JP3600517B2 - 導電性ゴム組成物並びに該導電性ゴム組成物を用いた導電性ゴムローラ及び導電性ゴムベルト - Google Patents

導電性ゴム組成物並びに該導電性ゴム組成物を用いた導電性ゴムローラ及び導電性ゴムベルト Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電性ゴム組成物並びに該導電性ゴム組成物を用いた導電性ゴムローラ及び導電性ゴムベルトに関し、コピ−機、プリンター等の帯電ローラ、現像ローラ、トナー供給ローラ、転写ローラ、転写ベルト等に有効に用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のコピ−機、プリンター等に用いる帯電ローラ、現像ローラ、トナー供給ローラ、転写ローラ、転写ベルトにおいては、適度の安定した電気抵抗値を持たせる必要がある。
従来、この種のローラやベルトに導電性を付与する方法として、ゴム中に金属酸化物の粉末やカーボンブラック等の導電性充填剤を配合した電子導電性ゴムを用いる方法と、ウレタンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、エピクロルヒドリンゴム等のイオン導電性ゴムを用いる方法がある。
【0003】
上記導電性充填剤を配合した電子導電性ゴムを用いた導電性ローラまたは導電性ベルトにおいては、その電気抵抗値が印加電圧に依存し、一定の電気抵抗値を備えていない問題がある。特に、導電性充填剤としてカーボンブラックを使用した場合、カーボンブラックの添加量とゴムの体積固有抵抗との間に安定した相関関係が見られず、かつ、カーボンブラックの添加量のわずかな変化により電気抵抗値が急激に変化する領域があるため、電気抵抗値の制御が非常に困難になる。なお、導電性ゴム材料の体積固有抵抗とローラに成形後のローラ電気抵抗値とは後述するように定式で換算され、ローラの形状により変化する。
【0004】
また、ゴム中で導電性充填剤が均一に分散し難いことから、ローラやベルトの周方向や幅方向で電気抵抗値がばらつきを持つという問題もある。さらに、電気抵抗値の大きなばらつきが低減されたとしても、μmオーダーの微少な範囲での電気抵抗値のばらつきは依然として存在する。このことから、デジタル化、カラー化等、高画質化の技術のめざましい最近においては、電子導電性ゴムでなく、イオン導電性ゴムの方が特に好んで用いられる傾向にある。
【0005】
一方、上記イオン導電性ゴムの導電剤としては、ポリエチレンオキサイド等のポリエーテル構造を含む導電性オリゴマーや導電性可塑剤(いずれもMnが10000以下)がある。しかし、上記導電剤を用いたイオン導電性ゴムでは、感光体を汚染しやすい問題がある。
【0006】
上記以外に、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)やウレタンゴムを用いる方法もあるが、体積固有抵抗値は109.6Ωcm(ローラの電気抵抗値は108.2Ω)以上の抵抗値しか得られず、転写ベルトや転写ローラでもカラー用のもの等、比較的低い電気抵抗値が要求されるものには対応できない。また、NBRについては耐オゾン性能も良くない。
【0007】
従って、上記した用途や、一部の帯電ローラ、現像ローラ、トナー供給ローラ等にはエピクロルヒドリンゴムを単独または他の材料とブレンドして用いることが一般的であり、種々の提案がなされている。
【0008】
特開2000−63656号では、エピクロルヒドリン40〜10モル%、エチレンオキサイド60〜90モル%、アリルグリシジルエーテル0〜10モル%のエーテル系共重合体を含む半導電性材料であって、その体積固有抵抗値が低い半導電性材料が提案されている。
また、特許第2647117号では、プロピレンオキサイド単独又はプロピレンオキサイド及びエチレンオキサイド30〜98モル%、及びエピクロルヒドリン0〜60モル%、及び不飽和エポキシド0〜15モル%を配合したゴムを用いた、低温における優れたゴム弾性保持を目的とする現像ローラが提案されており、不飽和エポキシドの一例としてアリルグリシジルエーテルが使用されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
エピクロルヒドリンゴムを単独で使用した場合には、体積固有抵抗値で108.1Ωcm(ローラの電気抵抗値で106.8Ω)程度のある程度低い抵抗を得ることができるが、その一方では、圧縮永久ひずみが大きくなると共に、加硫時間が長くなるため実用には適さないという問題がある。
【0010】
前記公報に開示されたエピクロルヒドリンゴムあるいは現在通常に市販されているエピクロルヒドリンゴムに、エチレンオキサイド/アリルグリシジルエーテル/プロピレンオキサイド共重合体を配合すると、電気抵抗値を低く抑えることが出来ると共にブリードが発生しにくく、よって感光体を汚染しないゴムローラを作製することができる。
