JP2016224442A - 中間転写体、および、画像形成装置 - Google Patents

中間転写体、および、画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】クリーニングによるリフレッシュが容易で、画像品質の低下を引き起こすおそれが少ない中間転写体を提供する。【解決手段】回転駆動される無端ベルト状の中間転写体であって、前記中間転写体の転写面に凹部が複数設けられ、前記凹部の前記中間転写体における幅方向の長さよりも前記凹部の前記中間転写体における回転方向の長さが長く、前記凹部が占める面積が、前記転写面の面積の3%以上30%以下である中間転写体。【選択図】図1

Description

本発明は、中間転写体、および、画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置に用いられる中間転写体としての中間転写ベルトは、電気抵抗の均一性、表面平滑性、機械特性(高屈曲、高弾性、高伸度)、高寸法精度(膜厚、周長)が要求される。このような中間転写ベルトは、電子写真方式の画像形成装置の中でも高価格の部品であり、コストダウンが強く要求されている。
中間転写ベルトを低コスト化するためには、熱可塑性樹脂を用いて、押出成形法またはインフレーション成形法で製造できれば、非常に安価に製造できる。用いることができる原料として、例えば、ポリフッ化ビニリデン系樹脂および/またはフッ素ゴム、カーボンブラック、及びポリアルキレンエーテル系共重合体からなる半導電性樹脂組成物(特許文献1)が挙げられる。また、難燃性の熱可塑性樹脂を用いた導電性のシームレスベルトとして、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂と導電性フィラーとを配合した半導電性フィルムが提案されている。
さらに、画像形成装置の長寿命、高耐久化が求められており、中間転写ベルトにも画像形成装置同等の寿命、耐久性が求められている。また、中間転写ベルト上の異物残留は画像品質の低下に繋がるので、画像形成装置には中間転写ベルトが画像形成する毎にその表面上のトナーをリフレッシュするためのクリーニング部材が備えられている。フッ素系樹脂からなる中間転写ベルトは異物が付着しにくいという特徴があるが、経時において、クリーニング部材の劣化や、歪みが生じることで、中間転写ベルト上の異物のリフレッシュが困難になり、画像品質の低下を引き起こすおそれがある。
本発明は、上記の問題を解決する、すなわち、クリーニングによるリフレッシュが容易で、画像品質の低下を引き起こすおそれが少ない中間転写体を提供することを目的とする。
本発明の中間転写体は、上記課題を解決するために、請求項1に記載の通り、回転駆動される無端ベルト状の中間転写体であって、前記中間転写体の転写面に凹部が複数設けられ、前記凹部の前記中間転写体における幅方向の長さよりも前記凹部の前記中間転写体における回転方向の長さが長く、前記凹部が占める面積が、前記転写面の面積の3%以上30%以下であることを特徴とする。
本発明の中間転写体は、前記中間転写体の転写面に凹部が複数設けられ、前記凹部の前記中間転写体における幅方向の長さよりも前記凹部の前記中間転写体における回転方向の長さが長く、前記凹部が占める面積が前記転写面の面積の3%以上30%以下である構成によりクリーニング部材による中間転写体への応力が緩和されるので、クリーニングによるリフレッシュが容易で画像品質の低下を引き起こすおそれを軽減させることができる。
本発明の第1実施形態に係る中間転写体の一例の転写面に設けられた凹部を示すモデル図である。 本発明の第1実施形態に係る中間転写体の一例の転写面の凹部のモデル上面図(図2(a))、および、凹部を含む部分のモデル断面図(図2(b))である。 本発明の第2実施形態に係る中間転写体の一例の転写面に設けられた凸部を示すモデル図である。 本発明の第2実施形態に係る中間転写体の転写面の凸部のモデル上面図(図4(a))、および、凸部を含む部分のモデル断面図(図4(b))である。 本発明の画像形成装置の一例を示す図である。 本発明の画像形成装置の一例の内部のプロセスカートリッジを示す図である。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る中間転写体は、ポリフッ化ビニリデンとフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体とからなるポリフッ化ビニリデン系樹脂、添加剤、及び、導電剤により構成されていることが高いトナー転写性が得られるので好ましい。
本実施形態の中間転写体は、中間転写ベルト方式の画像形成装置(いわゆる、像担持体(例えば、感光体ドラム)上に順次形成される複数のカラートナー現像画像を中間転写ベルト上に順次重ね合わせて一次転写を行い、その一次転写画像を被記録媒体に一括して二次転写する方式の装置)における中間転写ベルトとして好適に用いられる。
本実施形態の中間転写体において、導電剤の局所的な導通経路が形成されると、放電やリークを起こすので、導通経路の形成を抑制する添加剤としてポリアルキレンオキサイド構造を含むポリマーを用いることが効果的である。
この場合、熱可塑性樹脂であって難燃性を有し、かつ、低温で連続成型が可能なポリビニリデンフルオライド(PVDF)と、表面の光沢度を高める目的で樹脂流動性を良好にするPVDFとヘキサフルオロプロピレン(HFP)の共重合体と、導電剤と、添加剤としてポリアルキレンオキサイド構造を含むポリマーとを用いることにより、光沢度が高く、トナー濃度センサによるトナー濃度調整を良好に行うことができる中間転写体が得られると云う知見を得た。
<ポリフッ化ビニリデン系樹脂>
本実施形態で用いることができるポリフッ化ビニリデン系樹脂としては、ホモポリマー(ポリフッ化ビニリデン)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(VDFとHFPとの共重合体)などが挙げられ、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。ポリフッ化ビニリデン系樹脂は乳化重合法または懸濁重合法により製造される。ホモポリマーとしては、例えば、Kynar710、711、720、721、740、741、760、761、761A、HSV900、466、461、301F、370、9000HD、6000HD、1000HD(いずれも、アルケマ社製)、Solef Visc.8、10、12、15、20(いずれも、ソルベイ社製)などが挙げられる。また、共重合体としては、例えば、Kynar Flex2850−00、2851−00、2800−00、2801−00、2800−20、2821−00、2750−01、2751−00、2500−20、2501−20、3120−50(いずれも、アルケマ社製)、Solef flex Visc.8、10、SuperFlex Visc8(ソルベイ社製)などが挙げられる。
ポリフッ化ビニリデン系樹脂におけるフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体の含有量は、ポリフッ化ビニリデン100質量部に対して、通常、5質量部以上30質量部以下とし、10質量部以上20質量部以下とすることが好ましい。含有量が少なすぎると引張破断伸びが低下し、割れやすくなる恐れがあり、また、表面抵抗率の制御が不安定となる恐れもあり、また、多すぎると引張強度、弾性率が低下し伸びによる色ずれ、ひずみによるトナー濃度センサの読み取り誤検知となることがある。
