JP2005225969A - 半導電性ゴム部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電気特性の均一性や設計値の繰り返し再現性を維持したまま、表面の自由エネルギーを低減させて長期にわたりトナー外添剤に代表される異物が実質的に付着せず、加工性に優れ成形ムラや割れなどの表面欠陥が実質的に見られない半導電性ゴム部材を提供する。
【解決手段】 ポリエーテル結合を有するゴムを含むイオン導電性ゴムを用い、該イオン導電性ゴム100質量部に対してワックスを0.1〜5質量部配合している。
前記ポリエーテル結合を有するゴムとして、ハロゲン含有エーテル系モノマー、所望によりハロゲン非含有エーテル系モノマーまたは/および共重合可能な不飽和エポキシド系モノマーからなる重合体が好適に用いられる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導電性ゴム部材に関し、特に、画像形成装置においてトナーと接触する現像ロール等の部材として用いられ、トナー外添剤などが付着しにくく、かつ加工性に優れた半導電性ゴム部材に関する。
近年レーザープリンター等の画像形成装置において高速化、高画質化が急速に進んでいる。そのため、画像形成の初期プロセスの中で画質に直結する感光体やその近接の部材には、高精度化、高耐久化、高速化(応答の良さ)および部材内での特性の均一化が求められている。特に、導電性が求められる部材においては所定の抵抗値に調整されていることとともに部材内での電気抵抗値など電気特性が極めて均一であることが求められている。
半導電性ゴム部材としては、従来から電子導電性エラストマーが広く用いられている。 電子導電性エラストマーは導電性カーボンを代表とする導電性フィラーが添加されたエラストマーである。かかる電子導電性エラストマーは導電性フィラーの粒子間ギャップにより導電性が変わるため、同じ配合量のフィラーを添加してもフィラーの分散状態により抵抗値の絶対値や部材内の各点での抵抗値にばらつきが発生しやすい。
そこで、近年、電子導電性エラストマーの代わりに、イオン導電性エラストマーの使用が急速に広まっている。
また、前記のように画像形成装置において高画質化、高精度化が要求されるなかで、各種導電部材の検討と合わせてトナーの技術革新も進んでいる。従来、各種混練り押し出し機を用いて、樹脂に顔料や導電材等を添加して混合した材料を粉砕して小径化した所謂粉砕トナーが主流であった。しかしながら、この粉砕トナーは10μm以下の粒径を実現することは極めて困難である。これに対して10μm以下の小径化が可能な重合トナーの使用が急速に広まっている。このような小径化が容易に実現できる理由は、重合トナーは粉砕工程を伴いないトナーで、例えば溶液内で重合して乾燥を施すだけでトナー化できることに因る。
前記10μm以下の小径化したトナーを用いた場合、トナーが保管時にくっつきやすくなると共に、重合化によりトナー形状が球形化し、トナーの表面積が小さくなり帯電しにくくなる等、従来発生していなかった問題が生じている。
前記問題を解決するために、トナーに外添剤と呼ばれる微粒子を混合して使用している。この外添剤は数十〜数百nm程度の微粒子で、トナーのブロッキングを防止し、かつ、トナーの帯電の立ち上がりを早めるため、トナーと逆帯電または無帯電に近い材料、具体的にはシリカ、酸化チタン、酸化アルミニウムなどの金属酸化物が広く用いられている。
さらに、重合トナーにおいては、トナーの配合設計が容易なことより、キャリアをもちいらに1成分系のシステムが好まれて利用されている。1成分系のシステムにおいては、トナーを均一に受け取り、受け取ったトナーを感光体上に描かれた潜像に忠実に供給するために用いられる現像ロールは、従来のマグネットロールから弾性を有する半導電性ゴムロールが用いられる。
半導電性ゴムロールは、キャリアを用いるマグネットロールと比較すると、1成分系のトナーで用いられる現像ロールには、トナー搬送機構およびトナー帯電機構の相違から、次のような性能が要求される。
まず、トナーを感光体へ搬送する機構は、トナーの電荷と現像電界によって決定される静電気力で決定される。現像電界は、感光体の潜像、つまり電荷と、現像ロールにかけられる現像バイアス電位の間で、現像電極の種類、位置関係等により決定している。
キャリアを用いる2成分系のシステムで用いられるマグネットロールからなる現像ロールでは、現像電極が、現像ロールと現像ロール表面からの磁気により穂立ち状に並ぶキャリアにより形成される。そのため、電気的および磁気的な作用が発揮でき、トナーの搬送が容易である。
これに対して、1成分系のシステムで用いらる半導電性ゴムロールからなる現像ロールには磁気力が発揮されないため、電極端面である現像ロール表面が均一に形成されている必要がある。つまり、ロール精度が高い精度で要求される。
しかも、現像ロールのバイアス電位がかけられた場合、極めて均一な電位分布が必要となる。
また、電気的な特性値がロール内で極めて均一であり、設計通りに繰り返し製造出来るようにする必要がある。特に、電気的な特性値の代表パラメータである抵抗値が均一であることが要求される。
トナーの帯電機能については、従来のマグネットロールでは、トナーと一緒に添加されているキャリア粒子がトナーの帯電性をコントロールする主因子であるため、現像ロールにトナーを帯電させる機能は余り求められていない。
これに対して、1成分系の現像ロールにはキャリアが含まれていないため、トナーの帯電性をコントロールする機能が求められる。
トナーの帯電性コントロールについては、トナーに帯電性を付加すると共に、付加した帯電性を維持することが同時に求められる。
トナーの帯電性が不十分であると、静電気力が不足して、トナーが感光体の潜像に忠実に搬送されず、様々な画像不良の原因となる。例えば、画像不良の例としては、現像ロールの周回による濃度変化や現像ゴースト、かぶり等が挙げられる。
以上の観点から、エピクロルヒドリン等の各種エーテル結合を有する所謂イオン導電性エラストマーは、エラストマー内部で、また水が解離して形成されるイオンが、分子レベルのサイズで移動することで導電性を有しているため、電子導電材料と違い、フィラーの分散性を考慮せず電気特性が得られる。そのため、前記抵抗値の均質性が容易に得られると共に、設計値通り再現性が極めて高い特徴があるため、各種の導電性ロールに広く用いられている。
しかしながら、イオン導電性エラストマーは水を解離させることで導電性を得ることからわかるように水との親和性が極めて高く、ロール表面の自由エネルギーが大きくなる。
かかる特性を有するイオン導電性エラストマーを現像ロールに用いると、その結果、現像ロールが他の部材(トナー、トナー外添剤、トナー供給ロール、トナー規制ブレード、場合によっては感光体など)と繰り返し加圧接触する際に、自由エネルギーが大きいため、特に、数10nm〜数100nm程度の無機の金属酸化物である外添剤がロール表面に極めて付着し易くなる。従って、現像ロールとして使用し続けた場合、ロール表面は初期状態とことなり、言わば、トナー外添剤により表層が覆いつくされる問題がある。
