5モル%以下、特に38モル%以下であるのが好ましい。
GECOとしては、前記3種の単量体を共重合させた狭義の三元共重合ゴムの他に、ECOをアリルグリシジルエーテルで変性した変性物も知られており、当該変性物も、本発明においてはGECOとして使用可能である。
エピクロルヒドリンゴムの配合割合は、基材ゴムの総量100質量部中の20質量部以上、特に30質量部以上であるのが好ましく、70質量部以下、特に60質量部以下であるのが好ましい。
エピクロルヒドリンゴムの配合割合が前記範囲未満では、ローラ本体に十分なイオン導電性を付与して、現像ローラのローラ抵抗値を適度な範囲に設定する効果が得られないおそれがある。すなわちローラ抵抗値を十分に低くすることができず、形成される画像の画像濃度が薄くなりすぎるおそれがある。
また前記範囲を超える場合には、逆にローラ抵抗値が低くなりすぎて、形成される画像の画像濃度が濃くなりすぎるおそれがある。
前記配合割合は、エピクロルヒドリンゴムを1種単独で使用する場合は、そのエピクロルヒドリンゴムの配合割合であり、2種以上を併用する場合は、その合計の配合割合である。
(NBR、SBR)
NBRとしては、アクリロニトリルとブタジエンの共重合ゴムであって、アクリロニトリル含量が24%以下である低ニトリルNBR、25〜30%である中ニトリルNBR、31〜35%である中高ニトリルNBR、36〜42%である高ニトリルNBR、43%以上である極高ニトリルNBRのいずれを用いてもよい。特に、比重の小さい低ニトリルNBRを用いると、現像ローラの比重を低下させて軽量化をはかることができる。
これらNBRの1種または2種以上を使用できる。
SBRとしては、スチレンと1,3−ブタジエンとを乳化重合法、溶液重合法等の種々の重合法によって共重合させて合成される種々のSBRがいずれも使用可能である。またSBRとしては伸展油を加えて柔軟性を調整した油展タイプのものと、加えない非油展タイプのものとがあるが、このいずれも使用可能である。
さらにSBRとしては、スチレン含量によって分類される高スチレンタイプ、中スチレンタイプ、および低スチレンタイプのSBRがいずれも使用可能である。スチレン含量や架橋度を変更することで、ローラ本体の各種物性を調整できる。
これらSBRの1種または2種以上を使用できる。
前記NBRおよび/またはSBRの配合割合は、基材ゴムの総量100質量部中の5質量部以上、特に10質量部以上であるのが好ましく、30質量部以下、特に25質量部以下であるのが好ましい。
NBRおよび/またはSBRの配合割合が前記範囲未満では、相対的にエピクロルヒドリンゴムの配合割合が多くなり、現像ローラのローラ抵抗値が低くなりすぎて、形成される画像の画像濃度が濃くなりすぎるおそれがある。
一方、前記範囲を超える場合には、相対的にエピクロルヒドリンゴムの配合割合が少なくなって、ローラ抵抗値を十分に低くすることができず、形成される画像の画像濃度が薄くなりすぎるおそれがある。
なお前記配合割合は、SBR、またはNBRのいずれかを1種単独で使用する場合は、そのSBR、またはNBRの配合割合であり、SBRのみ2種以上、NBRのみ2種以上、またはSBR、NBRを混合で2種以上併用する場合は、それぞれその合計の配合割合である。また油展SBRを使用する場合は、当該油展SBR中の固形分量(SBR量)が前記の範囲内となるように配合割合を設定する。
(CR)
CRは、例えばクロロプレンを乳化重合させて合成され、その際に用いる分子量調整剤の種類によって硫黄変性タイプと非硫黄変性タイプに分類される。
このうち硫黄変性タイプのCRは、クロロプレンと、分子量調整剤としての硫黄とを共重合させたポリマーをチウラムジスルフィド等で可塑化し、所定の粘度に調整して得られる。
また非硫黄変性タイプのCRは、メルカプタン変性タイプ、キサントゲン変性タイプ等に分類される。