<添加剤>
本実施形態で用いることができる添加剤としては、数平均分子量が1000以上のポリアルキレンオキサイド構造を含むポリマーを用いることが好ましい。ポリアルキレンオキサイド構造を含むポリマーとしては、数平均分子量が1000以上であればポリアルキレンオキサイド構造に関しては特に制限はなく、例えば、ポリエチレンオキサイド構造、ポリプロピレンオキサイド構造、ポリテトラメチレンオキサイド構造、ポリブチレンオキサイド構造などが挙げられる。このような添加剤としては、例えば、ポリエーテルエステルアミド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチレンラノリン誘導体、アルキルフェノールホルマリン縮合物の酸化エチレン誘導体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のエーテル型化合物、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸塩等のエーテルエステル型化合物、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル等のエーテルエステル型化合物などが挙げられる。
添加剤のポリアルキレンオキサイド構造を含むポリマーの数平均分子量は、1000以上であることが好ましく、1000以上5000以下がより好ましい。数平均分子量が小さすぎると導電性を低抵抗側に制御する際に、添加剤の添加量が多くなり、その結果、中間転写体の転写面の光沢度を低下させてしまうことがある。数平均分子量は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)及び1H−NMRによる重量換算により測定することができる。
本実施形態で用いることができる添加剤の屈折率は、1.55以上であることが好ましい。屈折率の高い添加剤を用いることで光沢度を高くすることができる。屈折率が、1.55未満であると、中間転写体の転写面の光沢度を高くすることができず、トナー濃度調整が困難になることがある。そこで、ポリフッ化ビニリデン系樹脂(PVDF単体の場合の屈折率は1.42)より屈折率の高い添加剤を用いることで、中間転写体の光沢度を高くすることができる。前記屈折率は、POLYMER HANDBOOK(fourth Edition)Volume2,6/574 Table2の値を用いた。これより、添加剤の材料が特定できれば、屈折率を知ることができる。なお、材料の特定は、例えば、FT−IR、NMR、LC−MS、GC−MS等や、場合によっては、樹脂を溶解させ、抽出した上でFT−IR、NMR等で分析し、特定することができる。
添加剤は、芳香族基を有する化合物であることが好ましい。前記添加剤が芳香族基を有する化合物であることにより、中間転写体の光沢度を向上させることができる。このような芳香族基を有する添加剤としては、例えば、表1中にRで表される基を有するものなどが挙げられる。
Figure 2016224442
添加剤の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ポリフッ化ビニリデン系樹脂100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下である。含有量が少なすぎると光沢度が低下してしまう恐れがあり、多すぎると引張破断伸びが低下する恐れがある。
<導電剤>
本実施形態で用いることができる導電剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、カーボンブラック、グラファイト、フラーレン、カーボンナノチューブ、及びグラフェンから選択される少なくとも1種が好ましい。
<カーボンブラック>
本実施形態で用いることができるカーボンブラックとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、オイルファーネスブラック等の導電性カーボンブラック;SAF(Super Abrasion Furnace)、ISAF(Intermediate SAF)、HAF(High Abrasion Furnace)、FEF(Fast Extruding Furnace)、GPF(General Purpose Furnace)、SRF(Semi-Reinforcing Furnace)、FT(Fine Thermal)、MT(Medium Thermal)等のゴム用カーボン、酸化処理を施したカラーインク用カーボン、熱分解カーボン、天然グラファイト、人造グラファイトなどが挙げられる。これらの中でも、導電性カーボンブラックが好ましく、ケッチェンブラックが特に好ましい。ケッチェンブラックは単位重量当りの粒子数が多いので、少ない含有量で所望の抵抗値が得られ、機械特性の低下を最小限にできる。本発明におけるカーボンブラックとしては、市販品を用いることができ、例えば、デンカブラック(電気化学工業社製)、ケッチェンブラックEC300J(ライオン社製)などが挙げられる。ただし、これらカーボンブラックは、添加量が増えると光沢度が低下するので、光沢度を勘案しながら添加量を決定する。
これら導電剤の含有量は、ポリフッ化ビニリデン系樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下であることが好ましく、5質量部以上15質量部以下であることがより好ましい。含有量が少なすぎると高抵抗となることがあり、多すぎると低抵抗となることがある。
<その他の成分>
その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、滑剤、電気抵抗調整剤、酸化防止剤、補強剤、充填剤、加硫促進剤、増量剤、各種顔料、紫外線吸収剤、帯電防止剤、分散剤、中和剤などが挙げられる。
<中間転写体の成形方法>
本実施形態の中間転写体は、例えば上記のポリフッ化ビニリデン系樹脂と、添加剤と、導電剤と、さらに必要に応じてその他の成分とを溶融混練した溶融混練物とを、例えば、溶融押出成形法、射出成形法、ブロー成形法、インフレーション成形法などによって成形することができる。溶融混練方法には、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ロール、ニーダー等の混練機を用いて行うことができる。
本実施形態の中間転写体の平均厚さとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、30μm以上200μm以下が好ましく、50μm以上150μm以下がより好ましい。前記平均厚さが薄すぎると強度が小さくなりやすく、中間転写体が裂けやすくなることがあり、厚すぎると可撓性が失われてベルトとしての走行性が低下するとともに、中間転写体が割れやすくなることがある。中間転写体の平均厚さの測定方法としては、例えば、接触型(指針型)ないし渦電流式の膜厚計、例えば、電子マイクロメーター(アンリツ製)等を用いて測定することができる。
本実施形態の中間転写体の転写面は、入射角20°での光沢度(以下、「20°光沢度」とも云う。)が40以上とすることが好ましく、70以上90以下とすることがより好ましい。光沢度が低すぎると、トナー付着量検知センサのLED発光部への供給電流値が大きくなり、発光部に負荷がかかるのでセンサ寿命が短くなる恐れがある。ここで、転写面の光沢度は、例えば、光沢度計(PG−IIM、日本電色工業社製)などを用いて測定することができる。
