JP5620950B2 - 現像ローラ - Google Patents
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Description
そして、この状態で現像ローラがさらに回転して、トナー層が感光体ドラムの表面近傍に搬送されると、前記トナー層を形成するトナーが、前記感光体ドラムの表面に形成された静電潜像に応じて、前記トナー層から前記表面に選択的に移動して、前記静電潜像がトナー像に現像される。
また前記ゴム組成物は、例えば共重合成分としてエチレンオキサイドを含みイオン導電性を有する共重合ゴム(イオン導電性ゴム)を少なくとも含む基材ゴムに、当該基材ゴムを架橋させるための架橋剤、促進剤等の各種添加剤を配合して調製される。
また特許文献2では、前記ローラ本体の外周面の表面粗さを、中心線平均粗さRaで表して0.3μm以下に規定するとともに、量規制ブレードと現像ローラとの位置関係を所定の範囲内に規定することが検討されている。
さらに特許文献4では、前記ローラ本体の外周面を、少なくともアクリル樹脂とフッ素樹脂粒子とを含む被覆層で被覆することが検討されている。
組み合わせるトナーの平均粒径に応じた、前記外周面の縦方向(周方向)、および横方向(幅方向)の粗さの関係を厳密に規定しなければ、本当にトナーの摩擦帯電性や搬送性のばらつきを小さくしてトナー層の厚みを均一化することはできない。
また、特許文献4等に記載のように、ローラ本体の外周面に被覆層を形成する場合は、そのもとになる塗剤の調製から塗布、乾燥までの間に埃等が混入して、被覆層の厚みや表面形状等の均一性が損なわれたり、埃等が混入しなくても厚みのムラが生じたりしやすく、これらの問題を生じた場合には、却ってトナーの摩擦帯電性や搬送性のばらつきが大きくなってトナー層の厚みが不均一化してしまう。
前記基材ゴムは、
アクリロニトリルブタジエンゴム、およびスチレンブタジエンゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種、
クロロプレンゴム、および
エピクロルヒドリンゴム
の混合物であるとともに、
前記ゴム組成物は、前記基材ゴムの総量100質量部あたり2.5質量部以上、15質量部以下の割合で粘着付与剤を含み、かつ
前記ローラ本体の外周面には、波長100nm以上、400nm以下の紫外線の照射によって酸化膜が形成されており、
前記外周面は、前記画像形成装置に用いるトナーに対する付着力が18nN以上、40nN以下であることを特徴とするものである。
そのため、前記外周面の表面形状等に拘らず、当該外周面における、トナーの摩擦帯電性や搬送性のばらつきを、その略全面に亘って極力小さくして、トナー層の厚みを均一化でき、前記厚みの不均一化に伴うカブリや濃度ムラ等の画像不良を生じにくい現像ローラを提供することが可能となる。
したがって前記酸化膜を設けることにより、ローラ本体の外周面に形成されるトナー層の厚みの均一性を損なうことなしに、前記外周面の、トナーに対する付着力を前記の範囲で微調整して、前記トナー層の厚みや形成画像の画像濃度等を微調整することができる。
前記基材ゴムは、
アクリロニトリルブタジエンゴム、およびスチレンブタジエンゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種、
クロロプレンゴム、および
エピクロルヒドリンゴム
の混合物であるとともに、
前記ゴム組成物は、前記基材ゴムの総量100質量部あたり2.5質量部以上、15質量部以下の割合で粘着付与剤を含み、かつ
前記ローラ本体の外周面には、波長100nm以上、400nm以下の紫外線の照射によって酸化膜が形成されており、
前記外周面は、前記画像形成装置に用いるトナーに対する付着力が18nN以上、40nN以下であることを特徴とするものである。
粘着付与剤としては、基材ゴムに対する相溶性に優れ、なおかつローラ本体に、上記範囲のトナーに対する付着力を付与する機能を有する種々の粘着付与剤が、いずれも使用可能である。