このうちメルカプタン変性タイプのCRは、例えばn−ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、オクチルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類を分子量調整剤として使用して、前記硫黄変性タイプのCRと同様にして合成される。またキサントゲン変性タイプのCRは、アルキルキサントゲン化合物を分子量調整剤として使用して、前記と同様にして合成される。
またCRは、その結晶化速度に基づいて当該結晶化速度が遅いタイプ、中程度であるタイプ、および速いタイプに分類される。
本発明では、いずれのタイプのCRを用いてもよいが、中でも非硫黄変性タイプで、かつ結晶化速度が遅いタイプのCRの1種または2種以上が好ましい。
さらにCRとしては、クロロプレンと他の共重合成分との共重合ゴムを用いてもよい。前記他の共重合成分としては、例えば2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、イソプレン、ブタジエン、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、およびメタクリル酸エステル等の1種または2種以上が挙げられる。
CRの配合割合は、前記NBRおよび/またはSBR、エピクロルヒドリンゴム、ならびにブチル系ゴムの残量である。NBRおよび/またはSBR、エピクロルヒドリンゴム、CR、およびブチル系ゴムの総量が100質量部となるように、前記CRの配合割合を設定すればよい。
〈架橋成分〉
ゴム組成物には、前記基材ゴムを架橋させるための架橋成分としての架橋剤、促進剤、促進助剤等が配合される。
(架橋剤)
架橋剤としては、例えば硫黄系架橋剤、チオウレア系架橋剤、トリアジン誘導体系架橋剤、過酸化物系架橋剤、各種モノマー等の1種または2種以上が挙げられる。
硫黄系架橋剤としては、粉末硫黄や有機含硫黄化合物等が挙げられる。また有機含硫黄化合物等としては、テトラメチルチウラムジスルフィド、N,N−ジチオビスモルホリン等が挙げられる。
チオウレア系架橋剤としては、例えばテトラメチルチオウレア、トリメチルチオウレア、エチレンチオウレア、(C2n+1NH)C=S〔式中、nは1〜10の整数を示す。〕で表されるチオウレア等が挙げられる。
過酸化物系架橋剤としては、ベンゾイルペルオキシド等が挙げられる。
前記架橋剤の種類等に応じて、さらに任意の促進剤や促進助剤を所定の割合で配合してもよい。
(促進剤、促進助剤)
促進剤としては、例えば消石灰、マグネシア(MgO)、リサージ(PbO)等の無機促進剤や、下記の有機促進剤等の1種または2種以上が挙げられる。
また有機促進剤としては、例えばグアニジン系促進剤、チアゾール系促進剤、スルフェンアミド系促進剤、チウラム系促進剤、チオウレア系促進剤等の1種または2種以上が挙げられる。促進剤は種類によってその機能が異なっているため、2種以上の促進剤を併用するのが好ましい。
前記のうちグアニジン系促進剤としては、例えば1,3−ジフェニルグアニジン(D)、1,3−ジ−o−トリルグアニジン(DT)、1−o−トリルグビグアニド(BG)、ジカテコールボレートのジ−o−トリルグアニジン塩等の1種または2種以上が挙げられる。特に1,3−ジ−o−トリルグアニジン(DT)が好ましい。
またチアゾール系促進剤としては、例えば2−メルカプトベンゾチアゾール(M)、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド(DM)、2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩(MZ)、2-メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩(HM、M60−OT)、2−(N,N−ジエチルチオカルバモイルチオ)ベンゾチアゾール(64)、2−(4′−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール(DS、MDB)等の1種または2種以上が挙げられる。特にジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド(DM)が好ましい。