<中間転写体の転写面の凹部の作製方法>
本実施形態の中間転写体における凹部は、例えば転写面を研磨することで形成することができる。研磨方法には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、バフ研磨、ブラスト研磨、ベルト研磨、ハンドポリッシャーによる研磨、研磨フィルムによる研磨などが挙げられる。凹部は、図1、図2で、符号30を付してモデル的に表されるように中間転写体(中間転写ベルト10)の回転方向の長さ(以下、「回転方向長さ」と云う。)が、中間転写ベルト10の回転方向に直交する幅方向の長さ(以下、「幅方向長さ」と云う。)より長くなるように複数設ける。このようにすることで、中間転写ベルト10に接触してクリーニングするクリーニング部材による凹部30への引っかかり等の転写面への影響を最小限とすることができる。このような凹部30により、クリーニング部材による中間転写ベルト10への応力が緩和されるので、リフレッシュが容易で画像品質の低下を引き起こすおそれを軽減させることができる
凹部30は、凹部30が占める面積が転写面の面積の3%以上30%以下の範囲となるように設ける(以下、この面積比率を「凹部存在比率」とも云う。)。凹部存在比率の好ましい範囲は5%以上15%以下である。凹部存在比率が小さすぎるとクリーニング性能低下防止効果を十分に奏することができなくなる恐れがあり、大きすぎると表面粗さの悪化による転写性能の低下、光沢度の低下などの不具合が発生する恐れが生じる。
凹部30の回転方向長さは幅方向長さの4倍以下とすることが好ましい。これの構成により、凹部30への異物の侵入を防ぎつつ、クリーニング性能低下防止効果を奏することができる。
凹部30の幅方向長さは0.5μm以下とすることが好ましい。この大きさより大きいと、トナーなどの異物が凹部30に入り込みやすくなり、クリーニング性能の低下や転写性能の低下を引き起こすおそれがある。
凹部30の深さは中間転写体の強度や耐久性に影響を与えない程度で適宜選択できる。通常、0.2μm以上1μm以下とすることが好ましい。
<画像形成装置>
画像形成装置は、像担持体と、該像担持体上に静電潜像を形成するための静電潜像形成手段と、前記像担持体上に形成された静電潜像にトナーを用いてトナー像とする現像手段と、前記像担持体上のトナー像を中間転写体上に転写する一次転写手段と、前記中間転写体上のトナー像を記録媒体上に転写する二次転写手段と、前記記録媒体上のトナー像を定着する定着手段と、を有してなり、さらに必要に応じてその他の手段を有してなる。
ここで、図5は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略図である。この図5の画像形成装置は、イエロー(以下、「Y」と記す。)、シアン(以下、「C」と記す。)、マゼンタ(以下、「M」と記す。)、ブラック(以下、「K」と記す。)の4色のトナーから、カラー画像を形成するものである。
例示した画像形成装置は、複数の像担持体を備え、これら像担持体を中間転写体の移動方向に並列させる画像形成装置(いわゆる「タンデム型画像形成装置」と称することもある。)であり、その基本的な構成について説明する。
図5に示す画像形成装置は、像担持体として4つの感光体1Y、1C、1M、1Kを備えている。なお、ここではドラム状の感光体を例に挙げているが、ベルト状の感光体を採用することもできる。各感光体1Y、1C、1M、1Kは、それぞれ表面移動部材であり、本発明の中間転写体である中間転写ベルト10に接触しながら、図5中矢印の方向に回転駆動する。各感光体1Y、1C、1M、1Kは、それぞれ中間転写ベルト10に接触しながら、図5中矢印の方向に回転駆動する。各感光体1Y、1C、1M、1Kは、比較的薄い円筒状の導電性基体上に感光層を形成し、前記感光層上に保護層を形成したものであり、感光層と保護層との間に中間層を設けてもよい。
図6は、図5における感光体を配設するプロセスカートリッジ2の構成の一例を示す概略断面図である。なお、プロセスカートリッジ2Y、2C、2M、2Kにおける各感光体1Y、1C、1M、1K周りの構成はすべて同じであるため、1つのプロセスカートリッジについてのみ図示し、色分け用の符号Y、C、M、Kについては省略してある。感光体1の周りには、その表面移動方向に沿って、帯電手段としての帯電手段3、現像手段5、感光体1上のトナー像を記録媒体または中間転写ベルト10に転写する転写手段6、感光体1上の未転写トナーを除去するクリーニング手段7の順に配置されている。帯電手段3と現像手段5との間には、帯電した感光体1の表面を画像情報に基づいて露光し、静電潜像を書き込む露光手段4から発せられる光が感光体1まで通過できるようにスペースが確保されている。
帯電手段3は、感光体1の表面を負極性に帯電する。この帯電手段3は、いわゆる接触・近接帯電方式で帯電処理を行う帯電部材としての帯電ローラ3aを備えている。すなわち、この帯電手段3は、帯電ローラ3aを感光体1の表面に接触または近接させ、前記帯電ローラに負極性バイアスを印加することで、感光体1の表面を帯電する。感光体1の表面電位が例えば−500Vとなるような直流の帯電バイアスを帯電ローラ3aに印加している。なお、帯電バイアスとして、直流バイアスに交流バイアスを重畳させたものを利用することもできる。また、帯電手段3には、帯電ローラ3aの表面をクリーニングするクリーニングブラシを設けてもよい。なお、帯電手段3として、帯電ローラ3aの周面上の軸方向両端部分に薄いフィルムを巻き付け、これを感光体1の表面に当接するように設置してもよい。この構成においては、帯電ローラ3aの表面と感光体1の表面との間は、フィルムの厚さ分だけ離間した極めて近接した状態となる。したがって、帯電ローラ3aに印加される帯電バイアスによって、帯電ローラ3aの表面と感光体の表面との間に放電が発生し、その放電によって感光体の表面が帯電される。
このようにして帯電した感光体1の表面には、露光手段4によって露光されて各色に対応した静電潜像が形成される。この露光手段4は、各色に対応した画像情報に基づき、感光体1に対して各色に対応した静電潜像を書き込む。なお、この例での露光手段4は、レーザ方式のものであるが、LEDアレイと結像手段とからなる他の方式を採用することもできる。
トナーボトル31Y、31C、31M、31Kから現像手段5内に補給されたトナーは、現像剤供給ローラ5bによって搬送され、現像ローラ5a上に担持される。現像ローラ5aの表面は、感光体1と対向する領域(以下、「現像領域」と云うこともある。)において感光体1の表面よりも速い線速度で同方向に移動する。そして、現像ローラ5a上のトナーが感光体1の表面を摺擦して、トナーが感光体1の表面に供給される。このとき、現像ローラ5aには、図示しない電源から例えば−300Vの現像バイアスが印加され、これにより現像領域には現像電界が形成される。そして、感光体1上の静電潜像と現像ローラ5aとの間では、現像ローラ5a上のトナーに静電潜像側に向かう静電力が働くことになる。これにより、現像ローラ5a上のトナーは、感光体1上の静電潜像に付着することになる。この付着によって感光体1上の静電潜像は、それぞれ対応する色のトナー像に現像される。