さらに、トナー外添剤とは、使用に伴い、感光体と転写ロール等の間で紙を介してトナーが転送されるため、紙と感光体とが接触し、紙の成分であるシリカや炭酸カルシウムなどの成分が感光体に付着し、回り回って現像ロールや、場合によってはトナーボックスに浸入する問題があり、侵入した紙の成分は、外添剤と同様に現像ロールに悪影響を及ぼす。
前記した問題に対して従来から種々の提案がなされている。
例えば、特開2001−357735号公報(特許文献1)にはイオン導電性エラストマーと異なる他のポリマーで表層をコーティングした導電性部材が提供されている。
しかし、コーティングを行うとその厚みやコーティング剤に含まれるフィラー等の分散性で電気特性が変わることから、イオン導電性エラストマーが有していた電気特性の均一性や設計値の繰り返し再現性が損なわれる。さらには、製造にかかるコストアップが避けられないという工業的生産上の問題がある。
また、特開2000−63656号公報(特許文献2)には、エーテル系共重合体からなる半導電性材料で画像形成装置の帯電ロールや現像ロールを形成することが提供されている。しかしながら、同公報第(3)頁左欄第13〜16行に記載されているように、かかる材料で構成されるゴム層は、表面がコーティングされることが前提となっているため、前記半導電材料を用いて作成される現像ロール等も上述の問題を有する。
また、特開平8−292640号公報(特許文献3)では、エピクロルヒドリンゴムと不飽和ゴムとのブレンドゴムにおいて200〜450nmの紫外線を照射して摩擦抵抗を下げることが開示されている。
しかしながら、紫外線照射により摩擦係数を下げるだけではロール表面の自由エネルギーは大きく変わらず、トナー外添剤などの異物、特に、数十nm程度の金属酸化物の付着を有効に防止することはできない。また、摩擦抵抗を低減させるにあたり、単に200〜450nmの紫外線を照射しただけでは効果も小さい。
さらに、イオン導電性エラストマーは、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)などの汎用ゴムに比して基本的に粘度が高く、特に、アルキレンオキサイドを多く含む場合ほどその傾向が強い。その結果、押出し性や金型成形時のゴムの流れ込みが悪く、成形ムラや割れなどの破損が生じていた。
そこで、このような問題に対して種々の検討がなされている。
例えば、特開平8−110701号公報(特許文献4)には、エピクロルヒドリンゴムにアリルグリシジルエーテルを含有させるとともに、硫黄および有機硫黄化合物のうち少なくとも1種を用いて加硫成形することにより弾性層を形成する工程を含むことを特徴とする現像ローラの製造方法が提供されている。
しかしながら、前記弾性層の組成では加工性の改善という観点からは十分とはいえない。事実、同公報の実施例ではステアリン酸を添加し加工性の向上を図っている。しかし、ステアリン酸等の脂肪酸は低分子であることから脂肪酸がしみ出し他の部材を汚染する可能性がある。また、脂肪酸自身が粘着質であることから、トナー外添剤だけでなくトナーまでもが現像ロール上に付着する可能性も極めて高くなる。
また、特開2002−194203号公報(特許文献5)では、炭酸カルシウムを配合することにより加工性を向上させている。しかし、炭酸カルシウムなどのフィラーを添加するとロール表面の自由エネルギーが高くなる場合が多く、前述したトナー外添剤等の異物の付着という問題点がより顕著になってくる。
エピクロルヒドリンゴムを用いた現像ローラでは、フィラー以外にも樹脂を配合することにより現像ロールにおける種々の性能の改善が試みられている(特許第3273484号公報(特許文献6))。しかし、低比重の樹脂を高粘度のゴムに均一に混ぜ込むことは困難である。
特開2001−357735号公報 特開2000−63656号公報 特開平8−292640号公報 特開平8−110701号公報 特開2002−194203号公報 特許第3273484号公報
本発明は、電気特性の均一性や設計値の繰り返し再現性を維持したまま、表面の自由エネルギーを低減させて長期にわたりトナー外添剤に代表される異物が実質的に付着せず、加工性に優れ、成形ムラや割れなどの表面欠陥が実質的に見られない半導電性ゴム部材を提供することを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、ポリエーテル結合を有するゴムを含むイオン導電性のゴム成分と、該ゴム成分ゴム100質量部に対してワックスを0.1〜5質量部配合していることを特徴とする半導電性ゴム部材を提供している。
本発明者は、トナー外添剤等の付着防止および加工性の向上を同時に達成することを目的として鋭意検討した結果、ポリエーテル結合を有するゴムを含むイオン導電性ゴムに、ワックスを配合することで、加工性が向上し成形ムラや割れなどの表面欠陥を防ぐことができるとともに、表面の自由エネルギーを低減してトナー外添剤等の付着を長期にわたり防止することができることを知見した。
本発明の半導体ゴム部材では、ポリエーテル結合を有するゴムを含むイオン導電性ゴムの欠点である表面自由エネルギーが高く且つ加工性が悪い欠点を、ワックスを配合することで解消している。
即ち、ワックスを0.1〜8質量部配合することで、ワックスがゴム表層に存在するため、表面自由エネルギーの低減することができ、長期にわたりトナー外添剤を付着させない。
また、ワックスをゴムに配合することで、アルキレンオキサイドを多く含むエピクロルヒドリン等の高粘度のゴムであっても、容易にゴムの成形が可能となり、割れや経時のオゾン劣化の進行を妨げることができる。
さらに、ワックスは脂肪酸に比べて比較的高分子量であるため、0.1〜8質量部であれば、表面からしみ出て他の部材を汚染することもなく、粘着性が著しく大きくならない。 このように、ワックスを配合する簡単な調整で多大な効果が得られるため、イオン導電性ゴムの使用用途を画期的に広げることができる。
本発明の半導電性ゴムロールを現像ロールとして用いた場合、トナー外添剤の付着を妨げる事が出来、かつ、加工性が良好であると共に割れ防止ができ、安価に高精度のロールが製造できる。
さらに、本発明の半導電性ゴム部材は、その表面をコーティングする技術とは異なり、イオン導電性ゴムの特徴である電気特性の均一性や設計値の繰り返し再現性を維持することができる。
本発明で用いるワックスとしては、常温では固体で、加熱すると低粘度の液体となる有機物であれば特に限定されず、天然ワックス、合成ワックスまたは加工・変性ワックスのいずれを用いても良い。天然ワックスとしては、セラックワックスなどの動物由来のワックス;カルナウバワックス、キャンデリラワックスもしくはライスワックス等の植物由来のワックス;パラフィンワックスもしくはマイクロクリスタリンワックス等の石油ワックス;モンタンワックスもしくはオゾケライト等の鉱物由来のワックスなどが挙げられる。 合成ワックスとしては、ポリプロピレンワックス 、ポリエチレンワックス 、フィッシャートロプッシュワックスのほか、高級脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、ケトン・アミン類、水素硬化油等も挙げられる。