スルフェンアミド系促進剤としては、例えばN−シクロへキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド等が挙げられる。
チウラム系促進剤としては、例えばテトラメチルチウラムモノスルフィド(TS)、テトラメチルチウラムジスルフィド(TT、TMT)、テトラエチルチウラムジスルフィド(TET)、テトラブチルチウラムジスルフィド(TBT)、テトラキス(2-エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOT−N)、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(TRA)等の1種または2種以上が挙げられる。特にテトラメチルチウラムモノスルフィド(TS)が好ましい。
促進助剤としては、亜鉛華等の金属化合物;ステアリン酸、オレイン酸、綿実脂肪酸等の脂肪酸、その他従来公知の促進助剤の1種または2種以上が挙げられる。
架橋剤、促進剤、および促進助剤の配合割合は、基材ゴムの種類、組み合わせ、および配合割合や、あるいは架橋剤、促進剤、および促進助剤の種類や組み合わせ等に応じて適宜設定できる。
〈導電性カーボンブラック〉
ゴム組成物に導電性カーボンブラックを配合することで、ローラ本体に電子導電性を付与することもできる。ただし多量に配合すると、ローラ抵抗値がばらついたり不均一になったりするおそれがあるため、導電性カーボンブラックの配合割合は、基材ゴムの総量100質量部あたり1質量部以上であるのが好ましく、5質量部以下、特に3質量部以下であるのが好ましい。
〈その他〉
ゴム組成物には、さらに必要に応じて受酸剤、充填剤等を配合してもよい。
このうち受酸剤は、基材ゴムの架橋時にエピクロルヒドリンゴムから発生する塩素系ガスの、ローラ本体内への残留と、それによる架橋阻害や感光体の汚染等を防止するために機能する。
前記受酸剤としては、酸受容体として作用する種々の物質を用いることができるが、分散性に優れていることからハイドロタルサイト類またはマグサラットが好ましく、特にハイドロタルサイト類が好ましい。
また、前記ハイドロタルサイト類等を酸化マグネシウムや酸化カリウムと併用すると、より高い受酸効果を得ることができ、感光体の汚染をより一層良好に防止できる。
前記受酸剤の配合割合は、基材ゴムの総量100質量部あたり0.2質量部以上、特に1質量部以上であるのが好ましく、10質量部以下、特に5質量部以下であるのが好ましい。
配合割合が前記範囲未満では、受酸剤を配合することによる前記効果が十分に得られないおそれがある。また前記範囲を超える場合には、架橋後のローラ本体の硬さが上昇するおそれがある。
充填剤としては、例えば酸化亜鉛、シリカ、カーボン、カーボンブラック、クレー、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン等の1種または2種以上が挙げられる。
充填剤を配合することにより、ローラ本体のゴム硬さを調整したり、機械的強度等を向上したりできる。
充填剤の配合割合は、基材ゴムの総量100質量部あたり50質量部以下、特に10質量部以下であるのが好ましい。
〈ゴム組成物の調製〉
ブチル系ゴムは、ジエン系ゴム、すなわちNBR、SBR、CRとの相溶性が不十分であるため、従来同様にこれらのゴムを溶融混練しても均一なゴム組成物を調製するのは難しく、前記各成分を含むゴム組成物は、下記の方法によって調製するのが好ましい。
すなわち、まずゴム組成物のもとになる先に説明した4種〜5種の基材ゴムを、所定の割合で、全ての基材ゴムに対する良溶媒中に加え、必要に応じて加熱する等して完全に溶解させて溶液を得る。次いで前記溶液を冷却し、ろ過して不溶分を除去したのち、前記基材ゴムの貧溶媒を加えて析出させ、濾別し、さらに乾燥させると、前記4種〜5種の基材ゴムの混合物が得られる。
次いで前記混合物を素練りし、架橋成分以外の添加剤を加えて混練した後、最後に架橋成分を加えて混練することでゴム組成物が得られる。前記混練には、例えばニーダ、バンバリミキサ、押出機等を用いることができる。