転写手段6における中間転写ベルト10は本発明の中間転写体であり、図5に示すように、3つの支持ローラ11、12、13に張架されていて、図5中矢印の方向に無端移動(回転)する構成となっている。この中間転写ベルト10上には、各感光体1Y、1C、1M、1K上のトナー像が静電転写方式により互いに重なり合うように転写される。静電転写方式には、転写チャージャを用いた構成もあるが、ここでは転写チリの発生が少ない転写ローラ14を用いた構成を採用している。具体的には、各感光体1Y、1C、1M、1Kと接触する中間転写ベルト10の部分の裏面に、それぞれ一次転写ローラ14Y、14C、14M、14Kを配置している。ここでは、各一次転写ローラ14Y、14C、14M、14Kにより押圧された中間転写ベルト10の部分と各感光体1Y、1C、1M、1Kとによって、一次転写ニップ部が形成される。そして、各感光体1Y、1C、1M、1K上のトナー像を中間転写ベルト10上に転写する際には、各一次転写ローラ14に正極性のバイアスが印加される。これにより、各一次転写ニップ部には転写電界が形成され、各感光体1Y、1C、1M、1K上のトナー像は、中間転写ベルト10上に静電的に付着し、転写される。
感光体1上に形成されたトナー像を中間転写ベルト10に転写させるときに、中間転写ベルト10は感光体1に圧接されていることが好ましい。このときの圧接力は、例えば10N/m〜60N/mの範囲であることが好ましい。中間転写ベルト10の周りには、その転写面に残留したトナーを除去するためのベルトクリーニング手段15が設けられている。このベルトクリーニング手段15は、中間転写ベルト10の転写面に付着した不要なトナーをクリーニングブレードやファーブラシで回収する構成となっている。なお、回収した不要なトナーは、ベルトクリーニング手段15内から図示しない搬送手段により図示しない廃トナータンクまで搬送される。また、支持ローラ13には中間転写ベルト10を介して二次転写ローラ16が付勢されていて、この中間転写ベルト10と二次転写ローラ16との間には二次転写ニップ部が形成されている。このニップ部分に、所定のタイミングで記録媒体としての転写紙が送り込まれるようになっている。この転写紙は、露光手段4の図5中下側にある給紙カセット20内に収容されており、給紙ローラ21、レジストローラ対22等によって、二次転写ニップ部まで搬送される。そして、中間転写ベルト10上に重ね合わされたトナー像は、二次転写ニップ部において、転写紙上に一括して転写される。この二次転写時には、二次転写ローラ16に正極性のバイアスが印加され、これにより形成される転写電界によって中間転写ベルト10上のトナー像が転写紙上に転写される。
二次転写ニップ部の転写紙搬送方向下流側には、定着手段としての加熱定着装置23が配置されている。この加熱定着装置23は、ヒータを内蔵した加熱ローラ23aと、圧力を加えるための加圧ローラ23bとを備えている。二次転写ニップ部を通過した転写紙は、これらのローラ間に挟み込まれ、熱と圧力を受けることにより、転写紙上に転写されていたトナーが溶融し、トナー像が転写紙に定着される。そして、定着後の転写紙は、排紙ローラ24によって、装置上面の排紙トレイ上に排出される。
現像手段5は、そのケーシングの開口から現像剤担持体としての現像ローラ5aが部分的に露出している。また、ここでは、キャリアを含まない一成分現像剤を使用している。現像手段5は、図5に示したトナーボトル31Y、31C、31M、31Kから、対応する色のトナーの補給を受けてこれを内部に収容している。このトナーボトル31Y、31C、31M、31Kは、それぞれが単体で交換できるように、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されている。このような構成とすることで、トナーエンド時にはトナーボトル31Y、31C、31M、31Kだけを交換すればよい。したがって、トナーエンド時にまだ寿命に達していない他の構成部材はそのまま利用でき、ユーザーの出費を抑えることができる。
現像剤収納器5d中の現像剤(トナー)は、供給ローラ5bで攪拌されながら、感光体1に供給する現像剤を表面に担持する現像剤担持体としての現像ローラ5aのニップ部分に運ばれる。このとき供給ローラ5bと現像ローラ5aは、ニップ部で逆方向(カウンタ回転)に回転している。さらに、現像ローラ5aに当接するように設けられた現像剤層規制部材としての規制ブレード5cで現像ローラ5a上のトナー量が規制され、現像ローラ5a上にトナー薄層が形成される。また、トナーは、供給ローラ5bと現像ローラ5aのニップ部と規制ブレード5cと現像ローラ5aの間で摺擦され、適正な帯電量に制御される。
このような画像形成装置においては、潜像担持体、帯電手段、現像手段等の構成要素のうち、複数のものを上記のようにプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機、プリンタ等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成することができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る中間転写体について図3及び図4を参照しながら説明する。本実施形態の中間転写体は、第1実施形態の中間転写体における凹部が凸部として構成されている。なお、図3及び図4において、前述した第1実施形態と同一構成部分には、同一符号を付すとともに、上記第1実施形態と同一の構成及び動作に関しては説明を省略する。
本実施形態に係る中間転写体は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂と、導電剤と、を含有することが、高いトナー転写性を得られる観点から好ましい。
<ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂>
PEEK樹脂は下記構造式(1)で示される繰り返し構造単位を有する樹脂である。
Figure 2016224442
PEEK樹脂の市販品として代表的なものには、ビクトレックス(Victrex)社製の商品名「ビクトレックスPEEK」シリーズが挙げられる。PEEK樹脂は、上記構造式(1)で示される繰り返し構造単位を有するものに限られず、種々の化合物で変性したものであってもよい。
<導電剤>
本実施形態で用いることができる導電剤としては、特に制限はなく、例えば、導電性カーボンブラック、黒鉛粉末、金属粉末、及び、表面を導電処理した酸化金属ウィスカーなどが挙げられる。これらの中でも、比較的安価で環境依存性を受けにくいこと、体積抵抗率の制御性や機械的性質などの観点から、導電性カーボンブラックが特に好ましい。
<導電性カーボンブラック>
導電性カーボンブラックは、比較的安価で環境依存性を受けにくいため導電性付与剤として好適である。カーボンブラックはその製造方法により、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等があり、導電性ベルトには、ファーネスブラックやアセチレンブラック等が使用されることが多い。本実施形態の導電性カーボンブラックとしては、たとえば、アセチレンブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブラック、及び、チャンネルブラックなどが挙げられる。これらの中でも、アセチレンブラック、及び、オイルファーネスブラックが好ましい。これらの導電性カーボンブラックは、1種類のみ用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態においては、中間転写体の成形温度が300℃〜400℃と高いため、高温で発泡しないように揮発分が小さい導電性カーボンブラックが好ましい。揮発分を、950℃で7分間加熱した際の揮発(減量)分と規定すると、揮発分が2.0%以下の導電性カーボンブラックが好ましい。