即ち、エチレンオキサイドの含有により多くのイオンを安定化して低抵抗を実現し、プロピレンオキサイドの共重合により結晶化を抑え、アリルグリシジルエーテルの共重合によりブリードや感光体汚染をおこしにくくしている。
しかしながら、上記配合では、一般に用いられる汎用のジエン系ゴムに比べると、圧縮永久ひずみや硬度等の物性面及び加工性の面において、ローラとしての性能が良くないため実用に適さないという問題がある。特に、上記エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド/アリルグリシジルエーテル共重合体の配合比率が適正でない場合には、圧縮永久ひずみが大きくなり、ローラ等とした時の寸法変化が大きくなる問題があることを、本発明者は実験により見いだした。
【0011】
前記特開2000−63656号に開示の半導電性材料は、イオンを安定化させるエチレンオキサイド含量の高いエピクロルヒドリンゴムを用いているため体積固有抵抗値を低くすることができるが、ローラとしての硬度が上昇しすぎる等の物性面及び加工性の面において欠点があり、表面に光沢がなく、しわが発生する等、押し出し状態に問題がある。また、それを単独で用いた場合、圧縮永久ひずみが大きくなり、ローラ等とした時の寸法変化が大きくなるという欠点もあり、さらに、他のポリマーをブレンドする場合、その種類と配合量(比率)を適正にしないと電気抵抗値が上昇し実用に適さないという問題がある。
同様に、上記特許第2647117号に開示の現像ローラにおいても、硬度等の物性面及び加工性の面において欠点があると共に、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド/アリルグリシジルエーテル共重合体の配合比率が適正な範囲に特定されていないため、圧縮永久ひずみや硬度が大きくなり、上記同様に実用に適さないという問題がある。
【0012】
また、エピクロルヒドリンゴムの配合量が多くなると、加硫時間が長くなると共に、エピクロルヒドリンゴムはアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)やクロロプレンゴム(CR)等の汎用ゴムに比べて非常に高価であるため、必要以上に配合するとローラやベルトとした際に非常にコストが高くなり、実用に適さないという問題がある。
【0013】
本発明は、上記した問題に鑑みてなされたもので、導電性ゴム組成物に配合する材質及び配合比率を適正に設定し、低い体積固有抵抗値を維持しながら、圧縮永久ひずみの低減、加工性の改善、加硫時間の短縮を図り、かつ、オゾン劣化もなく、ローラとしての硬度も適切なものとし、特にカラー用の導電性ゴムローラまたは導電性ゴムベルトとして有効に用いられる導電性ゴム組成物を提供することを課題としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド/アリルグリシジルエーテルの共重合比率が50〜95モル%/1〜49モル%/1〜10モル%であり、数平均分子量Mnが10000以上であるエチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体(A)と、
アクリロニトリルブタジエンゴム(B)と、
エピクロルヒドリンゴム(C)とを、
上記エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体(A)、アクリロニトリルブタジエンゴム(B)、エピクロルヒドリンゴム(C)の各重量をそれぞれa、b、cとすると、
0.2≦b/(a+b+c)≦0.75
0.01≦a/c≦2.00の関係が成立するように混合したことを特徴とする導電性ゴム組成物を提供している。
【0015】
上記のように、本発明の導電性ゴム組成物では、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体の相互の共重合比率を特定し、この三元共重合体とエピクロルヒドリンゴムを特定割合で混合している。これにより、従来のイオン導電性ゴムでは実現できなかった実用性のある低抵抗で、圧縮永久ひずみが小さく、かつ、ローラあるいはベルトとした時に寸法安定性の良いものを得ることができる。
かつ、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)を特定割合で混合しており、これにより、耐オゾン性能を損なわない範囲で、圧縮永久ひずみの改善、低硬度化、加工性の改善、加硫時間の短縮を実現することができ、ローラあるいはベルトとした時に、表面に光沢が有り、しわの無い、押し出し状態が極めて良好なものを得ることができる。