かかる粘着付与剤としては、例えばロジンから誘導されるロジンエステルやテルペンフェノール樹脂等のロジン系の粘着付与剤や、アルキルフェノール樹脂、あるいは石油留分から抽出された1,3−ペンタジエン、シクロペンタジエン等を主原料に製造された脂肪族系炭化水素樹脂、脂環族系炭化水素樹脂等の1種または2種以上が挙げられる。
前記粘着付与剤の配合割合が、基材ゴムの総量100質量部あたり2.5質量部以上、15質量部以下の範囲に限定されるのは、下記の理由による。
一方、粘着付与剤の配合割合が前記範囲を超える場合には、ローラ本体の外周面の、トナーに対する付着力が前記範囲を超えて強くなりすぎて、前記外周面に付着したトナーが感光体ドラムの表面へ移動しにくくなって、形成画像の画像濃度が低下してしまう。また通常、現像ローラのローラ本体の外周面の両端部には、トナー漏れを防止するためにシール部材が接触されているが、粘着付与剤の配合割合が前記範囲を超える場合には、前記外周面とシール部材との間の摩擦力が高くなって、画像形成の繰り返しにより、例えば画像形成枚数が8000枚近くなると、前記外周面の、シール部材が接触していた領域が摩耗してシール部材との間に隙間を生じて、トナー漏れが発生するおそれもある。
なお、形成画像の画像濃度の低下やトナー漏れ等を極力防止しながら、トナー層の厚みをより一層均一化することを考慮すると、粘着付与剤の配合割合は、前記範囲内でも、基材ゴムの総量100質量部あたり5質量部以上であるのが好ましく、10質量部以下であるのが好ましい。
〈基材ゴム〉
基材ゴムとしては、前記のように
アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、およびスチレンブタジエンゴム(SBR)からなる群より選ばれた少なくとも1種、
クロロプレンゴム(CR)、および
エピクロルヒドリンゴム
の混合物が用いられる。
すなわち、前記ローラ本体を備えた現像ローラを、量規制ブレードを圧接させた状態で回転させた際に、トナーを、感光体ドラムの表面の静電潜像を現像するのに適した帯電量に帯電させることができる。
またSBR、およびNBRは、ローラ本体の硬度を低くして柔軟性を向上するとともに、圧縮永久歪みを小さくしてローラ本体のヘタリを防止するために機能する。
さらにCR、SBR、およびNBRは、紫外線照射によって酸化されて、ローラ本体の外周面に酸化膜を形成する形成材料としても機能する。
エピクロルヒドリンゴムとしては、例えばエピクロルヒドリン単独重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド二元共重合ゴム(ECO)、エピクロルヒドリン−プロピレンオキサイド二元共重合ゴム、エピクロロヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合ゴム(GECO)、エピクロルヒドリン−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合ゴム、およびエピクロロヒドリン−エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル四元共重合ゴム等の1種または2種以上が挙げられる。
前記エチレンオキサイドは、多くのイオンを安定化することによりローラ本体にイオン導電性を付与して、現像ローラのローラ抵抗値を、当該現像ローラとして適した範囲にまで低下させる働きをする。しかしエチレンオキサイド含量が前記範囲未満ではかかる働きが十分に得られないため、現像ローラのローラ抵抗値を十分に低下できないおそれがある。
前記エチレンオキサイドを含む共重合ゴムとしては、特にエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド二元共重合体(ECO)が好ましい。
また前記共重合ゴムとしては、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体(GECO)を用いることもできる。
GECOとしては、前記3種の単量体を共重合させた狭義の三元共重合ゴムの他に、ECOをアリルグリシジルエーテルで変性した変性物も知られており、当該変性物も、本発明においてはGECOとして使用可能である。