電気抵抗の電圧依存性は、電圧により導電パスが異なることにより発生するものであり、導電性カーボンブラックの分散均一性が影響する。分散均一性を向上するためには、より多くの粒子を分散させて、導電パスの距離差を少なくすることが良いため、比較的ジブチルフタレート(DBP)吸収量が小さいファーネスブラックやアセチレンブラックが使用されている。導電性カーボンブラックの添加量を増やせば、抵抗値が低下するが、所望の抵抗値を得るための添加量は、導電性カーボンブラックの種類((特にジブチルフタレート(DBP)吸収量(JISK6221)に依存する))によって異なる。また、導電性カーボンブラックは配合量が少ないほど、機械特性や光沢性では有利である。導電性カーボンブラックの配合量が増えると、耐屈曲性などの機械特性、光沢度、表面平滑性(フィルミングの主要発生要因)が低下する。特に耐屈曲性が大きく低下する。従って、耐屈曲性などの機械特性、光沢度、表面平滑性(フィルミングの主要発生要因)の低下を抑制する観点から、導電性カーボンブラックの配合量を、ポリマーの合計量100質量部に対して15質量部以下にすることが好ましい。
導電性カーボンブラックの中では、ケッチェンブラックがDBP吸収量が大きいため、少ない量で目標抵抗が得られる好適な材料であるが、電気特性の電圧依存性が悪く、再現性に問題があり、使用されることが少ない。同じ導電性カーボンブラックの配合量で電気抵抗を低下させるためには、導電性カーボンブラックを凝集させる必要がある。一般的に、導電性カーボンブラックを凝集させる方法としては非相溶系のポリマーをアロイ化し、ミクロ相分離(海島)構造における分散相(島)に導電性カーボンブラックを偏在させることが知られている。しかし、分散相の大きさが大きくなると表面光沢性が低下する。
<中間転写体の成形方法>
本実施形態の中間転写体は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂と、導電剤と更に必要に応じてその他の成分とを溶融混練した溶融混練物を、例えば、溶融押出成形法、射出成形法、ブロー成形法、インフレーション成形法などによって成形することができる。溶融混練は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ロール、ニーダー等の混練機を用いて行う
ことができる。
本実施形態の中間転写体の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、30μm以上200μm以下が好ましく、50μm以上150μm以下がより好ましい。平均厚みが、30μm以上であると、強度を高くすることができ、200μm以下であると、可撓性を損なわずベルト走行性の低下を抑制することができる。中間転写体の平均厚みの測定方法としては、例えば、接触型(指針型)ないし渦電流式の膜厚計、例えば、電子マイクロメーター(アンリツ株式会社製)を用いて測定することができる。
本実施形態の中間転写体の転写面は、入射角20°での光沢度(以下、「20°光沢度」とも云う。)が40以上とすることが好ましく、70以上90以下とすることがより好ましい。光沢度が低すぎると、トナー付着量検知センサのLED発光部への供給電流値が大きくなり、発光部に負荷がかかるのでセンサ寿命が短くなる恐れがある。ここで、転写面の光沢度は、例えば、光沢度計(PG−IIM、日本電色工業社製)などを用いて測定することができる。
本実施形態の中間転写体の表面抵抗率は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1×10Ω/cm〜1×1011Ω/cm(ただし、10V〜500Vの間)が好ましい。表面抵抗率は、例えば、ハイレスタUP MCP−HT450型(株式会社三菱化学アナリテック製)を用いて、温度20℃±3℃、相対湿度50%±10%で測定することができる。体積抵抗率(Ω/cm)は、100V、10秒印加後の値を測定し、表面抵抗率(Ω/cm)は100V、10秒印加後の値、及び500V、10秒印加後の値を測定し、5箇所の測定地点の平均を測定値とする。
本実施形態の中間転写体の反射出力電圧Vsg(V)の偏差は、0.5V以下が好ましい。ここで、「反射出力電圧」とは、中間転写体の表面に光を照射したときの反射光量を電圧値に変換して測定した電圧値である。反射出力電圧は、光量を電圧値に変換可能なフォトセンサにより測定した。また、その平均値としては、中間転写体1周分の反射出力電圧の平均値で表した。反射出力電圧Vsg(V)の偏差が0.5V以下であると、地肌部の反射光量測定の精度が向上し、優れる画像品質を提供可能な中間転写体を提供することができる。
<中間転写体の転写面の凸部の作製方法>
本実施形態の中間転写体における凸部は、例えば転写面を研磨することで形成することができる。研磨方法には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、バフ研磨、ハンドポリッシャーによる研磨などが挙げられる。凸部は、図3、図4で、符号40を付してモデル的に表されるように中間転写体(中間転写ベルト10A)の回転方向の長さ(以下、「回転方向長さ」と云う。)が、中間転写ベルト10Aの回転方向に直交する幅方向の長さ(以下、「幅方向長さ」と云う。)より長くなるように複数設ける。このようにすることで、中間転写ベルト10Aに接触してクリーニングするクリーニング部材による凸部40への引っかかり等の転写面への影響を最小限とすることができる。このような凸部40により、クリーニング部材による中間転写ベルト10Aへの応力が緩和されるので、リフレッシュが容易で画像品質の低下を引き起こすおそれを軽減させることができる。
凸部40は、凸部40が占める面積が転写面の面積の3%以上30%以下の範囲となるように設ける(以下、この面積比率を「凸部存在比率」とも云う。)。凸部存在比率の好ましい範囲は5%以上15%以下である。凸部存在比率が小さすぎるとクリーニング性能低下防止効果を十分に奏することができなくなる恐れがあり、大きすぎると表面粗さの悪化による転写性能の低下、光沢度の低下などの不具合が発生する恐れが生じる。
凸部40の回転方向長さは幅方向長さの4倍以下とすることが好ましい。これの構成により、凸部40での異物の停滞を防ぎつつ、クリーニング性能低下防止効果を奏することができる。
凸部40の幅方向長さは15μm以下とすることが好ましい。凸部40の幅方向長さが15μm以下であると、トナーなどの異物が凸部40で停滞することを抑制することができ、クリーニング性能の低下や転写性能の低下を抑制することができる。
凸部40の高さは中間転写体の強度や耐久性に影響を与えない程度で適宜選択できる。通常、0.1μm以上2.0μm以下とすることが好ましい。
上記で説明した実施形態のほか、PEEK樹脂を含有しており、回転駆動される無端ベルト状の中間転写体であって、前記中間転写体の転写面に凹部が複数設けられ、前記凹部の前記中間転写体における幅方向の長さよりも前記凹部の前記中間転写体における回転方向の長さが長く、前記凹部が占める面積が前記転写面の面積の3%以上30%以下であることを特徴とする中間転写体、を用いてもよい。この場合も、中間転写体上に凹部が存在することで、クリーニングによるリフレッシュが容易で、画像品質の低下を引き起こすおそれを少なくすることができる。