前記良溶媒としては、例えばベンゼン、クロロベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、n−ヘプタン、n−ヘキサン、n−ペンタン、n−オクタン等の脂肪族炭化水素類、塩化メチレン、テトラヒドロフランなどの1種または2種以上が挙げられる。
前記良溶媒の量は、全ての基材ゴムを良好に溶解し、混合することと、析出、濾別、および乾燥の各工程の作業性を向上することとを考慮すると、基材ゴムの総量100gあたり4リットル以上、8リットル以下程度であるのが好ましい。
また貧溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール等の極性溶媒の1種または2種以上が挙げられる。
前記貧溶媒の量は、溶液中から基材ゴムを速やかに、かつ良好に析出させることと、濾別、および乾燥の各工程の作業性を向上することとを考慮すると、良溶媒1リットルあたり0.5リットル以上、2リットル以下程度であるのが好ましい。
〈現像ローラ〉
図1は、本発明の現像ローラの、実施の形態の一例を示す斜視図である。
図1を参照して、この例の現像ローラ1は、前記ゴム組成物からなる円筒状のローラ本体2と、前記ローラ本体2の中心の通孔3に挿通されたシャフト4とを備えている。ローラ本体2の外周面5には、紫外線照射によって酸化膜6が形成されている。
ローラ本体2は非多孔質状に形成してもよいし、多孔質状に形成してもよい。特にヘタリや摩耗等の発生を防止して現像ローラの耐久性を向上することを考慮すると、ローラ本体2は、実質的に内部に気孔を有しない非多孔質状に形成するのが好ましい。
またローラ本体2は、外周面5側の外層とシャフト4側の内層の2層構造に形成してもよい。その場合は、少なくとも外層を前記ゴム組成物によって形成すればよい。
ただしローラ本体2は、現像ローラ1の構造を簡略化して、できるだけ生産性良く、低コストで製造するため、基本的には、図に示すように、前記ゴム組成物によって単層構造に形成するのが好ましい。
シャフト4は、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼等の金属によって一体に形成される。ローラ本体2とシャフト4とは、例えば導電性を有する接着剤等によって電気的に接合されるとともに機械的に固定されて、一体に回転される。
酸化膜6は、先に説明したように外周面5の、トナーに対する付着力を微調整するために機能する。また酸化膜6が誘電層として機能して、現像ローラ1の誘電正接を低減することもできる。
前記酸化膜6は、前記のようにローラ本体2の外周面5を構成するゴム組成物中の、主にCR、SBR、NBR等が紫外線の照射によって酸化されて形成されるため、従来の、塗剤を塗布して形成される被覆層のような問題を生じることがなく、厚みや表面形状等の均一性に優れている。
現像ローラ1の、ローラ本体2の外周面5は、前記の範囲でブチル系ゴムを配合したり、前記外周面5に酸化膜6を形成したりすることにより、前記現像ローラ1と組み合わせて実際に画像形成装置に用いるトナーに対する付着力が18nN以上、40nN以下に調整されているのが好ましい。
付着力を18nN以上とすることにより、トナーの摩擦帯電性や搬送性のばらつきをより一層小さくして、トナー層の厚みをさらに均一化できるため、前記厚みの不均一化に伴うカブリや濃度ムラ等の画像不良をより一層生じにくくすることができる。
ただし付着力が40nNを超える場合には、前記外周面に付着したトナーが感光体ドラムの表面へ移動しにくくなって、形成画像の画像濃度が低下するおそれがある。また外周面とシール部材との間の摩擦力が高くなって、画像形成の繰り返しにより、例えば画像形成枚数が8000枚近くなると、前記外周面の、シール部材が接触していた領域が摩耗してシール部材との間に隙間を生じて、トナー漏れが発生するおそれもある。
なお、形成画像の画像濃度の低下やトナー漏れ等を極力防止しながら、トナー層の厚みをより一層均一化することを考慮すると、前記付着力は、前記範囲内でも20nN以上であるのが好ましく、35nN以下であるのが好ましい。