加工・変性ワックスとしては、原料のワックスを薬品や空気中の酸素で酸化した酸化ワックスなど、前記ワックスを原料として化学的・物理的手段で加工もしくは変性したものが挙げられる。
本発明で用いるワックスとしては、石油ワックスまたはその加工・変性ワックスが好ましい。さらに、石油ワックスとしては、パラフィンワックスまたはマイクロクリスタリンワックスがより好ましい。
前記パラフィンワックスは減圧蒸留留出油から分離精製した常温において固形のワックスであり、炭素数分布は20〜40程度、分子量は300〜550程度の炭化水素より成り立っており、しかも直鎖状炭化水素(ノルマルパラフィン)が主成分である。融点は大多数のものが40〜70℃程度である。
前記マイクロクリスタリンワックスは減圧蒸留残渣または重質留出分から分離精製した常温において固形のワックスであり、炭素数30〜60程度、分子量は500〜800程度の炭化水素より成り立っており、しかも分岐炭化水素(イソパラフィン)や飽和環状炭化水素(シクロパラフィン)が多い。このためパラフィンワックスに比較して結晶が小さく、分子量も大きいため融点は60〜90℃程度である。
本発明においては、前記石油ワックスの中でも、融点が約50℃以上のワックスが好ましい。また、ゴム組成物中での分散性や後述する酸化膜形成の容易性の観点から融点は約100℃以下のワックスが好ましい。
感光体などの他の部材への汚染を防止するために、ワックスの融点は約60〜80℃程度がより好ましく、約65〜75℃程度が特に好ましい。
本発明で用いるワックスとして、具体的には、大内新興化学工業(株)製、商品名「サンノック」「サンノックN」「オゾノック33」;精工化学(株)製、商品名「サンタイトS」「サンタイトR」「サンタイトC」「サンタイトZ」;川口化学工業(株)製、商品名「オゾガードMC」「オゾガードK」「オゾガードG」等が挙げられる。
ワックスの含有量は、ゴム成分100質量部に対して0.1〜5質量部であり、1〜3質量部程度がより好ましい。ワックスの含有量が5質量部以上になるとワックスが表面からしみ出て他の部材を汚染するおそれが出てくる。一方、ワックスの含有量が0,1質量部以下であると、本発明の効果である加工性の向上および表面自由エネルギーの低減が図りにくい。
本発明で用いるポリエーテル結合を有するゴムはイオン導電性を有するゴムとイオン導電性を有しないゴムがあり、イオン導電性を有しないゴムを用いる場合はイオン導電性ゴムと組み合わせるか、またはイオン導電剤を添加している。
ポリエーテル結合を有し且つイオン導電性を有するゴムとしては、ハロゲン含有エーテル系モノマー、所望によりハロゲン非含有エーテル系モノマーまたは/および共重合可能な不飽和エポキシド系モノマーからなる重合体が挙げられる。
より具体的に、前記ゴムの態様としては
(1)ハロゲン含有エーテル系モノマーからなる単独重合体、
(2)ハロゲン含有エーテル系モノマーとハロゲン非含有エーテル系モノマーとからなる共重合体、
(3)ハロゲン含有エーテル系モノマーとハロゲン非含有エーテル系モノマーと共重合可能な不飽和エポキシド系モノマーとからなる共重合体、
(4)ハロゲン含有エーテル系モノマーと共重合可能な不飽和エポキシド系モノマーとからなる共重合体が挙げられる。
なかでも前記(3)の態様がより好ましく、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体が特に好ましい。
前記ハロゲン含有エーテル系モノマーとしては、エピクロルヒドリンまたはエピブロモヒドリン等が挙げられ、なかでもエピクロルヒドリンが好ましい。
前記ハロゲン非含有エーテル系モノマーとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドもしくはイソブチレンオキサイドなどの飽和アルキレンオキサイド類またはスチレンオキシド等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの中でも入手の容易さなどからみてエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドが好ましい。エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドを併用する場合、両者の比(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド)はモル比で、好ましくは10/90〜90/10、より好ましくは15/85〜85/15、特に好ましくは20/80〜80/20である。
前記共重合可能な不飽和エポキシド系モノマーとしては、例えばブタジエンモノオキサイド、1,2−エポキシ−5−ヘキセン、1,2−エポキシ−7−オクテンなどの不飽和アルキレンオキサイド類;アリルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、クロロエチルグリシジルエーテルもしくは酢酸グリシジルなどのグリシジルエーテル類;グリシジルメタクリレートもしくはグリシジルアクリレートなどのグリシジルエステル類などが挙げられる。なかでもグリシジルエーテル類が好ましく、アリルグリシジルエーテルがより好ましい。
前記共重合体において各モノマーの含有割合は特に限定されない。例えば、ハロゲン含有エーテル系モノマーの量は、好ましくは30〜100モル%、より好ましくは35〜90モル%、さらに好ましくは40〜80モル%である。
ハロゲン非含有エーテル系モノマーの量は、好ましくは0〜70モル%、より好ましくは10〜65モル%、特に好ましくは20〜60モル%である。
不飽和エポキシド系モノマーの量は好ましくは0〜15モル%、より好ましくは1〜10モル%、特に好ましくは1〜8モル%である。
ポリエーテル結合を有するがイオン導電性を有しないゴムとしては、ハロゲン非含有エーテル系モノマー、および所望により共重合可能な不飽和エポキシド系モノマーからなる重合体が挙げられる。
より具体的に、前記ゴムの態様としては
(1)ハロゲン非含有エーテル系モノマーからなる単独重合体、
(2)ハロゲン非含有エーテル系モノマーと共重合可能な不飽和エポキシド系モノマーとからなる共重合体が挙げられる。
なかでも前記(2)の態様がより好ましく、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体が特に好ましい。
ハロゲン非含有エーテル系モノマーと共重合可能な不飽和エポキシド系モノマーとからなる共重合体において、各モノマーの含有割合は特に限定されない。例えば、ハロゲン含有エーテル系モノマーの量は70〜99モル%程度、共重合可能な不飽和エポキシド系モノマーの量は1〜30モル%程度であることが好ましい。
なお、ハロゲン非含有エーテル系モノマーおよび共重合可能な不飽和エポキシド系モノマーとしては、前記と同じ例示が挙げられる。
本発明においては、上述したポリエーテル結合を有するゴムに他のゴムをブレンドしてもよい。
前記他のゴムとしては、各種不飽和ゴムまたは熱可塑性ゴム等が挙げられ、共重合ゴムやブレンドゴム等の種々の形態のゴムであってよい。
