JP2013186272A - 画像形成装置用無端ベルト、無端ベルトユニット及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い離型性を有する画像形成装置用無端ベルトを提供する。
【解決手段】最外層として外周面に半球形の凸部23が点在している樹脂層21を有する画像形成装置用無端ベルト20。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置用無端ベルト、無端ベルトユニット及び画像形成装置に関する。
例えば、特許文献1には、画像が一次転写される表面は、平滑な表面に凸部が、それらが区別可能に、散存されている面である中間転写体が提案されている。
特許文献2には、中間転写体は、複数の凸部が分散した表面を有し、かつ該表面のうちの該複数の凸部以外の部分で離型剤を保持するものであることを特徴とする画像形成装置が提案されている。
特許文献3には、記録媒体上に転写されたトナー像を定着させるベルトとして、周面に凸部がほぼ均等に分布されている無端ベルトを備えた定着装置が提案されている。
特許文献4には、樹脂表面に特定の形状及び大きさの空孔を有し、層内部の多孔質構造が制御されている多孔質材料、該多孔質材料に機能性樹脂材料を積層したことからなる複合材料が提案されている。
特開平10−186892号公報 特開2001−092268号公報 特開2001−350355号公報 特開2011−000795号公報
本発明は、高い離型性を有する画像形成装置用無端ベルトを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、以下の発明が提供される。
請求項1の発明は、最外層として外周面に半球形の凸部が点在している樹脂層を有する画像形成装置用無端ベルト。
請求項2の発明は、前記半球形の凸部がフッ素樹脂を含有する請求項1に記載の画像形成装置用無端ベルト。
請求項3の発明は、前記フッ素樹脂がフッ素化ポリイミドである請求項2に記載の画像形成装置用無端ベルト。
請求項4の発明は、前記樹脂層が熱硬化性樹脂を含む基材層である請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の画像形成装置用無端ベルト。
請求項5の発明は、前記樹脂層及び前記半球形の凸部がカーボンブラックを含み、前記凸部中のカーボンブラックの含有率(質量%)が前記樹脂層中のカーボンブラックの含有率(質量%)よりも小さい請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の画像形成装置用無端ベルト。
請求項6の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の無端ベルトと、前記無端ベルトを張力がかかった状態で掛け渡す複数のロールと、を備え、画像形成装置に対して脱着される無端ベルトユニット。
請求項7の発明は、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、トナー粒子を含む現像剤を収容し、該現像剤により前記像保持体の表面の静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、前記像保持体の表面に形成された前記トナー像が転写される請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の無端ベルトと、前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を前記無端ベルトの外周面に一次転写する一次転写手段と、前記無端ベルトの外周面に転写された前記トナー像を記録媒体に二次転写する二次転写手段と、前記記録媒体に転写された前記トナー像を定着する定着手段と、を備えた画像形成装置。
請求項8の発明は、像保持体の表面を帯電する帯電工程と、帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、トナー粒子を含む現像剤により前記像保持体の表面の静電潜像を現像してトナー像を形成する現像工程と、前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の無端ベルトの外周面に一次転写する一次転写工程と、前記無端ベルトの外周面に転写された前記トナー像を記録媒体に二次転写する二次転写工程と、前記記録媒体に転写された前記トナー像を定着する定着工程と、を含む画像形成方法。
請求項1の発明によれば、最外層となる樹脂層の外周面に半球形の凸部が点在していない場合に比べ、高い離型性を有する画像形成装置用無端ベルトが提供される。
請求項2の発明によれば、半球形の凸部がフッ素樹脂を含まない場合に比べ、高い離型性を有する画像形成装置用無端ベルトが提供される。
請求項3の発明によれば、半球形の凸部に含まれるフッ素樹脂がフッ素化ポリイミドでない場合に比べ、繰り返し使用し続けても離型性の低下を抑制できる画像形成装置用無端ベルトが提供される。
請求項4の発明によれば、樹脂層が熱硬化性樹脂を含む基材層でない場合に比べ、離型性の低下を抑制できる画像形成装置用無端ベルトが提供される。
請求項5の発明によれば、樹脂層及び半球形の凸部がカーボンブラックを含み、前記凸部中のカーボンブラックの含有率が前記樹脂層中のカーボンブラックの含有率よりも小さくない場合に比べ、中間ベルトとして使用した際のトナーの転写効率が向上する画像形成装置用無端ベルトが提供される。
請求項6の発明によれば、中間転写ベルトとして最外層となる樹脂層の外周面に半球形の凸部が点在していない無端ベルトを適用した場合に比べ、繰り返し使用し続けても高いトナー転写効率を維持する無端ベルトユニットが提供される。
請求項7の発明によれば、中間転写ベルトとして最外層となる樹脂層の外周面に半球形の凸部が点在していない無端ベルトを適用した場合に比べ、繰り返し使用し続けても高いトナー転写効率を維持する画像形成装置が提供される。
請求項8の発明によれば、中間転写ベルトとして最外層となる樹脂層の外周面に半球形の凸部が点在していない無端ベルトを適用した場合に比べ、繰り返し使用し続けても高いトナー転写効率を維持する画像形成方法が提供される。
本実施形態に係る無端ベルトの一例を示す概略斜視図である。 無端ベルトの外周面における半円形の凸部の配置パターンの一例を示す平面図である。 図2のA−A断面図である。 本実施形態に係る無端ベルトの半球形の凸部をインクジェット法により形成する方法の一例を示す概略図である。 本実施形態に係る無端ベルトユニットの一例を示す概略斜視図である。 本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
以下、実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
小径トナー(例えば、体積平均粒径が2.0μm以上6.5μm以下のトナー)を用いて画像形成を行う場合、トナー粒子の小径化に伴う帯電量低下により転写効率が低くなる傾向がある。その原因としては、小径化により電界印加による引力と、ベルト−トナー間に働く付着力との差が小さくなり、転写しにくくなるためであると考えられる。特に、表面に凹凸形状を有する紙等の記録媒体に対しては転写効率の低下が顕著になりやすい。
そこで、本発明者が鋭意研究を重ねた結果、無端ベルトの外周面に半球形の凸部が点在した樹脂層を設けることで、小径トナーを用いたトナー像を凹凸紙へ繰り返し転写させる場合でも、長期にわたって高い転写性を維持させることができることを見出した。その理由は以下のように推測される。
無端ベルトの外周面に粒子を含有させ歪な形の凸部を点在させた場合、これらの凸部が点在していない無端ベルトに比べ、初期においては小径トナーの凹凸紙への転写性が向上する可能性があるが、画像形成を繰り返すと像保持体やベルトをクリーニングする部材との接触により凸部の摩耗、欠け、脱落が生じて転写性が低下し易い。
