JP5449307B2 - 導電性ゴム組成物およびそれを用いた現像ローラ - Google Patents

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Description

本発明は、導電性ゴム組成物と、前記導電性ゴム組成物を用いて形成されたローラ本体を備え、レーザープリンタ等の、電子写真法を利用した画像形成装置の現像部に組み込んで用いられる現像ローラに関するものである。
前記レーザープリンタや静電式複写機、普通紙ファクシミリ装置、あるいはこれらの複合機等の、電子写真法を利用した画像形成装置は、例えば高速化、高画質化、カラー化、小型化といった改良が次々に進むことで広く普及してきた。また、こうした改良は現在も絶え間なく続けられている。
例えばレーザープリンタでは、今後のさらなる普及を目指して、より一層の小型化とメンテナンスフリー化とを図るために研究開発が続けられている。そしてこの流れに沿って、前記レーザープリンタの現像部に組み込んで、感光体ドラムの表面に形成された静電潜像をトナー像に現像するために用いられる現像ローラについても、さらなる小型化が求められている。
前記現像部においては、量規制ブレードによって所定の圧力で現像ローラのローラ本体の外周面にトナーを接触させることで、当該トナーを帯電させるとともに前記外周面に付着させ、次いで付着させたトナーを現像ローラの回転に伴って感光体ドラムの表面に搬送して、当該表面に形成された静電潜像に接触させることで、前記静電潜像がトナー像に現像される。
多くのレーザープリンタにおいて現像ローラは、感光体ドラムおよびトナー容器と一体のカートリッジとして、前記レーザープリンタの筐体に対して着脱自在に設けられている。そしてトナー容器内のトナーがなくなった際にはカートリッジごと、現像ローラや感光体ドラムも新しいものと交換することにより、レーザープリンタのメンテナンスフリー化が図られている。
前記現像ローラは、通常、導電性ゴム組成物を円筒状に成形するとともに架橋させてローラ本体を形成し、当該ローラ本体の中心の通孔に金属等からなるシャフトを挿通して電気的に接合するとともに機械的に固定することで構成される。
また前記導電性ゴム組成物は、例えば共重合成分としてエチレンオキサイドを含みイオン導電性を有する共重合ゴム(イオン導電性ゴム)を少なくとも含むゴム分に、当該ゴム分を架橋させるための架橋剤、架橋促進剤等の各種添加剤を配合する等して調製される。
近年の、レーザープリンタのさらなる小型化の要求に対応したり、小型でしかもフルカラー化に対応したレーザープリンタ等を開発したりするためには、前記カートリッジを、現状よりもさらに小型化する必要がある。
そのため現像ローラには、
・ 現状よりも小径化すること、
・ 小径化しても従来と同等程度のニップ厚を維持した状態で感光体ドラムの表面に圧接させるべく、ローラ本体を低硬度化して柔軟性を高めること、
・ 低硬度化しても圧縮永久歪みが小さい状態を維持することで、圧接により変形したのち前記圧接を解除しても元の状態になかなか復元されない、いわゆる「ヘタリ」を生じにくくして、前記ヘタリにより形成画像に画像ムラが生じるのを防止できること、
等が求められている。
なおヘタリは、例えば保管していたトナーカートリッジをレーザープリンタに装着して画像形成を開始した際や、レーザープリンタを停止させた状態から画像形成を再開した際等に、ローラ本体の外周面のうち、前記保管や停止の間中、感光体ドラムの表面に圧接され続けていた箇所に、当該外周面の円筒の母線に沿って一定の幅を有する直線状に発生する。
そして、画像形成を開始したり再開したりしても直ちにヘタリが解消されない場合には、形成画像のうち、ローラ本体の前記ヘタリが発生した箇所に対応する帯状の領域の濃度が局所的に低下して、前記形成画像に縞状の濃度のムラ、すなわち画像ムラを生じる。
また、ローラ本体の圧縮永久歪みが大きすぎる場合だけでなく硬度が高すぎる場合にも、画像形成を開始もしくは再開した初期の時点で直ちにヘタリが解消されず形成画像に画像ムラを生じる場合がある。
特許文献1には、前記エピクロルヒドリンゴム等のイオン導電性ゴムと、極性ゴムであるクロロプレンゴム(CR)の2種のゴムをゴム分とし、当該ゴム分に、パーオキサイド系架橋剤、チオウレア系架橋促進剤、およびグアニジン系架橋促進剤をそれぞれ所定の割合で配合した導電性ゴム組成物を用いて現像ローラのローラ本体を形成すると、当該ローラ本体の柔軟性を向上しつつ圧縮永久歪みを小さくできることが記載されている。
また特許文献1には、前記2種のゴムに、さらに第3のゴム分としてアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)を配合して、ローラ本体の硬度をさらに低くして柔軟性をより一層向上するとともに、圧縮永久歪みをより小さくすることも記載されている。
特開2010−180357号公報
しかし前記特許文献1に記載の、ゴム分としてNBRを含む3種のゴムの併用系では、ローラ本体の硬度を小さくできる範囲に限界があり、前記3種のゴムを併用している限り、例えば架橋剤や架橋促進剤を変更したり、オイル等の加工助剤を配合したりしても、圧縮永久歪みの増加を抑制しながら、現状よりもさらにローラ本体を低硬度化することは困難である。