具体的には、アクリロニトリルゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム等を挙げることができる。
特に、他のゴムとしては極性ゴム、ハロゲン系ゴムを用いるのが好ましい。極性ゴムをブレンドすることによりポリエーテル結合を有するゴムのみを使用した場合に比べて本発明の半導電性ゴム部材のトナーへの帯電性能を向上させることができる場合があるからである。
特に、現像ロールとして使用する場合、プラス帯電トナーの場合はクロロプレンとのブレンド、マイナストナーの場合はアクリロニトリルブタジエンゴムをブレンドすると加工性を含めて良好な現像ロールが得られる。
このように上述したポリエーテル結合を有するゴムに他のゴムをブレンドする場合は、ポリエーテル結合を有するゴムの含有割合が全ゴム成分に対して約20質量%以上100質量%未満となるようにすることが好ましい。
ポリエーテル結合を有しイオン導電性を有しないゴムを用いる場合は、上述したようにイオン導電性ゴムと組み合わせるか、またはイオン導電剤を添加している。
組み合わせるイオン導電性ゴムとしては、上述したポリエーテル結合を有するイオン導電性ゴムが好ましい。
また、添加するイオン導電剤は特に限定されず公知のものを用いてよいが、イオン導電剤としては、例えば帯電防止剤または電荷制御剤等が挙げられる。
前記帯電防止剤としては、従来、静電潜像現像用トナーに用いられている任意のものを用いることができる。
負帯電性の帯電防止剤としては、2:1型含金属アゾ染料、芳香族オキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸の金属錯体、銅フタロシアニン染料のスルホニルアミン誘導体や銅フタロシアニンのスルホンアミド誘導体染料等を挙げることができる。
正帯電性の帯電防止剤としては、第4級アンモニウム化合物、アルキルピリジニウム化合物、アルキルピコリニウム化合物のほか、種々のニグロシン系染料等を挙げることができる。
前記電荷制御剤としては有機金属錯体、金属塩、キレート化合物、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、ヒドロキシカルボン酸金属錯体、ポリカルボン酸金属錯体、ポリオール金属錯体等が挙げられる。その他には、第4級アンモニウム塩、カルボン酸の金属塩、カルボン酸無水物、エステル類等のカルボン酸誘導体や芳香族系化合物の縮合体等も挙げられる。またビスフェノール類、カリックスアレーン等のフェノール誘導体等も用いられる。
さらに、イオン導電剤として、イミドリチウム、過塩素酸ナトリウム塩(NaClO4)または過塩素酸リチウム塩(LiClO4)を使用することもできる。なかでも、イオン導電剤としてイミドリチウム、第4級アンモニウム塩または過塩素酸ナトリウム塩を用いることが好ましい。
イオン導電剤を配合する場合、その配合量は適宜選択すればよいが、ゴム成分100質量部に対して0.1〜2質量程度が好ましい。
本発明のイオン導電性ゴムには電子導電剤を配合しても良い。
前記電子導電剤としては、
ケッチェンブラック、ファーネスブラックもしくはアセチレンブラック等の公知の導電性カーボンブラック;
酸化亜鉛、チタン酸カリウム、アンチモンドープ酸化チタン、酸化スズもしくはグラファイト等の導電性金属酸化物;
LiClO4、LiCF3SO3、NaC1O4、LiAsF6、LiBF4、NaSCN、KSCN、NaC1等の金属塩;
あるいは各種4級アンモニウム塩、燐酸塩等の電解質等が挙げられる。
前記電子導電剤の配合量は、電子導電剤の種類に応じてイオン導電性を阻害しない範囲、より具体的にはNN抵抗でイオン導電性ゴムの抵抗値を下回らない範囲で適宜選択する。 例えば、導電性カーボンブラックを用いる場合は、ゴム成分100質量部に対して5〜30質量部程度が好ましく、10〜20質量部程度がより好ましい。
本発明のイオン導電性ゴムには、トナーの帯電が逃げることを防ぐために誘電正接を低減すべく誘電正接調整用充填剤が配合されていてもよい。
誘電正接調整用充填剤としては、例えば、弱導電性カーボンブラック、脂肪酸処理された炭酸カルシウム、クレーまたは有機/無機顔料などの各種充填剤が挙げられ、なかでも弱導電性カーボンブラック、脂肪酸処理された炭酸カルシウムを用いるのが好ましい。
前記弱導電性カーボンブラックとは粒径が大きくストラクチャーの発達が小さく導電性への寄与が小さいカーボンブラックであり、これを配合することにより導電性を高めることなく分極作用によるコンデンサー的な働きを得ることができ、電気抵抗の均一化を損なうことなく帯電性のコントロールを実現できる。
前記弱導電性カーボンブラックとして、一次粒径が約80nm以上、好ましくは約100nm以上のものを用いれば、より有効に前記効果が得られる。また、一次粒径が約500nm以下、好ましくは250nm以下であると表面粗さが極めて小さくできる。
前記弱導電性カーボンブラックの形状は表面積が小さいことから球形状または球形に近い形状が好ましい。
弱導電性カーボンブラックとしては種々の選択が可能であるが、中でも大粒径を得やすいファーネス法またはサーマル法により製造されたカーボンブラックが好ましく、ファーネスカーボンブラックが最も好ましい。カーボンの分類で言うとSRFやFT、MTが好ましい。また顔料で用いられるカーボンブラックを用いても良い。
弱導電性カーボンブラックの配合量は、誘電正接を低減する効果を実質的に発揮するためにゴム成分100質量部に対して約30質量部以上であることが好ましい。また、硬度が上昇し接触する他の部材を損傷させるおそれを避け、かつ耐摩耗性の低下を回避するために約70質量部以下であることが好ましい。かつ、イオン導電性ゴムがイオン導電性を保つためにも、弱導電性カーボンブラックの配合量は、ゴム成分100質量部に対して約70質量部以下であることが好ましい。
なかでも、ファーネスカーボンブラックをゴム成分100質量部に対して約30〜70質量部、このましくは35〜60質量部配合することが好ましい。
前記脂肪酸処理された炭酸カルシウムは、脂肪酸が炭酸カルシウムの界面に存在することにより通常の炭酸カルシウムに比べ活性が高く、易滑性であることから高分散化が容易かつ安定して実現できる。また、脂肪酸処理により分極作用が促される。この両作用の働きでゴム内のコンデンサー的な働きが強まるため、誘電正接を効率良く低減することができる。
脂肪酸処理された炭酸カルシウムの配合量はゴム成分100質量部に対して約40〜80質量部、好ましくは約40〜70質量部である。前記約40〜80質量部としているのは、誘電正接を低減する効果を実質的に発揮するためには約40質量部以上であることが好ましく、硬度の上昇および抵抗の変動を避けるためには約80質量部以下であることが好ましいことに因る。
本発明の半導電性ゴム部材には、加硫剤、加工助剤、可塑剤、受酸剤または劣化防止剤などの添加剤を配合することができる。これら添加剤の総量はゴム成分100質量部に対して0〜70質量部程度が好ましい。添加剤の配合量を約70質量部以下としているのは硬度が上昇し接触する他の部材を損傷させるのを防ぐためである。