一方、無端ベルトの外周面に半球形の凸部が点在することで、歪な形の凸部が点在する場合に比べ、ベルト−トナー間の接触面積が小さく、付着力が小さいため、特に小径トナーの凹凸紙への転写性が向上し、また、クリーニング部材との接触による摩耗、脱落、欠けが抑制されるため、高い離型性(例えばトナーの転写性)が維持されると考えられる。
<無端ベルト>
本実施形態に係る無端ベルトは、最外層として外周面に半球形の凸部(適宜「半球形凸部」と記す。)が点在している樹脂層を有して構成されている。
図1は本実施形態に係る無端ベルトの一例を示す概略斜視図である。図2は本実施形態に係る無端ベルトの外周面の一部を拡大して示した平面図であり、図3は図2のA−A断面図である。
本実施形態に係る無端ベルト20は、最外層として樹脂材料を含む樹脂層(基材層)21の外周面に半球形凸部23が点在して構成されている。なお、本実施形態に係る無端ベルトの用途は特に限定されないが、以下では、代表例として、電子写真方式の画像形成装置における中間転写ベルトとして用いる場合について主に説明する。
(基材層)
基材層21の厚みは特に限定されず、無端ベルト20の用途に応じて設定すればよいが、中間転写ベルトとして用いる場合は、基材層21の厚みとしては例えば30μm以上80μm以下が挙げられる。
基材層21は樹脂材料を含んで構成され、必要に応じて、導電剤、その他添加剤を含んで構成される。
基材層21を構成する具体的な樹脂材料としては、例えば、ポリイミド樹脂、フッ化ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエーテルエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、補強材を添加してなるポリエステル樹脂などが挙げられる。
基材層21を構成する樹脂材料は、熱硬化性樹脂が望ましく、特にポリイミド樹脂が好適である。ポリイミド樹脂は、高ヤング率材料であることから、駆動時(支持ロール、クリーニングブレード等の応力)による変形が他の樹脂に比べ少ないので、色ズレ等の画像欠陥が生じにくい無端ベルト(中間転写ベルト)となる。
ポリイミド樹脂としては、例えば、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との重合体であるポリアミド酸のイミド化物が挙げられる。ポリイミド樹脂として具体的には、例えば、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との等モル量を溶媒中で重合反応させてポリアミド酸の溶液として得て、そのポリアミド酸をイミド化して得られたものである。
テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、下記の一般式(I)で示されるものが挙げられる。
(一般式(I)中、Rは4価の有機基であり、芳香族、脂肪族、環状脂肪族、芳香族と脂肪族を組み合わせたもの、又はそれらの置換された基である。)
テトラカルボン酸二無水物として具体的には、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン酸二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、エチレンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
一方、ジアミン化合物の具体例としては、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジクロロベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、1,5−ジアミノナフタレン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、3,3’−ジメチル4,4’−ビフェニルジアミン、ベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、2,4−ビス(β−アミノ第三ブチル)トルエン、ビス(p−β−アミノ−第三ブチルフェニル)エーテル、ビス(p−β−メチル−δ−アミノフェニル)ベンゼン、ビス−p−(1,1−ジメチル−5−アミノ−ベンチル)ベンゼン、1−イソプロピル−2,4−m−フェニレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、ジ(p−アミノシクロヘキシル)メタン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ジアミノプロピルテトラメチレン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、4,4−ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,11−ジアミノドデカン、1,2−ビス−3−アミノプロボキシエタン、2,2−ジメチルプロピレンジアミン、3−メトキシヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘプタメチレンジアミン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、2,17−ジアミノエイコサデカン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,10−ジアミノ−1,10−ジメチルデカン、12−ジアミノオクタデカン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、ピペラジン、HN(CHO(CHO(CH)NH、HN(CHS(CHNH、HN(CHN(CH(CHNH等が挙げられる。
テトラカルボン酸二無水物とジアミンを重合反応させる際の溶媒としては、溶解性等の点より極性溶媒(有機極性溶媒)が好適に挙げられる。極性溶媒としては、N,N−ジアルキルアミド類が望ましく、具体的には、例えば、これの低分子量のものであるN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルトリアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ピリジン、テトラメチレンスルホン、ジメチルテトラメチレンスルホン等が挙げられる。これらは単数又は複数併用してもよい。
ポリイミド樹脂の含有量は、例えば、基材層21を構成する成分全体に対して10質量%以上80質量%以下であることがよく、望ましくは20質量%以上75質量%以下、より望ましくは40質量%以上70質量%以下である。
ポリイミド樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
導電剤としては、導電性(例えば体積抵抗率10Ω・cm未満、以下同様である)もしくは半導電性(例えば体積抵抗率10Ω・cm以上1013Ω・cm以下、以下同様である)の粉末(1次粒径が10μm未満の粒子からなる粉末がよく、望ましくは1次粒径が1μm以下の粒子からなる粉末)が挙げられる。
導電剤としては、特に制限はないが、例えば、カーボンブラック(例えばケッチエンブラック、アセチレンブラック、表面が酸化処理されたカーボンブラック等)、金属(例えばアルミニウムやニッケル等)、酸化金属化合物(例えば酸化イットリウム、酸化錫等)、イオン導電性物質(例えばチタン酸カリウム、LiCl等)、導電性高分子(例えばポリアニリン、ポリピロール、ポリサルフォン、ポリアセチレンなど)等が挙げられる。
導電剤は、その使用目的により選択されるが、電気抵抗の経時での安定性や、転写電圧による電界集中を抑制する電界依存性の観点から、pH5以下(望ましくはpH4.5以下であり、より望ましくはpH4.0以下)の酸化処理カーボンブラック(例えば表面にカルボキシル基、キノン基、ラクトン基、水酸基等を付与して得られたカーボンブラック)がよく、電気的耐久性付与の観点から、導電性高分子(例えばポリアニリン等)がよい。