【0016】
従って、体積固有抵抗が低い導電性ゴムローラ及び導電性ゴムベルトを良好な物性(圧縮永久ひずみ、硬度、加硫時間等)及び加工性で供給することができ、実用に適したものとすることができる。また、上記のように混合することで、従来エピクロルヒドリンゴム単独、あるいはエピクロルヒドリンゴムとNBRの混合によって実現可能であった体積固有抵抗値の範囲において、高価なエピクロルヒドリンゴムの配合量を減少でき、コストの低減を実現することができる。
【0017】
上記エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体(A)、アクリロニトリルブタジエンゴム(B)、エピクロルヒドリンゴム(C)の各重量をそれぞれa、b、cとすると、0.2≦b/(a+b+c)≦0.75の関係が成立するように混合している。
上記範囲でアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)を混合すると、NBRが物性に非常に優れている(圧縮永久ひずみが低く、かつ下記特定の加硫系で加硫時間が短い)点と三者のポリマー成分がうまく共架橋する点(下記特定の加硫系で特に良好)と特に、液状NBRを含有したNBRは低硬度化が可能である点とから、組成物の物性(圧縮永久ひずみ、硬度、加硫時間)に優れる。また、NBR(特に液状NBRを含有したもの)をブレンドするとポリマー鎖が動きやすいため、加工性にも優れ、かつイオンの輸送効率も高くなるので体積固有抵抗も低くなる。
また、上記b/(a+b+c)の値が0.01、より好ましくは0.2より小さいと加工性や組成物の物性が改善に至らないという問題があり、上記b/(a+b+c)の値が0.75より大きいとオゾン劣化を起こすと共に、NBR自身の体積固有抵抗が高いために、逆に体積固有抵抗が上がってしまうという問題がある。
なお、上記特定の加硫系とは、硫黄/ジベンゾチアジルジスルフィド/テトラメチルチウラムモノスルフィド=1.5/1.5/0.5、あるいは硫黄/2−メルカプトベンゾチアゾール/テトラメチルチウラムモノスルフィド=1.5/1.5/0.5の割合で配合されたものである。
【0018】
上記アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)としては、物性が良好で、かつ、上記エピクロルヒドリンゴムや上記エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体と相溶性の高いジエン系ゴムが好適である。このようなゴムの例としては、中ニトリル、中高ニトリル、高ニトリル、極高ニトリルの各種NBRが挙げられる。
【0019】
上記エチレンオキサイド(以下EOとも称す)/プロピレンオキサイド(以下POとも称す)/アリルグリシジルエーテル(以下AGEとも称す)の共重合比率が50〜95モル%/1〜49モル%/1〜10モル%とされるのは、以下の理由による。
【0020】
導電性ゴム組成物中、導電性が発揮されるのは、ポリマー中のオキソニウムイオンや金属陽イオン(例えばポリマー老化防止剤中に含まれるニッケルイオン等)が、エチレンオキサイドユニットで安定化され、その部分の分子鎖のセグメント運動により運搬されることによる。よって、エチレンオキサイドユニットの比率が高い方が多くのイオンを安定化でき、低抵抗化が発揮できると考えられる。しかし、エチレンオキサイドの比率を上げすぎると、エチレンオキサイドの結晶化が起こり分子鎖のセグメント運動が妨げられるため、逆に体積固有抵抗が上昇する。このエチレンオキサイドによる結晶化を抑制するために、プロピレンオキサイドを共重合している。
【0021】
本発明の導電性ゴム組成物は、その体積固有抵抗値を107.2Ωcm〜108.9Ωcmの範囲とすることが好ましい。これは、体積固有抵抗値が107.2Ωcmより小さく、かつ各物性値にも優れた導電性ゴム組成物をイオン導電性ゴムで実現することが困難であり、カーボン導電等電子導電性樹脂に頼るしかないためであり、108.9Ωcmより大きいと、ローラやベルトとした際に、転写や帯電、トナー供給等の効率が低下し実用に適さなくなるという問題があるためである。
なお、体積固有抵抗値の測定条件は、23℃相対湿度55%の恒温恒湿条件下、印加電圧500Vとしている。
【0022】
上記した組成物の物性(圧縮永久ひずみ、硬度、加硫時間)及び加工性を維持しながら、かつ上記体積固有抵抗値となるように、上記エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、アリルグリシジルエーテルの三元共重合体の相互の共重合比率を設定し、かつ、この三元重合体とエピクロルヒドリンゴムとの重量割合及びアクリロニトリルブタジエンゴムの重量割合を規定している。