なおトナーの付着力を、本発明では、遠心法付着力測定装置〔(株)ナノシーズ製のNS−C200型〕を用いた、後述する測定方法によって測定した値でもって表すこととする。
前記現像ローラ1は、ローラ本体2を、先に説明した各成分を含むゴム組成物を用いて形成すること以外は、従来同様にして製造することができる。
すなわち前記ゴム組成物を、押出成形機を用いて混練しながら加熱して溶融させた状態で、前記ローラ本体2の断面形状、すなわち円環状に対応するダイを通して長尺の円筒状に押出成形する。
次いで冷却して固化させたのち、通孔3に加硫用の仮のシャフトを挿通して加硫缶内で加熱して加硫させる。
次いで外周面に導電性の接着剤を塗布したシャフト4に装着しなおして、前記接着剤が熱硬化性接着剤である場合は加熱により前記熱硬化性接着剤を硬化させてローラ本体2とシャフト4とを電気的に接合するとともに機械的に固定する。
そして、必要に応じてローラ本体2の外周面5を所定の表面粗さになるように研磨したのち紫外線を照射して、当該外周面5を構成するゴム組成物中のブチル系ゴムを軟化させることで粘着性を生じさせて、前記外周面5の略全面に、トナーに対する付着力を付与する。それとともに、ゴム組成物中の主にCR、SBR、NBRを酸化させて、前記外周面5に酸化膜6を生成させることにより、図1に示す現像ローラ1が製造される。
酸化膜6を形成するために照射する紫外線の波長は、前記CR、SBR、NBR等を効率よく酸化させて、前記機能に優れた酸化膜6を形成することを考慮すると100nm以上であるのが好ましく、400nm以下、特に300nm以下であるのが好ましい。また照射の時間は30秒間以上、特に1分間以上であるのが好ましく、30分間以下、特に15分間以下であるのが好ましい。
前記現像ローラは、例えばレーザープリンタ、静電式複写機、普通紙ファクシミリ装置、およびこれらの複合機等の、電子写真法を利用した画像形成装置において、量規制ブレードと組み合わせて、感光体ドラムの表面に形成された静電潜像の、トナー像への現像に好適に用いることができる。
〈実施例1〉
(ゴム組成物の調製)
基材ゴムとしては、NBR〔JSR(株)製のJSR N250 SL、低ニトリルNBR、アクリロニトリル含量:20%〕22.5質量部、ブチル系ゴムとしてのIIR〔前出の、JSR(株)製のJSR BUTYL268〕2.5質量部、CR〔昭和電工(株)製のショウプレン(登録商標)WRT〕25質量部、およびECO〔ダイソー(株)製のエピクロマー(登録商標)D、エチレンオキサイド含量:61モル%〕50質量部を用いた。
前記IIRの、基材ゴムの総量100質量部中に占める割合は2.5質量部であった。
前記各基材ゴムを、その総量100gあたり6リットルの、前記各基材ゴムの良溶媒であるトルエン中に加え、かく拌下で60℃に加熱することで完全に溶解させて溶液を得た。
次いで前記溶液を室温まで冷却し、250メッシュの金網でろ過して不溶分を除去したのち、前記各基材ゴムの貧溶媒としての4リットルのメタノールを加えて析出させ、濾別し、さらに100℃で1時間乾燥させて、前記4種の基材ゴムの混合物を得た。
次いで、前記混合物の総量100質量部を、バンバリミキサを用いて素練りしながら、下記表1に示す各成分のうち架橋成分以外を加えて混練した後、架橋成分を加えてさらに混練してゴム組成物を調製した。
Figure 0005546590
表1中の各成分は下記のとおり。
エチレンチオウレア:架橋剤、川口化学工業(株)製のアクセル(登録商標)22−S
5%オイル入り硫黄:架橋剤、鶴見化学工業(株)製
促進剤DT:1,3−ジ−o−トリルグアニジン、大内新興化学工業(株)製のノクセラー(登録商標)DT
促進剤DM:ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、大内新興化学工業(株)製のノクセラーDM
促進剤TS:テトラメチルチウラムモノスルフィド、大内新興化学工業(株)製のノクセラーTS
亜鉛華:促進助剤、三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