本実施形態に係る無端ベルト20を中間転写ベルトとして用いる場合、導電剤の含有量は、例えば、基材層21を構成する成分全体に対して1質量%以上50質量%以下であり、望ましくは2質量%以上40質量%以下、より望ましくは4質量%以上30質量%以下である。
なお、導電剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
また、基材層21は単層構造でもよいし、2層以上の積層構造としてもよい。例えば、基材層上に最外層として別の樹脂層を設け、最外層となる当該樹脂層の外周面に半球形凸部23を点在させてもよい。
本実施形態の無端ベルト20を2層以上の積層構造とする場合、層間の剥離を防ぐ観点から、各層は同じ樹脂を含んで構成されることが望ましい。例えば、各層がポリイミド樹脂を含んで構成させることで、高い密着性が得られるとともに、ベルト回転駆動時の変形が他の樹脂に比べ少なく、また、高い転写性を有する無端ベルトが得られる。
(半球形の凸部)
半球形凸部23は、基材層21の平坦な表面から半球形に突出するように設けられ、曲面状の表面を有する。
本実施形態において「半球形」とは、必ずしも真球の中心を通る平面で分けられるちょうど半分の形状に限定されず、断面が円形又は楕円形となる球形の一部を欠いた形状を意味する。なお、トナーの転写性を確保しつつ、クリーニング部材等との接触による脱落や磨耗を抑制する観点から、半球形凸部23は球形の半分以下の形状であることが望ましく、20分の1以上2分の1以下となる形状であることが望ましい。
半球形凸部23を構成する材料としては、例えば、基材層21との密着性を高める観点から、基材層21を構成する樹脂材料と同種の樹脂材料、例えば、ポリイミド樹脂が使用される。
一方、転写性をさらに向上させる観点から、半球形凸部23は、フッ素を含有する表面エネルギーの小さい材料を含むことが望ましく、フッ素樹脂を含有することがより望ましく、フッ素化ポリイミドを含むことが特に望ましい。
本実施形態に係る無端ベルト20は、外周面に点在した半球形凸部23を有することでベルト‐トナー間の接触面積が低減し、付着力が小さくなる。また、その半球形凸部23の形成に使用する材料が付着力の小さい材料であることで、さらに付着力が小さくなる。すなわち、外周面に点在する凸部の形状と材料による2つの効果により、帯電性の低い小径トナーであっても記録媒体に好適に転写され、さらに凹凸紙への転写にも有利となる。
本実施形態に係る無端ベルト20を中間転写体として用いる場合、半球形凸部23にも、導電剤、望ましくはカーボンブラックを含むことが望ましい。凸部に導電剤を含まない場合、転写部において放電が生じやすくなり転写不良が発生する可能性がある。
半球形凸部23に含まれるカーボンブラックの含有量は、基材層21中のカーボンブラックの含有率にもよるが、例えば、半球形凸部23を構成する成分全体に対して3質量%以上40質量%以下であり、望ましくは5質量%以上35質量%以下、より望ましくは7質量%以上30質量%以下である。
なお、半球形凸部23に含まれるカーボンブラックの含有率は、画質の観点から、基材層21中のカーボンブラックの含有率よりも小さいことが望ましい。凸部のカーボンブラックの含有率が基材に含まれるカーボンブラックの含有率よりも大きい場合、転写部において凸部に優先的に電流が流れてしまう可能性があるためである。
半球形凸部23の大きさ(幅D及び高さH)が小さ過ぎると凹凸による転写性の向上効果が小さく、大き過ぎるとクリーニング性及び転写性の向上効果が小さくなる。高い転写性を確保しつつ、クリーニング性を維持する観点から、半球形凸部23の幅(径)D及び高さHは、使用するトナー粒子の体積平均粒子径(D50v)の0.05倍以上5倍以下とすることが望ましく、0.1倍以上3倍以下とすることがより望ましい。
半球形凸部23の径(幅)Dは、使用するトナー粒子の粒径にもよるが、例えば、トナー粒子の体積平均粒径(D50v)が2.0μm以上6.5μm以下であれば、高い転写性を確保しつつ、クリーニング性を維持する観点から、図2に示すように平面視したときの半球形凸部23の径(幅)Dは0.05μm以上20μm以下であり、望ましくは0.1μm以上15μm以下、より望ましくは0.2μm以上10μm以下である。
また、半球形凸部23の高さHは、使用するトナー粒子の体積平均粒子径にもよるが、例えば、高い転写性を確保しつつ、クリーニング性を維持する観点から、0.05μm以上20μm以下であり、望ましくは0.1μm以上15μm以下、より望ましくは0.2μm以上10μm以下である。
なお、半球形凸部23の幅(径)D及び高さHは、無端ベルト20の最外層21の一部を採取し、電子顕微鏡観察(SEM観察)または原子間力顕微鏡観察(AFM観察)を行い、任意の10個の半球形凸部23について幅、高さを測定し、それぞれの平均値とする。
また、半球形凸部23の間隔Pは、半球形凸部23の幅(径)Dや使用するトナー粒子の粒径にもよるが、高い転写性を確保しつつ、クリーニング性を維持する観点から、基材層21の外周面に対する被覆率(半球形凸部が実際に設けられている面積の合計/半球形凸部23が設けられている領域の面積)で5%以上50%以下が望ましく、10%以上40%以下がより望ましい。半球形凸部23の被覆率が5%以上であれば、トナー粒子と基材層21との接触面積を低減させ易くなり、転写性の低下を抑制する効果が得られ、50%以下であれば、ベルト20の回転中に隣接する半球形凸部同士が接触して磨耗や消失による平滑化が抑制される。
特に、図3に示す隣接する半球形凸部23の間隔P(隣接する半球形凸部23の頂部間の距離)は、使用するトナー粒子の体積平均粒子径よりも小さいことが望ましい。半球形凸部23の間隔Pがトナー粒子の粒径よりも小さければ、トナー粒子と基材層21との接触が抑制され、高い転写性が確保される。
また、半球形凸部23の個数密度(存在率)は、例えば、0.01mm当たり、100個以上1000000個以下であり、望ましくは500個以上800000個以下、より望ましくは1000個以上500000個以下である。
半球形凸部23の個数も、無端ベルト20の最外層21の一部を採取し、電子顕微鏡観察(SEM観察)を行い、任意の10個の領域(0.01mm)における半球形凸部23の個数を測定し、この平均値とする。
無端ベルト20の外周面における半球形凸部23の配置パターンは特に限定されず、規則的又は不規則的に点在してもよいが、無端ベルト全体における転写性のムラを小さくする観点から、例えば、図2に示すように、予め定めた間隔で点在するように規則的に配置されていることが望ましい。
<無端ベルトの製造方法>
次に、本実施形態に係る無端ベルト20の製造方法について説明する。本実施形態に係る無端ベルト20を製造する方法は特に限定されず、例えば、基材層21となる未硬化の皮膜を設け、該皮膜を硬化する前、又は、硬化させて基材層21を形成した後、基材層21と別の材料又は同じ材料によって半球形凸部23を別途設けてもよい。
例えば、半球形凸部23を形成する材料としてフッ素を有する熱硬化性樹脂を使用し、基材層21となるポリイミド樹脂前駆体の皮膜がイミド化する前の表面にインクジェット法にて半球形凸部23となる皮膜を形成し、その後の熱硬化反応により基材層21と半球形凸部23との接着力を向上させるとともに、転写維持性が確保される。
以下では、無端ベルト20として、基材層21及び半球形凸部23に、樹脂材料としてポリイミド樹脂、導電剤としてカーボンブラックを含ませた形態の製造方法について説明するが、これに限られるわけではない。
まず、芯体を準備する。準備する芯体としては、円筒状金型等が挙げられる。芯体の素材としては、例えば、アルミニウム、ステンレス、ニッケル等の金属が挙げられる。芯体の長さは、目的とする無端ベルト20以上の長さが必要であるが、目的とする無端ベルト20の長さより、10%以上40%以下長いことが望ましい。