エチレンオキサイドが50モル%未満でプロピレンオキサイドが49モル%を越えると、イオンの安定化が不十分となり、体積固有抵抗値を低減させる効果が小さくなる。一方、エチレンオキサイドが95モル%を越えると共にプロピレンオキサイドが1モル%未満であると体積固有抵抗が上昇しすぎる問題がある。また、物性的にも結晶化により硬度が上昇しすぎてローラやベルトとして用いた場合に実用に適さなくなる問題がある。
【0023】
上記アリルグリシジルエーテルを共重合することによって架橋を可能とし、これによってブリードや感光体汚染を起こしにくくすると共に、ゴム弾性を持たせて物性を向上させている。また、このアリルグリシジルエーテルユニット自体が側鎖として自由体積を得ることから、さらに上記結晶化を抑制することができ、よって従来にない低抵抗化が実現できることを見出したことに基づくものである。
アリルグリシジルエーテルの共重合比率を1〜10モル%としているのは、1モル%未満ではブリードや感光体汚染の発生が起こり易くなる一方、10モル%を越えると、それ以上の結晶化の抑制効果は得られず、加硫後の架橋点の数が多くなり、却って低抵抗化が実現できず、また、引っ張り強さや疲労特性、耐屈曲性等が悪化してしまう。
【0024】
このように、アリルグリシジルエーテルを共重合することにより、エチレンオキサイドの結晶化を抑えて体積固有抵抗を下げる一方で、アリルグリシジルエーテルの共重合により炭素−炭素間の二重結合を導入して、他のゴムとの架橋を可能としている。他のゴムと共架橋することにより、ブリードや感光体汚染を防止することができる。また、さらには他のゴムとの共架橋により、分子量も大きくすることができるため、上記エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体は、かなりの分量を配合してもブリードや感光体汚染が起こりにくくなる。
【0025】
上記エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体の数平均分子量Mnが10000以上としているのは、ブリードや感光体汚染を防止するためである。
【0026】
上記エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体(A)、エピクロルヒドリンゴム(C)の各重量をそれぞれa、cとすると、0.01≦a/c≦2.00の関係が成立するように混合している。これは、上記a/cの値が0.01より小さいと、低抵抗化が実現されないためであり、一方、上記a/cの値が2.00より大きいと、圧縮永久ひずみが大きくなったり、あるいは加工性が悪化すると共に体積固有抵抗が下がらないためである。
具体的には、上記a/cの値が0.01から0.50程度までは、三元共重合体の増加に伴って体積固有抵抗は一様に低くなっていくが、1.00から2.00の間でほぼ一定となる。a/cの値が2.00を越えると逆に、体積固有抵抗が上がりだし、上記したような問題が生じる。
【0027】
上記アクリロニトリルブタジエンゴム(B)は、液状アクリロニトリルブタジエンゴムを含有していることが好ましい。液状アクリロニトリルブタジエンゴムを含有したアクリロニトリルブタジエンゴムの中でも、特にアクリロニトリル含量がある程度高いものは、上記三元共重合体(A)やエピクロルヒドリンゴム(C)との相溶性が良好で、混練後、あるいは押し出し時のゴム肌を良好にする効果が非常に高く、また、加硫物の硬度を下げる効果も大きいので、非常に好適である。更に、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)としては、高分子量NBRと液状NBRの混合物が、感光体汚染を防ぎ、かつゴム組成物の物性を良好に保つことができるので、特に好適に用いられる。具体的には、日本ゼオン社製ニッポールDN223が挙げられる。
【0028】
また、本発明では、EO−PO−AGE三元共重合体のブレンド比率を適正化しており、かつ硫黄架橋で促進剤の種類も適正化しているので、圧縮永久ひずみが小さい。後述するJIS K6262に記載の方法によるソリッド試験片の場合の圧縮永久ひずみの値が30%未満であることが好ましい。これは、上記圧縮永久ひずみの値が30%以上の場合には、ローラになった時の寸法変化が大きくなりすぎて実用に適さないためである。特に、発泡体として用いる場合、発泡倍率や発泡形態によって幾分の差は生じるが、このソリッド状態での圧縮永久ひずみの値が30%以下であることが好ましい。
【0029】
本発明の導電性ゴム組成物は、その最適加硫時間を1分以上40分以下の範囲とすることが好ましい。これは、最適加硫時間が1分より小さいと、混練や押し出し等の工程でゴム焼けという問題があり、最適加硫時間が40分より大きいと、生産性が低下するという問題があるためである。