エピクロルヒドリンゴムの配合割合が前記範囲未満では、ローラ本体に十分なイオン導電性を付与して、現像ローラのローラ抵抗値を適度な範囲に設定する効果が得られないおそれがある。すなわちローラ抵抗値を十分に低くすることができず、形成される画像の画像濃度が薄くなりすぎるおそれがある。
前記配合割合は、エピクロルヒドリンゴムを1種単独で使用する場合は、そのエピクロルヒドリンゴムの配合割合であり、2種以上を併用する場合は、その合計の配合割合である。
NBRとしては、アクリロニトリルとブタジエンの共重合ゴムであって、アクリロニトリル含量が24%以下である低ニトリルNBR、25〜30%である中ニトリルNBR、31〜35%である中高ニトリルNBR、36〜42%である高ニトリルNBR、43%以上である極高ニトリルNBRのいずれを用いてもよい。特に、比重の小さい低ニトリルNBRを用いると、現像ローラの比重を低下させて軽量化をはかることができる。
SBRとしては、スチレンと1,3−ブタジエンとを乳化重合法、溶液重合法等の種々の重合法によって共重合させて合成される種々のSBRがいずれも使用可能である。またSBRとしては伸展油を加えて柔軟性を調整した油展タイプのものと、加えない非油展タイプのものとがあるが、このいずれも使用可能である。
これらSBRの1種または2種以上を使用できる。
前記NBRおよび/またはSBRの配合割合は、基材ゴムの総量100質量部中の10質量部以上、特に20質量部以上であるのが好ましく、70質量部以下、特に50質量部以下であるのが好ましい。
一方、前記範囲を超える場合には、相対的にエピクロルヒドリンゴムの配合割合が少なくなって、ローラ抵抗値を十分に低くすることができず、形成される画像の画像濃度が薄くなりすぎるおそれがある。
CRは、例えばクロロプレンを乳化重合させて合成され、その際に用いる分子量調整剤の種類によって硫黄変性タイプと非硫黄変性タイプに分類される。
このうち硫黄変性タイプのCRは、クロロプレンと、分子量調整剤としての硫黄とを共重合させたポリマーをチウラムジスルフィド等で可塑化し、所定の粘度に調整して得られる。
このうちメルカプタン変性タイプのCRは、例えばn−ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、オクチルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類を分子量調整剤として使用して、前記硫黄変性タイプのCRと同様にして合成される。またキサントゲン変性タイプのCRは、アルキルキサントゲン化合物を分子量調整剤として使用して、前記と同様にして合成される。
本発明では、いずれのタイプのCRを用いてもよいが、中でも非硫黄変性タイプで、かつ結晶化速度が遅いタイプのCRの1種または2種以上が好ましい。
さらにCRとしては、クロロプレンと他の共重合成分との共重合ゴムを用いてもよい。前記他の共重合成分としては、例えば2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、イソプレン、ブタジエン、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、およびメタクリル酸エステル等の1種または2種以上が挙げられる。
〈架橋成分〉
ゴム組成物には、前記基材ゴムを架橋させるための架橋成分としての架橋剤、促進剤、促進助剤等が配合される。
架橋剤としては、例えば硫黄系架橋剤、チオウレア系架橋剤、トリアジン誘導体系架橋剤、過酸化物系架橋剤、各種モノマー等の1種または2種以上が挙げられる。
硫黄系架橋剤としては、粉末硫黄や有機含硫黄化合物等が挙げられる。また有機含硫黄化合物等としては、テトラメチルチウラムジスルフィド、N,N−ジチオビスモルホリン等が挙げられる。
過酸化物系架橋剤としては、ベンゾイルペルオキシド等が挙げられる。
前記架橋剤の種類等に応じて、さらに任意の促進剤や促進助剤を所定の割合で配合してもよい。
促進剤としては、例えば消石灰、マグネシア(MgO)、リサージ(PbO)等の無機促進剤や、下記の有機促進剤等の1種または2種以上が挙げられる。