次に、基材層形成用塗布液として、カーボンブラックを分散させたポリアミド酸溶液を準備する。
具体的には、例えば、有機極性溶媒中にテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物を溶解させ、これにカーボンブラックを分散させた後、重合してカーボンブラックを分散させたポリアミド酸溶液を準備する。
この際、ポリアミド酸溶液における、モノマー濃度(溶媒中におけるテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物の濃度)は種々の条件により設定されるが、5質量%以上30質量%以下が望ましい。また、重合反応温度は80℃以下に設定することが望ましく、特に望ましくは5℃以上50℃以下であり、重合反応時間は5時間以上10時間以下である。
次に、基材層形成用塗布液を芯材としての円筒状金型に塗布し、基材層形成用塗布液の塗膜を形成する。
塗布液の円筒状金型への塗布方法は、特に制限はなく、例えば、円筒状金型の外周面に浸漬する方法や、円筒状金型の内周面に塗布する方法、軸を水平にして円筒状金型を回転させながら、その外周面又は内周面に「らせん塗布方法」や「ダイ方式塗布方法」により塗布する方法等が挙げられる。
次に、基材層形成用塗布液の塗膜を乾燥させ、基材層となる皮膜(乾燥したイミド化前の塗膜)を形成する。乾燥条件は、例えば80℃以上200℃以下の温度で10分間以上60分間以下がよく、温度が高いほど加熱時間は短くてよい。加熱の際、熱風を当てることも有効である。加熱時は、温度を段階的に上昇させたり、速度を変化させずに上昇させてもよい。芯体の軸方向を水平にして、芯体を5rpm以上60rpm以下で回転させるのがよい。乾燥後は芯体を垂直にしてもよい。
次に、半球形凸部形成用塗布液として、例えば、カーボンブラックを分散させたポリアミド酸溶液を準備する。
具体的には、有機極性溶媒中にテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物を溶解させ、これにカーボンブラックを分散させた後、重合してカーボンブラックを分散させたポリアミド酸溶液を準備する。
なお、ポリアミド酸溶液におけるモノマー濃度、重合反応温度、重合反応時間は、基材層形成用塗布液としてのポリアミド酸溶液と同様である。ちなみに上記ポリアミド酸はフッ素が含まれていることがより好ましい。
次に、基材層となる皮膜上に半球形凸部形成用塗布液の液滴を付与する。基材層となる皮膜上に半球形凸部形成用塗布液の液滴を付与する方法、装置は特に限定されないが、例えば、特開2008−107729号公報に開示されているインクジェット液滴吐出ヘッド、特開2010−158646号公報に開示されている液滴吐出装置を用いたインクジェット法によれば、半球形凸部23となる液滴の大きさ、間隔が好適に制御される。
図4は、基材層となる皮膜上に半球形凸部形成用塗布液の液滴をインクジェット方式により付与する方法の一例を示している。図4に示すように、複数の吐出口42を有するインクジェット液滴吐出ヘッド40を用い、芯体50の外周面に予め形成された基材層形成用の皮膜21A上に半球形凸部形成用塗布液の液滴23Aを互いに重ならないように付与する。このとき、例えば、芯体50を一方向に軸回転させる。そして、インクジェット液滴吐出ヘッド40の吐出口42が並ぶ方向を芯体50の回転軸方向に対して斜めにした状態で各吐出口42から半球形凸部形成用塗布液の液滴23Aを吐出させるとともに芯体50の回転軸方向に移動させる。これにより、皮膜21A上に液滴23Aが重ならずに螺旋状に付与され、インクジェット液滴吐出ヘッド40を芯体50の回転軸方向に1度移動させることで皮膜40A全体に半球形凸部形成用の液滴(塗膜)23Aが点在することになる。
次に、半球形凸部形成用塗膜23Aを乾燥させ、半球形凸部23となる皮膜(乾燥したイミド化前の塗膜)を形成する。乾燥条件等は、基材層形成用塗布液の塗膜と同様である。
次に、基材層21及び半球形凸部23となる皮膜に対してイミド化処理(焼成)を行う。
イミド化の処理(焼成)条件としては、例えば250℃以上450℃以下(望ましくは300℃以上350℃以下)で、20分間以上60分間以下加熱することで、イミド化反応が起こり、ポリイミド樹脂の皮膜が形成される。加熱反応の際、加熱の最終温度に達する前に、温度を段階的、又は一定速度で徐々に上昇させて加熱することがよい。
なお、基材層21と半球形凸部23との密着性の観点から、基材層21及び半球形凸部23となる皮膜に対して同時にイミド化処理(焼成)を行うことがよいが、基材層21となる皮膜21Aに対してイミド化処理(焼成)を行って基材層21を形成した後、半球形凸部形成用塗布液の液滴を付与し、乾燥、焼成を順次行って半球形凸部23を形成してもよい。
イミド化処理後、皮膜を芯体50から抜き取る。これにより、基材層21上に半球形凸部23が点在した無端ベルト20が得られる。
なお、本実施形態に係る無端ベルト20の製造方法は上記方法に限定されず、例えば、基材層21となる皮膜21Aを設けた後、半球形の凹部が点在した型を押し当てて半球形凸部23を設けてもよいし、内周面に半球形の凹部を点在させた円筒状の芯体を用い、芯体の内周面に、基材層形成用塗布液を塗布、乾燥、焼成、抜き取りを順次行うことで、半球形凸部23が点在した無端ベルト20を製造してもよい。
また、本実施形態に係る無端ベルト20として、単層で構成された基材層21の外周面に半球形凸部23が点在した形態を説明したが、これに限られず、表面が曲面で構成された半球形凸部23が無端ベルトの最外面に点在した樹脂層を有していればよく、2層以上の積層体(例えば、基材層21上に表面層を設けて表面層上に半球形凸部23を点在させた形態、基材層21自体が2層以上の積層体で構成された形態等)で構成されていてもよい。
また、本実施形態に係る無端ベルト20は、ベルト単体で用いる場合に限定されず、例えば、ベルトの内周面側をロールで支持したロール部材であってもよい。
また、本実施形態に係る無端ベルト20の用途は画像形成装置の中間転写ベルトに限られず、定着ベルト、搬送ベルトなど、中間転写ベルト以外の画像形成装置用のベルトの用途に使用してもよい。
<無端ベルトユニット>
図5は、本実施形態に係る無端ベルトユニットの一例を示す概略斜視図である。
本実施形態に係る無端ベルトユニット130は、図5に示すように、ベルト部材として上記本実施形態に係る無端ベルト(中間転写ベルト)20を備えており、例えば、無端ベルト20は対向して配置された駆動ロール131及び従動ロール132により張力がかかった状態で掛け渡されている(以下、「張架」という場合がある。)。
ここで、本実施形態に係る無端ベルトユニット130は、中間転写ベルトとしての無端ベルト20を張架するロールとして、像保持体(例えば感光体)表面のトナー像を無端ベルト20上に1次転写させるためのロールと、無端ベルト20上に転写されたトナー像をさらに記録媒体に2次転写させるためのロールが配置される。
なお、無端ベルト20を張架するロールの数は限定されず、使用態様に応じて配置すればよい。このような構成の無端ベルトユニット130は、装置に組み込まれて使用され、駆動ロール131,従動ロール132の回転に伴って無端ベルト20も張架した状態で回転する。
<画像形成装置>
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、像保持体の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、トナー粒子を含む現像剤を収容し、静電潜像を現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体に転写されたトナー像を記録媒体に定着する定着手段と、を有し、転写手段が、中間転写体として上記本実施形態に係る無端ベルトを備えるものである。