【0030】
本発明の導電性ゴム組成物は、カラー用プリンターのソリッドの転写ローラ用とした場合、その硬度(アスカーC硬度)を50以上75未満の範囲とすることが好ましい。これは、硬度が50より小さいと、表面の粘着性(タック)の問題や感光体汚染が生じやすい可能性があるためであり、硬度が75以上であると、硬すぎるためプリンターにセットした場合、感光体や中間転写ベルト等他の部材に物理的ダメージを与える可能性があるためである。また、発泡化により低硬度化する場合でも、ソリッドの状態での硬度があまりに高すぎると、他の物性を損なうことなく発泡時での実用上適正な硬度(30〜50)まで低硬度化するのは非常に困難となる。なお、外径φ15mm、芯金径φ6mmのソリッド転写ローラの硬度は、後述する加硫ゴムブロック試験片による硬度と一致する。
【0031】
上記エピクロルヒドリンゴムは、エピクロルヒドリン単独重合体でも良く、または、エピクロルヒドリン(以下EPとも称す)とエチレンオキサイド(EO)あるいは/及びアリルグリシジルエーテル(AGE)との二元又は三元共重合体でもよい。上記数平均分子量Mnが10000以上であるEO−PO−AGE三元共重合体中以外に、エピクロルヒドリンゴム中にもEOあるいは/及びAGEを共重合させ、両者を混合することにより、より低い電気抵抗値を実現できるという利点がある。
特に、エピクロルヒドリンゴム中にエチレンオキサイドを含む方が、体積固有抵抗がより低くなるので好ましい。また、エピクロルヒドリンゴム中にアリルグリシジルエーテルを含む方が、硫黄で架橋できるので体積固有抵抗が上昇せず、また、感光体汚染を防止できるのでより好ましい。
上記エピクロルヒドリンゴム中のEP:EO:AGEの好ましい含有比率は、10〜65モル%:30〜90モル%:0.5〜10モル%であり、さらに好ましい比率は、EP:EO:AGE=15〜45モル%:50〜75モル%:3〜7モル%である。
【0032】
促進剤の種類としては、ジベンゾチアジルジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィドを組み合わせ、さらに、硫黄とジベンゾチアジルジスルフィドの配合量を増量(通常使用量(1重量部)の2〜5倍程度)していることが好ましい。なお、ジベンゾチアジルジスルフィドのかわりに2−メルカプトベンゾチアゾール等を用いてもよい。
【0033】
本発明の導電性ゴム組成物は、上記三元共重合体、エピクロルヒドリンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、加硫剤及び必要に応じて配合する各種配合剤(加硫促進剤、充填剤、受酸剤、老化防止剤等)を溶融混練し、加硫することにより導電性ゴムを製造している。溶融混練は通常の方法によって行うことができる。例えば、オープンロール、密閉式混練機等の公知のゴム混練装置を用いて40℃〜130℃で2〜10分程度、混練りしている。
【0034】
加硫系としては、低抵抗化及び低汚染性が実現されるので、硫黄加硫が好ましい。また、さらにハイドロタルサイトを用いると低汚染性の点からより好ましい。加硫も通常の方法によって行うことができ、たとえば水蒸気加圧下の加硫缶中で加硫しても良く、必要に応じて二次加硫を行っても良い。
【0035】
上記導電性ゴム組成物より、導電性ゴムローラおよび導電性ゴムベルトを成形している。本発明の導電性ゴム組成物は低い体積固有抵抗を有し、かつ圧縮永久ひずみが小さく、その他物性(硬度、加硫時間等)及び加工性の点で優れているので、これを用いた導電性ゴムローラにおいては、電気抵抗値が低くローラとしての実用性に適し、カラー用の転写ローラや帯電ローラ、トナー供給ローラや現像ローラ等、低い電気抵抗値が要求される場合に、特に好適に用いられる。
【0036】
上記導電性ゴムローラは、常法により作成でき、例えば、上記導電性ゴム組成物(混練物)を単軸押出機でチューブ状に予備成形し、この予備成形品を160℃、10〜60分加硫したのち、芯金を挿入し表面を研磨した後、所要寸法にカットしてローラとする等の従来公知の種々の方法を用いることができる。加硫時間は、加硫試験用レオメータ(例:キュラストメータ)により最適加硫時間を求めて決めるとよい。また、加硫温度は必要に応じて上記温度に上下して定めてもよい。
【0037】
また、上記導電性ゴムベルトは、上記導電性ゴム組成物(混練物)を、押出成形機によりベルト状に押し出して成形した後、160℃、10〜60分加硫を行って、ベルト本体を作成する等の従来公知の種々の方法を用いることができる。加硫温度は必要に応じて上記温度に上下して定めてもよい。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を説明する。