また、ポリフッ化ビニリデン系樹脂を含有しており、回転駆動される無端ベルト状の中間転写体であって、前記中間転写体の転写面に凸部が複数設けられ、前記凸部の前記中間転写体における幅方向の長さよりも前記凸部の前記中間転写体における回転方向の長さが長く、前記凸部が占める面積が前記転写面の面積の3%以上30%以下であることを特徴とする中間転写体、を用いても良い。この場合も、中間転写体上に凸部が存在することで、クリーニングによるリフレッシュが容易で、画像品質の低下を引き起こすおそれを少なくすることができる。
〈実施例1〉
<中間転写ベルトの作製>
ポリフッ化ビニリデン(Kynar721、アルケマ社製)100質量部と、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(Kynar FLEX2751、アルケマ社製)5質量部とを混合し、この混合物100質量部に対して、導電剤(デンカブラック、電気化学工業社製アセチレンブラック)1質量部、及び、添加剤〔ポリエーテルエステルアミド、ペレクトロンAS、三洋化成工業社製、ポリエチレンオキサイド構造の数平均分子量は約4000(1H−NMRによる測定結果からの算出値)〕10質量部をホッパーに送り、二軸混練機(KZW06、テクノベル社製)を用いて180℃〜230℃の間で温度調整を適宜行い、また、回転数を50rpm(回転/分)〜200rpmで適宜調整を行い、溶融混練押出を行った。押し出された樹脂は冷却水に通した後、ペレタイザー(TSM−125、タナカ社製、毎時100kg)によりペレット状の樹脂組成物を得た。
次いで、単軸溶融混練機(GT−32、プラスチック工学研究所製)にて直径250mmの円筒状金型を用い、円筒状(無端ベルト状)のフィルムを押出成型により作製した。溶融混練及び金型温度を180℃〜250℃の範囲で適宜調整しながら行った。得られた円筒状のフィルムの厚さは140μmであった。次に、得られた円筒状のフィルムを幅306mmにカットし、周長750mmの中間転写ベルトを得た。
次いで、中間転写ベルトの転写面に凹部を設けた。
まず、トラバース動作なしでの研磨方法について説明する。2本の張架軸に中間転写ベルトを張架してテンションを付与しながら、中間転写ベルトを回転数8rpmで回転駆動させた。そして、回転させたバイヤス両面ネルバフ(光陽社製)を中間転写ベルトの転写面に、30Nの接触圧で接触させて表面研磨を行った。表面研磨は、中間転写ベルトの一方の端部から研磨を開始し、中間転写ベルトが2回転する毎に30mmずつ、バフを他方の端部方向に移動させるという動作を繰り返し行い、転写面全面を研磨した。その後、研磨周数の少ない両端部をさらに2周分研磨を行った。
また、上記研磨方法では研磨ムラが生じやすいが、この研磨ムラを解消するために、バフを回転させて中間転写ベルトに接触させながら、中間転写ベルトの端部から他方の端部までの連続往復移動させるトラバース動作によって研磨を行ってもよい。また、バフに研磨くず等の異物が付着した場合、必要に応じて回転中のバフに砥石を当て表面をリフレッシュするドレス動作を行ってもよい。
実施例1の中間転写体では回転数1200rpmで回転するバフをトラバースさせながら接触させ、かつ、中間転写ベルトが2回転する毎にドレス動作を1回行って、転写面に凹部を複数形成した。このとき、研磨剤は使用しなかった。
<凹部存在比率の算出>
FIB−SEMクロスビーム装置NVision40(カールツァイス社製)を用いて、加速電圧0.8KV、WD3mm、倍率10000倍で2次電子像を撮影した。撮影領域内で凹部はその形状に起因し、灰色ないし黒色で表されるので、市販の画像処理ソフトウエアを用いて凹部を黒く、かつ、転写面を白く二値化して凹部存在比率を算出した。
<凹部寸法の測定>
FIB−SEMクロスビーム装置を用いて、加速電圧0.8KV、WD3mm、倍率10000倍で表面観察し、観察領域中の凹部のうち、最も回転方向長さが長いものについてその長さと幅方向長さとを測定し、回転方向長さに対する幅方向長さの比(以下、「長さ比」と云う。)を算出した。
<画像形成条件>
評価対処の中間転写ベルトを市販のプリンタ(IPSIO C730、株式会社リコー製)に装着し、実験室環境:23℃で50%RH、通紙条件:画像面積率5%チャートを3プリント/ジョブで、10000枚(A4サイズ横)を出力し、以下のようにして、各特性を評価した。
<クリーニング性>
評価画像として、チェッカーパターン(30mm×30mmの正方形を横方向30mmおきに5〜6個、千鳥配列したもの)を、A4サイズ横で、20枚出力し、中間転写ベルト表面と印刷紙とを目視観察し、クリーニング不良によるトナー残留の有無により、クリーニング性を評価した。
すなわち、クリーニング不良でクリーニング部材をすり抜けたトナーが中間転写ベルト上にも印刷紙上にも目視で確認できない場合を合格として「○」と、クリーニング不良ですり抜けたトナーが印刷紙上には存在しないが中間転写ベルト上には目視で確認できる場合を不合格として「△」と、クリーニング不良ですり抜けたトナーが印刷紙上にも中間転写ベルト上にも目視で確認できる場合を不合格として「×」として、それぞれ評価した。
<クリーニング部材の摩耗量測定>
クリーニング部材はウレタンゴム製で、ブレード形状(板形状)となっており、中間転写ベルトの回転方向下流側の基部が画像形成装置に固定され、同上流側の先端部がカウンタ方向から中間転写ベルトの転写面に接している。このクリーニング部材の摩耗量は、10000枚通紙後に、クリーニング部材の当接部の摩耗量をマイクロスコープVHX1000(キーエンス社製)で測定した。
<クリーニングブレードの歪み測定>
クリーニング部材の歪みは、初期及び10000枚通紙後の歪みをマイクロスコープVHX1000で観察し、評価を行った。クリーニングブレードに歪みが生じなかった場合を十分として“○”と、クリーニングブレードに歪みが生じたが、クリーニング不良が発生しなかった場合を十分として“△”と、そして、クリーニングブレードに歪みがあり、かつ、クリーニング不良も発生した場合を不十分として“×”と、それぞれ評価した。
<クリーニング部材の欠け測定>
クリーニング部材の欠けは、初期及び10000枚通紙後の欠けの有無をマイクロスコープVHX1000で観察し、評価を行った。クリーニングブレードに欠けが生じなかった場合を十分として“○”と、クリーニングブレードに欠けが生じたが、クリーニング不良が発生しなかった場合を十分として“△”と、そして、クリーニングブレードに欠けがあり、かつ、クリーニング不良も発生した場合を不十分として“×”と、それぞれ評価した。
<光沢度の測定>
各中間転写ベルトの光沢度は、光沢度計(PG−IIM、日本電色工業社製)を用いて、入射角度20°で12点測定し、それらの平均値を求めた。
<総合評価>
各評価項目のいずれかについて、不合格または「×」があるものは「×」と評価した。それ以外は〇と評価した。以上の評価結果を表2に示す。
Figure 2016224442
〈実施例2〜6及び比較例1〜3〉
研磨方法を変更することにより凹部の存在比率、寸法を変更した実施例2〜4及び比較例1〜3の中間転写ベルトを作製した。
〈実施例2〉