具体的には、本実施形態に係る画像形成装置は、例えば、転写手段が中間転写体と像保持体に形成されたトナー像を中間転写体に一次転写する一次転写手段と中間転写体に転写されたトナー像を記録媒体に二次転写する二次転写手段とを備え、当該中間転写体として上記本実施形態に係る無端ベルトを備える構成が挙げられる。
本実施形態に係る画像形成装置は、例えば、現像装置内に単色のトナーのみを収容する通常のモノカラー画像形成装置、像保持体上に保持されたトナー像を中間転写体に順次一次転写を繰り返すカラー画像形成装置、各色毎の現像器を備えた複数の像保持体を中間転写体上に直列に配置したタンデム型カラー画像形成装置が挙げられる。
以下、本実施形態に係る画像形成装置を、図面を参照しつつ説明する。図6は、実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
図6に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに特定の距離で離間して並設されている。なお、これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置本体に対して脱着可能なプロセスカートリッジであってもよい。
各ユニット10Y、10M、10C、10Kの図面における上方には、各ユニットを通して中間転写体としての中間転写ベルト20が配置されている。中間転写ベルト20は、図における左から右方向に互いに離間して配置された駆動ロール22及び中間転写ベルト20内面に接する支持ロール24に巻回されて張架して設けられ、第1ユニット10Yから第4ユニット10Kに向う方向に走行されるように、画像形成装置用の転写ユニットを構成している。
なお、支持ロール24は、図示しないバネ等により駆動ロール22から離れる方向に付勢されており、両者に巻回された中間転写ベルト20に特定の張力が与えられている。また、中間転写ベルト20の像保持体側面には、駆動ロール22と対向して中間転写体クリーニング装置30が備えられている。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収容されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーが供給される。
本実施形態では、使用するトナー粒子の形状、粒径は特に限定されないが、離型性(トナー転写性)に優れた中間転写ベルト20を備えており、小径トナー(例えば、体積平均粒径(D50v)が2.0μm以上6.5μm以下のトナー)が好適に使用される。
なお、トナー粒子の体積平均粒径の測定法としては、分散剤として界面活性剤、望ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5質量%水溶液2ml中に、測定試料を0.5mg以上50mg以下加え、これを前記電解液100ml以上150ml以下中に添加した。この測定試料を懸濁させた電解液を超音波分散器で1分間分散処理を行い、前記コールターマルチサイザーII型(ベックマン−コールター社製)により、アパーチャー径が100μmのアパーチャーを用いて、粒径が2.0μm以上60μm以下の範囲の粒子の粒度分布を測定する。測定する粒子数は50,000とする。
得られた粒度分布を分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、小粒径側から体積累積分布を引いて、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとする。
上述した第1乃至第4ユニット10Y、10M、10C、10Kは、同等の構成を有しているため、ここでは中間転写ベルト走行方向の上流側に配設されたイエロー画像を形成する第1ユニット10Yについて代表して説明する。尚、第1ユニット10Yと同等の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を付した参照符号を付すことにより、第2乃至第4ユニット10M、10C、10Kの説明を省略する。
第1ユニット10Yは、像保持体として作用する感光体1Yを有している。感光体1Yの周囲には、感光体1Yの表面を特定の電位に帯電させる帯電ロール2Y、帯電された表面を色分解された画像信号に基づくレーザ光線3Yよって露光して静電荷像を形成する露光装置3、静電荷像に帯電したトナーを供給して静電荷像を現像する現像装置(現像手段)4Y、現像したトナー像を中間転写ベルト20上に転写する1次転写ロール5Y(1次転写手段)、及び1次転写後に感光体1Yの表面に残存するトナーを、クリーニングブレードにて除去する感光体クリーニング装置(クリーニング手段)6Yが順に配設されている。
尚、1次転写ロール5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各1次転写ロール5Y、5M、5C、5Kには、1次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各1次転写ロールに印加する転写バイアスを可変する。
以下、第1ユニット10Yにおいてイエロー画像を形成する動作について説明する。まず、動作に先立って、帯電ロール2Yによって感光体1Yの表面が−600V以上−800V以下程度の電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性(20℃における体積抵抗率:1×10Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂程度の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー印字パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
静電荷像とは、帯電によって感光体1Yの表面に形成される像であり、レーザ光線3Yによって、感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体1Yの表面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザ光線3Yが照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。
このようにして感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って特定の現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによって可視像(現像)化される。
現像装置4Y内には、例えば、イエロートナーが収容されている。イエロートナーは、現像装置4Yの内部で攪拌されることで摩擦帯電し、感光体1Y上に帯電した帯電荷と同極性(負極性)の電荷を有して現像剤ロール(現像剤保持体)上に保持されている。そして感光体1Yの表面が現像装置4Yを通過していくことにより、感光体1Y表面上の除電された潜像部にイエロートナーが静電的に付着し、潜像がイエロートナーによって現像される。イエローのトナー像が形成された感光体1Yは、引続き特定速度で走行され、感光体1Y上に現像されたトナー像が特定の1次転写位置へ搬送される。
感光体1Y上のイエロートナー像が1次転写へ搬送されると、1次転写ロール5Yに特定の1次転写バイアスが印加され、感光体1Yから1次転写ロール5Yに向う静電気力がトナー像に作用され、感光体1Y上のトナー像が中間転写ベルト20上に転写される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と逆極性の(+)極性であり、例えば第1ユニット10Yでは制御部に(図示せず)よって+10μA程度に制御されている。
一方、感光体1Y上に残留したトナーはクリーニング装置6Yで除去されて回収される。
また、第2ユニット10M以降の1次転写ロール5M、5C、5Kに印加される1次転写バイアスも、第1ユニットに準じて制御されている。