本発明の導電性ゴム組成物は、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド/アリルグリシジルエーテルの共重合比率が50〜95モル%/1〜49モル%/1〜10モル%であり、数平均分子量Mnが10000以上であるエチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体(A)と、
アクリロニトリルブタジエンゴム(B)と、
エピクロルヒドリンゴム(C)とを、
上記エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体(A)、アクリロニトリルブタジエンゴム(B)、エピクロルヒドリンゴム(C)の各重量をそれぞれa、b、cとすると、
0.2≦b/(a+b+c)≦0.75
0.01≦a/c≦2.00
の関係が成立するように混合している。
【0039】
上記アクリロニトリルブタジエンゴム(B)は、液状アクリロニトリルブタジエンゴムを含有しており、アクリロニトリル含量が高いもの(アクリロニトリル含量31.5%)を用いている。
【0040】
上記ゴム組成物に加え、加硫剤及び必要に応じて各種配合剤を配合した後、密閉式混練機等の公知のゴム混練装置を用いて溶融混練している。これにより、導電性ゴムローラ等に用いられる導電性ゴム組成物の体積固有抵抗値を低く維持しながら、圧縮永久ひずみの低減、加工性の改善、加硫時間の短縮を図り、かつ、オゾン劣化もなく、ローラとしての硬度も適切なものとすることができる。
【0041】
上記加硫を行った混練物を単軸押出機でチューブ状に予備成形し、この予備成形品を160℃、10〜60分加硫したのち、芯金を挿入し表面を研磨した後、所要寸法にカットして、転写用ローラとしている。図1に示すように、上記転写用の導電性ゴムローラ1は、略円筒形状であり、その内周には軸芯2が挿入されている。
【0042】
なお、本実施形態においては、転写用ローラとして上記導電性ゴム組成物より導電性ゴムローラを作成したが、該導電性ゴム組成物は、帯電ローラ、現像ローラ、トナー供給ローラ等の導電性ゴムローラとして用いられることはいうまでもない。また、導電性ゴム組成物に種々の発泡剤を配合して発泡ロール等として用いてもよい。
【0043】
また、図2に示すように、導電性ゴム組成物より転写ベルト等の導電性ゴムベルト3を作成している。導電性ゴムベルト3は、2個以上のプーリー4によって張架状態とされ、回転移動する導電性ゴムベルト3の上側の直線状部分5に紙等のシート材6を担持して搬送するものであり、また場合によってはトナー等を感光体から紙へ転写するものである。
【0044】
(実施例)
実施例1、2、参考例1および比較例1〜6について、下記の表1及び表2に記載の配合からなる材料(配合薬品)を混練り及び加硫させて、導電性ゴム組成物を得た。また、本実施例及び比較例の導電性ゴム組成物からソリッドの転写用ゴムローラを作成した。
【0045】
【表1】
Figure 0003600517
【0046】
【表2】
Figure 0003600517
【0047】
各表中の上段(加硫促進剤まで)の数値は重量部である。また、略語EOはエチレンオキサイド、POはプロピレンオキサイド、AGEはアリルグリシジルエーテルを表す。
また、各表中、アクリロニトリルブタジエンゴムとは、通常の高分子量アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に、液状アクリロニトリルブタジエンゴムを50重量部の割合で含有させたもの(ニッポールDN223、アクリロニトリル含量31.5%)を用いた。加硫促進剤1はジベンゾチアジルジスルフィド、加硫促進剤2はテトラメチルチウラムモノスルフィドとした。
【0048】
(実施例1、2、参考例1
EO−PO−AGE三元共重合体(Mn8万)、エピクロルヒドリンゴム(Mn14万)、アクリロニトリルブタジエンゴムを、表1に示すように、上記規定の配合比にて混合し、導電性ゴム組成物を得た。
【0049】
(比較例1〜比較例6)
表2に示すように、EO−PO−AGE三元共重合体(Mn8万)のみ、エピクロルヒドリンゴム(Mn14万)のみ、アクリロニトリルブタジエンゴムのみからなる導電性ゴム組成物、及びアクリロニトリルブタジエンゴムの配合比が規定範囲外にある導電性ゴム組成物を得た。
【0050】
上記表1、表2に示す材料を、それぞれ密閉式混練機(DS10−40MWA−S、(株)森山製作所製)により各配合量で混練した。上記混練機からリボン取りしたゴムをローラヘッド押出機により押し出してシート状に成形し、それを金型に仕込んで、160℃で最適時間プレス加硫し、物性評価用の加硫ゴムスラブシートを作成した。
【0051】
上記のように作成した各実施例、参考例及び各比較例の導電性ゴム組成物について、下記の特性測定を行った。その結果を上記表1及び表2の下段に示す。