前記加硫剤としては硫黄系、トリアジン誘導体系、チオウレア系、各種モノマー等が使用できる。これらは単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
硫黄系加硫剤としては粉末硫黄、またはテトラメチルチウラムジスルフィドもしくはN,N−ジチオビスモルホリンなどの有機含硫黄化合物等が挙げられる。
チオウレア系加硫剤としてはテトラメチルチオウレア、トリメチルチオウレア、エチレンチオウレアおよび(Cn2n+1NH)2C=S(式中、nは1〜10の整数を表す。)で示されるチオウレア等よりなる群から選択される1種または複数種のチオウレアを用いることができる。
加硫剤の添加量はゴム成分100質量部に対して約0.5質量部以上約5質量部以下、好ましくは約1質量部以上約3質量部以下が良い。
エピクロルヒドリンゴムまたはエピクロルヒドリン系重合体をチオウレア系加硫剤、特にエチレンチオウレアで加硫したゴムは、圧縮永久ひずみが約15%以下となり耐久性が良好となる上に、研磨加工時の精度確保が容易となる。さらには、紫外線による酸化膜形成効果も高めることができるから、本発明において特に好適に用いることができる。
この場合、ゴム成分100質量部に対してチオウレア系加硫剤を約0.2質量部以上約3質量部以下、好ましくは約1質量部以上約2質量部以下の割合で配合するのが良い。
また、前記チオウレア系加硫剤とともに粉末硫黄を併用することも好ましい。この場合、粉末硫黄の配合量はゴム成分100質量部に対して0.1〜2.0質量部程度である。
前記可塑剤としては、例えば、ジブチルフタレート(DBP)やジオクチルフタレート(DOP)またはトリクレジルホスフェート等の各種可塑剤のほかに、導電剤や加工助剤として用いられる物質の中にも可塑成分を有するものが多数あり、例えば加工助剤として用いられるステアリン酸等の脂肪酸、またはイオン導電剤として用いられる第4級アンモニウム塩等が挙げられる。
これら可塑成分は、前記ゴム層のゴム成分100質量部に対して約5質量部以下の割合で配合されていることが好ましい。該配合により、酸化膜を形成する際にブリードが生じたり、プリンター装着時や運転時に感光体を汚染したりするのを防ぐことができる。
前記受酸剤としては、分散性にも優れるので特にハイドロタルサイト類、マグサラットを用いることが好ましい。その他、受酸剤としては、酸受容体として作用する種々の物質を用いることができる。
ゴム成分としてハロゲン系ゴム、特にエピクロルヒドリンゴムまたはエピクロルヒドリン系重合体を用いる場合、その質量に対し前記受酸剤を約1質量%以上約10質量%以下、好ましくは約1質量%以上約5質量%以下の割合で配合するのが好ましい。これは、加硫阻害および感光体汚染を防止するため受酸剤の配合量は約1質量%以上であることが好ましく、硬度の上昇を防ぐため受酸剤の配合量は約10質量%以下であることが好ましい。
前記劣化防止剤としては各種老化防止剤などが挙げられる。この老化防止剤としては例えば各種酸化防止剤が挙げられる。酸化防止剤を用いる場合には、所望により施される表層部分における酸化膜の形成が効率よく進むよう、その配合量を適宜選択することが好ましい。
本発明の半導電性ゴム部材においては表層に紫外線照射やオゾン照射で酸化膜が形成されていることが好ましい。該酸化膜としては多数のC=O基またはC−O基等を有する酸化膜が好ましく、酸化膜を形成することによりトナーの除電を防ぐことができトナーを効率よく帯電させることができるとともに、摩擦係数を大幅に低減することができ、その結果トナーやトナー外添剤がより付着しにくくなる。
酸化膜は半導電性ゴム部材の表面に紫外線照射またはオゾン照射等の処理を施しゴム層の表層部分を酸化して形成しているが、なかでも紫外線照射により酸化膜を形成することが処理時間も早く、コストが低いことから好ましい。前記酸化膜を形成するための処理は公知の方法に従って行うことができる。
例えば、紫外線照射を行う場合にはゴム層の表面と紫外線ランプとの距離やゴムの種類等により異なるが、波長が約100nm〜400nm、より好ましくは約100nm〜200nm、特に好ましくは184,9nmまたは253.7nmの紫外線を3分〜30分間程度照射することが好ましい。
照射強度は、酸化膜形成前の印加電圧50Vにおける電気抵抗をR50とし、酸化膜形成後の印加電圧50Vにおける電気抵抗をR50aとしたとき、logR50a−logR50=約0.2〜1.5程度であることが、トナーの除電が妨げる効果と表層の劣化とのバランスから好ましい。
酸化膜を形成する際には、特に、現像ロールとして用いる場合には、均一に酸化膜を形成するために、予め部材の表面が研磨されていることが好ましい。具体的には、表面の最大粗さRmaxが2.0〜15.0μmであることが好ましく、表面の平均表面粗さRzは約8μmであることがより好ましい。
なお、最大粗さRmax、表面粗さRzはJIS B 0601(1994)にしたがって測定している。
このように、酸化膜を形成することで、特に船便で輸送される場合等の高温(多湿)環境下で僅かにワックスがブリードする可能性があるが、酸化膜による高硬度化(高密度化)で、ブリードの発生を効果的に妨げることができる。
本発明の半導電性ゴム部材は、レーザービームプリンター、インクジェットプリンター、複写機、ファクシミリまたはATMなどのOA機器における電子写真装置の画像形成機構等に好適に用いることができる。
なかでも現像ロールとして好適に用いられ、特に、非磁性1成分系トナーを感光体に供給するための現像ロールとして好適に用いられる。
電子写真装置の画像形成機構における現像方式としては、感光体と現像ロールの関係で分類すると、接触式または非接触式に大別されるが、本発明の半導電性ゴム部材はいずれの方式にも利用できるが、特に、感光体に非接触の現像ロールとして好適に用いられる。
さらに、本発明の半導電性ゴム部材は、トナーと接触する部材に好適に用いられる。また、感光ドラムを一様に帯電させるための帯電ロールしても好適に用いることができる。帯電ロールには感光体に接触している接触型と感光体に接触していない非接触型があり、本発明の半導電性ゴム部材はいずれの方式にも利用できる。
本発明の半導電性ゴム部材を帯電ロールとして使用すれば、中間転写部材や紙葉類に転写されないで感光体に残留しているトナーやトナー外添剤、紙粉などが帯電ロールに付着して帯電不良が起こったり、場合によっては帯電部材が破損したりするのを防ぐことができる。
さらに、本発明の半導電性ゴム部材は、感光体や帯電ロールなどに付着している異物(例えばトナー、トナー外添剤、紙粉など)を除去するためのクリーニングロールもしくはクリーニングブレードとしても好適に用いることができる。クリーニングロールもしくはクリーニングブレードとして使用すれば、除去したトナーやトナー外添剤を回収しやすくなるとともに、回収の際に与える機械的ストレスを軽減できるのでトナーの劣化を防ぐことができ、トナーの再利用が図れる。また、トナー外添剤や紙粉などが付着することによる硬化を防ぐことができ、感光体や帯電ロールなどのクリーニングする部材を傷つけるおそれが小さくなる。