本発明の目的は、圧縮永久歪みが小さい上、現状よりもさらに硬度が低く、柔軟性に優れたローラ本体を形成できる導電性ゴム組成物と、前記導電性ゴム組成物を用いて形成されたローラ本体を備えた現像ローラを提供することにある。
前記課題を解決するため、発明者は、導電性ゴム組成物を構成するゴム分、および前記ゴム分を架橋させる架橋剤、架橋促進剤についてさらに検討した。
その結果、
・ 従来の3種のゴムの併用系のうちNBRに代えてスチレンブタジエンゴム(SBR)を用い、かつ当該SBRの配合割合を、ゴム分の総量100質量部中の10質量部以上、40質量部以下の範囲に規定するとともに、
・ 架橋剤として硫黄を用い、かつ当該硫黄の配合割合を、ゴム分の総量100質量部あたり1.2質量部以上、1.7質量部以下に規定し、なおかつ
・ 架橋促進剤として少なくともチアゾール系架橋促進剤を用い、かつ当該チアゾール系架橋促進剤の配合割合を、ゴム分の総量100質量部あたり0.3質量部以上、0.7質量部以下の範囲に規定すると、
圧縮永久歪みを適度な範囲に維持しながら現状よりもさらに硬度を低下させて、高い柔軟性を有するローラ本体を形成できること、かかる効果は、イオン導電性ゴムの中でもエピクロルヒドリンゴムを選択的に用いた場合にのみ得られることを見出した。
したがって本発明は、ゴム分、架橋剤、および架橋促進剤を含む導電性ゴム組成物であって、前記ゴム分はスチレンブタジエンゴム、エピクロルヒドリンゴム、およびクロロプレンゴムの3種で、かつ前記ゴム分の総量100質量部に占めるスチレンブタジエンゴムの割合が10質量部以上、40質量部以下であるとともに、
前記架橋剤として、前記ゴム分の総量100質量部あたり1.2質量部以上、1.7質量部以下の硫黄を含み、かつ
前記架橋促進剤として、前記ゴム分の総量100質量部あたり0.3質量部以上、0.7質量部以下のチアゾール系架橋促進剤を少なくとも含んでいることを特徴とする導電性ゴム組成物である。
た本発明は、前記本発明の導電性ゴム組成物からなるローラ本体を備えることを特徴とする現像ローラである。
前記ローラ本体は、前記のように適度に低い圧縮永久歪みを維持しながら、さらに低硬度で高い柔軟性を有しているため、現状よりさらに小径化しても、従来と同等程度のニップ厚を維持した状態で感光体ドラムの表面に圧接させることができる。
したがって本発明の現像ローラによれば、当該現像ローラを組み込むトナーカートリッジや、当該トナーカートリッジを着脱自在に装着するレーザープリンタ等を、現状よりも一層小型化することが可能となる。
本発明によれば、圧縮永久歪みが小さい上、現状よりもさらに硬度が低く、柔軟性が高いローラ本体を形成できる導電性ゴム組成物と、前記導電性ゴム組成物を用いて形成されたローラ本体を備えた現像ローラを提供することができる。
本発明の現像ローラの、実施の形態の一例を示す斜視図である。
《導電性ゴム組成物》
本発明の導電性ゴム組成物は、ゴム分、架橋剤、および架橋促進剤を含む導電性ゴム組成物であって、前記ゴム分はスチレンブタジエンゴム、エピクロルヒドリンゴム、およびクロロプレンゴムの3種で、かつ前記ゴム分の総量100質量部に占めるスチレンブタジエンゴムの割合が10質量部以上、40質量部以下であるとともに、
前記架橋剤として、前記ゴム分の総量100質量部あたり1.2質量部以上、1.7質量部以下の硫黄を含み、かつ
前記架橋促進剤として、前記ゴム分の総量100質量部あたり0.3質量部以上、0.7質量部以下のチアゾール系架橋促進剤を少なくとも含んでいることを特徴とするものである。
〈ゴム分〉
(SBR)
ゴム分のうちSBRとしては、スチレンと1,3−ブタジエンとを乳化重合法、溶液重合法等の各種重合法によって共重合させて合成される種々のSBRがいずれも使用可能である。またSBRとしては、伸展油を加えて柔軟性を調製した油展タイプと、加えない非油展タイプとがあるが、このいずれのものも使用可能である。
さらにSBRとしては、スチレン含量によって分類される高スチレンタイプ、中スチレンタイプ、および低スチレンタイプのSBRがいずれも使用可能である。スチレン含量や架橋密度を変更することで、ローラ本体の各種物性等を調整することができる。
SBRとしては、前記種々のSBRの1種または2種以上を用いることができる。
SBRの配合割合は、前記のようにゴム分の総量100質量部中の10質量部以上、40質量部以下である必要がある。
SBRの配合割合が前記範囲未満では、NBRに代えてSBRを配合することによる、ローラ本体の硬度を低下させて柔軟性を向上する効果が得られない。一方、前記範囲を超える場合には、ローラ本体の圧縮永久歪みが大きくなってヘタリを生じやすくなる。
これに対し、SBRの配合割合を前記範囲とすることにより、先に説明したように、圧縮永久歪みを適度な範囲に維持しながら現状よりもさらに硬度を低下させて、高い柔軟性を有するローラ本体を形成することが可能となる。
なおSBRを配合することによるかかる効果をより一層向上することを考慮すると、当該SBRの配合割合は、前記範囲でも、ゴム分の総量100質量部あたり20質量部以上であるのが好ましく、30質量部以下であるのが好ましい。
前記配合割合は、SBRとして油展されたものを用いる場合には、当該油展SBR中の、有効成分としてのSBRそれ自体の割合である。