こうして、第1ユニット10Yにてイエロートナー像の転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4ユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー像が重ねられて多重転写される。
第1乃至第4ユニットを通して4色のトナー像が多重転写された中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20と中間転写ベルト20内面に接する支持ロール24と中間転写ベルト20の像保持面側に配置された2次転写ロール(2次転写手段)26とから構成された2次転写部へと至る。
一方、記録媒体Pが供給機構を介して2次転写ロール26と中間転写ベルト20とが圧接されている隙間に特定のタイミングで給紙され、特定の2次転写バイアスが支持ロール24に印加される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と同極性の(−)極性であり、中間転写ベルト20から記録媒体Pに向う静電気力がトナー像に作用され、中間転写ベルト20上のトナー像が記録媒体P上に転写される。尚、この際の2次転写バイアスは2次転写部の抵抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出された抵抗に応じて決定されるものであり、電圧制御されている。
この後、記録媒体Pは定着装置(定着手段)28へと送り込まれトナー像が加熱され、色重ねしたトナー像が溶融されて、記録媒体P上へ定着される。カラー画像の定着が完了した記録媒体Pは、排出部へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了される。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」は質量基準である。
<実施例1>
(基材層形成用塗布液の調整)
まず、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)とp−フェニレンジアミン(PDA)を含むポリアミド酸N−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液(ユニチカ社製UイミドKX/固形分濃度:20質量%)中に、カーボンブラック(SPECIAL Black 4、エボニックデグサジャパン社製)を固形分質量比で18質量%となるように投入し、ジェトミル分散機(ジーナス社製:GeanusPY)で分散処理(200N/mm、5パス)を行った。
得られたカーボンブラック分散ポリアミド酸溶液を、ステンレス製20μmメッシュに通過させて、異物及びカーボンブラック凝集物を取り除いた。更に、攪拌しながら真空脱泡を15分間行い、最終的な溶液を作製した。これを基材層形成用塗布液(固形分濃度:25質量%)とした。
(半球形凸部形成用塗布液の調製)
以下のようにして、半球形凸部形成用塗布液を調製した。
1,4−ビス(3,4−ジカルボキシトリフルオロフェノキシ)テトラフルオロベンゼン二無水物(10FEDA)と1,3−ジアミノ−2,4,5,6−テトラフルオロベンゼン(4FMPD)からなるフッ素化ポリアミック酸N−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液を作成し(固形分濃度:20質量%)、カーボンブラック(SPECIAL Black 4、エボニックデグサジャパン社製)を固形分質量比で10質量%となるように投入し、ジェトミル分散機(ジーナス社製:GeanusPY)で分散処理(200N/mm、5パス)を行った。
これにより、フッ化ポリイミド樹脂90質量%、カーボンブラック10質量%を含むNMP溶液(分散液、固形分濃度:10%)とした。
(無端ベルトの作製)
外径927mm、肉厚8mm、長さ900mmのSUS304製円筒を用意し、保持板として厚さ8mm、外径が上記円筒に嵌まる径、150mm径の通風孔を4つ設けた円板を同じSUS材で作製し、上記円筒の両端に嵌めて溶接し、芯体とした。芯体の外周面は、アルミナ粒子によるブラスト処理によりRa0.4μmに粗面化した。
次に、芯体の外周面には、シリコーン系離型剤(商品名:セパコート、信越化学製)を塗布して、300℃で1時間、焼き付け処理を施した。
次に、基材層形成用塗布液を芯体の外周面に塗布して塗膜を形成した。
ここで、基材層形成用塗布液の塗布は、らせん塗布方法を適用して行った。
塗布条件は、15リットルの基材層形成用塗布液が入った容器にモーノポンプを連結した流下装置のノズルから毎分25mlの基材層形成用塗布液の吐出を行い、芯体を20rpmで回転させ、吐出された基材層形成用塗布液が芯体に付着後、その表面にブレードを押し当て、芯体軸方向に80mm/分の速度で移動させて行った。ブレードは、厚さ0.2mmのステンレス板を幅20mm、長さ50mmに加工したものを適用した。また、塗布幅は芯体の軸方向の端部10mmの位置から、他端部10mmの位置までとした。塗布後、そのまま5分間回転を続けることで、塗膜表面のらせん筋は消失した。
これにより、膜厚が200μmの基材層形成用塗布液の塗膜が形成された。この厚さは、最終的な基材層の膜厚40μmに相当する。
その後、芯体を10rpmで回転させながら200℃の乾燥炉に入れ、基材層形成用塗布液の塗膜を40分間乾燥させた。これにより、基材層となる皮膜を形成した。
次に、基材層となる皮膜の外周面に半球形凸部形成用塗布液をインクジェット法により吐出して凸部を形成した。
具体的には、孔径2μmの吐出口を有する連続吐出型のインクジェット装置を用い、図4に示すように、基材層の乾燥塗膜が形成されている芯体を回転させるとともに、インクジェット吐出装置を吐出口が並ぶ方向を芯体の軸に対して斜めにした状態で芯体の軸方向に移動させながら、半球形凸部形成用塗布液を0.3pl以上3pl以下の吐出量で吐出させた。吐出する領域は芯体の軸方向における端部10mmの位置から、他端部10mmの位置までとした。
これにより半球形凸部形成用塗布液からなる高さ約0.2μm以上2μm以下の半球形の凸形状の皮膜が、基材層となる乾燥塗膜上に約5μm間隔で螺旋状に配置された。
次に、芯体を回転台からおろして垂直にして加熱炉に入れ、250℃で60分、加熱反応させ、基材層及び凸部の残留溶剤の乾燥とイミド化反応を同時に行った。
その後、基材層及び半球形凸部からなる樹脂フィルムを芯体から抜き取り無端ベルトを得た。
この無端ベルトの幅方向の中央を切断し、さらに不要部分を両端から切断して、幅360mmの2本の無端ベルトを得た軸方向について5箇所、周方向について10箇所の計50箇所について、その平均膜厚をダイヤルゲージで測定すると、総厚みは80μmであった。
また、無端ベルトの表面を観察すると、基材層上に高さ約0.8μm、径2μmの半球形凸部が5μmの間隔で形成されていた。
<実施例2>
半球形凸部形成用塗布液として、基材層形成用塗布液をNMPで固形分10%になるように希釈し半球形凸部を形成したこと以外は実施例1と同様の方法で無端ベルトを作製した。
<実施例3>
基材層形成塗布液として、ポリイミド樹脂の代わりにポリアミドイミド樹脂を使用したこと以外は実施例1と同様の方法で無端ベルトを作製した。
ポリアミドイミド樹脂を含む基材層を形成するための基材層形成塗布液は以下のように調整した。
溶剤可溶型ポリアミドイミド樹脂(Tg:282℃、数平均分子量:29000、固形分率:20質量%、溶剤:n−メチル−2−ピロリドン)中に、カーボンブラック(SPECIAL Black 4、エボニックデグサジャパン社製)を固形分質量比で18質量%となるように投入し、ジェトミル分散機(ジーナス社製:GeanusPY)で分散処理(200N/mm、5パス)を行った。