また有機促進剤としては、例えばグアニジン系促進剤、チアゾール系促進剤、スルフェンアミド系促進剤、チウラム系促進剤、チオウレア系促進剤等の1種または2種以上が挙げられる。促進剤は種類によってその機能が異なっているため、2種以上の促進剤を併用するのが好ましい。
またチアゾール系促進剤としては、例えば2−メルカプトベンゾチアゾール(M)、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド(DM)、2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩(MZ)、2-メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩(HM、M60−OT)、2−(N,N−ジエチルチオカルバモイルチオ)ベンゾチアゾール(64)、2−(4′−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール(DS、MDB)等の1種または2種以上が挙げられる。特にジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド(DM)が好ましい。
チウラム系促進剤としては、例えばテトラメチルチウラムモノスルフィド(TS)、テトラメチルチウラムジスルフィド(TT、TMT)、テトラエチルチウラムジスルフィド(TET)、テトラブチルチウラムジスルフィド(TBT)、テトラキス(2-エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOT−N)、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(TRA)等の1種または2種以上が挙げられる。特にテトラメチルチウラムモノスルフィド(TS)が好ましい。
架橋剤、促進剤、および促進助剤の配合割合は、基材ゴムの種類、組み合わせ、および配合割合や、あるいは架橋剤、促進剤、および促進助剤の種類や組み合わせ等に応じて適宜設定できる。
ゴム組成物に導電性カーボンブラックを配合することで、ローラ本体に電子導電性を付与することもできる。ただし多量に配合すると、ローラ抵抗値がばらついたり不均一になったりするおそれがあるため、導電性カーボンブラックの配合割合は、基材ゴムの総量100質量部あたり1質量部以上であるのが好ましく、5質量部以下、特に3質量部以下であるのが好ましい。
ゴム組成物には、さらに必要に応じて受酸剤、充填剤等を配合してもよい。
このうち受酸剤は、基材ゴムの架橋時にエピクロルヒドリンゴムから発生する塩素系ガスの、ローラ本体内への残留と、それによる架橋阻害や感光体の汚染等を防止するために機能する。
また、前記ハイドロタルサイト類等を酸化マグネシウムや酸化カリウムと併用すると、より高い受酸効果を得ることができ、感光体の汚染をより一層良好に防止できる。
配合割合が前記範囲未満では、受酸剤を配合することによる前記効果が十分に得られないおそれがある。また前記範囲を超える場合には、架橋後のローラ本体の硬さが上昇するおそれがある。
充填剤を配合することにより、ローラ本体のゴム硬さを調整したり、機械的強度等を向上したりできる。
前記各成分を含むゴム組成物は、従来同様に調製できる。まず基材ゴムを所定の割合で配合して素練りし、次いで架橋成分以外の添加剤を加えて混練した後、最後に架橋成分を加えて混練することでゴム組成物が得られる。前記混練には、例えばニーダ、バンバリミキサ、押出機等を用いることができる。
図1は、本発明の現像ローラの、実施の形態の一例を示す斜視図である。
図1を参照して、この例の現像ローラ1は、前記ゴム組成物からなる円筒状のローラ本体2と、前記ローラ本体2の中心の通孔3に挿通されたシャフト4とを備えている。
ローラ本体2は非多孔質状に形成してもよいし、多孔質状に形成してもよい。特にヘタリや摩耗等の発生を防止して現像ローラの耐久性を向上することを考慮すると、ローラ本体2は、実質的に内部に気孔を有しない非多孔質状に形成するのが好ましい。