研磨条件以外は実施例1と同様にして中間転写ベルトを作製した。研磨条件はバフ回転数1200rpm、中間転写ベルト回転数8rpm、バフ接触圧30N、トラバース動作有り、ドレス動作を中間転写ベルトが2回転する毎に1回行い、研磨剤なしという条件で転写面に凹部を形成した。
〈実施例3〉
研磨条件以外は実施例1と同様にして中間転写ベルトを作製した。研磨条件はバフ回転数1400rpm、中間転写ベルト回転数8rpm、バフ接触圧35N、トラバース動作なし、ドレス動作を中間転写ベルトが2回転する毎に1回行い、研磨剤なしという条件で転写面に凹部を形成した。
〈実施例4〉
研磨条件以外は実施例1と同様にして中間転写ベルトを作製した。研磨条件はバフ回転数1000rpm、中間転写ベルト回転数8rpm、バフ接触圧30N、トラバース動作有り、ドレス動作を中間転写ベルトが2回転する毎に1回行い、研磨剤なしという条件で転写面に凹部を形成した。
〈実施例5〉
研磨条件以外は実施例1と同様にして中間転写ベルトを作製した。研磨条件はバフ回転数1400rpm、中間転写ベルト回転数4rpm、バフ接触圧35N、トラバース動作有り、ドレス動作を中間転写ベルトが2回転する毎に1回行い、研磨剤なしという条件で転写面に凹部を形成した。
〈実施例6〉
研磨条件以外は実施例1と同様にして中間転写ベルトを作製した。研磨条件はバフ回転数1500rpm、中間転写ベルト回転数4rpm、バフ接触圧35N、トラバース動作有り、ドレス動作を中間転写ベルトが2回転する毎に1回行い、研磨剤なしという条件で転写面に凹部を形成した。
〈比較例1〉
研磨条件以外は実施例1と同様にして中間転写ベルトを作製した。研磨条件はバフ回転数1200rpm、中間転写ベルト回転数8rpm、バフ接触圧30N、トラバース動作なし、ドレス動作なし、研磨剤ダンジーD491(光陽社製)使用という条件で転写面に凹部を形成した。
〈比較例2〉
研磨条件以外は実施例1と同様にして中間転写ベルトを作製した。研磨条件はバフ回転数1500rpm、中間転写ベルト回転数8rpm、バフ接触圧30N、トラバース動作なし、ドレス動作なし、研磨剤ダンジーD491使用という条件で転写面に凹部を形成した。
〈比較例3〉
研磨条件以外は実施例1と同様にして中間転写ベルトを作製した。研磨条件はバフ回転数800rpm、中間転写ベルト回転数8rpm、バフ接触圧20N、トラバース動作なし、ドレス動作なし、研磨剤なしという条件で転写面に凹部を形成した。
これら実施例1〜4および比較例1〜3の各中間転写ベルトの製造条件を表3にまとめて記載し、実施例2〜4および比較例1〜3の各中間転写ベルトを、実施例1の中間転写ベルトと同様に評価した結果を表2に併せて記載した。
Figure 2016224442
表2および表 3に示されるように、実施例1〜4の中間転写ベルトは、凹部が占める面積が転写面の面積の3%以上30%以下であり、凹部の幅方向長さは0.5μm以下、長さ比は4倍以下で、かつ、入射角20°での光沢度が40以上であり、これらの中間転写ベルトではクリーニング不良は発生せず、クリーニングブレードの摩耗は少なく、かつ、クリーニングブレードに歪みや欠けが発生しないことが理解される。
次に、実施例7〜14及び比較例4〜7について記載する。
〈実施例7〉
<中間転写ベルトの作製>
ポリエーテルエーテルケトン(380PF、ビクトレックス社製)100質量部と、ポリエーテルエーテルケトン100質量部に対して導電性カーボン(VULCAN−XC72R、キャボット社製)19質量部と、をホッパーに送り、二軸混練機(PCM−30、池貝社製)を用いて300℃〜400℃の間で温度調整を適宜行い、また、回転数を50rpm〜200rpmで適宜調整を行い、溶融混練押出を行った。押し出された樹脂から、ペレタイザー(TSM−125、タナカ社製、毎時100kg)によりペレット状の樹脂組成物を得た。
次いで、単軸溶融押出機(YE−40V、山口製作所製)にて直径310mmの円筒状金型を用い、円筒状のフィルムを押出成型により作製した。溶融混練及び金型温度を300℃〜400℃の範囲で適宜調整しながら行った。得られた円筒状のフィルムの厚みは50μmであった。次に、得られた円筒状のフィルムを幅374.5mmにカットし、周長973.4mmの中間転写ベルトを得た。
次いで、以下のようにして中間転写ベルトの転写面に凸部を設けた。
まず、3本の張架軸に中間転写ベルトを張架しテンションをかけ、中間転写ベルトに対向しているバイヤス両面ネルバフ(光陽社)を回転数1200rpmで回転させた。そして、中間転写ベルトを帳架するための帳架軸が備わった台座をエアー圧で押し、バイヤス両面ネルバフを中間転写ベルトの転写面に、0.211MPaの接触圧で接触させて表面研磨を行った。表面研磨は、ベルトの端部の外側から研磨を開始し、中間転写ベルトが回転数8rpmで2周する毎に30mm回転軸方向に移動させるという動作を繰り返し行い、全面を研磨した。その後、研磨周数の少ない端部をさらに2周分研磨を行った。ここまでの動作を研磨回数1回としてカウントする。
研磨ムラを消すために、必要に応じてバフを回転させながら、端部からもう一方の端部まで連続移動させるトラバース動作を行ってもよい。また、バフ上に異物が付着した場合、必要に応じて回転中のバフに砥石を当て表面をリフレッシュするドレス動作を行ってもよい。
実施例7の中間転写体では回転数1200rpmで回転するバフをトラバースさせながら接触させ、かつ、中間転写ベルトが2回転する毎にドレス動作を1回行って、転写面に凸部を複数形成した。このとき、研磨剤は使用しなかった。このようにして実施例7の中間転写ベルトを得た。
<凸部存在比率の算出>
デジタルマイクロスコープVHX−1000(KEYENCE社製)を用いて、倍率200倍で画像を撮影した。撮影領域内で凸部はその形状に起因し、灰色ないし黒色で表されるので、市販の画像処理ソフトウエアを用いて凸部を黒く、かつ、転写面を白く二値化して凸部存在比率を算出した。
<凸部寸法の測定>
デジタルマイクロスコープVHX−1000(KEYENCE社製)を用いて表面観察し、観察領域中の凸部のうち、最も回転方向長さが長いものについてその長さと幅方向長さとを測定し、回転方向長さに対する幅方向長さの比(以下、「長さ比」と云う。)を算出した。
<画像形成条件>
評価対処の中間転写ベルトを市販のプリンタ(MP C3503、株式会社リコー製)に装着し、実験室環境:23℃で50%RH、通紙条件:画像面積率5%チャートを3プリント/ジョブで、10000枚(A4サイズ横)を出力し、以下のようにして、各特性を評価した。
<クリーニング性>
評価画像として、チェッカーパターン(30mm×30mmの正方形を横方向30mmおきに5〜6個、千鳥配列したもの)を、A4サイズ横で、20枚出力し、中間転写ベルト表面と印刷紙とを目視観察し、クリーニング不良によるトナー残留の有無により、クリーニング性を評価した。
すなわち、クリーニング不良でクリーニング部材をすり抜けたトナーが中間転写ベルト上にも印刷紙上にも目視で確認できない場合を合格として「○」と、クリーニング不良ですり抜けたトナーが印刷紙上には存在しないが中間転写ベルト上には目視で確認できる場合を不合格として「△」と、クリーニング不良ですり抜けたトナーが印刷紙上にも中間転写ベルト上にも目視で確認できる場合を不合格として「×」として、それぞれ評価した。
<クリーニング部材の摩耗量測定>