得られたカーボンブラック分散ポリアミドイミド樹脂溶液を、ステンレス製20μmメッシュに通過させて、異物及びカーボンブラック凝集物を取り除いた。更に、攪拌しながら真空脱泡を15分間行い、最終的な溶液を作製した。これを基材層形成用塗布液(固形分濃度:25質量%)とした。
<実施例4>
半球形凸部形成用塗布液としてフッ素化ポリアミック酸N−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液のかわりに熱硬化型フッ素樹脂(フルオロオレフィン/ビニルエーテル共重合体、製品名:オプスターJN7215、JSR株式会社製)を使用したこと以外は実施例1と同様の方法で無端ベルトを作製した。
<実施例5>
半球形凸部形成用塗布液として、カーボンブラックを固形分質量比で18質量%使用した以外は実施例1と同様の方法で無端ベルトを作成した。
<実施例7>
基材層上に高さ約3μm、径8μmの半球形凸部が16μmの間隔で形成したこと以外は実施例1と同様の方法で無端ベルトを作製した。
<比較例1>
実施例1で調製した基材層形成用塗布液において、全固形分濃度で、ポリイミド樹脂が90質量%、カーボンブラックが10質量%となるように変更したこと以外は、実施例1で調整した基材層形成用塗布液と同様にして表層形成用塗布液を調製した。
基材層まで実施例1と同様にして形成した後、基材層上に表層形成用塗布液をローコートにて厚さが10μmとなるように塗布した。
次に、芯体を回転台からおろして垂直にして加熱炉に入れ、250℃で60分加熱反応させ、基材層及び表面層の残留溶剤の乾燥とイミド化反応を同時に行った。
イミド化反応後、基材層及び表面層からなる樹脂フィルムを芯体から抜き取り無端ベルトを得た。
<比較例2>
基材層まで実施例1と同様にして形成した後、実施例1で用いた半球形凸部形成用塗布液を用い、基材層上に半球形凸部となる塗膜(液滴)を形成せずに、フローコートにて厚さが10μmとなるように塗布したこと以外は、実施例1と同様にして無端ベルトを作製した。
上記実施例及び比較例で作製した無端ベルトの主な構成を表1に示す。
<現像剤の作製>
評価用の現像剤1を、以下のようにして製造した。
(ポリエステル樹脂(A1)及びポリエステル樹脂粒子分散液(a1)の調製)
加熱乾燥した二口フラスコに、ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン15モル部と、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン85モル部と、テレフタル酸10モル部と、フマル酸67モル部と、n−ドデセニルコハク酸3モル部と、トリメリット酸20モル部と、これらの酸成分(テレフタル酸、n−ドデセニルコハク酸、トリメリット酸、フマル酸の合計モル数)に対して0.05モル部のジブチル錫オキサイドと、を入れ、容器内に窒素ガスを導入して不活性雰囲気に保ち昇温した後、150℃乃至230℃で12時間から20時間共縮重合反応させた。その後、210℃乃至250℃で徐々に減圧して、ポリエステル樹脂(A1)を合成した。この樹脂の重量平均分子量Mwは65000、ガラス転移温度Tgは65℃であった。
高温・高圧乳化装置(キャビトロンCD1010、スリット:0.4mm)の乳化タンクに、得られたポリエステル樹脂3000質量部、イオン交換水10000質量部、界面活性剤ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム90質量部を投入した後、130℃に加熱溶融後、110℃で流量3L/mにて10000回転で30分間分散させ、冷却タンクを通過させて非晶性樹脂粒子分散液(高温・高圧乳化装置(キャビトロンCD1010 スリット0.4mm)を回収し、ポリエステル樹脂粒子分散液(a1)を得た。
(ポリエステル樹脂(B1)及びポリエステル樹脂粒子分散液(b1)の調製)
加熱乾燥した3口フラスコに、1、9−ノナンジオール45モル部と、ドデカンジカルボン酸55モル部と、触媒としてジブチル錫オキサイド0.05モル部とを入れた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて180℃で2時間攪拌を行った。その後、減圧下にて230℃まで徐々に昇温を行い5時間攪拌し、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させ、ポリエステル樹脂(B1)を合成した。この樹脂の重量平均分子量Mwは25000、溶融温度Tmは73℃であった。
その後、ポリエステル樹脂分散液(A1)の作製と同じ条件にて高温・高圧乳化装置(キャビトロンCD1010、スリット:0.4mm)を用い、ポリエステル樹脂分散液(b1)を得た。
(着色剤粒子分散液の調製)
・シアン顔料(大日精化(株)製、Pigment Blue 15:3(銅フタロシアニン)):1000質量部
・アニオン性界面活性剤ネオゲンSC(第一工業製薬)アニオン界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム 和光純薬社製):150質量部
・イオン交換水:4000質量部
以上を混合し、溶解し、高圧衝撃式分散機アルティマイザー((株)スギノマシン製、HJP30006)を用いて1時間分散して着色剤(シアン顔料)粒子を分散させてなる着色剤粒子分散液を調製した。着色剤粒子分散液における着色剤(シアン顔料)粒子の体積平均粒子径は0.15μm、着色剤粒子濃度は20%であった。
(離型剤粒子分散液の調製)
・ワックス(WEP−2、日本油脂社製):100質量部
・アニオン性界面活性剤ネオゲンSC(第一工業製薬):2質量部
・イオン交換水:300質量部
・脂肪酸アミドワックス(日本精化、ニュートロンD:100質量部
・アニオン界面活性剤(日本油脂社製、ニューレックスR):2質量部
・イオン交換水:300質量部
以上の成分を95℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザー(ゴーリン社)で分散処理し、体積平均粒子径が200nmである離型剤粒子を分散させてなる離型剤粒子分散液(1)(離型剤濃度:20質量%)を調製した。
(トナー粒子1の作製)
・ポリエステル樹脂粒子分散液(a1):340質量部
・ポリエステル樹脂粒子分散液(b1):160質量部
・着色剤粒子分散液:50質量部
・離型剤粒子分散液:60質量部
・界面活性剤水溶液:10質量部
・0.3M硝酸水溶液:50質量部
・イオン交換水:500質量部
上記成分を丸型ステンレス製フラスコ中に収容して、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、加熱用オイルバス中で42℃まで加熱し30分保持した後、更に加熱用オイルバスの温度を上げて58℃で30分間保持し、凝集粒子が形成されていることを確認した段階で、追加のポリエステル樹脂粒子分散液(a1):100質量部を添加後、更に30分保持した。
続いて、ニトリロ3酢酸Na塩(中部キレスト社製、キレスト70)を全液の3%となるように添加した。その後1Nの水酸化ナトリウム水溶液をpH7.2に到達するまで穏やかに添加した後、攪拌を継続しながら85℃まで加熱し、3.0時間保持した。その後、反応生成物をろ過し、イオン交換水で洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥してトナー粒子1を得た。
このときトナー粒子1の粒子径をコールターマルチサイザーにて測定したところ体積平均粒径D50は4.5μm、粒度分布係数GSDは1.22であった。
(トナー1の作製)
トナー粒子1:100質量部に、シリカ粒子(「ヒュームドシリカRX50」日本アエロジル(株)製、体積平均粒子径40nm):3質量部を加え、5リットルヘンシェルミキサーを用い、周速30m/sで15分間ブレンドを行った後、45μmの目開きの篩を用いて粗大粒子を除去し、トナー1を作製した。
(現像剤1の作製)