なお前記SBRや以下に説明する他のゴム分、さらには架橋剤、架橋促進剤その他、各種成分の配合割合は、それぞれの成分として同系の2種以上を併用する場合は、当該併用する2種以上の成分の合計の配合割合である。1種単独の場合は、いうまでもなく当該1種の成分の配合割合である。
また前記配合割合は、
(エピクロルヒドリンゴム)
エピクロルヒドリンゴムとしては、例えばエピクロルヒドリン単独重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド二元共重合ゴム(ECO)、エピクロルヒドリン−プロピレンオキサイド二元共重合ゴム、エピクロロヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合ゴム(GECO)、エピクロルヒドリン−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合ゴム、およびエピクロロヒドリン−エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル四元共重合ゴムの1種または2種以上が挙げられる。
前記エピクロルヒドリンゴムとしては、前記例示の中でもエチレンオキサイドを含む共重合体、特にECO、および/またはGECOが好ましい。
かかる両共重合ゴムにおいて、エチレンオキサイド含量は、いずれも30モル%以上、特に50モル%であるのが好ましく、80モル%以下であるのが好ましい。
前記エチレンオキサイドは、多くのイオンを安定化することによりローラ本体にイオン導電性を付与して、現像ローラのローラ抵抗値を、当該現像ローラとして適した範囲にまで低下させる働きをする。しかしエチレンオキサイド含量が前記範囲未満ではかかる働きが十分に得られないため、現像ローラのローラ抵抗値を十分に低下できないおそれがある。
一方、エチレンオキサイド含量が前記範囲を超える場合には、当該エチレンオキサイドの結晶化が起こり分子鎖のセグメント運動が妨げられるため、却って現像ローラのローラ抵抗値が上昇したり、ローラ本体の硬度が上昇したり、架橋前の導電性ゴム組成物の粘度が上昇して成形加工性が低下したりするおそれがある。
共重合ゴムのうちECOにおいて、エピクロルヒドリンの含量は、前記エチレンオキサイド含量の残量である。すなわちエピクロルヒドリン含量は20モル%以上であるのが好ましく、70モル%以下、特に50モル%以下であるのが好ましい。
またGECO中に含まれるアリルグリシジルエーテルの含量は、0.5モル%以上、特に2モル%以上であるのが好ましく、10モル%以下、特に5モル%以下であるのが好ましい。
前記アリルグリシジルエーテルは、それ自体が側鎖として自由体積を確保するために機能することにより、エチレンオキサイドの結晶化を抑制して、現像ローラのローラ抵抗値を低下させる働きをする。しかしアリルグリシジルエーテル含量が前記範囲未満ではかかる働きが得られないため、現像ローラのローラ抵抗値を十分に低下できないおそれがある。
一方、アリルグリシジルエーテルは、GECOの架橋時に架橋点として機能するため、アリルグリシジルエーテル含量が前記範囲を超える場合には、前記GECOの架橋密度が高くなり、分子鎖のセグメント運動が妨げられて、却って現像ローラのローラ抵抗値が上昇するおそれがある。また、現像ローラの引張強度や疲労特性、耐屈曲性等が低下するおそれもある。
なおGECOにおいて、エピクロルヒドリンの含量は、前記エチレンオキサイド、およびアリルグリシジルエーテルの含量の残量である。すなわちエピクロルヒドリン含量は、10モル%以上、特に15モル%以上であるのが好ましく、69.5モル%以下、特に48モル%以下であるのが好ましい。
GECOとしては、前記3種の単量体を共重合させた狭義の三元共重合体の他に、ECOをアリルグリシジルエーテルで変性した変性物も知られており、当該変性物も、本発明においてはGECOとして使用可能である。
エピクロルヒドリンゴムの配合割合は、前記ゴム分の総量100質量部中の30質量部以上、特に40質量部以上であるのが好ましく、70質量部以下、特に60質量部以下であるのが好ましい。
エピクロルヒドリンゴムの配合割合が前記範囲未満では、現像ローラのローラ抵抗値が上昇して、現像に使用した際にトナー帯電量が低下するおそれがある。一方、前記範囲を超える場合には、現像に使用した際に、ローラ本体にトナーが付着し易くなって、形成画像の画像濃度が低下するおそれがある。
(CR)
CRは、例えばクロロプレンを乳化重合させて合成され、その際に用いる分子量調整剤の種類によって硫黄変性タイプと非硫黄変性タイプに分類される。
このうち硫黄変性タイプのCRは、クロロプレンと、分子量調整剤としての硫黄とを共重合させたポリマーをチウラムジスルフィド等で可塑化し、所定の粘度に調整して得られる。
また非硫黄変性タイプのCRは、メルカプタン変性タイプ、キサントゲン変性タイプ等に分類される。
このうちメルカプタン変性タイプのCRは、例えばn−ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、オクチルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類を分子量調整剤として使用して、前記硫黄変性タイプのCRと同様にして合成される。またキサントゲン変性タイプのCRは、アルキルキサントゲン化合物を分子量調整剤として使用して前記と同様にして合成される。