ローラ本体2の外周面5は、常法に従って研磨等しておくのが好ましい。これにより、外周面5の表面形状を、その略全面に亘ってほぼ均一として、前記表面形状のバラツキにより、現像時に外周面5上に形成されるトナー層の厚みが不均一化するのを防止でき、前記トナー層の厚みをより一層均一化できる。
酸化膜6を形成すると、先に説明したように外周面5の、トナーに対する付着力を前述した範囲で微調整できる。また酸化膜6が誘電層として機能して、現像ローラ1の誘電正接を低減することもできる。
しかも前記酸化膜6は、前記のようにローラ本体2の外周面5を構成するゴム組成物それ自体が、紫外線の照射によって酸化されて形成されるため、従来の塗剤を塗布して形成される被覆層のような問題を生じることがなく、厚みや表面形状等の均一性に優れている。
付着力を18nN以上とすることにより、トナーの摩擦帯電性や搬送性のばらつきをより一層小さくして、トナー層の厚みをさらに均一化できるため、前記厚みの不均一化に伴うカブリや濃度ムラ等の画像不良をより一層生じにくくすることができる。
なおトナーの付着力を、本発明では、遠心法付着力測定装置〔(株)ナノシーズ製のNS−C200型〕を用いた、後述する測定方法によって測定した値でもって表すこととする。
すなわちゴム組成物を、押出成形機を用いて混練しながら加熱して溶融させた状態で、前記ローラ本体2の断面形状、すなわち円環状に対応するダイを通して長尺の円筒状に押出成形する。
次いで外周面に導電性の接着剤を塗布したシャフト4に装着しなおして、前記接着剤が熱硬化性接着剤である場合は加熱により前記熱硬化性接着剤を硬化させてローラ本体2とシャフト4とを電気的に接合するとともに機械的に固定する。
前記現像ローラは、例えばレーザープリンタ、静電式複写機、普通紙ファクシミリ装置、およびこれらの複合機等の、電子写真法を利用した画像形成装置において、量規制ブレードと組み合わせて、感光体ドラムの表面に形成された静電潜像の、トナー像への現像に好適に用いることができる。
(ゴム組成物の調製)
基材ゴムとしてはNBR〔JSR(株)製のJSR N250 SL、低ニトリルNBR、アクリロニトリル含量20%〕25質量部、CR〔昭和電工(株)製のショウプレン(登録商標)WRT〕25質量部、およびECO〔ダイソー(株)製のエピクロマー(登録商標)D、エチレンオキサイド含量61モル%〕50質量部を配合した。
エチレンチオウレア:架橋剤、川口化学工業(株)製のアクセル(登録商標)22−S
5%オイル入り硫黄:架橋剤、鶴見化学工業(株)製
促進剤DT:1,3−ジ−o−トリルグアニジン、大内新興化学工業(株)製のノクセラー(登録商標)DT
促進剤DM:ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、大内新興化学工業(株)製のノクセラーDM
促進剤TS:テトラメチルチウラムモノスルフィド、大内新興化学工業(株)製のノクセラーTS
亜鉛華:促進助剤、三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
導電性カーボンブラック:電気化学工業(株)製のデンカブラック(登録商標)
ハイドロタルサイト類:受酸剤、協和化学工業(株)製のDHT−4A(登録商標)−2
表中の質量部は、前記基材ゴムの総量100質量部あたりの質量部である。
前記ゴム組成物を押出成形機に供給して外径φ20.0mm、内径φ7.0mmの円筒状に押出成形した後、前記筒状体を架橋用の仮のシャフトに装着して加硫缶内で160℃×1時間架橋反応させた。
次いで前記筒状体を、外周面に導電性の熱硬化性接着剤を塗布した外径φ7.5mmのシャフトに装着し直して、オーブン中で160℃に加熱して前記シャフトに装着したのち両端部を整形し、外周面を、円筒研磨機を用いてトラバース研磨したのち仕上げとして鏡面研磨して、外径がφ16.00mm(公差0.05)になるように仕上げて、前記シャフトと一体化されたローラ本体を形成した。
基材ゴムの総量100質量部あたりの、粘着付与剤としてのロジンエステルの配合割合を1質量部(比較例1)、5質量部(実施例2)、10質量部(実施例3)、15質量部(実施例4)、および50質量部(比較例2)としたこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、現像ローラを製造した。