まず、フェライト粒子(パウダーテック社製、平均粒径50μm)100部とメチルメタクリレート樹脂(三菱レイヨン社製、分子量95000、10000以下の成分比率は5%)1.5部を、トルエン500部と共に加圧式ニーダーに入れ、常温で15分間攪拌混合した後、減圧混合しながら70℃まで昇温してトルエンを留去し、その後冷却し、105μmの篩を用いて分級して樹脂被覆フェライトキャリアを得た。
この樹脂被覆フェライトキャリアと、トナー1と、を混合し、トナー濃度が7重量%の現像剤1(二成分系静電荷像現像剤)を作製した。
<評価内容>
中間転写方式の画像形成装置として、富士ゼロックス社製「Color 1000 Press」における中間転写ベルトのクリーニング装置からスクレーパーをはずし、ブラシクリニーニングを用いた改造機を準備した。
現像器に上記現像剤1を充填すると共に、実施例1で作製した無端ベルトを中間転写ベルトとして装着した。本中間転写方式の画像形成装置は、中間転写ベルトのクリーニング装置として、ドクター方式で配置されたクリーニングブレードを備えている。
以下の(1)乃至(5)の評価を行った。
また、他の実施例及び比較例でそれぞれ製造した無端ベルトについても同様に評価を行い、結果を表2に示す。
(1)中間転写ベルトの転写効率(初期)
初期の転写効率を評価した。具体的には、Cyanベタ(濃度100%)の3cm×3cmパッチを並べた画像を出力し、2次転写工程中にハードストップを行い、2次転写前のトナー重量aと2次転写後の中間転写体残トナー重量bを計測し、下式(7)により転写効率を求めた。
式(7):転写効率η(%)=(a−b)/a ×100
以下の評価基準により評価した。
○:95%以上
△:90%超95%未満
×:90%以下
(2)凹凸紙への転写性(目視G)
凹凸紙にベタ画像を形成し、紙の凹部に転写できるかどうかを評価した。具体的には、Cyanベタ(濃度100%)の3cm×3cmパッチを並べた画像を出力し、紙凹部に転写できているかどうかについて、出力画像を目視により評価した。
以下の評価基準により評価した。
○:転写不良なし
△:転写不良やや見える
×:転写不良が明確
(3)50万枚使用時後の小径トナー転写効率
画像形成を繰り返して行った後の転写効率を評価した。具体的には、(1)中間転写ベルトの転写効率(初期)と同様の方法で評価を行った。
以下の評価基準により評価した。
○:95%以上
△:90%超95%未満
×:90%以下
(4)50万枚使用時後の半球形凸部残存状態(SEM観察)
画像形成を繰り返して行った後の半球形凸部残存状態を評価した。具体的には、日本電子製JSM-6700Fを使用し、加速電圧5kVにて10000倍の2次電子画像を観察し、凸部分を100個観察し、残存率を算出した。
以下の評価基準により評価した。
○:残存率80%以上
△:残存率50%超80%未満
×:残存率50%以下
(5)100万枚使用時後の凸部残存状態(SEM観察)
さらに画像形成を繰り返して行った後の半球形凸部残存状態を評価した。具体的には、(4)50万枚使用時後の半球形凸部残存状態と同様の評価を行った。
実施例1では、フッ素樹脂の半球形凸部を形成すると小径トナーの転写性、凹凸紙への転写性に優れ、長期維持性にも優れている。
実施例2によれば、半球形凸部にフッ素樹脂を含まない場合には転写性がやや劣るが、凹凸紙への転写性には優れている。
実施例3によれば、基材層が熱可塑樹脂の場合は凸部の消失が見られるものの、転写性を有する。
実施例4によれば、半球形凸部がフッ化ポリイミド以外の熱硬化樹脂の場合には、凸部の消失がやや見られるものの、転写性を有する。
実施例5によれば、凸部中のカーボンブラックの含有率が前記樹脂層中のカーボンブラックの含有率よりも小さくない場合には転写性がやや劣るが、凹凸紙への転写性は維持される。
実施例7によれば、半球形凸部の間隔が小径トナー径よりも大きい場合には、転写性がやや劣るが、凹凸紙への転写性は半球形凸部が無い場合よりも優れている。
一方、比較例1、2によれば、単に平滑な膜を形成した場合には、フッ素を含む含まないにかかわらず凹凸紙への転写性が劣る。
1Y、1M、1C、1K 感光体(像保持体の一例)
2Y、2M、2C、2K 帯電ロール(帯電手段の一例)
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
3 露光装置(潜像形成手段の一例)
4Y、4M、4C、4K 現像装置(現像手段の一例)
5Y、5M、5C、5K 1次次転写ロール(一次転写手段の一例)
6Y、6M、6C、6K クリーニング装置
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
20 中間転写ベルト(無端ベルトの一例)
21 基材層
23 半球形凸部
22 駆動ロール
24 支持ロール
26 2次転写ロール(二次転写手段の一例)
30 中間転写体クリーニング装置
40 インクジェット液滴吐出ヘッド
50 芯体
101 無端ベルト
130 無端ベルトユニット
131 駆動ロール
132 従動ロール

Claims (8)

  1. 最外層として外周面に半球形の凸部が点在している樹脂層を有する画像形成装置用無端ベルト。
  2. 前記半球形の凸部がフッ素樹脂を含有する請求項1に記載の画像形成装置用無端ベルト。
  3. 前記フッ素樹脂がフッ素化ポリイミドである請求項2に記載の画像形成装置用無端ベルト。
  4. 前記樹脂層が熱硬化性樹脂を含有する請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の画像形成装置用無端ベルト。
  5. 前記樹脂層及び前記半球形の凸部がカーボンブラックを含み、前記凸部中のカーボンブラックの含有率(質量%)が前記樹脂層中のカーボンブラックの含有率(質量%)よりも小さい請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の画像形成装置用無端ベルト。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の無端ベルトと、
    前記無端ベルトを張力がかかった状態で掛け渡す複数のロールと、
    を備え、
    画像形成装置に対して脱着される無端ベルトユニット。
  7. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
    トナー粒子を含む現像剤を収容し、該現像剤により前記像保持体の表面の静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
    前記像保持体の表面に形成された前記トナー像が転写される請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の無端ベルトと、
    前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を前記無端ベルトの外周面に一次転写する一次転写手段と、
    前記無端ベルトの外周面に転写された前記トナー像を記録媒体に二次転写する二次転写手段と、
    前記記録媒体に転写された前記トナー像を定着する定着手段と、
    を備えた画像形成装置。
  8. 像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、
    トナー粒子を含む現像剤により前記像保持体の表面の静電潜像を現像してトナー像を形成する現像工程と、
    前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の無端ベルトの外周面に一次転写する一次転写工程と、
    前記無端ベルトの外周面に転写された前記トナー像を記録媒体に二次転写する二次転写工程と、
    前記記録媒体に転写された前記トナー像を定着する定着工程と、
    を含む画像形成方法。
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