またCRは、その結晶化速度に基づいて当該結晶化速度が遅いタイプ、中程度であるタイプ、および速いタイプに分類される。
本発明では、いずれのタイプのCRを用いてもよいが、中でも非硫黄変性タイプで、かつ結晶化速度が遅いタイプのCRの1種または2種以上が好ましい。
さらにCRとしては、クロロプレンと他の共重合成分との共重合体を用いてもよい。前記他の共重合体としては、例えば2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、イソプレン、ブタジエン、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、およびメタクリル酸エステル等の1種または2種以上が挙げられる。
CRの配合割合は、前記SBR、およびエピクロルヒドリンゴムの残量である。SBR、エピクロルヒドリンゴム、およびCRの総量が100質量部となるように、前記CRの配合割合を設定すればよい。
〈架橋剤〉
前記ゴム分を架橋させる架橋剤としては、硫黄が用いられる
硫黄の配合割合は、ゴム分の総量100質量部あたり1.2質量部以上、1.7質量部以下である必要がある。
硫黄の配合割合が前記範囲未満では、ローラ本体の圧縮永久歪みが大きくなってヘタリを生じやすくな。また前記範囲を超える場合には、ローラ本体の硬度が上昇して柔軟性が低下す
なお硫黄の配合割合は、前記範囲でも1.4質量部以上であるのが好ましく、1.6質量部以下であるのが好ましい。
〈架橋促進剤〉
架橋促進剤として、本発明ではチアゾール系架橋促進剤を選択的に用いる。
前記チアゾール系架橋促進剤としては、例えば2−メルカプトベンゾチアゾール、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド等の少なくとも1種が挙げられる。
前記チアゾール系架橋剤の配合割合は、先に説明したように、ゴム分の総量100質量部あたり0.3質量部以上、0.7質量部以下である必要がある。
チアゾール系架橋促進剤の配合割合が前記範囲未満では、ローラ本体の硬度が上昇して柔軟性が低下する。一方、前記範囲を超える場合には、ローラ本体の圧縮永久歪みが大きくなってヘタリを生じやすくなる。
これに対し、チアゾール系架橋促進剤の配合割合を前記範囲とすることにより、先に説明したように、圧縮永久歪みを適度な範囲に維持しながら現状よりもさらに硬度を低下させて、高い柔軟性を有するローラ本体を形成することが可能となる。
なおチアゾール系架橋促進剤による前記の効果をより一層向上することを考慮すると、当該チアゾール系架橋促進剤の配合割合は、前記範囲でも、ゴム分の総量100質量部あたり0.4質量部以上であるのが好ましく、0.6質量部以下であるのが好ましい。
架橋促進剤としては、前記チアゾール系架橋促進剤とともに、例えばチウラム系架橋促進剤、チオウレア系架橋促進剤、グアニジン系架橋促進剤、およびスルフェンアミド系架橋促進剤等の1種または2種以上を併用することもできる。
特にチアゾール系架橋促進剤、チウラム系架橋促進剤、チオウレア系架橋促進剤、およびグアニジン系架橋促進剤の4種の架橋促進剤を併用するのが好ましい。
前記のうちチウラム系架橋促進剤としては、例えばテトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、およびジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等の1種または2種以上が挙げられる。
前記4種の架橋促進剤の併用系において、前記チウラム系架橋促進剤の配合割合は、ゴム分の総量100質量部あたり0.3質量部以上、特に0.4質量部以上であるのが好ましく、0.7質量部以下、特に0.6質量部以下であるのが好ましい。
チウラム系架橋促進剤の配合割合が前記範囲未満では、ローラ本体の硬度が上昇して柔軟性が低下するおそれがある。一方、前記範囲を超える場合には、ローラ本体の圧縮永久歪みが大きくなってヘタリを生じやすくなるおそれがある。
チオウレア系架橋促進剤としては、例えばテトラメチルチオウレア、トリメチルチオウレア、エチレンチオウレア、および(C2n+1NH)C=S〔式中nは1〜10の数を示す。〕で表されるチオウレア等の1種または2種以上が挙げられる。
前記4種の架橋促進剤の併用系において、前記チオウレア系架橋促進剤の配合割合は、ゴム分の総量100質量部あたり0.3質量部以上、特に0.4質量部以上であるのが好ましく、0.7質量部以下、特に0.6質量部以下であるのが好ましい。
チオウレア系架橋促進剤の配合割合が前記範囲未満では、ローラ本体の圧縮永久歪みが大きくなってヘタリを生じやすくなるおそれがある。一方、前記範囲を超える場合には、ローラ本体の硬度が上昇して柔軟性が低下するおそれがある。
グアニジン系架橋促進剤としては、例えば1,3−トリルグアニジン、1,3−ジフェニルグアニジン、1−o−トリルビグアニド、およびジカテコールボレートのジ−o−トリルグアニジン塩等の1種または2種以上が挙げられる。
前記4種の架橋促進剤の併用系において、前記グアニジン系架橋促進剤の配合割合は、ゴム分の総量100質量部あたり0.1質量部以上、特に0.2質量部以上であるのが好ましく、0.5質量部以下、特に0.4質量部以下であるのが好ましい。
グアニジン系架橋促進剤の配合割合が前記範囲未満では、ローラ本体の硬度が上昇して柔軟性が低下するおそれがある。一方、前記範囲を超える場合には、ローラ本体の圧縮永久歪みが大きくなってヘタリを生じやすくなるおそれがある。