そのほか、本発明の半導電性ゴム部材は、トナー像を感光体から転写ベルトや用紙に転写するための転写ロール、トナーを搬送させるためのトナー供給ロール、転写ベルトを内側から駆動するための駆動ロール等として用いることもできる。
本発明の半導電性ゴム部材を現像ロールとして使用する場合、印加電圧500Vにおけるロール抵抗値は約105Ω〜107Ωに設定していることが好ましい。
流れる電流を制御して画像不良の発生を抑制し、感光体への放電を防ぐためロール抵抗値は約105Ω以上であることが好ましい。一方、トナー供給等の効率を維持し、かつトナーが感光体に移行する際に現像ロールの電圧降下が起って以後現像ロールから感光体へ確実にトナーを搬送できず画像不良が生じることを防ぐためには、ロール抵抗値は約107Ω以下であることが好ましい。また、この場合、本発明の半導電性ゴム部材の体積固有抵抗は108Ω以下であることが好ましい。
なお、本発明の半導電性ゴム部材の構造は限定されず、単層でも良いし、要求性能に応じて2層等の複数構造としてもよい。
複数層とする場合には、ポリエーテル結合を有するゴムを含むイオン導電性ゴム100質量部に対してワックス0.1〜5質量部を配合したゴム層を最外層に備えている。
一方、単層とする場合には、ポリエーテル結合を有するゴムを含むイオン導電性ゴム100質量部に対してワックス0.1〜5質量部を配合したゴム層からのみ構成している。
前記単層構造にすると、物性のばらつきが少なく安価に製造できるため特に好ましい。
前記半導電性ゴム部材の形状も限定されず、使用状態に応じてロール状、板状、ベルト形状などの形状を適宜選択することができる。
上述したように、本発明においては、ポリエーテル結合を有するゴムを含むイオン導電性ゴムにワックスを配合するという配合調整を行うことで、イオン導電性ゴム部材の表面をコーティングする場合に生じるイオン導電性ゴムが有していた電気特性の均一性や設計値の繰り返し再現性が損なわれず、かつ、製造にかかるコストも安価に抑えられる利点を有する。
さらに、ワックスを配合することにより加工性が向上されており、押出し性や金型成形時のゴムの流れ込みが良好であるため、成形ムラや割れなどの破損が生じにくい。
その上、ワックスを配合することにより半導電性ゴム部材の表面の自由エネルギーを低減させることに成功した。その結果、例えば、画像形成装置の現像ロールに使用すると、長期にわたりトナー外添剤に代表される異物が実質的に付着せず、異物付着により発生する画像の乱れや部材の破損などを防ぐことができる。
特に、現像ロールとして用い、1成分系非磁性トナーを感光体に非接触で供給する方式で使用する場合、イオン導電性ゴムにワックスを配合して加工性を高めているためロール精度を高精度とでき、感光体表面にトナーを均一に付着させることができる。また、現像ロールにトナーを帯電させる機能が求められるが、イオン導電性としているため、トナーを帯電させる機能および帯電性を維持する機能を有する。即ち、イオン導電性ゴムは内部でイオンが分子レベルで移動することで導電性を有しているため、均一な電位分布となり、ロール内部の電気的特性も均一で、電気抵抗値を均一に保持できる。その結果、トナーを均一に帯電できると共に、その帯電性を維持することができる。
よって、本発明の半導電性ゴム部材からなる現像ロールは1成分非磁性トナーを非接触で感光体に供給する場合に好適に用いることができる。
以下、本発明の半導電性ゴム部材の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。
図1に示すように、本発明の半導電性ゴム部材からなる半導電性ゴムロール10は円筒形状のゴム層1と、その中空部に圧入された円柱形状の芯金(シャフト)2を備えている。前記ゴム層1と芯金2とは導電性接着剤で接合されている。ゴム層1の表層部分はゴムが紫外線照射により酸化された酸化膜1aとされている。ただし、表層部分の酸化膜1aは設けなくてもよい。
本実施形態ではゴム層1は肉厚8mmとし、芯金2は直径10mmの円柱形状としている。
ゴム層1には、ポリエーテル結合を有するゴムとしてイオン導電性を有するエピクロルヒドリンゴム、より好ましくはエチレンオキサイド(EO)/エピクロルヒドリン(EP)/アリルグリシジルエーテル(AGE)の共重合比率が56モル%/40モル%/4モル%である共重合体が含まれている。
ゴム層1にはワックスがゴム成分100質量部に対して0.1〜5質量部配合され、加工性の向上および表面自由エネルギーの低減が図られている。
そのほか、ゴム層1には加硫剤である硫黄粉末、加硫促進剤であるエチレンチオウレア、受酸剤であるハイドロタルサイトが配合されていている。これらの配合量はゴム成分100質量部に対して1〜10質量部程度である。
さらに、ゴム層1には、誘電正接を低減する効果を有する弱導電性カーボンブラックまたは脂肪酸処理された炭酸カルシウムのいずれかまたは両方が配合されている。弱導電性カーボンブラックの配合量はゴム成分100質量部に対して30〜70質量部程度、脂肪酸処理された炭酸カルシウムの配合量はゴム成分100質量部に対して40〜80質量部程度である。
なお、ゴム層1は、ポリエーテル結合を有するがイオン導電性を有しないゴムとしてポリエーテル系共重合体、より好ましくはエチレンオキサイド(EO)/プロピレンオキサイド(PO)/アリルグリシジルエーテル(AGE)からなる共重合体を用い、前記エピクロルヒドリンゴムと組み合わせても良い。
また、ポリエーテル結合を有しない他のゴムとしてアクリロニトリルブタジエンゴムを用い、前記エピクロルヒドリンゴムと組み合わせても良い。このように2種のゴムをブレンドする場合は、全ゴム成分100質量部に対してエピクロルヒドリンゴムが50質量部以上を占めるようにしている。
半導電性ゴムロール10は以下の方法で製造している。
前記ゴム組成物を混練した後、押出機で円筒状に押出して予備成形し、これを所定寸法に裁断して予備成形体を得る。この予備成形体を加硫缶に投入し、ゴム成分が架橋する温度で加硫する。加硫後、芯金を円筒状のゴム層内に装着しロール状態としている。
ついで、ゴム層1の表層部分に酸化膜1aを以下の方法により形成する。
円筒研磨機によりロール表面を研磨し、ロール表面粗さRzが8μm以下、最大表面粗さRmaxが2〜15μm程度となるように鏡面仕上げを行い、水洗いをした後に、紫外線照射機により紫外線(184.9nm及び/または253.7nm)を照射し酸化被膜を形成させる。
具体的には、ロールの周方向90度毎に所定時間、好ましくは約1〜15分間、より好ましくは約5〜10分間紫外線を照射し、合計で周方向に4回回転させてロール全周に酸化膜を形成する。
なお、前記押出し加工によるロール成形に代えて、以下のプレス加工によってもロール形状を形成することができる。
即ち、前記ゴム組成物を用いてゴムシートを作製し、プレス型内の加硫用のシャフトに前記ゴムシートを巻き付け、所望のチューブ形状にプレス加硫し、ついで芯金を円筒状のゴム層内に装着し、ロール状態としている。