導電性カーボンブラック:電気化学工業(株)製のデンカブラック(登録商標)
ハイドロタルサイト類:受酸剤、協和化学工業(株)製のDHT−4A(登録商標)−2
表中の質量部は、前記基材ゴムの総量100質量部あたりの質量部である。
(現像ローラの作製)
前記ゴム組成物を押出成形機に供給して外径φ20.0mm、内径φ7.0mmの円筒状に押出成形した後、前記筒状体を架橋用の仮のシャフトに装着して加硫缶内で160℃×1時間架橋反応させた。
次いで前記筒状体を、外周面に導電性の熱硬化性接着剤を塗布した外径φ7.5mmのシャフトに装着し直して、オーブン中で160℃に加熱して前記シャフトに装着したのち両端部を整形し、外周面を、円筒研磨機を用いてトラバース研磨したのち仕上げとして鏡面研磨して、外径がφ16.00mm(公差0.05)になるように仕上げて、前記シャフトと一体化されたローラ本体を形成した。
次いで、研磨後のローラ本体の外周面を水洗いしたのち、UVランプから前記外周面までの距離が10cmになるように設定して紫外線照射機〔セン特殊光源(株)製のPL21−200〕にセットし、シャフトを中心として90°ずつ回転させながら、波長184.9nmと253.7nmの紫外線を5分間ずつ、外周面5の全体で20分間照射することで前記外周面に酸化膜を形成して現像ローラを製造した。
〈実施例2〉
基材ゴムのうちNBRの配合割合を20質量部、IIRの配合割合を5質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、現像ローラを製造した。
前記IIRの、基材ゴムの総量100質量部中に占める割合は5質量部であった。
〈実施例3〉
基材ゴムのうちNBRの配合割合を15質量部、IIRの配合割合を10質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、現像ローラを製造した。
前記IIRの、基材ゴムの総量100質量部中に占める割合は10質量部であった。
〈実施例4〉
NBRに代えてSBR〔JSR(株)製のJSR1502〕を同量配合したこと以外は実施例3と同様にしてゴム組成物を調製し、現像ローラを製造した。
前記IIRの、基材ゴムの総量100質量部中に占める割合は10質量部であった。
〈実施例5〉
基材ゴムのうちNBRの配合割合を5質量部、IIRの配合割合を20質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、現像ローラを製造した。
前記IIRの、基材ゴムの総量100質量部中に占める割合は20質量部であった。
〈比較例1〉
基材ゴムのうちNBRの配合割合を24質量部、IIRの配合割合を1質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、現像ローラを製造した。
前記IIRの、基材ゴムの総量100質量部中に占める割合は1質量部であった。
〈比較例2〉
基材ゴムのうちNBRを配合せず、IIRの配合割合を25質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、現像ローラを製造した。
前記IIRの、基材ゴムの総量100質量部中に占める割合は25質量部であった。
〈トナーに対する付着力測定〉
前記各実施例、比較例で製造した現像ローラのローラ本体から、片面が前記ローラ本体の外周面である5mm×5mmの矩形状の試験片を切り取り、前記外周面側が上になるように金属プレートに貼り付けて、付着力測定用のサンプルを作製した。
(付着力測定)
前記サンプルの表面(ローラ本体の外周面)に、中心粒径6.5μmの、正帯電性の非磁性1成分トナーを300個程度撒き、画像解析部と遠心分離部とを備えた遠心法付着力測定装置〔(株)ナノシーズ製のNS−C200型〕の前記画像解析部での画像解析により、正確なトナー付着量(トナー付着個数)をカウントして初期状態と規定した。