基材ゴムの配合割合を、NBR:10質量部、CR:30質量部、ECO:60質量部としたこと以外は実施例3と同様にしてゴム組成物を調製し、現像ローラを製造した。
〈実施例6〉
基材ゴムの配合割合を、NBR:50質量部、CR:17質量部、ECO:33質量部としたこと以外は実施例3と同様にしてゴム組成物を調製し、現像ローラを製造した。
基材ゴムの配合割合を、NBR:70質量部、CR:10質量部、ECO:20質量部としたこと以外は実施例3と同様にしてゴム組成物を調製し、現像ローラを製造した。
〈実施例8〉
NBRに代えてSBR〔JSR(株)製のJSR1502〕を同量配合したこと以外は実施例3と同様にしてゴム組成物を調製し、現像ローラを製造した。
粘着付与剤としてのロジンエステルとして、前出の、荒川化学工業(株)製の商品名スーパーエステル A−100〔酸価:10以下、軟化点(環球法):95〜105℃〕10質量部を配合したこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、現像ローラを製造した。
前記各実施例、比較例で製造した現像ローラのローラ本体から、片面が前記ローラ本体の外周面である5mm×5mmの矩形状の試験片を切り取り、前記外周面側が上になるように金属プレートに貼り付けて、付着力測定用のサンプルを作製した。
(付着力測定)
前記サンプルの表面(ローラ本体の外周面)に、中心粒径6.5μmの、正帯電性の非磁性1成分トナーを300個程度撒き、画像解析部と遠心分離部とを備えた遠心法付着力測定装置〔(株)ナノシーズ製のNS−C200型〕の前記画像解析部での画像解析により、正確なトナー付着量(トナー付着個数)をカウントして初期状態と規定した。
そして前記回転角速度ωから、下記式(1):
F50=(π/6)×ρ×d3×r×ω2 (1)
により、各実施例、比較例のローラ本体の外周面におけるトナーの付着力F50(nN)を求めた。
〈画像評価〉
前記各実施例、比較例で製造した現像ローラを、正帯電性の非磁性1成分トナーを使用し、印刷可能枚数が約4000枚〔A4サイズ、日本工業規格JIS X6932:2008公表値〕程度であるレーザープリンタに組み込んで、温度23.5℃、相対湿度55%の環境下、普通紙を4000枚連続通紙(1%印字)させた後、評価画像を画像形成し、下記の基準で画像の良否を評価した。
△:画像濃度が薄すぎるか、逆に濃すぎるかしたり、カブリや濃度ムラ等の画像不良が僅かに見られたりしたものの、いずれも許容範囲内であった。
×:画像濃度の過不足、または画像不良のいずれかが許容範囲を超えていた。不良。
また、主に実施例3、5〜8の結果より、形成画像の画像濃度を適度な範囲に維持するためには、NBRおよび/またはSBRの配合割合は、基材ゴムの総量100質量部中の10質量部以上であるのが好ましく、70質量部以下であるのが好ましいこと、前記範囲内でも特に20質量部以上であるのが好ましく、50質量部以下であるのが好ましいことが判った。
2 ローラ本体
3 通孔
4 シャフト
5 外周面
6 酸化膜
Claims (1)
- 少なくとも基材ゴムを含むゴム組成物からなる単層構造のローラ本体を備え、電子写真法を利用した画像形成装置に用いる現像ローラであって、
前記基材ゴムは、
アクリロニトリルブタジエンゴム、およびスチレンブタジエンゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種、
クロロプレンゴム、および
エピクロルヒドリンゴム
の混合物であるとともに、
前記ゴム組成物は、前記基材ゴムの総量100質量部あたり2.5質量部以上、15質量部以下の割合で粘着付与剤を含み、かつ
前記ローラ本体の外周面には、波長100nm以上、400nm以下の紫外線の照射によって酸化膜が形成されており、
前記外周面は、前記画像形成装置に用いるトナーに対する付着力が18nN以上、40nN以下であることを特徴とする現像ローラ。
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