スルフェンアミド系架橋促進剤としては、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド等が挙げられる。
〈その他〉
本発明の導電性ゴム組成物には、さらに必要に応じて導電性カーボンブラック、架橋促進助剤、受酸剤、充填剤等の各種添加剤を配合してもよい。
導電性カーボンブラックを配合すると、ローラ本体に電子導電性を付与することができる。ただし多量に配合すると、ローラ抵抗値がばらついたり不均一になったりするおそれがあるため、導電性カーボンブラックの配合割合は、ゴム分の総量100質量部あたり1質量部以上であるのが好ましく、5質量部以下、特に3質量部以下であるのが好ましい。
架橋促進助剤としては、亜鉛華(酸化亜鉛)等の金属化合物や、ステアリン酸、オレイン酸、綿実油脂肪酸等の脂肪酸その他、従来公知の架橋促進助剤の1種または1種以上が挙げられる。
架橋促進助剤の配合割合は、前記3種のゴム分の種類および組み合わせや、架橋剤、架橋促進剤の種類や組み合わせ等に応じて適宜設定することができる。
受酸剤は、導電性ゴム組成物の架橋時にエピクロルヒドリンゴム、およびCRから発生する塩素系ガスの、ローラ本体内への残留と、それによる架橋阻害や感光体の汚染等を防止するために機能する。
前記受酸剤としては、酸受容体として作用する種々の物質を用いることができる。中でも、ゴム分に対する分散性に優れていることからハイドロタルサイト類やマグサラットが好ましく、特にハイドロタルサイト類が好ましい。
またハイドロタルサイト類を酸化マグネシウムや酸化カリウムと併用すると、より高い受酸効果を得ることができる。
受酸剤の配合割合は、ゴム分の総量100質量部あたり0.2質量部以上、特に1質量部以上であるのが好ましく、10質量部以下、特に5質量部以下であるのが好ましい。
充填剤としては、例えば酸化亜鉛、シリカ、カーボン、カーボンブラック、クレー、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン等の1種または2種以上が挙げられる。
充填剤を配合することにより、ローラ本体の硬度を調整したり、機械的強度等を向上したりできる。
充填剤の配合割合は、ゴム分の総量100質量部あたり50質量部以下、特に10質量部以下であるのが好ましい。
なお導電性カーボンブラックを充填剤として兼用させて、前記充填剤の配合を省略することもできる。
前記各成分を含む本発明の導電性ゴム組成物は、従来同様に調製できる。まず前記3種のゴム分を所定の割合で配合して素練りし、次いで架橋成分以外の添加剤を加えて混練した後、最後に架橋成分を加えて混練することで導電性ゴム組成物が得られる。前記混練には、例えばニーダ、バンバリミキサ、押出機等を用いることができる。
《現像ローラ》
図1は、本発明の現像ローラの、実施の形態の一例を示す斜視図である。
図1を参照して、この例の現像ローラ1は、前記本発明の導電性ゴム組成物からなる円筒状のローラ本体2と、前記ローラ本体2の中心の通孔3に挿通されたシャフト4とを備えている。
ローラ本体2は非多孔質状に形成してもよいし、多孔質状に形成してもよい。
またローラ本体2は、外周面5側の外層とシャフト4側の内層の2層構造に形成してもよい。その場合は、少なくとも外層を本発明の導電性ゴム組成物によって形成すればよい。
ただしローラ本体2は、現像ローラ1の構造を簡略化して、できるだけ生産性良く、低コストで製造するため、基本的には、図に示すように本発明の導電性ゴム組成物によって単層構造に形成するのが好ましい。
シャフト4は、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼等の金属によって一体に形成される。
ローラ本体2とシャフト4とは、例えば導電性を有する接着剤等により電気的に接合されるとともに機械的に固定され、それによって現像ローラ1が構成される。
ローラ本体2の外周面5は、必要に応じて研磨等することで、所定の表面粗さに調整してもよい。またローラ本体2の外周面5には、図中に拡大して示すように酸化膜6を設けてもよい。
酸化膜6を形成すると、当該酸化膜6が誘電層として機能して現像ローラ1の誘電正接を低減することができる。
前記酸化膜6は、ローラ本体2の外周面5に紫外線を照射して形成するのが、当該酸化膜6を簡単で効率よく形成できるため好ましい。すなわち、ローラ本体2の外周面5に所定波長の紫外線を所定時間照射することにより、前記外周面5に、所定の厚みを有する酸化膜6を形成することができる。
しかも酸化膜6は、ローラ本体2の外周面5を構成する導電性ゴム組成物それ自体が、紫外線の照射によって酸化されて形成されるため、当該酸化膜6を形成することで、前記外周面5の表面粗さ等が変化したりするおそれもない。
照射する紫外線の波長は、前記SBR等のゴム分を効率よく酸化させて、前記機能に優れた酸化膜6を形成することを考慮すると100nm以上であるのが好ましく、400nm以下、特に300nm以下であるのが好ましい。また照射の時間は30秒間以上、特に1分間以上であるのが好ましく、30分間以下、特に15分間以下であるのが好ましい。
ただし酸化膜6は、他の方法で形成してもよいし、場合によっては省略してもよい。