前記のようにして得られる本発明の半導電性ゴム部材は、加工性に優れ、かつ表面自由エネルギーが低減されており、その結果トナー外添剤などの異物が付着しにくい。
具体的に、表面自由エネルギーの適否を評価する簡便な方法として本発明の半導電性ゴム部材は後述する実施例に記載されている方法で測定した摩擦力を585g重以下としている。
また、前記半導電性ゴム部材からなるロールは、印加電圧500Vにおける電気抵抗をRとするとlogRが5.5〜6.1程度としている。且つ、前記酸化膜形成前の印加電圧50Vにおける電気抵抗をR50とし、酸化膜形成後の印加電圧50Vにおける電気抵抗をR50aとした時、logR50a−logR50が約0.2〜1.5程度、より好ましくは約0.2〜0.4程度としている。
さらに、前記半導電性ゴム部材からなるロールは、JIS K6301に準拠した測定で、圧縮永久ひずみが9.5〜10.5%程度としている。
前記半導電性ゴム部材からなるロール10を前記構成とすることにより、該ロール10をレーザープリンターにおける現像ロールとして装着した時、3,000枚の5%印字後にトナー、トナー外添剤または紙粉等の異物の付着は見られず、また、配合したワックスのブリードの発生も生じないものとしている。
「実施例」
本発明の半導電性ゴム部材からなる実施例1〜6のロールと、比較例1〜3のロールを作成して、その特性を測定した。
下記の表1、2に記載の配合材料をバンバリーミキサで混練り後、押出機にて外径φ18mm、内径φ9.5mmのチューブ状に押し出し加工を施した。該チューブを加硫用のシャフトに装着し、加硫缶にて160℃で1時間加硫を行った後、導電性接着剤を塗布したφ10mmのシャフトに装着して160℃のオーブン内で接着した。その後、端部を成型し、円筒研磨機でトラバース研磨、仕上げ研磨として鏡面研磨を施し、φ16mm(公差0.05)で所定の表面粗さに仕上げた。
ロール表面を水洗いした後、比較例2を除いて紫外線照射を行い、表層に酸化層を形成した。これは紫外線照射機(セン特殊光源(株)製「PL21−200」)を用い、ロールと紫外線ランプ間の距離を10cmとして周方向90度毎に紫外線(波長184.9nmと253.7nm)を5分間照射することによって行い、ロールを90度ずつ4回回転させてロール全周(360度)に酸化膜を形成させた。
Figure 2005225969
Figure 2005225969
各実施例および比較例の導電性ゴムロールにおける構成成分としては以下のものを用いた。
(1)ポリエーテル結合を有するゴム
・イオン伝導性を有するゴム
エピクロルヒドリンゴム(GECO);ダイソー(株)製「エピクロマーCG102」(かかるゴム成分はエチレンオキサイド(EO)/エピクロルヒドリン(EP)/アリルグリシジルエーテル(AGE)の共重合比率が56モル%/40モル%/4モル%であるエピクロルヒドリン系重合体である。)
・イオン伝導性を有しないゴム
ポリエーテル系共重合体;日本ゼオン(株)製「ゼオスパン8030」(かかるゴム成分はエチレンオキサイド(EO)/プロピレンオキサイド(PO)/アリルグリシジルエーテル(AGE)からなる共重合体である。)
(2)その他のゴム
・アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR);日本ゼオン製「ニッポール401LL」
(3)ワックス
大内新興化学工業(株)製「サンノックN」
(4)その他の成分
・弱電性カーボンブラック;旭カーボン(株)製「旭#15」
・炭酸カルシウム;丸尾カルシウム(株)製「スーパーS」
・粉末硫黄(加硫剤)
・エチレンチオウレア(加硫剤);川口化学製「アクセル22−S」
・ハイドロタルサイト(受酸剤);協和化学工業(株)製「DHT−4A−2」
なお、実施例1〜6および比較例1〜3の全てにおいて、ゴム成分100質量部に対し、粉末硫黄を0.5質量部、エチレンチオウレアを1.2質量部、ハイドロタルサイトを3質量部配合した。
前記のように作製した各実施例および比較例の半導電性ゴムロールについて下記の特性測定を行った。その結果を表1および表2に示す。
(電気抵抗の測定)
図2に示すように芯金2を通したゴム層1をアルミドラム3上に当接搭載し、電源4の+側に接続した内部抵抗r(100Ω)の導線の先端をアルミドラム3の一端面に接続すると共に電源4の−側に接続した導線の先端を芯金2の他端面に接続して測定した。前記電線の内部抵抗rにかかる電圧を検出し、検出電圧Vとした。この装置において印加電圧をEとすると、電気抵抗RはR=r×E/(V−r)となるが、今回−rの項は微少とみなし、R=r×E/Vとした。芯金2の両端に500gずつの荷重Fをかけ30rpmで回転させた状態で、印加電圧Eを50Vまたは500Vとした時の検出電圧Vを4秒間で100個測定し、上式によりRを算出した。なお、前記測定は温度23℃、相対湿度55%の恒温恒湿条件下で行った。
なお、紫外線照射による酸化膜の形成の前に、印加電圧Eを50Vとして前記の方法で電気抵抗を測定した。
(表面の最大粗さRmaxの測定)
表面の最大粗さRmaxはJIS B 0601(1994)にしたがって測定した。
(ゴムの圧縮永久ひずみの測定)
JISK6262「加硫ゴムの永久ひずみ試験方法」の規定に従い、測定温度70℃、測定時間24時間で測定した。
(押出加工性の評価)
実施例および比較例のゴム組成物を押出成形する際、押し出されたゴムの表面の状態を目視で確認した。表面の凹凸がほとんど確認されなかったものを「◎」、表面の凹凸がわずかに確認されたものを「○」、表面の凹凸が確認されたものを「△」とした。
(摩擦力の測定)
図3に示した装置を用いて実施例および比較例で作製した半導電性ゴムロールの摩擦係数を評価した。
図3の装置ではシート31の上に実施例および比較例で作製した半導電性ゴムロール10が置かれており、シート31とゴムロール10との間にはポリエステル製のフィルム32が挟まれている。
なお、シート31はフィルム32に対して易滑材料であるテフロン(R)からなる。ロールの両端に200gの荷重をかけた状態でフィルム32を矢印の方向に引張る。ゴムロール10が回転しているときのフィルムの引張力(g重)を摩擦力とした。
(表面自由エネルギーの評価)
図4に示した方法を用いて実施例および比較例で作製した半導電性ゴムロールの表面自由エネルギーを評価した。
直径3 mmの孔を有するスポイド41で純水を吸い取り、1滴の純水42を実施例および比較例で作製した半導電性ゴムロール10の表面に図4に示したように滴下する。ついでスポイド41を静かに離す。このとき、図4(a)のように純水が完全に水滴の状態を保っている場合は、表面自由エネルギーが小さくトナー外添剤などの異物が付着しにくいので「◎」と評価した。一方、図4(b)のように純水が水滴の状態を保てずに崩れてしまう場合は、表面自由エネルギーが小さくトナー外添剤などの異物が付着しやすいので「×」と評価した。さらに、「◎」と「×」の間の状態を2段階に分けて評価し、「◎」に近い状態を「○」、「×」に近い状態を「△」とした。
(初期画像評価)