【0052】
(体積固有抵抗値の測定)
上記の様に作成した加硫ゴムスラブシート(130mm×130mm×2mm)を作成し、アドバンストコーポレーション社製のデジタル超高抵抗微小電流計R−8340Aを用いて、23℃相対湿度55%の恒温恒湿条件下、印加電圧500Vとして、JIS K6911に記載の体積抵抗率(体積固有抵抗値)ρV(Ωcm)を測定した。
【0053】
なお、単層の均一なソリッドローラの場合には、ローラ電気抵抗R(Ω)は、次式の様に表すことができる。
R(Ω) = (ρV/2πν)log10(r1/r2)
上記式中、ρVは体積固有抵抗(Ω・cm)であり、νはロールゴム幅(cm)であり、r1はロール外径(mm)、r2はシャフト外径(mm)である。
ここで、実施例及び比較例において作成したローラの寸法は、r1=15、r2=6、ν=21.8であるから、これらの値を代入すると、理論上、次式の様になる。
log10 R(Ω) = −2.5 + log10 ρV
よって、体積固有抵抗値(Ωcm)が107.2〜108.9(Ωcm)であれば、上記寸法のソリッドの転写ローラでは、そのローラ電気抵抗値R(Ω)が104.7〜106.4(Ω)となる。
但し、実測値では、上式中の数値2.5は1.3〜2.0となり、ローラ電気抵抗値R(Ω)は105.2〜107.6(Ω)となる。
なお、表1、表2には、体積固有抵抗の常用対数値で示している。
【0054】
(加工性の評価)
混練後、押し出した際のゴムシートの肌を観察し、以下の基準で評価し比較した。
◎:光沢が有り、しわが無い。押し出し状態が極めて良好。
○:光沢は無いが、しわも無い。押し出し状態が良好。
△:細くて浅いしわが有るが、ローラ化した場合に研磨することにより実用上支障はない。押し出し状態可。
×:しわが多くて深く、研磨してもローラとしての実用に適さない。押し出し状態不可。
【0055】
(加硫時間の評価)
実施例、比較例の未加硫ゴム組成物を最適量サンプリングした後、日合商事株式会社製キュラストメータV型VDRで、加硫曲線を測定した。JIS規格の「振動式加硫試験機による加硫試験」の「ダイ加硫試験A」に従い、ゴム試験片に破壊しない程度の定振幅の正弦波振動を与え、試験片から上ダイスに伝わるトルクを未加硫から過加硫に至るまで測定し、最適加硫時間の指標となるtc(100)(最大トルク点)[分]を計算し、各々比較した。
【0056】
(圧縮永久ひずみの測定)
JISK6262「加硫ゴムの永久ひずみ試験方法」の規定に従い、測定温度70℃、測定時間24時間で測定した。
【0057】
(オゾン劣化試験)
JIS K6259に記載の「加硫ゴムのオゾン劣化試験方法」の規定に従い、40℃の温度条件下で試験し、劣化状況を評価した。ただし、導電性ローラへの実用を考慮し、伸張率は5%、オゾン濃度は2ppm、観察時間は50、100、200、300時間後とした。評価はゴムスラブシートで行った。
:300時間後でもクラック無し。
:50〜300時間でクラック発生。
×:50〜300時間で切断。
【0058】
(硬度の測定)
80mm×45mm×10mmの加硫ゴムブロックを上記の様にプレス加硫で作製し、それについて高分子計器(株)製のゴム硬度計「SRIS0101型」を用いて1000gの荷重をかけたもとでの硬度を測定した(アスカーC硬度)。
【0059】
表1から分かるように、実施例1、実施例2、参考例1はエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド/アリルグリシジルエーテルの共重合比率が90モル%/6モル%/4モル%であり、数平均分子量Mnが8万であるエチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体(EO−PO−AGE共重合体)をエピクロルヒドリンゴムに対して重量比1.00で混合し、かつ、アクリロニトリルブタジエンゴムを上記b/(a+b+c)の値が0.20、0.05、0.75で混合した導電性ゴム組成物とした。上記b/(a+b+c)の値を0.20とした実施例1の導電性ゴム組成物は、体積固有抵抗値が107.4Ωcmと低い上に、加工性、耐オゾン性にも優れ、最適加硫時間、圧縮永久ひずみ、硬度も実用上適正な値であり、ゴムローラとして優れた特性を有していることが確認できた。
【0060】
上記b/(a+b+c)の値を0.05とした参考例1の導電性ゴム組成物は、体積固有抵抗値が107.2Ωcmが非常に低く、最適加硫時間、圧縮永久ひずみ、硬度も実用上適正な値である。加工性評価は△であるものの、しわも目立つものではなく実用上支障はないゴムローラであることが確認できた。
【0061】