前記例の現像ローラ1は、先に説明した各成分を含む本発明の導電性ゴム組成物を用いて、従来同様に製造することができる。
すなわち導電性ゴム組成物を、押出成形機を用いて混練しながら加熱して溶融させた状態で、前記ローラ本体2の断面形状、すなわち円環状に対応するダイを通して長尺の円筒状に押出成形する。
次いで冷却して固化させたのち、通孔3に架橋用の仮のシャフトを挿通し、加熱して架橋させる。
次いで外周面に導電性の接着剤を塗布したシャフト4に装着しなおして、前記接着剤が熱硬化性接着剤である場合は加熱により前記熱硬化性接着剤を硬化させてローラ本体2とシャフト4とを電気的に接合するとともに機械的に固定する。
そして必要に応じてローラ本体2の外周面5を前記所定の表面粗さになるように研磨し、さらに必要に応じて紫外線を照射する等して酸化させて、前記外周面5を被覆する酸化膜6を生成させる。これにより図1に示す現像ローラ1が製造される。
前記現像ローラは、例えばレーザープリンタ、静電式複写機、普通紙ファクシミリ装置、およびこれらの複合機等の、電子写真法を利用した画像形成装置において、量規制ブレードと組み合わせて、感光体ドラムの表面に形成された静電潜像の、トナー像への現像に好適に用いることができる。
〈実施例1〉
(導電性ゴム組成物の調製)
ゴム分としてはSBR〔JSR(株)製のJSR1502、スチレン含量:23.5%〕25質量部、GECO〔ダイソー(株)製のエピオン(登録商標)301〕50質量部、およびCR〔昭和電工(株)製のショウプレン(登録商標)WRT〕25質量部を配合した。ゴム分の総量100質量部中のSBRの配合割合は25質量部であった。
前記ゴム分合計100質量部を、バンバリミキサを用いて素練りしながら、導電性カーボンブラック〔電気化学工業(株)製のデンカブラック(登録商標)〕2質量部、および受酸剤としてのハイドロタルサイト類〔協和化学工業(株)製のDHT−4A(登録商標)−2〕3質量部を配合してさらに混練した。
次いで、架橋剤としての粉末硫黄1.5質量部、チアゾール系架橋促進剤としてのジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド〔大内新興化学工業(株)製のノクセラー(登録商標)DM〕0.5質量部、チウラム系架橋促進剤としてのテトラメチルチウラムモノスルフィド〔大内新興化学工業(株)製のノクセラーTS〕0.5質量部、チオウレア系架橋促進剤としてのエチレンチオウレア〔川口化学工業(株)製のアクセル(登録商標)22−S〕0.5質量部、グアニジン系架橋促進剤としての1,3-ジ-o-トリルグアニジン〔大内新興化学工業(株)製のノクセラーDT〕0.3質量部、および架橋促進助剤としての亜鉛華〔三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種〕5質量部を配合してさらに混練して、導電性ゴム組成物を調製した。
(現像ローラの作製)
前記導電性ゴム組成物を押出機に供給して外径φ22mm、内径φ9〜9.5mmの円筒状に押出成形した後、外径φ8mmの架橋用シャフトに装着して加硫缶内で160℃×時間架橋させた。
次いで外周面に導電性の熱硬化性接着剤を塗布した外径φ10mmの金属製のシャフトに装着しなおしてオーブン中で160℃に過熱して接着したのち両端をカットし、円筒研磨機を用いて外周面をトラバース研磨したのち、仕上げとして鏡面研磨して外径がφ20mm(公差0.05)になるように仕上げて、前記シャフトと一体化されたローラ本体を形成した。
次いで研磨後のローラ本体の外周面を水洗いしたのち、UVランプから前記外周面までの距離が10cmとなるように設定して紫外線照射機〔セン特殊光源(株)製のPL21−200〕にセットし、シャフトを中心として90°ずつ回転させながら波長184.9nmと253.7nmの紫外線を5分間ずつ、外周面の全体で20分間照射することで前記外周面に酸化膜を形成して現像ローラを作製した。
〈実施例2〉
SBRの配合割合を10質量部、CRの配合割合を40質量部としたこと以外は実施例1と同様にして導電性ゴム組成物を調製し、現像ローラを作製した。
前記導電性ゴム組成物における、ゴム分の総量100質量部中のSBRの配合割合は10質量部であった。
〈実施例3〉
SBRの配合割合を40質量部、CRの配合割合を10質量部としたこと以外は実施例1と同様にして導電性ゴム組成物を調製し、現像ローラを作製した。
前記導電性ゴム組成物における、ゴム分の総量100質量部中のSBRの配合割合は40質量部であった。
〈実施例4〉
ゴム分の総量100質量部あたりの粉末硫黄の配合割合を1.2質量部、チアゾール系架橋促進剤としてのジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィドの配合割合を0.3質量部、チウラム系架橋促進剤としてのテトラメチルチウラムモノスルフィドの配合割合を0.3質量部、チオウレア系架橋促進剤としてのエチレンチオウレアの配合割合を0.3質量部、そしてグアニジン系架橋促進剤としての1,3-ジ-o-トリルグアニジンの配合割合を0.1質量部としたこと以外は実施例1と同様にして導電性ゴム組成物を調製し、現像ローラを作製した。
前記導電性ゴム組成物における、ゴム分の総量100質量部中のSBRの配合割合は、実施例1と同じく25質量部であった。
〈実施例5〉