市販のレーザープリンター(エプソン(株)製:LP2000C)に実施例および比較例の各ゴムロールを現像ロールとして装着してブラックの25%ハーフトーン画像を印刷し、その際の濃淡ムラを観察した。濃淡ムラが全くみられないものを「◎」、濃淡ムラがわずかしかみられないものを「○」、濃淡ムラが目立つものを「×」とした。
(耐久性の評価)
市販のレーザープリンター(エプソン(株)製:LP2000C)に実施例および比較例の各ゴムロールを現像ロールとして装着して3,000枚の5%印字後にブラックの25%ハーフトーン画像を印刷し、得られた画像と初期画像を比較した。
両者の画像に変化が全くみられないものを「◎」、両者の画像に変化がわずかしかみられないものを「○」、両者の画像に変化がみられるものを「△」、両者の画像に変化がかなりみられるものを「×」とした。
(トナー外添剤等付着防止性能の評価)
市販のレーザープリンター(エプソン(株)製:LP2000C)に実施例および比較例の各ゴムロールを現像ロールとして装着してブラックの3,000枚の5%印字後に前記ロールを取り出し、トナー、トナー外添剤または紙粉が付着していないか目視で確認した。
(感光体汚染試験)
前記耐久性試験の後、32.5℃、相対湿度90%の条件下で1ヶ月保管した。その後、当該プリンターにてブラックの25%ハーフトーン印刷を行い、印刷物の汚れの有無を目視にて確認し、評価した。
汚染が全くみられないものを「◎」、軽度の汚染(5枚以内の刷り込みにより、目で見て分からない程度にまでとれる使用上問題ない汚染)を「○」、重度の汚染(5枚以上刷り込んでも、印刷物を目で見て異常がわかる汚染)「×」とした。
表1および表2から明らかなように、比較例1,2の半導電性ゴムロールに比して本発明の半導電性ゴムロールは押出加工性に優れている。さらに、摩擦力も小さく、表面自由エネルギーの評価も良好であるがゆえに、トナー外添剤等の異物が付着しにくい。
そのうえ、本発明の半導電性ゴムロールを現像ロールとして備えたレーザープリンターによれば、初期はもちろん、長期間使用しても高品質なむらのない印刷画像が提供できる。また、本発明の半導電性ゴムロールは比較例3の半導電性ゴムロールのようにワックスのブレードは見られず、それ故に感光体を汚染することが実質的にない。
本発明の半導電性ゴム部材のプレス加工性および表面自由エネルギーをさらに調べるために、実施例7および比較例4のゴムロールを作成して、下記の実験を行った。
(実施例7および比較例4)
表3に記載の配合材料を用いて未加硫ゴムロールより3mm厚さのゴムシートを作製し、プレス型内の加硫用のシャフトにゴムシートを巻き付け、外径φ18mm、内径φ12.5mmのチューブ状にプレス加硫し、ついで導電性接着剤を塗布したφ14mmのシャフトに装着して160℃のオーブン内で接着した。その後、端部を成型し、円筒研磨機でトラバース研磨、仕上げ研磨として鏡面研磨を施し、φ16mm(公差0.05)で所定の表面粗さに仕上げた。
実施例7および比較例4では、実施例1〜6および比較例1〜3と同一の材料を用いた。ただし、導電性カーボンブラックとしては東海カーボン(株)製「シースト3」を用いた。
前記のように作製した実施例7および比較例4の半導電性ゴムロールについて、500V印加時のロール抵抗の測定、表面自由エネルギーの評価およびプレス加工性の評価を行った。その結果を表3に示す。なお、500V印加時のロール抵抗の測定および表面自由エネルギーの評価は前記と同一の方法で行った。
Figure 2005225969
表3より明らかなように、プレス成形においても本発明の半導電性ゴム部材は加工性に優れていることが確認できた。
前記したように、本発明の半導電性ゴム部材は、イオン導電性ゴムにワックスを配合しているため、加工性が良く、高精度の加工が要求されると共に電気特性の均一化が要求される半導電性ゴム部材に好適に用いられる。
なかでも電子写真式の画像形成装置における半導電性で所要の弾性が要求される部材、ロールやベルト等として好適に用いられ、特に、1成分非磁性トナーの担持体となる現像ロールに好適に適用できる。さらに、トナー、トナー外添剤、紙粉等の異物が付着しやすい帯電ロールにも好適に用いられると共に、これら異物を除去するためのクリーニングロール等としても好適に用いられる。
ロール形状の本発明の半導電性ゴム部材の概略図である。 半導電性ゴムロールの電気抵抗の測定方法を示す図である。 半導電性ゴムロールの摩擦力の測定方法を示す図である。 半導電性ゴムロールの表面自由エネルギーの評価方法を示す図である。
符号の説明
1 半導電性ゴム層
1a 酸化膜
2 芯金
10 半導電性ゴムロール

Claims (11)

  1. ポリエーテル結合を有するゴムを含むイオン導電性のゴム成分と、該ゴム成分100質量部に対してワックスを0.1〜5質量部配合していることを特徴とする半導電性ゴム部材。
  2. 前記ゴム成分として、ポリエーテル結合を有し且つイオン導電性を有するハロゲン含有エーテル系モノマーからなる重合体を用いている請求項1に記載の半導電性ゴム部材。
  3. 前記ゴム成分としてエピクロルヒドリンゴムを用いている請求項1または請求項2に記載の半導電性ゴム部材。
  4. 前記ゴム成分として、ハロゲン含有エーテル系モノマーに、ハロゲン非含有エーテル系モノマーまたは/および共重合可能な不飽和エポキシド系モノマーからなる重合体を配合したものを用いている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の半導電性ゴム部材。
  5. 前記ゴム成分として、エピクロルヒドリン−アルキレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体を用いている請求項4に記載の半導電性ゴム部材。
  6. 前記ゴム成分として、ポリエーテル結合を有するがイオン導電性を有しないゴム成分に、他のイオン導電性ゴムあるいはイオン導電剤が配合されたゴムのブレンドゴムを用いている請求項1に記載の半導電性ゴム部材。
  7. 前記ワックスとして、融点が50℃以上100℃以下のパラフィンワックスまたはマイクロクリスタリンワックスを用いている請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の半導電性ゴム部材。
  8. 表層に紫外線照射あるいはオゾン照射で酸化膜が形成されている請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の半導電性ゴム部材。
  9. 画像形成装置における現像ロールである請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の半導電性ゴム部材。
  10. 前記現像ロールは、1成分非磁性トナーを感光体上に非接触で供給するものである請求項9に記載の半導電性ゴム部材。
  11. 画像形成装置における帯電ロール、クリーニングロールまたはクリーニングブレードである請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の半導電性ゴム部材。
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