上記b/(a+b+c)の値を0.75とした実施例の導電性ゴム組成物は、体積固有抵抗値が108.9Ωcmとそれほど高くなく、加工性に非常に優れ、耐オゾン性評価は△であるものの、最適加硫時間、圧縮永久ひずみ、硬度は実用上適正な値であり、ゴムローラとして優れた特性を有していることが確認できた。
【0062】
一方、表2に示すように、比較例1はEO−PO−AGE共重合体を使用せず、エピクロルヒドリンゴムのみを用い、アクリロニトリルブタジエンゴムは用いていない組成物であり、体積固有抵抗値は108.2Ωcmとそれほど高くなく、加工性、耐オゾン性もよいが、加硫曲線の測定において、トルクピークがなく最適加硫時間が60分以上と非常に長い上に、圧縮永久ひずみが高いために実用に適さなかった。
比較例2はEO−PO−AGE共重合体は用いているが、アクリロニトリルブタジエンゴムを用いていない導電性ゴム組成物であり、加工性、加硫時間の各評価結果がやや悪い上に、硬度、圧縮永久ひずみが高いために実用に適さなかった。
【0063】
比較例3はアクリロニトリルブタジエンゴムの配合比率を規定範囲より大きくし、比較例4はアクリロニトリルブタジエンゴムのみを用いており、加工性、加硫時間、圧縮永久ひずみ、硬度の各評価結果は優れているが、体積抵抗値が非常に高い上に、オゾン劣化評価が非常に悪かった。
【0064】
比較例5はEO−PO−AGE共重合体とアクリロニトリルブタジエンゴムを配合し、エピクロルヒドリンゴムは用いていない組成物であり、加工性が非常に悪く、硬度も高いため実用には適さなかった。
比較例6はEO−PO−AGE共重合体のみを用いており、加工性が非常に悪く、硬度も高い上に、圧縮永久ひずみも高いため実用には適さなかった。
【0065】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、数平均分子量Mnが10000以上であり、特定の共重合比率からなるエチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体を、特定の配合割合にてエピクロルヒドリンゴム及びアクリロニトリルブタジエンゴムと混合しているため、体積固有抵抗値が低く、圧縮永久ひずみが小さい上に、加工性が改善され、かつ、オゾン劣化もなく、ローラとしての硬度も適切な導電性ゴム組成物を得ることができる。
【0066】
このように、上記導電性ゴム組成物は、体積固有抵抗値が低く、ローラあるいはベルトとした時に寸法安定性も良く、かつ押し出した時に表面に光沢が有り、しわも無く、極めて良好であるため、実用性に優れたものとすることができる。また、加硫時間の短縮や高価なエピクロルヒドリンゴムの配合量の減少も可能となり、コストの低減を実現することができる。
【0067】
従って、従来の導電性ゴム組成物では実現できなかった実用性のある低抵抗の導電性ゴム組成物として種々の用途に用いることができる。具体的には、転写ベルトや転写ローラでもカラー用のもの等、比較的低抵抗を要求されるようなプロセスでも、導電性ゴムローラ及び導電性ゴムベルトとして使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導電性ローラの概略図である。
【図2】本発明の導電性ベルトの概略図である。
【符号の説明】
1 導電性ゴムローラ
2 軸芯
3 導電性ゴムベルト

Claims (4)

  1. エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド/アリルグリシジルエーテルの共重合比率が50〜95モル%/1〜49モル%/1〜10モル%であり、数平均分子量Mnが10000以上であるエチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体(A)と、
    アクリロニトリルブタジエンゴム(B)と、
    エピクロルヒドリンゴム(C)とを、
    上記エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体(A)、アクリロニトリルブタジエンゴム(B)、エピクロルヒドリンゴム(C)の各重量をそれぞれa、b、cとすると、
    0.2≦b/(a+b+c)≦0.75
    0.01≦a/c≦2.00の関係が成立するように混合したことを特徴とする導電性ゴム組成物。
  2. 上記アクリロニトリルブタジエンゴム(B)は、液状アクリロニトリルブタジエンゴムを含有している請求項1に記載の導電性ゴム組成物。
  3. 請求項1または請求項2に記載の導電性ゴム組成物を用いることを特徴とする導電性ゴムローラ。
  4. 請求項1または請求項2に記載の導電性ゴム組成物を用いることを特徴とする導電性ゴムベルト。
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