ゴム分の総量100質量部あたりの粉末硫黄の配合割合を1.7質量部、チアゾール系架橋促進剤としてのジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィドの配合割合を0.7質量部、チウラム系架橋促進剤としてのテトラメチルチウラムモノスルフィドの配合割合を0.7質量部、チオウレア系架橋促進剤としてのエチレンチオウレアの配合割合を0.7質量部、そしてグアニジン系架橋促進剤としての1,3-ジ-o-トリルグアニジンの配合割合を0.5質量部としたこと以外は実施例1と同様にして導電性ゴム組成物を調製し、現像ローラを作製した。
前記導電性ゴム組成物における、ゴム分の総量100質量部中のSBRの配合割合は、実施例1と同じく25質量部であった。
〈実施例6〉
GECOに代えて、50質量部のECO〔ダイソー(株)製のエピクロマー(登録商標)D〕を配合したこと以外は実施例1と同様にして導電性ゴム組成物を調製し、現像ローラを作製した。
前記導電性ゴム組成物における、ゴム分の総量100質量部中のSBRの配合割合は、実施例1と同じく25質量部であった。
〈実施例7〉
SBRの配合割合を10質量部、CRの配合割合を40質量部としたこと以外は実施例6と同様にして導電性ゴム組成物を調製し、現像ローラを作製した。
前記導電性ゴム組成物における、ゴム分の総量100質量部中のSBRの配合割合は10質量部であった。
〈実施例8〉
SBRの配合割合を40質量部、CRの配合割合を10質量部としたこと以外は実施例6と同様にして導電性ゴム組成物を調製し、現像ローラを作製した。
前記導電性ゴム組成物における、ゴム分の総量100質量部中のSBRの配合割合は40質量部であった。
〈実施例9〉
ゴム分の総量100質量部あたりの粉末硫黄の配合割合を1.2質量部、チアゾール系架橋促進剤としてのジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィドの配合割合を0.3質量部、チウラム系架橋促進剤としてのテトラメチルチウラムモノスルフィドの配合割合を0.3質量部、チオウレア系架橋促進剤としてのエチレンチオウレアの配合割合を0.3質量部、そしてグアニジン系架橋促進剤としての1,3-ジ-o-トリルグアニジンの配合割合を0.1質量部としたこと以外は実施例6と同様にして導電性ゴム組成物を調製し、現像ローラを作製した。
前記導電性ゴム組成物における、ゴム分の総量100質量部中のSBRの配合割合は、実施例6と同じく25質量部であった。
〈実施例10〉
ゴム分の総量100質量部あたりの粉末硫黄の配合割合を1.7質量部、チアゾール系架橋促進剤としてのジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィドの配合割合を0.7質量部、チウラム系架橋促進剤としてのテトラメチルチウラムモノスルフィドの配合割合を0.7質量部、チオウレア系架橋促進剤としてのエチレンチオウレアの配合割合を0.7質量部、そしてグアニジン系架橋促進剤としての1,3-ジ-o-トリルグアニジンの配合割合を0.5質量部としたこと以外は実施例6と同様にして導電性ゴム組成物を調製し、現像ローラを作製した。
前記導電性ゴム組成物における、ゴム分の総量100質量部中のSBRの配合割合は、実施例6と同じく25質量部であった。
〈比較例1〉
SBRに代えて、25質量部のNBR〔JSR(株)製のJSR N250 SL、アクリロニトリル含量:20%〕を配合したこと以外は実施例1と同様にして導電性ゴム組成物を調製し、現像ローラを作製した。
〈比較例2〉
SBRの配合割合を5質量部、CRの配合割合を45質量部としたこと以外は実施例1と同様にして導電性ゴム組成物を調製し、現像ローラを作製した。
前記導電性ゴム組成物における、ゴム分の総量100質量部中のSBRの配合割合は5質量部であった。
〈比較例3〉
SBRの配合割合を45質量部、CRの配合割合を5質量部としたこと以外は実施例1と同様にして導電性ゴム組成物を調製し、現像ローラを作製した。
前記導電性ゴム組成物における、ゴム分の総量100質量部中のSBRの配合割合は45質量部であった。
〈比較例4〉
ゴム分の総量100質量部あたりの、チアゾール系架橋促進剤としてのジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィドの配合割合を0.2質量部としたこと以外は実施例1と同様にして導電性ゴム組成物を調製し、現像ローラを作製した。
前記導電性ゴム組成物における、ゴム分の総量100質量部中のSBRの配合割合は、実施例1と同じく25質量部であった。
〈比較例5〉
ゴム分の総量100質量部あたりの、チアゾール系架橋促進剤としてのジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィドの配合割合を0.8質量部としたこと以外は実施例1と同様にして導電性ゴム組成物を調製し、現像ローラを作製した。
前記導電性ゴム組成物における、ゴム分の総量100質量部中のSBRの配合割合は、実施例1と同じく25質量部であった。
〈比較例6〉
SBRに代えて、25質量部のNBR〔JSR(株)製のJSR N250 SL、アクリロニトリル含量:20%〕を配合したこと以外は実施例6と同様にして導電性ゴム組成物を調製し、現像ローラを作製した。
〈比較例7〉