次いで、前記初期状態のサンプルを、前記遠心法付着力測定装置の標準のホルダに装着し、前記装置の遠心分離部のロータにセットして所定の回転数で遠心分離したのち、再び画像解析部での画像解析により遠心分離後のトナー残留量(トナー残留個数)をカウントする操作を、遠心力G(=r×ω)で表して0、2000、8000、12000、16000の5水準の回転数で実施した。
次いで、前記5水準の遠心力Gのもとになる各回転角速度ωと、そのときのトナー残留個数との関係をプロットして近似式を求め、当該近似式から、初期状態においてサンプルの表面に付着していたトナーの50%が分離し、残り50%のトナーが残留する回転角速度ωを求めた。
そして前記回転角速度ωから、下記式(1):
50=(π/6)×ρ×d×r×ω (1)
により、各実施例、比較例のローラ本体の外周面におけるトナーの付着力F50(nN)を求めた。
なお式中のρはトナーの真比重(=1.1)、dはトナーの平均径(=6.5μm)を示す。またrは、前記遠心分離部のロータにセットしたサンプルの、遠心分離時の回転半径(=55mm)を示す。
〈画像評価〉
前記各実施例、比較例で製造した現像ローラを、正帯電性の非磁性1成分トナーを使用し、印刷可能枚数が約4000枚〔A4サイズ、日本工業規格JIS X6932:2008公表値〕程度であるレーザープリンタに組み込んで、温度23.5℃、相対湿度55%の環境下、普通紙を4000枚連続通紙(1%印字)させた後、評価画像を画像形成し、下記の基準で画像の良否を評価した。
○:適度な画像濃度があり、しかもカブリや濃度ムラ等の画像不良は一切見られなかった。良好。
△:画像濃度が薄すぎるか、逆に濃すぎるかしたり、カブリや濃度ムラ等の画像不良が僅かに見られたりしたものの、いずれも許容範囲内であった。
×:画像濃度の過不足、または画像不良のいずれかが許容範囲を超えていた。不良。
以上の結果を表2に示す。
Figure 0005546590
表2の実施例1〜5、比較例1、2の結果より、IIRを、基材ゴムの総量100質量部中に2.5質量部以上、20質量部以下の割合で配合することで、ローラ本体の外周面の略全面に、均一でかつ適度な付着力を付与し、それによって前記外周面におけるトナーの摩擦帯電性や搬送性のばらつきを極力小さくしてトナー層の厚みを均一化し、カブリや濃度ムラ等の画像不良を生じにくくできることが判った。
また特に実施例1〜3、5の結果より、前記効果をより一層向上することを考慮すると、IIRの配合割合は、前記範囲内でも、基材ゴムの総量100質量部中の5質量部以上であるのが好ましく、10質量部以下であるのが好ましいことが判った。
さらに実施例3、4の結果より、NBRに代えてSBRを用いても同様の結果が得られることが判った。
1 現像ローラ
2 ローラ本体
3 通孔
4 シャフト
5 外周面
6 酸化膜

Claims (3)

  1. 少なくとも基材ゴムを含むゴム組成物からなるローラ本体を備え、電子写真法を利用した画像形成装置に用いる現像ローラであって、
    前記基材ゴムは、
    アクリロニトリルブタジエンゴム、およびスチレンブタジエンゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種、
    クロロプレンゴム、
    エピクロルヒドリンゴム、および
    ブチル系ゴム
    の混合物であるとともに、
    前記ブチル系ゴムの、前記基材ゴムの総量100質量部中に占める割合は2.5質量部以上、20質量部以下であり、
    前記ローラ本体の外周面には、紫外線の照射によって酸化膜が形成されていることを特徴とする現像ローラ。
  2. 前記ローラ本体は、前記ゴム組成物によって単層構造に形成されており、前記ローラ本体の外周面に、波長100nm以上、400nm以下の紫外線の照射によって酸化膜が形成されている請求項1に記載の現像ローラ。
  3. 前記ローラ本体の外周面は、前記画像形成装置に用いるトナーに対する付着力が18nN以上、40nN以下である請求項1または2に記載の現像ローラ。
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