クリーニング部材はウレタンゴム製で、ブレード形状(板形状)となっており、中間転写ベルトの回転方向下流側の基部が画像形成装置に固定され、同上流側の先端部がカウンタ方向から中間転写ベルトの転写面に接している。このクリーニング部材の摩耗量は、10000枚通紙後に、クリーニング部材の当接部の摩耗量をデジタルマイクロスコープVHX−1000(KEYENCE社製)で測定した。
<クリーニングブレードの歪み測定>
クリーニング部材の歪みは、初期及び10000枚通紙後の歪みをデジタルマイクロスコープVHX−1000(KEYENCE社製)で観察し、評価を行った。クリーニングブレードに歪みが生じなかった場合を十分として“○”と、クリーニングブレードに歪みが生じたが、クリーニング不良が発生しなかった場合を十分として“△”と、そして、クリーニングブレードに歪みがあり、かつ、クリーニング不良も発生した場合を不十分として“×”と、それぞれ評価した。
<クリーニング部材の欠け測定>
クリーニング部材の欠けは、初期及び10000枚通紙後の欠けの有無をデジタルマイクロスコープVHX−1000(KEYENCE社製)で観察し、評価を行った。クリーニングブレードに欠けが生じなかった場合を十分として“○”と、クリーニングブレードに欠けが生じたが、クリーニング不良が発生しなかった場合を十分として“△”と、そして、クリーニングブレードに欠けがあり、かつ、クリーニング不良も発生した場合を不十分として“×”と、それぞれ評価した。
<光沢度の測定>
各中間転写ベルトの光沢度は、光沢度計(PG−IIM、日本電色工業社製)を用いて、入射角度20°で12点測定し、それらの平均値を求めた。
<反射出力電圧Vsgの測定>
反射出力電圧は、光量を電圧値に変換可能なフォトセンサにより中間転写体1周分の反射出力電圧を測定し、1周内での偏差を算出した。
<総合評価>
各評価項目のいずれかについて、不合格または「×」があるものは「×」と評価した。それ以外は〇と評価した。以上の評価結果を表4に示す。
Figure 2016224442
〈実施例7〜13及び比較例4〜7〉
表4に示すように、研磨方法を変更することにより凸部の存在比率、寸法を変更した実施例7〜13及び比較例4〜7の中間転写ベルトを作製した。
〈実施例8〉
研磨条件以外は実施例7と同様にして中間転写ベルトを作製した。研磨条件はバフ回転数1200rpm、バフ接触圧0.211MPa、研磨回数2回という条件で転写面に凸部を形成した。
〈実施例9〉
研磨条件以外は実施例7と同様にして中間転写ベルトを作製した。研磨条件はバフ回転数1200rpm、バフ接触圧0.211MPa、研磨回数3回という条件で転写面に凸部を形成した。
〈実施例10〉
研磨条件以外は実施例7と同様にして中間転写ベルトを作製した。研磨条件はバフ回転数1200rpm、バフ接触圧0.211MPa、研磨回数4回という条件で転写面に凸部を形成した。
〈実施例11〉
研磨条件以外は実施例7と同様にして中間転写ベルトを作製した。研磨条件はバフ回転数1500rpm、バフ接触圧0.211MPa、研磨回数1回という条件で転写面に凸部を形成した。
〈実施例12〉
研磨条件以外は実施例7と同様にして中間転写ベルトを作製した。研磨条件はバフ回転数2100rpm、バフ接触圧0.211MPa、研磨回数1回という条件で転写面に凸部を形成した。
〈実施例13〉
研磨条件以外は実施例7と同様にして中間転写ベルトを作製した。研磨条件はバフ回転数1200rpm、バフ接触圧0.219MPa、研磨回数1回という条件で転写面に凸部を形成した。
〈比較例4〉
研磨を行わずに実施例7と同様にして中間転写ベルトを作製した。
〈比較例5〉
研磨条件以外は実施例7と同様にして中間転写ベルトを作製した。研磨条件はバフ回転数800rpm、バフ接触圧0.200MPa、研磨回数1回という条件で転写面に凸部を形成した。
〈比較例6〉
研磨条件以外は実施例7と同様にして中間転写ベルトを作製した。研磨条件はバフ回転数1500rpm、バフ接触圧0.200MPa、研磨回数1回という条件で転写面に凸部を形成した。
〈比較例7〉
研磨条件以外は実施例7と同様にして中間転写ベルトを作製した。研磨条件はバフ回転数2400rpm、バフ接触圧0.200MPa、研磨回数3回という条件で転写面に凸部を形成した。
これら実施例7〜13及び比較例4〜7の各中間転写ベルトの製造条件を表5にまとめて記載し、実施例7〜13及び比較例4〜7の各中間転写ベルトを、実施例7の中間転写ベルトと同様に評価した結果を表4に併せて記載した。
Figure 2016224442
1 感光体
2 プロセスカートリッジ
3 帯電装置
4 露光装置
5 現像装置
6 転写装置
7 クリーニング装置
10、10A 中間転写ベルト
30 凹部
40 凸部
特開平7−113029号公報 特許4563665号

Claims (11)

  1. 回転駆動される無端ベルト状の中間転写体であって、
    前記中間転写体の転写面に凹部が複数設けられ、
    前記凹部の前記中間転写体における幅方向の長さよりも前記凹部の前記中間転写体における回転方向の長さが長く、
    前記凹部が占める面積が、前記転写面の面積の3%以上30%以下であることを特徴とする中間転写体。
  2. 前記凹部の前記回転方向の長さが、前記幅方向の長さの4倍以下であることを特徴とする請求項1に記載の中間転写体。
  3. 前記凹部の前記幅方向の長さが、0.5μm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の中間転写体。
  4. 前記転写面の入射角20°での光沢度が、40以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の中間転写体。
  5. ポリフッ化ビニリデン系樹脂を含有していることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の中間転写体。
  6. 回転駆動される無端ベルト状の中間転写体であって、
    前記中間転写体の転写面に凸部が複数設けられ、
    前記凸部の前記中間転写体における幅方向の長さよりも前記凸部の前記中間転写体における回転方向の長さが長く、
    前記凸部が占める面積が、前記転写面の面積の3%以上30%以下であることを特徴とする中間転写体。
  7. 前記凸部の前記回転方向の長さが、前記幅方向長さの4倍以下であることを特徴とする請求項6に記載の中間転写体。
  8. 前記凸部の前記幅方向の長さが、15μm以下であることを特徴とする請求項6または7に記載の中間転写体。
  9. 前記転写面の入射角20°での光沢度が、40以上であることを特徴とする請求項6ないし請求項8のいずれか1項に記載の中間転写体。
  10. ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂と、導電剤と、を含有することを特徴とする請求項6ないし請求項9のいずれか1項に記載の中間転写体。
  11. 像担持体上に静電潜像を形成するための静電潜像形成手段と、前記像担持体上に形成された静電潜像をトナーを用いてトナー像とする現像手段と、前記像担持体上のトナー像を中間転写体上に転写する一次転写手段と、前記中間転写体上のトナー像を記録媒体上に転写する二次転写手段と、を備え、
    前記中間転写体が請求項1ないし10のいずれか1項に記載の中間転写体であることを特徴とする画像形成装置。
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