SBRの配合割合を5質量部、CRの配合割合を45質量部としたこと以外は実施例6と同様にして導電性ゴム組成物を調製し、現像ローラを作製した。
前記導電性ゴム組成物における、ゴム分の総量100質量部中のSBRの配合割合は5質量部であった。
〈比較例8〉
SBRの配合割合を45質量部、CRの配合割合を5質量部としたこと以外は実施例6と同様にして導電性ゴム組成物を調製し、現像ローラを作製した。
前記導電性ゴム組成物における、ゴム分の総量100質量部中のSBRの配合割合は45質量部であった。
〈比較例9〉
ゴム分の総量100質量部あたりの、チアゾール系架橋促進剤としてのジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィドの配合割合を0.2質量部としたこと以外は実施例6と同様にして導電性ゴム組成物を調製し、現像ローラを作製した。
前記導電性ゴム組成物における、ゴム分の総量100質量部中のSBRの配合割合は、実施例6と同じく25質量部であった。
〈比較例10〉
ゴム分の総量100質量部あたりの、チアゾール系架橋促進剤としてのジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィドの配合割合を0.8質量部としたこと以外は実施例6と同様にして導電性ゴム組成物を調製し、現像ローラを作製した。
前記導電性ゴム組成物における、ゴム分の総量100質量部中のSBRの配合割合は、実施例6と同じく25質量部であった。
〈デュロメータ タイプA硬さ測定〉
前記各実施例、比較例で作製した現像ローラのローラ本体の硬度(デュロメータ タイプA硬さ)を、日本工業規格JIS K6253:2006「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方」において規定された規格に準拠したゴム硬度計〔高分子計器(株)製のアスカーゴム硬度計A型〕を用いて、前記規格に準拠して測定した。測定温度は23±1℃とした。そしてタイプA硬さが50以下のものを良好、50を超えるものを不良と判定した。
〈圧縮永久歪み測定〉
前記各実施例、比較例で調製した導電性ゴム組成物を用いて、ローラ本体を形成した時と同条件で架橋させて、日本工業規格JIS K6262:2006「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−常温,高温及び低温における圧縮永久歪みの求め方」に規定された小型試験片を作製した。そして前記小型試験片を用いて、前記規格に規定された測定方法により圧縮永久歪みを測定した。測定の条件は、温度70±1℃、測定時間22時間、圧縮率25%とした。そして圧縮永久歪みが10%以下のものを良好、10%を超えるものを不良と判定した。
以上の結果を表1〜表4に示す。
Figure 0005449307
Figure 0005449307
Figure 0005449307
Figure 0005449307
表1〜4の実施例1〜10、比較例1、6の結果より、ゴム分として、NBRに代えてSBRを配合することにより、圧縮永久歪みを適度な範囲に維持しながら現状よりもさらに硬度を低下させて、高い柔軟性を有するローラ本体を形成できることが判った。
ただし実施例1〜10、比較例2〜5、7〜10の結果より、前記効果を得るためには、SBRの配合割合を、ゴム分の総量100質量部中の10質量部以上、40質量部以下とする必要があること、チアゾール系架橋促進剤の配合割合を、前記ゴム分の総量100質量部あたり0.3質量部以上、0.7質量部以下とする必要があることが判った。
また実施例1〜10の結果より、前記効果をより一層向上するためには、SBRの配合割合は、前記範囲内でも20質量部以上であるのが好ましく、40質量部以下であるのが好ましいこと、チアゾール系架橋促進剤の配合割合は、前記範囲内でも0.4質量部以上であるのが好ましく、0.6質量部以下であるのが好ましいことが判った。
さらに実施例1〜10の結果より、前記効果をより一層向上するためには、架橋剤として硫黄1.2質量部以上、1.7質量部以下を併用するのが好ましいこと、架橋促進剤として、さらにチウラム系架橋促進剤0.3質量部以上、0.7質量部以下、チオウレア系架橋促進剤0.3質量部以上、0.7質量部以下、およびグアニジン系架橋促進剤0.1質量部以上、0.5質量部以下を併用するのが好ましいことも判った。
1 現像ローラ
2 ローラ本体
3 通孔
4 シャフト
5 外周面
6 酸化膜

Claims (2)

  1. ゴム分、架橋剤、および架橋促進剤を含む導電性ゴム組成物であって、前記ゴム分はスチレンブタジエンゴム、エピクロルヒドリンゴム、およびクロロプレンゴムの3種で、かつ前記ゴム分の総量100質量部に占めるスチレンブタジエンゴムの割合が10質量部以上、40質量部以下であるとともに、
    前記架橋剤として、前記ゴム分の総量100質量部あたり1.2質量部以上、1.7質量部以下の硫黄を含み、かつ
    前記架橋促進剤として、前記ゴム分の総量100質量部あたり0.3質量部以上、0.7質量部以下のチアゾール系架橋促進剤を少なくとも含んでいることを特徴とする導電性ゴム組成物。
  2. 前記請求項に記載の導電性ゴム組成物からなるローラ本体を備えることを特徴とする現像ローラ。
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